JP5085344B2 - 評価装置、評価方法、評価プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

評価装置、評価方法、評価プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、評価装置、評価方法、評価プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体に係り、特に毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うための評価装置、評価方法、評価プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体に関する。
従来、毛髪のツヤは、洗髪料や整髪料等の毛髪化粧料(ヘア商品)のイメージに大きく影響しており、CM等では女優の毛髪のツヤ映像を放送するのが主流となっている。このように、毛髪のツヤはヘア商品の重要要因であるにもかかわらず、ツヤを測定する場合には、毛髪に光を当てたときの反射強度でしか測定できなかった。反射強度の測定では、光沢の有無という点では正確に測定できるもの、毛流れや質感、照明条件で演出されるトータルの美しさ(又は印象)を測定することは困難であった。そこで、種々の方法で毛髪のツヤの測定及び評価が行われている(例えば、非特許文献1、特許文献1〜3等を参照。)。
なお、非特許文献1には、毛髪毛束に対して一定角度から光を入射し、受光角を変角しながら最大正反射強度を自動変角光度計により測定することが示されており、これにより、毛髪のツヤのある/なしに関する官能評価との相関を得ることができる。
また、特許文献1には、実際の頭髪上でツヤを測定できる簡易測定システムが示されており、反射光量によりツヤの強弱を測定することができる。また、目視による官能評価との相関が調べられている。
また、特許文献2には、頭髪全体の印象を含めたツヤを定量化するために、頭髪全体の画像を取得し、画像解析することにより、ツヤを定量化することが示されている。更に、特許文献3には、皮膚の性状を判定する手法としてフラクタル解析を用いており、肌の見た目を決定する要因を定量化していることが示されている。
涌井二男,「毛髪のつやについての研究」,日本化粧品技術者会誌,Vol.21,No.2,P156−161 特開2000−116622号公報 特開平4−105045号公報 特開2000−135207号公報
しかしながら、上述した非特許文献1に示されている技術は、毛髪のツヤの有無に関する測定はできるものの、質感は測定できない。また、機器が大掛かりとなるため、簡便な測定を行うことができない。
また、特許文献1に示されている技術は、測定部位が小さいことから、頭髪全体での印象を反映することができない。また、反射光量ではツヤの強弱は判定できても、ツヤの質感の詳細は判定することができない。
また、特許文献2に示されている技術は、測定結果が1軸の値を示すため、ツヤの強弱のみを測定する手法であり、官能評価との相関が得られているが、ツヤの質感を表現できていない。
更に、特許文献2に示されている技術は、あくまで皮膚の状態の鑑別法であり、入射光に対する反射の表す質感を定量化するものではない。また、皮膚のミクロな範囲での測定であり、頭髪のような全体の印象を定量化する手法ではない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うための評価装置、評価方法、評価プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
請求項1に記載された発明は、撮影された毛髪部分を含む画像を用いて毛髪の評価を行う評価装置において、前記画像中に含まれる毛髪領域に対して、予め設定された少なくとも1つの解析パラメータを用いてフラクタル解析を行い、質感の定量化を行うフラクタル解析手段と、前記フラクタル解析手段により得られたそれぞれの解析結果に基づいて毛髪の評価を行う評価手段とを有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。これにより、毛髪の状態を客観的に評価することができる。
請求項2に記載された発明は、前記フラクタル解析手段は、前記解析パラメータとして、輪郭の複雑性を示すボックスカウント次元、質量次元、明るい部分の均一性を示すFBM法、明暗の傾きの複雑性を示す面積法、及び明暗の強さの複雑性を示す立方体法のうち、少なくとも1つを用いることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、フラクタル解析を用いて高精度に毛髪の質感の状態を定量化することができる。
請求項3に記載された発明は、前記評価手段は、前記毛髪に対して使用された化粧料の評価を行うことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、毛髪化粧料の製品や原料における評価や開発等に活用することができる。
請求項4に記載された発明は、前記評価手段は、前記フラクタル解析手段で用いられた少なくとも1つの解析パラメータによる指標を用いて縦軸及び/又は横軸を示したマップにより評価を行うことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、ユーザの判断基準に対応したマップを用いて、毛髪の評価を分かり易く高精度に行うことができる。
請求項5に記載された発明は、前記評価手段は、前記フラクタル解析手段で用いられた少なくとも2つの解析パラメータによる指標を用いてマップ化した結果から評価を行うことを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、少なくとも2つの解析パラメータを用いて評価することで、より高精度な評価を行うことができる。
請求項6に記載された発明は、前記マップは、予め設定された化粧品ベースの質感の水準となる指標値、予め設定された他の素材の質感の指標値、及び予め設定されたツヤの強弱の指標値のうち、少なくとも1つが示されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、基準となる各指標値がマップのどの位置に属しているかを明確にすることができ、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。
