JP5085838B2 - 新規ホメオボックス遺伝子 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
技術分野
本発明は、新規ホメオボックス遺伝子、ヒトオルソログのAristalessホメオボックス遺伝子、ARXに関する。ARX遺伝子は、点頭痙攣に関連しているが、さらに特定されないX連鎖精神遅滞、X連鎖ミオクローヌス癲癇およびPartington症候群に関連している。ARX遺伝子がこれらの病気においてある役割を果たすという理解の観点から、原因となる変異が同定されており、その診断に使用されうる。
背景技術
点頭痙攣(IS)は特定の型の発作であり、通常幼児に限定され、しばしば精神遅滞に関連する。ISが脳波図(EEG)におけるヒプサルスミア(混沌とした脳波パターン)および発育停止に関連する場合、ウェスト症候群という用語が使用される。ISは、しばしば脳の先天性異常構造または脳損傷などの原因論の不均一群の徴候となる。ISのまれなサブグループは、遺伝因子(突発性IS)のためであり、一般的に症候性群よりも良好な予後を有する。ISのサブグループは、不良な予後を有するX連鎖IS(ISSX, MIM308350)である。BruyereらのISSXファミリーは、最初に候補ISSX遺伝子領域をDXS1226およびAHC(Adrenal Hypoplasia Congenital)の間の約7Mbに規定した。
発明の開示
本発明は、ヒトオルソログのAristalessホメオボックス遺伝子、ARXに関する。
本発明の1つの局面によれば、配列番号:1に示されるヌクレオチド配列を含有する単離されたDNA分子(これは図1bにおいて同定されたORFである)が提供される。この遺伝子によりコードされたポリペプチドは、図1bに示されるアミノ酸残基327〜386を包含するホメオボックスドメインを含む。当業者により認識されるように、ホメオボックスドメインは、広範な生物に非常に高く保存されている。これらの型の配列を含むタンパク質は、転写因子であると考えられ、他の遺伝子および遺伝子産物の制御に重要である。したがって、それらはニューロン発達を含む多くの発達プロセスの制御に関与する。
本発明はまた、配列番号:1に示されるヌクレオチド配列からなるDNA分子とストリンジェント条件下でハイブリダイズする単離されたDNA分子を包含する。
本発明はまた、配列番号:1または配列番号:3に示されるヌクレオチド配列からなる単離されたDNA分子を提供する。
さらになお、本発明は、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする単離されたDNA分子を提供する。
さらなる局面において、本発明は、図1bに示されるヌクレオチド配列および適切な制御エレメントを含有する単離されたARX遺伝子を提供する。これらは、図1bおよび配列番号:2に示されるUTRにおいて天然に存在するものでありうるか、または外因性プロモーターなどの非天然制御エレメントでありうる。
本発明のさらなる局面によると、機能が変更または破壊されている変異型ARXが提供される。
本発明の好ましい態様において、
1)ポリアラニントラクト(tract)内の追加のアラニン残基をコードするトリヌクレオチド反復の挿入;
2)ポリアラニントラクト内の追加のアラニン残基をコードする重複;
3)欠失;および
4)ホメオボックス内のミスセンス変異
からなる群より選択される変異を含有する変異型ARX遺伝子が提供される。
特に好ましい態様において、変異は、
(i)第1ポリアラニントラクト内の(GCG)7トリヌクレオチド反復の挿入;
(ii)第2ポリアラニントラクト内の8個の追加のアラニン残基をコードする24bp重複;
(iii)欠失を包含するエキソン5;および
(iv)1058C>Tミスセンス変異
からなる群より選択され、それぞれ配列番号:4、5、6および7に示され、その発現産物は、配列番号:8、9、10および11に示される。
本発明のさらなる局面によれば、図1bに示されるアミノ酸配列を含有する単離されたポリペプチドが提供される。
本発明はまた、図1bに示されるアミノ酸配列を有するホメオドメインの外側と少なくとも70%、好ましくは85%、より好ましくは95%同一性を有する単離されたポリペプチドを包含し、このポリペプチドは上記変異型ARX遺伝子によりコードされる。
ARXのアミノ酸配列バリアントは、DNA内に適切なヌクレオチド変化を導入し、続いて得られた修飾DNAを宿主細胞において発現させることにより調製されるか、あるいは代替的にインビトロ合成により調製されうる。かかるバリアントとしては、配列番号:2に示されるアミノ酸配列内のアミノ酸残基の欠失、挿入または置換が挙げられる。欠失、挿入および置換の任意の組み合わせは、バリアントが本明細書に記載される所望の機能的特長を所有するという条件で、ARXのアミノ酸配列バリアントに達するようになされうる。ペプチドのアミノ酸配列バリアントの構築において2つの主要な変数:変異部位の位置および変異の性質がある。一般に、選択された変異の位置および性質は、改変対象の特徴に依存するであろう。
例えば、ヌクレオチドコード配列の縮重のために、この配列によりコードされる産物のアミノ酸配列に影響を与えること無く、変異がARXヌクレオチド配列においてなされうる。配列番号:2に示されるものとは異なるアミノ酸配列を有するが、機能的に活性であるペプチドを生じる他の変異がなされうる。かかる機能的に活性なアミノ酸配列バリアントXXXXは、例えば、配列番号:2に示されるアミノ酸配列における1つ以上のアミノ酸残基を、類似するかまたは異なる極性または電荷の他のアミノ酸残基と置換することにより、選択される。
本発明のさらなる局面において、
ポリペプチドの産生に有効な条件下で上記DNA分子で形質転換された宿主細胞を培養する工程;および
ポリペプチドを回収する工程
を含む、上記ARXまたはそのバリアントの調製方法が提供される。
本発明のさらなる局面において、上記DNA分子で形質転換された宿主細胞が提供される。
本発明のさらなる局面において、上記野生型変異型DNA分子が発現されるか、またはARX遺伝子がノックアウトされた動物モデルが提供される。
本発明はまた、上記病気の診断のための手段を提供する。したがって、本発明のさらなる局面において、ARX遺伝子における変異に関連する疾患の診断における上記DNA分子または上記ポリペプチドの使用が提供される。特に、これらの分子は、点頭痙攣、X連鎖精神遅滞、X連鎖ミオクローヌス癲癇、Partington症候群および失調症の正しい診断において有用である。これらの疾患の無い個体、特に罹患している人の親類のスクリーニングもまた、彼らが変異を保有しているかどうかを確立するために行われ得、出生前および着床前試験もまた構想される。
本明細書および特許請求の範囲の全体にわたって、「含有する(comprise, comprisesおよびcomprising)」という言葉は、文脈がその他のものを必要とすることを除いて、限定されない意味において使用される。
多数の従来技術の刊行物が本明細書に言及されるが、この参考文献は、任意のこれらの文献が、オーストラリアまたは他の国の当該分野における共通の一般知識の一部を形成するという承認を構成するのではないことが明白に理解されるであろう。
本発明の実施の形態
本発明の好ましい態様を、図を参照しながら、単に例示の目的で以下に記載する。
用語「細胞」、「宿主細胞」、「細胞株」および「細胞培養物」は相互に交換可能に使用され、かかる用語はすべて、細胞の子孫を包含することを理解されたい。
