JP5021280B2 - アスベストの無害化処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、所定濃度の塩酸に浸漬して一定時間保持することにより、無害化するようにしたアスベストの無害化処理方法に関するものである。
アスベストは天然に産する鉱物繊維の一種であって、蛇紋石族のクリソタイル(白石綿)と、角閃石族のクロシドライ(青石綿)やアモサイト(茶石綿)等がある。このアスベストは強度を備えた微細な繊維構造を有し、重さに較べて大きな表面積を持つという特徴があり、更に耐熱性,耐薬品性,絶縁性に優れているため、長年に亘って不燃性の建設資材,電気製品,自動車,家庭用品その他の用途に多用されていた。しかしながら、2004年10月に使用が原則禁止となっている。その理由として、人間が少量でも吸い込むと数十年後に中皮種,石綿肺,肺ガンなどの原因になることが指摘されており、現在では健康破壊物質として、その存在が大きな社会的問題となっており、実用性の高い無害化処理手段の提供が求められている。
アスベストの使用形態としては、単独で使用される場合と複合材料として使用される場合があり、紐,テープ,布などの紡績品では単独で使用され、アスベスト−セメント系複合材料は鉄骨の耐火被覆材の一部に使用されている。従来、これらアスベストを中間処理する場合は許可施設による溶融だけが認められていたが、アスベストは耐熱性が強いので溶融によって無害化処理するには1500℃以上に加熱する必要があり、処理コストが高くなる。そのため、大部分は最終処分場で埋め立て処理するか、溶融後に埋め立て処理されているのが現状である。
更に、近時「石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律」(平成18年法律第5号)により、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号)が改正され、高度な技術を用いて無害化する処理を行う者を個々に国が認定して廃棄物処理業及び施設設置に係る許可を不要とする制度が創設された。併せて、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」及び「同施行規則」の一部が改正され、アスベスト含有一般廃棄物又はアスベスト含有産業廃棄物の処分又は再生の方法として、前記した溶融処理に加えて「無害化処理認定施設による無害化処理」が認められた。この無害化処理の基準として「X線回折分析法」及び「位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法」により分析した結果、アスベストが検出されないことが確実であることが採用されている。
特許文献1には、アスベストの溶融処理経費を大巾に節減し、埋め立て処理後の二次公害防止をはかることを目的として、アスベストに対して、SiOよりもCaOの含有量が多い水処理汚泥を塩基度調整剤兼バインダーとして混合し、混合物のSiOとCaOの重量濃度比率を調整し、比率調整済みの混合物を成形処理し、その成形混合物を炭素系可燃物質で形成した高温炉床に供給して加熱溶融するアスベストの溶融処理法が記載されている。
特許文献2には、炉体と炉蓋とを組み合わせてなり、炉内を密閉にしてなる電気溶融炉を設け、上記炉蓋に炉内外方向に沿って貫通して投入シュートを設け、この投入シュートの炉外に臨む端部に、廃アスベスト材を密閉収容したプラスチック製の収容袋を上記投入シュートへ導くための投入部を設け、この投入部から投入された上記収容袋を上記投入シュートへ押込む押込装置を設け、上記投入シュート内に上記押込装置で押込まれた収容袋を保持させながら下方へ導くシュート路を設け、上記投入シュートの炉内に臨む端に、上記シュート路の下端から上記収容袋を炉内に排出させる排出口を設けた廃アスベスト材の溶融処理装置が記載されている。
特許第3085959号 特許第3359964号
前記したようにアスベストを溶融処理するには、電気炉等によって1500℃前後の高温に加熱しなければならず、施設費と電力費のコストが高くなってしまうという問題がある。また、作業服とか手袋,フィルタ類等の汚染物を埋め立て処理する場合にもアスベストをプラスチック袋に二重に密封入したり、堅固な容器に密封入してセメントなどによって固化して2メートル以上の深さに埋める必要があり、処理費が高くなるとともに時間の経過に伴って固化したコンクリートが破壊してアスベストが地中から流出したり飛散する二次公害発生の惧れがあって、無害化処理の完璧を期すことができないという課題がある。
