JP5013788B2 - 撮像装置及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、CCDやCMOSなどの固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置及びその製造方法に関するものである。
近年、CCDやCMOS等の固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラが著しい普及を見せている。このようなカメラでは、自然な色再現を実現するため、赤外領域または紫外領域の波長成分を遮断する波長特性を有する光学フィルタを用いて、撮像素子の分光感度を視感度に合わせることを行っている。以下、この光学フィルタのことをUVIRカットフィルタと称することにする。
このUVIRカットフィルタは、次のような目的のため、吸収ガラス等の減衰タイプの光学部材を用いず、蒸着などの方法で多層膜を光学ローパスフィルタなどの別の光学部材にコートする方法が望まれている。
(1)いわゆる普及機と呼ばれる低価格帯のデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラでは、部品点数を減らすことができる。
(2)一眼レフタイプのデジタルスチルカメラでは、フィルタ総厚を減らし、交換レンズの収差変動を最小限にすることができる。
しかしながら、UVIRカットフィルタをコートのみにより構成しようとすると、ゴースト像が発生するという問題があった。以下、この点について図11、図12を参照して説明する。
図11は、従来の撮像装置の要部構成を示す断面図である。
この撮像装置は、光学ローパスフィルタなどの光学部材1を有している。この光学部材1は、所定の空隙Lを隔てて撮像素子3と対向して配置され、光学部材1の前面あるいは後面には、UVIRカットフィルタの役割を果たすコート2が施されている。また、撮像素子3表面には、光の利用効率を上げるため、集光レンズ4が形成されている。
図示しない撮影レンズからの入射光5は、撮像素子3に入射し、光学像8を形成するが、一部の光が撮像素子3で反射し、反射光6となる。ここで、反射光6が光学部材1に設けられたUVIRカットフィルタ2に入射すると、次のような現象が起こる。
すなわち、蒸着などによる多層膜コートで構成されるフィルタでは、透過できない波長の光は、フィルタ内で減衰するのではなく、フィルタから入射方向に反射することにより、所望の波長特性を得ている。
図12は、UVIRカットフィルタの波長特性を示すグラフである。
図12中のWは、赤外領域にある遮断波長域を示している。この遮断波長域Wでは、同じ波長であっても、一部の光が透過し、一部が反射することになる。すなわち、入射光5のうち遮断波長域Wの波長の光は、UVIRカットフィルタ2で一部が透過し、撮像素子3に入射する。入射光5は前述したように、撮像素子3で反射して反射光6となり、再びUVIRカットフィルタ2に入射する。
UVIRカットフィルタ2では反射光5の一部が透過し、図示しない撮影レンズ方向へ進むが、透過しない光は、UVIRカットフィルタ2で再反射して再反射光7となり、撮像素子3に光学像8以外のゴースト像9として現れる。
一般に撮像素子3は2次元方向に規則的な格子形状であるため、ゴースト像9はあたかも撮像素子3が回折格子のように振舞った、規則的な回折パターンとして現れることになる。また、撮像素子2表面にある集光レンズ4と空気との屈折率差が大きいため、ここからの反射がゴースト像9の形成に支配的であると考えられる。この回折パターンのゴーストは、画面内に明るい輝点がある場合に、赤い規則パターンとして現れる。
このような現象を抑制するために従来考えられている方法を例えば特許文献1に示す。これは、集光レンズ4の表面に反射防止膜を形成し、表面での反射を抑制する方法である。また例えば特許文献2に、従来考えられている別の方法を示す。これは、集光レンズ4をフッ素系樹脂で構成することにより、屈折率を下げ、表面での反射を抑制する方法である。
特開平7−22599号公報 特開2004−335598号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2には、次のような問題点があった。
すなわち、特許文献1に示す集光レンズ表面に反射防止膜を形成する方法は、撮像素子の製造工程において、反射防止膜形成のためのプロセスが追加される。このことは、撮像素子製造上のコストを上げることとなり、また、不良率も増加する。さらに、反射防止膜の構成によっては、温度、湿度、光に対する信頼性の低下を招く可能性も生じさせることとなる。
