JP5088414B2 - Disturbance suppression device and disturbance suppression method for electric motor - Google Patents
Disturbance suppression device and disturbance suppression method for electric motor Download PDFInfo
- Publication number
- JP5088414B2 JP5088414B2 JP2010526679A JP2010526679A JP5088414B2 JP 5088414 B2 JP5088414 B2 JP 5088414B2 JP 2010526679 A JP2010526679 A JP 2010526679A JP 2010526679 A JP2010526679 A JP 2010526679A JP 5088414 B2 JP5088414 B2 JP 5088414B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- disturbance
- compensation current
- current
- compensation
- phase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 230000001629 suppression Effects 0.000 title claims description 76
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 40
- 230000000737 periodic effect Effects 0.000 claims description 93
- 230000010349 pulsation Effects 0.000 claims description 78
- 239000013598 vector Substances 0.000 claims description 36
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 18
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 10
- 239000002131 composite material Substances 0.000 claims description 10
- 238000000605 extraction Methods 0.000 claims description 7
- 230000002194 synthesizing effect Effects 0.000 claims description 6
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 claims description 4
- 239000000284 extract Substances 0.000 claims description 4
- 238000003786 synthesis reaction Methods 0.000 claims description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 18
- 230000006870 function Effects 0.000 description 11
- 230000004044 response Effects 0.000 description 8
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 5
- 230000008569 process Effects 0.000 description 4
- 230000003252 repetitive effect Effects 0.000 description 4
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 3
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 3
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 2
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000010354 integration Effects 0.000 description 2
- 238000010183 spectrum analysis Methods 0.000 description 2
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 2
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 230000004043 responsiveness Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P21/00—Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
- H02P21/05—Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation specially adapted for damping motor oscillations, e.g. for reducing hunting
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02P—CONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
- H02P29/00—Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
- H02P29/02—Providing protection against overload without automatic interruption of supply
- H02P29/032—Preventing damage to the motor, e.g. setting individual current limits for different drive conditions
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転機械を駆動する電動機のトルク制御装置において、電動機に発生するトルク脈動(外乱)を抑圧する装置および外乱抑圧方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電動機のような回転電気機械は、構造的な磁束の歪みやコギングトルクを持つため、回転に応じて振動・騒音の一因となるトルク脈動を発生する。そのほか、モータ構造の磁気的な不完全性や、それを駆動するインバータ電源の応答・電流誤差、機械系の特性など、様々な要因が複雑に関連している。また、電動機と負荷との間で多慣性系が構成される場合、その機械系共振点とトルク脈動周波数成分が一致することで過大な軸ねじれトルクが発生し、運転特性上の悪影響やシステム破損の危険がある。
【0003】
これらの問題を解決するために、古くから外乱オブザーバを用いた外乱抑圧方法が考えられている。トルク脈動を外乱と捉えて、例えば一般的な最小次元オブザーバの手法によって外乱を推定し、それを抑圧するように指令値に加えている。しかしながら、こうした外乱オブザーバは抑圧可能な周波数帯域条件を持っており、一般に高周波領域で抑圧効果が薄れる。
【0004】
上記の外乱オブザーバの問題を緩和するために、外乱オブザーバ補償器と繰り返し制御を併用し、トルク脈動等の周期性の外乱を抑圧する制御法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この手法は、外乱オブザーバ補償器だけでは十分に抑圧できない周波数帯域において、周期性の強い外乱は繰り返し制御によって抑圧し、非周期性外乱は通常の外乱オブザーバ補償器を用いて抑圧する。
【0005】
他の手法として、モータの高調波電流を低減するものがある。モータに流れる電流の基本波成分の周波数の整数倍の周波数で回転する回転座標変換を施し、その高調波電流を抽出してPI制御器で0となるように抑圧している。このとき、高調波速度起電力を外乱として捉え、外乱オブザーバを構成して指令値に加算し、外乱抑圧する手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】
日本国の特許公報である特許2566033号公報
【特許文献2】
日本国の特許公報である特許3582505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記の特許文献1では、外乱オブザーバの問題を緩和するために、一般的な繰り返し制御器を併用している。すなわち、電動機のトルク脈動などが周期性を有することに着目し、周期的外乱は繰り返し制御器で補償し、それ以外の非周期性外乱は通常の外乱オブザーバを用いて外乱抑圧を行っている。しかしながら、機械特性が複雑な回転電気機械システムにおける繰り返し制御は、全周波数帯域で安定となることが保証されていない。そのため、補償信号が返って発散現象を引き起こす原因にもなり得る。
【0008】
一方、特許文献2では、電動機に流れる電流の基本波成分周波数の整数倍で回転する高調波の回転座標変換を施し、その成分の高調波電流を抽出してPI制御器で0となるように抑圧している。その際、高調波の速度起電力を外乱として捉えて、それを推定する外乱オブザーバを構成して高調波回転座標上の電流指令値に加算し、高調波電流を抑圧する。この手法は電動機に流れる高調波電流を抑制できるが、トルク脈動を高精度に抑制できるとは限らず、また、多慣性系システムやインバータ応答等の複雑な電気機械特性にも対応していない。
【0009】
本発明の目的は、複雑な電動機システムの外乱抑圧ができ、かつ、周期的なトルク脈動などを抑制した安定な制御ができる電動機の外乱抑圧装置および外乱抑圧方法を提供することにある。
[0010]
本発明は、前記の課題を解決するため、任意の脈動周波数成分ごとにフーリエ変換を施し、2つのフーリエ係数が0となるように周期性外乱オブザーバ補償器を構成し、補償電流をベクトル制御インバータの電流指令値に重畳するようにしたもので、以下の構成および方法を特徴とする。
[0011]
(1)コントローラは、電動機の指令値をベクトル制御における回転座標系のd,q軸電流指令値に変換し、この電流指令値に従ったインバータの電流制御で電動機を制御する装置において、
前記コントローラは、フーリエ変換の周波数成分抽出手段によって電動機の周期的な脈動の直流値からn次のフーリエ係数TAn,TBnを検出し、そのフーリエ係数TAn,TBnをもつn次周波数成分上の周期性外乱を周期性外乱オブザーバ補償器によって推定し、この周期性外乱を抑圧するように前記d,q軸電流指令値に補償電流を重畳する周期性外乱オブザーバ補償器により、外乱を抑圧する手段を備えたことを特徴とする。
[0012]
(2)前記インバータと電動機からなる制御系の周波数特性をシステム同定によって複素ベクトルPAm,PBmの集合で表現し、前記周期性外乱オブザーバ補償器は任意周波数に対応した前記複素ベクトルPAm,PBmから求めた逆システム同定モデルの入力を前記フーリエ係数TAn,TBnとしてn次周波数成分の周期性外乱を推定する手段を備えたことを特徴とする。
[0013]
(3)前記周期性外乱オブザーバ補償器は、前記推定した周期性外乱から補償電流指令値を差し引くことで周期性外乱電流dIAn,dIBnを求め、電流指令値から前記周期性外乱電流dIAn,dIBnを差し引いて前記補償電流指令値とし、前記補償電流指令値から周期性外乱を差し引く外乱オブザーバフィルタと、前記推定した周期性外乱を取り出す外乱オブザーバフィルタとは、異なる特性としたことを特徴とする。
[0014]
(4)前記周期性外乱オブザーバ補償器およびフーリエ変換部の特性を、回転速度に適応して可変設定する手段を備えたことを特徴とする。
[0015]
(5)任意周波数の定常運転状態において、前記周期性外乱オブザーバ補償器で脈動補償電流のフーリエ係数を複数の動作点で予め学習・記録し、回転数とトルクを入力パラメータとした補償電流フーリエ係数テーブル、あるいは近似関数を生成し、フィードフォワード制御で脈動補償電流を与える手段を備えたことを特徴とする。
[0016]
(6)前記補償電流フーリエ係数テーブル、あるいは近似関数は、電動機の温度検出値もパラメータとして含めたことを特徴とする。
[0017]
(7)回転数あるいはトルク指令値がある変化率以上となった場合のみ前記フィードフォワード制御による周期性外乱抑圧を行い、それ以外の定常あるいは準定常運転時はフィードバックによる周期性外乱抑圧に切り換えることを特徴とする。
[0018]
