JP5107538B2 - 画像診断支援システム及び方法 - Google Patents

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本発明は、被験者の断層画像における左右対称性あるいは非対称性を利用して、診断の支援をする技術に関する。
近年、被験者等に大きな負担をかけずに、身体内の様子を画像として捕らえ正確な診断を行なうための画像診断機(X線CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、超音波診断機、放射線診断機等)は現在の医療の現場において必須なものとなっている。
核医学の臨床の場においては、被験者体内に放射性同位元素を導入し、その放射性同位元素から発せられるγ線を利用する単光子放出コンピュータ断層撮影(Single Photon Emission Computed Tomography、SPECT)および陽電子放出断層撮影(Positron Emission Tomography、PET)が、それぞれ利用されている。これにより、脳の断層画像を撮影して解析することにより、疾患ごとに脳の特定部位の血流が上昇または低下することが明らかになってきている。従って、被験者と健常者のSPECTやPETの画像を比較することによって異常部位の有無を抽出することが可能となっている。
これまで得られた画像は、診断医により視覚的に評価されるか、視覚的評価法に加えコンピュータ画像処理を加えた統計画像解析法を用いて評価されている。統計画像解析法としては、SPM法(Statistical Parametric Mapping)、3D−SSP法(Three−dimensional Stereotactic Surface Projections)等が開発されすでに用いられている。これにより、被検者の異常部位を客観的に抽出することができ、疾患の診断に役立っている。
精神科臨床における画像診断 S10巻 中山書店
しかしながら、従来の手法では、全脳の平均カウントに対する各領域の相対的カウント値、小脳や視床など脳内の特定の領域に対する相対的カウント値を用いて、正常群またはある特定の疾患群と差があるかを検定・評価するため、脳全体の広い範囲で変化が起こる場合や、基準とみなしている領域が変化する場合は異常部の検出能が低下するとともに、異常の程度を正確に評価できないという問題点があった。
また、脳疾患の中には、脳血管障害やてんかんなど一側のみに病変がおこるものや、変性疾患など左右非対称性をもって進行するものがある。これらの場合に、断層画像において左右差が存在しても、従来の手法ではその左右差を検出できない場合があった。従って、従来の方法に加え、新しい尺度による画像評価方法の開発が求められていた。
そこで、本発明の目的は、被験者の脳断層画像において左右脳の対称性または非対称性に基づく診断の支援を行うための技術を提供することである。
本発明の一つの実施態様に従う画像診断支援システムは、被験者の断層画像と、前記被験者と対比するための複数の対比者の断層画像とを対比して、診断の支援を行うものであり、前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像データを記憶する記憶手段と、前記断層画像データに基づいて、同一断層画像の左右の比較を行って、前記被験者及び前記複数の対比者の各断層画像の非対称性を示す指標を算出する非対称性指標算出手段と、前記被験者の断層画像の非対称性指標と、前記複数の対比者の断層画像の非対称性指標とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果を出力する手段と、を備える。ここで、複数の対比者とは、例えば、健常者、特定の疾患の患者など、共通の特徴を有する者であってもよい。
好適な実施形態では、非対称性指標算出手段は、予め左右対称に設定されている、断層画像上の左右関心領域について、同一断層画像における左関心領域及び右関心領域を比較して、各断層画像の非対称性指標を算出するようにしてもよい。
好適な実施形態では、前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像データに基づいて、前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像における各関心領域を代表する値を算出する代表値算出手段をさらに備えていてもよい。そして、前記非対称性指標算出手段は、前記代表値算出手段により算出された代表値を用いて前記各断層画像の非対称性指標を算出するようにしてもよい。
