JP5084985B2 - 皮膚虚血症を治療するための硝酸塩源及び酸性化剤を含む医薬組成物 - Google Patents

皮膚虚血症を治療するための硝酸塩源及び酸性化剤を含む医薬組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5084985B2
JP5084985B2 JP2000603682A JP2000603682A JP5084985B2 JP 5084985 B2 JP5084985 B2 JP 5084985B2 JP 2000603682 A JP2000603682 A JP 2000603682A JP 2000603682 A JP2000603682 A JP 2000603682A JP 5084985 B2 JP5084985 B2 JP 5084985B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitrite
acidifying agent
skin
nitric oxide
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000603682A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002538210A (ja
Inventor
タッカー,アーサー,チューダー
ベンジャミン,ナイジェル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Queen Mary University of London
Original Assignee
Queen Mary and Westfiled College University of London
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Queen Mary and Westfiled College University of London filed Critical Queen Mary and Westfiled College University of London
Publication of JP2002538210A publication Critical patent/JP2002538210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5084985B2 publication Critical patent/JP5084985B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/08Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
    • A61K47/12Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K33/00Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/02Drugs for dermatological disorders for treating wounds, ulcers, burns, scars, keloids, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

【0001】
本発明は酸性化された亜硝酸塩の新たな医薬的使用に関する。この酸性化された亜硝酸塩は虚血性潰瘍形成や関連状態の治療として傷の癒合を促進するために皮膚に酸化窒素を通過させる送達系の内部に含まれている。
【0002】
酸化窒素(NO)は血管内皮細胞により合成され放出される強力な血管拡張神経薬であり、血管の局所的抵抗や血液の流れを調節する際に重要な役割を果している。哺乳類細胞では、NOは主としてL−アルギニンの酵素酸化によりL−シトルリンと共に産生される。酸化窒素は、血小板及び白血球両者の凝集及び接着の阻害、細胞の増殖の阻害、スーパーオキシド・ラジカルの除去及び内皮層の透過性にも関与する。酸化窒素が、エフ.シー.ファング(1997)(J. Clin. Invest. 99 (12) 2818-2825 (1997))の総説にあるように、抗微生物特性を持つことも示された。
【0003】
NOの抗微生物特性の潜在的な治療上の有用性はWO95/22335に記述されている。不活性担体であるクリーム又は軟膏中の亜硝酸塩とサリチル酸を含む医薬組成物は大腸菌及びC.アルビカンスを含む培養物を殺すことを示すために用いられた。この活性は足の真菌感染(「足白癬」又はティデア・ペディス)を患う患者に対してさらに試験され、そしてこの状態が酸性化された亜硝酸塩組成物での治療に敏感に反応することが示された。しかしながら、亜硝酸塩と有機酸の組成物は皮膚の紅斑(発赤)を惹き起こした。
【0004】
内部細胞に媒介される産生に加えて、NOは、酵素NOシンターゼとは無関係に見えるある機作により皮膚の表面から外部的にも連続的に放出される。汗に分泌される硝酸塩は未知の機作により亜硝酸塩に還元される。この未知の機作は皮膚の共生細菌により発現される酵素亜硝酸塩リダクターゼを含むかも知れない。または、皮膚表面上で亜硝酸塩をNOに迅速に還元しうるであろう哺乳類の亜硝酸塩リダクターゼ酵素が皮膚に存在するのかも知れない。
【0005】
亜硝酸塩からNOの産生は次の機作によると考えられている。
NO2 - + H+ ←→ HNO2 ・・・・・・ 〔1〕
2HNO2 ←→ N2 3 + H2 O ・・・ 〔2〕
2 3 ←→ NO + NO2 ・・・ 〔3〕
この生理学的機作により生成するNOの量は皮膚血液流に影響を与えるには十分ではないが、硝酸塩及び酸の局所適用により極めて大量のNOを形成させることができることは明らかである。
【0006】
今や、驚くべきことに、アスコルビン酸(ビタミンC)などの有機酸と混ぜ不活性担体であるクリーム又は軟膏中の4%までの濃度の亜硝酸塩を皮膚に局所適用すると、反応して窒素の酸化物を生産し、大した炎症もなしに、微小循環血管の持続した血管拡張をもたらす酸化窒素の放出を惹き起こすことが見出された。亜硝酸塩を含む酸性化された組成物のこの新しい用途は、抗微生物剤としてのこの組成物のこれまで知られた用途とは逸脱している。足の真菌感染の治療と関連する組成物中の酸による皮膚の紅斑及び刺激という副作用は、該組成物が裂けた皮膚の上や直接的且つ短期間の治療的処置を必要とする感染部位から離れた場所で使用されるべきでないことを示唆するものと考えられてきた。さらに、足の上の皮膚は哺乳類の身体の他の部分よりもかなり厚くそして丈夫であり、従って、皮膚の別の箇所の他のより薄い領域よりもより長期の紅斑に耐えることができる。さらに、開いた傷の中又は裂けた皮膚の上に軟膏又はゲルを挿入することに対する広範に且つ一般的に受入れられた偏見がある。このような実務は感染又は敗血症(敗血症)を現実に惹き起こす危険のために反対であると忠告する。
