JP5056322B2 - サーバ装置、クライアント装置、サーバベースコンピューティングシステムおよびプログラム - Google Patents

サーバ装置、クライアント装置、サーバベースコンピューティングシステムおよびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えばサーバベースコンピューティング (Server Based Computing)システムにおいて、サーバ装置にて実行されるアプリケーションプログラムの切替に対応したクライアント装置の画面表示の処理を行うサーバ装置、クライアント装置、サーバベースコンピューティングシステムおよびプログラムに関する。
近年、企業によるサーバベースコンピューティングの採用が急速に進んでいる。
サーバベースコンピューティングとは、クライアント装置とサーバ装置とがネットワークを介して相互に接続可能に構成されたシステムにおいて、クライアント装置がサーバ装置に対してサービス要求を行うと、サーバ装置がクライアント装置からのサービス要求に基づいて、データの管理及びアプリケーションプログラムを動作させるというものである。
サーバ装置はクライアント用の表示データを作成し、これをクライアント装置に送る。クライアント装置(シンクライアント装置とも呼ばれる)では、使用者のキーやマウス等の操作情報を、ネットワークを介してサーバ装置へ送り、前記サーバ装置側で作成されたクライアント用の表示データを受け取って表示する。クライアント装置は、ネットワーク機器、表示装置、マウスやキーボード等の入力装置を備えているだけでよく、データをクライアント装置内に持たないためハードディスク等のストレージが不要であり、アプリケーションプログラムの実行を行わないためクライアント装置に必要となる処理の負荷は軽い。
しかしながら、ネットワークの品質が悪い場合(伝送速度が遅い、伝送遅延が大きい、エラー発生率が高い等)には、サーバ装置側で作成されたクライアント用の表示データの転送に時間がかり、その結果として画面表示のレスポンスが悪くなるので、表示データのうち更新された部分だけを転送するようにしている。さらに、特許文献1のように更新された画像を最初は低い画質で送信しておき、その後で帯域の余った範囲を使用して画面保持部に保持しておいた画像データを高い画質で送信するようにして、見かけ上の画面表示の応答性を良くする工夫もしている。
特開2006−246153号公報
携帯電話やPDAなどをクライアント装置として用いた場合、一般的にPCを用いた場合に比べ表示画面が小さいため、図4のサーバ装置の画面の様に複数のアプリケーションプログラムを並列して表示を行い、例えばブラウザやスケジューラを参考にしながら電子メールの作成を行なうと言った操作が出来ない。そこで、図5のクライアント装置の画面61、62、63の様に各アプリケーションプログラムを個別に全画面での表示を行い、頻繁にその切替すなわち画面全体の表示切替操作を行うことになるが、通信ネットワークの品質が十分でない場合はこの表示切替操作がスムーズに行なえず、著しい操作性の悪化を強いられていた。
アプリケーションプログラムの切替操作により画面全体の表示切替を行う場合、表示するアプリケーションプログラムが変化するので、画面に表示される内容は変化するが、各アプリケーションプログラム自身の表示内容は変化していないことが多い。また、このようなアプリケーション画面全体の表示切替については、更新される画面データが大きいので、前述の特許文献1に記載された、更新された画像を最初は低い画質で送信しておき、その後で帯域の余った範囲を使用して画面保持部に保持しておいた画像データを高い画質で送信するという技術が有効とはいえなかった。
本発明の目的は、サーバベースコンピューティングシステムにおいて、サーバ装置にて実行されるアプリケーションプログラムの切替操作に対応したクライアント装置の画面表示の応答性を向上させるサーバ装置、クライアント装置、サーバベースコンピューティングシステムおよびプログラムを提供することである。
請求項1に記載のサーバ装置は、ネットワークを介したクライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させ、前記サービス要求に対応する画面情報を前記クライアント装置へ送信するサーバ装置であって、クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとをクライアント装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載のサーバ装置は、ネットワークを介したクライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させ、前記サービス要求に対応する画面情報を前記クライアント装置へ送信するサーバ装置であって、クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載のサーバ装置は、請求項1または2に記載のサーバ装置において、さらに、ネットワークの利用可能な帯域を判別し、利用可能な帯域が予め設定された値よりも大きい場合は、クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データをクライアント装置へ送信する非表示アプリケーション送信手段、を備えることを特徴とする。
請求項4に記載のクライアント装置は、ネットワークを介して接続されたサーバ装置へサービス要求を行い、そのサービス要求に対応したアプリケーションプログラムの動作に従った画面情報を受信するクライアント装置であって、前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、前記サーバ装置から表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとを受信する受信手段と、受信した前記表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、受信した前記切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
請求項5に記載のクライアント装置は、ネットワークを介して接続されたサーバ装置へサービス要求を行い、そのサービス要求に対応したアプリケーションプログラムの動作に従った画面情報を受信するクライアント装置であって、前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、前記操作データの中からアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
