〔表示制御装置の基本的構成〕
先ず、表示制御装置の基本的構成について説明する。本発明の表示制御装置(例えば図1に示す符号1など)は、サムネイルが積層してなるサムネイル積層をずらし配置して表示する表示手段(例えば図1に示す符号30など)に対する表示制御を行うものである。
この表示制御装置は、前記表示手段に表示される前記サムネイル積層画像に対して操作入力を行う入力手段(例えば図1に示す符号10など)と、前記入力手段により入力された入力方向及び入力量に応じて、前記入力方向と前記入力方向とは異なるずらし方向とにそれぞれ前記入力量に応じた各ずらし量で前記サムネイル積層内のサムネイルをそれぞれずらし配置する表示制御を行う表示制御手段(例えば図1に示す符号40など)とを含む構成とすることができる。
このような表示制御装置では、サムネイル積層に対して入力された方向及び入力量と対応する、入力方向とは異なるずらし方向へサムネイル積層内のサムネイルをずらし配置するので、一度の操作によるサムネイル全体のずらし量を大きくし、一度の移動操作あたりの表示情報量を大きくすることができる。
以下、このような本発明の「表示制御装置」の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
〔第1の実施の形態〕
(表示制御装置の全体構成)
先ず、本実施の形態の表示制御装置の具体的構成について、全体構成から説明し、続いて各部の詳細構成について説明することとする。図1は、本発明における第1実施の形態の表示制御装置の全体の概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態の表示制御装置1は、操作入力するための入力手段10と、入力手段10による入力に応じた表示制御を行う表示制御手段40と、各種情報を出力する出力手段30と、サムネイルデータを記憶したサムネイルデータ記憶手段20と、を含んで構成される。
出力手段30は、一例としてサムネイルが積層してなるサムネイル積層をずらし配置して表示する表示手段にて構成することができる。
入力手段10は、出力手段30に表示出力される前記サムネイル積層画像に対して操作入力を行うことができる。
表示制御手段40は、前記入力手段20により入力された入力方向及び入力量に応じて、前記入力方向と前記入力方向とは異なるずらし方向とにそれぞれ前記入力量に応じた各ずらし量で前記サムネイル積層内のサムネイルをそれぞれずらし配置する表示制御を行うことができる。
表示制御装置1は、プログラム制御により動作するものであり、ネットワーク関連の機能を有していれば、デスクトップ、ラップトップコンピュータその他無線・有線通信機能を有する情報機器、またはこれに類するコンピュータなどいかなるコンピュータでもよく、移動式・固定式を問わない。
表示制御装置1のハードウエア構成として、出力手段30は、種々の情報等を表示するためのスクリーン、入力手段10は、例えばキーボード・マウス等、表示制御手段40は、制御を司るCPU等、サムネイルデータ記憶手段20は、メモリ、ハードディスク等などが挙げられる。この他、各種信号・データを送受信するための送受信手段(通信手段)を有してもよい。
(前提と概要)
次に、このような表示制御装置1の前提と概要を説明する。
本実施の形態では、画面表示領域上に多数表示するために、サイズが小さくかつ一定であり、そのサイズの領域内でデータの内容を示すような情報が表示されているオブジェクトをサムネイルと呼ぶこととする。
また、本実施の形態では、グループ化されたサムネイルが、そのサムネイルの積層によって表されていることとする。つまり、同じグループ内の複数のサムネイルが同じあるいは極近くに配置されており、さらに互いのサムネイル間で前面と背面という位置関係を持っていることとする。
ただし、実際の表示では、必ずしも実際のサムネイルが重なって表示されていなくともよく、利用者にとって複数のサムネイルがまとまっていることが認識されるように表示されていればよい。
本実施の形態では、ユーザの入力によってこのサムネイルの積層をずらして表示することができる。
つまり、サムネイルのグループとしての関連は失わない程度に、またサムネイル間の順序や構造を失わない程度に、グループ内の各サムネイルの配置位置をそれぞれ異なる位置へ移動させることができる。
積層がずれると、積層の前面のサムネイルによって隠されていたサムネイルの内容の一部あるいは全部を利用者が見られる状態となる。
ユーザが積層をずらす入力を行ったときに、当該サムネイル積層に対して入力された方向及び入力量と対応する、入力方向とは異なる方向へ積層をずらすことによって、あるいはその方向と入力方向とを合わせた方向へ積層をずらすことによって、入力方向のみにずれる方法と比べて、1度の入力でも表示情報量を増やすことができる。
(各部の構成)
図1に示すように、本実施の形態における表示制御装置1では、表示制御手段40は、利用者の入力がどのサムネイルに、どの方向に、どれだけの量で行われているかを判定する入力判定手段41と、入力された方向及び入力量と対応する、入力方向とは異なるずらし方向を算出する対応ずらし方向算出手段42と、対応ずらし方向算出手段42で算出された方向へ、サムネイル積層内の各サムネイルをずらし移動するサムネイル積層ずらし手段43と、を含んで構成される。
サムネイルデータ記憶手段20は、図28に示すように、サムネイル管理テーブル22を有し、このサムネイル管理テーブル22では、表示領域内の各サムネイルのID(識別子)、サムネイルデータのID、オリジナル位置座標、重なり順、グループID、ずらし移動後の一時的位置座標などを格納可能なデータ構造を有する。 一時的な位置座標は、ずらし処理が行われているときのサムネイルの座標となる。出力手段30は、このサムネイルデータを出力する。
入力判定手段41は、利用者の入力があった場合に、その入力が指定されたサムネイルのID(以下、指定サムネイルID)と、入力方向と、入力量を算出して、対応ずらし方向算出手段42にそれら情報を送信する。
入力が指定されたサムネイルのIDの取得は、入力判定手段41が、入力が開始された座標を取得し、サムネイルデータ記憶手段20からその座標上にあるサムネイルのIDを取得して行われる。
ここで、入力について説明する。
本実施の形態では、入力手段10は、マウスの他、ペン、タッチパネルに対する指なども含める。また、キーによる代替もできることとする。また、入力手段10は、入力対象指定、入力方向、入力量の各入力によって異なる手段を組み合わせてもよい。例えば、入力対象の指定をキー操作でおこない、入力方向と量はホイールで行うなどしてもよい。
また、1つの入力手段10において入力モードの切替えによって入力対象指定、入力方向、入力量それぞれの入力を行ってもよいし、同時に複数種類の入力を行ってもよい。
本実施の形態では、入力方向は、原則として、入力手段10で最初にポイントされた位置(入力開始位置)から、入力が継続されたまま変位し、現在入力手段がポイントされている位置への方向となる。
入力が継続されたまま変位させるというのは、入力手段10のボタンを押したままや、あるいは入力手段を画面に接地させたまま、入力手段を変位させることである。例えば、ドラッグ操作などがこれにあたる。
ただし、この手法は原則なので、これ以外の手法で入力方向を判定してもよい。
例えば、入力方向は、入力手段10によっては予め定められている方向のうちのどれかに割り当ててもよい。例えば、入力手段10がホイールである場合、時計周りの入力が右方向で、半時計周りだと左方向となってもよい。
また例えば、入力手段10が四方向キーであればそれぞれの方向がそのまま入力方向となる。
また例えば、複数の入力手段10で同時に別方向へ入力がある場合、それら複数方向全てを入力方向として扱う。
複数の入力手段10で同時に別方向へ入力する例としては、タッチパネルにて2本の指やペンが同じあるいは極近い位置から入力を開始し、各指の入力方向が同時に異なる方向(主に相対方向)へ向かう操作などが挙げられる。
本実施の形態では、入力量は、原則として、上記入力方向の説明にある変位量が対応する。
ただし、この手法は原則なので、これ以外の手法で入力方向を判定してもよい。
例えば、入力手段10がホイールの場合は、ホイールの回転量を入力量とする。
また例えば、入力手段10の変位する際の加速度によって、入力量を変化させてもよい。
また例えば、入力手段10がキーやペン、指である場合には、それらを変位させなくとも、入力開始位置での押下時間及び滞在時間や、押下圧力(強さ)などを入力量としてもよい。
対応ずらし方向算出手段42は、受信した入力方向と入力量を参照し、入力方向とは異なるずらし方向を算出する。例えば、入力方向と相対する方向を算出したり、入力方向を対角線とする矩形の縦と横方向を算出したりする。
また、ずらし方向とともにずらし量を算出してもよい。そして、算出したずらし方向およびずらし量の情報を、入力判定手段41より受信した入力情報と共にサムネイル積層ずらし手段43に送信する。
ずらし方向については、入力方向にだけずらすときよりも表示情報量が少なくならなければ、入力方向を必ずしもずらし方向として、用いなくとも良い。
その場合は、入力方向と対応する異なる方向は、例えば、入力方向と量を対角線とする矩形の辺でも良いし、入力方向と量を半径とする円のような、入力方向を伴わないずらし方向を対応ずらし方向算出手段42は算出してもよい。
また、対応ずらし方向算出手段42は、受信した指定サムネイルIDのサムネイル(以下、指定サムネイル)の情報をサムネイルデータから参照し、その情報に基づいてずらし方向を算出してもよい。
例えば、そのサムネイルの配置位置が表示領域の端にあるのなら、その端の方向を避けるようにずらし方向を算出するなどしてもよい。
また、対応ずらし方向算出手段42が算出する入力方向とは異なるずらし方向は、複数でもよい。
また、対応ずらし方向算出手段42が算出する入力方向とは異なるずらし方向は、入力方向と対応するだけでなく、その入力量と対応させてもよい。
また、対応ずらし方向算出手段42は、ずらし量を算出するときにずらし量を絶対入力量ではなく、最大ずらし量に対する入力量の割合で算出された値を算出してもよい。
サムネイル積層ずらし手段43は、受信した指定サムネイルIDが持つグループIDと同じグループIDを持つ、つまり同じ積層に属するサムネイルの情報を取得し、それらサムネイルを、同じく受信したずらし方向とずらし量に従って、各サムネイルの一部あるいは全部が見えるようにして、ずらし移動する。
サムネイル積層ずらし手段43は、こうして得られた各サムネイルの位置をサムネイルデータ記憶手段20に一時的表示位置座標として登録・更新する。そして、出力手段30に表示出力命令を送る。
ずらしの対象となるサムネイルは、指定サムネイルと同一グループのサムネイル積層の全てでも一部でもよい。
例えば、既に一度サムネイル積層を左右ずらした後に、再び利用者がずらし済み表示のされたサムネイル積層に対して右方向に入力を行った際、その入力開始位置にある指定サムネイル周辺にある左右数枚だけずれるなどしてもよい。
また、ずらし開始位置は、原則は入力開始位置であるが、これに限らず予め設定できるものとする。例えば、入力開始位置を含むサムネイルグループの中心でもよいし、入力開始位置を含むサムネイルの中心でもよい。
ずらし量は、原則として、対応ずらし方向算出手段42より受信したずらし量を用いる。
ただし、原則として、各サムネイルをずらした表示とするために、ずらし対象のサムネイルによってずらし量を一定の割合で変化させる。
例えば、ずらし開始位置からもっとも遠いずらし対象サムネイルに、対応ずらし方向算出手段42から受信したずらし量を用いて、以降そのサムネイルよりもずらし開始位置に1枚近づくにつれて、そのサムネイルよりもずらし開始位置から1枚遠いサムネイルのずらし量から、1枚あたりのずれ幅を引いた値がそのサムネイルの移動量とする。
ただし、ずらし量の変化はこれに限らない。ずらし開始位置から遠いずらし対象サムネイルほどずらし量を小さくしていってもよい。これによって、利用者が特定のサムネイルの近くのサムネイルをより詳しく見ることができる。
さらに、「ずらし量の変化」は、対象サムネイルのずらし開始位置からの遠近による場合の他、入力開始位置となるサムネイルからの重なり順の遠近による場合において行ってもよい。
出力手段30は、サムネイルデータ記憶手段20で登録・更新された各サムネイルの一時的表示位置座標を参照して、ずらし移動された各サムネイルを表示する。
(処理手順について)
次に、上述のような構成を有する表示制御装置における各部の処理は、方法としても実現可能であり、表示制御方法としての各種の処理手順について、図2を参照しつつ説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態による表示制御装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態に係る表示制御方法は、コンピュータが、サムネイルが積層してなるサムネイル積層をずらし配置して表示する表示手段に対する表示制御を行うものを対象とするものである。
