JP5043251B2 - 小型で軽量の光学結像系及びその製造方法 - Google Patents

小型で軽量の光学結像系及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は像平面中に位置する物体の画像を形成する光学結像系に関し、より具体的には、相互の位置合わせが容易な小数の部品から構成される小型の光学結像系に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの光学機器及び光学系には、物体からの光を集め、その光を人間の目に向けることで人間の目がその物体の画像を認識できるようにする結像系が含まれる。このような結像系の望ましい特性としては、高輝度、高解像度、低幾何的収差、低色収差、低歪み、広視野、そして適度な、臨界的ではないアイリリーフ等があげられる。更に結像系は構造が単純で製造が容易であることが望ましく、また、その部品調整も単純、容易に実行出来ることが望ましい。そして最後に、結像系は近視や遠視等の視力障害を持つユーザーに対しても鮮明に焦点の合った画像を提供出来るように調整可能であることが望ましい。このような性能基準は大きさと重量に制約がなければ容易に満たすことが出来る。上述の性能基準を満たす数多くの様々な光学装置が知られている。最近の市場においては、着用可能のディスプレイ、特に眼鏡に似た構造を持つ着用型ディスプレイに対するニーズが増している。このようなディスプレイは眼鏡型ディスプレイと呼ばれる。眼鏡型ディスプレイは携帯用コンピュータ、携帯用テレビ受像機、携帯用デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)プレイヤー、或は他のビデオ信号発生器に接続することでユーザーに非常にプライベートな高品質のデータ又は娯楽用のディスプレイを提供するものである。眼鏡型ディスプレイはまた、バーチャルリアリティ(仮想現実)システムの一部として利用することも出来る。
【0003】
ユーザーの利便性及び美的理由から、眼鏡型ディスプレイの重量及び大きさは可能な限り小さくなければならない。眼鏡型ディスプレイの重量と寸法を小さくする為に、ユーザーが見る画像を生成するディスプレイ素子は非常に小さく、ユーザーが見易い距離よりも著しくユーザーの目に近い位置に設けられる。結果的に、ユーザーはディスプレイ素子を直接的に見ることが出来ない。かわりに、光学結像系をディスプレイ素子とユーザーの目との間に挿入しなければならない。光学結像系はディスプレイ素子からの光を集め、その光をユーザーに目に向ける。光学結像系はディスプレイ素子の拡大画像を、ユーザーの目から見易い距離に形成する。この拡大により、画像の大きさを大型のコンピュータモニタを一般的な視距離(約50cm)から見ているかのように感じさせることが出来る。重量及び寸法を小さくする為には光学結像系の重量及び寸法も小さくしなければならない。光学結像系の重量及び寸法を最小化しつつ、ごく容易に製造できるようにもしなければならないという条件下では、上述した性能基準を更に満たす光学結像系を設計することはより困難となる。
【0004】
電子スチル/ビデオカメラ用の電子ビューファインダ等の他の種類の小型ディスプレイにおいても、眼鏡型ディスプレイ同様の性能条件がある。
【0005】
図1に従来型の光学結像系の一例10の平面図を示す。光学結像系10はヘルメット搭載型のディスプレイシステム中に採用されているものであり、眼鏡型ディスプレイシステムの光学結像系と実質的に同じ機能を提供する。光学結像系10は、平面ミラー12、14、50−50ビームスプリッタ16、凹面ミラー18及び4枚のレンズ20、22、24、25から構成される。像平面26は射出ひとみ28、又はその付近に位置するユーザーの目から横にずらされている。像平面から発散する光はレンズ20を通過、平面ミラー12で反射、レンズ22、24、25を通過、平面ミラー14で反射、ビームスプリッタで部分的に反射、凹面ミラー18で反射・集束、そしてビームスプリッタを透過して射出ひとみに至る。この構造は像平面に位置する物体の直立した拡大画像を形成する。上述した性能条件を満たす為には光学結像系10を構成する8つの主要部品を、位置及び少なくとも2軸を中心とした回転において相互に正確に配置されていなければならない。更に、レンズ20及び22は色収差を低減する為に出来れば図示のような二重レンズであることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来型の光学結像系10は複数の性能上の欠点を持っている。この光学結像系の視野は限られている。また、像平面26に位置する物体が外部から照明されなければならないディスプレイ素子である場合、光学結像系の大きさを著しく大きくせざるを得ない。ディスプレイ素子が透過型ディスプレイ素子の場合、ディスプレイ素子を照明する背面の照明系により光学結像系のサイズが大きくなってしまう。ディスプレイ素子が反射型ディスプレイ素子の場合、ディスプレイ素子とレンズ20との間に照明系を収容する為の充分な空間を設けなければならず、これにより光学結像系のサイズが増大する。従来型の光学結像系には小型の反射性照明光学素子を収容することが出来ず、別個の照明光学素子を設けなければならない。最後に、従来型の光学結像系ではディスプレイ素子がユーザーの目と同じ点水準ではあるが、そこからかなりの距離を水平にずらした位置にある。これに要する光学結像系の幅により、この眼鏡型ディスプレイはユーザーの周縁視界を大幅にさえぎることになる。
【0007】
他の周知の光学結像系も同様の、或は更なる問題を抱えている。
【0008】
よって必要とされるのは、高解像度で低歪みの物体画像を、ユーザーの目から見易い距離に形成する、可能な限り軽量で小型の光学結像系である。眼鏡型ディスプレイに利用された場合、光学結像系は大型のコンピュータモニタを一般的な視距離から見た場合に匹敵する見かけ上のサイズを持つ画像を形成し、そしてその画像を見易い視距離に作るものでなければならない。光学結像系はまた、反射型及び透過型ディスプレイ素子の両方に利用可能でなければならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、像平面に位置する物体から受光した光を射出ひとみへと送って画像を形成する小型の光学結像系を提供するものである。光学結像系は第一のプリズム、第二のプリズム、集束性の反射素子及び集束性の透過素子を含む。第一のプリズムは第一の面、第二の面及び第三の面を含む。その第三の面は像平面に向いている。第一のプリズムの第一の面と第二の面との間の角度はαである。第二のプリズムは射出ひとみに面し、第一のプリズムの第一の面と実質的に平行の第一の面と、第一のプリズムの第二の面に隣接する第二の面を含む。集束性の反射素子は第一のプリズムの第一の面に隣接している。集束性の透過素子は第二のプリズムの第一の面上、或はそれに隣接して設けられている。第一のプリズムの第一の面と第二の面との間の角度αは、射出ひとみから出る光が集束性の透過素子、第二のプリズム及び第一のプリズムを通過し、集束性の反射素子で反射して第一のプリズムへと戻り、第一のプリズムの第二の面で反射し、第一のプリズムの第一の面で完全に内部的に反射し、第一のプリズムの第三の面を通過して像平面へと至ることになるような範囲にある。
【0010】