請求項6に記載のクライアント装置は、請求項4または5に記載のクライアント装置において、前記保存手段は、アプリケーションプログラムの画面情報を保存する際に更新日時の情報を追加し、前記表示手段は、指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する際に該アプリケーションプログラムの画面情報の更新日時の情報を表示する、ことを特徴とする。
請求項7に記載のクライアント装置は、請求項6に記載のクライアント装置において、前記表示手段は、前記指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する際に、明暗や表示色などを変えることにより、最新の画面情報と区別して表示する、ことを特徴とする。
請求項8に記載のクライアント装置は、請求項4に記載のクライアント装置において、さらに、前記受信手段は、クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データを受信し、前記保存手段は、前記クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って前記クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する、ことを特徴とする。

請求項9に記載のサーバベースコンピューティングシステムは、アプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置に対してサービス要求を行なうクライアント装置と、クライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置とが、ネットワークを介して相互に接続可能に構成されたサーバベースコンピューティングシステムにおいて、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとをクライアント装置へ送信する送信手段と、を備え、前記クライアント装置は、前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、前記サーバ装置から表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとを受信する受信手段と、受信した前記表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、受信した前記切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
請求項10に記載のサーバベースコンピューティングシステムは、アプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置に対してサービス要求を行なうクライアント装置と、クライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置とが、ネットワークを介して相互に接続可能に構成されたサーバベースコンピューティングシステムにおいて、前記サーバ装置は、前記クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、を備え、前記クライアント装置は、前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、前記操作データの中からアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
請求項11に記載のサーバ装置のプログラムは、サーバ装置のコンピュータを、クライアント装置から操作データを受信する受信手段、受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段、実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとをクライアント装置へ送信する送信手段、として機能させることを特徴とする。
請求項12に記載のサーバ装置のプログラムは、サーバ装置のコンピュータを、クライアント装置から操作データを受信する受信手段、受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段、実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段、として機能させることを特徴とする。
請求項13に記載のクライアント装置のプログラムは、クライアント装置のコンピュータを、サーバ装置へ操作データを送信する送信手段、前記サーバ装置から表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとを受信する受信手段、受信した前記表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段、受信した前記切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する表示手段、として機能させることを特徴とする。
請求項14に記載のクライアント装置のプログラムは、クライアント装置のコンピュータを、サーバ装置へ操作データを送信する送信手段、前記操作データの中からアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段、前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する表示手段、として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、サーバベースコンピューティングシステムにおいて、サーバ装置にて実行されるアプリケーションプログラムの切替操作に対応して、サーバ装置からアプリケーションプログラムの画面データを受信して表示する前に、クライアント装置に予め保存されたアプリケーションプログラムの画面データを暫定的に表示するので、クライアント装置の画面表示の応答性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムは、サーバ装置1、クライアント装置2により構成され、これらはインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、携帯電話ネットワーク等の通信ネットワーク3を介して接続される。モバイル端末装置、スマートフォン等の移動用のクライアント装置2は、さらにアクセスポイント4を介してWi-Fi(Wireless Fidelity)等の無線ネットワークで接続される。