(8)前記周期性外乱オブザーバ補償器は、異なる周波数成分ごとに適用し、それらを並列化して、同時に複数の周波数成分の周期性外乱を抑圧することを特徴とする。
[0019]
(9)前記周期性外乱は、電動機の軸トルク検出値とし、電動機の軸トルクの外乱を抑圧することを特徴とする。
[0020]
(10)前記周期性外乱は、電動機のフレームの脈動成分とし、電動機のフレームの外乱を抑圧することを特徴とする。
[0021]
(11)前記周期性外乱は、電動機の回転速度検出値、あるいは回転位置検出値の脈動成分とし、電動機の速度の外乱あるいは回転位置の外乱を抑圧することを特徴とする。
[0022]
(12)前記周期性外乱は、電動機の電流の脈動成分とし、電動機の電流の外乱を抑圧することを特徴とする。
[0023]
(13)前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときに指定した定常動作状態(定常トルク指令・定常回転数)で学習したトルクリプル補償電流iqc *の振幅Mおよび位相φを、トルク指令Tref *と回転数ωを変数とした2次元の振幅テーブルおよび位相テーブルを生成しておく振幅・位相補償テーブルと、
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの振幅Mと位相φを前記振幅・位相補償テーブルから読み出し、これら振幅Mと位相φとそのときの電動機の回転位相θを用いて、テーブル補償電流iqct *=M・sin(nθ+φ)を生成する補償電流生成部と、
前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときの前記トルクリプル補償電流iqc *と前記テーブル補償電流iqct *を合成して前記d,q軸電流指令値に重畳する補償電流合成手段とを備えたことを特徴とする。
[0024]
(14)前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときに指定した定常動作状態(定常トルク指令・定常回転数)で学習したトルクリプル補償電流iqc *の振幅Mおよび位相φを、トルク指令Tref *と回転数ωを変数とした2次元の振幅テーブルおよび位相テーブルを生成しておく振幅・位相補償テーブルと、
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの前記振幅Mと位相φを前記振幅・位相補償テーブルから読み出し、これら振幅Mおよび位相φと、前記コントローラにより求める現在の補償電流振幅指令値M*および補償電流位相指令値φ*をそれぞれ合成して合成補償電流振幅値M’および合成補償電流位相値φ’を生成する合成手段と、
前記合成補償電流振幅値M’と合成補償電流位相値φ’およびそのときの電動機の回転位相θを用いて、テーブル補償電流iqc *=M’・sin(nθ+φ’)を生成する補償電流生成部とを備えたことを特徴とする。
[0025]
(15)前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときに指定した定常動作状態(定常トルク指令・定常回転数)で学習したトルクリプル周波数成分の補償電流余弦フーリエ係数テーブル値Aおよび補償電流正弦フーリエ係数テーブル値Bを、トルク指令Tref *と回転数ωを変数とした2次元のフーリエ係数補償テーブルを生成しておくフーリエ係数補償テーブルと、
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの前記フーリエ係数テーブル値AおよびBを前記フーリエ係数補償テーブルから読み出し、これらフーリエ係数テーブル値AおよびBと、前記コントローラがフーリエ変換によってトルクリプル周波数成分を抽出する現在の補償電流余弦フーリエ係数A*と補償電流正弦フーリエ係数B*をそれぞれ合成して補償電流余弦フーリエ係数合成値A’と補償電流正弦フーリエ係数合成値B’を生成する合成手段と、
前記フーリエ係数合成値A’と補償電流正弦フーリエ係数合成値B’およびそのときの電動機の回転位相θを用いて、振幅M=√(A’2+B’2)、位相φ=tan−1(B’/A’)のテーブル補償電流iqc *=M・sin(nθ+φ)を生成する補償電流生成部とを備えたことを特徴とする。
[0026]
(16)前記補償テーブルと合成手段および補償電流生成部は、複数次数成分で個別に振幅M、位相φを生成またはフーリエ係数を生成し、これら次数別に合成して補償電流を生成する手段を備えたことを特徴とする。
[0027]
(17)コントローラは、電動機の指令値をベクトル制御における回転座標系のd,q軸電流指令値に変換し、この電流指令値に従ったインバータの電流制御で電動機を制御する方法において、
前記コントローラは、フーリエ変換の周波数成分抽出手段によって電動機の周期的な脈動の直流値からn次のフーリエ係数TAn,TBnを検出し、そのフーリエ係数TAn,TBnをもつn次周波数成分上の周期性外乱を周期性外乱オブザーバによって推定し、この周期性外乱を抑圧するように前記d,q軸電流指令値に補償電流を重畳する周期性外乱オブザーバ補償器により、外乱を抑圧することを特徴とする。
[0028]
(18)前記インバータと電動機からなる制御系の周波数特性をシステム同定によって複素ベクトルPAm,PBmの集合で表現し、前記周期性外乱オブザーバ補償器は任意周波数に対応した前記複素ベクトルPAm,PBmから求めた逆システム同定モデルの入力を前記フーリエ係数TAn,TBnとしてn次周波数成分の周期性外乱を推定することを特徴とする。
[0029]
(19)前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときに指定した定常動作状態(定常トルク指令・定常回転数)で学習したトルクリプル補償電流の振幅Mおよび位相φ、またはトルクリプル周波数成分の補償電流余弦フーリエ係数テーブル値Aおよび補償電流正弦フーリエ係数テーブル値Bを、トルク指令Tref *と回転数ωを変数とした2次元の補償テーブルを生成しておき、
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの振幅Mと位相φまたは前記フーリエ係数テーブル値AおよびBを前記補償テーブルから読み出し、これら振幅Mと位相φまたは前記フーリエ係数テーブル値AおよびBとそのときの電動機の回転位相θを用いて、テーブル補償電流を生成し、
前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときの前記補償電流と前記テーブル補償電流を合成して前記d,q軸電流指令値に重畳することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る電動機の外乱抑圧装置の構成図。
【0031】
【図2】本発明に係る外乱抑圧の基本的構成図。
【0032】
【図3】システム同定装置によるトルク脈動補償装置の構成図。
【0033】
【図4】外乱抑圧制御系の構成図。
【0034】
【図5】外乱抑圧の効果説明図。
【0035】
【図6】実施形態2の外乱抑圧制御系の構成図。
【0036】
【図7】実施形態3の外乱抑圧制御系の構成図。
【0037】
【図8】実施形態4の外乱抑圧制御系の構成図。
【0038】
【図9】実施形態5の外乱抑圧制御系の構成図。
【0039】
【図10】実施形態7の外乱抑圧制御系の構成図。
【0040】
【図11】実施形態8の外乱抑圧装置の構成図。
【0041】
【図12】実施形態9の外乱抑圧装置の構成図。
【0042】
【図13】実施形態10の外乱抑圧装置の構成図。
【0043】
【図14】実施形態11の外乱抑圧装置の構成図。
【0044】
【図15】実施形態12の外乱抑圧装置の構成図。
【0045】
【図16】実施形態13の外乱抑圧装置の構成図。
【0046】
【図17】実施形態14の外乱抑圧装置の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0047】
(基本構成)
本発明の実施形態を説明する前に、本発明による外乱抑圧装置の基本構成を説明する。
図1は、本発明に係る電動機の外乱抑圧装置の構成を示す。トルク脈動の発生源となる電動機1と、何らかの負荷装置2をシャフト3で結合し、その軸トルクをトルクメータ4で計測してコントローラ5に入力する。また、ロータリエンコーダ等の回転位置センサ6を用いて電動機の回転子位置情報を入力する。コントローラ5は、トルク脈動抑圧手段を搭載し、トルク指令値(あるいは速度指令値)に基づいて生成された電流指令値に、トルク脈動補償電流を上乗せした指令値をインバータ7に与える。図1の例では、インバータ7で電流ベクトル制御することを考慮して、電動機の回転に同期した回転座標(直交dq軸)上のd軸、q軸電流指令値id*、iq*を与えている。
【0048】
コントローラ5は、軸トルクメータ4によるトルク検出値からトルク脈動を検出しているが、この形態はあくまで一例であり、フレームに設置した加速度センサによる振動検出、エンコーダ等による回転速度変動検出、あるいは電流センサによる電流脈動検出に置き換え、電動機の軸の外乱抑圧や電動機のフレームの外乱抑圧、電動機の速度の外乱抑圧あるいは回転位置の外乱抑圧、電動機の電流の外乱抑圧をすることが可能である。
【0049】
トルク脈動は電動機の構造上、回転子位置に応じて周期的に発生することが知られている。また、3相モータのトルク脈動は、主として電気的な回転基本周波数の6×n倍(nは正の整数:以後、6倍成分を6f、12倍成分を12fといったように表現する)の周波数成分が大きくなることも知られている。そのほか、インバータ電源の不完全性、電流センサオフセット等により、1f、2fトルク脈動が現れることもある。また、図1のように軸ねじれ共振が起こり得るシステムにおいては、機械共振点に近い脈動成分が増幅されて軸トルク検出値に現れる。
【0050】
本発明では、これらの様々な周波数成分が入り交じったトルク脈動をフーリエ変換に基づいて抽出する。すなわち、図1におけるコントローラ5は、軸トルクメータ検出値Tdetを、電動機回転子位相θ≡の情報を用いて任意次数毎のフーリエ変換を行う。ここで、フーリエ級数は以下の数式1および数式2で定義される。ωは電気角周波数、Trは任意に定義される脈動成分の1周期を意味する。なお、フーリエ変換の積分を簡易的に、任意の時定数を持つ低周波域通過フィルタ(ローパスフィルタ)に変更することも可能である。すなわち、高周波成分(トルク脈動)を直流値として抽出する手段であればよい。
【数1】
【数2】
【0051】
数式2で示されるフーリエ係数TAn、TBnは、電動機回転数および周期的外乱である脈動成分が任意期間で一定であれば直流値を出力することに着目する。仮に何らかの制御を与えてこれらの係数がどちらも0で定常となれば、その周波数成分のトルク脈動は抑圧されたことを意味する。
【0052】
そこで、本発明では、任意の脈動周波数成分ごとにフーリエ変換を施し、2つのフーリエ係数が0となるように周期性外乱オブザーバ補償器を構成し、補償電流をベクトル制御インバータの電流指令値に重畳する。以下、図2を用いて本発明に係る外乱抑圧の基本的な構成を説明する。
【0053】
図2は、図1のシステム構成を基に制御ブロックを展開している。指令値変換部11は、トルク指令値Trefから、ベクトル制御における回転dq座標系のd軸およびq軸電流指令値Ido、Iqoに変換し(例えば、最大トルク制御)、電流指令値にトルク脈動補償電流を重畳してトルク脈動を抑圧する。図2の例ではq軸電流指令値に補償電流iqcを重畳しているが、d軸電流、あるいはd軸とq軸の両方に与えても良い。あるいは、dq軸電流の干渉が問題にならないシステムであれば、トルク指令値に対して直接的にトルク脈動補償信号を重畳しても良い。なお、インバータ12は3相から回転座標変換したd軸、q軸において電流ベクトル制御を実現する一般的な電動機駆動装置であり、電動機負荷13を駆動する。
【0054】
正弦・余弦波生成器14では、電動機負荷13の回転子位相角θと、抑圧したい脈動成分の次数nを設定し、基準となる周波数の正弦・余弦波を生成する。フーリエ変換部15では、この正弦・余弦波および任意のフーリエ変換周期Trを設定して、軸トルク検出値Tdetを数式2に基づきフーリエ変換し、n次のフーリエ係数TAn、TBnを演算する。ここで、数式2のフーリエ変換の積分処理を適度な時定数を持つ低周波数域通過フィルタ(ローパスフィルタ)に置き換えることも可能である。
【0055】
次に、脈動成分のフーリエ係数TAn、TBnが0(すなわち脈動を抑圧)となるように周期性外乱オブザーバ補償器16を構成する。この部分の詳細は後述の実施形態で説明する。周期性外乱オブザーバ補償器16の出力IAn、IBnは補償電流信号のフーリエ係数とし、乗算器17A,17Bでn次の正弦・余弦波をそれぞれ乗算して逆変換する。つまり、時間波形の補償電流信号として復元する。復元した脈動補償電流iqc*は加算器によってベクトル制御インバータ7のq軸電流指令値iq0*に重畳する。
【0056】
なお、前述したとおり、軸トルク脈動を直接検出するのではなく、インバータ電流や速度検出値からオブザーバ等で推定したトルクを用いてもよいし、加速度センサで電動機筐体フレーム振動などを検出し、振動抑制を行うことも同様に考えられる。
【0057】
本発明では核となる制御手法の説明を簡便にするため、トルクを軸トルクメータ等で直接検出した場合を例に挙げて、以下実施形態を説明する。