【0007】
血管拡張を惹き起こす該組成物の能力も驚くべきものである。何故なら、NO分子は正常では皮膚の外層から表皮の内層中まで横切って血管及び微小毛細管に作用するとは予想されないであろうからである。
【0008】
本発明の第一の側面によれば、皮膚虚血症及び関連状態の治療のための薬剤の調製における、薬理学的に許容しうる酸性化剤、薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源又は亜硝酸塩前駆体の使用が提供される。
【0009】
薬理学的に許容しうる酸性化剤は適用部位においてpHを低下させるように適応し、そしてこれらには20%w/wまで、適切には0.25から10%w/wまで、好ましくは4から6%w/wまでの濃度のアスコルビン酸(ビタミンC)、サリチル酸、アセチルサリチル酸、酢酸又はそれらの塩若しくは誘導体などの任意の適切な有機酸が含まれる。特に好ましい濃度は4%又は5%w/wの濃度である。好ましいpH範囲はpH2からpH7であり、好ましくはpH4である。他の酸性化剤には、アンモニウム塩又はアルミニウム塩、フェノール、安息香酸が挙げられるが、これらに限定されない。塩酸などの無機酸は十分に希釈し及び/又は適当に緩衝化すれば使用しうる。酸性化剤は溶解した塩又は液状で存在してもよい。
【0010】
亜硝酸イオンの薬理学的に許容しうる供給源は亜硝酸アルカリ金属、又は亜硝酸アルカリ土類金属であってもよい。例えば、LiNO2 、NaNO2 、KNO2 、RbNO2 、CsNO2 、FrNO2 、Be(NO2 2 、Mg(NO2 2 、Ca(NO2 2 、Sr(NO2 2 、Ba(NO2 2 、又はRa(NO2 2 である。または、例えば、硝酸の希釈溶液などの亜硝酸塩前駆体は該組成物において亜硝酸イオンの供給源として使用しうる。亜硝酸イオンの他の供給源は亜硝酸塩に酵素転換できるアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩から誘導される硝酸塩である。例えば、LiNO3 、NaNO3 、KNO3 、RbNO3 、CsNO3 、FrNO3 、Be(NO3 2 、Mg(NO3 2 、Ca(NO3 2 、Sr(NO3 2 、Ba(NO3 2 、又はRa(NO3 2 である。硝酸イオン源の濃度は20%w/wまで、適切には0.25から10%まで、好ましくは4から6%までであればよい。特に好ましい濃度は4%又は5%w/wである。
【0011】
該組成物に存在する亜硝酸イオンの最終濃度は20%w/wまで、一般的には0.25%から15%w/wまでの範囲で、適切には2%から10%w/wまで、好ましくは4から6%w/wまでであることが適切である。特に好ましい亜硝酸イオン濃度は4%又は5%w/wである。
【0012】
虚血症は身体の一部への血液の流れの不適切又は減少として定義される。本発明は皮膚虚血症及びその関連末梢皮膚状態の治療における組成物の使用を提供することを求める。例えば、レイノード現象及び重篤な一次血管痙攣などの疾病状態は皮膚への貧弱な血液の流れにより特徴付けられる。個体の皮膚の損傷も、身体自体の修復機作又は防御機作によりその血液供給が減少又は阻止されるので、皮膚虚血症をもたらす。
【0013】
本発明のこの側面で規定される組成物の治療的使用から利益を受ける虚血性皮膚状態には、皮膚潰瘍や術後の外傷、火傷を含む傷が挙げられるが、これらに限定されない。従って、本発明のこの側面は血小板及び/又は白血球の凝集及び接着、細胞増殖、スーパーオキシド・ラジカルの除去及び内皮層透過性にも及ぶ。皮膚虚血症と関連する座瘡などの他の皮膚科学的状態もこれらの組成物により治療することができる。
【0014】
本発明のこの側面の薬剤の調製においては、酸性化剤及び亜硝酸イオン若しくはその供給源が不活性なクリーム又は軟膏であってもよい薬理学的に許容しうる担体若しくは希釈剤中で製剤化される。本発明の特に好ましい剤形では、酸性化剤と亜硝酸イオン若しくはその前駆体の供給源は、該クリーム若しくは軟膏中に別々に配置され、使用の環境下でイオンを放出させるため混合される。
【0015】
この医薬組成物は任意の適切な局所経路により投与されるべく適応される。これらの局所経路には、バッカル、舌下、又は経皮が含まれる。このような組成物は薬学の分野における既知の任意の方法により、例えば、活性成分を担体(単数又は複数)又は賦形剤(単数又は複数)と無菌条件下で混合することにより調製しうる。
【0016】
経皮投与に適応された医薬組成物は、患者の表皮と長期間直接接触した状態にあることを意図した個別の貼り薬として提供してもよい。例えば、活性成分は、Pharmaceutical Research, 3 (6): 318 (1986)に一般的に記述されたようにイオントホレシスにより該貼り薬から送達されうる。
【0017】
局所投与用に適応された医薬組成物は、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、粉末、溶液、ペースト、ジェル、スプレー、エアロゾル又は油として製剤化されうる。眼又は他の外部組織、例えば、口及び皮膚の治療には、該組成物は局所用軟膏又はクリームとして適用されることが好ましい。軟膏中に製剤化されるときは、該活性成分はパラフィン又は水溶性軟膏基材のいずれかと共に用いられる。または、該活性成分は水中油クリーム基材又は油中水基材を用いてクリーム中に製剤化してもよい。眼への局所適用のために適応された医薬組成物には、活性成分が適切な担体、特に水性溶媒中に溶解若しくは懸濁されている目薬が挙げらる。口に局所適用するように適応された医薬組成物には、菱形トローチ剤、パステルトローチ剤及び口内洗浄剤が含まれる。
【0018】
該医薬組成物は保存剤、可溶化剤、安定化剤、加湿剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、塩類(本発明の物質はそれ自体薬学的に許容しうる塩の形で提供される)、緩衝液、被覆剤又は抗酸化剤を含んでもよい。これらの医薬組成物は本発明の物質に加えて治療上活性な薬剤を含んでもよい。
