JP5047102B2 - 3次元動画像再生装置及び付加情報検索方法とプログラム - Google Patents
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Description
矢島史、外2名、「映像上での動きの直接描画によるサッカー映像検索」、情報処理学会研究報告、データベース・システム研究会報告、IPSJ SIG Notes Vol.2002, No.41(20020521) pp.33-40 2002-DBS-127-5
また、上記非特許文献1の技術における検索クエリは、2Dディスプレイ上にペンで書いた軌跡(時系列データ)により生成されるものである。そして、上記非特許文献1の技術では、ペンで書いた軌跡が、時間の変化に伴い推移する2次元座標位置の情報群に変換され、移動体の位置を示す時系列データとの時系列マッチングが行われることにより、検索クエリと2次元座標位置の時間的推移で表されたメタデータとのマッチングを行うことができるものである。しかしながら、3D動画中の対象物の動きを検索したい場合には、ユーザは、例えば、移動速度が速い3D動画中の対象物を検索したい、方向ベクトル(x,y,z)=(2,3,5)の方向に進んでいく3D映像の対象物を検索したい、円を描いてぐるぐる回る3D動画の対象物を検索したい、等の、様々な表現で表される動きを検索したいという要求を行う可能性があり、この要求に応えることができない。
また、3次元画像再生装置の表示する仮想空間上にユーザが空間マウスを用いて入力した3次元の軌跡に基づいて、その軌跡が表す直線、曲線、移動速度、方向、軌跡の形状テンプレートの検索クエリが自動的に生成され、その検索クエリに一致する表示軌跡で3D動画像上に合成表示される3Dメタデータを検索することができるので、ユーザは、従来にくらべて多くの種類の表示軌跡の3Dメタデータを自由に検索することができる。
また、ユーザは、3次元画像再生装置の表示する仮想空間上にユーザが空間マウスを用いて入力するのみで、検索クエリを生成するために、特殊なコマンドやプログラムなどの検索用の問い合わせ言語を覚える必要がなく、容易に3D動画像上に表示される3Dメタデータの検索を行うことができる。
また、3Dメタデータが3D動画像上のある対象物の軌跡を追って表示されるものである場合には、ユーザが空間マウスを用いて検索クエリを作成するだけで、その結果検索された3Dメタデータに基づいて、所望の3D動画像上の対象物を検索することができるようになる。
また、上述の処理によれば、一致度の設定をユーザが自由に行うことができるため、ユーザの望む精度や曖昧さで、検索クエリの軌跡と同様の軌跡により3D動画像上に移動表示される3Dメタデータを検索することができる。
また、検索結果が所定の数以上に多く出力されるような場合には、一致度の閾値を自動的に上げる処理を行っているため、検索結果の数を所定の数に自動調整することができる。
図1は同実施形態による3次元動画像再生装置の構成を示すブロック図である。
この図より、3次元動画像再生装置は、空間マウス11、空間マウス制御部12、3D動画DB13、3DメタデータDB14(動き表現情報記憶手段)、3Dディスプレイ15、再生処理部16、動き表現情報生成部17、サンプルポイント生成部18(入力情報検出手段)、3Dメタデータ生成編集部19、3Dクエリ生成部20(検索用情報生成手段)、3Dメタデータ検索部21(付加情報検索手段)、検索結果表示処理部22(付加情報出力手段)、マッチング方法選択部23、の各処理部および記憶部を備えている。ここで、空間マウス11はユーザが手に持って実空間における位置を変化させることによって情報の入力を3次元動画像再生装置へ行うものであり、3次元動画像再生装置はこの空間マウス11の実空間における位置の変動によって、その変動に基づく移動量から画像上の指定位置等を検出する。具体的な処理としては、ユーザが空間マウス11を実空間で移動させると、その空間マウスとの距離や相対位置を3次元動画像再生装置に接続または取り付けられた検出部が赤外線などにより計測し、その計測結果に基づいて空間マウス制御部12やサンプルポイント生成部18等の処理部が3D画像上の位置を特定する処理を行う。また空間マウス制御部12は、空間マウス11からの情報を受信して、空間マウスの指定位置等の検出を行う処理部である。また、3D動画DB13は3D動画像のデータを記憶するDB(データベース)である。また3DメタデータDB14は3D動画像に合成表示させる付加情報である3Dメタデータを記憶している。また3Dディスプレイ15は、パララックスバリア方式(視差バリア方式)等の技術により、平面に表示された画像を観た人間が3次元に見えるような3D画像表示専用のディスプレイである。
図3はサンプルポイント情報テーブルを示す図である。
次に、図2、図3を用いて3DメタデータDB14が記憶するデータテーブルについて説明する。