そこで本発明は上記従来の問題点に鑑みて、社会的問題となっている健康破壊物質であるアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化処理するために、塩酸を利用してアスベストの無害化処理を低コストで実現できるアスベストの無害化処理方法を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、10%〜36%濃度の塩酸に所定時間浸漬した後取り出して、5%濃度以上のフッ化水素酸で表面を洗浄することにより、前記塩酸への浸漬工程中にアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に形成された二酸化ケイ素を溶解させ、その後再び10%〜36%濃度の塩酸に前記アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を浸漬することにより、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化処理するアスベストの無害化処理方法を基本として提供する
また、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、10%〜36%濃度の塩酸に所定時間浸漬した後取り出して、5%濃度以上のフッ化水素酸で表面を洗浄することにより、前記塩酸への浸漬工程中にアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に形成された二酸化ケイ素を溶解させ、その後再び10%〜36%濃度の塩酸に前記アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を浸漬し、前記した10%〜36%濃度の塩酸へのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質の浸漬と、5%濃度以上のフッ化水素酸での表面洗浄により、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質に形成された二酸化ケイ素を溶解させることを繰り返すことにより、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化処理する方法を提供する。更に、塩酸に浸漬することにより、セメント系物質を含むアスベスト含有物質からセメント系物質中のカルシウム化合物を液化させて除去する。そして、無害化処理した被無害化処理物を中和槽に導いて、アルカリで洗浄してから系外に廃棄する。
本発明にかかるアスベストの無害化処理方法によれば、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を10%〜36%濃度の塩酸に浸漬して浸潤させて一定時間経過させるとともに、塩酸への浸漬工程中において、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質の表面に二酸化ケイ素が析出されるため、塩酸への浸漬途中でアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を取り出し、5%濃度以上のフッ化水素酸で表面を洗浄することにより、塩酸に浸漬したアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に析出した二酸化ケイ素を溶解させることができる。その後再び10%〜36%濃度の塩酸に浸漬することにより、健康破壊物質として社会問題となっているアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化することが可能である。しかも従来のアスベスト無害化処理のように被無害化処理物を1500℃前後の高温に加熱しなくてもよいため、施設費と電力費等のコストを低廉化することができるとともに、埋め立て処理した場合のようなアスベストの地中からの流出,飛散等二次公害発生の惧れがなくなり、無害化処理の完璧を期すことができる。
アスベストの無害化処理時に、アスベストを浸漬するための処理槽は強制的に加圧も加温もされていないので高圧ポンプや加温設備等は不要であり、高圧や高温に起因する配管等の破損は防止される上、被無害化処理物が外部に飛散する問題は解消され、反応は全て処理槽の中で起こるクローズドシステムであるので二次汚染がないという効果が得られる。無害化されたアスベスト分解物は、脱水し、排水及び残渣を産業廃棄物として処理すればよい。
また、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質とアスベスト類似品との識別は目視では困難であり、X線回折法などによる分析をしないと識別が困難であって、回収時に混合されたりした場合に分別することは不可能に近いが、本発明によればアスベスト類似品が混入しても問題なく無害化処理することが可能である。
