JP5096874B2 - 椅子のヘッドレスト装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、椅子における高さ調節ヘッドレスト装置に関するものである。
椅子にヘッドレスト装置を取り付けることは従来から行われており、一般にはヘッドレストの高さを調節できるようになっている。そして、ヘッドレストの支持機構を固定ガイド体とこれに嵌まった昇降体とで構成して、ヘッドレストを昇降体に取り付けることにより、ヘッドレストを高さ調節できるようになっていることが多い。
固定ガイド体と昇降体との嵌め合わせ構造は様々であるが、一般には、固定ガイド体が筒状の雌型で昇降体が棒状の雄型である場合が多く、また、ヘッドレストの高さ位置保持手段としては、固定ガイド体と昇降体とのうちいずれか一方に多数の凹所が断続した係合部が上下に長く延びるように形成して、他方には、前記係合部の一つの凹所に弾性に抗して嵌脱する係合子を設けていることが多い(例えば特許文献1)。
特開2005−110705号公報
従来はヘッドレストを段階的高さ調節方式が多かったが、これは、ヘッドレストのずり下がりを防止するためであると言える。しかし、椅子の肘当てのように下向きの荷重が掛かる場合なら別にして、ヘッドレストには使用状態で下向きの力が掛かることはないのであり、従って、使用者の細かい要望に応えるには、ヘッドレストを無段階に高さ調節できること(任意の高さ位置に調節できること)が好ましいと言える。
そして、ヘッドレストを無段階に高さ調節できるようにするには、固定ガイド体と昇降体との間の摩擦を利用すれば良く、その具体的な手段としては、固定ガイド体と昇降体との間に強制的なこじれを生じさせることと、摩擦付与部材を別に配置することが考えられる。しかし、このような単純な摩擦付与手段では、長期間使用しているうちに摩擦付与部分が磨耗してヘッドレストを所定高さに保持できなくなってしまう虞がある。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、ヘッドレストを無段階に高さ調節できるヘッドレスト装置において、耐久性の確保や操作性の向上等を目的とするものである。
本願発明は幾つかの構成を含んでいる。このうち請求項1の発明は、背もたれに取り付く固定ガイド体と、前記固定ガイド体に上下動自在に装着されていると共に上端にはヘッドレストが取り付けられた昇降体とを有しており、前記固定ガイド体と昇降体との両部材のうち一方の部材に、他方の部材に対して略水平方向から突っ張るように弾性体で付勢された摩擦付与部材を設けている構成であって、前記摩擦付与部材は昇降体の上下動によって回転するローラであり、前記ローラは、上下方向の押圧で屈曲するリンクから成るリンク機構に取り付けられており、前記リンク機構を前記弾性体で下向き又は上向きに付勢することで前記ローラを他方の部材に突っ張らせている。請求項2の発明は請求項1の発明の好適な展開例であり、この請求項2では、前記弾性体はゴムになっている。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記固定ガイド体と昇降体とは、互いに嵌まり合うように一方を雄型で他方を雌型に形成することで相対的に上下動するようになっており、固定ガイド体と昇降体とのうち雄型の部材に前記リンク機構を設け、前記リンク機構に設けたローラを雌型の部材に突っ張らせている。
本願発明では、摩擦付与部材は弾性体で常に押されているため、仮に摩擦付与部材が磨耗しても摩擦付与機能が低下することはない。このため長期間使用し続けてもヘッドレストは所望の高さに保持され、高い耐久性を確保できる。
また、摩擦付与部材としてローラ(或いはコロ)を使用しているため、滑りによる磨耗はなくて耐久性の確保をより一層確実ならしめることができる。また、ローラが強く突っ張っていてもヘッドレストを軽い力で昇降させることもできる。これらは本願発明の大きな利点である。