また、特許文献2に示す集光レンズの屈折率を下げることにより反射を抑制する方法では、フッ素系樹脂等を用いて得られる屈折率が1.4程度までである。従来、集光レンズに使われている樹脂の屈折率は1.65程度までで、それ以上高いものは短波長側の透過率が下がるため一般に用いられていない。このため、屈折率を小さくすることにより得られる反射光抑制の効果は高々1/2程度までしか得ることができない。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、撮像素子の製造工程上において、新たなプロセスを追加することなく、ゴースト像強度を効果的に抑制することができる撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
記目的を達成するため、本発明は、可視光域以外の波長を選択的に遮断する多層膜コートが光学部材に形成されて構成される光学フィルタと、前記光学フィルタと一定の間隔を隔てて配置され、前記光学フィルタと対向する表面に2次元に略球面状の複数の集光レンズが配された撮像素子とを有し、前記撮像素子により、前記光学フィルタを介して入射する光情報を電気信号に変換する撮像装置であって、前記多層膜コートの遮断波長をλとし前記集光レンズの配列ピッチをdとしたときに、1つの前記集光レンズに対応する1つの画素セルの頂点から0.18×dの位置で、互いに隣接する前記画素セルの前記集光レンズ同士が接しており、前記ピッチdを2.2μm、隣接する前記集光レンズ同士が接触する位置から前記集光レンズの頂点までの高さを前記集光レンズの高さδとしたときに、λ=0.656μmとして、δ≦0.11λ 又は 0.78λ≦δ の条件を満たすように前記撮像素子を構成したことを特徴とする。
また、本発明は、可視光域以外の波長を選択的に遮断する多層膜コートが光学部材に形成されて構成される光学フィルタを作製する工程と、表面に2次元に略球面状の複数の集光レンズが配された撮像素子を作製する工程とを有し、前記光学フィルタと一定の間隔を隔てて前記集光レンズが前記光学フィルタと対向するように前記撮像素子配置する撮像装置の製造方法であって、前記撮像素子を作製する工程では、前記集光レンズの配列ピッチをdとしたときに、1つの前記集光レンズに対応する1つの画素セルの頂点から0.18×dの位置で、互いに隣接する前記画素セルの前記集光レンズ同士が接するように、且つ、前記多層膜コートの遮断波長をλとし、前記ピッチdを2.2μm、隣接する前記集光レンズ同士が接触する位置から前記集光レンズの頂点までの高さを前記集光レンズの高さδとしたときに、λ=0.656μmとして、δ≦0.11λ 又は 0.78λ≦δ の条件を満たすように、前記撮像素子を作製することを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子の製造工程上において、新たなプロセスを追加することなく、ゴースト像強度を効果的に抑制することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<撮像装置の要部構成>
図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の要部構成を示す断面図である。
この撮像装置は、光学ローパスフィルタなどの光学部材11を有し、この光学部材11は、所定の空隙Lを隔てて撮像素子13と対向して配置されている。光学部材11の前面あるいは後面には、赤外領域または紫外領域の波長成分を遮断するUVIRカットフィルタの役割を果たす多層膜コート12が形成されている。そして、撮像素子13の表面には、本実施の形態の特徴を成す高さδに構成された集光レンズ14が光の利用効率を上げるため形成されている。
図2は、図1中の撮像素子13の水平方向の断面図である。
撮像素子13は、光情報を電気信号に変換する複数のフォトダイオード10と、その各フォトダイオード10上に形成された複数の集光レンズ14を備えている。各フォトダイオード10は、撮像素子13に一定のピッチdで配設されている。また、集光レンズ14も各フォトダイオード10に対応して集光を行うよう構成されるため、同じピッチdで撮像素子3表面に配設されている。
撮像素子13は、半導体基板上に通常のフォトダイオード製造方法を用いて作製される。集光レンズ14は、撮像素子13の表面に例えば樹脂を塗布し、熱処理を施して表面張力により高さδの球面になるようにして作製される。また、光学部材11は、その前面または後面に蒸着法等で多層膜コート12を形成して、UVIRカットフィルタの機能を持たせている。
<位相型回折格子>
