JP5017106B2 - 吸着の検出及び定量化 - Google Patents

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Description

本発明は、プロセス制御ループ内のバルブ吸着を検出及び定量化する方法及び装置に関する。
化学、用役、及び冶金工場のような典型的な処理プラントには、何百もの制御ループがある。制御性能は、このようなプラントで厳しい製品品質及び低製品コストを保証する上で重要である。制御ループ内に振動が存在すると、プロセス変数の変動性が高くなり、その結果、製品品質劣化、不合格率上昇、エネルギ消費量増大、平均収量低下、及び収益性低下が発生する。制御ループ内の唯一の稼動部分は、制御バルブ又は他の最終制御要素である。制御バルブ及び他の最終制御要素は、吸着、漏出、密充填、及びヒステリシスのような問題を被ることが多い。報告によれば、制御ループの約30%は、制御バルブ問題による振動性のものである。
最終制御要素が、吸着、緩み、及び不動帯のような非線形性を含む場合、プロセスへの最終出力は、振動性である場合があり、これは、次に、プロセス出力に振動を引き起こす可能性がある。制御バルブにおける多くの種類の非線形性のうちでもとりわけ、吸着は、最も一般的なものであり、プロセス産業の長年にわたる問題となっている。それは、バルブステムの適正な移動を妨げ、その結果、制御ループ性能に影響を与えるものである。吸着は、バルブ移動又は衝突試験のような侵襲的方法を用いれば容易に検出することができる。侵襲的方法では、使用時又は非使用時のバルブのその全移動スパンにわたるストローク又は移動が必要である。これは、現在、「アメリカ計測器学会(ISA)」規格(ISA−75.13−1996、ANSI/ISA−75.05.01−2000)では「バルブ移動試験」と呼ばれる。この種の試験を用いれば、吸着は、バルブをその吸着位置から移動させるために制御信号に必要な変化量として定量化することができる。プラント現場で何百ものバルブを侵襲的に試験することは、達成可能でもコスト効率的でもないので、非侵襲的方法が好ましい。制御バルブの解析及び性能に関して多くの侵襲的試験又は方法が提案されているが、非侵襲的調査又は方法の提案件数は比較的少ない。
数少ない従来技術の非侵襲的方法を制限しているものには、積分器又は圧縮性流体を伴うループとの非適合性、ノイズ及び他の物理的外乱によるデータの歪み、プロセス又は制御力学の影響を受けるデータ、及びプロセスのモデル及び多くの調整パラメータを取得する要件が含まれる。吸着を検出する1つのこのような非侵襲的方法は、Horchの相互相関法である。Horch法(Horch、1999年、Horch他、2000年、Horch、2000年)は、pvとop間の相互相関関数を用いて吸着を検出するものである。しかし、この方法は、積分器、例えば、レベルコントロールループ、又は蒸気又は空気のような圧縮性媒体を運ぶループを包含するプロセスには適用不可である。Horch法は、主として流量制御ループに有用である。流量制御ループの場合でも、それは、報告によれば、時に要領を得ない結果をもたらす(Desborough及びMiller、2002年)。また、制御ループに入る正弦波外乱がある場合、この方法は、制御バルブ内の吸着の検出を誤る(Choudhury他、2002年、2004年c)。このような外乱は、珍しいものではない。
更に、吸着を検出する全ての公知の方法は、吸着を検出することができても、それを定量化することができない。従って、当業技術では、吸着を検出することができる非侵襲的方法の必要性が存在し、このような方法が吸着を定量化することもできれば好ましいであろう。このような方法は、保守又は修復を必要とするバルブ又は他の最終制御要素を特定する上でプロセス産業に有用であると考えられる。
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非侵害的データベースのモニタリング方法は、保守を必要とする制御ループ又はバルブを選別してショートリストに載せることにより、制御ループ性能保守の経費を低減することができる。本発明は、制御バルブに存在する吸着を自動的に検出して定量化することができるデータベースでモデルなしの非侵襲的方法を含む。一実施形態では、本方法は、制御ループのあらゆる追加バルブ移動試験又は公知の衝突試験の実施が不要である。
本方法は、被制御変数(pv)、コントローラ出力(op)、及び設定値(sp)データを使用して吸着を検出して定量化することができる。本方法には、バルブ保定装置(mv)データは不要である。mvデータが利用可能な場合、mv及びopのマッピングから吸着を検出して定量化することは比較的容易である。しかし、mvデータが利用可能でない場合、pvとopのマッピングがループ動力学及び外乱によって混乱するために吸着を容易に検出することはできない。本発明においては、pv及びopデータのみで吸着を検出することができる。好ましい実施形態では、spデータを用いることもできる。本発明の方法は、オフライン又はオンラインモードで完全自動化形式又はユーザ介入形式で実施することができる。
1つの態様では、本発明は、制御ループ内の吸着を検出する非侵襲的方法を含む。一実施形態では、本方法は、制御誤差信号に存在する場合がある非線形相互作用に対する正規バイスペクトル又はバイコヒーレンスの感度を利用して、最初に制御ループ内の非線形性を検出する。最大バイコヒーレンスピーク以外のピークも有用である場合がある。一実施形態では、spデータなしでpv及びopデータのみを用いて、pvを操作してpvが振動していると考えられる値の指示を提供することができる。
非線形性が検出された場合、周波数領域ウィーナーフィルタを使用するなどしてpv及びop信号が濾過され、濾過pvf及びopf信号を取得する。楕円又は矩形のような他の幾何学形状をpvf−opfプロット上に適切に当て嵌めることができる場合、それは、バルブ吸着の痕跡である、pv−opデータがリミットサイクルに適合していることを示す。次に、opf方向のpvf−opfプロットのサイクルの最大幅を判断する方法を用いて、吸着量を定量化することができる。「c−means」クラスター化、ファジー「c−means」クラスター化、又は楕円近似技術のような方法を含むこのような方法を用いて、吸着量を自動的に定量化することができる。