本発明は更に、第一のプリズム、第二のプリズム、集束性の反射・屈折素子及び集束性の回折光学素子を含む小型の光学結像系を提供するものである。第一のプリズムは第一の面、第二の面及び第三の面を含む。その第三の面は像平面に向いている。第一のプリズムの第一の面と第二の面との間の角度はαである。第二のプリズムは射出ひとみに向き、第一のプリズムの第一の面に実質的に平行な第一の面と、第一のプリズムの第二の面に隣接する第二の面を含む。集束性の反射・屈折素子は第一のプリズムに取り付けられており、第一のプリズムの第一の面に向く反射性の凹面を含む。集束性の回折光学素子は第二のプリズムの第二の面に取り付けられているか、或はそれと一体に成形されている。
【0011】
角度αは、(Φc/2)<α<Φcの範囲にあり、ここでΦcは第一のプリズム材料の臨界角である。
【0012】
光学結像系は更に、物体を第一のプリズムの第三の面から事前に決められた距離及び事前に決められた角度関係に自動的に配置するように構成された物体キャリアを含むものであっても良い。
【0013】
物体キャリアは、物体を第一のプリズムの第三の面に実質的に平行に配置するように構成することが出来る。
【0014】
物体キャリアは更に、ユーザーの視力障害に応じた矯正が可能となるように、第一のプリズムの第三の面からの物体の配置距離を調節可能に構成したものでも良い。
【0015】
最後に、本発明は小型の光学結像系を製造する方法を提供するものである。この方法においては、第一のプリズム、第二のプリズム及び反射性の凹面を含む集束性の反射・屈折素子が作製される。第一のプリズムは第一の面、第二の面及び第三の面を含む。第一のプリズムの第一の面と第二の面との間の角度はαである。第二のプリズムは第一の面、第二の面、第三の面及びその第一の面に取り付けられた、或はそれと一体の回折光学素子を含む。第二のプリズムの第一の面と第二の面との間の角度もまた、αである。
【0016】
第一のプリズムは第二のプリズムに、第二の面同士が接触するように、そして第一の面同士は実質的に平行となるように取り付けられている。集束性の反射・屈折素子は、その反射性の凹面が第一のプリズムの第一の面に向くように、第一のプリズムへと取り付けられている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図2に本発明に基づく小型・軽量の光学結像系の第一の実施例100の概略図を示した。光学結像系100は眼鏡型ディスプレイや、それに類する性能条件を持つ他の種類の小型ディスプレイに好適なものである。光学結像系は、第一のプリズム102、第二のプリズム104、集束性の透過素子106及び集束性の反射素子108を含んでいる。光学結像系100は像平面120に位置する物体からの光を受け、射出ひとみ122又はその付近に位置するユーザーの目(図示せず)が認識出来る直立の拡大した物体の仮想画像を形成するものである。光学結像系は射出ひとみからいずれの事前定義距離にでも画像を形成出来るように構成することが出来る。この距離は通常の近点距離から無限大の範囲である。
【0018】
光学結像系100においては、第一のプリズム102は、図の平面において実質的に三角形の断面を持ち、第一の面132、第二の面134及び第三の面136を含んでいる。第一の面132と第二の面134との間の角度はαである。第二の面は半反射性の層138を含む。この半反射性の層としては、適当な成膜工程により第二の面134上に設けた誘電体コーティングを用いても良い。
【0019】
第二のプリズム104もまた、図の平面において実質的に三角形の断面を持ち、第一の面142、第二の面144及び第三の面146を含む。第二のプリズムの第一の面142と第二の面144との間の角度もまた実質的にαに等しい。半反射性の層138は、第二の面134のかわりにこの第二の面144に設けても良い。しかしながら、半反射性の層と集束性の透過素子106は通常、それぞれ異なる部品に設けた方が光学結像系の製造は容易である。よって半反射性の層は第一のプリズム102の第二の面132に設けることが推奨される。
【0020】
第二のプリズム104は第一のプリズム102に、その第二の面144が第二の面134に接触するように隣接して配置される。これらのプリズムは、第三の面136が第三の面146と反対になるように配向される。これにより第一の面132は第一の面142に対して実質的に平行となる。出来れば第二のプリズムは、第二の面144と半反射性の層138との間に光学接着剤(図示せず)の薄い層を塗布することにより第一のプリズムに取り付けられることが望ましい。
【0021】
光学結像系100の一実施例においては、第一のプリズム102はペンシルバニア州ドゥリエー市のSchott Glass Technologies、Inc.が販売するBK7型ガラスから作られたガラス製プリズムである。このガラスの屈折率は1.520である。第二のプリズム104は1.496の屈折率を持つアクリルプラスチックで成形したプラスチック製プリズムである。これに適したアクリルプラスチックは、例えばオハイオ州コロンバス市のPlaskolite、Inc.等、多数の業者から入手可能である。第二のプリズムをアクリルプラスチックで成形することにより、ガラスプリズムの場合と比較して重量や量産コストが大幅に削減され、更に後に説明するように集束性の透過素子106を第二のプリズムの一部として成形することが可能となる。第一のプリズムの材料として当初はガラスを利用することを選択していたが、これは完全内部反射を生じる第一の面132に必要な平坦性を得るにはその当時はプラスチックよりもガラスで作製した方が容易だった為である。
【0022】
最近は必要な平坦度の面を持つ成形プラスチックプリズムを得ることが可能となった。この結果、現在はプリズム102及びプリズム104の両方の材料としてプラスチックが推奨される。しかしながら、材料の選択は本発明にとってあまり重要ではない。両プリズムをガラスプリズムとしても、両プリズムをプラスチックプリズムとしても、ガラスプリズムとプラスチックプリズムを取り混ぜて利用しても良い。更には、両プリズムとも同じ屈折率を持っていても良い。
【0023】
光学結像系100においては、光学軸160は折れ曲がっており、軸区分161、162、163、164を含んでいる。軸区分164は第一のプリズム102の第一の面132から直角に伸びており、更に第二のプリズム104の第一の面142にも直角である。軸区分163は集束性の反射素子108の反射面140の中央から垂直に出て第一のプリズム102の第二の面134まで伸びている。軸区分163は軸区分164からずれた位置に破線で描いたが、これは軸区分163を図に示す為にそうしたものである。実際には、軸区分163は軸区分164の一部に重なっている。軸区分162は第一のプリズムの第二の面134と第一の面132との間に伸びている。軸区分161は像平面120から垂直に出て第一のプリズムの第一の面132まで伸びており、これはまた第三の面136に対しても直角となっている。
【0024】
集束性の反射素子108は軸区分164に中心を持ち、これに直交しており、そして第一のプリズム102の第一の面132に隣接して位置する。集束性の透過素子106は軸区分164に中心を持ち、これに直交している。集束性の透過素子は第二のプリズム104の第一の面142上に、又はこれに隣接して位置する。集束性の透過素子が第一の面142上に位置する場合、集束性の透過素子は第一の面142と一体であっても、第一の面142に取り付けた独立した素子であっても良く、これについては後に図3を参照しつつより詳細を説明する。集束性の反射素子及び集束性の透過素子は集合的に、像平面に位置する物体の垂直の仮想画像を形成する2要素拡大系を構成している。
