JP5090322B2 - コモンレール - Google Patents

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本発明は、コモンレールに関する。
金属製のパイプ(レール)であるコモンレールに高圧燃料を蓄え、各インジェクタで燃料噴射を行う蓄圧式噴射方式が普及している。コモンレールは、各インジェクタに高圧燃料を分配して供給する分岐用筒部を一体的に形成するために、一般に鍛造工程を含む方法で製造されている。一方、鍛造工程は、材料歩留まりが低く、インジェクタの位置が変わるたびに鍛造工程で使用される金型を設計しなければならず生産効率が低いため、溶接によって分岐用筒部を接合して一体化する技術も提案されている(特許文献1)。
しかし、溶接工程は、検査が困難で工程管理によって品質保証を行わなければならない特殊工程であるため、特に品質管理の負担が大きいという問題があった。
特開平9−236064号公報
本発明は、上述の従来の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、コモンレールの製造において、生産性を高める技術を提供することを目的とする。
[適用例1]
複数のインジェクタパイプに燃料を供給するコモンレールであって、
前記複数のインジェクタパイプの各々を貫通させるための貫通孔であるアダプタ貫通孔が形成されるとともに、周状のカシメ用係合部が外周に形成されたインジェクタアダプタと、
前記アダプタ貫通孔を貫通して締結される前記インジェクタパイプに燃料を供給するための分岐流路と、前記分岐流路に連通して燃料を分配する燃料分配路と、が形成されたコモンレール本体と、
を備え、
前記コモンレール本体には、さらに、前記コモンレール本体の外周面において前記分岐流路の周囲に形成され、前記インジェクタアダプタを嵌合可能な環状の凹部である環状凹部が形成されるとともに、
前記環状凹部に前記インジェクタアダプタを嵌合させた状態で、前記コモンレール本体の一部を前記カシメ用係合部へ向かってかしめることで周状のカシメ部が形成され、
前記インジェクタアダプタは、前記カシメ部によって、前記カシメ用係合部を押さえつけることで、前記コモンレール本体に締結されており、
前記コモンレールは、さらに、前記インジェクタアダプタの外周に取り付けられ、前記カシメ部のかしめ方向と反対側かつ前記カシメ部と対向して配置されることで、前記カシメ部の前記反対側への変形を予め設定された位置で規制する変形規制部を備えているコモンレール。
適用例1のコモンレールは、コモンレール本体にインジェクタアダプタがカシメ締結されているので、鍛造工程で分岐用筒部を形成する必要がなくなる。これにより、コモンレールの製造工程から鍛造工程を排除することができることになる。
この結果、鍛造工程に起因する生産性の低下を排除するとともに丸棒等の規格品を利用可能として、材料歩留まりや生産効率の向上を実現させることができる。さらに、インジェクタの位置が変更されても機械加工の位置を変更するだけで対応可能なので、鍛造用の型を新規に設計・製造する必要が無く、容易に対応することができる。
そして、インジェクタアダプタが、例えば分岐流路内に生じた燃料の内圧などで外側に押し出される負荷を受けた場合、カシメ部が外側(カシメ部のかしめ方向とは反対側)へ変形する可能性がある。カシメ部が外側へ変形すると、カシメ部の外側に配置された変形規制部に当接する。すると、変形規制部によって、これ以上外側にカシメ部が変形することが規制される。これによって、カシメ部の変形を規制できるから、インジェクタアダプタの締結がコモンレール本体から外れることを防止できる。
[適用例2]
適用例1に記載のコモンレールであって、
前記インジェクタアダプタの外周には、アダプタ側ねじ部が形成されており、
前記コモンレールは、さらに、前記アダプタ側ねじ部に螺合される相手側ねじ部が形成されたアタッチメントを備え、
前記アダプタ側ねじ部と前記相手側ねじ部との螺合によって、前記アタッチメントを介して前記インジェクタパイプが前記コモンレールに結合され、
前記変形規制部は、前記アタッチメントの前記螺合方向先端に設けられるとともに、前記アダプタ側ねじ部に前記相手側ねじ部が螺合された状態で前記カシメ部と非接触で配置されているコモンレール。