請求項7に記載された発明は、前記撮影された毛髪部分を含む画像の毛髪以外の部分を所定の色に統一し、更に所定の画像サイズに変換する画像変換手段を有することを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、フラクタル解析を行う既存のソフトウェア等の性能や入力条件等に容易に対応させることができる。これにより、フラクタル解析を高精度に行うことができる。
請求項8に記載された発明は、撮影された毛髪部分を含む画像を用いて毛髪の評価を行う評価方法において、前記画像中に含まれる毛髪領域に対して、予め設定された少なくとも1つの解析パラメータを用いてフラクタル解析を行い、質感の定量化を行うフラクタル解析ステップと、前記フラクタル解析ステップにより得られたそれぞれの解析結果に基づいて毛髪の評価を行う評価ステップとを有することを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。これにより、毛髪の状態を客観的に評価することができる。
請求項9に記載された発明は、前記フラクタル解析ステップは、前記解析パラメータとして、輪郭の複雑性を示すボックスカウント次元、質量次元、明るい部分の均一性を示すFBM法、明暗の傾きの複雑性を示す面積法、及び明暗の強さの複雑性を示す立方体法のうち、少なくとも1つを用いることを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、フラクタル解析を用いて高精度に毛髪の質感の状態を定量化することができる。
請求項10に記載された発明は、前記評価ステップは、前記毛髪に対して使用された化粧料の評価を行うことを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、毛髪化粧料の製品や原料における評価や開発等に活用することができる。
請求項11に記載された発明は、前記評価ステップは、前記フラクタル解析ステップで用いられた少なくとも1つの解析パラメータによる指標を用いて縦軸及び/又は横軸を示したマップを用いて評価を行うことを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、ユーザの判断基準に対応したマップを用いて、毛髪の評価を分かり易く高精度に行うことができる。
請求項12に記載された発明は、前記評価ステップは、前記フラクタル解析ステップで用いられた少なくとも2つの解析パラメータによる指標を用いてマップ化した結果から評価を行うことを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、少なくとも2つの解析パラメータを用いて評価することで、より高精度な評価を行うことができる。
請求項13に記載された発明は、前記マップは、予め設定された化粧品ベースの質感の水準となる指標値、予め設定された他の素材の質感の指標値、及び予め設定されたツヤの強弱の指標値のうち、少なくとも1つが示されていることを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、基準となる各指標値がマップのどの位置に属しているかを明確にすることができ、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。
請求項14に記載された発明は、前記撮影された毛髪部分を含む画像の毛髪以外の部分を所定の色に統一し、更に所定の画像サイズに変換する画像変換手段を有することを特徴とする。
請求項14記載の発明によれば、フラクタル解析を行う既存のソフトウェア等の性能や入力条件等に容易に対応させることができる。これにより、フラクタル解析を高精度に行うことができる。
請求項15に記載された発明は、請求項7乃至12の何れか1項に記載の評価方法を実行させるようにコンピュータを動作させることを特徴とする評価プログラムである。
請求項15記載の発明によれば、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における毛髪の評価を容易に実現することができる。
請求項16に記載された発明は、請求項13に記載の評価プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項16記載の発明によれば、記録媒体により他の複数のコンピュータに容易に評価プログラムをインストールすることができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における毛髪の評価を容易に実現することができる。
本発明によれば、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。
<本発明の概要>
本発明は、撮影された毛髪部分を含む画像を用いて毛髪の評価を行う際、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行う。このとき、本発明では、従来から物理的な構造・模様(例えば、皮膚のシワやキメ、シミ、ひび割れ)の解析に用いられていたフラクタル解析手法を、物理的な構造ではない毛髪の質感・ツヤ等の解析に適用し、例えば毛髪部分の曲面での光反射の強度分布等を解析することで評価を行う。これにより、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。
なお、本発明における毛髪とは、例えば、人や動物の髪や毛束、カツラ(ウィッグ)等の人工の髪や毛束等を含む。また、評価の対象は、毛髪そのものを評価してもよく、また毛髪に使用された化粧料(例えば、シャンプー、リンス、整髪剤、ヘアカラー剤等)の効果に対する評価等を行うこともできる。
ここで、本発明について具体的に説明すると、毛髪のツヤの質感をツヤ部位(いわゆる天使の輪)内の明るさの割合及び分布に基づいて解析すると、例えば、毛髪がウェット(WET)ギラギラの場合では明るい色調の割合が少なく、複雑な分布をしている。また、人工毛髪の場合では明るい色調の割合が多く、やや複雑な分布となる。また、毛髪がシルク光沢の場合では明るい色調の割合が多いが、分布は狭く、均一な分布となる。また、毛髪が金属光沢の場合ではかなり明るい色調まで分布しており、やや複雑な分布となる。また、毛髪がパールの場合では明るい色調まで分布するが明るい分布の割合は少なく、複雑な分布となっている。更に、毛髪がマット(MATTE)の場合では、明るい色調の割合が少なくて分布も狭く、複雑な分布となる。