サーバ装置1は、文書作成処理プログラム,表計算処理プログラム,プレゼン資料作成プログラム,メール処理プログラム,インターネット接続処理プログラム、Web表示プログラムなど、複数のアプリケーションプログラムを有し、当該サーバ装置1に接続されたクライアント装置2からの操作入力(入力イベント)信号に応じて起動しその処理を実行する。
このサーバ装置1において、クライアント装置2からの操作入力信号に応じたアプリケーションプログラムの実行に伴い、クライアント装置用のフレームバッファRAM14a上に生成された表示出力用の描画データは、圧縮処理された後アクセス元のクライアント装置2へ送信される。
そして、クライアント装置2では、前記サーバ装置1から転送された描画データがその圧縮を解凍されてフレームバッファRAM25に展開され、表示部に表示される。つまり、このサーバベースコンピューティングシステムにおける各クライアント装置2は、何れもキーボード及びマウスなどのユーザ操作に応じた入力機能とLCD表示部及びプリンタなどへの出力機能を主要な機能として有し、少なくとも前記サーバ装置1が有している各種のアプリケーション機能やデータファイルの管理機能を一切持っていない。
そして、クライアント装置2からの操作入力(入力イベント)信号に応じてサーバ装置1にて起動実行される各種の処理に伴い生成されたデータファイルは、基本的には、当該サーバ装置1内あるいは該サーバ装置1にて接続管理される磁気ディスクなどの記憶装置にユーザアカウント毎あるいは共有ファイルとして記憶され保存される。
図2は、本発明の実施形態に係るサーバ装置1の主要部構成を示すブロック図である。
サーバ装置1は、コンピュータとしてのCPU11を備え、このCPU11には、バス12を介してROM13、RAM14、フレームバッファRAM15、表示装置16が接続される。
また、CPU11には、バス12を介してキーボード,マウスなどの入力装置17、外部記憶装置18a、補助記憶装置18b、クライアント装置2との通信I/F(インターフェイス)19が接続される。
CPU11は、ROM13に予め記憶されているシステムプログラムや種々のアプリケーションプログラムに従ってRAM14を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置17からのキー入力信号や通信I/F19を介して受信されるクライアント装置2からのユーザ操作(入力イベント)に応じた処理指令信号などに応じて前記種々のプログラムが起動・実行される。
このサーバ装置1において、クライアント装置2からの入力イベント信号に応じて起動・実行されるアプリケーションプログラムに従い生成された種々のデータは、例えばそのユーザIDに対応付けられて外部記憶装置18aに記憶され、また表示用の描画データは、RAM14内のクライアント用フレームバッファRAM14aを使用して生成されると共に、圧縮処理された後、通信I/F19からクライアント装置2へ転送されて表示出力される。なお、当該サーバ装置1自身の表示装置16aにて表示させるための描画データは、フレームバッファRAM15上に生成される。
図3は、本発明の実施形態に係るクライアント装置2の主要部構成を示すブロック図である。クライアント装置2は、コンピュータとしてのCPU21を備え、このCPU21には、バス22を介してROM23、RAM24、フレームバッファRAM25が接続される。そして、このフレームバッファRAM25に書き込まれた描画データが表示装置26に出力されて表示される。
また、CPU21には、バス22を介してキーボード,マウス,マイク,光センサなどの入力装置27、外部記憶装置28a、補助記憶装置28b、前記サーバ装置1との通信I/F(インターフェイス)29が接続される。
CPU21は、ROM23に予め記憶されているシステムプログラムに従ってRAM24を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置27からのキー入力信号や通信I/F29を介して受信されるサーバ装置1からのアプリケーション応答信号、転送された描画データなどに応じて前記システムプログラムが起動され実行される。
このクライアント装置2において、前記サーバ装置1におけるアプリケーションプログラムを実行させて生成した種々のデータは、適宜、外部記憶装置28aに読み込ませて記憶させ、また生成転送された表示用の描画データは、その圧縮が解凍されてフレームバッファRAM25に書き込まれ、表示装置26で表示出力される。
サーバベースコンピューティングシステムにおいて、アクセスポイント4を介した無線ネットワークでサーバ装置1と接続されている場合は、有線ネットワークに比べてその通信の品質を維持するのが難しい。もともと、有線ネットワークと比べて回線速度が遅い上、回線品質が何時でも良好に保たれているわけでなく、種々障害等により通信の品質が低下することがある。特にWAN回線ではその傾向が顕著である。無線ネットワークでは、ネットワークの品質が低下すると、通信の応答性の悪化や通信速度の低下等により、サーバ装置1とクライアント装置2間のデータ転送が満足に行えず、操作性の悪化をもたらす。
図9に従来のサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が高速な場合のシーケンス図を示す。まず、クライアント装置2からのアプリケーション切替操作によりアプリケーション切替指示データa01がサーバ装置2に送信される。サーバ装置2では、切替指示されたアプリケーションの表示画面をa02からa03までのシーケンスで送信する。クライアント装置2は、a03を受信するとアプリケーションの表示画面の受信が完了となるので、受信した表示画面に従って表示を最新の内容に更新する。
図10に従来のサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図を示す。まず、クライアント装置2からのアプリケーション切替操作によりアプリケーション切替指示データa11がサーバ装置2に送信される。サーバ装置2では、切替指示されたアプリケーションの表示画面をa12からa13までのシーケンスで送信する。クライアント装置2は、a13を受信するとアプリケーションの表示画面の受信が完了となるので、受信した表示画面に従って表示を最新の内容に更新する。
図9のような高速回線で行なう場合には、表示画面のデータ量が大きくても端末操作から表示画面の更新までは概ねa01からa03までの短時間で行なうことが可能であるが、モバイル端末をクライアント装置2にした場合には、回線速度が遅いネットワークを利用することになり、図10の様に端末操作から表示画面の更新までは概ねa11からa13までの長い時間がかかり操作感を大幅に損ねていた。
