JP2000292387A - コンクリートの断熱温度上昇特性の簡易測定方法および装置 - Google Patents

コンクリートの断熱温度上昇特性の簡易測定方法および装置

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JP2000292387A JP11094772A JP9477299A JP2000292387A JP 2000292387 A JP2000292387 A JP 2000292387A JP 11094772 A JP11094772 A JP 11094772A JP 9477299 A JP9477299 A JP 9477299A JP 2000292387 A JP2000292387 A JP 2000292387A
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Isamu Yoshitake
勇 吉武
Hideaki Nakamura
秀明 中村
Sumio Hamada
純夫 濱田
Senji Nagai
泉治 永井
Toshio Tanimoto
俊夫 谷本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート構造物の「温度ひび割れ」を可
及的に防止することができる、上記「断熱温度上昇特
性」を、簡易に測定することができる方法および装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 測定に用いる発泡スチロール等の断熱材
製の容器Aについて、該容器の内外の温度差Tdに応じ
た各温度差における降下温度T1 (補正データ)を予め
得ておき、容器内に、使用予定のコンクリートを打設
し、その中心部の温度Tcと容器外の温度Toを計測
し、その温度差の補正データT1 を得、上記コンクリー
ト温度データTcに、補正データT1 を加算して、その
ときの断熱温度上昇量を得る一連の工程を所定時間間隔
毎に繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダム、大型橋梁の
橋脚等のマスコンクリート打設時に生じる「温度ひび割
れ」を可及的に防止するために有用な、コンクリートの
断熱温度上昇特性の測定方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ダム
や大型橋梁の橋脚等の「マスコンクリート」と呼ばれる
形状寸法が大きなコンクリート構造物は、該形状寸法が
大きいことに起因して、中心部が表面に比べてセメント
の水和熱(水和反応により生ずる熱)の発散が遅れる。
つまり、マスコンクリートの場合、中心部は断熱状態に
近い状態で温度上昇し、該中心部から表面部位に移動す
るに従って、断熱状態から放熱状態に移行した状態で、
打設後の温度変化が生じる。しかも、マスコンクリート
の場合、各部位がそれぞれ物理的に拘束された状態で硬
化してゆくため、該マスコンクリート内部の各部位にお
いて、温度差に起因して温度ひずみが発生して引張応力
が生じ、この結果、しばしば「温度ひび割れ」が生じ
る。
【0003】ところで、原子力発電所のような重要構造
物や、コンクリートの弱点を補強しようとするプレスト
レスコンクリート構造物の場合、耐久性を向上させるべ
く、骨材に対するコンクリートの配合割合を増やした所
謂「富配合」状態で打設される。かかる場合、このよう
なコンクリート構造物では、水和熱が一層高まることか
ら、上記温度差による「温度ひび割れ」の発生が不可避
となり、結果的に必ずしも耐久性を高めることにはなら
ない。
【0004】このような状況の下、コンクリート技術者
にとって、施工条件が許容する範囲内でいかに「温度ひ
び割れ」を抑制するかが、積年の技術的課題となってい
る。
【0005】そして、現在、上記「温度ひび割れ」を抑
制するため、コンクリート打設時の水和熱が小さい「低
発熱セメント」が種々開発されるとともに、コンピュー
タを用いた有限要素法に基づく数値解析によって、ひび
割れ発生の事前シュミレーション等をおこなう等して、
セメントの種類の選択、配合割合等を考慮することによ
って、従前に比べて「温度ひび割れ」の制御がある程度
可能になっている。