つまり、毛髪のツヤの質感に対する認識は、ツヤ部位(天使の輪)内の明るさの割合、及び、分布に影響されていると考えられる。そのため、本発明では、少なくともツヤ部位を含む領域における明るさの割合や分布をフラクタル解析により定量化し、その結果に基づいて毛髪の評価を行う。
なお、本発明で用いられるフラクタル解析は、画像情報に含まれるフラクタル性を様々な解析パラメータ(例えば、ボックスカウント次元、質量次元、FBM(Fractional Brownian Motion:フラクタルブラウン関数)法、面積法、立方体法)のうち少なくとも1つを用いて解析を行い、その解析結果に基づいて評価を行う。
更に評価の際には、毛髪のツヤの強弱及び質感をマップとして定量表現することで、ユーザのツヤ分類の判断基準を反映させて高精度な毛髪の評価を行うことができる。
以下に、本発明における評価装置、評価方法、評価プログラム、及び該プログラムが記録された記録媒体を好適に実施した形態について、図面を用いて説明する。
<評価装置:機能構成例>
ここで、本実施形態における毛髪の質感(特にツヤ)を評価する評価装置の機構構成例について図を用いて説明する。図1は、本実施形態における評価装置の機構構成の一例を示す図である。
図1に示す評価装置10は、入力手段11と、出力手段12と、蓄積手段13と、画像変換手段14と、フラクタル解析手段15と、評価手段16と、制御手段17とを有するよう構成されている。
入力手段11は、ユーザ等からの画像変換指示や、フラクタル解析指示、評価指示等の各種指示の開始/終了等の入力を受け付ける。なお、入力手段11は、例えばキーボードや、マウス等のポインティングデバイス等からなる。また、入力手段11は、デジタルカメラ等の撮像手段等により撮影されたユーザ(例えば、被験者等)又はカツラ等の人工の毛髪部分を含む画像を入力する。なお、毛髪部分とは、例えば人の頭部又はカツラを、上又は後からみた全体の領域でもよく、毛髪全体からユーザ等により矩形や円形に選択される所定の狭い領域であってもよい。
また、出力手段12は、入力手段11により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容等の表示・出力を行う。なお、出力手段12は、ディスプレイやスピーカ等からなる。更に、出力手段12としてプリンタ等の機能を有していてもよく、その場合には、例えば本実施形態における入力画像や各種設定条件、解析結果、評価結果等を紙等の印刷媒体に印刷して、ユーザ等に提供することができる。
また、蓄積手段13は、画像変換手段14による画像変換結果、フラクタル解析手段15による解析結果、評価手段16における画面生成結果等の各種データを蓄積する。また、蓄積手段13は、必要に応じて蓄積されている各種データを読み出すことができる。
また、画像変換手段14は、毛髪を含む画像の入力に対して、毛髪以外の部分(背景部分)を所定の統一色に統一する(例えば、黒等)。なお、画像変換手段14は、入力された画像の画像サイズも変換することができ、例えば、既存の解析用のソフトウェアによりフラクタル解析を行う場合には、そのソフトウェアの性能等に応じて、例えば800×600ピクセル以下等に画像サイズを変換することができる。なお、画像変換手段14において変換される画像サイズについては、上述した画像サイズに限定されるものではない。
これにより、例えばフラクタル解析手段15におけるフラクタル解析を既存のソフトウェアを用いて処理する場合には、そのソフトウェアの性能や入力条件等に容易に対応させることができる。したがって、フラクタル解析を高精度に行うことができる。
次に、フラクタル解析手段15は、予め設定された複数の解析パラメータのうち、少なくとも1つの解析パラメータを用いてフラクタル解析を行う。具体的には、フラクタル解析手段15は、毛髪のツヤの画像情報からツヤ部位に存在する複雑性の定量化(数値化)を行う。
なお、定量化を行うための解析パラメータとしては、例えば、輪郭の複雑性(どのくらいシャープであるか)を示すボックスカウント次元(指標値D)や、明るい部分の均一性(どのような分布なのか)を示すFBM法(指標値Df)、明暗の傾きの複雑性(グラデーションの状態)を示す面積法(指標値Dk)、明暗の強さの複雑性(明るさの表面の凹凸)を示す立方体法(指標値Dn)等を用いることができる。この中から少なくとも1つのパラメータを任意に選択することにより、毛髪のツヤの強弱と質感の両方を解析することができる。
また、フラクタル解析手段15は、解析手法の条件等、必要に応じて画像変換手段14により変換された画像に対して二値化処理を行う。なお、フラクタル解析手段15は、必要に応じて毛髪のツヤの輪郭を通常の視野における大きさと一致するように設定することもできる。これにより、実際の視野の大きさと一致するように設定することで、見た目に近いデータによるフラクタル解析を行うことができる。
評価手段16は、フラクタル解析手段15により得られた少なくとも1つの解析パラメータによるそれぞれの解析結果に基づいて毛髪の評価を行う。なお、評価手段16は、フラクタル解析手段15で用いられた少なくとも1つの解析パラメータによる指標を用いて縦軸及び/又は横軸を示したマップ(質感マップ)を生成もしくは予め蓄積しておき、そのマップに解析結果をマッピングすることで毛髪の評価を行う。これにより、ユーザの判断基準に対応したマップを用いて、毛髪の評価を分かり易く高精度に行うことができ、ユーザの所望する髪質にするための位置付け(指標)を明確にすることができる。
なお、マップには、少なくとも毛髪のツヤの強弱の軸や質感の軸が示されている。これにより、例えば両方の軸があれば、毛髪のツヤの強弱の軸と質感の軸ツヤの強弱の軸と、質感(くすみとキラキラ)の軸とを相対的に表示することができ、ユーザ(被験者等)の判断基準に対応したマップを用いて、毛髪の評価を分かり易く高精度に行うことができる。
また、制御手段17は、評価装置10の各構成部全体の制御を行う。具体的には、制御手段17は、例えばユーザ等による入力手段11からの指示等に基づいて、画像変換処理やフラクタル解析処理、評価処理等の各制御を行う。
<評価装置10:ハードウェア構成>
ここで、上述した評価装置10においては、各機能をコンピュータに実行させることができる実行プログラム(評価プログラム)を生成し、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ等にその実行プログラムをインストールすることにより、本発明における毛髪の評価処理等を実現することができる。
