JP5090955B2 - 発雷予測装置およびその方法、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、機械学習を用いて気象データを元に発雷を直前に予測する方法、特に発雷予測のための機械学習の訓練データを作成して用いる発雷予測装置およびその方法、プログラムに関する。
従来の発雷予測では、雷センサを用いて直前の発雷位置を知り、気象レーダを用いて雷雲(積乱雲)の動きを知り、それらを組み合わせて次の発雷位置を予測する方法や(非特許文献1)、気象レーダにより解析した雷雲パターンを過去の発雷時のパターンと照らし合わせ、その類似度が高い場合に発雷するとみなす方法がとられている(非特許文献2)。
また、数値予報による気圧面毎の温度や湿度などから大気安定度を計算し、不安定な場合に発雷可能性が高いと判断する方法もある(非特許文献3)。
株式会社フランクリンジャパン:「Lightning Scope」(登録商標)http://www.fjc.co.jp/service/cs/ 木瀬若桜ほか「複数のセンサデータを用いた事例検索による発雷予測支援方式」信学論B.Vol.J83−B,No.11,pp.1598−1607(2000−11) 大野久雄 著「雷雨とメソ気象」(東京堂出版)第5章第4節
しかしながら、従来の技術における雷センサを使う方法は当然ながら雷センサを必要とするが、一機数千万円程度する上、標定には最低3機が必要となるので、簡単に導入できるものではなかった。
また、雷情報を提供する商用サービスもあるが、リアルタイムでそれらを受けるためには月に百万円単位の費用がかかるので、いずれにせよ安価ではない。
また、発雷が始まらないと次が予測できないため、積乱雲が発達した直後の最初の発雷を予測することが出来ないという問題もある。
また、過去の雷雲パターンと照らし合わせる方法については、上述の「最初の発雷を予測できない」という問題はないが、独自に気象レーダを運用しなければ入手できない特殊なデータを必要としているため、実施が難しく、あくまでも「予測支援」なので、人間による雷発生予測の手助けとしてしか使えなかった。
また、大気安定度を使う方法は、数時間単位での大ざっぱな発雷予測であり、さらにあくまでもポテンシャルを測る手段でしかなく、発雷というより積乱雲の出来やすさを見ているに過ぎないため、発雷を直前に正確に予測することはできなかった。さらに、元となる数値予測自体も観測結果ではなく予報結果であり、位置精度も粗いので、結果もおおまかなものでしかなかった。
また、コンピュータに学習させる「機械学習(Machine learning)」を使った分類問題という観点で雷予測を考えると、雷は全体から見れば頻度の非常に小さい気象現象であり、コンピュータによる機械学習をするために必要な訓練データのバランスが悪くなりがち、すなわち、発雷した事例と比較して発雷しない事例が圧倒的に多くなるので、そのまま学習しても分類器が発雷しない事例に強く引きずられ、結果として高い精度が出ない、という問題があった。
また、精度良く予測できたとしても、予測の元データとなるリアルタイムの気象データの受信が遅れた場合、予測のリードタイムが短くなり、予測情報の価値が著しく下がるという問題もあった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、機械学習後の予測において雷データを必要とせず、高価な雷センサの設置の必要がなく、また、雷現況情報の受信契約を不要にすることにある。
また、機械学習後の予測において雷データを参考にせずに、その雷雲の最初の発雷を予測することにある。
また、一般的に安価に入手可能な気象データのみを入力として、独自のレーダなどの設置を不要にすることにある。
また、気象レーダによるエコー値を予測に用いて、雷も同様の精度で直前に正確に予測することにある。
また、訓練データのバランスをとるための手段を提供して、機械学習時に正例と負例をバランスよく学習させ、予測精度を向上させることにある。
また、訓練データのバランスをとる際に、積乱雲の発達の度合いという発雷に直接的なデータに沿ってエントリ数を調整して、学習に重要な判断の際どいエントリを重点的に学習させ、結果として分類器の精度を向上させることにある。
また、機械学習手法としてSVMを採用して、汎化性の高い分類を可能とすることにある。