好適な実施形態では、前記代表値算出手段は、各感心領域内の断層画像データの平均値を、それぞれの関心領域の代表値として算出するようにしてもよい。
好適な実施形態では、前記比較手段は、関心領域ごとに、前記複数の対比者の非対称性指標の平均値と前記被験者の非対称性指標との乖離度合いを算出し、前記出力手段は、表示装置に対して前記被験者の断層画像を表示させるように出力するとともに、表示されている断層画像上の各関心領域を、それぞれの関心領域の乖離度合いに応じて異なる表示態様で表示させるように出力してもよい。
好適な実施形態では、前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像は、いずれも脳のSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)断層画像であり、前記関心領域は、特定の疾患に対して予め設定された領域であり、非対称性指標は、左右の血流量の差を示す指標であってもよい。
以下、本発明の一実施形態に係る画像診断支援システムについて図面を用いて説明する。本実施形態に係る画像診断支援システムは、被験者及び健常者の脳のSPECT断層画像を対比して画像解析を行い、被験者の疾患の診断の支援を行うものである。
図1に、本実施形態にかかる画像診断支援システム1の全体構成図を示す。
本実施形態に係る画像診断支援システム1は、画像診断支援システム本体10と、画像診断支援システム本体10に接続された入力装置2と、表示装置3とを備える。画像診断支援システム本体10は、例えば汎用的なコンピュータシステムにより構成され、以下に説明する画像診断支援システム本体10内の個々の構成要素または機能は、例えば、コンピュータプログラムを実行することにより実現される。
画像診断支援システム本体10には、正規化処理部20と、診断の対象となる被験者の画像データを記憶する被験者ボクセルデータ記憶部11と、あらかじめ収集しておいた健常者の画像データを記憶する健常者ボクセルデータ記憶部12と、予め設定されている3次元の感心領域(VOI:Volume of Interest)を示すVOIデータを記憶したVOIデータ記憶部13と、VOIが各断層画像において形成する2次元の関心領域(ROI:Region of Interest)を代表する値を算出するROI値算出部21と、ROI値を用いて非対称性を示す指標(AI:Asymmetry Index)などを算出するAIデータ算出部23と、被験者の非対称性指標データ(以下、AIデータという)などを記憶する被験者AIデータ記憶部15と、健常者のAIデータなどを記憶する健常者AIデータ記憶部16と、被験者の断層画像と健常者の断層画像のROIを比較するために、被験者及び健常者のAI値に基づいてZ値を算出するZ値算出部25と、被験者の断層画像と健常者の断層画像との比較結果を表示装置3に対して表示させる表示制御部27とを備える。
正規化処理部20は、SPECT断層画像撮影装置5で撮影された被験者のSPECT断層画像のボクセル値データを、所定の形状及び大きさを有する標準脳に正規化する。人の脳の形状及び大きさは、それぞれ個人差がある。そこで、SPECT断層画像撮影装置5で撮影された生データを、後続の処理の簡単化のために、予め形状及び大きさが定められている標準脳に合うように正規化する。
なお、SPECT断層画像撮影装置5の個体差や撮影条件等により、撮影した画像のボクセル値のレベルが異なるが、正規化処理部20では、このボクセル値のレベルについては正規化しない。これは、後述するように、本実施形態では、被験者及び健常者の同一画像内の左領域と右領域とを対比して、被験者及び健常者の左右のバランスを比較して解析を行う。このため、同一画像で左右の対比を行った時点で、実質的にボクセル値のレベルの正規化と同じ効果が得られるとともに、左右のバランスが正確に把握できれば十分だからである。
被験者ボクセルデータ記憶部11は、正規化処理部20で標準脳に正規化されたボクセル値データ(以下、被験者ボクセルデータという)を記憶している。
健常者ボクセルデータ記憶部12には、被験者と対比するために、一人以上の健常者の脳の断層画像のボクセル値データ(以下、健常者ボクセルデータという)が記憶されている。健常者ボクセルデータも、標準脳に正規化されている。
図2は、被験者ボクセルデータ111及び健常者ボクセルデータ121のデータ構造の一例を示す図である。