【0025】
集束性の透過素子106として従来型の球面又は非球面レンズを利用しても良いが、これは出来れば色収差を低減する為に複合レンズであることが望ましい。集束性の反射素子108としては従来型の球面又は放物面ミラーを利用しても良い。図3を参照しつつ後に説明するように、回折性の光学素子を集束性の透過素子106として、そして集束性の反射・屈折素子を集束性の反射素子108として利用することが望ましい。
【0026】
像平面120は集束性の光学素子106及び108から数cmの距離に位置し、光学結像系100が必要な拡大倍率を提供し得るようになっている。光学結像系100の大きさに対する悪影響を抑制しつつ像平面を集束性の光学素子からこのような距離に配置する為に、像平面120と集束性の反射素子108との間の光学軸160の一部が折畳まれる。光学軸の折畳まれた部分は、軸区分161〜163で構成される。
【0027】
像平面120から射出ひとみ122までの間の光学軸160の形状は、射出ひとみ122から像平面120までの光学軸に沿って逆方向に移動する細い光線の経路を説明するとより容易に理解することが出来る。このような光は射出ひとみから軸区分164に沿って集束性の透過素子106及び第二のプリズム104を通過する。その光の一部(通常50%)は半反射性の層138を通過し、軸区分164に沿って第一のプリズム102を通過して集束性の反射素子108に達する。
【0028】
その光は集束性の反射素子108により反射し、軸区分163に沿って第一のプリズム102を通過して第一のプリズムの第二の面134に達する。軸区分163は上述したように軸区分164の一部に重なるものであり、軸区分164を示す実線から横にずらした位置に描いた点線として描いた。
【0029】
第一のプリズム102においては、第一の面132と第二の面134との間の角度αは第一のプリズム材料の臨界角Φcよりも小さいが、臨界角の2分の1よりも大きい[例:(Φc/2)<α<Φc]。幾何分析の結果、軸区分163に沿って移動する光の、第一のプリズム102の第二の面134への入射角θがαに等しいことが示された。第二の面134への入射角は臨界角度よりも小さい為、光は第二の面134を通過し、半反射性の層138に至る。
【0030】
軸区分163に沿って移動する入射光の一部は、半反射性の層138により反射し、軸区分162に沿って第一のプリズムへと送り返される。この光は第一のプリズムの第一の面に向かって移動する。幾何分析では第一のプリズムの第一の面132への入射角Φは、αに等しいことが示された。第一のプリズム材料の臨界角度は2α未満である為、入射光は第一の面において完全に内部反射し、第一のプリズム中を軸区分161に沿って移動する。
【0031】
第一のプリズム102の第三の面136と第一の面132との間の推奨される角度は2α(アルファ)である。この角度関係であれば、第三の面は軸区分161に直交する位置となり、これにより第三の面を通じた光の透過は最大化される。第三の面と第一の面との間の角度は2α以外でも良いが、そうすると光学結像系100の構造が大幅に複雑化してしまう。
【0032】
像平面120は軸区分161に中心を持ち、これに直交する。この為、像平面は第一のプリズムの第三の面136と平行である。
【0033】
次に、図3、図4及び図5を参照しつつ、本発明に基づく光学結像系の第二の実施例200を説明する。図3、図4及び図5に示したこの実施例の要素で、図2に示した実施例の要素に対応するものは同じ符号で示し、ここでは詳細を説明しない。
【0034】
図3に示した光学結像系200においては、集束性の反射素子108として集束性の反射・屈折素子150が、そして集束性の透過素子106として回折光学素子152が採用されている。従来型のミラー及び従来型のレンズと比べ、反射・屈折素子及び回折光学素子は本発明に基づく光学結像系の重量及びサイズをより低減するものである。反射・屈折素子及び回折光学素子はまた、光学結像系の製造を簡略化するものでもある。回折光学素子は第二のプリズム104の第一の面142に取り付けること(製造を簡略化)も出来るし、或は図3に示したように第一の面142と一体に作ること(製造を更に簡略化)も出来る。例えば、回折光学素子は第二のプリズムの成形の際に、第一の面142と一体に成形することが出来る。反射・屈折素子は第一のプリズム102に容易に取り付けることが可能であり、図6〜図8を参照しつつより詳細を説明するが、これもまた光学結像系の製造を簡略化するものである。
【0035】
反射・屈折素子150は両凸面レンズ又は凹凸レンズ154から成り、その凸面には銀コーティングが施されて反射面140が形成されている。反射・屈折素子も従来型の凹面ミラーも球状の表面を有するものであるが、反射・屈折素子の方が球面収差は大幅に少ない。反射・屈折素子は球面を有する為に従来型の放物面ミラーよりも製造が容易である。従来より周知のマンジャンミラーは集束性の反射・屈折素子の一例である。
【0036】
光学結像系100の幾つかのアプリケーションにおいては、集束性の反射・屈折素子150の反射面140の反射率は100%に近く、光学結像系100が像平面120に位置する物体からの光を射出ひとみ122付近に位置するユーザーの目(図示せず)に送る効率を最大化することが可能である。実用においては、約98%程度の高い反射率が得られる。このような実施例では反射面140はそれを保護するに好適な不透明のシーラントで封じられる。他のアプリケーションでは物体の画像をユーザーの周囲環境の光景に重ね合わせる光学結像系100の実施例を採用しているものもある。このような実施例においては、反射面140の反射率を例えば50%等の100%よりも大幅に低い値に設定し、ユーザーの周囲環境からの光が反射・屈折素子150を透過出来るようにしている。反射・屈折素子の一部を構成する凸レンズ154と回折光学素子152とによって集合的に、像平面120に位置する物体の画像を重ねるユーザーの周囲環境の画像が形成される。この場合、反射面140を保護する為のシーラントには透明のものが使用される。
【0037】
回折光学素子は従来より周知である。回折光学素子はたった数ミリの厚さに作ることが可能であり、集束レンズのような特性を提供する。従って回折光学素子は同等の従来型レンズよりも著しく小型・軽量であり、量産もより安価で出来る。所望の光学特性を持つ回折光学素子を供する「リング」と呼ばれる位相幾何的特徴の位置及びサイズの設計に使うコンピュータプログラムは市販されている。このようなプログラムがあれば、設計者はリングの位置、サイズ及び形状を精密に画定することが出来、回折光学素子から出る波面の形状を所望の光学性能を提供するように正確に作ることが出来る。この実施例においては、回折光学素子152を構成するリングのトポロジーは、必要とされる集束特性、そして更には反射・屈折素子150の色収差及び残留球面収差を修正する為の特性を提供し得るように設計される。
【0038】