ここで、本実施形態における評価処理が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図2は、本実施形態における毛髪の評価処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
図2におけるコンピュータ本体には、入力装置21と、出力装置22と、ドライブ装置23と、補助記憶装置24と、メモリ装置25と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)26と、ネットワーク接続装置27とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
入力装置21は、ユーザ等が操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを有しており、ユーザ等からのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。また、入力装置21は、カメラ等の撮像手段から撮影された被験者の毛髪部分を含む画像を入力する入力ユニットを有している。
出力装置22は、本発明における処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイを有し、CPU26が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示することができる。
ここで、本発明においてコンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやCD−ROM等の可搬型の記録媒体28等により提供される。プログラムを記録した記録媒体28は、ドライブ装置23にセット可能であり、記録媒体28に含まれる実行プログラムが、記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。
補助記憶装置24は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムや、コンピュータに設けられた制御プログラム等を蓄積し必要に応じて入出力を行うことができる。
メモリ装置25は、CPU26により補助記憶装置24から読み出された実行プログラム等を格納する。なお、メモリ装置25は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなる。
CPU26は、OS(Operating System)等の制御プログラム、及びメモリ装置25に格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して、毛髪の評価における各処理を実現することができる。なお、プログラムの実行中に必要な各種情報等は、補助記憶装置24から取得することができ、また実行結果等を格納することもできる。
ネットワーク接続装置27は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワークに接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。
上述したようなハードウェア構成により、本発明における毛髪の評価処理を実行することができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本発明における毛髪の評価処理を容易に実現することができる。
<フラクタル解析を用いた毛髪ツヤの評価処理手順>
次に、本実施形態における毛髪ツヤの評価処理手順について、フローチャートを用いて具体的に説明する。図3は、本実施形態における毛髪の評価処理手順の一例を示すフローチャートである。
図3に示す評価処理では、まずカメラ等の撮像手段により撮影された毛髪部分を含む画像を入力し(S01)、入力した画像から毛髪以外の部分(背景部分)を予め設定される色(例えば、黒色)に変換する(S02)。なお、S02の処理においては、変換される画像を後段の処理で画像処理を行うソフトウェアの性能等に応じて、例えば800×600ピクセル以下等に任意に変換して解析できるサイズに調整することができる。次に、予め設定された解析パラメータを用いたフラクタル解析を行う(S03)。
なお、本実施形態では、少なくとも1つの異なるフラクタル解析を行う。したがって、次に他の解析パラメータによるフラクタル解析を行うか否かを判断する(S04)。ここで、他の解析パラメータによりフラクタル解析を行う場合(S04において、YES)、S03の処理に戻り他の解析パラメータによるフラクタル解析を行う。また、予め設定された解析パラメータによるフラクタル解析を行い、他の手法による解析を行う必要がない場合(S04において、NO)、解析結果による毛髪の評価を行い(S05)、評価した結果を画面や記録媒体、印刷媒体等に出力する(S06)。なお、S05の処理においては、毛髪そのものの評価に限定されず、例えば毛髪に使用した化粧料等の評価を行うことができる。
上述したように、本実施形態では、フラクタル解析手法を物理的な構造ではない毛髪の質感・ツヤ等の解析に適用することで、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。
<S01:入力画像について>
ここで、上述の評価処理にて入力される画像例について説明する。図4は、評価対象として入力される毛髪部分の画像例を示す図である。なお、図4に示す毛髪画像例は、頭部を後からみた髪全体を含む毛髪のツヤ画像を示しているが、本発明において使用される画像についてはこれに限定されるものはなく、例えば一部の領域であってもよい。
本実施形態において、評価対象となる毛髪のツヤ画像の種類としては、例えば図4(a)に示す「通常」、図4(b)に示す「ツヤ強弱:−1」、図4(c)に示す「ツヤ強弱:−2」、図4(d)に示す「ツヤ強弱:+1」、図4(e)に示す「ツヤ強弱:+2」、図4(f)に示す「質感:人工毛髪」、図4(g)に示す「質感:パール」、図4(h)に示す「質感:ギラギラ」、図4(i)に示す「質感:キラキラ」、図4(j)に示す「質感:水」、図4(k)に示す「質感:ウェットくすみ」、図4(l)に示す「質感:マット」、図4(m)に示す「質感:干渉光沢」、図4(n)に示す「質感:シルク光沢」、図4(o)に示す「質感:金属光沢」等がある。なお、これらは事前に専門パネラー等により統計的に選択された種類であり、本発明における評価対象の毛髪の種類は、これに限定されるものではない。また、図4の例では、黒髪の毛髪を示しているが、本発明においてはこれに限定されず、例えば茶色等のヘアカラーリングが施された毛髪(カラーヘア)であってもよい。
