JP5099361B2 - パイロン及びパイロン用充電台 - Google Patents
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乾電池に代えて二次電池を用いることも考えられるが、二次電池を収納する表示部ユニットを取り外して外部電源に接続し、二次電池の充電をパイロン一台毎に行うのは煩雑である。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたパイロンにおいて、前記充電回路は二次電池の充電状態を監視する監視手段を有し、充電完了時に自動的に充電コイルを切り離すことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載されたパイロンに充電するための磁束発生用コイルと、磁束発生用コイルの駆動回路とを備えたパイロン用充電台であって、パイロンを載置したとき、前記フランジの充電コイルに対応する位置に前記磁束発生用コイルを内蔵したことを特徴とする。
図1Aは、本実施形態に係るパイロン10の断面図であり、図1Bは同平面図である。
パイロン10は、図1Aに示すように、例えば赤色の不透明合成樹脂材料で形成されたパイロン本体12と、このパイロン本体12の上部に一体に設けられた、例えば赤色透明又は半透明の合成樹脂材料でできた表示灯ユニット14から成っており、全体として円錐台形に形成されている。
パイロン本体12の下端部は、それと一体に形成された例えば矩形又は円形の接地面となる平坦な例えば矩形のフランジ(鍔状部)16からなっている。
ここでは例えば3つのパイロン10が重ね合わさっており、その接地面となるフランジ16は互いに上下に密に重なって充電台30上に水平に配置されており、フランジ16内に配置された充電コイルL2は、それぞれ充電台30の磁束発生コイルL1に対して位置整合した状態で上下に配置されている。
充電台30は例えば合成樹脂製であり、その形状などは任意であるが、少なくともパイロン10の平坦なフランジ16に対応した平坦面を有し、パイロン10をその上に載置したとき、そのフランジ16内に内蔵されている充電コイルL2に対応する位置に磁束発生コイルL1が埋め込まれている。磁束発生コイルL1は導電性ワイヤ34により駆動回路32に接続されており、駆動回路32を駆動することにより、磁束発生コイルL1に電流を流して磁束を発生させる。この駆動回路32も充電台30に内蔵されている。この駆動回路32の電源は、例えば一般家庭用の商用電源その他の任意の電源を用いることができる。
そのようにすることにより、最初のパイロン10のフランジ16の凹部を充電台30の突部に位置合わせし、続いて上下のパイロン10の凹凸部を合わせるようにすれば、磁束発生用コイルL1と充電コイルL2との位置合わせを容易に行うことができる。或いは、パイロン10のフランジ16部分と、充電台30に対応する目印を付しておくことで位置合わせをおこなってもよい。
パイロン10の二次電池25は以下で説明する充電回路20を介してこの誘導電流により充電される。
充電回路20は、充電コイルL2に接続され、充電コイルL2の誘導電流で二次電池25へ充電するための充電制御を行う。
充電回路20は、図3に示すように、充電コイルL2に接続されて入力される交流電流を全波整流して直流電流に変換するダイオードブリッジ21と、ダイオードブリッジ21の正極出力端21aに接続されたトランジスタT1と、トランジスタT1のエミッタ−ベース間に接続された抵抗R1と、トランジスタT1のベース及び抵抗R1と、MOSトランジスタQ1のドレンD側とに接続された抵抗R2と、ソースS側がダイオードブリッジ21の負極端子21bに接続された上記MOSトランジスタQ1と、MOSトランジスタQ1のゲートG及びトランジスタT2のコレクタとダイオードブリッジ21の正極側端子21aとの間に接続された高抵抗R3と、エミッタ側がダイオードブリッジ21の負極側に接続され、かつそのベース側がCPU22に接続されたトランジスタT2と、トランジスタT1のコレクタ側にダイオードD1と抵抗R7を介してその正極側端子が接続され、負極側がダイオードブリッジ21の負極側端子21bに接続された二次電池25と、ダイオードブリッジ21の端子21a、21b間で二次電池25と並列に接続されたCPU22と、二次電池25に並列に接続された抵抗R5、R6と、抵抗R5と抵抗R6間に接続されたCPU22の端子と、ベース側がCPU22に接続され、エミッタ側がダイオードブリッジ21の負極21b側に接続され、コレクタ側が抵抗R8を介して表示灯24に接続されたトランジスタT3と、一端側が抵抗R8と、他端側が抵抗R7、ダイオードD1を介してダイオードブリッジ21の正極側端子21aに接続された表示灯24を備えている。