適用例2のコモンレールは、アタッチメントの相手側ねじ部をインジェクタアダプタのアダプタ側ねじ部に螺合させることで、アタッチメントを介して、インジェクタパイプとコモンレールとの結合がされる。
そして、変形規制部をアタッチメントの螺合方向先端に設けるとともに、螺合された状態では、変形規制部は、カシメ部と非接触で配置される構成とした。このようにすれば、相手側ねじ部をアダプタ側ねじ部に螺進させるにつれて、変形規制部は、カシメ部に近づいていくものの、螺合された状態では、前記カシメ部と非接触となる。このため、相手側ねじ部をアダプタ側ねじ部に螺合させる途中で変形規制部がカシメ部に当たることがなく螺合の妨げとならない。
[適用例3]
適用例1に記載のコモンレールであって、
前記インジェクタアダプタの外周には、アダプタ側ねじ部が形成されており、
前記コモンレールは、さらに、前記アダプタ側ねじ部に螺合される相手側ねじ部が形成されたアタッチメントを備え、
前記アダプタ側ねじ部と前記相手側ねじ部との螺合によって、前記アタッチメントを介して前記インジェクタパイプが前記コモンレールに結合され、
前記変形規制部は、前記アタッチメントの前記螺合方向先端に設けられるとともに、前記アダプタ側ねじ部に前記相手側ねじ部が螺合された状態で前記カシメ部に当接するコモンレール。
適用例3のコモンレールは、アタッチメントの相手側ねじ部をインジェクタアダプタのアダプタ側ねじ部に螺合させることで、アタッチメントを介して、インジェクタパイプとコモンレールとの結合がされる。
これと同時に、カシメ部に変形規制部が当接する。カシメ部に変形規制部が当接しているため、コモンレール内部に内圧が発生した際のカシメ部の外側への変形量をほぼゼロにすることができる。
[適用例4]
適用例3に記載のコモンレールであって、
前記変形規制部の弾性係数は前記アタッチメントの弾性係数より小さく設定されているコモンレール。
適用例4のコモンレールは、変形規制部の弾性係数を小さく設定してあるから、螺合によって、変形規制部をカシメ部に当接させると、変形規制部が螺合方向において圧縮する。このため、変形規制部とカシメ部とが当接した後も、変形規制部が圧縮する分だけ、アタッチメントを螺進させて、締め付けることができる。これにより、変形規制部とカシメ部とが当接させる構成としつつも、インジェクタパイプとコモンレールとの結合をより強固に行うことができる。
[適用例5]
適用例1に記載のコモンレールであって、
前記インジェクタアダプタの外周には、アダプタ側ねじ部が形成されており、
前記コモンレールは、さらに、前記アダプタ側ねじ部に螺合される相手側ねじ部が形成されたアタッチメントを備え、
前記アダプタ側ねじ部と前記相手側ねじ部との螺合によって、前記アタッチメントを介して前記インジェクタパイプが前記コモンレールに結合され、
前記変形規制部は、前記アタッチメントと別体であって、アダプタ側ねじ部に螺合され、前記カシメ部に当接するコモンレール。
適用例5のコモンレールは、変形規制部はアタッチメントと別体であるため、変形規制部をカシメ部に当接させる構成としても、アタッチメントの螺合を妨げることがない。このため、インジェクタパイプとコモンレールとの結合をより強固に行うことができる。
本発明によれば、コモンレールの製造において、生産性を高める技術を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.コモンレールの装備状態:
B.コモンレールの構成:
B−1.第1実施例のコモンレールの構成:
B−2.第2実施例のコモンレールの構成:
B−3.第3実施例のコモンレールの構成:
B−4.第4実施例のコモンレールの構成:
B−5.第5実施例のコモンレールの構成:
C.変形例:
A.コモンレールの装備状態:
図1は、ディーゼルエンジン(図示せず)のコモンレール式燃料噴射装置10の概略を示す説明図である。コモンレール式燃料噴射装置10は、コモンレール100と、電子制御装置200と、燃料ポンプ300と、インジェクタ400と、圧力センサ500と、リリーフバルブ600と、燃料タンク700と、を備える。コモンレール式燃料噴射装置10は、さらに、燃料供給パイプ310と、複数(本実施例では4本)のインジェクタパイプ410と、を備える。
