JP5088898B2 - インダクタンス素子 - Google Patents

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Description

本発明は、主として電子機器から発生し、電源線等を伝播する電気的雑音を防止するノイズフィルタに用いられるインダクタンス素子に関する。
パーソナルコンピュータ、薄型液晶TVなどの電子機器は、自らの機器内部から発生し、伝導、及び伝搬する電気的雑音(ノイズ)を抑制し、かつ他の機器から生じたノイズの影響を受けないようにすることが電気用品安全法、VCCI、電波法、CISPRなどの各種規格により定められている。このため、ノイズ問題を抱える電子機器の電源の入出力部には、上記の各種規格を遵守するため、インダクタンス素子等を使用したノイズフィルタが設けられている。
一般に、ノイズには、平衡(コモン)モードノイズと不平衡(ノーマル)モードノイズとが混在している。コモンモードノイズとは、入出力線と基板グラウンド、筐体、または大地などとの間を伝播するノイズであり、グラウンドから見た入力線や出力線などとの間の電位差として生じているものである。また、ノーマルモードノイズとは、電源の入力線と出力線の間を伝播するノイズであり、入出力線間の電位差として生じているものである。
図5は、従来の一般的なノイズフィルタの回路図の一例を示す図である。図5に示すノイズフィルタ20は、コモンモードノイズを遮り減衰させるためのコモンモードに対する高いインピーダンスと高い結合係数の相互インダクタンスとを有するインダクタンス素子1と、回路基板のグラウンド21に一方の端子が接地され、コモンモードノイズを還流させて打ち消すための一対のコンデンサ22と、ノーマルモードノイズを遮り減衰させるためのノーマルモードに対して高いインピーダンスを有するノーマルモードチョークコイル23と、ノーマルモードノイズを還流させて打ち消すためのコンデンサ24およびコンデンサ25とから構成されている。なお、ノイズフィルタ20に入力される電源26は商用の交流電源を想定し、グラウンド21は大地に接地した状態を想定し、ノイズフィルタ20の出力に接続される負荷27は、スイッチング電源等のノイズを発生する電子機器等を想定している。
ここで、インダクタンス素子1が高周波領域にて用いられる場合には、インダクタンス素子1を構成するコイルの線間容量がノイズの遮断特性を劣化させてしまう。そこで、ノイズ抑制に与える悪影響を排除するため、磁気コアを接地すると共に接地した磁気コアに被覆導線を直接巻回することによりインダクタンス素子を形成する技術が提案されている。このようなインダクタンス素子は、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されている。
これに対して、磁気コアと被覆導線を巻回して形成したコイルとの間が短絡され磁気特性が低下することを問題とし、磁気コア上に接地導体を形成し、その上に誘電体及び近接導体を順に形成し、さらにその上に被覆導線を巻回して形成することにより、磁気コアと被覆導線とを電気的に分離し、それによって信頼性を高めたインダクタンス素子が提案されている。このようなインダクタンス素子は、例えば特許文献3に開示されている。
さらに、上記の特許文献3のインダクタンス素子のコイル線と導体間の容量の調整のしやすさや設計上の自由度を改善したインダクタンス素子が提案され、例えば特許文献4に開示されている。図6はこのような従来のインダクタンス素子の一例を説明するための図である。図6(a)は絶縁ケースを透視して見たインダクタンス素子の正面図、図6(b)は図6(a)のC−C断面図であり、図6(c)は図6(b)の一部を拡大した詳細断面図、図6(d)は図6(a)を中心線16で切断した時の断面図である。
図6において、インダクタンス素子1cは、トロイダル形状の磁気コア2と、磁気コア2の外周に接地接続用端子7を有した導体6を配置し、双方をトロイダル形状の絶縁ケース3に収納し、絶縁ケース3の上から被覆導線8を巻回して得られている。すなわち、トロイダル形状の磁気コア2を半円環状に二等分し、磁気コア2の磁路に生じる磁束が互いに打ち消し合わさるように被覆導線8を二等分した磁路に各々巻回し、磁気コア2を二等分する中心軸16に対して対称となる二つのコイル9を形成している。なお、コイル9のそれぞれのコイル線の末端は被覆が剥離され、半田付け等によって接続を容易にするために半田メッキ等が施され、それぞれ実装端子17a、17b、17c、17dが形成されている。