【0058】
(実施形態1)
本実施形態では、電動機駆動システムの周波数特性を予め把握することから始める。周波数特性の把握やシステム同定を行う手法は多種多様であるが、これらは既知の一般的技術であるため、本発明では特定の手法に限定しない。例えば、図3のように、システム同定装置18は、任意の定常動作状態において、白色雑音信号をトルク脈動補償電流として実システムに入力し、電流指令値に重畳する(図3はq軸電流に重畳しているが、d軸、あるいはその両方でも良い)。そのときの軸トルク検出値をシステム出力信号として、システムの入出力データを得る。その入出力の時系列データから周波数応答をスペクトル解析し、脈動補償電流指令値から軸トルク検出値までの周波数伝達関数を入手することができる。システム同定理論に基づいて定式化することもできるし、物理モデル(例えば2慣性系モデル)に基づいてパラメータを求めることもできるが、本実施形態では数式3に示すように、周波数伝達関数を複素ベクトルの集合で表現する。集合の要素は各周波数成分におけるゲイン・位相特性を示す複素ベクトルに対応する。
【数3】
ただし、Psys^:同定システム、m:周波数成分の分割要素番号、PAm:m番目の要素の同定システム実数部、PBm:m番目の要素の同定システム虚数部
【0059】
ここで、分割要素番号mについて説明する。例えば同定に必要な周波数成分を直流〜5kHz、分解能を1Hzとすると、要素数は5001個となる。したがって、m={0、1、2、3、…、4999、5000}として、各要素(周波数成分)には、スペクトル解析結果あるいはシステム同定結果を当てはめる。周波数成分毎のシステムのゲイン・位相特性は、複素平面の複素ベクトルで表現できるため、数式3のごとく表現することができる。
【0060】
フーリエ変換を用いると任意周波数成分のトルク脈動をフーリエ係数で抽出することができる。数式2に示したように、2つのフーリエ係数は直交性を有するので、任意の周波数成分のシステム状態のみに着目して上述の数式3の複素ベクトルの1要素を抽出すると、その実部と虚部を2つのフーリエ係数に照らし合わせることができると考える。すなわち、ここでは実部を余弦フーリエ係数、虚部を正弦フーリエ係数に適合させる(例えば、反時計方向を遅れ位相と定義し、PBmの極性を反転させて適合させる)。
【0061】
以上から、フーリエ変換後の任意周波数成分のみに着目すれば、システム特性を意味する数式3の複素ベクトルを用いて、その周波数成分の周期性外乱(トルク脈動)と、それを抑制するための脈動補償電流信号のフーリエ係数、およびトルク脈動検出値の関係が把握できる。また、これらの関係はフーリエ変換によってすべて直流成分で表されるので、周期性外乱もその周波数においては直流値となる。
【0062】
ここで、図4のように、任意の1つの周波数成分のみを考慮した外乱抑圧制御系を考え、周期性外乱を推定・補償するための周期性外乱オブザーバ補償器を構成する。すなわち、軸トルク脈動検出値から数式4の逆システム(複素ベクトルの逆数)を介して補償電流指令値との誤差を求め、その誤差が周期性外乱に相当する周期性外乱電流であるとみなして、外乱を打ち消すように誤差補償分を補償電流指令値として重畳する。
【数4】
【0063】
図4について説明する。実システム19の特性Psys(n次成分)は数式4と同様に、ある周波数成分では1次元複素ベクトルで表されると考える。その入力には補償電流iqcnが与えられ、周期性外乱トルクTrplnを打ち消すように脈動補償トルクTcnを発生させる。トルク脈動はフーリエ変換によって抽出されるため、フーリエ変換部20の応答伝達関数GFTを介してトルク脈動検出値のフーリエ係数TAn、TBnを得る。これらは、複素ベクトルTAn+TBniに置き換える。
【0064】
次に、n次外乱オブザーバ21は、数式4の同定した周波数伝達関数の逆数(外乱は含まず)を用いて、外乱電流を含んだ電流入力情報を得て、そこから補償電流指令値を差し引くことで、周期性外乱電流dIAn、dIBnを推定する。GOBSは、任意のフィルタ(例えば低域通過フィルタ)を挿入して、フーリエ変換抽出時の残留脈動や外乱推定誤差の影響を抑制し、脈動補償を安定化するために用いる。
【0065】
上記のように周期性外乱を推定し、目標値(周期性外乱を抑圧する場合は通常0)から外乱相当の電流dIAn、dIBnを差し引いて、補償電流iqcnを生成する。
【0066】
図5は、本実施形態を適用した場合の外乱抑圧効果を示している。波形は上から、軸トルク検出値[Nm]、トルク脈動フーリエ係数[Nm]、補償電流フーリエ係数[A]、トルク脈動振幅評価値[Nm]である。例として12次脈動成分のみを示している。
【0067】
軸トルク波形を見ると、抑圧開始前は定常トルクに対してトルク脈動が大きく現れているが、抑圧後は脈動が大幅に低減されていることが分かる。トルク脈動の正弦/余弦フーリエ係数も抑圧後は0となっていることがわかる。
【0068】
(実施形態2)
本実施形態では、図4におけるn次外乱オブザーバ21のフィルタを指令値側と検出値側で分離する。本実施形態の構成例を図6に示す。
【0069】
例えば、フーリエ変換による脈動抽出や通信・演算遅れ時間などを考慮して、GOBS、GLPFのフィルタ特性を別個に設定することも可能である。
【0070】
本実施形態によれば、周期性外乱オブザーバの指令値側と検出値側のフィルタ特性を別々に設定し、検出系の遅れ等を考慮した外乱抑圧特性が得られる。
【0071】
(実施形態3)
本実施形態では、電動機の回転速度が変化した場合を考慮して、電動機の回転速度検出値(あるいは推定値)を用いてフーリエ変換周期と外乱オブザーバフィルタのカットオフ周波数をともに可変とする。図7は、本実施形態の構成例である。
【0072】
回転速度が変化すると数式3の複素ベクトル集合から引き出して適用する1つの要素(1次元複素ベクトル)も変化するので、速度に適応して(Psys)-1も可変とする。また、回転速度に応じてオブザーバフィルタGOBSのカットオフ周波数とフーリエ変換応答GFTも可変とし、常に安定した脈動抑圧効果が得られるように適応させる。
【0073】
本実施形態によれば、回転速度変動にも逐次適応して周期性外乱を抑圧することができる。
【0074】
(実施形態4)
フーリエ変換などを用いて周波数成分を抽出すると、その抽出時間がある期間必要となり、十分な外乱抑圧応答速度が得られないことがある。例えば、その応答を超える可変速運転や準定常トルク変動にも対応しようとした場合、抑圧効果が不十分になることが考えられる。
【0075】
そこで、本実施形態では、上述までの周期性外乱抑圧手段を用いてトルク脈動を抑制した後に、その任意動作点の定常状態で脈動補償電流のフーリエ係数の2つをメモリに記録する。予めこのようなメモリ記録処理を各動作点で同様に行い、回転速度とトルク指令値を入力とした補償電流フーリエ係数テーブルを作成しておく。テーブルの代わりに、回転速度とトルク指令値をパラメータとした近似関数を用いてもよい。補償テーブルを生成した後は、動作点に応じてテーブルから補償電流フーリエ係数2つを読み出し、フィードフォワードで脈動補償電流を生成・適用する。
【0076】
図8は、本実施形態の構成例である。図2と異なる部分は、回転子位相角θから回転速度演算部22で回転速度Wmを求め、これとトルク指令値Trefから、補償テーブル23(または補償近似関数)によって補償電流フーリエ係数IAn,IBnを読み出す。
【0077】
本実施形態によれば、脈動補償電流のフーリエ係数を予め学習しておき、その係数を読み出す作業のみで抑圧できるので、回転数やトルク等の動作点の急激な変化にも瞬時に対応することが可能となる。
【0078】
(実施形態5)
本実施形態は、実施形態4に加え、電動機の温度を検出して、温度変化によるシステム特性の変化を検出して、実施形態4と同様に各動作点でテーブル化、あるいは近似関数化しておく。
【0079】
図9は、本実施形態の構成例である。図8と異なる部分は、電動機負荷13の温度tを計測し、この温度tを補償テーブル23の補償パラメータとして組み込む。
【0080】
本実施形態によれば、温度依存性の強いシステムにも対応することができる。
【0081】
(実施形態6)
本実施形態では、軸トルク検出をフィードバックした周期性外乱抑圧制御と、学習済みの補償テーブル(あるいは近似式)によるフィードフォワード補償方式を切り換えて使用する。制御を切り換える基準として、回転速度やトルク指令値を用いる。
【0082】
例えば、回転数あるいはトルク指令値の変化率を見て、フーリエ変換応答以上の指令値変化率を入力する場合は、補償テーブルによる方式に切り換える。変化率が小さい準定常的な運転では、常時フィードバックによる周期性外乱抑圧手段を用いる。
【0083】
フィードフォワードによる補償手段は、適用するシステムによってはシステム特性の摂動変化に十分対応できない場合があるので、上述のように運転状態を判別して切り換える手段を用いることにより、フィードフォワード運転を必要最小限にすることができる。
【0084】
(実施形態7)
以上までの実施形態は、任意のひとつの脈動周波数成分についての周期性外乱抑圧制御手段であったが、各実施形態での構成を並列化すれば複数の周期性外乱の周波数成分を抑圧することが可能となる。
【0085】
本実施形態の構成図を図10に示し、241〜24nはフーリエ級数の1次〜n次の次数別に脈動成分を抑圧する制御要素になり、これらによる補償電流信号iqc1〜iqcnを加算器25で互いに重畳させ、トルク脈動補償信号iqcとする。
本実施形態によれば、複数のトルク脈動を同時に抑制することができる。また、これらは同時に並列で抑制することができるので、ある周波数成分の外乱抑圧が、別の周波数成分の周期性外乱に悪影響を与える場合にも有効な手段となる。
【0086】
(実施形態8)
上述までの実施形態では、軸トルクをフィードバックする構成を基にトルク脈動補償方式または方法を提案したが、フィードバックする対象を変更することも可能である。
【0087】
本実施形態では、図11のように、加速度センサ8によって電動機のフレーム・筐体の振動を検出してフィードバックする構成とする。外乱抑圧制御方法については、上述までの実施形態と同様である。
【0088】
本実施形態によれば、電動機の筐体外乱を抑圧することができる。
【0089】
(実施形態9)
本実施形態では、図12のように、回転位置センサ6から提供される位相・速度情報の変動を検出して、その変動を抑制するように制御する。制御内容は基本的に上述までの実施形態と同様である。
【0090】
本実施形態によれば、周期的な速度変動や位相変動を抑圧することができる。
【0091】
(実施形態10)
本実施形態では、図13のように、インバータ7から脈動補償対象の電動機1に電源供給する3相ラインの電流を電流センサ9で検出し、電流外乱を抑圧する。
本実施形態によれば、インバータ電流検出値を用いてインバータ電流外乱を抑圧する、あるいはインバータ電流から換算したトルク推定値を用いて、推定外乱トルク脈動を抑圧することができる。
【0092】
(実施形態11)
前記までの実施形態によるトルクリプル抑制制御では、任意の脈動周波数成分ごとにフーリエ変換を施し、2つのフーリエ係数が0となるように周期性外乱オブザーバを構成することで全周波数帯域で安定した制御を得る「オンライン補償方式」とする。このオンライン補償方式によれば、可変速・負荷変動を有するシステムに対しても常時オンラインフィードバックでトルクリプルを抑制することができる。また、1次元複素ベクトルで表現したシステム同定結果を用いて、周期性外乱オブザーバモデルを自動調整する機能を持っているので、多慣性共振系システムへの実装もできる。
[0093]
また、「オンライン補償方式」では、常に学習しているため、電動機やインバータ特性の経時変化にも対応可能となる。しかし、常に学習アルゴリズムの動作が必要のため、演算負荷が比較的高い、電動機の負荷装置を変更する場合もシステムの再同定が必要、学習時間が必要なため可変速運転やトルク変化への即応性で劣る、などで問題がある。
[0094]
本実施形態11および後に示す実施形態12〜14は、電動機やインバータの経時変化等にも対応可能にしたオンライン補償によるトルクリプル抑制ができ、しかも演算負荷軽減とシステムの再同定不要および即応性を有したトルクリプル抑制ができる制御装置および方法を提案するものである。
[0095]
図14は、本実施形態による電動機のトルク制御装置のブロック構成を示し、電流ベクトル制御方式のインバータの制御に、オンライン補償方式でトルクリプル抑制を行なう場合を示す。
[0096]
図14において、インバータ7の電流ベクトル制御部31は、電流センサ32で検出するモータ駆動電流iu,iv,iwとモータ1のロータ回転角度θから座標変換部33によりモータ回転座標に同期したdq軸直交回転座標系の電流に変換したd,q軸電流検出値との比較によりモータ電流の制御を行う。ロータ回転角度θは回転位置センサ6によるエンコーダ波形abzから速度・位相検出部34により速度ωと共に求められる。
[0097]
トルク/id,iq変換部35(指令値変換部11)は、コントローラ5からのトルク指令値Trefとモータ回転速度ωから、ベクトル制御における回転dq座標系のd軸およびq軸電流指令値id *(Ido)、iq0 *(Iqo)に変換し、これら電流指令値のうちq軸電流指令値iq0 *にトルク脈動補償電流iqcmを重畳して電流ベクトル制御指令値とする。
