JP5014254B2 - 系統分離判定方法およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、給電所、制御所等の運転員の平常時、事故時における系統運用に関する技術、技能などの維持・向上を図るための訓練用の系統シミュレーションにおいて、事故発生時、または開閉器操作時における系統シミュレーションの模擬対象系統範囲を決定するための系統分離判定方法、およびその方法に基づいて系統シミュレーションを実行するプログラムに関する。
電力系統訓練用の系統シミュレーションは、系統事故発生に伴う系統分離発生、停電系統発生等を模擬し、系統事故発生時の系統現象を忠実にシミュレーションして停電した系統の停電解消を図る系統事故復旧訓練を行うことが目的である。したがって、最大の訓練効果を得るためには、事故発生時の系統現象を実際の系統と同様に、実時間で、かつ高精度に系統のシミュレーションを行い、臨場感のある訓練を実施することが必要不可欠である。
そのためには、系統事故発生時の主保護リレー、後備保護リレーの動作模擬に伴う系統状態の変化に追随して、系統分離判定、さらには停電系統の発生有無等の判定を迅速に行うなど、系統シミュレーションを実時間で、かつ高精度に実施することが要請される。
ここで、上記の系統分離判定とは、例えば系統事故発生時の主保護リレー等の動作に伴う電力系統の接続関係を調べて、どの箇所の電力系統が元の電力系統から切り離れされたかといった系統分離の発生の有無を調べることである。
ところで、訓練用シミュレータを用いた訓練では、通常、訓練形態として、単独訓練と複合訓練とが実施される。ここに、単独訓練とは、1箇所の給電所、または制御所の運転員が当直単位でチーム毎に実施する訓練である。一方、複合訓練とは、管轄系統範囲が隣接している2給電所、または1給電所+1制御所、または2制御所等の運転員が当直単位で、チーム毎に実施する訓練である。このため、複合訓練では、訓練室が2室設置され、複合訓練を行う訓練対象者(トレーニ)が各々の訓練室のトレーニ卓、系統盤等を使用して、訓練を実施する。したがって、この複合訓練では、単独訓練に比較して系統シミュレーションを行う系統範囲が非常に大きくなるので、系統分離判定を行なう場合、処理の高速化をいかに実現するかが重要となる。
従来から、訓練用シミュレータの系統分離判定を行う上では、訓練に必要な情報を予め整えて各種の準備設定を行うための訓練準備モードと、この訓練準備モードの実行後に系統事故発生を模擬してその事故復旧訓練を行う訓練実行モードの2段階が必要となる。そして、従来、系統分離判定を行う際、上記の訓練準備モードと訓練実行モードは、それぞれ異なる手法により実施されている。
すなわち、前者の訓練準備モードでは、訓練開始時刻の初期系統状態における系統運用状態を自動的に算出するために、系統構成状態の設定、発電機の運転条件、負荷の条件設定等を行い、さらに系統事故発生条件の設定と主保護リレー、後備保護リレーの動作模擬を行い、事故発生時に動作する保護リレーと遮断されるCB(遮断器)を決定し、これらを事故シーケンスとして登録する。最後に、上記の各種設定に基づき、訓練開始時点の妥当な初期系統運用状態を自動作成し、訓練シナリオとして登録する。
その準備のために、初期系統状態においては電力系統をモデル化し、母線をノード、送電線や変圧器をブランチとして設定するとともに、発電機の有効電力出力が最大の発電機母線を基準ノードとして設定し、この基準ノードと接続のあるノード、ブランチを全て探索し、当該ノード、ブランチを含む系統を初期系統として、初期系統計算を実行する。この場合、上記の初期系統に含まれるノード、ブランチは全て充電系統として扱う一方、初期系統に含まれない系統は停電系統として扱う。よって、停電系統の母線電圧はゼロとなる。
一方、後者の訓練実行モードでは、訓練準備モードで作成した初期の系統状態に関する系統分離判定結果、つまり、充電系統か停電系統かの判定結果をベースとして、リレー動作に伴う遮断対象のCBの状態変化を反映して、それに伴う系統シミュレーションを行い、その系統に対して事故復旧訓練を行う。すなわち、事故発生時の主保護、後備保護リレーの動作模擬に伴うCBの遮断、また、各種の系統保護装置、制御装置によるCBの投入、開放、あるいは、トレーナの電気所代行操作による、CBの投入、開放等が実施される。
そして、それらのCBの投入、開放の状態変化が発生するたびに、その都度、系統分離判定を行い、系統シミュレーションの計算対象の系統範囲を迅速に決定する。このとき、系統分離が発生する場合には、各系統分離単位に系統シミュレーションを実行し、その系統に関する母線電圧、有効電力と無効電力の分布、系統周波数、母線の充停電状態を判定し、その判定結果のデータを訓練を実施しているトレーニとトレーナに対して実際の勤務状況と同様に通知して訓練の進行を図る。
したがって、訓練実行モードでは、保護リレー等の動作模擬に基づく1つの開閉器の状態変化が発生するたびに、その都度、訓練対象系統について系統分離判定を高速に行う必要があり、それらの処理をいかにリアルタイムに実行し、訓練者に対して訓練における臨場感を確保するかが、非常に重要である。
ところで、従来の系統分離判定方法として、電圧階級別に系統認識を行い、さらに、電圧階級が異なる系統間を接続するバンク(変圧器)の認識を行い、両者を合せて系統全体の認識を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、この従来技術では、開閉器の入切状態からノードの縮退を行い、さらに開閉器の入切状態とノード縮退結果からブランチの縮退を行う。ここに、ノード縮退とは、開閉器の入切状態から電力系統の複数のノードを等価的に簡略化する処理をいい、また、ブランチ縮退とは、開閉器の入切状態とノード縮退結果から電力系統の複数のノードを等価的に簡略化する処理をいう。そして、ノード縮退結果とブランチ縮退結果を用いて電圧階級別の分割した系統範囲の系統認識を行う。次に、バンク(変圧器)は異なる電圧階級を接続するものなので、その両端ノードは異なる電圧階級に所属することから、2つの電圧階級間の接続を認識するためのバンク認識を行う。最後に、これらの結果を合せて、系統全体の認識を行う。
このように、従来技術では、個々の開閉器の状態変化が発生するたびに、ノード縮退処理とブランチ縮退処理→各縮退結果を用いた電圧階級別の系統認識→電圧階級間の接続認識(バンク認識)→系統全体の系統分離判定、という一連の処理を実行する。
特開平9−327128号公報
