JP5046339B2 - 小型の温風・冷風機 - Google Patents

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Description

本発明は部屋等の温度を簡単かつ経済的に上げ下げ出来る温風・冷風機の欠点を補う為に従来から用いられて来たサーモ・モジュールの最適又は効率的に変えた温風・冷風機に関するものである。
従来の小型温風・冷風機として3例を挙げて説明してみる
「携帯用冷風・温風装置」(特願2004−330708)
「構成」特殊な上衣などを必要とせず、また使用時に不快感の生じることない、携帯用冷風・温風装置を提供する。
「熱電池式冷温風装置」(特願2000−157479)
「構成」ペルチェ素子により蓄熱、蓄冷をした熱量の一部を電気エネルギーに再変換し熱電池により駆動して、一定時間電源を必要としないで稼動できる熱電池式冷温風装置を提供する。
「冷風・温風装置」(特願平7−279433)
「構成」熱交換効率を高めて大きな冷風/温風出力を得る。
特許出願2004−330708 特許出願2000−157479 特許出願平7−279433
平成21年8月4日に特許出願をした「冷風機」(特願2009−182232)の装置を応用した温風・冷風機を開発した。“熱伝導性樹脂”を用いて冷風を得ることが出来たが、温風を発生させるには空気中の熱からは高い温度の熱を得ることは、冬場等には難しい。高温度の熱源を発生させる物としてサーモ・モジュールの存在を知り、「ペルチェ素子」又は「サーモエレクトリック・クーラー」の利用を計画した。ペルチェ効果(異なる金属を 接合した回路に直流を流すと一方の接合部で吸熱、他方の接合部で発熱が起こる)の応用 分野は主に一般的に保温保冷庫、半導体プロセス用恒温槽、光通信用レーザーダイオードー等に利用され、脱フロン対策の要求として求められている。ペルチェ素子は電気部品であり、機械工学の要素もあるが、実際の大方の使用例は各種電子冷却、CPU冷却、カークーラー、自動車用クーラーポット、冷凍冷蔵庫等である。本発明の本発明の高い温風を得る為には逆行している条件を追及するようであるが、先行技術のなかでも温風の利用例が有る。先行技術の基本的な使用例が図1であり、冷風の発生利用が主であり、図2として温風発生の使用例です。先行技術からは、ある程度の温度を得るためにはペルチェ素子を多数接続している為に構造が複雑に形成されている。高い温風を得るにはペルチェ素子の発熱側の熱利用を効率良くするには、方法として放熱側の遮断すれば大きな熱を得られると想定し(図3)、ペルチェ素子の短所である消費電力に対して吸熱できる熱量が少ない為に大きな吸熱量を得るためには大容量の電源が必要としている事に対しての変革が可能である。雑誌の記事の中で「ペルチェはP型とN型の熱電半導体を銅電極に半田付けした構造になっています。N型からP型へ直流電流を流すと、上の接合面から熱を吸収して下の接合面へ熱を運びます。逆に、P型から電流を流すと熱は下から上へ流れるようになります。このときエネルギーの保存則が成立しています。放熱量(Qн)=吸熱量(Qс)+ペルチェの消費電力(Qin)となるため、ヒートシンクを接合しファンで送風するなど放熱手段が必要です。放熱能力が十分でないと、温度が上昇して冷却面に熱が逆流します。(トランジスタ技術2003年11月号)放熱がうまくいかないと、ペルチェ素子全体が150℃になり金属が溶け出し断線する」という基本構造と動作を考慮して着手した。
本発明の温風・冷風機の構成は構造上3つの形で構成されている。適宜の間隔を有し、適当な羽根厚さの軸流ファンと、該軸流ファンに繋がる表面が均一に滑らかさを有する断面が十字状の補強部材を内蔵する管状部材と、該管状部材の後部に設ける金網板に外側から順に断熱のための発泡スチロール、金網、ステンレス板およびペルチェ素子を配し、前記管状部材の側面には4箇所の細長い凹みを穿ち、該細長い凹みが摺動するガイドとなる4本の丸棒を前記金網に固定し、これらの各要素部を包含するサークル状枠で構成するとともに外部からの電源接続と前記ペルチェ素子の極性切替装置を収納する台座の上面に等間隔で多数の小穴を設け、該台座上に前記サークル状枠を配して成る温風・冷風機として課題を解決している。
