JP5045204B2 - Airbag device for vehicle - Google Patents
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Description
本発明は、車室前部に設けられたインストルメントパネルの後方側に前席シートが配設されるとともに、この前席シートの斜め後方側に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において後席シートの乗員を保護する車両用エアバッグ装置に関するものである。 In the present invention, a front seat is disposed on the rear side of an instrument panel provided in a front part of a passenger compartment, and a rear seat on which a plurality of passengers can be seated is disposed on an oblique rear side of the front seat. The present invention relates to a vehicle airbag device that protects a passenger in a rear seat in a installed vehicle.
近年、車両の燃料消費量を低減する等の要求から、車体を軽量でコンパクトに形成することが求められているが、このような車両では、コンパクトな構成でありながら車室内に複数の乗員が着座可能なスペースを確保するための工夫が必要となる。例えば、下記特許文献1では、車室内の車幅方向中央部に運転席シートからなる前席シートを配設するとともに、その後方側に複数の後席シートを配設することにより、車体をコンパクト化しつつ車室内に複数の乗員が着座可能なスペースを確保することが行われている。
上記特許文献1に開示されているように、運転席シートからなる前席シートが車室内の車幅方向中央部に配設されるとともに、この前席シートの斜め後方側に後席シートが配設された車両では、この後席シートの前方部に広い空間が形成されているので、後席シートに着座した乗員の前方視界が良好に確保されるとともに、優れた居住環境が得られるという利点がある。しかし、上記後席シートの前方部に運転席シートまたは助手席シート等からなる前席シートが位置していないため、車両の衝突時等に、後席シートに着座した乗員の前方移動を上記前席シートによって規制することができないとともに、この乗員を保護するためのエアバッグ装置を設置することは困難であり、後席シートの乗員を安定した着座状態に保持できるようにすることが望まれていた。
As disclosed in
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、後席シートに着座した乗員を効果的に保護することができる車両用エアバッグ装置を提供することを目的としたものである。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a vehicle airbag device that can effectively protect an occupant seated on a rear seat. .
請求項1に係る発明は、車室内の前方部にインストルメントパネルが車幅方向に延びるように設置され、このインストルメントパネルの後方側に前席シートが配設されるとともに、この前席シートの斜め後方側に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において、上記インストルメントパネルには、前席シートの前面部を覆うように展開することにより前席シートに着座した乗員を保護する前席用エアバッグ部と、後席シートの前面部を覆うように展開することにより後席シートに着座した乗員を保護する後席用エアバッグ部とを有するエアバック装置が設けられ、上記前席用エアバッグ部および後席用エアバッグ部が一体的に形成されたものである。 According to the first aspect of the present invention, an instrument panel is installed in a front part of a vehicle interior so as to extend in the vehicle width direction, and a front seat is disposed on the rear side of the instrument panel. In the vehicle in which a rear seat that can be seated by a plurality of passengers is disposed on the rear side of the seat, the instrument panel is seated on the front seat by unfolding so as to cover the front portion of the front seat. Provided is an airbag device having a front seat airbag portion that protects the occupant and a rear seat airbag portion that protects the occupant seated on the rear seat by deploying so as to cover the front portion of the rear seat. The front seat airbag portion and the rear seat airbag portion are integrally formed .
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両用エアバッグ装置において、上記前席用エアバッグ部に、ステアリングホイールとの干渉を回避する凹部が形成されたものである。 According to a second aspect of the present invention, in the vehicle airbag device according to the first aspect, a recess for avoiding interference with a steering wheel is formed in the front seat airbag portion .
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の車両用エアバッグ装置において、フロアパネル上の車幅方向中心部に運転席シートからなる前列シートが配設されるとともに、その斜め後方側に左右一対の後席シートが配設され、上記エアバッグ装置が、左右の後席シートに着座した乗員をそれぞれ保護する左右一対の後席用エアバッグ部を備えたものである。 According to a third aspect of the present invention, in the vehicle airbag device according to the first or second aspect, a front row seat including a driver's seat is disposed at a center portion in the vehicle width direction on the floor panel. A pair of left and right rear seats are disposed on the rear side, and the airbag device includes a pair of left and right rear seat airbag portions that protect passengers seated on the left and right rear seats, respectively .