図2で示す3Dメタデータ情報テーブルは、3D動画像上に合成表示する3Dメタデータそれぞれについて記憶するものであり、3Dメタデータを特定するためのID、3Dメタデータのタイプ(文字情報や図形情報など)、3Dメタデータの3D動画像上への表示の開始時刻、3D動画像上へ表示してから終了するまでの表示開始時刻からの表示時間幅、表示開始時刻において3D動画像上に表示する位置である空間座標、3Dメタデータのタイプ別の個別情報、3Dメタデータを3D動画像上に表示するために用いられるサンプルポイント情報を対応付けて記憶している。
本実施形態による3次元動画像再生装置の3Dメタデータの検索方法を行う場合には、まず、3D動画像上に合成表示する3Dメタデータの動き表現情報が予め生成されていることが必要である。この3Dメタデータはユーザの操作に基づいて、3次元動画像再生装置が作成したものである。そして動き表現情報の作成処理について、まず説明する。
3次元動画像再生装置における3Dメタデータの作成は、3Dディスプレイ15上に3D動画像が表示された状況で行われる。この時、まず、再生処理部16が、ユーザによって指定された3D動画像データを3D動画DB13から読み取って再生処理し(ステップS101)、3Dディスプレイ15上に出力する。そして、ユーザはこの3Dディスプレイ15に出力された3D動画像上に表示させたい3Dメタデータを、空間マウス11を用いて選択する(例えば一覧などから選択する)。すると、再生処理部16は選択された3Dメタデータの情報を3D動画像上に合成して表示する(ステップS102)。ここでユーザは、3D動画像上に表示された3Dメタデータを、空間マウス11を用いて選択し、選択しながら空間マウス11を上下左右前後等の実空間内の任意の方向に動作させることにより、3D動画像上に表示された3Dメタデータを3D動画像の仮想空間上の実空間と対応する方向に移動させることができる。具体的にこの処理は、空間マウス制御部12が空間マウス11の移動方向や移動量を検出し、その移動方向や移動量を再生処理部16に通知することにより、再生処理部16が、選択された3Dメタデータの3D動画像上における表示位置を移動させる処理を行う。
図6は3次元動画像再生装置の表示する画面例を示す図である。
3Dメタデータの検索処理の第1例として、予め複数の3D動画像データそれぞれに対して、同一のまたは異なる3Dメタデータが1つまたは複数合成表示されるものとして3DメタデータDB14に記録されており、それらの中から、ユーザが空間マウス11で入力した軌跡に近い軌跡により3D動画像に合成表示される3Dメタデータを検索する際の例について説明する。
図5より、まずユーザが3D動画像上に表示される3Dメタデータの検索の開始の要求を3次元動画像再生装置に入力し、その情報を3次元動画像再生装置が受け付けると(ステップS201)、3次元動画像再生装置のマッチング方法選択部23がマッチング方法選択画面と、単独・グループ選択画面(図6)をモニタに出力する(ステップS202)。ここで、マッチング方法選択画面は、3Dメタデータの検索時に、(a)空間マウス11の実空間における位置に基づいて検出した各3D動画像上の指定位置を直線でつないで検索クエリを作成するか、(b)それら指定位置を曲線でつないで検索クエリを作成するか、(c)当該指定位置に基づいて特定できる定型軌跡テンプレートの検索クエリを作成するか、(d)当該指定位置に基づいて算出できる軌跡の移動方向を示す検索クエリを作成するか、(e)当該指定位置に基づいて算出できる軌跡の移動速度を示す検索クエリを作成するか、の(a)〜(e)をユーザに指定させるための画面である。また単独・グループマッチング選択画面は、1つ(単独)の検索クエリで3Dメタデータを検索するか、または複数(グループ)の検索クエリに一致する3Dメタデータを検索するかを、ユーザに指定させるための画面である。
3Dメタデータの検索処理の第2例として、ユーザが3D動画像データを再生しながら、その3D動画像データによる3D動画像に合成される3Dメタデータの中から所望の軌跡の3Dメタデータを検索する例について以下に説明する。
図7より、まずユーザは、3D動画像データを指定して3D動画像データを再生させる入力を行う。これにより3次元動画像再生装置の再生処理部16が指定された3D動画像データを再生する(ステップS301)。そして、ユーザがその3D動画像において合成表示される3Dメタデータを検索したいと考えた場合、3Dメタデータの検索の開始の要求を3次元動画像再生装置に入力し、当該入力された情報を3次元動画像再生装置が受け付ける(ステップS302)。すると、3次元動画像再生装置の再生処理部16が3D動画像データの再生処理を一時停止して(ステップS303)、マッチング方法選択部23がマッチング方法選択画面と、単独・グループ選択画面(図6)をモニタに出力する(ステップS304)。ここで、マッチング方法選択画面は、3Dメタデータの検索時に、(a)空間マウス11の実空間における位置に基づいて検出した各3D動画像上の指定位置を直線でつないで検索クエリを作成するか、(b)それら指定位置を曲線でつないで検索クエリを作成するか、(c)当該指定位置に基づいて特定できる定型軌跡テンプレートの検索クエリを作成するか、(d)当該指定位置に基づいて算出できる軌跡の移動方向を示す検索クエリを作成するか、(e)当該指定位置に基づいて算出できる軌跡の移動速度を示す検索クエリを作成するか、の(a)〜(e)をユーザに指定させるための画面である。また単独・グループマッチング選択画面は、1つ(単独)の検索クエリで3Dメタデータを検索するか、または複数(グループ)の検索クエリに一致する3Dメタデータを検索するかを、ユーザに指定させるための画面である。
