JP5082550B2 - 水圧転写方法及び水圧転写加飾成型品 - Google Patents
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こうした装飾方法として、水圧を利用した水圧転写法が知られている。この水圧転写法は、水溶性あるいは水膨潤性の基材フィルムに、所望の装飾層を印刷した転写フィルムを用意し、該転写フィルムの装飾層に、有機溶剤からなる活性剤組成物を塗布して、該装飾層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化(活性化)させる。その前又は後に、前記転写フィルムを転写用の印刷層面を上面にして、水面上に浮遊させ、次いで、該転写フィルム上に被転写体となる物品を押圧して、水圧によって転写フィルムを被転写体の装飾処理をすべき被転写面に密着させた後、基材フィルムを除去して装飾層を転写する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献2及び3に開示される活性剤組成物で用いられる体質顔料や超微粒子シリカはインクずれを防止し、被転写体の押入れに伴う転写フィルムの変形に追従できる伸展性を与えうる。しかしながら、スプレーコート法により活性剤組成物を塗布する場合には、体質顔料や微粒子シリカが活性剤組成物を噴射するためのノズルを閉塞し、活性剤組成物の塗布が良好に行われない、上記活性剤組成物は樹脂成分が多すぎるために、粘度が高く、エアー圧を上げてもきれいなミスト状になりにくく、安定した噴霧が行えない場合があった。
このように、多種多様な状況に対応すべく、水圧転写方法について、さらなる改良が望まれていた。
すなわち、本発明は、
(1)基材フィルムと印刷層とからなる水圧転写フィルムを用い、該水圧転写フィルムを、基材フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させて印刷層を被転写体に転写する水圧転写方法であって、該水圧転写フィルムを水面に浮遊させる前又は後に、該印刷層に活性剤組成物を塗布量10〜20g/m2で塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる活性化工程を有し、該印刷層を形成するインキの塗布量が0.5〜1.5g/m2である水圧転写方法、
(2)活性剤組成物が、1価アルコール、ケトン類、及びエステル類を含有する上記(1)に記載の水圧転写方法、
(3)活性剤組成物が、さらに可塑剤を含有し、該可塑剤の含有量が35質量%以下である上記(2)に記載の水圧転写方法、
(4)可塑剤がフタル酸エステルであり、その含有量が10〜35質量%である上記(3)に記載の水圧転写方法、
(5)1価アルコールが、イソプロピルアルコール、及びイソブチルアルコールから選ばれる少なくとも1種である上記(2)〜(4)のいずれかに記載の水圧転写方法、
(6)ケトン類が、ジブチルケトン、及びジイソブチルケトンから選ばれる少なくとも1種である上記(2)〜(5)のいずれかに記載の水圧転写方法、
(7)エステル類が、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メトキシブチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、及びシュウ酸ジブチルから選ばれる少なくとも1種である上記(2)〜(6)のいずれかに記載の水圧転写方法、及び
(8)上記(1)〜(7)のいずれかの水圧転写方法により得られる水圧転写加飾成型品、
を提供するものである。
本発明の水圧転写方法は、基材フィルムと印刷層とからなる水圧転写フィルムを用い、該水圧転写フィルムを、基材フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させて印刷層を被転写体に転写する水圧転写方法であって、該水圧転写フィルムを水面に浮遊させる前又は後に、該印刷層に活性剤組成物を塗布量10〜20g/m2で塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化(以下、これを単に活性化ということがある。)させる活性化工程を有し、該印刷層を形成するインキの塗布量が0.5〜1.5g/m2であることを特徴とする。
以下、本発明の水圧転写方法により成型品を製造する方法について説明する。
工程(A)は、基材フィルムと印刷層とからなり、該印刷層を形成するインキの塗布量が0.5〜1.5g/m2である水圧転写フィルムの印刷層に活性剤組成物を塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化(以下、単に活性化ということがある。)させる工程であり、該活性剤組成物の塗布は、水圧転写フィルムを水面上に浮遊させる前又は後に行うものである。
基材フィルムと印刷層とからなる水圧転写フィルムは、基材フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させる。水圧転写フィルムを水面に浮遊させるには、枚葉の印刷物を1枚ずつ浮遊させてもよく、また水を一方向に流し、その水面上に連続帯状の水圧転写フィルムを、連続的に供給して浮遊させてもよい。