また、発雷を予測する前にパターン変化予測を行って、予測のリードタイムをより稼ぐことにある。
課題を解決するために、請求項1に記載の本発明は、メッシュ状に区切られた複数の領域ごとに発雷を直前に予測するための発雷予測装置において、前記領域のそれぞれごとに過去の時系列に沿って気象状況を記録した気象データに基づいて生成されたエントリと、前記エントリの総数において発雷の有無の割合が所定の割合となるように発雷の無かったエントリを間引いて生成した訓練データと、前記訓練データを用いてコンピュータにより機械学習を実行して得た学習結果に基づいて構成され、現在の気象データに対して発雷を予測するための分類器と、を備え、現在の気象データの一部もしくは全部にパターン変化予測を適用し、その予測結果を前記分類器へ入力する
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1において、前記訓練データにおいて、積乱雲の発達の度合いと相関のある値を参照し、発達の度合いが低い時は前記間引きを多くし、発達の度合いが高いときは前記間引きを少なくする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または2において、前記機械学習の手法としてSVM(Support Vector Machine)を用いる。
また、請求項に記載の本発明は、メッシュ状に区切られた複数の領域ごとに発雷を直前に予測するための発雷予測方法において、前記領域のそれぞれごとに過去の時系列に沿って気象状況を記録した気象データに基づいたエントリを生成するステップと、前記エントリの総数において発雷の有無の割合が所定の割合となるように発雷の無かったエントリを間引いて訓練データを生成するステップと、前記訓練データを用いてコンピュータにより機械学習を実行して得た学習結果に基づいて、現在の気象データに対して発雷を予測するための分類器を構成するステップと、を有し、現在の気象データの一部もしくは全部にパターン変化予測を適用し、その予測結果を前記分類器へ入力する
また、請求項に記載の本発明は、請求項において、前記訓練データにおいて、積乱雲の発達の度合いと相関のある値を参照し、発達の度合いが低い時は前記間引きを多くし、発達の度合いが高いときは前記間引きを少なくする。
また、請求項に記載の本発明は、請求項またはにおいて、前記機械学習の手法としてSVM(Support Vector Machine)を用いる。
また、請求項に記載の本発明は、メッシュ状に区切られた複数の領域ごとに発雷を直前にコンピュータを用いて予測させるための発雷予測プログラムであって、前記領域のそれぞれごとに過去の時系列に沿って気象状況を記録した気象データに基づいたエントリを生成するステップと、前記エントリの総数において発雷の有無の割合が所定の割合となるように発雷の無かったエントリを間引いて訓練データを生成するステップと、前記訓練データを用いてコンピュータにより機械学習を実行して得た学習結果に基づいて、現在の気象データに対して発雷を予測するための分類器を構成するステップと、コンピュータに実行させ、現在の気象データの一部もしくは全部にパターン変化予測を適用し、その予測結果を前記分類器へ入力する
本発明によれば、機械学習後の予測において雷データを必要としないので、高価な雷センサの設置が必要がなく、また、雷現況情報の受信契約の必要がなくなる。
また、機械学習後の予測において雷データを参考にしないので、その雷雲の最初の発雷を予測できる。
また、一般的に安価に入手可能な気象データのみを入力としているので、独自のレーダなどを設置する必要がなくなる。
また、気象レーダによるエコー値を予測に用いた場合は、このデータが現在10分間隔で配信されており位置精度も1km単位なので、雷も同様の精度で直前に正確に予測することができる。
また、訓練データのバランスをとるための手段を提供しているので、機械学習時に正例と負例をバランスよく学習することができ、予測精度を向上させることができる。
また、訓練データのバランスをとる際に、積乱雲の発達の度合いという発雷に直接的なデータに沿ってエントリ数を調整するので、学習に重要な判断の際どいエントリを重点的に学習することができ、結果として分類器の精度を向上させることができる。
また、機械学習手法としてSVMを採用しているので、汎化性の高い分類が可能になる。
また、発雷を予測する前にパターン変化予測を行っているので、予測のリードタイムをより稼ぐことができる。