1つの態様では、本発明は、(a)pv及びop信号を制御ループから取得する段階、(b)制御ループ内の非線形性を検出する段階、(c)非線形性が検出された場合、濾過pvf及びopf信号を取得するためにpv及びop信号を濾過し、pvf−opfプロットを取得する段階、及び(d)ある一定の幾何学形状をpvf−opfプロット上に当て嵌めることができるかを判断することにより、非線形性がバルブ吸着から生じているかを判断する段階を含む、制御ループ内の吸着を検出する非侵襲的方法を含むことができる。好ましくは、spデータを用いて制御ループ中に非線形性が存在するか否かが判断される。非線形性が存在しない場合、pvデータを操作して、spが振動していると考えられる値の指示を提供することができる。
別の態様では、本発明は、産業プロセスにおける吸着を自動的に検出する方法を含むことができる。本方法は、(a)pv及びopデータをプロセスから取得する段階、(b)pvをspのプロキシとして用いて、制御誤差信号(sp−pv)が非ガウス分布かつ非線形であるか否かを判断する段階、(c)制御誤差信号が非ガウス分布及び非線形の両方である場合、プロセスループは非線形性である段階、及び(d)pv−op関係がリミットサイクルに適合するか否かを判断することにより、プロセスが吸着を受けているか否かをpv−op関係から判断する段階を含むことができる。好ましくは、spデータを用いて、制御誤差信号が非ガウス分布かつ非線形性であるか否かを判断し、これは、段階(b)でspのプロキシとしてpvデータを使用する必要性を除くものである。
一実施形態では、pv及びopデータは、周波数領域フィルタを使用するなどして段階(d)の前に濾過される。pv−op関係がリミットサイクルと適合するか否かは、楕円をpv−opデータ上に当て嵌めるか、又は矩形又はいずれかの他の幾何学形状を当て嵌めることによって判断することができる。
好ましい実施形態では、吸着の量は、次に、吸着をopf方向のpvf−opfプロットのサイクルの最大幅として推定する方法を用いてを定量化することができる。定量化の適切な方法は、「C−means」クラスター化、ファジー「c−means」クラスター化、又は楕円近似技術を含むことができる。
ここで、簡略化した概略的な縮尺通りではない添付図面を参照して例示的な実施形態により本発明を以下に説明する。
本発明は、産業プロセス又はプロセスループがバルブ吸着を被っているか否かを判断する方法を準備するものである。本発明を説明する時に、本明細書で定義されていない全ての用語は、当業技術によって認識されている一般的な意味を有する。
吸着とは、静止摩擦を意味し、入力の変動に応答した要素の滑らかな移動が、静的部分が先ず起こり、スリップジャンプと呼ばれる突発的な急なジャンプがそれに続くような要素の特性である。スリップジャンプは、出力スパンの百分率として表される。機械系におけるその発生源は、滑らかな移動中に運動摩擦を超える静止摩擦である(Choudhury他、2004年a)。吸着のこの定義は、本発明の基礎を形成する。プロセス産業においては、吸着は、一般的にバルブ移動の百分率又は制御信号のスパンとして測定される(Gerry及びRuel、2001年)。例えば、2%の吸着とは、バルブが動かなくなった時に、それがその制御信号の累積変化が制御信号の範囲の2%に等しいか又はそれよりも大きくなった時にのみ動き始めることになることを意味する。制御信号の範囲が4mAから20mAの場合、2%吸着とは、マグニチュードが0.32mAよりも小さい制御信号の変化ではバルブを移動させることはできないことを意味する。
本明細書で説明する技術は、バルブと同様に他の最終的な制御要素に適用することができることを理解すべきである。従って、バルブという用語が使用されている時、バルブ及び他の同様の最終制御要素を意味するものとする。
図1に示すように、吸着が発生したバルブの入出力挙動の位相プロットを説明することができる。それは、4つの成分、すなわち、不動帯、吸着帯、スリップジャンプ、及び移動相から成る。バルブが図1の点Aで休止するか又は方向を変えた時、バルブが吸着する。コントローラ出力がバルブの不動帯(AB)と吸着帯(BC)に打ち勝った後、バルブは、新しい位置(点D)にジャンプして引き続き移動する。速度が非常に低いか又はゼロであるために、バルブは、同じ方向に移動中に図1の点Dと点Eの間で再び吸着する場合がある(EnTech、1998年)。このような場合、不動帯のマグニチュードはゼロであり、吸着帯のみが存在する。これは、コントローラ出力信号の累積変化が吸着帯のみを上回った場合に克服することができる。不動帯と吸着帯は、バルブが移動していないがバルブへの入力が変化し続けている時のバルブの挙動を表している。スリップジャンプ現象は、バルブが移動し始める時の運動エネルギの形態の位置エネルギ(高い静止摩擦によってアクチュエータチャンバに貯蔵された)の急な放出を表している。スリップジャンプのマグニチュードは、吸着によって導入されるリミットサイクル挙動を判断する際に重要なものである(Choudhury他、2005年、McMillan、1995年、Piipponen、1996年)。
バルブがジャンプ又はスリップした状態で、それは、再び吸着するまで移動し続ける(図1の点E)。この移動相においては、静止摩擦よりも遥かに低いと考えられ、静止摩擦よりも大きいことは決してない運動摩擦が存在する。
プロセス又は被制御変数(pv)とコントローラ出力(op)データからスリップジャンプ(J)を推定するのは、バルブ出力中のスリップジャンプがプロセス動力学によって隠されるので容易ではない。従って、本発明においては、吸着量をパラメータ「S」(不動帯及び吸着帯)で表している。
制御ループにおいては、非線形性は、プロセス自体又は制御バルブに存在すると考えられる。本発明においては、プロセスの非線形性は、データが収集される作動点周辺では無視されると仮定することにする。これは、本方法が調節管理下にある制御ループの通常の作動データで機能することになるので適切な仮定である。一般的に、プロセスが標準的な作動条件でかなり良好に調整されている時、線形コントローラは満足なプラント調整ができることから、プラントは、線形的に挙動していると仮定することができる。