回折光学素子152は柔軟な又は硬質の薄膜素子として作製することが出来る。回折光学素子を含む部品は適当な屈折率整合接着剤を使って第二のプリズム104の第一の面142に取り付けることが出来る。第二のプリズム104を成形加工によって作製する場合は、かわりに、そして出来れば、回折光学素子の位相幾何学的特徴を第一の面142を画定する型の一部として画定することが望ましい。このようにすれば、回折光学素子を第二のプリズムと同じ製造工程において作成することが出来る。回折光学素子を第二のプリズムの第一の面と一体に作製することにより、回折光学素子のコストが抑えられ、また、回折光学素子と第二のプリズム間の位置合わせを行う必要がなくなる。
【0039】
回折光学素子152は、表面から突出する、或は表面中に陥没する複数の同心リングから構成される。この図3に示す事例においては、リングは第二のプリズム104の第一の面142から突出している。回折光学素子の一部の断面図を図5に示したが、ここではリングをわかり易く説明する為にリングの高さを大幅に誇張してある。回折光学素子は凸状の中央リング170と複数の外部リングを含み、そのうちの一例を172に示した。各外部リングは概ね三角形の断面を有しており、これには軸区分164に対して実質的に平行な放射内面174と、傾斜をつけた放射外面176が含まれる。隣接するリング間の間隔は軸区分からの距離が増すに従って小さくなって行く。この実施例においては、第一の面142からのリング高さは1.0352μmであり、リング数は40、そして隣接リング間の最小間隔は51μmである。
【0040】
次に図3に戻ると、回折光学素子は保護プレート156により保護されている。この保護プレートは、回折光学素子152を覆う、平行な主面を持つ平らな光学ガラスの薄片である。保護プレートは、その主面の一方を回折光学素子に接触させるようにして第二のプリズム104の第一の面142に取り付けられている。保護プレートは、回折光学素子の外周よりも外側の保護プレート上の箇所、或は第一の面142上の箇所に適当な接着剤を塗布することにより、第一の面142へと取り付けられる。
【0041】
図4は、像平面120上の3つの異なる位置の各々から3つの異なる角度で出ている光線が、光学結像系100を通る経路を示したものである。像平面上に位置する物体からの光は第三の面136を通過して第一のプリズム102に入るが、ここでは第一の面132において完全に内部反射し、第二の面134に含まれる半反射性の層138で反射した後、第一の面132を通過して反射・屈折素子150に至る。光は反射・屈折素子により反射、集束され、第一の面132を介して第一のプリズム中へと戻される。その後光は第一のプリズム、半反射性の層138及び第二のプリズム104を通過する。第一の面142を介して第二のプリズムを出た光は回折光学素子152により更に集束されている。そして光は射出ひとみ122付近に位置するユーザーの目(図示せず)へと送られる。
【0042】
図6、図7及び図8は本発明に基づく光学結像系の第三の実施例300の、それぞれ上面図、前面図、及び後面図である。光学結像系300は、像平面に位置するディスプレイ素子220の拡大画像を形成する眼鏡型ディスプレイの2分の1の部分を構成するものとして図示してある。完全な眼鏡型ディスプレイは互いに対して鏡像である2つの光学結像系を含む。ユーザーの目の各々の前にそれぞれ1つの光学結像系が位置している。図6〜図8に示した眼鏡型ディスプレイの部分は、ユーザーの右目の前に来る部分である。
【0043】
光学結像系300は像平面に位置するディスプレイ素子220の拡大した直立の仮想画像を形成するものである。照明装置(図示せず)がディスプレイ素子を偏光で照明する。ディスプレイ素子の各画素は、光の偏光方向を選択的に回転させる。光学結像系300では、第一のプリズム102の第三の面136がオプションの偏光子224を含むものとして図示した。照明装置はディスプレイ素子から受けた光の偏光方向の選択的回転を強度変化へと変換する偏光アナライザを含む。偏光子224は強度変化のダイナミックレンジを大きくする為の補助偏光アナライザとして作用する。必要でなければ偏光子224は省いても良い。
【0044】
眼鏡型ディスプレイ用途においては、光学結像系300はディスプレイ素子220の画像を射出ひとみから約1mの位置に作るように構成されている。この距離は一般的なコンピュータモニタの視距離よりも幾分大きいが、眼鏡型ディスプレイにおいては見易い距離である。ディスプレイ素子の寸法は、水平方向×垂直方向が約12.3mm×9.2mmである。「水平」及び「垂直」という語はディスプレイ素子220に関連して使用した場合、テレビやビデオのディスプレイと同じ感覚で使われる。光学結像系は、大型モニタを通常の視距離から観るに匹敵する見掛け上のサイズを持つディスプレイ素子の拡大画像を形成する。
【0045】
図6〜図8に示した実施例300の要素で、図2及び図3に示した要素に対応するものには同じ符号を付し、再度その詳細説明は行なわない。回折光学素子152の、図示したリングよりも中心から更に離れたリングに関しては、図を簡略化する為に図5Bから省略した。
【0046】
光学結像系300において、反射・屈折素子250は側面201を持つ形状とした。これらの側面は、反射・屈折素子の直径を挟んで対向する端部において平行に配された平坦面である。取付耳203が側面201の各々に取り付けられている。取付耳は、例えば好適な接着剤を用いて取り付けることが出来る。取付耳は図8に示したように第一のプリズムの側面205及び207に重なる。
【0047】
反射・屈折素子250の位置を第二のプリズム104上に位置する回折光学素子152と合わせる前に、後にも説明するように、各取付耳203と第一のプリズム102の対応する側面205、207に接着剤(図示せず)を塗布する。反射・屈折素子の位置合わせを完了した後、反射・屈折素子を第二のプリズム104の第一の面142上に位置する回折光学素子に対して正しい位置及び角度関係に固定する為に接着剤をキュアする。
【0048】
光学結像系300は更に、ディスプレイ素子キャリア211も含む。ディスプレイ素子キャリアはディスプレイ素子220を第一のプリズム102に対して必要とされる位置的・角度的関係へと自動的に位置決めするように構成される。ディスプレイ素子キャリアは図示のように別個の要素であっても、或はそのディスプレイ素子と光学結像系を含む眼鏡型ディスプレイのハウジングと一体のものであっても良い。
【0049】
ディスプレイ素子キャリア211は側部片215及び217とそれを接続する取付プラットフォーム213から構成される実質的にU字型の部品である。図6に示した、第一のプリズム102の側面205、207に向いた側部片の内面間のz方向の距離は、第一のプリズムの側面間の距離に等しいか、或は数ミクロン大きい。取付プラットフォームは外部リップ219を含む。外部リップは取付プラットフォームと側部片との両方に対して実質的に垂直であり、側部片間に伸びている。
【0050】
ディスプレイ素子220は、ディスプレイ素子キャリア211に対して3方向において事前に決められた位置に来るように取付プラットフォーム213へと固定される。ディスプレイ素子の位置は、外部リップ219によりx方向において、取付プラットフォームによりy方向において、そして側部片215、217によりz方向において定義される。ディスプレイ素子が側部片間の距離よりも細い場合の実施例においては、取付プラットフォームに側部片に平行に伸びる更なるリップを設けても良い。これらのリップはディスプレイ素子のz方向の幅と等しい、或はそれよりも若干大きい距離分離れた対向する面を有する。
【0051】
