JP5013346B2 - 局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システム - Google Patents

局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システム Download PDF

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Description

本発明は、イチゴ類の栽培に係わり、クラウン及びその周縁部に作用する局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムに関するものである。
栽培植物は本来はすべて季節性のものであったが、温室及びビニールハウスの普及によ
り、年間を通じた成長・収穫が可能になった。イチゴの成長・収穫を向上させるために、媒体を通した管である単管やヒートパイプを使用し培地等の温度調節をする方法や、照明装置によりイチゴに光をあて、育成を図る方法も開示されている。
特許文献1には、ハウス栽培において、部分二重管からなる被管式ヒートパイプを苗床容器の培養土中に埋設し、予め高温熱媒体を循環させて培養土の熱殺菌消毒を行った後、栽培期間に土温の調節を行う技術が開示されている。
特許文献2には、挿入水を満たした長尺ピローが培地畝植えでその長尺方向の複数のイチゴの株の栽培列に沿うように、イチゴの株の各クラウン部に近接するよう配置されているイチゴ類栽培補助用長尺ピローが開示されている。
特許文献3には、同軸の内管と外管を備え、前記外管と内管の間の空間は真空にされた後に、作動液が封入され、前記内管の一端から他端に向かい熱媒体(一定の温度の水)が強制的に送られ、温度を調節するヒートパイプを用いた超促成栽培システムが開示されている。
特許文献4には、青色発光ダイオードと赤色発光ダイオードを同じ基盤(ボード)上に多数均等分布で配置した面状光源での植物栽培用光源が開示されている。
特許文献5には、紫外線と赤色光、青色光、黄色光の3色光のうち少なくとも一組又は1色の光を有用植物に照射し有用植物を栽培する有用植物の栽培方法が開示されている。
特許文献6には、青色系発光ダイオードでイチゴに青色光を照射して、ウドンコ病の発生を防止するイチゴの栽培装置が開示されている。
特許文献7には、黄色光を高い発光効率で照射でき、使用個数、消費電力及びコストの削減に寄与する害虫防除装置用LEDランプ、それを用いた害虫防除方法及び装置並びに同装置用LEDランプが開示されている。
特許文献8には、イオン発生素子を運転して雰囲気に、正イオンと負イオンを放出する装置がビニールハウスの側壁に設けられ、ハウス内の全体の空気中の浮遊微生物を不活性化する方法と装置が開示されている。
特開2003−000071号公報 特開2007−300908号公報 特開2008−11730号公報 特開平8−103167号公報 特開2001−28947号公報 実用新案登録第3088226号公報 特開2008−154541号公報 特開2004−65614号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術の場合、単管は管の長手方向に沿って温度勾配が発生し、培地等の温度調節を均一に行うことが困難であった。ヒートパイプは単管式と比べて、管の長手方向に沿って均一に、しかも管の近傍だけを効率的に温度調節することができるが、温度調節に注ぎ込まれたエネルギーの大部分が周囲の空間に散逸している。
一方、特許文献4〜7に記載の技術の場合、イチゴの栽培においては、光をイチゴにあて育成する場合も温度調節は不可欠であるが、光の役割の記載のみで、局所的な温度調節の記載がない。
また、特許文献8に記載の技術の場合、ビニールハウスの側壁から正イオンと負イオンを放出しているため、ビニールハウス全体が作用対象となっている。
これに対し、ハウス栽培システムにおいては、所望の気体などを、植物の特定の部位にのみ供給したい場合がある。しかしながら、特許文献8に記載のような技術では、所望の気体などを、植物の特定の部位にのみ、あるいは集中して供給することは難しい。
例えば、イチゴは日が短くなり寒くなる(短日性・低温性)ことで、花芽が形成され(花芽分化)、これが果実となる。イチゴの栽培においてはこの性質を利用し、短日性・低温処理を行うが、低温処理の場合、所定のタイミングで遮光し、さらに、冷却した空気(冷風)をイチゴの苗の特定の部位(株元)であるクラウンに供給することにより、花芽分化を促進し、約8〜9ヶ月間連続していちごを収穫することができるようになる。
したがって、イチゴの特定の部位にのみ、または所定の部位に集中して、特定の環境を提供するシステム、例えば、イチゴの特定の部位にのみ、または所定の部位に集中して、所望の気体あるいは所望の条件にかなった気体などを供給することができるシステムが要望されている。
いずれの場合も、省エネ的な温度調節や省エネ的なイオン作用は十分に果たされておらず、省エネ栽培と年間を通じた効率的な省エネ型多重収穫栽培とを可能にするには問題があった。また、農薬を用いずにイチゴの病害を防止し、イチゴを栽培するには問題があった。
本発明の目的は上記課題を解決し、所望の気体や液体等の媒体を、植物の特定の部位にのみ、あるいは集中して直接的に又は間接的に供給し、温度調節やイオン作用等を行うことにより、省エネ栽培と年間を通じた効率的な安定した省エネ型多重収穫栽培とが可能な方法及び減農薬または無農薬で、省エネ栽培と年間を通じた効率的な安定した省エネ型多重収穫栽培とが可能な方法を提供することにある。
以上の課題を解決するために、本発明では、
1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の
上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有する局所温度調節装置
であることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の
上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記環境共生空間において、窓高さ値が0.3cm以上であり、空間値が1より大きく、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有する局所温度調節装置であることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の
上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として液体を、前記通媒体として通液管を使用し、温度調節した液体を前記通液管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有する局所温度調節装置であることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有する局所温度調節装置であることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体を有する局所温度調節装置であって、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置し、窓のサイズの異なる前記窓付補助具をイチゴの成長にあわせて変えることにより可変窓の機能を有する局所温度調節装置であることを特徴とする。
また、本発明では、
イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装
置と局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用して、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行う短日局所夜冷処理システムであることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装
置と局所温度調節装置を少なくとも基本要素として有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有し、媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記通気管の少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応しており、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から、前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて 引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で、前記クラウン及びその周縁部の調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行う短日局所夜冷処理システムであることを特徴とする。
また、本発明では、
イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり
、前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装
置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることにより、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をし、イチゴを栽培するイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
ハウス内に、発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収
容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局
所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
ハウス内に、発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収
容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる
脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることにより、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
また、本発明は上記構成において、
窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、媒体が水であり、前記通媒体が通水管及び二重管式ヒートパイプから選ばれた一種の通媒管であり、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から所望温度の水を前記通水管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、
前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
















また、本発明は上記構成において、
イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを少なくとも基本要素として有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記培地を収容した栽培容器が土壌及び培地を収容した栽培容器から選ばれた一種であり、前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有し、
媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記通気管の少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応しており、前記媒体供給装置から、前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をするイチゴ栽培システムであることを特徴とする。
本発明の局所温度調節装置は、剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり外部の気流変化に影響されず、1個以上の窓を有する窓付構造体の造る外界と区別される空間である環境共生空間があり、
窓付構造体がクラウン及びその周縁部を囲み、該窓が自身を通してクラウンからの成長物を窓付構造体の外部へ成長させる構造を有するため、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより環境共生空間を温度調節し、環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節等ができるので、消費エネルギーをおさえ、効率的にクラウン及びイチゴの健全なる育成を図ることができ、省エネ栽培や年間を通じた省エネ型多重収穫栽培ができる。
本発明の局所温度調節装置は、窓付構造体が窓を含め、2個以上複数に分割可能であり
装置が簡単で、培地、土壌、栽培容器等に簡単に設置でき、手入れが簡単であり、長期の使用にも耐えるので、イチゴの株や苗を傷つけることなく、作業効率がよく、作業の軽減化が図れる。
本発明の窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を窓付構造体の上に設置した局所温度調節装置は、イチゴの成長に合わせて窓付補助具を取り除くことにより、
窓の面積が変えられ、いわば可変窓付局所温度調節装置であるので、その時期にあった窓の面積が確保でき、消費エネルギーを抑えながら、効率よく的確にクラウン及びその周縁部の温度調節ができる。