【0019】
本発明の物質の用量は、治療すべき疾病又は障害、該状態の重篤度、及び治療される個体の年齢及び健康等に応じて広い範囲の間で変えることができ、医師が使用すべき適切な用量を最終的に決定することになる。
【0020】
この用量は適切なものとしてしばしば繰り返し用いられうる。若し副作用が発生するときは、該用量の量及び/又は頻度を、通常の臨床的実務に従って、減少させ又は他の方法で変更若しくは修正できる。
【0021】
このような組成物はヒト用又は動物用医薬として製剤化しうる。本適用は、論旨が明らかに別意を示さない限り、ヒトにも動物にも等しく適用されるものと解すべきである。
【0022】
本の第二の側面によれば、皮膚虚血症により特徴付けられる状態の治療のための方法であって、薬理学的に許容しうる酸性化剤、及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源若しくはそのための亜硝酸塩前駆体を含む組成物の投与を含む方法が提供される。
【0023】
本発明の第三の側面によれば、皮膚虚血症の治療における同時使用、分離使用又は逐次的使用のための組合せ調製品としての、薬理学的に許容しうる酸性化剤、及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源若しくはそのための亜硝酸塩前駆体を含む組成物が提供される。
【0024】
本発明の第四の側面によれば、皮膚虚血症の治療における組合せ調製物として使用するための、薬理学的に許容しうる酸性化剤及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源若しくはそのための亜硝酸塩前駆体を含むキットが提供される。
【0025】
本発明の第五の側面によれば、薬理学的に許容しうる酸性化剤及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源若しくはそのための亜硝酸塩前駆体を含む膜が提供される。該膜は、酸化窒素の通過に対して完全に透過性であってもよく、又は半透過性若しくは選択的透過性を含む部分的に透過性であってもよい。このような膜は皮膚と該組成物の直接的接触を防ぐことができ、しかも皮膚への酸化窒素の拡散を可能とすることができる。
【0026】
これは、裂けた皮膚の部分、開いた傷又は深刻な火傷の治療において特に有利である。この方法では、傷部分の完全性が保存される。適切な膜としては、ニトロセルロース、セルロース、アガロース、アルギン酸塩ゲル、ポリエチレン、ポリエステル(例えば、親水性ポリエステルブロック・コポリマー)などのポリマー物質が挙げられるが、これらに限定されない。実用的に使用可能な適切な膜は、 Sympatex (商標) である。これは親水性のポリエステル・ブロック・コポリマーの繊維から構成される。従って、本発明は、これら及びその他の疾病状態、例えば、皮膚虚血症及び/又は細菌、酵母若しくは真菌感染などの微生物感染の治療におけるこのような膜の使用に及ぶ。
【0027】
本発明の第二及びその後の側面の好ましい特徴は必要な変更を加えて第一の側面にも当てはまる。
【0028】
本発明はここに下記の実施例及び図を参照して記述されるが、これらは例示の目的でのみ提供されるものであり、本発明を限定するものと解すべきではない。
【0029】
実施例
実施例1:健常人でのNO発生ゲルの局所適用への微小循環の応答
酸化窒素発生ゲル(NO発生ゲル)は次のようにして調製した。亜硝酸ナトリウム(Analar(商標) グレード、シグマ,プール,ドーセット,UKから)をKYjelly(商標)(ジョンソン・アンド・ジョンソン)に添加して5%w/w溶液を作成した。アスコルビン酸(シグマ)もKYjelly(商標)に添加して5%w/w溶液を作成した。各溶液の約0.5mlを滅菌綿棒を用いて患者の皮膚の上で混合した。この二つの溶液を接触させると、結果として起こる反応は酸化窒素を発生させる。この反応はエチルアルコールに浸した紙又は綿棒でその皮膚をクリーニングすることにより停止する。
【0030】
図1を参照すると、健常人10名でNO発生ゲルの局所適用への微小循環の応答が測定された。偽薬の処置の効果は反対がわ手の上で同時に測定した。皮膚の微小循環容積は赤外ホトプレチスモグラフィ(PPG)で測定し、微小循環速度はレーザー・ドップラー・フラクシメトリー(LDF)で測定した。全ての試験は、各被験者について、午前のほぼ同じ時間に、静かな、隙間風のない、温度及び湿度の制御された実験室(24℃±1℃、相対湿度30〜40%)で行われた。
【0031】
偽薬による処置は正常被験者の前腕にも指にも微小循環血流に対して如何なる効果も持たなかった。活性ゲルによる処置への血管拡張薬応答は、全ての患者において活性ゲル適用の10分以内にプラトーに達した。健常人ボランティアにおいて、前腕皮膚及び指パルプの血流はNO発生ゲルの局所適用の後に顕著に増加した。この活性ゲルが前腕皮膚に適用されたとき、全ての被験者は容積及び流量の両方で活性ゲル処置に対する大きな血管拡張薬応答を示した。この血流の増加は活性ゲルの除去後にも持続した。この活性ゲルは指の微小循環容積(PPG)には有意の効果を示さなかった(図1、指パルプ)。しかしながら、微小循環流量は有意に増加し(p<0.01)、除去後も増加し続けた((p<0.01、図1,指パルプ)。
【0032】
実施例2:重篤な一次血管痙攣を患う患者におけるNO発生ゲルの局所適用への微小循環の応答
図2は重篤な一次血管痙攣を患う20名の患者で測定されたNO発生ゲルの局所適用への微小循環の応答を示す。偽薬による処置の効果は反対側の手の上で同時に測定された。条件は図1における健常人被験者への該処置の適用の条件と同一であった。皮膚の微小循環容積は赤外ホトプレチスモグラフィ(PPG)により測定し、微小循環速度はレーザー・ドップラー・フラクシメトリー(LDF)で測定した。
【0033】
偽薬による処置は全ての患者において前腕でも指でも微小循環血流には如何なる効果も及ぼさなかった。活性ゲルでの処置への血管拡張薬応答は活性ゲルの適用の10分以内に全ての患者でプラトー相に達した。このゲルが前腕の皮膚に適用されたとき、全ての患者は容積及び流量の両方で活性ゲルによる処置への大きな血管拡張薬応答を示した。血流におけるこの増加は両方の群(図2,前腕と指パルプ)で該活性ゲルの除去後にも持続した。指パルプへの活性ゲルの適用は微小循環容積の有意の増加(p<0.05)を示したが、これはゲルを除去すると急速に休止レベルに戻った。活性ゲルは指微小循環流量をも有意に(p<0.01)増加させ、正常値に達した。この増加は、ゲルの除去後、減少したものの、持続した(p<0.05)。
