JP5047984B2 - カルボニル化方法 - Google Patents

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Description

本発明は熱伝達に関し、より詳細にはアルコールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化方法にて低級の熱を捕獲すると共に再使用する方法に関するものである。
カルボン酸および/または無水カルボン酸を生成させるためのアルコールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化は公知であり、たとえば欧州特許出願公開第0144935号明細書(特許文献1)、欧州特許出願公開第0643034号明細書(特許文献2)および米国特許第6,211,405号明細書(特許文献3)に記載されている。
典型的な均質触媒カルボニル化方法は一酸化炭素を液体反応組成物と接触させることを伴い、液体反応組成物はアルコールおよび/またはその反応性誘導体と第VIIIカルボニル化触媒(典型的にはロジウムおよび/またはイリジウム)とを反応帯域中に高められた温度および圧力にて必要に応じ1つもしくはそれ以上の助触媒および/またはプロモータの存在下に含む。カルボン酸および/または無水カルボン酸は、液体反応組成物をフラッシュ分離帯域に供給することにより液体反応組成物から回収され、ここではカルボニル化触媒を含む液体フラクションを反応帯域に戻すと共に、カルボン酸および/または無水カルボン酸を含む蒸気フラクションを1つもしくはそれ以上の蒸留カラムに供給して、未反応反応体および副生物を所望のカルボン酸および/または無水カルボン酸生成物から分離する。
しかしながら、カルボニル化方法に伴う問題点は、温度が低過ぎてどこでも容易かつ経済的に使用しうる(たとえばその温度が加圧水蒸気の供給源に移送するには不充分である)プロセス流から熱を損失しうる点である。この種のプロセス流はしばしば貯蔵もしくは輸送手段に移送する前に冷却水の供給により冷却され、従って熱は捕獲されかつ有用に使用されるものとは異なり廃棄物として損失される。
米国特許第6,114,576号明細書(特許文献4)には、発熱性の不均質触媒カルボニル化法が記載されており、ここでは反応器より抜取られた流れからの熱を、このプロセスの生成物回収セクションにおける熱プロセス流により捕獲する。更に英国特許第1,261,170号明細書(特許文献5)は、尿素の生産における熱管理方法を記載しており、ここではリサイクル流における凝縮により放出される熱を反応体流に移送する。
欧州特許出願公開第0144935号明細書 欧州特許出願公開第0643034号明細書 米国特許第6,211,405号明細書 米国特許第6,114,576号明細書 英国特許第1,261,170号明細書
しかしながら、廃棄物として損失される熱をどこでも捕獲しうると共に同じカルボニル化法または異なる方法のいずれにおいても有用に用いうるカルボニル化法につきニーズが存在する。
本発明によれば、アルコールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化方法が提供され、この方法は:
(a)1つもしくはそれ以上の反応帯域供給流を反応帯域に供給し、ここで少なくとも1種の反応帯域供給流はアルコールおよび/またはその反応性誘導体からなりかつ少なくとも1つの反応帯域供給流は一酸化炭素を含み;
(b)反応帯域には、発熱カルボニル化反応を生ぜしめうるのに充分な温度および圧力を維持してカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を生成させる;
(c)反応帯域からカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を含む1つもしくはそれ以上の生成物流を除去し;
(d)1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部に含有される熱を第1熱交換流に移送する
ことからなるカルボニル化方法において、熱を第2熱交換流から工程(a)の反応帯域供給流に移送した後に反応帯域供給流を反応帯域に供給し、ここで熱転送前の第2熱交換流の温度が1つもしくはそれ以上の生成物流の温度よりも低いことを特徴とする。
本発明のカルボニル化方法においては1つもしくはそれ以上の反応帯域供給流を反応帯域に供給し、ここで発熱カルボニル化反応を生ぜしめて、1つもしくはそれ以上の生成物流を生成させる。1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部からの熱をたとえば加圧水蒸気の供給源のような第1熱交換流に供給し、これをたとえば同じカルボニル化方法の他の部分または全く異なるプロセスのようなどこでも有用に使用することができる。反応帯域供給流の少なくとも1部は1つもしくはそれ以上の生成物流の温度よりも低い温度を有する第2熱交換流により加熱され、これは典型的には廃熱として一般に熱が損失されるような流れである。その結果、1つもしくはそれ以上の生成物流は、発熱カルボニル化反応により発生した熱と一緒に第2熱交換流に由来する熱を含み、これらの熱を組合わせて第1熱交換流に移送することができる。すなわち、第2熱交換流に由来する熱をどこでも使用するための第1熱交換流に移送して、熱損失の減少および一層高いプロセス効率をもたらす。