特開平9−102426号公報 特開2004−311866号公報 特開2004−235709号公報 特開2008−118101号公報
図6に示される従来のインダクタンス素子1cは、導体6と被覆導線8の間に形成された静電容量により被覆導線8の線間容量をキャンセルし、広い周波数帯域で減衰特性を改善して広帯域化するものであった。しかしながら、従来のインダクタンス素子では、絶縁ケース3内で導体6が磁気コア2に接触したときに、磁気コア2の容量が影響を与え、導体6と被覆導線8との間に形成される静電容量の値を変化させてしまっていた。また、作製されたインダクタンス素子において、導体6と磁気コア2が接触するものと接触しないものとが存在するため、導体6と被覆導線8とで形成する静電容量にも個体差が出てしまい、特性良好の素子と特性不良の素子が混在していた。図7に従来のインダクタンス素子の減衰特性の一例を示す。同じ工程で作製された4個のインダクタンス素子の減衰特性を示しており、この図よりわかるように、同様な作製方法でも減衰特性がばらついてしまうという問題点があった。
そこで、本発明の課題は、コイル線と導体間の容量の調整が容易で設計の自由度が広く、さらに、ばらつきが少なく安定した良好な減衰特性を有するインダクタンス素子を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるインダクタンス素子は、中央部に穴を有する磁性体コアと、該磁性体コアの少なくとも1つの面に沿って配置された導体と、前記磁性体コアと前記導体を収納する絶縁ケースとを有し、前記絶縁ケースの外側から被覆導線を巻回したインダクタンス素子において、前記導体は前記磁性体コアの外周側に配置された接地接続用の端子を有し、前記絶縁ケースは2つ以上の部位からなる嵌め合せ構造を有し、該嵌め合せ部の一部に前記絶縁ケースの異なる部位に囲まれた空間が形成され、該空間に前記導体が保持されて固定され、前記接地接続用の端子が前記絶縁ケースの外部に突出していることを特徴とする。
ここで、前記絶縁ケースの嵌め合せ部の空隙を介して前記被覆導線から前記導体に到る距離の最小値、すなわち沿面距離と、前記被覆導線と前記接地接続用の端子との間の距離の最小値、すなわち空間距離の双方が少なくとも3.2mm以上であることが望ましい。
本発明により、例えば、上下2分割された絶縁ケースの下側ケースと上側ケースの嵌合部に空間を設けて、この空間に導体を保持し固定できる構造とすることで、導体と被覆導線で形成される静電容量が安定し、ばらつきの少ない良好な減衰特性を得られるようになる。また、導体の幅などの形状を制御することで、その静電容量の値を制御することができる。よって、本発明により、コイル線と導体間の容量の調整が容易で設計の自由度が広く、さらに、ばらつきが少なく安定した良好な減衰特性を有するインダクタンス素子が得られる。
本発明によるインダクタンス素子の第一の実施の形態を説明する図であり、図1(a)は絶縁ケースを透視して見たインダクタンス素子の正面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図、図1(c)は図1(b)の一部を拡大した詳細断面図、図1(d)は図1(a)を中心線16で切断した時の断面図。 実施例1の3個のインダクタンス素子の減衰特性の測定結果を示す図。 本発明によるインダクタンス素子の第二の実施の形態を説明する図であり、図3(a)は絶縁ケースを透視して見たインダクタンス素子の正面図、図3(b)は図3(a)のB−B断面図、図3(c)は図3(b)の一部を拡大した詳細断面図、図3(d)は図3(a)を中心線16で切断した時の断面図。 実施例2の3個のインダクタンス素子の減衰特性の測定結果を示す図。 従来の一般的なノイズフィルタの回路図の一例を示す図。 従来のインダクタンス素子の一例を説明するための図であり、図6(a)は絶縁ケースを透視して見たインダクタンス素子の正面図、図6(b)は図6(a)のC−C断面図、図6(c)は図6(b)の一部を拡大した詳細断面図、図6(d)は図6(a)を中心線16で切断した時の断面図。 従来のインダクタンス素子の減衰特性の一例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