パイロン10を図2に示すように入れ子式に重ねて充電台30上に載置して、例えば図示しないスイッチを手動又は自動で操作して充電台30の駆動回路32を駆動すると、その磁束発生コイルL1に交流電流が流れて磁束Fが発生する。発生した磁束Fは、図2に示すように、その上に積み重ねた複数の充電コイルL2を横切るため、充電コイルL2に誘導電流が発生する。誘導電流は充電回路20のダイオードブリッジ21によって全波整流されて直流電流として充電回路の端子間21a、21bから取り出される。
抵抗R1に電流が流れると、トランジスタT1が導通してONとなる。トランジスタT1がONすることによりダイオードD1、抵抗R7を介して二次電池25に電流が流入して充電を開始する。
その状態で、さらに充電電圧が上昇してCPU22が満充電と判断したときは、トランジスタT2のベース電圧を制御してこれをONする。
トランジスタT2がONすると、MOSトランジスタQ1のゲートGの電位が下がり、MOSトランジスタQ1はOFFし、充電コイルL2は高抵抗R3以外から切り離される。つまり、充電コイルL2は充電回路20から実質上自動切断されて二次電池25の充電は停止する。
トランジスタT2がOFFすると、MOSトランジスタQ1のゲートGにはダイオードブリッジ21から高抵抗R3を介して制御電圧が印加される結果、MOSトランジスタQ1はONし、これにより上述のようにトランジスタT1がONする。そのため、二次電池25は、ダイオードD1と抵抗R7を介してダイオードブリッジ21の端子21a、21b間に接続されて再度充電を開始する。
また、これとは別に、電源スイッチをON状態にして、しかし、充電や格納時におけるようにパイロン10を積み重ねたときには消灯し、一個ずつ離したときには表示灯24が点灯するように、表示灯24の自動消灯スイッチを表示灯24と二次電池25を結ぶ回路上のいずれかの位置に設けてもよい。
即ち、例えば、特許文献1に示す機械的なスイッチを用いて、パイロン10の上部にスイッチを設けて、パイロン10を積み重ねた状態にしたときに、上側のパイロン10の自重を利用して下側のパイロンの表示灯10のスイッチを作動して表示灯10を消灯することができる。
表示灯ユニット14は、円形の上壁141、円形の上壁141よりも大径の底壁142、及び上下壁141,142間に延在する側壁143からなる円錐台形の閉じた容器状をなし、その上壁141中央部には磁気検出器140が、また底壁142の中央部の上記磁気検出器140に対応した位置に磁石(永久磁石)146が設けられている。
また、底壁142上には、表示灯24が配置されている。
点灯制御回路は、表示灯24と、表示灯24に電力を供給する二次電池25と、表示灯24の一端と二次電池25の間に接続されたトランジスタTと抵抗Ra1からなるスイッチング素子と、スイッチング素子のON/OFF制御するためのホールIC140aと抵抗Ra1を備えた磁気検出器140から成っている。
ここで、ホールIC140aには常に二次電池25から電流が供給されており、その状態でホールIC140aは磁気を感知するとホールIC140aに起電力が生じることで磁気検出が行われる。
磁気を検出すると、ホールIC140aに起電力が生じるため、ホール入力IC140aの出力側の電圧は0Vに降下する。
表示灯24は、ホールIC140aが磁気検出しない状態では、二次電池25の電圧が抵抗Ra1とRa2により分圧された電圧がトランジスタTのベースに印加されているため、トランジスタが導通し、したがって表示灯24は二次電池25からの電力供給を受けて点灯している。
ここで、ホールIC140aは磁気を検出すると、二次電池25に対してホールIC140aの出力が0Vとなる起電力を生じるため、トランジスタTのベース電圧も0Vとなり、トランジスタTによるスイッチング回路147は開放する。そのため、表示灯24は消灯する。
なお、以上の説明では、表示灯ユニット14の上壁に磁気検出器140を、また、底壁に磁石146を設けたものとして説明したが、表示灯ユニット14の上壁に磁石146を、また底壁に磁気検出器140を設けたものでもよい。この場合には、パイロンを積み重ねた時、最上部のパイロンについては、従来と同様に別途設けた手動スイッチによる点灯電源をON/OFFすることが必要である。
図6は、第3の実施形態のパイロンの積み重ねた状態における断面図である。
第3の実施形態のパイロンは、第2のパイロンでは、手動スイッチの操作を必要としたが、本実施形態ではこれを不要とするものである。