同図の被験者及び健常者ボクセルデータ111,121は、共通のデータ構造を有していて、頭の左右方向をX軸、前後方向をY軸、上下方向をZ軸としたとき、Z軸方向にN枚のX−Y断面の画像データからなる。各画像データに含まれるボクセル値は、各画像の画素値と対応する。
VOIデータ記憶部13は、医師等が予め設定したVOIを示すデータが記憶されている。VOIは任意に設定することができるが、例えば、本実施形態では、疾患ごとに医師が着目している脳内の所定の領域が設定されている。
ここで、疾患別のVOIとは、てんかん、アルツハイマー病などの疾患、病期、進行度(重症度)ごとに着目する領域である。ここでそれらの分類は所定の診断基準や各種検査によって一定の基準を満たした群について、閾値によって分割することで作成できる。閾値は検定統計などの統計的手法に加えROC解析手法によって決定してもよい。
例えば、疾患別のVOIデータは、次のようにして生成してもよい。すなわち、ある疾患の多数の被験者データを重畳し、その疾患に最も特徴的な領域を抽出することにより、その抽出された領域とそれ以外の領域とをVOIとして有するVOIデータを生成する。
また、VOIは、解剖学的または機能的な分類に基づいて定めてもよい。ここで、解剖学的な分類に基づく分割とは、例えば、脳の領域を大脳、小脳などに分割する場合を指す。解剖学的な分類は階層的になっているので、本実施形態でも階層化された分類になっている。機能的な分類とは、例えば、脳の各部位に局在する運動野、言語野などの機能野ごとに分割する場合を指す。それぞれの分割領域の設定は、所定の解剖学的または機能的な知見に基づいて行われる。
さらにVOIは、脳の血管支配領域に従って設定するようにしてもよい。これにより、血管性の疾患及び変性疾患などを診断に役立つ。すなわち、血管性疾患では、血管に異常が生じたことにより、その血管に沿って左右いずれかの血流の変化があればそれを検出できる。また、脳疾患の中には、脳血管障害やてんかんなど一側のみに病変がおこるものや、変性疾患など左右非対称性をもって進行することが知られており、左右非対称性がよく検出でき、こうした疾患の診断や病態評価を有効に行うことができる。
図3は、立体的に設定されているVOIと、VOIにより各断層画像に形成されるROIの様子を模式的に示す。
まず、同図(a)に示すように、標準脳に対してVOI101,102が左右対称に設定されている。これは、本実施形態では、左右の脳の血流の非対称性を用いた診断支援を行うためである。
このとき、同図(b)では、z=mとz=nの断層画像において、VOI101,102をスライスすることにより形成されるROI201,202,301,302の様子を示している。ここで、ROI201,202,301,302も左右対称となる。
また、同図からわかるように、同一のVOI(例えばVOI101)であっても、スライスする位置(つまりzの値)によって、ROI(ROI201,301)の形状が異なる。ここで、断層画像に形成されるROI(例えばROI201)は、前側(ROI201a)と後ろ側(ROI201b)でさらに分割されている。
ここで、各ROIには、それぞれIDが割り当てられている。同一のVOIから生成される、異なる断層画像上のROIにも、それぞれ異なるIDが割り当てられている。
次に、図4は、VOIデータ記憶部13に記憶されているVOIデータの一例を示す図である。すなわち、VOIデータ記憶部13には、「VOI設定1」「VOI設定2」・・・など、複数のVOI設定のセットを記憶することもできる。各VOI設定には、それぞれの断層画像ごとに、脳の画像でない部分(背景)の画素に「0」、脳の画像でいずれのVOIにも属さない領域の画素に「1」がそれぞれ設定されている。そして、各VOIに属する画素には、VOI別に「2」以降の数字が設定されている。
改めて図1を参照すると、ROI値算出部21は、まず、VOIデータ記憶部13の一つのVOI設定に基づいて、断層画像ごとに、その画像内に設定されたROIの位置を特定し、各ROIに属する画素を決定する。そして、ROI値算出部21は、各断層画像内の各ROIに属する画素のボクセル値の平均値を、そのROIを代表する値(以下、ROI値という)として算出する。
AIデータ算出部23は、左右対称に設定されたROIのそれぞれ対応するROI(例えば、図3の201aと202a)のROI値同士を比較して、各ROIの非対称性指標であるAI値を算出する。本実施形態では、例えば、各ROIのAI値は、各ROI値を用いて以下のようにして算出する。