上述したような一定のピッチに並んだ集光レンズ14に光が入射すると、集光レンズ14の表面で反射光に周期dを持つ位相変化が生じる。すなわち、集光レンズ14はいわゆる位相型回折格子として機能することになる。
このため、光の波長をλ、撮像素子13からUVIRカットフィルタとして機能する多層膜コート12までの空気換算光路長をLとすると、ゴースト像は、一定の間隔2λL/dの回折像として現れることになる。また位相型回折格子の回折効率はピッチdに依存せず、高さδに大きく影響するという特徴をもつ。
(A)1次元構成
このような位相型回折格子の特徴を簡単に説明するため、回折格子の水平方向1次元断面での回折光強度の変化について説明する。
図3は、ピッチに対する回折光強度の関係を示すグラフであり、図4は、高さに対する回折光強度の関係を示すグラフである。これらのグラフは、図2に示した集光レンズ14を1次元で考えた場合の回折強度の変化を示すものである。いずれのグラフでの計算も、図12に示した遮断波長域Wの波長を656nmとし、縦軸を反射光全体のエネルギーで規格化した1次回折光強度としている。
図3の例では、横軸でピッチdを変化させた時のδ=0.35μm及び0.51μmなる集光レンズの1次回折光強度の変化を表している。この図3のグラフより、dが変化した時δが一定であるなら、集光レンズの曲率に変化があるが、回折光強度はほとんど変化していないことが判る。
一方、図4の例では、横軸で高さδを変化させた時のd=2.2μmの集光レンズの1次回折光強度の変化を表している。この図4のグラフより、δが変わると周期d内での反射光の位相変化が変わるため、回折光強度が大きく変化することが判る。図4では、1次回折光はδ=λ/3付近で最大となるように変化している。
以上の説明では、簡単に説明するために、水平1次元方向のみに位相変化を持たせた回折格子を示した。この場合、回折像は水平軸上にのみ強度を持つようになる。
(B)2次元構成
しかし、実際の集光レンズの回折像は斜め方向を含む2次元強度分布を考慮しなければならない。なお、2次元の場合であっても、上記1次元で説明した特徴は変わらない。
図5は、集光レンズを2次元に配した場合の部分形状を示す平面図である。
図5中の高さδの集光レンズ14は、1つの画素セル14aの頂点から、a=0.18dの位置で隣接する画素セル14aと接しているとする。実際の集光レンズは必ずしもこの形状とは限らないが、以下に示す回折強度の計算値が実在の撮像素子のデータとよく一致しており、実際の集光レンズが回折強度という観点からはこの形状と大きく異ならないであろうと思われる。
また、以下で2次元回折光を表すとき、水平方向の回折次数がm次、垂直方向の回折次数がn次の時の2次元回折光を(m,n)で表すことにする。図6は、このときの水平(1,0)と斜め(1,1)での回折光強度と高さδの計算値を示すグラフである。回折光強度は図4と同様に、反射光全体のエネルギーで規格化したものである。図4の1次元のものに比べ、回折光が2次元に分布するため強度は小さくなる。
図6中の水平(1,0)の回折光強度は、1次元の場合と同様ほぼδ=λ/3付近で最大値を持っていることが判る。一方、斜め(1,1)の回折強度は水平(1,0)のほぼ1.6倍の位置付近で最大値を持っている。これは次のような理由によるものと考えることができる。
図7(a),(b),(c)は、2次元に配された集光レンズを示す図であり、同図(a)は斜視図、同図(b)は図7(a)のI−I’断面図、同図(c)は、図7(a)のII−II’断面図である。
水平方向の回折像は、集光レンズの水平軸X上への投影像の1次元回折像として得られることが知られている。図7(b)からは、水平軸方向の断面では、集光レンズの山の重なりがなく、レンズの高がδのままとなっていることが判る。
一方、斜め方向の回折像は、集光レンズの斜め方向の軸上への投影像の1次元回折像と同じになる。図7(c)に示すように、集光レンズが規則的に並ぶ断面が存在し、この方向に回折像が現れることになる。また、同図より、斜め方向の断面では集光レンズに重なりが生じており、レンズの高さがδより小さくなっている。つまり、斜め方向では、等価的に低いレンズの高さとなるため、水平より大きなδの値で回折強度が最大値を持つことになるわけである。また、図7(c)に示す集光レンズのピッチは、水平方向の1/√2倍となるため、斜め方向では水平方向の√2倍の間隔で回折像が現れることになる。
以上のようにδの値をλ/3ないしは1.6×λ/3の近傍に置ば、ゴースト像9の発生を抑制することができるが、これを以下に述べるようにすれば、さらに良好な撮影画像を得ることができる。
<本実施の形態の特徴>
次に、上述した2次元構成の説明を前提として、本実施の形態の特徴について説明する。
図5に形状を示した集光レンズ14をモデルとしたゴースト像強度の計算が、実際の撮像素子より得られる測定結果とよく一致しており、この形状で行った計算からゴースト像強度の予測が可能である。以下、この点について図8及び図9を参照して詳細に説明する。
図8は、撮像素子のゴースト像の強度の測定結果と画質評価結果を示す図である。
この例では、集光レンズ14の高さδをδ=0.35μm及び0.51μmとした撮像素子のゴースト像の強度の測定と撮影画像の見え方を評価している。本測定は、晴天時屋外における撮影で画面内に太陽のような非常に強い強度の光源が入った場合を想定して、ゴースト像を発生させ、その強度を測定したものである。
本測定において、感度、露光時間、絞り値等の露光条件は一定にしてある。また、UVIRカットフィルタとして機能する多層膜コート12の遮断波長域の波長を656nmとした。測定の結果、各撮像素子における水平(1,0)と斜め(1,1)に発生するゴースト像の強度比は図8の示すようになる。なお、各ゴースト像強度比は、集光レンズ14の高さδ=0.51μmの撮像素子において、水平(1,0)への回折の結果得られるゴースト像強度に対する比として表している。
また、図8には各ゴースト像の見え方を評価した画質結果を示す。この評価は、撮影した画像をCRT及びサービスサイズにプリントアウトして行った。評価の結果、集光レンズ14の高さδ=0.51μmの撮像素子における斜め(1,1)に発生するゴースト像9が許容レベルであることが判った。
本測定結果と図6に示す計算結果より、ゴースト像の発生を抑制し、良好な画像を得られる条件を以下に説明する。
図9は、図6に示した計算結果から得られるゴースト像強度を示す図である。
この例では、図6に示す計算結果から、集光レンズ14の高さδ=0.35μm及び0.51μmの、遮断波長域の波長656nmでの撮像素子13のゴースト像強度を数値で示している。
ゴースト像強度は、全反射光のエネルギーで規格化した強度で示した。各ゴースト像の強度を、集光レンズ14の高さδ=0.51μmの撮像素子13において、水平(1,0)への回折の結果得られるゴースト像強度に対する比としても計算している。
図9で得られた強度比の結果と図8の強度比の結果を比較すると、水平、垂直間及び撮像素子間で比の値がほぼ一致している。このことから、図5に形状を示した集光レンズ14をモデルとした計算が、実際の撮像素子より得られる測定結果とよく一致しており、この形状で行った計算からゴースト像強度の予測が可能であるといえる。
図6より、集光レンズ14の高さδが0.51μmより大きくなると、水平(1,0)でのゴースト像強度が増加しているが、斜め(1,1)のゴースト像強度は減少している。画面全体への影響を見るため、水平(1,0)と斜め(1,1)の強度の平均をとった値を図6に点線で示す。これによると、集光レンズ14の高さδが0.51μmより大きくなったとき、平均強度は減少してゆき、画面全体におけるゴースト像の発生が抑制されていることが判る。
また、図6より、集光レンズ14の高さδが0.075μmより小さい時も同等の平均強度となるため、ゴースト像の発生が抑制されることが判る。この条件を、遮断波長域の波長を基準とした位相差で表すと、集光レンズ14の高さδを、以下の式を満足するようにすれば、ゴースト像の発生を抑制することができる。
δ≦0.11λ,0.78λ≦δ …(1)
<本実施の形態の利点>
本実施の形態によれば、撮像素子の製造工程上において、新たなプロセスを追加することなく、ゴースト像強度を効果的に抑制することが可能になる。これにより、いわゆる普及機と呼ばれる低価格帯のデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラでは、部品点数の削減を実現することができる。また、一眼レフタイプのデジタルスチルカメラでは、フィルタ総厚を減らし、交換レンズの収差変動の抑制を実現することができる。
<変形例>
本発明は、上記実施の形態に限定されず種々の変形が可能である。その変形例としては例えば次のようなものがある。
(A)図7(a)に示す集光レンズは、縦横方向の縮尺が変わっても、図7(b)の水平方向I−I’の断面は変化が生じず、図7(c)の斜め方向II−II’の断面も、集光レンズが規則的に並ぶ断面が存在し、この断面は変化しない。このため、水平(1,0)及び斜め(1,1)の回折像強度も変化せず、したがって、上記(1)式で示したゴースト像を目立たなくする条件も変化しない。これにより、水平・垂直のピッチの異なる撮像素子であっても上述の(1)式の条件によりゴースト像を抑制することができる。
(B)図7(a)を45°回転させて考えれば、いわゆるオフセットサンプリング構造の撮像素子となる。したがってオフセットサンプリング構造を持つ撮像素子であっても、(1)式の条件を満たせばゴースト像の抑制を行うことができる。
(C)上記実施の形態では、図12に示すように、ゴースト像を発生させる遮断波長域が赤外領域にある場合であった。しかし、撮像素子及び撮影光学系の波長特性によっては、図10のW’に示すように紫外領域にある場合も考えられる。図10は、UVIRカットフィルタの波長特性を示すグラフである。この場合は、波長λを図10の遮断波長域にして(1)式を満たすように集光レンズを設定すればよい。なお、遮断波長域が可視域に入ることはないため、遮断波長は赤外領域では600nm以下になることはなく、紫外領域では435nm以上になることはない。
(D)集光レンズ14をフッ素系樹脂などで構成し、屈折率を1.5以下にすることにより、集光レンズの反射率を小さくすることができ、ゴースト像の強度をさらに抑制す
ることができる。
実施の形態に係る撮像装置の要部構成を示す断面図である。 図1中の撮像素子13の水平方向の断面図である。 ピッチに対する回折光強度の関係を示すグラフである。 高さに対する回折光強度の関係を示すグラフである。 集光レンズを2次元に配した場合の部分形状を示す平面図である。 水平(1,0)と斜め(1,1)での回折光強度と高さδの計算値を示すグラフである。 2次元に配された集光レンズを示す図である。 撮像素子のゴースト像の強度の測定結果と画質評価結果を示す図である。 図6に示した計算結果から得られるゴースト像強度を示す図である。 UVIRカットフィルタの波長特性を示すグラフである。 従来の撮像装置の要部構成を示す断面図である。 UVIRカットフィルタの波長特性を示すグラフである。
符号の説明
10 フォトダイオード
11 光学部材
12 多層膜コート
13 撮像素子
14 集光レンズ

Claims (5)

  1. 可視光域以外の波長を選択的に遮断する多層膜コートが光学部材に形成されて構成される光学フィルタと、前記光学フィルタと一定の間隔を隔てて配置され、前記光学フィルタと対向する表面に2次元に略球面状の複数の集光レンズが配された撮像素子とを有し、前記撮像素子により、前記光学フィルタを介して入射する光情報を電気信号に変換する撮像装置であって
    前記多層膜コートの遮断波長をλとし
    前記集光レンズの配列ピッチをdとしたときに、1つの前記集光レンズに対応する1つの画素セルの頂点から0.18×dの位置で、互いに隣接する前記画素セルの前記集光レンズ同士が接しており、
    前記ピッチdを2.2μm、隣接する前記集光レンズ同士が接触する位置から前記集光レンズの頂点までの高さを前記集光レンズの高さδとしたときに、
    λ=0.656μmとして、δ≦0.11λ 又は 0.78λ≦δ の条件を満たすように前記撮像素子を構成したことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記光学フィルタの遮断波長は、600nmより大きい波長であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記光学フィルタの遮断波長は、435nmより小さい波長であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記集光レンズの屈折率は、1.5以下の化合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 可視光域以外の波長を選択的に遮断する多層膜コートが光学部材に形成されて構成される光学フィルタを作製する工程と、表面に2次元に略球面状の複数の集光レンズが配された撮像素子を作製する工程とを有し、前記光学フィルタと一定の間隔を隔てて前記集光レンズが前記光学フィルタと対向するように前記撮像素子配置する撮像装置の製造方法であって、
    前記撮像素子を作製する工程では、前記集光レンズの配列ピッチをdとしたときに、1つの前記集光レンズに対応する1つの画素セルの頂点から0.18×dの位置で、互いに隣接する前記画素セルの前記集光レンズ同士が接するように、且つ、前記多層膜コートの遮断波長をλとし、前記ピッチdを2.2μm、隣接する前記集光レンズ同士が接触する位置から前記集光レンズの頂点までの高さを前記集光レンズの高さδとしたときに、
    λ=0.656μmとして、δ≦0.11λ 又は 0.78λ≦δ の条件を満たすように、前記撮像素子を作製することを特徴とする撮像装置の製造方法。
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