本発明の活性種処理気体の付加及び発光ダイオード等による青色系光の光照射から選択された一種以上を少なくとも環境共生空間に行うことにより、無殺菌剤又は減殺菌剤の、省エネ型、環境調節型のシステムで、安全で高品質なイチゴを高収量で生産できる。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、早期に、確実に一季成り品種のイチゴの花芽を形成させることができ、極めて早期の早出し栽培ができる。イチゴの単価が高い時期に収穫、出荷でき、収益の増加が可能である。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、既存の栽培施設に簡単に設置できる。
本発明のイチゴ栽培システムは、少なくともクラウンの地表上の部分及びその周縁部の温度管理を正確に、経済的に行うことができる。
本発明のイチゴ栽培システムは、作業性の悪い栽培容器、特に苗床容器の搬出入・設置作業等を省いた促成栽培が提供できる。
本発明のイチゴ栽培システムは、本発明の局所温度調節装置により効率的にクラウンの局所温度調節が安定してでき、本発明の短日局所夜冷処理システムを取り入れ、短日局所夜冷処理後、植え替えなしで連続的にイチゴを栽培することにより作業工数の減少、作業労力の軽減、省エネが可能であると共に、一季成り品種のイチゴ、及び/又は、四季成り品種のイチゴを総合的に組み合わせれば、年間を通じた省エネ型多重収穫生産が可能になる。
本発明のイチゴ栽培システムは、本発明の局所温度調節装置と発光ダイオードを使用した照明装置を併用し、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、効率よく、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行う栽培により、発光ダイオードの使用個数の減少による省エネルギー化、青色系発光ダイオードの青色系光照射によるうどん粉病の防止、青色系と赤色系の発光ダイオードの青色系光照射と赤色系光照射による育成、黄色系の発光ダイオードの黄色系光照射による防虫等により、減農薬又は無農薬による促成栽培が可能になり、安全で高品質なイチゴを理想的に、高収量で生産できる。
本発明の活性種処理の少なくとも一種を使用する、局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムは、本発明の局所温度調節装置の環境共生空間内でクラウン及びその周縁部に集中して局所的に活性種を含む気体を作用せることにより、局所温度調節装置内の環境共生空間、該環境共生空間内の培地表面(土壌表面等)及びクラウン及びそこから生えてくる幼芽や幼葉を健全な環境で育成することができ、更に、局所温度調節装置の窓からイチゴの茎に沿って流れ出した活性種を含む気流が葉、果実等に拡散することにより、イチゴ栽培装置内及び/又はハウス(施設)内の除菌を行なうことができるようになるため、イチゴの生育障害の低減やうどんこ病等のイチゴ病害の抑制、駆除、防除をすることができ、高品質のイチゴを得ることができる。このような活性種処理により、栽培対象であるイチゴには有害な影響がない。また、本発明で使用する活性種は人体には無害であるため作業時間に制限がない。
本発明の所望の活性種処理及び発光ダイオードによる所望の波長幅を含む波長の光照射
から選ばれた少なくとも一種と局所温度調節装置とを組み合わせた短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムは、イチゴの健全な生育に有用であり、大幅な改良等を行うことなく、既存のイチゴ栽培施設に簡単に適用できる。
(a)は、本発明の局所温度調節装置の一例を示す斜視図である。 (b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。 (a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。 (b)は、 同局所温度調節装置を示す平面図である。 (c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。 (a)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の一例を示す斜視図である。 (b)〜(e)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。 (f)は、本発明の4個の窓付構造体部材を組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。 (g)は、本発明の6個の窓付構造体部材を組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図ある。 (a)は、本発明の窓付構造体ブロックの一例を示す斜視図である。 (b)〜(g)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。 (h)〜(j)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す平面図である。 (k)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。 (a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。 (b)、(c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。 (a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。 (b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。 (c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。 (d)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。 (e)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分斜視図である。 (a)〜(d)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。 は、本発明のイチゴ栽培システムの一例を示す断面図である。 (a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。 (b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。 (a)、(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。 は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す説明部分平面図である。 は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す説明部分平面図である。 は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す説明部分平面図である。 (a)は、本発明の短日局所夜冷処理システムの一例を示す断面図である。 (b)は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。 (a)は、本発明の局所温度調節装置の配管の一例を示す平面図である。 (b)〜(e)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分説明平面図である。 は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。 は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。 (a)は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。 (b)は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。 (a)は本発明の窓長さ値を説明する一例の説明平面図である。 (b)は、本発明の空間値を説明する一例の説明斜視図である。 (c)、(d)は、本発明の空間値を説明する他の一例の説明断面図である。 (e)は、本発明の窓高さ値を説明する一例の説明断面図である。 (f)は、本発明の窓高さ値を説明する他の一例の説明断面図である。
本発明は、イチゴ等の栽培において、少なくともクラウン及びその周縁部の温度調節及び/又は環境調節を局所的、効率的、集中的に行う局所温度調節装置、及び該局所温度調節装置を使用し、少なくともクラウン及びその周縁部の温度調節、更に活性種処理気体(活性種処理)の付加及び発光ダイオード等による青色系光等の光照射から選ばれた少なくとも一種を環境共生空間の内外から選ばれた少なくとも一種に付加する環境調節を基本とする、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムである。
即ち、イチゴ類の栽培環境を整える省エネルギー型の環境調節装置である局所温度調節装置であり、1個以上複数の窓と環境共生空間を有する窓付構造体と通媒体を構成要素とした局所温度調節装置を使用し、クラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節を環境共生空間にて、局所的、効率的、集中的に行うことにより、省エネ栽培と年間を通じた効率的な安定した省エネ型多重収穫栽培とを可能にする局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムである。
本発明の局所温度調節装置は、媒体供給装置から媒体を通媒体に送り、前記通媒体により前記局所温度調節装置の環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、環境共生空間及びそこに存在する植物の温度調節又は環境調節を行う装置である。
本発明の短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システム等のイチゴの栽培において、本発明の局所温度調節装置を使用し、前記クラウン及びその周縁部を温度調節又は環境調節することで、的確な短日局所夜冷処理や省エネ型のイチゴ栽培ができる。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムは、適用制限はなく、各種栽培方法に適用できる。
栽培方法としては、土耕栽培、養液栽培、水耕栽培、高設栽培、フィルム栽培等が一例として挙げられる。
本発明の局所温度調節装置を使用するイチゴの栽培は、イチゴ及び局所温度調節装置をフィルムやシート、ガラス等の覆いで覆う栽培(ハウス栽培等)や、覆いで覆わない栽培(路地栽培等)で使用できるが、ハウス栽培等のイチゴ及び局所温度調節装置を覆いで覆う栽培が好ましい。
本発明の「イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器」における栽培容器は、
イチゴが収容できれば制限はなく、土耕栽培の土壌や高設栽培等の栽培容器や栽培ベッド等が一例として挙げられる。土耕栽培の場合は、「イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器」は、「イチゴが植えられている土壌」、「イチゴが植えられている培地」又は「イチゴが植えられている培地を収容した土壌」であり、高設栽培の場合は、「イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器」や「イチゴが植えられている培地を収容した栽培ベッド」である。
尚、土耕栽培の場合は、培地とその周辺の土壌が異なる場合や培地とその周辺の土壌が同一の場合がある。
本発明の「前記窓付構造体の上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成する」とは、「前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成する」とのことである。一例を挙げれば、
前記窓付構造体が培地の上に設置されている場合は、「前記窓付構造体の上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成する」であり、
前記窓付構造体がマルチ等の農業シートが敷かれた培地の上に設置されている場合は、「前記窓付構造体の上内面と農業シートとの間に空間である環境共生空間を形成する」であり、
前記窓付構造体が底面を有する場合は、「前記窓付構造体の上内面と上底面との間に空間である環境共生空間を形成する」であり、
前記窓付構造体が底面を有しておらず、培地の上に設置されていない状態の場合は、「窓付構造体の上内面と側面の下端部により囲まれた仮想の上底面である仮想上底面との間の空間である環境共生空間を形成する」である。
本発明では、通媒体を窓付構造体部材の代わりに使用してもよい。その場合は、通媒体の最外表面を窓付構造体の側内面と同等として扱う。また、該通媒体の性状は、通媒体の性状をそのまま保持してよい。
本発明の環境共生空間は、環境への付加をできるだけ少なくすることで、環境と共生的な関わりを実現する空間である。
本発明の局所温度調節装置を使用し、環境共生空間でクラウンを育成することにより、制御環境を小規模に抑え、クラウンの健全育成を図ると共に、エネルギーの省力化を図るものである。
本発明の「前記窓及び前記窓付構造体が2個以上複数に分割でき」において、前記窓及び前記窓付構造体は少なくとも2個に分割できればよく、更に、前記窓及び/又は前記窓付構造体は3個、4個・・等の任意の複数に分割できてもよい。また、いずれの部位や片等に分割されるかは制限はない。分割されたものは、窓付構造体ブロックや窓付構造体部材が一例として挙げられる。窓付構造体ブロックに窓付構造体部材を含めてもよい。前記窓付構造体がその構成次第で、分割すると窓付構造体部材にまで分割されてしまう場合もある。