【0006】ところで、上記「温度ひび割れ」を正確に
予測するには、事前シュミレーションによって、コンク
リート構造物内の温度解析をおこない、該構造物の温度
分布等を正確に求めておく必要があるが、この「温度解
析」には、「断熱温度上昇特性」を求めておくことが必
須となる。即ち、上記温度解析をおこなう事前シュミレ
ーションにおける計算式に「断熱温度上昇特性」に関す
る項が存在する。
【0007】この「断熱温度上昇特性」の求め方につい
て、従来より種々研究者により提供されているが、この
断熱温度上昇特性を測定する装置は、総じて、大空間の
温度制御可能な大規模な空調設備と多数の検出装置等を
備えた大掛かりな装置であり、従って、高価であること
から、国内でも限られた研究所や有数の企業しか保有し
ていない。つまり、換言すると、一般に広く保有されて
いないのが現況である。
【0008】その一方において、近年、多様なコンクリ
ート構造物が建設され、その中には、重要構造物もあっ
て、事前シュミレーションをおこなうことによって「温
度ひび割れ」を防止すべき潜在的需要が高まっており、
しかも、シュミレーションをおこなう「コンピュータ」
に関しては、高性能なものが近年爆発的に安価に供給さ
れている状況にある。
【0009】本発明は、このような状況の下になされた
ものであって、コンクリート構造物の「温度ひび割れ」
を可及的に防止することが可能となる、上記「断熱温度
上昇特性」を、簡易に測定することができる方法および
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるコンクリ
ートの断熱温度上昇の簡易測定方法は、以下の(a)〜
(f)の一連の各工程を有することを特徴とする。 (a).測定に用いる発泡スチロール等の断熱材製の容
器について、該容器の内外の温度差に応じた各温度差に
おける降下温度を補正データとして得る。 (b).上記断熱材製の容器内に、実際のコンクリート
構造物に使用しようとするコンクリートを打設し、密閉
状態にする。 (c).上記打設したコンクリートの中心部の温度を計
測するとともに、その時の容器外の温度を計測する。 (d).(c)で計測したコンクリートの中心部の温度
と容器外の温度を用いて、(a)で求めたその温度差に
おける補正データを得る。 (e).(c)で計測したコンクリート中心部の温度デ
ータに、上記(d)で求めた補正データを加算して、そ
のときの断熱温度を得る。 (f).上記(c)〜(e)の工程を所定時間間隔毎に
繰り返して、経時的に断熱温度を求めて、そのコクリー
トの断熱温度上昇特性を得る。
【0011】しかして、このような構成からなる本発明
にかかるコンクリートの断熱温度上昇の簡易測定方法に
よれば、安価に入手できる発泡スチロール等の断熱材製
の容器を用いて、後は1個の温度検出器を容器内のコン
クリート内に埋設し他の一個の温度検出器を容器外に配
置するだけで、簡単に断熱温度上昇特性を測定すること
ができる。従って、特別な空調設備等の温度管理できる
設備を有さない現場であっても、例えば、ダムサイトの
現場であっても、所望のコンクリートの断熱温度上昇特
性を簡単に得ることができる。しかも、この断熱温度上
昇特性を用いてハンドヘルド型等の市販の汎用コンピュ
ータ(所謂「パソコン」)を使用して、周知の事前シュ
ミレーションによって、温度ひび割れを予測し抑制する
ことができる。
【0012】また、上記補正データが、上記容器内に、
断熱温度上昇特性を得ようとする同種同配合のコンクリ
ートを内部まで均一温度になるよう所定温度まで加温し
てから容器内に配置・密閉し、その状態において、上記
補正データを求めたものであると、より実際に近い状態
が現出されることから、高い精度の補正データを得るこ
とができる。
【0013】また、上記所定温度が、そのコンクリート
が水和熱によって上昇する最高温度近傍の温度である
と、さらに高い精度の補正データを得ることができる。
【0014】また、本発明にかかるコンクリートの断熱
温度上昇の簡易測定装置は、コンクリートの断熱温度上
昇特性を測定する簡易測定装置であって、この簡易測定
装置が、実際のコンクリート構造物に使用しようとする
コンクリートを打設する断熱材製の容器と、打設したコ
ンクリートの中心部の温度を計測するコンクリート温度