請求項4に係る発明は、車室内の前方部にインストルメントパネルが車幅方向に延びるように設置され、このインストルメントパネルの後方側に前席シートが配設されるとともに、この前席シートの斜め後方側に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設された車両において、上記インストルメントパネルには、前席シートに着座した乗員を保護する前席用エアバッグ部と、後席シートに着座した乗員を保護する後席用エアバッグ部とを有し、これらの前席用エアバッグ部および後席用エアバッグ部が一体的に形成され、上記前席用エアバッグ部に、ステアリングホイールとの干渉を回避する凹部が形成されたものである。 According to a fourth aspect of the present invention , an instrument panel is installed in a front part of a vehicle interior so as to extend in the vehicle width direction, and a front seat is disposed on the rear side of the instrument panel. In the vehicle in which a rear seat, on which a plurality of passengers can be seated, is disposed obliquely rearward of the vehicle, the instrument panel includes a front seat airbag portion that protects the passenger seated on the front seat, and a rear seat A rear seat airbag portion that protects a passenger seated on the seat, and the front seat airbag portion and the rear seat airbag portion are integrally formed, the front seat airbag portion, A recess for avoiding interference with the steering wheel is formed.
請求項5に係る発明は、上記請求項4に記載の車両用エアバッグ装置において、フロアパネル上の車幅方向中心部に運転席シートからなる前列シートが配設されるとともに、その斜め後方側に左右一対の後席シートが配設され、上記エアバッグ装置が、左右の後席シートに着座した乗員をそれぞれ保護する左右一対の後席用エアバッグ部を備えたものである。 According to a fifth aspect of the present invention, in the vehicle airbag device according to the fourth aspect , a front row seat including a driver's seat is disposed at the center in the vehicle width direction on the floor panel, and obliquely rearward thereof. A pair of left and right rear seats are disposed on the left and right, and the airbag device includes a pair of left and right rear seat airbag portions that protect passengers seated on the left and right rear seats.
請求項1に係る発明では、インストルメントパネルの後方側に前席シートが配設されるとともに、この前席シートの斜め後方側に複数の乗員が着座可能な後席シートが配設されることにより、この後席シートの前方部に広い空間が形成され、後席シートに着座した乗員の前方視界が良好に確保されるとともに、優れた居住環境が得られるように構成された車両において、上記インストルメントパネルに設けられた前席用エアバッグ部と後席用エアバッグ部とを、車両の衝突時に展開させることにより、運転席からなる前席シートに着座した乗員と、その斜め後方側に配設された後席シートに着座した乗員とをそれぞれ保護できるという利点がある。また、前席シートに着座した乗員を保護する前席用エアバッグ部と、後席シートに着座した乗員を保護する後席用エアバッグ部とを一体的に形成したため、上記インフレータから供給された膨張用ガスにより前席用エアバッグ部および後席用エアバッグ部を時差なく略同時に展開させることにより、前席シートの乗員と後席シートの乗員とそれぞれ効果的に保護できるという利点がある。