前述のように、複合訓練では、単独訓練に比較して、系統シミュレーションを行う系統範囲が非常に大きくなるため、系統分離判定を行なう場合、処理の高速化をいかに実現するかが重要である。また、訓練実行モードでは、1つの開閉器の状態変化が発生するたびに、その都度、系統分離判定を行う必要があるので、それらの処理をいかにリアルタイムに実行し、訓練者に対して訓練における臨場感を確保するかが、非常に重要である。
しかし、上記の特許文献1に記載された従来技術では、前述の複合訓練のような大規模系統の系統分離判定を高速に実施する際、訓練における臨場感の確保を図ることが難しい。以下、この点について詳述する。
(1)従来技術では異電圧ループ系統には適用し難い。
すなわち、電力系統では、複数の変電所の変圧器(バンク)を介して、例えば500kVと275kVの電圧が異なる系統がループ構成された異電圧ループ系統として存在することがある。このような場合には、複数の500kVの部分系統と、複数の変電所の変圧器(バンク)と、複数の275kVの部分系統とを一括して系統分離判定を行う必要がある。
しかし、従来技術では、訓練実行モードにおいて、遮断器(CB)や断路器(LS)等の開閉に伴う状態変化の発生部分のみに着目して系統認識処理を行うため、系統分離が発生しないのに系統分離が発生したと誤判定を行う場合がある。すなわち、状態変化の発生部分では系統分離が生じても、系統全体では、系統分離と判定される設備の両端が別の500kVの部分系統、変電所の変圧器(バンク)、275kVの部分系統を順次経由して互いに接続されている場合があるので、そのような場合には従来技術は誤判定を起こす。
(2)従来技術では、遮断器(CB)や断路器(LS)等の個々の開閉器単位で接続、非接続の状態変化の判定を行うが、これは無駄な処理を行うことになる。
すなわち、例えば、送電線には線路側LS、送電線CB、母線側LS(ただし甲、乙LSは並列)が順次直列接続されているような場合、1つの開閉器の状態変化で、接続、非接続を判定しても、直列接続されている開閉器全体が常に接続、または非接続になる分けではない。つまり、母線側LSの甲LSが非接続になっても乙LSが接続しているときには開閉器全体としては接続状態が維持されている。したがって、このように1つの開閉器の状態変化があっても、直列接続されている開閉器全体で状態変化が起こらない限り、系統分離判定を行う必要がない。しかし、従来技術では個々の開閉器の状態変化が発生するたびに、前述した一連の系統分離判定処理を必ず実行することになるため、無駄な処理が生じて系統分離判定に余分な時間を要する。
(3)従来技術では、大規模系統において訓練準備モード時の処理に要する計算機の負荷が大きくなる。
すなわち、複合訓練のように系統シミュレーションを行う系統範囲が大規模になると、電圧階級が500kV、275kV、154kV、66kV系統と多くなるとともに、変電所の箇所数と変圧器(バンク)数が多くなる。この場合、従来技術では、ノード縮退処理とブランチ縮退処理の結果を用いた電圧階級別の部分系統認識を行った上で、電圧階級間の接続認識(バンク認識)を行うため、系統分離判定の前処理である各部分系統認識処理と各バンク認識処理に要する処理の計算機の負荷が大きくなる。
本発明は、従来の上記の課題を解決するためになされたもので、複合訓練のような大規模系統における系統分離判定を高速に実施できるようにして、訓練における臨場感の確保を図ることができる系統分離判定方法、およびその方法に基づいて系統シミュレーションを実行するプログラムを提供することを目的とする。
訓練準備モードでは、複合訓練のように訓練対象系統が大規模系統の場合、初期系統構成状態の系統分離判定を行うが、その処理は、基準ノードを設定し、その基準ノードと接続のある全てのノード、ブランチを探索するという手順になる。したがって、この処理を高速化するためには、探索する系統規模を小さくすることが何より重要である。
そこで、本発明では、訓練準備モードにおいて、系統分離判定を行う際、各連系変電所の2次側母線を互いに共有するように上位系統と複数の下位系統とに電圧階級ごとに系統分割し、各系統のノード、ブランチのサイズを小さくして検索範囲を狭くする。また、上位系統から下位系統というように電圧階級ごとに順次系統分離を行うだけでなく、各系統分割した単位で並列処理を行うようにする。
しかも、その系統分割を行う際に、上位系統と下位系統の2次側母線を相互に共有するようにしてから仮想のリアクタンス、アドミタンスを設定した直流回路網計算を用いて上位系統の系統分離判定を行い、その結果、連系変電所の2次側母線が充電となる場合には、その下位系統の系統分離判定を行う時点で、当該充電母線を等価的な発電機母線として扱う。これにより、上位系統の系統分離判定結果を直接、下位系統の系統分離判定に引き継ぐことができるので、上位系統と下位系統と系統分離判定結果を合わせれば、それが複合訓練における訓練対象系統全体の系統分離判定結果として得られる。
一方、訓練実行モードでは、複合訓練のように訓練対象系統が大規模系統の場合、CB、LS等の開閉器の状態変化が発生するたびに、その都度、系統分離判定を行う必要がある。特に、事故発生時には、主保護・後備保護リレーの動作模擬に伴うCBのトリップ、各種系統保護装置(UFR、OFR、系統安定化装置、OLR等)、制御装置(全停時自主操作、受電線自動切替装置等)等の動作に伴うCBの開放等の状態変化が頻発するため、系統分離判定を高速に処理することが必要不可欠となる。したがって、CBの開放時には、当該開閉器の両端が充電状態で、かつ、同一系統の場合は、CB開放後に系統分離が発生する可能性があり、訓練対象系統全体の系統分離判定を行う必要がある。
そこで、本発明では、例えば送電線については、母線側LS(甲LS、乙LS)、送電線CB、線路側LSからなる開閉器の全体を一括して一つの開閉器群として扱い、その開閉器群に含まれる開閉器LS、CBの開閉により、当該の開閉器群が「投入状態から開放状態」に、または「開放状態から投入状態」に変化するかを判定し、当該開閉器群としての変化が発生しない場合には系統分離判定を実施せず、当該開閉器群としての変化が発生する場合にのみ系統分離判定を実施する。
本発明による系統分離判定方法を訓練用シミュレータに適用すれば、訓練準備モードおよび訓練実行モードにおける系統分離判定の各々について処理を高速化できるため、事故復旧訓練において、事故発生時に頻発するCB、LS等の開閉器の状態変化を迅速に処理し、実時間で系統分離判定処理を実行することができる。その結果、訓練における臨場感を実現できるため、高い訓練効果を得ることが可能になる。
実施の形態1.