第2熱交換流は加熱すべき反応帯域供給流の温度よりも高い温度を有する任意の流れとすることができ、その温度は直接的熱転送手段によりどこでも有用に用いるには低過ぎ、その熱は一般に廃熱としてプロセスから損失される。熱転送前の第2熱交換流の温度は1つもしくはそれ以上の生成物流よりも低く、好ましくは1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部により加熱される前の第1熱交換流よりも低い。
第2熱交換流により加熱される反応帯域供給流は反応帯域に供給される任意の供給流であって、熱伝達前の第2熱交換流の温度よりも低い温度を有する。適する反応帯域供給流は新鮮アルコールおよび/またはその反応性誘導体の供給源、一酸化炭素の新鮮供給源またはリサイクル流を包含する。第2熱交換流により加熱される反応帯域供給流は液相であるのが好適である。何故なら、所定温度増加にわたり吸収される熱の量は一般に、同じ温度範囲にわたりガス流により吸収される熱よりも大であるからである。反応帯域供給流により吸収しうる熱の量は熱伝達前のその温度に関連し、従ってより低い温度の反応帯域供給流はより高い温度の供給流よりも多量の熱を吸収することができる。
熱転送後の反応帯域供給流は反応帯域に典型的には他の反応帯域供給流(たとえば他の反応体およびリサイクル流)と一緒に反応帯域に供給される。反応帯域においては、発熱性カルボニル化が生じてカルボン酸および/または無水カルボン酸を含む1つもしくはそれ以上の生成物流を生成し、その温度は第2熱交換流により加熱される反応帯域供給流よりも高い。好ましくは1つもしくはそれ以上の生成物流は全ての反応帯域供給流よりも高い温度を有する。
1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部は好ましくは精製帯域に供給されて精製カルボン酸および/または無水カルボン酸を生成すると共に、典型的にはこの帯域は1つもしくはそれ以上の蒸留カラムを含む。精製帯域の正確な性質および配置は、生成物流の組成およびプロセスの他の部分(たとえば反応帯域)における操作条件に依存する。精製帯域は典型的には1つもしくはそれ以上のリサイクル流を含み、ここでは所望の、生成物に変換させうる未反応の反応体および成分が1つもしくはそれ以上のカルボン酸および/または無水カルボン酸生成物流から分離され、反応帯域に戻される。精製帯域は典型的には更に廃棄流をも含み、これは反応体にリサイクルされず、生成物を汚染しうる成分を含む。精製された生成物流および廃棄流が反応帯域にリサイクルされず、更にその温度が典型的には熱転送(たとえば加圧水蒸気の供給源)には低過ぎるので、そこに含まれた熱は本発明に従い反応帯域供給流に移送することができ、従って第2熱交換流となりうる。精製帯域から反応帯域までリサイクルされる流れを使用して、そこに含有された熱が失われれば、たとえばガスリサイクル流の内容物の発熱凝縮が生ずれば、反応帯域供給流を加熱することができる。好ましくは第2熱交換流は反応帯域にリサイクルされないプロセス流であり、好適流れは精製帯域の廃棄流または精製帯域の精製カルボン酸および/または無水カルボン酸生成物流である。特に好ましくは第2熱交換流は精製されたカルボン酸および/または無水カルボン酸生成物流である。特に好ましくは第2熱交換流は精製カルボン酸および/または無水カルボン酸生成物流である。何故なら、容積および従ってそこに含有される熱の量は一般に一層高いからである。
熱が1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部から移送される第1熱交換流は、温度が最初に熱転送前の1つもしくはそれ以上の生成物流の温度よりも低い任意のプロセス流とすることができ、その温度は好ましくは反応帯域供給流への熱転送前における第2熱交換流の温度よりも高い。
1つもしくはそれ以上の生成物流の温度は好ましくは低圧力水蒸気の供給源の温度を上昇させるのに充分であり、典型的には6barg(0.7MPa)まで、たとえば約5〜6barg(0.6〜0.7MPa)の圧力および典型的には150℃もしくはそれ以上の温度を有する。1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部により加熱される上記のように低圧力水蒸気の供給源としうるが更に同じプロセスまたは異なるプロセス内の熱転送目的につき使用することができる。代案として、第1熱交換流は本発明の同じカルボニル化法におけるプロセス流とすることができ、たとえば精製帯域における1つもしくはそれ以上の蒸留カラムへの供給流とすることができる。本発明の更なる具体例において、第1熱交換流は異なるプロセス、たとえば酢酸供給源に近接位置しうる酢酸ビニル生成プロセスのプロセス流とすることができる。好ましくは、第1熱交換流は加圧流の供給源であって一層大の有能性を有し、そこに移送される熱をも使用することができる。好ましくは、熱が第1熱交換流まで移送される1つもしくはそれ以上の生成物流の温度は、150℃もしくはそれ以上の温度を有する加圧水蒸気の供給源を加熱するのに充分である。