以下に説明する実施の形態におけるインダクタンス素子は、コモンモード用インダクタンス素子である。すなわち、トロイダル形状の磁気コアを半円環状に二等分し、磁気コアの磁路に生じる磁束が互いに打ち消し合わさるように被覆導線を二等分した磁路に各々巻回し、磁気コアを二等分する軸に対して対称となる二つのコイルを形成している。しかし、全周にわたって被覆導線を巻回し、コイルを一つ形成したノーマルモード用インダクタンス素子や、三相電源等に用いられるコイルを三つ以上形成したインダクタンス素子の場合であっても本発明は適用可能である。
図1は、本発明によるインダクタンス素子の第一の実施の形態を説明する図であり、図1(a)は絶縁ケースを透視して見たインダクタンス素子の正面図、図1(b)は図1(a)のA−A断面図であり、図1(c)は図1(b)の一部を拡大した詳細断面図、図1(d)は図1(a)を中心線16で切断した時の断面図である。
図1において、本実施の形態のインダクタンス素子1aは、中央部に穴を有するトロイダル形状の磁気コア2と、磁気コア2の外周面に沿って配置された導体6と、磁気コア2と導体6を収納する絶縁ケースとを有し、絶縁ケースの外側から被覆導線8を巻回して構成され、導体6は磁性コア2の外周側に配置された接地接続用の端子である接地接続用端子7を有している。ここで、図1(c)に示すように、絶縁ケースは絶縁ケース上5と絶縁ケース下4の2つの部位を嵌め合せる構造を有し、その嵌め合せ部に絶縁ケース上5と絶縁ケース下4に囲まれた空間10が形成され、この空間10に導体6が保持されて固定されている。また、絶縁ケース下4は貫通孔15を備え、この貫通穴15から接地接続用端子7が絶縁ケースの外部に突出している。
また、被覆導線8は、トロイダルの磁路に生じる磁束を打ち消し合うように巻回され、磁気コア2を二等分する中心線16に対して対称な2つのコイル9を形成している。コイル9のそれぞれのコイル線の末端は被覆が剥離され、半田付け等によって接続を容易にするために半田メッキ等が施され、それぞれ実装端子17a、17b、および17c、17dが形成されている。
ここで、本実施の形態のインダクタンス素子1aは、絶縁ケース上5と絶縁ケース下4の嵌め合せ部の空隙11を介して被覆導線8から導体6に到る距離の最小値、すなわち沿面距離を3.2mm以上確保できる構造になっている。また、仕切り部28については、被覆導線8と導体6の接地接続用端子7との間の距離の最小値、すなわち空間距離19を3.2mm以上確保できる構造になっている。
図3は、本発明によるインダクタンス素子の第二の実施の形態を説明する図であり、図3(a)は絶縁ケースを透視して見たインダクタンス素子の正面図、図3(b)は図3(a)のB−B断面図であり、図3(c)は図3(b)の一部を拡大した詳細断面図、図3(d)は図3(a)を中心線16で切断した時の断面図である。
図3のインダクタンス素子1bは、図1の実施の形態と同様に、トロイダル形状の磁気コア2と、磁気コア2の外周面に沿って配置された導体6と、磁気コア2と導体6を収納する絶縁ケースとを有し、絶縁ケースの外側から被覆導線8を巻回して構成され、導体6は磁性コア2の外周側に配置された接地接続用の端子である接地接続用端子7を有している。但し、本実施の形態においては上下に2分割された絶縁ケースの嵌め合わせ構造が図1とは異なっている。図3(c)に示すように、下側の絶縁ケース下34は、嵌め合わせ部において一定の間隔で配置された外側爪部12と内側爪部13を有する構造になっており、上側の絶縁ケース上35は嵌め合わせ部において外側爪部12の内側に沿って伸びる爪部14を有する構造になっており、内側爪部13と爪部14との間で空間30が形成され、この空間30に導体6が保持されて固定されている。また、絶縁ケース下34は貫通孔15を備え、この貫通孔15から接地接続用端子7が絶縁ケースの外部に突出している。
本実施の形態のインダクタンス素子1bにおいても、絶縁ケース上35と絶縁ケース下34の嵌め合せ部の空隙31を介して被覆導線8から導体6に到る距離の最小値、すなわち沿面距離を3.2mm以上確保できる構造であり、図1の構造に比べてより大きな沿面距離が得やすくなっている。また、仕切り部28についても、被覆導線8と導体6の接地接続用端子7との間の距離の最小値、すなわち空間距離19を3.2mm以上確保できる構造になっている。
