JP5020535B2 - 芳香族重合体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)一般式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体であって、次の性質を有する芳香族重合体
(A)前記重合体の水酸基をアセチル化して得られるアセチル化体の数平均重合度が3以上、及び
(B)前記アセチル化体の200〜350nmの波長範囲での円二色性スペクトルにおいて、該アセチル化体の繰り返し単位のモルあたりのモル楕円率(degree・cm−2・dmol−1)の絶対値が最大となる波長における、該絶対値が50,000以上、
(2)一般式(Ia)で示される繰り返し単位を有する重合体であって、次の性質を有するアセチル化体
(A)数平均重合度が3以上、及び
(B)200〜350nmの波長範囲での円二色性スペクトルにおいて、該アセチル化体の繰り返し単位のモルあたりのモル楕円率(degree・cm−2・dmol−1)の絶対値が最大となった波長における、該絶対値が50,000以上、
(3)下記一般式(V)で表される芳香族化合物を、下記構造式(VI)、(VII)、(VIII)または(IX)で表される化合物とバナジウム化合物とからなる錯体を触媒として用いて、酸素により酸化重合する、(1)項記載の芳香族重合体の製造方法、
(4)(3)項の方法で製造される、(1)項記載の芳香族重合体
を提供するものである。
(A)上記重合体の水酸基をアセチル化して得られるアセチル化体の数平均重合度が3以上である。
(B)上記アセチル化体の200〜350nmの波長範囲での円二色性スペクトルにおいて、該アセチル化体の繰り返し単位のモルあたりのモル楕円率(degree・cm−2・dmol−1)の絶対値が最大となる波長における、該絶対値が50,000以上である。
シ基、置換されてもよい炭化水素メルカプト基または置換されてもよい炭化水素アミノ基であり、R5およびR6は互いに異なる。)
上記(A)および(B)における重合体の水酸基をアセチル化する方法としては、実質的にすべての水酸基がアセチル化されれば特に限定はないが、不活性ガス雰囲気下、大過剰の塩化アセチル及びピリジンと反応させることが好ましい。塩化アセチル及びピリジンの使用量は、それぞれ一般式(I)の繰り返し単位のモル数に対して、好ましくは1〜1,000倍モル、より好ましくは2〜100倍モル、さらに好ましくは3〜10倍モルである。本反応の温度は、好ましくは−50〜100℃であり、より好ましくは0〜80℃であり、さらに好ましくは10〜60℃である。本反応の時間は、好ましくは0.1時間〜1,000時間であり、より好ましくは1時間〜100時間であり、さらに好ましくは5時間〜25時間である。なお、ポリマーが溶解しない場合には、本反応条件下で塩化アセチルと反応しない溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ニトロベンゼンを共存させてもよい。
こうして得られたアセチル化体は、下記一般式(Ia)で示される繰り返し単位をもつ。
[θ]=θ・m/(w・d)
(ただし、θは試料溶液の楕円率(degree)、wは試料溶液10cm3中のアセチル化体のグラム数であり、mはアセチル化体の上記一般式(Ia)で示される繰り返し単位の分子量であり、dは光路長(cm)である。)
このモル楕円率の200〜350nmの波長範囲における最大の絶対値が本発明のように極めて大きいということは、上記一般式(I)の繰り返し単位の結合軸に対して極めて大きな光学活性を有するということである。
上記一般式(VIII)および(IX)のR12およびR13として、好ましくは水素原子、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、より好ましくは水素原子、炭素原子数1〜4の炭化水素基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基である。
上記一般式(VIII)および(IX)のaおよびbは、上記一般式(VIII)および(IX)で表される化合物が電気的に中性となるように決定される。
上記一般式(VI)または(VII)で表される化合物は、Tetrahed.Asymm.1998,9,1〜45頁や、Acc.Chem.Res.1993,26,339〜345頁や、Tetrahed.Asymm.2001,12,2851〜2859頁を参照して合成できる。また上記一般式(VIII)または(IX)で表される化合物は、市販品を使用できる。
上記錯体は、前もって形成しても、反応系中でその場で形成してもよい。
また、上記の酸化重合における酸素量は、通常は大過剰用いるが、すべてのモノマーに対して1〜1,000モル倍量が好ましく、1〜100モル倍量がさらに好ましい。なお、不活性ガスとの混合ガスとして用いてもよく、空気でもよい。
Macromolecules,36,2003,2604〜2608頁に記載された下記化合物(C)0.175mmolと硫酸オキソバナジウム(IV)0.175mmolを塩化メチレン/メタノール(体積比7/1)5mLに溶解させ、バナジウム錯体を形成させた。これに2,3−ジヒドロキシナフタレン1.75mmolを加えて、酸素雰囲気下、室温で24時間攪拌し、重合反応させてポリ(2,3−ヒドロキシ−1,4−ナフチレン)を合成した。反応終了後、溶媒を留去し、塩化アセチル(17.5mmol)とピリジン(17.5mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で12時間攪拌した。その後、大過剰のメタノールを加えて、沈殿を濾取・洗浄・乾燥して、重合体を得た。得られた重合体はポリ(2,3−ジアセトキシ−1,4−ナフチレン)であると同定された(収率:58%)。
