JP5067514B1 - エアーブロー装置とこれを備えたバグフィルタ集塵機 - Google Patents

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Abstract

【課題】低騒音で、払落し性能に優れるとともに、コンパクトなバグフィルタ集塵機を得るのに好適なエアーブロー装置と、これを備えたバグフィルタ集塵機を提供する。
【解決手段】エアーブロー装置1のブローチューブ2は、圧縮空気の供給手段(圧縮空気供給パイプ4)に一端21Aを開口し、他端21Bを閉じた第1の筒体21と、この第1の筒体21をその径方向に貫通する第2の筒体22と、を備え、そのブローチューブ2の複数の噴射穴3は、第1の筒体21に設けられるとともに、第2の筒体22を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で配置されており、前記複数の噴射穴3から圧縮空気が噴射するときに、それぞれの噴射穴から噴射した圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消される。
【選択図】図1

Description

本発明は、バグフィルタに付着している粉塵を払い落すエアーブロー装置と、これを備えたバグフィルタ集塵機に関する。
従来、空気中に含まれている粉塵を捕集する手段として、バグフィルタ集塵機が使用されている。この種のバグフィルタ集塵機は、例えば図8に示したように、ガス導入口51とガス排出口52を有する筐体53の内部に、2つのプリーツバグフィルタF1、F2と、エアーブロー装置1(プリーツバグフィルタF1、F2に付着した粉塵を払い落す手段)とを収容した構成になっている。
図8のバグフィルタ集塵機50で採用している従来のエアーブロー装置1は、同図のように、プリーツバグフィルタF1、F2の開口端上方にブローチューブ2を有し、ブローチューブ2の噴射穴3からプリーツバグフィルタF1、F2の開口端に向けて圧縮空気を噴射する。これにより、プリーツバグフィルタF1、F2の外周面に付着している粉塵はエアーショック(エアー衝撃圧)で払い落される(例えば特許文献1、2を参照)。
しかしながら、従来の前記エアーブロー装置1にあっては、ブローチューブ2の噴射穴3から圧縮空気が噴射するときに、その噴射音が大きく、噴射音による騒音が問題になっている。かかる問題を解決する手段として、例えば、バグフィルタ集塵機50を防音壁で囲むなどの防音対策を施す方法も考えられるが、この方法では、防音対策に要する費用が余分にかかるとか、防音壁を設置するスペースがないため防音対策自体を施すことができないなど、新たな問題が発生する。
しかも、従来の前記エアーブロー装置1によると、図8のように1つのプリーツバグフィルタF1(又はF2)に対して1つの噴射穴3が対応しており、1つの噴射穴3から噴射される圧縮空気の広がりは約15度である。このため、例えば図8のようにプリーツバグフィルタF1、F2の開口端から所定距離h1だけ離れた上方の位置にブローチューブ2を配置したときは、そのブローチューブ2の噴射穴3から噴き出す圧縮空気によるエアーショックが殆ど作用しない領域、いわゆるデットスペースDが発生する。このことから、ブローチューブ2は図8に示す位置より更に高い位置に配置しなければならず、それだけバグフィルタ集塵機50がその高さ方向に大型化するという問題点もある。
特開平5−115727号公報
特開2002−35523号公報
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、低騒音で払落し性能に優れるとともに、コンパクトなバグフィルタ集塵機を得るのに好適なエアーブロー装置と、これを備えた小型のバグフィルタ集塵機を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係るエアーブロー装置は、ブローチューブに設けた複数の噴射穴からバグフィルタに向って圧縮空気を噴射することにより、バグフィルタに付着している粉塵を払い落すエアーブロー装置であって、前記ブローチューブは、前記圧縮空気の供給手段に一端を開口し、他端を閉じた第1の筒体と、前記第1の筒体をその径方向に貫通し、かつ、両端が開口した円筒状の第2の筒体と、を備え、前記複数の噴射穴は、前記第1の筒体に設けられるとともに、前記第2の筒体の円筒中心軸線を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で配置されており、前記複数の噴射穴から前記圧縮空気が噴射するときに、それぞれの噴射穴から噴射した圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消されるように設けられていることを特徴とする。