計測手段と、容器外の温度を計測する外気温度計測手段
と、制御装置とを有し、上記制御装置が、測定に用いる
発泡スチロール等の断熱材製の容器について、該容器の
内外の温度差に応じた各温度差における降下温度を補正
データとして記憶する補正データ記憶手段と、所定時間
間隔毎に算出した断熱温度を時間に対応させて記憶する
断熱温度記憶手段とを有するとともに、所定時間間隔毎
に上記コンクリート温度計測手段と外気温度計測手段か
らの各温度データを取り込み、該コンクリート温度計測
手段から取り込んだコンクリート温度データと外気温度
計測手段から取り込んだ外気温度データを用いてそれら
の温度差を算出し、その温度差に対応する補正データを
上記補正データ記憶手段から取り出して、この補正デー
タを、上記コンクリート温度データに加算して、そのと
きの断熱温度を算出するよう構成されていることを特徴
とする。
【0015】しかして、このように構成されている簡易
測定装置によれば、上述したコンクリートの断熱温度上
昇の簡易測定方法を実施することができる。
【0016】また、上記簡易測定装置において、上記容
器が発泡スチロール製であって、容器の肉厚が10cm
以上であると、容器内の温度が容器外の温度の影響を受
け難く、高い計測値が得られる点で好ましい構成とな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例にかかるコ
ンクリートの断熱温度上昇特性の簡易測定方法および装
置について、図面を参照しながら説明する。図1は本発
明の実施例にかかるコンクリートの断熱温度上昇特性の
簡易測定装置の全体の概略構成を示す図である。
【0018】図1において、Aは断熱材製の容器(断熱
型枠)、Bは温度計測装置、Cは制御装置であるコンピ
ュータ(所謂「パソコン」)である。上記容器Aは、こ
の実施例の場合、断熱材の一種で安価に入手可能な発泡
スチロール製であるが、この他に、断熱効果を備えた容
器であれば、発泡スチロールに限定されるものではな
い。そして、この容器A内には、断熱温度上昇特性を測
定しようとするコンクリート1が配置される。そして、
このコンクリート1の中心部には、温度検出器である白
金測温抵抗体式の温度検出センサー2が配置され、電線
3でもって、上記温度計測装置Bと接続されている。ま
た、この温度計測装置Bは、図示しないが容器A外に配
置される他の温度検出器である白金測温抵抗体式の温度
検出センサーとも接続され、容器内外の温度を検出でき
るよう配置されている。また、上記温度計測装置Bは、
上記コンピュータCと、インターフェースを介して電気
的に接続され、計測した温度データをコンピュータC側
に供給できるよう構成されている。そして、上記コンピ
ュータC内には、上記コンクリート1の断熱温度上昇特
性を簡易に測定する簡易測定方法のプログラムが記憶装
置に記憶されている。また、上記コンピュータC内に
は、上記容器Aの断熱性能がデータとして記憶されてい
る。つまり、この容器Aの断熱性能のデータとは、容器
A内外の各温度差に対する単位時間経過後の降下温度
(「容器Aからの放熱により降下する温度」を言い、一
般に温度差が大きい程降下温度は大きくなる:「温度降
下勾配(℃/min )」という)が、データとして記憶さ
れている。このデータをグラフで表すと図4の如くであ
る。なお、図4は、肉厚の異なる容器の温度差と温度降
下勾配の関係が表されている。さらに、具体的には、容
器内外の温度差が0(0℃)のときから例えば43℃
(基準温度30℃のとき水和熱によるコンクリート内の
最高温度が73℃とした場合)までの温度差に対して各
降下温度が補正データとして記憶されている。この補正
データは、容器A内に、例えば、内部まで均等に43℃
まで加温したコンクリート1を配置(挿置)・密閉し、
その断熱に近い状態で、容器内部の温度(コンクリート
1の中心部の温度),容器外部の温度の経時的変化を測
定して求める。つまり、上記のように配置・密閉してか
ら所定時間毎、例えばこの実施例では60分(あるいは
15分であってもよい)毎に、あるいは温度差の大きい
初期は頻繁に温度差が小さくなる程間隔をあけて、容器
A内の温度(コンクリート1の温度Tc)と容器A外の
温度(「基準温度To」とも呼ばれる)とが計測され、