<S03:フラクタル解析について>
次に、上述したS03の処理におけるフラクタル解析について具体的に説明する。フラクタルは、観察するスケールを幾ら小さく設定しても、類似した構造が繰り返し現れるような無限階層的な自己相似性を意味し、自然界のフラクタル構造としては、例えば雷・雲、海岸線、葉脈、血脈、雪の結晶等がある。また、複雑さの程度を表す共通尺度としてフラクタル次元が用いられる。これは、図形等が複雑であればあるほど、フラクタル次元の値も大きくなる。近年、様々な複雑性を求める解析パラメータ(ボックスカウント次元、質量次元、FBM法、面積法、立方体法等)が確立している。
ここで、S03の処理において用いられる解析パラメータとしては、例えば画像を二値化して解析するボックスカウント次元、質量次元等を用いることができる。この場合、輪郭線や反転部位の複雑性を表すことができ、複雑なほど増加する。
また、その他の手法としては、画像のピクセル単位の濃淡に着目した解析であるFBM法、面積法、立方体法等がある。この場合、基準点からの距離が離れるにつれて濃度値の差が大きくなる場合には値が減少する。また、距離とは無関係に濃度差にばらつきがある場合には値が増加する。
したがって、上述した解析パラメータのうち少なくとも1つのパラメータを用いて本実施形態におけるフラクタル解析を行うことができる。
<フラクタル解析例>
ここで、上述したフラクタル解析を行うための解析パラメータのうち、一例としてボックスカウント次元と、FBM法を用いた解析手順について、図を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるフラクタル解析の一例を示す図である。
なお、ボックスカウント次元は、例えば画像を二値化して得られる反転画像の周辺部位(特にツヤ部位)の輪郭の複雑性をフラクタル次元として数値化することができる。また、FBM法は、画像に含まれるピクセル単位の濃淡分布の複雑性を3D(3次元)フラクタル次元として数値化することができる。
なお、毛髪のツヤ、質感を評価するための評価指標として用いられるフラクタル解析は、上述した1つのパラメータに限定されるものではなく、2つ又は3つ以上のパラメータを用いてそれぞれ解析を行い、その解析結果を評価手段16で評価してもよい。つまり、フラクタル解析を用いてツヤ画像の様々な複雑性を評価することができる。
また、解析対象画像として、例えば図5(a)に示すように画像全体を使用することで、全体の印象としての評価指標を得ることができる。なお、解析対象画像は、被験者の毛髪の一部分(所定の領域)を含む画像であれば特に制限はない。
図5(a)に示す画像を用いて、少なくとも1つのフラクタル解析(例えば、ボックスカウント法(図5(b))、及びFBM法(図5(c)))を実施する。図5(b)に示すボックスカウント法では、画像を二値化して輪郭線や反転部位の複雑性を解析する。この場合、輪郭が複雑だと数値が高くなることから、この特性を用いて評価を行うことができる。
また、図5(c)に示すFBM法では、ピクセル単位の濃淡(明るさ)分布の複雑性を解析する。この場合、ある点からの距離が離れるにつれて濃度差が大きくなると値が減少し、距離とは無関係に濃度差にばらつきがあると値が増加することから、この特性を用いて評価を行うことができる。次に、ボックスカウント法及びFBM法についての具体的な解析方法について説明する。
<フラクタル次元について>
まず、フラクタル次元について説明する。図6は、フラクタル次元を説明するための一例を示す図である。一般的に、輪郭が複雑になると、フラクタル次元は大きくなる。例えば、図6(a)〜(c)に示すような輪郭形状があった場合に、それぞれの形状に対応するフラクタル次元は、図6(a)〜(c)の順に1.682、1.684、1.773となる。このように、輪郭が複雑だと数値が高くなるため、この特性を用いて、画像を二値化して輪郭線や反転部位の複雑性を解析することができる。
<ボックスカウント法(ボックスカウント次元)による解析例>
ここで、上述のフラクタル次元を用いた一例として、ボックスカウント法による解析例について図を用いて説明する。図7は、ボックスカウント法によるフラクタル解析について説明するための一例を示す図である。
ボックスカウント法では、画像をある領域毎に予め設定された所定の画素数から構成される間隔rの格子によって分割し、その格子中に少なくとも1本の線が含まれる正方形の数N(r)をカウントする。
例えば、図7(a),(b)では、それぞれ設定された輪郭形状31,32に対して、間隔r=4(1辺が4画素分の正方形),2(1辺が2画素分の正方形),1(1辺が1画素分の正方形)として分割した正方形の分割領域群のうち、輪郭部分と交わる正方形の数N(4),N(2),N(1)をカウントする。その結果、図7(a),(b)に示すように輪郭形状が複雑であるほど、格子間隔を小さくすることで、含まれる格子(正方形)の個数が多くなる。
次に、この結果を図7(c)に示すようにlog−logの平面図にプロットし、グラフの傾きにより指標値Dを算出する。なお、図7(c)の例では、縦軸をlogN(r)とし、横軸をlogrとしているため、指標値Dは「−logN(r)/logr」で求められる。つまり、図7(c)に示すように、輪郭の複雑性により傾きが変化するため、本実施形態では、上述した原理を用いてボックスカウント法による解析を行う。
<FBM法による解析例>
次に、本実施形態におけるFBM法を用いた解析例について図を用いて説明する。図8は、本実施形態におけるFBM法によるフラクタル解析について説明するための一例を示す図である。FBM法では、評価対象となる画像中の所定の領域もしくは入力した画像全体に対してピクセル単位の濃淡分布を取得し、その複雑性を解析する(3Dフラクタル次元)。
例えば、図8(a),(b)の左側に示されるような画像の入力に対して、図8(a),(b)の右側に示されるような画素単位で濃淡分布が得られるため(3Dフラクタル次元)、この画像に基づいて複雑性を解析する。つまり、FBM法を用いることにより、図8(a)では、指標値Df=2.562が得られ、図8(b)では、指標値Df=2.318が得られる。
このように、上述した1つの解析手法を用いて、毛髪画像に対するフラクタル解析を行うことにより、毛髪のツヤの輪郭がどれぐらい複雑であるか(ボックスカウント法)、及び明るさの分布がどれくらい複雑であるか(FBM法)等の指標値を算出することで、毛髪の質感の定量化を行うことができる。