1つのプロセス流と他のプロセス流との間の熱の転送は典型的には熱交換器を用いて達成され、ここでは2つの流れを互いに熱接触させ、これにより一層熱い流れの冷却およびクーラー流の加熱をもたらす。
必要に応じ任意の生成物流または熱を第1熱交換流に転送すべく使用される1部を反応帯域に戻し、ここで冷却生成物流は反応帯域内の温度を調整するのに役立ちうる。反応帯域温度は更に、反応帯域へ戻す前の生成物流の更なる冷却により調節することもでき、たとえば冷却水の供給を伴う。本発明の好適具体例において、2つの生成物流を反応帯域から除去する。生成物流の一方からの熱を冷却生成物流の前に第1熱交換流に移送し、次いで冷却生成物流を反応帯域に戻す。他方の生成物流を精製帯域に供給し、ここで精製カルボン酸および/または無水カルボン酸を生成させる。
本発明の発熱性カルボニル化反応は好ましくは触媒反応である。これは不均質もしくは均質で達成することができる。本発明の好適具体例において、カルボニル化反応は均質の第VIII族カルボニル化触媒により触媒され、ここでは液体反応組成物を反応帯域に維持し、液体反応組成物はアルコールおよび/またはその反応性誘導体、カルボン酸および/または無水カルボン酸、並びに第VIII族カルボニル化触媒を含む。
アルコールの反応性誘導体は加水分解反応の結果としてアルコールを生成しうる化合物を包含し、その例はアルキルカルボキシレート、アルキルエーテルおよびアルキルハライドである。カルボニル化プロセスの好適生成物はカルボン酸および/または無水カルボン酸である。無水条件下でのアルキルカルボキシレートのカルボニル化は典型的には無水カルボン酸の生成をもたらす。アルコールおよび/または少量の水の存在下にカルボン酸も生成される。域値濃度よりも高い水の存在下に(典型的には0.1重量%もしくはそれ以上)の液体反応組成物における水の存在下でカルボン酸が主たる生成物である。
アルコールまたはアルキル群もしくはまたはアルコールの反応性誘導体の群における炭素原子の数は、カルボン酸および/または無水カルボン酸生成物のカルボキシレート基のそれぞれにおける炭素数よりも1個少ない。たとえば酢酸および無水酢酸はその酢酸基のそれぞれに2個の炭素原子を有し、メタノールおよびたとえば沃化メチル、ジメチルエーテルおよび酢酸メチルのような関連反応性誘導体のアルキル基のそれぞれには1個の炭素が存在する。
水を反応帯域にさらに存在させることができる。これは新たに追加される供給物として導入することができ、代案としてまたは或いは追加的に反応帯域中でたとえばアルコールとカルボン酸との凝縮のような液体反応組成物の1つもしくはそれ以上の成分の間の反応の結果として反応帯域で生成させることもできる。
本発明はメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化につき特に適し、好ましくはメタノールの反応性誘導体は酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび沃化メチルである。好適生成物は酢酸および/または無水酢酸である。特に好ましくは酢酸が生成物であり、従って好ましくは水を反応帯域の液体反応組成物に存在させうる。液体反応組成物における水の濃度は、触媒として用いる第VIII族金属に依存して変化することができる。一般に、ロジウム触媒のカルボニル化につき水は0.1〜30重量%、好ましくは1〜15重量%の範囲の量にて存在させることができる。イリジウム触媒のカルボニル化については、水は0.1〜10重量%、好ましくは1〜6.5重量%の量にて存在させることができる。
第VIII族カルボニル化触媒は好ましくはロジウムおよび/またはイリジウムから選択され、好ましくはイリジウムである。第VIII族カルボニル化触媒は液体反応組成物に溶解する任意適する形態で液体反応組成物に添加することができ、或いは内部で可溶性型に変換することもできる。適する化合物は欧州特許出願公開第0144935号明細書、欧州特許出願公開第0643034号明細書および米国特許第6,211,405号明細書に記載されている。典型的にはカルボニル錯体、ハライド塩および貴金属の酢酸塩を用いることができる。ロジウムは50〜5000ppm、好ましくは100〜1500ppm(元素ロジウムとして現す)の量にて存在させることができる。イリジウムは100〜6000ppm、好ましくは400〜3000ppm(元素イリジウムとして現す)の範囲の量にて存在させることができる。
