JP5021158B2 - コンポジット画像を供給するためにソース画像をスペクトル多重化し、そのコンポジット画像を表現し、このようなコンポジット画像を逆多重するためのシステムにおける光源−中性グレイ成分置換 - Google Patents

コンポジット画像を供給するためにソース画像をスペクトル多重化し、そのコンポジット画像を表現し、このようなコンポジット画像を逆多重するためのシステムにおける光源−中性グレイ成分置換 Download PDF

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Description

本発明は、コンポジット画像を供給するために複数のソース画像をスペクトル多重化し、そのコンポジット画像を表現し、1つ又はそれ以上のソース画像を復元するためにこのようなコンポジット画像を逆多重するための1つ又は複数のシステムに関する。
光源は、これら自体が射出した光により目に見えるが、物体及び材料は、これらがどのように入射光を修正するかに応じた状態で目に映る。物体の色についての感覚は、人間の網膜における感光性受容体を物理的に刺激することにより喚起される。この刺激は、約380から780ナノメートルまでの間の波長を含む可視スペクトルにおける電磁放射線で構成される。
知覚された物体の色は、(1)物体上に入射した光源により射出される光源のスペクトル強度分布、(2)照明された物体のスペクトル反射率又は透過特性による、光源のスペクトル強度分布の修正、(3)該物体からの修正された光による目における感光性受容体の励起、及び(4)該感光性受容体により生成された信号の脳による知覚及び解釈のような要因の組み合わせの結果である。
色の知覚は、感光性受容体の異なるスペクトル感度に帰する。色感覚の三色色度は、多くの異なるスペクトル分布が、同じ知覚された色を生成できることを意味する。物理的には異なるスペクトル分布であっても、同じ知覚を生成するこのような等価な刺激は、メタマーと呼ばれ、この現象はメタメリズムと呼ばれる。例えば、物体の知覚された色は、該物体が入射日光から入射人工光に移動されたときに、極めて著しく変化することになることが周知である。照明光源のスペクトルはまた、目が照明の差に対して行う相当な生理学的補正にもかかわらず、印刷画像の知覚された色に影響を与えることが周知である。異なる相対的スペクトル強度分布の光源は、従って、例えば、非常に狭帯域の又はほとんど単色の光を射出する光源が、非常に不良な色を表現するものとして考慮されるように、異なる色の表現特性を有することが周知である。
メタメリズムの概念によれば、2つの物体のそれぞれの色は、典型的には、これらの物体から生成されたスペクトル強度分布は異なるとしても、同一であるように見える。このようなスペクトル的には異なるが視覚的には同一である強度分布、又は刺激は、メタメル対として考慮される。3つのコーンの種類だけを用いて光を測定するため、これらの強度分布の差は識別不可能である。異なるスペクトル反射関数をもつ2つの物体は、1つの照明の下では色が適合するように知覚され、異なる照明の下では適合しないように知覚されることになる。
知覚された色の特定の態様は、画像を一色で印刷して、次いで、第1の画像に、ほぼ同じ見かけ上の明るさを有する異なる色のパターンを重ね刷りすることにより、画像を隠すのに用いられている。等しい明るさの隣接するゾーンは、これらが異なる色であっても、視覚的に配合されたように見え、従って、元の画像の知覚を混乱させる。
パターンを、特定の相関する色を有する1つ又はそれ以上のフィルタを通して視認できるようにし、含まれる色によって、このパターンが変化するように、異なる色でパターンを印刷することが公知である。さらに、文字を、重ね刷り関係にある異なる色で印刷し、この重ね刷りされた文字が一つの着色フィルタを通して視認されたときには、重ね合わされた特性の特定のものだけの外観を与え、第2の異なる色のフィルタを通して視認したときには、重ね合わされた特性の特定の他のものを現すことが周知である。このような手法は、情報を符号化(暗号化)して、パターンがデコードされて理解できるようになるまで、このパターンの情報コンテンとの認識を阻止するのに周知である。これらの手法は、販売促進のためのゲーム技術、及び文書の機密保護及び文書の検証用途に適用されてきた。
深さの知覚、すなわち、三次元の物体又は場面の知覚の錯覚を刺激することができる平らな二次元画像を表現する技術が知られている。両眼ステレオスコープ画像化を実行する装置は、両眼ビューア、視差立体画、レンズ状シートの両眼ステレオスコープ画像、及びポラロイドガラス又は色フィルタを用いる両眼ディスプレイを含む。自動立体視は、視差パノラマグラム、レンズ状シートの三次元画像化、投影式三次元ディスプレイ、及び一体的写真を含む。浅浮き彫りのステレオスコピーは、後続の視認のために、対応する色付きレンズを通して、それぞれの補色フィルタ(例えば、シアン及び赤色)を用いることにより、左右のほとんど同一の画像が色により符号化されて、刺激された三次元効果に対して、必要に応じて、画像を分離するよく知られたプロセスである。色付きめがねを通して視認した場合には、画像は合体してステレオスコピー感覚を生成する。符号化された画像の対は、典型的には、2つの補色において、わずかに異なる角度から取られた同じ物体の2つの画像として表現されるため、アナグリフとして知られている。
コンポジット画像を供給するために複数のソース画像をスペクトル多重化し、そのコンポジット画像を表現し、1つ又はそれ以上のソース画像を復元するために、このようなコンポジット画像を逆多重するための、システム又は複数のシステムに対して、満たされていない必要性がある。
スペクトル多重化とは、本明細書で使用されるときには、コンポジット画像内に複数のソース画像を符号化する処理を意味する。コンポジット画像表現とは、コンポジット画像を物理的な形態に表現する処理をいう。スペクトル逆多重とは、表現されたコンポジット画像を、ソース画像を見せるために、選択された所定のスペクトルエネルギ分布を有する少なくとも1つの光源に曝すことにより、復元されたソース画像がコンポジット画像から又はコンポジット画像内で識別可能にされるように、符号化されたソース画像のうちの少なくとも1つを表現されたコンポジット画像から復元する処理を意味する。
従って、本発明は、複数のソース画像をスペクトル符号化して、このスペクトル符号化された複数のソース画像をコンポジット画像内に形成し、コンポジット画像を物理的な形態に表現し、復元されたソース画像が識別可能にされるように、表現されたコンポジット画像から少なくとも1つの符号化されたソース画像を復元するための方法及び装置に関する。例えば、表現されたコンポジット画像が、ソース画像が符号化された所定のスペクトル強度分布を有する光源の1つに曝されるとき、ソース画像は、観察者により視覚的に検知可能になる。
所定のソース画像は、複数の色素の画像平面の1つ又はそれ以上における対応する画素値に対する各ソース画像画素を表すマッピング値によりスペクトル符号化される。コンポジット画像は、スペクトル多重化された(SM)画像平面に形成することができ、この平面は、任意の数の異なる画素パターンを有することができ、その主な特徴は、SM画像平面がスペクトル多重化されることである。一般に、「SM」画像平面の各位置では、1つ又はそれ以上のスペクトル成分を有する画素値が存在することができ、どのスペクトル成分が存在するかは、ソース画像を記述する分離画像平面の1つにおける対応する画素のグレイレベルに依存する。或いは、各画素が1つより多いソース画像平面からのカラー分離画像データを表すカラー値を含むSM画像平面をスペクトル多重化することができる。
複数の単色分離画像は、コンポジット画像内で組み合わされるように設計されており、このコンポジット画像は、次に、サブストレート上に堆積される1つ又はそれ以上の色素の量を制御することになる。例えば、各色素は、コンポジット画像のそれぞれの色素画像平面に割り当てられ、それぞれの色素画像平面内の色素値は、表現されたコンポジット画像に堆積された色素の相対量を表すことができる。表現されたコンポジット画像は、表現装置により、サブストレート上の所定の区域に渡り選択的に堆積されたシアン、マゼンタ、イエロー、及び黒色のような色素を用いて表現することができる。
複数の色素画像平面から成るコンポジット画像は、コンポジット画像ファイルとして格納又は送信することができる。次に、識別された色素又は色素のアレイを使用してサブストレート上のコンポジット画像を表現する命令と共にコンポジット画像ファイルを表現装置に供給することにより、コンポジット画像を物理的に実現することができる。従って、表現装置の適切な一実施形態は、デジタルカラー電子写真プリンタを含む。
考察される符号化の別の実施形態においては、各ソース画像のマッピングは、コンポジット画像の構成、表現、又は逆多重に及ぼす以下のもの、すなわち、(a)色素/光源相互作用に対する人間の視覚的応答の三色色度、(b)色素がサブストレート上で結合されたときに複数の色素の相互作用を特によく表すスペクトル特性のような、コンポジット画像を表現するために選択された色素のスペクトル特性、及び(c)ソース画像を復元するためにソース画像を照明するのに使用されることになる狭帯域光源のスペクトル特性のうちの1つ又はそれ以上の影響を補償するための本明細書で説明する判断結果に従って実行することができる。
コンポジット画像内でのソース画像の符号化は、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェア−ハードウェア実装の組み合わせと併せて、本明細書の教示に従って達成することができることが理解されることに疑いの余地はない。
従って、本発明は、複数のソース画像をスペクトル符号化するため、及びコンポジット画像内に、スペクトル符号化された複数のソース画像を与えるためのシステムに向けられる。
本発明は、更に、コンポジット画像をサブストレート上に表現するためのシステムに向けられる。コンポジット画像は、堆積された色素の単一の複雑な表現されたパターンとして実現することができ、少なくとも1つの色素は、特定のスペクトル反射特性に利用され、特に、狭帯域の吸収特性に利用される。
本発明は、更に、表現コンポジット画像内で符号化された1つ又はそれ以上のソース画像をスペクトル逆多重するためのシステムに向けられる。ソース画像は、表現されたコンポジット画像が、ソース画像が符号化された選択されたスペクトル強度分布を有する補完的光源による照明を受けたときに復元することができる。
本発明の1つの実施形態においては、表現されたコンポジット画像内のソース画像は、コンポジット画像が、選択された狭帯域のスペクトル強度分布を有する少なくとも1つの光源の制御された照明場により照明されたときに復元することができる。
本発明の別の実施形態においては、複数の異なる絵によるソース画像を表すソース画像データは、コンポジット画像を表す二次画像データを形成するように、スペクトル的に符号化することができる。コンポジット画像は、堆積された色素の単一の複雑な表現されたパターンとして実現することができ、少なくとも1つの色素は、特定のスペクトル反射特性に利用され、特に、狭帯域の吸収特性に利用される。ソース画像は、従って、少なくとも1つの狭帯域吸収性色素の少なくとも1つを用いることにより、サブストレート上に記録されるコンポジット画像を与えるようにスペクトル多重化される。
典型的には、少なくとも2つのソース画像が符号化されたコンポジット画像に関しては、第1及び第2のソース画像の少なくとも1つは、表現されたコンポジット画像が周囲白色光のような広帯域照明条件に曝されている間は、そのようには容易に認識されない。すなわち、表現されたコンポジット画像が、スペクトル逆多重プロセスを受けるまでは、表現されたコンポジット画像は、ある程度は、視覚的に混乱しており、観察者が、表現されたコンポジット画像を助けなしで視認することにより、ソース画像の1つ又はそれ以上を認識することは、実質的に不可能である。或いは、ソース画像の1つ又はそれ以上は、広帯域照明条件において、表現されたコンポジット画像における視覚混乱を避けるか又は減少させるように符号化することができ、従って、表現されたコンポジット画像が周囲白色光又は同様の広帯域光源を受けているときに、表現されたコンポジット画像においてより見えるようになり、表現されたコンポジット画像が補完的光源を受けているときには、混乱するか又は検知困難になる。
本発明の別の実施形態においては、狭帯域吸収特性を考慮して選択された色素は、補完的狭帯域光源を受けたときに暗く見えるように、及び特定の色素のスペクトル吸収帯域の実質的に外にあるスペクトル強度分布を有する異なる光源を受けたときには明るく見えるように採用することができる。例えば、シアン色素は、赤色光の吸収を考慮して選択することができ、従って、シアン色素からなる表現されたコンポジット画像の領域は、赤色光の下で高度な暗さを示す。シアン色素は、青色光の下で低い暗さを示し、緑色の下では中間の暗さを示す。同様に、マゼンタ色素は、緑色光の下で高度な暗さを示し、赤色光の下では低い暗さを示し、青色光の下では中間の暗さを示す。イエロー色素は、青色光の下で高度な暗さを示し、赤色光の下では低い暗さを示し、緑色光の下では中間の暗さを示す。
本発明の別の実施形態においては、シアン、マゼンタ、及びイエロー色素、及び可視スペクトルの赤色領域、緑色領域、及び青色領域においてそれぞれのスペクトル分布を有する補完的光源を用いることにより、それぞれの色素の各々を用いて、それぞれのソース画像を符号化し、表現することができ、対応するソース画像の各々は、表現されたコンポジット画像が補完的光源による照明を受けたときに、表現されたコンポジット画像内で識別可能になる。
複数のソース画像をスペクトル多重化するシステムの実施形態は、複数のソース画像を表す画像データを受け取るため、及び該画像データを処理して複数のソース画像をコンポジット画像データ信号に符号化するためのスペクトル多重器を含む。スペクトル多重器の1つの実施形態は、複数のソース画像を表す画像データファイルを受け取り、該画像データファイルをコンポジット画像データファイルとして符号化するコンピュータ形態、及び、該コンピュータに接続されたコンポジット画像ファイル格納装置及び/又は送信手段の形態で設けられる。
コンポジット画像を表現するシステムの実施形態は、コンポジット画像データファイルを受け取るスペクトル多重化のため、及びサブストレート上の対応するコンポジット画像を表現するためのシステムに応答する画像記録装置を含む。画像記録装置の1つの実施形態は、コンポジット画像ファイル格納装置及び/又は送信手段に接続されたプリンタ形態で設けることができ、コンポジット画像をサブストレート上に印刷する。プリンタの実施形態は、補完的光源を受けたときの見かけ上の暗さを考慮して選択された、シアン、マゼンタ、イエロー、及び黒色顔料、インク、又は染料の形態の色素を含むことができる。
表現されたコンポジット画像をスペクトル逆多重するシステムの実施形態は、表現されたコンポジット画像を、放射線エネルギの選択可能な帯域の少なくとも1つにおいて選択されたスペクトル強度分布を有する入射光スペクトルに曝すスペクトル逆多重器を含むことができる。典型的な実施形態においては、このような選択可能な帯域は、可視光スペクトルの長、中間、短(LMS)波長帯域に対応するものと想定される。従って、スペクトル逆多重の作動の第1のモードは、表現されたコンポジット画像を、それぞれが3つの波長帯域の第1のものに位置されるスペクトル強度分布を示す第1の光源に当てるように用いることができ、少なくとも1つの復元された画像(第1のソース画像を示す)は、正規化カラー画像を形成するように復元される。第2の任意的なスペクトル逆多重の作動モードは、表現されたコンポジット画像を、3つの波長帯域の残りの他のものに位置するスペクトル強度分布を示す第2の光源に当て、第2のソース画像が復元される。
スペクトル逆多重器は、手動制御又はコントローラに応答する光源ソース、及びコントローラにより与えられる光源のソース制御信号による制御に応答する光源ソースを含むことができる。光源ソースの実施形態は、放射線エネルギの単一の又は複数の選択可能な帯域において望ましいスペクトル強度分布を与えるために1つ又はそれ以上の光源を含むことができる。特定の実施形態においては、可視部スペクトルの赤色領域、緑色領域、及び青色領域における所定のスペクトル強度分布に対応する放射線エネルギの3つの選択可能な帯域が与えられる。
コントローラの実施形態は、光源ソース制御信号の1つ又はそれ以上を生成する制御プログラムにより作動可能なコンピュータと、狭帯域光源の所定の照明場を生成するための光源ソース制御信号に応答する光源ソースとを含むことができ、これにより、サブストレート上の表現されたコンポジット画像は、照明場内に位置することになり、従って、望ましいスペクトル強度分布を示す1つ又はそれ以上の光源による照明に当てられるようになる。
表現されたコンポジット画像は、周囲白色光のような広帯域照明条件に曝されたときに、視覚混乱を示すことがあり、すなわち、表現コンポジット画像の外観は、そこで符号化されたソース画像の1つ又はそれ以上に対して、ある程度知覚可能な類似点を欠く。
本発明の特定の実施形態においては、表現されたコンポジット画像が広帯域の照明条件に曝されたときに、選択可能な範囲にまで視覚的に混乱して見えることが望ましい。従って、本発明は、表現されたコンポジット画像における視覚混乱を制御する方法及び装置に向けられる。
本発明の実施形態においては、光源−中性グレイ成分置換技術を、表現されたコンポジット画像における色素に共通の見かけ上の暗さに適用することができる。この光源−中性GCR技術は、一般には、本明細書において、与えられた色素を、選択された非中性色素であるか又は選択された中性色素及び非中性色素の混合物で置き換えることを含むものとして説明され、教示される。
置換色素の中性度は、光源依存であり、例えば、視覚混乱を増加させるためには、修正された光源−中性GCR技術は、典型的に、白色光の下では非中性であり、選択された1つ又はそれ以上の補完的光源の下では中性である置換色素を用いる。
従って、コンポジット画像の符号化及び表現においてこの光源−中性GCR技術を用いることは、表現されたコンポジット画像が周囲白色光のような広帯域照明条件に曝されたときに、表現されたコンポジット画像内の選択的な視覚混乱の量に有利に影響を与えることができる。表現されたコンポジット画像において非中性置換色素を選択的に用いることは、表現されたコンポジット画像内で、(白色光の下のとき)或いは別の方法によって黒色のような中性置換色素を用いて得られるより、大きな視覚混乱をもたらすことができる。このことは、広帯域照明条件の下で高濃度の黒色色素に起因する。従って、広帯域照明条件の下で非中性である置換色素は、このような条件においては大幅に少ない濃度を示すものとなる。
本発明の別の実施形態においては、考察される光源−中性GCR技術において用いられる部分的GCR成分(frac)を空間的に変調して、表現されたコンポジット画像における視覚混乱の範囲に空間的変動をもたらすことができる。
本発明の別の実施形態においては、周囲白色光のような広帯域照明条件における復元のために、光源−中性GCR技術に用いられるグレイ成分置換部分を空間的に変調して、表現されたコンポジット画像内のそれぞれのソース画像を符号化することができる。例えば、部分的GCR成分(frac)は、所望のソース画像による画像単位の空間依存度を有することができる。その結果もたらされる表現されたコンポジット画像が白色光を受けたときには、所望の画像は視覚的に認識可能になる。