左ROIのAI値=(左ROI値−右ROI値)/(左ROI値+右ROI値)*100
右ROIのAI値=(右ROI値−左ROI値)/(左ROI値+右ROI値)*100
左ROI値:対応する左ROIのROI値
右ROI値:対応する右ROIのROI値
AIデータ算出部23は、被験者及び健常者のそれぞれについて、断層画像ごとに、それぞれ対応する左右のROIについて、AI値を算出する。AIデータ算出部23で算出された各ROIのAI値は、それぞれ被験者AIデータ記憶部15と健常者AIデータ記憶部16に格納される。
すなわち、被験者AIデータ記憶部15及び健常者AIデータ記憶部16には、図5(a)(b)に示すように、被験者または健常者のID151,161、ROIのID152,162、及びAI値153,163が格納される。
AIデータ算出部23は、さらに、複数の健常者のデータがあるときは、ROIごとに、全健常者のAI値の平均値及び標準偏差を算出し、健常者AIデータ記憶部16に格納する。
なお、本実施形態では、AIデータ算出部23はROIごとにAI値を算出しているが、ピクセルごとにAI値を算出するようにしてもよい。
すなわち、健常者AIデータ記憶部16には、さらに、図5(c)に示すように、ROIのID166、健常者に関するROI別のAI値の平均値167、及び標準偏差168が格納される。
Z値算出部25は、全ROIについて、健常者の平均値及び標準偏差を用いて、被験者ごとにZ値を算出する。すなわち、Z値算出部25は、以下の式に従ってROI別に、Z値を算出する。
Z値={(健常者AI値の平均値)−(被験者AI値)}/健常者AI値の標準偏差
被験者のROI別にZ値を算出することにより、被験者のAI値が健常者AI値の平均値から乖離する程度を把握する。
表示制御部27は、被験者の断層画像を表示装置3に表示する。これとともに、Z値算出部25による処理結果を表示装置3に表示させる。つまり、断層画像において、各ROIをそのROIのZ値に応じた表示態様で表示するようにしてもよい。
また、表示制御部27は、被験者の断層画像を、被験者のAI値そのものに応じた表示態様で表示するようにしてもよい。これは、被験者の画像を健常者の画像と対比を行わなくても、被験者画像に基づくAI値そのもので、診断支援が可能な場合があるからである。
図6は、表示装置3に出力する被験者の断層画像と解析結果の表示態様の一例である。すなわち、同図の例では、被験者の断層画像500が表示されるとともに、各ROIのZ値に応じて、予め定められた色に着色されて表示されている。
次に、上述のような構成を備える画像診断支援システム1の処理手順について、図7及び図8に示すフローチャートに従って説明する。
図7は、健常者ボクセルデータを処理して、健常者AIデータを生成する健常者処理の手順を示す。
まず、ROI値算出部21が、健常者ボクセルデータ記憶部12に記憶されている健常者のボクセルデータを読み出し、全健常者の全断層画像について以下の処理を行う。すなわち、一枚の断層画像内の全ROIを特定し、各ROI内のボクセル値の平均値であるROI値を算出する(S11)。
次に、AIデータ算出部23が、同じ断層画像内の各ROIのROI値に基づいて、全ROIのAI値を算出し、健常者AIデータ記憶部16に格納する(S12)。
ステップS11及びS12の処理を、一人の健常者の全断層画像について繰り返し行う(S13)。
さらに、ステップS11〜S13の処理を、健常者ボクセルデータ記憶部12に格納されている全健常者のボクセルデータについて行う(S14)。
そして、AIデータ算出部23は、健常者AIデータ記憶部16からROI−IDごとに、全健常者のAI値を読み出して、各ROIのAI値の平均値及び標準偏差を算出して、健常者AIデータ記憶部16に格納する(S15)。
上述の処理により、健常者のデータに基づく、各ROIのAI値の平均値及び標準偏差を予め求めておくことができる。この状態で、次に説明する被験者処理を行うことができる。
図8は、被験者ボクセルデータを処理して、健常者との対比を行う被験者処理の手順を示す。
まず、SPECT断層画像撮影装置5から一人分の被験者の断層画像データ(ボクセルデータ)を取得し、正規化処理部20で所定の正規化を行った後、被験者ボクセルデータ記憶部11に格納する(S21)。
つぎに、ROI値算出部21が、被験者ボクセルデータ記憶部11に記憶されている被験者のボクセルデータを読み出し、その被験者の全断層画像について、断層画像ごとにその断層画像内の全ROIを特定し、各ROI内のボクセル値の平均値であるROI値を算出する(S22)。