次に、空間マウス11により入力された軌跡を、各指定位置を直線に結ぶ軌跡とする場合の動き表現情報の算出例について図8を用いて説明する。
まず、動き表現情報生成部17は、空間マウス11によって入力された軌跡の各指定位置と、それら複数の指定位置のうちの最初の指定位置の検出時刻からの経過時間の組を3Dクエリ生成部20より受信する。すると動き表現情報生成部17は、各指定位置のうち、経過時間が最も早い指定位置P1と、その次に経過時間が早い指定位置P2との2点間の直線式(3D動画像の仮想空間における直線式)の各係数を求める。また同様に、動き表現情報生成部17は指定位置P2と、その次に経過時間が早い指定位置P3との2点間の直線式の各係数を求め、経過時間が近い2つの表示位置の組み毎に、その2点間を結ぶ直線式の各係数を求める。そして、この直線式の各係数を示す表示軌跡情報を動き表現情報として生成する。
次に、空間マウス11により入力された軌跡を、各指定位置をスプライン曲線により結ぶ軌跡とする場合の動き表現情報の算出例について図9を用いて説明する。
動き表現情報生成部17は、空間マウス11によって入力された軌跡の各指定位置と、それら複数の指定位置のうちの最初の指定位置の検出時刻からの経過時間の組を3Dクエリ生成部20より受信する。すると動き表現情報生成部17は、全ての指定位置を滑らかな曲線で結ぶスプライン曲線の計算式を求め、さらに、その各計算式の係数を求め、このスプライン曲線を表わす式の各係数を示す表示軌跡情報を動き表現情報とする。ここで本実施形態においてはスプライン曲線の式は、下記で示すような再生開始時刻からの経過時間tの3次関数で表わすものとする。
x=a1t3+b1t2+c1t+d1
y=a2t3+b2t2+c2t+d2
z=a3t3+b3t2+c3t+d3
次に、空間マウス11により入力された軌跡を、各指定位置に基づいて特定した定型軌跡テンプレートとする場合の動き表現情報の算出例について図10を用いて説明する。
この場合、動き表現情報生成部17は、予め定型軌跡テンプレートのデータを記憶しているものとする。まず、動き表現情報生成部17は、各指定位置を3Dクエリ生成部20より受信する。そして動き表現情報生成部17は、各指定位置の重心と、定型軌跡テンプレートの重心とを一致させ、各指定位置が定型軌跡テンプレートで示される軌跡から一定距離以内にあるかどうかを判定する。そして、複数の定型軌跡テンプレートを用いて、空間マウス11により入力された軌跡に基づく指定位置が、定型軌跡テンプレートで示される軌跡から一定距離以内にあるかどうかにより、一致度を判定し、各指定位置の全てが一定距離以内にあると判定された定型軌跡テンプレートの種別を動き表現情報と特定する。なお、定型軌跡テンプレートとしては仮想空間上の円、楕円、3つの直線により表わされる三角形、4つの直線により表わされる四角形、サインやコサインの曲線などであり、その軌跡は再生開始時刻からの経過時間tの関数により表わされるものである。また複数の定型軌跡テンプレートを特定できた場合には、例えば、空間マウス11により入力された軌跡による各指定位置の、定型軌跡テンプレートからの距離の平均が最も小さい場合の、定型軌跡テンプレートを特定する。
なお、空間マウス11により入力された軌跡に基づいて、方向、速度、の動き表現情報を算出する場合の例については後述する。
まず、図11を用いて(1)上記A〜Dの全ての判断基準を入れて検索処理を行う場合の、詳細について説明する。
まず、3Dメタデータ検索部21は、全ての3D動画像データそれぞれの中で合成表示される各3Dメタデータを検索対象とするのか、1つの3D動画像データの中で合成表示される各3Dメタデータを検索対象とするのかを判定する。この判定は、例えば3D動画像データが既に再生されており、その中で検索処理が開始されるのであれば、当該再生中の3D動画像データ1つに合成表示される各3Dメタデータを検索対象とすると判定し、3D動画像データが再生されていなければ全ての3D動画像データそれぞれの中で合成表示される各3Dメタデータを検索対象とする。そして、3D動画像データに対応付けられて記録されているその3DメタデータのIDを3D動画DB13から抽出し、その3DメタデータIDに基づいて、まず一つ目の3DメタデータIDに対応付けられて3DメタデータDB14に格納されているサンプルポイント情報(図3)を読み取る。
次に、図12を用いて、上記(3)A〜Cの判断基準を入れて検索処理を行う場合の、詳細について説明する。