「制御配列」は、特定の宿主細胞内での、作用可能に連結されたヌクレオチドコード配列の発現に必要なDNA配列をいう。原核生物における発現に好適な制御配列としては、複製起点、プロモーター、リボソーム結合部位、および転写終結部位が挙げられる。真核生物における発現に好適な制御配列としては、複製起点、プロモーター、リボソーム結合部位、ポリアデニル化シグナル、およびエンハンサーが挙げられる。
「外因性」エレメントは、宿主にとって外来であるか、または宿主にとって相同であるが、そのエレメントが本来は見られない宿主内の位置にあることをいう。
本明細書で使用される「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」は、一般に、米国特許第4,683,195号に記載されているような、所望のヌクレオチド配列のインビトロ増幅のための方法をいう。一般に、PCR法は、鋳型核酸に優先的にハイブリダイズできる2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いたプライマー伸長合成の反復サイクルを含む。典型的には、PCR法において使用されるプライマーは、増幅対象のヌクレオチド配列の両端の、または該ヌクレオチド配列に隣接する鋳型内のヌクレオチド配列に相補的であるが、増幅対象のヌクレオチド配列に相補的なプライマーも使用し得る。Wangら, PCR Protocols, pp. 70-75 (Academic Press, 1990); Ochmanら, PCR Protocols, pp. 219-227;Trigliaら, Nuc. Acids Res. 16:8186 (1988)を参照のこと。
「PCRクローニング」は、全ゲノムDNAおよび全細胞RNAから転写されたcDNAを含む、適当な細胞または組織供給源由来の核酸中に存在する特定の所望のヌクレオチド配列を増幅するためのPCR法の使用をいう。Frohmanら, Proc. Nat. Acad. Sci. USA 85:8998-9002 (1988); Saikiら, Science 239:487-492 (1998); Mullisら, Meth. Enzymol. 155: 335-350 (1987)を参照のこと。
核酸分子のハイブリダイゼーションまたはアニーリングのための「ストリンジェントな条件」は
(1)洗浄に低イオン強度および高温、例えば、50□Cで0.015M NaCl/0.0015Mクエン酸ナトリウム/0.1% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を使用する、または
(2)ハイブリダイゼーション中に、ホルムアミドなどの変性剤、例えば、42□Cで、0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%フィコール/0.1%ポリビニルピロリドン/750mM NaCl、75mMクエン酸ナトリウムを含むpH 6.5の50mMリン酸ナトリウムバッファーを含む50%(vol/vol)ホルムアミドを使用する
ものである。別の例は、42□Cで、50%ホルムアミド、5×SSC (0.75M NaCl、0.075 Mクエン酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH 6.8)、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5×デンハート溶液、超音波処理サケ精子DNA(50□g/mL)、0.1% SDSおよび10%硫酸デキストランの使用と42□Cで0.2×SSCおよび0.1% SDS中での洗浄である。
「ARX核酸」は、ARXをコードするRNAまたはDNAである。「ARX DNA」は、ARXをコードするDNAである。ARX DNAは、cDNAもしくはゲノムDNAライブラリーから、またはインビトロ合成により得られる。cDNAもしくはゲノムDNAライブラリー内または他のいくつかの種々のDNAの混合物中のARX DNAの同定は、放射性同位体などの検出可能な成分で標識されたオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブの使用により簡便に行なわれる。Kellerら, DNA Probes, pp.149-213 (Stockton Press, 1989)を参照のこと。ARXをコードするDNAを同定するため、ハイブリダイゼーションプローブのヌクレオチド配列は、好ましくは、選択したハイブリダイゼーション条件下で、本明細書に記載のように、該ハイブリダイゼーションプローブが、配列番号:2に示すARXアミノ酸配列、またはそのバリアントもしくは派生物をコードするDNAに優先的にハイブリダイズできるように選択される。ARX核酸を得るための別の方法は、例えば、Engelsら, Agnew. Chem. Int. Ed. Engl. 28:716-734 (1989)により記載された方法の1つを用いる化学合成である。
DNAシークエンシングまたは制限エンドヌクレアーゼ解析により調べたとき、ARXの全ヌクレオチドコード配列が単一のcDNA、ゲノムDNA、または他のDNA内で得られない場合は、いくつかのDNAから適切なDNA断片(例えば、制限断片またはPCR増幅産物)を回収し、互いに共有結合により連結して全コード配列を構築し得る。DNA断片を共有結合により連結する好ましい手段は、T4 DNAリガーゼなどのDNAリガーゼ酵素を用いるライゲーションによるものである。
「単離された」ARX核酸は、他のポリペプチドをコードする夾雑核酸から同定および分離された、または別の方法により実質的に夾雑核酸を含まないARX核酸である。単離されたARX核酸は、プラスミドまたは発現ベクターに組み込むことができ、またはさらに記載するような標識を用いて診断目的およびプローブ目的のために標識することができる。
例えば、単離されたARX DNAまたは少なくとも約15個のヌクレオチドを含有するその断片は、ARX発現の変化が関与する障害または疾患を発見、診断またはモニターするためのハイブリダイゼーションプローブとして使用される。
最小ISSX間隔の予備的転写マッピングにより、わずか約20個の遺伝子が同定された。ヒトAristaless関連ホメオボックス遺伝子(ARX)は、POLA (DNAポリメラーゼα)遺伝子の近傍のPACクローン258N20 (GenBank AC002504)のゲノム配列において同定された(図1a)。ARX遺伝子を、変異に関して5つのファミリーにおいてスクリーニングした。これらのファミリーのうち、4つにおいて、ARX配列の改変が検出された。Bruyereらのファミリー(参考文献9)およびClaesらのファミリーA(参考文献11)において、正常な反復サイズの(GCG)10(エキソン2)内に(GCG)7反復のさらなる伸長がみられた(図1bおよび2a)。ClaesらのファミリーB(参考文献11)では、変異は見られなかった。Strommeらのファミリー(参考文献10)は、エキソン2の24bpの重複(428-451dup(24bp))を有した(図1bおよび2b参照)。この24bp配列は、ほぼ完全な逆方向反復である。小ノルウェー人ファミリーは1517bpの欠失を有することがわかり、これは、イントロン4の816bpおよびエキソン5の701bpが除去されている(IVS4-816#EX5701del)。この欠失は、ARXタンパク質の既存のものにかわるCOOH末端を生じる(R483fs;図1b)。拡張(GCG)10+7および重複変異の両方により、ARXタンパク質の2つの異なるポリアラニン(polyA)トラクト(tract)の拡張を引き起こすことが予測される。前者の変異では、正常16のAトラクト(アミノ酸100〜115位)が23に拡張され、後者では、正常12のAトラクト(アミノ酸144〜155位)が20に拡張される(図2aおよびb)。スクリーニングした300を超える対照染色体ではかかるARX遺伝子の改変は検出されなかった。この(GCG)反復は不変であると見出された。