本発明の方法は、制御ループ中に非線形性がないかに関して制御ループデータを検査するものである。非線形性が検出された場合、プロセス変数(pv)、設定値(sp)、及びコントローラ出力(op)信号を使用して非線形性の可能な原因を診断する。
制御ループにバルブ非線形性があると、多くの場合に、非ガウス分布かつ非線形性の時系列、すなわち、プロセス出力(pv)とコントローラ出力(op)データが生成される。非ガウス信号は、分布がガウス分布に適合しない時の信号である。非ガウス信号としては、例えば、非対称分布を有する信号を含むことができる。制御ループに存在すると考えられるハードウエア故障のトラブルシューティング診断ツールとして、より高次の統計データベースの非線形アセスメントを使用することができる(Choudhury他、2002年、Choudhury他、2004年b)。制御誤差信号(sp−pv)のガウス分布性及び非線形性の試験は、制御ループの性能不良の判断の有用な診断の助けである。信号中の非線形相互作用の存在に対する正規バイスペクトル又はバイコヒーレンスの感度を1つの試験で使用することができる。非線形時系列独特の特性は、1つの周波数成分の位相が他の位相で判断されるような位相結合が存在することである。位相結合により、信号のバイコヒーレンス中で検出することができるより高次のスペクトルの特徴が生じる。ここで適用する非線形性試験では、バイコヒーレンスを用いて非線形性を評価するものである。バイコヒーレンスは、以下のように定義される。
Figure 0005017106
ここで、B(f1;f2)は、周波数(f1;f2)でのバイスペクトルであり、以下で与えられる。
Figure 0005017106
X(f)は、周波数fでの時系列x(k)の離散的フーリエ変換であり、X*(f)は、複素共役であり、Eは、期待値演算子である。バイスペクトルの重要な特徴は、それが、信号xのf1とf2で周波数成分間に大きな非線形相互作用がある場合、ゼロ以外の値を有するという点である。バイコヒーレンスによってバイスペクトルと同じ情報が得られるが、それは、0と1の間の値として正規化されている。
本発明では、非ガウス性指数(NGI)と非線形性指数(NLI)という2つの指数を使用して非線形性を判断することができ、これらの指数を以下のように定める。
Figure 0005017106
ここで、
Figure 0005017106
は、自乗平均バイコヒーレンスであり、
Figure 0005017106
は、自乗最大バイコヒーレンスであり、σbic 2(又は、MS方程式オブジェクトを使用してσ2 bicとして)は、自乗バイコヒーレンスの標準偏差であり、
Figure 0005017106
は、自乗バイコヒーレンスの中心カイ自乗分布から得られる統計閾値/臨界値である。NGI及びNLIの両方がゼロよりも大きい場合、信号は、非ガウス分布かつ非線形の信号として説明される。この手順の詳細を図2の流れ図に示している。試験をあらゆる時系列に適用して非ガウス分布性と非線形性を検査することができる。制御ループの場合、誤差信号は、pv又はop信号よりも定常であるから、この試験を誤差信号(sp−pv)に適用されることが好ましい。ただし、それは、pv又はop信号にも適用することができる。pv信号は、pvが振動していると考えられる値の指示をもたらすように操作することができる。定常性試験は、pv信号又はpvデータのセグメントに対して適用することができる。代替的に、設定値のプロキシが得られるように、pv信号に平均関数又はローパスフィルタのような集合を適用することができる。
誤差信号が非ガウス分布かつ非線形であると判明した場合、問題のループは、大きな非線形性を呈していると推定される。この非線形性は、以下の仮定に基づいて制御バルブによるものとすることができる。
・プロセスは、局所的に線形である。
・ループに入ってくる非線形外乱はない。
外乱が測定可能である場合、試験を適用して外乱の線形性を検査することができる。また、バルブ自体が非線形特性、例えば、平方根又は等比率特性を有する場合があると議論することができ、これは、確かに故障ではない。明確にするために、単純なフィードバックシステムにおいて等比率特性と平方根値特性を用いるシミュレーション研究(Choudhury、2004年c)が行われている。バルブステムの移動又はバルブに対する入力信号の変化がバルブ移動の全スパン(0%から100%)の±20%以内である場合、制御ループは、定常調節管理下で線形挙動を呈することは判明した。これはまた、バルブ特性曲線を入念に観察すれば認識することができる。
より高次の統計ベースのNGI及びNLI指数は、プラントサイト全体の各ループに対して簡単に計算することができ、非線形挙動を呈するループを更に別の診断のために隔離することができる。ループが非線形と特定された状態で、非線形性の原因を診断すべきである。上述の仮定を用いて、バルブがループ非線形性の原因であると結論付けることができる。バルブ非線形性が存在すると結論付けた状態で、このバルブ非線形性が吸着か又は他の何かによるものであるかの判断は、まだ行われていない。この判断に至るために、pv−opプロット中の特定のパターンを使用することができる。
pv−opプロットは、従来的に、バルブの問題、特に吸着の検出に使用されている。しかし、この種の方法が成功するのは、フロー制御ループのいくつかの場合に限られる。バルブの問題の検出にpv−opプロットを使用しても、考慮されるのは時系列の定性的傾向情報のみであり、この情報は、プロセス動力学、ノイズ動力学、外乱、及び厳しく調整されたコントローラの存在によって破壊される可能性があるので成功しない。本発明においては、pv−opプロットをバルブ非線形性を診断する第2の段階として使用し、バルブの問題の検出を目的としたものではない。バルブ非線形性の検出は、より高次の統計ベースのNGI及びNLI指数を使用して実行する。非線形性が検出された場合にのみ、pv−opプロットを使用してそれを診断するか又は隔離すべきである。