なお、フラクタル解析については、既存のソフトウェア等を用いることができ、例えば株式会社CCIのフラクタル解析・評価システム「FLANA」等を用いることができるがこれに限定されるものではない。また、上述した解析パラメータ(ボックスカウント法、3Dフラクタル次元のFBM法)以外にも、上述した質量次元、3Dフラクタル次元の面積法・立方体法等のフラクタル解析が可能な解析パラメータを任意に選択して用いることができる。
例えば、面積法では、明暗の傾きの複雑性(グラディエーションの状態)により指標値(Dk値)を算出する。また、立方体法では、明暗の強さの複雑性(明るさの表面の凹凸)により指標値(Dn値)を算出する。
このように、本実施形態を適用することで毛髪のツヤの画像情報からツヤ部位に存在する複雑性を定量し、数値化することができる。また、3つ以上の解析パラメータを用いて、それぞれの指標値を用いて評価を行うこともできる。
<評価手段16>
次に、上述した解析結果を用いた毛髪の評価例について図を用いて説明する。評価手段16では、上述したように、少なくとも1つの解析パラメータを用いてフラクタル解析処理を行って得られた解析結果を、マップ(質感マップ)を用いて評価を行う。
つまり、評価手段16は、フラクタル解析手段15で用いられた少なくとも1つの解析パラメータによる指標を縦軸又は横軸の何れかに示したマップを用いて評価を行う。
なお、上述したボックスカウント法と、FBM法とを用いて作成されるマップは、少なくとも毛髪のツヤの強弱の軸及び質感の軸を示すことができる。また、ユーザ等のツヤ分類に類似している。そのため、ユーザ(被験者等)の判断基準に対応したマップを用いて、毛髪の評価を分かり易く高精度に行うことができる。
なお、毛髪のツヤ、質感を評価するための評価指標として用いられるフラクタル解析は、上述した1つのパラメータに限定されるものではなく、例えば画像を二値化して解析するボックスカウント次元や質量次元、及び、画像のピクセル単位の濃淡に着目した解析であるFBM法や面積法、立方体法のうち、少なくとも1つの解析パラメータを用いて本実施形態におけるフラクタル解析を行うことができる。そのため、例えば3つの解析パラメータを用いて得られた結果から、3次元的な評価を行ってもよく、ある1つの解析結果から2次元な評価を行った後、その評価結果と他の解析結果とを用いて評価を行ってもよい。
<マップの実施例>
次に、上述した少なくとも1つの解析パラメータを用いて生成されるマップの実施例について毛髪質感マップについて説明する。
<第1実施例>
図9は、本実施形態における質感マップの第5実施例を示す図である。なお、図9の例では、例えば縦横何れか1つの軸に解析パラメータを1つ用いたフラクタル解析による質感マップの一例を示している。
まず、図9(a)の例では、縦軸にボックスカウント次元における輪郭の複雑性の指標値を示し、横軸にツヤの強弱画像の5段階(+2,+1,±0,−1,−2)の指標値を示している。つまり、図9(a)により、ツヤの強弱の各段階における輪郭の複雑性を評価することができる。
また、図9(b)の例では、縦軸にFBM法のよる明るさの分布の複雑性の指標値(Df値)を示し、横軸にツヤの強弱画像の5段階(+2,+1,±0,−1,−2)の指標値を示している。つまり、図9(b)により、ツヤの強弱の各段階における明るさの分布の複雑性を評価することができる。
また、図9(c)の例では、縦軸にボックスカウント次元における輪郭の複雑性の指標値を示し、横軸に質感を表す各水準(例えば、人工毛髪、パールなツヤ、ギラギラ、キラキラ、WET(ウェット)くすみ、水のつや、マットなツヤ、干渉光、シルク調のツヤ、クロム調のツヤ等)の指標値を示している。つまり、図9(c)により、質感を表す各水準における輪郭の複雑性を評価することができる。
更に、図9(d)の例では、縦軸にFBM法のよる明るさの分布の複雑性の指標値(Df値)を示し、横軸に質感を表す各水準(例えば、人工毛髪、パールなツヤ、ギラギラ、キラキラ、WET(ウェット)くすみ、水のつや、マットなツヤ、干渉光、シルク調のツヤ、クロム調のツヤ等)の指標値を示している。つまり、図9(d)により、質感を表す各水準における明るさの分布の複雑性を評価することができる。
このように、フラクタル解析を行うための1つの解析パラメータから得られる指標値と、既存の指標値とを用いて、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。なお、これらの指標のプロット位置は、黒髪の場合とカラーヘアの場合とで異なる場合もある。
<第2実施例:ボックスカウント次元×FBM法>
図10は、本実施形態における質感マップの第2実施例を示す図である。なお、図10の例では、2つの解析パラメータを用いたフラクタル解析による毛髪のツヤ・質感マップの一例を示しており、縦軸にはボックスカウント次元における輪郭の複雑性(複雑←複雑性→シンプル)の指標値を示し、横軸にはFBM法のよる明るさの分布の複雑性(均一←複雑性→複雑)の指標値を示している。
フラクタル解析による毛髪のツヤの解析を行うことで、図10に示すように、ツヤの強弱の軸41と、質感の軸(くすみ←質感→キラキラ)42とをマップ上に示すことができる。なお、質感の軸42は、ツヤ強弱の軸41とは直交する軸として示すことができる。
なお、本実施形態では、例えば専門パネラーが選定したヘア商品で得られるツヤを撮影し、CG技術を用いて同じ髪型に合成した、化粧品ベースの質感である9水準(キラキラ、ギラギラ、ウェットくすみ、水、マット、パール、素髪、整った、パサついた)の指標値と、他の素材の質感である4種類(人工光沢、金属光沢、シルク光沢、干渉光沢)の指標値、及び、専門パネラーの判断基準であるツヤの強弱画像の5段階(+2,+1,±0,−1,−2)の指標値のうち、少なくとも1つの指標値を対象となる位置にプロットする。
これにより、基準となる各指標値がマップのどの位置に属しているかを明確にすることができ、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。なお、これらの指標のプロット位置は、黒髪の場合とカラーヘアの場合とで異なる場合もある。また、図10に示すように、ユーザ等の嗜好等も含めてプロット位置を領域43のようにある程度の範囲を持たせて表示させてもよい。