以前に、症候性X連鎖精神遅滞(XLMR)において変異された遺伝子もまた、他の症候性(MRXS)および非特異的形態(MRX;概説は参考文献1および12を参照)の原因である変異を有することが示されている。したがって、ARX遺伝子を、様々な臨床的発現を有する6つのXp22-連鎖XLMRファミリーにおいてスクリーニングした。MRXを有する2つのファミリー(MRX-MおよびMRX-E)、MRを有し、手のジストニー運動を伴う2つのファミリー(パーチントン(Partington)症候群、PRTS MIM 309510;参考文献13およびS.F)、精神遅滞およびヒプサルスミアの履歴を有する1つのファミリー(MRXS-B)ならびにミオクローヌス癲癇、知的障害および痙性を伴う1つのファミリーをスクリーニングした。このスクリーニングの結果は以下の通りであった。2つのMRXファミリーの一方(MRX-M)および両PRTSファミリーは、Strommeら(参考文献10)のファミリーと同じエキソン2の24bpの重複、すなわち428-451dup(24bp)を有することがわかった。試験した第2のMRXファミリー(MRX-V)では変異はみられなかった。X連鎖ミオクローヌス癲癇ファミリーのスクリーニングにより、ヌクレオチド1058位にミスセンス変異、1058C>Tが同定された(図3aおよびb)。この変異は、プロリン353のロイシンへの置換(P353L)を引き起こすことが予想される。P353残基は高度に保存されており、Paired型のホメオドメインに典型的な6つの不変残基の1つである(P26残基;図3c)。このP353の高度に保存される性質および試験した少なくとも100の対照X染色体では類似の置換は見られなかったという事実に基づき、これは新規ARX遺伝子変異を示すと本発明者らは推測する。
同一の変異、すなわち(GCG)10+7および428-451dup(24bp)が創始者染色体に由来した可能性を検証するため、密接に関連した隣接STSマーカーを用いてハプロタイプの解析を行なった。該領域由来の4つのマーカー;2つの遠位DXS8099およびDXS8027(ARXに遠位の約500および220 kb)ならびに2つの近位DXS8047およびDXS1202(ARXに近位の約300および600 kb)を使用した。同一のARX変異はすべて異なるハプロタイプ上に存在した。これは、各ファミリーにおける同一変異の独立した新規な起源を支持する。本発明者らが大腸菌において428-451dup(24bp)変異のクローン化をなし得なかったことに示されるように、428-451dup(24bp)変異の再発は、重複した24bp配列の逆方向性質とその結果としての不安定性によるものであり得ると本発明者らは推測する。一見不変な(GCG)10反復は、2つの場合において(GCG)7により拡張した。かかる反復は二次構造を形成することが知られており、これは、単独で、または他のcis-およびtrans-作用性因子とともに反復拡張に貢献し得る。
ARXは、新規ヒトホメオドメイン含有遺伝子である。これを特性付けするため、本発明者らは、利用可能なゲノム、ESTおよびタンパク質データベース供給源を使用した(材料および方法を参照)。ARX遺伝子は、POLA遺伝子の3'末端から約6.7kbに位置し(テイルからテイルの向き;図1a)、約12.5kbのゲノム領域を含む。これは、5つのコーディングエキソンから構成され、約2.8kbのmRNAに転写される(図1b)。オープンリーディングフレームは1686bp長であり、562個のアミノ酸のタンパク質をコードする。多数のヒト組織ノーザンブロットによるヒトARX遺伝子の発現の予備解析およびEST解析は、胎児脳および成人脳(大脳皮質の後頭葉、前頭葉および側頭葉、扁桃、脳梁、尾状核および海馬)および骨格筋において優先的に発現されることを示す。脳においては、ARX mRNAアイソフォームが1つだけ検出されたが、骨格筋では、その起源がまだ決定されていない、さらに2つのより小さいARX mRNAが示された。
マウスおよびゼブラフィッシュのARXオルソログは、インサイチューハイブリダイゼーションにより、前頭(大脳皮質)および底板において優先的に発現されると特性付けされている。この発現パターンは、大脳皮質および底板での軸索誘導における特定のニューロンサブタイプの維持におけるARXタンパク質の重要な役割を示唆し得る。
ARXタンパク質は、Aristaless関連Pairedクラスホメオドメインタンパク質の部分集合に属する。ホメオボックス含有遺伝子は、重要な発生決定に関与することが示されている。理論に拘束されることを望まないが、Aristaless関連ホメオボックス遺伝子は、特に脊椎動物の胚発生および頭部発達中の不可欠事象を調節し得ると考えられている。ホメオドメインタンパク質のAristaless関連クラスは、Paired/Q50またはPaired/K50のいずれかのホメオドメインおよびaristalessドメインと称するC末端ドメイン(OARドメイン、C-ペプチドまたは「ペアテイル」としても知られる)を特徴とする。ARXタンパク質の機能が特性付けされたドメインには図1bにおいて注釈をつけている。ARXタンパク質のその一部特性付けされた脊椎動物オルソログとの比較により、それぞれ、マウスおよびゼブラフィッシュと94.3%および57.2%の同一性が明らかになっている。オクタペプチド、核局在配列(NLS)およびホメオボックスドメインは同一であるが、C-末端aristalessドメインは、ヒトとマウスとの間で同一であり、ヒト/マウスとゼブラフィッシュとの間では高度に類似(87%)する。ヒトとマウスとの間での拡張されたpolyAトラクト(ヒトARXのアミノ酸100〜115および144〜155)の領域における保存は、100%ではなく、該2つのトラクトはゼブラフィッシュにおいて完全に非存在である。ARXタンパク質内にさらに2つのPolyAトラクト(アミノ酸275〜281および431〜439;図1b)があり、C末端トラクトのみが高度に保存されている。ホメオボックスおよび他の転写因子タンパク質の中でも一般的な、かかる伸長PolyAトラクトの機能は知られていないが、かかるトラクトは、転写を抑制し得ることが示唆されている。
PolyA拡張の長さと障害の重篤度との間には正の相関性があるようである。本発明者らの結果は、ISSXファミリーにおいて16から23 Alaへの拡張を引き起こす(GCG)10+7変異が、428-451dup(24bp)変異(12から20 Ala)により引き起こされるものよりも重篤な性質のものであるという証拠を提供する。種々の長さの緑色蛍光タンパク質標識PolyAペプチドを用いた実験は、この相関性をさらに支持し、7および19アラニン残基間の凝集形成の閾を示唆する。
