JP5018036B2 - QoS制御システム、QoS制御方法、およびQoS制御プログラム - Google Patents

QoS制御システム、QoS制御方法、およびQoS制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、映像、音声、データを扱うアプリケーションを複合的に利用して、ユーザ間でリアルタイムにコミュニケーションを行う分野において、特に、稼働中のアプリケーションの動作変更時と、新規アプリケーションの追加起動時におけるQoS(Quality of Service)制御技術に関する。
一般に、複数の端末を用いて、映像、音声、データを扱うアプリケーション(以下、APと略す)を複合的に利用して、通信ネットワーク(以下、NWと略す)を介して、ユーザ間でリアルタイムにコミュニケーションを行う場合、通常は、使用される各端末の性能や各端末が利用するNW環境は不均質である。
例えば、端末の性能については、高性能なCPUと大容量のメモリを搭載したデスクトップ型PC(パーソナルコンピュータ)と、低性能なCPUと小容量のメモリを搭載したノートブック型PCとが混在し、また、端末のNW環境については、100MbpsのNWリンク速度を持つ有線LANを利用する端末と、11MbpsのNWリンク速度を持つ無線LANを利用する端末が混在するのが通常である。
また、一般に、このようなコミュニケーション環境において、稼働中の複数のAPの動作を動的に変更したり、稼動していなかった複数のAPを新規に追加起動したりする場合には、複数のAPの動作変更処理や複数のAPの起動処理のような、処理内容の異なる複数の処理が、全端末で時間的に同期して実行される。つまり、各端末では、全端末で同一内容の複数の処理が実行される。
それぞれのAP動作変更処理やAP起動処理は、APの種類や処理内容に応じて、処理を完了するために必要となるCPU処理量やNW帯域消費量と、処理が完了した後にユーザがAPを利用し続けるために必要となるCPU処理量やNW帯域消費量とが、それぞれ異なる。そのため、AP動作変更処理やAP起動処理の実行前、実行中、実行後において、各端末におけるCPU使用率や利用するNW帯域は大きく変動する。
これらの複数の処理を、各処理自体の負荷や、低性能な端末で利用可能な余剰CPU処理量や、狭帯域なNW内の端末で利用可能な余剰NW帯域量の状況に応じて、処理時間を短縮させるために各端末で並列に同時に実行させる場合がある。このように並列実行させる場合には、低性能な端末や狭帯域な端末で余剰資源の枯渇が発生しないこともあり得る。または、これら複数の処理を、負荷を分散させるために各端末で直列に逐次実行させる場合もある。このように直列実行させる場合には、ある順序では低性能な端末や狭帯域な端末で余剰資源の枯渇が発生するが、他の順序では枯渇が発生しないことがあり得る。
このように、これらの複数の処理のタスクスケジューリングとしては、状況に応じて様々なパターンが考えられ得る。
従来、性能やNW環境が不均質な複数の端末を対象としたタスクスケジューリングを行う技術として、特許文献1では、放送コンテンツの録画装置を題材として、録画装置1台の処理能力だけでは捌き切れない処理が要求された場合に、NW上の他の非稼動の装置を発見して処理を分担する方法が提案されている。また、非特許文献1では、分散システムを題材として、複数の処理を複数の端末で分担して実行する際に、各端末のCPU資源、メモリ資源、NW資源の空き状況を考慮して、各処理を各端末に割当てる方法が提案されている。
すなわち、特許文献1と非特許文献1の方法では、余剰資源が多い端末に負荷の大きな処理を割当て、余剰資源が少ない端末に負荷の小さな処理を割当てるというタスクスケジューリングが行われる。
また、特許文献2では、端末数や各端末のNW状況の変化に応じて、各APの動作を動的に変更して、端末間の同期制御を行う方法が提案されている。すなわち、端末数やNW遅延時間の増減に応じて、AP毎に使用する同期制御方式を切替えるというタスクスケジューリングが行われる。
特開2005−252402号公報 特開2005−208710号公報 伊藤光祐,小出洋:分散環境における資源情報補間によるタスクスケジューリング手法の提案,情報処理学会九州支部火の国シンポジウム2004,CD−ROM(2004).
しかしながら、特許文献1と非特許文献1の方法では、端末の余剰資源の量に応じて処理の割当てが行われるため、端末毎に内容が全く異なる処理を割当てることしかできず、全端末に同一内容の処理を割当てることができない。端末毎に全く異なる処理内容が実行されると、各端末がそれぞれ異なる動作をしてしまうため、ユーザ間のコミュニケーションが成り立たなくなってしまう。
また、特許文献2の方法では、各端末の性能の差異については全く考慮されていないため、低性能な端末において余剰CPU処理量を使い切り、過負荷状態になってしまうというケースが起こり得る。
このように、従来技術においては、低性能な端末で利用可能な余剰CPU処理量や、狭帯域なNW内の端末で利用可能な余剰NW帯域を、枯渇させずに、全端末で同一内容の処理を複数実行することを保証する実行順序を選出できないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、低性能な端末で利用可能な余剰CPU処理量や、狭帯域なNW内の端末で利用可能な余剰NW帯域を、枯渇させずに、全端末でAPなどの応用機能に対する同一内容の処理を複数実行することを保証することができる、QoS制御システム、QoS制御方法、およびQoS制御プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明のQoS制御システムは、
複数の端末と、前記複数の端末のうち通信中の各端末に対し、任意の応用機能の起動処理および動作変更処理の実行を指示する調停装置とを有してなるQoS制御システムであって、
前記端末は、
他の端末および前記調停装置と通信を行う手段と、
通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測する計測手段とを備え、
前記調停装置は、
前記端末と通信を行う手段と、
前記起動処理および前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量を予め記憶する記憶手段と、
通信中の各端末の前記計測手段の計測結果を取得する手段と、
通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末から取得した前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する動作調停手段と、を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明のQoS制御方法は、
複数の端末と、前記複数の端末のうち通信中の各端末に対し、任意の応用機能の起動処理および動作変更処理の実行を指示する調停装置とを有してなるQoS制御システムによるQoS制御方法であって、
前記調停装置が、前記起動処理および前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量を予め記憶するステップと、
前記端末が、通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測するステップと、
前記調停装置が、通信中の各端末の前記計測結果を取得するステップと、
前記調停装置が、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末の前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示するステップと、を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために本発明のQoS制御プログラムは、
他の端末と通信を行う端末に、
任意の応用機能の起動処理および動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源を予め記憶する処理と、
通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測する処理と、
通信中の各端末の前記計測結果を取得する処理と、
通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末の前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する処理と、を実行させることを特徴とする。
上述したように本発明によれば、端末は、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測する。調停装置は、起動処理および動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量を予め記憶しておき、通信中の各端末にて起動処理または動作変更処理を実行する場合には、通信中の各端末の計測結果と、起動処理および動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、起動処理または動作変更処理の実行を指示する。
したがって、通信中の各端末にて起動処理または動作変更処理を実行する場合に、端末性能が低い端末で過負荷状態となったり、ネットワーク性能が低い端末でネットワーク帯域の不足が発生したりすることを回避できる。
以下、本発明のQoS制御システムについて、より具体的に説明する。
本発明のQoS制御システムは、複数の端末と調停装置とを備える。
システムの導入時などに、まず、各APの起動処理の実行時に必要と予測されるCPU使用率とNW帯域の推移と、予測される所要時間とを基準データとして調停装置に登録し、さらに、各APの動作変更処理の実行時に必要と予測されるCPU使用率とNW帯域の推移も基準データとして調停装置に登録しておく。次に、基準となるNWリンク速度も基準データとして調停装置に登録しておく。最後に、各APについてユーザが指定可能な重要度と、その重要度に対応するAP動作変更処理との関係を紐付けしておく。