活性剤組成物は、水圧転写フィルムにおける転写用の印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる機能を有するものであり、そのためにはある程度の時間を要する。一方、被転写体の被転写面に転写用の印刷層を転写させる工程が水中で完了するまで蒸発してしまうことがないようにすることが肝要である。従って、多種多様な使用状況において最適な条件で被転写体に印刷層を転写するためには、活性剤組成物中の溶剤の種類及び含有量の制御することが重要である。
活性剤組成物を、水圧転写フィルムの印刷層に施すには、グラビアオフセットコート、グラビアコート、ロールコート、バーコート、スプレーコートなどの方法を用いることができるが、上記の観点からは、スプレーコート法が好ましい。
工程(B)は、前記活性化工程を経た水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって該水圧転写フィルムを被転写体の被転写面に密着させる工程である。
図2は、当該工程(B)を概念的に示す説明図である。すなわち、当該工程(B)においては、水面W上に浮遊させた水圧転写フィルム10’の上から、被転写体7を、その被転写面8が下方となるようにして下降させて、被転写体7を水中に押し込むことで、その被転写面8の形状に沿って該水圧転写フィルム10’を伸ばし変形させて、水圧によって被転写面8に水圧転写フィルム10’を密着させる。なお、水圧転写フィルム10’を水面Wに浮かべてその基材フィルム1’が水と接した際、該基材フィルム1’が水膨潤性の場合には膨潤し、水溶性の場合は溶解する。従って、基材フィルム1’が水膨潤性の場合は、該基材フィルム1’は、印刷層6’と一体となって被転写面8に密着する。一方、基材フィルム1’が水溶性の場合には、完全に水に溶解し印刷層6’のみが水面上に浮遊する場合と基材フィルム1’の一部が溶解し一部が残存する場合とがある。前者の印刷層6’のみが水面上に浮遊する場合は、被転写体7には印刷層6’のみが密着した状態となる。
また、前記被転写体の被転写面には、水圧転写フィルムの印刷層表面との間の密着性を良好にするために、プライマー層を予め形成しておくこともできる。
工程(C)は、被転写体の被転写面に密着した水圧転写フィルムの基材フィルムを完全に除去して印刷層のみを転写する工程である。
当該工程(C)においては、基材フィルムも印刷層と共に被転写体に押圧され被転写体に密着した場合に、その基材フィルムを溶解あるいは洗浄で除去し、印刷層のみを被転写体上に残す工程である、従って、被転写体を水中に押込み、水圧を印加する際に、水面上に印刷層のみが浮遊している場合には、この工程(C)は不要である。つまり、工程(C)は、水圧転写フィルムの基材フィルムの少なくとも一部が溶解せずに被転写体上に残存している場合に、被転写体の被転写面に転写された印刷層が十分に密着後、その基材フィルムを除去する工程である。
工程(D)は、転写された印刷層上に、必要に応じ保護膜を形成する工程である。
当該工程(D)においては、前記工程(C)にて被転写体の被転写面に転写された印刷層に対し、表面強度向上、表面保護、表面艶調整などのために必要に応じ塗装を施し、透明保護膜を形成する。この透明保護膜としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など、具体的にはウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ケイ素系樹脂などが用いられる。塗装方法としては、スプレー塗装、静電塗装、刷毛塗り、浸漬塗装、など公知の方法を用いることができる。
本発明の水圧転写方法により得られる水圧転写加飾成型品は、特に高い意匠性が要求される自動車内装材、建材、家具類、電気製品のハウジングなどとして好適に用いられる。
本発明で用いる水圧転写フィルムは、基材フィルムと、転写用の印刷層とを有する。
図1は、水圧転写用フィルムの構成の一例を示す概略断面図である。水圧転写用フィルム10は、基材フィルム1の一方の面に、グラビア印刷により、第1の絵柄層2、第2の絵柄層3、第3の絵柄層4及び第4の絵柄層5が、順に設けられ、印刷層6が形成されている。
フィルムを構成する樹脂としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、デキストリン、ゼラチン、にかわ、カゼイン、セラック、アラビアゴム、澱粉、蛋白質、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体、酢酸ビニルとイタコン酸との共重合体、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。なお、基材フィルムには、マンナン、キサンタンガム、グアーガム等のゴム成分が添加されていてもよい。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、ポリビニルアルコールの重合度、ケン化度、及び澱粉やゴム等の添加剤の配合量等を変えることにより、基材フィルムに対して転写用の印刷層を形成する際に必要な機械的強度、取り扱い中の耐湿性、水面に浮かべてからの吸水による柔軟化の速度、水中での延展又は拡散に要する時間、転写工程での変形のし易さ等を適宜調節することができる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは水溶性ではあるが、水に溶解する前段階では水に膨潤して軟化しつつもフィルムとして存続することが好ましい。フィルムとして存続している状態にあるときに水圧転写を行なうことにより、水圧転写時の転写用の印刷層の過度の流動、変形を防止することができるからである。