その時々の温度差Td(=Tc−To)における降下温
度T1 (=Σ〔ki (Td)×Δt〕)が求められる。
なお、ここで上記「温度Tc」と「基準温度To」は、
前回の計測時からその次の計測時までの平均値(平均温
度)が用いられる。そして、上記求められたその時々の
温度差Tdに対する降下温度T1 は、補正データとして
コンピュータCの記憶装置に、例えば補正テーブルとし
て記憶される。なお、上記「ki 」は温度降下勾配で、
上述したように容器Aの断熱性能によって定まる係数
(℃/min )であり、「Δt」は前回の計測時から次の
計測時までの時間(間隔)で、上記所定時間が例えば6
0分のときは60分、不定期の場合には前回測定時から
次の測定時までの経過時間となり、この温度降下勾配に
関するデータも図4に図示するようにテーブルの形態で
記憶しておく。さらに、コンピュータC内の記憶装置に
は、上記補正データ及び温度降下勾配に関するデータを
用いて、後述する所定時間毎(例えば、上記所定時間が
60分のときは60分毎)に算出した断熱温度Tadが、
時間の流れに沿って順次記憶されるよう構成されてい
る。なお、上記温度差Td、降下温度T1 、断熱温度T
adを、時間tの関数として一般式で表すと下記の(1)
〜(3)式のように表すことができる。 Td=Tc(t)−To(t) ・・・・ (1)t 0 Tad(t)=Tc(t)+T1 (t) ・・・・ (3) 上記温度検出センサー2、容器A、温度計測装置B、コ
ンピュータC自体は、いずれも市販のものを利用してい
る。
【0019】そして、上記断熱温度上昇特性を測定する
簡易測定装置は、断熱温度上昇特性を計測する際、以下
のように動作する。つまり、本発明にかかる簡易測定方
法が実行される。即ち、まず現場で実際打設しようとす
る同じコンクリート1を、上記補正データを得た同じ容
器A内で打設することによって配置(挿置)・密閉し、
容器Aを密閉して断熱に近い状態にする。そして、この
コンクリート1の中心部に上述のように温度検出センサ
ー2を挿入ておく。そして、所定時間毎、例えば、60
分毎(実際には15分毎でもよい)に、上記容器A内の
コンクリート1の温度Tcと容器A外の温度(「基準温
度To」)とが計測される。そして、上記それらの各温
度データが GPIB インターフェースを介してコンピュー
タC内に取り込まれ、記憶装置 (例えば、フロッピーデ
ィスクあるいはハードディスク) に記憶されるととも
に、演算装置で容器A内外の温度差Tdが上記「(1)
式」を用いて算出される。そして、各温度差Tdに対応
する補正データT 1 は、上記「(2)式」を用いて算出
され予め記憶装置内にテーブルとして記憶されており、
その温度差Tdに対応する補正データT1 が取り出され
る。なお、上記「(2)式」を用いた演算が、その都度
実行されて補正データT1 をその都度得るようにしても
よいことは言うまでもない。そして、上記補正データT
1 は、計測で得られた上記容器A内のコンクリート1の
温度Tcに加算される(上記「(3)式」参照)。これ
らを模式図的に表すと、図3に図示するように表され
る。そして、この加算された値が、その計測時の断熱温
度Tadとして、その計測時間と関連づけて、コンピュー
タCの記憶装置に記憶される。コンクリート1が終局断
熱温度上昇量(基本的に打設から168時間後)に達す
るまで、上述のような計測と演算および記憶等の各ステ
ップ(工程)を繰り返して、経時的に上記打設時から終
局断熱温度上昇量に等しい期間(時間)にわたって、上
記断熱温度Tadのデータを得る。この打設時から終局断
熱温度上昇量に至る測定結果が、求めようとするこのコ
ンクリートの断熱温度上昇特性であって、該断熱温度上
昇特性をグラフで図示すると、図2に図示するように表
すことができる。本発明の上記実施例にかかる測定方法
で得た断熱温度上昇特性は、図5,図6に図示するよう
に、温度管理された本格的な大規模設備を用いて測定し
た住友大阪セメントの鈴木先生の結果ともよく整合し、
又代表的なセメントについて公表されている『示方書』
の断熱温度上昇特性ともよく整合することが分かる。つ
まり、本発明にかかる簡易測定方法が実際に使用できる
ことが判明し、従って、『示方書』のないセメントを使