第3の実施形態のパイロンを示す断面図であり、図中、第2の実施形態と同一の箇所には同一の符号を付してある。
本実施形態のパイロン10は、第2の実施形態の表示灯ユニット14に相違して、表示灯ユニット14の上壁141の中央部に配置した磁気検出器140から所定間隔を置いて磁石(永久磁石)146が設けられており、他方、その底壁142には、その中央部に設けた磁石146Rに加えて、そこから所定間隔を置いて前記磁石146Rに対応して磁気検出器140Rが設けられている。その他の点では、第2の実施形態のパイロン10と同じである。
この点灯制御回路は、第1の実施形態に対して、表示灯ユニット14の底壁142に下部ホールIC140aRを配置した結果、二つのホールICつまり上部ホールIC140aと下部ホールIC140aRを備えた点で相違し、その他の点では同様である。
即ち、図8A、8Bは、二段重ねにしたときの動作タイミング図であり、図8Cは3段以上重ねたときの、上端または下端以外の中間に位置するパイロンの点灯制御回路の動作タイミング図である。
先ず、図8Aについて説明する。
この状態は、最初のパイロン10の上に他のパイロン10を積み重ねた状態における、上側のパイロン10の表示灯24の点灯制御回路の動作タイミングを示す。この状態においては、上部磁気検出器140による磁気の検知はないから上部ホールIC140aはオープンの状態にある。
他方、下側磁気検出器140Rはその下側にあるパイロン10の上側の磁石146に当接したときにその磁気を検出する。それによって、下部ホールIC140aRは起電力を生じ、その出力電圧0VがトランジスタTのベースに印加される結果、表示灯のスイッチング回路147のトランジスタTを開放する。つまり、表示灯24を消灯する。
なお、下側のパイロン10の下側磁気検出器140Rは磁気を検出しないから、下部ホールIC140aRは積み重ねの前後においてオープンのままであるが、表示制御回路から明らかなように、表示灯24と二次電池25とを回路中のスイッチング機構は既に上部ホールIC140aの出力が0Vとなっているため、OFFになっているので、表示灯24は、下側パイロン10の状態に関係なく上に別のパイロン10を積み重ねたとき消灯する。
逆に上側のパイロン10を外せば再び点灯する。
この場合は、上下いずれの磁気検出器140,140Rとも夫々上下に隣接するパイロンの磁石146、146Rの磁気を検出する。つまり、上部ホールIC140a,下部ホールIC140aRとも磁気を検出してそれぞれ起電力を生じる。つまり、上部ホールIC140a,下部ホールIC140aRのいずれの出力電圧とも0Vとなる。それに伴って表示灯24と二次電池25とを結ぶ回路に接続されたスイッチング回路147はOFFになるため、表示灯24は消灯する。
なお、上にあるパイロン10を外しただけでは図5Bに付いて説明したように下にあるパイロン10の表示灯24は点灯しない。当該パイロン10を外したとき初めて点灯する。
以上、第2及び第3の実施形態では、被検出体として磁石を、検出体として磁気検出器であるとして説明したが、被検出体及び検出体はこれらに限定されず、他の周知の近接スイッチ素子、例えば、一方を発光体とし他方を光センサで構成することもできる。
なお、以上の実施形態において、パイロン10の充電が完了したときに充電コイルL2を自動切断する構成を採ったことにより、複数のパイロン10を重ねてまとめて充電を行う場合、充電が完了したパイロン10から充電コイルL2が自動切断される結果、残りの未充電のパイロン10の充電を速めることができる。
Claims (3)
- 互いに入れ子式に積み重ねることが可能な形状に形成されたパイロン本体の上部に、内部に表示灯を備えた表示灯ユニットを設けたパイロンであって、
前記表示灯に電力を供給する二次電池と、二次電池に充電する充電回路と、充電回路に電力を供給する充電コイルとを有し、
少なくとも前記充電コイルは、パイロンの基端部外周に一体に形成されたフランジ内の所定の位置に配置されていることを特徴とするパイロン。 - 請求項1に記載されたパイロンにおいて、
前記充電回路は二次電池の充電状態を監視する監視手段を有し、充電完了時に自動的に充電コイルを切り離すことを特徴とするパイロン。 - 請求項1又は2に記載されたパイロンに充電するための磁束発生用コイルと、磁束発生用コイルの駆動回路とを備えたパイロン用充電台であって、
パイロンを載置したとき、前記フランジの充電コイルに対応する位置に前記磁束発生用コイルを内蔵したことを特徴とする、パイロン用充電台。
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