ディスプレイ素子キャリア211は第一のプリズム102に対して事前に決められた位置で第一のプリズム102へと取り付けられる。ディスプレイ素子キャリアは内部リップ221及びサイドレール223、225を含む。内部リップは側部片215、127に対して直角であり、側部片間に伸びており、その内部面が第一のプリズム102の第二の面134と嵌合する。この嵌合によりディスプレイ素子キャリアの第一のプリズムに対するx方向の位置が画定される。
【0052】
サイドレール223、225はそれぞれ側部片215、217から内部へと直角に伸び、また、側部片に沿って取付プラットフォーム213と平行に伸びている。サイドレールは各々、取付プラットフォームに対して平行の面を有している。サイドレールの面は第一のプリズム102の第三の面136に含まれる偏光子224に嵌合する。この嵌合により、ディスプレイ素子キャリア211の第一のプリズムに対するy方向の位置が定義される。
【0053】
上述したように、側部片215、217の内面間の距離は第一のプリズム102の側面205、207間の距離から数ミクロン以内にある。側部片と第一のプリズムの側面との嵌合はディスプレイ素子キャリア211の第一のプリズムに対するz方向の位置を画定する。
【0054】
従って、ディスプレイ素子キャリア211を、その内部リップ221が第二の面134に接触するように、サイドレール223、225が第三の面136に含まれる偏光子224に接触するように、そして側部片が側面205、207と接触するように第一のプリズム102へと取り付けることにより、ディスプレイ素子キャリアの第一のプリズムに対する3方向全てにおける位置が自動的に画定される。上述したようにディスプレイ素子キャリアはディスプレイ素子220のキャリアに対する3方向全てにおける位置をも自動的に画定する為、ディスプレイ素子キャリアはディスプレイ素子の光学結像系300に対する位置を自動的に画定するものである。
【0055】
前述の通り、ディスプレイ素子キャリア211の取付プラットフォーム213、側部片215、217、外部リップ219、内部リップ221及びサイドレール223、225は、光学結像系300及びディスプレイ素子220を含む眼鏡型ディスプレイのハウジング(図示せず)と一体であっても、或はハウジングにより支持されるものであっても良い。このケースの場合、ディスプレイ素子220はハウジングの取付プラットフォーム213を構成する部分に取り付けられており、ディスプレイ素子の一部はハウジングの外部リップ219を構成する部分に接触している。第一のプリズム102、第二のプリズム104、回折光学素子152、及び反射・屈折素子150から成る光学サブアセンブリ180は、第二の面134がハウジングの内部リップ221を構成する部分に、第三の面136に含まれる偏光アナライザがハウジングのサイドレール223、225を構成する部分に、そして第一のプリズム102の側面205、207がハウジングの側部片215、217を構成する部分にそれぞれ接触した状態で、ハウジング中に取り付けられている。ディスプレイ素子と光学サブアセンブリが上述したようにハウジングに嵌合していれば、ハウジングは光学結像系に対するディスプレイ素子の位置を自動的に画定するのである。
【0056】
図6〜図8に示した眼鏡型ディスプレイにおいては、光学結像系300は反射型ディスプレイ素子220の画像を形成する。照明装置(図示せず)が光源(図示せず)からの偏光を取付プラットフォーム213から離れた位置から反射型ディスプレイ素子の主面へと向ける。反射型ディスプレイ素子はこの光の偏光を選択的に回転させ、反射光は偏光子224を通過して光学結像系へと入る。これに好適な反射型ディスプレイ素子が、米国特許出願第09/070、487号及び第09/070、669号に記載されており、これらの開示内容は参考となる。放物面反射器を採用し、充分に小型でディスプレイ素子キャリア211中のディスプレイ素子220と第一のプリズム102との間の空間に配置出来る照明装置は、米国特許出願第09/139、962号に記載されている。
【0057】
図6〜図8に示した光学結像系300に図示した反射型ディスプレイ素子のかわりに透過型ディスプレイ素子を採用する場合は若干の変更を加えなければならない。透過型ディスプレイ素子を収容する為に、照明装置(図示せず)からの偏光が通過して取付プラットフォームに隣接する透過型ディスプレイ素子の表面を照明するように、取付プラットフォーム213は窓を設けた構造に作られる。透過型ディスプレイ素子は透過する光の偏光方向を選択的に回転させ、透過した光は偏光アナライザ(図示せず)及びオプションの偏光子224を通過し、第三の面136を介して第一のプリズム102へと入る。
【0058】
光学結像系300を透過型ディスプレイ素子と共に利用する場合、反射・屈折素子150及び回折光学素子の特性を変え、透過型ディスプレイ素子の位置を反射型ディスプレイ素子220の場合よりも第一のプリズム102の第三の面136に近づけて配置出来るようにすれば良い。透過型ディスプレイ素子の位置を第三の面により近づけて配置することにより、光学結像系300を利用した眼鏡型ディスプレイの大きさを著しく増大させることなく照明装置と第一のプリズム102とを透過型ディスプレイ素子の反対側に配置することが出来る。
【0059】
本発明に基づく光学結像系の最大の利点は、これがたった4個の光学部品により構成されるという点である。更に、実施例においては、4個の光学部品のうちの2個、具体的には第二のプリズム142及び回折光学素子152は一体化して単一の光学部品にすることが出来る。このような一体化は回折光学素子を第二のプリズムの第一の面142の一部に形成することにより、或は回折光学素子を第二のプリズムの第一の面の事前に決められた位置に固定することにより実現される。第二のプリズム及び回折光学素子を一体化することで互いに対して光学的に位置を合わせなければならない光学部品が3個のみとなり、従って本発明に基づく光学結像系の製造が更に簡略化される。
【0060】
本発明に基づく光学結像系は、次のように組み立てられる。第一のプリズム102が、回折光学素子152を含む第二のプリズム104に対して角度的に合わせられ、その後第二のプリズムへと固定される。次に反射・屈折素子150が回折光学素子及び両プリズムに対して位置的、角度的に合わせられ、第一のプリズムに固定される。角度合わせは光学的に行われ、位置合わせは基準面間の距離を事前に決められた値に設定することにより行われる。ディスプレイ素子キャリアを含む光学結像系の実施例の組み立ては、ディスプレイ素子キャリア211を第一のプリズム102に固定し、ディスプレイ素子220の第一のプリズムに対する位置を自動的に合わせることで完了する。
【0061】
図9、図10及び図11は、本発明に基づく光学結像系を組み立てる為に採用し得る工程を説明したものである。位置合わせ工程は、図9に示した位置合わせ機構を用いることにより行うことが出来る。この位置合わせ機構は、レーザー241、ピンホール243、ビームスプリッタ245、平面ミラー247及び黒スクリーン249から構成される。これらの要素は光学ベンチ251又はこれら要素の相互位置を正確に画定することが可能の同様の装置上に取り付けられている。レーザーはヘリウム−ネオンレーザーであることが望ましい。
【0062】