本発明で用いる水圧転写フィルムは、転写用の印刷層を有し、該印刷層を形成するインキの塗布量は0.5〜1.5g/m2であることを要し、0.7〜1.4g/m2であることが好ましい。
該印刷層を形成するためのインキとしては、従来公知のものを適宜選択して用いることができ、例えばチタン白、アンチモン白、鉛白、鉄黒、黄鉛、チタンイエロー、朱、カドミウムレッド、群青、コバルトブルー、パール顔料、アルミペースト等のシルバー顔料などの無機顔料;カーボンブラック(墨インキ)、ベンジジンイエロー、イソインドリノンイエロー、ポリアゾレッド、キナクリドンレッド、インダスレンブルー、フタロシアニンブルー等の有機顔料を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル等の有機系化合物や、粒径0.2μm以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機質系化合物が挙げられ、また、光安定剤としては、例えばビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤などを挙げることができる。
なお、これら紫外線吸収剤や光安定剤の含有量は、それぞれ0.5〜10質量%程度である。
グラビア印刷方法においては、基材の一方の面に、グラビア印刷により、重ね刷りが行われ、絵柄層2層以上を有する印刷層が形成される。この重ね刷りにおいては、例えばカラー写真などを印刷する場合、通常3〜7回重ね刷りするのが一般的である。4色刷りでは、例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(黒)が一般に用いられる。
各絵柄層を形成するインキの塗布量は、その合計が上記の印刷層を形成するインキの塗布量の範囲内にあれば特に制限はなく、0.5〜1.5g/m2であることを要し、0.7〜1.4g/m2であることが好ましい。
活性剤組成物は、水圧転写フィルム上の印刷層に塗布することで、適度に印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる(活性化させる)ものであり、被転写体に印刷物が転写されるまでその状態を維持することができるものである。
本発明で用いる活性剤組成物は、このような性質を有すれば特に制限はないが、1価アルコール、ケトン類、及びエステル類を含有することが好ましい。
また、エステル類としては、具体的には、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチル、メトキシブチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、シュウ酸ジブチルなどが挙げられる。これらのうち酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メトキシブチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、及びシュウ酸ジブチルから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
脂肪族炭化水素としては、ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、オクタン、イソオクタンなどが挙げられ、これらのうちヘプタンが好ましい。
エーテル類としては、ブチルセロソルブ、イソアミルセロソルブなどが挙げられ、このうちブチルセロソルブが好ましい。
可塑剤としては、フタル酸エステルが好ましく、フタル酸エステルとしては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソオクチルなどが挙げられる。これらのうちフタル酸ジメチルが活性状態を安定化させるのとともに、適度に他の溶剤とともに蒸発する点から好ましい。
可塑剤の含有量の下限値については特に制限はないが、効果の点から5質量%以上であることが好ましい。すなわち可塑剤の含有量は5〜35質量%の範囲が好ましく、10〜35質量%の範囲がより好ましく、10〜20質量%がさらに好ましい。
なお、各例で得られた転写用印刷物及び水圧転写成型品について以下に示す性能評価を行った。
(1)活性化状態の評価
水圧転写フィルムの印刷層に、各実施例及び比較例で調製した活性剤組成物を塗布して、絵柄の状態を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;均一に絵柄が伸長し、柄のゆがみ及び柄ぼけがない。
△;一部にクラック又は亀裂が発生し、部分的な伸長となる。
×;全体的に絵柄がくずれて意匠性が損なわれる。
活性化された絵柄を被転写体に転写した後の絵柄の転写状態を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;均一に絵柄が転写されている。
△;一部柄にすじや、かすれが生じている。
×;柄にむらや濃度変化が生じ、意匠の再現が不可能である。