この表示制御方法は、基本的構成として、コンピュータが、前記表示手段に表示される前記サムネイル積層画像に対する操作入力に基づいて、入力された入力方向及び入力量に応じて、前記入力方向と前記入力方向とは異なるずらし方向とにそれぞれ前記入力量に応じた各ずらし量で前記サムネイル積層内のサムネイルをそれぞれずらし配置する表示制御を行う表示制御ステップ(例えば図2に示すステップS101〜ステップS103からなるステップなど)を含むことができる。
また、この表示制御方法では、前記表示制御ステップにて、前記入力手段により指定されたサムネイルの識別子、前記入力方向、前記入力量を判定する入力判定ステップ(例えば図2に示すステップS101など)と、前記入力方向及び前記入力量と対応する、前記ずらし方向を算出する対応ずらし方向算出ステップ(例えば図2に示すステップS102など)と、前記対応ずらし方向算出ステップにて算出された前記ずらし方向に、前記サムネイル積層内の前記各サムネイルをずらし移動するサムネイル積層ずらしステップ(例えば図2に示すステップS103など)とを含むことができる。
より具体的には、まず、表示制御装置が備えたコンピュータ(より詳細には入力判定手段41)は、利用者から特定のサムネイルに対して入力が行われたときに、どのサムネイルが指定されたか、入力方向、入力量を判定する(ステップS101)<入力判定ステップないしは入力判定機能>。
次に、コンピュータ(より詳細には対応ずらし方向算出手段42)は、その入力方向と入力量に対応する入力方向とは異なるずらし方向を算出する(ステップS102)<対応ずらし方向算出ステップないしは対応ずらし方向算出機能>。
続いて、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層ずらし手段43)は、指定サムネイル積層の各サムネイルを、対応する方向へ入力量に対応する量でずらし移動する(ステップS103)<サムネイル積層ずらしステップないしはサムネイル積層ずらし機能>。
以上のように本実施の形態によれば、対応ずらし方向算出手段42が、サムネイル積層に対して入力された方向及び入力量と対応する入力方向とは異なる方向を算出し、サムネイル積層ずらし手段42がその方向に従ってサムネイルグループ内のサムネイルをずらし配置するので、一度の操作によるサムネイル全体のずらし量を大きくすることができる。したがって、一度の移動操作あたりの表示情報量を大きくすることができる。
ここで、図1に示すブロック図における一部の各ブロック(例えば符号41、42、43等)は、コンピュータが適宜なメモリに格納された各種プログラムを実行することにより、該プログラムにより機能化された状態を示すソフトウエアモジュール構成であってもよい。
すなわち、物理的構成は例えば一又は複数のCPU(或いは一又は複数のCPUと一又は複数のメモリ)等ではあるが、各部(回路・手段)によるソフトウエア構成は、プログラムの制御によってCPUが発揮する複数の機能を、それぞれ複数の部(手段)による構成要素として表現したものである。
CPUがプログラムによって実行されている動的状態(プログラムを構成する各手順を実行している状態)を機能表現した場合、CPU内に各部(手段)が構成されることになる。プログラムが実行されていない静的状態にあっては、各手段の構成を実現するプログラム全体(或いは各手段の構成に含まれるプログラム各部)は、メモリなどの記憶領域に記憶されている。
以上に示した各部(手段)の説明は、プログラムにより機能化されたコンピュータをプログラムの機能と共に説明したものと解釈することも出来るし、また、固有のハードウエアにより恒久的に機能化された複数の電子回路ブロックからなる装置を説明したものとも解釈することが出来ることは、当然である。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現でき、いずれかに限定されるものではない。
[第2の実施の形態]
次に、本発明にかかる第2の実施の形態について、図3に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図3は、本発明の第2の実施の形態による表示制御装置の全体構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態では、上述の第1の実施の形態の構成にさらにサムネイル積層分割手段を設けた構成としている。
(表示制御装置の構成)
具体的には、図3に示すように、本実施の形態の表示制御装置100の表示制御手段140は、対応ずらし方向算出手段142とサムネイル積層分割手段144とサムネイル積層ずらし手段143を備える。
本実施の形態における対応ずらし方向算出手段142は、受信した指定サムネイルIDのサムネイル(以下、指定サムネイル)の情報をサムネイルデータから参照し、また同じく受信した入力方向を参照し、指定サムネイルの中心から入力方向へと及びその相対方向へ、他のオブジェクトにぶつかるまでそれぞれ線分を引き、各線分の距離と各線分の比を算出する。
ただし、線分を引く際に、線分自体はオブジェクトにぶつからなくとも、指定サムネイルと同じサイズのサムネイルが、線分上に中心を置き、かつそのサムネイルを回転させず、かつ他のオブジェクトと重ならない状態で配置できなかった場合は、そこがその線分の終点とする。
そして、対応ずらし方向算出手段142は、各線分情報、それら線分距離比、入力方向、入力量、指定サムネイルIDをサムネイル積層分割手段144に送信する。
ただし、線分距離比は、厳密に線分距離の比を再現する必要はなく、利用者が見て認識できる程度に対応がとれていればよい。
サムネイル積層分割手段144は、受信した指定サムネイルIDのサムネイルと同じグループIDを持つ、つまり同じ積層に属するサムネイルの情報を取得する。
そして、図4に示すように、同じく対応ずらし方向算出手段142から受信した線分比によって、それらサムネイルの積層を分割する。
このとき、どちらの線分比(入力方向か相対方向か)を積層の前面あるいは背面に割り当てるかは、予め設定しておく。
ここでは、入力方向を背面部に、相対方向を前面部に割り当てるように分割することとする。そして、サムネイル積層分割手段144は、分割した際の境界となるサムネイルID(以下、境界サムネイルID)を算出する。
そして、サムネイル積層分割手段144は、この境界サムネイルID、各線分距離、線分距離比、入力方向、入力量、サムネイルデータ104から取得したグループIDをサムネイル積層ずらし手段143に渡す。
サムネイル積層ずらし手段143は、受信したグループIDを持つ、つまり同じ積層に属するサムネイルの情報を取得し、同じく受信した境界サムネイルIDを境として同じ積層の背面部にある各サムネイルの配置位置を、サムネイル積層分割手段144から得た入力方向線分上に各サムネイルの一部が見えるようにずらして、移動する。
積層の前面部にある各サムネイルの配置位置は、入力方向と相対する方向へずらして移動する。このとき、最背面にあるサムネイルは入力方向線分の終点を越えない限りで他の背面部のサムネイルよりも元々の配置位置から遠くに移動する。
同様に最前面のサムネイルは相対方向線分の終点を越えない限り他の前面部のサムネイルよりも元々の配置位置から遠くに移動する。
両部のサムネイルとも境界サムネイルに重なり順が近いほど、同じ部内の他のサムネイルよりも移動量は相対的に小さくなる。
境界サムネイルは、図5に示すように、もともとサムネイル積層があった位置に固定され、ずれの支点になる。
このときの、最背面部と最前面部との各サムネイルの同時間あたりの移動量の比は、サムネイル積層の分割比と等しいものとなる。
サムネイル積層ずらし手段143は、こうして得られた各サムネイルの位置をサムネイルデータ記憶手段120に一時的表示位置座標として登録・更新する。そして、出力手段130に出力命令を送る。
また、サムネイル積層ずらし手段143は、原則として受信した入力量に従って、ずらし量を調整する。
この場合、サムネイル積層ずらし手段143は、サムネイル積層ずらし手段143は、受信した入力方向線分距離に対する入力量の割合を算出する。
そして、サムネイル積層ずらし手段143は、サムネイルのずらし量を、そのサムネイルのずれる方向にて入力量が上記の受信した入力方向線分距離だった場合に、そのサムネイルに適用されるずらし量に対する上記割合をかけた値で、ずらし移動を行う。
出力手段130は、サムネイルデータ記憶手段120で登録・更新された各サムネイルの一時的表示位置座標を参照して、ずらし移動された各サムネイルを表示する。
(処理手順について)
次に、上述のような構成を有する表示制御装置における各部の処理は、方法としても実現可能であり、表示制御方法としての各種の処理手順について、図6を参照しつつ説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態による表示制御装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、利用者から特定のサムネイルに対して入力が行われたときに、表示制御装置が備えたコンピュータ(より詳細には入力判定手段141)は、どのサムネイルが指定されたか、入力方向、入力量を判定する(ステップS201)<入力判定ステップないしは入力判定機能>。
次に、コンピュータ(より詳細には対応ずらし方向算出手段142)は、入力判定手段から受信した入力方向とその相対方向に指定サムネイルの中心から、他のオブジェクトにぶつかるまでそれぞれ線分を引き、各線分の距離と各線分の比を算出する(ステップS202)<対応ずらし方向算出ステップないしは対応ずらし方向算出機能>。
続いて、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層分割手段144)は、指定サムネイルを含むサムネイル積層を、算出された線分比で、前面部と背面部とに分割する(ステップS203)<サムネイル積層分割ステップないしはサムネイル積層分割機能>。
さらに、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層ずらし手段143)は、分割された積層の各部分内の各サムネイルを、対応する方向へ(入力量に対応する量で)ずらし移動させる(ステップS204)<サムネイル積層ずらしステップないしはサムネイル積層ずらし機能>。
以上のように本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、対応ずらし方向算出手段142が入力方向に加えてその相対方向のスペース内に含まれる線分距離も算出し、サムネイル積層ずらし手段143が両方向へサムネイル積層をずらすことによって、サムネイルと隣り合う表示可能領域の制限の中で、一度の移動操作あたりのサムネイル積層のずらし量が大きくなり、表示情報量を増加させられる。
また、対応ずらし方向算出手段102が、入力方向と相対方向各線分の距離の比を算出し、サムネイル積層分割手段105がその比に従って積層を前面部と背面部とに分割し、サムネイル積層ずらし手段203が境界サムネイルをずらしの支点としてサムネイル積層の元々の配置位置に固定し、かつ分割された積層の各部内のサムネイルを対応する方向に入力量に従ってずらし移動することによって、入力量(ずらし量)を連続的に変化させたり、ずらしを戻した場合に、サムネイル積層の元々の配置位置を変更させないようにできる。
この2点目の効果は、以下の2点の問題を防ぐことを示す。
例えば、算出された線分比で積層を分割せずとも、算出された線分の合計すなわちスペース全体に算出された線分上に均一にサムネイル積層をずらす方法も考えられる。
この場合、ずらしを戻す操作すなわちこれまでの入力方向とは逆方向に入力していくと、ずらされているサムネイルが均一に、その入力方向と相対方向の各線分を合わせた線分上の中心を収束点として戻っていく。
しかしながら、この手法だと入力方向の線分と相対方向の線分とが非対称の場合、つまり一方の線分がもう一方の線分の距離よりも長くなった時点で両方向線分を合わせた線分の中心位置はこれまでの中心位置から移動してしまう。
すると、表示上自然な状態でずらしを戻してサムネイルが積層された状態の表示になる位置は、サムネイル積層の元々の配置位置と異なってしまう。
また例えば、こうした現象が起きないように入力方向とその相対方向との線分が等しい状態を維持するために、どちらか短い距離の方向の距離までで入力量を限る方法もあるが、この手法だと一方の方向にまだスペースがあるにも関わらず、サムネイル積層をずらせず、表示情報量を増やすことができない。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した第1の実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明にかかる第3の実施の形態について、図7に基づいて説明する。以下には、前記第1、第2の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図7は、本発明の第3の実施の形態による表示制御装置の全体構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態では、上述の実施の形態に加えさらにサブグループ化手段を設けた構成としている。