以下図面に基づいて本発明にかかるアスベストの無害化処理方法の最良の実施形態を説明する。本実施形態では被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、10%〜36%濃度の塩酸に浸漬し、所定時間保持することにより無害化処理すること、及び塩酸への無害化工程中において、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質の表面に二酸化ケイ素が析出されるため、塩酸への浸漬途中でアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を取り出し、5%濃度以上のフッ化水素酸で表面を洗浄することにより、前記塩酸への浸漬工程中にアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に析出された二酸化ケイ素を溶解させ、その後再び10%〜36%濃度の塩酸に前記アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を浸漬することを基本としている。
図1は本発明の第1実施形態を概略的に示すシステム図である。アスベスト製品として世上に存在し、その無害化が喫緊の課題とされているアスベスト製品の多くはセメントに代表されるカルシウムを含んだ材料を固化剤として用いるか、接着剤として用いることによってアスベストの特性を生かそうとしている。よって、本発明が無害化処理するアスベスト及び/又はアスベスト含有物質は純粋アスベストのほかに、アスベスト製品としてアスベストを含有したアスベスト含有物を含むものである。本発明の実施形態におけるアスベスト及び/又はアスベスト含有物質1(以下、アスベスト1という)の無害化処理は次のとおりである。
アスベスト1は、塊状や粒状等の取り扱いの容易なサイズに粉砕した後、バケット等のケースに収納して適宜の浸漬手段2によって、所定濃度の塩酸、好ましくは10%〜36%濃度の塩酸が貯留された処理槽Aに浸漬し、所定時間その浸漬状態を保持する。塩酸濃度が10%を割ると、フッ化水素酸を併用したとしても無害化処理に長期間を要することとなり、又36%濃度を超えると直ぐに揮発してしまい、取り扱いが困難となるため、一般的な塩酸濃度の上限である36%濃度までの塩酸を使用することが適当である。保持時間はアスベスト1の量や種類によっても左右されるが、アスベスト1が無害化されるまでの時間浸漬すればよい。なお、塩酸濃度は使用可能な濃度であれば、10%〜36%の濃度範囲外のものでも使用することは可能である。
経験値に基づいて、アスベスト1が無害化されたであろう時間を処理槽A内で保持した後、これを取出手段3によって処理槽Aから取り出して、X線回折分析法及び位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法によってアスベストの無害化の有無の判断4を行う。その結果無害化が完了している場合は、適宜の浸漬手段5によって、水酸化カルシウムCa(OH)の水溶液が満たされた中和槽6内に浸漬されて、無害化処理されたアスベスト1に付着した塩酸が中和され、取出手段7によって中和槽6から取り出されて、最終的に廃棄8が完了する。廃棄8の内容は、中和槽6から取り出した無害化が完了したアスベスト1を脱水し、排水と産業廃棄物として処理すればよい。なお、X線回折分析法及び位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法によるアスベストの無害化の有無の判断4は、中和槽6に浸漬し、中和が完了した後に行ってもよい。
無害化が完了したアスベスト1は、塩酸中において、マグネシウム分が液中に溶解し、二酸化ケイ素分が主に残渣となっている。これを水酸化カルシウムCa(OH)で中和することにより、フッ化カルシウム(CaF)とケイ酸カルシウム(CaSiO)に加水分解される。
前記したようにアスベスト1を塩酸を貯留した処理槽Aに浸漬するだけでも時間をかけることによって無害化処理をすることは可能である。しかしながら、処理槽Aの塩酸によるアスベスト1の分解の進行に伴って、アスベスト1の表面には二酸化ケイ素SiOが析出される。即ち、アスベストの表面が二酸化ケイ素で覆われてしまうため、塩酸とアスベストの接触が阻害されてしまう。そして、この二酸化ケイ素は不動体であり、塩酸では分解速度が遅くなってしまう。そこで、一定時間を経過した後に処理槽Aから取り出したアスベスト1を判断4により、浸漬手段9によって所定濃度のフッ化水素酸を貯留した処理槽Bに浸漬し、アスベスト1の表面をフッ化水素酸で洗浄して二酸化ケイ素を溶解させる。フッ化水素酸の濃度は二酸化ケイ素を溶解させることのできる濃度であればよく、具体的には5%濃度以上であれば十分である。処理槽Bへの浸漬は長時間を必要とせず、概ね3分から20分程度でよい。また、浸漬することなくアスベスト1の表面にフッ化水素酸を散布する等の他の手段を選択してもよい。要すれば、アスベスト1の表面の二酸化ケイ素がフッ化水素酸で溶解すればよい。この作業により、アスベスト1の表面にはアスベストが露出することとなる。
なお、フッ化水素酸単独、或いは塩酸と混合した水溶液もアスベストを分解・無害化することができるが、アスベスト1には、多くの場合セメントに代表されるカルシウム化合物が含まれているため、塩酸によってこれらカルシウム化合物を先に溶解させ、又塩酸による分解工程でアスベスト1の表面に析出する二酸化ケイ素を溶解させるために、安価に入手できる塩酸を主体とし、高価なフッ化水素酸を補助的に使用することが合理的であり、かつ、実用的である。