[0098]
コントローラ5は、図1と同様に、トルクリプル抑制制御手段を搭載し、このトルクリプル抑制制御手段としては例えば図2に示す正弦・余弦波生成器14とフーリエ変換部15と周期性外乱オブザーバ補償器16および乗算器17A,17Bによって脈動成分のフーリエ係数TAn、TBnが0となるようなトルクリプル補償電流を求め、このトルクリプル補償電流iqc *はベクトル制御インバータ7のq軸電流指令値iq0 *への補償信号にする。
[0099]
ここで、本実施形態では「オンライン補償方式」を基本として、予め学習しておいた補償テーブルを併用して、フィードフォワード的に抑制する補償電流生成手段を追加する。この補償電流生成手段として振幅・位相補償テーブル36と補償電流生成部37を備える。
[0100]
振幅・位相補償テーブル36は、コントローラ5によってトルクリプル抑制制御を実行したときに指定した定常動作状態(定常トルク指令・定常回転数)で学習したトルクリプル補償電流iqc *の振幅Mおよび位相φを記録する。この作業を複数の定常動作点で同様に記録して、トルク指令Tref *と回転数ωを変数とした2次元の振幅テーブルおよび位相テーブルを生成する。データ間の情報は線形補間等で補間する。
[0101]
補償電流生成部37は、運転状態(トルク指令・回転数)からそのときの振幅Mと位相φを振幅/位相補償テーブル36から読み出し、これら読み出した振幅Mと位相φは、そのときの回転位相θを用いて、テーブル補償電流iqct *=M・sin(nθ+φ)を生成する(nは補償次数)。この生成したテーブル補償電流iqct *は、オンライン補償電流iq0 *と合成してq軸電流指令値iqcm *とする。
したがって、テーブル補償電流iqct *は、学習済みの補償電流テーブルから瞬時に振幅・位相を得て補償電流を生成するので、速度変化やトルク変化が起きた場合にも好適な補償電流を迅速に出力することができる。また、周辺温度の変化や経時的な物性変化などにより、トルクリプルが学習した時点の特性からずれてしまった場合にも、オンライン補償のフィードバックループが働いているので、テーブル補償電流の誤差を補正できる。
[0102]
(実施形態12)
図15は、本実施形態による電動機のトルク制御装置のブロック構成を示し、基本的な構成および作用は図14と変わらないが、補償テーブル36で発生する補償電流の振幅M・位相φの誤差を補正するように、コントローラ5からオンライン補償フィードバックループを構成する。
【0103】
図15において、M*は補償電流振幅指令値(オンライン補償分)、φ*は補償電流位相指令値(オンライン補償分)であり、合成器38,39ではこれらを補償電流の振幅M・位相φにそれぞれ合成して補償電流生成部37への補償電流振幅値(合成値)M’、補償電流位相値(合成値)φ’とする。
【0104】
実施形態11では、補償電流生成後にテーブル補償電流iqct *とオンライン補償電流iqc *を合成していたが、本実施形態では振幅・位相の状態で合成する。すなわち、補償テーブル振幅値M、および補償テーブル位相値φを、それぞれオンライン補償振幅値M*とオンライン補償位相値φ*と合成して、合成補償電流振幅値M’、合成補償電流位相値φ’を生成する。補償電流生成部37では、iqc *=M’・sin(nθ+φ’)にて、最終的な補償電流iqc *を生成する。(nは補償次数)
【0105】
本実施形態によれば、振幅・位相という直感的にわかりやすい状態量でテーブル誤差を把握・補正できるとともに、補償電流生成部37を一カ所に纏めることができる。
【0106】
(実施形態13)
図16は本実施形態による電動機のトルク制御装置のブロック構成を示し、実施形態12(図15)の補償テーブル振幅M・位相φに代えて、余弦フーリエ係数および正弦フーリエ係数に置き換えた構成である。
【0107】
補償テーブル40は、トルク指令Tref *と回転速度ωに応じて補償電流余弦フーリエ係数テーブル値Aと補償電流正弦フーリエ係数テーブル値Bを発生し、コントローラ5はオンライン補償電流余弦フーリエ係数A*とオンライン補償電流正弦フーリエ係数B*を発生し、合成器38,39ではこれらを合成して補償電流余弦フーリエ係数合成値A’と補償電流正弦フーリエ係数合成値B’を得る。
【0108】
トルクリプル抑制制御機能を搭載したコントローラ5では、基本的にフーリエ変換(あるいはそれに類する手法)によってトルクリプル周波数成分を抽出して抑制する手法を用いている。図2では、2つのフーリエ係数に相当する複素ベクトルの実部と虚部の成分があり、これらを用いて補償電流の振幅値、位相値を計算している。
【0109】
図2の構成では、周期性外乱オブザーバ補償器16で生成された補償電流の実部成分をB(IBn)、虚部成分をA(IAn)として定義している。これらから、振幅Mおよび位相φは以下のように求められる。
【0110】
M=√(A2+B2)、φ=tan-1(B/A)
【0111】
実施形態11、12は、上記の振幅M、および位相φを求めてから補償テーブル生成あるいはオンライン補償を行っており、補償電流の特性が直感的に分かりやすい反面、上述の演算変換が必要となっていた。
【0112】
そこで、本実施形態では、図16に示すとおり、振幅・位相に変換する前の2つのフーリエ係数A、Bの状態で補償テーブルを生成するとともに、オンライン補償についてもフーリエ係数の状態で合成して、最終段で補償電流iqc *を生成する。これにより、振幅・位相に変換する上記の演算の手間が省け、補償処理を簡略化できる。
【0113】
(実施形態14)
本実施形態では、実施形態11〜13のいずれかの構成を並列化して同時に複数次数成分のトルクリプルを抑制する手法を提供する。
【0114】
例えば、実施形態11の構成を並列化した場合について図17に示す。(他の実施形態についても同様であるので、図面での説明は省略する。)図17は、2つの補償テーブル36A、36Bでは2つの次数成分で個別に振幅M、位相φを生成し、これらから2つの補償電流生成部37A,37Bで2つの次数について補償電流を生成し、これら2つの次数について同時にトルクリプルを抑制する。なお、当然ではあるが3つ以上の次数を同時に抑制する場合についても拡張可能である。
【0115】
以上のとおり、本発明によれば、任意の脈動周波数成分ごとにフーリエ変換を施し、2つのフーリエ係数が0となるように周期性外乱オブザーバ補償器を構成し、補償電流をベクトル制御インバータの電流指令値に重畳するようにしたため、複雑な電動機システムの外乱抑圧ができ、かつ、周期的なトルク脈動などを抑制した安定な制御ができる。
【0116】
さらに、「オンライン補償方式」を基本として、予め学習しておいた補償テーブルを併用して、フィードフォワード的に抑制する補償電流を生成するため、演算負荷軽減とシステムの再同定不要および即応性を有したトルクリプル抑制ができる。【Technical field】
[0001]
The present invention relates to an apparatus and a disturbance suppressing method for suppressing torque pulsation (disturbance) generated in an electric motor in a torque control apparatus for an electric motor that drives a rotating machine.
[Background]
[0002]
A rotating electric machine such as an electric motor has structural magnetic flux distortion and cogging torque, and therefore generates torque pulsation that contributes to vibration and noise according to the rotation. In addition, various factors such as the magnetic imperfection of the motor structure, the response / current error of the inverter power supply that drives it, and the characteristics of the mechanical system are complicatedly related. In addition, when a multi-inertia system is configured between the motor and the load, the mechanical resonance point and the torque pulsation frequency component coincide with each other, generating an excessive shaft torsion torque, which adversely affects operating characteristics and damages the system. There is a danger of.
[0003]
In order to solve these problems, a disturbance suppression method using a disturbance observer has been considered for a long time. The torque pulsation is regarded as a disturbance, and the disturbance is estimated by, for example, a general minimum-dimensional observer method and added to the command value so as to suppress it. However, such a disturbance observer has a frequency band condition that can be suppressed, and the suppression effect generally decreases in a high frequency region.
[0004]
In order to alleviate the problem of the disturbance observer described above, a control method has been proposed in which a disturbance observer compensator and repetitive control are used together to suppress periodic disturbances such as torque pulsation (see, for example, Patent Document 1). In this method, in a frequency band that cannot be sufficiently suppressed only by a disturbance observer compensator, a strong periodic disturbance is suppressed by repetitive control, and an aperiodic disturbance is suppressed by using a normal disturbance observer compensator.
[0005]
Another technique is to reduce the harmonic current of the motor. Rotational coordinate transformation is performed that rotates at a frequency that is an integral multiple of the frequency of the fundamental wave component of the current flowing through the motor, and its harmonic current is extracted and suppressed to zero by the PI controller. At this time, a technique has been proposed in which the harmonic velocity electromotive force is regarded as a disturbance, a disturbance observer is configured and added to a command value, and the disturbance is suppressed (for example, see Patent Document 2).