コンポジット画像の符号化及び表現におけるこの光源−中性GCRの特定の実施形態において実現される利点は、表現されたコンポジット画像から復元された画像のダイナミックレンジが増加することを含む。
この特許又は出願ファイルは、少なくとも1つの色で描かれた図面を含む。色付き図面をもつこの特許又は特許出願出版物のコピーは、要求及び必要な料金の支払いがあれば、官庁から与えられる。
<色>−色は、3つの主要な知覚的な属性により独自に説明することができ、これはすなわち、色が、赤色、オレンジ、イエロー、緑色、青色、又はパープル(又は連続体におけるいくつかの点)のような通常の色の名前の1つによる属性を有するかどうかを示す色合い、この色合いが明らかである程度を示す彩度、及び或る区域が光を示すように見える程度を示す明るさである。視認のために物体を照明するのに用いられる光源は、典型的には、これらの放出スペクトルにより特徴付けられ、減少された程度においては、これらの色温度により特徴付けられ、このことは、黒体放射体と同様なスペクトルをもつ特徴付けされていない源に対して主として関連がある。例えば、Hunt,R.W.G.の色の測定、Ellis Horwood、1991年、及びMillmeyer及びSaltzmanの色技術の原理、第3版(Roy S.Berns)、John Wiley&Sons、2000年を参照されたい。
<色度>−白色であるか又は透過性であるように見える同様に照明された区域の明るさの比率として判断される区域の彩度。
<色素>−染料、顔料、インク、又は色を材料に付与するのに用いられる他の薬品。ほとんどの着色トナーのような色素は、2つの主要な物理現象、すなわち吸収及び散乱を通して、これらが入射照明から受け取る光のスペクトル強度分布を改変することにより、色を付与する。色は、入射光のスペクトル的選択吸収及び散乱により生成される一方で、残りの光の透過を可能にする。狭帯域(吸収性)色素は、スペクトルの可視領域における実質的に狭い領域に位置する吸収帯域を示す。シアン、マゼンタ、及びイエローの色素は、赤色、緑色、及び青色のスペクトル領域のそれぞれを選択的に吸収する狭帯域色素の例である。ほとんどの着色トナーのようないくつかの色素は、透過モードで作動可能な染料によって色を付与する。他の好適な色素は、反射モードで作動することができる。
<コンポジット画像>−複数の重ねられた(又は組み合わされた)色素の画像平面の複合物として形成された画像を表す価値のアレイ。ソース画像を、ここに述べられるように符号化して、その結果もたらされる画像平面を組み合わせて、コンポジット画像を形成することができる。表現されたコンポジット画像が、選択されたスペクトル強度分布を有する相補的光源に曝される場合には、該表現されたコンポジット画像におけるすべての色素の組み合わされ濃度は、特定の色素及びその相補的光源によって、本来は区別するのが難しいか、又は反対である少なくとも1つのソース画像を現す。
<濃度(光学)>−画像の暗さの程度。より高い濃度の値は、より大きな暗さを表す。数学的には、光学濃度は、反射率及び透過率の負の対数として定義される。スペクトル濃度は、従って、反射/透過スペクトルの負の対数である。
<色合い>−視覚的感覚の属性であり、これにより、或る区域が、知覚された色、すなわち赤色、緑色、イエロー、及び青色であるか又はこれらの組み合わせの1つと同様に見える。無彩色は、色合いのない知覚された色であり、有彩色は色合いをもつ知覚された色である。例えば、Fairchild、Mark D.の色外観モデル、Addision Wesley、1998を参照されたい。
<全領域>−色の範囲、典型的には、装置により生成することができる色の範囲。
<グレイスケール>−光から暗闇に進んだ一連の階調を表す画像データ。
<グレイ成分置換(GCR)>−画像に印刷する際に、他の成分の色素の通常の暗さの一部を置き換えるのに置換色素を用いる技術。
<画像>−画像は、2次元のフォーマットにマッピングされた画素のアレイ又はパターンとして説明することができる。各画素における強度は、画像を表すアレイとして格納することができる数値に変換される。画像を表す数値のアレイは、画像平面と呼ばれる。単色の又は黒色及び白色の(グレイスケール)画像は、アレイにおける画素値の位置が画像における画素の位置に対応する二次元アレイとして表される。マルチカラーの(多色の)画像は、多数の二次元アレイにより表される。三色構成においては、各々のアレイが原色の1つの表す。色画像のデジタル処理においては、個々の色分離は、位置及びグレイ値により定義される複数の個別要素(「画素」)をもつデジタル画像として表される。このようなシステムにおいては、グレイ値は、多数の可能性のある状態又はレベルにおける1つのレベルとして説明される。2つより多い異なるレベルが、画像の記述に用いられている場合には、これらのレベルは、(実際の色とは関係なく)「グレイ」と呼ばれて、画素値が最大グレイレベルと最小グレイレベルとの間のどこかにあることを示す。
<光源>−相対的なスペクトル強度分布により指定される入射光量であり、典型的には、所定のスペクトル強度分布を有する光源により与えられる。狭帯域の光源は、実質的に、スペクトルの狭い領域に限定されるスペクトル強度分布を有する光源である。この領域の帯域幅は、LASER源に対する極めて狭いものから、帯域制限された色フィルタを通して透過される自然光又は人工光のような狭帯域光源まで変化することができる。赤色、緑色、及び青色の光の例が図2に示されており、これは、典型的なCRTにおいて活性された赤色、緑色、及び青色の蛍光体から取得されたスペクトル強度分布を示す。特に、所定の色素と相互作用するように設計された光源は、補完的なものであると言われ、逆もまた同様である。補完的光源は、典型的には、特定の色素のスペクトル吸収帯と実質的に対応するスペクトル強度分布を示す。
<画像平面>−画像データの二次元表現。ここで用いられる大文字のC、Y、M、Kは、単色画像であるか又は多色の(マルチカラーの)画像の分離可能な成分を表す二次元アレイの値を示すのに用いられる。二次元アレイの値は、さらに、「平面」と呼ばれる。例えば、Y平面は、或る画像のすべての位置(画素)においてイエロー成分を表す二次元アレイの値のことをいう。
<画像化装置>−画像データを格納し、伝送し、且つ処理する装置を含む、画像を生成、捕捉、表現、又は表示することができる装置。色画像化装置は、色の属性情報を利用する能力を有する。
<明度>−輝度に対する知覚的応答であり、L*と示され、輝度の修正された立方根としてCIEにより定義される。通常の表記は、完全な黒色から完全な白色までに渡る中性グレイスケールと関連する色の明度又は暗さを示す。
<中性>−際立った色合いのないことを説明する色の品質。中性色素は、広域の白色照明を受けたときに、中性色の知覚を生じさせる。中性色の例は、黒色、グレイ、及び白色である。非中性は、際立った色合いを示す色のことをいう。非中性色素は、広域の白色照明を受けたときに、非中性色の知覚を生じさせる。通常の非中性色素の例は、シアン、マゼンタ、及びイエローである。
<原色>−通常は3色であり、組み合わせて、色混合モデル内の他の色の範囲を生成することができる。すべての非原色は、2つ又はそれ以上の原色の混合物である。赤色、緑色、及び青色(R、G、B)は、標準的な加法混色の原色である。シアン、マゼンタ、及びイエロー(C、M、Y、K)は、標準的な減法混色の原色である。黒色(K)色素は、可視スペクトルの全範囲に渡り、ほぼ一様に光エネルギを吸収し、色及びコントラストを高めるために、及び特定の印刷特性を改善するために加えることができる。シアン、マゼンタ、及びイエローは、赤色、緑色、及び青色それぞれの減法混色の補色であり、これらは、可視スペクトルの長波長帯、中波長帯、短波長帯のそれぞれにおける光エネルギを吸収して、該可視スペクトルの他の領域は変化させないまま残す。個々のCMY色素の吸収帯は、重なり合うものではなく、スペクトルの可視領域を完全にカバーすることが理想的である。実際のCMY色素は、これらのブロック染料仮定を満たすものではなく、その代わりに、これらの吸収スペクトルは、滑らかであり、その透過帯域において、ある程度の不要な吸収を含む。白紙、及び昇華型プリンタからのシアン、マゼンタ、イエロー、及び黒色色素(100%)についての反射スペクトルが図1に示される。赤色、緑色、及び青色は、シアン、マゼンタ、及びイエローそれぞれの補色である。
<飽和度>−明るさに比例して判断される或る区域の彩度。飽和度は、或る区域自体の明るさに対してその区域について判断されるが、色度は、白色に見える同様に照明された区域について判断される。
<減色モデル>−吸収のようなプロセスを通して光が減法されることによる色の生成であり、種々の百分率の減法混色の三原色(シアン、マゼンタ、及びイエロー)を組み合わせることにより色が生成される色モデル。
本発明の一般的な理論に対する導入
色を生成するための2つの主要なモードは、スペクトル的選択光を、場合によっては実質的に光がない暗い背景に加える加法混色と、源により射出された光からの光エネルギをスペクトル的に選択減色することにより生成される減法混色とである。赤色、緑色、及び青色の光は、典型的には、加法混色システムにおいて互いに混合される三原色として用いられる。減法混色システムにおいては、色素は、典型的には、減法混色の三原色として用いられる。これらの色素は、入射光の可視スペクトルの一部を選択的に吸収するか又は減法される一方で、残りの部分を透過させ。典型的には、シアン、マゼンタ、及びイエローの色素が用いられる。
印刷画像における色は、所望の色反応を統合するように選択された濃度において、サブストレート上の小さい区域に渡り堆積された、限定された組の色素の組み合わせによりもたらされる。このことは、画像のいわゆる「分離」を再生することにより、多くの印刷装置において達成され、この場合、各分離は、単一の原色の異なるグレイ値をもたらす。分離が互いに組み合わされると、フルカラー画像がもたらされる。
紙のシートのような反射性サブストレート上に堆積された色素は、第1のパスにおいて、選択的に、入射光を該サブストレート表面に透過し、次いで、透過された光は、該サブストレートにより反射されて、再び、第2のパスにおいて、該色素によりフィルタ処理され、従って、観察者により特定の色として知覚可能になる前に、付加的な選択吸収に遭遇する。さらに、色素は、ある程度の散乱を含み、印刷されたサブストレートにおける色素の色の外観は、存在する色素の量及び種類、及びこれらの吸収及び散乱特性の組み合わせにより判断されることが一般的である。
本発明の実施形態においては、減法混色の原色設定におけるほとんどの色は、シアン、マゼンタ、及びイエローの色素の異なる比率を用いることにより、画像において再生することができる。これらの色素の各々は、主として、その吸収特性により特徴付けられる。例えば、理想化されたシアンの色素は、一般には、赤色光又はスペクトルの赤色領域といわれる、約600ないし700nmの波長間隔に渡る吸収帯を有するものとして定義することができる。同様に、理想化されたマゼンタの色素は、一般には、緑色光又はスペクトルの緑色領域といわれる、約500ないし600nmの波長間隔に渡る吸収帯を有し、理想化されたイエローの色素は、一般には、青色光又はスペクトルの青色領域といわれる、約400ないし500nmの波長間隔に渡る吸収帯を有する。
シアン、マゼンタ、及びイエローの色素は、それぞれ、赤色光、緑色光、及び青色光を吸収する。シアン、マゼンタ、及びイエローの色素に対する理想化された吸収帯は、ブロック染料仮定といわれる。実際は、色素は、吸収帯における吸収の変化、理想化された制限を越えた吸収帯の延長、及び色素における散乱を含む、この理想化された反応から大幅な逸脱を示す。具体的には、(例えば、スペクトルの青色及び赤色領域におけるマゼンタの色素による吸収によって示されるような)或る色素の主要な吸収帯の外側のスペクトル領域における光の吸収は、不要な吸収と考えられる。CMYK印刷に用いられる典型的な色素の中では、マゼンタが、最も不要な吸収を示し、イエローが最もこれを示さない。黒色色素は、スペクトルの可視領域を通して一様に吸収し、節約、及び暗い領域の改善された表現の理由のために、組み合わされたCMYの置換として用いることができる。
従って、減法混色原理によれば、一枚の白紙のようなサブストレートの表面層において、シアン、マゼンタ、及びイエローの色素の濃度を変化させて、従って、この紙から反射された白色光の赤みを帯びた部分、緑みを帯びた部分、及び青みを帯びた部分の強度を変化させる手段を与えることができる。減法混色の原色画像の複製を生成するためには、3つの色素の濃度を、独立して、紙のサブストレート上の局部的な区域で、制御することができる。
色素又は基板のいずれであっても、すべての表面は、その最上層から、表面本体から反射されたものに加えられた入射光の特定の比率を反射する。最上層から反射された光は、光源と同じ色であり、従って、色の表面が白色光で視認されたときには、或る程度の白色光が、表面本体から反射された着色光に加えられ、従って、彩度が減少される。ほとんどの表面は、さらに、ある程度の光沢を示し、このことは、照明が指向性である場合には、表面の最上層から反射される白色光は、主として単一の方向に制限され、従って、視認角度及び照明角度によって、画像の外観をある程度改変させる。
物を見る普通の照明の下では、目は、反射率が最も高い白紙に通常相当する白色点に適応し、異なる色は、異なる色素の組み合わせで作られたプリントに対して目によって見ることができる。しかし、CRTモニタ単一電子銃により励起された蛍光体から得られた照明のような比較的狭い帯域の照明の下では、目は、色を区別することができない。従って、狭帯域照明で見た画像は、グレイレベルの変化のみで色度がほとんどないか又は全くないように見える。複数の色素の各々の吸収特性は、異なるスペクトル帯域で異なるので、一連の異なる狭帯域照明を受けるときの各色素のそれぞれの反射率(又は、濃度)はまた、グレイレベルが変化するように見えることになる。
本発明の実施例は、従って、特定の狭帯域光源とその対応する(補間的)色素(特に、一般的に印刷に使用される色素)との間の相互作用、及び、狭帯域スペクトル強度分布を有する光源で照明された画像を目が検知する方法を探求するものである。本明細書で説明する方法は、任意の数の光源及び色素に応用されるように一般化することができ、単純化のために、本発明は、カラー印刷用途で一般的に使用されるシアン、マゼンタ、イエロ−、及び黒色の色素、及び、CRTベースの光源により一般的に発生する狭帯域の赤色光源、緑色光源、及び青色光源と関連させて説明する。従って、本明細書は、「CMYK」原色のような色素のアレイに従って符号化された単色ソース画像及び多色ソース画像の処理に関するものである。しかし、本発明のスペクトル多重化において使用される代替スペクトルスキームが存在することは、当業者には明らかであると思われる。代替案には、「RGB」原色、又は橙色及び緑色のような高忠実度色素を使用するシステムのような、カラー表現に対して「CMYK」以外の原色色素を使用するカラーシステムが含まれるであろう。
本発明の一般的理論は、プリンタのようなカラーハードコピー出力装置の形態の表現装置、及び、従来のカラー画像化で使用されるものと類似の技術用語を使用する数学的フレームワークと関連させて理解することができる。M個の色素を使用するカラーハードコピー出力装置を考察する。この装置からのプリントは、N個の異なる光源
Figure 0005021158
の下で見られる。K個の観察灯の下でのプリンタの輝度特性は、所定の画素位置でのM個の色素の各々について使用される制御値
Figure 0005021158
と、N個の光源の各々の下で所定の画素位置で生成される輝度との間の関係により与えられる。これは、i=1,2,...Nのときに、N個の関数の組として示すことができる。
i(A1,A2,...AM)=i番目の照明Liの下での色素制御値A1,A2,...AMを有する領域の輝度
以下の説明では、所定の色素に対する制御値0は、その色素の印刷がないことを表すと仮定される。この約束事は、本発明の要件ではなく、表記法上の単純化のために使用するに過ぎない。
i(A1,A2,...AM)=i番目の照明Liの下での色素制御値A1,A2,...AMを有する領域の輝度
以下の説明では、所定の色素に対する制御値0は、その色素の印刷がないことを表すと仮定される。この約束事は、本発明の要件ではなく、表記法上の単純化のために使用するに過ぎない。以下の説明は、輝度の特徴付けのみの場合に限定されるが、それは、狭帯域照明の下では、目は、主として輝度の違いを見て、大半の色の違いを区別することができないからである。尚、本明細書で説明する輝度は、概念的には標準的な使用法、すなわち、知覚された光エネルギの尺度としての使用法に一致するものであるが、その定義は、従来の使用法に限定されず、本明細書で同じく説明する特殊な視覚状況を包含するように拡大される。特に、狭帯域照明の下では、特定の視覚的な効果は、ソース画像の知覚に影響を与える。これの特定の事例は、低い光レベルでのスペクトルの青色領域内の感度の増加を引き起すプルキニェ効果であり、一般に、青色光及びCRT照明の下で物を見ることと特に関連する場合がある。このような状況で必要とされる測光法及び測色法からのいくつかの高度な概念については、例えば、G.Wyszecki及びW.S.Stilesによる「カラーサイエンス:概念及び方法、定量的データ及び公式」、第2版、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ出版、1982年)に説明されている。
本発明の方法は、コンポジット画像内に符号化されたソース画像の多重化、表現、及び逆多重を通じた復元に関する。復元される1つ又はそれ以上のソース画像は、光源の各々の下で目標とされる空間的輝度分布により説明されると仮定される(ただし、代替的には、輝度/濃度に変形することができる他の任意の同等な仕様を使用することができる)。従って、指定されたN個の画像が存在し、x,yを2つの空間座標とすると、Yi(x,y)は、i番目の光源Liの下で生成したい所望の輝度値である。以下で論じる際の表記法の単純化のために、空間依存度は、説明内容が各画素位置に独立して適用されると理解して、以下の説明では落とされることがある。
基本的な方法を記号で検証するために、シアン色素及びイエロ−色素で表現されたコンポジット画像の単純化された例を考察する。以下の単純化された例では、「RGB」濃度の加算性が仮定されている。これは、原則の単純な図示を目的としたのものに過ぎず、本発明を制限することを意図するものではない。この近似が無効であるような状況では、更に精密な仮定を行うことができる。この例では、C、M、Y、K、及び、R、G、Bは、それぞれ、色素及び光源を示し、上付き文字は光源、下付き文字は色素を示すことになる。以下のように仮定する。
R=R照明の下で知覚された画像の濃度
B=Bの下で知覚された画像の濃度
C R=Rの下での濃度C分離
C B=Bの下での濃度C分離
Y R=Rの下での濃度Y分離
Y B=Bの下での濃度Y分離
R光源又はB光源で照明されたとき、知覚された全濃度は、以下のように近似することができる。
Figure 0005021158