該アセチル化重合体0.003g(該アセチル化重合体の繰り返し単位の分子量は242であり、該繰り返し単位0.000124dmolに相当する。)をクロロホルムに溶解して3.0mLの溶液を調整した。この溶液を、円二色性スペクトル(機器:日本分光社製JASCO J−720L(商品名)、光路長:0.01cm)を測定したところ、該アセチル化重合体の繰り返し単位モルあたりのモル楕円率(degree・cm−2・dmol−1)の絶対値は約230nmで最大となり、132,000であった。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(機器:日本分光社製JASCO PU−2080plus(商品名)およびJASCO UV−2075plus(商品名)、カラム:昭和電工社製商品名Shodex GPC KF−803Lx1本および商品名GPC KF−806Lx1本、展開溶媒:テトラヒドロフラン、温度:室温)にて、該アセチル化重合体の数平均分子量をポリスチレン換算値として求めたところ2700であった(該アセチル化重合体の繰り返し単位の分子量は242であり、数平均重合度は11となる)。
Macromolecules、36、2003、2604〜2608頁のTable2、entry8に示される、下記化合物(D)の銅錯体を触媒として用いて合成したポリ(2,3−ヒドロキシ−1,4−ナフチレン)のアセチル化体を、実施例1と同様に円二色性スペクトルを測定した。繰り返し単位モルあたりのモル楕円率の絶対値は約230nmで最大となり、43,000(degree・cm−2・dmol−1)であった。また実施例1と同様にして求めた数平均分子量は9300であった(数平均重合度:38)。
市販の下記化合物(E)0.125mmolとステアリン酸酸化バナジウム(IV)0.125mmolをテトラヒドロフラン1.79mL中で混合し、これに2,3−ジヒドロキシナフタレン1.25mmolを加えて、酸素雰囲気下、室温で48時間攪拌し、重合反応させてポリ(2,3−ジヒドロキシ−1,4−ナフチレン)を合成した。反応終了後、溶媒を留去し、塩化アセチル(12.5mmol)とピリジン(12.5mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で12時間攪拌した。その後、大過剰のメタノールを加えて、沈殿を濾取・洗浄・乾燥して、重合体を得た。得られた重合体がポリ(2,3−ジヒドロキシ−1,4−ナフチレン)であると同定された(収率:30%)。
該アセチル化重合体の円二色性スペクトルを溶媒としてテトラヒドロフランを用いた以外は実施例1と同様に測定したところ、該アセチル化重合体の繰り返し単位モルあたりのモル楕円率の絶対値は約230nmで最大となり、207,180(degree・cm−2・dmol−1)であった。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(機器:日立社製Pump L−7100(商品名)および日本分光社製JASCO RI−930(商品名)、カラム:東ソー社製商品名TSKgel G3000Hx1本および商品名TSKgel G7000Hx1本、展開溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(0.01M臭化リチウム)、温度:40℃)にて、数平均分子量をポリスチレン換算値として求めたところ6100であった(数平均重合度:25)。
Claims (4)
- 一般式(II)又は一般式(III)で示される繰り返し単位を有する重合体であって、次の性質を有する芳香族重合体。
(A)前記重合体の水酸基をアセチル化して得られるアセチル化体の数平均重合度が3以上、及び
(B)前記アセチル化体の200〜350nmの波長範囲での円二色性スペクトルにおいて、該アセチル化体の繰り返し単位のモルあたりのモル楕円率(degree・cm−2・dmol−1)の絶対値が最大となる波長における、該絶対値が50,000以上。
- 一般式(IIa)又は一般式(IIIa)で示される繰り返し単位を有する重合体であって、次の性質を有するアセチル化体。
(A)数平均重合度が3以上、及び
(B)200〜350nmの波長範囲での円二色性スペクトルにおいて、該アセチル化体の繰り返し単位のモルあたりのモル楕円率(degree・cm−2・dmol−1)の絶対値が最大となった波長における、該絶対値が50,000以上。
- 下記一般式(V−1)又は下記一般式(V−2)で表される芳香族化合物を、下記構造式(VI)、(VII)、(VIII)または(IX)で表される化合物とバナジウム化合物とからなる錯体を触媒として用いて、酸素により酸化重合する、請求項1記載の芳香族重合体の製造方法。
- 請求項3記載の製造方法で製造される、請求項1記載の芳香族重合体。
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