まず、3Dメタデータ検索部21は、全ての3D動画像データそれぞれの中で合成表示される各3Dメタデータを検索対象とするのか、1つの3D動画像データの中で合成表示される各3Dメタデータを検索対象とするのかを判定する。この判定は、例えば3D動画像データが既に再生されており、その中で検索処理が開始されるのであれば、当該再生中の3D動画像データ1つに合成表示される各3Dメタデータを検索対象とすると判定し、3D動画像データが再生されていなければ全ての3D動画像データそれぞれの中で合成表示される各3Dメタデータを検索対象とする。そして、3D動画像データに対応付けられて記録されているその3DメタデータのIDを3D動画DB13から抽出し、その3DメタデータIDに基づいて、まず一つ目の3DメタデータIDに対応付けられて3DメタデータDB14に格納されているサンプルポイント情報(図3)を読み取る。
またd1とd2が所定の閾値以下でなければ、次に、3Dメタデータの表示軌跡上の他の任意の位置Bに移り、同様に、表示位置Bから経過時間X後の表示位置であるB1と、検索クエリの表示軌跡情報に基づいて算出される軌跡における表示位置Bから経過時間X後の位置であるB3との距離d3、および、3Dメタデータの軌跡における表示位置B1から経過時間X後の表示位置B2と、検索クエリの表示軌跡情報に基づいて算出される軌跡における表示位置B3から経過時間X後の位置B4との距離d4をそれぞれ算出する。そして、それらd3とd4の両方が所定の高い一致度を示す所定の閾値以下であれば、その3Dメタデータを検索結果として出力する。
次に、図13を用いて、定型軌跡テンプレートを用いて検索処理を行う場合の、詳細について説明する。
マッチング方法選択画面において「定型軌跡テンプレート」が選択されている時には、上述したように、3Dクエリ生成部20は、空間マウス11により入力された軌跡が、どの定型軌跡テンプレートに類似する軌跡であるかを示す定型軌跡テンプレート種別の情報を格納した検索クエリを生成する。そして、3Dメタデータ検索部21は、検索クエリを3Dクエリ生成部20から受信すると共に、検索対象となる3Dメタデータのサンプルポイント情報内の動き表現情報に基づいて、当該3Dメタデータの表示軌跡の類似する定型軌跡テンプレートを検出する。この定型軌跡テンプレートの検出は、例えば、3Dメタデータのサンプルポイント情報内の動き表現情報で示される表示軌跡の重心と、定型軌跡テンプレートの重心とを一致させ、各表示位置が定型軌跡テンプレートで示される軌跡から一定距離以内にあるかどうかを判定し、一定距離以内であれば、その3Dメタデータの表示軌跡を、比較した定型軌跡テンプレートに類似するものと判定し、その定型軌跡テンプレート種別の情報を出力する。そして、3Dメタデータ検索部21は、検索クエリの示す定型軌跡テンプレート種別と同じ種別の表示軌跡となる検索対象の3Dメタデータを検索結果として出力する。
次に、方向ベクトルを用いて検索処理を行う場合の、詳細について説明する。
マッチング方法選択画面において「方向」が選択されている時には、3Dクエリ生成部20は、空間マウス11により入力された軌跡の方向ベクトルを示す検索クエリを生成する。例えば図14で示すように、空間マウス11で入力された軌跡の最初の指定位置(x,y,z)が(2,8,11)で、最後の表示位置(x,y,z)が(7,9,10)であった場合、方向ベクトルは(5,1,−1)であり、検索クエリはこの方向ベクトルの情報を示すものである。そして、その検索クエリが3Dメタデータ検索部21に送信され、3Dメタデータ検索部21は検索クエリが示す方向ベクトルと、検索対象となる3Dメタデータのサンプルポイントが示す方向ベクトルとの一致度が、所定の閾値以上であれば、その3Dメタデータを検索結果として出力する。ここで、図14を用いて説明すると、図14で示している3Dメタデータの動き表現情報が示す表示軌跡のうち、表示位置Dと表示位置Eとを結ぶ直線の方向ベクトルが、検索クエリの示す方向ベクトルと一致したとする。その場合、3Dメタデータ検索部21は、その3Dメタデータを検索結果として検索結果表示処理部22へ出力する。また図14で示すように、検索結果表示処理部22は、3Dメタデータの表示軌跡のうち、検索クエリと方向ベクトルが一致する表示軌跡の部分(表示位置Dと表示位置Eとを結ぶ直線)のみの表示軌跡に、3Dメタデータを合成表示した検索結果を出力するようにしてもよい。
次に、方向ベクトルを用いて検索処理を行う場合の、詳細について説明する。
マッチング方法選択画面において「速度」が選択されている時には、3Dクエリ生成部20は、空間マウス11により入力された軌跡の移動速度を示す検索クエリを生成する。例えば図15で示すように、空間マウス11で入力された軌跡の最初の表示位置(x,y,z)が(2,8,11)で、最後の表示位置(x,y,z)が(5,12,11)であり、また最後の表示位置の示す経過時間が、最初の表示位置に表示時刻を基準として1秒であるとすると、最初の表示位置から最後の表示位置までの距離が√(32+42+02)=√25=5であるため、最初の表示位置から最後の表示位置までの空間マウス11によるマウスポインタの軌跡の移動速度=距離÷時間=5/秒となり、検索クエリは5/秒を示す情報を示すものである。