カルボニル化触媒プロモータをも液体反応組成物中に存在させることができる。プロモータの同定は或る程度第VIII族カルボニル化触媒に依存する。カルボニル化触媒としてイリジウムを用いる場合、適宜のプロモータは好適にはルテニウム、オスミウム、カドミウム、レニウム、水銀、ガリウム、インジウム、タングステンおよびその混合物よりなる群から選択される金属、好ましくはルテニウムもしくはオスミウムである。好適にはプロモータ:インジウムのモル比は[0.5〜15]:1の範囲である。ロジウムをカルボニル化触媒として用いる場合、適宜のプロモータは好適にはアルカリおよびアルカリ土類金属のイオダイド塩、たとえば沃化リチウム、第四沃化アンモニウムおよび第四沃化ホスホニウムよりなる群から選択される。好適には適宜のプロモータを溶解度の限界までの量にて存在させることができる。
アルキルハライド助触媒も液体反応組成物に存在させることができ、ハロゲン元素は好ましくは沃素である。メタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化に際し、好ましくは沃化メチルを液体反応組成物中に2〜20重量%、好ましくは4〜16重量%の範囲の量にて存在させる。
液体反応組成物中にイオン型イオダイドを生成しうる1つもしくはそれ以上の化合物をも液体反応組成物に存在させることができ、特に触媒安定化剤として作用しうるロジウム触媒のプロセスにつき存在させる。適する化合物はアルカリもしくはアルカリ土類金属の沃素塩または第四アンモニウムもしくはホスホニウムイオンの沃素塩である。好ましくはイオダイドはアルカリ金属イオダイド、特に好ましくは沃化リチウムである。イオン性イオダイド発生性化合物は好ましくはイリジウム触媒のプロセスには回避される。何故なら、これらは反応を阻害するからである。
アルキルカルボキシレートをも液体反応組成物に存在させることができ、反応体としてカルボニル化反応器に導入するか或いはアルコールおよび/またはその反応性誘導体とカルボン酸もしくは無水カルボン酸との反応により生成させることができる。メタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化に際し、酢酸メチルを液体反応組成物に存在させる。イリジウム触媒のプロセスにつき酢酸メチルは好ましくは1〜70重量%、より好ましくは2〜50重量%、特に好ましくは5〜40重量%の濃度にて存在させる。ロジウム触媒のプロセスについては、酢酸メチル濃度は好ましくは2〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%である。
一酸化炭素を反応帯域中に2.5〜100バール(0.25〜10MPa)、より好ましくは3〜20バール(0.3〜2MPa)の好適分圧にて存在させる。一酸化炭素は実質的に純粋とすることができ、或いはたとえば二酸化炭素、メタン、窒素、貴ガス、水およびC〜Cパラフィン系炭化水素のような不活性不純物を含有することもできる。一酸化炭素供給物における、およびその場で水性ガスシフト反応により発生する水素の存在は、好ましくは低く保たれる。何故なら、その存在は水素化生成物の形成をもたらすからである。すなわち、一酸化炭素反応体における水素の量は好ましくは1モル%未満、より好ましくは0.5モル%未満、更に好ましくは0.3モル%未満であり、および/またはカルボニル化反応器における水素の分圧は好ましくは1バール(0.1MPa)未満の分圧、より好ましくは0.5バール(50kPa)未満、更に好ましくは0.3バール(30kPa)未満である。反応器における一酸化炭素の分圧は好適には0〜40バール(0〜4MPa)、典型的には4〜30バール(0.4〜3MPa)より大の範囲である。
第2熱交換流により加熱される反応帯域供給流はたとえばアルコールおよび/またはその反応性誘導体の新鮮供給源、触媒の新鮮供給源またはプロセスの他の部分からのリサイクル流(たとえば精製帯域から反応帯域へのリサイクルしうる成分のリサイクル流)とすることができる。熱転送前の反応帯域供給流は第2熱交換流よりも低い温度を有する。典型的には反応帯域供給流の温度は80℃もしくはそれ以下、より好ましくは60℃もしくはそれ以下、特に好ましくは40℃もしくはそれ以下である。熱交換の後、反応帯域供給流の温度は好ましくは40℃より大、好ましくは60℃より大、特に好ましくは80℃より大である。好ましくは反応帯域供給流はアルコール、より好ましくは液相におけるアルコールである。
好ましくは発熱性カルボニル化反応が生ずる反応帯域を、発熱性カルボニル化が維持されるよう確保するのに充分な温度および圧力に維持する。典型的には温度は100〜300℃、より好ましくは170〜220℃である。17〜100バール(1.7〜10.0MPa)の圧力が典型的には反応帯域内に維持され、好ましくは20〜80バール(2.0〜8.0MPa)、より好ましくは20〜40バール(2.0〜4.0MPa)である。