【0034】
実施例3:膜を通してもたらされる酸化窒素の発生
図3は先に詳述した反応から膜を通してもたらされる酸化窒素の発生を示す。酸化窒素の濃度は酸化窒素感受性メーター、データ取得システム及びIBM計算機に連結したモデル42CケミルミネセンスNO−NO2 −NOx アナライザー(サーモ・エンバイロンメンタル・インストルーメント・インク、MA,USA)で測定した。測定は連続して行い、読みは10秒毎に275分間行った。材料1は家庭のクリングフィルム、材料2は Saranwrap (商標) ( シグマ) 、そして材料3は Sympatex(商標) (アクゾー・ノーベル)であった。
【0035】
実施例4:三つの異なる膜材料へのNO発生ゲルの適用の微小循環の応答
図4は三つの異なる膜へのNO発生ゲルの適用、次いでこれを健常被験者の前腕皮膚への適用、への微小循環の応答を示す。条件は図1で健常被験者への該処置の適用に用いたものと同一であった。皮膚の微小循環容積は赤外ホトプレチスモグラフィ(PPG)により測定した。材料1は家庭のクリングフィルム、材料2は Saranwrap (商標) ( シグマ) 、そして材料3は Sympatex(商標) (アクゾー・ノーベル)であった。
【0036】
微小循環血容積の増加は皮膚への膜を通しての酸化窒素の拡散の反映である。酸化窒素の膜を通る移動はその膜の物理的特性を反映し、大きく変動しうる。材料番号3( Sympatex(商標) ,アクゾー・ノーベル)は優れた拡散特性を持っていた。
【0037】
実施例5:三つの異なる膜材料へのNO発生ゲルの適用の微小循環の応答
図5は三つの異なる膜へのNO発生ゲルの適用、次いでこれを健常被験者の前腕皮膚に適用、への微小循環の応答を示す。条件は図1における健常被験者への該処置の適用に用いたものと同一であった。皮膚微小循環速度はレーザー・ドップラー・フラクシメトリー(LDF)により測定した。
【0038】
微小循環速度の増加は皮膚への膜を通しての酸化窒素の拡散の反映である。膜を通しての酸化窒素の移動は膜の物理的特性の反映であり、大きく変動しうる。材料番号3( Sympatex(商標) ,アクゾー・ノーベル)は優れた拡散特性を持っていた。
【0039】
実施例6:膜を通る酸化窒素の発生の比較
図6は、10μm Sympatex(商標) 膜を通る上述の反応由来の酸化窒素の発生を示す。酸化窒素濃度は酸化窒素感受性メーター、データ取得システム及びIBM計算機に連結したモデル42CケミルミネセンスNO−NO2 −NOx アナライザー(サーモ・エンバイロンメンタル・インストルーメント・インク、MA,USA)で測定した。測定は連続して行い、読みは10秒毎に1350分間行った。
【0040】
図6に示す結果は、膜を通る拡散係数が亜硝酸イオン源と酸性化剤両者の濃度の直接の積である酸化窒素の生産に密接に関連することを示す。さらに、この結果は酸化窒素の基礎生産が、これらの試薬の混合の後、相当の期間持続することを証明する。
【0041】
実施例7:NO発生ゲルの適用への微小循環の応答
KYjelly(商標) 中に亜硝酸ナトリウムとアスコルビン酸両者の330mMを含む酸化窒素発生ゲルを、9名の健常被験者の前腕皮膚に直接適用し、同時に Sympatex(商標) 10μm膜(アクゾー・ノーベル)に適用し、これを次に被験者の反対側の手の前腕皮膚に適用した。条件及び実験方法は図1、2、4及び5で健常被験者へのNO発生ゲルの適用に用いられたものと同一であった。その結果を図7に示す。図7では混合の濃度が異なる単位である(即ち、%w/wの代わりにmMが使用)ことに注意すべきである。レーザー・ドップラー・フラクシメトリー(LDF)により皮膚の微小循環流量を測定した。
【0042】
微小循環流量における基底線からの統計学的に有意な増加は皮膚への膜を通しての酸化窒素の拡散の反映である。膜を通過するLDFにより示されたこの血管拡張は、NO発生ゲルが前腕の皮膚に直接適用された場合に観察されたものの60〜75%(平均64%)に及んだ。図7に示す結果は、直接適用への血管拡張薬応答がゲル適用の10分以内に全ての患者でプラトー相に到達したということを示す図1で記述した観察を支持する。量においては減少するもののプラトー相は、NO発生ゲルが膜に適用された場合にも16分以内に達成された。そしてこのプラトー相は膜拡散特性に関連する遅延相を反映する。
【0043】
実施例8:NO発生ゲルの抗微生物特性
10μm Sympatex(商標) 膜を通過する拡散の後のNO発生ゲルの抗微生物特性は次のようにして研究した。NOは、1%塩化ナトリウムを中間物として用いて、0.8%寒天ゲル中で亜硝酸ナトリウムとアスコルビン酸を混合することにより発生させた。この調製物を、ある濃度範囲の亜硝酸ナトリウムとアスコルビン酸を用い、S.アウレウスNCTC9353及び大腸菌NCTC10148について試験した。S.アウレウスと大腸菌の培養は2〜3コロニーを用いて20mlのLB(ルーリア−ベルタニ:バクト−トリプトン10g、バクト−イーストエキストラクト5g、及び塩化ナトリウム10g/l、pH7.5)ブロスに接種し、37℃で一晩インキュベートして調製した。NaCl中1.5%寒天の24mlにS.アウレウスか又は大腸菌の1mlを接種し、ペトリ皿に注いだ。膜のディスク(直径100mm)を70%エタノールで滅菌し、次にこのディスクを層流キャビネット中に置いてエタノールを蒸発させた。亜硝酸ナトリウムかアスコルビン酸のいずれかを最終濃度で500mM、250mM、165mM、50mM、25mM、5mM、2.5mM又は0.5mM含む1%NaCl中0.8%寒天の5mlを調製した。使用時の最終濃度はその半分であった。
【0044】
無菌の逆さにしたペトリ皿の蓋の部分の中央に、亜硝酸ナトリウムとアスコルビン酸の各濃度の1mlを添加し混合した。次に、無菌のピンセットを用いて消毒した膜をこの上に直接置いた。いずれの方向にも均等に蓋の端からはみ出るように膜を注意深く配置した。次に、ペトリ皿の底の部分を逆さにして蓋/混合物/膜の配列の上部の上に置き、膜と逆さにした接種した寒天の間に2〜3mmの隙間を残すようにした。
【0045】