システムの運用開始後、複数ユーザが端末間で通信を開始すると、各端末で1種類以上のAPが起動することになるため、各端末では、この起動処理に掛かった時間を計測し、準備段階において登録済みの基準データの所要時間と比較することにより、各端末の性能の指標が得られる。単純にCPUのクロック数を比較だけでは、各端末のメモリ残量やディスクアクセスの速度などが考慮されないが、この方法ではCPU、メモリ、ディスクなどの性能を総合的に考慮した各端末の性能比較ができる。また、各端末では、自端末のNWリンク速度と、準備段階において登録済みの基準データのNWリンク速度とを比較することにより、各端末が利用可能なNW帯域の最大値の概算が指標として得られる。
調停装置は、これらの指標を表す各端末の端末性能指数とNW性能指数とにより、通信中の端末のうち、最も低性能な端末と、最も狭帯域な端末とを特定することができる。
端末間での通信開始後は、調停装置が、定期的に各端末のCPU使用率と利用中のNW帯域などを監視する。
例えば、ユーザの操作により、各APの重要度が変更され、その重要度に対応するAP動作変更処理を行う必要が生じた場合には、調停装置が、次のように探索的な確認を行い、過負荷状態やNW帯域の不足が発生しないことが確認できた時点で探索を終了し、各端末に対して複数APの動作変更処理の実行を指示する。
(1)複数のAP動作変更処理を並列に同時実行しても問題ないか確認する。具体的には、まず、準備段階において登録済みの基準データのAP動作変更処理のCPU使用率とNW帯域の推移データを参照して、最も低性能な端末の端末性能指数を用いて、CPU使用率の推移データを最も低性能な端末で予測される推移データに換算する。次に、CPU使用率の換算後の推移データとNW帯域の推移データと、最新の監視データを参照して、最も低性能な端末において過負荷状態が発生するといった問題や、最も狭帯域な端末においてNW帯域の不足が発生するといった問題が生じるかどうかを確認する。
(2)問題がある場合には、複数のAP動作変更処理を直列に逐次実行しても問題ないか確認する。この際に、実行の順番を決める必要があるが、AP動作変更処理実行後のCPU使用率とNW帯域がより多く減少するものを先にするような順序制御を行う。ただし、実行後は負荷が減少するが、実行中に過負荷状態やNW帯域の不足が発生する、と懸念される処理については、一旦保留キューに格納しておき、他のAP動作変更処理を実行した後で、より余裕が空いた時点で保留キューから取り出して実行させるような順序制御を行う。
(3)保留キューに処理が最後まで残ってしまった場合には、その組み合わせのAP動作変更処理は実行不可能と判断し、保留キューに残っている処理に対応するAPについては、一段重要度を落としたAP動作変更処理の組み合わせへの置換を行い、その組み合わせで実行可能かを確認するため、(1)に戻る。
(2)において、過負荷状態やNW帯域の不足が発生しない組み合わせが発見できた場合には、調停装置が、各端末に対して最初のAP動作変更処理の実行を指示し、全端末から実行完了の返信が到着するのを待ってから、次のAP動作変更処理の実行を指示する、というように、端末間の状態の同期制御を行う。これにより、各ユーザが体験するシステムの挙動の変化をユーザ間で同一にすることができるため、一部のユーザだけ異なるシステムの挙動を体験してユーザ間のコミュニケーションに混乱を与えることを防止する。
(3)において、ユーザが期待したAP動作変更処理が実行不可能だったとしても、段階的に他の手段で代替できるか確認して行けるので、ユーザの意図になるべく沿ったAP動作変更処理を発見する。
ユーザの操作により、複数の新規APを追加起動する必要が生じた場合にも、同様な探索的な確認処理を行う。
(1)〜(3)の処理を繰り返し実行することにより、本発明の目的を達成することができる。
以上説明したように本発明によれば、端末性能が低い端末で端末資源が枯渇して過負荷状態となったり、ネットワーク性能が低い端末でネットワーク資源が枯渇してネットワーク帯域の不足が発生したりするのを回避して、全端末で同一内容の処理を複数実行することを保証することができるという効果が得られる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
<第1の実施形態の構成の説明>
図1は、本発明の第1の実施形態のQoS制御システムのネットワーク構成を示す図である。
本実施形態のQoS制御システムは、調停装置1000と、複数の端末12001〜1200n(nは自然数)とが、ネットワークに接続された構成となっている。
端末12001〜1200nは、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯型コンピュータ(PDA:パーソナル・デジタル・アシスタンス等)、街頭マルチメディア端末、車載端末、ネットワーク接続機能付きテレビ、ネットワーク接続機能付きセットトップボックス、ネットワーク接続機能付きゲーム機、外部と情報をやり取りする機能を備えたその他の装置であってよい。
図2は、本発明の第1の実施形態のQoS制御システムの構成を示すブロック図である。図3〜図5は、本発明の第1の実施形態に係るデータ構造を示す図である。以下、これらの図2〜図5を使って説明を行う。
なお、本実施形態では、端末12001〜1200nのうち、通信中の全端末で行う同一内容の複数の処理が、稼働中の複数のAP(端末の応用機能の一例)の動作を動的に変更するAP動作変更処理であるものとして説明する。
<調停装置の説明>
調停装置1000は、通信手段1001と、計測手段1002と、資源監視手段1003と、AP動作調停手段1004と、調停用記憶装置1005とを有している。
通信手段1001は、各端末12001〜1200nの通信手段1201と、ネットワークを介してデータをやり取りする。
計測手段1002は、各端末12001〜1200nの計測手段1204が計測したAPの起動時の各種データを、その端末に対応する端末データテーブル203に反映する。
資源監視手段1003は、端末12001〜1200nのうち、通信を開始した端末のCPU使用率の値と利用中のNW帯域の値を取得し、その端末に対応する端末データテーブル203内の現CPU使用率2103と現NW帯域2104に、それぞれ反映する。
なお、CPU使用率とNW帯域の値の取得方法は、定期的に資源監視手段1003から通信中の各端末に値のアップロードを要求する方法でも良いし、通信中の各端末が自発的に定期的にアップロードしても良いし、通信中の各端末が通信開始時に一度アップロードしたら、その時の値から一定値以上の変動があった時だけアップロードするという方法でも良い。
AP動作調停手段1004は、各端末12001〜1200nの重要度設定手段1205から、重要度テーブル202内のAPの重要度2014の値の変更を要求された際に、通信中の端末のうち、最も低性能な端末と最も狭帯域な端末とを特定し、これら特定した端末において、重要度を変更する複数のAPの動作変更処理を並列に同時実行しても問題(過負荷状態やNW帯域の不足の発生等)がないか確認し、問題があれば、次に、直列に逐次実行しても問題がないような組み合わせがあるか確認し、それでも問題があれば、一段重要度を落としたAP動作変更処理を代替手段として実行できるか確認する、という探索的な確認を行い、問題がないことが確認できた時点で探索を終了し、各端末に対して複数APの動作変更処理の実行を指示する。
調停用記憶装置1005は、起動基準データテーブル200と、動作変更基準データテーブル201と、重要度テーブル202と、基準NWリンク速度2015と、CPUマージン2016と、NWマージン2017と、端末データテーブル203と、最低端末データテーブル204と、動作変更候補テーブル205と、直列実行キュー2208と、保留キュー2210とを格納している。
起動基準データテーブル200は、システムに用意されているAPの個数と同数存在し、システムの導入時などの準備段階において、各APの起動時の各種データの基準値を格納するのに使用される。
起動基準データテーブル200は、APID2000と、所要時間2001と、最大CPU増分2002と、最大NW増分2003と、起動後CPU変動2004と、起動後NW変動2005とを格納している。
ここで、APとは、相手と映像、音声、データ等を交換するAPのことであり、例えば、相手と映像や音声をリアルタイムに交換する映像APや音声AP、相手と資料データをリアルタイムに交換する資料共有AP、相手と特定のウィンドウやデスクトップ画面全体の描画内容のデータをリアルタイムに交換する画面共有AP、相手とテキストをリアルタイムに交換するチャットAPなどがあるが、これらに限定されない。
APID2000は、APの識別子であり、各起動基準データテーブル200がどのAPの起動処理に関するものなのかを識別するために使用される。
所要時間2001には、APの起動処理に要する時間の基準値が格納される。
最大CPU増分2002には、APの起動処理を開始して起動処理が完了する区間におけるCPU使用率の最大値と、起動前のCPU使用率の値と、の差の基準値が格納される。
最大NW増分2003には、APの起動処理を開始して起動処理が完了する区間における利用NW帯域の最大値と、起動前の利用NW帯域の値と、の差の基準値が格納される。
起動後CPU変動2004には、APの起動処理が完了した後の一定期間におけるCPU使用率の平均値と、起動前のCPU使用率の値と、の差の基準値が格納される。
起動後NW変動2005には、APの起動処理が完了した後の一定期間における利用NW帯域の平均値と、起動前の利用NW帯域の値と、の差の基準値が格納される。
動作変更基準データテーブル201は、APの重要度を変更するために、現在のAPの動作を、変更後の重要度に対応する動作に変更するような処理を行った際の、各種データの基準値を格納するために使用される。
ここで仮に、重要度の種類として−3、−2、−1、0、+1、+2、+3があり、あるAPの動作として重要度+3、0、−2に対応する3種類の動作が用意されているとする。このように、各APには必ずしも全ての重要度に対応する動作が用意されているわけではない。また、APの種類が異なれば動作が用意されている重要度の種類も異なる。先に述べたAPが実行できる動作変更処理は、重要度+3から0または−2へ変更する2種類と、重要度0から+3または−2へ変更する2種類と、重要度−2から+3または0へ変更する2種類との、合計で2×3=6種類ある。このAPに対応する動作変更基準データテーブル201は6個存在することになる。一般化すると、あるAPにN個の動作が用意されているとすると、そのAPに対応する動作変更基準データテーブル201はN×(N−1)個存在する。
動作変更基準データテーブル201は、APID2006と、変更前重要度2007と、変更後重要度2008と、最大CPU増分2009と、最大NW増分2010と、変更後CPU変動2011と、変更後NW変動2012とを格納している。