Figure 0005021158
従って、本方法は、所定のスペクトル強度分布を有する第1の光源を受けるときには特徴的に低い濃度の色素を探求し、異なるスペクトル強度分布を有する第2の光源を受けるときには、同じ色素により示された特徴的に高い濃度の色素を探求する。従って、少なくとも1つの知覚可能な異なるソース画像(特定の色素の使用により表現されたコンポジット画像内に符号化される)は、第1の光源を受けるときは、観察者には知覚不能(又は、ほぼ知覚不能)となるが、第2の光源により照明されたときは、観察者には知覚可能に識別可能である。観察者によりソース画像が知覚されると、ソース画像を理解することができ、それにより、コンポジット画像に埋め込まれた情報、又はコンポジット画像自体を容易に理解することができる。
全領域マッピング、ダイナミックレンジ、及び色素の相互作用の判断
上記で呈示した例では、色素の相互作用は全く無視できると仮定された。この仮定は、大半の実際的な色素に関しては真ではなく、従って、更なる考察が必要とされる。
赤色及び緑色光源の下でその後に照明するために、C及びM色素を使用して生成される表現されたコンポジット画像の場合を考察する。単純にするために、以下の説明では、赤色、緑色、及び青色帯域濃度の加算性を仮定しており、この近似が成り立たない状況に対する一般的な場合はその後で説明される。第1のソース画像は、主としてコンポジット画像のシアン成分から復元することができ、第2のソース画像は、主としてマゼンタ成分から復元することができるが、これらの色素による不要な吸収は、観察者により認識できるアーチファクトを回避するために補正されることが好ましい。画素位置(x,y)における赤色照明の下での全濃度は、
Figure 0005021158
のように近似することができ、緑色照明の下での全濃度は、
Figure 0005021158
のようであるが、ここで、
Figure 0005021158
は、画素位置(x,y)での色素Uによる光源Vの下の視覚濃度を表す。