この装置を37℃で一晩インキュベートした後取り出した。(逆さにした)そのペトリ皿の底の部分を除去し、寒天の中央部分を滅菌プラスチック計量コップを用いて円状にカットして試料とした。この寒天を、次に、10mlのLBブロスと5mlの滅菌ガラスビーズ中で摩砕した。連続希釈を行い、試料を血液寒天平板上に塗布し、それを37℃で24時間インキュベートした。次いで、生存コロニーを数えた。
【0046】
酸化窒素の抗微生物特性は50mMを越える濃度で見られた。この濃度未満では、部分的又は全く抗微生物活性は見られなかった。この濃度を越えると、細胞溶解が起こり、該細菌の完全な死滅に至る。図8に示す結果は種々の濃度のNO発生ゲル及び Sympatex(商標) 10μm膜を通過して得られる拡散の抗微生物効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、健常人の前腕の皮膚及び指のパルプにおける微小循環血流に及ぼす該治療の直接適用及びその後の適用除去の効果を示す。垂直軸は血流、即ち、微小循環容積に関するホトプレスチモグラフィー(PPG,光学的容積変動記録法)及び微小循環流量(赤血球カウント×速度)に関するレーザー・ドップラー・流量測定法(LDF)である。水平軸は分で表した時間である。NS=有意でない。示した点は平均値を表す。誤差のバーは95%信頼性である。* =p<0.05、**=p<0.01、*** =p<0.001、↑=ゲルの適用、そして↓=ゲルの除去。
【図2】 図2は、重篤なレイノード現象を患う患者の前腕及び指のパルプにおける微小循環血流に及ぼす該治療の直接適用及びそれに続く適用の除去の効果を示す。垂直の軸は血流、即ち、微小循環容積に関するホトプレスチモグラフィー(PPG)及び微小循環流量に関するレーザー・ドップラー・流量測定法(LDF)である。水平軸は分で表した時間である。
【図3a】 図3aは、Saranwrap(商標)(SW−01)を通過する酸化窒素の拡散を示す。ここで、垂直軸は酸化窒素の濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。用いた結果を示す。
【図3b】 図3bは、クリングフィルム(CF−02)を通過する酸化窒素の拡散を示す。ここで、垂直軸は酸化窒素の濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。用いた結果を示す。
【図4】 図4は、健常人における前腕皮膚の微小循環血流に及ぼす膜を通した処置の拡散効果を示す。垂直軸は微小循環容積に関する血流、即ち、ホトプレスチモグラフィー(PPG)であり、水平軸は分で表した時間である。
【図5】 図5は、健常人における前腕皮膚の微小循環血流に及ぼす膜を通した処置の拡散効果を示す。垂直軸は血流、即ち、微小循環流量に関するレーザー・ドップラー・流量測定法(LDF)であり、水平軸は分で表した時間である。
【図6a】 図6aは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(500mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。この図の最初のピークは検出装置の全スケール振り切れのため、人為的に平坦化している。
【図6b】 図6bは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(250mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。この図の最初のピークは検出装置の全スケール振り切れのため、人為的に平坦化している。
【図6c】 図6cは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(165mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図6d】 図6dは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(50mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図6e】 図6eは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(25mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図6f】 図6fは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(5mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図6g】 図6gは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(2.5mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図6h】 図6hは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸ナトリウム(0.5mM)及びアスコルビン酸の膜透過拡散を示す。この数値は Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜を通過する酸化窒素の拡散を示す。垂直軸はパートパーミリオン(PPM)での酸化窒素濃度を示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図6i】 図6iは、1%の塩化ナトリウムを中間体として用いる、0.8%寒天ゲル中の亜硝酸塩(対照)の膜透過拡散を示す。
【図7】 図7は、前腕皮膚への、KYjelly(商標) 中の330mMの亜硝酸ナトリウムとアスコルビン酸から成る酸化窒素発生ゲルの適用、及び同時に Sympatex(商標) 10μm(アクゾー・ノーベル)膜への適用、次いでこれを9名の健常人の反対側の手の前腕皮膚に適用したものの結果を示す。条件及び実験方法は図1、2、4及び5における健常人へのNO発生ゲルの適用の場合と同じであった。垂直軸はレーザー・ドップラー・流量測定ユニットを示し、水平軸は分で表した時間を示す。
【図8】 図8は、スタフィロコッカス・アウレウスNCTC9353及び大腸菌NCTC10148に対する異なる亜硝酸イオン濃度でのNO発生ゲルの抗微生物活性を示す。垂直軸は百分率として微生物の生存率を示し、水平軸はNOゲル濃度をmMで示す。