実際のデータは、ノイズ/外乱で汚染されているので、pv−opプロットは、不明瞭かつ曖昧であることが多く、そこから情報を見つけることは困難である。従って、一実施形態では、フィルタを使用してデータを清浄化することが好ましい。
非線形性の検出は周波数領域の方法であるから、周波数領域ベースの濾過を行うことが好ましい。非線形性が検出されると、自乗バイコヒーレンスプロット中の有意なピークから有意な非線形相互作用の原因である周波数を判断することができる。ウィーナーフィルタのような周波数領域フィルタを使用すると、著しく信号非線形性に寄与する信号の1つ又は複数の部分を取得することができる。一実施形態では、pvとopの両方の濾過は、周波数領域ウィーナーフィルタを使用して行われる。周波数領域ウィーナーフィルタは、不要な周波数チャンネルのパワーをゼロに設定するものである。一実施形態では、例えば、使用するフィルタは、ウィーナーフィルタを近似したもの(Press他、1986年)であり、その理由は、真のウィーナーフィルタでは、後でチャンネルから差し引く望ましい周波数チャンネル内のノイズパワーの推定値も必要であるからである。詳細な設計アルゴリズムは、Thornhill他(2003年)に示されており、そこでは、ナイキスト周波数を超えるエイリアス周波数及びフィルタ幅に関する制約の処理の方法を説明している。フィルタの周波数範囲は、バイコヒーレンスプロット中のピーク検査で選択する。非線形性検出アルゴリズムには、多数のデータ点(例えば、4096個のサンプル)を使用することが好ましい。同じデータセットに濾過も行われる。しかし、pvf−opfプロット中でこのような多数のデータ点を使用すると、バルブ問題のどの公知のパターンとも適合しにくいプロットが生成される場合がある。従って、一実施形態では、僅か700個のデータ点から成るデータのセグメントをpvf−opfプロットの構築に選択することができる。尚、pvf及びopfは、濾過されたpv及びop信号である。
選択されるデータのセグメントは、多くの場合にバルブ問題によってデータ中にリミットサイクルが生成されるので、最も規則的な振動を有するセグメントであることが好ましい。Thornhill他(2003年)は、時系列振動の周期及び規則性の評価方法を説明している。時系列の自己共分散関数のゼロ交差点を使用して振動周期を推定する。振動は、振動周期の標準偏差(σTp又はσrp)が振動周期(Tp)の平均値の1/3よりも小さい場合は規則的と見なされる。使用する統計データは、以下のものである。
Figure 0005017106
1よりも大きいrの値は、明確な周期を有する規則的な振動を示している。濾過コントローラ出力信号(opf)は、振動周期に基づいて定めることができるユーザ定義の長さのいくつかのセグメントに分割することができる。rの最高値に対応するopfのセグメントをpvf−opfプロットに使用し、ここで、pvfは、opfの対応物である。吸着及び不動帯のようなバルブ非線形性は、バルブ特性プロット中のバルブ入力信号の方向のサイクルの最大幅として測定されるので、rの最高値に対応するデータセグメントを選択することが好ましい。
バルブ保定装置データが利用可能である場合(「スマートバルブ」の場合にそうであるように)、バルブ出力信号(mv)とバルブ入力信号(op)使用して、非常に容易に吸着を定量化することができる。実際の殆どの場合、バルブ出力又は保定装置データは利用可能ではなく、従って、被制御出力(pv)、コントローラ出力(op)、及び設定値(sp)変数の利用可能なデータから吸着を推定する必要がある。本発明においては、吸着をopf方向のpvf−opfプロットのサイクルの最大幅として推定する。定量化された吸着は、mv−opプロットから取得する実吸着量が、被制御変数pvに及ぼすループ動力学の影響、特に、吸着を補償するか又は抑えようとするコントローラの影響のために推定量と異なる場合があるので、「見掛けの吸着」と呼ばれる。
本発明の検出及び診断アルゴリズムは、多数の制御バルブ中の吸着を特定することができる。その中には、手元にある現在の用途では問題のない量で粘着性のものもあれば、吸着が激しくて直ちにバルブの保守が必要と考えられるものもあるであろう。従って、保守優先度の順で粘着バルブのリストを作成することができるように吸着を定量化することができることが重要である。制御ループ内の制御バルブに吸着があると、被制御変数(pv)及びコントローラ出力(op)にリミットサイクルが生成されることが公知である(Hagglund、1995年、Horch、1999年、Ruel、2000年、Rengawamy他、2001年)。このような場合に対して、pvがopに対してプロットされた場合、それは、得られるpv−opプロット中に循環パターンを生成する。多数のこのようなプロットは、閉ループSISOシステムで吸着モデルを使用してこれらのプロットのデータを生成した(Choudhury他、2004年a、Choudhury他、2005年)に見ることができる。楕円をこのようなpvf−opfプロットに当て嵌めることができる。pvf−opfプロットを以下の2つの方法のいずれかと共に使用して、op信号の単位で吸着を定量化することができる。尚、このプロットを物理的に描いたり又はユーザに呈示することは不要である。プロットは、単に説明のための有用な説明ツールに過ぎない。楕円又は他の幾何学的形状の当て嵌めは、自動化された数学的手順であり、ユーザが実施するグラフによる手順ではない。
クラスター化は、データの散乱した群をいくつかの群に分ける方法である。粘着バルブを備えた制御ループのpv−opプロットは、楕円パターンを呈するので、pvの平均値に沿いかつop軸に平行な狭いストリップに対応するデータを収集して(図4(c)を参照されたい)、以下でより詳細に説明する「C−means」又はファジー「C−means」クラスター化方法を用いて吸着を定量化するのに使用することができる。
「C−means」クラスター化方法の場合、データをC数の初期クラスターに区分けする。次に、全てのデータ点を通って進み、各点を最寄りのクラスター(ユークリッド距離に関して)に割り当てる。新しい項目を受け取るクラスターと項目を失うクラスターの図心を再計算する。行う再割当てが出尽くすまでこの手順を繰り返す。本方法は、(JohonsonとWicherm、1998年)で全般的に説明されている。この方法では、クラスターの図心の初期化が必要である。本発明においては、クラスターは2つしかなく、pvf−opfプロットのストリップに沿って得られたデータから計算した[min(opf)、mean(pvf)]と[max(opf)、mean(pvf)]として図心を指定することができる(図4(c)を参照されたい)。