コモンレール100は、複数のアタッチメント150を備えており、各アタッチメント150を介して、燃料供給パイプ310及び各インジェクタパイプ410はコモンレール100とそれぞれ接続される。
そして、概円筒状をなすコモンレール本体110の内部には、燃料供給パイプ310と連通された燃料導入路113と、各インジェクタパイプ410とそれぞれ連通される4つの分岐流路115p、燃料導入路113から導入された高圧燃料を4つの分岐流路115pに分配する燃料分配路111と、が形成されている。
燃料の流れは以下の通りである。燃料タンク700から供給された燃料は、燃料ポンプ300で加圧される。加圧された燃料は、燃料供給パイプ310を介してコモンレール100に供給される。コモンレール100は、4本のインジェクタパイプ410を介して4個のインジェクタ400に高圧燃料を供給する。
電子制御装置200は、コモンレール100の内部の燃料圧力と、インジェクタ400による燃料吐出の量やタイミングを制御する。燃料圧力の制御は、コモンレール100に装着された圧力センサ500によって計測された圧力をフィードバックし、コモンレール100の内部の燃料圧力が圧力目標値に近づくように燃料ポンプ300を操作することによって行われる。圧力目標値は、電子制御装置200によってディーゼルエンジンの回転速度や負荷に応じて設定される。
このように、コモンレール100内部の燃料圧力は、ディーゼルエンジンの回転速度や負荷に応じて変動し、さらにインジェクタ400による燃料吐出によって脈動することになる。近年では、コモンレール100の内部の燃料圧力は、200Mpaを超える超高圧に設定される技術が実用化されている。
このような運用環境で使用されるコモンレールの構成や機能を以下の各実施例で説明する。
B−1.第1実施例のコモンレールの構成:
図2は、本発明の第1実施例におけるコモンレール100を示す断面図である(図1のA−A線で切断した断面図)。コモンレール100は、コモンレール本体110と、コモンレール本体110にカシメ結合で締結されるインジェクタアダプタ120と、前述したアタッチメント150(図3で図示)と、を備えている。
コモンレール本体110の中心位置(図心位置)から偏心した位置には前述した燃料分配路111が配置されている。具体的には、燃料分配路111は、コモンレール本体110においてインジェクタアダプタ120の装着された側とは反対側にシフトした位置に配置されている。これにより、燃料分配路111をコモンレール本体110の中心位置に配置した場合と比較して、燃料分配路111とインジェクタアダプタ120との間のコモンレール本体110の肉厚を厚くすることができる。このためインジェクタアダプタ120の装着される位置の剛性と強度を効率的に向上させることができる。
コモンレール本体110の図2の上端側には、インジェクタアダプタ120を装着するための平座面119が形成されている。この平座面119には、燃料分配路111側に縮径する嵌合部118が形成されており、嵌合部118の下端と燃料分配路111とを連通するように前述した分岐流路115pが形成されている。また、嵌合部118の表面は受圧座面126とされる。嵌合部118の周囲には平座面119を凹設することで環状の凹部である環状凹部117が形成されている。環状凹部117の底面117Aは、コモンレール本体110の径方向において、インジェクタアダプタ120の装着位置の位置決めの基準となる基準面である。
インジェクタアダプタ120は概円筒状をなし、アタッチメント150によって締結されたインジェクタパイプ410を貫通させるためのアダプタ貫通孔125pが軸方向に沿って貫通されている。アダプタ貫通孔125pは、コモンレール本体110にインジェクタアダプタ120が締結されることによって、コモンレール本体110の分岐流路115pに連通するように構成されている。
インジェクタアダプタ120の外周面には、アタッチメント150を締結するためのアダプタ側ねじ部124が形成されている。インジェクタアダプタ120の外周面下端には、周状のカシメ用係合部120sgが形成されている。カシメ用係合部120sgは、インジェクタアダプタ120をコモンレール本体110に締結するためのものである。