本発明の「1個の窓が少なくとも1個のクラウンに対応する」とは、1個の窓が少なくとも1個のクラウンを収容する能力があるとのことである。窓付構造体の窓が小面積の場合は1個の窓に1個のクラウンが対応する。また、窓付構造体の窓が大面積の場合、1個の窓に複数のクラウンが対応する。一例として、1個の窓が細長く、面積が大きく、窓の長手方向に複数のクラウンが間隔を置いて設けられる場合が挙げられる。
本発明の「環境共生空間が外部の気流変化に影響されず」とは、環境共生空間が窓付構造体内にあり、土耕栽培、高設栽培等に使用された場合、窓付構造体により保護された状態を保つために外部の気流変化に影響されないとのことである。一例として窓付構造体が培地等に設置された場合、環境共生空間が窓付構造体の上内面と培地との間にある空間であり、窓付構造体部材に囲まれているので、外部気流の乱れが直接、環境共生空間に影響を与えないとの意味である。
本発明の環境共生空間は、局所的に環境を調節し、環境への付加をできるだけ少なくし、環境と共生的な関わりを実現する空間である。即ち、局所的に環境を調節することで、ミニハウスやハウス等の広い面積の調節負荷を低減することができる。 本発明の環境共生空間を利用し、イチゴを栽培することにより、省エネ栽培が可能になる。
本発明の「調節した」、「調節する」とは、「所望条件に合致させた」、「所望条件に合致させる」、「所望条件に合致する」等のことである。
その意味するところは、具体的には、所望の温度調節をした(をする)、所望の電圧の、所望の活性種清浄をした(をする)、所望の活性種付加をした(をする)、所望の活性種清浄及び所望の活性種付加をした(をする)、所望の活性種処理気体の付加及び/又は温度調節をした(をする)、所望の環境調節をした(をする)、所望の温度の自然風や所望の温度の自然水を取り入れた(れる)、所望の温度の地下水を利用した(する)等が一例として挙げられる。
本発明の「調節した媒体」とは、自然風、湧き水、井戸水、地下水、地下熱等の取り入れや利用等の自然的手段、又は、温度調節装置、温風機、冷風機、スポットクーラー、エアコン、冷凍機、通電制御装置、活性種付加装置(活性種供給装置を含む)、活性種清浄装置、活性種清浄及び活性種付加装置等の装置の利用等の人工的手段から、所望手段を適宜選択使用し得られた、所望条件に合致した媒体である。具体的には、所望温度の液体、所望温度の気体、所望電圧の電気、所望活性種処理気体、所望液体、所望気体等が一例として挙げられる。
本発明の温度調節とは、前記自然的手段又は前記人工的手段から、所望の手段を適宜選択使用し、所望の温度を獲得することである。
前記自然的手段からの選択としては、自然風、湧き水、井戸水、地下水、地下熱等の取り入れや利用等が一例として挙げられる。取り入れや利用等にあたっては送風機、送水機、ポンプ等の装置を使うことができる。
前記人工的手段からの選択としては、温度調節装置、温風機、冷風機、スポットクーラー、エアコン、冷凍機、通電制御装置等の装置の使用、利用等が一例として挙げられる。
前記手段の少なくとも一種を使用し、空気や水等の熱媒体を所望の温度にすることが一例として挙げられる。
更に、本発明の温度調節は、前記温度調節した気体を局所温度調節装置の一個以上複数の孔を有する通気管に供給する、前記温度調節した水を局所温度調節装置の通水管に供給する、局所温度調節装置のヒーターに所望の電圧等の電気を供給する等の供給の少なくとも一種を使用して、環境共生空間等の温度を調節し、所望の温度を獲得することも含む。
本発明の「温度調節した」、「温度調節をした」、「温度調節する」、「温度調節をする」とは、(1)前記自然的手段又は前記人工的手段から、所望の手段を適宜選択使用し、所望の温度の媒体を獲得する、又は、(2)所望の温度の媒体を使用し、所望の場所における所望の温度を獲得する、である。
本発明の「活性種処理気体」は、活性種付加及び活性種清浄から選ばれた少なくとも1種を行った所望温度の気体である。
本発明の「活性種処理気体の付加を含む温度調節」とは、少なくとも活性種処理をした、所望温度の気体を空間及び該空間に存在するものに作用させながら、温度調節をすることである。
本発明の活性種処理気体の付加、即ち、活性種処理をした所望温度の気体を空間やクラウン等の物体等に作用させることにより、清浄化された環境を構築したり、活性種被処理気体中に含まれる臭気物質、有害物質や菌類等の被処理成分に作用させ、被処理成分の変質、分解、減少、撲滅、発生抑制、減菌、殺菌等をすることができる。
本発明の活性種処理とは、気体に対し、活性種付加及び活性種清浄から選ばれた少なくとも1種からなる処理をすることである。
本発明の活性種処理は、 活性種付加、活性種清浄、活性種清浄と活性種付加の併用の3種がある。
本発明の活性種付加は、前記活性種から選ばれた少なくとも一種を空気等の気体に付加することである。
本発明の活性種付加の気体は、前記活性種の少なくとも一種を付加した気体であり、前記活性種の少なくとも一種を含有する気体である。
本発明の活性種清浄は、前記活性種から選ばれた少なくとも一種や放電等により空気等の気体に含まれる被処理成分を処理し、清浄化することである。これにより温度調節装置等の装置の使用、不使用とに拘わらず、結果的に所望の温度又は温度範囲を獲得している。 具体的には、電解水との接触による空気等の気体の処理、酸化チタンとプラズマイオンや紫外線との組み合わせによる空気等の気体の処理、酸化タングステンと可視光線との組み合わせによる空気等の気体の処理等が一例として挙げられる。
本発明の活性種清浄の気体は、活性種を使用して清浄化された気体である。
また、前記活性種清浄をし、更に活性種付加した気体を使用して、活性種処理をすることはより効果的である。
本発明の活性種とは、臭気物質や有害物質等の被処理成分に変質、分解、発生抑制や殺菌等の作用を与える因子であれば制限はないが、正イオン、負イオン、正イオンと負イオンの混合イオン、高速電子、オゾン、ヒドロキシ(OH)ラジカル、Oラジカル等のラジカル、H、水クラスター、電解水、電解水ミスト、次亜塩素酸、活性酸素種、その他励起分子(励起酸素分子、励起窒素分子、励起水分子等)等が一例として挙げられる。
本発明の正イオンは、正イオンであれば制限はないが、H(HO)m等が一例として挙げられる(mは任意の自然数)。
本発明の負イオンは、負イオンであれば制限はないが、O (HO)n等が一例として挙げられる(nは任意の自然数)。
本発明の水クラスターとは、OラジカルやOHラジカル等の酸化力の高いラジカルやイオン等を含んだ微細な水粒子である。OラジカルやOHラジカル等が水の微粒子に包まれたマイナスイオンミストやOイオンやOHイオンが水の粒子に付着したもの等を含む。
本発明の電解水は、水や食塩水等を電気分解して生成した活性酸素種を含む電解水である。一例として電解ユニット等において、少なくとも一対の電極を用いて、これら電極間に電圧を印加することにより、水や食塩水等を電気分解する。
本発明の電解水ミストは電解水をミスト状にしたものである。
本発明の活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素分子と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、―重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、次亜ハロゲン酸(次亜塩素酸等)、オゾン等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
前記活性種処理に使用する気体は、活性種処理ができれば制限はなく、ハウス内の気体を使用し、局所温度調節装置内の環境共生空間とハウス内の空間の間を循環させてもよいし、ハウス外から取り込んだ気体でもよい。
本発明の活性種付加の活性種の量は、制限はないが、活性種が正イオンおよび負イオンの混合の場合、正イオンおよび負イオンの総量が、好ましくは2000個/cm以上であり、より好ましくは3000個/cm以上である。
本発明の「少なくとも1個の孔が少なくとも1個のクラウンに対応し」とは、少なくとも1個の孔が、その孔の向きにかかわらず、少なくとも1個のクラウンと互いに一定関係にあるということである。
即ち、本発明の環境共生空間内では、1個以上複数の孔を有する通気管の少なくとも1個の孔が、その孔の向きにかかわらず、少なくとも1個のクラウンの温度調節又は環境調節をする能力があるとのことである。
従って、環境共生空間内に気体を流失させて行う温度調節又は環境調節は、
(1)1個の孔が1個のクラウンと向き合うか否かに関係なく、温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種を環境共生空間に流出させ、少なくともクラウンの温度調節又は環境調節をする、
(2)1個の孔が2個以上複数のクラウンと向き合うか否かに関係なく、温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種を環境共生空間に流出させ、少なくとも2個以上複数のクラウンの温度調節又は環境調節をする、
(3)2個以上複数の孔が1個のクラウンと向き合うか否かに関係なく、温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種を環境共生空間に流出させ、少なくともクラウンの温度調節又は環境調節をする
等が一例として挙げられる。
本発明の、環境共生空間に気体を流出させる方法は、
1)クラウンへ風速の遅い、柔らかな風を多量に供給することもでき、クラウンに優しく、温度調節又は環境調節ができる、
2)窓付構造体の断熱性、気密性により、環境共生空間内への少ない気体供給量で環境共生空間内の温度調節や活性種処理等の環境調節ができる等により、状況に合わせた省エネ型の多品種、大量生産のイチゴの栽培ができる
等の利点がある。
具体例としては、1)前記通媒体として、1個以上複数の孔を有する通気管を使用し、前記媒体として、温度調節をした空気及び活性種処理空気から選ばれた一種を使用し、該通気管に該空気を供給し、環境共生空間、クラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節をする、2)前記通媒体として、1個以上複数の孔を有する通気管と孔無しの通水管をそれぞれ1個使用し、前記媒体として、温度調節をした空気及び活性種処理空気から選ばれた一種と温度調節した水を使用し、該通気管には活性種処理空気を供給し、前記通水管には温度調節した水を供給し、環境共生空間、クラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節をする等が一例として挙げられる。
本発明の光照射は、太陽光、白熱球、蛍光灯、発光ダイオード等の光源を使用し、所望の波長の光又は所望範囲の波長の光を適宜選択して行うことができる。青色系光、赤色系光、白色系光、黄色系光、任意の波長の光、又は任意の範囲から成る波長光が一例として挙げられる。本発明の光照射の一例として、前記光源を使用した照明装置等による光照射
が挙げられる。
本発明の光照射は、クラウン、茎、葉、果実等のイチゴの任意の部分又はイチゴ全体等において、所望により適宜選択して行うことができる。
本発明の「局所温度調節装置を使用した温度調節」とは、少なくとも局所温度調節装置内の環境共生空間、クラウン及びその周縁部を所望の温度に調節することである。ここで使用される媒体は、温度調節された媒体や温度調節されない、自然の媒体等が使用できる。
例えば、温度調節されていない熱媒体を局所温度調節装置の通媒体に供給し、環境共生空間内の温度が所望の温度又は所望の温度範囲内であれば、該熱媒体を供給することにより環境共生空間を温度調節したとする。
また、自然風等の人工的に温度調節されていない熱媒体が、所望の温度である場合は、温度調節した熱媒体として扱う。
本発明の「温度調節した熱媒体」は、所望の温度又は所望の温度範囲の熱媒体、又は所望の温度又は所望の温度範囲に調節した熱媒体のことである。
本発明の局所温度調節装置を使用した短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムは、イチゴの特定の部位にのみ、または所定の部位に集中して、特定の環境を提供するシステムである。例えば、イチゴの特定の部位にのみ、または所定の部位に集中して、所望の気体あるいは所望の条件にかなった気体などを供給することができるシステムである。
本発明の「ハウス」とは、形や規模に関係なく、覆い等で局所温度調節装置やイチゴを覆うことができる設備である。即ち、局所温度調節装置やイチゴを覆うことができれば制限はない。ミニハウスやハウスが一例として挙げられる。
前記ミニハウスは、小型、中型、小規模又は中規模で、フィルム、シート、プラスチック板又はガラス等の覆いで局所温度調節装置やイチゴを覆うことができる設備である。図14(a)、図14(b)、図17、図18(a)に示した栽培装置等が一例として挙げられる。
前記ハウスは、大型又は大規模で、フィルム、シート、プラスチック板又はガラス等の覆いで局所温度調節装置やイチゴを覆うことができる設備である。図18(b)に示した栽培装置等が一例として挙げられる。
本発明において、局所温度調節装置の通媒体として、通水管等の通液管、少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管、孔無し通気管、電気ヒーター等から選ばれた少なくとも二種以上の組み合わせをすることができる。媒体としては、液体、気体、電気等から通媒体と対応したものを選択すればよい。前記通媒体、前記媒体は、所望により決めればよい。
本発明の局所温度調節装置を使用したイチゴ栽培時には、イチゴへ水や液肥を供給する方法は制限はないが、水や液肥等を培地や栽培容器等に供給する管である供液管を使用し、イチゴへ水や液肥を供給する方法が一例として挙げられる。
本発明の局所温度調節装置は、1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有する局所温度調節装置である。
また、本発明の局所温度調節装置の窓付構造体は、1個以上の窓を有し、該窓を含み2個以上複数に分割でき、窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成する。