Claims (11)

  1. 皮膚潰瘍、術後の外傷及び火傷からなる群から選択される傷の治療のための薬剤の調製における、薬理学的に許容しうる酸性化剤及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源からなる組み合わせの使用であって、前記酸性化剤は有機酸であり、かつ薬剤の適用部位においてpHをpH2〜pH7の範囲のpHに低下させるように適応される、使用。
  2. 前記有機酸がアスコルビン酸である、請求項1に記載の使用。
  3. 亜硝酸イオン源が亜硝酸アルカリ金属又は亜硝酸アルカリ土類金属である、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記薬剤が気体透過性膜をさらに含むものである、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記膜が酸化窒素の通過に対して完全に透過性である、または部分的に透過性である、請求項4に記載の使用。
  6. 皮膚潰瘍、術後の外傷及び火傷からなる群から選択される傷の治療における同時使用、分離使用又は逐次使用のための組合せ調製品としての、薬理学的に許容しうる酸性化剤及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源からなる組成物であって、前記酸性化剤は有機酸であり、かつ組成物の適用部位においてpHをpH2〜pH7の範囲のpHに低下させるように適応される、組成物。
  7. 皮膚潰瘍、術後の外傷及び火傷からなる群から選択される傷の治療において組合せ調製品として使用するための、薬理学的に許容しうる酸性化剤及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源からなるキットであって、前記酸性化剤は有機酸であり、かつキットの適用部位においてpHをpH2〜pH7の範囲のpHに低下させるように適応される、キット。
  8. 気体透過性膜をさらに含む、請求項7に記載のキット。
  9. 薬理学的に許容しうる酸性化剤及び薬理学的に許容しうる亜硝酸イオン源からなる組み合わせが適用されている、皮膚潰瘍、術後の外傷及び火傷からなる群から選択される傷の治療における使用のための、気体透過性膜であって、前記酸性化剤は有機酸であり、かつ適用部位においてpHをpH2〜pH7の範囲のpHに低下させるように適応される、気体透過性膜。
  10. 前記有機酸がアスコルビン酸である請求項9に記載の気体透過性膜。
  11. 亜硝酸イオン源が亜硝酸アルカリ金属又は亜硝酸アルカリ土類金属である、請求項9または10に記載の気体透過性膜。
JP2000603682A 1999-03-09 2000-03-09 皮膚虚血症を治療するための硝酸塩源及び酸性化剤を含む医薬組成物 Expired - Fee Related JP5084985B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9905425.6A GB9905425D0 (en) 1999-03-09 1999-03-09 Pharmaceutical composition
GB9905425.6 1999-09-03
PCT/GB2000/000853 WO2000053193A1 (en) 1999-03-09 2000-03-09 Pharmaceutical composition containing nitrate source and an acidifying agent for treating skin ischaemia