本発明の好適具体例においては、液体反応組成物を反応帯域から抜取って、少なくとも2つの生成物流を形成させる。生成物流の1つにおける熱を、反応帯に戻す前に必要に応じ更に冷却しなから第1熱交換流に移送する。液体反応組成物の温度は第1熱交換流に転送される熱の量を制御することにより調節される。すなわち、より多くの熱が、より熱い反応体を反応帯域に導入して反応帯域から抜取られた液体反応組成物における温度を調整する際に、第1熱交換流に移送される。必要に応じ更なる冷却を熱転送工程の後に行って、反応帯域内の温度にわたり追加制御を与えることができる。更なる具体例においては、反応帯域にリサイクルされる生成物流を先ず最初に第2反応帯域に供給した後、第1熱交換流に熱転送する。第2反応帯域は、同伴されおよび/または溶解された一酸化炭素の更なる反応を可能にして生成物流の温度を上昇させ、更に熱を第1熱交換流に移送することを可能にする。本発明のこの具体例においては、少なくとも2つの生成物流の他方を精製帯域に供給し、必要に応じ先ず最初に第2反応帯域に供給して、そこに溶解および/または同伴された一酸化炭素を更に反応させて追加カルボニル化生成物を形成させることができる。
本発明においては1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部を精製帯域に供給し、この帯域は精製されたカルボン酸および/または無水カルボン酸を生成する。精製帯域は典型的にはフラッシュ分離帯域および蒸留帯域を備える。
カルボニル化反応を均質触媒する本発明の好適具体例において、精製帯域に供給される任意の生成物流もしくはその1部を蒸気フラクションおよび液体フラクションまでフラッシュ分離帯域で分離する。液体フラクションは比較不揮発性の成分を含み、例えば第VIII族カルボニル化触媒および任意の金属プロモータおよび/または必要に応じ存在させうるイオン型イオダイド促進剤を含む。液体フラクションを反応帯域まで事前温度を反応帯域内にて制御しながら、反応帯域にリサイクルする。
フラッシュ分離帯域の蒸気フラクションは比較的揮発性の成分、例えば未反応アルコールおよび/またはその反応体誘導体、カルボン酸および/または無水カルボン酸生成物、並びに例えば水およびアルキルイオダイドのような他の揮発性成分のような比較的揮発性の成分を含む。
蒸気フラクションは蒸留帯域に供給され、この帯域は1つもしくはそれ以上の蒸留カラムを備えてカルボン酸および/または無水カルボン酸生成物を精製し、これには精製された生成物流を生成させるべく不純物および副生物を除去する。
精製帯域は典型的にはリサイクル流を含み、これは例えば未反応の反応体、水または反応して反応の所望生成物を形成させうる反応帯域にリサイクルしうる成分のような諸成分を含む。この種のリサイクル流に含有される熱が反応器に戻される際、これは典型的には熱を反応帯域供給流に転送すべく使用されない。しかしながら、熱がリサイクル流から例えば凝縮のような発熱性プロセスを介して損失される場合、熱を異なる反応帯域供給流まで移送することにより本発明に従って有用に捕獲することができる。
本発明の好適具体例においては、精製帯域の1つもしくはそれ以上の廃棄流および/または精製された生成物流からの熱を1つもしくはそれ以上の反応帯域供給流に転送する。何故なら、この種の流れにおける熱は捕獲されない限りプロセスから損失されるからである。
本発明の1具体例においては、メタノールおよび/またはその反応誘導体をカルボニル化して酢酸を生成させ、ここで蒸留帯域には3つの蒸留カラムを設ける (たとえばハワード等、カタリシス・ツデー、第18巻(1993)、第325〜354頁に記載)。より揮発性の成分またはライトエンド(light end)は第1蒸留カラムのヘッドから除去され、好ましくは少なくとも1部を反応器にリサイクルする。ライトエンドは典型的には酢酸メチル、未反応メタノール、沃化メチルおよび水の若干を含む。必要に応じ第1蒸留カラムの底部から、同伴カルボニル化金属触媒および/または促進剤からなる流れを反応帯域に戻す。酢酸生成物および水を含む副流(side stream)を第2蒸留カラムに供給し、ここで水をカラムのヘッドから除去し、ここでは好ましくは少なくとも1部を反応帯域までリサイクルさせる。実質的に乾燥した酢酸流を第2カラムから除去して第3蒸留カラムに供給し、ここで例えばプロピオン酸のような一層重質の不純物を除去すると共に処分して精製酢酸を残す。実質的に乾燥した酢酸は典型的には0.5重量%未満、好ましくは0.2重量%未満、特に好ましくは0.1重量%未満の水濃度を有する。
メタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化からの酢酸の生産に関する本発明の代案具体例において、蒸留帯域はたとえば欧州特許出願公開第0849250号明細書に記載されたように2つの蒸留カラムを備え、第1蒸留カラムはライトエンドの除去および乾燥カラムを組合わせる。
メタノールがカルボニル化を受けて酢酸を生成する本発明の更なる具体例において、蒸留帯域には1つのみの蒸留カラムが存在する(欧州特許出願公開第0573189号明細書に記載)、すなわちライトエンド、重質不純物および水は全て、単一蒸留カラムにて酢酸生成物から除去される。