インジェクタアダプタ120の下方端部の内周側(分岐流路115p側の面)と外周側の面とは、それぞれ位置決め用の内周基準面120refaと、位置決め用の外周基準面110refaとされる。インジェクタアダプタ120締結時には、環状凹部117の内周面117Bに内周基準面120refaが当接し、環状凹部117の外周面117Dに外周基準面110refaが当接することで、図2の左右方向におけるコモンレール本体110とインジェクタアダプタ120の相対的な位置決めが可能となる。なお、これらの面の公差は、嵌め込み方法(圧入や焼き嵌め等)に応じて設定される。
コモンレール本体110において、環状凹部117の外側には、カシメ部119kが形成されている。カシメ部119kは、カシメポンチ(図示せず)によって、環状凹部117の外側にノッチ119nを形成し、コモンレール本体110の外周の一部を、インジェクタアダプタ120のカシメ用係合部120sgに向かってかしめることによって形成されている。
これにより、カシメ部119kの内側の面、すなわち環状凹部117の外周面117Dが、インジェクタアダプタ120の外周基準面110refa及びカシメ用係合部120sgの上面120sgAを押さえつける。これによって、インジェクタアダプタ120がコモンレール本体110に締結される。
図3は、インジェクタアダプタ120とインジェクタパイプ410の締結状態を示す断面図である。インジェクタパイプ410は、アタッチメント150を介して、コモンレール100に結合される。
アタッチメント150はナット151と、スリーブ152を備えている。インジェクタアダプタ120とインジェクタパイプ410とが締結された状態では、コモンレール本体110に形成された分岐流路115pと、インジェクタパイプ410内に形成されたインジェクタ流路415pとが接続されている。
分岐流路115pとインジェクタ流路415pの接続は、分岐流路115pの端部に形成された受圧座面126に対して、インジェクタパイプ410の端部に形成された押圧部411の押圧座面416を押し付けることによって実現されている。さらに、この接続は、受圧座面126と押圧座面416の少なくとも一方を塑性変形させることによって外部から封止されている。
ただし、インジェクタパイプ410の端部に形成された押圧座面416の側が主として塑性変形を起こし、コモンレール本体110の側が殆ど塑性変形を起こさないようにインジェクタパイプ410とコモンレール本体110の材質を選択することが好ましい。こうすれば、インジェクタパイプ410を交換しても、コモンレール本体110は、再利用可能だからである。
また、受圧座面126に対する押圧座面416の押付荷重は、インジェクタパイプ410に外挿されたスリーブ152を介してナット151から印加されるものである。具体的には、ナット151の内周面に形成されたナット側ねじ部151A(本実施例では、特許請求の範囲に記載の「相手側ねじ部」の一例)を、インジェクタアダプタ120のアダプタ側ねじ部124に螺合させて締め付けていくことで、ナット151によって、スリーブ152が押圧される。そしてスリーブ152を介して押圧部411の後端面412が押圧されることで、押圧座面416が受圧座面126に押し付けられる。すなわち、ナット151をインジェクタアダプタ120に強く締め付ける程、受圧座面126に対する押圧座面416の押付荷重は高くなる。
さて、ナット151の螺合方向(図3の下方)の先端部は、ナット締付時にコモンレール本体110の平座面119と対向する変形規制部130となっている。変形規制部130は、カシメ部119kのかしめ方向と反対側(図3の上側)に配置され、変形規制部130の下面130Aと、カシメ部119kの上面119Aとが隙間sを空けつつ(非接触)、対向して配置されている。
図4は変形規制部130の作用を示す断面図である。前述したように、コモンレール100内部では、燃料ポンプ300によって、燃料が高圧化された状態で供給される。このため、コモンレール本体110内部に発生した内圧によって、例えば、インジェクタパイプ410の押圧座面416が圧力を受ける(図3の矢印P)。その結果インジェクタアダプタ120がコモンレール本体110の外側(図3、図4の上側)に押圧される。