Figure 0005021158
及び
Figure 0005021158
は、不要な吸収を表す。最も単純な場合では、色素のその補完的光源の下での吸収は、1)所望の画像を復元するため、及び、2)コンポジット画像に存在する1つ又は複数の他の色素による不要な吸収を補正するための2つの目的に使用されると仮定することができる。従って、マゼンタ色素は、緑色照明の下で見られる所望の画像を生成するために、また、シアン色素の不要な吸収を補正するために使用することができ、シアン色素は、赤色照明の下で所望の画像を生成するために、また、赤色照明の下でのマゼンタの不要な吸収を補正するために使用することができる。
不要な吸収を補正するために使用される部分は、この望ましくない吸収を知覚不能にするか、又は、ほとんど知覚不能にするために、一定の空間濃度をもたらすように、不要な吸収と結合するべきである。以下のように決められるd1C R(x,y)が赤色の下でマゼンタの不要な吸収を補正するために使用されるシアン濃度の部分を表すものとする。
Figure 0005021158
赤色照明の下でのシアンの残り濃度による寄与は、
Figure 0005021158
である。尚、全濃度は、これらの成分を用いて以下のように書くことができる。
Figure 0005021158
従って、赤色照明の下での全体的な視覚濃度は、空間的に変化する濃度パターン
Figure 0005021158
が重ね合わされたqRという一定の背景濃度に相当する。この空間変動パターンは、赤色照明の下で見られるものであり、従って、赤色照明の下で見られる第1の多重化画像を表すはずである。
同様の方法で、緑色照明の下でのマゼンタの濃度の寄与は、
Figure 0005021158
で与えられる緑色照明の下でのシアンの不要な吸収を補正するために使用される成分
Figure 0005021158
と、
Figure 0005021158
を満足する残りの成分
Figure 0005021158
とに分解することができる。
従って、緑色照明の下での全体的な視覚濃度は、
Figure 0005021158
という空間的に変化する濃度パターンが重ね合わされたKGという一定の背景濃度に相当する。この空間変動パターンは、赤色照明の下で見られるものであり、従って、緑色照明の下で見られる第2の多重化画像を表すはずである。

Figure 0005021158
及び
Figure 0005021158
は、2つの多重化画像に対応する濃度の視覚的変動を表すことから、それらのダイナミックレンジを最大化することが望まれる。色素は、単に正の濃度を付加することができるのみであるから、この要件は、必要な方程式と、色素は単に正の濃度を付加することができるのみという物理的な制約とを満足させる条件で、表現qR及びqGを最小化することに変形される。従って、上述の方程式が実行可能であるqR及びqGの最小の実行可能な値を判断することが望まれる。
更に別の解説のために、他の色素の不要な吸収を補正するために追加される色素の量は、それ自体は不要な吸収の無視できる量に寄与するに過ぎない(その値が小さいために)という第1次近似を使用する。この仮定は、シアンの不要な吸収を相殺するために使用されるマゼンタの成分が、緑色の下で不要な吸収に寄与するが無視できるほどであり、また、マゼンタの不要な吸収を相殺するために使用されるシアンの成分が、青色の下での不要な吸収に寄与するが無視できるほどであることを意味する。この仮定は、単に説明のために使用され、実際上は、高次の効果を説明するために適切な量を反復的に判断するか、又は、適切なモデル/「LUT」を使用することができる。この単純化するための仮定を用いて、赤色照明の下での所望の空間変動パターン
Figure 0005021158
に関して達成可能な範囲は、qR
Figure 0005021158
との間であり、全濃度変動又はダイナミックレンジは、
Figure 0005021158
である。同様に、緑色照明の下で利用可能な全濃度範囲は、
Figure 0005021158
である。
表現qR及びqGに関する一組の実現可能な値は、以下のように決めることができる。
Figure 0005021158

Figure 0005021158
として求めることができる。
これは、以下のように考えることができる。赤色光下の背景濃度qRは、マゼンタから有することができる最大不要濃度に等しい。シアン濃度成分
Figure 0005021158
は、各画素でのシアン及びマゼンタの組み合わせが濃度qRを有するように注意深く設計され、これは、マゼンタが100%の場所(255デジタルカウント)にはシアンを置かず、マゼンタが100%よりも少ない画素ではqRまでの濃度を構成するのに適切な量のシアンを置くことにより達成することができる。同様の論拠が、赤色照明の下でのシアンの不要な吸収を補正するマゼンタ濃度成分
Figure 0005021158
に適用される。
先に定義された表記法及び用語を用いて、一般的な多重照明画像化問題は、以下の数学的問題に変えられる。すなわち、
N個の異なる光源の下での所望の輝度値に相当するN個の輝度値
Figure 0005021158
が与えられて、画素を印刷する際に使用されるM個の色素
Figure 0005021158
の一組の制御値を、全てのi=1,2,...Nに対して、
(1)fi(B1,B2,...BM)=i番目の照明の下での画素の輝度Li=Yiが成り立つように決める。
一般的に、N>M(画像仕様数>色素数)の場合、システムは、過剰に決められて、光源多重化画像化の利用性を制限する
Figure 0005021158
輝度値に関する厳しい制約の下でのみ解を有する。
Figure 0005021158
の場合でさえも、上記の(1)で呈示されたN方程式のシステムは、輝度値の限られた範囲でのみ解を有し
Figure 0005021158
、これを、以下のスペクトル多重化画像化問題の全領域と呼ぶ。
Figure 0005021158
ただし、
Figure 0005021158
は、N光源の下での輝度値のベクトルを示し、R+は非負の実数の組を示す。全領域G内の輝度値の指定されたN個組については、制御値で印刷された画素が所定の照明の下で所要の輝度値を生成するような一組の実行可能な制御値がある。この逆も同様であり、全領域Gの外の輝度値のN個組は、いかなる実行可能な制御値を使用しても作成することができない。この状況は、カラー再生において遭遇される制限されたカラー全領域と類似のものである。従って、本明細書で説明するスペクトル多重化における全領域マッピング段階は、ソース画像の再生を試行する前にソース画像がシステムの全領域に限定されることを保証することができる。全領域マッピングは、画像と独立か、又は画像に依存するとすることができ、画像という用語は、異なる光源の下で復元可能な所望のソース画像の組を意味するように使用される。更に、多重化される画像の組は、全領域制限を考慮し、この全領域制限で最良の結果を生成するように設計することができる。
多重化されるソース画像が達成可能な全領域Gにマッピングされると、再生の問題は、各画素に対するM色素の各々についての制御値の決定に変形される。これは、(1)の方程式システムの逆変換に相当するものであり、カラー較正と類似の方法により、この逆変換は、予め計算して、色素1つにルックアップ表(LUT)1つを用いて(又は、代替的に、M出力を有する単一N次元LUT)、N次元LUTに格納することができるであろう。実際には、(1)の関数自体は、制御値の異なるM個組でいくつかのパッチを印刷し、異なる光源の下での輝度を得るためにそれらを適切に測定することにより、装置応答の測定を通じて判断する必要がある。パッチの完全なスペクトルは、例えば、異なる光源のスペクトル強度分布及び視覚輝度感度関数を使用して輝度を計算することができる分光光度計で測定することができる。視覚輝度感度関数には、プルキニェ効果のような視覚現象を説明する適切な光レベルの調節が組み込まれるであろう。
多重化されるソース画像が達成可能な全領域Gにマッピングされると、再生の問題は、各画素に対するM色素の各々についての制御値の決定に変形される。これは、(1)の方程式システムの逆変換に相当するものであり、カラー較正と類似の方法により、この逆変換は、予め計算して、色素1つにルックアップ表(LUT)1つを用いて(又は、代替的に、M出力を有する単一N次元LUT)、N次元LUTに格納することができるであろう。
実際には、(1)の関数自体は、制御値の異なるM個組でいくつかのパッチを印刷し、異なる光源の下での輝度を得るためにそれらを適切に測定することにより、装置応答の測定を通じて判断する必要がある。パッチの完全なスペクトルは、例えば、異なる光源のスペクトル強度分布及び視覚輝度感度関数を使用して輝度を計算することができる分光光度計で測定することができる。視覚輝度感度関数には、プルキニェ効果のような視覚現象を説明する適切な光レベルの調節が組み込まれるであろう。例えば、G.Wyszecki及びW.S.Stilesによる「カラーサイエンス:概念及び方法、定量的データ及び公式」、第2版(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレーテッド出版、1982年)の特に406〜409ページを参照することができる。
1つの光源/1つの色素の相互作用の仮定による単純化
いくつかの単純化を上述の一般的なフレームワークに組み込むことができる。まず、N=M、及び、色素及び光は、色素iが光源Liのみを吸収し、他の色素に対しては完全に透明であるような色素及び光であると仮定すると、以下が得られる。
Figure 0005021158
次に、(1)の方程式システムは、以下の対応する照明の下での各色素に1つのM独立非線型方程式になる。
Figure 0005021158
達成可能な全領域は、以下のように定義することができる。まず、i=1,2,...Nとして以下のように仮定する。
Figure 0005021158