APID2006は、APの識別子であり、各動作変更基準データテーブル201がどのAPの動作変更処理に関するものなのかを識別するために使用される。
変更前重要度2007は、動作変更処理を実行する前のAPの重要度である。
変更後重要度2008は、動作変更処理を実行した後のAPの重要度である。
最大CPU増分2009には、APの動作変更処理を開始して動作変更処理が完了する区間におけるCPU使用率の最大値と、動作変更処理前のCPU使用率の値と、の差の基準値が格納される。
最大NW増分2010には、APの動作変更処理を開始して動作変更処理が完了する区間における利用NW帯域の最大値と、動作変更処理前の利用NW帯域の値と、の差の基準値が格納される。
変更後CPU変動2011には、APの動作変更処理が完了した後の一定期間におけるCPU使用率の平均値と、動作変更前のCPU使用率の値と、の差の基準値が格納される。
変更後NW変動2012には、APの動作変更処理が完了した後の一定期間における利用NW帯域の平均値と、動作変更前の利用NW帯域の値と、の差の基準値が格納される。
重要度テーブル202は、各APの現在の重要度を表現するために使用されるものであり、APID2013と、重要度2014とを格納している。
APID2013は、APの識別子であり、重要度テーブル202がどのAPの重要度に関するものなのかを識別するために使用される。
重要度2014は、各APの重要度である。APは、起動されると、最初は必ず重要度0に対応する動作を行う。ユーザからの要求によりAPの重要度が変更されると、APはその重要度に対応する動作を行うために、動作変更処理を行う。
例えば、音声APは、重要度0では高音質を実現できる音声コーデックを利用する動作を行うが、重要度が下げられると、中程度の音質を実現できる音声コーデックを利用するように動作を動的に変更する、ということが考えられる。
また、例えば、資料共有APは、重要度0では話者端末においてスライドめくり操作が行われた時点でスライドのデータをその他の端末に配信するという動作を行うが、重要度が上げられると、スライドデータの配信用の回線とは別の回線を開いて、話者端末から各スライドに対応する低解像度の画像を一括して先行的にその他の端末に配信してキャッシュさせるように動作を動的に変更する、ということが考えられる。
基準NWリンク速度2015は、NWリンク速度の基準値である。
CPUマージン2016は、過負荷と見なす端末のCPU使用率の値である。CPUマージン2016に格納する値の調整により、端末のCPU使用率が何%以上になったら過負荷と見なすか、という基準値を調整することができる。
NWマージン2017は、NW不足と見なすNW帯域の値である。NWマージン2017に格納する値の調整により、利用中のNW帯域がNWリンク速度の何%以上になったらNW不足と見なすか、という基準値を調整することができる。
端末データテーブル203は、端末12001〜1200nのうち、通信中の端末についての各種データを格納するのに使用される。
端末データテーブル203は、端末ID2100と、端末性能指数2101と、NW性能指数2102と、現CPU使用率2103と、現NW帯域2104と、NWリンク速度2105とを格納している。
端末ID2100は、端末の識別子であり、各端末データテーブル203がどの端末に関するものなのかを識別するために使用される。
端末性能指数2101は、CPU、メモリ、ディスクなどの性能を総合的に考慮した性能の基準値を100とすると、各端末の性能はいくらになるのかという指標を表現する。
通信を開始した端末では1種類以上のAPが起動することになるが、これら1種類以上のAPの起動処理に実際に掛かった時間を計測し、これら1種類以上のAPの起動に関する所要時間2001の合計値と比較することにより、各端末の性能の指標が得られる。
例えば、端末12001と端末12002が通信を開始し、音声APと資料共有APを起動したとする。この起動処理に、端末12001では6秒、端末12002では4秒掛かったとする。音声APの所要時間2001が3秒で、資料共有APの所要時間2001が2秒だったとすると、端末12001の端末性能指数2101は(3+2)×100/6=83.3となり、端末12002のそれは(3+2)×100/4=125となる。
単純に各端末のCPUのクロック数を比較するだけでは、各端末のメモリ残量やディスクアクセスの速度などが考慮されないが、この方法ではCPU、メモリ、ディスクなどの性能を総合的に考慮した各端末の性能が得られる。厳密には、音声APと資料共有APとを同時に起動した時の所要時間の基準値を別途設けた方が正確な値が得られるが、この方法でも端末毎の性能について大まかな傾向が得られる。
NW性能指数2102は、NWリンク速度の基準値を100とすると、各端末が利用可能なNW帯域の最大値はいくらになるのかという指標を表現する。
各端末のNWリンク速度2105と、基準NWリンク速度2015とを比較することにより、各端末が利用可能なNW帯域の最大値の指標が得られるため、この得られた指標をNW性能指数2102とする。
例えば、基準NWリンク速度2015が有線LAN環境を想定した100Mbpsになっている状態で、端末12001と端末12002が通信を開始したとする。その際、端末12001が無線LANの802.11aを利用しておりNWリンク速度2105が54Mbpsで、端末12002が無線LANの802.11bを利用しておりNWリンク速度2105が11Mbpsだったとすると、端末12001のNW性能指数2102は54M×100/100M=54となり、端末12002のそれは11M×100/100M=11となる。
現CPU使用率2103には、資源監視手段1003が取得した各端末のCPU使用率の値が格納される。この値は資源監視手段1003によって適宜更新される。
現NW帯域2104には、資源監視手段1003が取得した各端末が利用中のNW帯域の値が格納される。この値は資源監視手段1003によって適宜更新される。
NWリンク速度2105には、各端末のNWリンク速度が格納される。
最低端末データテーブル204は、端末12001〜1200nの中の通信中の端末のうち、端末性能指数2101が最も低い端末と、NW性能指数2102が最も低い端末という、通信中の端末の中でボトルネックになりそうな端末の情報を1つにまとめて表現するために使用される。
最低端末データテーブル204は、最低端末性能指数2106と、最低NW性能指数2107と、残存CPU2108と、残存NW2109とを格納している。
最低端末性能指数2106には、端末12001〜1200nの中の通信中の端末のうち、端末性能指数2101が最も低い端末の端末性能指数2101が格納される。
最低NW性能指数2107には、端末12001〜1200nの中の通信中の端末のうち、NW性能指数2102が最も低い端末のNW性能指数2102が格納される。
残存CPU2108には、端末12001〜1200nの中の通信中の端末のうち、端末性能指数2101が最も低い端末の現CPU使用率2103を、100%から引き、さらにそこからCPUマージン2016の値を引いた値が格納される。
残存NW2109には、端末12001〜1200nの中の通信中の端末のうち、NW性能指数2102が最も低い端末の現NW帯域2104と、その端末のNWリンク速度2105にNWマージン2017を掛けた値と、の差の値が格納される。
動作変更候補テーブル205は、重要度2014が変更されることになったAPについて、その動作変更処理が、最も低性能な端末における過負荷状態や、最も狭帯域な端末におけるNW帯域の不足が発生するかどうかを予測するために使用され、動作変更基準データテーブル201に基づいて生成される。
動作変更候補テーブル205は、動作変更候補ID2200と、APID2201と、変更前重要度2202と、変更後重要度2203と、換算最大CPU増分2204と、最大NW増分2205と、換算変更後CPU変動2206と、変更後NW変動2207とを格納している。
動作変更候補ID2200は、動作変更候補テーブル205の識別子である。
APID2201と変更前重要度2202と変更後重要度2203は、重要度2014が変更されることになったAPについて、その動作変更処理に対応する動作変更基準データテーブル201の、APID2006と変更前重要度2007と変更後重要度2008からコピーされる。
換算最大CPU増分2204は、上記と同様に対応する動作変更基準データテーブル201の最大CPU増分2009に対して、(最大CPU増分2009)×100/(最低端末性能指数2106)という計算を行った結果の値が格納される。
換算最大CPU増分2204は、最も低性能な端末において動作変更処理中に予測されるCPU使用率の増分の最大値を意味する。
換算変更後CPU変動2206は、上記と同様に対応する動作変更基準データテーブル201の変更後CPU変動2011に対して、(変更後CPU変動2011)×100/(最低端末性能指数2106)という計算を行った結果の値が格納される。
換算変更後CPU変動2206は、最も低性能な端末において動作変更処理後に予測されるCPU使用率の変動量を意味する。
最大NW増分2205と変更後NW変動2207は、上記と同様に対応する動作変更基準データテーブル201の、最大NW増分2010と変更後NW変動2012からコピーされる。
直列実行キュー2208は、AP動作調停手段1004が、複数APの動作変更処理を直列実行できるか確認する際に使用される。
直列実行キュー2208は、複数の動作変更候補ID2209を格納可能である。直列実行できると確認された際には、直列実行キュー2208の先頭にある動作変更候補ID2209から順番にAP動作変更処理が実行される。
保留キュー2210は、AP動作調停手段1004が、複数APの動作変更処理を直列実行できるか確認する際に、動作変更候補ID2209の一時保管場所として使用される。
保留キュー2210は、複数の動作変更候補ID2211を格納可能である。
動作変更候補ID2209と動作変更候補ID2211には、動作変更候補ID2200の値が格納される。
<端末の説明>
端末12001は、他の端末12002〜1200nと通信を行うことにより、ユーザが、各APを用いて他のユーザとリアルタイムなコミュニケーションを行うために使用される。
なお、端末12002〜1200nの構成は、端末12001と同一であるため、説明は省略する。