次に、処理槽Bから適宜の取出手段10によって取り出されたアスベスト1を、X線回折分析法及び位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法によってアスベストの無害化の有無の判断11を行い、分解・無害化が完了していない場合は、浸漬手段12によって、再び処理槽Aに浸漬され、以後必要に応じてこの作業を繰り返すことにより、アスベスト1を無害化処理することができる。即ち、処理槽Aの塩酸によるアスベスト1の分解→アスベスト1の表面への二酸化ケイ素の析出→処理槽Bのフッ化水素酸の洗浄による二酸化ケイ素の溶解→アスベストの露出→処理槽Aの塩酸によるアスベスト1の分解を交互に繰り返すのである。この処理槽Aの塩酸と処理槽Bのフッ化水素酸への浸漬を交互に行うことによって、アスベスト1の分解・無害化に要する時間を大幅に短縮することができる。
なお、前記判断4,11をその都度行うことなく、経験値に基づいて処理槽Aと処理槽Bへの浸漬を予め一定時間毎に所定回数繰り返してから行うことが実際的である。
また、処理槽Bから取り出した後の判断11によって無害化が確認できれば、浸漬手段13によって水酸化カルシウムCa(OH)の水溶液が満たされた中和槽6内に浸漬されて、無害化処理されたアスベスト1に付着した塩酸やフッ化水素酸が中和され、取出手段7によって中和槽6から取り出されて最終的に廃棄8が行われ、無害化処理が完了する。なお、浸漬手段2,5,9,12,13としては、アスベスト1を適宜のサイズに裁断し、バケット等のケースに収納して浸漬すればよい。
図2は本発明の第2実施形態を概略的に示すシステム図であり、前記第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。この第2実施形態では、第1実施形態と同様に、経験値に基づいて、アスベスト1が無害化されたであろう時間を処理槽A内で保持した後、これを取出手段3によって処理槽Aから取り出して、アスベスト1から、セメント系物質中のカルシウム化合物が塩酸に溶解して除去されていることを目視或いはその他の適宜の手段で確認し、判断4を行う。そして、セメント系物質の除去がまだ完了していない場合は、再び浸漬手段14にて処理槽Aに浸漬する。また、処理槽Aへの浸漬でアスベスト1の分解・無害化が完了している場合は、浸漬手段5によって、中和槽6へ浸漬する。
一方、判断4の結果セメント系物質の除去が完了している場合には、処理槽Aに所定濃度、具体的には5%濃度以上のフッ化水素酸を所定量添加する処理槽Aへのフッ化水素酸の添加15(好ましくは5重量%〜20重量%程度)を行い、塩酸とフッ化水素酸が混合された水溶液からなる処理槽Aダッシュを準備し、この処理槽Aダッシュに浸漬手段16によって、処理槽Aから取り出したアスベスト1を再び浸漬し、所定時間保持する。処理槽Aダッシュに添加されたフッ化水素酸の作用によって、アスベスト1の表面に析出した二酸化ケイ素が溶解されるとともに、塩酸とフッ化水素酸の相乗作用によってアスベスト1が分解・無害化される。なお、処理槽Aダッシュは処理槽Aを使用することなく、他の塩酸が貯留された処理槽にフッ化水素酸を添加してもよい。
その後、処理槽Aダッシュからアスベスト1を取出手段17によって取り出して、X線回折分析法及び位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法によるアスベストの無害化の有無の判断18を行う。無害化が完了している場合は、浸漬手段13によってアスベスト1を中和槽6に浸漬し、又無害化が完了してない場合は浸漬手段19によって、再び処理槽Aダッシュへ浸漬し、以後この動作を無害化が完了するまで繰り返す。
このように、塩酸によって、セメント系物質中のカルシウム化合物が塩酸に溶解して除去された後にフッ化水素酸を添加することにより、塩酸に比べて高価なフッ化水素酸の使用量を少なくし、効率的に分解・無害化を行うことができる。即ち、セメント系物質中のカルシウム化合物は塩酸によってもフッ化水素酸によっても溶解できるが、フッ化水素酸をアスベストの分解のみに作用させるため、添加の時期を遅らせたものである。
無害化処理すべきアスベスト製品としてのアスベスト1には多くの場合セメント成分が混入しており、塩酸(HCl)はセメント成分のカルシウムと反応して可溶性の塩化カルシウム(CaCl)を生成するため、セメント粒子が塩酸中に溶け出す。そのため、アスベスト含有物質としてのアスベスト1はCaClが抜けた後が穴となり、アスベスト1内のアスベスト繊維と塩酸が接触しやすくなる。
塩酸とセメント成分の酸化カルシウムとの反応は次の(1)〜(3)式のとおりである。
CaO + HO → Ca(OH) ………………………(1)
CaO + 2HCl → CaCl + HO ……………(2)
Ca(OH) + 2HCl → CaCl +2HO……(3)