ヒトホメオドメイン含有遺伝子のファミリーは、ゲノム全体に散在する少なくとも129個のメンバーを有する。高度に保存された180bpホメオボックス領域は、特定のDNA配列に結合することが知られているヘリックス-ターン-ヘリックスモチーフをコードする。ホメオドメインタンパク質は、重要な発生転写因子として機能する。いくつかのホメオボックス含有遺伝子の変異は、ヒト疾患を引き起こすことが知られている。ミオクローヌス癲癇ファミリーの1058C>T/P353L変異は、本研究において見出された唯一のホメオドメイン変異である。ホメオドメイン標的配列認識に直接関与はしていないが、この残基は、適当な疎水性環境を提供することにより、ホメオドメイン構造決定に重要な役割を果たしていることが予測される。
どちらかと言えば異なるARX遺伝子変異に関連する中等度の精神遅滞、点頭痙攣、ミオクローヌス癲癇またはジストニーに根深い表現型の多様性は、著しく、説明するのが困難である。ARX遺伝子変異を有する9つのファミリーの患者の集団において、本発明者らは、51例の罹患患者に関してデータを収集し、57%は種々のタイプの発作、もっとも一般的には点頭痙攣を有した。すべての患者は、明確に確認される精神遅滞を有し、約2/3は中等度から深刻な障害範囲であった。ARX変異に関連するさらなる神経性異常としては、小頭症および大頭症、低血圧、痙性および運動失調が挙げられた。見つかった変異のうち、IVS4-816#EX5701del/R483fs変異が、おそらく、重篤な発育遅滞、点頭痙攣、小頭症および痙性を伴う最も重篤な表現型を引き起こした。2つのpolyA変異、(GCG)10+7および428-451dup(24bp)の重篤度は類似したが、後者では特に、臨床的発現の範囲が広く、ISSX、PRTS、MRXおよびMRXSが含まれた。1058C>T/P353L変異の表現型は、数人の男性において、MRについて上記した表現型、発作の早期開始(3ヶ月から2年)およびヒプサルスミアの類似性を共有したが、顕著な特徴であるミオクローヌス癲癇および痙性とは異なった。
ARX遺伝子の同定は、i.特発性点頭痙攣の第一遺伝子;ii. イオンチャンネル以外の特発性癲癇の新しいクラスの遺伝子;iii. 症候性および非特異的XLMRに関与する遺伝子の一群の1つ;およびiv. ジストニーに関係する新しい遺伝子の同定を表す。ARXは、FMR1、FMR2、ATRXまたはMECP2(参考文献1)に類似する、ヒトの認識機能にたいへん重要なX連鎖遺伝子を表す。ARX遺伝子は、例えば、米国特許第6,197,500号(その内容は参照により本明細書に取りこまれる)に記載されているような脆弱X症候群に関して現在慣用的に試験される発育遅滞を伴う同じ患者群におけるスクリーニングに簡単に反応しやすい。
プローブは設計され、適切なストリンジェントな条件下でのプローブの異常配列へのハイブリダイゼーションの検出のための手段を用いた標準的技術により診断(例えば、出生前診断またはキャリア検出)に使用される。プローブの放射性標識または蛍光標識を含む、ハイブリダイゼーションの検出のための任意の適当な手段を使用し得る。プローブとしての有効な使用のためには、150kbセグメントの断片は、10〜10,000ヌクレオチド長、好ましくは50〜1000ヌクレオチド長、より好ましくは100〜1000ヌクレオチド長であり得る。プローブは、より長い断片のDNAの酵素消化により調製され得、または合成され得る。
DNA変異には多くの異なる種類がある。それらは、大きな欠失(数十塩基対から数百塩基対)、小さな欠失(1塩基対から数十塩基対)、単一のヌクレオチド変化(ミスセンス、サイレントおよび非センス)、重複および逆位のような欠陥の種類に基づいて階層化され得る。これらのほとんどは、エキソンにおいて見出され得るが、これに限定されない。しばしば、イントロン変異が存在し、いくつかは、5'および3' UTR変異ならびにプロモーター変異である。
変異のタイプ(および必要とされる処理量/検出率)に基づいて、特別な技術が使用される。直接DNAシークエンシング、SSCP-単鎖コンホメーション多型解析、DGGE-変性勾配ゲル電気泳動(参考文献33)、対立遺伝子特異的PCR、DHPLC-変性高速液体クロマトグラフィー(参考文献55)、MALDI TOF MS-マトリックスアシストレーザー脱着/イオン化飛行時間型質量分析(参考文献34)、マイクロアレイ(参考文献37)またはサザンブロット技術のような公知の(以前に検出された)変異についてスキャンする技術がある。
研究目的のための変異スクリーニングストラテジー(低処理量、高変異検出率、高コスト/試料)は、しばしば、診断適用(高処理量、中変異検出率、低コスト/試料)のための変異検出とは異なる。
診断目的またはスクリーニング目的にどの技術を適用するかは、個々の変異に依存する。例えば、ARX重複変異(428-451dup(24bp)およびGCG挿入(GCG10+7)は、SSCP、アガロースゲル電気泳動またはDHPLCを用いて容易に検出され得る。1058C>Tのような点変異は、SSCPおよびDHPLCにより検出され得るが、アレイ技術も使用し得る。
アレイ技術は、与えられた配列における任意の単一のヌクレオチド変化についてスクリーニングする能力を有する(例えば、Affymetrics型DNAチップ)。したがって、診断には本発明のプローブを含有するマイクロアレイ(参考文献37)を使用することが簡便である。典型的には、マイクロアレイは、野生型ARXオリゴヌクレオチドおよび変異型ARXオリゴヌクレオチドを含む。患者DNAのかかるアレイへのハイブリダイゼーションを検出し、生じたパターンを野生型対変異型のオリゴヌクレオチド(すべての可能なバリエーション)からスコア化し、改変されたヌクレオチドを同定する。
さらに、ハイブリダイゼーションの条件のストリンジェンシーを変化させることにより、この遺伝子座に対応する配列が正常被験体から単離され、配列決定され、対応する配列はこの欠損を補正するために遺伝子治療で使用され得る。従って、本発明はまた、ARX関連の障害を治療するための方法を提供し、この方法は、被験体のX染色体の変異体ARX遺伝子を、正常染色体の対応するDNAと置換、修復、または補正する工程を含む。
ハイブリダイゼーションプローブまたはプライマーとして使用するためのオリゴヌクレオチドは、天然に存在するDNAの精製による、またはインビトロ合成によるような、任意の適切な方法によっても調製され得る。例えば、オリゴヌクレオチドは、Narangら, Meth. Enzymol. 68:90-98 (1979); Brownら, Meth. Enzymol. 68:109-151 (1979); Carutherら, Meth. Enzymol. 154:287-313 (1985) に記載されたような有機化学における様々な技術を使用して容易に合成される。適切なハイブリダイゼーションプローブまたはプライマーを選択するための一般的なアプローチは周知である; Kellerら, DNA Probes, pp.11-18 (Stockton press, 1989) を参照のこと。典型的に、ハイブリダイゼーションプローブまたはプライマーは10〜25以上のヌクレオチドを含み、オリゴヌクレオチドが一本鎖DNA鋳型分子に対して優先的にハイブリダイズすることを確実にするために望ましい変異をコードしている配列の、いずれかの側の少なくとも5のヌクレオチドを含む。