(第1実施形態)
そこで、回線速度が遅いネットワークを利用する場合でも操作性を向上させた本発明の第1実施形態について説明する。
図11に本発明の第1実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図を示す。
まず、クライアント装置2からのアプリケーション切替操作によりアプリケーション切替指示データb01がサーバ装置1に送信される。
サーバ装置1では、アプリケーション切替指示データを受信してアプリケーションプログラムの切替指示と判断し、アプリケーションの切替処理が行なわれる。この時、サーバ装置1は、アプリケーション切替指示データb02をクライアント装置に送信する。このアプリケーション切替指示データを受信すると、クライアント装置2では、切替を指示されたアプリケーションのクライアント装置2内に記録されている表示画面データの表示を行う。
サーバ装置2では、切替指示されたアプリケーションの表示画面をb03からb04までのシーケンスで送信する。クライアント装置2は、a03を受信するとアプリケーションの表示画面の受信が完了となるので、受信した表示画面に従って表示を最新の内容に更新する。
クライアント装置2内に記録されている表示画面データは事前に記録していたアプリケーションの表示画面であるため最新の表示画面ではないが、一般的なアプリケーションではユーザが操作時以外に表示画面が頻繁に変化することは少ないので十分に実用的である。それ以上に、ユーザ操作からアプリケーションの切替までの時間(概ねb01からb02)は、従来の時間(概ねb01からb04)に比べて十分に速い為に操作性が良く、従来の切替時間とほぼ同じ時間では最新のアプリケーションの表示に切り替えることが可能である為、デメリットは無い。
図7に、本発明の実施形態に係るクライアント装置2から送信されるデータのデータ形式を示す。サーバベースコンピューティングの通信データを示す送信データ識別番号701と、クライアント装置のマウスカーソルやキーボード等の操作機器を示す操作種別番号702と、その実際の操作データを示す操作データ703より構成される。
図8に、本発明の実施形態に係るサーバ装置1から送信されるデータのデータ形式を示す。送信されるデータ形式は、表示データ送信用と表示制御用からなる。表示データ送信用は、サーバベースコンピューティングの通信データを示す送信データ識別番号711と、クライアント装置2内でアプリケーションプログラムの表示画面の記録番号を示すアプリケーション番号712、分割されて送る表示画面データを結合するために使う表示画面データ連番713、クライアント装置の表示画面の表示位置を示す画像表示位置714、実際に送られる表示画面データ715からなり、表示制御用は、送信データ識別番号711とクライアント装置に保存された表示画面データの制御指示を行なう送信データ操作指示716からなり、表示制御用の送信データは表示データ送信用よりも送信データ量が少ないために短時間で送信が可能となっている。
図7、8で示されるデータ形式はアプリケーション層レベルでのデータ形式であり、下位層のプログラムにより、サーバ装置1へのアドレス、データ部の暗号化、改竄防止の為のハッシュ値の付加、シーケンス番号の付加、等がなされる。
次にフローチャートを用いて、図11でシーケンス図により説明した動作を更に詳細に説明をする。
図15に本発明の第1実施形態、及び後述の第2実施形態に係る、クライアント装置2で実行される端末操作処理を示すフローチャートを示す。これは、クライアント装置2の操作タスクが実行する処理のフローチャートである。クライアント装置2は、マルチタスクOS上に種々のプログラムが動作している。端末操作タスクは、クライアント装置2に何らかの操作がなされるとその操作によるデータを受信して以降説明する処理を行なう。
まず、ステップA01でキー入力の有無の判別を行ない、発生したキー入力(A01:Yes)がローカル処理専用の入力であれば(A02:Yes)、ステップA03でローカル処理専用のキー入力処理を行なう。ローカル処理専用の入力でなければ(A02:No)、第1実施形態においてはA08、A09のステップをスキップしてキーの操作情報をサーバ側に送信を行なう(A10)。キー入力ではなく(A01:No)、ポインター操作であれば(A04:Yes)、ステップA05でポインターの移動処理を行う。この際、ポインターはクライアント装置2内で表示移動を行う事で、無駄な通信の発生の抑制を行なっている。マウスボタンの入力が行われたときは(A06:Yes)、ステップA07でポインターの位置と押されたマウスボタンの種別をサーバ装置1へ送信する。この際、クライアント装置2ではポインターの位置と押されたボタンの種別しか認識出来ず、その操作がアプリケーションプログラムの操作なのかアプリケーションプログラムそのものの切替操作なのかを判断することは出来ない。これらの動作が行なわれた後、ステップA11でキー入力に対応した端末表示の更新を行い、ステップA01の入力待ちに戻る。
クライアント装置2では、端末受信タスクも起動している。図16は本発明の第1実施形態、及び後述の第2実施形態、第3実施形態に係る、クライアント装置2で実行される端末受信処理を示すフローチャートである。
まず、クライアント装置2はサーバからのデータを受信すると(B01:Yes)、ステップB02で受信したデータの解凍を行い、その受信データが表示データであれば(B03:Yes)、ステップB04でそのままフレームバッファRAM25へと展開を行い、端末表示画面の更新を行なう。そして、ステップB05で更新日時の記録を行い、ステップB06で端末表示画面に更新日時を反映させた後に、ステップB01に戻る。
受信データが表示画面の記録指示である場合には(B07:Yes)、ステップB08で現在表示しているデータの圧縮を行い、ステップB09で受信データに指示されている記録領域へその圧縮データの記録を行なう。また、受信データがアプリケーションの切替指示である場合には(B10:Yes)、ステップB11でアプリケーションの切替指示に対応した表示切替制御処理を行う。
図17は、クライアント装置2で実行される表示切替制御処理サブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップS01で現在表示している画面表示の圧縮を行い、ステップS02で受信データに指示されている記録領域へその圧縮データの記録を行なう。次に、ステップS03で受信したデータに指示されている表示画面圧縮データの伸張を行い、ステップS04でフレームバッファRAM25へ展開をする。その結果、現在表示している画面表示が切替指示されたアプリケーションの画面表示に切替る。