用する際、あるいは『示方書』から求められない複数の
セメントを混合して使用する際、あるいは骨材等の種類
が異なる場合には、本発明にかかる簡易測定方法を用い
ることによって、ほぼ正確にそのコンクリートの断熱温
度上昇特性を得ることができる。
【0020】ところで、上記実施例では、容器Aが一重
である場合について説明したが、断熱容器を二重にして
実施することもでき、かかる場合には、上記基準温度
を、外気温度の影響を受けにくい二重の容器の各壁間の
空間で計測した温度を使用することができ、この場合、
よりマスコンクリートの実際の断熱状態に近い状態とな
るため、より精度の高い測定が可能となる点で優れた実
施例となる。
【0021】なお、上記得られた断熱温度上昇特性は、
周知の事前シュミレーションに用いられて、マスコンク
リートの温度ひび割れを予測し抑制することができる。
つまり、『示方書』のないセメントを使用したり、ある
いは複数のセメントを混合して使用したり、又は、コン
クリートの配合割合を変更したり、又は、マスコンクリ
ートの1回の打設量を変更したりすることによって、温
度ひび割れを抑制することができることになる。
【0022】また、上記実施例では、発泡スチロール製
の容器Aの肉厚が10cmのものを用いているが、10
cm以上のものであればよく、従って15cm厚のもの
あるいは20cm厚のものを用いてもよいことは言うま
でもない。また、同じ断熱性能を具備するものであれ
ば、発泡スチロール製以外のものであってもよく、かか
る場合には、その材質にあった肉厚のものを用いること
になる。
【0023】
【発明の効果】本発明にかかるコンクリートの断熱温度
上昇の簡易測定方法および装置によれば、従来のように
非常に高価な設備を必要とすることなく、簡単に且つ安
価に実施することができるため、従来不可能であった現
場においても実施することができ、この結果、簡単に誰
でも、マスコンクリートを含むコンクリート打設時の
「温度ひび割れ」を防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例にかかるコンクリートの断熱
温度上昇特性の簡易測定装置の全体の概略構成を示す図
である。
【図2】 図1に示す小型滑走艇の全体平面図である。
【図3】 測定される温度データとそれを用いたその測
定時の断熱温度を算出の内容を模式図的に表した図であ
る。
【図4】 縦軸に温度降下勾配を、横軸に温度をとっ
て、肉厚の異なる四種類の容器の温度差と温度降下勾配
との関係を表した図である。
【図5】 断熱温度特性が分かっている特定のセメント
(普通ポルトランドセメント単位量250Kg/m3
について、本発明にかかる簡易測定方法で得た断熱温度
特性と、大阪住友センメントの鈴木先生による本格的設
備を用いた測定方法による断熱温度特性、そのセメント
の示方書に記載された断熱温度特性を、縦軸に温度上昇
量(断熱温度)を、横軸に材齡をとって、比較した図で
ある。
【図6】 断熱温度特性が分かっている特定のセメント
(普通ポルトランドセメント単位量350Kg/m3
について、本発明にかかる簡易測定方法で得た断熱温度
特性と、大阪住友センメントの鈴木先生による本格的大
規模設備を用いた測定方法による断熱温度特性、そのセ
メントの示方書に記載された断熱温度特性を、縦軸に温
度上昇量(断熱温度)を、横軸に材齡をとって、比較し
た図である。
【符号の説明】
A……容器 B……温度計測装置 C……コンピュータ 1……コンクリート 2……温度検出センサー Tc…容器内(コンクリート1)の温度 To…容器A外の温度(基準温度) Td…温度差 T1 …補正データ Tad…断熱温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598154947 株式会社エイトコンサルタント 岡山県岡山市津島京町3丁目1番21号 (72)発明者 吉武 勇 山口県宇部市常盤台2丁目4番24号 シル キーハイツ103 (72)発明者 中村 秀明 山口県宇部市西岐波260−15 ハーモニー ヒルズ4−10 (72)発明者 濱田 純夫 山口県宇部市亀浦2丁目7−38−3 (72)発明者 永井 泉治 岡山県岡山市津島京町3丁目1番21号 株 式会社エイトコンサルタント内 (72)発明者 谷本 俊夫 岡山県岡山市津島京町3丁目1番21号 株 式会社エイトコンサルタント内 Fターム(参考) 2F056 CL00 ES01 2G040 AA05 AB08 AB14 BA02 BA24 BA25 CA02 CB03 CB04 CB09 CB16 DA02 DA13 DA14 DA15 FA01 FA05 GA01 HA08 HA16 HA18 ZA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートの断熱温度上昇特性を簡易