<第1の実施の形態>
本発明の実施の形態では、気象業務支援センタが提供している過去の一般的な気象データ(降水データおよび数値予報データなど)および、雷情報提供会社などが提供する過去の雷情報(発雷の位置、時刻、特性などが収録されている)を用いて、正解ラベル付き訓練データを作成し、「教師あり機械学習(Supervised learning)」の手法を適用して発雷を予測するための分類器を作成する。
この分類器にしたがって、気象業務支援センタなどよりリアルタイムで配信される気象データ、および、その気象データをパターン変化予測にかけた結果を入力として用い、発雷予測を行う。
なお、「機械学習」とはサンプリングした多数のデータについて解析を行い、その解析結果に基づいて対象となるデータ群における規則性を抽出するための技術であり、コンピュータを用いて人間が備える学習能力と同様の機能を実現するためのシステムや方法、プログラムである。
最初に図1に示すのは、本発明の実施の形態を説明するための全体の処理フローである。
図1のように、まず学習を行い、その後、予測を繰り返す、といった順になる。必要に応じて学習をし直したりすることもできる。発雷の予測のための機械学習が開始されると(S1)、図2を参照して後述する学習フローが実行される(S2)。この学習結果に基づいて図3を参照して後述する発雷の予測フローを実行する(S3)。予測フローが終了するまで繰り返され、終了後は機械学習も終了する(S4、S5)。
次の図2は、図1中に示したS2の学習フローを説明するためのフローチャートを示している。
この図2に示す「教師あり機械学習」の学習フローでは、教師すなわち正解ラベルのついた訓練データが必要となる。本実施の形態においては、ある領域のある時刻の、周辺および前後のメッシュの気象データ群と、その領域でその時刻に発雷があったかどうかのペアが訓練データの1エントリとなる。
まず学習フローが開始されると(S10)、データの入力がされる(S11)。この際に入力されるデータは気象データ群である。次にS11にて入力された気象データ群に対応する正解ラベルが付与される(S12)。ここで付与される正解ラベルは気象データ群におけるメッシュで区切られた領域ごとの発雷の有無と時刻のデータである。
次に、間引き処理が行われる(S13)。この間引き処理は正解ラベルが付与された訓練データの中から、後述するように、エコー頂高度が低い場合を多めに間引き、エコー頂高度が高い場合を少なめに間引く処理を行う。次にSVM(サポートベクターマシン:Support vector machine)学習を行う(S14)。そして学習結果が出力され(S15)、学習フローが終了する(S16)。
また、図3は、図1中に示した予測フローを説明するためのフローチャートを示している。
この図3において予測フローが開始されると(S20)、データの入力がされる(S21)。ここで入力されるデータは発雷の予測対象であり観測された気象データ群である。次にパターン変化予測が入力された気象データ群に対して実行される(S22)。パターン変化予測の方法としては、たとえば単位時間前のデータと現在のデータの変化を認識し、その変化量を現在のデータに適用する、といった技術である。
次に、後述の分類器にて発雷予測を行う(S23)。発雷の予測結果が出力され(S24)、予測フローが終了する(S25)。
次の図4は、本実施の形態の処理フローにおける、各データと各処理との関連を説明するための説明図を示している。この図4には、説明のための構成として、過去気象データDB1と、過去の雷データ2と、過去の気象データ3と、正解ラベル付き訓練データ4と、機械学習のステップS30と、学習結果5と、気象データ6と、分類器7と、予測結果8と、が示されている。
この構成において、雷データ2には、一般に時刻と位置(緯度経度)および雷の電流データなどが羅列してある。従って、この雷データを参照しながら対象のメッシュ(地理的な領域)において発雷があったかどうかを判定すれば良い。
また、図4に示す学習結果5は、コンピュータ上のファイルデータとして得られる。これを分類器(ソフトウェア)7に読み込ませ、分類処理を行うこととなる。
本実施の形態では、気象データ3として図5に示す「エコー強度(気象レーダーで観測される換算降水強度)」と「エコー頂高度(気象レーダーで観測される降水エコーの高さ)」の2つを採用する。3つ以上になっても考え方は同様である。これらは両者とも安価にリアルタイムに入手することができる。