性体としてはコイルばねや板ばね等の各種のばねを使用することも可能であるが、コイルばねにしても板ばねにしても転がり落ちやすいことが多いため、ヘッドレストの組立に際して扱いにくい場合がある。これに対して請求項2のように弾性体としてゴム(耐久性や弾性反発力の点からウレタンゴムが好ましい)を使用すると、例えば角形のブロック状に形成することで部材の配置場所に安定良く保持できるため、ヘッドレストの組立が容易になる。
摩擦付与部材としてのローラを1カ所だけで固定ガイド体又は昇降体に突っ張らせることも可能であるが、請求項3のように固定ガイド体及び昇降体の軸心を挟んだ両側から突っ張らせると、摩擦付与機能がより高くなって好適である。なお、請求項3では、ローラは雌型の部材に対して手前側と後ろ側との前後方向に突っ張らせるのが好ましい。その理由は、人が頭をヘッドレストに当てると昇降体は後ろ向きに倒れ勝手となり、その結果、摩擦付与部材を固定ガイド体又は昇降体に対してより強く突っ張らせることが可能になるからである。
また、本願発明では1つの弾性体でリンク機構を付勢してローラを突っ張らせることができるため、ヘッドレストの高さ位置保持機能が高い装置でありながら構造を簡単化できる利点がある。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は事務用等に使用される回転椅子に適用している。なお、以下の説明では方向を示す用語として前後・左右の文言を使用するが、これは着座した人を基準にしている。
(1).椅子の概要
先ず、図1〜図5に基づいて椅子の概要を説明する。椅子の外観は図1及び図2に示されている。図1のうち(A)は椅子を前方から見た斜視図、(B)は椅子の左側面図、図2のうち(A)は椅子の背面図、(B)は椅子を後方から見た斜視図である。
椅子は、脚1と座2と背もたれ3とを備えている。脚1は、放射状に延びる枝足4を有する接地体とその中心に設けた脚支柱(ガスシリンダ)5とを備えており、脚支柱5の上端には上向き開口箱状のベース6が固定されている。各枝足4の先端にはキャスタが取付けられている。背もたれ3は、その全体がエラストマーを配合した柔軟な樹脂板からなっており、前面と後面には縦長の多数のリブが形成されている。敢えて述べるまでもないが、背もたれ3は樹脂製インナーシェルにクッションを張った構造などの各種の構造を採用できる。
ベース6の後端部でかつ左右両側部には、側面視で略後傾姿勢の左右一対の傾動フレーム7が左右長手の軸(図示せず)によって連結されている。傾動フレーム7の後端にはバックフレーム8がボルトで固定されており、バックフレーム8の上端部の前面に背もたれ3の上部が固定されており、かつ、バックフレーム8の上部にヘッドレスト装置9が取り付けられている。なお、図2(B)ではヘッドレスト装置9は表示していない。
本実施形態では、人が着座すると座2が下降しつつ後退し、これに伴って背もたれ3の下部(ランバーサポート部)が前進動する。但し、本願発明との関係はないので詳細は省略する。
例えば図2に示すように、バックフレーム8は左右2本の縦フレーム8aとその上端に連結された水平状のアッパーフレーム8bと縦フレーム8aの下端に連結された水平状のロアフレーム8cとを有しており、これら4本のフレーム8a〜8cは連続して背面視縦長長方形の形態を成しており、かつ、縦フレーム8aの上部とアッパーフレーム8bとに左右横長のアッパープレート8dが一体に形成られており、このアッパープレート8dに背もたれ3が固定されている。アッパープレート8dの大部分はカバー10で後ろから覆われている。
バックフレーム8の上部の形態と背もたれ3の取り付け構造は図3〜図5に示されている。図3はバックフレーム8とカバー10との分離斜視図、図4のうち(A)はバックフレーム8の部分的な背面図、(B)はバックフレーム8の部分的な正面図、(C)はバックフレーム8の上部の側面図、図5は背もたれ3を取り付けた状態での図4(A)の V-V視断面図である。