次に、AIデータ算出部23が、同じ断層画像内の各ROIのROI値に基づいて、全ROIのAI値を算出し、被験者AIデータ記憶部15に格納する(S23)。
ステップS22及びS23の処理を、対象となる被験者の全断層画像について繰り返し行う(S24)。
その後、Z値算出部25が、被験者AIデータ記憶部15からは対象となる被験者の、かくROIのAI値を取得する。また、健常者AIデータ記憶部16からは、各ROIの全健常者のAI値の平均値及び標準偏差を取得する。そして、Z値算出部25は、各ROIについてZ値を算出する(S25)。
表示制御部27は、被験者の断層画像を表示し、この断層画像上のROIを、それぞれのZ値に応じた表示態様で表示する(S26)。
本システムによれば、健常者と相違する特徴を示す被験者のROIを容易に知ることができる。さらに、Z値に応じて表示態様を異なるようにするので、健常者と相違する度合いも一目で理解することができ、医師の診断を支援することができる。
本実施形態では、ボクセル値の全脳平均をとらず、個人の血流量の左右のバランスを把握し、この左右のバランスにおいて被験者と健常者とを比較している。この結果、健常者と比較して血流量の左右のバランスが崩れている被験者を検出することができる。従って、本実施形態に係るシステムでは、左右の脳で血流量が非対称となりやすい疾患の診断支援に好適である。
また、被験者のボクセル値の全脳平均をとって正規化を行うと、ある箇所の血流量に多少の増減があったとしても、その増減が標準偏差の範囲内であれば、問題視されることがない。この結果、その箇所に何らかの異常があるようなときでも、見逃されてしまうことになるが、本実施形態によれば、左右のバランスが健常者の平均よりも崩れていれば、そのような検出漏れがない。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
例えば、本実施形態では、ROI内のボクセル値の平均値を求め、これを用いてAI値及びZ値を算出しているが、画素ごとにAI値及びZ値を算出したのち、ROIを設定して表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、SPECTによる断層画像を用いて左右の血流量の比較を行い、これに基づいて診断支援を行っているが、SPECT以外にもPET、X線CT、MRIによる断層画像を用いることもできる。ここで、SPECT及びPET画像の場合、血流を示すボクセル値の他、例えばレセプターへの集積増減を示す集積値を用いてもよい。さらに、CT画像の場合はCT値、MRI画像の場合はT1値、T2値(緩和時間)を用いてもよい。
あるいは、上記実施形態では、被験者と健常者との比較にZ値を用いているが、必ずしもこれに限定されない。すなわち、何らかの手法で被験者と健常者とを対比して、被験者が健常者と異なる特徴を示す領域を抽出できればよい。例えば、t値あるいはF値を用いることもできる。
さらには、上述の実施形態では、被験者と対比される対比者は健常者であるが、これ以外にも、例えば、特定の疾患の多数の患者データの平均値と被験者データを比較するようにしてもよい。例えば、対比者として初期のアルツハイマー病患者を用いた場合、被験者と初期のアルツハイマー病患者との相違が検出される。そして、後期アルツハイマー病の疾患別VOIデータを用いて被験者と比較すれば、被験者のアルツハイマー病の進行度を判定することもできる。さらには、ある疾患(例えば前頭葉型アルツハイマー病)の多数の患者データの平均値とその疾患の被験者とを、別の疾患(例えば鬱病)のVOIデータを用いて比較することにより、別の疾患を併発している被験者とそうでない被験者とを鑑別することもできる。
本発明の一実施形態にかかる画像診断支援システム1の全体構成図である。 健常者ボクセルデータ及び被験者ボクセルデータのデータ構造の一例を示す。 立体的に設定されているVOIと、各断層画像に形成されるROIの様子を示す。 VOIデータの一例を示す図である。 被験者AIデータ記憶部及び健常者AIデータ記憶部のデータ構造の一例を示す。 表示装置に出力する被験者の断層画像と解析結果の表示態様の一例である。 健常者AIデータを生成する手順を示すフローチャートである。 被験者と健常者との対比を行う手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像診断支援システム
2 入力装置
