JP5041579B2 - 血液浄化装置及びその血液濃度検出手段の装着位置判別方法 - Google Patents

血液浄化装置及びその血液濃度検出手段の装着位置判別方法 Download PDF

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Description

本発明は、患者の血液を体外循環させるための動脈側血液回路及び静脈側血液回路を具備し、当該動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れか一方又は双方に血液濃度検出手段が装着される血液浄化装置及びその血液濃度検出手段の装着位置判方法に関するものである。
一般に、血液浄化療法、例えば透析治療においては、患者の血液を体外循環させるべく可撓性チューブから成る血液回路が使用されている。この血液回路は、患者から血液を採取する動脈側穿刺針が先端に取り付けられた動脈側血液回路と、患者に血液を戻す静脈側穿刺針が先端に取り付けられた静脈側血液回路とから主に成り、これら動脈側血液回路と静脈側血液回路との間に血液浄化手段としてのダイアライザを介在させることによって体外循環する血液を浄化し得るよう構成されている。
近時において、血液浄化装置の安全性を向上させ、且つ、治療の自動化を推進すべく、血液回路に種々パラメータを検出し得るセンサを装着することが行われている。例えば、特許文献1にて開示されているように、静脈側穿刺針から浄化されて患者の体内に戻された血液が、患者の臓器等を経ず再び動脈側穿刺針から導入されてしまう血液再循環を検出するため、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方それぞれにヘマトクリットセンサ等の血液濃度検出手段を装着するものが提案されるに至っている。
かかる従来の血液浄化装置によれば、動脈側血液回路の血液濃度検出手段にて検出された血液濃度と、静脈側血液回路の血液濃度検出手段にて検出された血液濃度とを用いて所定のデータ処理(演算処理等)を行うことができ、その処理結果により血液再循環を検出することができる。
特開2006−87907号公報
しかしながら、上記従来の血液浄化装置においては、動脈側血液回路に装着すべき血液濃度検出手段を誤って静脈側血液回路に装着するとともに、静脈側血液回路に装着すべき血液濃度検出手段を誤って動脈側血液回路に装着してしまうと、不正確なデータ処理を行う虞があり、或いはデータ処理自体が不可能となる虞があった。即ち、データ処理には、検出される血液濃度を動脈側血液回路側と静脈側血液回路側で区別して行わなければならないもの、或いは動脈側血液回路或いは静脈側血液回路の何れか一方の血液濃度のみを用いるものがあるため、動脈側血液回路側と静脈側血液回路側とで血液濃度検出手段を互いに逆に装着した場合、データ処理に不都合が生じるのである。
かかる不具合は、動脈側血液回路と静脈側血液回路との双方にそれぞれ血液濃度検出手段を装着させるものに限らず、何れか一方に装着するものにおいても同様である。例えば、動脈側血液回路に装着すべき血液濃度検出手段を誤って装着した場合や、反対に静脈側血液回路に装着すべき血液濃度検出手段を誤って装着した場合などにおいても、不正確なデータ処理が行われてしまったり或いはデータ処理自体が不可能となってしまう虞がある。
尚、上記の如き血液濃度検出手段の装着ミスを回避すべく、装着すべき血液回路(動脈側血液回路及び静脈側血液回路)を判別し得る色や記号などの視覚的な目印を血液濃度検出手段のそれぞれに付すことも考えられるが、その場合、正しい装着作業を医療従事者等の作業者に専ら頼ることとなり、人為的な装着ミスを回避することができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、動脈側血液回路又は静脈側血液回路に対する血液濃度検出手段の装着ミスを確実に防止することができるとともに、装着された血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されたのかを自動的に判別することができる血液浄化装置及びその血液濃度検出手段の装着位置判別方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、患者の血液を体外循環させ得る動脈側血液回路及び静脈側血液回路と、該動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に接続され、体外循環する血液を浄化する血液浄化手段と、前記動脈側血液回路に配設され、駆動により当該動脈側血液回路先端から静脈側血液回路先端まで血液を流動させ得る血液ポンプと、前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路に装着され、これら動脈側血液回路又は静脈側血液回路を流動する血液の濃度を検出する血液濃度検出手段とを備えた血液浄化装置において、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路にて血液を体外循環させる過程であって前記血液ポンプが駆動した状態で、前記血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段が前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別し得る判別手段を具備するものとされ、当該血液濃度検出手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方にそれぞれ装着されるとともに、前記判別手段は、当該動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化と、静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れに基づき、各々の血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別するよう構成され、かつ、前記血液浄化手段は、血液から水分を取り除く除水が可能とされるとともに、前記判別手段は、除水開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路に装着されたものと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路に装着されたものと判別することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1記載の血液浄化装置において、前記血液濃度検出手段は、血液のヘマトクリット値を検出するためのヘマトクリットセンサから成ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、患者の血液を体外循環させ得る動脈側血液回路及び静脈側血液回路と、該動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に接続され、体外循環する血液を浄化する血液浄化手段と、前記動脈側血液回路に配設され、駆動により当該動脈側血液回路先端から静脈側血液回路先端まで血液を流動させ得る血液ポンプと、前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路に装着され、これら動脈側血液回路又は静脈側血液回路を流動する血液の濃度を検出する血液濃度検出手段とを備えた血液浄化装置における血液濃度検出手段の装着位置判別方法において、前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路にて血液を体外循環させる過程であって前記血液ポンプが駆動した状態で、前記血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段が前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別するものとされ、当該血液濃度検出手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方にそれぞれ装着されるとともに、当該動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化と、静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れに基づき、各々の血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別し、かつ、前記血液浄化手段は、血液から水分を取り除く除水が可能とされるとともに、除水開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路に装着されたものと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路に装着されたものと判別することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項3記載の血液浄化装置における血液濃度検出手段の装着位置判別方法において、前記血液濃度検出手段は、血液のヘマトクリット値を検出するためのヘマトクリットセンサから成ることを特徴とする。
請求項1及び請求項の発明によれば、血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを血液浄化装置にて判別することができるので、動脈側血液回路又は静脈側血液回路に対する血液濃度検出手段の装着ミスを確実に防止することができるとともに、装着された血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されたのかを自動的に判別することができる。
また、動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化と、静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れに基づき、各々の血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別するので、血液回路の長さや径、或いは血液ポンプの能力等が種々異なるものを使用した場合であっても、血液濃度検出手段の装着の判別を確実に行わせることができる。
さらに、除水開始を基準として動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段と静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段との判別を行うことができるので、除水を行う血液透析装置に良好に適用することができる。
請求項及び請求項の発明によれば、血液濃度検出手段は、血液のヘマトクリット値を検出するためのヘマトクリットセンサから成るので、動脈側血液回路又は静脈側血液回路に対するヘマトクリットセンサの装着ミスを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る血液浄化装置は、患者の血液を体外循環させつつ浄化するためのもので、透析治療で使用される透析装置に適用されたものである。かかる透析装置は、図1に示すように、血液浄化手段としてのダイアライザ2が接続された血液回路1、ダイアライザ2に透析液を供給しつつ除水する透析装置本体6から主に構成されている。血液回路1は、同図に示すように、可撓性チューブから成る動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bから主に構成されており、これら動脈側血液回路1aと静脈側血液回路1bの間にダイアライザ2が接続されている。
動脈側血液回路1aには、その先端に動脈側穿刺針aが接続されているとともに、途中にしごき型の血液ポンプ3、及び第1血液濃度検出手段5aが配設されている。一方、静脈側血液回路1bには、その先端に静脈側穿刺針bが接続されているとともに、途中に第2血液濃度検出手段5b及び除泡用のドリップチャンバ4が接続されている。血液ポンプ3は、駆動により動脈側血液回路1a先端(動脈側穿刺針a)から静脈側血液回路1b先端(静脈側穿刺針b)まで血液を流動させ得るものである。
そして、動脈側穿刺針a及び静脈側穿刺針bを患者に穿刺した状態で、血液ポンプ3を駆動させると、患者の血液は、動脈側血液回路1aを通ってダイアライザ2に至り、該ダイアライザ2によって血液浄化が施され、ドリップチャンバ4で除泡がなされつつ静脈側血液回路1bを通って患者の体内に戻る。即ち、患者の血液を血液回路1にて体外循環させつつダイアライザ2にて浄化するのである。
ダイアライザ2は、その筐体部に、血液導入ポート2a、血液導出ポート2b、透析液導入ポート2c及び透析液導出ポート2dが形成されており、このうち血液導入ポート2aには動脈側血液回路1aの基端が、血液導出ポート2bには静脈側血液回路1bの基端がそれぞれ接続されている。また、透析液導入ポート2c及び透析液導出ポート2dは、透析装置本体6から延設された透析液導入ラインL1及び透析液排出ラインL2とそれぞれ接続されている。
ダイアライザ2内には、複数の中空糸が収容されており、該中空糸内部が血液の流路とされるとともに、中空糸外周面と筐体部の内周面との間が透析液の流路とされている。中空糸には、その外周面と内周面とを貫通した微少な孔(ポア)が多数形成されて中空糸膜を形成しており、該膜を介して血液中の不純物等が透析液内に透過し得るよう構成されている。
透析装置本体6は、図2に示すように、透析液導入ラインL1及び透析液排出ラインL2に跨って形成された複式ポンプPと、透析液排出ラインL2において複式ポンプPを迂回して接続されたバイパスラインL3と、該バイパスラインL3に接続された除水ポンプ8とから主に構成されている。そして、透析液導入ラインL1の一端がダイアライザ2(透析液導入ポート2c)に接続されるとともに、他端が所定濃度の透析液を調製する透析液供給装置7に接続されている。また、透析液排出ラインL2の一端は、ダイアライザ2(透析液導出ポート2d)に接続されるとともに、他端が図示しない廃液手段と接続されており、透析液供給装置7から供給された透析液が透析液導入ラインL1を通ってダイアライザ2に至った後、透析液排出ラインL2及びバイパスラインL3を通って廃液手段に送られるようになっている。
除水ポンプ8は、ダイアライザ2中を流れる患者の血液から水分を除去するためのものである。即ち、かかる除水ポンプ8を駆動させると、複式ポンプPが定量型であるため、透析液導入ラインL1から導入される透析液量よりも透析液排出ラインL2から排出される液体の容量が多くなり、その多い容量分だけ血液中から水分が除去されるのである。尚、かかる除水ポンプ8以外の手段(例えば所謂バランシングチャンバ等を利用するもの)にて患者の血液から水分を除去するようにしてもよい。
一方、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの双方それぞれには、既述のように、第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5bが配設されており、当該血液回路1を流動する血液の濃度(具体的にはヘマトクリット値)を検出し得るよう構成されている。これら第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5bは、ヘマトクリットセンサから成るもので、かかるヘマトクリットセンサは、例えばLED等の発光素子及びフォトダイオード等の受光素子を備え、発光素子から血液に光を照射するとともに、その透過した光或いは反射した光を受光素子にて受光することにより、患者の血液濃度を示すヘマトクリット値を検出するものである。
具体的には、受光素子から出力された電気信号に基づき、血液の濃度を示すヘマトクリット値を求める。即ち、血液を構成する赤血球や血漿などの各成分は、それぞれ固有の吸光特性を持っており、この性質を利用してヘマトクリット値を測定するのに必要な赤血球を電子光学的に定量化することにより当該ヘマトクリット値を求めることができるのである。より具体的には、発光素子から照射された近赤外線は、血液に入射して吸収と散乱の影響を受け、受光素子にて受光される。その受光した光の強弱から光の吸収散乱率を解析し、ヘマトクリット値を算出するのである。
上記の如く構成された第1血液濃度検出手段5aは、動脈側血液回路1aに配設されているので、透析治療中における動脈側穿刺針aを介して患者から採取した血液のヘマトクリット値を検出するとともに、第2血液濃度検出手段5bは、静脈側血液回路1bに配設されているので、ダイアライザ2にて浄化され、患者に戻される血液のヘマトクリット値を検出することとなる。
ここで、本実施形態においては、透析装置本体6にマイコン等から成る判別手段9が形成されており、この判別手段9は、配線H1及びH2を介して第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5bとそれぞれ電気的に接続されている。これにより、第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5bで検出された血液濃度が、電気信号として判別手段9に送信され、かかる血液濃度に基づき所定のデータ処理を行うことができるようになっている。
参考例としての判別手段9は、血液ポンプ3が駆動して血液回路1中を患者の血液が流動した状態で、第1血液濃度検出手段5a、第2血液濃度検出手段5bにより検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段(第1血液濃度検出手段5a又は第2血液濃度検出手段5b)が動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bの何れに装着されているのかを判別し得るものである。
具体的には、透析治療開始時、血液回路1にはプライミング液が満たされているため、血液ポンプ3を駆動させると、当該プライミング液が動脈側穿刺針aから採取された血液と徐々に置換されるので、図3に示すように、まず動脈側血液回路1aに装着された第1血液濃度検出手段5aにて検出されるヘマトクリット値(血液濃度)が変化(上昇)し始める(グラフα参照)一方、その時点から所定時間t1だけ遅れて、静脈側血液回路1bに装着された第2血液濃度検出手段5bにて検出されるヘマトクリット値の変化(上昇)が生じる(グラフβ参照)こととなる。
即ち、プライミング液から血液に置換される時間において、第1血液濃度検出手段5aの装着位置と第2血液濃度検出手段5bの装着位置とで遅れが生じることから、当該第1血液濃度検出手段5aにより検出される血液濃度の変化と第2血液濃度検出手段5bにより検出される血液濃度の変化とで相対的時間遅れ(t1)が生じるのである。よって、血液ポンプの駆動開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路1aに装着された第1血液濃度検出手段5aと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路1bに装着された第2血液濃度検出手段5bと判別することができる。
このように、判別手段9は、第1血液濃度検出手段5aにより検出される血液濃度の変化と、第2血液濃度検出手段5bにより検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れ(t1)に基づき、各々の血液濃度検出手段(第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5b)が動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bの何れに装着されているのかを判別することができるので、動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bに対する血液濃度検出手段の装着ミスを確実に防止することができるとともに、装着された血液濃度検出手段が動脈側血液回路1a又は静脈側血液回路1bの何れに装着されたのかを自動的に判別することができる。
また、参考例においては、相対的時間遅れ(t1)に基づき判別手段9による判別が行われることから、血液回路1の長さや径、或いは血液ポンプの能力等が種々異なるものを使用した場合であっても、血液濃度検出手段(第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5b)の装着の判別を確実に行わせることができる。更に、上記参考例によれば、血液ポンプ3の駆動開始を基準として動脈側血液回路1aに装着された第1血液濃度検出手段5aと静脈側血液回路1bに装着された血液濃度検出手段5bとの判別を行うことができるので、治療開始から早い段階での判別を行うことができる。
尚、判別手段9にて判別された第1血液濃度検出手段5a及び第2血液濃度検出手段5bで検出されたヘマトクリット値は、それぞれ所定のデータ処理(演算処理)が施され、その処理結果により例えば血液再循環などを検出することができる。即ち、動脈側血液回路1a或いは静脈側血液回路1bに装着されたとの判別結果に合わせて、データ処理(演算処理)を施す(動脈側血液回路1aに装着されていると判別されれば、その検出値を動脈側として処理するとともに、静脈側血液回路1bに装着されていると判別されれば、その検出値を静脈側として処理する)ことができる。
また、装着されるべき血液濃度検出手段が装着されていない場合は、例えば警報等を発し、操作者に血液濃度検出手段の装着の確認を促すよう構成されている。これにより、透析装置の安全性を向上させ、且つ、透析治療の自動化を図ることができる。
ところで、透析治療中、除水ポンプ8が駆動してダイアライザ2にて血液中の水分が除去(除水)され始めると、まず静脈側血液回路1b側の血液濃度が増大し、第2血液濃度検出手段5bで検出されるヘマトクリット値が変化(上昇)し始める(グラフβ参照)一方、その時点から所定時間t2だけ遅れて、動脈側血液回路1aに装着された第1血液濃度検出手段5aにて検出されるヘマトクリット値の変化(上昇)が生じる(グラフα参照)こととなる。
即ち、除水により血液濃度が増大してヘマトクリット値が上昇する時間において、第1血液濃度検出手段5aの装着位置と第2血液濃度検出手段5bの装着位置とで遅れが生じることから、当該第1血液濃度検出手段5aにより検出される血液濃度の変化と第2血液濃度検出手段5bにより検出される血液濃度の変化とで相対的時間遅れ(t2)が生じるのである。本実施形態においては、除水開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路1bに装着された第2血液濃度検出手段5bと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路1aに装着された第1血液濃度検出手段5aものと判別する。
除水開始を基準として動脈側血液回路1aに装着された血液濃度検出手段(第1血液濃度検出手段5a)と静脈側血液回路1bに装着された血液濃度検出手段(第2血液濃度検出手段5b)との判別を行うことができるので、除水を行う血液透析装置(本実施形態の如き血液透析装置)に良好に適用することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、本実施形態においては、装着される血液濃度検出手段がヘマトクリットセンサから成り、ヘマトクリット値を検出するものであるが、これに代えて他の血液濃度を示すパラメータ(溶質濃度等)を検出し得るものとしてもよい。尚、本実施形態においては、血液透析装置に適用されているが、患者の血液を体外循環させるための動脈側血液回路及び静脈側血液回路を具備し、当該動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れか一方又は双方に血液濃度検出手段が装着される他の血液浄化装置に適用することができる。勿論、本実施形態の如き透析用監視装置に限定されず、個人用透析装置にも適用することができる。
動脈側血液回路及び静脈側血液回路にて血液を体外循環させる過程であって血液ポンプが駆動した状態で、血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別し得るものとされ、当該血液濃度検出手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方にそれぞれ装着されるとともに、当該動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化と、静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れに基づき、各々の血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別し、かつ、血液浄化手段は、血液から水分を取り除く除水が可能とされるとともに、除水開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路に装着されたものと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路に装着されたものと判別する血液浄化装置及びその血液濃度検出手段の装着位置判別方法であれば、外観形状が異なる血液浄化装置に適用されたもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
本発明の実施形態に係る血液浄化装置としての血液透析装置を示す全体模式図 同血液透析装置における透析装置本体を示す模式図 同血液透析装置の動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方にそれぞれ装着された血液濃度検出手段にて検出された血液濃度の変化を示すグラフ
符号の説明
1…血液回路
1a…動脈側血液回路
1b…静脈側血液回路
2…ダイアライザ(血液浄化手段)
3…血液ポンプ
4…ドリップチャンバ
5a…第1血液濃度検出手段
5b…第2血液濃度検出手段
6…透析装置本体
7…透析液供給装置
8…除水ポンプ
9…判別手段

Claims (4)

  1. 患者の血液を体外循環させ得る動脈側血液回路及び静脈側血液回路と、
    該動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に接続され、体外循環する血液を浄化する血液浄化手段と、
    前記動脈側血液回路に配設され、駆動により当該動脈側血液回路先端から静脈側血液回路先端まで血液を流動させ得る血液ポンプと、
    前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路に装着され、これら動脈側血液回路又は静脈側血液回路を流動する血液の濃度を検出する血液濃度検出手段と、
    を備えた血液浄化装置において、
    前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路にて血液を体外循環させる過程であって前記血液ポンプが駆動した状態で、前記血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段が前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別し得る判別手段を具備するものとされ、当該血液濃度検出手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方にそれぞれ装着されるとともに、前記判別手段は、当該動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化と、静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れに基づき、各々の血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別するよう構成され、かつ、前記血液浄化手段は、血液から水分を取り除く除水が可能とされるとともに、前記判別手段は、除水開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路に装着されたものと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路に装着されたものと判別することを特徴とする血液浄化装置。
  2. 前記血液濃度検出手段は、血液のヘマトクリット値を検出するためのヘマトクリットセンサから成ることを特徴とする請求項1記載の血液浄化装置。
  3. 患者の血液を体外循環させ得る動脈側血液回路及び静脈側血液回路と、
    該動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に接続され、体外循環する血液を浄化する血液浄化手段と、
    前記動脈側血液回路に配設され、駆動により当該動脈側血液回路先端から静脈側血液回路先端まで血液を流動させ得る血液ポンプと、
    前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路に装着され、これら動脈側血液回路又は静脈側血液回路を流動する血液の濃度を検出する血液濃度検出手段と、
    を備えた血液浄化装置における血液濃度検出手段の装着位置判別方法において、
    前記動脈側血液回路及び静脈側血液回路にて血液を体外循環させる過程であって前記血液ポンプが駆動した状態で、前記血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化タイミングに基づき、その血液濃度検出手段が前記動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別するものとされ、当該血液濃度検出手段は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の双方にそれぞれ装着されるとともに、当該動脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化と、静脈側血液回路に装着された血液濃度検出手段により検出される血液濃度の変化との間の相対的時間遅れに基づき、各々の血液濃度検出手段が動脈側血液回路又は静脈側血液回路の何れに装着されているのかを判別し、かつ、前記血液浄化手段は、血液から水分を取り除く除水が可能とされるとともに、除水開始から早いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を静脈側血液回路に装着されたものと判別し、遅いタイミングで血液濃度の変化がある血液濃度検出手段を動脈側血液回路に装着されたものと判別することを特徴とする血液浄化装置における血液濃度検出手段の装着位置判別方法。
  4. 前記血液濃度検出手段は、血液のヘマトクリット値を検出するためのヘマトクリットセンサから成ることを特徴とする請求項3記載の血液浄化装置における血液濃度検出手段の装着位置判別方法。
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