バックフレーム8のアッパープレート8dは背もたれ3とほぼ同じ横幅であり、アッパーフレーム8bの上下両側にはみ出た状態になっている。そして、縦フレーム8aとアッパーフレーム8bとがアッパープレート8dの後ろ側に突出しているため、左右縦フレーム8aとアッパーフレーム8bとで囲われた部分は後ろ向きに開口した上部凹所11になっており、この上部凹所11にヘッドレスト装置9が取付ようになっている。ヘッドレスト装置9を取り付けないときには上部凹所11は内カバーで覆われる。
背もたれ3の上部はバックフレーム8のアッパープレート8dに多数本(8本)のビス12(図3参照)で固定されている。この点を説明する。例えば図4,5に示すように、背もたれ3のうちバックフレーム8のアッパープレート8dと重なる重合部3aは、前向きにせり出して後ろ向きに開口した略樋状のような湾曲断面形状になっており、この重合部3aにバックフレーム8のアッパープレート8dが嵌まっている。
そして、背もたれ3の重合部3aに、横方向から板ナット13を差し込みできるポケット部14が多数個(8個)形成されている一方、バックフレーム8のアッパープレート8dには、ポケット部14に嵌合する凹部15が形成されており、凹部15に貫通したビス12を板ナット13にねじ込むことにより、背もたれ3がアッパープレート8dに固定されている。
背もたれ3の重合部3aとバックフレーム8のアッパープレート8dとには多数の補強用又は嵌合用のリブが形成されている。図3において符号16で示すビスは、ヘッドレスト装置9を締結するためのものである。なお、図5ではカバー10は省略している。
(2).ヘッドレスト装置の概略
次に、図6以下の図面を参照してヘッドレスト装置9の構造を説明する。まず、図6〜図11に基づいて概要を説明する。図6は背もたれ3を省略した状態での背面図、図7はバックフレーム8への締結構造を示す部分的な分離平断面図、図8及び図9は分離断面図、図10のうち(A)は昇降支柱本体の正面図、(B)はヘッドレストを中途高さで切断した部分平断面図、(C)は(A)のC−C視断面図、(D)は昇降支柱本体とヘッドレストとの連結構造を示す縦断側面図、図11のうち(A)はベース体を前方から見た斜視図、(B)はベース体とスペーサとの分離斜視図、(C)は(B)のC−C視断面図である。
図8及び図9に示すように、ヘッドレスト装置9は、バックフレーム8の上部凹所11に重なるスペーサ18、スペーサ19を介してバックフレーム8にビス16で固定されるベース体19、昇降体を構成する昇降支柱本体20と前板21、昇降支柱本体20の内部に配置した補助ガイド体22、昇降支柱本体20の上端部に首振り可能に連結したヘッドレスト23を備えている。ヘッドレスト23はトルクヒンジ24で昇降支柱本体20に連結されている。
ベース体19はバックフレーム8に固定される横長下部(取り付け部)19aとその後部に一体に設けた上下長手の固定支柱部19bとを有しており、詳細は後述するが、前板21と昇降支柱本体20とで固定支柱部19bを前後から挟むようになっている。また、ベース体19には、ヘッドレスト装置9(及びヘッドレスト23)を任意の高さに保持する摩擦付与手段として、下リンク25と上リンク26と受け部材27で支持されたゴム28、及び、上下リンク25,27に回転自在に取り付けたローラ29,30とが装着されている。上下ローラ29,30は例えばポリアセタール(POM樹脂)のような樹脂からなっている。
まず、バックフレーム8に対するベース体19の取り付け構造を説明する。図6及び図11に示すように、スペーサ18はバックフレーム8の上部凹所11にきっちり嵌まる左右長さであり、他方、ベース体19の横長下部19aはスペーサ18よりやや小さい左右長さになっている。ベース体19の横長下部19aには前向きに突出した筒状のサイドボス部31と底付きのセンターボス部32とが形成されている一方、スペーサ18には、ベース体19のサイドボス部31とセンターボス部32とがきっちり嵌まるサイド凹所33とセンター凹所34とが形成されている。