始めはビームスプリッタ245は除かれている状態にある。レーザー241により生じた光はピンホール243を通過し、ミラー247により反射してピンホールに向かって戻る。ミラーに向かって移動する光253は実線で、ミラーにより反射した光255は点線で示した。点線は、この点線がわかるように実線から横にずらして描いた。実際には、光線はミラーが正しく位置合わせをされている場合には重なり合う。ミラーは、反射光255がピンホールを通り、レーザーへと戻るように合わせられる。その後ビームスプリッタが光255を黒スクリーン249へと向けるように光255に対して約45°に合わせられる。光255は黒スクリーン上にスポットを形成する。スポットの位置257が基準点としてマーキングされる。
【0063】
次に、図10に示すように回折光学素子152を含む第二のプリズム104がビームスプリッタ245とミラー247との間の光学経路に導入される。第二のプリズムは位置合わせ用のプラットフォーム259上に取り付けられている。このプラットフォームは光学ベンチ251上に取り付けられたものである。プラットフォームは、回折光学素子152の中心を光253に正確に合わせ、第二のプリズムの第一の面142を光253に対して直角にして第二のプリズムの位置決めを行うように構成されている。第二のプリズムの位置及び角度合わせを画定する為に、プラットフォームは第二のプリズムの第一の面142、第三の面146及び側面261(図7参照)と嵌合させる3つの基準面を含む。光学接着剤(図示せず)が第二のプリズムの第二の面144に塗布される。
【0064】
その後、第一のプリズム102がピームスプリッタ245とミラー247との間の光学経路中へと導入される。第一のプリズムの第二の面134は第二のプリズム104の第二の面144に隣接して置き、第二の面134に含まれる半反射性の層138を第二の面144に接触させ、第一のプリズムの側面205(図8参照)をプラットフォーム259の基準面263に接触させる。第一のプリズムと第二のプリズムの図10に示したy方向における位置合わせは相対的にあまり重要ではない。しかしながら、x軸を中心とした角度誤差があると、第一のプリズムの第一の面132は第二のプリズムの第一の面142に対して平行ではなくなってしまう。これらの面が平行ではない場合、光255は黒スクリーン249上の基準位置257とは異なる位置に戻ることになる。プリズムを光学経路中へと導入した後に光255により生じた黒スクリーン上のスポットが基準位置以外の場所に来た場合、第一のプリズムのx軸を中心とした角度位置が調整され、スポットを基準位置上へと戻す。この条件が満たされた場合、第一のプリズムの第一の面132は第二のプリズムの第一の面142と正確に平行となり、光学接着剤がキュアされる。
【0065】
次に図11に示すように、取付耳203を既に取り付けた反射・屈折素子251が第一のプリズム102とミラー247との間の光学経路中へと導入される。取付耳には好適な接着剤が塗布される。光学経路中に導入される前に、反射・屈折素子250は取付台265上に取り付けられる。この取付台は反射・屈折素子の反射面140と接触する基準面267と、更には反射・屈折素子の側面201を含む外周部と嵌合させるグリップ部品269とを含んでいる。基準面267及びグリップ部品は集合的に、反射・屈折素子の取付台265に対する3方向全ての位置を画定するものである。取付台は光学ベンチ251上に位置するプラットフォーム271上に取り付けられる。プラットフォームは、反射・屈折素子の中心が光線253に正確に合うような位置に取付台を配置する。取付台265のプラットフォーム271に対する角度位置はy及びz軸を中心に調節可能である。
【0066】
プラットフォーム271は、取付台265の基準面267がプラットフォーム259から事前に決められた距離に来るまで光学ベンチ251に沿って進められる。事前に決められた距離は機械的手段により、又は干渉計により、或は他の好適な手段により決定することが出来る。この条件が満たされると、反射面140は第二のプリズム104の第一の面142から事前に決められた距離に位置していることになる。これにより、反射・屈折素子250の回折光学素子152からの距離が設計通りの距離となる。反射・屈折素子が解析性光学素子から設計距離に位置している場合、取付耳203は第一のプリズム102の側面205、207(側面207は図8に図示)に重なり合い、取付耳に塗布された接着剤により取付耳と第一のプリズムの側面との間の隙間が埋められる。
【0067】
反射・屈折素子250と第二のプリズム104の第一の面142との間に角度誤差があると、黒スクリーン249に戻った光255は基準位置257とは異なる位置に来る。反射・屈折素子を光学経路へと導入した後に光255が黒スクリーン上の基準位置257以外の場所にスポットを生じた場合、取付台265の角度位置が図8に示すy及びz軸を中心に調整され、スポットを基準位置へと戻す。この条件が満たされると、反射・屈折素子の反射面140の中心に対する垂線は正確に光253と平行に並ぶ。調整が完了すると、取付耳203と第一のプリズムの側面との間にある光学接着剤がキュアされる。
【0068】
本発明に基づく光学結像系は高品質画像を小さなパッケージで提供する。、XGA解像度(1024×768画素)を持つ12.3mm×9.2mmディスプレイ素子220を作動させるように構成した図6〜図8の実施例300においては、第一のプリズム102の第一の面132の長さは約33mmである。光学結像系のこの実施例には28°の広さの斜めの視野を持たせることが出来る。本発明に基づく光学結像系の一実施例の測定結果を示した図12〜図14により明らかなように、光学結像系はその高い変調伝達関数(MTF)、低非点収差及び低歪み故に優良な画像品質を提供するものである。図12はこの実施例の回折限界、及び3つの異なる画角における変調伝達関数を示したものである。ここでは空間周波数に対する変調をグラフ化した。図13は非点収差視野曲線を示しており、非点収差に起因する焦点シフトを画角に対してグラフ化したものである。図14は歪み曲線であり、歪みを画角に対して表わしたものである。
【0069】
光学結像系の実施例300においては、ユーザーの目と回折光学素子152との間のアイリリーフは約25mmである。これはアイリリーフとしては相対的に大きい値であり、ユーザーは眼鏡を着用したままこの光学結像系を組み込んだ眼鏡型ディスプレイを使用することが出来る。しかしながら、この光学結像系はユーザーの軽い視力障害を矯正するように修正が出来る為、この光学系を組み込んだ眼鏡型ディスプレイの使用においてユーザーは眼鏡を着用する必要は無い。
【0070】
本発明に基づく光学結像系300はディスプレイ素子220の画像を射出ひとみから約1m離れた位置に形成するように構成されている。遠視のユーザーにとってはこの距離に位置する画像を完全に鮮明に感じことが出来ない可能性もある。本発明に基づく光学結像系は、ユーザーの視力障害の矯正機能を更に提供するように構成することが容易である。この矯正機能はディスプレイ素子220と第一のプリズム102の第三の面136との間の距離を調節可能とすることにより提供される。この距離を1mm変えると約1ジオプトリーの矯正が得られる。ディスプレイ素子と第三の面との間の距離を調節可能とすることにより、更に近点距離や無限距離(無限遠)のような他の距離で画像を形成する実施例においてユーザーの視力障害に対する矯正が提供される。
【0071】
図15及び図16に本発明に基づく光学結像系の第四の実施例400を示す。この実施例においては、ディスプレイ素子220と第一のプリズム102の第三の面136との間の距離はユーザーの視力障害を矯正する為に調節可能である。図15及び図16に示した実施例の要素で図2、図3及び図6〜図8に示した実施例の要素に対応するものには同じ符号を付し、再度その詳細は説明しない。