(Dulyakarn及びRangsanseri、2001年、Bezdek、1981年)に説明されているようなファジー「C−means」クラスター化方法は、以下の目的関数の最小化に基づいて機能する。
Figure 0005017106
ここで、Uは、データセットのファジーc区画、Vは、1組のKプロトタイプ、mは、1に等しいか又はそれよりも大きいあらゆる実数、uijは、クラスターi中のXjのメンバーシップ度、Xjは、d次元測定データのj番目の観察、Viは、クラスターのd次元中心、‖*‖は、あらゆる測定データとクラスター中心との類似性を表すあらゆるノルムである。式A−1の逐次最適化を通じて、ファジー区分けは、以下の式を使用してuijのメンバーシップ及びクラスター中心Viの更新データで実行される。
Figure 0005017106
ijは、観察X(j)とクラスター中心Viの間のユークリッド距離である。反復を終了する判断基準は、max(|uiji^uijj|)<γであり、ここで、γは、ゼロに近い数字であり、^uijは、前回の反復段階でのメンバーシップ数である。クラスターの数は、2であり、10-5がγのマグニチュードとして使用された。
2つのクラスター中心のx座標間の差の絶対値から吸着量を推定することができる。クラスターの最終中心が(op1;pv1)と(op2;pv2)である場合、以下の式を使用して吸着量を取得する。
Figure 0005017106
別の実施形態では、最小自乗の意味での楕円をpvf−opfプロットに当て嵌めることができると共に吸着定量化に使用することができる。楕円当て嵌め理論の簡単な説明を以下に示すが、Gander他、1994年で更に説明されている。
所定のデータ点がopとpvであると仮定する。ここで、以下の通りである。
Figure 0005017106
一般円錐方程式から始めて、楕円方程式を展開することができる。通常のX−Yの座標中のあらゆる円錐の方程式は、以下の式によって与えられる。
Figure 0005017106
ここで、Φ=[x1 2122 212 1]であり、θ=[a112212 c]Tである。
ここで、所定のデータセットに対して、上述の式を制限最小自乗問題として解くことができる、すなわち、‖θ‖=1による‖Φθ‖=min。
所定のデータセットには、線形移動及び回転した円錐が必要であることが多い。従って、回転及び移動円錐を変換座標X−Yに当て嵌める必要がある(図4(f)を参照されたい)。式B−4は、以下のように書き換えることができる。
Figure 0005017106
ここで、A=[a1 0.5a12;0.5a122]、b=[b12Tである。尚、Aは、対称かつ正定値行列である。新しい座標系X−Yでの式の変換に以下の式を使用する。
Figure 0005017106
ここで、Qは、回転変換の行列であり、tは、円錐の線形移動に対する元のX−Y座標のベクトルである。式B−7を使用して、変換座標の円錐の式を以下のように書くことができる。
Figure 0005017106
これは、以下の単純化した形で書き換えることができる。
Figure 0005017106
ここで、Qは、
Figure 0005017106
になるように選択する。Qを選択する1つの方法は、Qが行列Aの固有値分解から得られる固有行列と同じとすることである。円錐が、楕円中心が新しい座標
Figure 0005017106
の原点にある楕円である場合、式B−9では、以下のようになる。
Figure 0005017106
従って、式B−9は、以下のように単純化することができる。
Figure 0005017106
楕円の軸の長さは、変換に対して不変であることとする。従って、元の座標X−Yにおいては、楕円の軸の長さは、それぞれ、2mと2nである。楕円の中心は、t=0.5A-1b(式B−13を使用して取得)から計算することができるtにある。楕円の回転角度(∀、正のX軸から反時計周りに測定)は、固有ベクトルのいずれかを使用して計算することができる。固有ベクトルは、単位長のものであるから、式B−7を以下のように書くことができる。
Figure 0005017106
見掛けの吸着の定義は、op方向の楕円の最大幅であるので、楕円とop軸に平行かつ楕円の中心を通る線との交差点上にある2点間の距離が、ループに存在する見掛けの吸着量であることになる。図4(f)に示すようなX−Y座標系のあらゆる点P(x;t2)に対しては、式B−18と式B−19を共に使用して式B−16を解くことができる。それによって、点Aと点PのX座標が与えられる(図4(f)を参照されたい)。
Figure 0005017106
ここで、(t1,t2)は、当て嵌めた楕円の中心(図4(f)を参照)、m及びnは、それぞれ、当て嵌めた楕円の長軸と単軸の長さ、αは、楕円の回転角である。従って、吸着量(図4(f)のAPの長さ)は、以下の式を使用して得ることができる。
Figure 0005017106
一実施形態では、本発明の方法を自動化することができる。以下は、自動化の段階を説明するものである。
1.制御誤差信号(sp−pv)に対してNGIとNLIを計算する。これらの指数の両方が0よりも大きい場合、次の段階に行く。そうでなければ、すなわち、両方の指数が0よりも大きくない場合、非線形性は問題ではない。性能不良の原因は、コントローラの厳しい調整か、コントローラの調整外れか、又は振動性外部外乱と考えられる(図2を参照されたい)。
2.非線形性が検出された状態で、段階1の最大バイコヒーレンスピークに対応する周波数対(f1,f2)を取得する。尚、全ての周波数は、サンプリング周波数が1になるように正規化される。f’1=min(f1,f2)とf’2=max(f1,f2)を定義する。
3.周波数領域フィルタ(例えば、ウィーナーフィルタ)の境界は、[ωL=max(0.004,f’1−0.05)、ωH=min(0.5,f’2+0.05)]から取得することができる。尚、有意なピークの正確な位置がフィルタ境界上にならないことを保証するために、0.05を周波数に対して加減する。±0.05以外の異なる境界を使用することもできる。