Figure 0005021158
換言すると、達成可能な全領域は、これらの個々の輝度区間の積集合である。尚、方程式(6)の仮定は、最大限界と最小限界との間の完全な区間は、物理的な色素で一般的に期待されるようないかなる「隙間」もなく実現することができるということである。(積集合の定義については、例えば、フリードマン著「現代解析の基礎」(積集合の定義については、例えば、米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のドーバー出版、1982年)を参照することができる。)
1つの光源が1つの色素のみに相互作用するという仮定の下では、多重化画像化特徴付け問題は大幅に低減される。N次元LUTを必要とする代わりに、色素につき1つの一次元LUTのみが必要とされる。各色素の値は、対応する照明のみの下での輝度により判断することができる。
代替的な単純化
実際には、1つの光源が1つの色素のみに相互作用するという仮定は、一般的な色素には適用できない。しかし、最も強力な相互作用がi番目の光源とi番目の色素との間であり、他の相互作用がより小さなマグニチュードを有する場合、達成可能な全領域は、G1に含まれる低減されたN次元領域である。尚、照明用の赤色光、緑色光、及び青色光と共にシアン、マゼンタ、及びイエロ−を使用する状況はこの場合に相当し、シアンは、赤色と最も相互作用し、マゼンタは緑色、及び、イエロ−は青色と最も相互作用する。また、(一般的に)全ての光源をほぼ等しく吸収する黒色色素の使用は、1つの光源のみとの強い相互作用という要件を満足しない点に注意する必要がある。実際には、これは、黒色色素を付加的な色素とみなすべきであることを意味し、すなわち、1つの色素が黒色である場合には、以下が成り立つ。
Figure 0005021158
しかし、黒色は、(以下の例で説明するような)特殊な状況において他の色素と共に使用することができ、達成可能な全領域の向上(すなわち、ダイナミックレンジの向上)、計算の単純化、及び、経費の低減を助けることができる。
付加的な濃度モデルに基づく単純化
先に説明した一般的な技術では、装置制御値のM次元入力空間での装置応答の測定が必要とされ、N次元入力を用いて多重次元LUTの形で最終的な特徴付けを具体化することができる。いくつかの場合においては、多重光源カラー画像化に対する測定及び格納/計算要件は、出力処理の単純なモデルを使用することにより大幅に低減することができる。1つの有益なモデルは、視覚濃度が加法モデルに従うと仮定することである。すなわち、以下が成り立つ。
Figure 0005021158
ここで
Figure 0005021158
である。
(従来的に、濃度は、底10に対する対数であると定義されており、実際には他の任意の底もまた、それがスケール因子の分だけ濃度を変え、他のいかなる数学的展開にも影響を与えないので使用することができる。)尚、ここでの約束事に従って、制御値{0,0,...,0}は白紙サブストレートを表し、従って、fi(0,0,...,0)は、i番目の光源の下での紙サブストレートの輝度を表し、対数項は、紙正規化視覚濃度を表す。視覚濃度に対する加法モデルは、透明色素材料に対するベール・ブーゲーの法則と、スペクトル濃度の加法的性質が上述の近似の有効性を示唆する比較的狭い帯域の照明の仮定とに基づいている。このモデルはまた、多くの場合、仮定が厳密には適用できない中間階調媒体について適切な近似をもたらす。(より詳細な背景については、F.Grum及びC.J.Bartleson編集「光放射測定:カラー測定」、第2巻(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のアカデミック・プレス出版、1983年)、又は、G.Sharma及びH.J.Trussell著「デジタルカラー画像化」(画像処理に関するIEEE論文集、第6巻、第7号、901〜932ページ、1997年7月)を参照することができる。)モデルの精度を向上させるために、スペクトル濃度モデルを使用する完全な計算を必要に応じて実行してもよく、これは、照明光が厳密には狭帯域ではない状況では潜在的に有利であろう。
Figure 0005021158
の項は、他の色素がなくj番目の色素をだけを用いて印刷され、j番目の色素の制御値がAjとして設定されたパッチの紙正規化視覚濃度を表す。従って、上記で提案された加法濃度モデルにより、個々の色素の制御パッチの視覚濃度に基づいて任意のパッチの視覚濃度を判断することができる。これにより、必要とされる測定回数が大幅に低減される。個々の色素の「ステップ・ウェッジ」(それに対しては、他の色素が印刷されない)の測定により、完全な装置特徴付け関数を方程式(8)を使用して判断することができる関数
Figure 0005021158
を決めることができる。
上述のモデルを使用して、(1)の方程式システムは、以下のように変形される。
Figure 0005021158
(9)の方程式は、M変数
Figure 0005021158
におけるK非線型方程式のシステムを表す。関数
Figure 0005021158
は、「ステップ・ウェッジ」の測定から利用可能であり、上述の方程式を先に定義された全領域G内の輝度値に対する制御値Bjについて解くことができる。全領域の外の点については、近似的な意味で方程式を解くことができ、ある(制御が小さい)形の全領域マッピングをもたらす。
異なるスペクトル帯域での濃度が線形関係を有すると仮定すれば、これらの方程式の更なる単純化が可能である。すなわち、以下が成り立つ。
Figure 0005021158
ただし、
Figure 0005021158
は、i番目の光源の下でのj番目の色素の視覚濃度をj番目の光源の下でのj番目の色素の視覚濃度と関係づける比例係数であり、色素値Cからは独立していると仮定され、また、
Figure 0005021158
である。従って、方程式(10)で使用される約束事は、全ての他の光源の下でのj番目の色素の濃度は、j番目の光源自体の下でのその濃度を参照することであり、これは、厳密にはモデルの要件ではないが、代替の約束事も同等に使用することができる表記法の単純化をもたらすために選ばれる。また、方程式(10)は、透明色素材料に対するベール・ブーゲーの法則と、比較的狭い帯域の光源の仮定とに基づいている。(より詳細な背景については、F.Grum及びC.J.Bartleson編集「光放射測定:カラー測定」、第2巻(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のアカデミック・プレス出版、1983年)、又は、G.Sharma及びH.J.Trussell著「デジタルカラー画像化」(画像処理に関するIEEE論文集、第6巻、第7号、901〜932ページ、1997年7月)を参照することができる。)いくつかの色素及びマーキング処理がベール・ブーゲーの法則に正確には従わないとしても、実際には、方程式(10)は、多くの場合に測定データに対する十分に正確な実験的モデルを提供し、本発明の目的に使用することができる。(10)の単純化を用いて、(9)の方程式システムは、以下のような方程式の線型システムになる。
Figure 0005021158
これは、以下のようにマトリクス・ベクトル表記法で書くことができる。
Figure 0005021158
ここで、Aは、ij番目の要素が
Figure 0005021158
であるN×Mマトリクス、dは、j番目の成分が
Figure 0005021158
であるM×1ベクトル、tは、i番目の成分が
Figure 0005021158
であるN×1ベクトルである。
線形方程式のシステムは、dの値を求めるために解くことができ、これにより、異なる光源(多重化画像に対応する)の下での所望の輝度値が得られる。dの個々の成分、すなわち、dj(Bj)値は、その後、j番目の色素、すなわちBjに対応する制御値を求めるために、j番目の光源の下でのj番目の色素に対する視覚濃度応答と共に使用することができる。この処理は、1次元TRCの逆変換に類似したものである。各色素についてこの処理を繰り返すと、異なる光源の下での輝度値の所望の組を生成する
Figure 0005021158
により必要とされる色素制御値の完全な組が得られる。
尚、N=Mの場合、上述の組の方程式は、一般的な色素及び光源に対して通常当てはまるAが逆変換可能であることを条件として、固有の解を有する。この場合の解は、単にマトリクスAを逆変換することにより得られる。更に、色素及び光源を対応させて並べることができる場合、すなわち、色素iが光源iを最も多く吸収し、他の光源を少なく吸収する場合、全てのi=1,2,...Nに対して、
Figure 0005021158
であり、マトリクスAは、対角線に沿った要素が各行に沿って最大である正方行列であり、これは、多くの場合、数値的安定性の観点から望ましいものである。M>Nの場合、方程式システムは、複数の数学的解を有することになり、特解の選択は、付加的な判断基準に支配されるであろう。複数の数学的解の1つを選択するための判断基準の一例は、実行可能性であり、実行可能な解とは、実行可能な色素制御値の範囲で実現することができる一組の濃度値である。
また、達成可能な全領域Gに対する適切な近似を判断するために方程式(12)に固有なモデルを使用することができ、このモデルは、全領域マッピングの実行を助ける可能性がある。一般的に、濃度曲線dj(C)は、色素制御値Cの単調増加関数であり、j番目の光源の下でのj番目の色素の達成可能な濃度範囲は、d最小 j=dj(0)=0と、d最大 j=dj(C最大 j)との間であり、ただし、C最大 jは、j番目の色素の最大制御値である。方程式(12)のモデルが有効であると仮定して、達成可能な全領域は、
Figure 0005021158
ただし、d最小は、j番目の成分がd最小 j=0であるM×1ベクトル、d最大は、j番目の成分がd最大 jであるM×1ベクトル、yは、i番目の成分がi番目の光源Liの下での輝度を表すN×1ベクトル、及び、y0は、i番目の成分がi番目の光源の下での紙の輝度を表すN×1ベクトルである。方程式(13)の右辺の不等式、割り算、及び対数は、ベクトルに対して項単位で適用可能であると理解される。
N光源の下で生成されるN画像により、各画素位置に対して、N光源の下でのその画素位置での所望の輝度値に対応するN個組が得られる。全ての画素位置に対応するN個組は、画像が所定の色素及び光源を使用して生成可能であるためには、先に定義された全領域G内になければならない。多重化に関して指定された画像がこの制約を満足しなかった場合、何らかの形の全領域マッピングが必要である。
単純な画像独立全領域マッピングスキームは、以下のように定義することができる。第一に、異なる光源の下での輝度値の範囲は、これらの範囲内の全ての可能な値が全領域G内にあるように決められる。これは、数学的には、一組のN区間
Figure 0005021158
を、これらの区間の積集合が全領域G内に含まれるように、すなわち、
Figure 0005021158
であるように決めるということと同等である。
次に、i番目の光源の下での要求された輝度値の組を、ある(一般的に単調な)関数により区間
Figure 0005021158
にマッピングすることにより、画像独立式に全領域マッピングを実行することができる。区間Siにより、i番目の光源の下で達成される輝度ダイナミックレンジが判断される。方程式(14)が有効になるような集合
Figure 0005021158
の複数の選択が一般的に存在するので、区間を選択する1つの方法は、達成可能な最小ダイナミックレンジを最大化する最大/最小最適化を用いることであろう。数学的には、この手法は、以下のように説明することができる。すなわち、f(Si)を輝度範囲Siに対応して達成されるコントラストを測る何らかの適切に選択された関数として、minif(Si)が最大化されるように集合
Figure 0005021158
を選択する。関数f( )の適切な選択の例は、単純な輝度比、すなわち、
Figure 0005021158
、又は、濃度範囲
Figure 0005021158
、又は、「CIE」明度範囲
Figure 0005021158
であり、ここで、L*( )は「CIE」明度関数である。(例えば、G.Wyszecki及びW.S.Stiles著「カラーサイエンス:概念及び方法、定量的データ及び公式」、第2版(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のジョン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレーテッド出版、1982年)を参照することができる。)尚、方程式(13)のモデルと共に、最大/最小最適化における関数としての濃度範囲の選択は、数値的最適化スキームを用いて解くことができるボックス制約を有する線型最大/最小最適化問題にモデルを変形する。
光源−中性グレイ成分置換(GCR)
従来のGCR技術では、単一の光源(典型的には周囲白色光)の下で色素の共通の濃度が使用されるが、コンポジット画像の符号化及び表現のために想定される新規な形態のGCRは、本明細書においては、「光源−グレイ成分置換(GCR)」と述べられ、これは、表現されたコンポジット画像が1つ又はそれ以上の補完的光源に当てられたときのコンポジット画像に用いられた色素の共通の濃度の判断を含む。この特化された共通の濃度は本明細書においては「光源間・共通濃度」と考えられる。
従って、補完的光源の各々に当てたときに暗く見える表現コンポジット画像内の堆積された色素の位置に対して、この光源−中性GCR技術を実行することができ、コンポジット画像が符号化され表現される。例えば、赤色光の下で現れる共通の暗い区域に堆積されたシアン色素の一部分、及び青色光の下で現れる共通の暗い区域に堆積されたイエロー色素の一部分を置き換えるのに黒色を使用することができる。その結果、共通の暗い区域は、広域の光条件の下で、より知覚可能になる。
例えば、シアン及びイエローの分離画像により符号化され表現されたコンポジット画像を考える。黒色を用いてシアンの共通濃度の一部を置換し、赤色光の下でソース画像を復元し、黒色を用いてイエローの共通濃度の一部を置換し、青色光の下でソース画像を復元する。この黒色成分により生成された共通の画像濃度は、同じ画像の特徴をシアン及びイエローだけで表現したものより、白色光の下で、知覚可能になる。
上記のシアン/イエロ−色素の例を使用して、白色光照明の問題を以下のように書くことができる。
Figure 0005021158
シアンは、白色光の下でのイエロ−の濃度と比較すると、白色光の下ではるかに高い濃度を有し、従って、シアン画像は、白色光の下での表現コンポジット画像の見かけを支配すると理解することができる。
シアン/イエロ−色素の例を続けると、黒色(K)の付加と、シアン及びイエロ−(C,Y)の除去とのために使用されることになる部分的(frac)な量の共通濃度を選択することができる。濃度、色素量、及び補完的光源の下での色素の濃度において同じように線形化されたプリンタを仮定する。以下のように仮定する。
Figure 0005021158
この濃度の量は、dCRから引かれてdCR-GCRになり、dYBから引かれてdYB-GCRになることになり、K分離がコンポジット画像に加えられることになる。1次近似では、知覚された画像の濃度は以下の通りである。
Figure 0005021158

Figure 0005021158

Figure 0005021158
尚、白色光の下では、光源間・共通濃度dKの比がここで現れる。この追加の成分によって、方程式(15)で説明された画像よりも混乱して見える白色光画像が得られる。図7に示す例は、図8において80%GCR(frac=0.8)を用いて繰り返される。図8は、図7に示す非GCR画像と比較すると、GCR画像においては、白色光の下での濃度が赤色光濃度の画像から更に異なることを示す。この濃度効果に加えて、GCRで符号化及び表現されたコンポジット画像は、図7及び図8では示されていない更に別の色合い効果を有する。すなわち、白色光の下では、異なる量のシアン、イエロ−、及び黒色を有する表現されたコンポジット画像の特定の領域は、異なる色合いも示し、すなわち、これが混乱に付加される。このGCR法を用いて符号化及び表現されたコンポジット画像については、以下の実施例1で論じられる。
色素は、非補完的光源から何らかの光を吸収することになり、従って、その光源の下でいくらか識別可能になる。残留画像の見かけを効果的に抑えるために、各色素及び光源について知覚された濃度を較正することができ、また、このような見かけの吸収を補正するようにソース画像を符号化することができる。
単色照明の下では、中性及び非中性の全ての色素は、中性的な濃度の知覚をもたらす。すなわち、赤色光のような十分に狭帯域の照明の下では、画像は中性で、異なる暗さの程度だけを含み、色合い及び色度のような他のカラー属性がないと知覚される。この知覚は、画像を構成するのに採用された色素とは独立している。この設定におけるグレイ成分置換は、所定の色素を中性色素、非中性色素、又は複数の中性色素及び非中性色素の組み合わせで置き換えることにより達成することができる。置換色素の中性度は、高度に光源依存であり、ここでは、GCRを、白色光の下では非中性であり、目標光源の下では中性である色素を用いて、光源−中性GCRと呼ぶ。
上述のシアン、イエローの例を用いる際に、共通の暗さを置き換えるために、Kを置換色素として用いる代わりに、Mを用いることができる。Mは、C及びRの下では、比較的低い濃度を有するため、M置換は強力な白色光効果を有し、共通の暗さを置き換えるためには、その暗さを置き換えるのに必要なKの量と比較すると、大量のMが必要になる。このM成分により生成された画像の特徴の共通濃度は、C及びYだけであるか又はKベースのGCRにより生成されたものの特徴より、白色光の下で知覚可能である。光源−中性GCRの実行は、白色光の下で、より混乱した外観を与える。さらに、GCR部分及びK及び非中性色素の置換を空間的に変調して、付加的な混乱を加えるか、又は白色光視認のための第3の低解像度を符号化することができる。
分析的には、光源−中性GCRをもつ画像を生成するための処理は、KベースのGCRと類似した方法により説明することができる。色素値が0と1との間で正規化され、必要な及び不要な吸収の両方に対する濃度が線形であると仮定する。さらに、補完的光源の下での各色素の最大濃度は等しく、1に正規化されると仮定する。これらの仮定は、説明を単純化する目的のためであり、一般的な色素ベースのGCR法を制限するものではない。例によりこの方法を教示するために、マゼンタを置換色素として採用する光源−中性GCR方法を考察する。DM R及びDM Bを、R及びB照明のそれぞれの下でのMの正規化濃度とする。従来のカラー印刷においては、これらの項は、Mの不要な吸収として考慮される。本発明においては、この不要な吸収は、GCRスキームにおいて、Kの吸収と同様な方法により用いられる。
Figure 0005021158
をマゼンタと置き換えるために、要求されるマゼンタの部分的な量は、
Figure 0005021158
である。同様に、
Figure 0005021158
をマゼンタと置き換えるために、要求されるマゼンタの部分的な量は、
Figure 0005021158
である。Kの最大濃度は、異なる光源の下でもほぼ等しいために、KベースのGCRにおいては、係数は必要ではなかった。用いることができるマゼンタの最大の部分的な量は、従って、これらの2つの値の最小値になる。
Figure 0005021158
用いられる実際の量は、AMの任意の部分とすることができる。
Figure 0005021158
シアン及びイエローから減法される濃度は、加えられるマゼンタ色素の量が与えられていれば求めることができる。シアン及びイエローの減法は、マゼンタのaM(x,y)部分が、赤色照明及び青色照明のそれぞれの下で濃度に対して行う寄与である。
Figure 0005021158