また、本発明の局所温度調節装置の窓付構造体は、1個以上の窓を有し、該窓を含み2個以上複数に分割でき、窓付構造体上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成する。
また、本発明の通媒体は窓付構造体部材として、窓付構造体の一部を補完することができる。通媒体は部分的に断熱処理をしておいてもよい。
また、本発明の局所温度調節装置は環境共生空間を有し、前記環境共生空間の窓高さ値が0.3cm以上であり、前記環境共生空間の空間値が1より大きい。
また、本発明の局所温度調節装置は、本発明の短日局所夜冷処理システムを構築するための局所温度調節装置であり、また、本発明の局所温度調節装置は、本発明のイチゴ栽培システムを構築するための局所温度調節装置である。
また、本発明の局所温度調節装置の一例として、発光ダイオード等の光照射をする照明装置、活性種供給装置、活性種清浄装置等の活性種処理装置等の少なくとも一種と組み合わせた局所温度調節装置がある。
本発明の局所温度調節装置は、イチゴの栽培の任意の工程に適用できる。イチゴの栽培の工程としては、(1)苗の育成工程、(2)短日局所夜冷処理工程、(3)株の育成工程、(4)収穫、(5)ランナーによる苗の採取工程、(6)種による苗の採取工程が一例として挙げられる。
本発明の局所温度調節装置は、1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、該環境共生空間が窓付構造体により外界と区別されている空間であるため、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、
消費エネルギーをおさえ効率的に安定して、クラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節をすることができ、省エネ栽培や省エネ型多重収穫栽培ができる。
また、本発明の局所温度調節装置に、活性種を含む気体の供給や青色系、赤色系、黄色系、白色系の各発光ダイオードを補助手段として組み合わせることにより、減農薬栽培や無農薬栽培等の安全な栽培を含めた省エネ栽培や省エネ型多重収穫栽培ができる。
即ち、本発明の局所温度調節装置は、温度調節又は環境調節を、窓付構造体内の環境共生空間で、イチゴの要であるクラウン及びその周縁部を局所的に、正確に、しかも無駄なエネルギーを散逸させることなく、効率的に、実行するので消費するエネルギーを必要最小限に抑え、クラウンを健全な環境に置き、健全に育生できる。
従って、イチゴの栽培に消費するエネルギーを最小限に抑えることができ、イチゴの健全な育成を伴う、省エネ栽培やイチゴの年間を通じた省エネ型多重栽培が初めて可能になる。
本発明の局所温度調節装置の一種としては、窓付補助具を設けた局所温度調節装置がある。窓のサイズの異なる窓付補助具をイチゴの成長に合わせて変えることにより可変窓の機能を有する局所温度調節装置である。いわば、可変窓付局所温度調節装置である。
一例として、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を1個以上前記窓付構造体の上に設置した局所温度調節装置は、イチゴの苗や株の成長にしたがいクラウンが大きくなるが、該イチゴの成長に合わせて、前記窓付補助具を取り除くことにより、窓の面積が変えられるので、その時期にあった窓の面積が確保でき、消費エネルギーを抑えながら、効率よく的確にクラウン及びその周縁部の温度調節ができる。
本発明の局所温度調節装置は、複数の前記窓付構造体を連ねて用いることにより、広い土壌に植えられたイチゴに対し、長い畝または栽培容器や広い畝または栽培容器に沿って植えられたイチゴに対し、所望の温度に調節したり、所望の環境を安定して、確実に供給できる。さらに、複数の畝または栽培容器に対して、連続した局所温度調節装置を配置したり、複数の畝また栽培容器に対して、局所温度調節装置をシリーズにあるいはパラレルに接続することにより、1つの媒体供給装置から供給される媒体を、シリーズにあるいはパラレルに接続された送媒管や枝管を介して、多数の通媒管へ供給できるので、多数のイチゴの所定の部位に供給できる。
本発明の局所温度調節装置において、媒体が気体であり、通媒体が孔を有する通気管である場合、該孔を有する通気管の孔から流出させた気体を直接、クラウン(イチゴの根元)に吹き付ける及び/又は窓付構造体の案内で、クラウンに流出させることができるので、クラウンに確実に該気体の影響をおよぼすことができる。即ち窓付構造体が案内機能を有しているので、環境共生空間内に放出された気体の流れを制御でき、確実にクラウン及びその周縁部にその気体を届けることができる。
本発明の局所温度調節装置の部分及び全体において、窓付構造体や通媒体等の構成要素及び窓付補助具等の関係要素の光の透過性や色等の光に関する事項は、制限はなく、適宜選択して使用できる。
前記光の透過性は、光が前記要素を透過するか否かで、波長に関係なく、透光性、透明性、半透光性や半透明性、不透光性、不透明性等のことである。本発明の局所温度調節装置を構成する構成要素及び関係要素は部分的に又は全体的に光の透過率を適宜選択して、所望の光透過率(0〜100%)で使用できる。
前記色は、無色や有色等から任意のものを選択使用できる。前記有色は黒、白、赤、青等が一例として挙げられる。
本発明の局所温度調節装置は、該局所温度調節装置が設置できれば、栽培方法に関係なく、いずれにも適用できる。畝(土壌)を用いる土耕栽培、栽培容器(培地、水等)を用いる高設栽培、水耕栽培等の栽培方法が一例として挙げられる。特にハウス内でイチゴを育てるものが好ましい。
本発明の局所温度調節装置を複数個、使用することにより、多量のイチゴのクラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節をすることができる。
本発明の局所温度調節装置は、1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、媒体を使用し、クラウンの温度調節ができる機能を有することを基本要件とするが、更に、媒体、熱媒体、液体、気体、電気等から選ばれた少なくとも一種と、活性種処理気体付加、青色系光の発光ダイオード等による光照射から選ばれた少なくとも一種との組み合わせから生ずる機能を、それに加えたものである。
本発明の局所温度調節装置の具体例として、
1)1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有する局所温度調節装置であり、また、
2)1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記環境共生空間において、窓高さ値が0.3cm以上であり、空間値が1より大きく、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有する局所温度調節装置であり、また、
3)1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として液体を、前記通媒体として通液管を使用し、温度調節した液体を前記通液管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有する局所温度調節装置であり、また、
4)1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有する局所温度調節装置であり、また、
5)1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体を有する局所温度調節装置であって、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置し、窓のサイズの異なる前記窓付補助具をイチゴの成長にあわせて変えることにより可変窓の機能を有する局所温度調節装置であり、また、
6)上記1)〜5)の何れかに記載の局所温度調節装置において、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行う機能を有する局所温度調節装置であり、また、
7)上記1)〜6)の何れかに記載の局所温度調節装置において、1個以上複数の孔を有する通気管を使用し、該局所温度調節装置の環境共生空間内に、媒体供給装置から、温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種を、適宜、流出できる機能を有する局所温度調節装置であり、また、
8)上記1)〜7)の何れかに記載された局所温度調節装置及びその機能から選択された2種以上複数の組み合わせからなる局所温度調節装置である。
また、上記1)〜8)は本発明の課題を解決する手段でもある。
また、上記7)に記載の局所温度調節装置において、前記活性種処理(活性種付加、活性種清浄等)から選ばれた少なくとも一種を行った気体を必須要件として、そのほかの媒体として、気体、液体、電気等から選ばれた少なくとも一種を組み合わせて使用することができる。通媒体としては必須要件である1個以上複数の孔を有する通気管に、孔無し通気管、通水管等の通液管、電気ヒーター等から選ばれた少なくとも一種を組み合わせることができる。
また、窓付補助具を前記窓付構造体に設置する方法は、 (1)複数の窓付補助具を前記窓付構造体に設置し、イチゴの成長に合わせ、最上部から前記窓付補助具を取り除く方法、(2)イチゴの成長に合わせ、その都度、窓の大きさの異なる窓付補助具を一個、前記窓付構造体に設置する方法等がある。
イチゴ栽培において、少なくともクラウンの一部は培地の表面より空中に露出する。
イチゴの株が成長すると、イチゴの株は、根部、クラウン(イチゴの株元)、茎、葉柄、葉、花柄、花、果柄、イチゴの果実、ランナー等からなる。クラウンはイチゴの株の基盤であり、すべての発生源である。クラウンを的確に保冷あるいは保温することによりイチゴの苗やイチゴの株の成長、イチゴの果実の収穫の拡大と品質の向上が図れることを見いだした。
「イチゴの花芽形成に必要な温度範囲」は、5〜25℃であり、本発明の局所温度調節装置はイチゴ栽培の各段階の時期に必要な温度にあわせて、省エネしながら適切な温度をイチゴの基盤であり、発生源であるクラウンに的確に提供できる装置である。
本発明の局所温度調節装置により、局所的にクラウンを温度調節する方法は、間接的温度調節方法と直接的温度調節方法がある。
前記間接的温度調節方法とは、主として対流による熱移動を利用した温度調節方法である。
前記直接的温度調節方法(直接加温、直接冷却等の方法)は、熱伝導、幅射や吹きつけによる熱移動を利用した温度調節方法である。通媒体を介して温水や冷水をクラウンのごく近傍に通して局所的に循環させたり、冷風(冷気)や温風(温気)を直接にクラウンへ吹き付けたり、クラウンを直接的温度調節(直接加温、直接冷却)する方法が一例として挙げられる。
本発明において、実務的には、間接的温度調節方法と直接的温度調節方法とを区別して行うことはなく、対流、熱伝導、幅射や吹きつけ等による熱移動を総合的に使用し適宜選択をすればよい。 本発明の局所温度調節装置は、、間接的温度調節であっても、窓付構造体の案内、即ち局所温度調節装置の案内により、温度調節した気流をクラウン及びその周縁部に案内できるので、実質的に直接的温度調節に近い温度調節である。
本発明の局所温度調節装置の機能の一例を下記に示す。
1.窓付構造体の環境共生空間、クラウン及びその周縁部の温度調節又は環境調節、
即ち、本発明の通媒管への熱媒体の供給により窓付構造体の環境共生空間、クラウン及びその周縁部の温度調節、環境調節が行える。
窓付構造体内の環境共生空間を12〜25℃程度の温度に保持することができるので、消費エネルギーを抑えて、夏期にも、冬期にも通年を通して所望する時期にハウス栽培によるイチゴの収穫を行なうことができる。また日光や外気からの熱は、減光シートや断熱シートでハウスを覆い、ハウス内の温度上昇を抑えれば、より消費エネルギーを抑えることができるので、より低コストで、夏期にも、冬期にも通年を通して所望の時期にハウス栽培を行なうことができる。
2.熱媒体の配送と熱交換とを分割した熱媒体供給システムによる均一温度調節、
即ち、本発明の通媒管と断熱処理した送媒管との組み合わせを含む、熱媒体の配送と熱交換とを分割した熱媒体供給システムが熱交換作用を連続的に、広範囲に、均一的に行うことを可能にしている。
3.孔を有する通気管を使用した気体供給システムによる温度調節、
即ち、本発明の1個以上複数の孔を有する通気管を使用した気体供給システムは、所望に調節した気体を該孔により流出することにより窓付構造体内の環境共生空間、クラウン及びその周縁部に集中して局所的に温度調節ができ、各クラウンと各孔とを直接に対峙するように対応させることにより、直接、クラウンの温度調節をすることもできる。
4.活性種処理及び孔を有する通気管を使用した気体供給システムによる環境調節、
即ち、本発明の通媒体として通気管を、熱媒体として前記活性種から選ばれた少なくとも一種を含む空気等の気体を使用し、該通気管に該活性種を含む気体を導入し、本発明の局所温度調節装置の環境共生空間内に活性種を含む気体を該孔により流出することにより窓付構造体内の環境共生空間、クラウン及びその周縁部に集中して、流出させ、クラウン及びその周縁部に集中して作用させることにより、クラウン及びそこから生えてくる幼芽や幼葉を健全な環境で育成し、更に、局所温度調節装置の窓からイチゴの茎に沿って流れ出した活性種を含む気流が葉、果実等に広がることにより、うどんこ病等の病気の発生を抑制することができる。
5.通媒管による培地の高温殺菌、
即ち、複数のイチゴの苗が栽培容器に植えられる直前に、培地が収容された前記栽培容器内に設置されている前記通媒管に一定の高温の熱媒体(例えば80℃ に加熱した温水、80℃ に加熱した空気等)を送り、放射される遠赤外線による加熱により栽培容器内の培地を高温殺菌してもよい。培地及び前記通媒管が設置された栽培容器に断熱シートを被せた後に前記通媒管に一定の高温の熱媒体を送り、栽培容器内の培地を高温殺菌してもよい。効率よく加熱でき、設備費やランニングコストを安くすることができ、従来のような培地の入れ替え作業や殺菌剤の散布などのように近隣に影響を与えることが全くなく、培地殺菌を行うことができる。同様に、土耕栽培時の土壌や培地の殺菌もできる。