端末12001は、通信手段1201と、入出力手段1202と、AP実行手段1203と、計測手段1204と、重要度設定手段1205とを有している。
通信手段1201は、調停装置1000の通信手段1001および他の端末12002〜1200nの通信手段1201と、ネットワークを介してデータをやり取りする。
入出力手段1202は、マウス、キーボード、マイク、カメラその他の各種入力機能と、ディスプレイ、スピーカーその他の各種出力機能とを備える。
AP実行手段1203は、システムに用意されている各APの起動処理、稼動、動作変更処理、終了処理を行う。
計測手段1204は、各APの起動処理の際に、各種データを計測し、計測したデータを調停装置1000の計測手段1002に送信する。
重要度設定手段1205は、ユーザが入出力手段1202を操作することにより、調停装置1000のAP動作調停手段1004を介して各APの重要度2014を変更するために使用される。
<第1の実施形態の動作の説明>
次に、図6のフロー図を参照して、本実施形態の動作について説明する。
■ステップ3000
ステップ3000は、システムの導入時などに基準データを準備する段階に相当する。
この段階でのシステムの初期状態として、調停用記憶装置1005内には、システムに用意されているAPと同数の起動基準データテーブル200が、それぞれの項目に値が格納済みの状態で用意されており、また、各APに用意されている各重要度に対応した各動作変更処理についてのそれぞれの動作変更基準データテーブル201が、それぞれの項目に値が格納済みの状態で用意されており、また、重要度テーブル202にも値が格納されているものとする。なお、初期状態では、全ての重要度2014は0に設定されているものとする。また、基準NWリンク速度2015にも値が格納されているものとする。
■ステップ3100
ステップ3100以降は、システムの運用開始後の段階に相当する。
この段階でのシステムの初期状態として、調停用記憶装置1005内には、全端末12001〜1200nに対応する端末データテーブル203が用意され、端末ID2100に値が格納されているものとする。
まず、端末12001〜1200nの一部または全てが、入出力手段1202と通信手段1201を用いて通信を開始し、調停用記憶装置1005に格納された起動基準データテーブル200を1つ以上選んでそのAPID2000に対応する1つ以上のAPを起動する。この時、通信を開始する各端末のAP実行手段1203は、1つ以上のAPを、重要度0に対応する動作を行うように起動する。
次に、通信中の各端末の計測手段1204が、各端末において1つ以上のAPの起動処理に要した合計時間を計測し、1つ以上のAPのそれぞれの起動に関する所要時間2001を特定し、自分の端末に対応する端末データテーブル203を特定し、(所要時間2001の合計)×100/(各端末での起動時間)を計算し、計測手段1002が、その結果を端末性能指数2101に格納する。
また、通信中の各端末の計測手段1204が、NWリンク速度を計測し、計測手段1002が、その結果をNWリンク速度2105に格納する。
また、通信中の各端末の計測手段1204が、(NWリンク速度2105)×100/(基準NWリンク速度2015)を計算し、計測手段1002が、その結果をNW性能指数2102に格納する。
また、通信中の各端末の計測手段1204が、起動処理が完了した後のCPU使用率を計測し、資源監視手段1003が、その結果を現CPU使用率2103に格納する。
また、通信中の各端末の計測手段1204が、起動処理が完了した後の利用中のNW帯域を計測し、資源監視手段1003が、その結果を現NW帯域2104に格納する。
次に、AP動作調停手段1004が、最低端末データテーブル204を1つ生成する。
また、AP動作調停手段1004が、通信中の全端末の端末性能指数2101のうち、端末性能指数2101の最小値を特定し、最低端末性能指数2106に格納する。
また、AP動作調停手段1004が、NW性能指数2102の最小値を特定し、最低NW性能指数2107に格納する。
また、AP動作調停手段1004が、端末性能指数2101が最低である端末の現CPU使用率2103を、100%から引き、さらにそこからCPUマージン2016の値を引いた値を計算し、残存CPU2108に格納する。
また、AP動作調停手段1004が、NW性能指数2101が最低である端末の現NW帯域2104と、その端末のNWリンク速度2105にNWマージン2017を掛けた値と、の差を計算し、残存NW2109に格納する。
■ステップ3101
資源監視手段1003が、各端末のCPU使用率の値と利用中のNW帯域の値を取得し、その端末に対応する端末データテーブル203内の現CPU使用率2103と現NW帯域2104を、それぞれ更新する。
なお、CPU使用率とNW帯域の値の取得方法は、定期的に資源監視手段1003から各端末に値のアップロードを要求する方法でも良いし、各端末が自発的に定期的にアップロードしても良いし、各端末が通信開始時に一度アップロードしたら、その時の値から一定値以上の変動があった時だけアップロードするという方法でも良い。
そのため、ステップ3101は、各端末の通信中に、適宜実行される。
この更新処理に加えて、AP動作調停手段1004が、最低端末性能指数2106と最低NW性能指数2107と残存CPU2108と残存NW2109の値を再計算する。
■ステップ3102
通信中の端末のいずれかの入出力手段2102において、稼働中の1つ以上のAP(稼働中の一部のAPでも良いし、稼働中の全てのAPでも良い)の重要度の変更を要求する操作が行われる。
■ステップ3103
AP動作調停手段1004が、まず、重要度変更要求の内容を参照し、該当するAPの動作変更基準データテーブル201のうち、変更前重要度2007が現在の重要度と一致する動作変更基準データテーブル201を特定する。次に、AP動作調停手段1004が、特定した動作変更基準データテーブル201の中に、変更後重要度2008が、重要度変更要求で指定された重要度と一致するか、または、重要度変更要求で指定された重要度よりも低い値を持つ動作変更基準データテーブル201が存在するかを確認する。
存在すれば、それぞれのAPについて、その動作変更処理の組合せが、重要度変更要求を実現する処理の候補となる。そして、ステップ3105に進む。
一方、存在しなければ、重要度変更要求を実現する組合せがなかったと判断し、ステップ3104に進む。
■ステップ3104
AP動作調停手段1004が、重要度変更要求を行った端末に、要求した組合せの重要度変更は実現できないため、他の組合せの重要度変更で再試行して欲しい旨の、エラーメッセージ画面を送信し、端末がエラー表示を行って、ステップ3102に戻る。
■ステップ3105
AP動作調停手段1004が、ステップ3103において候補となった動作変更処理の組合せに対応する動作変更基準データテーブル201を特定し、これらの動作変更基準データテーブル201と同数の動作変更候補テーブル205を、次のようにして生成する。
まず、動作変更候補IDには、システム内で一意な動作変更候補テーブル205の識別子を格納する。
次に、APID2201と変更前重要度2202と変更後重要度2203と最大NW増分2205と変更後NW変動2207は、対応する動作変更基準データテーブル201に格納されている値をそのままコピーする。
次に、換算最大CPU増分2204には、(最大CPU増分2009)×100/(最低端末性能指数2106)という計算を行った結果の値を格納する。
次に、換算変更後CPU変動2206には、(変更後CPU変動2011)×100/(最低端末性能指数2106)という計算を行った結果の値を格納する。
その後、AP動作調停手段1004が、上記のように生成した1つ以上の動作変更候補テーブル205について、換算変更後CPU変動2206の合計値を計算し、この合計値が残存CPU2108の値を超過しているか確認する。
また、AP動作調停手段1004が、同様に変更後NW変動2207の合計値を計算し、この合計値が残存NW2109の値を超過しているか確認する。
どちらかが超過していたら、動作変更処理の組合せ候補の実行後に、過負荷状態やNW帯域の不足が発生する恐れがあると判断し、ステップ3104に進む。
一方、どちらも超過していなかったら、ステップ3200に進む。
■ステップ3200
ステップ3200は、ステップ3105において、動作変更処理の組合せ候補を「実行後」に、過負荷状態やNW帯域の不足が発生する恐れはないと判断された場合に実行される。そのため、この動作変更処理の組合せを並列に同時実行した場合に、動作変更処理の「実行中」に、過負荷状態やNW帯域の不足が発生する恐れがあるかどうかを確認する。
AP動作調停手段1004が、各動作変更候補テーブル205について、換算最大CPU増分2204の合計値を計算し、この合計値が残存CPU2108の値を超過しているか確認する。
また、AP動作調停手段1004が、同様に最大NW増分2205の合計値を計算し、この合計値が残存NW2109の値を超過しているか確認する。
どちらかが超過していたら、動作変更処理の組合せ候補の並列実行中に、過負荷状態やNW帯域の不足が発生する恐れがあると判断し、直列実行の可能性があるか確認するために、ステップ3300に進む。
一方、どちらも超過していなかったら、ステップ3201に進む。
■ステップ3201
ステップ3201は、ステップ3200において、動作変更処理の組合せ候補の並列実行中も実行後も、過負荷状態やNW帯域の不足が発生する恐れがないと判断された場合に実行される。そのため、AP動作調停手段1004が、各端末に並列実行を指示し、各端末において動作変更処理が並列実行され、各APの動作が、変更された重要度に対応する動作に切替わる。
これにより、重要度変更要求が可能な状態に戻ったため、ステップ3102に戻る。
■ステップ3300
ステップ3300以降では、動作変更処理の組合せ候補を、どの順番に並び替えれば、過負荷状態やNW帯域の不足が発生することを防止しつつ直列実行が可能になるかを探索する処理が行われる。
なお、ステップ3300以降の処理は、特に記載がない限り、全てAP動作調停手段1004が行うものとする。
また、この一連の探索処理の過程において、動作変更処理の候補を識別する動作変更候補IDが直列実行キュー2208や保留キュー2210に格納されていくことになるが、これらのキューに格納されていない動作変更処理の候補(動作変更候補テーブル205)を、「残留候補」と呼ぶことにする。