入力する気象データ3としては、対象となるメッシュXのエコー強度、エコー頂高度、メッシュXの周辺メッシュのエコー強度の平均値、エコー頂高度の平均値、それぞれの値の10分前からの差分、を用いることとする。なお、上で「時刻」と書いているが、実際は瞬間ではなくある単位時間(たとえば10分間)を意味する。以下簡単のため「時刻」と表現するが同様である。
次に、過去の気象データ3より、ある領域、ある時刻の周辺メッシュの各値を抽出し整列させる。その領域でその時刻に発雷があれば正例(+1)、なければ負例(−1)のラベルを貼り付ける。同様の処理を繰り返すことで、正解ラベル付きの訓練データ4の候補となる。
また、発雷はデータ全体から見ればまれな事象なので、一般には負例(−1)が圧倒的に多くなる。訓練データに含まれる正例(+1)と負例(−1)の比率は同程度の方が良いとされており、このままでは効果的な学習に障害をきたすので、訓練データの間引き処理を行う。
一般に積乱雲が発達すればするほど発雷が起きる可能性が高い。たとえば、エコー頂高度(降水粒子が存在する最高度すなわち積乱雲の高さ)の値が大きければ発雷が起きる可能性が高い。そのため、負例のエントリのうち学習する立場から価値が高いと言えるのは、エコー頂高度が高いものである。これは、負例と正例を見分ける上で際どいところに位置するエントリと言えるからである。
そこで、訓練データから負例のエントリを間引く際に、エコー頂高度が低い場合を多めに間引き、エコー頂高度が高い場合を少なめに間引く。たとえば、訓練データ候補において、正例エントリが1,200件、負例エントリが1,000,800件あったとする。これについて正例:負例を仮に6:4にしたいと考えた場合、負例エントリを1,000,000件間引く必要がある。
ここで負例エントリのエコー頂高度を量子化する。たとえば0以上4未満(z1件)、4以上7未満(z2件)、7以上10未満(z3件)、10以上(z4件)、の4段階に量子化する。z1〜z4は十分大きいとする。このz1〜z4に対し、単調減少の数列、たとえば、4,3,2,1を順に割り振る。この数列は0以上の整数からなる列とし、狭義の単調減少である必要はない。
次に、y1:y2:y3:y4=4:3:2:1かつ、y1+y2+y3+y4=1,000,000といった連立方程式を解く。このy1〜y4がそれぞれz1〜z4から間引くべき数となる。あとはランダムにそれぞれのエントリから指定された件数だけ間引けば良い。この結果が図6に示す訓練データとなる。以上が間引き処理(S13)である。
次に、このように間引きを行った訓練データをSVM学習により処理する。SVM学習により、正例と負例を二分する超平面すなわち分類器7が学習され構築される。図7に示すのは、この分類器7を構成する超平面の概念図である(「超」平面のため、正確な図は描けない)。なお、SVM学習にはソフトマージンという考え方があり、必ずしも超平面が正例と負例を完全には二分せず、そこに多少の妥協を入れることができる。本実施の形態においては、これについてはどちらを選択してもよい。以上が学習フェーズ(S2、S30)である。
次に、予測対象となる領域に対し、その周辺や前後も含めたメッシュ領域にそれぞれ気象データ6を入力する。たとえば10分後を予測する場合、これらデータの10分後の値をパターン変化予測を用いて求める。その際、現在と過去のデータを入力とする。たとえば10分前と現在のデータから、10分後のデータを予測する、などができる。図8はこの概念図であって、四角い升目の一つが領域を指している。また、ハッチングされた領域が発雷の予測される領域である。なお、パターン予測のために入力する気象データ6にはエコー強度とエコー頂高度を含んでおり、その両方か、あるいはいずれか一方を用いてもよい。
ここで実行するパターン変化予測は、一般に、単位時間前のデータと現在のデータの変化を認識し、その変化量を現在のデータに適用するものが多い。高度なものだと、流体力学の方程式により変化を予測するものもある。たとえば、Dynamics Texture法(文献:境野英朋ほか、“流体モデルによる時系列レーダパターン変化の予測方法”、電子情報通信学会論文、vol.J82−A,no.4,pp.550−562,1999)などが適用できる。なお、ここで実行するパターン予測は、「パターン予測した結果の変化量を得る」場合と「変化量をパターン予測する」場合のどちらをも含んでいる。