In the invention according to
請求項2および4に係る発明では、前席用エアバッグ部に、ステアリングホイールとの干渉を回避する凹部を形成したため、上記インストルメントパネルに設置されたエアバッグを展開させる際に、このエアバッグが上記ステアリングホイールと干渉してその展開性が阻害されるという事態の発生を効果的に防止し、簡単な構成で上記エアバックをスムーズに展開させることができる。
In the inventions according to
請求項3および5に係る発明では、上記前席シートの左右両側方部に形成された空間部を荷物等の収納スペースとして利用することができるため、車室の後方側にラゲージルームを設けた場合のように、車体の前後寸法が大きくなったり、車体のデザイン性が悪化したりする等の問題を生じることなく、乗員用の荷物等を収納するためのスペースを充分に確保できるとともに、上記左右一対の後席用エアバッグ部により、後席シートに着座した乗員をそれぞれ効果的に保護することができる。
In the inventions according to
図1〜図3は、本発明に係る車両用エアバッグ装置を備えた車両を示し、この車両の側面部にはサイドドア1,1により開閉される乗降用開口部が形成されるとともに、車室内の前方部にはインストルメントパネル2が車幅方向に延びるように設置されている。上記インストルメントパネル2の車幅方向中央部には、ステアリングホイール3が設置されるとともに、その後方側に位置するフロアパネル4上に運転席シートからなる前席シート5が配設されている。この前席シート5の斜め後方側には、左右一対の後席シート6,6が配設されることにより、前席シート5よりも大きな車幅方向寸法を有する後席シート6,6の設置部が形成されている。
1 to 3 show a vehicle provided with a vehicle airbag device according to the present invention, and a side opening of the vehicle is formed with an opening for getting on and off by
上記前席シート5は、乗員の着座部となるシートクッション7と、その後端部に立設されたシートバック8と、上記シートクッション7の下方に配設された左右一対のスライダー9,9とを有し、上記フロアパネル4の前部中央に設置された左右一対のシートレール10,10に沿って上記スライダー9,9がスライド変位することにより、前席シート5の前後位置が調節可能に構成されている。
The
また、上記後席シート6,6は、シートクッション11とその後端部に立設されたシートバック12と、上記シートクッション11の下方に配設された左右一対のスライダー13,13とを有し、フロアパネル4の後方部に形成されたキックアップ部14上に設置された左右一対のシートレール15,15に沿ってそれぞれ上記スライダー13,13がスライド変位することにより、後席シート6,6の前後位置が調節可能に構成されている。
The
上記インストルメントパネル2の内部には、図3に示すように、パイプ材等からなるインパネメンバ16が車幅方向に延びるように設置され、このインパネメンバ16にステアリング機構17が図外の支持部材を介して支持されている。また、上記インパネメンバ16の上方には、エアバッグ装置18が取付ブラケット19を介して取り付けられている。このエアバッグ装置18は、上面部が開口した収容ケース20内に配設されたインフレータ21と、その上方に折り畳まれた状態で配設されたエアバッグ22とを有し、図外の衝突センサにおいて車両の衝突が検出された時点で上記インフレータ21を作動させ、発生した膨張用ガスを上記エアバッグ22に供給することにより、このエアバッグ22を展開させるように構成されている。
As shown in FIG. 3, an
上記収容ケース20の前壁部20aおよび後壁部20bは、それぞれ上端部が車体の後方側に位置するように傾斜した状態で設置されることにより、後述する展開時にエアバッグ22を上部後方側に向けて案内する案内面を構成している。また、上記インストルメントパネル2の上壁部には、エアバッグ22の設置部に対応する閉止蓋23が設置され、この閉止蓋23は、上記エアバッグ22の展開時に前辺部を支点として揺動変位することにより開放状態となるように構成されている(図3の仮想線参照)。
The