前記本発明に係るエアーブロー装置において、前記第2の筒体の開口両端のうち、前記バグフィルタに近い方の開口端は、前記バグフィルタに向って拡がったベンチュリー管形状に形成することができる。
前記本発明に係るエアーブロー装置において、前記第1の筒体には、前記第2の筒体を取り付けるための取付け穴があり、前記複数の噴射穴は、前記取付け穴の縁部を半円状に切り欠いた形態になっている構成を採用することが効果的である。
本発明に係るバグフィルタ集塵機は、バグフィルタに付着している粉塵を払落す手段として、請求項1に記載のエアーブロー装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明では、エアーブロー装置を構成するブローチューブの具体的な構成として、該ブローチューブは、圧縮空気の供給手段に一端を開口し、他端を閉じた第1の筒体と、第1の筒体をその径方向に貫通する第2の筒体と、を備え、前記複数の噴射穴は、第1の筒体に設けられるとともに、第2の筒体を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で配置される構成を採用したため、下記(1)から(3)の作用効果等を奏する。
(1)複数の噴射穴から圧縮空気が噴射するときに、それぞれの噴射穴から噴射した圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消されることで、騒音として計測される噴射音が小さくなり、低騒音のエアーブロー装置とこれを備えたバグフィルタ集塵機を提供することができる。
(2)ダスト払落し対象物に付着している粉塵などのダストをエアーショックで瞬間的に払い落す、いわゆる逆洗時において、下記(A)及び(B)の作用が生じることによって、エアーショックに必要な空気をダスト払落し対象物に十分供給することができ、払落し性能に優れたエアーブロー装置とこれを備えたバグフィルタ集塵機を提供することができる。
A)第1の筒体に供給された圧縮空気がそれぞれの噴射穴から噴き出すときに、各噴射穴周囲の空気がその噴射穴から噴き出す圧縮空気流に吸い寄せられることによって、噴射穴の周囲では、噴射穴から噴き出す圧縮空気流と同じ方向に流れる第1の誘引空気流(図1(b)の符号R1を参照)が発生する。
B)複数の噴射穴の内側、すなわち、第2の筒体の開口端付近では、噴射穴からの圧縮空気の噴き出しによって負圧になり、噴射穴から噴き出す圧縮空気流と同じ方向に流れる第2の誘引空気流(図1(b)の符号R2を参照)が生じる。
(3)本発明に係るエアーブロー装置を構成するブローチューブによると、前記A)及びB)の作用が生じるため、従来品のブローチューブ(1つのバグフィルタに対応する噴出穴が1つであるもの)に比べて、ブローチューブ高さ(図7の符号h2を参照)を低く設定しても、従来品のブローチューブ以上の払落し性能が得られるため、バグフィルタ集塵機の高さを低く設定することができ、バグフィルタ集塵機のコンパクト化を図るのに好適である。
(a)は本発明を適用したエアーブロー装置の底面図、(b)は(a)に示したA−A線でのエアーブロー装置の断面図。 (a)は図1(a)(b)のエアーブロー装置におけるブローチューブを構成する第1の筒体の上面図、(b)はその第1の筒体の底面図、(c)は図1(a)(b)のエアーブロー装置におけるブローチューブを構成する第2の筒体の断面図、(d)と(e)は噴射穴の他の実施形態の説明図。 (a)は低騒音性の評価実験において比較例として採用した従来のエアーブロー装置のブローチューブの平面図、(b)は(a)に示すA−A線でのブローチューブの断面図。 (a)は噴射音の計測により低騒音性の評価実験を行ったときの実験装置の正面図、(b)はその実験装置の上面図。 (a)は噴射された空気流の動圧を計測することによって払落し性能の評価実験を行ったときの実験装置の説明図、(b)はその評価実験において比較例として採用した従来のエアーブロー装置の説明図。 