これによって、カシメ部119kが外側(かしめた方向と反対側)に変形すると、カシメ部119kの上面119Aが外側に配置された変形規制部130の下面130Aに当接する。すると、変形規制部130によって、これ以上外側にカシメ部119kが変形することが規制される。これによって、インジェクタアダプタ120の締結がコモンレール本体110から外れることを防止できる。
なお、本実施例では、変形規制部130に当接した時のカシメ部119kの位置は特許請求の範囲に記載の「予め設定された位置」の一例である。また、変形規制部130とカシメ部119kとを接近させ、両間の隙間sをできるだけ小さく設定することが望ましい。両間の隙間sが小さいほど、カシメ部119kの外側への変形量を小さくできるためである。
以上、説明したように本実施例では、コモンレール本体110にインジェクタアダプタ120をカシメ締結し、インジェクタアダプタ120にインジェクタパイプ410を接続する構成とした。このため、従来行われている鍛造工程によって、インジェクタパイプ410を接続するための分岐用筒部をコモンレール本体110と一体的に形成する必要がない。
このため、本実施例では、鍛造工程に起因する生産性の低下を排除するとともに丸棒等の規格品を利用可能として、材料歩留まりや生産効率の向上を実現させることができる。さらに、インジェクタ400の位置が変更するなどして、インジェクタアダプタ120の配置を変更する必要が生じても、機械加工の位置を変更するだけで対応可能なので、鍛造用の型を新規に設計・製造する必要が無く、容易に対応することができる。
そして、カシメ部119kの外側に変形規制部130を配置することで、コモンレール100内部が高圧となったときに懸念されるカシメ部119kの外側への変形を規制する構成とした。このため、より確実にインジェクタアダプタ120とコモンレール本体110の締結が維持される。
また、変形規制部130は、ナット151の先端に形成されており、さらに、内圧によってカシメ部119kが変形していない通常の状態においては、カシメ部119kと非接触になるように設けられている。このようにしておけば、ナット151をインジェクタアダプタ120に螺進させるにつれて、変形規制部130はカシメ部119に近づいていく。そして、螺合が完了した状態(図3の状態)では、変形規制部130はカシメ部119kと非接触となる。
このように、螺合作業の途中で、変形規制部130がカシメ部119kに当接することがないから、ナット151とインジェクタアダプタ120との螺合の妨げとならない。このため、ナット151をインジェクタアダプタ120に、十分に強く締め付けることができ、その結果、受圧座面126に対して押圧座面416の押付をより確実に行うことができる。以上のことから、受圧座面126と押圧座面416との封止をより確実に行うことができる。
B−2.第2実施例のコモンレールの構成:
図5は、第2実施例におけるコモンレール100bの変形規制部130付近の拡大図である。
本実施例においては、カシメ部119kとナット151との間にスペーサ部材131が配置されている。スペーサ部材131としては、例えば、円環状の平板(ワッシャなど)をインジェクタアダプタ120に外嵌させることで適用可能である。このような構成とすれば、最適な厚さのスペーサ部材131を選択することで、隙間sをできるだけ小さく設定することができるから、隙間sの寸法設定が容易である。このため、カシメ部119kの変形量をより小さくできる。
B−3.第3実施例のコモンレールの構成:
図6は、第3実施例におけるコモンレール100cを示す断面図である。
本実施例では、インジェクタアダプタ120とナット151cが螺合された状態において、変形規制部130cがカシメ部119kと当接する構成とした。そして、変形規制部130cの弾性係数はナット151cの弾性係数(本実施形態では特許請求の範囲に記載の「アタッチメントの弾性係数」の一例)より小さく設定されている。