[Prior art documents]
[Patent Literature]
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Gazette No. 2566033
[Patent Document 2]
Japanese Patent Gazette No. 35582505
SUMMARY OF THE INVENTION
[Problems to be solved by the invention]
[0007]
In
[0008]
On the other hand, in
[0009]
An object of the present invention is to provide a disturbance suppressing device and a disturbance suppressing method for an electric motor that can suppress disturbance of a complicated electric motor system and can perform stable control while suppressing periodic torque pulsation.
[0010]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention performs a Fourier transform for each arbitrary pulsation frequency component, configures a periodic disturbance observer compensator so that two Fourier coefficients are 0, and compensates the compensation current with a vector control inverter. Is superposed on the current command value, and has the following configuration and method.
[0011]
(1) The controller converts the command value of the electric motor into d and q-axis current command values of a rotating coordinate system in vector control, and controls the motor by current control of the inverter according to the current command values.
The controller uses the frequency component extraction means of Fourier transform to calculate the nth-order Fourier coefficient T from the DC value of the periodic pulsation of the motor.An, TBnAnd its Fourier coefficient TAn, TBnPeriodic disturbance observer compensation which superimposes a compensation current on the d and q axis current command values so as to suppress the periodic disturbance by estimating a periodic disturbance on the nth-order frequency component with a periodic disturbance observer compensator The apparatus is provided with means for suppressing disturbance by means of a vessel.
[0012]
(2) Complex vector P is obtained by system identification of the frequency characteristics of the control system comprising the inverter and the motor.Am, PBmThe periodic disturbance observer compensator is expressed by a set of the complex vector P corresponding to an arbitrary frequency.Am, PBmThe inverse system identification model input obtained fromAn, TBnAnd a means for estimating a periodic disturbance of the n-th order frequency component.
[0013]
(3) The periodic disturbance observer compensator subtracts a compensation current command value from the estimated periodic disturbance to thereby generate a periodic disturbance current dI.An, DIBnAnd the periodic disturbance current dI from the current command valueAn, DIBnThe disturbance observer filter that subtracts the periodic disturbance from the compensation current command value and the disturbance observer filter that extracts the estimated periodic disturbance have different characteristics.
[0014]
(4) The present invention is characterized by comprising means for variably setting the characteristics of the periodic disturbance observer compensator and the Fourier transform unit in accordance with the rotational speed.
[0015]
(5) In a steady operation state at an arbitrary frequency, the periodic disturbance observer compensator previously learns and records the Fourier coefficient of the pulsation compensation current at a plurality of operating points, and uses the rotational speed and torque as input parameters. A means for generating a table or an approximate function and providing a pulsation compensation current by feedforward control is provided.
[0016]
(6) The compensation current Fourier coefficient table or approximate function includes a detected temperature value of the motor as a parameter.
[0017]
(7) Periodic disturbance suppression by the feedforward control is performed only when the rotational speed or torque command value exceeds a certain rate of change, and switching to periodic disturbance suppression by feedback is performed during other steady or quasi-steady operation. It is characterized by.
[0018]
(8) The periodic disturbance observer compensator is applied to each of different frequency components, and parallelizes them to simultaneously suppress periodic disturbances of a plurality of frequency components.
[0019]
(9) The periodic disturbance is a shaft torque detection value of the electric motor, and the disturbance of the shaft torque of the electric motor is suppressed.
[0020]
(10) The periodic disturbance is a pulsation component of the motor frame, and suppresses the disturbance of the motor frame.
[0021]
(11) The periodic disturbance is a pulsation component of the rotation speed detection value or rotation position detection value of the motor, and suppresses the disturbance of the speed of the motor or the disturbance of the rotation position.
[0022]
(12) The periodic disturbance is a pulsation component of the electric current of the electric motor, and suppresses the electric current disturbance of the electric motor.
[0023]
(13) Torque ripple compensation current i learned in the steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when torque ripple suppression control is executed by the controllerqc *The amplitude M and phase φ of the torque command Tref *And an amplitude / phase compensation table for generating a two-dimensional amplitude table and a phase table with the rotational speed ω as a variable,
The torque command T in the operating state of the motorref *And the rotation speed ω, the amplitude M and the phase φ at that time are read from the amplitude / phase compensation table, and the table compensation current i is obtained using the amplitude M and the phase φ and the rotation phase θ of the motor at that time.qct *= Compensation current generator for generating M · sin (nθ + φ),
The torque ripple compensation current i when torque ripple suppression control is executed by the controllerqc *And the table compensation current iqct *And a compensation current synthesizing means for superimposing them on the d and q axis current command values.
[0024]
(14) Torque ripple compensation current i learned in the steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when torque ripple suppression control is executed by the controllerqc *The amplitude M and phase φ of the torque command Tref *And an amplitude / phase compensation table for generating a two-dimensional amplitude table and a phase table with the rotational speed ω as a variable,
The torque command T in the operating state of the motorref *Then, the amplitude M and phase φ at that time are read from the amplitude / phase compensation table from the rotation speed ω, and the current compensation current amplitude command value M obtained by the amplitude M and phase φ and the controller.*And compensation current phase command value φ*Are combined to generate a combined compensation current amplitude value M ′ and a combined compensation current phase value φ ′;
Using the combined compensation current amplitude value M ′, the combined compensation current phase value φ ′, and the rotational phase θ of the motor at that time, the table compensation current iqc *= M ′ · sin (nθ + φ ′).
[0025]
(15) Compensation current cosine Fourier coefficient table value A and compensation current sine Fourier coefficient table of torque ripple frequency components learned in a steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when torque ripple suppression control is executed by the controller The value B is the torque command Tref *And a Fourier coefficient compensation table for generating a two-dimensional Fourier coefficient compensation table using the rotational speed ω as a variable,
The torque command T in the operating state of the motorref *The current Fourier coefficient table values A and B are read from the Fourier coefficient compensation table from the rotation speed ω, and the Fourier coefficient table values A and B and the current compensation in which the controller extracts the torque ripple frequency component by Fourier transform Current cosine Fourier coefficient A*And compensation current sine Fourier coefficient B*Are combined to generate a compensation current cosine Fourier coefficient composite value A 'and a compensation current sine Fourier coefficient composite value B';
Using the Fourier coefficient composite value A ′, the compensation current sine Fourier coefficient composite value B ′, and the rotational phase θ of the motor at that time, the amplitude M = √ (A ′2+ B ’2), Phase φ = tan-1Table compensation current i of (B '/ A')qc *And a compensation current generator for generating M · sin (nθ + φ).
[0026]
(16) The compensation table, synthesizing means, and compensation current generating section are provided with means for individually generating an amplitude M and a phase φ or a Fourier coefficient with a plurality of order components and generating a compensation current by synthesizing them according to these orders. It is characterized by that.
[0027]
(17) In the method in which the controller converts the command value of the motor into a d, q-axis current command value of a rotating coordinate system in vector control, and controls the motor by current control of the inverter according to the current command value.
The controller uses the frequency component extraction means of Fourier transform to calculate the nth-order Fourier coefficient T from the DC value of the periodic pulsation of the motor.An, TBnAnd its Fourier coefficient TAn, TBnIs estimated by a periodic disturbance observer, and a periodic disturbance observer compensator for superimposing a compensation current on the d and q-axis current command values so as to suppress the periodic disturbance. It is characterized by suppressing disturbance.
[0028]
(18) The frequency characteristic of the control system composed of the inverter and the electric motor is obtained by system identification to obtain a complex vector PAm, PBmThe periodic disturbance observer compensator is expressed by a set of the complex vector P corresponding to an arbitrary frequency.Am, PBmThe inverse system identification model input obtained fromAn, TBnThe periodic disturbance of the nth-order frequency component is estimated as follows.
[0029]
(19) Amplitude M and phase φ of torque ripple compensation current learned in a steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when torque ripple suppression control is executed by the controller, or compensation current cosine Fourier of torque ripple frequency component The coefficient table value A and the compensation current sine Fourier coefficient table value B are set to the torque command Tref *And a two-dimensional compensation table with the rotational speed ω as a variable,
The torque command T in the operating state of the motorref *The amplitude M and phase φ or the Fourier coefficient table values A and B at that time are read from the compensation table from the rotation speed ω, and the amplitude M and phase φ or the Fourier coefficient table values A and B and the motor at that time A table compensation current is generated using the rotational phase θ,
The compensation current and the table compensation current when torque ripple suppression control is executed by the controller are combined and superimposed on the d and q axis current command values.
[Brief description of the drawings]
[0030]
FIG. 1 is a configuration diagram of a disturbance suppression device for an electric motor according to the present invention.
[0031]
FIG. 2 is a basic configuration diagram of disturbance suppression according to the present invention.
[0032]
FIG. 3 is a configuration diagram of a torque pulsation compensation device using a system identification device.
[0033]
FIG. 4 is a configuration diagram of a disturbance suppression control system.
[0034]
FIG. 5 is an explanatory diagram of the effect of disturbance suppression.
[0035]
FIG. 6 is a configuration diagram of a disturbance suppression control system according to a second embodiment.
[0036]
7 is a configuration diagram of a disturbance suppression control system of
[0037]
FIG. 8 is a configuration diagram of a disturbance suppression control system according to a fourth embodiment.
[0038]
FIG. 9 is a configuration diagram of a disturbance suppression control system according to a fifth embodiment.
[0039]
FIG. 10 is a configuration diagram of a disturbance suppression control system according to a seventh embodiment.
[0040]
FIG. 11 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to an eighth embodiment.
[0041]
FIG. 12 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to a ninth embodiment.
[0042]
FIG. 13 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to a tenth embodiment.
[0043]
FIG. 14 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to an eleventh embodiment.
[0044]
FIG. 15 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to a twelfth embodiment.
[0045]
FIG. 16 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to a thirteenth embodiment.
[0046]
FIG. 17 is a configuration diagram of a disturbance suppression device according to a fourteenth embodiment.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[0047]
(Basic configuration)
Before describing the embodiment of the present invention, the basic configuration of a disturbance suppression device according to the present invention will be described.
FIG. 1 shows the configuration of a disturbance suppression device for an electric motor according to the present invention. An
[0048]
The
[0049]
It is known that torque pulsation periodically occurs according to the rotor position due to the structure of the electric motor. The torque pulsation of the three-phase motor is mainly a
[0050]
In the present invention, the torque pulsation in which these various frequency components are mixed is extracted based on Fourier transform. That is, the
[Expression 1]
[Expression 2]
[0051]
Fourier coefficient T expressed by
[0052]
Therefore, in the present invention, the Fourier transform is performed for each arbitrary pulsation frequency component, the periodic disturbance observer compensator is configured so that the two Fourier coefficients are 0, and the compensation current is superimposed on the current command value of the vector control inverter. To do. Hereinafter, a basic configuration of disturbance suppression according to the present invention will be described with reference to FIG.