4.pvとopデータを濾過してpvfとopfを取得する。
5.データのうちの規則的な振動を備えたセグメントを取得する。
a.セグメント長L、例えば、L=1000を選択する。
b.opfデータを長さLのセグメントに分割する。op信号の方が多くの場合にpv信号よりもノイズが少ないから、ここでは、pvfではなくopfを選択する。
c.opfデータの各セグメントに対してrとTpを計算する。
d.rmax=max(r)を取得する。
e.rmaxを有するopのセグメントのTpに等しいTpsを取得する。
f.L>5Tpsの場合、L=5Tpsを選んで段階bに行く。
g.ここで、opfsは、rmaxに対応するopfデータのセグメントであり、pvfsは、opfsに対応するpvfデータの部分である。
6.pvfs及びopfsデータを使用して、pvfとopfの関係を取得する。
7.円錐を選択したpvfs及びopfsデータに当て嵌める。
Figure 0005017106
行列の両方の固有値がゼロよりも大きくかつ
Figure 0005017106
の場合、pvf対opfプロットは、楕円である。そうでなければ、プロットは、楕円に適合しないので、非線形性の原因は吸着ではない。
8.公式8を使用して吸着を定量化する。公式6に基づいて、クラスター化技術も使用して吸着を定量化することができる。
上述の吸着アルゴリズムの自動検出及び定量化を図2と図3に概略的に示している。図2は、ループ非線形性の自動検出を示している。非線形性が検出された状態で、図3に示す方法を使用して吸着を定量化することができる。
当業者には明らかであるように、本明細書で請求する本発明の範囲から逸脱することなく、特定の開示内容の様々な修正、適応、及び変更を行うことができる。説明した発明の様々な特徴及び要素は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明する組合せと異なる方法で組み合わせることができる。
以下の実施例は、本発明を例示することのみを目的として提供するものであり、請求する本発明を限定するためではない。
(実施例1)
第1の実施例は、凝集装置からの凝集液の流量を操作することによってタービン出口に位置する凝集装置中のレベルを制御する発電所のレベルコントロールループを表している。各タグに対して総数8640件のサンプルを5sのサンプリング速度で収集した。図4(a)は、レベル(pv)、設定値(sp)、コントローラ出力(op)に関する時間傾向を示している。ループは、動的挙動を示している。バイコヒーレンス計算に使用したデータ点は、4096であり、図4(b)は、制御誤差信号(sp−pv)に対応する自乗バイコヒーレンスプロットを示している。NGI及びNLIの値は、それぞれ、0.04と0.61であることが判明し、これは、大きなループ非線形性を示すものであった。図4(b)のバイコヒーレンスプロットからは、0.001から0.1の範囲の周波数が非線形相互作用の原因である最も大きな信号周波数であることが分る。従って、周波数境界が0.001と0.1にあるウィーナーフィルタを使用してpv及びop信号を濾過した。上述のThornhill他(2003年)の方法を用いたところ、コントローラ出力信号は、平均周期が19.78サンプリングインスタントで、200データ点のセグメント長に対して最大r値が10.5である規則的な振動を示すことが判明した。最大r値は、2801から3000のサンプルに対応する。非線形性を隔離するには、pvf−opfプロットが有用であることが見出されている。そこで、このセグメントに対応する濾過pvfとopfを図4(c)にプロットしており、バルブ吸着を示す楕円パターンが示されている。図4(d)は、吸着定量化に使用した「C−means」クラスター化技術を示している。白抜き三角形と黒塗り三角形で示す点は、それぞれ、クラスターの初期中心と、最終中心である。本方法でこのループ内の吸着量を定量化すると11.3%である。一方、図4(e)は、吸着定量化でファジー「c−means」クラスター化を使用した実施例を示している。反復段階時にクラスター中心が示す軌跡は、矢印で方向付けられた三角形付きの線で示されている。最終中心は、ここでもまた連続した三角形となっている。本方法で推定した吸着量は、11.25%である。図4(f)は、代数的楕円当て嵌め技術を示すものであり、本方法で推定した吸着量は、11.40%である。3種類の方法で得られた結果は、いずれも実質的に同一ものであり、互いからの振れの限界値は、実際的に許される範囲内である。
確認のために、この実施例の結果をこのループで利用可能なバルブ保定装置データと比較した。図5は、実際のバルブ位置とコントローラ出力(op)のプロットを示している。このプロットから、方向変更中にバルブに吸着が発生していることが明確に分る。このプロットから、吸着量を11.25%と推定することができ、この推定値は、提案された方法から得られた結果と合致するものである。
(実施例2)
吸着の公知の模擬事例を使用したシミュレーションによってバルブ吸着検出及び定量化のための本発明の方法の適用性を明らかにした。模擬データを生成するために、フィードバック制御構成における簡単な単入力単出力(SISO)システム(図6)を使用した。時間遅延を備えた一次プロセスを以下の伝達関数を使用して示している。
Figure 0005017106
このプロセスは、PIコントローラによる調節管理下で作動中のものである。不規則ノイズを積算器に通過させて発生したランダムウォーク外乱をプロセスに追加した。制御出力(pv)の変化と不規則ノイズの変化の比率によって定義されるSN比は、6であった。6000回のサンプル間隔でシミュレーションが行われた。過渡現象の影響を取り除くために、最初の数百ヵ所のデータ点を無視し、システム中に存在する非線形性を検出するために誤差信号とコントローラ(sp−pv)の最後の4096ヵ所のデータ点を解析した。