まず、NW変動量をX軸に、CPU変動量をY軸に取り、それぞれの残留候補について、Xの値が変更後NW変動2207でYの値が換算変更後CPU変動2206である点を考える。この点を変動点と呼ぶことにする。
次に、最も狭帯域な端末のNWリンク速度2105を参照し、この値をaとして、Y=−100X/(a)−bで表される直線を考える。
次に、bとして十分大きな正の値を取り、bの値を徐々に小さくして行った時に、最初に交わる変動点で特定される残留候補を選択する。
■ステップ3301
ステップ3300で選択された残留候補の換算最大CPU増分2204の値が残存CPU2108の値を超過しているか確認する。
また、同様に、ステップ3300で選択された残留候補の最大NW増分2205の値が残存NW2109の値を超過しているか確認する。
どちらかが超過していたら、その残留候補を一旦保留キュー2210に保管するため、ステップ3308に進む。
一方、どちらも超過していなかったら、その残留候補は実行できると判断し、ステップ3302に進む。
■ステップ3302
ステップ3300で選択された残留候補の動作変更候補ID2200を、直列実行キュー2208の最後尾に動作変更候補ID2209として格納する。
また、残存CPU2108の値を、換算変更後CPU変動2206の分だけ増減させる。
また、残存NW2109の値を、変更後NW変動2207の分だけ増減させる。
■ステップ3303
保留キュー2210に格納されている動作変更候補ID2211が存在するかどうか確認する。
存在したら、ステップ3306に進む。
一方、存在しなかったら(空だったら)、ステップ3304に進む。
■ステップ3304
直列実行キュー2208にも保留キュー2210にも格納されていない残留候補があるかどうか確認する。
存在したら、次の残留候補について探索処理を続行するため、ステップ3300に戻る。
一方、存在しなかったら、ステップ3303と本ステップ3304の結果により、全ての候補が直列実行キュー2208に格納されたことになるので、直列実行を行うために、ステップ3305に進む。
■ステップ3305
ステップ3305は、ステップ3304において、直列実行キュー2208に格納された順番で動作変更処理を直列実行すれば、直列実行の実行中も実行後も、過負荷状態やNW帯域の不足が発生する恐れがないと判断された場合に実行される。そのため、直列実行キュー2208の先頭から最後尾への順番で1つずつ、各端末に動作変更処理の実行を指示する。
各端末において動作変更処理が実行され、実行が完了したら、各端末からAP動作調停手段1004に実行完了を返信する。
AP動作調停手段1004は、全端末から実行完了の返信が到着するのを待ってから、次の動作変更処理の実行を指示する、というように、端末間の状態の同期制御を行う。これにより、各ユーザが体験するシステムの挙動の変化をユーザ間で同一にすることができるため、一部のユーザだけ異なるシステムの挙動を体験してユーザ間のコミュニケーションに混乱を与えることを防止することができる。
これにより、重要度変更要求が可能な状態に戻ったため、ステップ3102に戻る。
■ステップ3306
ステップ3302において残存CPU2108と残存NW2109の値に増減があったので、一旦保留しておいた候補を実行できる可能性を確認する。
保留キュー2210の先頭にある候補によって特定される候補の換算最大CPU増分2204の値が残存CPU2108の値を超過しているか確認する。
また、同様に、特定される候補の最大NW増分2205の値が残存NW2109の値を超過しているか確認する。
どちらかが超過していたら、ステップ3304に進む。
一方、どちらも超過していなかったら、その候補は実行できると判断し、ステップ3307に進む。
■ステップ3307
保留キュー2210から、先頭にある候補を取り出す。もし先頭から2番目以降にも候補が格納されていたら、2番目の候補を先頭に移動し、それ以降も1つずつ先頭方向に移動させる。
■ステップ3308
選択された残留候補の動作変更候補ID2200を、保留キュー2210の最後尾に動作変更候補ID2211として格納する。
■ステップ3309
直列実行キュー2208にも保留キュー2210にも格納されていない残留候補があるかどうか確認する。
存在したら、次の残留候補について探索処理を続行するため、ステップ3300に戻る。
一方、存在しなかったら、ステップ3308と本ステップ3309の結果により、一部の候補が直列実行キュー2208にあるが、残りの候補が保留キュー2210にあり、次に直列実行の可能性を試行すべき残留候補がなくなってしまった状態にあるため、これらの候補の組合せでは直列実行ができないことになる。よって、ステップ3400に進む。
■ステップ3400
保留キュー2210の先頭から順番に、候補を選択し、全ての動作変更候補テーブル205の中に、APID2201と変更前重要度2202が選択した候補と同一で、かつ、変更後重要度2203の値が選択した候補よりも低い値を持つ動作変更候補テーブル205が存在するかどうか確認する。
存在した場合には、ステップ3401に進む。
一方、最後尾まで調べても存在しなかった場合には、これらの候補の組合せでは直列実行ができないと判断し、ステップ3104に進む。
■ステップ3401
ステップ3400において存在を確認した動作変更候補テーブル205を、ステップ3400において選択状態にある候補と置換し、この置換した候補と、直列実行キュー2208に格納された候補との組合せを、新しい組合せとする。この新しい組合せを代替手段として、並列実行または直列実行が可能か確認するために、ステップ3105に戻る。
これにより、ユーザが期待したAP動作変更処理が実行不可能だったとしても、段階的に他の手段で代替できるか確認していけるので、ユーザの意図になるべく沿ったAP動作変更処理を発見することができる。
以上の動作により、利用場面や用途の変化に応じて、ユーザの要求に基づいて、稼働中の複数のAPの動作を動的に変更する際に、低性能な端末での過負荷状態や狭帯域なNW内の端末でのNW帯域の不足を確実に回避し、ユーザが体感するコミュニケーション品質の劣化防止を保証できる。
<第1の実施形態の効果の説明>
調停装置100は、AP起動処理の所要時間およびNWリンク速度を基準データとしてあらかじめ登録しておき、通信を開始した各端末は、実際のAPの起動処理の所要時間を計測して基準データと比較することで端末性能を算出し、実際のNWリンク速度を計測して基準データと比較することでNW性能を算出する。また、調停装置100は、AP起動処理およびAP動作変更処理の実行時に必要と予測されるCPU使用率とNW帯域の推移も基準データとして調停装置に登録しておく。
調停装置100は、通信中の各端末の中から、端末性能が最も低い端末とNW性能が最も低い端末を特定しておき、通信を開始した各端末でAPの動作変更処理や起動処理を行う場合には、上記で特定した端末が複数処理を実行しても、端末の過負荷およびネットワーク帯域の不足といった問題が発生しないことを確認した上で、通信を開始した各端末に対し、起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する。
具体的には、調停装置100は、上記で特定した端末が複数処理を並列に同時実行しても問題ないか確認し、問題があれば、次に、複数処理を直列に逐次実行しても問題がないかどうか確認する。特に、AP動作変更処理の場合は、複数処理を直列に逐次実行しても問題がない組み合わせがあるか確認し、そのような組み合わせがない場合には、別の動作変更処理で代替手段できるか確認する、という探索的な確認を行う。
そして、調停装置100は、端末性能が最も低い端末で過負荷状態が発生しないことや、NW性能が最も低い端末でNW帯域の不足が発生しないことが確認できた時点で探索を終了し、通信を開始した各端末に対して複数処理の実行を指示する。
そのため、利用場面や用途の変化に応じて、ユーザの要求に基づいて、稼働中の複数のAPの動作を動的に変更したり、利用していなかった複数のAPを新規に追加起動したりする際に、低性能な端末での過負荷状態や狭帯域なNW内の端末でのNW帯域の不足が発生することを確実に回避し、ユーザが体感するコミュニケーション品質の劣化防止が保証できるという効果が得られる。
そのため、例えば、ユーザ間で、音声で会話しながら、資料のスライドを共有する資料共有APを利用している際に、次のような効果が得られる。
資料の前半にある本文をゆっくりと説明するという利用場面では、スライドを切替える頻度は低いため、スライドめくりの応答性能は多少悪くても構わないと考えられる。そのため、音声APに優先的にCPU資源とメモリ資源とNW資源が多く割り当たるように、高音質を実現できる音声コーデックを利用する動作をさせ、資料共有APには話者端末においてスライドめくり操作が行われた時点でスライドのデータをその他の端末に配信するという動作をさせることができる。
その後、資料の後半にある大量の付録のうち、必要なものだけをかいつまんで短時間に説明するという利用場面に変わった場合には、スライドを切替える頻度が高いため、スライドの応答性能を良くする必要があると考えられる。そのため、コミュニケーションに参加している全端末において、資料共有に優先的に各資源が多く割り当たるように、音声APに、中程度の音質を実現できる音声コーデックを利用するように動作を動的に変更させ、資料共有APに、スライドデータの配信用の回線とは別の回線を開いて、話者端末から各スライドに対応する低解像度の画像を一括して先行的にその他の端末に配信してキャッシュさせるように動作を動的に変更することが、確実にできる。
つまり、過負荷状態により音声APが受信した音声パケットを音声バッファに格納する処理が滞ったり、NWの帯域不足により音声パケット自体の受信が滞ったりすることが原因で、音声バッファが枯渇して音切れが発生し、その結果しばらくの間コミュニケーションが成り立たないという事態に陥らないことを、保証できる。
したがって、本文をゆっくりと説明する場面では、高音質で会話ができる。また、付録をかいつまんで短時間で説明する場面では、話者がスライドを何度もめくる毎に各端末において先行的にキャッシュされていた低解像度の画像が高速に表示され、話者がスライドめくり操作を止めてそのスライドの説明を開始した頃に各端末において高解像度の画像が表示されるため、短時間に連続的なスライドめくり操作があった場合でも、各ユーザはスライド画像が1枚ずつ表示されては次のスライド画像が表示されるのを何度も待つという煩わしさを感じることはない。