サーバ装置1もマルチタスクOS上に種々のプログラムが動作している。図18に本発明の第1実施形態、及び後述の第2、第3実施形態に係る、サーバ装置1で実行されるサーバ受信処理を示すフローチャートを示す。
まず、サーバ装置1は、クライアント装置2から操作情報を受信すると(C01:Yes)、ステップC02でサーバ装置1上で動作している各々のアプリケーションプログラムにその操作情報を送って各々のアプリケーションプログラムの処理を実行する。この時、アプリケーションプログラムの切替指示が発生した場合は(C03:Yes)、ステップC04でクライアント装置2に対して現在の表示画面の保存指示の送信を行なう。もし、クライアント装置2内に、切替えるアプリケーションプログラムの表示データが記録されている場合には(C05:Yes)、ステップC06でその表示への切替指示を送り、その後にステップC07で切替えるアプリケーションプログラムの最新の表示画面データの送信を行なう。そして、ステップC08でサーバ装置1内ではクライアント装置2の現在の画面表示と記録されている画面表示の更新を行い、ステップC01に戻る。
また、サーバ装置1で受信したデータがアプリケーションプログラムの切替でなく(C03:No)、現在表示しているアプリケーションプログラムの表示情報に変更がある場合には(C09:Yes)、ステップC10でその表示情報の送信を行なう。
上述の第1実施形態では、アプリケーションプログラムの切替操作を行なうと、通信速度が遅い通信回線を利用してのサーバベースコンピューティングでも応答性の良い操作性を実現できるが、現在表示されている画面が最新の画面かどうかわからない。そこで図16のクライアント装置の受信フローにおいて、表示画面のデータを受信した際にその日時の記録を行い(B05)、現在の表示画面が最新かどうかを判別できるようにするために、最終更新日時を表示の一部に明示する(B06)ことで、表示情報の信憑性を確認する事が出来る。
また、図6の様に、記録されている画面データを表示する場合は表示全体のコントラストを下げる(64)などをし、最新になった時点でコントラストを通常に戻す(65)ことでさらにユーザに対し直感的に情報の鮮度を提示することが可能になる。
(第2実施形態)
サーバベースコンピューティングにおいて、クライアント装置2は操作情報をサーバ装置1に送るのみで、操作情報の中身を解釈することは行なっていない。そのため、クライアント装置2でアプリケーションプログラムの切替え指示を行なった場合でも、サーバ装置1で操作情報の判断を行っているので、サーバ装置1の切替え指示を待って表示を切替えることしか出来なかった。
そこで、第2実施形態ではクライアント装置2にアプリケーションプログラムの切替え操作専用キーもしくは切替え操作として判断できる入力機能を設け、その入力があった際は、サーバからの応答を待たずして、クライアント装置2側で、そこに記録しているアプリケーションプログラムの表示画面を暫定的に表示できるようにして応答速度の改善を図った。
図12に本発明の第2実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図と、クライアント装置2の表示及び記録される画面データとの関連を示す。
図12では、図5の様にアプリケーションプログラムAから、アプリケーションプログラムB、C、Aの順に3回連続してアプリケーションプログラムを切替えた動作例をシーケンス図で示している。クライアント装置2の表示の変遷をc20の列に、アプリケーションプログラムの表示画面の記録データの変遷をc21の列に、それぞれ示す。
アプリケーションプログラムAを表示している状態で、アプリケーションプログラムBへのアプリケーション切替え専用入力が行なわれると、クライアント装置2は記録しているアプリケーションプログラムBの表示画面の暫定表示を行い、シーケンスc01でアプリケーションプログラムBへの切替要求と端末が表示している記録画像の番号をサーバ装置に送信を行なう。サーバ装置1では、シーケンスc02でアプリケーションプログラムBの表示画面データの送信を行なうが、シーケンスc03、c06の連続したアプリケーションの切替え専用キーの入力により、シーケンスc04でその表示データの送信を一旦停止する。そして、シーケンスc08で現在暫定表示を行っているアプリケーションプログラムAの更新データの送信を優先的に開始し、シーケンスc09でその送信が終了すると、アプリケーションプログラムAの画面を表示する。
この間、クライアント装置2側では、シーケンスc01、c03、c06の連続したアプリケーション切り替え専用キーの入力に合わせて表示が、アプリケーションプログラムBの表示画面の暫定表示、アプリケーションプログラムCの表示画面の暫定表示、アプリケーションプログラムAの表示画面の暫定表示と切替わる。
図14に従来のサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図を示す。クライアント装置2の表示の変遷をe20の列に示している。図14では、図5の様にアプリケーションプログラムAから、アプリケーションプログラムB、C、Aの順に3回連続してアプリケーションプログラムを切替えた動作例をシーケンス図で示している。
従来はアプリケーションプログラムの切替え操作データをサーバ装置1へ送信し、切替え操作データによりサーバ装置1で処理した結果の表示画面データを、クライアント装置2が受信した後に表示を切替えているので、e20の列に示すタイミングでクライアント装置2の表示が変遷する。
このように、暫定表示を行うことにより従来よりもアプリケーションプログラムの切替え操作と表示との応答時間短縮に貢献することがわかる。
この機能の実現はクライアント装置2に専用の入力キーもしくは操作を設け、クライアント装置2の処理は図15にステップA08、A09の処理を追加する事で実現が可能である。専用の入力キーを設ける場合は、専用のアプリケーションプログラムの切替の入力キーならば(A08:Yes)、ステップAA09でアプリケーションの切替指示に対応した前述の表示切替制御処理を行う。
(第3実施形態)
上記の実施形態では、表示しているアプリケーションプログラムのみが表示データの更新対象になっているが、通信ネットワークの空いているタイミングを利用して、非表示のアプリケーションについても表示データの更新を行なうことで、アプリケーションプログラムの切替を行なってから実際の最新表示画面が確定するまでの時間を短縮することが出来る。
図13に、本発明の第3実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図と、クライアント装置2の表示及び記録される画面データとの関連を示す図を示す。