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002538210A JP2002538210A (ja) 2002-11-12
JP5084985B2 true JP5084985B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=10849290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000603682A Expired - Fee Related JP5084985B2 (ja) 1999-03-09 2000-03-09 皮膚虚血症を治療するための硝酸塩源及び酸性化剤を含む医薬組成物

Country Status (11)

Country Link
US (3) US20020090401A1 (ja)
EP (1) EP1161248B1 (ja)
JP (1) JP5084985B2 (ja)
AT (1) ATE430573T1 (ja)
AU (1) AU2931500A (ja)
DE (1) DE60042153D1 (ja)
DK (1) DK1161248T3 (ja)
ES (1) ES2326729T3 (ja)
GB (1) GB9905425D0 (ja)
PT (1) PT1161248E (ja)
WO (1) WO2000053193A1 (ja)

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6780849B2 (en) 2000-12-21 2004-08-24 Scimed Life Systems, Inc. Lipid-based nitric oxide donors
AU2002336401A1 (en) * 2001-09-05 2003-03-18 Cyterra Corporation Nitric oxide generation
ES2294543T3 (es) 2003-07-09 2008-04-01 The Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary, Department Of Heal Uso de sales de nitrilo para el tratamiento de afecciones cardiovasculares.
US7362274B1 (en) * 2004-07-09 2008-04-22 Huan-Cheng Lien Coupled feed-in butterfly shaped left/right hand circularly polarized microstrip antenna
US7618594B2 (en) 2004-08-18 2009-11-17 Geno Llc Conversion of nitrogen dioxide (NO2) to nitric oxide (NO)
CA2576957C (en) 2004-08-18 2013-04-02 Geno Llc Conversion of nitrogen dioxide (no2) to nitric oxide (no)
ATE429255T1 (de) * 2005-03-24 2009-05-15 Nolabs Ab Kosmetische behandlung mit stickoxid, vorrichtung zur durchführung dieser behandlung und herstellungsverfahren dafür
WO2006128121A2 (en) 2005-05-27 2006-11-30 The University Of North Carolina At Chapel Hill Nitric oxide-releasing particles for nitric oxide therapeutics and biomedical applications
GB0607402D0 (en) 2006-04-12 2006-05-24 Barts & London Nhs Trust Therapeutic composition and use
WO2009006701A1 (en) * 2007-07-12 2009-01-15 Peter O'gorman Topical medicament
US9278157B2 (en) 2007-08-09 2016-03-08 Insense Limited Nitric oxide-generating skin dressings
GB0715556D0 (en) * 2007-08-09 2007-09-19 Insense Ltd Improvements relating to skin dressings
US20090130233A1 (en) * 2007-10-24 2009-05-21 Baker Christopher G Two part lotion
US8877508B2 (en) 2007-10-30 2014-11-04 The Invention Science Fund I, Llc Devices and systems that deliver nitric oxide
US8980332B2 (en) 2007-10-30 2015-03-17 The Invention Science Fund I, Llc Methods and systems for use of photolyzable nitric oxide donors
US10080823B2 (en) 2007-10-30 2018-09-25 Gearbox Llc Substrates for nitric oxide releasing devices
WO2009065142A2 (en) 2007-11-15 2009-05-22 Biomedical Research Foundation Of Northwest Louisiana Use of nitrite salts in chronic ischemia
WO2009086470A2 (en) * 2007-12-27 2009-07-09 Aires Pharmaceuticals, Inc. Aerosolized nitrite and nitric oxide - donating compounds and uses thereof
WO2009097343A1 (en) 2008-01-28 2009-08-06 Geno Llc Conversion of nitrogen dioxide (no2) to nitric oxide (no)
US8303995B1 (en) * 2008-06-13 2012-11-06 Board Of Regents, The University Of Texas System Nitrite formulations and their use as nitric oxide prodrugs
EP2300603A4 (en) * 2008-06-24 2011-08-03 Micropharma Ltd OXIDE DEVICE AND METHOD FOR WOUND HEALING, TREATMENT OF SKIN DISEASES AND MICROBIAL INFECTIONS
US8607785B2 (en) * 2008-08-21 2013-12-17 Geno Llc Systems and devices for generating nitric oxide
WO2010147742A2 (en) 2009-06-18 2010-12-23 Theravasc Inc. Use of nitrite salts in treating tissue damage
US8613958B2 (en) 2009-06-22 2013-12-24 Geno Llc Nitric oxide therapies
ES2958410T3 (es) 2009-08-21 2024-02-08 Novan Inc Geles tópicos
EP2467173B8 (en) 2009-08-21 2019-06-19 Novan, Inc. Wound dressings, methods of using the same and methods of forming the same
CA2777066C (en) 2009-10-14 2020-02-18 TheraVasc, LLC Pharmaceutical formulations of nitrite and uses thereof
EP2501427B1 (en) * 2009-11-20 2018-03-21 Geno LLC Nitric oxide delivery system
US8591876B2 (en) 2010-12-15 2013-11-26 Novan, Inc. Methods of decreasing sebum production in the skin
WO2012118829A2 (en) 2011-02-28 2012-09-07 Novan, Inc. Tertiary s-nitrosothiol-modified nitricoxide-releasing xerogels and methods of using the same
AU2012296358B2 (en) * 2011-08-17 2016-04-21 Board Of Regents, The University Of Texas System Method of producing physiological and therapeutic levels of nitric oxide through an oral delivery system
EP2958573B1 (en) 2013-02-20 2019-05-08 The Board of Supervisors of the Louisiana State University Mechanical and Agricultural College Pharmaceutical formulations of nitrite and uses thereof
GB201309091D0 (en) * 2013-05-20 2013-07-03 Edixomed Ltd Dressing system
GB201309092D0 (en) 2013-05-20 2013-07-03 Edixomed Ltd Transdermal delivery system
GB201420761D0 (en) 2014-11-21 2015-01-07 Edixomed Ltd And First Water Ltd Dressing system
TWI562038B (en) * 2015-07-08 2016-12-11 Wistron Corp Method of detecting touch position and touch apparatus thereof
GB201520990D0 (en) 2015-11-27 2016-01-13 Edixomed Ltd Dressing system
WO2020227367A1 (en) * 2019-05-06 2020-11-12 Pneuma Nitric Oxide, Llc Nitric oxide compositions and topical uses thereof
EP3980032A1 (en) 2019-06-04 2022-04-13 Thirty Respiratory Limited Methods and compositions for generating nitric oxide and uses thereof to deliver nitric oxide via the respiratory tract
BR112021023832A8 (pt) 2019-06-04 2023-02-28 Thirty Holdings Ltd Métodos e composições para geração de óxido nítrico e usos dos mesmos
GB2610721B (en) 2020-04-23 2024-07-31 Thirty Respiratory Ltd Compositions for treating and combatting tuberculosis
BR112022021454A2 (pt) 2020-04-23 2023-01-31 Thirty Respiratory Ltd Óxido nítrico ou composições liberadoras de óxido nítrico para uso no tratamento de sars-cov e sars-cov-2