(Choudhury他、2004年a、Choudhury他、2005年)によって開発された吸着モデルを使用して、制御バルブの吸着挙動を閉ループプロセスに導入した。1%のスリップジャンプ(J)を備えた3%吸着(S)をシミュレーションに使用した。バルブ吸着の存在下で単純な一次時間遅延プロセス内にリミットサイクル又は振動を開始させるために、シミュレーションの始めで行う設定値変更を用いる。次に、プロセスを調節管理下で作動させる。図7(a)は、pv、op、spの時間傾向を示している。吸着が存在すると、プロセス内の振動が生成される。NGI及びNLIの値は、それぞれ、0.01と0.06であり、プロセス信号中に非線形性が存在することが明確に検出されている。バイコヒーレンスプロット(図7(b))では、非線形性の観点からこのような周波数範囲が[0.001 0.28]であることが分る(自動化の節の段階を使用)。ウィーナー濾過が行われた後、最高の振動指数を有するopfのセグメントに対応するpvf及びopfデータのセグメントを選んで、pvf−opfプロットを取得した。「c−means」クラスター化、ファジー「c−means」クラスター化、及び楕円近似技術を用いて吸着を定量化した。これらの方法から取得した吸着量は、それぞれ、2.98%、2.98%、及び3.2%であると推定され、これらの数値は、ほぼシミュレーション中に使用した吸着量と同じものである。従って、これらの方法は、全て、制御ループ中に存在する吸着量を正しく定量化することができるものである。
(実施例3)
多くの場合に、測定されない振動性外乱、例えば正弦波は、被制御及び被操作変数にサイクルを開始する可能性があり、多くの場合に、バルブ問題として誤診される可能性がある。この実施例は、ノイズの他にプロセスに追加された時の振幅2、周波数0.01の正弦波外乱の影響を示すものである(図6を参照されたい)。ループ中に吸着モデルは使用しなかった。従って、診断結果から、吸着又はあらゆる他の非線形性がないことが分るはずである。図8(a)の被制御変数(pv)の時間傾向からは、プロセス出力の振動性挙動を示している。Horchの相互相関試験(Horch、1999年)からは、バルブ吸着の可能性を示す奇妙な相関関数を示している(図8(b)を参照されたい)。しかし、ここで開発したより高次の統計試験からは、NGIは0に等しいことが分り、これは、線形ループを示すものである。コントローラに対する誤差信号に関するバイコヒーレンスプロットを図8(c)に示している。バイコヒーレンスプロットが平坦であるので、ループの線形性が確認される。
(実施例4)
本発明の方法の評価をいくつかの異なる種類のプロセス産業から取得した選択制御ループデータに基づいて行った。各ループに対して、設定値(sp)、被制御出力(pv)、及びコントローラ出力(op)のデータが利用可能であった。特記のない限り、各事例に対して4096のデータ長を自乗バイコヒーレンスの計算に使用した。各ループに関するこれらの変数の時間傾向、自乗バイコヒーレンスプロット、「c−means」クラスター化プロット、当て嵌めた楕円プロットを示している。表1(下表)に全てのループの数値的結果を示す。制御バルブ問題の事前知識なしにこれらのデータを解析した後に、解析結果をプラント職員との連絡に基づいて確認した。「C−means」及びファジー「C−means」クラスター化の両方は類似の方法であるので、簡潔さを期すために「C−means」クラスター化技術を用いた結果のみをここに記す。
実施例4.1.レベルループ
これは、実施例1で上述した同じ発電所のレベルコントロールループである。それはまた、凝集液流量を操作することによってタービン出口に位置する凝縮器のレベルも制御する。図9(a)は、sp、pv、及びopデータの時間傾向を示している。図9(b)は、自乗バイコヒーレンスプロットを示している。NGIとNLIの値は、0.1と0.40であった。これらの値から、非線形性がこのループの問題であることが明確に分る。バイコヒーレンスプロット中の最大ピークの位置から、自動化の節で説明した段階の後にウィーナーフィルタの周波数範囲を取得した。フィルタの周波数帯域は、[0.001 0.08](1000サンプル/サイクルから12.5サンプル/サイクル)である。平均振動周期は、コントローラ出力信号の場合は、50サンプルである。吸着を定量化するために、最大振動指数に対応するデータのセグメント(rのマグニチュードは、この場合は22であった)を選択した。「c−means」クラスター化と楕円近似技術の両方によって得られる見かけの吸着量は4%である。「c−means」クラスター化プロットを図9(c)に示し、図9(d)は、吸着定量化の楕円近似技術を示している。
実施例4.2.線形レベルコントロールループ
このループは、実施例1で説明した同じ発電所の別のレベルコントロールループである。それはまた、凝集液流量を操作することによってタービン出口に位置する凝縮器のレベルも制御する。図108(a)は、sp、pv、及びopデータの時間傾向を示している。図10(b)は、制御誤差信号の自乗バイコヒーレンスプロットを示している。NGIのマグニチュードは、−0.02であり、非線形性は、このループの問題ではないことが明確に分る。図10(c)は、バルブ位置(mv)とコントローラ出力(op)のプロットを示すものであり、バルブの応答が線形であることが分る。
実施例4.3.フロー制御ループ
これは、精錬所から取得したフロー制御ループである。このループの解析結果を図11と表1(下表)の3行目にも示している。少量の吸着の存在(ループ3に対しては0.35%)が、振幅が大きい振動の原因となっていた(このループの図11(a)のpvのマグニチュードを参照されたい)。
実施例4.4.温度制御ループ
これは、カナダ、ブリティッシュコロンビアの「Teck−Cominco」鉱山プラントの炉内給送乾燥システムの温度制御ループである。乾燥器燃焼チャンバ温度の制御は、燃焼チャンバに至る天然ガスの流量を操作することによって行う。図12の左上のプロットは、温度(pv)、設定値(sp)、コントローラ出力(op)の時間傾向を示している。このプロットから、被制御変数(pv)とコントローラ出力の両方に明確な振動があることが分る。
他の結果を表1(以下)の6行目と図12に示す。このループで見つかった吸着量は、約1%であった。
実施例4.5.圧力制御ループ