これにより、ツヤの強弱に加えて、ツヤの質感の分類が可能になり、頭髪ツヤの強弱・質感を定量化して高精度な評価を行うことができる。つまり、少なくとも1つの軸を基準にして各種ツヤ画像がどのような位置付けとなるかを明確にすることができ、ユーザの嗜好や目的とする製品を制作するときのツヤの強弱、質感の判断を高精度に評価することができる。
<第3実施例:面積法×質量次元>
図11は、本実施形態における質感マップの第3実施例を示す図である。なお、図11の例では、2つの解析パラメータを用いたフラクタル解析による毛髪のツヤ・質感マップの一例を示しており、縦軸には面積法における明暗の傾きの複雑性(グラデーションの状態)の指標値(Dk値)を示し、横軸には質量次元を示している。
フラクタル解析による毛髪のツヤの解析を行うことで、図11に示すように、上述した化粧品ベースの質感である9水準の指標値と、他の素材の質感である4種類の指標値、及び、専門パネラーの判断基準であるツヤの強弱画像の5段階の指標値のうち、少なくとも1つの指標値を対象となる位置にプロットする。
これにより、基準となる各指標値がマップのどの位置に属しているかを明確にすることができ、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。なお、これらの指標のプロット位置は、黒髪の場合とカラーヘアの場合とで異なる場合もある。
<第4実施例:立方体法×FBM法>
図12は、本実施形態における質感マップの第4実施例を示す図である。なお、図12の例では、2つの解析パラメータを用いたフラクタル解析による毛髪のツヤ・質感マップの一例を示しており、縦軸には立方体法における明暗の強さの複雑性(明るさの表面の凹凸)の指標値(Dn値)を示し、横軸にはFBM法のよる明るさの分布の複雑性の指標値(Df値)を示している。
フラクタル解析による毛髪のツヤの解析を行うことで、図12に示すように、上述した化粧品ベースの質感である9水準の指標値と、他の素材の質感である4種類の指標値、及び、専門パネラーの判断基準であるツヤの強弱画像の5段階の指標値のうち、少なくとも1つの指標値を対象となる位置にプロットする。
これにより、基準となる各指標値がマップのどの位置に属しているかを明確にすることができ、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。なお、これらの指標のプロット位置は、黒髪の場合とカラーヘアの場合とで異なる場合もある。
<第5実施例:面積法×FBM法>
図13は、本実施形態における質感マップの第5実施例を示す図である。なお、図13の例では、2つの解析パラメータを用いたフラクタル解析による毛髪のツヤ・質感マップの一例を示しており、縦軸には面積法における明暗の傾きの複雑性(グラデーションの状態)の指標値(Dk値)を示し、横軸にはFBM法のよる明るさの分布の複雑性の指標値(Df値)を示している。
フラクタル解析による毛髪のツヤの解析を行うことで、図13に示すように、上述した化粧品ベースの質感である9水準の指標値と、他の素材の質感である4種類の指標値、及び、専門パネラーの判断基準であるツヤの強弱画像の5段階の指標値のうち、少なくとも1つの指標値を対象となる位置にプロットする。
これにより、基準となる各指標値がマップのどの位置に属しているかを明確にすることができ、毛髪の評価を迅速且つ正確に行うことができる。なお、これらの指標のプロット位置は、黒髪の場合とカラーヘアの場合とで異なる場合もある。
なお、上述した各マップにおける縦軸、横軸における目盛の取り方や数値等は、本発明においてはこれに限定されるものではない。また、マップの軸を形成する少なくとも1つの解析パラメータの種類については、上述の組み合わせに限定されず、任意に選択することができる。
また、解析パラメータは、2以上用いることが好ましく、特に上述した第2実施例(ボックスカウント次元×FBM法)による組み合わせが評価を行う上で好ましい。
更に、3つ以上の解析パラメータを用いて3次元マップを形成してもよく、縦軸又は横軸の何れかに1つ以上の解析パラメータから設定される値を定義してもよい。つまり、最初にある1つの解析パラメータを用いて評価を行い、その評価結果を何れかの軸に設定し、他の解析パラメータを他の軸に設定してマップを形成し、そのマップによる評価を行ってもよい。
<高感度差異抽出法による嗜好調査>
ここで、上述したマップ上に示される各指標は、各ユーザ毎の各画像の印象を統計することで所定数にグループ化することができる。例えば、第1のグループを「人工毛髪、キラキラ、ギラギラ、金属光沢」とし、第2のグループを「シルク光沢」とし、第3のグループを「干渉光沢、パール」とし、第4のグループを「マット」とし、第5のグループを「水、ウェットくすみ」とグループ化して表示することができる。
ここで、図14は、ツヤの質感マップと、ユーザの嗜好との関係の一例を示す図である。なお、図14の縦軸、横軸は上述した図10に対応しており、更にマップ上には上述した第1〜第5のグループに対応する指標が示されている。
このとき、複数のユーザ毎に高感度差異抽出法による嗜好調査を行った結果、図14に示すように質感マップでは、設定してツヤ分類に対応して、上述した第1のグルーブ及び第2のグループの質感で嗜好が高いことがわかった。つまり、解析パラメータとして、ボックスカウント次元とFBM法とを用いて作成されるマップは、ユーザのツヤ分類に類似していることがわかる。
なお、上述したマップは、画面に表示させてもよく、また記録媒体に記録してもよく、更に紙等の印刷媒体により印刷されてユーザ等に提供されてもよい。
上述したように、本発明によれば、毛髪のツヤの質感を定量化して高精度な毛髪の評価を行うことができる。これにより、毛髪の状態を客観的に評価することができ、例えば毛髪化粧料等の製品や原料における評価や開発に活用することができる。
具体的には、フラクタル解析手法を用いて質感を定量化することができる。また、複数のフラクタル解析を行う複数の解析パラメータの中から少なくとも1つのパラメータを選択することでマップによる評価を行い、ユーザの判断基準に対応した評価基準を提示することができる。なお、本発明は、黒髪だけでなく、白髪やヘアカラーにより着色された染毛の毛髪(カラーヘア)にも適用することができる。