また、APの起動処理は比較的重い処理である場合が多く、既に複数のAPを利用中にあるAPを新規に追加起動すると、各端末では既存APの処理を行いながら、同時並行で資料共有APの起動処理が行われるため、低性能な端末において過負荷状態が発生し、しばらくの間コミュニケーションが成り立たないという事態に陥ってしまうということが懸念される。しかし、本発明を用いれば、過負荷状態が発生しないことが確認できればAPの追加起動処理を開始できるし、過負荷状態が発生する恐れがある場合にはユーザに対して既存APのいくつかを終了するように通知することができる。
(第2の実施形態)
<第2の実施形態の構成の説明>
図7は、本発明の第2の実施形態に係るデータ構造を示す図である。以下、この図7を使って説明を行う。
なお、本実施形態では、端末12001〜1200nのうち、通信中の全端末で行う同一内容の複数の処理が、稼動していなかった複数のAPを新規に追加起動するAP起動処理であるものとして説明する。
本実施形態では、第1の実施形態に対して、調停用記憶装置1005に、起動候補テーブル206と、直列実行キュー2305と、保留キュー2307とが追加されている。
起動候補テーブル206は、追加起動されることになった各APについて、その起動処理が、最も低性能な端末における過負荷状態や、最も狭帯域な端末におけるNW帯域の不足が発生するかどうかを予測するために使用され、起動基準データテーブル200に基づいて生成される。
起動候補テーブル206は、APID2300と、換算最大CPU増分2301と、最大NW増分2302と、換算起動後CPU変動2303と、起動後NW変動2304とを格納している。
APID2300は、追加起動されることになったAPについて、その起動処理に対応する起動基準データテーブル200の、APID2000からコピーされる。
換算最大CPU増分2301は、換算最大CPU増分2204と同様の役目をする。
つまり、換算最大CPU増分2301は、上記と同様に対応する起動基準データテーブル200の最大CPU増分2002に対して、(最大CPU増分2002)×100/(最低端末性能指数2106)という計算を行った結果の値が格納される。
換算起動後CPU変動2303は、換算変更後CPU変動2206と同様の役目をする。
つまり、換算起動後CPU変動2303は、上記と同様に対応する起動基準データテーブル200の起動後CPU変動2004に対して、(起動後CPU変動2004)×100/(最低端末性能指数2106)という計算を行った結果の値が格納される。
最大NW増分2302と起動後NW変動2304は、最大NW増分2205と変更後NW変動2207と同様の役目をする。
つまり、最大NW増分2302と起動後NW変動2304は、上記と同様に対応する起動基準データテーブル200の、最大NW増分2003と起動後NW変動2005からコピーされる。
直列実行キュー2305は、直列実行キュー2208と同様の役目をする。
APID2306は、動作変更候補ID2209と同様の役目をする。
つまり、APID2306は、起動候補テーブル206を識別する役目をする。
このように、本実施形態は、基本的には、第1の実施形態における動作変更候補テーブル205を、起動候補テーブル206で置き換えた構造になっている。
<第2の実施形態の動作の説明>
次に、図8のフロー図を参照して、本実施形態の動作について説明する。
なお、ステップ3500番台、3600番台、3700番台、3800番台については、第1の実施形態における図6のステップ3000番台、3100番台、3200番台、3300番台と対応する。
第1の実施形態に対して、ステップ3103、3400、3401が削除されている。
このように、本実施形態では、基本的には、第1の実施形態における動作変更候補テーブル205を、起動候補テーブル206で置き換えた動作が行われる。
ただし、動作変更候補テーブル205と異なり、起動候補テーブル206には重要度の概念がないため、ステップ3809の残留候補の存在確認において、存在しないことを確認すると、ステップ3604に進む点が大きく異なる。
以上の動作により、利用場面や用途の変化に応じて、ユーザの要求に基づいて、利用していなかった複数のAPを新規に追加起動する際に、低性能な端末での過負荷状態や狭帯域なNW内の端末でのNW帯域の不足を確実に回避し、ユーザが体感するコミュニケーション品質の劣化防止を保証できる。
(第3の実施形態)
<第3の実施形態の構成の説明>
図9は、本発明の第3の実施形態のQoS制御システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態では、調停装置10001〜1000nがそれぞれ端末12001〜1200n内に同梱され、端末のみで動作する構成である。
すなわち、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、調停装置1000が削除されており、その代わりに、調停装置1000内に存在していた各手段が端末12001〜1200nに合併されている。調停用記憶装置1005には、第1の実施形態における調停用記憶装置1005と同一の情報が格納される。
<第3の実施形態の動作の説明>
図6のフロー図を参照して、本実施形態の動作について説明する。
■ステップ3000
調停装置10001〜1000nにおいて、それぞれ、第1の実施形態におけるステップ3000と同一の動作が行われる。
■ステップ3100
ステップ3100において、調停装置10001〜1000nの中から、通信中に今後利用される調停装置が1つだけ決定される。
決定の方法として、例えば次のような方法が考えられるが、これらの方法のうち、どれか1つを利用すれば良い。
各端末の計測手段1204においてAP起動時間の合計を計測し、各端末間でその値を交換し、最小の値であった端末の調停装置に決定する。値が同一の端末が複数あった場合には、それらの端末の中からランダムに選出する。
または、計測手段1204において計測した端末性能指数2101の値が最大である端末の調停装置に決定しても良い。値が同一の端末が複数あった場合には、それらの端末の中からランダムに選出する。
または、計測手段1204において計測したNW性能指数2102の値が最大である端末の調停装置に決定しても良い。値が同一の端末が複数あった場合には、それらの端末の中からランダムに選出する。
または、計測手段1204において計測した現CPU使用率2103の値が最小である端末の調停装置に決定しても良い。値が同一の端末が複数あった場合には、それらの端末の中からランダムに選出する。
または、計測手段1204において計測した現NW使用率2104の値が最小である端末の調停装置に決定しても良い。値が同一の端末が複数あった場合には、それらの端末の中からランダムに選出する。
または、計測手段1204において計測したNWリンク速度の値が最大である端末の調停装置に決定しても良い。値が同一の端末が複数あった場合には、それらの端末の中からランダムに選出する。
または、ランダムに端末を選出し、その端末の調停装置に決定しても良い。
以上の動作により、端末だけのP2P(Peer to Peer)通信が可能になる。
(第4の実施形態)
<第4の実施形態の構成の説明>
図10は、本発明の第4の実施形態のQoS制御システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態では、第1の実施形態と比較して、基準端末11001,11002が追加されており、基準端末11001,11002を用いて、システム導入時などの準備段階における各種基準データの準備を容易化する構成となっている。
基準端末11001は、基準端末11002と通信を行い、各APについて、端末12001〜1200nに対する基準となる各種データを計測するために使用される。
なお、基準端末11002の構成は、基準端末11001と同一であり、また、通信開始後は基準データの計測処理は、全て基準端末11001が主導権を持って行われるため、構成要素についての説明は省略する。
基準端末11001は、通信手段1101と、入出力手段1102と、AP実行手段1103と、基準計測手段1104とを有している。
通信手段1101は、基準端末11002の通信手段1101、調停装置1000の1001と、ネットワークを介してデータをやり取りする。
入出力手段1102は、マウス、キーボード、マイク、カメラその他の各種入力機能と、ディスプレイ、スピーカーその他の各種出力機能とを備える。
AP実行手段1103は、システムに用意されている各APの起動処理、稼動、動作変更処理、終了処理を行う。
基準計測手段1104は、各APの起動処理と動作変更処理の際に、各種データを計測し、計測したデータを調停装置1000の計測手段1002に送信する。
<第4の実施形態の動作の説明>
図6のフロー図を参照して、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態では、第1の実施形態と比較して、ステップ3000の動作が次のように変更される。
■ステップ3000
ステップ3000は、システムの導入時などに基準データを準備する段階に相当する。
この段階でのシステムの初期状態として、調停用記憶装置1005内には、システムに用意されているAPと同数の起動基準データテーブル200が用意されており、APID2000だけに値が格納されており、また、各APに用意されている各重要度に対応した各動作変更処理についてのそれぞれの動作変更基準データテーブル201が用意されており、APID2006と変更前重要度2007と変更後重要度2008だけに値が格納されており、また、重要度テーブル202にも値が格納されているものとする。
まず、基準端末11001,11002が、入出力手段1102と通信手段1101を用いて通信を開始し、調停用記憶装置1005に格納された起動基準データテーブル200を1つ選んでそのAPID2000に対応するAPを起動する。この時、基準端末11001,11002のAP実行手段1203は、APを、重要度0に対応する動作を行うように起動する。