これは、精錬プラントの圧力制御ループである。このデータのデータ点は、20sのサンプル間隔で収集した僅か1500箇所である。図13の時間傾向からは、pv及びop変数に関して12.2個のサンプルで振動があることが分る。詳細な解析結果を図13と表1の5行に示す。バルブに存在する見掛けの吸着は、約11%であった。
実施例4.6.組成制御ループ
これは、濃度制御ループを説明している。このデータセットに含まれるデータ点は、1sのサンプリング間隔で収集された1100箇所である。図14(a)の時間傾向からは、pvとopの両方の変数に対して28.3個のサンプルで振動があることが分る。詳細な解析結果を図14と表1(下表)の6行目にも示している。この濃度制御ループのバルブ中に存在する見掛けの吸着は、約1%であった。
Figure 0005017106
参考文献
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粘着性バルブの一般的な入出力挙動のプロットである。 ループ非線形性の検出及び診断方法に関する判断流れ図である。 バルブ吸着の検出及び定量化方法に関する判断流れ図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 図4の発見事項を確認する「バルブ位置(mv)」対「コントローラ出力(op)」プロットを示す図である。 バルブに吸着非線形性がある単純なSISOプロセスのブロック図である。 シミュレーションデータ解析の結果を示す図である。 シミュレーションデータ解析の結果を示す図である。 シミュレーションデータ解析の結果を示す図である。 シミュレーションデータ解析の結果を示す図である。 シミュレーションデータ解析の結果を示す図である。 外部振動性外乱の存在下のシミュレーション結果を示す図である。 外部振動性外乱の存在下のシミュレーション結果を示す図である。 外部振動性外乱の存在下のシミュレーション結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 レベルコントロールループのデータ解析の結果を示す図である。 線形レベルコントロールループの解析結果を示す図である。 線形レベルコントロールループの解析結果を示す図である。 線形レベルコントロールループの解析結果を示す図である。 精錬フロー制御ループの解析結果を示す図である。 精錬フロー制御ループの解析結果を示す図である。 精錬フロー制御ループの解析結果を示す図である。 精錬フロー制御ループの解析結果を示す図である。 炉内乾燥器温度制御ループの解析結果を示す図である。 炉内乾燥器温度制御ループの解析結果を示す図である。 炉内乾燥器温度制御ループの解析結果を示す図である。 炉内乾燥器温度制御ループの解析結果を示す図である。 精錬圧力制御ループの解析結果を示す図である。 精錬圧力制御ループの解析結果を示す図である。 精錬圧力制御ループの解析結果を示す図である。 精錬圧力制御ループの解析結果を示す図である。 組成制御ループの解析結果を示す図である。 組成制御ループの解析結果を示す図である。 組成制御ループの解析結果を示す図である。 組成制御ループの解析結果を示す図である。
符号の説明
op コントローラ出力
pv 被制御変数

Claims (4)

  1. 産業プロセス内の吸着を自動的に検出する方法であって、保守を必要とする制御ループを選別して優先順位をつけるために、
    (a)プロセス出力pv及びコントローラ出力opデータをプロセスから取得する段階、
    (b)
    Figure 0005017106
    に基づいて、共にゼロより大きい非ガウス性指数(NGI)及び非線形性指数(NLI)を決定することによって、制御誤差信号(sp−pv)、前記pv信号、又は前記op信号が非ガウス分布かつ非線形性であるか否かを判断する段階、(ここで、
    Figure 0005017106
    は、自乗平均バイコヒーレンスであり、
    Figure 0005017106
    は、自乗最大バイコヒーレンスであり、σ bic 2 (又は、MS方程式オブジェクトを使用してσ 2 bic として)は、自乗バイコヒーレンスの標準偏差であり、
    Figure 0005017106
    は、自乗バイコヒーレンスの中心カイ自乗分布から得られる統計閾値/臨界値であり、spは設定値データである。)
    (c)前記制御誤差信号、前記pv信号、又は前記op信号が非ガウス分布及び非線形の両方である場合に、pv及びop関係を取得し、周波数領域フィルタを用いて前記pv及びopデータを濾過するする段階、
    (d)濾過されたデータから、規則的な振動を有するセグメントを選択する段階、
    (e)前記pv−opデータのセグメントのプロットが楕円か否かを判断することにより、該pv−opデータのセグメントから、前記プロセスが吸着を被っているか否かを判断する段階、
    (f)opの方向の前記pv−opデータの楕円の幅を測定することによって、見掛けの吸着の量を定量化する段階、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. spデータも前記プロセスから得られ、前記制御誤差信号が非ガウス分布かつ非線形であるか否かを判断するのに直接的に使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 楕円の幅は、
    (i)データをクラスター化するとともに、前記opの方向の2つのクラスターの中心の座標間の差の絶対値を決定することによって、
    又は、
    (ii)楕円をデータ上に当て嵌め、当て嵌めた楕円のop方向の最大幅を決定することによって、
    決定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記楕円の幅は、「C−means」クラスター化、ファジー「c−means」クラスター化、又は楕円近似方法によって測定されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
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