そして、処理槽Aの塩酸への浸漬によるアスベスト1の基本的分解は以下(4)〜(6)式の反応式で進行することが考えられる。
[アスベスト/クリソタイル]
MgSi(OH)+6HCl=3MgCl+2SiO+5HO…(4)
[アスベスト/クロシドライト]
Na(Fe+,Mg)(Fe+)Si22(OH,F)+16HCl
→2Na(OH,F)+3(Fe+,Mg)Cl+2FeCl+8SiO+5HO+1/2O…………(5)
[アスベスト/アモサイト]
(Fe,Mg)Si22(OH)+14HCl→7(Mg,Fe)Cl+8SiO+8HO ……………(6)
上記の塩酸による分解によってアスベスト1の表面には、二酸化ケイ素SiOが析出する。この二酸化ケイ素SiOは不動体であって塩酸では分解速度が遅くなってしまう。そこで、二酸化ケイ素SiOの析出したアスベスト1の表面を処理槽Bのフッ化水素酸で洗浄することにより、次の(7)式の反応が生じて二酸化ケイ素SiOが溶解し、ヘキサフルオロケイ酸(HSiF)が生じる。
SiO+6HF=HSiF+2HO……………(7)
よって、再びアスベスト1の表面にアスベスト繊維が露出するので、これを処理槽Aの塩酸に浸漬して、或いは処理槽Aダッシュの塩酸とフッ化水素酸の混合水溶液で分解・無害化を行う。このように処理槽Aの塩酸への浸漬と、処理槽Bのフッ化水素酸による洗浄を必要回数繰り返すことにより、或いは処理槽Aから処理槽Aダッシュへの浸漬を行うことにより、アスベスト1を効率よく分解・無害化できるのである。
以下、本発明にかかるアスベストの無害化処理方法を実施して、アスベストとして60gのクリソタイル100%を36%濃度の塩酸1500gに浸漬して無害化処理した具体的な実施例1及び比較例1,2の概要,X線回折の結果及び位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法による結果を表1に示して説明する。位相差顕微鏡の撮影条件は、倍率100倍、浸液の種類はnD(屈折率)=1.550のものを使用した。この浸液を用いることでクリソタイルは赤紫から青色を示し、繊維が残っていたとしても赤紫〜青色の分散色を示していないものはクリソタイルではい。表1のX線回折分析結果において○はクリソタイルのピーク検出なしを、×はクリソタイルのピーク検出ありを示し、分散染色分析結果において、○はクリソタイル分散色なしを、×はクリソタイルの分散色ありを示している。
Figure 0005021280
[実施例1及び比較例1]
被無害化処理物として60gの純粋クリソタイル100%を36%濃度の塩酸1500gに浸漬して48時間後、及び72時間後に無害化の有無を判断した。48時間経過した段階で一度塩酸から取り出し、5%濃度のフッ化水素酸に3分間浸漬して、クリソタイルを洗浄し、その後再び塩酸中に浸漬した。X線回折の分析データを図5に、位相差顕微鏡を用いた分散染色の分析データを図6〜図8に示す。
塩酸に48時間浸漬した比較例1−1は、図6に示す分散染色写真データは、モノクロではあるが、カラーの原データでも赤紫〜青色の分散色を示しておらず、クリソタイルは検出されていない。しかしながら、図5に示すX線回折の分析データではクリソタイルのピーク(◇)が検出されており、クリソタイルは分解されていないことが判る。分散染色写真データにおいてクリソタイルが検出されないのは、塩酸による分解によってクリソタイルの表面に二酸化ケイ素SiOが析出して、クリソタイルの表面が覆われているためである。
一方、塩酸に48時間浸漬した後のクリソタイルをフッ化水素酸に3分間浸漬させた比較例1−2の分散染色写真データ(図7)において、図7はモノクロであるが、カラーの原データでは右半分に赤紫〜青色の分散色を示しているクリソタイルの繊維を発見することができる。これはクリソタイルの表面に析出した二酸化ケイ素をフッ化水素酸で溶解させることにより、再び表面にクリソタイルの繊維が露出していることを示している。よって、比較例1−2はX線回折の分析データによってもクリソタイルのピークが検出されている。
比較例1−2に示すフッ化水素酸で表面を洗浄したクリソタイルを再び塩酸に浸漬し、更に24時間保持してから取り出した実施例(HCL48時間浸漬+HF洗浄+HCL24時間浸漬)では、図5に示すX線回折の分析データにおいてクリソタイルのピーク(◇)が検出されておらず、又図8に示す分散染色写真データにおいてもクリソタイルが検出されていない(図8はモノクロであるが、カラーの原データにおいても赤紫〜青色の分散色を示していない)。そのため、クリソタイルを塩酸への浸漬とフッ化水素酸による洗浄とを併用し、72時間程度の時間によってクリソタイルを分解・無害化できることが判る。この結果、「石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止法等の一部を改正する法律」(平成18年法律第5号)によって採用された無害化処理の基準である「X線回折分析法」及び「位相差顕微鏡を用いた分散染色分析法」により分析した結果、アスベストが検出されないことが確実であることを充足している。