【0072】
図15及び図16に示す実施例においては、ディスプレイ素子キャリア311は図6〜図8に示したディスプレイ素子キャリア211と実質的に同様のU字型構造である。ディスプレイ素子キャリアは側部片315、317及び底部片313を含む。サイドレール323、325は図6〜図8に示した実施例中のサイドレール223、225と同様の構造で、側部片315、317から内側に向かって突き出ている。サイドレール325は図15及び図16に示す視野においては見えない。内部リップ321は側部片の間に伸びている。前述したように、サイドレール、側部片及び内部リップが集合的に、第一のプリズム102とディスプレイ素子キャリア311との間の3方向全てにおける位置的関係を画定している。
【0073】
ディスプレイ素子キャリア311は更にディスプレイ素子220を載せるディスプレイ素子トレイ381を含む。ディスプレイ素子トレイの一方の主面384は、ディスプレイ素子と同様の寸法を持つ窪み383を画定する形状に作られている。窪みは図6〜図8に示した実施例においてディスプレイ素子の位置が画定された方法と同様の方法で、ディスプレイ素子のディスプレイ素子トレイに対する位置を3方向全てにおいて画定するものである。ディスプレイ素子トレイはその窪み383がサイドレール323、325に向いた状態で側部片315、317間にスライド可能に取り付けられる。ディスプレイ素子トレイはy方向には自由に移動可能であるが、x及びz方向には固定され、サイドレールに対して正確に平行に、従って第一のプリズム102の第三の面136に対して正確に平行に保たれるように、スライド可能に取り付けられている。
【0074】
図示の例においては、側部片315、317に隣接するディスプレイ素子トレイの側辺の各々を少なくとも1本の溝385を画定する形状に作ることにより、また、各側部片315、317に各溝に対応する形状、位置及び寸法を持つ内側に突出したガイド387を持たせることにより、ディスプレイ素子トレイ381は側部片315、317間にスライド可能に取り付けられる。各ガイドは図16に示した断面において対応する溝としっかり嵌合する形状及び寸法に作られる。溝は方形の断面形状を持つものとして図示したが、他の好適な断面形状としても良い。溝は、ディスプレイ素子トレイの窪み383を画定する主面に対して垂直に伸びている。ガイドは底部片313から側部片を上に向かってサイドレール323、325に対して垂直方向、即ちy方向に伸びている。ガイドは側部片に取り付けた独立した部品としても良い。ガイドの位置及び方向、そしてこのガイドの溝への嵌合により、ディスプレイ素子トレイ381をy方向には自由に移動可能であるがx及びz方向には固定された位置に保持することが可能となり、ディスプレイ素子はy方向のあらゆる位置においてサイドレール323、325に対して平行に維持される。
【0075】
ディスプレイ素子をy方向には自由に可動、そしてx及びz方向には固定位置に保持することによりディスプレイ素子をサイドレール323、235に対して正確に平行に保つことが出来るようにディスプレイ素子トレイ381を取り付ける他の好適な機構は従来より周知であり、それらを図示の構造のかわりに利用しても良い。
【0076】
図15及び図16に示した例においては、ディスプレイ素子トレイ381のy方向の位置は図15に示されるねじ機構390を調節することにより設定される。調整ねじ機構の部分をより明確に示すために、図15においては側部片315の一部は切り取られている。
【0077】
調整ねじ機構390においては、調整ねじ389にねじ山が切られており、その一端に調整ノブがはめ込まれている。調整ねじのねじ山は底部片313の中央に取り付けられたねじ穴を持つブシュ393にはめ込まれる。調整ねじは底部片の穴395を貫通して伸びる。調整ねじの調整ノブから離れた方の端部はディスプレイ素子トレイ381の下面に取り付けられたブシュ397に嵌合する。調整ねじはブシュ397に対して回転することが出来る。調整ねじの端部近くにある溝399がブシュ397にはめ込まれており、これにより調整ねじがy方向に移動すると、ブシュ397に、よってディスプレイ素子トレイ381にもこの方向における等しい移動を生じる。
【0078】
ユーザーは調整ノブ391を回すことにより光学結像系400を自分の視力に合わせて調整する。調整ノブを回すと調整ねじ389が回転する。調整ねじの回転はねじ穴付きブシュ393により、調整ねじのねじ穴付きブシュに対するy方向の移動に変換される。調整ねじの動きによりディスプレイ素子トレイ381は上述したようにy方向に移動する。ユーザーが調整ノブを回す方向により、ディスプレイ素子トレイがサイドレール323、325に対して、よって第一のプリズム102の第三の面136対して寄るか離れるかが決まる。
【0079】
実用的な実施例においては、ディスプレイ素子トレイ381のy方向における移動範囲は約2.5mmであり、これは2ジオプトリの視力調整を提供するものである。
【0080】
本発明に基づく光学結像系を主に小型眼鏡型ディスプレイに用いる実施例に関連させて説明してきた。しかしながら、本発明に基づく光学結像系は、製造が容易な小型、軽量、高性能の光学結像系を要する他のアプリケーションにも利用することが出来る。
【0081】
本明細書における開示は本発明の実施の形態を詳細にわたって説明したものであるが、本発明は説明した特定の実施の形態や実施例に限られたものではなく、特許請求の範囲により規定される本発明の範囲内において様々な変更を加えることが可能であることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、軽量で小型の光学結像系によって、高解像度で低歪みの物体画像を、ユーザーの目から見易い距離に形成することができる。また、眼鏡型ディスプレイに利用された場合、光学結像系は大型のコンピュータモニタを一般的な視距離から見た場合に匹敵する見かけ上のサイズを持つ画像を形成し、そしてその画像を見易い視距離に作る。光学結像系はまた、反射型及び透過型ディスプレイ素子の両方に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘルメット搭載型ディスプレイシステムに利用される従来型の光学結像系例の平面図である。
【図2】本発明に基づく光学結像系の第一の実施例を上面から見た概略図である。
【図3】本発明に基づく光学結像系の第二の実施例の上面図である。
【図4】図3に示した光学結像系の実施例中を通る、像平面上の3つの異なる位置の各々から3つの異なる角度で発する光線の経路である。
【図5】図3の線4−4に沿って切断した回折光学素子の部分的な断面図である。
【図6】本発明に基づく光学結像系の第三の実施例の上面図である。
【図7】本発明に基づく光学結像系の第三の実施例の前面図である。
【図8】本発明に基づく光学結像系の第三の実施例の後面図である。
【図9】本発明に基づく光学結像系を作製する本発明に基づく方法において、位置合わせを行う為に採用し得る位置合わせ機構の一例を示す概略図である。
【図10】本発明に基づく光学結像系を作成する本発明に基づく方法における、第二のプリズムに対する第一のプリズムの位置合わせを説明する図である。