図13では、アプリケーションプログラムB、Aの順にアプリケーションプログラムを切替えた動作例をシーケンス図で示している。クライアント装置2の表示の変遷をd20の列に、アプリケーションプログラムの表示画面の記録データの変遷をd21の列に、それぞれ示す。図13では、通信回線の空き時間を利用してバックグランドの処理でアプリケーションプログラムAの表示画面の記録データを更新している例を示している。
アプリケーションプログラムAを表示している状態で、アプリケーションプログラムBへのアプリケーション切替え専用入力が行なわれると、クライアント装置2は、記録しているアプリケーションプログラムBの表示画面の暫定表示を行い、シーケンスd01でアプリケーションプログラムBへの切替要求と端末が表示している記録画像の番号をサーバ装置に送信を行なう。サーバ装置1では、シーケンスd02からd03でアプリケーションプログラムBの表示画面データの送信を行なう。クライアント装置2は、シーケンスd03でアプリケーションプログラムBの表示画面データの受信が終了するとアプリケーションプログラムBの表示画面を更新する。
通信回線の空き時間を利用してサーバ装置1が、シーケンスd04で更新されたアプリケーションプログラムAの表示画面データを送信すると、クライアント装置2は受信したアプリケーションプログラムAの表示画面データをRAM24のキャッシュに記録する。
クライアント装置2が、シーケンスd05でアプリケーションプログラムBに関する操作を行うと、サーバ装置1は、シーケンスd06でその操作に対応したアプリケーションプログラムBの表示画面データを送信する。クライアント装置2は、受信したアプリケーションプログラムBの表示画面データによりアプリケーションプログラムBの表示画面を更新する。
通信回線の空き時間を利用してサーバ装置1が、シーケンスd07からd08で更新されたアプリケーションプログラムAの表示画面データを送信すると、クライアント装置2は受信したアプリケーションプログラムAの表示画面データをRAM24のキャッシュに記録する。
クライアント装置2が、シーケンスd09でアプリケーションプログラムBに関する操作を行うと、サーバ装置1は、シーケンスd10でその操作に対応したアプリケーションプログラムBの表示画面データを送信する。クライアント装置2は、受信したアプリケーションプログラムBの表示画面データによりアプリケーションプログラムBの表示画面を更新する。
ここで、アプリケーションプログラムAへのアプリケーション切替え専用入力が行なわれると、クライアント装置2は、通信回線の空き時間を利用して記録されたアプリケーションプログラムAの表示画面データによる暫定表示を行い、シーケンスd11でアプリケーションプログラムAへの切替要求と端末が表示している記録画像の番号をサーバ装置に送信を行なう。サーバ装置1では、シーケンスd12でアプリケーションプログラムAの表示画面データの送信を行なう。クライアント装置2は、シーケンスd12でアプリケーションプログラムBの表示画面データを受信するとアプリケーションプログラムAの表示画面を更新する。
このように、クライアント装置2側では、シーケンスd11の前のアプリケーション切り替え専用キーの入力に合わせて、アプリケーションプログラムAの表示画面の暫定表示に切替わるが、暫定表示のデータ内容は予め通信回線の空き時間を利用して更新されているので、画面の応答性が良くなる。
図19に、本発明の第3実施形態に係る、サーバ装置1で実行されるサーバ非表示更新処理を示すフローチャートを示す。これは図18のサーバ受信処理と並行して実行される。まず、サーバ装置1は、アプリケーションプログラムの実行により表示画面が変更された場合(D01:Yes)、ステップD02で変更された表示画面は表示中のアプリケーションプログラムのものか否かを判別する。変更された表示画面が表示中のアプリケーションプログラムのものであれば(D02:Yes)、ステップD03でその表示情報の送信を行ない、後述のステップD04の処理を行う。
また、変更された表示画面が表示中のアプリケーションプログラムのものでなければ(D02:No)、非表示アプリケーションの自動更新モードが設定されている場合に(D05:Yes)、非表示アプリケーションの処理を行う。通信回線の空き状態を確認して空きがある場合(D06:Yes)、ステップD07で非表示アプリケーションの表示画面のデータをクライアント装置に送信してクライアント装置2に更新を行なわせる。そして、ステップD04でクライアント装置2の現在の画面表示と記録されている画面表示の更新を行い、ステップD01に戻る。
ステップD05において自動更新モードの確認を行なうのは、アプリケーションの切替を行なわない場合、クライアント装置2の無駄な電力消費を避け、通信回線が通信料に比例して課金される従量課金契約を考慮して無駄な課金を避けるためである。
前記実施形態において記載したサーバ装置1の処理、すなわち図18、図19のフローチャートに示す各処理は、何れもコンピュータが読み取り可能なプログラムとして、外部記憶装置18aに記憶されている。なお、これらのプログラムは、半導体メモリ(ROM、RAM等)、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)の記録媒体に記憶してもよく、更に、プログラムの一部若しくは全部をサーバ装置1に備えられた記録媒体に記憶し、ネットワーク3を介して受信して読み取る構成にしてもよい。
前記実施形態において記載したクライアント装置2の処理、すなわち図15、図16、図17のフローチャートに示す各処理は、何れもコンピュータが読み取り可能なプログラムとして、外部記憶装置28aに記憶されている。なお、これらのプログラムは、半導体メモリ(ROM、RAM等)、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)の記録媒体に記憶してもよく、更に、プログラムの一部若しくは全部をクライアント装置に備えられた記録媒体に記憶し、ネットワーク3を介して受信して読み取る構成にしてもよい。
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または形状を取ることができる。