そして、ベース体19とスペーサ18とは平面視クランク形の板ナット35を利用してバックフレーム8のアッパープレート8dに共締めされている。すなわち、図7及び図8に示すように、板ナット35のうち雌ねじ穴が形成されている前部35aをアッパープレート8dに形成した取り付け穴36に嵌め込んで、ベース体19のサイドボス部32とスペーサ18のサイド凹所33とに貫通してビス16を板ナット35にねじ込むことにより、ベース体19とスペーサ18とがアッパープレート8dに共締めされている。
スペーサ18には板ナット35の後部との干渉を回避するための逃がし凹部37(これは図11にも明瞭に表示している)が前向きに開口している。また、スペーサ18の左右両端部に形成した上下一対の突起38をアッパープレート8dに形成した係合穴39に嵌め込んでおり、この突起38と係合穴39との位置決め作用により、スペーサ18とベース体19とは上下左右にずれ不能の状態にしっかりと固定されている。なお、スペーサ18を使用せずにベース体19を直接にアッパープレート8dに固定しても良いことは言うまでもない。
(3).ヘッドレストの形態と連結構造
次に、ヘッドレスト23の形態と連結構造とを説明する。図9に示すように、ヘッドレスト23は、樹脂製のアウターシェル41、アウターシェル41の前面に装着した樹脂製のインナーシェル42、インナーシェル42の前面に張ったクッション43を有しており、クッション43にはクロス等の表皮材が張られている。アウターシェル41の左右中間部に後ろ向きの足部44が一体に形成されており、この足部44と昇降支柱本体20の上端部とがトルクヒンジ24で連結されている。
本願発明との関係は薄いので詳細は省略するが、トルクヒンジ24は相対回動可能に連結された一対のフラップ24a,24bを有しており、両フラップ24a,24bの連結部はダンパー機構等の姿勢保持手段を有しており、ある程度の力を掛けると相対回動させることができる(言うまでもないが、人が頭を当てただけでは回動しない。)。そして、図10(D)に示すように、ヘッドレスト23の足部44は昇降支柱本体20の上部にはそれぞれフラップ24a,24bが嵌まる凹部45が形成されており、各フラップ24a,24bがビス46で固定されている。
また、図9及び図10(D)に示すように、昇降支柱本体20の上部には、側面視でヘッドレスト23の回動中心回りの内周面を有する円弧穴47が形成されており、円弧穴47の上端寄り部位に前向きストッパー48が突設されている一方、ヘッドレスト23の足部44には、前向きストッパー48に上方から当たる上ストッパー49と下方から当たる下ストッパー50とが設けられており、これら上下ストッパー49,50が前向きストッパー48に当たることでヘッドレスト23の回動範囲が規制されている。
昇降支柱本体20の上端には、円弧穴47と連続する外形を有する左右カバー部51が形成されており、このカバー部51でトルクヒンジ24が左右から覆われている。敢えて述べるまでもないが、ヘッドレスト23は他の機構によって昇降支柱本体20に回動可能に連結しても良いし、或いは、回動しない状態で昇降支柱本体20に固定しても良い。
(4).ヘッドレストの昇降機構
次に、従前の図に加えて図12以下の図面も参照してヘッドレスト23の昇降機構と高さ調節機構を説明する。まず、昇降機構を説明する。図12のうち(A)は主要部材の分離背面図、(B)は補助ガイド体22の正面図、(C)は前板21の正面図、図13のうち(A)は要部の縦断側面図、(B)は作用を示す模式図、図14は図13(A)の XIV-XIV視断面図である。ヘッドレストの高さ調節機構はベース体19や昇降支柱本体20等の各部材の形態と密接に関連している。そこで、各部材の形状も併せて説明する。
ベース体19は樹脂製又はアルミダイキャスト製であり、既述のとおりベース体19は横長下部19aと固定支柱部19bとを有している。固定支柱部19bは横長下部19aから後ろ側にはみ出た状態になっている。ベース体19は請求項1に記載した固定ガイド体に相当するものであり、バックフレーム8を介して背もたれ3に取り付けられている。また、固定支柱部19bが請求項に記載した雄型の部材に相当する。