本発明の局所温度調節装置の具体的な一例を下記に挙げる。
1)通水管を使用した場合
媒体に水を使用し、通媒管に通水管を使用し、
1個以上の窓を有する窓付構造体と水を通す通水管から構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通水管の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通水管の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体供給装置から所望温度の水を前記通水管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする。例えば5〜25℃に温度調節する。
特に、送水管−複数の枝管−流量調節装置(又は熱媒体流切り替え手段)− 複数の通水管−複数の枝管−集水管の組み合わせによる分別循環方式は管の長手方向に沿った温度勾配が発生しないので好ましい。大規模のイチゴ栽培の場合、この組み合わせを複数使用することが一例として挙げられる。
2)通気管を使用した場合、
(1)通気管が1個以上複数の孔を有する通気管の場合、媒体に空気を使用し、通媒管に1個以上複数の孔を有する通気管を使用し、1個以上の窓を有する窓付構造体と1個以上複数の孔を有する通気管から構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通気管の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通気管の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として空気を使用し、
前記1個以上複数の孔を有する通気管が、少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応し、スポットクーラー等の媒体供給装置から所望温度の気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、前記孔から吹き出した前記気体が前記クラウンヘ直接向かうと共に、少なくとも前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする。例えば5〜25℃に温度調節する。
特に、送気管−複数の枝管−流量調節装置(又は熱媒体流切り替え手段)−複数の通気管の組み合わせによる分別供給方式は管の長手方向に沿った温度勾配や圧力低下が発生しないので好ましい。大規模のイチゴ栽培の場合、この組み合わせを複数使用することが一例として挙げられる。
また、前記空気を所望温度の空気又は活性種処理の少なくとも一種を行った所望温度の空気から選ばれた一種を前記環境共生空間に、適宜、供給することが一例として挙げられる。
(2)前記通気管が孔無し通気管の場合、送気管−複数の枝管−流量調節装置(又は熱媒体流切り替え手段)−複数の通気管−複数の枝管−集気管の組み合わせによる分別循環方式は管の長手方向に沿った温度勾配や圧力低下が発生しないので好ましい。
(3)前記送気管と前記通気管の関係、
a)少なくとも一列の栽培用の畝(土壌)または栽培容器を用いるイチゴの栽培を例に、前記孔を有する通気管を使用した局所温度調節装置について更に詳しく説明すると、通気管と別に、送気管をクラウン及びその周縁部から離れた位置を通るように配置し、通気管と送気管とを複数の枝管により断続的に接続している場合、送気管により、気体の流通が確保される。しかも、送気管は、クラウン及びその周縁部から離れて配置でき、通気管よりも硬質にできるため、加圧できる。このため、送気管を通気管と並列に配置することにより、大量の気体を通気管からクラウン及びその周縁部の所望の部位に安定して供給できる。
さらに、複数の枝管により、通気管と送気管とを接続する際に、そこに設けられた圧力調節装置や流量調節装置により圧力及び/又は流量を調節できる。したがって、通気管内部の条件や通気管から気体を吹き出す状態の調節は容易である。 このため、送気管をバッファとして用い、長い畝(土壌)または栽培容器に沿って植えられたクラウン及びその周縁部に対し、所望の量の気体を安定して、確実に供給できる。さらに、複数の畝(土壌)または栽培容器に対して、連続した通気管および送気管を配置したり、複数の畝(土壌)または栽培容器に対して、少なくとも送気管をシリーズにあるいはパラレルに接続することにより、1つの送風装置から供給される気体を、送気管および枝管を介して、通気管から大量のクラウン及びその周縁部の所定の部位に供給できる。
b)前記送気管の内径は、通気管の内径よりも大きいことが好ましい。送気管をクラウン及びその周縁部から離して配置できるので、送気管の内径を大きくでき、圧力損失を低減し、気体の供給圧力を低減できる。 したがって、送風装置をコンパクトにでき、ランニングコストを低減できる。また、送気管内の圧力差を小さくできるので、枝管を介して連通している通気管の内圧を調節しやすい。1個以上複数の孔を有する通気管の場合、通気管の各孔のほとんど全てから所望の量の気体を吐出しやすく、孔無し通気管の場合、各通気管へほとんど所望の量を供給できる。
3)二重管式ヒートパイプを使用した場合、
媒体に水を使用し、通媒管にアルコール等の作動液を有する二重管式ヒートパイプを使用し、1個以上の窓を有する窓付構造体と水を通す二重管式ヒートパイプから構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記二重管式ヒートパイプの少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記二重管式ヒートパイプの一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、
媒体供給装置から所望温度の水を前記二重管式ヒートパイプの一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする。例えば5〜25℃に温度調節する。
規模の大きいイチゴ栽培の場合、複数の二重管式ヒートパイプを使用すればよい。
水を循環する場合は、送水管−枝管−二重管式ヒートパイプ−枝管−集水管の組み合わせや送水管−複数の枝管−流量調節装置(又は熱媒体流切り替え手段)−二重管式ヒートパイプ−複数の枝管−集水管等の組み合わせを使用することが好ましい。大規模のイチゴ栽培の場合、この組み合わせを複数使用することが一例として挙げられる。
4)電気ヒーターを使用した場合、
媒体に電気を、通媒体に電気ヒーターを、媒体供給装置に通電制御装置を使用し、
1個以上の窓を有する窓付構造体と複数の電気ヒーターから構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記電気ヒーターの少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記電気ヒーターの一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、
通電制御装置から電圧及び/又は電流を調節した電気を前記電気ヒーターに送ることにより、前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする。例えば5〜25℃に温度調節する。
大規模なイチゴ栽培の場合、複数の電気ヒーターを使用すればよい。電気ヒーターは配線で簡単に大規模化が容易に図れる。
本発明の窓付構造体と電気ヒーターを使用した温度調節は、電熱線をクラウンに接触乃至ほぼ接触させた状態(クラウンと電熱線間の距離が1cm程度よりも短い状態)でクラウンを直接に加温することで、主として熱伝導又は幅射によりクラウンを直接に加温することから、対流による熱分散の影響を最小限に抑えられる。また、直接に加温であるため、誤差が0.5℃程度の精度の精密な温度管理も可能となる。また、狭い環境共生空間の温度管理を行えばよいことから、温度管理に必要なエネルギー消費量も少なくなり、栽培の省エネルギー化が図られる。
5)可変窓付局所温度調節装置の場合、
前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置した局所温度調節装置であり、窓のサイズの異なる前記窓付補助具をイチゴの成長にあわせて変えることにより窓の大きさが変えられる、可変窓付局所温度調節装置である。
上記1)〜4)の局所温度調節装置に、窓付補助具を使用すれば、各局所温度調節装置は可変窓付局所温度調節装置として使用できる。例えば、1個以上の窓付補助具を使用し、イチゴの苗又は株の成長に合わせ、順次、1個づつ、窓付補助具を取り除くことによりイチゴの成長に合わせた窓を有する局所温度調節装置として使用できる。
6)活性種処理のある場合
上記1)〜5)の局所温度調節装置に活性種処理をした空気等の気体を適用する場合、
局所温度調節装置の通気管の有無で使い分ける。
1)1個以上複数の孔を有する通気管が1個以上ある局所温度調節装置の場合、
前記活性種処理の少なくとも一種を行った空気等の気体を、通気管を介して環境共 生空間に導入する。
2)通気管がない局所温度調節装置又は孔のない通気管がある局所温度調節装置の場合、
新たに通気管を設置し、前記活性種処理の少なくとも一種を行った空気等の気体を、 通気管を介して環境共生空間に導入する。
また、前記活性種処理の少なくとも一種を行った空気等の気体を本発明の局所温度調節装置の環境共生空間内に導入し、該局所温度調節装置の窓を通してハウス内に流出した気体を媒体供給装置に戻どすことにより、前記活性種処理の少なくとも一種を行った空気等の気体を本発明の局所温度調節装置と該ハウス内との間に循環させてもよい。
また、別途、局所温度調節装置を有する栽培装置が設置されているハウス内に前記活性種処理の少なくとも一種を行った空気等の気体を導入してもよい。
7)前記局所温度調節装置の環境共生空間について、
上記1)〜6)において、好ましくは、前記局所温度調節装置の環境共生空間の窓高さ値が0.3cm以上であり、空間値が1より大きいことである。
これにより、イチゴの栽培に好ましい環境共生空間の広さが確保できる。環境共生空間の広さは省エネとイチゴの生育を考慮して好ましい広さを選択すればよい。
本発明の局所温度調節装置を用いたハウス栽培システムは、本発明の局所温度調節装置を用いて、ハウス内でイチゴを育てるものであれば、畝(土壌、培地等)を用いる土耕栽培、栽培容器(培地、水等)を用いる高設栽培や水耕栽培、あるいは、その他の栽培のいずれの栽培方法にも適用できる。
該ハウス栽培システムでは、複数のイチゴを上方から覆うように設けられた、遮光性のカバーをさらに有するものにも適用できる。例えば、イチゴの育成(花芽分化)に、短日条件(日のあたる時間に関する条件)が必要となる場合、特に、日のあたる時間を短くしたい場合には、遮光性のカバーによりイチゴを覆うことにより、日のあたる時間を調節(例えば短く)することができる。
該ハウス栽培システムにおいて、クラウン及びその周縁部の特定の部分に冷風を供給したい場合には、送風装置は、送気管に供給する気体を冷却するための冷却ユニットを備えていることが好ましい。上述のように、例えば、いちごの育成(花芽分化)には、低温条件(温度に間する条件)が必要となるが、このような場合、送風装置に冷却ユニットを設けることにより、通気管の複数の孔から冷風を複数のクラウン及びその周縁部にそれぞれ供給することができる。
本発明の局所温度調節装置を用いたハウス栽培用の気体供給システムは、ハウス内に設けられた少なくとも一列の栽培用の畝(土壌、培地等)または栽培容器(培地、水等)に設置した局所温度調節装置を用いるハウス栽培用の気体供給システムである。
この気体供給システムは、畝(土壌、培地等)または栽培容器(培地、水等)に沿い、畝(土壌、培地等)または栽培容器(培地、水等)より育成される複数のクラウン及びその周縁部の近傍を通るように配置され、複数のクラウン及びその周縁部に向けて気体が放出されるように1個以上複数の孔が形成された通気管と、畝(土壌、培地等)または栽培容器(培地、水等)に沿い、畝(土壌、培地等)または栽培容器(培地、水等)より育成される複数のクラウン及びその周縁部から離れた位置を通るように配置され、送気管と、通気管と送気管とを断続的に接続する複数の枝管と、送気管に気体を供給する送風装置等の媒体供給装置とを有する。この気体供給システムでは、通気管の1個以上複数の孔から気体を吐出させる。 各管の硬度は任意であり、通気管は送気管より軟質であってもよく、1個以上複数の孔が形成された軟質フィルム製の通気管等が一例として挙げられる。
前記気体供給システムによれば、所望の気体などを、クラウン及びその周縁部の特定の部位に供給することができる。さらに、複数の枝管において通気管と送気管とを接続する際に、圧力調節、流量調節等をすれば、通気管に供給される気体を所望の値に調節することができる。
前記気体供給システムにおいて、一例として、送気管および枝管を介して、1個以上複数の孔を有する通気管に冷風を供給し、該通気管の各孔から冷風を複数のクラウン及びその周縁部に吹きつけ、該冷風を各窓から外部に流出させるようにしてもよい。この場合、送気管および枝管を介することにより、各孔を有する通気管への気体の配分がほぼ均等に行われるため各孔を有する通気管の複数の孔のほとんど全てから冷風を吐出することができるため、吐出させた冷風を、各クラウン及びその周縁部にそれぞれほぼ均等に吹きつけることができる。
前記気体供給システムは、短日局所夜冷処理等の低温条件が必要なイチゴのような植物の育成に好適である。すなわち、上述のように、イチゴの栽培においては、冷却した空気(冷風)をいちごの苗のクラウン(株元)に供給することにより、10月から翌年の春まで、約8〜9ヶ月間連続してイチゴを収穫することができるようになる。この方法は、冷却した空気(冷風)を複数のクラウン及びその周縁部にそれぞれ吹きつけることができる。
前記気体供給システムにおいて、送気管および複数の枝管は、それぞれ、可撓性を有する蛇腹状のダクトを使用した場合、該ダクトは、ダクト断面積が確保できる程度の強度があり、蛇腹により変形が自由なので、気体供給システムの配置の自由度(送気管および枝管の配管の自由度)をより高めることができる。