図4および図5に示すように、上記エアバッグ22は、車両の衝突時に前席シート5の前面部を覆うように展開する前席用エアバッグ部24と、後席シート6,6の前面部を覆うように展開する左右一対の後席用エアバッグ部25,25とを有し、これらの前席用エアバッグ部24および後席用エアバッグ部25,25が一体的に形成されることにより、平面から見てU字型に展開した状態となるように構成されている。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
上記前席用エアバッグ部24は、インストルメントパネル2の上壁部を覆うとともにステアリングホイール3の設置部を回避して車体の後方側に延びるように展開することにより、前席シート5の前面部を覆うように構成されている。すなわち、上記前席用エアバッグ部24は、その展開時における幅寸法が前席シート5の幅寸法と略同一に設定されるとともに、後端部が前席シート5のシートバック前方部に位置するようにその前後寸法が設定され、かつステアリングホイール3の設置部に対応した凹部26が下面に形成されることにより、ステアリングホイール3との干渉を回避した状態で、前席シート5に着座した乗員の前後移動を規制し得る位置まで展開するように構成されている。
The front
一方、上記後席用エアバッグ部25,25は、その展開時における幅寸法がそれぞれ後席シート6,6の幅寸法と略同一に設定されるとともに、後端部が後席シート6,6に着座した乗員の前方部に位置するようにその前後寸法が設定され、かつ車体の側壁部に沿って車体の後方側に展開することにより、前席シート5の乗員に干渉するのを回避した状態で、後席シート6,6に着座した乗員の前後移動を規制し得る位置まで展開するように構成されている。
On the other hand, the widths of the rear
また、図6に示すように、上記車体の後面部には、車幅方向略中央部にリヤピラー28が配設されるとともに、このリヤピラー28と上記サイドドア1,1との間を連続して覆うようにリヤウインド29が配設され、これにより上記リヤピラー28に邪魔されることなく、車両の左右両側における後方視界が確保されるようになっている。また、上記車体の後端部、つまりフロアパネル4の後端部には、リヤエンドパネル46が後席シート6の設置部と所定距離を置いて配設されるとともに(図7参照)、上記リヤエンドパネル46の下部後面側には、リヤバンパ30が車幅方向に延びるように設置されている。
Further, as shown in FIG. 6, a
そして、図7〜図10に示すように、上記リヤエンドパネル46と後席シート6,6との間には、車両の後突時等にリヤバンパ30に入力された荷重に応じ、左右の後席シート6,6を駆動してシートレール15に沿ってそれぞれ車体の前方側に移動させる左右一対の後席駆動手段31が設けられている。この後席駆動手段31は、後端部が上記リヤバンパ30の設置部に接続された丸パイプ材等からなる左右一対の筒状体32と、この筒状体32内に配設されてその前端部から所定距離だけ後方側に位置する部位に固定された区画壁33と、その前方側に配設された圧縮ばね等からなる緩衝部材34と、その前方側に配設されたプッシャー35とを有し、後述する車両の後突時等に、このプッシャー35が後席シート6のロックレバー36に当接することにより、これを車体に前方側に押動するように構成されている。
As shown in FIGS. 7 to 10, the left and right rear seats are arranged between the
上記ロックレバー36は、車幅方向に延びる棒状体からなる駆動部37と、この駆動部37の中央部前面に固着された把持部38と、上記駆動部37の左右両端部に設けられて後端部が後席シート6のスライダー13,13に枢支された枢支部39と、この枢支部39の下面に突設されたたロック部40と、このロック部40を下記のロック位置に付勢して後席シート6を拘束状態に保持するための図示を者略したばね部材等からなる付勢手段とを有している。
The
上記付勢手段の付勢力に応じ、シートレール15の上壁部に形成された複数の係止孔41の一つに、上記ロック部40が係合されることにより、上記スライダー13,13のスライド変位が規制されて後席シート6の前後移動が拘束されるようになっている。また、上記ロックレバー36の把持部38を後席シート6に着座した乗員が把持し、上記付勢手段の付勢力に抗してロック部40を上記係止孔41から離間させる方向にロックレバー36を揺動変位させることにより、上記後席シート6の前後移動を拘束するロックレバー36の規制状態が解除され、上記シートレール15,15に沿ってスライダー13,13をスライド変位させること、つまり上記乗員の好みに応じて後席シート6の前後位置を調節することが許容されるようになっている。
According to the urging force of the urging means, the