本発明の実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムの全体構成を示す図。 サーバ装置1の主要部構成を示すブロック図。 クライアント装置2の主要部構成を示すブロック図。 サーバ装置1の表示装置16に表示される画面の一例を示す図。 クライアント装置2の表示装置26に表示される画面の一例を示す図。 クライアント装置2の表示装置26に表示される画面の表示モードによる変化の一例を示す図。 クライアント装置2から送信されるデータの形式を示す図。 サーバ装置1から送信されるデータの形式を示す図。 従来のサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が高速な場合のシーケンス図。 従来のサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図。 本発明の第1実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図。 本発明の第2実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図と、クライアント装置2の表示及び記録される画面データとの関連を示す図。 本発明の第3実施形態に係るサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図と、クライアント装置2の表示及び記録される画面データとの関連を示す図。 従来のサーバベースコンピューティングシステムにおける、通信ネットワーク3が低速な場合のシーケンス図と、クライアント装置2の表示との関連を示す図。 本発明の第1、第2実施形態に係る、クライアント装置2で実行される端末操作処理を示すフローチャート。 本発明の第1、第2、第3実施形態に係る、クライアント装置2で実行される端末受信処理を示すフローチャート。 クライアント装置2で実行される表示切替制御処理サブルーチンを示すフローチャート。 本発明の第1、第2、第3実施形態に係る、サーバ装置1で実行されるサーバ受信処理を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る、サーバ装置1で実行されるサーバ非表示更新処理を示すフローチャート。
符号の説明
1 サーバ装置
2 クライアント装置
3 通信ネットワーク
11 CPU
12 バス
13 ROM
14 RAM
14a クライアント用フレームバッファRAM
15 フレームバッファRAM
16 表示装置
17 入力装置
18a 外部記憶装置
18b 補助記憶装置
19 通信I/F
21 CPU
22 バス
23 ROM
24 RAM
25 フレームバッファRAM
26 表示装置
27 入力装置
28a 外部記憶装置
28b 補助記憶装置
29 通信I/F

Claims (14)

  1. ネットワークを介したクライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させ、前記サービス要求に対応する画面情報を前記クライアント装置へ送信するサーバ装置であって、
    クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、
    受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、
    実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとをクライアント装置へ送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とするサーバ装置。
  2. ネットワークを介したクライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させ、前記サービス要求に対応する画面情報を前記クライアント装置へ送信するサーバ装置であって、
    クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、
    受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、
    実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、
    を備えることを特徴とするサーバ装置。
  3. さらに、ネットワークの利用可能な帯域を判別し、利用可能な帯域が予め設定された値よりも大きい場合は、クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データをクライアント装置へ送信する非表示アプリケーション送信手段、
    を備えることを特徴とする請求項または2に記載のサーバ装置。
  4. ネットワークを介して接続されたサーバ装置へサービス要求を行い、そのサービス要求に対応したアプリケーションプログラムの動作に従った画面情報を受信するクライアント装置であって、
    前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、
    前記サーバ装置から表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとを受信する受信手段と、
    受信した前記表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、
    受信した前記切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とするクライアント装置。
  5. ネットワークを介して接続されたサーバ装置へサービス要求を行い、そのサービス要求に対応したアプリケーションプログラムの動作に従った画面情報を受信するクライアント装置であって、
    前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、
    前記操作データの中からアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とするクライアント装置。
  6. 前記保存手段は、アプリケーションプログラムの画面情報を保存する際に更新日時の情報を追加し、
    前記表示手段は、指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する際に該アプリケーションプログラムの画面情報の更新日時の情報を表示する、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のクライアント装置。
  7. 前記表示手段は、前記指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する際に、明暗や表示色などを変えることにより、最新の画面情報と区別して表示する、
    ことを特徴とする請求項6に記載のクライアント装置。