前記気体供給システムにおいて、送気管の内径は、通気管の内径よりも大きいことが好ましい。これにより、送気管における圧力損失を低減できるので、送気管に対する供給圧力を均一化しやすく、バッファとして機能させやすい。
前記気体供給システムにおいて、
クラウン及びその周縁部の特定の部分に冷風を供給したい場合には、送風装置は、送気管に供給する気体を冷却するための冷却ユニットを備えていることが好ましい。
低温条件が必要となるいちごの育成(花芽分化促進等)の場合には、通気管の複数の孔から冷風を複数のクラウン及びその周縁部にそれぞれ供給することができる。
前記気体供給システムにおいて、通気管は、複数の管に分割されているとよい。これによって、通気管を容易に配置することができる。この場合、分割されている複数の通気管は、それぞれ、硬質の略T字等の枝管を介して、複数の送気管及び/又は通気管と接続することができる。分割された通気管を枝管(接続部材)により接続できる。
本発明の局所温度調節装置の環境共生空間等の温度調節又は環境調節における、媒体の循環システムは、(1)気体等の媒体が環境共生空間内に流出した気体とそれ以外の空間(ハウス内の空間等)の気体との間の空間循環システムと、(2)液体や気体等の媒体の配管内のみの循環移動による管内循環システム等及びそれらを組み合わせたシステムとがある。
即ち、1)媒体供給装置から供給された媒体が局所温度調節装置内の環境共生空間に流出し、更に該環境共生空間からそれ以外の空間であるミニハウスの空間及び/又はハウスの空間に流出し、媒体供給装置へ戻る循環システムである空間循環システムと、2)媒体供給装置から供給された媒体が局所温度調節装置内の通媒管に供給され、該環境共生空間を経て配管により媒体供給装置へ戻る循環システムである配管内循環システム及び前記1)、2)の双方を組み合わせたシステム等がある。これらを適宜選択して、所望にあった使い方ができる。
前記1)の空間循環システムとしては、
(1)媒体供給装置−局所温度調節装置の環境共生空間−媒体供給装置、
(2)媒体供給装置−局所温度調節装置の環境共生空間−ミニハウスの空間−媒体供給装 置、
(3)媒体供給装置−局所温度調節装置の環境共生空間−ミニハウスの空間−ハウスの空間 −媒体供給装置、
(4)媒体供給装置−局所温度調節装置の環境共生空間−ハウスの空間−媒体供給装置
等が一例として挙げられる。
また、本発明は、前記気体供給システム及び/又は前記局所温度調節装置循環式環境調節システムを、イチゴに限らず、他の植物に適用した場合も含む。
本発明の局所温度調節装置への媒体供給装置は、局所温度調節装置へ所望に調節した媒体を供給できれば制限はなく、地下水、地熱等の地中環境、太陽光、湧き水、自然風、水、空気、電気、太陽光発電、太陽光蓄熱等の媒体や環境等を使用し、スポットクーラー、ヒートポンプ、ヒートパイプ、エアコン、通気管、通液管、電熱線等を使用した局所温度調節装置への媒体供給装置が一例として挙げられる。
地熱等の地中環境を利用した一例としては、ヒートポンプと熱容量が大きく安定した地中とを組み合わせた地中ヒートポンプを使用した媒体供給装置が挙げられる。
本発明の窓付構造体は、1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と培地との間に環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した前記媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体を前記窓付構造体の案内により前記窓から外部へ流出させることができる。
また、本発明の窓付構造体の側面に1個以上の小孔等を設け、前記環境共生空間から前記窓を通して外部空間への気流流出の補助手段としてもよい。
また、本発明の窓付構造体は、窓付構造体ブロック及び/又は窓付構造体部材及び/又は通媒体等の窓付構造体部材相当物から構成される。
本発明の窓付構造体の窓の高さは、窓高さ値で規定する。
本発明の窓付構造体内自由空間は空間値で規定する。
本発明の窓付構造体の窓は、窓付構造体の側面の下端部により形成される仮想上底面、上底面又は該構造体が設置される培地に対して、平行である場合や、部分的に又は全体的に傾斜を有する場合等がある。
本発明の窓付構造体の窓高さ値は、窓付構造体の上内面の窓の周辺端部と窓付構造体の側面の下端部により形成される仮想上底面又は上底面又は該構造体が設置される培地との間の垂直方向の距離で、且つそれらの中の最小値である。
また、培地上にマルチ等の農業用シート等の覆いが設けられている場合は、窓付構造体の上内面の窓の周辺端部と覆いの間の垂直方向の最短距離(最小距離)である。
また、水耕栽培やフィルム栽培等においては、前記仮想上底面又は水上又はフィルム上にある発泡体等の仕切り板を培地表面として扱う。前記水耕栽培やフィルム栽培等においては、水上又はフィルム上にある発泡体等の仕切り板の上に局所温度調節装置を設置する方法等が一例として挙げられる。
前記フィルム栽培としては根と実質的に一体化し得るフィルムを使用したフィルム栽培方法等が一例として挙げられる。
前記フィルム栽培方法は、植物体の根と実質的に一体化し得るフィルムを使用した植物栽培用器具に植物体を配置し、肥料成分あるいは生理活性物質を有する水を、少なくとも
前記フィルムを介して、接触させつつ植物体を栽培する方法である。JP WO2004/064499号公報が一例として挙げられる。
本発明の空間値は、前記環境共生空間において、自由な空間である窓付構造体内自由空間を示す値である。 前記局所温度調節装置内の自由空間を示す値でもある。
表示として、本発明の空間値は、自空長値(L)を窓長さ値(d)で除した値である。
即ち、 空間値 = L/d
L: 自空長値
d: 窓長さ値
である。
また、窓が複数ある場合は各窓毎に規定すればよい。
前記自空長値は、垂線面内において、前記垂線面が窓付構造体の二つの側内面と交差する2点間の最小距離である。ただし、前記環境共生空間内に通媒体が設けられている場合は窓付構造体の一つの側内面から該通媒体の外表面までの最小距離である。また、窓付構造体内に2個の通媒体が設けられている場合は一つの通媒体と他の一つの通媒体の外表面間の最小距離である。
前記窓長さ値は、窓付構造体の上内面において、窓付構造体のT方向における、窓の最大長さである。
前記垂線面は、窓付構造体のT方向における、窓の最大長さの部分と窓の最大長さの部分からの垂線とから構成される面である。
前記垂線は、窓の最大長さの部分から培地、上底面、窓付構造体の側面の下端部により構成される仮想上底面等への垂線である。
N方向 :窓付構造体内の通媒体設置延長方向、想定通媒体設置延長方向、
即ち、窓付構造体内の通媒体の設置位置での該通媒体の延長方向、又は、
窓付構造体内の通媒体の想定設置位置での該通媒体の想定延長方向であ る。
T方向 :N方向と直交する方向
本発明の窓付構造体は、
(1)単独の窓を有する窓付構造体、
(2)T方向に等距離で、N方向に長い形状の窓を有する窓付構造体、
(3)T方向に非等距離で、N方向に長い形状の窓を有する窓付構造体(例:波状窓等のように複数の極大値、極小値を有する長方形状の窓を有する窓付構造体等)、
(4)独立した複数の窓を有する窓付構造体
等が一例として挙げられる。
また、 上記(3)の場合は、極大値を有する部分を一つの窓として、各窓で、窓高さ値、空間値を決める。
本発明の窓付構造体の窓長さ値、空間値を図19(a)、(b)、(c)、(d)を使用して説明する。
図19(a)は本発明の窓長さ値を説明する一例の説明平面図である。
本例の窓付構造体2は、N方向56とT方向57からなり、平面構造が長方形で、楕円形の窓5を有する窓付構造体2である。
T方向57において、窓5の長さは、窓の中央部が最大であり、端にいくほど短くなっている。d1は、窓5の中央部の長さであり、窓5の最大の長さである。d2は、窓5の端部の長さで、d1より短い。本例の窓長さ値dはd1である。55は垂線面である。
図19(b)は、本発明の空間値を説明する一例の説明斜視図である。
本図の窓付構造体2は、上面2A、2Aと側面2B、2Bと両端部の窓付構造体部材4、4とから構成され、上内面50と培地33の間に又は上内面50と窓付構造体の側面下端部から形成される 窓付構造体の仮想上底面53の間に環境共生空間45を有し、N方向56とT方向57からなり、中央部のN方向56に沿って平面構造が長方形状で、T方向57に等距離の長方形状の窓5を有し、該窓に平行した二個の側面2B、2Bを有し、N方向56の両端部に窓付構造体部材4、4を有する。窓5の中央部が窓長さ値dを有し、窓5の中央部から培地33又は仮想上底面53等への垂線54を含む面である垂線面55と窓付構造体2の相対する二つの側面2B、2Bの側内面58、58と交差する点間の距離が自空長値Lである。本例の空間値は、L/dである。
図19(c)は、本発明の空間値を説明する他の一例の説明断面図である。
本図の窓付構造体2は、上面2A、2Aと側面2B、2Bから構成され、上内面50、50と培地33との間に環境共生空間45を有し、中央が留め具7によって留められた窓付構造体2で、中央の通媒管8の両側に窓5、5が設けられている窓付構造体2の一例である。窓付構造体2の中央の上面2Aの下に通媒管8が収納されている。図示しないが、本図の面が垂線面でもある。
図に向かって左側において、窓5の部分は窓長さ値dを有し、その下の、T方向57における窓付構造体2の側面2Bの側内面58から通媒管8の外表面59までの距離が自空長値Lである。また、図に向かってに右側も同様にして、Lは自空長値であり、dは窓長さ値である。それぞれの空間値は、L/dである。
図19(d)は、本発明の空間値を説明する他の一例の説明断面図である。
本図の窓付構造体2は、上面2A、2Aと側面2B、2Bから構成され、上内面50、50、と培地33との間に環境共生空間45を有し、同一幅の長方形状の一つの窓5を有し、複数の株を生育できる窓付構造体2の例である。図示しないが、本図の面が垂線面でもある。窓5の部分は窓長さ値dを有し、その下の、T方向57における窓付構造体2の図に向かって左側の側面2Bの側内面58から通媒管8の外表面59までの距離が自空長値Lである。本例の空間値は、L/dである。
本発明の窓付構造体の窓高さ値を図19(e)、(f)を使用して説明する。
図19(e)は、本発明の窓高さ値を説明する一例の説明断面図である。
本図の窓付構造体2は、上面2A、2Aと側面2B、2Bから構成され、上内面50、50と仮想上底面53との間に環境共生空間45を有し、窓5の周辺での垂直距離がすべて同じであり、窓付構造体2の上面2Aの上内面50の窓5の向かって左側の窓の周辺端部5Aから仮想上底面53までの垂直距離である窓の高さがh1である。
本例の窓高さ値hはh1である。57はT方向である。
図19(f)は、本発明の窓高さ値を説明する他の一例の説明断面図である。
本図の窓付構造体2は窓5に傾きがある。
本図の窓付構造体2は、、上面2A、2Aと側面2B、2Bから構成され、上内面50、50と仮想上底面53との間に環境共生空間45を有し、窓付構造体2の上面2Aの上内面50の窓5の向かって左側の窓の周辺端部5Aから仮想上底面53までの垂直距離である窓の高さh1と右側の窓の周辺端部5Aから仮想上底面53までの垂直距離である窓の高さh2と比較して、h1はh2より短く、窓の周辺端部5Aにおいて最小距離である。 本例の窓高さ値hはh1である。57はT方向である。
本発明の窓付構造体の窓高さ値は、0.3cm以上であり、好ましくは0.3〜30cmであり、より好ましくは0.5〜30cmであり、更に好ましくは1〜30cmであり、更に好ましくは1〜20cmであり、更に好ましくは2〜20cmであり、更に好ましくは2〜15cmであり、更に好ましくは2〜10cmであり、更に好ましくは2〜7cmであり、更に好ましくは2〜5cmである。
前記空間値は、1より大きく、好ましくは1.0001以上であり、より好ましくは1.01以上であり、更に好ましくは1.1以上であり、更に好ましくは1.5以上であり、更に好ましくは2以上であり、更に好ましくは2〜100であり、更に好ましくは2〜50以上であり、更に好ましくは2〜30であり、更に好ましくは2〜10であり、更に好ましくは2〜5である。
本発明の窓付構造体ブロックは、窓付構造体が構成できれば、制限はないが、窓付構造体部材を使用した板状物、格子状物、棒状物、丸太状物、柱状物、パイプ状物、扁平袋、成形品(射出成形品、プレス成型品、真空成形品、圧空成形品等)、異形押し出し品、貼り付け品、積層体等が一例として挙げられる。貼り合わせ品は合成ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等の接着剤やSIS系等の感圧接着剤等の接着剤で貼り合わせたものが一例として挙げられる。
また、前記積層体は、窓付構造体部材から構成される格子状物の少なくとも片面に透明や不透明のフィルムやシートを貼り合わせた積層体や前記板状物の少なくとも片面に透明や不透明のフィルムやシートを貼り合わせた積層体が一例として挙げられる。
本発明の扁平袋とは軟質樹脂製で、内部に空気等の気体を満たし、扁平の袋状の構造体である。扁平エアーマット等が一例として挙げられる。形状としては、板状物が一例として挙げられる。本発明の扁平袋は、任意の場所にシールを設けてもよい。該シールにより、本発明の扁平袋は厚みを薄く又は高さを低くく保ちながら、構造体としてしっかり自立できる効果がある。本発明の扁平袋は、気体封入タイプと気体注入タイプがある。
本発明の気体封入タイプの扁平袋は、空気等の気体が既に封入されている扁平袋であり、
複数の密閉した空気室等の気体室を有する板状の袋が一例として挙げられる。前記空気室の形状、サイズ等は制限はなく、円形状、三角形状、四角形状等が一例として挙げられる。
本発明の気体注入タイプの扁平袋は、使用する前に空気等の気体を注入するタイプである。気体注入口や必要に応じて気体排出口を有し、気体を注入することにより、構造体としての機能がでる。本発明の気体注入タイプの扁平袋は、気体を収納する空気室等の気体室を、一個以上有し、複数の気体室が長手方向に平行に設けられている扁平袋が一例として挙げられる。前記気体室の形状、サイズは、気体注入口から気体が注入でき、注入後構造体としての機能があれば、前記気体封入タイプの扁平袋と同様に制限はない。