次に、この10分後を予測したデータ組に対し、分類を行う。この分類には事前に学習しておいた分類器7を適用する。分類器7では、そのデータ組が正例と判断されるか負例と判断されるかに応じて、その領域で雷が発生するかどうかを判断する。以上で、雷予測のフローの説明を終える(S3、S23)。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態にて説明した分類器7で構成された予測エンジンたる発雷予測部11が中心となっている。しかし実際のサービス運用においては、図9に示すように気象データ受信部10、発雷予測部11、予測結果解釈部12、予測結果変換部13、予測結果配信部14なども合わせて運用されることを想定している。
まず、気象データ受信部10は、気象業務支援センタなどから気象データの配信を受け、必要に応じてデータ形式の変換などを行う。
次に、予測結果解釈部12は、分類器7が予測した結果を元に発雷による災害発生の可能性や規模を計算し、警報などを出す必要性を判断する。
予測結果変換部13は、予測結果や前記の予測結果解釈部13の解釈結果を必要に応じて画像や文章に変換する。
予測結果配信部14は、前記の予測結果変換部13の変換結果をウェブサーバや警報メール送信サーバなどを通じて配信する。
また、予測結果配信部14からの配信を受けて、ユーザ側での処理として、雷サージに敏感なコンピュータシステムを停止したり、電源系統をバッテリーや自家発電に切り替えるなどの処理およびその自動化も想定している。
また、本実施の形態は発雷の予測としているが、雷のように全体からの頻度が小さい現象、たとえば雹や地震などにも適用可能である。その場合、積乱雲の発達の度合いと相関のある値に対応するものがあればそれを利用すればよい。
また、本実施の形態では、概して「発雷」予測と称したが、訓練データへの正解ラベル付与において、「発雷」を雲放電(いわゆる雲間雷)や、対地放電(いわゆる対地雷/落雷)、または、正極雷、負極雷などに限定することで、それらに限定した予測も可能となる。
訓練データおよび予測時の入力データでは気象データをその要素としたが、実際はそのデータを観測した地域の特徴や、その時刻、日時または季節なども要素となりうる。
同様に、その時刻、その領域、および時間軸での前後、その周辺地域のデータに加えて、それらデータ間でのなんらかの演算結果(たとえば差分など)も要素となりうる。
このように本発明の実施の形態においては、運用を安価に抑えるために、安価に入手可能なデータのみを用いて予測を行っている。また、発雷の始まりを予測するために、雷現況情報に頼らずに気象データのみから予測を行っている。
また、高い精度で予測するために、時間精度、位置精度の高いデータを中心に入力として使用している。
また、分類器の精度を向上させるために、訓練データの前処理において、積乱雲の発達の度合いという発雷に直接的なデータに沿ってエントリ数を調整している。
また、汎化性能を上げるためにSVMを採用し、そしてリードタイムをかせぐために、パターン変化予測を合わせて使用している。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、機械学習後の予測において雷データを必要としないので、高価な雷センサの設置が必要がなく、また、雷現況情報の受信契約をする必要がない。
また、機械学習後の予測において雷データを参考にしないので、観測した発雷を頼りに次を予測する手法と違い、その雷雲の最初の発雷を予測できる可能性がある。
また、一般的に安価に入手可能な気象データのみを入力としているので、独自のレーダなどを設置する必要がない。
また、発雷予測に用いるデータの代表的なものとして気象レーダによるエコー値があるが、このデータは現在10分間隔で配信されており、位置精度も1km単位なので、雷も同様の精度で直前に正確に予測することができる。
また、訓練データのバランスをとるための手段を提供しているので、機械学習時に正例と負例をバランスよく学習することができ、結果として精度が向上する。
また、訓練データのバランスをとる際に、積乱雲の発達の度合いという発雷に直接的なデータに沿ってエントリ数を調整するので、学習に重要な判断の際どいエントリを重点的に学習することができ、結果として分類器の精度が向上する。