また、図1と同様に、被覆導線8は、トロイダルの磁路に生じる磁束を打ち消し合うように巻回され、磁気コア2を二等分する中心線16に対して対称な2つのコイル9を形成している。コイル9のそれぞれのコイル線の末端は被覆が剥離され、半田付け等によって接続を容易にするために半田メッキ等が施され、それぞれ実装端子17a、17b、および17c、17dが形成されている。
ここで、第一および第二の実施の形態において、磁気コア2の材質は、高透磁率の磁性材料であればよく、Mn−Zn系やNi−Zn系のフェライト材、アモルファスやパーマロイなどの金属系材料、鉄系や鉄合金系、その他金属粉末などの磁性材料からなる圧粉材料等でも良く、要求特性に応じて適宜選定することができる。また、磁気コア2の形状は、トロイダル形状に限定されず、閉磁路を形成するものであればよく、円形、楕円形、方形などの何れの形状でも中央部に穴を設けその周囲を磁路とする形状であれば良い。またその磁路の断面形状も方形、円形、楕円形、長円形、多角形等、何れの形状でも良い。
絶縁ケース下4、34と絶縁ケース上5、35は、磁気コア2を絶縁して覆う樹脂であれば何れの材質でもよく、エポキシ系、フェノール系の熱硬化性樹脂や、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン系などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
導体6としては、銅、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料やそれらの合金、または金属材粉末と樹脂を混合した金属樹脂などの導電性を有する材料を用いることができる。また、その形状は、板状、箔状などの形状が好ましく、格子状や網目状などであっても良い。上記の実施の形態では、導体6を磁気コア2の外周面に配した構造を示しているが、導体を磁気コア2の側周面または内周面に配してもよく、あるいは、外周面、側周面、内周面のいずれか2つの面、または3つの面に配することも可能である。いずれの場合にも、磁気コアに生じる磁界がキャンセルされるショートリングとならないように形成する必要があり、導体を絶縁ケースの嵌め合わせ部分に形成された絶縁ケースに囲まれた空間に保持し固定する必要がある。
なお、導体6は、正面から見てリング状に形成しているが、環の一部で途切れたC型状に形成してもよい。この場合にも中心線16に対して対称となる形状に形成することで、両側で等しい静電容量を持たせることができる。また、被覆導線8は、線状の導体に天然樹脂または合成樹脂塗料を焼き付けたエナメル被覆銅線や、絶縁性を高めたPVC被覆電線などの導線を用いることができる。また、その線径や巻数は、コイル9の要求特性に応じ適宜設計、調整することができる。
以下、上記の各実施の形態のインダクタンス素子の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
図1に示した第一の実施の形態のインダクタンス素子の実施例の磁気コア2として、外径22mm、内径14mm、高さ10mm、断面積が四角形のトロイダル形状で周波数100kHzでの初透磁率が約10000であるMn−Zn系フェライトコアを使用した。絶縁ケース下4、絶縁ケース上5として、両者を嵌め合わせた時に外形24mm、内径12mm、高さ12mm、各部の最低肉厚が0.5mmとなるように、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を用いて形成したものを使用し、その内部に磁気コア2と導体6を組み込んだ。導体6としては、厚さ0.3mm、幅7mm、長さ70mmの銅板を使用した。接地接続用端子7は、導体6と一体化して製作した。被覆導線8は、線径0.8mmのポリウレタン被覆の銅線を用い、コイル9を形成するため、磁気コア2と導体6が組み込まれた絶縁ケース下4と絶縁ケース上5からなる絶縁ケースにそれぞれ30ターン巻回した。コイル9の各々の末端は、被覆導線8の被覆を剥離し、半田付け等によって接続が容易になるように半田めっき等を施し、巻き始めである一方の実装端子17a、17dと巻き終わりである他方の実装端子17b、17cとを各々形成した。