図4(a)の実験装置による低騒音性・評価実験と、図5(a)の実験装置による払落し性能・評価実験の実験結果を示した図表。 図1のエアーブロー装置を備えたバグフィルタ集塵機の断面図。 従来のエアーブロー装置を備えたバグフィルタ集塵機の断面図。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は本発明を適用したエアーブロー装置の底面図、同図(b)は(a)に示したA−A線でのエアーブロー装置の断面図である。また、図2(a)は図1(a)(b)のエアーブロー装置におけるブローチューブを構成する第1の筒体の上面図、図2(b)はその第1の筒体の底面図、同図(c)は図1(a)(b)のエアーブロー装置におけるブローチューブを構成する第2の筒体の断面図、同図(d)と(e)は噴射穴の他の実施形態の説明図である。
《エアーブロー装置1の概要》
図1(a)(b)のエアーブロー装置1は、ブローチューブ2に設けた複数の噴射穴3からバグフィルタF(ダスト払落し対象物)に向って圧縮空気を噴射することにより、バグフィルタFに付着している粉塵などのダストを払い落す手段として利用される。
《ブローチューブ2の詳細構成》
前記ブローチューブ2は、圧縮空気供給パイプ4(圧縮空気の供給手段)に一端21Aを開口し、他端21Bを閉じた第1の筒体21と、第1の筒体21をその径方向に貫通する第2の筒体22と、を備えている。
前記第2の筒体22の両端は開口しており、その開口両端22A、22Bのうち、バグフィルタF(ダスト払落し対象物)に近い方の開口端22Aは、後述する誘引空気流R2(図1(b)参照)の増加を図るため、バグフィルタFに向って拡がったベンチュリー管形状になっている。
前記第1の筒体21と前記第2の筒体22は別々に金属で形成して一体化してある。その一体化の構造例として、図1(a)(b)の例では、図2(a)(b)に示したように2つの対向する取付け穴5、6を第1の筒体21の外周面に形成し、形成した2つの取付け穴5、6に第2の筒体22を挿通して溶接で固定する構造を採用しているが、この構造に限定されることはない。
図1(a)(b)のエアーブロー装置1では、前記第1の筒体21の具体的な実施例として断面四角形の角筒を採用したが、その断面形状は必要に応じて適宜変更することができる。例えば、断面円形の円筒や断面楕円形の筒など、各種断面形状の筒を第1の筒体21として採用することも可能である。
《複数の噴射穴3の詳細構成》
前記複数の噴射穴3は、第1の筒体21に設けられるとともに、第2の筒体22を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で16個配置してある。これにより図1(a)(b)のエアーブロー装置1では、複数の噴射穴3から圧縮空気が噴射するときに、それぞれの噴射穴3から噴射した圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消される。
前記複数の噴射穴3は、図2(a)のように取付け穴5の縁部を半円状に切り欠いた形態になっている。これらの噴射穴3は、同図(d)のように取付け穴5の縁部から少し離れた位置にレーザあるいはドリルなどによる穴開け加工で円状に形成することも可能である。図2(a)のような半円状の噴射穴3は、前記の通り、取付け穴5の縁部を切り欠いた形態であるため、取付け穴5と一緒に一筆書きのレーザ加工で簡単に形成できるなどの利点がある。
また、前記複数の噴射穴3の形状については、先に説明した半円状や円状に限定されることはなく、例えば図2(e)のような四角形状、あるいは、三角形状若しくは楕円形状など、各種の形状を採用することができる。
さらに、図1(a)では噴射穴3の数を16個とした例を示したが、これに限定されることはない。かかる噴射穴3の数は、前述の干渉による噴射音の低減効果を損ねない範囲内で、適宜増減することができる。
《エアーブロー装置1の動作説明など》
図1(a)(b)のエアーブロー装置1において、圧縮空気供給パイプ4には、例えば図示しないダイヤフラム弁を介してエアヘッダーパイプが連結されている。そして、そのダイヤフラム弁が所定タイミングで開くことにより、前記エアヘッダーパイプ内に蓄積されている圧縮空気が、図示しないダイヤフラム弁と圧縮空気供給パイプ4を介して、エアーブロー装置1の第1の筒体21内部に一気に供給される。