Figure 0005021158
は、M分離aM(x,y)に従って画像に加えられる。
Figure 0005021158
がdC Rから引かれて
Figure 0005021158
になり、
Figure 0005021158
がdY Bから引かれて
Figure 0005021158
になる。一次近似では、知覚された画像の濃度は以下の通りである。
Figure 0005021158

Figure 0005021158

Figure 0005021158
項dM W(x,y)は、dM Wが1よりはるかに小さい正規化された不要な吸収濃度のために、共に1よりはるかに大きい
Figure 0005021158
及び
Figure 0005021158
により見積もられるため、KベースのGCR法のdK(x,y)よりはるかに大きい[方程式(19)]。大きなdM W(x,y)は、画像2の特徴が、KベースのGCRの場合より高い濃度で表されることを示す。さらに多くの画像の混乱又は第3の白色光効果を符号化するさらに大きな容量は、白色光に対する、このより高い濃度の範囲を用いて達成することができる。この符号化の例は、以下に示される。マゼンタ(M)色素を用いることにより、付加的な、低解像度のソース画像を符号化し表現するために、部分的GCR成分fracには、付加的な低解像度ソース画像に従って空間依存度が与えられる。以下の実施例3では、適用されたGCRの一部分に従って符号化されたこのような低解像度画像が説明される。
白色光の相互作用の増加した濃度容量に加えて、MベースのGCR法を用いる場合に、白色光に導入される付加的な色合いがある。導入されるM成分は、カラー空間において別の次元を作成し、KベースのGCR法において達成される色合いの範囲と比較すると、白色光画像において、より広い範囲の色合いを生み出す。さらに、Mベース及びKベースのGCR法を組み合わせて、1つの空間位置において併せて用いるか、又は、(x,y)に渡り、制御された方法により改変することができる。両方の方法を用いることは、更に、多帯域の光源であるか又は白色光のような広帯域の光源の下で現れる付加的なパターンを埋め込むためのような、興味深い白色光効果を生成する能力を増加させる。
上述の例は、主として、ソース画像を符号化するためにシアン及びイエローを用い、マゼンタは、濃度置換のために用いられた。色素の他の組み合わせは、画像の一次符号化のため、及び濃度置換のために用いることができることが容易に理解される。実際、多数の非中性色素は、濃度置換のために用いることができる。以下の例は、多数の色素で構成された1つの単色画像について説明する。
例えば、1つの単色画像が共通の色素(減法混色の原色−C、M、Y、K)により構成され、赤色照明で観察可能であり、濃度分布dR(x,y)をもつように設計された本発明の別の態様を考察する。このプリントを生成するためには、色素は、以下の合計
Figure 0005021158
を満たすあらゆる組み合わせにおいて用いることができ、ここで、色素の赤色濃度が合計に用いられる。この設定においては、1つの画像だけが存在し、GCR置換に利用できる「共通濃度」は、画像の濃度に変形し、C、M、Y、及びKの相対量は、異なる光源の下で望ましい特性をもつプリントを生成するように、空間的に変動できる。例えば、画像は、正方形で構成することができ、ここでは、1つの色素だけが与えられた正方形に用いられる。この正方形は、不規則に何らかの望ましいパターンで並べるか又は配置することができる。白色照明の下では、選択されたC、M、Y、Kパターンにより判断される色合いの範囲を有する多色パターンが観察される。一般には、色素の混合物、及び共通の減法混色の原色を越えた色素を、広範に渡る空間パターンに用いることができる。
色素の不要な吸収が用いられ、与えられた色素においては、その吸収は、光源に対して補完的である色素の吸収と比較すると、相対的に低くなる(例えば、シアン色素は、赤色照明に対して補完的である。)。画像のいくつかの空間的な位置においては、望ましい濃度は、単一の非補完的色素の不要な吸収の濃度より高くなる。例えば、赤色照明の下ではイエローは、低濃度を有し、イエローの最大量は、画像のいくつかの高濃度位置においては、十分な濃度を与えることができない。その場合には、多数の色素をその位置に用いるか、又は、該画像の濃度範囲全体を減少させなければならない。
上述の説明は、基本的な概念を教示するのを助けるために単純化された。良好な画質を達成するために、考慮される他の考察がある。注目すべき考察は、与えられた色素が、非補完的光源から何らかの光を吸収することになり、従って、その光源の下で、完全に消えることがなくなることである。見かけを効果的に抑えるために、各色素及び光源について知覚された濃度を較正することができ、また、このような見かけの吸収を補正するように分離画像を構成することができる。この一般化された理論のほとんどは、上述された。更に、上述の説明は、通常の減法混色の原色を用いて、画像を符号化した。他の色素を用いることができ、最適な結果を得るためには、適切な光源の下での較正、及び見かけの吸収に対処することが有利である。付加的な実用的な考察が、更に適用可能である。例えば、異なる狭帯域光源の下での吸収に対する濃度における線形応答は、十分に精密な近似をもたらすことができず、これらの応答の実際の非線形性は、上で概説された原理に従って修正処理を通して修正することができるが、ルックアップ表又は神経回路網のようなより一般的な技術を用いて修正する。
本発明の図示実施形態
本発明を一般的に理解するために、図面を参照する。図面においては、全体に渡り、同じ参照番号が、同一の要素を示すのに用いられている。
図3は、コンポジット画像を形成するために複数のソース画像をスペクトル多重化する第1のモードか、コンポジット画像を表現する第2のモードか、又は、観察者により有利に見られるように複数のソース画像のうちの少なくとも1つを復元するためにスペクトル多重化されたコンポジット画像を逆多重する第3のモードで作動可能なシステム100を示す。
図3に示すように、複数の異なるソース画像アレイ11−1,11−2,...11−Nがスペクトル多重化システム101の画像入力装置20に表されている。画像入力装置20は、複数の単色画像、又は、単色及び多色画像の組み合せを受信するように装備することができる。画像入力装置20は、ランダムアクセスメモリに結合されたデジタルスキャナのような画像捕捉装置か、又は、コンピュータメモリ又は磁気又は光学式記録媒体のような格納手段に結合された任意の種類のアナログ又はデジタルカメラを含むことができる。画像入力装置20はまた、ランダムアクセスメモリ、ビデオテープ、又はレーザ符号化ディスクなどに先に格納された画像を受信するか、又は、コンピュータ画像発生装置により作成された画像、又は適切なフォーマットで符号化されてネットワーク上で送信された画像を受信するための手段を含むことができる。
この例において画像入力装置20により受信されたそれぞれの画像アレイ内の複数のソース画像の例示的な図には、第1のソース画像アレイ11−1で表された第1のソース画像12−1、及び、第2のソース画像アレイ11−2で表された第2のソース画像12−2が含まれている。システム101は、任意的に、それぞれの画像アレイに表されたNソース画像を受信することができる。本発明のこの例示的な実施形態では、異なる絵によるソース画像が使用されており、複数のソース画像のうちの少なくとも1つは、コンポジット画像からの最終的な復元(スペクトル逆多重を通じて)を目的としたものである。
ソース画像データが画像入力装置20において受信されると、それは、スペクトル多重器30に呈示され、スペクトル多重器30は、コンポジット画像32をスペクトル多重化(SM)画像平面上に供給するために、少なくとも第1及び第2のソース画像のコンポジット画像のデータ表示を符号化する。このような符号化は、一実施形態では、各ソース画像に位置する対応する各画素の符号化に必要な情報を多重化するために、コンポジット画像32への各画素位置に対するマッピングを行うか、又は、特定の画素ではなく局所的領域でのマッピングにより進めることができる。
コンポジット画像表現システム102の作動においては、コンポジット画像を表すデータは、電子情報を送信又は格納する様々な適切な手段のいずれか1つによりスペクトル多重器30に接続することができる表現装置40に供給される。表現装置40は、表現コンポジット画像42を形成するために、所定の狭帯域色素アレイを使用してサブストレート44上にコンポジット画像32を記録する。表現コンポジット画像42は、それによってサブストレート44上に固定される。
表現コンポジット画像42は、観察者70が周囲光で見るのに利用可能である。表現コンポジット画像42は、本発明の方法を使用してスペクトル多重化平面に符号化されたデータを表すが、表現コンポジット画像42は、一般的に、従来の周囲照明条件では混乱した外観を呈し、すなわち、ソース画像12−1や12−2などの少なくとも1つは、従来の周囲照明条件の下では区別することが困難か又は不可能である。特定のソース画像は、所望のソース画像を現わすのに十分な方法でコンポジット画像42を選択的に照明するように逆多重器50が作動するまで区別するのが困難か又は不可能な状態になっている。代替的に、ソース画像の1つ又はそれ以上は、視覚的な混乱を回避することにより、表現コンポジット画像が周囲又は広帯域照明を受けたときにはそれが表現コンポジット画像において視覚的に明らかであり、表現コンポジット画像が補完的狭帯域光源を受けたときには混乱するか又は検出し難くなるように符号化することができる。
スペクトル逆多重システム103においては、特定のソース画像(図3に示すように、ソース画像12−1)を復元してコンポジット画像42内で識別可能なもにすることができる。図3に示す実施形態では、逆多重器50の出力は、本発明の方法を用いて観察者70に向けられる。次に、復元された画像は、画像入力装置20に初めに供給された特定のソース画像12−1と実質的に同一か、又はその良好な近似として観察者70によって区別することができる。
特定のソース画像の復元は、一般的に、以下の要領でスペクトル逆多重システム103の例示的な実施形態に従って進行することが理解されるであろう。逆多重器50が発生させる狭帯域光源がコンポジット画像42を照明して表現コンポジット画像42内の色素のアレイが選択された光源を受けるように、サブストレート44は、逆多重器50内で作動可能な光源に対して配置される。表現コンポジット画像42がこのように少なくとも1つの光源により制御可能かつ選択的に照明される結果として、次に、所望のソース画像が検出可能になる。図示した実施形態においては、所望のソース画像は、観察者70に対して視覚的に識別可能にされる。ここで復元された所望のソース画像12−1は、それにより観察者70が理解するようになる。
従って、色素とその対応する光源の上述の相互作用により、及び、この特定の相互作用に対する観察者70の視覚的な応答により、符号化された各ソース画像は、逆多重作動の目的により、スペクトル逆多重中に、識別可能であるか又は区別不能になる。
図4は、それぞれ、スペクトル多重化、表現、及びスペクトル逆多重の方法61、62、及び63の例示的な実施形態の単純化した概略図である。複数のソース画像を多重化する段階61において、第1の分離画像71及び第2の分離画像72が多重器30に供給され、多重器30は、コンポジット画像データファイルを表現装置40に出力する。表現装置40の出力は、コンポジット画像92を組み込んだサブストレート90である。分離画像71は、第1の色素を使用して、パターンとして表現され、図示の実施形態では、シアンインク又はトナーが選択される。第2の分離画像72は、第2の色素を使用して、パターンとして表現され、図示の実施形態においては、マゼンタインク又はトナーが選択される。(実際の狭帯域色素間では、一般的に吸収帯域内に何らかの重なりがあるので、コンポジット画像を生成するために複数の色素が利用されたときに発生することになる吸収に対処するために、2つの分離画像は、段階61で符号化されることが好ましい。)
表現段階62においては、コンポジット画像は、サブストレート90上で相応に表現されるシアン色素及びマゼンタ色素のパターンを特定し、表現コンポジット画像92を形成する。当業者は、2つのパターンの特定の部分は同じ位置に配置することができ、他の部分は比較的、空間的に別々であることを理解するであろう。それでも尚、本発明のいくつかの実施形態においては、コンポジット画像内のソース画像のうちの少なくとも1つの視覚的認識は、コンポジット画像内に符号化されたソース画像間の混乱により困難か又は不可能にされる場合がある。
表現されたコンポジット画像92を逆多重する段階63において、表現コンポジット画像92が固定されているサブストレート90は、逆多重器50により照明される。サブストレート90の照明は、第1の照明モード51に従って制御されるので、第1の分離画像71は、コンポジット画像の残りに対して特定レベルの濃度を達成し、従って、第1の分離画像71は、サブストレート90上で検出可能になる。サブストレート90の照明が第2の照明モード52に従って制御されると、第2の分離画像72が、同様にサブストレート90上で検出可能にされる。図示の実施形態においては、第1のソース画像71及び第2のソース画像72は、サブストレート90上で選択的に区別することができる。従って、第1のモード51及び第2のモード52の同時作動によるサブストレート90の制御された照明は、第1の分離画像71及び第2の分離画像72の両方を識別可能にする。
図5は、画像処理ユニット130、及び、関連周辺装置及びサブシステムが使用されている、図3のスペクトル多重化システム101の単純化した概略図である。画像入力端末120は、スキャナ、デジタルカメラ、又は画像センサアレイのような画像捕捉装置122、コンピュータ画像発生装置124又は二次元データを画像に変換する類似の装置、又は、半導体メモリ又は磁気、光学、又は磁気光学データ格納装置のような画像格納装置126を含むことができる。画像入力端末120は、例えば、複数の単色画像ファイルの形でデジタル画像データを導出するか又は供給し、各画像の画像要素又は「画素」は、あるグレイ値で定義される。例えば、入力端末120は、一般的にmビット/画素で形成された画素を用いて、装置の物理的特性に関連したフォーマットで文書又は写真の電子的表現を画像捕捉装置122から得るために使用することができる。カラー文書の場合、画像は、2つ又はそれ以上の分離ビットマッピングを用いて、通常は同一の解像度及び画素深度で形成される。入力端末120からの画像データは、符号化してコンポジット画像を作成するために、処理用の画像処理ユニット(IPU)130に向けられる。1つ又はそれ以上のソース画像を表すデータは、その後の表現に適切なコンポジット画像を表す二次画像データが得られるように、画像処理ユニット130によりスペクトル符号化されることが認識されるであろう。
画像処理ユニット130は、入力画像データを画像入力端末120から、又は、適切にプログラムされた汎用コンピュータ(図示せず)のような別の適切な画像データ供給装置から受信し、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような適切な装置に入力画像データを格納する画像メモリ132を含むことができる。画像処理ユニット130は、一般にプロセッサ134を含む。入力画像データは、本発明に従ってそれぞれのソース画像平面上で形成された複数のソース画像を表す画像データをもたらすように、プロセッサ134を通じて処理することができる。例えば、RGB又は白黒(B/W)画像の形の画像データ信号を処理することができ、そこから得られた輝度情報を使用して、ソース画像を表すデータをもたらすことができる。他のフォーマットで示された画像データ信号も同様に処理され、例えば、L**bフォーマットの画像データ信号は、ソース画像を表すデータを明度チャンネルから取得するように処理することができる。グレイスケールで既にフォーマット化されている画像データ信号は、一般的に、更に処理しなくても使用可能である。
画像処理ユニット130の作動は、ソース画像データを上述のようなコンポジット画像ファイルに符号化するために、1つ又はそれ以上の画像処理関数138及び139に従って進めることができる。処理には、必要であれば3成分カラー表示を特定プリンタ用の4つ又はそれ以上の成分のカラー表示に変換するために実行することができる色変換を含めることができ、また、c及びdを整数値であるとして、cビットデジタル画像信号を特定プリンタの駆動に適切なdビットデジタル画像信号に変換するハーフトナーを含めることができる。いくつかの実施形態においては、更に別の関数には、色空間変換、色補正、全領域マッピング、及びアンダー・カラー・リムーバル(UCR)/グレイ成分置換(GCR)関数のうちの1つ又はそれ以上を含めることができる。制御信号及びコンポジット画像出力データは、画像処理ユニット130からの出力のためにインタフェース136に供給される。
画像処理ユニット130は、内蔵プロセッサとして、又は、汎用コンピュータの一部として具体化することができる。それは、デジタル信号処理を達成するためなどの特殊目的のハードウェアを含むことができ、又は、単に汎用コンピュータ上で実行される適切なプログラムを表すことができる。それはまた、遠隔コンピュータ上で実行される1つ又はそれ以上の特殊目的プログラムを表す場合がある。