ARX遺伝子座からクローン化された配列の有用性はまた、このクローン化された配列によりコードされるタンパク質産物の同定を可能にする。かかるタンパク質は、発現ベクターにおいて、クローン化された配列をプロモーターに作動可能に連結させることにより同定され得る。この目的のための多くの適切な発現ベクターが当該分野で広く公知である。例えば、Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 1990, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y. を参照。このタンパク質産物は、診断または治療目的のために使用され得る。従って、例えば、タンパク質産物の存在、非存在、または変化は、病気に冒された個体の状況に対応し得る。同様に、正常個体由来のタンパク質産物は、変化したタンパク質産物を有する、病気に冒された個体を治療するために使用され得る。
単離されたARX核酸は、組換えDNAおよび組換え細胞培養方法により、ARXを産生するために使用され得る。本発明の様々な態様において、宿主細胞は、DNAの発現および従い大量のARXの産生を得るために、本発明の単離されたDNAを含む組換えDNA分子と形質転換またはトランスフェクトされる。ARXのアミノ酸配列バリアントをコードするDNAは、当該分野で公知の種々の方法により調製される。これらの方法としては、天然の供給源からの単離 (天然に存在するARXのアミノ酸配列バリアントの場合において)、またはARXのバリアントまたは非バリアント型をコードする先立って調製されたDNAの部位特異的(またはオリゴヌクレオチドを仲介した) 変異誘発、PCR変異誘発、およびカセット変異誘発による調製が挙げられるが、これに限定されない。
部位特異的変異誘発は、ARX DNAの置換、欠失、および挿入バリアントを調製するための好ましい方法である。端的に言えば、ARX DNAの部位特異的変異誘発を実行する中で、望ましい変異をコードするオリゴヌクレオチドを、かかるDNAの一本鎖に対して一次ハイブリダイズすることにより、DNAが変化される。ハイブリダイゼーション後、DNAポリメラーゼは、プライマーとしてハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドを使用し、および鋳型としてDNAの一本鎖を使用して、完全な第2鎖を合成するために使用される。従って、望ましい変異をコードするオリゴヌクレオチドは、得られた二本鎖DNAに組み込まれる。
DNA、cDNAもしくはゲノムDNAまたはインビトロ合成の産物は、更なるクローニングのため、または発現のために、複製可能ベクターに連結され得る。「ベクター」は、宿主細胞内で自律的に複製することが可能であるプラスミドおよび他のDNAであり、従って、適合する宿主細胞と組み合わせて (ベクター宿主系) 2つの機能を実行するために有用である。1つの機能は、遺伝子産物をコードする核酸のクローニングを促進すること、すなわち、使用可能な量の核酸を産生することである。もう一方の機能は、遺伝子産物の発現を導くことである。これらの機能の1つまたは両方は、ベクター宿主系により実行される。ベクターは、実行される機能、ならびにクローニングまたは発現のために共に使用される宿主細胞に依存して、異なる成分を含む。
ARXまたはそのバリアントを産生するため、上記のような発現ベクターは望ましい産物をコードする核酸を含む。組換え宿主細胞発現の1つの例において、哺乳動物細胞はARX DNAを含む発現ベクターでトランスフェクトされ、その産物は組換え宿主細胞が増殖する培養培地から回収される。本明細書中に開示された発現ベクターおよび方法は、原核生物および真核生物の広い範囲にわたり使用するために適切であることが明らかに理解される。
形質転換およびトランスフェクションの様々な方法が、宿主細胞の性質に依存して利用可能である。E.Coli細胞の場合、最も一般的な方法は、細胞を塩化カルシウムおよび他の塩の水溶液で処理することを含む。哺乳動物細胞の場合、最も一般的な方法はリン酸カルシウムもしくはDEAE-デキストラン、またはエレクトロポレーションのいずれかにより仲介されるトランスフェクションである。Sambrookら編, Molecular Cloning, pp. 1.74-1.84 および 16.30-16.55 (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989)を参照のこと。形質転換またはトランスフォーメーションに続き、望ましい核酸は宿主細胞ゲノムに組み込まれ得、または染色体外因子として存在し得る。
上記のプラスミドおよび発現ベクターを有する、形質転換されたまたはトランスフェクトされた宿主細胞は、プロモーターを誘導するため、あるいは、薬剤耐性またはいくつかの他の選択可能なマーカーもしくは表現型を選択するために、適切に修正された従来の栄養培地中で培養される。温度、pHなどの培養条件は適切に、場合に応じて、クローニングまたは発現のために使用される宿主細胞を培養するためにあらかじめ使用される条件であり、当業者に明白である。
本明細書中における、ベクターのクローニングまたは発現のための適切な宿主細胞は、原核生物、酵母、ならびに昆虫、脊椎動物、および哺乳動物を含む高等真核生物宿主細胞である。
さらに、タンパク質産物に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体は、当該分野で広く公知である広範囲の技術により惹起され得る。これらの抗体は標識され得、多様な免疫アッセイにおいて、または上記のような病気に冒された個体における治療使用のために使用され得る。例えば、Harlowら, Antibodies: A Laboratory Manual, 1988, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y.を参照のこと。
ARXまたはそのバリアントは、抗ARX抗体を生成するための免疫源として使用され得る。かかる抗体は、ARXと特異的に結合し、放射性免疫アッセイ、酵素結合免疫アッセイ、または競合型レセプター結合アッセイラジオレセプターアッセイならびにアフィニティー精製技術における標準として使用するため、精製されたARXを標識することなどにより、ARXのためのアッセイにおける標準として有用である。通常、抗ARX抗体はARXを、少なくとも約106 L/mole、および好ましくは少なくとも約107 L/moleのアフィニティーで結合させる。
ARXに対するポリクローナル抗体は一般的に、ARXおよびアジュバントの複数の皮下または腹腔内注射により、動物において惹起される。これはARXまたはそのペプチド断片を、キーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン、またはダイズトリプシン阻害剤などの、免疫対象の種における免疫源であるキャリアタンパク質と結合させるために有用であり得る。
ARXに対するモノクローナル抗体は、培養液中の連続継代細胞系による抗体分子の産生を提供する、任意の方法を使用して産生される。修飾語句「モノクローナル」は、抗体の実質的に同種の集合から得られた抗体の特性を示し、任意の特定の方法による抗体の産生が必要であるとは解釈されない。モノクローナル抗体を調製するための適切な方法の例としては、Kohlerら, Nature 256:495-497 (1975) のオリジナルハイブリドーマ法、およびヒトB細胞ハイブリドーマ法、 Kozbor, J. Immunol. 133:3001 (1984); Brodeurら, Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications, pp. 51-63 (Marcel Dekker, Inc., New York, 1987) が挙げられる。