固定支柱部19bは基本的には上下長手のブロック状に形成されており、略上半部の背面は上に行くに従って手前にずれる傾斜面53になっている。換言すると、固定支柱部19bの略上半部は側面視で上窄まりになっている。また、図11(B)(C)から容易に理解できるように、固定支柱部19bと横長下部19aとの接続部19cは固定支柱部19bよりもやや左右幅が狭くなっており、このため固定支柱部19bと横長下部19aとの間に左右横向きの縦溝54が形成されている。更に、固定支柱部19bの左右側面には、縦溝54より僅かの寸法だけ後ろ側に位置した上中下3段のガイド片55,56,57が横向きに突設されている。
他方、昇降支柱本体20は樹脂製であり、下寄りの2/3程度の範囲は背板20aとその左右両端部から前向きに突出した左右の側板20bとを有して樋状(断面略コ字状)形成されている。そして、例えば図14に示すように、側板20bの先端部に相対向する2本の内向き突条58を一体に形成している一方、前板21には横向き開口コ字状の縦長嵌合部59を形成しており、この嵌合部59を昇降支柱本体20の突条58に嵌め合わせることにより、昇降支柱本体20と前板21とで略中角形に近い雌型昇降体を構成している。
そして、前板21は昇降支柱本体20の上下全長に近い上下長さ(高さ)であるが、この前板21に、ベース体19における横長下部19aと固定支柱部19bとの連接部19cと略同じ横幅の下向き開口溝60が上下に長く形成されており、このため、前板21の内側縁をベース体19の縦溝54に上下動自在に嵌め入れることがでる。その結果、前板21と昇降支柱本体20(及びヘッドレスト23)は前後左右には移動不能で上下スライドのみ可能に保持されている。
図9に示すように、前板21の上端には側面視前向き鉤状の上係合爪61が形成されており、この上係合爪61は昇降支柱本体20の上部に形成した側面視傾斜状の上係合穴62に嵌まっている。また、前板21の上端部のうち上係合爪61の左右両側には補助片61′が形成されている一方、昇降支柱本体20には、補助片61′(図12(C)参照)を後ろ向き不能に保持する補助係合爪62′も設けている。これらにより、前板21は上向き動と手前への移動が阻止されている。また、前板21の下端には後ろ向き鉤状の下係合爪63が後ろ向きに突設されている一方、昇降支柱本体20の下端の左右両端には、前板21の下係合爪63が載る下ストッパー64が形成されており、これら下係合爪63と下ストッパー64とにより、前板21は昇降支柱本体20に対して下降動不能に保持されている。
敢えて述べるまでもないが、前板21と昇降支柱本体20との嵌め合わせ手段や上下の抜け止めは他の様々の構成を採用できる。また、前板21と昇降支柱本体20とを一体構造とすることも可能である。
昇降支柱本体20の背板20aは側面視で後ろ向き凸状にごく緩い曲率で湾曲してい。そこで、昇降支柱本体20の背板20aと固定支柱部19bの前面と間には既述の補助ガイド体22を配置している。補助ガイド体22は樹脂製であり、背面は昇降支柱本体20の背板20aに密着していると共に、固定支柱部19bの背面に当接する側面視直線状のガイドリブ65が複数状形成されている。また、補助ガイド体22は、昇降支柱本体20の下ストッパー64で下降動不能に保持されており、また、昇降支柱本体20には、補助ガイド体22を上向き動不能に保持する上ストッパー66が形成されている。
なお、補助ガイド体20を設けることに代えて、昇降支柱本体20の背板にガイドリブ65を設けることも可能である。勿論、昇降支柱本体20の背面を側面視で直線に形成することによっても昇降支柱本体20をスムースに上下スライドさせることができる。
(5).ヘッドレストの高さ調節機構
既述のとおり、ヘッドレスト23の高さ調節は、ローラ29,30を有する上下リンク25,26と付勢手段としてのゴム28とが司っている。この点を次に説明する。