上記後席駆動手段31のプッシャー35は、上記筒状体32の前端部に嵌入されてスライド可能に支持された軸部42と、上記ロックレバー36の駆動部37の下面に沿ってその前方側に延びる受け部43と、上記駆動部37の上面に対向してその上方に位置する押え部44とを有するフォーク状に形成され、上記受け部43の上面には、後上がりに傾斜する傾斜面45が形成されている。
The
通常時には、上記プッシャー35の押え部44等がロックレバー36の駆動部37に対して所定距離だけ後方側に位置するように配設されることにより、ロックレバー36と後席駆動手段31とが互いに離間した状態となっている。そして、車両の後突時等には、上記プッシャー35が車体の前方側に変位してその基端部がロックレバー36の駆動部37に当接することによりこの駆動部37が前部上方に押動され、上記ロックレバー36のロック部40が係止孔41から離脱して後席シート6の拘束状態が解除されるとともに、上記後席駆動手段31を介して後席シート6が車体の前方側に押動されるように構成されている。
Normally, the
すなわち、図11に示すように、上記車両の後端部に他車両Aが衝突する後突事故等が発生して上記リヤバンパ30を車体に前方側に移動させようとする大きな衝撃荷重Bが作用すると、この衝撃荷重Bに応じ、上記フロアパネル4の後方部等が圧縮されて変形しつつ、上記後席駆動手段31の筒状体32が上記リヤバンパ30およびリヤエンドパネル46により押されて前方側に移動するとともに、上記受け部44および押え部44の基端部が上記ロックレバー36の駆動部38に当接する。上記後突事故等の発生時における衝撃荷重Bが大きいと、上記後席駆動手段31の緩衝部材34が圧縮変形することにより衝撃荷重が吸収されつつ、プッシャー35の軸部42が筒状体32内に押し込まれるとともに、上記ロックレバー36の駆動部37がプッシャー35の傾斜面45により上部前方側に押圧される。
That is, as shown in FIG. 11, a large impact load B is applied to cause the
上記プッシャー35の押上力に応じて図12および図13に示すように、係止孔41を有するシートレール15の上壁部からロック部40が離間する方向にロックレバー36が揺動変位し、このロックレバー36による後席シート6,6の拘束状態が解除されるとともに、後席シート6,6のスライダー13を上部前方側に付勢する付勢力が上記ロックレバー36を介して入力される。これにより上記シートレール15内に配設された転動ローラ15a等からなるスライダー13の下方部13aがシートレール15の上壁部下面に当接しつつ、図11に示すように、後席シート6がスライダー13とともに車体の前方側に押動されて前方へ移動する。この結果、上記車両の後端部に他車両Aが衝突した際等の衝撃荷重Bに応じて車体の後端部が変形することによる影響が、後席シート6に着座した乗員に及ぶのを効果的に防止できる。
As shown in FIGS. 12 and 13, the
また、上記車両の衝突時には、インストルメントパネル2に配設されたエアバッグ装置18のインフレータ21が作動して上記エアバッグ22にインフレータ21の膨張用ガスが供給されることにより、上記閉止蓋23が開放状態となるとともに、上記収容ケース20の前壁部20aおよび後壁部20bに沿ってエアバッグ22が展開する。そして、このエアバッグ22を構成する前席用エアバッグ部24および左右一対の後席用エアバッグ部25,25が略同時に展開し、前席用エアバッグ部24により前席シート5の前面部が覆われるとともに、後席用エアバッグ部25,25により左右の後席シート6,6の前面部が覆われるため、前席シート5および後席シート6,6に着座した乗員が上記エアバッグ22により保護されることになる。
Further, when the vehicle collides, the
上記のように車室内の前方部にインストルメントパネル2が車幅方向に延びるように設置され、このインストルメントパネル2の車幅方向中央後方側に前席シート5が配設されるとともに、この前席シート5の斜め後方側に複数の乗員が着座可能な後席シート6,6が配設されることにより、この後席シート6,6の前方部に広い空間が形成され、後席シート6,6に着座した乗員の前方視界が良好に確保されるとともに、優れた居住環境が得られるように構成された車両において、上記インストルメントパネル2に、車両の衝突時に展開して後席シート6,6に着座した乗員を保護するエアバッグ22を備えたエアバッグ装置18を設けたため、上記後席シート6,6の前方部に助手席シート等からなる前席シートが位置していない場合においても、車両の衝突時等に、後席シート6,6に着座した乗員の前方移動を上記エアバッグ22により規制してこの乗員を効果的に保護することができるという利点がある。