本発明のモノクローナル抗体は、特に、重および/または軽鎖の一部が、特定の種から得られた、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属している抗体において対応する配列と同一または相同である「キメラ」抗体 (免疫グロブリン) を含むが、一方、鎖の残りは、別の種から得られた、または別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体、ならびに望ましい生物学的活性を示す限りは、かかる抗体の断片における対応する配列と同一または相同である (Cabillyら, 米国特許出願第4,816,567号; Morrisonら, Proc. Natl. Acad. Sci. 81:6851-6855 (1984))。
キメラ抗体は「ヒト化」抗体であり得る。非ヒト抗体をヒト化するための方法は、当該分野で周知である。一般的に、ヒト化抗体は非ヒトである供給源からこれに導入された1つ以上のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基はよく「インポート」残基と呼ばれ、典型的に「インポート」可変ドメインから選ばれる。
ヒト化は、げっ歯類の相補性決定領域 (CDR) をヒト抗体の対応する領域と置換することによる、以下の当該分野で公知の方法 (Jonesら, Nature 321:522-525 (1986); Riechmannら, Nature, 332:323-327 (1988); Verhoeyenら, Science 239:1534-1536 (1988)) により実行され得る。あるいは、内因性の免疫グロブリン産生の非存在下で、免疫において、ヒト抗体の全部のレパートリーを産生することが可能であるトランスジェニック動物 (たとえばマウス) を生産することが現在可能である。例えば、キメラおよび生殖細胞系変異体マウスにおける抗体重鎖接合領域 (JH)遺伝子のホモ接合的欠失は、内因性の抗体産生の完全な阻害を生じることが記載されている。かかる生殖細胞系変異体マウスにおけるヒト生殖細胞系免疫グロブリン遺伝子アレイの転移は、抗原チャレンジにおけるヒト抗体の産生を生じる。例えば、Jakobovitsら, Proc. Natl. Acad. Sci. 90: 2551-2555 (1993); Jakobovitsら, Nature 362:255-258 (1993); Bruggermannら, Year in Immuno. 7:33 (1933)を参照のこと。ヒト抗体はまた、ファージディスプレイライブラリーにおいても産生され得る (Hoogenboomら, J.Mol. Biol. 227:381 (1991); Marksら, J. Mol. Biol. 222:581 (1991)。
診断用途のために、抗ARX抗体は典型的に検出可能な成分で標識される。この検出可能な成分は、直接的または間接的いずれかに、検出可能なシグナルを作製することが可能である任意のものであり得る。例えば、検出可能な成分は3H、14C、32P、35S、または125Iなどの放射性同位体、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、もしくはルシフェリンなどの蛍光または化学発光物質; 例えば、125I、32P、14C、もしくは3Hなどの放射性同位体標識、またはアルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼもしくは西洋ワサビペルオキシダーゼなどの酵素であり得る。
Davidら, Biochemistry 13:1014-1021 (1974); Painら, J.Immunol. Meth. 40:219-231 (1981); およびBayerら, Meth. Enz. 184:138-163 (1990) に記載されたこれらの方法を含む、抗体を検出可能な成分に単独に結合体化させるための当該分野で公知である任意の方法が採用され得る。
抗ARX抗体は、競合的結合アッセイ、直接および間接的サンドイッチアッセイ、および免疫沈降アッセイなどの、任意の公知であるアッセイ方法において採用され得る。Zola, Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques, pp.147-158 (CRC Press, Inc., 1987)。抗ARX抗体の中和は、ARXのアンタゴニストとして有用である。
方法
ISSXファミリー
4つの大きな、マップされたX連鎖ファミリーを分析した。これらはClaesら (ref.11) の2つのファミリー、ならびにStrommeら (ref.10) およびBruyereら (ref.9) のそれぞれ1つのファミリーを含んだ。ノルウェーからの点頭痙攣を有する別の小さなファミリーが、分析のために利用可能であった。患者は、視線を合わせることの欠如、乏しい頭部制御、四肢動作の減少、筋肉緊張の増加を伴い、発育が出生から重度に遅延した2歳男児である。4週間半目に発作を記録し、ビガバトリン、ACTH、および複数の抗癇癪薬物に対して治療抵抗性であるヒプサルスミアを伴う点頭痙攣の最高度へと進行した。はじめの一年間、頭蓋の片側性平坦化、右側小眼球症、およびMRIにおいて遅延した髄鞘形成を伴う小頭症を観察した。一人の母方の叔父は、点頭痙攣および重度の発育遅延で、20ヶ月齢で死亡した。
バイオインフォマティクス分析
候補ISSX/WS DXS1226/AHC 約7 cM 領域のマップに、はじめにBaylor College of Medicine のURLサイト (http://kiwi.imgen.bcm.tmc.edu:8088/cgi-bin/seq/home/) にてアクセスし、http://www.ensembl.org/ にてEnsemblを使用してさらに改良した。PAC RPCI1-258N20のゲノム配列を、http://ftp.genome.washington.edu/cgi-bin/RepeatMaskerにてRepeat Maskerを使用し、反復配列に対してマスクした。マスクした配列を、Blast (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/cgi-bin/BLAST/) を使用してGenBankデータベースのnrおよびEST部分に対して検索した。公知の遺伝子のDNAおよびタンパク質配列、ならびにEST (Genbank; http://www.ncbi.nlm.nih.gov/) およびUnigene clusters (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/UniGene/index.html) をダウンロードし、Lasergene software package (DNA Star) を使用してさらに操作した。
変異検索