  8. さらに、前記受信手段は、クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データを受信し、
    前記保存手段は、前記クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って前記クライアント装置の画面に表示中でないアプリケーションプログラムの画面情報を保存する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のクライアント装置。
  9. アプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置に対してサービス要求を行なうクライアント装置と、クライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置とが、ネットワークを介して相互に接続可能に構成されたサーバベースコンピューティングシステムにおいて、
    前記サーバ装置は、
    前記クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、
    受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、
    実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとをクライアント装置へ送信する送信手段と、を備え、
    前記クライアント装置は、
    前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、
    前記サーバ装置から表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとを受信する受信手段と、
    受信した前記表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、
    受信した前記切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とするサーバベースコンピューティングシステム。
  10. アプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置に対してサービス要求を行なうクライアント装置と、クライアント装置からのサービス要求に基づいてアプリケーションプログラムを動作させるサーバ装置とが、ネットワークを介して相互に接続可能に構成されたサーバベースコンピューティングシステムにおいて、
    前記サーバ装置は、
    前記クライアント装置から操作データを受信する受信手段と、
    受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段と、
    実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段と、を備え、
    前記クライアント装置は、
    前記サーバ装置へ操作データを送信する送信手段と、
    前記操作データの中からアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段と、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とするサーバベースコンピューティングシステム。
  11. サーバ装置のコンピュータを、
    クライアント装置から操作データを受信する受信手段、
    受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段、
    実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとをクライアント装置へ送信する送信手段、
    として機能させるためのプログラム。
  12. サーバ装置のコンピュータ、
    クライアント装置から操作データを受信する受信手段、
    受信した前記操作データからアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データに従って前記アプリケーションプログラムを実行するプログラム実行手段、
    実行中の前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出する検出手段と、
    前記アプリケーションプログラムの切替実行の指示を検出した際に、クライアント装置が表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存し、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報をクライアント装置の表示のためのフレームバッファに更新する画面更新手段、
    として機能させるためのプログラム。
  13. クライアント装置のコンピュータを、
    サーバ装置へ操作データを送信する送信手段、
    前記サーバ装置から表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データと、切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データとを受信する受信手段、
    受信した前記表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段、
    受信した前記切替わるアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する指示データに従って指示されたアプリケーションプログラムの画面情報を表示する表示手段、
    として機能させるためのプログラム。
  14. クライアント装置のコンピュータを、
    サーバ装置へ操作データを送信する送信手段、
    前記操作データの中からアプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別する判別手段、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、表示中のアプリケーションプログラムの画面情報を保存する保存手段、
    前記アプリケーションプログラムの実行を指示する操作データを判別した際に、指示されたアプリケーションプログラムの保存された画面情報を表示する表示手段、
    として機能させるためのプログラム。
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