As described above, the
また、上記のようにエアバッグ装置18のエアバッグ22に前席用エアバッグ部24を設けることにより、前席シート5に着座した乗員を保護するように構成した場合には、上記エアバッグ22を展開させることにより、運転席からなる前席シート5に着座した乗員と、その斜め後方側に配設された後席シート6,6に着座した乗員とをそれぞれ効果的に保護することができるため、車両の安全性を、さらに向上させることができる。
Further, by providing the
すなわち、上記エアバッグ装置18のエアバッグ22に、前席シート5に着座した乗員を保護する前席用エアバッグ部24と、後席シート6,6に着座した乗員を保護する後席用エアバッグ部25,25とを設け、これらの前席用エアバッグ部24および後席用エアバッグ部25,25を一体的に形成したため、上記インフレータ21から供給された膨張用ガスにより前席用エアバッグ部24および後席用エアバッグ部25,25を時差なく略同時に展開させることにより、前席シート5の乗員と後席シート6,6の乗員とをそれぞれ効果的に保護できるという利点がある。
That is, the
また、上記実施形態では、前席用エアバッグ部24に、ステアリングホイール3との干渉を回避する凹部26を形成したため、上記インストルメントパネル2に設置されたエアバッグ22を展開させる際に、このエアバッグ22の展開時に上記ステアリングホイール3と干渉してその展開性が阻害されるという事態の発生を効果的に防止し、簡単な構成で上記エアバック22をスムーズに展開させることができる。
Moreover, in the said embodiment, since the recessed
なお、上記実施形態では、車室内の車幅方向中心部に運転席シートからなる前席シート5を設置するとともに、この前席シート5の後方に左右一対の後席シート6,6を配設した例について説明したが、これに限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、車室内の右側または左側にオフセットした位置に上記前席シートを配設するとともにその後方側および斜め後方側に後席シートを配設し、かつ上記インストルメントパネル2に、車両の衝突時に斜め後方に向けて展開することにより、前席シートの斜め後方側に配設された後席シートに着座した乗員を保護するエアバッグ装置を配設した構造とすることも可能である。
In the above embodiment, the
しかし、上記実施形態に示すように、車室内の車幅方向中心部に運転席シートからなる前席シート5を配設するとともに、その斜め後方側に左右一対の後席シート6,6を配設した場合には、上記前席シート5の左右両側方部に形成された空間部を荷物等の収納スペースとして利用することができるため、車室の後方側にラゲージルームを設けた場合のように、車体の前後寸法が大きくなり、あるいは車体のデザイン性が悪化する等の問題を生じることなく、乗員用の荷物等を収納するためのスペースを充分に確保することができる。そして、上記車両のインストルメントパネル2に後席用エアバッグ部25,25を備えたエアバッグ装置18を配設し、この後席用エアバッグ部25,25を展開させることにより、上記後席シート6,6に着座した乗員をそれぞれ効果的に保護することができる。
However, as shown in the above embodiment, a
また、上記実施形態では、自車両の後端部に他車両Aが衝突する後突時に、後席シート6,6を車体の前方側に移動させるように駆動する後席駆動手段31を設けたため、車両の後端部に他車両が衝突した際の衝撃荷重に応じて車体の後端部が変形することに起因する影響が後席シート6,6に着座した乗員に及ぶのを、この後席シート6,6を車体の前方側に移動させることにより効果的に回避することができるとともに、この後席シート6,6が必要以上に車体の前方に移動するという事態の発生を、後席シート6,6の前方部を覆うように展開する上記エアバッグ22により効果的に防止できるという利点がある。
In the above embodiment, the rear seat driving means 31 is provided to drive the
2 インストルメントパネル
3 ステアリングホイール
4 フロアパネル(車室フロア)
5 前席シート
6 後席シート
18 エアバッグ装置
22 エアバッグ
24 前席用エアバッグ部
25 後席用エアバッグ部
2 Instrument panel 3 Steering wheel 4 Floor panel (vehicle compartment floor)
5
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