3 表示装置
5 断層画像撮影装置
10 画像診断支援システム本体
11 被験者ボクセルデータ記憶部
12 健常者ボクセルデータ記憶部
13 VOIデータ記憶部
15 被験者AIデータ記憶部
16 健常者AIデータ記憶部
21 ROI値算出部
23 AIデータ算出部
25 Z値算出部

Claims (8)

  1. 被験者の断層画像と、前記被験者と対比するための複数の対比者の断層画像とを対比して、診断支援を行うシステムであって、
    前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像データを記憶する記憶手段と、
    前記断層画像データにおいて、予め左右対称に設定されている、断層画像上の疾患別の左右関心領域について、同一断層画像における関心領域及び関心領域の比較を行って、前記被験者及び前記複数の対比者の各断層画像の非対称性を示す指標を算出する非対称性指標算出手段と、
    前記被験者の断層画像の非対称性指標と、前記複数の対比者の断層画像の非対称性指標とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果を出力する手段と、を備える画像診断支援システム。
  2. 前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像データに基づいて、前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像における各関心領域を代表する値を算出する代表値算出手段をさらに備え、
    前記非対称性指標算出手段は、前記代表値算出手段により算出された代表値を用いて前記各断層画像の非対称性指標を算出する、請求項記載の画像診断支援システム。
  3. 前記代表値算出手段は、
    心領域内の断層画像データの平均値を、それぞれの関心領域の代表値として算出する、請求項記載の画像診断支援システム。
  4. 前記比較手段は、関心領域ごとに、前記複数の対比者の非対称性指標の平均値と前記被験者の非対称性指標との乖離度合いを算出し、
    前記出力手段は、表示装置に対して前記被験者の断層画像を表示させるように出力するとともに、表示されている断層画像上の各関心領域を、それぞれの関心領域の乖離度合いに応じて異なる表示態様で表示させるように出力する請求項記載の画像診断支援システム。
  5. 前記被験者及び前記複数の対比者の断層画像は、いずれも脳のSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)断層画像であり、
    前記関心領域は、特定の疾患に対して予め設定された領域であり、
    非対称性指標は、左右の血流量の差を示す指標である、請求項1〜のいずれかに記載の画像診断支援システム。
  6. 前記疾患別の左右関心領域は、病期別、又は進行度別に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像診断支援システム。
  7. 被験者の断層画像データと、前記被験者と対比するための複数の対比者の断層画像データとを記憶するステップと、
    前記断層画像データにおいて、予め左右対称に設定されている、断層画像上の疾患別の左右関心領域について、同一断層画像における関心領域及び関心領域の比較を行って、前記被験者及び前記複数の対比者の各断層画像の非対称性を示す指標を算出するステップと、
    前記被験者の断層画像の非対称性指標と、前記複数の対比者の断層画像の非対称性指標とを比較するステップと、
    前記比較結果を出力するステップと、を備える画像診断支援方法。
  8. コンピュータに実行されると、
    被験者の断層画像データと、前記被験者と対比するための複数の対比者の断層画像データとを記憶するステップと、
    前記断層画像データにおいて、予め左右対称に設定されている、断層画像上の疾患別の左右関心領域について、同一断層画像における関心領域及び関心領域の比較を行って、前記被験者及び前記複数の対比者の各断層画像の非対称性を示す指標を算出するステップと、
    前記被験者の断層画像の非対称性指標と、前記複数の対比者の断層画像の非対称性指標とを比較するステップと、
    前記比較結果を出力するステップとを実行する、画像診断支援のためのコンピュータプログラム。
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