(表示制御装置の構成)
具体的には、本実施の形態の表示制御装置200の表示制御手段240は、図7に示すように、サブグループ化手段245と、サムネイル積層分割手段244と、サムネイル積層ずらし手段243とを含む構成としている。
サブグループ化手段245は、1回のずらし移動で同じグループ内の全てのサムネイルの全部分が表示されるのでなければ、サムネイルデータ記憶手段220に格納されている同グループのサムネイルをさらに細かいサブグループ化して、サムネイルデータ記憶手段220内の対象サムネイルのグループIDを更新する。
例えば、サブグループ化手段245は、対応ずらし方向算出手段242から取得した線分上で、同じく対応ずらし方向算出手段242から取得した指定サムネイルIDでサムネイルデータ記憶手段220を参照し、指定サムネイルと同じグループIDを持つサムネイルグループ全てを表示させようとしたときのサムネイル1枚あたりのずれ幅を算出することもできる。
このずれ幅が予め設定されていた閾値以下であった場合、ずれ幅が閾値以下になるような表示サムネイル枚数を算出し、それらの枚数と等しくなるグループ数になるように元々のサムネイルグループをサブグループで分割する。
そして、サムネイルデータ記憶手段220のグループIDをサブグループ化されていることが認識できるように、また上位のグループ(以下、上位グループ)も認識できるように更新する。
ただし、サブグループ化の基準は、必ずしも閾値以上のずれ幅を確保するためだけでなくて、サムネイルのグループ内におけるデータ構造上のまとまりがある場合にもサブグループ化してもよい。ここで、「データ構造上のまとまり」とは、サムネイルが写真データなどである場合には、例えば撮影月ごとのまとまりである場合などをいう。さらに、他の例としては、サムネイルが資料スライドなどである場合には、章節ごとのまとまりである場合などが挙げられる。
また、各グループ内のサムネイルの枚数は同数でなくともよい。
サブグループ化手段245は、サムネイルデータ記憶手段220を更新後、サムネイル積層分割手段244へ、対応ずらし方向算出手段242から受信した、各線分距離、それら線分距離比、入力方向、入力量、指定サムネイルIDを、サムネイル積層分割手段244へ送信することができる。
ここで、本実施の形態におけるサブグループ化手段245では、前記第2の実施の形態を前提とする、各線分距離、それらの線分距離比を用いる場合を想定した説明をしたが、このような例に限るものではない。
前記第2の実施の形態のように各線分距離、それらの線分距離比を用いない前記第1の実施の形態のような例において、サブグループ化手段245を用いてサブグループ化を行うこともできる。この場合、サブグループ化手段245は、線分距離の代わりに入力量を用いてサブグループ化を行うこともできる。また、サブグループ化手段245は、対応ずらし方向算出手段242から受信した、入力方向、入力量、指定サムネイルIDを、サムネイル積層分割手段244へ送信することができる。
サムネイル積層分割手段244は、サムネイルデータ記憶手段220を参照したとき、分割対象のサムネイルグループの内、サブグループ化されたサムネイルがある場合に、そのサブグループを1枚のサムネイルとみなして、サムネイル積層を分割する。
サムネイル積層ずらし手段243は、サムネイルデータ記憶手段220を参照したとき、ずらし対象のサムネイルグループの内、サブグループ化されたサムネイルがある場合に、そのサブグループを1枚のサムネイルとみなして、そのサブグループ内ではずらし処理を行わずに、サムネイル積層内の各サムネイルのずらし移動を行う。
(処理手順について)
次に、上述のような構成を有する表示制御装置における各部の処理は、方法としても実現可能であり、表示制御方法としての各種の処理手順について、図8を参照しつつ説明する。図8は、本発明の第3の実施の形態による表示制御装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、第2の実施の形態における方法は、S303とS306とS307とS308を新たに備える。
表示制御装置が備えたコンピュータ(より詳細にはサブグループ化手段245)は、入力・相対方向線分比算出手段103から取得したスペース内で、サムネイルデータ記憶手段220から得られた指定サムネイルと同じグループIDを持つサムネイルグループ全てを表示させようとしたときの、サムネイル1枚あたりのずれ幅を算出する<ずれ幅算出ステップないしはずれ幅算出機能>。
そして、コンピュータは、このずれ幅が予め設定されていた閾値未満か閾値以上かを判定する(ステップS303)<閾値判定ステップないしは閾値判定機能>。
また、コンピュータは、サムネイルのグループ内におけるデータ構造上のまとまりがあるかどうかを判定、参照してもよい(ステップS303)。
もし、ずれ幅が閾値未満である場合や、サムネイルのグループ内にデータ構造上のまとまりがある場合(ステップS303のY)、コンピュータ(より詳細にはサブグループ化手段245)は、ずれ幅が閾値以下となるような表示サムネイル枚数を算出し、それらの枚数と等しくなるグループ数になるようにサムネイルグループをさらにいくつかのグループに分割する(ステップS304)<サブグループ分割ステップないしはサブグループ分割機能>。
もし、ずれ幅が閾値以上である場合や、サムネイルのグループ内にデータ構造上のまとまりがない場合(ステップS303のN)、そのままステップS307に処理を進める。
このステップS303とステップS304とにより、<サブグループ化ステップないしはサブグループ化機能>を構成することができる。
次に、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層分割手段244)は、サムネイルデータ記憶手段220を参照したとき、グループ化されたサムネイル積層内にさらにグループ化されたサムネイルがある場合に、そのグループを1枚のサムネイルとみなして、サムネイル積層を分割する(ステップS307)<サムネイル積層分割ステップないしはサムネイル積層分割機能>。
そして、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層ずらし手段243)は、サムネイルデータ記憶手段220を参照したとき、グループ化されたサムネイル積層内にさらにグループ化されたサムネイルがある場合に、そのグループを1枚のサムネイルとして扱いそのグループ内ではずらし処理を行わずに、指定サムネイルを最前面とするサムネイル積層のずらし移動を行う(ステップS308)<サムネイル積層ずらしステップないしはサムネイル積層ずらし機能>。
以上のように本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、サブグループ化手段245が、各サムネイルのずれ幅が閾値以上になるようにサムネイルをさらに細かくグループ化し、サムネイル積層分割手段244とサムネイル積層ずらし手段243がそれらグループを1枚のサムネイルと同様にみなして、積層を分割及びずらし移動させるので、通常通りに全てのサムネイルをずらしてもほとんど各サムネイルの内容が把握できないようなサムネイル枚数でも、サムネイルグループの概要を把握できる程度の量の内容の表示を確保できる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明にかかる第4の実施の形態について、図9に基づいて説明する。以下には、前記第1から第3の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図9は、本発明の第4の実施の形態による表示制御装置の全体構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態では、上述の実施の形態の構成に加えさらに再入力方向比較手段を有する構成としている。
(表示制御装置の構成)
具体的には、本実施の形態の表示制御装置300の表示制御手段340は、図9に示すように、入力判定手段341と、対応ずらし方向算出手段342と、サムネイル積層分割手段344と、サムネイル積層ずらし手段343とを新たに備える。
入力判定手段341は、入力が一旦終了したらその入力がなされたサムネイルグループにずらし済みフラグをたてる。
そして、ずらし済みフラグが立っている状態で同じサムネイルグループ内のサムネイルに入力があった場合には、再入力方向比較手段346に第1の実施の形態で説明した入力情報に、入力開始位置座標を加えて送信する。送信後、ずらし済みフラグを消す。
再入力方向比較手段346は、入力判定手段341から各入力情報を受信すると、サムネイルデータ104で参照される指定サムネイルのオリジナル位置座標と一時的表示位置座標とから算出される方向と、入力方向とを比較し、同方向か異方向かを判定する。
そして、入力判定手段341から受信した各入力情報と共に同/異方向情報を対応ずらし方向算出手段342に送信する。
対応ずらし方向算出手段342は、再入力方向比較手段346より同方向という判定結果を受信した場合、対応ずらし方向算出手段342は、指定サムネイルと同じ上位グループのサムネイルの内、オリジナル位置座標と一時的表示位置が同じサムネイル(つまり境界サムネイル)をサムネイルデータ記憶手段320から照合し、そのサムネイル(以下、境界サムネイルとする)の情報を取得する。
その上で、境界サムネイルの中心からを始点とする入力方向と相対方向の線分を引く。このとき、同じグループのサムネイル、つまりずらし済みのサムネイルは、他のオブジェクトとはみなさない。
また、対応ずらし方向算出手段342は、再入力方向比較手段346より異方向という判定結果を受信した場合、対応ずらし方向算出手段342は、指定サムネイルからの入力方向と相対方向へ線分を第1の実施の形態の対応ずらし方向算出手段と同様に引き、各線分の距離とその距離比を算出する。
再入力方向比較手段346より受信する判定結果が同方向でも異方向でも以上の処理を行った後、対応ずらし方向算出手段342は、各線分距離、それら線分距離比、入力方向、入力量、指定サムネイルID、同/異方向情報をサムネイル積層分割手段344に送信する。
サムネイル積層分割手段344は、対応ずらし方向算出手段342より受信した再入力方向情報が同方向の場合は、同じく受信した入力・相対方向線分の距離比に従って、指定サムネイルと同じ上位グループのサムネイルの情報をサムネイルデータ記憶手段320より取得し、第2及び第3の実施の形態で説明したのと同様の手順にてサムネイル積層分割手段344により分割する。
また、サムネイル積層分割手段344は、対応ずらし方向算出手段342より受信した再入力方向情報が異方向の場合は、同じく受信した入力・相対方向線分の距離比に従って、指定サムネイルと同じサブグループのサムネイルの情報をサムネイルデータ記憶手段320より取得し、第2及び第3の実施の形態で説明したのと同様の手順にてサムネイル積層分割手段344により分割する。
そして、サムネイル積層分割手段344は、対応ずらし方向算出手段342より受信した再入力方向情報が同方向でも異方向でも、上記処理終了後、境界サムネイルID、各線分距離、線分距離比、入力方向、入力量、サムネイルデータ記憶手段320から取得したグループID、同/異方向情報をサムネイル積層ずらし手段343に渡す。
サムネイル積層ずらし手段343は、サムネイル積層分割手段344より受信した再入力方向情報が同方向の場合は、同じく受信したグループIDより上位グループのサムネイルを第1から第3の実施の形態で説明したのと同様の手順にてサムネイル積層ずらし手段343によりずらし移動する。
ただし、各サムネイルのずらし移動の開始位置は、サムネイルデータ記憶手段320の一時的表示位置座標となる。
また、入力量は、既に入力済みの入力量に足し合わせる形とする。つまり、同方向に入力があれば単純に足し合わせるし、逆方向に入力があれば既に入力済みの入力量から引き、各サムネイルの位置は、元々のサムネイルグループAの配置位置に戻っていくこととなる。ここで、同一直線上における右方向への移動かもしくは左方向への移動かという意味において、「逆方向」は、「同方向」と同一線上にあるため、「同方向」に対応する概念であり、「逆方向」は、「異方向」とは異なる概念である。
サムネイル積層ずらし手段343は、サムネイル積層分割手段344より受信した再入力方向情報が異方向の場合は、同じく受信したグループIDよりサブグループのサムネイルを第1から第3の実施の形態で説明したのと同様の手順にてサムネイル積層ずらし手段343によりずらし移動する。
ただし、各サムネイルのずらし移動の開始位置は、サムネイルデータ記憶手段320の一時的表示位置座標となる。
そして、サムネイル積層ずらし手段343は、サムネイル積層分割手段344より受信した再入力方向情報が同方向でも異方向でも、上記処理終了後、サムネイル積層ずらし手段343は、以上の処理によって変更された各サムネイルの位置座標をサムネイルデータ記憶手段320の一時的表示位置座標として更新する。そして、出力手段330に出力命令を送る。