[0053]
FIG. 2 develops control blocks based on the system configuration of FIG. The command
[0054]
The sine /
[0055]
Next, the Fourier coefficient T of the pulsation componentAn, TBnThe periodic
[0056]
As described above, instead of directly detecting the shaft torque pulsation, torque estimated by an observer or the like from the inverter current or speed detection value may be used, or the motor housing frame vibration or the like is detected by an acceleration sensor, It is also conceivable to perform vibration suppression.
[0057]
In the present invention, in order to simplify the description of the core control method, an embodiment will be described below by taking as an example a case where torque is directly detected by an axial torque meter or the like.
[0058]
(Embodiment 1)
In the present embodiment, the process starts by grasping in advance the frequency characteristics of the motor drive system. There are various methods for grasping frequency characteristics and system identification, but these are known general techniques, and the present invention is not limited to specific methods. For example, as shown in FIG. 3, the
[Equation 3]
Where Psys ^: identification system, m: frequency component division element number, PAm: M-th element identification system real part, PBm: Mth element identification system imaginary part
[0059]
Here, the division element number m will be described. For example, if the frequency component necessary for identification is DC to 5 kHz and the resolution is 1 Hz, the number of elements is 5001. Therefore, as m = {0, 1, 2, 3,..., 4999, 5000}, a spectrum analysis result or a system identification result is applied to each element (frequency component). Since the gain / phase characteristic of the system for each frequency component can be expressed by a complex vector on the complex plane, it can be expressed as in
[0060]
When Fourier transform is used, torque pulsation of an arbitrary frequency component can be extracted with a Fourier coefficient. As shown in
[0061]
From the above, if attention is paid only to the arbitrary frequency component after Fourier transform, the periodic disturbance (torque pulsation) of the frequency component and the pulsation for suppressing it using the complex vector of
[0062]
Here, as shown in FIG. 4, a disturbance suppression control system considering only one arbitrary frequency component is considered, and a periodic disturbance observer compensator for estimating and compensating for the periodic disturbance is configured. That is, an error from the compensation current command value is obtained from the detected axial torque pulsation value via the inverse system of Equation 4 (reciprocal of the complex vector), and the error is regarded as a periodic disturbance current corresponding to the periodic disturbance. Then, the error compensation amount is superimposed as a compensation current command value so as to cancel the disturbance.
[Expression 4]
[0063]
FIG. 4 will be described. Characteristics P of
[0064]
Next, the nth-
[0065]
As described above, the periodic disturbance is estimated, and the current dI corresponding to the disturbance is calculated from the target value (usually 0 when the periodic disturbance is suppressed).An, DIBnSubtracting the compensation current iqcnIs generated.
[0066]
FIG. 5 shows the disturbance suppression effect when the present embodiment is applied. From the top, the waveforms are the detected shaft torque value [Nm], the torque pulsation Fourier coefficient [Nm], the compensation current Fourier coefficient [A], and the torque pulsation amplitude evaluation value [Nm]. As an example, only the 12th pulsation component is shown.
[0067]
From the shaft torque waveform, it can be seen that the torque pulsation appears larger than the steady torque before the suppression starts, but the pulsation is greatly reduced after the suppression. It can be seen that the sine / cosine Fourier coefficient of the torque pulsation is 0 after suppression.
[0068]
(Embodiment 2)
In the present embodiment, the filter of the nth-
[0069]
For example, considering pulsation extraction by Fourier transform, communication / calculation delay time, etc.OBS, GLPFIt is also possible to set the filter characteristics separately.
[0070]
According to the present embodiment, the disturbance suppression characteristics can be obtained in which the filter characteristics on the command value side and the detection value side of the periodic disturbance observer are set separately, and the delay of the detection system is taken into account.
[0071]
(Embodiment 3)
In the present embodiment, in consideration of the case where the rotation speed of the motor changes, both the Fourier transform cycle and the cutoff frequency of the disturbance observer filter are made variable using the rotation speed detection value (or estimated value) of the motor. FIG. 7 is a configuration example of this embodiment.
[0072]
When the rotational speed changes, one element (one-dimensional complex vector) to be extracted and applied from the complex vector set of
[0073]
According to this embodiment, it is possible to suppress periodic disturbance by sequentially adapting to fluctuations in the rotational speed.
[0074]
(Embodiment 4)
When a frequency component is extracted using Fourier transform or the like, the extraction time is required for a certain period, and a sufficient disturbance suppression response speed may not be obtained. For example, when trying to cope with variable speed operation and quasi-steady torque fluctuation exceeding the response, the suppression effect may be insufficient.
[0075]
Therefore, in the present embodiment, after suppressing the torque pulsation using the periodic disturbance suppressing means described above, two Fourier coefficients of the pulsation compensation current are recorded in the memory in a steady state at the arbitrary operating point. Such a memory recording process is performed in advance in the same manner at each operating point, and a compensation current Fourier coefficient table having the rotational speed and the torque command value as inputs is created. Instead of the table, an approximate function using the rotation speed and the torque command value as parameters may be used. After generating the compensation table, two compensation current Fourier coefficients are read from the table according to the operating point, and a pulsation compensation current is generated and applied by feedforward.
[0076]
FIG. 8 is a configuration example of this embodiment. The difference from FIG. 2 is that the rotational speed W is calculated by the
[0077]
According to this embodiment, since the Fourier coefficient of the pulsation compensation current is learned in advance and can be suppressed only by reading the coefficient, it is possible to instantly cope with a sudden change in the operating point such as the rotational speed and torque. Is possible.
[0078]
(Embodiment 5)
In this embodiment, in addition to the fourth embodiment, the temperature of the electric motor is detected, a change in system characteristics due to a temperature change is detected, and a table or an approximate function is formed at each operating point as in the fourth embodiment. .
[0079]
FIG. 9 is a configuration example of this embodiment. The part different from FIG. 8 is to measure the temperature t of the
[0080]
According to this embodiment, it is possible to cope with a system having a strong temperature dependency.
[0081]
(Embodiment 6)
In the present embodiment, the periodic disturbance suppression control in which shaft torque detection is fed back and the feedforward compensation method based on the learned compensation table (or approximate expression) are switched and used. A rotation speed or a torque command value is used as a reference for switching control.
[0082]
For example, when looking at the change rate of the rotational speed or the torque command value and inputting a command value change rate equal to or higher than the Fourier transform response, the method is switched to the method using the compensation table. In quasi-steady operation with a small change rate, periodic disturbance suppression means by constant feedback is used.
[0083]
Since the compensation means by feedforward may not be able to sufficiently cope with perturbation changes of system characteristics depending on the system to be applied, the feedforward operation can be minimized by using the means for switching the operation state as described above. Can be.
[0084]
(Embodiment 7)
The above embodiments have been periodic disturbance suppression control means for any one pulsation frequency component, but if the configurations in each embodiment are parallelized, frequency components of a plurality of periodic disturbances can be suppressed. Is possible.
[0085]
A block diagram of this embodiment is shown in FIG.1~ 24nIs a control element that suppresses the pulsation component according to the first to nth orders of the Fourier series.qc1~ IqcnAre superimposed on each other by the
According to this embodiment, a plurality of torque pulsations can be suppressed simultaneously. Further, since these can be simultaneously suppressed in parallel, it is an effective means even when disturbance suppression of one frequency component adversely affects periodic disturbance of another frequency component.
[0086]
(Embodiment 8)
In the embodiments described above, the torque pulsation compensation method or method has been proposed based on the configuration that feeds back the shaft torque, but the object to be fed back can be changed.
[0087]
In the present embodiment, as shown in FIG. 11, the acceleration sensor 8 detects the vibration of the frame / housing of the motor and feeds it back. The disturbance suppression control method is the same as in the above embodiments.
[0088]
According to the present embodiment, it is possible to suppress the disturbance of the casing of the electric motor.
[0089]
(Embodiment 9)
In the present embodiment, as shown in FIG. 12, the fluctuation of the phase / speed information provided from the
[0090]
According to the present embodiment, periodic speed fluctuations and phase fluctuations can be suppressed.
[0091]
(Embodiment 10)
In the present embodiment, as shown in FIG. 13, the current sensor 9 detects the current of the three-phase line that supplies power from the
According to the present embodiment, the estimated disturbance torque pulsation can be suppressed by suppressing the inverter current disturbance using the detected inverter current value or by using the estimated torque value converted from the inverter current.
[0092]
(Embodiment 11)
In the torque ripple suppression control according to the above-described embodiments, the Fourier transform is performed for each arbitrary pulsation frequency component, and the periodic disturbance observer is configured so that the two Fourier coefficients are 0, thereby performing stable control in the entire frequency band. The “on-line compensation method” is obtained. According to this online compensation method, torque ripple can be suppressed by always online feedback even for a system having variable speed and load fluctuation. In addition, since it has a function of automatically adjusting the periodic disturbance observer model using the system identification result expressed by a one-dimensional complex vector, it can be implemented in a multi-inertia resonance system.
[0093]
In addition, since the “online compensation method” is constantly learning, it is possible to cope with changes over time in the electric motor and inverter characteristics. However, since the learning algorithm always needs to be operated, the computation load is relatively high. Even when the load device of the motor is changed, the system needs to be re-identified, and learning time is required, so it can respond quickly to variable speed operation and torque changes. There is a problem with inferiority.
[0094]
The eleventh embodiment and the following twelfth to fourteenth embodiments can suppress torque ripple by on-line compensation that can cope with changes in electric motors and inverters over time, and reduce computation load, eliminate the need for re-identification of the system, and have responsiveness. The present invention proposes a control device and method capable of suppressing torque ripple.
[0095]
FIG. 14 shows a block configuration of the torque control apparatus for an electric motor according to this embodiment, and shows a case where torque ripple suppression is performed by an on-line compensation method for controlling an inverter of a current vector control method.
[0096]
In FIG. 14, the current
[0097]
The torque / id, iq conversion unit 35 (command value conversion unit 11) is a torque command value T from the controller 5.refAnd the motor rotation speed ω, the d-axis and q-axis current command values i of the rotation dq coordinate system in vector controld *(Ido), Iq0 *(Iqo) And q-axis current command value i out of these current command valuesq0 *Torque pulsation compensation current iqcmIs used as a current vector control command value.