ペルチェ素子の耐久性(寿命)の問題解決に貢献する方法として、温風時は放熱部分を固定することにより熱変形の隙間による防湿効果が上がり、軸流ファンの吸熱により熱負荷が減少し、発熱温度が軸流ファンの移動可能な為、温度固定が自由に出来るので、極性を反転させるような制御方法やON/OFFの制御方法を採らないで連続的な電圧の制御なので高寿命が維持出来る。冷風時はペルチェ素子の放熱面を上にして、吸熱面を固定すれば高効率冷風を得られる。小型でありながら従来から使用されている温風・冷風機を超えて省エネルギーの温調機として期待出来る。
ペルチェ素子の基本的使用例(冷風の場合)の図 従来の温風・冷風発生の為の構成図 本発明による温風・冷風発生の構成図 温風・冷風機―実施の形態を示す図 構造の概略俯瞰図 先行技術の「携帯用冷風・温風装置」(特願2004−330708)の構造説明図 先行技術の「熱電池式冷温風装置」(特願2000−157479) の構造説明図 先行技術の「冷風・温風装置」(特願平7−279433)の構造説明図
以下、図面を参照して本発明の小型の温風・冷風機の形態について説明する。
図3を説明する。
実用的な温風を冬の厳寒時期に北海道に於いての実測した例として普通の日本家屋の居間の温度が天井付近で26℃、床暖房してある床の間付近で22℃が平均であった。本発明のこの装置の実測値を示すと次のようである。装置にセットしたペルチェ素子は「TEC2-10206T125」:カップル102 VMax 8.6V Imax 6A ΔT 87℃ QMax 12.8 W
電源はAC ADAPTER I/P 100-120V 50/60Hz 0.6A O/P DC 5V 4A
室温:18.7℃ 最大電流値:2A 吸熱面3の固定温度:86.1℃ 放熱面5及びステンレス板6の平均温度:26.0℃〜31.1℃ 断面十字状補強部材を内蔵している管状部材1の前部開口部周辺温度:21.3℃〜26℃ 経過時間は20.2分 開放された6畳板張り。
ステンレス板6は放熱面5の熱を吸収してそれを輻射熱にする為、背部の金網状平板7からの排熱を逃がさない目的で断熱用発泡スチロールを貼付してある。管状部材1を前後に移動出来る為軸流ファンの吸熱面からの吸い込みと放熱を同時にする為、温度制御が軸流ファン2と吸熱面3の間隔の調整だけで済む。時間の経過に従って室内の温度が上昇したら2と3の間隔を少なくするだけで温度を制御出来る。冷風を得たい場合はペルチェ素子の吸熱面3をステンレス板6の面に接合し、放熱面5を軸流ファン2側に設定し、間隔を調整すれば適温を自由に得られる。
図4を説明する。
断面十字状を有する補強部材がある管状部材内前面に軸流ファンがある為、吸入側の空気の流れはペルチェ素子の前面が壁になるため“背圧”の影響を受ける。これを避けるには管状部材を右前に移動する必要が生じる。移動することにより空気の引寄せが起こり「吸入」が発生し、(温風の場合は熱い空気であり、冷風の場合は冷たい空気である)aが枠保持している台座の上部に開いている穴に吸込まれ(吸込まれた空気)bは同台座の別の穴から出て、そのままペルチェ素子の表面に吸寄せられcに変化し、軸流ファン吸込まれた空気dは管状部材の中の静圧現象効果を受けた状態で、風を感じさせない気流状態で送り出される。
図5は図4の気流の流れと冷風や温風の発生を作り出す装置の概要を示す。
1は片側後部が軸流ファンを内蔵し、断面十字状補強部材が片側前部の開口部まで繋がっていて、後部よりテーパー状に広がりがある管状部材で金属製丸棒9がスムーズに移動出来るよう外側に窪みが掘られている。
2は内蔵軸流ファンの羽根。
3はペルチェ素子の温風時は吸熱面、冷風時は放熱面
4はペルチェ素子。
5はペルチェ素子の温風時は放熱面、冷風時は吸熱面。
6はステンレス板でペルチェ素子を接合し輻射又は反射の役をする。
7は丸型金属製枠の外側に金網状平板があり、金網状平板の外側に断熱用の発泡スチロールが取付けられ、内側にはステンレス板とペルチェ素子が取付けられている。
8は断熱用発泡スチロール。
9は管状部材の保持と風量調節機能(前後にスライドする機能を助ける為のガイドの役割を果たす)の金属製丸棒。左右、上下に4本あって前後に管状部材を包み込む為のリングに溶接されている。
10は管状部材内にあり補強と断面十字状補強部材の中心が軸流ファンの中心部に密接していて出来るだけ静圧による整流効果が向上する目的の為にある。