そして、その検索クエリが3Dメタデータ検索部21に送信され、3Dメタデータ検索部21は検索クエリが示す速度と、検索対象となる3Dメタデータのサンプルポイントの表示位置と経過時間によって算出される表示軌跡の速度との一致度が、所定の閾値以上であれば、その3Dメタデータを検索結果として出力する。ここで、図15を用いて説明すると、図15で示している3Dメタデータの動き表現情報が示す表示軌跡のうち、表示位置(サンプルポイント)0と表示位置(サンプルポイント)1を結ぶ直線の表示軌跡の移動速度が、検索クエリの示す速度と一致したとする。その場合、3Dメタデータ検索部21は、その3Dメタデータを検索結果として検索結果表示処理部22へ出力する。また図15で示すように、検索結果表示処理部22は、3Dメタデータの表示軌跡のうち、検索クエリと速度が一致する表示軌跡の部分(表示位置(サンプルポイント)0と表示位置(サンプルポイント)1とを結ぶ直線)のみの表示軌跡に、3Dメタデータを合成表示した検索結果を出力するようにしてもよい。
また、3次元画像再生装置の表示する仮想空間上にユーザが空間マウスを用いて入力した3次元の軌跡に基づいて、その軌跡が表す直線、曲線、移動速度、方向、軌跡のテンプレートの検索クエリが自動的に生成され、その検索クエリに一致する表示軌跡で3D動画像上に合成表示される3Dメタデータを検索することができるので、ユーザは、従来にくらべて多くの種類の表示軌跡の3Dメタデータを自由に検索することができる。
また、ユーザは、3次元画像再生装置の表示する仮想空間上にユーザが空間マウスを用いて入力するのみで、検索クエリを生成するために、特殊なコマンドやプログラムなどの検索用の問い合わせ言語を覚える必要がなく、容易に3D動画像上に表示される3Dメタデータの検索を行うことができる。
また、3Dメタデータが3D動画像上のある対象物の軌跡を追って表示されるものである場合には、ユーザが空間マウスを用いて検索クエリを作成するだけで、その結果検索された3Dメタデータに基づいて、所望の3D動画像上の対象物を検索することができるようになる。
また、上述の処理によれば、一致度の設定をユーザが自由に行うことができるため、ユーザの望む精度や曖昧さで、検索クエリの軌跡と同様の軌跡により3D動画像上に移動表示される3Dメタデータを検索することができる。
また、検索結果が所定の数以上に多く出力されるような場合には、一致度の閾値を自動的に上げる処理を行っているため、検索結果の数を所定の数に自動調整することができる。
12・・・空間マウス制御部
13・・・3D動画DB
14・・・3DメタデータDB
15・・・3Dディスプレイ
16・・・再生処理部
17・・・動き表現情報生成部
18・・・サンプルポイント生成部
19・・・3Dメタデータ生成編集部
20・・・3Dクエリ生成部
21・・・3Dメタデータ検索部
22・・・検索結果表示処理部
23・・・マッチング方法選択部
Claims (11)
- 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置と、前記表示軌跡上の複数の表示位置それぞれに前記付加情報を表示させる際の前記3次元動画像の開始時刻からの経過時間と、を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段と、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置と、当該複数の指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの各経過時間と、を検出する入力情報検出手段と、
前記複数の指定位置を示すと共に、それら指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの経過時間を前記複数の指定位置それぞれについて示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段と、
前記検索用情報の示す前記複数の指定位置のうち最も早い経過時間を示す指定位置と、前記動き表現情報の示す前記複数の表示位置のうち最も早い経過時間を示す表示位置との一致度が閾値以下となる前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段と、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段と、
を備えることを特徴とする3次元動画像再生装置。 - 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段と、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置を検出する入力情報検出手段と、
前記3次元動画像の開始時刻からの経過時間の指定を受け付ける経過時間指定受付手段と、
前記複数の指定位置を示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段と、