ARX遺伝子の5つのエクソンのそれぞれの側面にあるゲノム配列より、プライマー対を設計した。エクソン2では、2つの重複するPCR産物P1およびP2を設計した。プライマー、PCRのアニーリング工程のためのTm値、およびゲノムPCR産物のサイズは以下の通りであった: エクソン1、520 bp産物 (Tm=63℃)、1F (5'-GCTCACTACACTTGTTACCGC-3' - 配列番号:12) および1R (5'-AATTGACAATTCCAGGCCACTG-3' - 配列番号:13); エクソン2P1、 584 bpの産物 (Tm=62℃)、2P1F (5'-ACGCCTGGGCCTAGGCACTG-3' - 配列番号:14) および2P1R (5'-CTCGGTGCCGGTGCCACCAC-3' - 配列番号:15); エクソン2P2、 602 bpの産物 (Tm=62℃)、2P2F (5'-GCAAGTCGTACCGCGAGAACG-3' - 配列番号:16) および 2P2R (5'-TGCGCTCTCTGCCGCTGCGA-3' - 配列番号:17); エクソン3、231 bpの産物 (Tm=60℃)、3F (5'-GAAATAGCTGAGAGGGCATTGC-3' - 配列番号:18) および3R (5'-TCTCTTGGTTTTGTGAAGGGGAT-3' - 配列番号:19); エクソン4、551 bpの産物 (Tm=60℃)、4F (5'-GACGCGTCCGAAAACAACCTGAG-3' - 配列番号:20) および4R (5'-CCCCAGCCTCTGTGTGTATG-3' - 配列番号:21); およびエクソン5、347 bpの産物 (Tm=60℃)、5F (5'-ACAGCTCCCGAGGCCATGAC-3' - 配列番号:22) および5R (5'-GAGTGGTGCTGAGTGAGGTGA-3' - 配列番号:23)。本発明者らは、最もおそらくは異常に高いGC含量に起因した、乏しい再現性のARXエクソンのPCR増幅を見出した。最終的に、本発明者らはFailsafe buffer J (EPICENTRE Technologies) およびExpand Long Template Enzyme Mix (Roche) を使用して条件を最適化している。通常、94℃で30秒間変性、60〜63℃で30秒間アニーリング、および68℃で2分間伸長の35までのPCRサイクルを、50〜100 ngのゲノムDNAにおいて、0.5μM PCRプライマー、200 mM dNTP、2.5 UのExpand Long Template Enzyme Mix (Roche)、および1×Failsafe buffer J (EPICENTRE Technologies) を用いて実行した。
対照として、300の染色体について、変性ポリアクリルアミド電気泳動 (5%ゲル) により、(GCG)10+7 または428-451 dup (24 bp) エクソン2 ARX変異のいずれかの存在を試験した。この試料セットにおいて、検出されるかかる対立遺伝子はなかった。試験した全ての染色体が (GCG)10 対立遺伝子のみを示したように、同種反復 (homogeneous repeat) (GCG)10 (位置 314-333) は不変であることもまた顕著である。1058C>T転移について、100染色体をPCRにより試験した後、MspIで制限消化した。以下の制限断片を、正常対立遺伝子から (5'-3'順に) 生成した: それぞれ、70、18、22、8、12、19、127、106、162および58 bp。この1058C>T変異は、大部分の3’末端制限部位を廃止し、2つの162 bpおよび58 bpの産物に代わるより大きい220 bpの産物を生成する (図2Bを参照のこと)。試験した100の対照染色体では、1058C>T対立遺伝子を見出さなかった。
ダイターミネーター (Big Dye Terminator)配列決定を、このキット (Perkin Elmer) の供給業者の使用説明書に従って実行した。エクソンPCR産物を、UltraCleanTM PCR Clean-up DNA purification kit (MoBio Laboratories, Inc.) を使用して精製した。全てのエクソンを、フォワードおよびリバース両方向において配列決定した。
ハイブリダイゼーションプローブ
欠失患者 (上記参照のこと) およびNorthern multiple tissue blots (Clontech) のサザンブロットハイブリダイゼーションのためのARXプローブを、以下のプライマーを使用して3’非翻訳領域から生成した。: F、5'-GCGAGGGCCCCAGCGTGAAG-3' - 配列番号:24 およびR、5'-GCCTGTATGGAGCATTCACAC-3' - 配列番号:25 (557 bpの産物)。
GenBank アクセッション番号
PACゲノム配列データ、AC002504およびAC004655; ヒトARX mRNA Ensembl ID: ENSG00000004848; マウスArx mRNA、AB006103; ゼブラフィッシュArx mRNA、AB006104、およびハエaristalessタンパク質、AAF51505。
参考文献
以下の文献の内容は、参照により本明細書に取り込まれる。
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図1aは、Xp22におけるISSX候補遺伝子領域である。マーカーDXS1226とAHCとの間の約7cMの最小ISSX候補遺伝子領域が示される。この領域に由来する公知の遺伝子およびSTSが示される。POLA遺伝子に関するARXの位置および配向が、強調される。これらの2つの遺伝子に対するゲノム配列についてのGenBankアクセッション番号が示される。POLA-ARX領域のcen-tel配向は、Ensemblにおいて注釈つけられたように示される。マップは、縮尺で描かれているのではない。bは、ヒトARX遺伝子のcDNAおよびタンパク質配列である。ARX cDNAの配列が示される。非翻訳領域(5'UTR不完全、および3'UTR)は小文字であり、ORFは大文字である。右側の数字は、cDNA/ORF、ならびに翻訳されたARXタンパク質配列位置にそれぞれ対応する。エキソン/エキソン境界が、星印(*)で示される。標準的なポリアデニル化シグナル(AATAAA)は、大文字で、下線されている(2705-2709位)。2つの同種GCリッチトリヌクレオチド反復である(GCG)10および(GCC)7が、囲まれている。4つのポリAトラクトが下線され、変異を有する部分を囲んでいる。小ISSXファミリー(IVS4-816 EX5701del/483fs)のARXの重複の24bp領域(428-451dup(24bp)ならびにイントロン4およびエキソン5の1 517bp欠失が、囲まれる。ミオクローヌス癲癇ファミリーにおいて見出される点変異(1058C>T、P313L)は、ARXタンパク質のホメオドメイン内の黒いボックスにより強調される(囲まれたアミノ酸残基327-386、ホメオドメインのP26残基)。対型(paired type)ホメオボックスタンパク質の他の2つの保存されたドメイン、オクタペプチド(アミノ酸25-34)およびaristalessドメイン(アミノ酸527-562)が、囲まれている。ARX核局在化配列(NLS)PPKLRRLY(82-89位)は、まるで囲んでいる。 図2は、ポリAトラクトに影響を与えるARX遺伝子変異である。aは(GCG)10+7、bは428-451dup(24bp)変異をそれぞれ示す、DNA配列クロマトグラムである。タンパク質翻訳およびアミノ酸位置がクロマトグラムの上に示され、ARXのcDNA配列およびORF位置が下に示される。これらの2つの変異から生じるARXタンパク質の余分のアラニン(A)残基が、丸みのある長方形により強調される。