以上のようにして第1の筒体21内部に一気に供給された圧縮空気は、それぞれの噴射穴3からバグフィルタFに向かって瞬間的に噴き出す。このとき、噴射穴3周囲の空気がその噴射穴3から噴き出す圧縮空気流Bに吸い寄せられることによって、噴射穴3の周囲では噴射穴3から噴き出す圧縮空気流と同じ方向に流れる第1の誘引空気流R1が発生する。更に、複数の噴射穴3の内側、すなわち、第2の筒体22の下側開口端22A付近では、噴射穴3からの圧縮空気の噴き出しによって負圧になり、噴射穴3から噴き出す圧縮空気流Bと同じ方向に流れる第2の誘引空気流R2が生じる。
そして、前記のように噴射穴3から噴き出した圧縮空気流Bと第1及び第2の誘引空気流R1、R2との合成流がバグフィルタFに到達し、そのエアーショックで、バグフィルタFに付着している粉塵などのダストは、瞬間的に払い落とされる。
図1(a)(b)のエアーブロー装置1でも、噴射穴3から圧縮空気を噴射するので、噴射音が発生することは避けられない。しかしながら、同装置1によると、複数の噴射穴3の具体的な構成として、複数の噴射穴3は第2の筒体22を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で配置される構成を採用したことにより、それぞれの噴射穴3から噴射される圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消され、低騒音化を図ることができた。
また、図1(a)(b)のエアーブロー装置1にあっては、前記のように、複数の噴射穴3から噴き出した圧縮空気流Bと、第1及び第2の誘引空気流R1、R2との合成流によるエアーショックで、バグフィルタFに付着している粉塵などのダストを瞬間的に払い落す、いわゆる逆洗を行うように構成した。このため、逆洗時のエアーショックに必要な空気をバグフィルタFに十分供給することができ、払落し性能の向上も図ることができた。
《エアーブロー装置の低騒音性と払落し性能の評価実験》
本発明者は、図1(a)(b)に示すエアーブロー装置1(以下「本発明品」という)のブローチューブ2について、その低騒音性と払落し性能の評価実験を行った。
図3(a)は、低騒音性の評価実験において比較例として採用した従来のエアーブロー装置(以下「従来品」という)のブローチューブの平面図、同図(b)は、同図(a)に示すA−A線でのブローチューブの断面図である。
従来品のブローチューブ2は、図3(a)(b)に示したように、直径φ7mmの噴射穴3を一つだけ備えた構成になっている。この一方、本発明品のブローチューブ2では、図1(a)のように噴射穴3の数を16個とし、その形状を半円に形成するとともに、これらの噴射穴3の総面積を従来品の一つの噴射穴3の面積に一致させるため、その噴射穴3の半円の直径はφ2.4mmとした。
図4(a)は、噴射音の計測により低騒音性の評価実験を行ったときの実験装置の正面図、同図(b)は、その実験装置の上面図である。
図4(a)(b)の実験装置は、ブローチューブ2の噴出穴から正面前方に直線距離で1m離れた位置(以下「正面計測点」という)と、ブローチューブ2の噴出穴からその斜め45度前方に直線距離で1m離れた位置(以下「45度斜め前方測定点」という)との2箇所にマーキングを付け、これら2箇所のマーキング位置(正面計測点と斜め前方測定点)に騒音計を設置して騒音計測を行うようにしたものである。
前記のように設置した騒音計の高さについては、本発明品と従来品それぞれのブローチューブ2の噴出穴の高さに合わせている。具体的には、本発明品では図1(b)に示す複数の噴出穴3の中心と騒音計の音計測部とが同じ高さとなるように設定し、従来品では図3(a)(b)に示す一つの噴出穴3の中心と騒音計の音計測部とが同じ高さとなるように設定している。
なお、本発明品と従来品それぞれのブローチューブ2に圧縮空気を供給するためのヘッダータンクなどは防音ボックスに収容した。また、図4(a)(b)の実験装置を設置した部屋の床からの反射音を遮るため、同実験装置による低騒音性の評価実験は、防音材の上で行った。防音材は、厚さ25mmのグラスボードに毛布を重ねたものである。
図5(a)は、噴射された空気流の動圧を計測することによって払落し性能の評価実験を行ったときの実験装置の説明図、同図(b)は、その評価実験において比較例として採用した従来のエアーブロー装置(以下「従来品」という)の説明図である。