更に他の本発明の具体例においては、酢酸および無水酢酸を酢酸メチルのカルボニル化により同時生成させる(例えば上記「キャタリシス・ツデー」の論文、ハワード等により記載)。蒸留帯域は、フラッシュ分離帯域の蒸気フラクションからライトエンドを除去するための第1蒸留カラムを含む。酢酸および無水酢酸は第2蒸留カラム(酸/無水物分離カラム)にて分離され、ここでは酢酸をカラムの上部から除去すると共に無水物を下部から除去する。酢酸を第3蒸留カラムに移送し、更なるライトエンドをカラムのヘッドから除去すると共に少なくとも1部を反応器までリサイクルして戻す。若干の水および沃化メチルをも含みうるライトエンドをメチルへのエステル化につき使用して、プロセスにより生成される酢酸と無水酢酸との比を制御する。精製された酢酸は最終生成(polishing)カラムから副流として抽出する。無水酢酸を酸/無水物分離カラムから他の蒸留カラムまで供給し、ここで例えばエチリデンジアセテートのような重質不純物をカラムの底部から除去する。無水酢酸はカラムの上部から副流として除去されると共に、最終フラッシュカラムに供給されて残留する一層軽質の不純物を除去する。
精製帯域にて生成物流から除去されたライトエンドは反応帯域までリサイクルするのに適する。何故なら、これらは典型的には例えば沃化メチル、酢酸メチル、水およびメタノールのような各成分を含有するからであり、これを再使用して更に酢酸および/または無水酢酸を作成することができる。これらリサイクルされた流れにおける熱は従って反応帯域に戻され、そこに含有される熱は一般にプロセスから損失されて、従って反応帯域供給流まで移送する必要はない。
たとえばプロピオン酸もしくはエチリデンジアセテートのような重質成分を廃棄流としてプロセスから除去し、これら廃棄流における熱は従ってプロセスから強力に損失されることがある。従って、この種の廃棄流を第2熱交換流として使用し、反応帯域供給流まで熱を転送してプロセスから損失される熱の量を防止または減少されることができる。
精製された酢酸および/または無水酢酸の流れは更に、プロセスから損失されうる熱をも含む。何故なら、精製された生成物は一般に反応帯域までリサイクルされないからである。すなわち精製酢酸および/または無水酢酸流は好適には第2熱交換流として用いられて、そこに含有された熱を反応帯域供給流に転送し、プロセスからの熱損失を減少させる。
すなわち本発明の好適具体例において第2熱交換流は精製帯域からの重質不純物または精製酢酸および/または無水酢酸を精製された生成物流を含む廃棄流である。特に好ましくは精製酢酸および/または無水酢酸生成物流は第2熱交換流である。何故なら、材料の容積は一般に精製帯域からの廃棄流の容積よりも大であるからである。
以下、本発明の方法を以下の非限定的実施例により図1,2および3を参照しながら説明する。
図1は、酢酸を生成させるメタノールのカルボニル化方法の略図である。これは本発明によらないプロセスである。何故なら、第2熱交換流から反応帯域供給流への熱転送が存在しないからである。
20℃の温度におけるメタノールを供給ライン101を介して反応器102に供給する。40℃の温度における一酸化炭素を供給ライン103を介し反応器102に供給する。反応器内部にはメタノールとイリジウム触媒と水と酢酸と酢酸メチルとを含む液体反応組成物を維持する。190℃の温度における第1生成物流をライン104および110を介し反応器から抜取る。ライン104の内容物を熱交換器105に通過して供給し、ここで熱を5〜6barg(0.6〜0.7MPa)の圧力および150℃の熱転送前の温度にて低圧水蒸気供給ライン106(第1熱交換流)まで移送する。その結果、冷却された液体反応組成物を更に熱交換器107にて冷却し、これには冷却水供給ライン106での熱交換により行い、更に反応器106までライン109を介して戻す。
190℃における第2生成物流を反応器102からライン110を介して抜取ると共にフラッシュ分離帯域(図示せず)に供給し、1つもしくはそれ以上の蒸留カラム112を含む蒸留帯域111(それぞれレボイラ113を備える)まで蒸気フラクションを供給する。レボイラ113の1つを中圧水蒸気114の供給物により13bargの圧力および190℃の温度にて加熱する。水蒸気のレボイラ113への流速は弁115により制御される。130℃の温度における精製酢酸を精製帯域からライン116を介して抜取ると共に、熱交換器118で冷却水117の供給により冷却する。30℃の温度における冷却された精製酢酸流を次いでライン119を介して貯槽まで移送する。