図3は浸漬時間とクリソタイルの残留量の関係を示すグラフである。図3に示すように比較例1−1において検出されたピークが、比較例1−2ではフッ化水素酸で洗浄することによって、極端に低下し、72時間経過した実施例でピークがなくなっていることが判る。即ち、フッ化水素酸による洗浄を併用することにより、塩酸を主体としつつ分解の速度を飛躍的に向上させることができる。更に、フッ化水素酸による洗浄の間隔を短縮したり、回数を増やすことによって、より早く効率よく分解・無害化することができるし、又高価なフッ化水素酸の使用を最小限として塩酸主体で分解・無害化することもできる。比較例1−1,比較例1−2及び実施例1はクリソタイル100%を使用して行ったが、セメント等のカルシウム化合物が混合されているアスベスト含有物質であっても同様に分解・無害化が行われる。
[比較例2]
被無害化処理物として60gの純粋クリソタイル100%を36%濃度の塩酸1500gに浸漬して48時間後、72時間後、96時間後、120時間後、168時間後における無害化の有無を判断した。この比較例2ではフッ化水素酸による洗浄や処理槽Aへのフッ化水素酸の添加は行わなかった。X線回折の分析データを図9に、位相差顕微鏡を用いた分散染色の分析データを図10〜図14に示す。
塩酸に48時間浸漬した比較例2−1のデータは、X線回折の分析データ及び分散染色写真データともに比較例1−1と同様であり、図10に示す分散染色写真データは、モノクロではあるが、カラーの原データでも赤紫〜青色の分散色を示しておらず、クリソタイルは検出されていない。しかしながら、図9に示すX線回折の分析データではクリソタイルのピーク(◇)が検出されており、クリソタイルは分解されていないことが判る。分散染色写真データにおいてクリソタイルが検出されないのは、塩酸による分解によってクリソタイルの表面に二酸化ケイ素SiOが析出して、クリソタイルの表面を覆ってしまうためである。
その後比較例2では、フッ化水素酸による洗浄を行わず、塩酸への浸漬を保持し、72時間(比較例2−2)、96時間(比較例2−3)、120時間(比較例2−4)、168時間(比較例2−5)経過時点において、塩酸から取り出してX線回折の分析データと分散染色写真データをそれぞれ測定した。分散染色写真データを示す図11〜図14においてはいずれも、モノクロではあるが、カラーの原データでも赤紫〜青色の分散色を示しておらず、クリソタイルは検出されていない。
一方、図9に示すように時間経過とともにクリソタイルのピークは確実に減少しているが、168時間経過後の比較例2−5においても僅かではあるがクリソタイルのピークが検出された。よって、クリソタイルの分解・無害化は比較例2−5の段階では完了していない。しかしながら、図3に示すように比較例2−1から比較例2−5に至るまで浸漬時間の経過とともに、確実にクリソタイルのピークは減少している。そこで、図4に示すようにクリソタイルのピークが0となる時間を推定したところ、図4において仮想線の減少曲線Sに示すように概ね16日前後にピークがなくなることが判る。推定値ではあるが、比較例2−6に示す16日前後において分解・無害化が終了することが判る。よって、時間をかければ安価な塩酸のみによって、クリソタイルを分解無害化することとなる。比較例2はクリソタイル100%を使用して行ったが、セメント等のカルシウム化合物が混合されているアスベスト含有物質であっても同様に分解・無害化が行われる。更に、クリソタイル以外のアモサイト,クロシドライトにおいても実施例1,比較例1,2と同様の傾向を示すものと考えられる。
上記した実施例は被無害化処理物として純粋クリソタイル100%を処理したものであるが、純粋アスベストを無害化処理できる以上、被無害化処理物がアスベストを含有したアスベスト含有物であっても、同様に無害化処理をすることが可能である。例えば、アスベスト含有物質としてのアスベスト−セメント系複合材料は、セメント系物質中のカルシウム化合物が塩酸に溶解して除去されるため、本発明を適用することにより、効率的に無害化処理できる。また、紐,テープ,布などの紡績品においても同様に無害化処理をすることが可能である。
更に、近時はアスベストの無害化処理のために使用した作業服等の被服類,マスクやヘパフィルター等も無害化処理が必要であるが、本発明によれば、これらにダメージを与えることなくアスベストのみを無害化処理でき、無害化処理後の被服類,マスクやヘパフィルター等を再利用することも可能である。特にポリエチレンやポリプロピレン等の本発明で使用するHCLやHFで溶解しない素材で製造されているヘパフィルター等は、アスベストの無害化処理後に再利用することが可能であり、資源の再利用の観点からの本発明は有意性を有する。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、塩酸を主体として、フッ化水素酸を併用することにより健康破壊物質として社会問題となっているアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化することが可能である。しかも従来のアスベスト無害化処理のように被無害化処理物を1500℃前後の高温に加熱しなくてもよいため、施設費と電力費等のコストを低廉化することができるとともに、埋め立て処理した場合のようなアスベストの地中からの流出,飛散等二次公害発生の惧れがなくなり、無害化処理の完璧を期すことができる。