さらに複数を繋いで用いる各扁平袋の端部に排気口と注入口に連なる連結管を用いてもよい。
本発明の扁平袋は、熱可塑性樹脂を押出しインフレーション成形法によって直接得られるシームレス扁平袋タイプと、長尺のフィルムを2枚重ねて、その長手方向の両端縁をヒートシール法などで接合して得られるシーム扁平袋(接合部がある扁平袋)タイプとがある。
本発明の扁平袋を形成する樹脂は、熱可塑性樹脂であれば制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質塩化ビニール、ポリエステルなどの軟質樹脂、ナイロンやエチレン−ビニルアルコール等のガスバリア性のある合成樹脂等が一例として挙げられる。
前記合成樹脂のフィルムでヒートシール性がない場合は、接着性ポリエチレン等の接着性ポリオレフィン、ポリエチレンと接着性ポリオレフィンとの混合物等のヒートシール可能な樹脂を前記フィルムに積層した積層フィルムを使用することが好ましい。
前記ガスバリア性のある合成樹脂のガスバリア性は、フィルムとして、酸素透過度が60cc/(m・24hr)(23℃、RH95%)以下であり、窒素透過度が150cc/(m・24hr)(23℃、RH95%)以下である。
前記合成樹脂のフィルムの厚さは50μm以上が好ましく、ヒートシール可能な樹脂フィルムの厚さは10〜200μmが好ましく、積層フィルムの厚さは50μm以上が好ましい。
本発明の扁平袋の厚さは任意であるが、強度などを考慮して少なくとも50μm以上が適合する。また、本発明の扁平袋の仕様は、半永久使用とするかシーズン毎の使い捨て方式にするかによって適宜定めるものとする。
前記シームレス扁平袋タイプは、扁平袋の袋壁は一種類で構成される。シーム扁平袋タイプは二種類の袋壁とすることが可能で、接合部の耳部ができる。このようにシーム扁平袋タイプは、栽培容器や支持台に前記耳部を利用してペグなどを用いて係止可能で、扁平袋を固定するなどの目的に利用できる。また、上側の袋壁と下側の袋壁とで異なるフィルムあるいはシートを使用することができる。前記上側の袋壁を透明シートに、前記下側の袋壁を白色系や鏡面金属層を有するシートとする構造が一例として挙げられる。
前記扁平袋の横断面方向の幅の寸法は、扁平袋の畳み幅(折り径)でいえば、大凡100〜600mm程度が好ましいが、栽培容器等の大きさ、あるいは高設栽培法などの選択や設計によって、適宜任意に、サイズを決めればよい。
扁平袋の単位長さは任意であり、長い方の例では栽培ハウスの長辺程度の長さ、あるいは前記長さを往復で繰り返して、前記栽培容器の長辺程度の長さの数倍の長さでもよい。また、単位長さの短い方の例では、数十cm程度の長さサイズの扁平袋の複数個を直列状に並べて使用してもよい。
本発明の窓付構造体及び窓付構造体ブロックは、窓付構造体ブロックや窓付構造体部材の任意のところを留め具で連結し、窓付構造体及び窓付構造体ブロックとしてもよい。
本発明の留め具は部材と部材等を一時的又は永久的に固定できれば制限はないが、粘着テープ、接着テープ、粘着剤、接着剤、蝶番、ボルト・ナット、ネジ、釘、ひも等が一例として挙げられる。
本発明の窓付構造体の一部を通媒体等で構成してもよい。即ち、窓付構造体部材として
他の部材(通媒体、パイプ、培地等)を使用してよい。
尚、本発明の窓付構造体ブロックと該他の部材からなる窓付構造体部材を留め具等で留めて一体化してもよい。
本発明の窓付構造体は、培地と成長した茎先の葉との間の任意の領域にあるように、少なくとも、イチゴの株が充分に成長した後には、培地と果柄及び果実との間の任意の領域にあるように、培地上に設置される。
本発明の窓は、前記局所温度調節装置の窓付構造体の上内面の下に存在する環境共生空間と外部との流通を可能にする出入り口である。前記出入り口である窓を通して前記クラウンからの成長物を外部へ成長させ、通媒体により温度調節した前記環境共生空間の気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記出入り口である窓から外部へ流出させることができる。
本発明の窓のサイズ、形状等に制限はないが、本発明の窓の形状としては、前記窓付構造体の上面に、複数の窓が間隔を置いて、独立して存在する独立系や一つの窓が少なくとも一方向に延びた、連続した空間として存在する連続系等がある。
本発明の窓の立体形状としては、該窓が存在する窓付構造体の上面に対して、平面状でもよいし、煙突のように該窓付構造体の面より突き出ている形状、すり鉢のように窓付構造体内に構築する環境共生空間に向かって落ち込んでいる形状(窓付構造体の厚みの範囲内でのテーパー形状)、逆すり鉢のように窓付構造体内に構築する環境共生空間から外部へ盛り上がってくる形状(窓付構造体の厚みの範囲内での逆テーパー形状)、これらの組み合わせの形状等が一例として挙げられる。本発明の窓の平面形状としては、円形状、三角形状、四角形状、六角形状等が一例として挙げられる。
本発明の窓付構造体の窓の面積は、制限はなく、所望により適宜決めればよいが、好ましくは1〜100000cmであり、より好ましくは1〜50000cmであり、更に好ましくは1〜10000cmであり、更に好ましくは1〜1000cmであり、より好ましくは1〜100cmであり、更に好ましくは1〜81cmであり、更に好ましくは1〜64cmであり、より好ましくは1〜49cmであり、更に好ましくは 4〜36cmであり、更に好ましくは 4〜25cmである。
本発明の窓付構造体ブロックの窓は、窓付構造体を構成するパーツであるので、窓付構造体を構成することを前提として、前記窓付構造体の窓に準ずる。
本発明の窓付構造体ブロックの窓は、分割できるので、分割後の該窓の面積は、該分割
の程度に従って、分割前の構築された窓付構造体の窓から割り当てればよい。
本発明の局所温度調節装置の上に切り欠き部及びくり抜き部から選ばれた一種を有する保護シートを設けてもよい。即ち前記局所温度調節装置上に保護シートを設けてもよい。 イチゴの花柄、花、果柄及び果実は、前記局所温度調節装置の上、好ましくは保護シートの上にある。
本発明の窓付構造体部材を構成する素材は、窓付構造体を構成できれば制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(PET等)、ポリアミド、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリカーボネート等の合成樹脂、合成ゴム(エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルニトリルブタジェンゴム、エチレンプロピレンジェンゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム等)、天然ゴム等のゴム、前記ゴムを発泡させた発泡ゴム、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡フェノール樹脂等の合成樹脂発泡体(高発泡、中発泡、低発泡合成樹脂等)、木(特に防水処理した木、撥水処理した木等)、プラスチック段ボール、紙(特に非吸水性紙、含油紙等)、段ボール(特に非吸水性段ボール、含油段ボール等)等が一例として挙げられる。前記段ボールとしては、板段ボール、巻段ボール、防水段ボール、撥水段ボール、耐水段ボール、遮水段ボール等が一例として挙げられる。場合によってはライナー、中芯も使用できる。前記積層体としてはポリプロピレン製不織布/低発泡ポリエチレン、ポリエチレンフィルム/紙/ポリエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム/木/ポリエチレンフィルム、ポリエチレン塗膜/木製板/ポリエチレン塗膜、ポリエチレン吹きつけ膜/木/ポリエチレン吹きつけ膜、塗膜/防湿処理段ボール/塗膜等、が一例として挙げられる。
本発明の窓付構造体、窓付構造体部材、通媒体等の局所温度調節装置の光に関する事項は、所望により、適宜選択して使用すればよい。前記光に関する事項としては、透明性、非透明性、遮光性、非遮光性、赤青黒等の彩度、明度、波長等が一例として挙げられる。
本発明の窓付構造体部材、窓付構造体ブロックや窓付構造体の製造方法に制限はない。射出成形法、プレス成型法、真空成形法、圧空成型法、くり抜き法、切り取り法、切断法や接着工法等が一例として挙げられる。射出成形法は大量生産に適している。
本発明の窓付構造体部材の剛軟度は、150mm以上であり、より好ましくは200mm以上であり、更に好ましくは300mm以上であり、更に好ましくは500mm以上である。
本発明の窓付構造体部材の剛軟度は、本発明の窓付構造体から直接採取した部材の剛軟度とするが、窓付構造体から直接採取せず、窓付構造体を構成している窓付構造体部材と同類の部材をもって、その部材の剛軟度を本発明の窓付構造体部材の剛軟度としてもよい。
「同類の部材」とは、少なくとも素材と厚み等をほぼ同等とする部材である。
本発明の剛軟度とは、剛性(ハリ、コシ)又は柔軟性を示し、JIS L 1096A法(45°カンチレバー法)に準ずる。即ち、一端が45°(度)の斜面をもつ表面の滑らかな水平台の上に試料の一辺をスケール基線に合わせて置く。次に、適当な方法によって試料を斜面の方向に緩やかに滑らせて、試料の一端の中央点が斜面と接したときに他端の位置をスケールによって読む。剛軟度は試料が移動した長さ(mm)で示され、それぞれ試料5個を測り、平均値を出す。ただし、水平台には、試料が移動方向に対して5mm以上残っていることとする。
本発明の窓付構造体部材の厚みは、窓付構造体を構成できれば制限はないが、好ましくは0.01〜20mmであり、より好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.5〜5mmであり、更に好ましくは0.5〜3mmである。
本発明の窓付構造体部材の少なくとも一つの側の最外面を構成する素材の熱伝導率は、好ましくは0.01〜2.0W/(m・K)であり、より好ましくは0.01〜1.0W
/(m・K)であり、更に好ましくは0.02〜1.0W/(m・K)であり、更に好ましくは0.02〜0.7W/(m・K)であり、更に好ましくは0.02〜0.5W/(m・K)であり、更に好ましくは0.02〜0.3W/(m・K)であり、更に好ましくは0.02〜0.2W/(m・K)である。本発明の窓付構造体部材の熱伝導率として、該窓付構成体部材を構成する素材又は同種の素材の熱伝導率を採用してもよい。熱伝導率が2.0W/(m・K)を超える素材の、少なくともその片側に熱伝導率が2.0W/(m・K)以下の素材を設ければ本発明の窓付構造体部材を構成する素材に使用できる。例えば、熱伝導率が2.0W/(m・K)を超える素材であるアルミニウムの板に熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)の素材である低発泡のポリプロピレン板や低発泡ポリエチレン板を張り合わせた素材が一例として挙げられる。
本発明の窓付補助具は、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する補助具であり、前記局所温度調節装置を可変窓付局所温度調節装置に変える補助具である。イチゴの成長に合わせて、窓の面積の異なる窓付補助具を前記窓付構造体上に設置し、前記局所温度調節装置の窓の面積を変えることにより可変窓の機能を局所温度調節装置に与える。本発明の窓付補助具において、複数個の窓付補助具を、前記窓付構造体の上に設置してよい。複数個の窓の面積の異なる窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置することは有用である。本発明の窓付補助具を前記窓付構造体、局所温度調節装置、栽培容器等の任意の場所に留め具等で留めてもよい。
本発明の窓付補助具の形状やサイズは、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有し、前記窓付構造体上に設置できれば制限はない。円形状の窓を有する窓付補助具や複数の窓を有し、窓を含め2個以上に分割できる長方形状の窓付補助具等が一例として挙げられる。
本発明の窓付補助具を構成する部材は、前記窓が構築でき、前記窓付構造体上に設置できれば制限はないが、前記窓付構造体部材等が一例として挙げられる。
本発明の窓付補助具の窓の面積は、前記窓付構造体の窓の面積より小さければ制限はないが、好ましくは0.9〜63cmであり、より好ましくは1〜49cmであり、更に好ましくは 4〜36cmであり、更に好ましくは 4〜25cmであり、更に好ましくは 4〜16cmである。
本発明の窓付補助具の窓は分割できるが、分割後の該窓の面積は、該分割の程度に従って、分割前の窓付補助具の窓から割り当てればよい。
本発明の媒体は、液体及び気体の熱媒体、並びに電気等である。
本発明の媒体としての熱媒体は、液体や気体等である。また、液体と気体の混合物であっても媒体として使用できればよい。
本発明の熱媒体としての液体は、液体状態にあるものであれば制限はないが、温水や冷水等の水、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等又はそれらの一種を含む液体状態にあるもの等が一例として挙げられる。
本発明の熱媒体としての気体は、気体状態にあるもので、イチゴの栽培に支障なければ、制限はないが、冷風、温風等の空気、活性種清浄した気体、活性種の少なくとも一種を含む気体、炭酸ガス等又はそれらの一種を含む気体等が一例として挙げられる。
また、本発明の熱媒体としての気体に、除湿した気体、液体や固体の蒸気等を混合させた気体も含める。
前記除湿した気体の湿度は、好ましくは0.1〜90%であり、より好ましくは0.1〜80%であり、更に好ましくは0.1〜70%であり、更に好ましくは0.1〜60%であり、更に好ましくは0.1〜50%である。
また、前記湿度を有する気体は、除湿操作に拘わらず、除湿した気体として扱う。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムで使用する媒体供給システムは、通媒体、送媒体、枝管、送媒装置等を備えている。その展開として、下記の各項目及び下記の各項目から適宜選択した組み合わせが一例として挙げられる。