(GCG)7の拡張および24bpの重複が、矢印により示される。中空および中実四角は、正常および罹患している男性染色体を示す。星印は、2つの変異の結果としてのARX遺伝子の変化したアミノ酸およびcDNA位置を示す。 図3は、ARX変異1058C>T(P353L)である。aは、1人の罹患している男性(左)、1人のキャリヤ女性(中央)、および正常男性(右)のARXのエキソン2の部分的配列クロマトグラムが示される。変異の位置は、矢印で示される。得られたアミノ酸配列は、クロマトグラムの上に示され、得られたプロリン(P)-ロイシン(L)変化が強調される。bは、ミオクローヌス癲癇ファミリーの大家系図の一部であり、このファミリーにおける罹患状態を有する1058C>T変異の同時分離を示している。ARXのエキソン2の対応する部分をゲノムDNAから増幅し、MspI制限酵素で消化し、正常(9個のMspI制限酵素部位の存在)および1058C>T変異染色体(ほとんどが3'末端部位を欠き、したがって星印で示された2つの162bpおよび58bp産物の代わりに大きい220bp産物を産生する)の間を識別する。得られた制限断片の大きさが示される。この実験に使用されるプライマーは、ゲノムPCRおよびエキソン2の配列決定に使用されるものである(2P2Fおよび2P2R、材料および方法を参照のこと)。cは、正常ヒトARX(ホモサピエンス)タンパク質、P353L変異、マウス(Arx, Mus musculus)、ゼブラフィッシュ(zebrafish)(Arx, Danio rerio)、キタムラサキウニ(Arx様, Strongylocentrotus purpuratus)、ハエ(Al, Drosophila melanogaster)、およびポリープ(prdl-a, Hydra vulgaris)オルソログ、および他のaristaless関連タンパク質の代表(I群に由来するSHOX、ALX3;II群に由来するOTPおよびRx(ARXはこの群のメンバーである);およびIII群に由来するPITX1;参考文献18による分類)の対型ホメオドメインのClustalWアラインメントである。不変プロリンP353残基(ホメオドメインのP26)が囲まれ、矢印で示される。アラインメントにおいて、コンセンサスとは異なる残基が黒い背景で示され、これはこの研究でのミオクローヌス癲癇において同定されるP353L変異を含む。
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Claims (17)

  1. 被験体から得られた核酸試料を、ARX遺伝子の全部またはエキソンのヌクレオチド配列を決定することによって、分析する工程、および
    ARX遺伝子の全部またはエキソンのヌクレオチド配列を野生型ARXをコードするヌクレオチド配列と比較する工程
    を含む、被験体におけるARX遺伝子中の変異に関連する疾患の存在または非存在を検出する方法であって、変異は、
    1)第1または第2ポリアラニントラクトにポリA拡張を生じる変異;
    2)エキソン5の欠失;および
    3)1058C>Tミスセンス変異
    からなる群より選ばれ、該変異を含む変異型ARX遺伝子は、ARX遺伝子中の変異に関連する疾患を示し、該ARX遺伝子中の変異に関連する疾患が、ISSX障害、X連鎖精神遅滞、X連鎖ミオクローヌス癲癇、Partington症候群およびジストニーからなる群より選ばれる、方法。
  2. アッセイが、SSCP、PCR、DGGE、DHPLC、マイクロアレイおよびサザンブロットベース試験からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  3. 配列比較がハイブリダイゼーションアッセイによって実施される請求項2記載の方法。
  4. 被験体から得られた核酸試料を、試料中の1つ以上のARX発現産物の全部またはエキソンのヌクレオチド配列またはアミノ酸配列を決定することによって、分析する工程、および
    1つ以上のARX発現産物の該配列を、野生型ARX配列と比較する工程
    を含む、被験体におけるARX遺伝子中の変異に関連する疾患の存在または非存在を検出する方法であって、変異は、
    1)第1または第2ポリアラニントラクトにポリA拡張を生じる変異;
    2)エキソン5の欠失;および
    3)1058C>Tミスセンス変異
    からなる群より選ばれ、該変異を含む変異型ARX配列は、ARX遺伝子中の変異に関連する疾患を示し、該ARX遺伝子中の変異に関連する疾患が、ISSX障害、X連鎖精神遅滞、X連鎖ミオクローヌス癲癇、Partington症候群およびジストニーからなる群より選ばれる、方法。
  5. 発現産物がmRNAである請求項4記載の方法。
  6. mRNAのヌクレオチド配列が特異的なハイブリダイゼーションプローブを使用して決定される、請求項5記載の方法。
  7. SSCP、PCR、DGGE、DHPLC、マイクロアレイおよびサザンブロットベース試験からなる群より選択されるアッセイを使用して、試料が野生型と比較される、請求項4記載の方法。
  8. 発現産物がポリぺプチドである請求項4記載の方法。
  9. 発現産物のアミノ酸配列が抗体を使用して決定される、請求項8記載の方法。
  10. 個体がARX遺伝子中の変異に関連する疾患を有する見込みの予測可能性を決定する方法であって、個体から得られた核酸試料が配列番号:4、5、6および7の多型部位でヌクレオチド配列を決定することによって分析され、個体から得られた試料が1つ以上の多型部位で配列番号:4、5、6または7いずれかの配列を有する場合、試料を採取された個体がARX遺伝子中の変異に関連する疾患を有する見込みがあり、該ARX遺伝子中の変異に関連する疾患が、ISSX障害、X連鎖精神遅滞、X連鎖ミオクローヌス癲癇、Partington症候群およびジストニーからなる群より選ばれる、方法。
  11. 核酸試料がmRNA試料である請求項10記載の方法。
  12. mRNAのヌクレオチド配列が特異的なハイブリダイゼーションプローブを使用して決定される、請求項11記載の方法。
  13. 試料が、SSCP、PCR、DGGE、DHPLC、マイクロアレイおよびサザンブロットベース試験からなる群より選択されるアッセイを使用して分析される、請求項10記載の方法。
  14. 個体がARX遺伝子中の変異に関連する疾患を有する見込みの予測可能性を決定する方法であって、個体から得られた試料が配列番号:8、9、10および11の多型部位でARXコードポリぺプチドのアミノ酸配列を決定することによって分析され、個体から得られた試料が1つ以上の多型部位で配列番号:8、9、10または11いずれかの配列を有する場合、試料を採取された個体がARX遺伝子中の変異に関連する疾患を有する見込みがあり、該ARX遺伝子中の変異に関連する疾患が、ISSX障害、X連鎖精神遅滞、X連鎖ミオクローヌス癲癇、Partington症候群およびジストニーからなる群より選ばれる、方法。
  15. ポリぺプチドのアミノ酸配列が抗体を使用して決定される、請求項14記載の方法。
  16. 配列番号:4、5、6および7からなる群より選択されるヌクレオチド配列を含む核酸分子。
  17. 配列番号:8、9、10および11からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド。
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