[0098]
As in FIG. 1, the
[0099]
Here, in the present embodiment, on the basis of the “online compensation method”, a compensation current generation unit that suppresses in a feedforward manner is added using a compensation table learned in advance. As this compensation current generation means, an amplitude / phase compensation table 36 and a compensation
[0100]
The amplitude / phase compensation table 36 stores the torque ripple compensation current i learned in the steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when the torque ripple suppression control is executed by the
[0101]
The compensation
Therefore, the table compensation current iqct *Since the compensation current is generated by instantaneously obtaining the amplitude and phase from the learned compensation current table, a suitable compensation current can be quickly output even when a speed change or a torque change occurs. In addition, even if the torque ripple deviates from the characteristics at the time of learning due to changes in ambient temperature or changes in physical properties over time, the online compensation feedback loop works, so the error in the table compensation current can be corrected. .
[0102]
FIG. 15 shows a block configuration of the torque control apparatus for an electric motor according to the present embodiment, and the basic configuration and operation are the same as those in FIG. 14, but errors in the amplitude M and phase φ of the compensation current generated in the compensation table 36 are shown. An online compensation feedback loop is constructed from the
[0103]
In FIG. 15, M*Is the compensation current amplitude command value (online compensation), φ*Is a compensation current phase command value (on-line compensation), and the
[0104]
In the eleventh embodiment, the table compensation current i is generated after the compensation current is generated.qct *And online compensation current iqc *However, in this embodiment, they are synthesized in the state of amplitude and phase. That is, the compensation table amplitude value M and the compensation table phase value φ are respectively set to the online compensation amplitude value M.*And online compensation phase value φ*To generate a combined compensation current amplitude value M ′ and a combined compensation current phase value φ ′. In the compensation
[0105]
According to the present embodiment, the table error can be grasped and corrected with an intuitively easy-to-understand state quantity such as amplitude and phase, and the compensation
[0106]
(Embodiment 13)
FIG. 16 shows a block configuration of the torque control apparatus for an electric motor according to the present embodiment, which is replaced with a cosine Fourier coefficient and a sine Fourier coefficient instead of the compensation table amplitude M and phase φ in the twelfth embodiment (FIG. 15). .
[0107]
The compensation table 40 has a torque command Tref *The compensation current cosine Fourier coefficient table value A and the compensation current sine Fourier coefficient table value B are generated according to the rotation speed ω, and the
[0108]
The
[0109]
In the configuration of FIG. 2, the real part component of the compensation current generated by the periodic
[0110]
M = √ (A2+ B2), Φ = tan-1(B / A)
[0111]
In the eleventh and twelfth embodiments, the compensation table is generated or the online compensation is performed after obtaining the amplitude M and the phase φ. While the compensation current characteristic is easy to understand intuitively, the above-described arithmetic conversion is required. It was.
[0112]
Therefore, in the present embodiment, as shown in FIG. 16, a compensation table is generated in the state of two Fourier coefficients A and B before being converted into amplitude and phase, and online compensation is also synthesized in the state of the Fourier coefficient. , Compensation current i in the last stageqc *Is generated. As a result, it is possible to save the labor of the above-described calculation for converting into amplitude / phase and simplify the compensation process.
[0113]
(Embodiment 14)
In the present embodiment, there is provided a method of parallelizing the configurations of any of the
[0114]
For example, FIG. 17 shows a case where the configuration of the eleventh embodiment is parallelized. (This is the same for the other embodiments, so the explanation is omitted in the drawing.) FIG. 17 shows that the two
[0115]
As described above, according to the present invention, the Fourier transform is performed for each arbitrary pulsation frequency component, the periodic disturbance observer compensator is configured so that the two Fourier coefficients are 0, and the compensation current is set to the current of the vector control inverter. Since it is superposed on the command value, it is possible to suppress disturbances in a complicated electric motor system and to perform stable control in which periodic torque pulsation is suppressed.
[0116]
Furthermore, based on the “online compensation method”, a compensation current that has been learned in advance is used in combination to generate a compensation current that is suppressed in a feed-forward manner. Torque ripple suppression can be suppressed.
Claims (19)
前記コントローラは、フーリエ変換の周波数成分抽出手段によって電動機の周期的な脈動の直流値からn次のフーリエ係数TAn,TBnを検出し、そのフーリエ係数TAn,TBnをもつn次周波数成分上の周期性外乱を周期性外乱オブザーバによって推定し、この周期性外乱を抑圧するように前記d,q軸電流指令値に補償電流を重畳する周期性外乱オブザーバ補償器により、外乱を抑圧する手段を備えたことを特徴とする電動機の外乱抑圧装置。The controller converts the command value of the motor into d and q-axis current command values of the rotating coordinate system in vector control, and controls the motor by current control of the inverter according to the current command values.
The controller detects n-order Fourier coefficients T An and T Bn from the DC value of the periodic pulsation of the motor by means of frequency component extraction means of Fourier transform, and n-order frequency components having the Fourier coefficients T An and T Bn. Means for suppressing the disturbance by the periodic disturbance observer compensator for estimating the upper periodic disturbance by the periodic disturbance observer and superimposing the compensation current on the d and q axis current command values so as to suppress the periodic disturbance. A disturbance suppressing device for an electric motor, comprising:
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの振幅Mと位相φを前記振幅・位相補償テーブルから読み出し、これら振幅Mと位相φとそのときの電動機の回転位相θを用いて、テーブル補償電流iqct *=M・sin(nθ+φ)を生成する補償電流生成部と、
前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときの前記トルクリプル補償電流iqc *と前記テーブル補償電流iqct *を合成して前記d,q軸電流指令値に重畳する補償電流合成手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電動機の外乱抑圧装置。The amplitude M and the phase φ of the torque ripple compensation current i qc * learned in the steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when the torque ripple suppression control is executed by the controller, the torque command T ref * and the rotation speed. An amplitude / phase compensation table for generating a two-dimensional amplitude table and a phase table with ω as a variable;
The amplitude M and phase φ at that time are read from the torque command T ref * and the rotational speed ω in the operating state of the motor from the amplitude / phase compensation table, and the amplitude M and phase φ and the rotational phase θ of the motor at that time are read out. A compensation current generation unit that generates a table compensation current i qct * = M · sin (nθ + φ) using
Compensation current synthesis means for synthesizing the torque ripple compensation current i qc * and the table compensation current i qct * when torque ripple suppression control is executed by the controller and superimposing them on the d and q axis current command values is provided. The disturbance suppression device for an electric motor according to any one of claims 1 to 12.
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの前記振幅Mと位相φを前記振幅・位相補償テーブルから読み出し、これら振幅Mおよび位相φと、前記コントローラにより求める現在の補償電流振幅指令値M*および補償電流位相指令値φ*をそれぞれ合成して合成補償電流振幅値M’および合成補償電流位相値φ’を生成する合成手段と、
前記合成補償電流振幅値M’と合成補償電流位相値φ’およびそのときの電動機の回転位相θを用いて、テーブル補償電流iqc *=M’・sin(nθ+φ’)を生成する補償電流生成部とを備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電動機の外乱抑圧装置。The amplitude M and the phase φ of the torque ripple compensation current i qc * learned in the steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when the torque ripple suppression control is executed by the controller, the torque command T ref * and the rotation speed. An amplitude / phase compensation table for generating a two-dimensional amplitude table and a phase table with ω as a variable;
The amplitude M and phase φ at that time are read out from the amplitude / phase compensation table from the torque command T ref * and the rotational speed ω in the operating state of the motor, and the amplitude M and phase φ and the current obtained by the controller Combining means for combining the compensation current amplitude command value M * and the compensation current phase command value φ * to generate a combined compensation current amplitude value M ′ and a combined compensation current phase value φ ′;
Compensation current generation for generating a table compensation current i qc * = M ′ · sin (nθ + φ ′) using the combined compensation current amplitude value M ′, the combined compensation current phase value φ ′, and the rotational phase θ of the motor at that time The disturbance suppression device for an electric motor according to any one of claims 1 to 12, further comprising:
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの前記フーリエ係数テーブル値AおよびBを前記フーリエ係数補償テーブルから読み出し、これらフーリエ係数テーブル値AおよびBと、前記コントローラがフーリエ変換によってトルクリプル周波数成分を抽出する現在の補償電流余弦フーリエ係数A*と補償電流正弦フーリエ係数B*をそれぞれ合成して補償電流余弦フーリエ係数合成値A’と補償電流正弦フーリエ係数合成値B’を生成する合成手段と、
前記フーリエ係数合成値A’と補償電流正弦フーリエ係数合成値B’およびそのときの電動機の回転位相θを用いて、振幅M=√(A’2+B’2)、位相φ=tan−1(B’/A’)のテーブル補償電流iqc *=M・sin(nθ+φ)を生成する補償電流生成部とを備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電動機の外乱抑圧装置。The compensation current cosine Fourier coefficient table value A and the compensation current sine Fourier coefficient table value B of the torque ripple frequency component learned in the steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when the torque ripple suppression control is executed by the controller. A Fourier coefficient compensation table for generating a two-dimensional Fourier coefficient compensation table using the torque command T ref * and the rotational speed ω as variables;
The Fourier coefficient table values A and B at that time are read from the Fourier coefficient compensation table from the torque command T ref * and the rotational speed ω in the operating state of the electric motor, and the Fourier coefficient table values A and B and the controller The current compensation current cosine Fourier coefficient A * and the compensation current sine Fourier coefficient B * , which extract the torque ripple frequency component by Fourier transform, are respectively synthesized to form the compensation current cosine Fourier coefficient composite value A ′ and the compensation current sine Fourier coefficient composite value B ′. A synthesis means for generating
The Fourier coefficients composite values using the rotational phase θ of the motor A 'and the compensation current sine Fourier coefficient synthesis value B' and at that time, the amplitude M = √ (A '2 + B' 2), the phase φ = tan -1 ( The electric motor according to claim 1, further comprising: a compensation current generation unit that generates a table compensation current i qc * = M · sin (nθ + φ) of B ′ / A ′). Disturbance suppression device.
前記コントローラは、フーリエ変換の周波数成分抽出手段によって電動機の周期的な脈動の直流値からn次のフーリエ係数TAn,TBnを検出し、そのフーリエ係数TAn,TBnをもつn次周波数成分上の周期性外乱を周期性外乱オブザーバによって推定し、この周期性外乱を抑圧するように前記d,q軸電流指令値に補償電流を重畳する周期性外乱オブザーバ補償器により、外乱を抑圧することを特徴とする電動機の外乱抑圧方法。The controller converts the command value of the motor into a d, q-axis current command value of a rotating coordinate system in vector control, and controls the motor by current control of the inverter according to the current command value.
The controller detects n-order Fourier coefficients T An and T Bn from a DC value of periodic pulsation of the motor by means of frequency component extraction means of Fourier transform, and n-order frequency components having the Fourier coefficients T An and T Bn. The above periodic disturbance is estimated by a periodic disturbance observer, and the disturbance is suppressed by a periodic disturbance observer compensator that superimposes a compensation current on the d and q axis current command values so as to suppress this periodic disturbance. An electric motor disturbance suppression method characterized by the above.