【図11】本発明に基づく光学結像系を作成する本発明に基づく方法における、反射・屈折素子の第一及び第二のプリズムに対する位置合わせを説明する図である。
【図12】本発明に基づく光学結像系の一例の変調伝達関数(MTF)を表わしたグラフである。
【図13】本発明に基づく光学結像系の一例の非点収差を表わしたグラフである。
【図14】本発明に基づく光学結像系の一例の歪みを画角に対してグラフ化したものである。
【図15】本発明に基づく光学結像系の第四の実施例の上面図であり、ここではディスプレイ素子と第一のプリズムとの間の距離が調節可能であり、ユーザーの視力障害に対する矯正機能が提供される。
【図16】図15の線8B−8Bに沿って切断したディスプレイ素子キャリアの断面図である。
【符号の説明】
100、200、300、400 光学結像系
102 第一のプリズム
104 第二のプリズム
106 集束性の反射素子
108 集束性の透過素子
120 像平面
122 射出ひとみ
132 第一のプリズムの第一の面
134 第一のプリズムの第二の面
136 第一のプリズムの第三の面
138 反射面
142 第二のプリズムの第一の面
144 第二のプリズムの第二の面
146 第二のプリズムの第三の面
150 集束性の反射・屈折素子
152 集束性の回折光学素子
211 ディスプレイ素子キャリア
241 レーザー
245 ビームスプリッタ
247 平面ミラー
249 黒スクリーン
253 第一の軸(レーザー−ミラー間)
257 基準位置
311 調節可能のディスプレイ素子キャリア

Claims (2)

  1. 像平面に位置する物体から受けた光を射出ひとみへと送って画像を形成する小型光学結像系の製造方法であって、
    第一の面、第二の面及び第三の面を含み、前記第一の面と前記第二の面との間の角度がαであることを特徴とする第一のプリズムと、第一の面、第二の面及び第三の面を含み、前記第一の面と前記第二の面との間の角度がαであり、そして前記第一の面に取り付けられた、若しくは、前記第一の面と一体の回折光学素子を含む第二のプリズムと、反射性の凹面を含む集束性の反射・屈折素子とを設けるステップと、
    前記第一のプリズムを前記第二のプリズムに、前記第二の面同士が接触し、前記第一の面同士が平行となるように取り付けるステップと、
    前記集束性の反射・屈折素子を前記第一のプリズムに、前記反射性の凹面が前記第一のプリズムの前記第一の面に向くように取り付けるステップと、
    前記射出ひとみと前記像平面との間に、前記第二のプリズムの前記第一の面が前記射出ひとみに向くように、そして前記第一のプリズムの前記第三の面が前記像平面に向くようにして、前記第一のプリズム、前記第二のプリズム、及び前記集束性の反射・屈折素子を設置するステップと、を含み、
    前記角度αは、前記射出ひとみから発する光が前記回折光学素子、前記第二のプリズム及び前記第一のプリズムを通過し、前記集束性の反射・屈折素子で反射して前記第一のプリズムへと戻り、前記第一のプリズムの前記第二の面にて反射し、前記第一のプリズムの前記第一の面にて完全に内部反射し、前記第一のプリズムの前記第三の面を通過して前記像平面に至ることになるような範囲とし、
    前記第一のプリズムを前記第二のプリズムに取り付けるステップが、
    レーザー、平面ミラー、ビームスプリッタ及び黒スクリーンを用意するステップと、
    前記ビームスプリッタが無い状態で、前記レーザーが発した第一の軸を画定する光が前記レーザーに戻るように前記ミラーの位置合わせを行うステップと、
    前記ビームスプリッタを、前記レーザーと前記ミラーとの間に挿入し、前記ミラーにより反射した光を前記黒スクリーンへと向けるステップと、
    前記黒スクリーン上の前記光の基準位置に印をつけるステップと、
    前記ビームスプリッタと前記ミラーとの間に前記第一のプリズム及び前記第二のプリズムを、前記第二のプリズムの前記第一の面が前記光に対して垂直となるように、そして前記回折光学素子の中心に前記光が来るように挿入するステップと、
    前記第一のプリズムを、前記第二のプリズムの前記第二の面に垂直な軸を中心として回転させることで、前記黒スクリーン上の前記光を前記基準位置へと戻すステップと、を含む製造方法。
  2. 像平面に位置する物体から受けた光を射出ひとみへと送って画像を形成する小型光学結像系の製造方法であって、
    第一の面、第二の面及び第三の面を含み、前記第一の面と前記第二の面との間の角度がαであることを特徴とする第一のプリズムと、第一の面、第二の面及び第三の面を含み、前記第一の面と前記第二の面との間の角度がαであり、そして前記第一の面に取り付けられた、若しくは、前記第一の面と一体の回折光学素子を含む第二のプリズムと、反射性の凹面を含む集束性の反射・屈折素子とを設けるステップと、
    前記第一のプリズムを前記第二のプリズムに、前記第二の面同士が接触し、前記第一の面同士が平行となるように取り付けるステップと、
    前記集束性の反射・屈折素子を前記第一のプリズムに、前記反射性の凹面が前記第一のプリズムの前記第一の面に向くように取り付けるステップと、を含み、
    前記角度αは、前記射出ひとみと前記像平面との間に前記第一のプリズム、前記第二のプリズム、及び前記集束性の反射・屈折素子を設置したときに、前記射出ひとみから発する光が前記回折光学素子、前記第二のプリズム及び前記第一のプリズムを通過し、前記集束性の反射・屈折素子で反射して前記第一のプリズムへと戻り、前記第一のプリズムの前記第二の面にて反射し、前記第一のプリズムの前記第一の面にて完全に内部反射し、前記第一のプリズムの前記第三の面を通過して前記像平面に至ることになるような範囲とし、
    前記第一のプリズムを前記第二のプリズムに取り付けるステップが、
    レーザー、平面ミラー、ビームスプリッタ及び黒スクリーンを用意するステップと、
    前記ビームスプリッタが無い状態で、前記レーザーが発した第一の軸を画定する光が前記レーザーに戻るように前記ミラーの位置合わせを行うステップと、
    前記ビームスプリッタを、前記レーザーと前記ミラーとの間に挿入し、前記ミラーにより反射した光を前記黒スクリーンへと向けるステップと、
    前記黒スクリーン上の前記光の基準位置に印をつけるステップと、
    前記ビームスプリッタと前記ミラーとの間に前記第一のプリズム及び前記第二のプリズムを、前記第二のプリズムの前記第一の面が前記光に対して垂直となるように、そして前記回折光学素子の中心に前記光が来るように挿入するステップと、
    前記第一のプリズムを、前記第二のプリズムの前記第二の面に垂直な軸を中心として回転させることで、前記黒スクリーン上の前記光を前記基準位置へと戻すステップと、を含み、
    前記集束性の反射・屈折素子を前記第一のプリズムに取り付けるステップが、
    前記反射・屈折素子を前記第一のプリズムと前記ミラーとの間に挿入するステップと、
    前記反射・屈折素子を前記第一の軸に沿って移動させ、前記反射・屈折素子の前記反射面を前記第二のプリズムの前記第一の面から事前に決められた距離に配置するステップと、
    前記反射・屈折素子を前記第一の軸に相互に直交する2つの軸を中心として回転させることにより、前記黒スクリーン上の前記光を前記基準位置に戻すステップと、を含む製造方法。
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