図2は本発明による方法の略図である。メタノールを供給ライン201を介しかつ熱交換器217を経由して反応器202に供給し、ここでメタノールの温度を20℃から100℃まで上昇させる。40℃の温度における一酸化炭素をも供給ライン203を介し反応器202に供給する。反応器内部には、メタノールとイリジウム触媒と水と酢酸と酢酸メチルとからなる液体反応組成物が維持される。190℃の温度における第1生成物流をライン204および210を介して反応器から抜取る。ライン204の内容物を熱交換器205を介して供給し、ここで熱を5〜6barg(0.6〜0.7MPa)の圧力および150℃の熱伝達前の温度にて低圧水蒸気供給ライン206(第1熱交流)に移送する。その結果、冷却された液体反応組成物を更に熱交換器207にて冷却し、これには冷却水供給ライン208で熱交換し、更にライン209を介し反応器202に戻す。
第2生成物流をライン210を介し反応器202から抜取り、フラッシュ分離帯域(図示せず)に供給し、ここで蒸留帯域211に供給される蒸気フラクションはそれぞれレボイラ213を有する1つもしくはそれ以上の蒸留カラム212を備える。レボイラ213の1つを13bargの圧力および190℃の温度にて中圧水蒸気214の供給により加熱する。水蒸気からレボイラ213への流速は弁215により制御される。130℃の温度における精製酢酸(第2熱交換流)をライン216を介して精製帯域から抜取ると共に熱交換器217で冷却し、これにはメタノール供給ライン201に熱転送する。次いで30℃の温度における冷却された精製酢酸流をライン219を介し貯槽に転送する。
反応器から除去された生成物流の温度を190℃に維持し、これには低圧水蒸気供給ライン206に熱交換器205にて熱移送される量を制御する。この種の手段により、反応器に供給される一層熱いメタノール流201に含有される追加熱を熱交換器205により除去して、抜取られた液体反応組成物を190℃に維持する。本発明のこの具体例において追加される熱の1〜2MWを経路206にて低圧水蒸気に転送し(第1熱交換流)、これに対し精製酢酸生成物ラインによりメタノール供給の予熱がない図1に示したプロセスにて経路106まで熱転送する。
図3は、本発明による他の方法の略図である。メタノールを、熱交換器317を経由して供給ライン301を介し反応器302に供給し、ここでメタノールの温度を20℃から100℃まで上昇させる。40℃の温度における一酸化炭素をも供給ライン303を介し反応器302に供給する。反応器内部にはメタノールとイリジウム触媒と水と酢酸と酢酸メチルとからなる液体反応組成物を維持する。190℃の温度における第1生成物流をライン304および310を介し反応器から抜取る。ライン304の内容物を熱交換器307を経由して供給し、ここで 熱を5〜6barg(0.6〜0.7MPa)の圧力および150℃の熱転送前の温度にて低圧水蒸気供給ライン306(第1熱交換流)に転送する。次いで冷却された液体反応組成物を冷却水供給ライン308での熱交換により熱交換器307にて冷却し、ライン309を介し反応器302に戻す。
第2生成物流をライン310を介し反応器302から抜取ると共にフラッシュ分離帯域(図示せず)に供給し、蒸気フラクションをそれぞれレボイラ313を有する1つもしくはそれ以上の蒸留カラム312を備える蒸留帯域311に供給する。本発明のこの具体例において、レボイラの少なくとも1つをライン306における加熱低圧水蒸気(第1熱交換流)とライン314における中圧水蒸気の供給源との組合わせに由来する水蒸気の源泉により過熱し、中圧水蒸気は190℃の温度および13bargの圧力を有して、これをヒートポンプ320にてライン306の低圧水蒸気と混合して10barg(1.1MPa)の圧力を有する水蒸気を得るレボイラに対する混合水蒸気の流速は弁315により制御し、この弁はそれぞれ図1および2に示したプロセスの弁115および215よりも大きい程度まで開口する。
130℃の温度における精製酢酸をライン316を介し精製帯域から抜取り(第2熱交換流)、次いでメタノール供給ライン301への熱転送により熱交換器317にて冷却する。30℃の温度における冷却された精製酢酸流を次いでライン319を介し貯槽まで移送する。
反応器から抜取られた液体反応組成物の温度を190℃に維持し、これには熱交換器305における低圧水蒸気供給ライン306に転送される熱の量を調節する。かくして一層熱い供給物が反応器に供給されれば、熱交換器305により一層多い熱を除去して、抜取られた液体反応組成物を190℃に維持する。本発明のこの具体例においては、1〜2MWの追加熱をライン306にて低圧水蒸気に転送し(第1熱交換流)、これに対し図1に示すプロセスでは熱をライン106まで熱を移動し、ここでは精製酢酸生成物ラインによりメタノール供給物の予熱を存在させない。この追加加熱された低圧水蒸気を中圧水蒸気と混合して精製帯域における蒸留カラムの1つまで供給物流を加熱するので、中圧水蒸気の使用は図1および2に示した実施例におけるよりも1〜2MW低くなる。
本発明によらない酢酸を生成させるためのメタノールのカルボニル化方法の略図である。 本発明による酢酸を生成させるメタノールのカルボニル化方法を示す略図である。 本発明による酢酸を生成させるメタノールのカルボニル化方法を示す略図である。

Claims (17)