図1はこの発明を適用する訓練用シミュレータの構成図である。
まず、訓練を実施するための訓練の問題となる系統構成状態、発電機・負荷条件と事故発生条件等から成る訓練シナリオを、トレーナが訓練管理サーバ群1、トレーナ卓4を使用して作成し、登録する。
次に、訓練実施時には、トレーナがトレーナ卓4から登録した訓練シナリオを選択して、実時間で実行するが、それに伴い、系統摸擬サーバ群2で系統シミュレーションが実行されて、その計算結果がトレーナ卓4、トレーニ卓5と大画面系統盤6に表示される。トレーニ(被訓練者)は自動化摸擬サーバ群3、トレーニ卓5、大画面系統盤6を使用して、事故発生状況を確認、把握して、事故復旧操作のための復旧指令、復旧操作等を行い、停電している負荷の復旧等を行う。
一方、訓練実施中の系統シミュレーションは、系統摸擬サーバ群2で実行されるが、系統の静的、動的特性をシミュレーションするソフトウェアは、この系統摸擬サーバ群2に実装されて動作する。訓練管理サーバ群1、系統摸擬サーバ群2、自動化摸擬サーバ群3間の情報の送受信、また、トレーナ卓4、トレーニ卓5、大画面系統盤6へのデータ送信は、システムLAN7を介して行う。
図2は訓練用シミュレータを構成するための系統摸擬サーバ群2の計算機の一例を示す構成図である。
計算機は、対称型マルチCPU構成の計算機であり、複数の計算機であるCPU1(8)、CPU2(9)、CPU3(10)、…、CPUn(11)と各CPUが共通にアクセス可能な共有メモリ12から構成される。なお、各CPUはキャッシュメモリ、ローカルメモリと外部記憶装置を実装しており、システムLAN7と接続している。この計算機は、訓練準備モードや訓練実行モードにおける各種計算処理や並列計算処理を行う。
図3は、例えば給電所と制御所の2箇所の合同訓練を行う場合の訓練対象系統の説明図である。
この場合、給電所の管轄系統Aと制御所の管轄系統Bだけでなく、その上位の超高圧系統を含んで訓練対象系統が構成される。そこで、ここでは給電所と制御所の各管轄系統を下位系統A、Bとし、その上位の超高圧系統を上位系統Cとする。なお、図中の符号M1,M2は上位系統と下位系統の連系変電所の1次側母線と2次側母線、SWはCB(遮断器)やLS(断路器)を含む開閉器群、Tはバンク(変圧器)である。
図4および図5は、図3に示した訓練対象系統において系統分離判定を実行する場合の前処理として必要となる系統分割の処理内容を示す説明図である。
上位系統Cの系統分割を行う場合には、図4に示すように、上位系統Cと下位系統A、または上位系統Cと下位系統Bの2次側母線M2を相互に共有するように、2次側母線M2に接続する下位系統A、Bの開閉器SWを全て開放して、上位系統Cのみを選定して、上位系統Cの系統分離判定を行う。つまり、2次側母線M2まで上位系統Cに含めて系統分割する。その理由は、最初に上位系統Cの系統分離判定を行った結果、連系変電所の2次側母線M2が下位系統A、Bの連系変電所の充電系統となる場合には、次の下位系統A、Bの系統分離判定を行う時点で、当該充電母線M2を等価発電機母線として扱うことにより、上位系統Cの系統分離判定結果を直接、下位系統A、Bに反映できるからである。
下位系統A、Bの系統分割を行う場合には、図5に示すように、2次側母線M2に接続されたバンクTとの間の2次側開閉器SWを全て開放する。そして、図4に示した先の上位系統Cの系統分離判定において、当該連系変電所の2次側母線M2が充電系統になっている場合には、当該2次側母線M2に等価発電機Gを接続して、発電機母線として扱う。
図6は、図3に示したように上位系統Cと下位系統A、Bを合せて訓練対象系統として、上位系統C、下位系統A、下位系統Bに系統分割した後に系統分離判定を実施する場合の処理フロー図である。なお、以下、図中符号Sは各処理ステップを意味する。
まず、上位系統C、下位系統A、下位系統Bに系統分割を行う(S33)。これは上記の図4、図5について説明した内容に基づいて処理される。すなわち、上位系統Cと下位系統A、Bについて、相互系統間の連系変電所の2次側母線を共有するように系統分割を行い、一度に実施する系統分離判定の対象系統のノード、ブランチのサイズを小さくする。
すなわち、上位系統Cについては、図4に示したように、連系変電所の2次側母線M2に接続している送電線、変圧器等の各開閉器SWを全て開放して、上位系統Cのみを対象系統とする。下位系統A、下位系統Bについては、図5に示したように、連系変電所の各変圧器の2次側の各開閉器SWを全て開放して、下位系統A、または下位系統Bのみを対象系統とする。これにより、探索するノード、ブランチ数を減らして探索範囲を削減することができるため、処理時間の短縮に有効である。
このようにして、S33で上位系統C、下位系統A、下位系統Bに系統分割されると、次に、上位系統C→下位系統A→下位系統Bの順に系統分離判定を行う。
すなわち、まず、上位系統Cの最大出力の発電機母線を基準ノードに設定する(S34)。そして、この基準ノードを出発点にして、基準ノードに接続するノード、ブランチを全て探索し、全系統範囲の系統分離判定を行う(S35)。これにより、上位系統Cと下位系統A、Bの連系変電所の2次側母線M2が基準ノードと接続するかどうかが判定される。
通常は、各ノードに接続しているブランチ番号と各ブランチの両端のノード番号をテーブル形式に保存し、当該のノード、ブランチテーブルを交互に探索することにより系統分離判定を行うことができる。この基準ノードに接続している全てのノード、ブランチが同一系統となり、かつ充電系統になり、訓練対象系統となる。そして、この系統に対して、充電系統として共通の系統番号、例えば“1”を与える。
なお、上記の系統分離判定(S35)の具体的な手順については後述する(図8参照)。
また、複合訓練を行う訓練準備モードの初期段階においては、上位系統Cと下位系統A、Bとは必ず電気的に連系されている状態からスタートするため、下位系統Aの連系変電所は、必ず、上位系統Cの基準ノードと接続があり、連系変電所の2次側母線M2は充電系統となる。そこで、下位系統Aとの連系変電所の2次側母線M2の内、充電している母線を選択し、当該充電している下位系統Aの2次側母線M2を基準ノードに設定する(S36)。そして、上位系統Cについての処理手順(S35)と同様の手順で系統分離判定を行う(S37)。そして、基準ノードに接続する全てのノード、ブランチを訓練対象系統として共通の系統番号、例えば“1”を与える。
次に、下位系統Bについても充電している下位系統Bの2次側母線を基準ノードに設定して(S38)、下位系統Aについての処理手順(S35)と同様の方法により系統分離判定を行う(S39)。そして、基準ノードに接続する全てのノード、ブランチを訓練対象系統として共通の系統番号、例えば“1”を与える。これにより、上位系統と下位系統A、Bの全ての系統番号が共通の番号“1”となっている全てのノード、ブランチが複合訓練における訓練対象系統と判定できる。
このように、訓練準備モードにおいて、系統分離判定を行う際、上位系統Cと下位系統A、Bに系統分割することにより、前述のノード、ブランチテーブルのサイズを小さくすることができる。しかも、この系統分離判定を行う際、上位系統Cと下位系統A、Bの2次側母線M2を相互に共有するようにして上位系統Cの系統分離判定を行い、その結果、連系変電所の2次側母線M2が充電となる場合には、下位系統A、Bの系統分離判定を行う時点で、当該充電母線M2を等価発電機母線として扱うことにより、上位系統Cの系統分離判定結果が直接、下位系統A、Bの系統分離判定に引き継がれるので、上位系統C、下位系統A、Bの系統分離判定結果を合せれば、それが複合訓練における訓練対象系統全体の系統分離判定結果として得られる。
従来技術のように、上位系統C、下位系統A、下位系統Bを一括で処理する場合には、それぞれの系統のノード、ブランチが、一括系統のノード、ブランチテーブルの中で、連続して存在している保証が無く、その場合、該当するノード、ブランチの探索回数が、ノード、ブランチテーブルの最大数に依存するようになり、処理回数が増加し、結果として処理時間がかかる。これに対して、この実施の形態1では、ノード、ブランチの探索範囲、処理回数を減らすことが可能となり、系統分離判定を高速に処理できることになる。
なお、訓練準備モードにおける訓練対象系統範囲の選定のための系統分離判定処理において、図3〜図6では、内容説明と理解を容易にするために、上位系統Cと下位系統A、Bの3系統に分離する単純な場合について説明したが、この事例に限定されるものでないことは勿論である。
図7は、訓練準備モードの初期系統状態における系統分離判定処理、すなわち、先の図6のS35、S37、S39で示した処理内容を具体的に示すための説明図、図8はその系統分離判定処理の処理手順の詳細を示す処理フロー図である。
訓練準備モードでは、例えば、最大の出力である発電機母線を基準ノードに設定して、当該基準ノードと接続するブランチ、ノードを探索し、これらの全てのブランチ、ノードを含む系統範囲を訓練対象系統に選定する。
そこで、まず、系統番号iを1に初期化し(S24)、次に、系統番号iの基準ノードをNgiとする(S25)。そして、基準ノードNgiに接続するノード、ブランチを全て探索し(S26)、基準ノードNgiと接続が無いノードがあるかを判定する(S27)。この判定結果がNoの場合は、探索した基準ノードNgiに接続する全てのノード、ブランチに対して系統番号iを設定し(S28a)、最大の基準ノード(発電機出力が最大の発電機母線)に所属する全てのノード、ブランチを訓練対象系統に選定する(S32)。
一方、S27でYesの場合は、探索した基準ノードNgiに接続する全てのノード、ブランチに対して系統番号iを設定する(S28b)。次に、残っているノードの中に基準ノード候補(発電機母線)があるか判定する(S29)。この判定結果がYesの場合は、ステップ30で系統番号iを“1”だけ増加させ(S30)、S25に移行する一方、Noの場合は、残りのノード、ブランチは基準ノードと接続がないので停電系統として、系統番号“0”を設定する(S31)。そして、最後に、ステップ32で、最大の基準ノード(発電機出力が最大の発電機母線)に所属する全てのノード、ブランチを訓練対象系統に選定する(S32)。
実施の形態2.