カシメ部119kに、変形規制部130cが当接させる構成とすることで、カシメ部119kの外側への変形量をほぼゼロにできる。そして、変形規制部130cの弾性係数をナット151cの弾性係数より小さく設定してあるから、変形規制部130cがカシメ部119kに当接した後、さらに、ナット151cをインジェクタアダプタ120に螺進させていくと、変形規制部130cが螺合方向において圧縮する。このため、変形規制部130cとカシメ部119kとが当接した後も、変形規制部130cが圧縮する分だけナット151cを締め付けて螺進できる。この結果、受圧座面126に対する押圧座面416の押付を十分に行うことができ、受圧座面126と押圧座面416との封止を確実に行うことができる。なお、本実施例においては、変形規制部130cを、ナット151cとは別体の部品としてもよい。
B−4.第4実施例のコモンレールの構成:
図7は、第4実施例におけるコモンレール100dを示す断面図である。
本実施例では、変形規制部130dがナット151dと別体の部品として構成されており、変形規制部130dはカシメ部119kと当接している。
変形規制部130dは、例えば、円環状をなし、その内周には、アダプタ側ねじ部124と螺合可能な雌ねじ部132が形成されている。雌ねじ部132によって変形規制部130dはインジェクタアダプタ120に外嵌されており、ナット151dとは非接触となるように隙間を空けて配置されている。
このようにしておけば、変形規制部130dによってカシメ部119kを押さえ付けることで、外側への変形を規制する機能と、ナット151dによって押圧部411を押圧する機能とを分離することができる。このため、変形規制部130dとカシメ部119kとを当接させる構成としつつも、これによってナット151dの締め付けが規制されることがなく、受圧座面126に対する押圧座面416の押付荷重を確保できる。
B−5.第5実施例のコモンレールの構成:
図8は、第5実施例におけるコモンレール100eを示す断面図である。
本実施例では、ナット151先端とカシメ部119kの間に楔型ワッシャ153が配置されている。
ナット151がインジェクタアダプタ120に締結された状態において、楔型ワッシャ153は、コモンレール本体110をインジェクタアダプタ120にかしめた際に形成されたノッチ119nに挿入される構成となっている。
これによって、ナット151をアダプタ側ねじ部124に螺合させる際には、ナット151によって楔型ワッシャ153が押し付けられる。これによって、カシメ部119kは図8における上側から押圧されることに加えて、左右方向においても、インジェクタアダプタ120に向かう側に押圧される。このため、カシメ部119kが外側に変形することを防止すると共に、左右方向において、コモンレール本体110に対するインジェクタアダプタ120のずれをより確実に規制できる。
C.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。特に、上記各実施例における構成要素中の独立請求項に記載された要素以外の要素は、付加的な要素なので適宜省略可能である。
上述の実施例において、上述の利点や効果の各々の全てが本願発明の必須の構成要件につながるものではなく、本願発明は、上述の利点や効果の各々を簡易に実現させる設計自由度を与えるものであって、少なくとも一つの利点あるいは効果を実現させるものであれば良い。
第3実施例においては、変形規制部130の弾性係数をナット151cより小さく設定することで、カシメ部119kに当接させた後でも、ナット151cを螺進できる構成としたが、この構成に限定されない。例えば、カシメ部119kと変形規制部130とが当接した場合にいずれか一方又は両方が塑性変形することで、当接後に塑性変形した分だけナット151cを螺進できる構成としてもよい。
ディーゼルエンジンのコモンレール式燃料噴射装置10の概略を示す説明図。 第1実施例におけるコモンレール100を示す断面図。 第1実施例におけるインジェクタアダプタ120とインジェクタパイプ410の締結状態を示す断面図。 第1実施例における変形規制部130の作用を示す断面図。 第2実施例におけるコモンレール100bの変形規制部130付近の拡大図。 第3実施例におけるコモンレール100cを示す断面図。 第4実施例におけるコモンレール100dを示す断面図。 第5実施例におけるコモンレール100eを示す断面図。