(処理手順について)
次に、上述のような構成を有する表示制御装置における各部の処理は、方法としても実現可能であり、表示制御方法としての各種の処理手順について、図10乃至図11を参照しつつ説明する。図10は、本発明の第4の実施の形態による表示制御装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。
第4の実施の形態における方法は、ステップS401〜ステップS409を新たに備える。
先ず、表示制御装置が備えたコンピュータ(より詳細には入力判定手段341)は、利用者からの入力が、入力が一旦終了しているサムネイルグループ内のサムネイルに対して入力があった場合(ステップS401のY)には、再入力情報を判定し、再入力方向比較手段346に第1の実施の形態で説明した入力情報に加え、入力開始位置座標を加えて送信する。送信後、ずらし済みフラグを消す。(ステップS402)<再入力情報判定ステップないしは再入力情報判定機能>。
そして、コンピュータ(より詳細には入力判定手段341)は、利用者からの入力が、入力が一旦終了しているサムネイルグループ内のサムネイルに対しての入力でない場合(ステップS401のN)は、通常通りのずらし処理が開始する。
さらに、コンピュータ(より詳細には再入力方向比較手段346)は、入力判定手段341から各入力情報を受信すると、サムネイルデータ記憶手段320で参照される指定サムネイルのオリジナル位置座標と一時的表示位置座標とから算出される方向と、入力方向とを比較し、同方向か異方向かを判定する<再入力方向比較ステップないしは再入力方向比較機能>。
そして、その結果が同方向であった場合(ステップS403のY)<再入力方向比較手段346より同方向という判定結果を受信した場合>、コンピュータ(より詳細には対応ずらし方向算出手段342)は、指定サムネイルと同じ上位グループのサムネイルの内、オリジナル位置座標と一時的表示位置が同じサムネイル(つまり境界サムネイル)を、始点として再入力方向とその相対方向上の線分を引く(ステップS404)<上位グループ再入力方向相対方向線分算出ステップないしは上位グループ再入力方向相対方向線分算出機能>。
そして、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層分割手段344)は、受信した入力・相対方向線分の距離比に従って、指定サムネイルIDと同じ上位グループのサムネイルの積層を、同じく受信した線分比で前面部と背面部とに分割する(ステップS405)<上位グループサムネイル積層分割ステップないしは上位グループサムネイル積層分割機能>。
次に、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層ずらし手段343)は、分割された上位グループのサムネイル積層の各部分のサムネイルを、一時的表示位置座標を開始位置として、対応する方向へ入力量に対応する量でずらし移動する(ステップS406)<上位グループサムネイル積層ずらしステップないしは上位グループサムネイル積層ずらし機能>。
一方、再入力方向比較手段346の判定結果が異方向であった場合(ステップS403のN)<再入力方向比較手段346より異方向という判定結果を受信した場合>、コンピュータ(より詳細には対応ずらし方向算出手段342)は、指定サムネイルを、始点として再入力方向とその相対方向上の線分を引く(ステップS407)<指定サムネイル再入力方向相対方向線分算出ステップないしは指定サムネイル再入力方向相対方向線分算出機能>。
そして、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層分割手段344)は、受信した入力・相対方向線分の距離比に従って、指定サムネイルと同じサブグループのサムネイルの積層を、同じく受信した線分比で前面部と背面部とに分割する(ステップS408)<指定サムネイル積層分割ステップないしは指定サムネイル積層分割機能>。
次に、コンピュータ(より詳細にはサムネイル積層ずらし手段343)は、分割されたサブグループのサムネイル積層の各部分のサムネイルを、一時的表示位置座標を開始位置として、対応する方向へ入力量に対応する量でずらし移動する(ステップS409)<指定サムネイル積層ずらしステップないしは指定サムネイル積層ずらし機能>。
また、ステップS401にてNと判定された場合の図12に示すステップS411〜ステップS418は、前記第3の実施の形態のステップS301〜ステップS308と同様なので説明を省略する。
以上のように本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、入力判定手段341が利用者の入力が一旦終了したことを判定した上で入力が再入力かどうかを判定し、再入力方向比較手段346がその再入力方向がずらし済みの方向と同方向か異方向かを判定する。
同方向である場合は上位グループのサムネイル積層をさらにずらし、異方向である場合はサブグループのサムネイル積層を新たにずらすことで、利用者は、最初にずらし入力した後に、1枚のサムネイルとしてまとめてずらし移動されたサブグループのサムネイル積層を図21のようにさらに異なる方向へ重なりをずらすことができ、そのグループのサムネイルの内容を詳細に確認することができる。
また、最小限の操作数で、限られた表示領域内での表示情報量を増やすことができる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第5の実施の形態]
次に、本発明にかかる第5の実施の形態について、図12に基づいて説明する。以下には、前記第1から第4の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図12は、本発明の第5の実施の形態による表示制御装置の全体構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態では、上述の実施の形態の構成に加え、さらにサブグループ自動入力手段とスペース矩形算出手段を有する構成としている。
(表示制御装置の構成)
具体的には、本実施の形態の表示制御装置400の表示制御手段440は、図12に示すように、スペース矩形算出手段447と、サブグループ自動入力手段448と、を新たに備える。
スペース矩形算出手段447は、対応ずらし方向算出手段442より受信した、指定サムネイル情報と入力方向情報と入力方向と相対方向情報を参照し、入力方向と相対方向を対角線あるいは幅あるいは高さとして、指定サムネイルと隣合うサムネイル配置可能スペースとなる矩形領域を算出する。
そして、スペース矩形算出手段447は、その矩形領域と、対応ずらし方向算出手段442から受信した各線分距離、それら線分距離比、入力方向、入力量、指定サムネイルIDをサブグループ化手段445に送信する。
サブグループ化手段445は、スペース矩形算出手段447より受信した指定サムネイルと同じグループのサムネイル情報をサムネイルデータ記憶手段420より取得し、同じく受信した矩形と入力方向に従って、それらサムネイルグループをさらにサブグループに分割する。
ただし、この処理は1回のずらし移動で同じグループ内の全てのサムネイルの全部分が表示されるのであれば、行う必要はない。
サブグループ化する基準は、例えば、2回の(異なる2方向への)ずらしで全てのサムネイルにずらし移動されるように行うようにする。
例えば、サムネイルグループが20枚あり、1回目の縦方向へのずらし移動によって4つのサブグループに分割すれば、2回目に横方向へ各グループ5枚分ずらせば、全てのサムネイルをずらし表示することができる。
ただし、これは例であって、最終的に全てのサムネイルをずらし表示しなくともよい(サブグループのさらにサブグループがずらされずに残っていてもよい)。また、予め設定されたずらし量やずらし優先度によって、サブグループ化の基準は変えてもよい。
サブグループ化手段445は、サブグループ化を完了したら、サムネイル積層分割手段444にスペース矩形算出手段447から受信した、各線分距離、それら線分距離比、入力方向、入力量、指定サムネイルIDへ送信する。
サブグループ自動入力手段448は、サムネイル積層ずらし手段443よりサムネイル積層のずらし移動が終了したら、そのずらし方向の情報と各サブグループの最前面サムネイルIDを取得し、また、スペース矩形算出手段447よりスペース矩形を取得し、ずらされた後の各サブグループの最前面のサムネイルに対して同時にずらし入力を自動で行う。
その入力の方向と量は、各サブグループに対して同一であるが、サムネイル積層ずらし手段443より取得したずらし方向とは異なる方向へ入力がなされる。
また、入力開始位置は、サムネイル積層ずらし手段443から取得した各サブグループの最前面のサムネイルIDより、サムネイルデータ記憶手段420からそれらサムネイルの一時的位置座標を参照する。
ただし、この処理は1回のずらし移動で同じグループ内の全てのサムネイルの全部分が表示されるのであれば、行う必要はない。
(処理手順について)
次に、上述のような構成を有する表示制御装置における各部の処理は、方法としても実現可能であり、表示制御方法としての各種の処理手順について、図13乃至図14を参照しつつ説明する。図13は、本発明の第5の実施の形態による表示制御装置における処理手順の一例を示すフローチャートである。
第5の実施の形態における方法は、ステップS503とステップS511とを新たに備える。
先ず、表示制御装置が備えたコンピュータ(より詳細にはスペース矩形算出手段447)は、対応ずらし方向算出手段442より受信した、指定サムネイル情報と入力方向情報と入力方向と相対方向情報を参照し、入力方向と相対方向を対角線あるいは幅あるいは高さとして、指定サムネイルと隣合うサムネイル配置可能スペースとなる矩形領域を算出する(ステップS503)<スペース矩形算出ステップないしはスペース矩形算出機能>。
そして、コンピュータ(より詳細にはサブグループ自動入力手段448)は、サムネイル積層ずらし手段443よりサムネイル積層のずらし移動が終了したら、そのずらし方向の情報と各サブグループの最前面サムネイルIDを取得し、また、スペース矩形算出手段447よりスペース矩形を取得し、ずらされた後の各サブグループの最前面のサムネイルに対して同時にずらし入力を自動で行う(ステップS511)<サブグループ自動入力ステップないしはサブグループ自動入力機能>。
以上のように本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、スペース矩形算出手段447によって算出されたスペース内で、サブグループ自動入力手段448がサブグループ化されたサムネイルの積層を、既にずらし処理が行われた方向以外へずらし入力することで、利用者による1度のずらし入力だけで、最初の入力方向とその相対方向以外の方向へも自動的にサムネイルをずらすことができ、最初にずらし入力された指定サムネイル周辺のスペースを最大限に利用して、サムネイルの積層をずらし、表示情報量を増加させることができる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第6の実施の形態]
次に、本発明にかかる第6の実施の形態について、図1、図15、及び図16に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図15は、本発明の第6の実施の形態による表示制御装置の出力手段に表示される表示画面の一例を示すものであって、入力の概念を説明するための説明図である。
本実施の形態は、上述の第1の実施の形態のより具体的な実施例を示すものである。
具体的には、本実施の形態では、20枚の写真サムネイルが積層されているものとする。この積層をサムネイルグループAと呼ぶ。
ただし、写真サムネイルは例であって、必ずしもデータは写真サムネイルでなくともよい。また、サムネイルは幅30、高さ20のサイズを持つものとする。
サムネイルグループAの最前面をサムネイル1とし、背面に近づくにつれてサムネイル2、3、4と呼び、最背面のサムネイルをサムネイル20とする。
利用者は、サムネイルの積層をずらすことを、サムネイル1をマウスでポイントし、特定の方向にドラッグすることで行うものとする。ただし、この方法については例示なので、入力方法はこれに限るものではない。
利用者は、図15のようにサムネイル1をサムネイルと平行して右方向にドラッグし始める。本実施の形態では、入力手段はマウスによるドラッグであるが、もちろんタッチパネル上での指やペンといったその他の入力手段および方法でもよい。
すると、図1に示す入力判定手段41が表示領域上のどのサムネイルに対して入力を行っているかを、入力が開始された座標がどのサムネイルの範囲内にあるかをサムネイルデータ記憶手段20の中から照合し、その中から最前面にあるサムネイル(以下、指定サムネイル)のIDを取得する。
本実施の形態では、入力開始位置座標が(200、200)であり、その座標を位置座標として含むサムネイルの中で最前面にあるID=1を取得する。このとき、入力開始位置座標を位置座標として含む適当なサムネイルをまず参照し、そのサムネイルと同じグループIDを持つサムネイルの中から、最前面にあるものを選んでもよい。
また、入力判定手段41は、利用者による入力の開始位置から現在位置の座標変位を検出して、入力の方向と量を判定する。本実施の形態では、図15のように入力の開始位置座標は(200、200)とし、現在位置は(300、200)とする。
ここから、入力方向は右(0°)、入力量は100という入力情報を算出する。ここでの入力方向と量の判定は、厳密に判定する必要はなく、利用者に認識できる程度で対応がとれていればよい。たとえば、入力開始位置座標と現在位置とを結んだ線分の傾きが10°程度であれば、入力方向は右あるいは左(0°)と判定してもよい。
入力判定手段41は、算出した指定サムネイルID=1と入力方向=右(0°)と入力量=100を対応ずらし方向算出手段42に送信する。
対応ずらし方向算出手段42は、入力判定手段41より得た入力方向と入力量を基に、その相対方向である左方向(180°)とずらし量100という、入力方向とは異なるずらし方向、およびずらし量を算出する。
対応ずらし方向算出手段42は、算出したこれらずらし方向及びずらし量の情報を入力判定手段41より受信した入力情報と共に、サムネイル積層ずらし手段43に送信する。
サムネイル積層ずらし手段43は、受信した指定サムネイルID=1のサムネイル1が持つグループID=Aを持つ、つまり同じ積層に属するサムネイル1〜20の情報を取得する。
そして、対応ずらし方向算出手段42から取得した、(200、200)から左方向へずらし量100と、元々の入力である(200、200)から右方向へずらし量100を合わせて、それらサムネイルを(200、200)から双方向にずらし移動する。
本実施の形態では、サムネイル積層ずらし手段43は、ずらし対象を指定サムネイルを含むグループに属する他のサムネイル全てとし、ずらし開始位置をサムネイル積層の中心(本実施の形態では入力開始位置と同一)とする。
また、ずらし量は、サムネイル(1)とサムネイル(20)は、対応ずらし方向算出手段42より受信したずらし量分、つまり100ずらす。
以降のサムネイルのずらし量は、背面あるいは前面のサムネイルは、そのサムネイルの前面あるいは背面のサムネイルのずらし量から、ずれ幅<(100×2+15×2−30)/20=10・・・ずらし量の合計をサムネイル枚数で割った値>である10を引いていく。
サムネイル積層ずらし手段103は、こうして得られた各サムネイルの位置をサムネイルデータ104に一時的表示位置座標として登録・更新する。そして、出力部に出力命令を送る。
その結果、図16のように表示される。
(第6の実施の形態の変形例1)
以上のようにある程度サムネイル積層をずらした後に、図25上図のように利用者が再びずらし済みの積層内の適当な場所から入力量40でドラッグ操作を行う場合がある。その際の実施の形態は以下の通りである。
サムネイル積層ずらし手段43は、受信した指定サムネイルIDよりその指定サムネイルが含まれる積層のサムネイル情報を取得する。そして、各サムネイルのずらし済み位置(一時的位置座標)から、同じく受信した入力量に従って、ずらし済みサムネイル積層の中心を支点として、左右双方向(対応ずらし方向算出手段42によって算出された方向)に各サムネイルをずらす。その結果、図25下図のように表示が変化する。
また、入力の際に、ずらし済みサムネイル積層の中心に対する入力開始位置と入力方向によって、ずらしを広げるか縮めるかの処理を切替えてもよい。例えば、ずらし済みサムネイルよりも右側に入力開始位置を置き、左方向に入力を行った場合は、サムネイル積層のずらしを縮めるといった入力ができる。
このようにすることで、利用者が一旦ずらし入力を終えた後のサムネイル積層に対して、ずらし済みのサムネイル積層内の適当な場所から入力さえすれば再びずらし処理を行うことができる。
(第6の実施の形態の変形例2)
また、以上のようにある程度サムネイル積層をずらした後に、図26の上段に示すように利用者が再びずらし済みの積層内の適当な場所から入力量20でドラッグ操作を行う際の他の実施の形態として、以下のように処理されてもよい。
まず、サムネイル積層ずらし手段43が、サムネイル積層の各サムネイルの情報を取得する。そして、ずらし開始位置を入力開始位置(入力開始位置上のサムネイル)とし、ずらし方向は左右双方向(対応ずらし方向算出手段42によって算出された方向)とし、ずらし量をずらし開始位置から最も近いサムネイル(サムネイル5及び7)は入力量の100%とする。
また、その次に近いサムネイル(サムネイル4及び8)はサムネイル5及び7のずらし量+入力量の75%、というように、入力開始位置に近いサムネイルほどサムネイルの大部分が見えるようにずらし量を変化させていく。その結果、図26下図のように表示される。
このようにすることで、利用者はより詳細に見たいサムネイルの近くで入力を開始することで、そのサムネイルの周辺の内容を他のサムネイルと比較して、詳細に見ることが出来る。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第7の実施の形態]
次に、本発明にかかる第7の実施の形態について、図3、および図17乃至図20に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図17、図19、図20は、本発明の第7の実施の形態による表示制御装置の出力手段に表示される表示画面の一例を示すものであって、入力の概念を説明するための説明図である。
第2の実施の形態の具体的実施例に対応するものである。
本実施の形態では、20枚の写真サムネイルが積層されているものとする。この積層をサムネイルグループAと呼ぶ。
ただし、写真サムネイルは例であって、必ずしもデータは写真サムネイルでなくともよい。
サムネイルグループAの最前面をサムネイル1とし、背面に近づくにつれてサムネイル2、3、4と呼び、最背面のサムネイルをサムネイル20とする。
そして、サムネイルグループAの周辺は、図17のように左に30、右に90、上に20、下に40ピクセルの範囲内は、このサムネイルグループ以外のオブジェクトは何も配置されていないとする。
利用者は、サムネイルの積層をずらすことを、サムネイル1をマウスでポイントし、特定の方向にドラッグすることで行うものとする。ただし、この方法については例示なので、これに限るものではない。
利用者がサムネイル1を図18のように、サムネイルと平行して右方向にドラッグし始める。
すると、入力判定手段41が表示領域上のどのサムネイルに対して入力を行っているかを、入力が開始された座標がどのサムネイルの範囲内にあるかをサムネイルデータ記憶手段120の中から照合し、その中から最前面にあるサムネイル(以下、指定サムネイル)のIDを取得する。
本実施の形態では、入力開始位置座標が(100、90)であったので、その座標を位置座標として含むサムネイルの中で最前面にあるID=1を取得する。このとき、その座標を位置座標として含むサムネイルと同じグループIDを持つサムネイルの中から、最前面にあるものを選んでもよい。
また、入力判定手段41は、利用者による入力の開始位置から現在位置の座標変位を検出して、入力の方向と量を判定する。本実施の形態では、入力の開始位置座標は、(55、25)とし、現在位置は(115、25)とする。ここから、入力方向は右(0°)、入力量は、60という情報を算出する。
入力判定手段41は、算出した指定サムネイルID=1と入力方向=右と入力量=60を対応ずらし方向算出手段142に送信する。
対応ずらし方向算出手段142は、受信した指定サムネイルID=1をサムネイルデータ記憶手段120から参照し、そのサムネイル1の位置座標(30、20)を取得する。そして、指定サムネイルの中心から同じく入力判定手段141より取得した右方向へ、他のオブジェクトにぶつかるまで線分を引く。
本例の場合は、サムネイルグループAと同サイズのサムネイルをその中心を線分上に配置していったときにサムネイルグループBに重ならないで配置できるところまでひくので、図18に示すように、90の長さの線分がひける。
このとき、対応ずらし方向算出手段142は、サムネイルグループBの配置位置をサムネイルデータ記憶手段120から取得する。
一方、対応ずらし方向算出手段142は、指定サムネイルの中心から、同じく入力判定手段141より取得した右方向とは相対する方向、つまり左方向へも他のオブジェクトにぶつかるまで線分を引く。
本例の場合は、サムネイルグループAが表示されているウィンドウの端が左方向にあるので、サムネイルグループAと同サイズのサムネイルをその中心がの線分上に配置していったときにそのサムネイルの左端がウィンドウの端とぶつかるところまで、線分をひく。その結果、図18に示すように、長さ30の線分がひける。
このとき、対応ずらし方向算出手段142は、ウィンドウの端の位置を、サムネイルデータ記憶手段120からえられる「左方向に他のサムネイルが配置されていない」という情報と、サムネイルグループAの位置座標から算出してもよいし、サムネイルグループAを表示しているウィンドウオブジェクトに問い合わせてもよい。
対応ずらし方向算出手段142は、右方向へ長さ90、左方向へ長さ30という線分情報と、2つの線分距離比=3:1と、入力方向=右(0°)、入力量=60、指定サムネイルID=1、という各情報をサムネイル積層分割手段144に送信する。
サムネイル積層分割手段144は、受信した指定サムネイルID=1のサムネイルの情報をサムネイルデータ記憶手段120で照合し、そのサムネイルのグループID=Aを取得する。そして、そのグループIDと同じグループIDを持つサムネイルを全て取得する。
それらのサムネイルを重なり順で並べた上で、サムネイル数=20を算出する。これらサムネイル集合の重なりを同じく受信した距離比=3:1で背面部と前面部とで分割する。本実施の形態では、サムネイル数は20枚あるので、背面部15枚と前面部5枚とに分割する。
次に、サムネイル積層分割手段144は、分割の境界となるサムネイルを算出する。本実施の形態の場合、最前面から6枚目を境界サムネイルとする。
サムネイル積層分割手段144は、この境界サムネイルのID、すなわち境界サムネイルID=6をサムネイルデータ記憶手段120から照合する。
サムネイル積層分割手段144は、この境界サムネイルID=6、右方向へ長さ90、左方向へ長さ30という線分情報と、2つの線分距離比=3:1と、入力方向=右(0°)、入力量=60、グループID=A、という各情報をサムネイル積層ずらし手段143に送信する。
サムネイル積層ずらし手段143は、受信したグループIDを持つサムネイルのIDサムネイルデータ記憶手段120より取得し、それらサムネイルの重なり順を照合する。
そして、同じく受信した境界サムネイルID=6を持つサムネイル6よりも背面にあるサムネイル(サムネイル6〜20)を、入力方向である右方向へ各サムネイルの一部が一定幅で見えるように、その配置位置をずらして移動する。ただし、境界サムネイルであるサムネイル6は、サムネイルグループAの元々の表示位置に固定される。
同じく、サムネイル6よりも前面にあるサムネイル(1〜5)を入力方向と相対方向である左方向へその配置位置をずらして移動する。境界サムネイルであるサムネイル6は、サムネイルグループAの元々の表示位置に固定される。
本実施の形態の場合、入力量は60なので、右方向への最大入力量90に対して2/3の入力量となっている。よって、右方向へは60、相対方向である左方向へは(30×2/3)にそれぞれ最背面サムネイルの右端と最前面サムネイルの左端が来るように、ずらしを行う。
例えば、右方向へはサムネイル7〜20の14枚を、(60、20)、(60、40)、(120、20)、(120、40)で囲まれた幅60の範囲内に一定のずれ幅で配置するには、60÷14≒4.3となり、各サムネイルIDの番号から境目サムネイルID=6を引いた数に4.3を乗じた値を、各サムネイルのオリジナル表示位置座標に足すと、移動後の一時的位置座標となる。一方左方向へのずれ幅は4となる。
全てのサムネイルのずれ幅を一定にするのであれば、例えば右方向のずれ幅を4.3から4にするなどして、どちらかのずれ幅に合わせるように調整する。
本実施の形態では、入力方向へずれるサムネイルと相対方向とにずれるサムネイルとでずれ幅を一定にしないこととする。ただし、これは例であって、上述したように一定にするように調整してもよい。
「右方向と左方向の範囲を足し合わせた範囲からサムネイル1枚分の幅を引いた範囲内」を「全サムネイルの枚数−1」でわると、全てのサムネイルにおいて一定のずれ幅が算出できる。しかし、この場合は、境目サムネイルの位置座標が変わってしまうことがあるので、ずらしを戻す際の収束位置が変わり、サムネイル積層のオリジナル位置を失ってしまうので、この処理は行わない。
サムネイル積層ずらし手段143は、このようにして得られた各サムネイルのずらし位置を、一時的位置座標としてサムネイルデータ記憶手段120を更新し、出力手段130に出力命令を出す。
出力手段130は、サムネイルデータ記憶手段120を参照して表示する。その結果、図20に示すような表示結果となる。
また、このあと連続的に入力量を右方向に90まで増やすと、図19に示すような表示結果となる。
また、利用者が、入力を一旦終了せずに、例えばドラッグで入力していた場合ならマウスボタンをリリースせずに、入力方向や入力量を変えた場合は、連続的にサムネイル積層を分割する割合やサムネイル積層をずらす方向や量は、それに従って連続的に変化させる。
これにより、利用者が入力方向を開始地点に戻して、つまり入力を0に戻して、入力を終了させれば(例えばマウスボタンをリリースすれば)、ずらした各サムネイルを元々のサムネイルグループAが配置されていた位置に戻すことができ、ずらし処理を終了させることができる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第8の実施の形態]
次に、本発明にかかる第8の実施の形態について、図7に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
第3の実施の形態の具体的実施例に対応するものである。
本実施の形態では、サムネイルグループAのサムネイルが200枚あるものとする。また、ずらし処理を行ったときにずれ幅が1以上ない場合は、サブグループ化するように設定されているものとする。それ以外の条件・状況は、第6の実施の形態と同様とする。
利用者が第6の実施の形態と同様の入力をサムネイルグループAに行ったときに、サブグループ化手段245は、200枚のサムネイルをずらした場合のずれ幅を算出する。
算出した結果、入力方向(右)が約0.4となり、相対方向(左)が0.4なので、ずれ幅が設定した閾値を下回ることとなる。そこでサブグループ化手段245は、200枚のサムネイルを10枚ごとにサブグループ化する。
サムネイルデータ記憶手段220は、サムネイル1〜10を「A_1」とし、サムネイル11〜20を「A_2」といったように、上位グループとサブグループが認識できるようにサムネイルデータ104内の対応するサムネイルのグループIDを更新する。
以降、サムネイル積層分割手段244とサムネイル積層ずらし手段243は、サムネイルデータ記憶手段220を参照して処理を行う際にサブグループを1枚のサムネイルとみなして、処理をする。つまり、サムネイル1〜10を1枚のサムネイルとして扱い、この10枚の中ではずらし処理は行わない。
すると、サムネイルグループAは20枚のサムネイルをずらすときと同様に処理が行われ、その結果、第7の実施の形態の表示結果と同様のずれ幅でずらし移動が行われる。ただし、表示されているサムネイルは、サムネイル1、11、21・・・171、181、191となる。
また、表示対象データが、例えば200枚の資料スライドのサムネイルであった場合に、サブグループ化手段245がサムネイルデータ記憶手段220に予めグループIDとして設定されているその資料の構成に従って、各サブグループが同一枚数でなくても、サブグループ化してもよい。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第9の実施の形態]
次に、本発明にかかる第9の実施の形態について、図9及び図21に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図21は、本発明の第9の実施の形態による表示制御装置の出力手段に表示される表示画面の一例を示すものであって、入力の概念を説明するための説明図である。
第4の実施の形態の具体的実施例に対応するものである。
本実施の形態では、第8の実施の形態で200枚のサムネイルグループAを10枚ずつのサブグループに分割し、それらを前記第6の実施の形態の最大入力量でずらし入力を一旦終了したものとする。
ここで、入力判定手段341は、サムネイルグループAに対してずらし済みフラグを立てる。
このときに利用者が、サムネイルグループAに含まれるサムネイル91(サムネイルグループA_10)に対して、下方向に入力量40(下方向への最大入力量))で入力を行うと、入力判定手段341は、再入力方向比較手段346へ入力情報を送信し、ずらし済みフラグを消す。
再入力方向比較手段346は、入力判定手段341より入力情報を受信し、サムネイルデータ記憶手段320で参照されるサムネイル91のオリジナル位置座標(30、20)と一時的位置座標(47(≒46.8)、20)とから算出される既にずらし済みの方向としての右方向(左右方向)と、今回の入力方向である下方向(上下方向)とを比較し、異方向と判定する。
そして、入力判定手段341から受信した各入力情報と共に異方向情報を対応ずらし方向算出手段342に送信する。
対応ずらし方向算出手段342は、再入力方向比較手段346より異方向という判定結果を受信したので、対応ずらし方向算出手段342は、指定サムネイルからの入力方向=下方向(270°)と相対方向=上方向(90°)へ線分を、第1の実施の形態の対応ずらし方向算出手段と同様に引き、下方向への線分距離=40と上方向への線分距離=20と、その距離比2:1を算出する。
そして、対応ずらし方向算出手段342は、下方向=40と上方向=20という各線分距離、それら線分距離比=2:1、入力方向=下(270°)、入力量=40、指定サムネイルID=91、異方向情報をサムネイル積層分割手段344に送信する。
サムネイル積層分割手段344は、対応ずらし方向算出手段342より受信した再入力方向情報が異方向であるので、同じく受信した入力・相対方向線分の距離比=2:1に従って、指定サムネイル91と同じサブグループA_10のサムネイルの情報をサムネイルデータ記憶手段320より取得する。
そして、サムネイル積層分割手段344により前記第1及び第2の実施の形態で説明したのと同様の手順で分割する。本実施の形態の場合、境界サムネイルは、サムネイル94となる。
そして、下方向に背面部を、上方向に前面部を割り当てる。最後に、境界サムネイルID=94、各線分距離=40、20、線分距離比=2:1、入力方向=下(270°)、入力量=40、サムネイルデータ記憶手段320から取得したグループID=A_10、異方向情報をサムネイル積層ずらし手段343に渡す。
サムネイル積層ずらし手段343は、サムネイル積層分割手段344より受信した再入力方向情報が異方向であるので、同じく受信したグループID=A_10よりサブグループのサムネイルを、サムネイル積層ずらし手段343により、前記第1及び第2の実施の形態で説明したのと同様の手順でずらし移動する。
ただし、各サムネイルのずらし移動の開始位置は、サムネイルデータ記憶手段320の各サムネイルの一時的表示位置座標となる。
上記処理終了後、サムネイル積層ずらし手段343は、以上の処理によって変更されたサムネイル91〜100の位置座標をサムネイルデータ記憶手段320の一時的表示位置座標に更新する。そして、出力手段330に出力命令を送る。
その結果、図21のような表示結果となる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第10の実施の形態]
次に、本発明にかかる第10の実施の形態について、図12、および図22乃至図24に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図22、図23、図24は、本発明の第10の実施の形態による表示制御装置の出力手段に表示される表示画面の一例を示すものであって、入力の概念を説明するための説明図である。
第5の実施の形態の具体的実施例に対応するものである。
本実施の形態では、70枚の写真サムネイルが積層されているものとする。この積層をサムネイルグループAと呼ぶ。ただし、写真サムネイルは例であって、かならずしもデータは写真サムネイルでなくともよい。
サムネイルグループAの最前面をサムネイル1とし、背面に近づくにつれてサムネイル2、3、4と呼び、最背面のサムネイルをサムネイル70とする。それ以外の条件・状況は、第6の実施の形態と同様とする。
利用者がサムネイル1を、図22に示すように、サムネイルの右下斜めの方向(330°)の入力量100で入力を行う。
すると、入力判定手段441は、入力情報を、対応ずらし方向算出手段442に送信する。対応ずらし方向算出手段442は、入力方向である右下斜めの方向(330°)への線分(距離100)と、相対方向である左上斜め方向(150°)への線分(距離50)をひいた線分の情報を算出する。対応ずらし方向算出手段442は、算出した線分の情報と入力情報とを合わせてスペース矩形算出手段447に送信する。
スペース矩形算出手段447は、図22に示すように、対応ずらし方向算出手段442により受信した、指定サムネイル情報、入力方向情報、入力方向、及び相対方向情報を参照する。
スペース矩形算出手段447は、入力方向と相対方向を対角線あるいは幅あるいは高さとして、指定サムネイル1と隣合うサムネイル配置可能スペースとなる、左上座標が(0、5)で右下座標が(130、80)である、幅約130*高さ75の矩形領域を算出する。
そして、スペース矩形算出手段447は、その矩形領域と、対応ずらし方向算出手段442から受信した各線分距離、それら線分距離比、入力方向、入力量、指定サムネイルIDをサブグループ化手段445に送信する。
サブグループ化手段445は、スペース矩形算出手段447より受信した指定サムネイル1とサムネイルグループAの各サムネイル情報をサムネイルデータ記憶手段420より取得する。
サブグループ化手段445は、同じく受信した矩形と入力方向に従って、それらサムネイルグループAをさらに7つのサブグループ(A_1〜A_7)に分割する処理を行う。
本実施の形態では、70枚のサムネイルを異なる方向への2回のずらし移動によって、全てのサムネイルをずらし移動することができるよう、1回目のずらし移動で7つのサブグループに分割し、2回目のずらし移動で各サブグループ内の10枚のサムネイルをずらし移動することを計算し、サブグループ分割を行った。
ただし、この計算は例示であり、必ずしもこの基準でサブグループ化する必要はない。
サブグループ化手段445は、サブグループ化を完了したら、サムネイル積層分割手段444にスペース矩形算出手段447から受信した、線分情報と入力情報を送信する。
サムネイル積層分割手段444とサムネイル積層ずらし手段443は、サムネイルデータ記憶手段420を参照して処理を行う際にサブグループを1枚のサムネイルとみなして、サムネイル積層を分割し、図23に示すように、入力方向と相対方向にそれぞれずらし移動を行う。
サムネイル積層ずらし手段443は、このずらし移動が終了すると、右下斜め(330°)から左上斜め(150°)へ、というずらし方向の情報と、各サブグループの最前面サムネイルID(1、11、21、31、41、51、61)をサブグループ自動入力手段448へ送信する。
また、この時点で入力判定手段441は、サムネイルグループAに対してずらし済みフラグを立てる。
サブグループ自動入力手段448は、これらの情報を受信し、また、スペース矩形算出手段447よりスペース矩形を取得し、ずらされた後の各サブグループの最前面のサムネイルに対して同時にずらし入力を自動で行う。
その入力の方向と量は、各サブグループに対して同一であるが、サムネイル積層ずらし手段443より取得したずらし方向とは異なる方向である左右横方向へ最大入力量で、つまりスペース矩形の端に到達するように入力がなされる。
また、入力開始位置は、サムネイル積層ずらし手段443から取得した各サブグループの最前面のサムネイルIDより、サムネイルデータ記憶手段420からそれらサムネイルの一時的位置座標を参照する。
入力判定手段441が、ずらし済みフラグを立てている最中に、サブグループ自動入力手段448より再入力があったので、入力判定手段441は、再入力方向比較手段446へ入力情報を送信し、ずらし済みフラグを消す。
再入力方向比較手段446は、入力判定手段441より入力情報を受信し、サムネイルデータ記憶手段420で参照されるサムネイル1のオリジナル位置座標(30、20)と一時的位置座標(0、5)とから算出される既にずらし済みの方向としての斜め方向(左上から右下へ)と、今回の入力方向である横方向(左右方向)とを比較し、異方向と判定する。
そして、入力判定手段441から受信した各入力情報と共に異方向情報を対応ずらし方向算出手段442に送信する。
以降の処理において、対応ずらし方向算出手段442、サムネイル積層分割手段444、サムネイル積層ずらし手段443による各々の処理は、第3の実施の形態、第9の実施の形態と同様の手順にて各々行われる。
但し、複数のサブグループに対して同時に(利用者に同時に見えるように)ずらし移動を行う。
その結果、図24のような表示結果となる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[第11の実施の形態]
次に、本発明にかかる第11の実施の形態について、図1及び図27に基づいて説明する。以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図27は、本発明の第11の実施の形態による表示制御装置の出力手段に表示される表示画面の一例を示すものであって、入力の概念を説明するための説明図である。
第1実施の形態の第2の具体的実施例に対応するものである。
本実施の形態では、20枚の写真サムネイルが積層されているものとする。この積層をサムネイルグループAと呼ぶ。
ただし、写真サムネイルは例であって、必ずしもデータは写真サムネイルでなくともよい。また、サムネイルは幅30、高さ20のサイズを持つものとする。
サムネイルグループAの最前面をサムネイル1とし、背面に近づくにつれてサムネイル2、3、4と呼び、最背面のサムネイルをサムネイル20とする。
利用者は、サムネイルの積層に対して、図27上図のように例えばタッチパネル上で2本の指またはペンによって、同時に相対的な2方向にドラッグ(ピンチ)操作する。
すると、入力判定手段41は、本実施の形態では、入力のあった指定サムネイルのID=1、入力方向=右下斜め(330°)と左上斜め(150°)、入力量=60と40をそれぞれ判定し、対応ずらし方向算出手段42に送信する。
対応ずらし方向算出手段42は、受信した入力情報を基に、その入力方向を対角線とした、矩形を算出する。その矩形の情報をずらし方向としてサムネイル積層ずらし手段43に送信する。
対応ずらし方向算出手段42は、サムネイルごとに詳細にずらし方向を定める必要があるときなどは、サムネイル積層ずらし手段43が詳細なずらし方向やずらし量を設定できるような、ずらし方向の大枠を算出するだけでもよい。
サムネイル積層ずらし手段43は、受信した指定サムネイルと同じグループのサムネイルの情報をサムネイルデータ記憶手段20より取得し、同じく受信した矩形の中で右上から左下に順番にサムネイルが並ぶように、各サムネイルの詳細なずらし方向とずらし量を算出する。
そして、それらサムネイルを算出された方向と量で所定の位置にずらし移動する。その結果で、サムネイルデータ記憶手段20の一時的表示位置座標などを更新する。
その結果、図27の下段に示すように表示される。
このように処理することで、同時に異なる2方向に入力があった場合に、サムネイル積層を入力方向のみにずらすときよりも、より広い範囲にずらすことができ、表示情報量を増やすことができる。
その他の構成およびその他のステップないしは機能並びにその作用効果については、前述した実施の形態の場合と同一となっている。また、上記の説明において、上述した各ステップの動作内容及び各部の構成要素並びにそれらによる各機能をプログラム化し、コンピュータに実行させてもよい。
[その他の各種変形例]
また、本発明にかかる装置及び方法は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。
例えば、上述の各実施の形態では、入力手段による入力方向に対して、入力方向(第1の方向)、前記入力方向と異なる方向として前記入力方向に対して180°となる方向(第2の方向、ずらし方向)にサムネイル積層が「ずらし移動」する表示制御例を示したが、これに限るものではない。
前記第2の方向(入力方向と異なる方向)としては、90°、270°や、45°、135°、225°、315°であってもよく、さらには、30°、60°、120°、150°、210°、240°、300°、330°などであってもよい。
さらには、入力方向(第1の方向)に対して、第1の方向及び第2の方向にサムネイル積層が「ずらし移動」する場合に限らず、第1〜第kの方向(k:自然数)に各々「ずらし移動」する場合であってもよい。
この場合、第1〜第kの方向は、ずらしの支点を中心として上述の角度の方向であってもよいし、任意の角度の方向であってもよい。
また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。すなわち、上記実施の形態では、サムネイルグループの分割を2方向としたが、3方向以上であってもよいし、各方向でずらし量が異なるようにしてもよいなど、本発明は、これらの個数を制限するものではない。
このように、本発明によれば、データをサムネイルで管理し、それらサムネイルを積層可能なシステムにおいて、表示画面が小さいなどして、表示サムネイルに対して複雑な指示操作が困難な際に、単純な操作でそれら積層をできるだけ幅広くずらして、サムネイルの内容を閲覧する用途に適用できる。
また、本発明によれば、データをサムネイルで管理し、それらサムネイルを積層可能なシステムにおいて、それらサムネイルをデータの構成や並びに合わせた形で一時的に並べて閲覧する用途に適用できる。
また、本発明によれば、データをサムネイルで管理し、それらサムネイルを積層可能なシステムにおいて、その積層をずらして、それらデータの内容について、そのデータを閲覧したり編集したりするアプリケーションソフトを起動させなくとも、概覧する用途に適用できる。
また、本発明によれば、データをサムネイルで管理し、それらサムネイルを積層可能なシステムにおいて、その積層をずらしてそれらデータの内容を比較する用途に適用できる。
さらに、1台のPC(表示制御装置)にインストールする場合に限らず、クライアント・サーバシステムにおける端末(第1の通信装置)及びサーバ(第2の通信装置)、P2Pで利用可能な構成であっても構わない。また、Web上でアクセス可能な構成であっても構わない。
具体的には、通信システムは、ユーザが利用する第1の通信装置と、前記第1の通信装置と通信可能な第2の通信装置と、を含むことができる。
この場合、前記第1の通信装置は、サムネイルが積層してなるサムネイル積層をずらし配置して表示する表示手段と、前記表示手段に表示される前記サムネイル積層画像に対して操作入力を行う入力手段と、を含むことができる。
また、前記第2の通信装置は、前記入力手段により入力された入力方向及び入力量に応じて、前記入力方向と前記入力方向とは異なるずらし方向とにそれぞれ前記入力量に応じた各ずらし量で前記サムネイル積層内のサムネイルをそれぞれずらし配置する表示制御を行う表示制御手段を含むことができる。
ここで、前記表示制御手段は、前記入力手段により指定されたサムネイルの識別子、前記入力方向、前記入力量を判定する入力判定手段と、前記入力方向及び前記入力量と対応する、前記ずらし方向を算出する対応ずらし方向算出手段と、前記対応ずらし方向算出手段にて算出された前記ずらし方向に、前記サムネイル積層内の前記各サムネイルをずらし移動するサムネイル積層ずらし手段と、を含むことができる。
また、前記表示制御手段は、前記サムネイル積層を1つのサムネイルグループとした場合に、特定の割合で前記サムネイルグループを、第1のサムネイル積層と第2のサムネイル積層とに分割するサムネイル積層分割手段をさらに有することができる。この場合、前記サムネイル積層ずらし手段は、分割された前記第1のサムネイル積層と前記第2のサムネイル積層の各々の各サムネイルを、各サムネイルの一部が見えるように移動させることができる。
さらに、前記対応ずらし方向算出手段は、隣り合う複数の各前記サムネイルグループが形成されている場合に、指定された前記サムネイルグループと隣り合う他のオブジェクト(例えば他の前記サムネイルグループや種々のウインドウ、アイコンなど)までのスペース内で、指定された前記サムネイルグループに対する入力方向に伸びる第1の線分の長さと、前記ずらし方向に伸びる第2の線分の長さと、前記第1の線分の長さと前記第2の線分の長さとの線分比を算出することができる。この場合、前記サムネイル積層分割手段は、前記線分比と同様の分割割合で前記サムネイルグループを分割することができる。さらに、前記サムネイル積層ずらし手段は、前記分割割合に対応して各サムネイルの一部が見えるように移動させることができる。
また、前記サムネイル積層分割手段は、前記対応ずらし方向算出手段にて算出された線分比と同様の分割割合で前記サムネイルグループを分割する際に、その分割の境界となるサムネイルを境界サムネイルとして指定することができる。この場合、前記サムネイル積層ずらし手段は、前記境界サムネイルを前記サムネイルグループの元々の配置位置に固定した状態で、他のサムネイルをずらし移動させることができる。
さらに、前記サムネイル積層ずらし手段は、前記サムネイルグループに対する入力量の、前記対応ずらし方向算出手段にて算出された入力方向に伸びる線分に対する割合を算出し、最大移動量にその割合をかけた値を、サムネイルの移動量とすることができる。
さらにまた、前記対応ずらし方向算出手段は、前記サムネイルグループに対する入力が継続され、その間に前記入力方向及び前記入力量が変化した場合に、前記サムネイルグループの分割割合、各サムネイルの移動方向、及び移動量を、その変化に従って各々算出することができる。この場合、前記サムネイル積層分割手段は、前記変化に応じて各々分割することができる。前記サムネイル積層ずらし手段は、前記変化に応じて連続的に変化させるようにずらし配置を行うことができる。
また、前記表示制御手段は、前記サムネイルグループ内でさらに細かいサブグループを新たに構成するサブグループ化手段をさらに有することができる。
さらに、前記サブグループ化手段は、前記サムネイルグループ全てを表示させようとしたときのサムネイル1つあたりのずれ幅を算出し、このずれ幅が予め設定されてた閾値以下であった場合、ずれ幅が閾値以下になるような表示サムネイル数を算出し、それらの枚数と等しくなるグループ数になるように前記サムネイルグループをサブグループで分割することができる。
またさらに、前記表示制御手段は、前記サムネイル積層ずらし手段によって既にサムネイルが移動した既移動方向と、最近の再入力方向とを比較し、2つの方向が同方向か異方向かを判定する再入力方向比較手段をさらに有することができる。
また、前記表示制御手段は、前記再入力方向比較手段により同方向という判定を得ると入力対象のサムネイルの上位グループのサムネイルグループに対して処理を行い、前記再入力方向比較手段により異方向という判定を得ると入力対象のサムネイルのサブグループのサムネイルグループに対して処理を行うことができる。
さらに、前記表示制御手段は、前記対応ずらし方向算出手段によって算出された入力方向とその相対方向へ伸びる線分を対角線、幅、高さのうちのいずれかに基づいて矩形スペースを生成し、前記矩形スペースの領域内に入力対象以外の前記サムネイルグループやその他オブジェクトが含まれないように、入力対象の前記サムネイルグループのサムネイルが配置可能な矩形を算出する制御を行うスペース矩形算出手段をさらに有することができる。
また、前記表示制御手段は、前記サムネイル積層ずらし手段にて行われた移動が完了すると、移動対象となったサムネイルサブグループに対してその移動方向とは異なる方向へ自動的に入力を行う制御をするサブグループ自動入力手段をさらに有することができる。また、サムネイルは、サムネイル、カード、ウィンドウ、アイコンなどを含むことができる。
(プログラム)
さらに、前述した実施形態の機能を実現する本発明のソフトウエアの表示制御プログラムは、前述した各実施の形態における各種ブロック図などに示された処理部(処理手段)、機能などに対応したプログラムや、フローチャートなどに示された処理手順、処理手段、機能などに対応したプログラムなどにおいて各々処理される各処理プログラム、本明細書で全般的に記述される方法(ステップ)、説明された処理、データ等の全体もしくは各部を含む。
具体的には、本発明の表示制御プログラムは、サムネイルが積層してなるサムネイル積層をずらし配置して表示する表示手段に対する表示制御をコンピュータに実行させるものである。
この表示制御プログラムは、前記表示手段に表示される前記サムネイル積層画像に対する操作入力に基づいて、入力された入力方向及び入力量に応じて、前記入力方向と前記入力方向とは異なるずらし方向とにそれぞれ前記入力量に応じた各ずらし量で前記サムネイル積層内のサムネイルをそれぞれずらし配置する表示制御を行う表示制御機能をコンピュータに実行させることができる。
さらに、この表示制御プログラムは、前記表示制御機能では、前記入力手段により指定されたサムネイルの識別子、前記入力方向、前記入力量を判定する入力判定機能と、前記入力方向及び前記入力量と対応する、前記ずらし方向を算出する対応ずらし方向算出機能と、前記対応ずらし方向算出機能にて算出された前記ずらし方向に、前記サムネイル積層内の前記各サムネイルをずらし移動するサムネイル積層ずらし機能と、を含む機能をコンピュータに実行させることができる。
表示制御プログラムは、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。プログラムは、高水準プロシージャ型またはオブジェクト指向プログラミング言語で、あるいは必要に応じてアセンブリまたはマシン言語で実装することができる。いずれの場合も、言語はコンパイラ型またはインタープリタ型言語であってもよい。上述のプログラムを、一般のパソコンや携帯型情報端末などで動作可能なアプリケーションソフトに組み込んだものも含む。
表示制御プログラムを供給する手法としては、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータと通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。
例えば、コンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、プログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。
本発明の表示制御プログラムによれば、当該プログラムを格納するROM等の記憶媒体から、当該プログラムをコンピュータ(CPU)に読み込んで実行させれば、或いは、当該プログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明に係る装置を比較的簡単に実現できる。発明の思想の具現化例として装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記憶した記憶媒体上においても当然に存在し、利用される。
また、表示制御プログラムは、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。表示制御プログラムの供給方法として通信回線を利用して行なう場合であれば通信回線が伝送媒体となって本発明が利用されることになる。むろん、プログラムの発明として特定することもできる。さらに、装置における従属請求項の内容を、方法,プログラムにおける従属請求項の内容に対応させることも可能である。
(情報記録媒体)
また、上述の表示制御プログラムを、情報記録媒体に記録した構成であってもよい。情報記録媒体には、上述のプログラムを含むアプリケーションプログラムが格納されており、コンピュータが当該情報記録媒体からアプリケーションプログラムを読み出し、当該アプリケーションプログラムをハードディスクにインストールすることが可能である。これにより、上述のプログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体あるいはROMなどの情報記録媒体に記録してプログラムを提供することができる。そのようなプログラムが記録された情報記録媒体を、コンピュータにおいて使用することは、好都合な情報処理装置を構成する。
表示制御プログラムを供給するための情報記録媒体としては、例えばROM、RAM、フラッシュメモリやSRAM等の半導体メモリ並びに集積回路、あるいはそれらを含むUSBメモリやメモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気記録媒体等を用いてよく、さらに、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD―R、CD―RW、FD、DVDROM、HDDVD(HDDVD−R−SL<1層>、 HDDVD−R−DL<2層>、HDDVD−RW−SL、HDDVD−RW−DL、HDDVD−RAM−SL)、DVD±R−SL、DVD±R−DL、DVD±RW−SL、DVD±RW−DL、DVD−RAM、Blu−Ray Disk<登録商標>(BD−RーSL、BD−R−DL、BD−RE−SL、BD−RE−DL)、MO、ZIP、磁気カード、磁気テープ、SDカード、メモリスティック、不揮発性メモリカード、ICカード、等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置、等に記録して構成して用いてよい。
さらに「情報記録媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体ないしは伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、コンピュータ上で稼働しているOS、端末(例えば携帯電話など)上のRTOS等が処理の一部又は全部を行う場合にも、上記実施の形態と同等の機能を実現できると共に、同等の効果を得ることができる。
さらに、表示制御プログラムを暗号化してCD−ROM等の記録媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。この場合、本発明の構成は、プログラムの各構成要素(各種の手段、ステップ及びデータ)と、前記プログラム(各種の手段、ステップ及びデータ)を暗号化する暗号化手段と、を含んでよい。
また、上記通信システムでは、クライアントサーバーシステムに限らず、サーバを介さずに端末同士がネットワークを組み、相互にデータを送受信するピアツーピア(Peer To Peer)通信によるシステムであってもよい。その際、第2の通信装置(管理装置)は、ピア・ツゥ・ピア方式におけるマスタ端末であればよいまた、上述の「通信システム」を、他の「システム」と統合したシステムとして、これら全体を本発明の「システム」として構成することも一向に構わない。「システム」には、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、前記実施の形態における「システム」とは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは問わない。このため、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。「システム」には、OSや周辺機器等のハードウェアを含んでもよい。
さらに、上述の表示制御プログラムなどが搭載される表示制御装置、情報処理装置としては、サーバは、例えばパーソナルコンピュータに限らず、各種サーバー、EWS(エンジニアリングワークステーション)、中型コンピュータ、メインフレームなどが挙げられる。情報端末は、以上の例に加えて、携帯型情報端末、各種モバイル端末、PDA、携帯電話機、ウエアラブル情報端末、種々の(携帯型などの)テレビ・DVDレコーダ・各種音響機器及びそのリモコン、各種情報通信機能を搭載した家電機器、ネットワーク機能を有するゲーム機器等からも利用できる構成としても構わない。あるいは、これらの端末に表示されるアプリケーションとして改良されたものも本発明の範囲に含めることができる。
また、上記表示制御プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
さらに、本明細書において、フローチャートに示されるステップは、記載された手順に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。また、実装では、プログラム手順(ステップ)が実行される順序を変更することができる。さらに、実装の必要に応じて、本明細書で説明した特定の手順(ステップ)を、組み合わされた手順(ステップ)として実装、除去、追加、または再配置することができる。
さらに、装置の各手段、各機能、各ステップの手順の機能などのプログラムの機能を、専用のハードウエア(例えば専用の半導体回路等)によりその機能を達成してもよく、プログラムの全機能のうち一部の機能をハードウエアで処理し、全機能のうちさらに他の機能をソフトウエアで処理するようにしてもよい。専用のハードウエアの場合、各部を集積回路例えばLSIにて形成されてもよい。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部または全部を含むように1チップ化されても良い。また、LSIには、他の機能ブロックが含まれていても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
さらに、「通信」では、無線通信および有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、即ち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであってもよい。さらに、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであってもよい。
そして、この通信には通信網が含まれる。通信網を構成するネットワークとしては、例えば携帯電話回線網(基地局及び交換システムを含む)、公衆電話回線網、IP電話網、ISDN回線網などこれに類する各種回線網、インターネット(乃ち、TCP・IPプロトコルを用いた通信態様)やイントラネット、LAN[イーサネット(登録商標)、やギガビットイーサネット(登録商標)などを含む]、WAN、光ファイバー通信網、電力線通信網、ブロードバンド対応可能な各種専用回線網などいずれのハードウエア構成でもよい。さらに、ネットワークは、TCP・IPプロトコルの他、種々の通信プロトコルを用いたネットワークあるいはソフトウエア的に構築された仮想ネットワークやこれに類するあらゆるネットワークを含むネットワークなどいかなる通信プロトコルであってもよい。また、ネットワークは、有線に限らず、無線(衛星通信、各種高周波通信手段等を含む)ネットワーク(例えば、簡易電話システムや携帯電話のようなシングルキャリア通信システム、W―CDMAやIEEE802.11bに準拠した無線LANのようなスペクトラム拡散通信システム、IEEE802.11aやHiperLAN/2のようなマルチキャリア通信システム、などを含むネットワーク)であっても構わず、これらの組み合わせを利用してもよく、他のネットワークと接続されたシステムであってもよい。さらに、ネットワークは、ポイントツーポイント、ポイントツーマルチポイント、マルチポイントツーマルチポイントなど如何なる形態でもよい。
また、表示制御装置と他の通信装置、第1の通信装置と第2の通信装置、との間の通信構造に際し、いずれか一方又は双方に形成されるインタフェースの種類は、例えばパラレルインタフェース、USBインタフェース、IEEE1394、LANやWAN等のネットワークやその他これに類するもの、もしくは今後開発される如何なるインタフェースであっても構わない。
さらに、サムネイル積層を入力方向と、入力方向と異なる方向に入力量に応じて「ずらし移動」する手法は、必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。このため、方法にかかる発明も、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。この場合、方法を実現するための一例として表示制御装置、通信システム、なども含めることができる。
ところで、このような装置は、単独で存在する場合もあるし、ある機器(例えばコンピュータ、電子機器)に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。従って、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例として装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記憶した記憶媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合であってもよく、一部を記憶媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。本発明をソフトウェアで実現する場合、ハードウェアやオペレーティングシステムを利用する構成とすることも可能であるし、これらと切り離して実現することもできる。
また、発明の範囲は、図示例に限定されないものとする。
さらに、上記各実施の形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。つまり、上述の各実施の形態同士、あるいはそれらのいずれかと各変形例のいずれかとの組み合わせによる例をも含む。この場合において、本実施形態において特に記載しなくとも、各実施の形態及びそれらの変形例に開示した各構成から自明な作用効果については、当然のことながら実施の形態の作用効果として含めることができる。逆に、本実施の形態に記載されたすべての作用効果を奏することのできる構成が、本発明の本質的特徴部分の必須構成要件であるとは限らない。また、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除された構成による実施の形態並びにその構成に基づく技術的範囲も発明になりうる。
そして、各実施の形態及びそれらの変形例を含むこれまでの記述は、本発明の理解を容易にするために、本発明の多様な実施の形態のうちの一例の開示、すなわち、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、例証するものであり、制限するものではなく、適宜変形及び/又は変更が可能である。本発明は、その技術思想、またはその主要な特徴に基づいて、様々な形で実施することができ、各実施の形態及びその変形例によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
従って、上記に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物を含む趣旨である。