図5(a)の実験装置は、バグフィルタに見立てたガス管を用意し、そのガス管の一端から所定距離(噴射距離)だけ離れた位置に本発明品や従来品のブローチューブ2を設置する構成、前記ガス管の内圧をマノスターゲージで測定する構成、及び、前記ガス管の他端に動圧測定用のピトー管を連結して動圧をマノスターゲージで測定する構成になっている。
図5(a)の実験装置での動圧や内圧の測定回数は5回とした。また同実験装置においてブローチューブ2からバグフィルタに見立てたガス管の一端までの噴射距離(以下「ブローチューブ高さ」という)は、同図(b)の従来品では182[mm]、本発明品では65[mm]とした。
図5(a)における従来品のブローチューブ2は、同図(b)のように1つのバグフィルタFに対応して1つの噴射穴3を備え、一つの噴射穴3からベンチュリー管BPを通じてバグフィルタF内に圧縮空気を噴射する構成になっている。このような構成を考慮し、同図(b)の従来品のブローチューブ高さ(182[mm])は、一つの噴射穴3から噴射される圧縮空気(噴射空気)の広がりが前記ベンチュリー管BPのストレート部Sに一致するように設計した値である。これにより、同図(b)の従来品のブローチューブ2では図8に示すようなデットスペースDは生じない。
一方、本発明品における前記ブローチューブ高さh2(65[mm])は、図5(b)の従来品のブローチューブ以上の動圧が得られるように設計した値である。動圧が同じという条件、つまり、払落し性能が同じという条件下で、従来品のブローチューブに比べ、本発明品のブローチューブ高さ(噴射距離)をどれだけ低く(短く)することができるか、その検証を行うためである。
図6は、図4(a)の実験装置による低騒音性・評価実験と、図5(a)の実験装置による払落し性能・評価実験の実験結果を示した図表である。
図6の実験結果から分かるように、従来品のブローチューブに比べて、本発明品のブローチューブでは、正面計測点と45度斜め前方計測点いずれの場所でも、10[db]以上の騒音低減効果が得られた。これは、本発明品のブローチューブでは、16個の噴射穴3が第2の筒体22を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で配置されていることにより、それぞれの噴射穴3から噴射される圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消されるためである。
図示は省略するが、本発明者は、噴射穴3の数を8個から20個の範囲で変更して、図4(a)及び図5(a)の実験装置による低騒音性・評価実験を行った。その結果、8個から20個の範囲に含まれる数の噴射穴の場合でも、先に説明した16個の噴射穴3の場合と同様の騒音低減効果が認められた。
また、図6の実験結果から分かるように、従来品のブローチューブに比べて、本発明品のブローチューブでは、そのブローチューブ高さ(噴射距離)を100mm以上低く(短く)設定しても、従来品のブローチューブ以上の動圧が得られている。本発明品のブローチューブでは、16個の噴射穴から噴き出す圧縮空気流に加え、先に説明した第1及び第2の誘引空気流が発生し、これらの合成流が動圧として測定されるためである。以上説明したように、動圧は本発明品のブローチューブの方が高いから、払落し能力は本発明品のブローチューブの方が優れている。
要するに、本発明品のブローチューブによると、従来品のブローチューブに比べて、ブローチューブ高さ(噴射距離)を低く設定した場合でも(図7のh2と図8のh1とを比較参照)、従来品のブローチューブ以上の払落し性能が得られることから、バグフィルタ集塵機50の高さを低く設定することができ、バグフィルタ集塵機50をその高さ方向に小型化できる。
図7は、図1のエアーブロー装置を備えたバグフィルタ集塵機の断面図である。同図のバグフィルタ集塵機50は、ガス導入口51とガス排出口52を有する筐体53の内部に、2つのプリーツバグフィルタF1、F2と、図1のエアーブロー装置1(プリーツバグフィルタF1、F2に付着した粉塵を払い落す手段)とを収容している。