符号の説明
100、100b、100c、100d、100e…コモンレール
110…コモンレール本体
111…燃料分配路
115p…分岐流路
117…環状凹部
119k…カシメ部
120…インジェクタアダプタ
120sg…カシメ用係合部
124…アダプタ側ねじ部
125p…アダプタ貫通孔
130、130c、130d…変形規制部
150…アタッチメント
151A…ナット側ねじ部(本実施例では、特許請求の範囲に記載の「相手側ねじ部」の一例)
410…インジェクタパイプ

Claims (5)

  1. 複数のインジェクタパイプに燃料を供給するコモンレールであって、
    前記複数のインジェクタパイプの各々を貫通させるための貫通孔であるアダプタ貫通孔が形成されるとともに、周状のカシメ用係合部が外周に形成されたインジェクタアダプタと、
    前記アダプタ貫通孔を貫通して締結される前記インジェクタパイプに燃料を供給するための分岐流路と、前記分岐流路に連通して燃料を分配する燃料分配路と、が形成されたコモンレール本体と、
    を備え、
    前記コモンレール本体には、さらに、前記コモンレール本体の外周面において前記分岐流路の周囲に形成され、前記インジェクタアダプタを嵌合可能な環状の凹部である環状凹部が形成されるとともに、前記環状凹部に前記インジェクタアダプタを嵌合させた状態で、前記コモンレール本体の一部を前記カシメ用係合部へ向かってかしめることで周状のカシメ部が形成され、
    前記インジェクタアダプタは、前記カシメ部によって、前記カシメ用係合部を押さえつけることで、前記コモンレール本体に締結されており、
    前記コモンレールは、さらに、前記インジェクタアダプタの外周に取り付けられ、前記カシメ部のかしめ方向と反対側かつ前記カシメ部と対向して配置されることで、前記カシメ部の前記反対側への変形を予め設定された位置で規制する変形規制部を備えているコモンレール。
  2. 請求項1に記載のコモンレールであって、
    前記インジェクタアダプタの外周には、アダプタ側ねじ部が形成されており、
    前記コモンレールは、さらに、前記アダプタ側ねじ部に螺合される相手側ねじ部が形成されたアタッチメントを備え、
    前記アダプタ側ねじ部と前記相手側ねじ部との螺合によって、前記アタッチメントを介して前記インジェクタパイプが前記コモンレールに結合され、
    前記変形規制部は、前記アタッチメントの前記螺合方向先端に設けられるとともに、前記アダプタ側ねじ部に前記相手側ねじ部が螺合された状態で前記カシメ部と非接触で配置されているコモンレール。
  3. 請求項1に記載のコモンレールであって、
    前記インジェクタアダプタの外周には、アダプタ側ねじ部が形成されており、
    前記コモンレールは、さらに、前記アダプタ側ねじ部に螺合される相手側ねじ部が形成されたアタッチメントを備え、
    前記アダプタ側ねじ部と前記相手側ねじ部との螺合によって、前記アタッチメントを介して前記インジェクタパイプが前記コモンレールに結合され、
    前記変形規制部は、前記アタッチメントの前記螺合方向先端に設けられるとともに、前記アダプタ側ねじ部に前記相手側ねじ部が螺合された状態で前記カシメ部に当接するコモンレール。
  4. 請求項3に記載のコモンレールであって、
    前記変形規制部の弾性係数は前記アタッチメントの弾性係数より小さく設定されているコモンレール。
  5. 請求項1に記載のコモンレールであって、
    前記インジェクタアダプタの外周には、アダプタ側ねじ部が形成されており、
    前記コモンレールは、さらに、前記アダプタ側ねじ部に螺合される相手側ねじ部が形成されたアタッチメントを備え、
    前記アダプタ側ねじ部と前記相手側ねじ部との螺合によって、前記アタッチメントを介して前記インジェクタパイプが前記コモンレールに結合され、
    前記変形規制部は、前記アタッチメントと別体であって、アダプタ側ねじ部に螺合され、前記カシメ部に当接するコモンレール。
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