次に、基準端末11001の基準計測手段1104が、基準端末11001においてAPの起動処理に要した時間を計測し、計測手段1002が、所要時間2001に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの起動処理を開始して起動処理が完了する区間におけるCPU使用率の最大値と、起動前のCPU使用率の値と、の差を計算し、計測手段1002が、最大CPU増分2002に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの起動処理を開始して起動処理が完了する区間における利用NW帯域の最大値と、起動前の利用NW帯域の値と、の差を計算し、計測手段1002が、最大NW増分2003に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの起動処理が完了した後の一定期間におけるCPU使用率の平均値と、起動前のCPU使用率の値と、の差を計算し、計測手段1002が、起動後CPU変動2004に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの起動処理が完了した後の一定期間における利用NW帯域の平均値と、起動前の利用NW帯域の値と、の差を計算し、計測手段1002が、起動後NW変動2005に格納する。
次に、基準端末11001のAP実行手段1103が、起動済みのAPに対応するAPID2006と現在のそのAPの重要度と一致する変更前重要度2007を持つ動作変更基準データテーブル201を全て特定し、APの動作を変更後重要度2008に一致する重要度になるように変更する処理を、特定した全ての動作変更基準データテーブル201を網羅するまで、繰り返し実行する。
このそれぞれの動作変更処理において、基準端末11001の基準計測手段1104が、基準端末11001においてAPの動作変更処理を開始して動作変更処理が完了する区間におけるCPU使用率の最大値と、動作変更処理前のCPU使用率の値と、の差を計算し、計測手段1002が、最大CPU増分2009に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの動作変更処理を開始して動作変更処理が完了する区間における利用NW帯域の最大値と、動作変更処理前の利用NW帯域の値と、の差を計算し、計測手段1002が、最大NW増分2010に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの動作変更処理が完了した後の一定期間におけるCPU使用率の平均値と、動作変更前のCPU使用率の値と、の差を計算し、計測手段1002が、変更後CPU変動2011に格納する。
また、基準端末11001の基準計測手段1104が、APの動作変更処理が完了した後の一定期間における利用NW帯域の平均値と、動作変更前の利用NW帯域の値と、の差を計算し、計測手段1002が、変更後NW変動2012に格納する。
次に、基準端末11001,11002のAP実行手段1203が、起動済みの単一のAPを終了する。
以上の処理を、他の全てのAPについてそれぞれ実施することにより、全ての起動基準データテーブル200と動作変更基準データテーブル201に、基準となる各種データを格納する。
最後に、基準端末11001のNWリンク速度を、基準NWリンク速度2015に格納する。また、全ての重要度2014を0に初期化しておく。
以上の動作により、システム導入時などの準備段階における各種基準データの準備を容易化できる。
次に、本発明の実施例について説明する。
本実施例は、第1の実施形態に対応するものである。
ここでは、APの重要度の変更が要求された際に、どのようにして並列実行や直列実行が可能で、直列実行の場合にはその実行順番がどのようにして発見されるのかを、具体的な例を用いて説明する。
また、端末12001〜12003が、音声APとチャットAPと資料共有APとを、共に重要度0の動作で利用中とする。この時の端末データテーブル203と最低端末データテーブル204の内容は、図11であるとする。また、各APにおいては、音声APが重要度0と−3、チャットAPが重要度0と−1、資料共有APが重要度0と+3に対応する動作が可能であるとする。
図6のステップ3102において、端末12001からの操作により、音声APについて重要度0から−2、チャットAPについて重要度0から−1、資料共有APについて重要度0から+3へ、重要度を変更することになったとする。
ステップ3103において、音声APについては、重要度0から−2でなく、重要度0から−3へ動作変更する必要があり、チャットAPと資料共有APについてはユーザからの要求通りの動作変更処理が行われることが決まる。
ステップ3105において、あらかじめシステムに用意されていた動作変更基準データテーブル201に基づいて、図11のような動作変更候補テーブル205が生成されたとする。
このステップ3105において、残存CPU2108と残存NW2109の超過確認が行われる。
ここでは、3つの端末12001〜12003の換算変更後CPU変動2206の合計値が−30−10+60=+20であるのに対し、残存CPU2108は40であるため超過しない。
また、3つの端末12001〜12003の変更後NW変動2207の合計値が−10−3+20=+7であるのに対し、残存NW2109は34であるため超過しない。
そのため、ステップ3200に進む。
ステップ3200において、残存CPU2108と残存NW2109の超過確認が行われる。
ここでは、3つの端末12001〜12003の換算最大CPU増分2204の合計値が45+10+15=70なのに対し、残存CPU2108は40であるため超過する。
そのため、並列実行は不可能と判断され、ステップ3300に進む。
ステップ3300において、最も狭帯域な端末12002のNWリンク速度は54である。よって、a=54であるため、Y=−100X/54−bとなり、動作変更候補テーブル205を参照すると、bの値を徐々に小さくして行くと、音声AP、チャットAP、資料共有APの順でこの直線と変動点とが交わることが分かる。最初に交わるのが音声APであるので、ステップ3301では音声APについての超過確認が行われる。
ステップ3301において、音声APの換算最大CPU増分2204の値が+45、残存CPU2108の値が40であるため、超過していると判断され、ステップ3308に進み、音声APの処理が一旦保留キュー2210に保管され、ステップ3309に進む。
ステップ3309において、残留候補としてチャットAPと資料共有APの処理が残っているので、ステップ3300に戻り、チャットAPが選択される。
ステップ3301において、チャットAPの換算最大CPU増分2204の値が+10、残存CPU2108の値が40、最大NW増分2205の値が+5、残存NW2109の値が34であるため、超過していないと判断され、ステップ3302に進み、直列実行キュー2208の最後尾にチャットAPの処理が追加され、残存CPUの値2108が40−(−10)=50に、残存NW2109の値が34−(−3)=37に更新される。
ステップ3303において、保留キュー2210に音声APの処理が格納されていることが確認され、ステップ3306において残存CPU2108と残存NW2109の超過確認が行われる。
音声APの換算最大CPU増分2204の値が+45、残存CPU2108の値が50、最大NW増分2205の値が+5、残存NW2109の値が37であるため、超過していないと判断され、ステップ3307に進み、音声APの処理が選択され、ステップ3302において直列実行キュー2208の最後尾に音声APの処理が追加され、残存CPU2108の値が50−(−30)=80に、残存NW2109の値が37−(−10)=47に更新される。
ステップ3303において、保留キュー2210は空になっているためステップ3304に進み、まだ資料共有APが残留候補として残っているためステップ3300に戻り、資料共有APが選択される。
ステップ3301において、資料共有APの換算最大CPU増分2204の値が+15、残存CPU2108の値が80、最大NW増分2205の値が+15、残存NW2109の値が47であるため、超過していないと判断され、ステップ3302に進み、直列実行キュー2208の最後尾に資料共有APの処理が追加され、残存CPU2108の値が80−(+60)=20に、残存NW2109の値が47−(+20)=27に更新される。
ステップ3303において、保留キュー2210は空になっているためステップ3304に進み、もう残留候補が残っていないためステップ3305に進む。
ステップ3305において、直列実行キュー2208の先頭から最後尾の順番、つまりチャットAP、音声AP、資料共有APの順番で1つずつ、各端末間で実行状態の同期制御を行いながら、各APの動作変更処理が、直列で逐次実行される。
なお、本発明においては、識別装置10001〜1000nがそれぞれ内蔵された端末12001〜1200nの内部に、上記で説明した処理を実行するためのQoS制御プログラムを記録した記録媒体を設けてもよい。この記録媒体は磁気ディスク、半導体メモリまたはその他の記録媒体であってもよい。このQoS制御プログラムは、記録媒体から端末12001〜1200nに読み込まれ、端末12001〜1200nの動作を制御する。具体的には、端末12001〜1200n内の不図示のCPU(Central Processing Unit)がQoS制御プログラムの制御により端末12001〜1200n内のハードウェア資源に特定の処理を行うよう指示することにより上記の処理が実現される。
本発明によれば、複数のユーザ間で、ソフトフォンや電子会議システムや遠隔相談システムやEラーニングシステムを用いて、利用場面や用途の変化に応じて、ユーザの要求に基づいて各APの動作を動的に変更したり、新しいAPを追加したりしながら、ユーザ間でのリアルタイムにコミュニケーションを行う用途に適用できる。
本発明の第1の実施形態のQoS制御システムのネットワーク構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態のQoS制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る基準データ系のデータ構造を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末データ系のデータ構造を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る動作変更候補データ系のデータ構造を示す図である。 本発明の第1の実施形態のQoS制御システムの動作を説明するフロー図である。 本発明の第2の実施形態に係る起動候補データ系のデータ構造を示す図である。 本発明の第2の実施形態のQoS制御システムの動作を説明するフロー図である。 本発明の第3の実施形態のQoS制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態のQoS制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係るデータ構造を示す図である。