図12(A)に示すように、下リンク25は上軸25aと左右足25bとを有している。足25bは上部の左右間隔が下部の左右間隔より小さくなるようにクランク状に形成されており、このため上軸25aの左右端部は足25aの上端の外側に露出していてこの上軸25aの左右端部に下ローラ29が回転自在に嵌め込まれている。
下リンク25は昇降支柱本体20との干渉を回避するため、ベース体19における固定支柱部19bの下部の肉厚部内に後ろから入り込んでいる。そこで、例えば図11(A)に示すように、固定支柱部19bには、下リンク25が嵌まり込むことを許容するため後ろ向き開口の切り開き部67が形成されている。切り開き部67は背面視で下向き開口コ字状の形態になっている。また、固定支柱部19bの下部には、下リンク25の左右足25bで挟まれた凸部68が存在しており、左右の足25bの下端が凸部68に左右横長の支軸69で連結されている。従って、下リンク25はその支軸69を中心にし前後に回動し得る。図11(A)では支軸69が嵌まる穴を符号70で表示している。
図8,11〜14に示すように、ベース体19における固定支柱部19bのうち切り開き穴67の上方部には、切り開き穴67に連通した中空穴71が空いている。中空穴71は平面視四角形であり、下半部は後ろ向きに開口しており、上側のかなりの部分は左右横向きに開口している。すなわち、中空穴71は左右と後ろとに開口している。前向き開口部を符号71aで示す、横向き開口部を符号71bで示している。横向き開口部71bの下端は側面視円弧状に形成されている。
中空穴71の上部には既述のゴム28がずれ不能に嵌まっており、ゴム28の受け台29と下リンク25の上軸25aとの間に上リンク26が突っ張った状態で配置されている。すなわち、上リンク26は棒状に形成されているが、例えば図8及び図13から理解できるように、上リンク26の上下両端は側面視円弧状に形成されており、下端は、下リンク25における上軸25aの左右中間部に形成した上向き開口円弧状の下受け溝72に嵌まっており、上端は、受け台29の下面に形成した下向き開口円弧状の上受け溝73に嵌まっている。このため、上リンク26は上下両端のいずれをも中心にして側面視で回動し得る。
上リンク26の上端部は固定支柱部19bにおける中空穴71の横向き開口部71bの箇所に位置しており、横向き開口部71bから上リンク26の上部に左右横長の軸73を差し込み固定し、軸73の左右両端に上ローラ30を取り付けている。図14に示すように上下ローラ29,30はこの左右両側に位置しており、上ローラ30は前板21の内面に後ろから当接しており、下ローラ29は昇降支柱本体20における補助ガイド体22の前面に手前から当接している。
(6).まとめ
以上の構成において、図13に示すように上リンク26と下リンク25とは側面視でくの字状の姿勢になっており、かつ、上リンク26はゴム28で下向きに付勢されている。また、上リンク26に取り付けた軸73は中空穴71の横向き開口部71bの中で前後移動できる。このため、ゴム28の弾性復元力(反発力)で上リンク26が下向きに押されることにより、上ローラ30は前板21に対して前向きに突っ張って下ローラ29は補助ガイド体22に対して後ろ向きに突っ張っている。
このように上下ローラ29,30が前後逆方向に突っ張っていることにより、昇降支柱本体20と前板21とからなる昇降体は自然にずり下がることはなく、このためヘッドレスト23は所望の高さに保持されている(正確には、ローラ29,30と軸29a,73との間の摩擦と、ローラ29,30と前板21及び補助ガイド体22との間の摩擦により、昇降支柱本体20等はずり下がり不能に保持される。)。
そして、ヘッドレスト23に上向き又は下向きのある程度の力を掛けると、上下ローラ29,30が回転してヘッドレスト23を上下動させて任意の高さに無段階に調節できる。