活性化された絵柄を被転写体に転写した後の絵柄の柄流れの状態を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;均一に絵柄が転写されており、柄の曲がりがない。
△;一部柄の曲がりが生じている。
×;基材の一部にはじき等による絵柄が転写されていない部分がある。
活性化された絵柄を被転写体に転写した後の、柄割れを目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;柄の割れはない。
△;一部柄の割れが生じている。
×;全体に柄の割れが生じ、意匠の再現が不可能である。
転写時、水洗時にエアーがみ、溶剤揮発によるピンホールが認められ、絵柄が転写されず基材が見える状態であるか否かについて目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;ピンホールなし。
△;ピンホールが若干見られたが実用上は問題ない程度である。
×;絵柄全体にピンホールが発生した。
被転写体に転写し、乾燥し、透明保護層を設けた後の被転写体に対して、意匠性を柄と伸びを考慮して目視にて評価した。評価基準は以下のとおりである。
○;意匠性が良好である。
△;意匠性に一部不具合がある。
×;全体的に意匠性が損なわれている。
(1)水圧転写フィルムの作製
基材フィルムとして、水溶性であるPVAフィルム[日本合成化学工業(株)製、「ハイセロンC−300」、厚さ40μm]を用い、その片面に電動式グラビア印刷機にて、グラビアインキ(ザ・インクテック(株)、「KLCF」)を用いて、第2表に示す塗布量で印刷層(木目模様)を設けることにより水圧転写フィルムを作製した。
なお、インキの塗布量は、インキの塗布前後の質量を測定し、その差とした。
第1表に示す成分を第1表に示す含有量となるように混合して活性剤組成物を調製した。
上記(1)で得た水圧転写フィルムを図2の如く、水温30℃の水面W上にこの転写用印刷物10’をその基材フィルム1’側が水面側を向く様にして浮遊させた。2分経過後に(2)で調製した活性剤組成物をスプレーコート法により第2表で示す塗布量で塗工した。15秒経過後、基材フィルム1’が膨潤状態となった後に、ABS樹脂製成型体の被転写体7を、水圧転写フィルム10’の上方から押入れて、被転写体7の被転写面8に水圧転写フィルム10’を延展させ密着させた。この後、該水圧転写フィルムが表面に延展し密着した被転写体を水中から引出した。次に、脱基材フィルムの工程(上記工程(C))として、該被転写体に40℃の温水シャワーを1分間噴射した後、さらに清水シャワーを噴射して、被転写体上に付着している該水圧転写フィルムの基材フィルムを除去した。次いで、被転写体を乾燥して、印刷層が被転写体に転写された転写物品を得た。
次いで、転写物品の印刷層の表面に、透明保護層として厚さ10μmのアクリル系樹脂層を形成して、水圧転写加飾成型品を作製した。
なお、活性剤組成物の塗布量は、別に200×400mmの紙を用意して、各例と同じ条件で活性剤組成物を塗布した際の、塗布前の紙の質量と、塗布後10秒以内の質量とを測定し、その質量の差とする。
上記方法にて評価した結果を第2表に示す。
1’ 基材フィルム
2 第1の絵柄層
3 第2の絵柄層
4 第3の絵柄層
5 第4の絵柄層
6 印刷層
6’ 活性剤含有印刷層
7 被転写体
8 被転写面
10 印刷物
10’転写用印刷物(水圧転写フィルム)
W 水面
Claims (6)
- 基材フィルムと印刷層とからなる水圧転写フィルムを用い、該水圧転写フィルムを、基材フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させて印刷層を被転写体に転写する水圧転写方法であって、該水圧転写フィルムを水面に浮遊させる前又は後に、該印刷層に活性剤組成物を塗布量10〜20g/m2で塗布し、該印刷層の少なくとも一部を溶解又は膨潤して軟化させる活性化工程を有し、該印刷層を形成するインキの塗布量が0.5〜1.5g/m2であり、該活性剤組成物が1価アルコール、ケトン類、及びエステル類を含有し、かつ該ケトン類がジブチルケトン、及びジイソブチルケトンから選ばれる少なくとも1種である水圧転写方法。
- 活性剤組成物が、さらに可塑剤を含有し、該可塑剤の含有量が35質量%以下である請求項1に記載の水圧転写方法。
- 可塑剤がフタル酸エステルであり、その含有量が10〜35質量%である請求項3に記載の水圧転写方法。
- 1価アルコールが、イソプロピルアルコール、及びイソブチルアルコールから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の水圧転写方法。
- エステル類が、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メトキシブチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、及びシュウ酸ジブチルから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の水圧転写方法。
- 請求項1〜5のいずれかの水圧転写方法により得られる水圧転写加飾成型品の製造方法。
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