また、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質とアスベスト類似品との識別は目視では困難であり、X線回折法などによる分析をしないと識別が困難であって、回収時に混合されたりした場合に分別することは不可能に近いが、本発明によればアスベスト類似品が混入しても問題なく無害化処理することが可能である。
本発明の第1実施形態を概略的に示すシステム図。 本発明の第2実施形態を概略的に示すシステム図。 浸漬時間とクリソタイルの残留量の関係を示すグラフ。 クリソタイルの塩酸への浸漬による推定処理時間を示すグラフ。 実施例1,比較例1−1,1−2にかかるX線回折の分析グラフ。 比較例1−1にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例1−2にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 実施例1にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例2にかかるX線回折の分析グラフ。 比較例2−1にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例2−2にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例2−3にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例2−4にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。 比較例2−5にかかる位相差顕微鏡を用いた分散染色写真。
1…アスベスト及び/又はアスベスト含有物質
A…処理槽A(塩酸)
Aダッシュ…処理槽Aダッシュ(塩酸+フッ化水素酸)
B…処理槽B(フッ化水素酸)
2,5,9,12,13,14,16,19…浸漬手段
3,7,10,17…取出手段
4,11,18…判断
6…中和槽(水酸化カルシウム水溶液)

Claims (4)

  1. 被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、10%〜36%濃度の塩酸に所定時間浸漬した後取り出して、5%濃度以上のフッ化水素酸で表面を洗浄することにより、前記塩酸への浸漬工程中にアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に形成された二酸化ケイ素を溶解させ、その後再び10%〜36%濃度の塩酸に前記アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を浸漬することにより、被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化処理することを特徴とするアスベストの無害化処理方法。
  2. 被無害化処理物としてのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質を、10%〜36%濃度の塩酸に所定時間浸漬した後取り出して、5%濃度以上のフッ化水素酸で表面を洗浄することにより、前記塩酸への浸漬工程中にアスベスト及び/又はアスベスト含有物質に形成された二酸化ケイ素を溶解させ、その後再び10%〜36%濃度の塩酸に前記アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を浸漬し、前記した10%〜36%濃度の塩酸へのアスベスト及び/又はアスベスト含有物質の浸漬と、5%濃度以上のフッ化水素酸での表面洗浄により、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質に形成された二酸化ケイ素を溶解させることを繰り返すことにより、アスベスト及び/又はアスベスト含有物質を無害化処理することを特徴とするアスベストの無害化処理方法。
  3. 塩酸に浸漬することにより、セメント系物質を含むアスベスト含有物質からセメント系物質中のカルシウム化合物を液化させて除去する請求項1又は2記載のアスベストの無害化処理方法。
  4. 無害化処理した被無害化処理物を中和槽に導いて、アルカリで洗浄してから系外に廃棄する請求項1,2又は記載のアスベストの無害化処理方法。
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