本実施形態のように横長下部19aを有するベース体19に固定支柱部19bを設けると、ベース体19を頑丈な構造にしてバックフレーム8等に強固に固定できる利点がある。また、ローラ29,30の材料としてポリアセタールを使用すると、抜群の耐久性を確保できる利点がある。また、ゴム28はブロック状であって中空穴71に落下不能に嵌め込みできるため、組立に際してゴム28が脱落することはなく、このため組立作業性に優れている。
なお、人の頭によってヘッドレスト23には後ろ向きの力が作用するので、ヘッドレスト23を最も上昇させた状態でも固定支柱部19bの上部が左右全幅にわたって前板21に当たるように設定しておくのが好ましい。換言すると、ヘッドレスト23を最も上昇させた状態で前板21の下向き開口溝60の上端が固定支柱部19bの上端よりも下方に位置しているのが好ましい。上リンク27と下リンク25とは予め連結した状態に製造することも可能である(この方が組立作業性は良くなる。)。
(7).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々の形態に具体化することができる。例えば、固定ガイド体を筒状やチャンネル状の雌型に形成して昇降体を雄型に形成する、ローラを上下1カ所のみ若しくは3箇所以上に設ける、摩擦付与部材としてのローラの外周をゴム層で構成する(この場合は、ゴム層を弾性体に兼用することも可能である)、といったことが可能である。
実施形態に係る椅子の斜視図及び側面図である。 椅子の背面図及び後方から見た斜視図である。 バックフレームとカバーとの分離斜視図である。 バックフレームの部分的な背面図、部分的な正面図、上部側面図である。 背もたれを取り付けた状態での図4(A)の V-V視断面図である。 背もたれ3を省略した状態での背面図である。 バックフレームへの締結構造を示す部分的な分離平断面図である。 分離断面図である。 分離断面図である。 (A)は昇降支柱本体の正面図、(B)はヘッドレストを中途高さで切断した部分平断面図、(C)は(A)のC−C視断面図、(D)は昇降支柱本体とヘッドレストとの連結構造を示す縦断側面図である。 (A)はベース体を前方から見た斜視図、(B)はベース体とスペーサとの分離斜視図、(C)は(B)のC−C視断面図である。 (A)は主要部材の分離背面図、(B)は補助ガイド体の正面図、(C)は前板の正面図である。 (A)は要部の縦断側面図、(B)は作用を示す模式図である。 図13(A)の XIV-XIV視断面図である。
3 背もたれ
8 バックフレーム
8b アッパーフレーム
8d アッパーフプレート
9 ヘッドレスト装置
11 上部凹所
18 スペーサ
19 固定ガイド体の一例としてのベース体
20 昇降体を構成する昇降支柱本体
21 昇降体を構成する前板
22 補助ガイド体
23 ヘッドレスト
25,26 リンク
28 弾性体の一例としてのゴム
29,30 ローラ

Claims (3)

  1. 背もたれに取り付く固定ガイド体と、前記固定ガイド体に上下動自在に装着されていると共に上端にはヘッドレストが取り付けられた昇降体とを有しており、前記固定ガイド体と昇降体との両部材のうち一方の部材に、他方の部材に対して略水平方向から突っ張るように弾性体で付勢された摩擦付与部材を設けている構成であって
    前記摩擦付与部材は昇降体の上下動によって回転するローラであり、前記ローラは、上下方向の押圧で屈曲するリンクから成るリンク機構に取り付けられており、前記リンク機構を前記弾性体で下向き又は上向きに付勢することで前記ローラを他方の部材に突っ張らせている、
    椅子のヘッドレスト装置。
  2. 記弾性体はゴムである、
    請求項1に記載した椅子のヘッドレスト装置。
  3. 前記固定ガイド体と昇降体とは、互いに嵌まり合うように一方を雄型で他方を雌型に形成することで相対的に上下動するようになっており、固定ガイド体と昇降体とのうち雄型の部材に前記リンク機構を設け、前記リンク機構に設けたローラを雌型の部材に突っ張らせている、
    請求項1又は2に記載した椅子のヘッドレスト装置。
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