また、機械学習手法としてSVMを採用しているので、汎化性の高い分類が可能になる。
また、発雷を予測する前にパターン変化予測を行っているので、予測のリードタイムをより稼ぐことができる。
本発明の第1の実施の形態を説明するための全体の処理フローを示す。 本発明の第1の実施の形態を説明するための学習フローを示す。 本発明の第1の実施の形態を説明するための予測フローを示す。 本実施の第1の形態の処理フローにおける、各データと各処理との関連を説明するための説明図を示す。 気象データの一例を示す。 訓練データの一例を示す。 分類器を構成する超平面の概念図を示す。 メッシュ領域を説明するための説明図を示す。 本発明の第2の実施の形態を説明するための全体の処理フローを示す。
符号の説明
1…過去気象データDB
2…過去の雷データ
3…過去の気象データ
4…訓練データ
5…学習結果
6…気象データ
7…分類器
8…予測結果

Claims (7)

  1. メッシュ状に区切られた複数の領域ごとに発雷を直前に予測するための発雷予測装置において、
    前記領域のそれぞれごとに過去の時系列に沿って気象状況を記録した気象データに基づいて生成されたエントリと、
    前記エントリの総数において発雷の有無の割合が所定の割合となるように発雷の無かったエントリを間引いて生成した訓練データと、
    前記訓練データを用いてコンピュータにより機械学習を実行して得た学習結果に基づいて構成され、現在の気象データに対して発雷を予測するための分類器と、
    を備え
    現在の気象データの一部もしくは全部にパターン変化予測を適用し、その予測結果を前記分類器へ入力する
    ことを特徴とする発雷予測装置。
  2. 前記訓練データにおいて、
    積乱雲の発達の度合いと相関のある値を参照し、発達の度合いが低い時は前記間引きを多くし、発達の度合いが高いときは前記間引きを少なくすること
    を特徴とする請求項1に記載の発雷予測装置。
  3. 前記機械学習の手法としてSVM(Support Vector Machine)を用いること
    を特徴とする請求項1または2に記載の発雷予測装置。
  4. メッシュ状に区切られた複数の領域ごとに発雷を直前に予測するための発雷予測方法において、
    前記領域のそれぞれごとに過去の時系列に沿って気象状況を記録した気象データに基づいたエントリを生成するステップと、
    前記エントリの総数において発雷の有無の割合が所定の割合となるように発雷の無かったエントリを間引いて訓練データを生成するステップと、
    前記訓練データを用いてコンピュータにより機械学習を実行して得た学習結果に基づいて、現在の気象データに対して発雷を予測するための分類器を構成するステップと、
    を有し、
    現在の気象データの一部もしくは全部にパターン変化予測を適用し、その予測結果を前記分類器へ入力する
    ことを特徴とする発雷予測方法。
  5. 前記訓練データにおいて、
    積乱雲の発達の度合いと相関のある値を参照し、発達の度合いが低い時は前記間引きを多くし、発達の度合いが高いときは前記間引きを少なくすること
    を特徴とする請求項に記載の発雷予測方法。
  6. 前記機械学習の手法としてSVM(Support Vector Machine)を用いること
    を特徴とする請求項またはに記載の発雷予測方法。
  7. メッシュ状に区切られた複数の領域ごとに発雷を直前にコンピュータを用いて予測させるための発雷予測プログラムであって、
    前記領域のそれぞれごとに過去の時系列に沿って気象状況を記録した気象データに基づいたエントリを生成するステップと、
    前記エントリの総数において発雷の有無の割合が所定の割合となるように発雷の無かったエントリを間引いて訓練データを生成するステップと、
    前記訓練データを用いてコンピュータにより機械学習を実行して得た学習結果に基づいて、現在の気象データに対して発雷を予測するための分類器を構成するステップと、
    コンピュータに実行させ、
    現在の気象データの一部もしくは全部にパターン変化予測を適用し、その予測結果を前記分類器へ入力する
    ことを特徴とする発雷予測プログラム。
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