11は軸流ファンによって引寄せられた空気を牽引し再びペルチェ素子面に導く為の穴。
12は管状部材を保持しているサークル状金属製枠を受け止める台座であって、上部 に軸流ファンによる空気の吸込み、吸出しの役割をする穴が空けられ、台座の中には外部電源の接続場所を格納している。
以下、添付図面に従って実施例を説明する。「温風の場合」軸流ファン2、ペルチェ素子4、が台座12、の内蔵する外部電源からの通電により駆動すると、ペルチェ素子の吸熱面3からの送風で放熱面5に熱が伝導されるが、放熱面5がステンレス板6により遮断されているので温度は数秒間上昇するが、吸引されているので逆に温度が下がり始める。軸流ファンの引き込みが強い場合は数秒でマイナスになる。軸流ファンが内蔵されている管状部材1を前方に移動すると、温度はプラスに転じ何秒かで上昇する。上下変動の無くなった場所に設定すると殆ど安定した温度を保持出来る。温度が安定すると吸込みが発生し(引寄せ)、発生した温風は台座12、上面の穴11に吸込まれ、対流によって外に押し出され、一部はそのまま流れようとするが、軸流ファンの吸引力によって吸込まれ管状部材の中に吸込まれる。
「冷風の場合」はペルチェ素子の吸熱面3をステンレス板6に接合するだけで十分な冷風を得られる。温風や冷風でも気流は管状部材1、内部の断面十字状補強部材10の静圧効果によって、放流される。出口付近は少し風に近い気流の移動の存在感を受けるが、それから風速計で測定しても、測定不可能であるが、時間の経過と共に温かい、涼しいが実感できる。
現在、地域によって例えばエアコンの利用状態を考察してみると、日本においては本州の東北以南は一年の平均温度の最低温度が5℃〜10℃の周辺の地域での使用が多い。最低温度が、特に冬場は、日本海側と北海道の道東以外の人達にとって暖房の経費を考えると、エアコンの機能が追いつけない寒さの為、ストーブ類に頼る。省エネのエアコンが最近は増えているが、省エネのストーブ類は在ることは在るでしょうが、身近の特に北海道周辺は従来の設備に依存しているので光熱費が生活のウエイトの多くを占めている。本発明はこの様な問題解決に少しでも解決に寄与出来ると思って考案し開発した。日本住宅は、今もって“隙間住宅”が多いし、冬場にいくらストーブの温度を上げようとしても、その寒さを凌ぐのが大変です。隙間からの寒さを防ぐこともこの装置であれば十分に暖を得られることが可能である。
1 軸流ファンと断面十字状補強部材を内蔵している管状部材。
2 管状部材内にある軸流ファンの羽根。
3 ペルチェ素子の温風時は吸熱面、冷風時は放熱面。
4 ペルチェ素子。
5 ペルチェ素子の温風時は放熱面、冷風時は吸熱面。
6 ステンレス板でペルチェ素子を接合し、発生熱の輻射又は反射の役をする。
7 丸型金属製枠の外側に金網状平板があり、金網状平板の外側に断熱用の発泡スチロールが取付けられ、内側にはステンレス板とペルチェ素子が取付けられている。
8 断熱用発泡スチロール。
9 管状部材保持と風量調節機能補助のガイド役をする金属製丸棒。
10 管状部材内にある断面十字状補強部材。
11 台座上面にある空気流入口。
12 サークル状金属性枠を保持し全体を受け止める為の台座。
a ペルチェ素子が発生した空気。
b 吸い出される空気。
c 吸い出された空気と装置周辺の空気が混ざった空気。
d 軸流ファンから吸込まれ管状部材内で静圧現象効果を帯びた空気。

Claims (1)

  1. 適宜の間隔を有し、適当な羽根厚さの軸流ファンと、該軸流ファンに繋がる表面が均一に滑らかさを有する断面が十字状の補強部材を内蔵する管状部材と、該管状部材の後部に設ける金網板に外側から順に断熱のための発泡スチロール、金網、ステンレス板およびペルチェ素子を配し前記管状部材の側面には4箇所の細長い凹みを穿ち、該細長い凹みが摺動するガイドとなる4本の丸棒を前記金網に固定し、これらの各要素部を包含するサークル状枠で構成するとともに外部からの電源接続と前記ペルチェ素子の極性切替装置を収納する台座の上面に等間隔で多数の小穴を設け、該台座上に前記サークル状枠を配して成る温風・冷風機。
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