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH629100A5 (de) * 1979-09-27 1982-04-15 Solco Basel Ag Hautpraeparat.
US4946870A (en) * 1986-06-06 1990-08-07 Union Carbide Chemicals And Plastics Company Inc. Delivery systems for pharmaceutical or therapeutic actives
DK0644766T3 (da) * 1992-06-08 1999-10-11 Pitmy Int Nv Dinitrogenoxid-holdigt dermatologisk præparat
US6709681B2 (en) * 1995-02-17 2004-03-23 Aberdeen University Acidified nitrite as an antimicrobial agent
BR9507099A (pt) * 1994-02-21 1997-09-16 Aberden University Forma de dosagem método de esterilização composição esterilizante e suplemento alimentar animal compreendendo nitrito acidificado como um agente anti-microbiano
US5648101A (en) * 1994-11-14 1997-07-15 Tawashi; Rashad Drug delivery of nitric oxide
JP3002772B2 (ja) * 1996-05-15 2000-01-24 マルホ株式会社 貼付剤及びその製造法
US6207713B1 (en) * 1997-09-17 2001-03-27 Eric T. Fossel Topical and oral delivery of arginine to cause beneficial effects
US5994444A (en) * 1997-10-16 1999-11-30 Medtronic, Inc. Polymeric material that releases nitric oxide
US6103275A (en) * 1998-06-10 2000-08-15 Nitric Oxide Solutions Systems and methods for topical treatment with nitric oxide
US7404990B2 (en) * 2002-11-14 2008-07-29 Air Products And Chemicals, Inc. Non-thermal process for forming porous low dielectric constant films
US7056840B2 (en) * 2003-09-30 2006-06-06 International Business Machines Corp. Direct photo-patterning of nanoporous organosilicates, and method of use

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002538210A (ja) 2002-11-12
US20020090401A1 (en) 2002-07-11
AU2931500A (en) 2000-09-28
ATE430573T1 (de) 2009-05-15
US20150004258A1 (en) 2015-01-01
DE60042153D1 (de) 2009-06-18
WO2000053193A1 (en) 2000-09-14
PT1161248E (pt) 2009-08-05
EP1161248B1 (en) 2009-05-06
GB9905425D0 (en) 1999-05-05
ES2326729T3 (es) 2009-10-19
DK1161248T3 (da) 2009-08-31
US20080226751A1 (en) 2008-09-18
EP1161248A1 (en) 2001-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5084985B2 (ja) 皮膚虚血症を治療するための硝酸塩源及び酸性化剤を含む医薬組成物
US20050142218A1 (en) Pharmaceutical composition containing nitrate source and an acidifying agent for treating skin ischaemia
CA2453243C (en) Treatment of nail infections with no
ES2261659T3 (es) Un medicamento o una preparacion que contiene un metal tal como plata, oro, platino o paladio como un agente antimicrobiano y su uso para el tratamiento de estados inflamatorios de la piel.
AU2001284191B2 (en) Transdermal pharmaceutical delivery composition
EP1315509B1 (en) Nitrogen oxide for use in the treatment of drug resistant organisms
AU2001284191A1 (en) Transdermal pharmaceutical delivery composition
AU2002318001A1 (en) Treatment of nail infections with NO
CA2463991A1 (en) Therapeutic composition and use
AU2002334190A1 (en) Therapeutic composition and use
US11786561B2 (en) Approach to sustained production and delivery of nitric oxide and s-nitrosothiols
RU2481834C2 (ru) Антимикробная композиция для лечения ран и ожогов
KR100483227B1 (ko) 푸시딘산외용분사제조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100727

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101021

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101028

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110726

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5084985

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees