JP5023807B2 - コンクリートの断熱温度上昇量の推定方法、コンクリートの断熱温度上昇量の推定システム、コンピュータプログラム、記録媒体 - Google Patents
コンクリートの断熱温度上昇量の推定方法、コンクリートの断熱温度上昇量の推定システム、コンピュータプログラム、記録媒体 Download PDFInfo
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Description
また、マスコンクリートを作成する方法では、正確に断熱状態を再現するためには、マスコンクリートを大容量にしなければならず、試験が大掛かりになるという問題がある。
また、本発明は、上記のコンピュータプログラムが記録された記録媒体を含むものとする。
本実施形態のコンクリートの断熱温度上昇量の推定方法は、断熱温度上昇量の推定の対象となるコンクリートを用いて試験体を作成し、この試験体の水和熱による温度上昇の履歴(以下、温度履歴という)を測定する工程と、試験体をモデル化した解析モデルを用いて解析を行い、測定した温度履歴に合致するような断熱温度上昇量を求める工程とを行うことにより、コンクリートの断熱温度上昇量を推定するものである。なお、断熱温度上昇量は、試験体の発熱量をコンクリートの熱容量により除したものである。
まず、ステップ100において、上記の温度履歴を測定した試験体10及びその周囲の断熱材20を、温度分布の解析に用いる数値解析手法に適合した数値解析モデルにモデル化する。また、試験体10と断熱材20との間の熱伝導率や、断熱材20からの放熱量などの境界条件を設定する。
また、ステップ104において、上記の測定により得られた各測定点における温度履歴の入力を受け付ける。
なお、以下の処理において、変数iは材齢timeのインデックス変数であり、初期値としてi=1に設定されている。そして、timei(i=1、・・・、N)は、所定の時間幅で設定した数値解析モデルの材齢を表す。
Q(timei+1)=Q(timei)+ΔQ(timei) …(2)
図4は、本実施形態の推定方法により推定した断熱温度上昇量と、別途、断熱温度上昇試験装置を用いた実験により得られた断熱温度上昇量とを比較して示すグラフである。同図に示すように、本実施形態の方法により得られた断熱温度上昇カーブは、断試験装置を用いた実験により得られた断熱温度上昇カーブと略一致している。このことから、本実施形態の方法によれば、試験装置を用いた場合と略同等の精度で断熱温度上昇量を推定できることがわかる。
20 断熱材
30 測定点
Claims (9)
- コンクリートの断熱温度上昇量を推定する方法であって、
前記コンクリートを用いて作成した試験体の一以上の測定点における材齢と温度との関係を測定する温度履歴測定工程と、
前記試験体の断熱温度上昇量を仮定し、前記試験体をモデル化した解析モデルを用いた数値解析により、前記解析モデルの前記測定点にあたる位置におけるある材齢での温度を求め、この温度が前記測定した前記材齢と温度との関係に合致する場合の前記仮定した断熱温度上昇量を前記コンクリートの断熱温度上昇量とする断熱温度上昇量推定工程と、
を備えることを特徴とするコンクリートの断熱温度上昇量の推定方法。 - 前記温度履歴測定工程では、
前記試験体を断熱材により囲繞した状態で前記材齢と温度との関係を測定し、
前記断熱温度上昇量推定工程では、
前記試験体及び前記断熱材をモデル化した解析モデルを用いて数値解析を行うことを特徴とする請求項1記載の断熱温度上昇量の推定方法。 - 前記断熱温度上昇量推定工程では、
前記試験体の解析モデルを作成するモデル化ステップと、
前記解析モデルの材齢をtimei(i=1、・・・、N)として、前記温度履歴測定工程における前記試験体の材齢time1での温度に基づき、材齢time1における温度分布を設定する初期条件設定ステップと、を行い、
さらに、i=1、・・・、N−1の順序で、各iについて、
前記断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)及び前記材齢timeiでの解析モデルの温度分布に基づき材齢timei+1での解析モデルの温度分布を算出し、前記算出した材齢timei+1での解析モデルの温度分布における前記測定点に相当する位置の温度と、前記温度履歴測定工程において測定した材齢timei+1での前記試験体の対応する測定点における温度との残差に基づいて、前記断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)を決定する増分量検討ステップと、
前記決定した断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)に基づき、材齢timei+1における断熱温度上昇量を算出する断熱温度上昇量算出ステップと、
前記決定した断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)及び材齢timeiにおける前記解析モデルの温度分布に基づき、数値解析により材齢timei+1における前記解析モデルの温度分布を算出する数値解析ステップと、
を行うことにより、前記コンクリートの断熱温度上昇量を算出することを特徴とする請求項1又は2記載の断熱温度上昇量の推定方法。 - 前記増分量検討ステップは、
材齢timeiから材齢timei+1までの間の仮の断熱温度上昇量の増分量ΔQ´(timei)(以下、仮の増分量という)を複数通り設定する増分量仮定ステップと、
前記設定した夫々の仮の増分量ΔQ´(timei)に対して、前記仮の増分量ΔQ´(timei)及び材齢timeiでの解析モデルの温度分布に基づき、材齢timei+1での前記解析モデルの温度分布を数値解析により算出する試行解析ステップと、
前記設定した夫々の仮の増分量ΔQ´(timei)に対する、材齢timei+1での前記算出した温度分布における前記測定点に相当する位置の温度と、前記温度履歴測定工程において測定した材齢timei+1での前記試験体の対応する測定点の温度との残差を算出することにより、前記仮の増分量ΔQ´(timei)と残差との関係を求める残差算出ステップと、
前記求めた仮の増分量ΔQ´(timei)と残差との関係に基づき、増分量ΔQ(timei)を決定する増分量決定ステップと、
からなることを特徴とする請求項3記載の断熱温度上昇量の推定方法。 - 前記増分量決定ステップでは、
前記仮定した夫々の仮の増分量ΔQ´(timei)に対する残差の二乗和を算出し、前記夫々の仮の増分量ΔQ´(timei)に対する前記算出した残差の二乗和の関係を曲線関数により近似し、前記近似した曲線関数において残差の二乗和が最小となる仮の増分量ΔQ´(timei)を増分量ΔQ(timei)とすることを特徴とする請求項4記載の断熱温度上昇量の推定方法。 - 前記所定の数値解析手法として、時間領域における非定常熱伝導解析手法を用いることを特徴とする請求項3から5何れかに記載の断熱温度上昇量の推定方法。
- コンクリートの断熱温度上昇量を推定するためのシステムであって、
前記コンクリートを用いて作成した試験体の一点以上の測定点において測定された所定の時間内の温度変化に関する情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記試験体の解析モデルを作成するモデル化手段と、
前記解析モデルの材齢をtimei(i=1、・・・、N)として、前記温度履歴測定工程における前記試験体の材齢time1での温度に基づき、材齢time1における温度分布を設定する初期状態設定手段と、
i=1、・・・、Nの順序で、各iについて、
前記断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)及び前記材齢timeiでの解析モデルの温度分布に基づき材齢timei+1での解析モデルの温度分布を算出し、前記算出した材齢timei+1での解析モデルの温度分布における前記測定点に相当する位置の温度と、前記温度履歴測定工程において測定した材齢timei+1での前記試験体の対応する測定点における温度との残差に基づいて、前記断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)を決定し、
前記決定した断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)に基づき、材齢timei+1における断熱温度上昇量を算出し、
前記決定した断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)及び材齢timeiにおける前記解析モデルの温度分布に基づき、数値解析により材齢timei+1における前記解析モデルの温度分布を算出する断熱温度上昇量推定手段と、を備えることを特徴とするシステム。 - コンクリートの断熱温度上昇量を推定するためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、
コンクリートを用いて作成した試験体の少なくとも一点以上の測定点において測定された所定の時間内の温度変化に関する情報の入力を受け付けるステップと、
予め作成された前記試験体をモデル化した解析モデルについて、材齢をtimei(i=1、・・・、N)として、前記温度履歴測定工程における前記試験体の材齢time1での温度に基づき、材齢time1における温度分布を設定する初期条件設定ステップと、を実行させ、
さらに、i=1、・・・、N−1の順序で、各iについて、
前記断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)及び前記材齢timeiでの解析モデルの温度分布に基づき材齢timei+1での解析モデルの温度分布を算出し、前記算出した材齢timei+1での解析モデルの温度分布における前記測定点に相当する位置の温度と、前記温度履歴測定工程において測定した材齢timei+1での前記試験体の対応する測定点における温度との残差に基づいて、前記断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)を決定する増分量検討ステップと、
前記決定した断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)に基づき、材齢timei+1における断熱温度上昇量を算出する断熱温度上昇量算出ステップと、
前記決定した断熱温度上昇量の増分量ΔQ(timei)及び材齢timeiにおける前記解析モデルの温度分布に基づき、数値解析により材齢timei+1における前記解析モデルの温度分布を算出する数値解析ステップと、
を実行させることにより、材齢timei(i=1、・・・、N)での断熱温度上昇量を算出させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項8記載のコンピュータプログラムが記録された記録媒体。
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JP2007136901A JP5023807B2 (ja) | 2007-05-23 | 2007-05-23 | コンクリートの断熱温度上昇量の推定方法、コンクリートの断熱温度上昇量の推定システム、コンピュータプログラム、記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007136901A JP5023807B2 (ja) | 2007-05-23 | 2007-05-23 | コンクリートの断熱温度上昇量の推定方法、コンクリートの断熱温度上昇量の推定システム、コンピュータプログラム、記録媒体 |
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JP2008292252A JP2008292252A (ja) | 2008-12-04 |
JP5023807B2 true JP5023807B2 (ja) | 2012-09-12 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007136901A Active JP5023807B2 (ja) | 2007-05-23 | 2007-05-23 | コンクリートの断熱温度上昇量の推定方法、コンクリートの断熱温度上昇量の推定システム、コンピュータプログラム、記録媒体 |
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