また、この図7のバグフィルタ集塵機50では、前記2つのプリーツバグフィルタF1、F2に付着した粉塵などのダストを払い落すため、図1のエアーブロー装置1の具体的な実施例として、図1(a)(b)に示すような第2の筒体22とその外周に設けられる複数の噴出穴3とからなるノズルセット200を2セット設けている。なお、プリーツバグフィルタF1、F2の数は必要に応じて増やすことができ、その数に合わせてノズルセット200の数も増える。
ところで、図7のバグフィルタ集塵装置50において、ガス導入口51から筐体53の内部に導入されるガスには粉塵などのダストが含まれている。このようなガス中のダストは、プリーツバグフィルタF1、F2外周面に衝突して付着し捕獲される。ダスト捕獲後のクリーンなガスは、ガス排出口52より筐体53の外部へ排出される。
そして、図示しないタイマのカウント値が設定値に達した時、あるいは、図示しない差圧センサによって検出したプリーツバグフィルタF1、F2内外の圧力差が設定値に達した時など、所定のタイミングで払落し動作が行われることにより、プリーツバグフィルタF1、F2に付着したダストは、下方に払い落とされる。
前記払落しの動作は、シーケンスコントローラにより図示しないパイロット電磁弁を開くことにより行われる。パイロット電磁弁が作動して開になると、ダイヤフラムバルブ54が開き、エアヘッダーパイプ55内に蓄積されている圧縮空気が圧縮空気供給パイプ4を介して一気にブローチューブ2に供給され、ノズルセット200ごとに複数の噴射穴3から圧縮空気が0.1秒間噴射する。
このとき、それぞれのノズルセット200において、その噴射穴3の周囲では、先に説明した第1の誘引空気流R1(図1(b)参照)が生じ、また、第2の筒体22の下側開口端22A付近(複数の噴射穴3の内側)では、先に説明した第2の誘引空気流R2(図1(b)参照)が生じる。そして、これらの誘引空気流R1、R2と噴射穴3から噴き出した圧縮空気流Bとの合成流がプリーツバグフィルタF1、F2に到達し、そのエアーショックで、プリーツバグフィルタF1、F2に付着している粉塵などのダストが瞬間的に払い落とされる。
以上説明した実施形態のエアーブロー装置1は、バグフィルタF以外のフィルタに付着している粉塵を払い落とす手段として採用可能である。
また、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により多くの変形が可能である。
1 エアーブロー装置
2 ブローチューブ
21 第1の筒体
21A 第1の筒体の一端
21B 第2の筒体の他端
22 第2の筒体
22A 第2の筒体の一端
22B 第2の筒体の他端
3 噴射穴
4 圧縮空気供給パイプ
5、6 取付け穴
200 ノズルセット
F バグフィルタ
B 噴射穴から噴き出す圧縮空気流
R1 第1の誘引空気流
R2 第2の誘引空気流

Claims (4)

  1. ブローチューブに設けた複数の噴射穴からバグフィルタに向って圧縮空気を噴射することにより、バグフィルタに付着している粉塵を払い落すエアーブロー装置であって、
    前記ブローチューブは、
    前記圧縮空気の供給手段に一端を開口し、他端を閉じた第1の筒体と、
    前記第1の筒体をその径方向に貫通し、かつ、両端が開口した円筒状の第2の筒体と、を備え、
    前記複数の噴射穴は、
    前記第1の筒体に設けられるとともに、前記第2の筒体の円筒中心軸線を中心とした一つの円周上に等ピッチ間隔で配置されており、
    前記複数の噴射穴から前記圧縮空気が噴射するときに、それぞれの噴射穴から噴射した圧縮空気の噴射音の一部が干渉によって打ち消されるように設けられていること
    を特徴とするエアーブロー装置。
  2. 前記第2の筒体の開口両端のうち、前記バグフィルタに近い方の開口端は、前記バグフィルタに向って拡がったベンチュリー管形状になっていること
    を特徴とする請求項1に記載のエアーブロー装置。
  3. 前記第1の筒体には、前記第2の筒体を取り付けるための取付け穴があり、
    前記複数の噴射穴は、前記取付け穴の縁部を半円状に切り欠いた形態になっていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のエアーブロー装置。
  4. バグフィルタに付着している粉塵を払落す手段として、請求項1に記載のエアーブロー装置を備えたことを特徴とするバグフィルタ集塵機。
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