前記検索用情報の示す複数の指定位置と、前記動き表現情報の示す複数の表示位置との一致度に基づいて、前記動き表現情報記憶手段より前記動き表現情報を特定した後、前記複数の表示位置のうち最も早い経過時間として、前記指定を受け付けた開始時間を示す表示位置を保持する前記動き表現情報のみを、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段と、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段と、
を備えることを特徴とする3次元動画像再生装置。 - 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置と、前記表示軌跡上の複数の表示位置それぞれに前記付加情報を表示させる際の前記3次元動画像の開始時刻からの経過時間と、を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段と、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置と、前記複数の指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの各経過時間と、を検出する入力情報検出手段と、
前記複数の指定位置を示すと共に、それら指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの経過時間を前記複数の指定位置それぞれについて示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段と、
前記検索用情報の示す複数の指定位置のうち最初に検出した指定位置を基点とした所定経過時間を示す位置であって前記複数の指定位置による検索軌跡上の位置と、前記動き表現情報の示す複数の表示位置による表示軌跡上の任意の点を基点とした前記所定経過時間を示す前記表示軌跡上の位置と、に基づいて、異なる複数の前記所定経過時間における前記検索軌跡上の位置と前記表示軌跡上の位置との一致度が全て閾値以下となる前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段と、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段と、
を備えることを特徴とする3次元動画像再生装置。 - 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段と、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置を検出する入力情報検出手段と、
前記複数の指定位置による検索軌跡と、定型軌跡テンプレートが示す軌跡との一致度が所定の閾値以上となる定型軌跡テンプレートを検出して、当該定型軌跡テンプレートの種別情報を示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段と、
前記動き表現情報の示す前記複数の表示位置による表示軌跡と、定型軌跡テンプレートが示す軌跡との一致度が所定の閾値以上となる定型軌跡テンプレートを検出して、前記検索用情報の示す定型軌跡テンプレートと同一の定型軌跡テンプレートを示す前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段と、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段と、
を備えることを特徴とする3次元動画像再生装置。 - 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段と、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置を検出する入力情報検出手段と、
前記複数の指定位置を示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段と、
前記検索用情報の示す複数の指定位置に基づいて算出される検索軌跡の方向と、前記動き表現情報の示す複数の表示位置に基づいて算出される表示軌跡の方向との一致度が閾値以上である前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段と、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段と、
を備えることを特徴とする3次元動画像再生装置。 - 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置と、前記表示軌跡上の複数の表示位置それぞれに前記付加情報を表示させる際の前記3次元動画像の開始時刻からの経過時間と、を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段と、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置と、当該複数の指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの各経過時間と、を検出する入力情報検出手段と、