図2に、作製された実施例1の3個のインダクタンス素子の減衰特性の測定結果を示す。図2より、150kHzから10MHz間で、大きな減衰量が得られる範囲が広い広帯域の減衰特性が得られていることがわかる。しかも、各々の素子間の特性差が少なく、安定して良好な特性の素子が得られていることがわかる。
(実施例2)
図3に示した第二の実施の形態のインダクタンス素子の実施例の磁気コア2として、外形25mm、内径15mm、高さ12mm、断面積が四角形のトロイダル状で周波数100kHzでの初透磁率が約10000であるMn−Zn系フェライトコアを使用した。絶縁ケース下34、絶縁ケース上35として、両者を嵌め合わせた時に外形27mm、内径13mm、高さ14mm、各部の最低肉厚が0.5mmとなるように、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を用いて形成したものを使用し、その内部に磁気コア2と導体6を組み込んだ。導体6として、厚さ0.3mm、幅9mm、長さ80mmの銅板を使用した。接地接続用端子7は、導体6と一体化して製作した。被覆導線8は、線径0.8mmのポリウレタン被覆の銅線を用い、コイル9を形成するため、磁気コア2と導体6が組み込まれた絶縁ケース下34と絶縁ケース上35からなる絶縁ケースにそれぞれ31ターン巻回した。コイル9の各々の末端は、被覆導線8の被覆を剥離し、半田付け等によって接続が容易になるように半田めっき等を施し、巻き始めである一方の実装端子17a、17dと巻き終わりである他方の実装端子17b、17cとを各々形成した。
図4に、作製された実施例2の3個のインダクタンス素子の減衰特性の測定結果を示す。図4より、150kHzから10MHz間で、広帯域の減衰特性が得られていることがわかる。しかも、各々の素子間の特性差がなく、安定して良好な特性の素子が得られていることがわかる。また、導体6の銅板の幅を実施例1と比べて変化させて調整し、設計にも自由度があることが確認できた。
以上、本発明の実施の形態および実施例について説明したが、本発明は、上記の実施の形態や実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更であって、当業者であれば、当然なしうるであろう各種変更、修正もまた本発明に含まれることはいうまでもない。
ノイズフィルタ回路において、一般のインダクタンス素子は、コンデンサと組み合わされて使用される。本発明のインダクタンス素子はコンデンサと組み合わせなくても、同等の効果を得られるため、漏洩電流を抑えなければならない広範な電気機器への応用が考えられる。
1、1a、1b、1c インダクタンス素子
2 磁気コア
3 絶縁ケース
4、34 絶縁ケース下
5、35 絶縁ケース上
6 導体
7 接地接続用端子
8 被覆導線
9 コイル
10、30 空間
11、31 嵌め合わせ部の空隙
12 外側爪部
13 内側爪部
14 爪部
15 貫通孔
16 中心線
17a、17b、17c、17d 実装端子
18、28 仕切り部
19 空間距離
20 ノイズフィルタ
21 グラウンド
22、24、25 コンデンサ
23 ノーマルモードチョークコイル
26 電源
27 負荷

Claims (2)

  1. 中央部に穴を有する磁性体コアと、該磁性体コアの少なくとも1つの面に沿って配置された導体と、前記磁性体コアと前記導体を収納する絶縁ケースとを有し、前記絶縁ケースの外側から被覆導線を巻回したインダクタンス素子において、前記導体は前記磁性体コアの外周側に配置された接地接続用の端子を有し、前記絶縁ケースは2つ以上の部位からなる嵌め合せ構造を有し、該嵌め合せ部の一部に前記絶縁ケースの異なる部位に囲まれた空間が形成され、該空間に前記導体が保持されて固定され、前記接地接続用の端子が前記絶縁ケースの外部に突出していることを特徴とするインダクタンス素子。
  2. 前記絶縁ケースの嵌め合せ部の空隙を介して前記被覆導線から前記導体に到る距離の最小値、すなわち沿面距離と、前記被覆導線と前記接地接続用の端子との間の距離の最小値、すなわち空間距離の双方が少なくとも3.2mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のインダクタンス素子。
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