符号の説明
1000 調停装置
1001 通信手段
1002 計測手段
1003 資源監視手段
1004 AP動作調停手段
1005 調停用記憶装置
11001,11002 基準端末
1101 通信手段
1102 入出力手段
1103 AP実行手段
1104 基準計測手段
12001〜1200n 端末
1201 通信手段
1202 入出力手段
1203 AP実行手段
1204 計測手段
1205 重要度設定手段

Claims (11)

  1. 複数の端末と、前記複数の端末のうち通信中の各端末に対し、任意の応用機能の起動処理および動作変更処理の実行を指示する調停装置とを有してなるQoS制御システムであって、
    前記端末は、
    他の端末および前記調停装置と通信を行う手段と、
    通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測する計測手段とを備え、
    前記調停装置は、
    前記端末と通信を行う手段と、
    前記起動処理および前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量を予め記憶する記憶手段と、
    通信中の各端末の前記計測手段の計測結果を取得する手段と、
    通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末から取得した前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する動作調停手段と、を備え
    前記動作調停手段は、通信中の各端末にて複数の前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、複数の前記起動処理または前記動作変更処理を、並列に同時実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、直列に逐次実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、を考慮して、該端末にて過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生するか否かを確認する、QoS制御システム。
  2. 前記動作調停手段は、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末における端末性能およびネットワーク性能の余剰量と、該端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、を考慮して、該端末にて過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生するか否かを確認する、請求項1に記載のQoS制御システム。
  3. 端末性能およびネットワーク性能の余剰量は、実際の余剰量から一定量を差し引いた量である、請求項2に記載のQoS制御システム。
  4. 前記動作調停手段は、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、前記起動処理または前記動作変更処理を、実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、実行した後に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、を考慮して、該端末にて過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生するか否かを確認する、請求項1から3のいずれか1項に記載のQoS制御システム。
  5. 前記動作調停手段は、通信中の各端末にて複数の前記動作変更処理を実行する場合、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、複数の前記動作変更処理を並列に同時実行することも直列に逐次実行することもできないと判断すると、他の動作変更処理で代替できるか否かを探索する、請求項1から3のいずれか1項に記載のQoS制御システム。
  6. 前記動作調停手段は、通信中の各端末に対して、複数の前記起動処理または前記動作変更処理を直列に逐次実行するよう指示する場合、前記複数の端末の全てから前記起動処理または前記動作変更処理を完了した旨の返信を受信するのを待ってから、次の前記起動処理または前記動作変更処理を実行するよう指示する、請求項1から3のいずれか1項に記載のQoS制御システム。
  7. 前記動作調停手段は、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、前記複数の端末のうち基準となる端末の前記計測結果に基づいて、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要となる端末資源およびネットワーク資源を予測する、請求項1からのいずれか1項に記載のQoS制御システム。
  8. 複数の端末と、前記複数の端末のうち通信中の各端末に対し、任意の応用機能の起動処理および動作変更処理の実行を指示する調停装置とを有してなるQoS制御システムであって、
    前記端末は、
    他の端末および前記調停装置と通信を行う手段と、
    通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測する計測手段とを備え、
    前記調停装置は、
    前記端末と通信を行う手段と、
    前記起動処理および前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量を予め記憶する記憶手段と、
    通信中の各端末の前記計測手段の計測結果を取得する手段と、
    通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末から取得した前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する動作調停手段と、を備え、
    前記動作調停手段は、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、前記複数の端末のうち基準となる端末の前記計測結果に基づいて、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要となる端末資源およびネットワーク資源を予測する、QoS制御システム。
  9. 前記調停装置は、前記複数の端末の各々の内部に設けられており、
    前記端末が通信を開始する時に、該端末の内部に設けられた調停装置の中から、利用される調停装置が1つ決定される、請求項1から8のいずれか1項に記載のQoS制御システム。
  10. 複数の端末と、前記複数の端末のうち通信中の各端末に対し、任意の応用機能の起動処理および動作変更処理の実行を指示する調停装置とを有してなるQoS制御システムによるQoS制御方法であって、
    前記調停装置が、前記起動処理および前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量を予め記憶するステップと、
    前記端末が、通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測するステップと、
    前記調停装置が、通信中の各端末の前記計測結果を取得するステップと、
    前記調停装置が、通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末の前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する指示ステップと、を備え、
    前記指示ステップでは、通信中の各端末にて複数の前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、複数の前記起動処理または前記動作変更処理を、並列に同時実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、直列に逐次実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、を考慮して、該端末にて過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生するか否かを確認する、QoS制御方法。
  11. 他の端末と通信を行う端末に、
    任意の応用機能の起動処理および動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源を予め記憶する処理と、
    通信を開始した時に、自端末の端末性能およびネットワーク性能を計測するとともに、自端末の端末資源およびネットワーク資源を計測する処理と、
    通信中の各端末の前記計測結果を取得する処理と、
    通信中の各端末にて前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、通信中の各端末の前記計測結果と、前記起動処理または前記動作変更処理を実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源の量と、に基づいて、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生しないことを確認した上で、通信中の各端末に対し、前記起動処理または前記動作変更処理の実行を指示する指示処理と、を実行させ、
    前記指示処理では、通信中の各端末にて複数の前記起動処理または前記動作変更処理を実行する場合、端末性能が最も低い端末およびネットワーク性能が最も低い端末にて、複数の前記起動処理または前記動作変更処理を、並列に同時実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、直列に逐次実行した時に必要と予測される端末資源およびネットワーク資源と、を考慮して、該端末にて過負荷状態およびネットワーク帯域の不足が発生するか否かを確認する、QoS制御プログラム。
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