図6は、1つ又はそれ以上の復元されたソース画像171及び172を呈示するためにコントローラと関連周辺装置及びサブシステムとが使用されている、図3のスペクトル逆多重システム103の単純化された概略図である。図6は、サブストレート44上のコンポジット画像42を第1及び第2の所定の光源161及び162に当てるように作動可能な光源160に接続されたコントローラ150を示す。第1に、サブストレート44上の表現コンポジット画像42に関して図示するように、従来の周囲照明の下で、かつ光源161及び162がない場合には、コンポジット画像42のみが識別可能であり、ソース画像は検出されない。しかし、第1の所定の光源161が得られるように光源160が作動されると、復元ソース画像171は、観察者170にとって検出可能になる。代替的に、光源160の作動モードは、第2の所定の照明162が得られるように切り替えることができ、その時点で、コンポジット画像42は、代わりに第2の光源162に当てられ、復元ソース画像172が検出可能になる。
コントローラ150は、その最も単純な形において、手動操作可能な光源セレクタスイッチとして構成することができる。代替的に、図示するように、コントローラ150は、光源160の作動のプログラム可能な制御を提供する、光源160に接続されたインタフェース156を有するコンピュータベースの制御装置の形で設けることができる。すなわち、コントローラ150は、照明162の1つ又はそれ以上の選択された場をもたらすために、光源160の選択的作動及び停止を生じさせるように操作することができる。このような制御は、例えば、人間のオペレータによるか、又は、コンピュータ又は類似の手段によるプログラム可能な制御による光源160の手動操作を通じて達成することができる。
コントローラ150は、光源160の作動、停止、又は順序付け、及び、光源強度や光源周波数の設定のようなタスクを達成するように作動可能である。コントローラ150の実施形態は、標準的なメモリ152及びプロセッサ154を備えたプログラム可能制御システムの作動からの恩典を受ける。コントローラ150は、例えば、均一なR又はG又はB画面画像をインタフェース156に供給し、光源160がCRTモニタの形で構成された場合に、その後に光源160上で表示するために使用することができる。
コントローラ150による光源160の作動は、特定の順序付けられた制御関数に従って進めることができ、それによって、例えば、光源160の制御された作動を提供し、選択された狭帯域光源、又は選択された狭帯域光源の強度の制御された作動の連続的な作動及び停止のような選択的な特性に従って、又は、光源の特定のシーケンス、強度、又は持続とき間のオペレータによる介入に従った対話型制御によって変動する照明の場が提供される。上述の通り、表現コンポジット画像は、そこに符号化された複数のソース画像を有するように、例えば、それぞれの第1及び第2の色素の少なくとも第1及び第2のパターンを有するように構成することができる。表現コンポジット画像には、それぞれの第1及び第2の狭帯域光源による照明の時間的シーケンスを受けさせることができ、その結果、第1及び第2の復元ソース画像171及び172のそれぞれが連続的に識別可能であることを可能にする。
光源−中性GCR技術を用いて生成された表現コンポジット画像の実施例
C/Y符号化画像に適用された光源−中性GCR
図9は、赤色及び青色照明の下で見えるようにそれぞれ設計された2つのソース画像がシアン及びイエロ−の色素で符号化され表現された表現コンポジット画像である。この表現コンポジット画像は、シアン(C)による不要な吸収を補正するために少量の黒色(K)を含む(シアン画像を青色照明の下で識別可能以下にするために、また、イエロ−光源がある場合にソース画像を復元するために)。Kの使用によって、ソース画像を符号化するのに利用可能なダイナミックレンジが大幅に大きくなる。尚、この表現コンポジット画像を白色光の下で見たとき、シアン(C)の画像は、他の混乱した画像に優越し、イエロ−(Y)で符号化されたソース画像はほとんど見えない。
図10は、GCR80%の割合で作成された表現コンポジット画像であり、赤色及び青色照明の下での表現コンポジット画像の見かけは、図9で与えられた表現コンポジット画像の見かけと実質的に同様であるが、白色光の下での図10の表現コンポジット画像の方が、GCRの適用のために混乱している。
図11は、マゼンタを置換色素として用いた光源−中性GCRで作成された表現コンポジット画像であり、赤色及び青色照明の下での表現コンポジット画像の見かけは、図9で与えられた表現コンポジット画像の見かけと実質的に同一であるが、白色光の下での図11の表現コンポジット画像の方が、図9及び図10のものより、光源−中性GCRの適用のために混乱している。
付加的なソース画像を符号化するための空間的に変動する光源−中性GCRの使用
図12は、シアン及びイエロ−の色素でコンポジット画像を表現するのに光源−中性GCRが利用された、青色及び赤色照明の下での復元が意図された第1及び第2のソース画像が符号化され、また、白色光の下での復元のためにコンポジット画像内に符号化された第3のソース画像を有するコンポジット画像である。光源−中性GCRの量は、第3のソース画像の画像コンテントに従って空間的に変動している。図12の表現コンポジット画像では、第3のソース画像の画像コンテントは、「デジタルX」(ゼロックス・コーポレーションの登録商標)の形状でのバイナリパターンであり、MベースのGCRが、第3のソース画像の画像コンテントに対応するコンポジット画像の領域で使用され、コンポジット画像の残りの領域ではGCRは実行されなかった。この画像を赤色又は青色の光に当てたとき、第1及び第2のソース画像のそれぞれが復元される。白色光の下では、第3のソース画像が識別可能である。
代替実施形態においては、想定された第3のソース画像には、主に又は専ら自動化機器によって検出されるように符号化された画像コンテントが含まれるか、又はそれに制限することができる(すなわち、人間読取可能ではなく機械読取可能であるように設計された画像コンテント)。
更に他の実施形態では、第3のソース画像は、適切な中間階調技術を使用してグレイスケール画像として符号化することができる。
最適化された混乱のための変動する光源−中性GCR
図13は、MベースのGCRが不規則に位置された正方形ブロックの画素に渡って適用された、想定された光源−中性GCR技術の更なる適用を例示する表現コンポジット画像である。尚、得られた表現コンポジット画像は、赤色及び青色光源による照明の下で符号化されたソース画像を現わすことになるが、画像の混乱は、白色光を受けたときに表現コンポジット画像において明らかである。画像の混乱のレベルは、光源−中性GCR技術の特定の適用に対して画像の位置合わせを選択することにより更に最適化することができる。画像の混乱は、光源−中性GCRの周波数コンテントが優勢な画像の周波数コンテントに適合し、また、2つの符号化された画像内の暗い領域が光源−中性GCRの選択された量の変化を可能にするように位置合わせされたときに増加する場合がある。
単一の単色画像のための光源−中性GCR
図14は、青色照明の下で視認することが意図された、多数の色素及び単一の単色画像を用いて実行される光源−中性GCRを例示する表現されたコンポジット画像である。暗さを置き換えるために選択された色素は、6mmの正方形に渡り、正方形間で不規則に変化された。この実施例においては、シアン、マゼンタ、イエロー、及び黒色が、青色光の下で十分な濃度を与えることができる画像の位置において、独立して用いられた。シアン、マゼンタ、又はイエローが与えることができるより多くの濃度が必要な区域は、黒色色素で補完された。置換カラーを変化させる際に、図示される正方形間の変化のように、画像とは独立した種々の空間パターンを用いることができ、又は、パターンを画像の特徴に相関させて、(顔のような)対象物の所定のセグメントを特定のカラーを用いて表現することができる。
当業者は、上述の実施形態を実行するための様々な代替的手法が、本発明の範囲内にあることを理解するであろう。その有利な使用は、オフセット平板印刷、活版印刷、グラビア印刷、乾燥印刷、写真、及び、通常3つ又は4つの所定数の色素を様々な混合物の形で使用する他の任意のカラー再生処理を含む様々な処理によるカラー印刷において予想される。表現システム102の実施形態には、色素のアレイがそれに入射する選択された狭帯域光源の選択的反射又は透過を受けるように、コンポジット画像に従ってサブストレート内に所定の色素アレイを堆積するか又は組み込むことができる装置が含まれる。例えば、コンポジット画像は、透明フィルム上で表現することができ、所望のソース画像は、サブストレートが適切な狭帯域光源によって背面照明されたときに復元させることができる。例としては、インクジェットプリンタ、昇華型プリンタ、及び乾燥印刷プリンタ、石版印刷システム、シルクスクリーンシステム、及び、写真印刷装置のようなハードコピー複写装置と、塗料、薬品、及びフィルム堆積システムのようなサブストレート表面上に個々の量の色を画像単位で堆積させるシステムと、織物捺染システムのようなサブストレートの露出表面に色素材料を組み込むシステムとが含まれる。
例示的なサブストレートの実施形態には、以下に限定されるものではないが、紙、段ボール、及び、他のパルプベース及び印刷包装用製品のような材料と、ガラスと、プラスチックと、積層又は繊維状組成物と、織物とが含まれる。基本的な「CMYK」色素以外の狭帯域色素も本発明に使用することができる。
表現されたコンポジット画像を照明するための照明場は、手動制御又は光源ソース制御信号によるプログラム制御に応答する狭帯域光源を含む様々な光源によって準備することができる。様々な狭帯域光源には、濾過日光、濾過白熱光、又は濾過蛍光を供給する装置と、半導体レーザ又はレーザダイオードなどの干渉性光源と、陰極線管(CRT)、平面パネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、又は、発光ダイオード(LED)及び有機発光(OLED)アレイを組み込むものなどの投影又は画像ディスプレイ装置とを含むことができる。陰極線管を組み込む光源は、それらが、十分に狭くかつ一般的なCMY色素に対して補完的である安定し十分に理解されたスペクトル特性を示す蛍光体を有するという点で有利である。更に、このようなディスプレイは、広く利用可能である。
キーボード及びマウス、データ格納媒体を読み込む手段、聴覚キューその他の情報を観察者に与えるスピーカ、及び本明細書に述べられるシステムをネットワーク媒体に接続するアダプタのような付加的なよく知られた部品(図示せず)を含むことができる。メモリ、ハードディスク、CD−ROM、フラッシュメモリなどのようなコンピュータ読み取り可能媒体は、本発明に関連する制御シーケンスを実施するコンピュータコードを含むコンピュータプログラムを格納にするのに用いることができる。本発明に用いるのに適した他のシステムは、付加的な又は少ないサブシステムを含むことができる。
本発明の実施形態は、特に、本又はポスターのような印刷された材料、新規な商品、及びこのような商品を生成するために消費者に販売されるソフトウェアにコンポジット画像を含むことにより、視覚的な刺激及び楽しさを与えるために考察される。本発明を用いて作成された表現コンポジット画像は、例えば、インターネットのサイトからのような遠隔ソースからコンピュータに向けられた表示制御信号によるか、又は電子メール、インターネットのウェブページ、又は同様の送信に埋め込まれた表示制御命令による、コンピュータに接続された表示装置により生成された照明場に曝されたときに、その後の逆多重のために消費者に分配することができる。
本発明の実施形態は、ニュース、娯楽、又は広告を広めるためのような特定の情報源、又は、物体の商標又は製品の取り扱い説明のようなメッセージ又は印、映画館、ギャラリー、美術館、商業地、及び展示会のような人が集まる場所で展示されるようなグラフィック、芸術作品など、又は、標識、ポスター、広告版、又は壁画のような大きなフォーマットの展示に対して、観察者の興味を引くために用いることができる。更に本発明の他の実施形態は、公報、販売促進、又は新聞、定期刊行物又は地図のような宣伝車において、又は、箱、瓶、コンテナ、包み紙、ラベル、その他の包装又は出荷材料において、及び壁装材、床装材、照明システムなどを含む建材に用いることが想定される。
本発明の他の実施形態は、公共の場所、興行地又は娯楽地、又は周囲照明の制御ある他の人が集まる場所での特化した視覚効果を実施ことが想定される。これらの例は、参加者が、1つ又はそれ以上の表現されたコンポジット画像が組み込まれた印刷された材料又は包装、衣服、おみやげを受け取ることができる祭、劇場、ナイトクラブ、及びスポーツイベントである。同期するか或いは別の方法により制御することができるステージの照明装置のような適当に修正されたゾーンにより与えられる局所的な照明場の影響の下では、参加者にとって視覚的な興味を有する種々のソース画像が、劇的な様式で見ることができるようになる。
本発明の実施形態は、文書その他の書類の確実性の検証を保証することが想定される。このような埋め込まれた情報は、すかし、印、又は確認に有益な画像、安全性識別などの形態で存在することができる。例えば、特定の制御された照明の下で視認される単一の画像、又は変化しない(すなわち一定の)画像の見かけは、文書の確実性を示すのに用いることができる。必要な書類の写真複写又は偽造を提供することによるような検証を避けようとする不正な試みは、本物のコンポジット画像を生成するのに必要なプリンタの較正設定を満たすことができず、制御された照明設備の下での偽造物上のコンポジット画像の混乱した外観は、真正性を妨げる。本発明の実施形態は、文書、クーポン、ゲームピース、チケット、証書、商業手形、通貨、身分証明書などに埋め込まれた情報の単純な暗号化及び暗号解読を与えることが想定される。
本発明の更に別の実施形態は、織物、及びヘッドカバー、衣服、及び外套のような衣類、及び履き物類、時計、めがね、宝石、アップリケ、ファッションアクセサリなどのような着用可能な又は個人的な商品に用いることが想定される。本発明を実施する過程で生成されたコンポジット画像をもつ商品は、芸術性、新規性、及びおみやげ、本、雑誌、ポスター、教育材料、交換カード又はおもちゃのような集めることができる性質を有することができる。
特定の実施形態が述べられたが、代替的手法、修正、変形、改良、及び現在予期されていないか又は予期されていないであろう実質的な均等技術が出願人その他の当業者に想起されるであろう。従って、出願された及び改訂されることがある特許請求の範囲は、すべてのこのような代替的手法、修正、変形、改良、及び実質的な均等技術を含むことが意図される。
染料昇華型プリンタで作動可能な白紙サブストレートと、シアン、マゼンタ、イエロ−、及び黒色染料(100%濃度における)の形態での色素とに対する反射スペクトルを示す図である。 典型的なブラウン管(CRT)により発生した赤、緑、青の三原色の相対放射スペクトルを示す図である。 複数のソース画像のスペクトル多重化及び逆多重のため、及び少なくとも1つの符号化されたソース画像を有するコンポジット画像を表現するための本発明に従って構成されたシステムのブロック図である。 コンポジット画像内に第1及び第2のソース画像をスペクトル多重化し、少なくとも2つの色素を使用してコンポジット画像を表現し、表現されたコンポジット画像を逆多重するための図3のシステムで作動可能な方法の単純化された概略図である。 画像処理ユニット、及び、関連周辺装置及びサブシステムが使用される図3のスペクトル多重化システムの単純化された概略図である。 コントローラ、及び、関連周辺装置及びサブシステムが使用される図3のスペクトル逆多重システムの単純化された概略図である。 白色光による照明を受けたシアン画像の優勢を示す概略図である。 白色光を受けたときのシアン画像の濃度を赤色光を受けたときのシアン画像の濃度と比較して増加させることができるような、表現されたコンポジット画像の生成におけるグレイ成分置換(GCR)の操作を示す概略図である。 第1及び第2のソース画像がコンポジット画像内に符号化され、コンポジット画像はシアン及びイエローの色素で表現されており、第1及び第2のソース画像は、それぞれ赤色及び青色光源を受けたときにその後の復元を意図したものであるような表現されたコンポジット画像を示す図である。 Kベースの70%GCRの部分で作成された表現コンポジット画像を示す図である。 光源−中性であると考慮される光源−中性GCR技術で作成された表現コンポジット画像を示す図である。 第3のソース画像が、白色光のような周囲広域光の下で復元されるように含まれた、光源−中性であると考慮される光源−中性GCR技術で作成された表現コンポジット画像を示す図である。 コンポジット画像における画素の正方形ブロックが、光源−中性GCRにおける不規則な変動を受けた、光源−中性であると考慮される光源−中性GCR技術で作成された表現コンポジット画像を示す図である。 多数の色素及び単一の単色画像を用いて、光源−中性であると考慮される光源−中性GCR技術で作成された表現コンポジット画像を示す図である。
符号の説明
11−1:第1のソース画像アレイ
12−1:第1のソース画像
20:画像入力装置
30:スペクトル多重器
32:コンポジット画像
40:表現装置
42:表現コンポジット画像
44:サブストレート
50:逆多重器
70:観察者
101:スペクトル多重化システム
102:コンポジット画像表現システム
103:スペクトル逆多重システム