  1. アルコールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化方法であって:
    (a)1つもしくはそれ以上の反応帯域供給流を反応帯域に供給し、ここで少なくとも1つの反応帯域供給流はアルコールおよび/またはその反応性誘導体からなり、かつ少なくとも1つの反応帯域供給流は一酸化炭素を含み;
    (b)反応帯域には、発熱カルボニル化反応を生ぜしめうるのに充分な温度および圧力を維持してカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を生成させ;
    (c)反応帯域からカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を含む1つもしくはそれ以上の生成物流を除去し;
    (d)1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部に含有される熱を第1熱交換流に移送する
    ことからなるカルボニル化方法において、熱を第2熱交換流から工程(a)の反応帯域供給流に転送した後に反応帯域供給流を反応帯域に供給し、ここで熱転送の前の第2熱交換流の温度が1つもしくはそれ以上の生成物流の温度よりも低いことを特徴とするアルコールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化方法。
  2. 反応帯域供給流への熱転送前の第2熱交換流の温度が、工程(d)の熱転送前の第1熱交換流の温度よりも低い請求項1に記載の方法。
  3. 反応帯域供給流への熱転送前の第2熱交換流が150℃未満である請求項1または2に記載の方法。
  4. 第1熱交換流が加圧水蒸気の供給源である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 加圧水蒸気の供給源が0.7MPaまでの圧力を有する請求項4に記載の方法。
  6. 工程(a)の反応帯域供給流が液体流である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第2熱交換流から熱を移送する反応帯域供給流がアルコールおよび/またはその反応性誘導体からなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 熱を工程(d)における第1熱交換流に移送する生成物流もしくはその1部を、熱転送後の反応帯域に戻す請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 反応帯域供給流の温度が、熱を第2熱交換流から移送する前に80℃もしくはそれ未満である請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部を精製帯域に供給し、第2熱交換流が精製帯域のプロセス流である請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 第2熱交換流が精製帯域の精製カルボン酸および/または無水カルボン酸生成物流である請求項10に記載の方法。
  12. プロセスが均質触媒されると共に、反応帯域にはアルコールおよび/またはその反応性誘導体、カルボン酸および/または無水カルボン酸および第VIII族カルボニル化触媒からなる液体反応組成物が維持される請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 第VIII族カルボニル化触媒がロジウムおよび/またはイリジウムから選択される請求項12に記載の方法。
  14. 精製帯域がフラッシュ分離帯域および蒸留帯域からなり、ここで1つもしくはそれ以上の生成物流の少なくとも1部を第1フラッシュ分離帯域に供給して、第VIII族カルボニル化触媒からなる液体フラクションとカルボン酸および/または無水カルボン酸からなる蒸気フラクションとを生成させ、ここで液体フラクションを反応器に戻すと共に蒸気フラクションを蒸留帯域に供給して、精製カルボン酸および/または無水カルボン酸を生成させる請求項12または13に記載の方法。
  15. アルコールおよび/またはその反応性誘導体がメタノールおよび/またはその反応性誘導体であり、生成物が酢酸である請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 反応帯域を100〜300℃の範囲の温度および1.7〜10.0MPaの圧力に維持する請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. アルコールおよび/またはその反応性誘導体がメタノールおよび/またはその反応性誘導体であり、生成物が酢酸である請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
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