これにより、毛髪の研究開発等において、本発明における解析結果により、製品評価や製品情報の開発に活用することができ、また原料として粉体の評価、開発商品の試作品の評価、他社品の評価、店頭機器ソフトへの応用等へ適用することができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本実施形態における評価装置の機構構成の一例を示す図である。 本実施形態における毛髪の評価処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。 本実施形態における毛髪の評価処理手順の一例を示すフローチャートである。 評価対象として入力される毛髪部分の画像例を示す図である。 本実施形態におけるフラクタル解析の一例を示す図である。 本実施形態におけるボックスカウント法によるフラクタル解析について説明するための一例を示す図である。 フラクタル次元を説明するための一例を示す図である。 本実施形態におけるFBM法によるフラクタル解析について説明するための一例を示す図である。 本実施形態における質感マップの第1実施例を示す図である。 本実施形態における質感マップの第2実施例を示す図である。 本実施形態における質感マップの第3実施例を示す図である。 本実施形態における質感マップの第4実施例を示す図である。 本実施形態における質感マップの第5実施例を示す図である。 ツヤの質感マップと、ユーザの嗜好との関係の一例を示す図である。
符号の説明
10 評価装置
11 入力手段
12 出力手段
13 蓄積手段
14 画像変換手段
15 フラクタル解析手段
16 評価手段
17 制御手段
21 入力装置
22 出力装置
23 ドライブ装置
24 補助記憶装置
25 メモリ装置
26 CPU
27 ネットワーク接続装置
28 記録媒体
31,32 輪郭形状
41 ツヤの強弱の軸
42 質感の軸
43 領域

Claims (16)

  1. 撮影された毛髪部分を含む画像を用いて毛髪の評価を行う評価装置において、
    前記画像中に含まれる毛髪領域に対して、予め設定された少なくとも1つの解析パラメータを用いてフラクタル解析を行い、質感の定量化を行うフラクタル解析手段と、
    前記フラクタル解析手段により得られたそれぞれの解析結果に基づいて毛髪の評価を行う評価手段とを有することを特徴とする評価装置。
  2. 前記フラクタル解析手段は、
    前記解析パラメータとして、輪郭の複雑性を示すボックスカウント次元、質量次元、明るい部分の均一性を示すFBM法、明暗の傾きの複雑性を示す面積法、及び明暗の強さの複雑性を示す立方体法のうち、少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項1に記載の評価装置。
  3. 前記評価手段は、
    前記毛髪に対して使用された化粧料の評価を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の評価装置。
  4. 前記評価手段は、
    前記フラクタル解析手段で用いられた少なくとも1つの解析パラメータによる指標を用いて縦軸及び/又は横軸を示したマップを用いて評価を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の評価装置。
  5. 前記評価手段は、
    前記フラクタル解析手段で用いられた少なくとも2つの解析パラメータによる指標を用いてマップ化した結果から評価を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の評価装置。
  6. 前記マップは、
    予め設定された化粧品ベースの質感の水準となる指標値、予め設定された他の素材の質感の指標値、及び予め設定されたツヤの強弱の指標値のうち、少なくとも1つが示されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の評価装置。
  7. 前記撮影された毛髪部分を含む画像の毛髪以外の部分を所定の色に統一し、更に所定の画像サイズに変換する画像変換手段を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の評価装置。
  8. 撮影された毛髪部分を含む画像を用いて毛髪の評価を行う評価方法において、
    前記画像中に含まれる毛髪領域に対して、予め設定された少なくとも1つの解析パラメータを用いてフラクタル解析を行い、質感の定量化を行うフラクタル解析ステップと、
    前記フラクタル解析ステップにより得られたそれぞれの解析結果に基づいて毛髪の評価を行う評価ステップとを有することを特徴とする評価方法。
  9. 前記フラクタル解析ステップは、
    前記解析パラメータとして、輪郭の複雑性を示すボックスカウント次元、質量次元、明るい部分の均一性を示すFBM法、明暗の傾きの複雑性を示す面積法、及び明暗の強さの複雑性を示す立方体法のうち、少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項8に記載の評価方法。
  10. 前記評価ステップは、
    前記毛髪に対して使用された化粧料の評価を行うことを特徴とする請求項8又は9に記載の評価方法。
  11. 前記評価ステップは、
    前記フラクタル解析ステップで用いられた少なくとも1つの解析パラメータによる指標を用いて縦軸及び/又は横軸を示したマップを用いて評価を行うことを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の評価方法。
  12. 前記評価ステップは、
    前記フラクタル解析ステップで用いられた少なくとも2つの解析パラメータによる指標を用いてマップ化した結果から評価を行うことを特徴とする請求項8乃至11の何れか1項に記載の評価方法。
  13. 前記マップは、
    予め設定された化粧品ベースの質感の水準となる指標値、予め設定された他の素材の質感の指標値、及び予め設定されたツヤの強弱の指標値のうち、少なくとも1つが示されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の評価方法。
  14. 前記撮影された毛髪部分を含む画像の毛髪以外の部分を所定の色に統一し、更に所定の画像サイズに変換する画像変換手段を有することを特徴とする請求項8乃至13の何れか1項に記載の評価方法。
  15. 請求項8乃至14の何れか1項に記載の評価方法を実行させるようにコンピュータを動作させることを特徴とする評価プログラム。
  16. 請求項15に記載の評価プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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