Claims (5)

  1. コンポジット画像を供給するために複数のソース画像をスペクトル多重化し、その際に、光源−中性グレイ成分置換を用いて、コンポジット画像として表現するために符号化された1つ又はそれ以上のソース画像の組成に改変する段階と、
    複数の色素を用いて、前記コンポジット画像をサブストレート上に表現する段階と、
    前記ソース画像を現す(reveal)ように選択された狭帯域光源に前記表現されたコンポジット画像を曝すことにより、復元されたソース画像が識別可能になるようにして、表現されたコンポジット画像から、符号化されたソース画像の少なくとも1つを復元する段階と、を含み、
    前記光源−中性グレイ成分置換は、表現されたコンポジット画像が1つ又はそれ以上の補完的光源に当てられたときのコンポジット画像に用いられた色素における共通の濃度の判断を行う
    ことを特徴とし、さらに、
    シアン/イエロー色素の場合に、黒色(K)の付加と、シアン及びイエロー(C,Y)除去とのために使用されることになる部分的(frac)な量の共通濃度は選択することができ、濃度、色素量、及び補完的光源の下での色素の濃度において同様に線形化された以下の環境
    Figure 0005021158
    のもとで、
    濃度の量は、以下の通り1次近似されることを特徴とする複数のソース画像を処理する方法。
    Figure 0005021158

    Figure 0005021158

    Figure 0005021158
  2. 複数のソース画像を表す画像データを受け取り、かつ、前記画像データを処理して複数のソース画像をスペクトル多重化してコンポジット画像データ信号を供給し、その際に、光源−中性グレイ成分置換が用いられてコンポジット画像として表現されるために符号化された1つ又はそれ以上のソース画像の組成に改変するスペクトル多重器を備え、各ソース画像画素を表す値が、それぞれの色素画像平面における対応する画素値にマッピングされ、
    前記光源−中性グレイ成分置換は、表現されたコンポジット画像が1つ又はそれ以上の補完的光源に当てられたときのコンポジット画像に用いられた色素における共通の濃度の判断を行う
    ことを特徴とし、さらに、
    シアン/イエロー色素の場合に、黒色(K)の付加と、シアン及びイエロー(C,Y)除去とのために使用されることになる部分的(frac)な量の共通濃度は選択することができ、濃度、色素量、及び補完的光源の下での色素の濃度において同様に線形化された以下の環境
    Figure 0005021158
    のもとで、
    濃度の量は、以下の通り1次近似されることを特徴とする複数のソース画像をスペクトル多重化するシステム。
    Figure 0005021158

    Figure 0005021158

    Figure 0005021158
  3. コンポジット画像を供給するために複数のソース画像をスペクトル多重化し、その際に、光源−中性グレイ成分置換を用いて、コンポジット画像として表現するために符号化された1つ又はそれ以上のソース画像の組成に改変し、前記光源−中性グレイ成分置換におけるグレイ成分置換部分を空間的に変調して視覚的な混乱(confusion)を増加させる段階と、
    複数の色素を用いて、前記コンポジット画像をサブストレート上に表現する段階と、
    前記ソース画像を現すように選択された狭帯域光源に前記表現されたコンポジット画像を曝すことにより、復元されたソース画像が識別可能になるようにして、表現されたコンポジット画像から、符号化されたソース画像の少なくとも1つを復元する段階と、
    を含み、
    前記光源−中性グレイ成分置換は、表現されたコンポジット画像が1つ又はそれ以上の補完的光源に当てられたときのコンポジット画像に用いられた色素における共通の濃度の判断を行う
    ことを特徴とし、さらに、
    シアン/イエロー色素の場合に、黒色(K)の付加と、シアン及びイエロー(C,Y)除去とのために使用されることになる部分的(frac)な量の共通濃度は選択することができ、濃度、色素量、及び補完的光源の下での色素の濃度において同様に線形化された以下の環境
    Figure 0005021158
    のもとで、
    濃度の量は、以下の通り1次近似されることを特徴とする複数のソース画像を処理する方法。
    Figure 0005021158

    Figure 0005021158

    Figure 0005021158
  4. コンポジット画像を供給するため複数のソース画像をスペクトル多重化し、その際に、光源−中性グレイ成分置換を用いて、コンポジット画像として表現するために符号化された1つ又はそれ以上のソース画像の組成に改変し、前記光源−中性グレイ成分置換におけるグレイ成分置換部分が、多帯域光源による照明の下で復元されることが意図される付加的な低解像度画像を符号化するように実行されるようにする段階と、
    複数の色素を用いて、前記コンポジット画像をサブストレート上に表現する段階と、
    (a)多帯域光源、及び(b)前記ソース画像を現すように選択された狭帯域光源、の少なくとも1つに前記表現されたコンポジット画像を曝すことにより、復元されたソース画像が識別可能になるようにして、表現されたコンポジット画像から、符号化されたソース画像の少なくとも1つを復元する段階と、
    を含み、
    前記光源−中性グレイ成分置換は、表現されたコンポジット画像が1つ又はそれ以上の補完的光源に当てられたときのコンポジット画像に用いられた色素における共通の濃度の判断を行う
    ことを特徴とし、さらに、
    シアン/イエロー色素の場合に、黒色(K)の付加と、シアン及びイエロー(C,Y)除去とのために使用されることになる部分的(frac)な量の共通濃度は選択することができ、濃度、色素量、及び補完的光源の下での色素の濃度において同様に線形化された以下の環境
    Figure 0005021158
    のもとで、
    濃度の量は、以下の通り1次近似されることを特徴とする複数のソース画像を処理する方法。
    Figure 0005021158

    Figure 0005021158

    Figure 0005021158
  5. 複数のソース画像を表す画像データを受け取り、及び前記画像データを処理してコンポジット画像を供給するために複数のソース画像をスペクトル多重化し、その際に、光源−中性グレイ成分置換が用いて、コンポジット画像として表現されるため、及びコンポジット画像データ信号を与えるために符号化された1つ又はそれ以上のソース画像の組成に改変するスペクトル多重器を備え、
    スペクトル多重器に応答し、前記コンポジット画像データ信号を受け取り、かつ前記コンポジット画像をサブストレート上に表現するための画像表現装置と、
    前記表現されたコンポジット画像が前記光源を受けたときに、前記符号化されたソース画像から導出されたソース画像が復元されるようにして、第1及び第2のソース画像の少なくとも1つが符号化された所定のスペクトル強度分布を有する光源による照明に、サブストレート上の前記表現されたコンポジット画像を曝す、スペクトル逆多重器と、
    を備え、
    前記光源−中性グレイ成分置換は、表現されたコンポジット画像が1つ又はそれ以上の補完的光源に当てられたときのコンポジット画像に用いられた色素における共通の濃度の判断を行う
    ことを特徴とし、さらに、
    シアン/イエロー色素の場合に、黒色(K)の付加と、シアン及びイエロー(C,Y)除去とのために使用されることになる部分的(frac)な量の共通濃度は選択することができ、濃度、色素量、及び補完的光源の下での色素の濃度において同様に線形化された以下の環境
    Figure 0005021158
    のもとで、
    濃度の量は、以下の通り1次近似されることを特徴とする画像化システム。
    Figure 0005021158

    Figure 0005021158

    Figure 0005021158
JP2004334839A 2003-11-25 2004-11-18 コンポジット画像を供給するためにソース画像をスペクトル多重化し、そのコンポジット画像を表現し、このようなコンポジット画像を逆多重するためのシステムにおける光源−中性グレイ成分置換 Expired - Fee Related JP5021158B2 (ja)

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