    に測定する簡易測定方法であって、この簡易測定方法
    が、以下の(a)〜(f)の一連の各工程を有すること
    を特徴とする。 (a).測定に用いる発泡スチロール等の断熱材製の容
    器について、該容器の内外の温度差に応じた各温度差に
    おける降下温度を補正データとして得る。 (b).上記断熱材製の容器内に、実際のコンクリート
    構造物に使用しようとするコンクリートを打設し、密閉
    状態にする。 (c).上記打設したコンクリートの中心部の温度を計
    測するとともに、その時の容器外の温度を計測する。 (d).(c)で計測したコンクリートの中心部の温度
    と容器外の温度を用いて、(a)で求めたその温度差に
    おける補正データを得る。 (e).(c)で計測したコンクリート中心部の温度デ
    ータに、上記(d)で求めた補正データを加算して、そ
    のときの断熱温度を得る。 (f).上記(c)〜(e)の工程を所定時間間隔毎に
    繰り返して、経時的に断熱温度を求めて、そのコクリー
    トの断熱温度上昇特性を得る。
  2. 【請求項2】 前記容器内に、断熱温度上昇特性を得よ
    うとする同種同配合のコンクリートを内部まで均一温度
    になるよう所定温度まで加温してから容器内に配置・密
    閉し、その状態において、前記補正データを求めたこと
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記所定温度が、そのコンクリートが水
    和熱によって上昇する最高温度近傍の温度であることを
    特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 コンクリートの断熱温度上昇特性を測定
    する簡易測定装置であって、この簡易測定装置が、実際
    のコンクリート構造物に使用しようとするコンクリート
    を打設する断熱材製の容器と、打設したコンクリートの
    中心部の温度を計測するコンクリート温度計測手段と、
    容器外の温度を計測する外気温度計測手段と、制御装置
    とを有し、上記制御装置が、測定に用いる発泡スチロー
    ル等の断熱材製の容器について、該容器の内外の温度差
    に応じた各温度差における降下温度を補正データとして
    記憶する補正データ記憶手段と、所定時間間隔毎に算出
    した断熱温度を時間に対応させて記憶する断熱温度記憶
    手段とを有するとともに、所定時間間隔毎に上記コンク
    リート温度計測手段と外気温度計測手段からの各温度デ
    ータを取り込み、該コンクリート温度計測手段から取り
    込んだコンクリート温度データと外気温度計測手段から
    取り込んだ外気温度データを用いてそれらの温度差を算
    出し、その温度差に対応する補正データを上記補正デー
    タ記憶手段から取り出して、この補正データを、上記コ
    ンクリート温度データに加算して、そのときの断熱温度
    を算出するよう構成されていることを特徴とする簡易測
    定装置。
  5. 【請求項5】 前記容器が発泡スチロール製であって、
    容器の肉厚が10cm以上であることを特徴とする請求
    項4記載のコンクリートの断熱温度上昇特性の簡易測定
    装置。
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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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