電動機の運転状態での前記トルク指令Tref *と回転数ωからそのときの振幅Mと位相φまたは前記フーリエ係数テーブル値AおよびBを前記補償テーブルから読み出し、これら振幅Mと位相φまたは前記フーリエ係数テーブル値AおよびBとそのときの電動機の回転位相θを用いて、テーブル補償電流を生成し、
前記コントローラによってトルクリプル抑制制御を実行したときの前記補償電流と前記テーブル補償電流を合成して前記d,q軸電流指令値に重畳することを特徴とする請求項17または18に記載の電動機の外乱抑圧方法。Amplitude M and phase φ of torque ripple compensation current learned in steady operation state (steady torque command / steady rotation speed) designated when torque ripple suppression control is executed by the controller, or compensation current cosine Fourier coefficient table value of torque ripple frequency component A two-dimensional compensation table with the torque command T ref * and the rotational speed ω as variables is generated for A and the compensation current sine Fourier coefficient table value B,
The amplitude M and phase φ or the Fourier coefficient table values A and B at that time are read from the torque table T ref * and the rotational speed ω in the operating state of the motor from the compensation table, and the amplitude M and phase φ or the Fourier Using the coefficient table values A and B and the rotational phase θ of the motor at that time, a table compensation current is generated,
The motor disturbance according to claim 17 or 18, wherein the compensation current and the table compensation current when torque ripple suppression control is executed by the controller are combined and superimposed on the d and q-axis current command values. Repression method.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010526679A JP5088414B2 (en) | 2008-08-26 | 2009-08-21 | Disturbance suppression device and disturbance suppression method for electric motor |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216865 | 2008-08-26 | ||
JP2008216865 | 2008-08-26 | ||
JP2010526679A JP5088414B2 (en) | 2008-08-26 | 2009-08-21 | Disturbance suppression device and disturbance suppression method for electric motor |
PCT/JP2009/064631 WO2010024195A1 (en) | 2008-08-26 | 2009-08-21 | Electric motor disturbance suppression device and disturbance suppression method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2010024195A1 JPWO2010024195A1 (en) | 2012-01-26 |
JP5088414B2 true JP5088414B2 (en) | 2012-12-05 |
Family
ID=41721363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010526679A Active JP5088414B2 (en) | 2008-08-26 | 2009-08-21 | Disturbance suppression device and disturbance suppression method for electric motor |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5088414B2 (en) |
WO (1) | WO2010024195A1 (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101734976B1 (en) | 2012-12-07 | 2017-05-24 | 메이덴샤 코포레이션 | Periodic disturbance automatic suppression device |
JP6197923B1 (en) * | 2016-06-27 | 2017-09-20 | 株式会社明電舎 | Control system |
Families Citing this family (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7880761B2 (en) | 2005-07-20 | 2011-02-01 | Lab Partners Associates, Inc. | Wireless photographic communication system and method |
EP2162792A4 (en) | 2007-05-29 | 2011-08-24 | Lab Partners Associates Inc | System and method for maintaining hot shoe communications between a camera and a wireless device |
DE102010003094A1 (en) * | 2010-03-22 | 2011-09-22 | Robert Bosch Gmbh | Method and device for determining a delivery torque of an electric drive |
JP5644396B2 (en) * | 2010-08-06 | 2014-12-24 | 株式会社明電舎 | Harmonic current suppression device and harmonic current suppression method for power converter |
JP5605127B2 (en) * | 2010-09-27 | 2014-10-15 | 株式会社明電舎 | Shaft torque control device |
JP5637042B2 (en) * | 2011-03-30 | 2014-12-10 | 株式会社明電舎 | Electric motor pulsation suppressing device and electric motor pulsation suppressing method |
WO2012141190A1 (en) * | 2011-04-15 | 2012-10-18 | 株式会社明電舎 | Periodicity disturbance suppression device and periodicity disturbance suppression method |
JP5626090B2 (en) * | 2011-04-15 | 2014-11-19 | 株式会社明電舎 | Periodic disturbance suppressing device and periodic disturbance suppressing method |
JP5780058B2 (en) * | 2011-08-29 | 2015-09-16 | 株式会社明電舎 | Periodic disturbance suppressor |
CN102336192B (en) * | 2011-07-05 | 2013-09-11 | 苏州力久新能源科技有限公司 | Control method for stabilizing torque fluctuation of automobile by using phase regulator |
JP6089654B2 (en) * | 2012-12-07 | 2017-03-08 | 株式会社明電舎 | Periodic disturbance automatic suppression device |
JP5929863B2 (en) | 2013-09-30 | 2016-06-08 | 株式会社明電舎 | Control device |
JP6183554B2 (en) * | 2014-06-06 | 2017-08-23 | 株式会社明電舎 | Periodic disturbance automatic suppression device |
BR112016025232A2 (en) * | 2015-04-30 | 2017-08-15 | Mitsubishi Electric Corp | elevator control device, method for obtaining an angle error, and elevator device |
KR102462592B1 (en) * | 2017-08-16 | 2022-11-04 | 현대자동차주식회사 | Apparatus and method for compensating position error of resolver |
CN108599633B (en) * | 2018-04-26 | 2020-10-13 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | Compensation method and device for inhibiting motor periodic torque fluctuation |
JP7363176B2 (en) * | 2019-08-07 | 2023-10-18 | 日本精工株式会社 | Motor control device, motor control method, and electric power steering device |
CN111682815B (en) * | 2020-06-17 | 2023-04-14 | 曲阜师范大学 | Wind power cabin yaw control method containing high-frequency interference reconstruction |
CN112631318B (en) * | 2020-12-08 | 2021-12-10 | 北京航空航天大学 | Method for compensating and controlling interference of higher harmonic waves of CMG frame servo system |
CN112671288A (en) * | 2021-01-13 | 2021-04-16 | 东南大学 | Memory motor magnetic regulation torque ripple suppression method |
CN113162499B (en) * | 2021-03-30 | 2023-11-24 | 珠海格力电器股份有限公司 | Motor, rotation speed fluctuation suppression method and device thereof, storage medium and processor |
CN113258845B (en) * | 2021-06-15 | 2022-08-16 | 吉林大学 | Self-learning method for interference characteristic of alternating-current motor voltage source inverter |
CN115360959B (en) * | 2022-08-26 | 2024-07-05 | 深圳市雄才科技有限公司 | Motor control method, device, equipment and storage medium |
CN116460853B (en) * | 2023-05-17 | 2024-06-04 | 苏州艾利特机器人有限公司 | Flexible joint speed pulsation compensation method, device, system and storage medium |
CN117040338B (en) * | 2023-10-09 | 2024-02-20 | 潍柴动力股份有限公司 | Permanent magnet synchronous motor control method, system, device, equipment and storage medium |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06273259A (en) * | 1993-03-18 | 1994-09-30 | Shinko Electric Co Ltd | Vibration controller |
JP2005137043A (en) * | 2003-10-28 | 2005-05-26 | Ricoh Co Ltd | Apparatus and method for controlling motor |
JP2005206343A (en) * | 2004-01-23 | 2005-08-04 | Mitsubishi Electric Corp | Control device of elevator |
JP2006078095A (en) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Hitachi Home & Life Solutions Inc | Refrigerator |
-
2009
- 2009-08-21 WO PCT/JP2009/064631 patent/WO2010024195A1/en active Application Filing
- 2009-08-21 JP JP2010526679A patent/JP5088414B2/en active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06273259A (en) * | 1993-03-18 | 1994-09-30 | Shinko Electric Co Ltd | Vibration controller |
JP2005137043A (en) * | 2003-10-28 | 2005-05-26 | Ricoh Co Ltd | Apparatus and method for controlling motor |
JP2005206343A (en) * | 2004-01-23 | 2005-08-04 | Mitsubishi Electric Corp | Control device of elevator |
JP2006078095A (en) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Hitachi Home & Life Solutions Inc | Refrigerator |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101734976B1 (en) | 2012-12-07 | 2017-05-24 | 메이덴샤 코포레이션 | Periodic disturbance automatic suppression device |
JP6197923B1 (en) * | 2016-06-27 | 2017-09-20 | 株式会社明電舎 | Control system |
WO2018003200A1 (en) * | 2016-06-27 | 2018-01-04 | 株式会社明電舎 | Control system |
KR20190018014A (en) * | 2016-06-27 | 2019-02-20 | 메이덴샤 코포레이션 | Control system |
KR102002144B1 (en) | 2016-06-27 | 2019-10-01 | 메이덴샤 코포레이션 | Control system |
US10558176B2 (en) | 2016-06-27 | 2020-02-11 | Meidensha Corporation | Feedback control system with periodic disturbance suppression and resonance/disturbance suppression using μ-synthesis |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2010024195A1 (en) | 2012-01-26 |
WO2010024195A1 (en) | 2010-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5088414B2 (en) | Disturbance suppression device and disturbance suppression method for electric motor | |
JP5446988B2 (en) | Torque ripple suppression control device and control method for rotating electrical machine | |
JP5434368B2 (en) | Torque pulsation suppression system for electric motor | |
JP5621274B2 (en) | Motor torque control device | |
JP5088413B2 (en) | Electric motor pulsation suppression device | |
JP5637042B2 (en) | Electric motor pulsation suppressing device and electric motor pulsation suppressing method | |
JP5800108B2 (en) | Periodic disturbance automatic suppression device | |
JP4910445B2 (en) | IPM motor vector control device | |
JP5326429B2 (en) | Electric motor pulsation suppression device | |
JP5488043B2 (en) | Motor torque control device | |
CN110365268A (en) | Torque ripple compensation in motor control system | |
JP5033662B2 (en) | Electric motor drive system | |
CN112271970B (en) | Permanent magnet synchronous motor vector control method, equipment and storage medium | |
JP2010057217A (en) | Torque pulsation suppression device of electric motor, and suppression method | |
JP5488044B2 (en) | Torque ripple suppression control device and control method for rotating electrical machine | |
JP5936770B2 (en) | Rotating machine control device | |
JP5644203B2 (en) | Torque ripple suppression control device and control method for rotating electrical machine | |
JP2018102101A (en) | Control method of inverter and controller of inverter | |
JP2018005259A (en) | Control system | |
WO2021084739A1 (en) | Motor inductance measurement device, motor drive system, and motor inductance measurement method | |
JP5386859B2 (en) | Motor torque ripple suppression device | |
JP2005224051A (en) | Motor controller | |
JP7218700B2 (en) | motor controller | |
JP7520747B2 (en) | Inverter control device and method for manufacturing the same | |
Syamkumar et al. | A reduced order smoothing filter for speed estimation of three phase induction motor |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120814 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120827 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5088414 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |