JP5035816B2 - 細孔内付着液体残留量推定方法 - Google Patents

細孔内付着液体残留量推定方法 Download PDF

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多孔体の細孔内に残留する液体の残留量を推定する細孔内付着液体残留量推定方法に関する。
石炭は世界的に広く分布し、その可採埋蔵量が豊富であることから、安価なエネルギー資源として重要な役割を果たしている。特に、わが国では総発電量の約20%の電力を石炭を燃料とした火力発電によって賄われており、重要なエネルギー資源となっている。
現在、わが国では、主に低灰分・低水分である高品位の石炭が火力発電用の燃料として利用されている。しかしながら、今後、石炭の一層の安定供給の確保及び燃料コストの低減を図るためには、現在火力発電用の燃料として利用されていない高水分の褐炭や亜瀝青炭などを利用する必要がある。そして、このような石炭を利用するためには、このような石炭に含まれる水分を脱水する必要がある。
このような脱水を行なう脱水技術としては、既に種々のプロセスが提案されている(例えば特許文献1、非特許文献1〜7参照)。しかしながら、石炭の種類及び脱水する際に使用される液体の種類に応じて最終的に石炭中に残留する水分の量が異なることから、このような石炭の脱水技術を用いて脱水できる量、すなわち石炭の脱水限界量が不明であり、実際に実験を行なわなければその脱水限界量が分からないという問題があった。
一方、石炭に対する脱水限界量を推定するものではないが、類似の方法として、吸着剤の脱水限界の推定方法が提案されている(非特許文献8参照)。しかしながら、この方法を用いても脱水限界量を正確に推定することはできないという問題があった。
また、分子動力学(MD:molecular dynamics)を用いて多孔体の細孔内に残留する液体の残留量をシミュレーションによって求める方法があるが、シミュレーションに用いる各パラメータを容易に決定することができないことや、シミュレーションに長時間の計算を要するという問題があった。
特開平08−173704号公報 財団法人エネルギー総合工学研究所,"新エネルギーの展望 低品位灰の改質技術",(1997) K.Miura,K.Mae,R.Ashida,T.Tamura and T.Ihara,The 7th China−Japan Symposium on Coal and Cl Chemistry Proceeding,351(2001) G.R.Couch,IEA Coal Research,"Lignite Upgrading",IEACR/23(May 1990) CRC for Clean Power from Lignite(Lignite CRC),2002/03 Annual Report(2003) D.J Allardice and B.C Young,Utilisation of low rank coals,Proceedings of Pittsburgh Coal Conference,Newcastle,Australia(2001) R.A.Durie,The Science of Victrian Brown Coal:Structure,Properties and Consequences for Utilization,Butterworth−Heinemann Ltd,London(1991) G.Favas and A.Chaffee,MTE Processing of South Australian Lignites,CRC for Clean Power from Lignite,Report:01009,(2001) M.Miyahara,K.Suzuki and M.Okazaki,J.Chem.Eng.Jpn,30,683(1997)
本発明は、上述した事情に鑑み、石炭の脱水限界量のみならず、多孔体と、多孔体の細孔内に付着した第1の液体と、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を浸漬させる浸漬溶液を構成する第2の液体との様々な組み合わせに対して、多孔体の細孔内に残留する第1の液体の残留量を推定する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、毛管相分離現象に関する研究を通じて、多孔体に吸着される液体の吸着ポテンシャルを考慮した毛管相分離に関する熱力学方程式を構築した。そして、その熱力学方程式を用いることにより、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を、第1の液体に対する飽和濃度がCである第2の液体に前記第1の液体を溶解させた浸漬溶液に浸漬させて平衡状態とした際に、毛管相分離現象により浸漬溶液に溶解せずに多孔体の細孔内に残留する第1の液体の残留量を推定できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を、前記第1の液体の飽和濃度がCである第2の液体に前記第1の液体を溶解させた浸漬溶液に浸漬させて平衡状態とした際に、毛管相分離現象により前記浸漬溶液に溶解せずに前記多孔体の細孔内に残留する前記第1の液体の残留量を推定する細孔内付着液体残留量推定方法であって、前記多孔体と同一組成又は類似組成からなり、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して前記第1の液体の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)(式中、xは標本多孔体の細孔の中心を原点とした細孔径方向の位置を示す。)を異なる細孔径W1〜yの細孔を有する前記標本多孔体O1〜yごとに求める吸着ポテンシャル作成工程と、前記吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を下記式1及び式2に代入してxを消去するように式1及び式2を連立させて解き、前記標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)(式中、C1〜yは前記細孔径W1〜yのそれぞれの寸法のみを有する前記標本多孔体O1〜yにおける前記第2の液体中の前記第1の液体の平衡濃度を示す。)との関係を求める標本平衡濃度比率関係作成工程と、前記多孔体の細孔径wの分布を求める細孔径分布測定工程と、予め設定された前記浸漬溶液中の前記第1の液体の平衡濃度Aから平衡濃度比率(A/C)を算出し、前記標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係に基づいて、前記平衡濃度比率(A/C)に対応して決定される前記多孔体の細孔の細孔径Bを算出する細孔径算出工程と、前記細孔径B及び前記多孔体の細孔径wの分布に基づいて、前記平衡濃度Aにおける前記浸漬溶液に溶解せずに前記多孔体の細孔内に残留する前記第1の液体の残留量を算出する残留量算出工程とを具備し、前記残留量算出工程は、前記多孔体の細孔のうち前記細孔径wがB未満の細孔の前記多孔体の全容積V に対する容積割合Dを測定して前記細孔径wがB未満の細孔に付着した第1の液体の体積V を下記式5を用いて算出する工程と、前記細孔径wがB以上の細孔に付着した第1の液体の体積V を下記式6を用いて算出する工程と、前記第1の液体の体積V と前記第1の液体の体積V とを加算したものに前記第1の液体の密度dを乗じて前記多孔体の細孔内に残留する前記第1の液体の残留量を算出する工程とを具備することを特徴とする細孔内付着液体残留量推定方法にある。
Figure 0005035816
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かかる第1の態様では、多孔体と、多孔体の細孔内に付着した第1の液体と、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を浸漬させる浸漬溶液を構成する第2の液体との様々な組み合わせに対して、多孔体の細孔内に残留する第1の液体の残留量を測定することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記吸着ポテンシャル作成工程は、前記標本多孔体O1〜yと同一又は類似組成からなる非多孔体に対する前記第1の液体の蒸気の吸着等温線と当該吸着等温線に対応する前記第1の液体の吸着膜の厚みtとを測定する吸着等温線測定工程と、前記吸着等温線上の前記第1の液体の蒸気圧P1〜zと当該蒸気圧P1〜zそれぞれに対応する前記第1の液体の吸着膜の厚みt1〜zとを下記式3に代入して前記非多孔体の表面上における第1の液体の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を算出するΔφ算出工程と、前記第1の液体の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を用いて下記式4より前記吸着ポテンシャルΔΨ(W,x)を算出するΔΨ算出工程とを具備することを特徴とする細孔内付着液体残留量推定方法にある。
Figure 0005035816
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かかる第2の態様では、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して第1の液体の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を容易に求めることができる。
Figure 0005035816
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本発明の第の態様は、第1又は2の態様において、前記多孔体の細孔の細孔径が1〜50nmの範囲にあることを特徴とする細孔内付着液体残留量推定方法にある。
かかる第の態様では、多孔体の細孔内に残留する第1の液体の残留量をより正確に推定することができる。
本発明に係る細孔内付着液体残留量推定方法によれば、実験を行なうことなく、多孔体と、多孔体の細孔内に付着した第1の液体と、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を浸漬させる浸漬溶液を構成する第2の液体との様々な組み合わせに対して、多孔体の細孔内に残留する第1の液体の残留量を容易に推定することができるので、多孔体の細孔内に付着した第1の液体を取り除くための装置の設計などをより効率的に行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る細孔を有する多孔体を示す概略図である。また、図2は、本実施形態の多孔体の細孔内に第1の液体が付着した状態を示す概略図である。さらに、図3は、本実施形態において、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を浸漬溶液で満たされた槽に浸漬させた状態を示す概略図である。そして、図4は本実施形態に係る細孔内付着液体残留量推定方法のシーケンスを示す図である。
本実施形態の細孔内付着液体残留量推定方法は、図1及び図2に示すように細孔11内に第1の液体20が付着した多孔体10を、図3に示すように第1の液体20の飽和濃度がCである第2の液体に第1の液体20を溶解させた浸漬溶液30で満たされた槽50に浸漬させて平衡状態とした際に、毛管相分離現象により浸漬溶液30に溶解せずに多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量を推定する方法である。なお、本実施形態の細孔内付着液体残留量推定方法は、以下に説明するすべての工程において同一又は略同一温度で行なわれるものとする。
本実施形態で用いる多孔体10は、細孔11を有するものであれば特に限定されないが、細孔径が1〜50nmの範囲にある細孔11を有するものが好ましく、2〜50nmの範囲にあるものがより好ましい。具体的には、例えば多孔体10として石炭などが挙げられる。なお、細孔11は多孔体10を貫通していてもよい。
また、本実施形態で用いる第1の液体20及び第2の液体は、相互溶解度に上限があるものであれば特に限定されない。具体的には、例えば第1の液体20として水などが、また、水に対する第2の液体としてジメチルエーテル(DME:CHOCH)などが挙げられる。
さらに、本実施形態に用いる浸漬溶液30は、第1の液体20がまったく溶解していない純粋な第2の液体から第2の液体中の第1の液体20の濃度が飽和濃度Cとなるまでの範囲にあるいずれかの溶液、すなわち第2の液体中の第1の液体20の濃度が0%〜飽和濃度Cとなるまでの範囲にあるいずれかの溶液である。以下に、本実施形態の細孔内付着液体残留量推定方法を具体的に説明する。
本実施形態の細孔内付着液体残留量推定方法は、図4に示すような工程からなっている。具体的には、本実施形態の細孔内付着液体残留量推定方法は、図5に示す多孔体の細孔内の座標において、多孔体10と同一組成又は類似組成からなり、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して第1の液体20の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)(式中、xは標本多孔体の細孔の中心を原点とした細孔径方向の位置を示す。)を異なる細孔径W1〜yの細孔を有する標本多孔体O1〜yごとに求める吸着ポテンシャル作成工程(S1)と、吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を下記の式1及び式2に代入してxを消去するように式1及び式2を連立させて解き、標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係を求める標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)と、多孔体10の細孔径wの分布を求める細孔径分布測定工程と(S3)、予め設定された浸漬溶液中の第1の液体20の平衡濃度Aから平衡濃度比率(A/C)を算出し、標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係に基づいて、平衡濃度比率(A/C)に対応して決定される多孔体10の細孔径Bを算出する細孔径算出工程(S4)と、細孔径B及び多孔体10の細孔径wの分布に基づいて浸漬溶液30に溶解せずに多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量を算出する残留量算出工程(S5)とを具備している。
Figure 0005035816
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この方法を用いることにより、多孔体10と、多孔体10の細孔11内に付着した第1の液体20と、細孔11内に第1の液体20が付着した多孔体10を浸漬させる浸漬溶液30を構成する第2の液体との様々な組み合わせに対して、多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量を推定することができる。以下、各工程についてより具体的に説明する。
吸着ポテンシャル作成工程(S1)は、図5に示す座標において、多孔体10と同一組成又は類似組成からなり、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して第1の液体20の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)(式中、xは標本多孔体の細孔の中心を原点とした細孔径方向の位置を示す。)を異なる細孔径W1〜yの細孔を有する標本多孔体O1〜yごとに求めることができるのであれば特に限定されない。しかしながら、吸着ポテンシャル作成工程(S1)としては、以下に説明する吸着等温線を利用した吸着ポテンシャル作成工程が好ましい。ここで、標本多孔体O1〜yは、多孔体10と同一組成又は類似組成からなり、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有するものであれば特に限定されないが、多孔体10と形状及び組成が同一であるものが好ましいのはいうまでもない。なお、多孔体10の類似組成からなる標本多孔体O1〜yとは、多孔体10の吸着ポテンシャルを求める際に利用することができるような、多孔体10の吸着ポテンシャルと同様の吸着ポテンシャルを有するものをいう。以下に、好ましい吸着ポテンシャル作成工程(S1)として、吸着等温線を利用した吸着ポテンシャル作成工程について具体的に説明する。
吸着等温線を利用した吸着ポテンシャル作成工程は、具体的には図6に示すように、標本多孔体O1〜yと同一又は類似組成からなる非多孔体への第1の液体20の蒸気の吸着等温線とその吸着等温線に対応する第1の液体20の吸着膜の厚みt1〜zとを測定する吸着等温線測定工程(S1−1)と、吸着等温線上の第1の液体20の蒸気圧P1〜zと蒸気圧P1〜zそれぞれに対応する第1の液体20の吸着膜の厚みt1〜zとをそれぞれ下記の式3に代入して非多孔体の表面上における第1の液体20の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を算出するΔφ算出工程(S1−2)と、第1の液体20の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を用いて下記の式4より吸着ポテンシャルΔΨ(W,x)を算出するΔΨ算出工程(S1−3)とからなっている。
Figure 0005035816
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ここで、非多孔体は標本多孔体O1〜yと同一又は類似組成からなる非多孔体、すなわち多孔体10と同一又は類似組成からなり、細孔を有さないものであれば特に限定されない。しかしながら、非多孔体としては多孔体10と形状及び組成が同一であるものが好ましいのはいうまでもない。なお、標本多孔体O1〜yの類似組成からなる非多孔体、すなわち多孔体10と類似組成からなる非多孔体とは、多孔体10の吸着ポテンシャルを求める際に利用することができるような、多孔体10の吸着ポテンシャルと同様の吸着ポテンシャルを有するものをいう。
この方法によると、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して第1の液体の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を容易に求めることができる。以下、吸着等温線を利用した吸着ポテンシャル作成工程の各工程について、より具体的に説明する。
吸着等温線測定工程(S1−1)は、標本多孔体O1〜yと同一又は類似組成からなる非多孔体への第1の液体20の蒸気の吸着等温線とその吸着等温線に対応する第1の液体20の吸着膜の厚みt1〜zとを測定することができるものであれば特に限定されない。例えば、「吸着の科学」(近藤精一、石川達雄、安部郁夫共著、丸善株式会社 平成3年7月30日発行)の146〜166ページに記載されている測定方法及び測定装置を用いて、吸着等温線とその吸着等温線に対応する第1の液体の吸着膜の厚みt1〜zとを測定することができる。
Δφ算出工程(S1−2)は、吸着等温線測定工程(S1−1)により得られた吸着等温線上の第1の液体20の蒸気圧P1〜zとその蒸気圧P1〜zそれぞれに対応する第1の液体20の吸着膜の厚みt1〜zとをそれぞれ式3に代入して、非多孔体の表面上における第1の液体20の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を算出することができるものであれば特に限定されない。例えば、式3を用いてΔφ(t)を算出する方法は、「H.Kanda,et.al,Langmuir,Vol16,p6622−6627(2000)」などに記載されている。
ΔΨ算出工程(S1−3)は、Δφ算出工程(S1−2)により得られた第1の液体20の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を用いて式4より吸着ポテンシャルΔΨ(W,x)を算出することができるものであれば特に限定されない。例えば、まず細孔径Wを設定する。すると、標本多孔体O1〜yと同一又は類似組成からなる非多孔体への第1の液体20の蒸気の吸着等温線に対応する第1の液体20の吸着膜の厚みtと、図5に示すような細孔内の位置xにおけるW/2−xが、共に固体もしくは細孔壁からの距離となるので、あるtに対するΔφ(t)の値を、tと同じ値のW/2−xにおけるΔφ(W/2−x)に対して適用可能になる。したがって、Δφ算出工程(S1−2)により得られた第1の液体20の吸着膜の厚みtとΔφ(t)との関係を式4に代入することにより、細孔径Wに対する吸着ポテンシャルΔΨ(W,x)を算出することができる。ここで、多孔体10の細孔11内に付着した第1の液体20は、図5に示すように、2つの細孔壁15a、15bに挟まれているので、2つの細孔壁15a、15bからの相互作用を考慮するために式4を用いて吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を算出している。
以上説明したようにして、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して第1の液体20の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を容易に求めることができる。
次に、標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)について具体的に説明する。標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)は、吸着ポテンシャル作成工程(S1)により得られた吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を式1及び式2に代入してxを消去するように式1及び式2を連立させて解き、標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係を求めることができるものであれば特に限定されない。ここで、式1及び式2はxに対して非線形連立方程式となっている。そこで、例えば各細孔径W1〜yとそれに対応する吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)とをそれぞれ式1及び式2に代入し、xを消去するように数値計算を用いて式1及び式2からなる連立方程式を解くことにより、細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係を求めることができる。なお、xは細孔径Wの半分から多孔体の細孔の表面に膜状に付着した第1の液体20の厚みtを引いた値であり、図5に示す座標においては、x=W/2−tとなる。
このように求められた細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係を利用すれば、以下のような仮定することができる。例えば、浸漬溶液30中に細孔11内に第1の液体20が付着した多孔体10を浸漬し、ある平衡濃度比率を満たすような平衡状態になった場合を考える。まず、上述した細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係に基づいて、その平衡濃度比率に対応して決定される細孔径を求める。そして、その平衡濃度比率に対応して決定される細孔径よりも細孔径が小さい細孔11では、第1の液体20が浸漬溶液30中に溶解しないので、その細孔11内がすべて第1の液体で満たされていると仮定することができる。一方、その平衡濃度比率に対応して決定される細孔径よりも細孔径が同じ又は大きい細孔11では、第1の液体20が浸漬溶液30に溶解するので、その細孔11内が第1の液体20で満たされていない、すなわちその細孔11は第1の液体20で覆われている表面以外は浸漬溶液30で満たされていると仮定することができる。
なお、本実施形態の標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)で用いられる式1及び式2は以下のようにして導出される。
まず、図5に示す座標において、毛管相分離現象を表す式として多孔体の吸着のしやすさを考慮した下記の式7を基本方程式として用いる。なお、以下では、説明を単純化するために、第1の溶液20と浸漬溶液30との間の毛管相分離現象ではなく、第1の液体20と第2の液体との間の毛管相分離現象について説明する。
Figure 0005035816
この式7のρ(x)に、曲率半径の定義式である下記の式8を代入することにより、下記に示す式9が得られる。
Figure 0005035816
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ここで、第1の液体20と第2の液体との界面は、図5より下記の境界条件を満たすので、
x=xの時 θ=0
x=0の時 θ=π/2
この境界条件を式9に代入し、xについて0≦x≦xの範囲で積分することによって、式1が得られることになる。
また、図5よりx=xの時にρ(x)=∞となるので、この境界条件を式7に代入することによって、式2が得られることになる。以上説明したようにして、本実施形態の標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)で用いられる式1及び式2が導出される。
次に、細孔径分布測定工程(S3)について具体的に説明する。細孔径分布測定工程(S3)は、多孔体10の細孔径wの分布を求めることができるものであれば限定されない。例えば、「H.Kanda,et.al,Langmuir,Vol16,p6622−6627(2000)」に記載されている測定方法及び測定装置を用いて、多孔体10の細孔径wの分布を測定することができる。なお、本実施形態において、細孔径分布測定工程(S3)は標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)の後で行なうようになっているが、以下で説明する残留量算出工程(S5)の前におこなうのであればどの段階で行なってもよい。
さらに、細孔径算出工程(S4)について具体的に説明する。細孔径算出工程(S4)は、予め設定された浸漬溶液30中の第1の液体20の平衡濃度Aから平衡濃度比率(A/C)を算出し、標本多孔体O1〜yの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係に基づいて、その平衡濃度比率(A/C)に対応する多孔体10の細孔径Bを算出することができるのであれば特に限定されない。例えば、予め平衡濃度Aを設定し、その平衡濃度Aから平衡濃度比率(A/C)を算出する。そして、横軸に標本多孔体の細孔径を、縦軸に標本平衡濃度比率をとって、標本平衡濃度比率関係作成工程(S2)により求めた標本多孔体O1〜yの細孔径W1〜yとその標本多孔体O1〜yに対する標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係を示す複数の点をプロットし、それらの点をすべて通るような近似曲線を作成する。すると、その近似曲線に基づいて平衡濃度比率(A/C)に対応する多孔体10の細孔11の細孔径Bを算出することができる。
次に、残留量算出工程(S5)について具体的に説明する。残留量算出工程(S5)は、細孔径Bに基づいて浸漬溶液30に溶解せずに多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量を算出することができるのであれば特に限定されない。例えば、以下に説明するようにして多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量を算出することができる。
まず、細孔径がB未満の細孔11内に残留する第1の液体20の体積を算出する。上述したように、平衡濃度比率(A/C)において、細孔径がB未満の細孔11は第1の液体20ですべて満たされていると仮定することができるので、細孔径がB未満の細孔11内に残留する第1の液体20の体積Vは下記の式5により算出することができる。ここで、Dは多孔体10の細孔11のうち細孔径wがB未満の細孔11の多孔体10の全容積Vに対する容積割合を示し、Vは多孔体10の細孔11の全容積を示す。なお、D及びVは、上述した細孔分布測定工程(S3)により求めることができる。
Figure 0005035816
次に、細孔径がB以上の細孔11内に残留する第1の液体20の量の体積を算出する。まず、標本濃度比率関係作成工程(S2)により求めた標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係に基づいて、平衡濃度がAであるときのxを算出する。具体的には、式2の(C1〜y/C)に(A/C)を代入して、それぞれの細孔径W1〜yの値を代入した時に式2を満たすようなxを算出する。その際に、式2に代入される細孔径W1〜yの値としては、それぞれの細孔径W1〜yの値をそのまま用いてもよいが、多孔体10の細孔11のうち、細孔径がB以上で、最も多くの体積を占める細孔11の細孔径の値を代表させて用いてもよい。そして、細孔径がB以上の細孔11内に残留する第1の液体20は細孔11内の表面に均一に付着していると仮定すると、細孔径がB以上の細孔11内に残留する第1の液体20の体積Vは下記の式6により算出することができる。なお、Sは上述した細孔分布測定工程(S3)により求めることができる。
Figure 0005035816
そして、多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量mは、これらの式を合せて第1の液体20の密度dを乗じた下記の式10により算出することができる。
Figure 0005035816
このように、残留量算出工程(S5)を用いると、細孔径Bに基づいて浸漬溶液30に溶解せずに多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量をより容易に推定することができる。
以上説明したように、本実施形態の細孔内付着液体残留量推定方法によれば、多孔体10と、多孔体10の細孔11内に付着した第1の液体20と、細孔11内に第1の液体20が付着した多孔体10を浸漬させる浸漬溶液30を構成する第2の液体との様々な組み合わせに対して、多孔体10の細孔11内に残留する第1の液体20の残留量を容易に推定することができる。
<実施例>
多孔体として石炭を、第1の液体として水を、第2の液体として液化ジメチルエーテル(液化DME)を用い、実施形態1に係る細孔内付着液体残留量推定方法により、石炭細孔外の液化DME中の水分濃度比率C1〜y/Cと石炭細孔径W1〜yとの関係を求めた。
<比較例1>
実施例と同様に、多孔体として石炭を、第1の液体として水を、第2の液体として液化ジメチルエーテル(液化DME)を用い、分子動力学シミュレーションにより、石炭細孔外の液化DME中の水分濃度比率C1〜y/Cと石炭細孔径W1〜yとの関係を求めた。
このシミュレーションに用いたセルを図7に示す。図7に示すように、セル200の中央部分には石炭の細孔壁210a、210b(炭素原子に見立てた粒子が敷き詰められたもの)が配置されている。そして、石炭の細孔壁210a、210bに挟まれた領域に水220(水分子に見立てた粒子が敷き詰められたもの)が配置され、石炭の細孔壁210a、210b及び水220の上方及び下方にDME230a、230b(DME分子に見立てた粒子が敷き詰められたもの)が配置されている。なお、このシミュレーションでは、ポテンシャルとして下記の式11に示されるLennard−Jones(12−6)型ポテンシャルを用い、この式のパラメータとしては下記の表1に示す値を用いた。
Figure 0005035816
Figure 0005035816
そして、設定温度を85Kとし、その設定温度におけるMaxwell−Boltzmann分布を満たすように分子の運動速度を調節して、図7に示した状態から平衡状態になるまで(10ns経過するまで)の間シミュレーションを行った。そして、そのシミュレーション後、石炭細孔外のDME中に溶解した水の濃度を測定した。なお、本比較例で使用した水分子及び細孔外のDME分子の数は、毛管相分離現象が起こるように試行法により決定した。
本比較例では、細孔径Wを1.60nm、2.28nm、2.96nmとし、その際の細孔の長さを細孔径Wの7倍としてシミュレーションを行い、石炭細孔外の液化DME中の水分濃度比率C1〜y/Cと石炭細孔径W1〜yとの関係を求めた。
<比較例2>
多孔体として石炭を、第1の液体として水を、第2の液体として液化ジメチルエーテル(液化DME)を用い、非特許文献8に記載された、細孔径と毛管相分離が生じる有機溶剤中の水分濃度との関係を示す下記の式12に、実施例を実施する工程で得られたν、γ、W1〜y、xを代入して石炭細孔外の液化DME中の水分濃度比率C1〜y/Cと石炭細孔径W1〜yとの関係を求めた。
Figure 0005035816
(計算結果)
実施例並びに比較例1及び比較例2における石炭細孔外の液化DME中の水分濃度比率C1〜y/Cと石炭細孔径Wとの関係を図8に示す。ここで、図8中の実線は実施例により得られた計算結果を示し、白丸は比較例1により得られた計算結果を示し、破線は比較例2により得られた計算結果を示す。
図8より、実施例と比較例1との計算結果はほぼ完全に一致することが分かった。すなわち、実施形態1に係る細孔内付着液体残留量推定方法を用いると、石炭の細孔径及び石炭の吸湿性から、石炭内で脱水が起こる際の液化DME中の水分濃度を推定できることが分かった。
一方、比較例2の計算結果は、実施例及び比較例1の計算結果と異なり、比較例2の方法を用いると、石炭内で脱水が起こる際の液化DME中の水分濃度を比較的高く評価することが分かった。
実施形態1に係る多孔体の概略図である。 実施形態1に係る多孔体の細孔内に第1の液体が付着した状態を示す概略図である。 実施形態1において、細孔内に第1の液体が付着した多孔体を第2の液体で満たされた槽に浸漬させた状態を示す概略図である。 実施形態1に係る細孔内付着液体残留量推定方法のシーケンスを示す図である。 実施形態1に係る多孔体細孔内における第1の液体と第2の液体との接触状態のモデルを示す図である。 実施形態1に係る吸着等温線を利用した吸着ポテンシャル作成工程のシーケンスを示す図である。 比較例1で用いたセルの概略図である。 石炭細孔外の液化DME中の水分濃度C/Cと石炭細孔径Wとの関係を示す図である。
符号の説明
10、10A 多孔体
11 細孔
15a、15b、210a、210b 細孔壁
20 第1の液体
30 浸漬溶液
50 槽
200 セル
210a、210b 石炭の細孔壁
220 水
230a、230b DME

Claims (3)

  1. 細孔内に第1の液体が付着した多孔体を、前記第1の液体の飽和濃度がCである第2の液体に前記第1の液体を溶解させた浸漬溶液に浸漬させて平衡状態とした際に、毛管相分離現象により前記浸漬溶液に溶解せずに前記多孔体の細孔内に残留する前記第1の液体の残留量を推定する細孔内付着液体残留量推定方法であって、
    前記多孔体と同一組成又は類似組成からなり、既知の細孔径W1〜yのそれぞれの寸法の細孔のみを有する標本多孔体O1〜yに対して前記第1の液体の吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)(式中、xは標本多孔体の細孔の中心を原点とした細孔径方向の位置を示す。)を異なる細孔径W1〜yの細孔を有する前記標本多孔体O1〜yごとに求める吸着ポテンシャル作成工程と、
    前記吸着ポテンシャルΔΨ1〜y(W1〜y,x)を下記式1及び式2に代入してxを消去するように式1及び式2を連立させて解き、前記標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)(式中、C1〜yは前記細孔径W1〜yのそれぞれの寸法のみを有する前記標本多孔体O1〜yにおける前記第2の液体中の前記第1の液体の平衡濃度を示す。)との関係を求める標本平衡濃度比率関係作成工程と、
    前記多孔体の細孔径wの分布を求める細孔径分布測定工程と、
    予め設定された前記浸漬溶液中の前記第1の液体の平衡濃度Aから平衡濃度比率(A/C)を算出し、前記標本多孔体O1〜yのそれぞれの細孔径W1〜yと標本平衡濃度比率(C1〜y/C)との関係に基づいて、前記平衡濃度比率(A/C)に対応して決定される前記多孔体の細孔の細孔径Bを算出する細孔径算出工程と、
    前記細孔径B及び前記多孔体の細孔径wの分布に基づいて、前記平衡濃度Aにおける前記浸漬溶液に溶解せずに前記多孔体の細孔内に残留する前記第1の液体の残留量を算出する残留量算出工程と
    を具備し、
    前記残留量算出工程は、
    前記多孔体の細孔のうち前記細孔径wがB未満の細孔の前記多孔体の全容積V に対する容積割合Dを測定して前記細孔径wがB未満の細孔に付着した第1の液体の体積V を下記式5を用いて算出する工程と、
    前記細孔径wがB以上の細孔に付着した第1の液体の体積V を下記式6を用いて算出する工程と、
    前記第1の液体の体積V と前記第1の液体の体積V とを加算したものに前記第1の液体の密度dを乗じて前記多孔体の細孔内に残留する前記第1の液体の残留量を算出する工程とを具備することを特徴とする細孔内付着液体残留量推定方法。
    Figure 0005035816
    Figure 0005035816
    Figure 0005035816
    Figure 0005035816
  2. 請求項1において、前記吸着ポテンシャル作成工程は、
    前記標本多孔体O1〜yと同一又は類似組成からなる非多孔体に対する前記第1の液体の蒸気の吸着等温線と当該吸着等温線に対応する前記第1の液体の吸着膜の厚さtとを測定する吸着等温線測定工程と、
    前記吸着等温線上の前記第1の液体の蒸気圧P1〜zと当該蒸気圧P1〜zそれぞれに対応する前記第1の液体の吸着膜の厚さt1〜zとを下記式3に代入して前記非多孔体の表面上における第1の液体の吸着膜の厚さtとΔφ(t)との関係を算出するΔφ算出工程と、
    前記第1の液体の吸着膜の厚さtとΔφ(t)との関係を用いて下記式4より前記吸着ポテンシャルΔΨ(W,x)を算出するΔΨ算出工程とを具備することを特徴とする細孔内付着液体残留量推定方法。
    Figure 0005035816
    Figure 0005035816
  3. 請求項1又は2において、前記多孔体の細孔の細孔径が1〜50nmの範囲にあることを特徴とする細孔内付着液体残留量推定方法。
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