上記の実施の形態1のようにして、訓練準備モードの系統分離判定処理が終了すると、次に、訓練実行モードに移行する。そこで、次に、この訓練実行モードにおける系統分離判定の処理内容について、実施の形態2として以下に説明する。
訓練実行モードにおいては、開閉器の開閉状態が変化するたびに、その都度、系統分離判定を実行する必要がある。すなわち、訓練実行モードにおいては、事故発生時の主保護、後備保護リレー動作によるCB遮断、また再閉路装置によるCB投入、CB再遮断等、さらにUFR、OLR等の各種系統保護装置によるCB遮断、あるいは各種制御装置によるCB投入、CB遮断とトレーナの電気所代行操作に伴うCB投入、CB開放等、開閉器の状態変化が頻発する。その場合、1つの開閉器の状態変化があっても、直列接続されている開閉器全体で状態変化が起こらない限り、系統分離判定を行う必要がない。ところが、従来技術では、この点を考慮せずに、個々の開閉器の状態変化が発生するたびに、一連の系統分離判定処理を実行しているために、無駄な処理が生じて系統分離判定に余分な処理時間を要している。
そこで、この実施の形態2では、開閉器の個々の状態変化があるたびに、その都度、系統分離判定を行うのではなく、例えば送電線の場合、母線側LS(甲LS、乙LS)と送電線CB、線路側LSを開閉器群として一括して扱い、この開閉器群を1単位として状態変化の有無を判定し、その単位で状態変化が発生しない場合には系統分離判定を行わず、開閉器群として状態変化が生じる場合にのみ系統分離判定を行うようにして処理の負荷を軽減したものである。以下、具体的に説明する。
図9は、系統分離判定処理を行う場合の送電線の開閉器群をモデル化する場合の説明図である。
図9において、一方の母線側LS1(甲LS1、乙LS1)、送電線CB1、線路側LS1を一まとめにして等価な開閉器群SW1の1個として扱う。同様に、他方の母線側LS2(甲LS2、乙LS2)、送電線CB2、線路側LS2を一まとめにして等価な開閉器群SW2の1個として扱う。この場合、母線側LS1の甲LS1と乙LS1とはOR条件で、それに対する送電線CB1、線路側LS1はAND条件で、一つの開閉器群SW1としての開閉状態を判定する。同様に、母線側LS2の甲LS2と乙LS2とはOR条件で、それに対する送電線CB2、線路側LS2はAND条件で、一つの開閉器群SW2としての開閉状態を判定する。
したがって、例えば、図中、黒印を機器投入状態、白印を機器開放状態としたとき、図9(a)において、一方の開閉器群SW1は、甲LS1、CB1、LS1が全て投入状態であるので、乙LS1は開放されていても開閉器群SW1は投入状態となる。同様に、他方の開閉器群SW2は、甲LS2、CB2、LS2が全て投入状態であるので、乙LS2は開放されていても開閉器群SW2は投入状態となる。また、図9(b)において、一方の開閉器群SW1は、甲LS1、CB1、LS1が全て投入状態であるので、乙LS1は開放されていても開閉器群SW1は投入状態となる。これに対して、開閉器群SW2は、CB2が開放状態にあるので、この開閉器群SW2は開放状態となる。
図10は、上記と同様に、変圧器に対する開閉器群をモデル化する場合の説明図である。
変圧器の場合、変圧器側のLSが存在しないので、一方の母線側LS1(甲LS1、乙LS1)と送電線CB1を一まとめにして等価な開閉器群SW1の1個として扱う。同様に、他方の母線側LS2(甲LS2、乙LS2)と送電線CB2を一まとめにして等価な開閉器群SW2の1個として扱う。この場合、母線側LS1の甲LS1と乙LS1とはOR条件で、それに対する送電線CB1はAND条件で、一つの開閉器群SW1としての開閉状態を判定する。同様に、母線側LS2の甲LS2と乙LS2とはOR条件で、それに対する送電線CB2はAND条件で、一つの開閉器群SW2としての開閉状態を判定する。
したがって、例えば、黒印を機器投入状態、白印を機器開放状態としたとき、図10(a)において、一方の開閉器群SW1は、乙LS1とCB1が投入状態であるので、甲LS1は開放されていても開閉器群SW1は投入状態となる。同様に、他方の開閉器群SW2は、乙LS2とCB2が投入状態であるので、甲LS2は開放されていても開閉器群SW2は投入状態となる。また、図10(b)において、一方の開閉器群SW1は、CB1が開放状態にあるので、この開閉器群SW1は開放状態となる。これに対して、乙LS2とCB2が投入状態であるので、甲LS2は開放されていても開閉器群SW2は投入状態となる。
図11は、系統分離判定処理を行う場合の母線の開閉器群をモデル化する場合の説明図である。
この場合には、ブスタイCBとその両端のLS1、LS2を等価な開閉器群SWの1個として扱う。この場合、ブスタイCBとその両端のLS1、LS2をAND条件で開閉状態を判定する。例えば、黒印を機器投入状態、白印を機器開放状態としたとき、図11(a)では、ブスタイCBとその両端のLS1、LS2が全て投入状態であるので、この開閉器群SWは投入状態となる。これに対して、図11(b)ではブスタイCBが開放状態にあるのでは、両端のLS1、LS2が投入状態であっても、開閉器群SWは開放状態となる。
次に、訓練実行モードにおいて、開閉器の『投入時』および『開放時』における系統分離判定処理について、図12および図13に示す処理フロー図を参照して説明する。
(1)訓練実行モードにおける開閉器の『投入時』の系統分離判定処理
図12に示すように、まず、当該開閉器群の所属する系統判定が系統分割単位で判定可能かの判定を行う(S59)。つまり、系統分離判定の対象系統が「上位系統C」のみか、「下位系統A」のみか、「下位系統B」のみか、あるいは「上位系統C+下位系統A」か、「上位系統C+下位系統B」かを決定する。例えば、上位系統と下位系統が異電圧階級でループ構成されている場合、上位系統と下位系統の連系変電所内で開閉器群の投入操作が発生すれば、判定結果はNoとなるので、上位系統と下位系統を合せて系統分離判定の対象系統に設定し(S60)、S65に移行する。
一方、S59で系統分割単位で判定可能と判断された場合は、投入される開閉器の所属系統の判定を行う(S61)。このとき、上位系統に所属する場合は系統分割した上位系統を系統分離判定対象系統に設定し(S62)、また、下位系統Aに所属する場合は系統分割した下位系統Aを系統分離判定対象系統に設定し(S63)、また、下位系統Bに所属する場合は系統分割した下位系統Bを系統分離判定対象系統に設定する(S64)。