前記複数の指定位置を示すと共に、それら指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの経過時間を前記複数の指定位置それぞれについて示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段と、
前記検索用情報の示す複数の指定位置とそれら指定位置の示す経過時間の時間差とに基づいて算出される速度と、前記動き表現情報の示す複数の表示位置とそれら表示位置の示す経過時間の時間差とに基づいて算出される速度との一致度が閾値以上である前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段と、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段と、
を備えることを特徴とする3次元動画像再生装置。 - 前記検索用情報生成手段が複数の前記検索用情報を生成し、
前記付加情報検索手段は、複数の前記検索用情報に基づいて前記動き表現情報の特定の処理を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の3次元動画像再生装置。 - 前記一致度の設定入力を受け付ける一致度設定入力受付手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の3次元動画像再生装置。 - 前記動き表現情報記憶手段より所定の数の前記動き表現情報の特定をしたかを判定し、前記所定の数以上の前記動き表現情報を特定した場合には、前記動き表現情報記憶手段より特定する前記動き表現情報の数が前記所定の数以下となるまで自動的に前記一致度を上げて、前記動き表現情報の特定処理を繰り返す一致度調整手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の3次元動画像再生装置。 - 3次元動画像装置における付加情報検索方法であって、
前記3次元動画像装置の動き表現情報記憶手段が、3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置と、前記表示軌跡上の複数の表示位置それぞれに前記付加情報を表示させる際の前記3次元動画像の開始時刻からの経過時間と、を少なくとも示す動き表現情報を記憶し、
前記3次元動画像装置の入力情報検出手段が、実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置と、当該複数の指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの各経過時間と、を検出し、
前記3次元動画像装置の検索用情報生成手段が、前記複数の指定位置を示すと共に、それら指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの経過時間を前記複数の指定位置それぞれについて示す検索用情報を生成し、
前記3次元動画像装置の付加情報検索手段が、前記検索用情報の示す複数の指定位置のうち最も早い経過時間を示す指定位置と、前記動き表現情報の示す複数の表示位置のうち最も早い経過時間を示す表示位置との一致度が閾値以下となる前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索し、
前記3次元動画像装置の付加情報出力手段が、前記検索した付加情報を出力する
ことを特徴とする付加情報検索方法。 - 3次元動画像に合成表示する付加情報の前記3次元動画像における動きを示す動き表現情報であって、前記3次元動画像上を前記付加情報が移動する表示軌跡上の複数の表示位置と、前記表示軌跡上の複数の表示位置それぞれに前記付加情報を表示させる際の前記3次元動画像の開始時刻からの経過時間と、を少なくとも示す動き表現情報を記憶する動き表現情報記憶手段を備えた3次元動画像再生装置のコンピュータを、
実空間に存在する空間入力装置の空間位置を検出し、当該空間位置の変化に応じて前記3次元動画像中の前記空間入力装置による複数の指定位置と、当該複数の指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの各経過時間と、を検出する入力情報検出手段、
前記複数の指定位置を示すと共に、それら指定位置のうちの最初に検出した指定位置の検出時刻からの経過時間を前記複数の指定位置それぞれについて示す検索用情報を生成する検索用情報生成手段、
前記検索用情報の示す複数の指定位置のうち最も早い経過時間を示す指定位置と、前記動き表現情報の示す複数の表示位置のうち最も早い経過時間を示す表示位置との一致度が閾値以下となる前記動き表現情報を、前記動き表現情報記憶手段より特定し、当該特定した動き表現情報により前記3次元動画像上に合成表示される前記付加情報を検索する付加情報検索手段、
前記検索した付加情報を出力する付加情報出力手段、
として機能させるためのプログラム。
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