次に、当該開閉器が所属する開閉器群として、「開」(開放)状態から「閉」(投入)状態になるかの判定を行う(S65)。このとき、「閉」状態にならない場合は、当該開閉器のみを投入状態にして処理を終了する(S74)。これは、系統分離判定には何らの変化も生じないことが明らかなためである。
一方、S65において、当該開閉器群として、「開」状態から「閉」状態に変化する場合は、続いて、当該開閉器群の両端が共に停電状態かどうかの判定を行う(S66)。このとき、両端が停電状態である場合は、当該開閉器群が「閉」状態になっても系統分離状態の変化は何ら発生しないので、当該開閉器のみを「閉」状態にして処理を終了する(S74)。
これに対して、S66において、当該開閉器群の両端が停電状態でない場合は、当該開閉器群が「閉」状態になることにより、異系統が統合されたり、停電系統が充電系統に統合される等が発生するので、引き続いて処理を継続する。
すなわち、まず、当該開閉器群が所属する設備が送電線や変圧器かどうかをチェックする(S67)。このとき、開閉器群が所属する設備が送電線や変圧器であれば、その当該開閉器群の相手端にある開閉器群が投入状態かどうかを判定する(S68)。相手端の開閉器群が投入状態でなければ、当該開閉器群が「閉」状態に変化しても系統分離状態に変化は発生しないので、当該開閉器のみを投入状態にして処理を終了する(S74)。
また、S68で相手端の開閉器群が投入状態の場合は、次に、当該開閉器群の両端が充電状態かどうかの判定を行う(S69)。充電状態の場合は、続いて両端の系統番号が同じかどうかのチェックを行う(S70)。開閉器群の両端の系統番号が同じであれば、両端は同一の充電系統に所属しているので、当該開閉器群が「閉」状態になっても系統分離状態は変化しないので、系統分離に関しては何も処理せず(S71a)、当該開閉器のみを投入状態にして処理を終了する(S74)。
一方、S70で当該開閉器群の両端の系統番号が同じでない場合は、両端が異系統になっている状態であり、当該開閉器群が「閉」状態になると異系統が同じ充電系統に統合されるので、両系統を若番側の系統番号に統合し(S72)、当該開閉器を投入状態にして処理を終了する(S74)。
次に、先のS69において、当該開閉器群の両端が充電状態でない場合は、両端が停電状態かのチェックを行う(S66)。このとき、当該開閉器群の両端が停電状態であれば、当該開閉器群が「閉」状態になっても系統分離状態は変化しないので、系統分離に関しては何も処理せず(S71b)、当該開閉器のみを投入状態にして処理を終了する(S74)。また、S66で当該開閉器群の両端が停電状態でなければ、当該開閉器群が「閉」状態になることにより、片方の停電系統が充電系統に統合されて充電系統になるので、停電系統に充電系統の系統番号を設定し(S73)、当該開閉器を投入状態にして処理を終了する(S74)。
以上のように、1つの開閉器の『投入時』には、当該開閉器を等価な開閉器群として扱い、開閉器群として「開」状態から「閉」状態に変化するかの判定を行っていること、また、当該開閉器群の所属設備が送電線や変圧器かを判定し、送電線や変圧器の場合は、当該開閉器群の相手端の開閉器群が投入状態であることを確認していることから、一つのCB等が「閉」になっても、そのCBが所属する開閉器群が「開」状態のままで状態変化が発生しない場合は、不要な系統分離判定を実施しない。このため、従来技術に比較して、無駄な系統分離判定を実行することがなくなり、より高速に系統分離判定を行うことができる。
(2)訓練実行モードにおける開閉器の『開放時』の系統分離判定処理
図13に示すように、まず、当該開閉器群の所属する系統判定が系統分割単位で判定可能かの判定を行う(S59)。つまり、系統分離判定の対象系統が「上位系統C」のみか、「下位系統A」のみか、「下位系統B」のみか、あるいは「上位系統C+下位系統A」か、「上位系統C+下位系統B」かを決定する。このとき、系統分割単位で判定不可能となる場合には、上位系統と下位系統を合せて系統分離判定の対象系統に設定し(S60)、S76に移行する。
一方、S59で系統判定が系統分割単位で判定可能と判断された場合は、投入される開閉器の所属系統の判定を行う(S75)。このとき、上位系統に所属する場合は系統分割した上位系統を系統分離判定対象系統に設定し(S62)、また、下位系統Aに所属する場合は系統分割した下位系統Aを系統分離判定対象系統に設定し(S63)、また、下位系統Bに所属する場合は系統分割した下位系統Bを系統分離判定対象系統に設定する(S64)。
次に、当該開閉器が所属する開閉器群として、「閉」(投入)状態から「開」(開放)状態になるかの判定を行う(S76)。このとき、「開」状態にならない場合は、当該開閉器のみを開放状態にして処理を終了する(S74)。これは、系統分離判定には何らの変化も生じないことが明らかなためである。
一方、S76において、当該開閉器群として、「閉」状態から「開」状態に変化する場合は、続いて、当該開閉器群の両端が充電状態かどうかの判定を行う(S69)。このとき、当該開閉器群の両端が充電状態でない場合は、当該開閉器群が「開」状態になっても系統分離状態の変化は何ら発生しないので、当該開閉器のみを「開」状態にして処理を終了する(S74)。
これに対して、S69において、当該開閉器群の両端が充電状態である場合は、当該開閉器群が「開」状態になることにより、異系統に分離されたり、停電系統が生じたり、充電系統が停電系統に分離される等の事態が発生するので、引き続いて処理を継続する。
すなわち、まず、当該開閉器群が所属する設備が送電線や変圧器かどうかをチェックする(S67)。このとき、開閉器群が所属する設備が送電線や変圧器であれば、その当該開閉器群の相手端にある開閉器群が投入状態かどうかを判定する(S68)。相手端にある開閉器群が投入状態でなければ、当該開閉器群が「開」状態に変化しても系統分離状態に変化は発生しないので、当該開閉器のみを開放状態にして処理を終了する(S77)。
また、S68で相手端の開閉器群が投入状態の場合は、次に、当該開閉器を開放状態にして(S77)、系統分離判定を行う(S78)。これは、当該開閉器の開放により、系統分離が発生する可能性があるためである。なお、この系統分離判定の具体的な処理内容は、実施の形態1の図8で説明した場合と同じである。したがって、これらの系統分離判定結果から、同一系統、異系統かを判別するための系統番号や、各系統についての充電状態や停電状態がそれぞれ得られる。
そこで、次に、当該開閉器群の両端が充電状態かどうかの判定を行う(S69)。このとき、充電状態の場合は、続いて、当該開閉器群の両端の系統番号が同じかどうかの判定を行う(S70)。当該開閉器群の両端が充電状態で、かつ両端の系統番号が同じであれば、当該開閉器の開放によっても系統分離は発生せず、同一系統であると判定する(S79)。これに対して、S70で当該開閉器群の両端の系統番号が同じでない場合は、当該開閉器の開放によって開放前に同一の充電系統であったが、それが2つの異なる充電系統に分離したと判定する(S80)。
一方、S69において当該開閉器群の両端が充電状態でない場合は、続いて、当該開閉器群の両端が停電状態かの判定を行う(S66)。このとき、当該開閉器群の両端が停電状態であれば、新たに停電系統が発生したと判定し(S81)、当該開閉器群の両端が停電状態でない場合は、当初の充電系統が充電系統と停電系統とに系統分離したと判定する(S82)。その後、処理を終了する。
以上のように、1つの開閉器の『開放時』には、当該開閉器を等価な開閉器群として扱い、開閉器群として「閉」状態から「開」状態に変化するかの判定を行っていること、また、当該開閉器群の所属設備が送電線や変圧器かを判定し、送電線や変圧器の場合は、当該開閉器群の相手端の開閉器群が開放状態であることを確認していることから、一つのCB等が「開」状態になっても、そのCBが所属する開閉器群が「閉」状態のままで状態変化が発生しない場合は、不要な系統分離判定を実施しないので、従来技術に比較して、無駄な系統分離判定を実行することがなくなり、より高速に系統分離判定を行うことができる。
なお、この実施の形態2の訓練実行モードにおける系統分離判定処理において、図12、図13では、内容説明と理解を容易にするために、上位系統Cと下位系統A、Bの3系統に分離した単純な場合について説明したが、この事例に限定されるものでないことは勿論である。
上記の実施の形態1では、訓練準備モードにおいて、図6の処理フロー図に示す手順によって上位系統C、下位系統A,Bの系統分離判定処理を実行するようにしているが、これに限らず、例えば、以下に説明する各実施の形態3〜6に示す手順によっても処理することが可能である。
実施の形態3.
図14は、この実施の形態3において訓練実行モードの系統分離判定処理を行う場合の処理フロー図である。
この実施の形態3では、実施の形態1の処理(図6)に対し、下位系統A、Bの系統分離判定を全て並列処理することにより実現する。
すなわち、まず、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの各系統について系統分割を行った後(S33)、上位系統Cの系統分離判定の処理を、図6と同様の手順(S34,S35)で実施する。
その後、下位系統Aと下位系統Bについては、上位系統Cの系統分離判定結果より、連系変電所の2次側母線M2の中で、充電している母線を基準ノードに選択できるので、これを条件にして、下位系統Aと下位系統Bの系統分離判定を別々の計算機で独立して並列処理する(S40,S41)。つまり、S40では一方の下位系統Aについて、図6におけるS36,S37と同様の処理を行う。また、S41では他方の下位系統Bについて、図6におけるS38,S39と同様の処理を行う。
このように、この実施の形態3では、下位系統Aと下位系統Bの系統分離判定を並列処理することにより、実施の形態1の場合に比較して、系統分離判定をより高速に行うことがきる。
実施の形態4.
図15はこの実施の形態4において訓練実行モードの系統分離判定処理を行う場合の処理フロー図である。
この実施の形態4では、実施の形態1の処理(図6)に対し、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの系統分離判定を全て並列処理することにより実現する。
すなわち、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの各系統について系統分割を行った後(S33)、S42では上位系統Cについて図6におけるS34,S35と同様の処理を行い、S40では一方の下位系統Aについて図6におけるS36,S37と同様の処理を行い、また、S41では他方の下位系統Bについて図6におけるS38,S39と同様の処理を行う。
ただし、上位系統については、図6に示すS34,S35と同様の処理で系統分離判定を行うことができるが、下位系統A、Bについては、処理の開始時点で上位系統Cの系統分離判定結果が得られていないので、事前に基準ノードの選定を行う必要が生じる。
すなわち、上位系統Cと下位系統A、Bの連系変電所の変圧器の1次、2次CBが共に投入状態である変圧器の2次側母線M2を基準ノードに選定する。複合訓練の目的から、このような変圧器は必ず存在しており、かつ,当該変圧器の2次側母線M2は充電母線になる。そして、このようにして2次側母線M2を基準ノードに設定すれば、上位系統C、下位系統A、Bの系統分離判定を、それぞれ別々の計算機で並列に処理することが可能になる。
しかし、下位系統A、Bで基準ノードに選定した2次側母線M2が、上位系統Cで充電母線と判定されていれば問題はないが、上位系統Cと下位系統A、Bの連系変電所の2次側母線の判定結果が一致していない場合には、上位系統Cの連系変電所の2次側母線M2が充電している母線を用いて、下位系統A、Bの系統分離判定を突き合わせて見直すことが必要になる。
そこで、上記のようにして、S40、S41、S42で各系統の系統分離判定が終了した時点で、上位系統への反映が必要かどうかを判定し(S43)、反映が必要な場合には、下位系統A、Bの系統分離判定結果を反映する(S44)。上位系統への反映が不要な場合は処理を終了する。
このように、この実施の形態4では、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの系統分離判定を全て並列処理することが可能になり、実施の形態1、3に比較して、さらに一層高速に系統分離判定を実行することができる。
実施の形態5.
この実施の形態5では、訓練準備モードにおける系統分離判定処理を直流回路網計算により実施するものである。
系統分離判定を直流回路網計算により実施するには、実施の形態の1のように基準ノードを出発点にして接続する全てのノード、ブランチを探索して系統分離判定を行うのではなく、対象系統について直流回路網計算を行い、ノード電圧の有無により、系統分離判定を実現する。この直流回路網計算は、系統分離判定の基準ノードに1.0puの電流を注入し、直流回路網計算を行えば、基準ノードに電気的に接続している各ノードには、電圧が生じるという考え方に基づいている。
図16は、訓練準備モードにおける系統分離判定を直流回路網計算により実施する場合の処理を説明する図である。
この場合、基準ノードに電流を注入し、直流回路網計算を行い、ノード電圧があるノードが基準ノードに接続するノードであると判定する。そして、両端のノード、または片端ノードに電圧があるブランチも基準ノードと接続があると判定する。直流回路網で計算するために、送電線の抵抗分は無視し、回路網はリアクタンスと送電線の充電容量で表現し、数値は実数部のみで扱う。なお、基準ノードには、発電機のリアクタンスを挿入する。
したがって、ノード電圧を正確に求める必要はなく、連立一次方程式を安定的に計算できることを主眼に、各送電線のリアクタンス、対地充電容量、また、各変圧器のリアクタンスについても、実系統の数値を用いる必要はなく、仮想的なリアクタンス、対地充電容量の値を設定し、アドミタンス行列の対角要素が非対角要素に比較して十分大きくなるような値を設定することが可能になる。そのため、変圧器、各ノードにも仮想の対地充電容量相当のアドミタンスを設定することにする。
処理手順は、以下の通りである。
(i)アドミタンス行列の作成
送電線は、抵抗分を無視し、リアクタンスと対地充電容量で表現し、それを実数値で扱う。各送電線のリアクタンスは1.0pu、対地充電容量は10.0puを設定する。
変圧器は、リアクタンスで表現する。各変圧器のリアクタンスは1.0puとし、送電線と同様に仮想の対地充電容量相当のアドミタンスを10.0pu設定する。
基準ノードを含めて各ノードには、仮想の対地充電容量相当のアドミタンス10.0puを設定する。
(ii)ノード電流の設定
基準ノードのみに1.0puの電流を注入する。他のノード電流は、全て零とする。
(iii)ノード電圧の初期化
ノード電圧は、全て0.0puで初期化する。
(iv)直流回路網の計算
直流回路網の計算式として、連立一次方程式である[I]=[Y]・[V]を解いて、各ノード電圧Vを算出する。各ノード電圧Vは、V=0.0で初期化されており、従って、V≠0.0であるノードが基準ノードと電気的に接続のあるノードと判定できる。また、基準ノードと接続のあるノードに接続しているブランチも同様に、基準ノードに接続しているブランチと判定できる。また、V=0.0のノードは、基準ノードとの接続が無く、停電系統になり、当該ノードに接続しているブランチも停電系統になる。
この連立一次方程式は、Y行列をLU分解し、前進消去、後退代入という手順でノード電圧Vを求める。しかし、Y、I共に実数値であるため、通常のY行列を複素数で扱う回路網計算の場合に比較して、非常に高速にノード電圧Vを求めることができる。
また、各ブランチ(送電線、変圧器)の仮想のリアクタンス設定、または各ノードに仮想の対地充電容量相当のアドミタンスを設定していることから、Y行列の対角要素の値が、非対角要素の値に比較して、非常に大きくなっているので連立一次方程式を安定的に解くことができる。
図17は、上記の説明に基づいて直流回路網計算により系統分離判定を行う場合の処理フロー図である。
まず、訓練対象系統のアドミタンス行列(Y行列)を作成する(S45)。送電線は抵抗分を無視し、リアクタンスと対地容量で、また変圧器もリアクタンスのみで表現する。したがって、Y行列は、全て実数部のみで表現できる。次に、直流回路網計算で求めるノード電圧を初期化し(ノード電圧=0.0)(S46)、続いて基準ノードのみに電流(1.0pu)を注入する(S47)。
次に、直流回路網計算(I=Y・V)を行ってノード電圧を算出する(S48)。そして、ノード電圧の値を判定する(S49)。このとき、電圧が0.0より大きい場合は、当該ノードが基準ノードと接続があると判定する一方(S50)、電圧が0.0以下の場合は、当該ノードが基準ノードと接続がないと判定する(S51)。そして、最後に基準ノードに接続する全てのノード、ブランチを含む系統範囲を訓練対象系統に設定する(S52)。
図18は、訓練対象系統を上位系統C、下位系統A、下位系統Bに系統分割して系統分離判定を直流回路網計算により実行する場合の処理フロー図である。
まず、上位系統C、下位系統A、下位系統Bに系統分割を行う(S33)。この系統分割については、実施の形態1の図6で示したS33の手順と同じである(図4、図5参照)。
次に、上位系統Cの最大出力の発電機母線を基準ノードに設定し(S34)、上位系統Cについて基準ノードに接続するノード、ブランチを直流回路網計算により判定する(S53)。このS53の直流回路網計算は、既に図17に示した処理フロー図に従った手順で実行される。これにより、上位系統Cと下位系統A、Bとの連系変電所の2次側母線M2が基準ノードと接続するかどうかが判定される。複合訓練を行う場合、当該連系変電所の2次側母線は、必ず、上位系統の基準ノードと接続があり、充電母線となる。
そこで、下位系統Aとの連系変電所の2次側充電母線M2を下位系統Aの基準ノードに選定し(S36)、下位系統Aの直流回路網計算に基づく系統分離判定をS53と同様の手順(図17の処理フロー図)で行い(S54)、基準ノードに接続するノード、ブランチを抽出する。続いて、下位系統Bとの連系変電所の2次側充電母線を下位系統Bの基準ノードに選定し(S38)、下位系統Bの直流回路網計算に基づく系統分離判定をS53、S54と同様の手順(図17の処理フロー図)で行い(S55)、基準ノードに接続するノード、ブランチを抽出する。
このように、この実施の形態4でも上位系統Cの系統分離判定結果が下位系統A、Bの系統分離判定に引き継がれるので、上位系統C、下位系統A、Bの系統分離結果を合せれば、それが複合訓練における訓練対象系統全体の系統分離判定結果となる。
この実施の形態5では、実施の形態の1に比較して、基準ノードの選定が替わっても処理時間が変化せず同じであること、また、処理方法が単純でありプログラム製作量が少ないこと、さらに、系統規模が大規模になっても処理時間がそれ程増加しないという特長がある。
実施の形態6.
図19は、この実施の形態6において訓練準備モードの系統分離判定処理を行う場合の処理フロー図である。
この実施の形態6では、実施の形態5の処理(図18)に対し、下位系統A、Bの系統分離判定を全て並列処理することにより実現する。すなわち、まず、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの各系統について系統分割を行った後(S33)、上位系統Cの系統分離判定の処理を、図18と同様の手順で行う(S34,S35)。
その後、下位系統Aと下位系統Bについては、上位系統Cの直流回路網計算に基づく系統分離判定結果より、連系変電所の2次側母線M2の中で充電している母線を基準ノードに選択できるので、これを条件にして、下位系統Aと下位系統Bの直流回路網計算に基づく系統分離判定を別々の計算機で独立して並列処理する(S56,S57)。すなわち、S56では一方の下位系統Aについて、図18におけるS36,S54と同様の処理を行う。また、S57では他方の下位系統Bについて、図18におけるS38,S55と同様の処理を行う。
このように、この実施の形態6では、下位系統Aと下位系統Bの直流回路網計算に基づく系統分離判定を別々の計算機で並列に処理できるので、実施の形態5の場合に比較して、系統分離判定をより高速に処理することがきる。
実施の形態7.
図20はこの実施の形態7において訓練実行モードの系統分離判定処理を行う場合の処理フロー図である。
この実施の形態7では、実施の形態5の処理(図18)に対し、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの系統分離判定を全て並列処理することにより実現する。
すなわち、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの各系統について系統分割を行った後(S33)、S58では上位系統Cについて図18におけるS34,S53と同様の処理を行い、S56では一方の下位系統Aについて図18におけるS36,S54と同様の処理を行い、また、S57では他方の下位系統Bについて図18におけるS38,S55と同様の処理を行う。
ただし、上位系統については、図18に示すS34,S53と同様の処理で系統分離判定を行うことができるが、下位系統A、Bについては、処理の開始時点で上位系統Cの系統分離判定結果が得られていないので、事前に基準ノードの選定を行う必要が生じる。
すなわち、上位系統Cと下位系統A、Bの連系変電所の変圧器の1次、2次CBが共に投入状態である変圧器の2次側母線M2を基準ノードに選定する。複合訓練の目的から、このような変圧器は必ず存在しており、かつ,当該変圧器の2次側母線M2は充電母線になる。そして、このようにして2次側母線M2を基準ノードに設定すれば、上位系統C、下位系統A、Bの系統分離判定を、それぞれ別々の計算機で並列に処理することが可能になる。
しかし、下位系統A、Bで基準ノードに選定した2次側母線M2が、上位系統Cで充電母線と判定されていれば問題はないが、上位系統Cと下位系統A、Bの連系変電所の2次側母線の判定結果が一致していない場合には、上位系統Cの連系変電所の2次側母線M2が充電している母線を用いて、下位系統A、Bの系統分離判定を突き合わせて見直すことが必要になる。
そこで、上記のようにしてS56、S57、S58で各系統の系統分離判定が終了した時点で、上位系統への反映が必要かどうかを判定し(S43)、反映が必要な場合には、下位系統A、Bの系統分離判定結果を反映する(S44)。上位系統への反映が不要な場合は処理を終了する。
このように、この実施の形態7では、上位系統C、下位系統A、下位系統Bの直流回路網計算に基づく系統分離判定を全て並列処理することが可能になり、実施の形態5、6に比較して、さらに一層高速に系統分離判定を実行することができる。
なお、上記の実施の形態3〜7では、訓練準備モードにおける訓練対象系統範囲の選定のための系統分離判定処理において、内容説明と理解を容易にするために、上位系統Cと下位系統A、Bの3系統に分離する単純な場合について説明したが、この事例に限定されるものでないことは勿論である。また、上記の実施の形態3〜7のいずれの訓練準備モードの系統分離判定を行っても、その結果に基づいて、実施の形態2に示した訓練実行モードにおいて系統分離判定を行うことが可能であるのは勿論である。
また、上記の各実施の形態1〜7に示したいずれかの各系統分離判定方法に基づいて系統シミュレーションを実行するプログラムを訓練用サーバに格納しておけば、系統分離判定を従来に比べて高速に実行することができるので、複合訓練のような大規模系統における訓練の臨場感の確保を図ることができる。
この発明の実施の形態1における訓練シミュレータの構成図である。 図1の訓練用シミュレータを構成するための系統摸擬サーバ群の計算機の構成図である。 給電所と制御所の2箇所の合同訓練を行う場合の訓練対象系統範囲の説明図である。 訓練対象系統において系統分離判定を実行する場合の前処理として必要となる上位系統の系統分割を行う場合の処理内容を示す説明図である。 訓練対象系統において系統分離判定を実行する場合の前処理として必要となる下位系統の系統分割を行う場合の処理内容を示す説明図である。 この発明の実施の形態1における訓練準備モードにおいて、系統分割により系統分離判定処理を実施する場合の処理フロー図である。 訓練準備モードの初期系統状態における系統分離判定処理の内容を示す説明図である。 訓練準備モードの系統分離判定処理の処理手順の詳細を示す処理フロー図である。 訓練実行モードにおいて系統分離判定処理を行う場合の送電線の開閉器群をモデル化する場合の説明図である。 訓練実行モードにおいて系統分離判定処理を行う場合の変圧器の開閉器群をモデル化する場合の説明図である。 訓練実行モードにおいて系統分離判定処理を行う場合の母線の開閉器群をモデル化する場合の説明図である。 この発明の実施の形態2における訓練実行モードにおいて、開閉器の『投入時』の系統分離判定処理を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態2における訓練実行モードにおいて、開閉器の『開放時』の系統分離判定処理を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態3における訓練準備モードにおいて、系統分割により系統分離判定を並列処理する場合の処理フロー図である。 この発明の実施の形態4における訓練準備モードにおいて、系統分割により系統分離判定を並列処理する場合の処理フロー図である。 訓練準備モードにおける系統分離判定を直流回路網計算により実施する場合の処理を説明する図である。 直流回路網計算により系統分離判定を行う場合の処理手順の具体的内容を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態5における訓練準備モードにおいて、系統分割により直流回路網計算に基づいて系統分離判定処理を実施する場合の処理フロー図である。 この発明の実施の形態6における訓練準備モードにおいて、系統分割により直流回路網計算に基づいて系統分離判定を並列処理する場合の処理フロー図である。 この発明の実施の形態7における訓練準備モードにおいて、系統分割により直流回路網計算に基づいて系統分離判定を並列処理する場合の処理フロー図である。
符号の説明
1 訓練管理サーバ群、2 系統模擬サーバ群、3 自動化模擬サーバ群、
4 トレーナ卓、5 トレーニ卓、6 大画面系統盤、7 システムLAN、
8 CPU1、12 共有メモリ。

Claims (5)

  1. 訓練準備モードにおいて、複合訓練における上位系統と複数の下位系統とを各連系変電所の2次側母線を共有するように系統分割し、系統分割した系統単位ごとに上位系統から下位系統に向けて順次、仮想のリアクタンス、アドミタンスを設定した直流回路網計算を用いて系統分離判定を実行することにより、訓練対象系統全体の系統分離判定を実現することを特徴とする系統分離判定方法。
  2. 訓練準備モードにおいて、複合訓練における上位系統と複数の下位系統とを各連系変電所の2次側母線を共有するように系統分割し、系統分割した上位系統について仮想のリアクタンス、アドミタンスを設定した直流回路網計算を用いて系統分離判定を実施し、次に、この上位系統の系統分離判定結果に基づいて系統分割した複数の下位系統について仮想のリアクタンス、アドミタンスを設定した直流回路網計算を用いて系統分離判定を並列処理することにより、訓練対象系統全体の系統分離判定を実現することを特徴とする系統分離判定方法。
  3. 訓練準備モードにおいて、複合訓練における上位系統と複数の下位系統とを各連系変電所の2次側母線を共有するように系統分割し、系統分割した上位系統および複数の下位系統について仮想のリアクタンス、アドミタンスを設定した直流回路網計算を用いて系統分離判定を並列処理することにより、訓練対象系統全体の系統分離判定を実現することを特徴とする系統分離判定方法。
  4. 訓練実行モードにおいて、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の訓練準備モードにおいて求めた系統分離判定結果に基づき、送電線、変圧器、母線の各開閉器を一括して等価な開閉器状態を有する開閉器群1個で表現し、1つの開閉器群の状態変化の発生時に処理可能な所属系統範囲を判定し、当該所属系統内で開閉器群の状態が、「開→閉」状態への変化発生、または「閉→開」状態への変化発生を検出し、かつ、当該開閉器群の所属設備が送電線、変圧器の場合は相手端の開閉器群が投入状態であることを条件にして、開閉器群の状態変化の発生時に系統分離判定を実施することにより、訓練対象系統全体の系統分離判定を行うことを特徴とする系統分離判定方法。
  5. 上記請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の系統分離判定方法に基づいて系統シミュレーションをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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