1)本発明の媒体としては、熱媒体、電気等が一例として挙げられる、
2)本発明の熱媒体としては、液体や気体等が一例として挙げられる、
3)本発明の液体としては、水等が一例として挙げられる、
4)本発明の気体としては、空気、炭酸ガスや各種混合気体等の気体等が一例として挙げられる、
5)本発明の通媒体としては、通媒管、電気ヒーター等が一例として挙げられる、
6)本発明の通媒管としては、通液管、通気管等が一例として挙げられる、
7)本発明の通液管としては、単管、二重管ヒートパイプ、三重管ヒートパイプ等が一例として挙げられる、
8)本発明の通気管としては、孔無し通気管、孔を有する通気管等が一例として挙げられる、
9)本発明の孔を有する通気管は、1個以上複数の孔を有する通気管等が一例として挙げられる
等である。
また、本発明の孔を有する通気管は、少なくとも1個の孔が少なくとも1個のクラウンと互いに一定の関係がある。
本発明の通媒管と他の管との連結は枝管を介して行うことが好ましい。
また、本発明の通媒管、送媒管、枝管等の管は、媒体が移動できればよく、管、ホース、チューブ、ピロー、ダクト等が一例として挙げられる。
本発明の通媒体が通媒管である場合、通媒管一本でもよいが、他の管と連結しても使用でき、
1)通媒管、2)送媒管−枝管−通媒管、3)送媒管−枝管−通媒管−枝管−集媒管、4)送媒管−枝管−複数の通媒管−枝管−集媒管、5)複数の送媒管−枝管−複数の通媒管−枝管−複数の集媒管、6)断熱処理された送媒管−複数の通媒管−集媒管、7)断熱処理された送媒管−枝管−複数の通媒管−枝管−集媒管、8)窓付構造体の中にある部分以外が断熱処理されている通媒管等が使用例の一例として挙げられる。前記通媒管が単管の場合、前記送媒管と組み合わせることによりN方向の温度勾配をなくす又は減少する効果が得られる。本発明の通媒管は、局所温度調節装置の機能に支障がない限り断熱処理をしてよい。前記集媒管に集められた熱媒体は、前記媒体供給装置へ戻され、循環使用してもよいし、循環使用せず、排水してもよい。所望により適宜選択すればよい。熱媒体を循環して使用することは、省エネ、経済性から有用である。
本発明の送媒管は、媒体供給装置から通媒管へ熱媒体を送る機能を有する。
本発明の通媒管は、熱媒体により窓付構造体内の温度調節をする機能を有する。
本発明の集媒管は、通媒管からの熱媒体を集める機能を有する。
本発明の枝管は、送媒管、通媒管、集媒管等の管と管とを繋ぐ機能を有する。
本発明の通媒管は、自己の機能と送媒管と集媒管の機能を有してもよいし、他の管の少なくとも一種と連結して使用することは有用である。
少なくとも前記通媒管の一部は培地の表面より上に存在する。即ち、1)培地の上方に接近して、2)培地に接して、3)培地に前記通媒管の一部が埋められて等との状態から選ばれた一種の状態で設置される。
また、前記送媒管、前記通媒管、前記集媒管は、イチゴの栽培に支障がなければ任意の位置又は領域に設置できる。
本発明の送媒管、通媒管、 集媒管は、1)熱媒体が液体である場合、送媒管は送液管、通媒管は通液管、集媒管は集液管と称し、2)熱媒体が水である場合、送媒管は送水管、通媒管は通水管、 集媒管は集水管と称し、3)熱媒体が気体である場合、送媒管は送気管、通媒管は通気管、 集媒管は集気管と称する。
本発明におけるヒートパイプは、部分二重管ヒートパイプ、二重管ヒートパイプ、三重管ヒートパイプ等が一例として挙げられる。前記ヒートパイプしては、市販のヒートパイプや公知のヒートパイプが使用できる。
本発明の部分二重管ヒートパイプは、熱媒体が循環する金属製管の外側に密閉した金属製外管を所定の間隔で取り付け、この内部に減圧状態又は真空状態で作動液を封入したものである。前記部分二重管ヒートパイプは、ボイラー等の媒体供給装置に接続され、温度調節された熱媒体が循環するようになっている。
本発明の二重管式ヒートパイプは、外管と内管(熱源パイプ)の二重構造で、外管と内管の間は真空にされた後に、作動液が密閉されている。内管に熱媒体を通し、外管中の作動液が蒸発と凝縮を繰り返し、均一な温度を保って、加温、冷却、消毒(高温殺菌)が可能なパイプである。
本発明の最外管が孔を有する管である三重管式ヒートパイプは、前記二重管式ヒートパイプの外側に複数の孔のついた中空管を設けたものである。
前記ヒートパイプの最外管、外管、内管の何れかを構成する素材は、強度が保て、ヒートパイプの作動等の役割ができれば制限はないが、ステンレス、銅、鉄、アルミニウム等の金属や合成樹脂等が好ましい一例として挙げられる。
本発明における作動液は、二重管ヒートパイプや三重管ヒートパイプ等のヒートパイプが作動すれば制限はないが、エタノール、メタノール等のアルコール類、水銀、ナトリウム、カリウム等の液体金属、水等が一例として挙げられる。前記作動液としては、市販の作動液や公知の作動液が使用できる。
本発明の送媒管、通媒管、集媒管、枝管は、媒体を送り、各管の使命を果たすことができれば、サイズ、形状、配置等に制限はなく、本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷システム、イチゴ栽培システムがそれぞれの機能を発揮できればよい。畝、栽培容器、支持台等を考慮して、それぞれのサイズ、形状、配置等を適宜選択して決めることが好ましい。本発明の通媒体である電気ヒーターの場合も、電気を送る手段として電線類があるが、電線類を収納する管類も該管類と同様である。
本発明の送媒管、通媒管、集媒管、枝管が伸縮性や可撓性を有してもよく、適宜選択して使用できる。
本発明の送媒管、通媒管、集媒管等の各管を結合するジョイント(継手)である枝管は、T形、異形T形、I形、異形I形、伸縮形、多岐形(多枝形)、異形等の形状の管が一例として挙げられる。サイズ、形状、配置等は適宜選択して使用できる。
本発明の通媒管の膜厚は、媒体を通すことができれば制限はないが、好ましくは0.05〜10mmであり、より好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.15〜10mmであり、更に好ましくは0.15〜8mmであり、更に好ましくは0.15〜5mmであり、更に好ましくは0.2〜5mmである。
本発明の通媒管、送媒管、集媒管、枝管の材料、材質は制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等のポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、フェノール樹脂等の合成樹脂やステンレス、銅、鉄、アルミニウム等の金属が一例として挙げられる。また、硬質、軟質等は適宜選択して使用すればよい。また、透明、半透明、不透明、無色、有色等の材質から適宜選択できる。
一例としては、前記通媒管をポリエチレンや塩化ビニル等の軟質フィルム製の管又は筒状物で構成し、送媒管や枝管を通媒管より硬質の管、例えば塩化ビニル等の樹脂製管やアルミニウム等の金属製管で構成する等、軟質製と硬質製の組み合わせが挙げられる。
本発明の通媒管、送媒管、枝管の内径は制限はないが、通媒管の内径は送媒管の内径より小さい方が好ましい。 送媒管である送水管の内径が、44mm、枝管の内径が30mm、通媒管である通水管の内径が13mm等の組み合わせや、送媒管である送気管の内径が、44mm、枝管の内径が30mm、通媒管である通気管の内径が13mm等の組み合わせが一例として挙げられる。
本発明の送媒管は、1個以上の高設栽培容器を用いた高設栽培(含水耕栽培、フィルム栽培等)の場合、各高設栽培容器に沿っているように設けてもよいし、また、前記送媒管は、直接的または枝管(接続管)を介して、隣の高設栽培ベッドや、さらにその隣の高設栽培容器にも沿うように、シリーズに、あるいはパラレルに延びていてもよい。すなわち、本発明の短日局所夜冷処理システムやイチゴ栽培システムでは、1つの媒体供給装置および1本の送媒管で、複数の高設栽培容器に温度調節した媒体を供給できる。
本発明の送媒管(一例として送気管)は、硬質の管、例えば、塩化ビニル製などの樹脂製あるいはアルミニウム製などの金属製の管又は可撓性を有する蛇腹状の管等を用いることもできる。
また、土耕栽培の場合、本発明の送媒管は、各畝に沿っているように設けてもよいし、また、前記送媒管は、直接的または枝管(接続管)を介して、隣の畝や、さらにその隣の畝にも沿うように、シリーズに、あるいはパラレルに延びていてもよい。
本発明の送媒管(一例として送気管)には、所定のピッチで複数の枝管が接続される。
的確な圧力の媒体を通媒管へ送る方法は制限はないが、枝管との接続部分に、適当な減圧機構、例えば、オリフィス、シャッター、ノズル、バブル等から選ばれた少なくとも一種を取り付けることにより、適当な圧力の媒体(一例として適当な圧力に減圧した気体)を送媒管から枝管および通媒管(一例として通気管)に供給する方法等が一例として挙げられる。この場合、送媒管の内圧は、通媒管の内圧に比べて高く設定できる。送媒管のN方向の差圧は、小さい方が送媒管の圧力調節は容易であり、複数の送媒管から安定した量の媒体(一例として気体)を各通媒管に供給し、各苗のクラウン(根元)に温度調節した気体を供給できる。
本発明の枝管は、塩化ビニル製などの樹脂製あるいはアルミニウム製などの金属製の管等又は可撓性を有する蛇腹状の管等も用いることができる。
枝管は、支持台(一例として高さ1.0〜1.2m程)の脚部分に沿って配置された送気管と、通気管とを、断続的に接続するための管であり、枝管の長さは、高設栽培装置等の高さにより選択される。0.5〜1.5m程度が一例として挙げられる。また、枝管の内径は、通媒管(一例として通気管)の内径よりも大きいことが好ましい。枝管は、低圧、低流速でも十分な量の媒体(一例として気体)を供給できる程度の断面積を確保することが望ましい。
複数の枝管において通媒管と送媒管とを接続する際に、圧力調節、流量調節をすれば、通媒管に供給される媒体(一例として気体)の量を所望の値に調節することができる。
本発明の通媒体の一種である電気ヒーターは、 クラウンを局所的に直接加温し、イチゴの伸長に必要な所定の温度範囲に維持することができる。クラウンの直接加温に電気ヒーターを使用すると、温度制御が容易であり、設置も簡単である。また、エネルギー源として商用電源を使用することが可能であり、利便性に優れている。
本発明の電気ヒーターとしては、電熱線、面状発熱体等が一例として挙げられる。
前記面状発熱体とは、面状に形成された発熱体のことをいう。
前記電熱線としては、具体的には、ニクロム線、カンタル線、鉄クロム線等があげられる。
前記面状発熱体としては、具体的には、カーボン面状発熱体、シリコンゴムヒーター、ポリエステルヒーター、ポリイミドヒーター、チタン酸バリウム等を使用したPTC面状発熱体等があげられる。 前記電気ヒーターとしては、市販の電気ヒーターや公知の電気ヒーターが使用できる。
本発明の電気ヒーターに対する前記管類は電線類である。該電線類を別途管類の中に収納してもよい。
本発明に係るイチゴ栽培システムに使用されるイチゴ栽培装置において、前記電気ヒーターに自己温度制御型の発熱体を使用してもよい。
本発明の自己温度制御型の発熱体とは、自己温度制御機能を有する面状発熱体をいう。
前記自己温度制御型の発熱体としては、温度が高くなると電気抵抗値が上昇する特性を有するPTC面状発熱体等が周知である。
本発明の媒体供給装置は、温度調節と温度調節した媒体を送り出す装置であり、温度調節ができ、クラウン及びその周縁部の温度を制御するために、温度調節した液体、気体、又は、電圧及び/又は電流を制御した電気等の媒体を通媒体に送る装置であれば制限はない。
媒体が液体の場合は液体供給装置、媒体が気体の場合は気体供給装置、媒体が電気の場合は 電気供給装置であり、具体的には、
1)加温機−加温槽−ポンプから構成される液体供給装置、
2)温泉水を使用した液体供給装置、
3)ヒートポンプから構成される液体供給装置、
4)冷却機−冷却槽−ポンプから構成される液体供給装置、
5)井戸水及び/又は湧き水を使用した液体供給装置、
6)送風装置、
7)活性種供給装置、
8)活性種清浄装置を含む気体供給装置、
9)活性種供給装置及び活性種清浄装置を含む気体供給装置
等が一例として挙げられる。前記媒体供給装置としては、市販の媒体供給装置や公知の媒体供給装置が使用できる。
前記送風装置や気体供給装置は、温度調節された空気等の気体を供給できれば制限はないが、
1)空気通路−制御弁−ブロワー−ヒーター−ダクト(吹き出し口)から構成される気体供給装置、
2)コンプレッサー−エアドライヤー−吸着式除湿器−冷凍機−冷風供給路−流量制御弁−ダクト(吹き出し口)から構成される気体供給装置、
3)空気通路−制御弁−ブロワー−熱交換器−ダクト(吹き出し口)から構成される気体供給装置、
4)スポットクーラー−ダクト(吹き出し口)から構成される気体供給装置、
5)活性種供給装置と温度調節機能付き送風機から構成される気体供給装置、
6)活性種清浄装置と温度調節機能付き送風機から構成される気体供給装置、
7)気体供給用のファンと、供給する気体のコンディションを制御するための空調ユニットとを含む気体供給装置。空調ユニットの典型的なものとしては、気体を冷却するための冷却ユニットが一例として挙げられる、
8)電解水、ストリーマ放電、酸化チタンや酸化タングステン等の光触媒から選ばれた少なくとも一種を必須構成員とした熱媒体装置を含む気体供給装置、
9)ヒートポンプから構成される気体供給装置
等が一例として挙げられる。
一例として、冷媒循環システムと、コンプレッサーと、エバボレータと、コンデンサーとを備えている冷却ユニットは、冷媒と空気との間で、熱交換を行い、冷風を生成する。また、前記送風装置が吐出ダクトを備えている場合、吐出ダクトを直接にまたは接続管である枝管を介して、送気管の端部と接続することにより、送風装置から送気管に、冷却ユニットにより冷却された空気(冷風)を供給できる。また、前記送風装置は、移動用のキャスターを備えていることが好ましい。例えば、ハウスで栽培されるイチゴの種類や栽培時期により、そのイチゴの育成に適した気体(温風、冷風、炭酸ガスリッチの気体等)を発生する装置に交換できる。
前記移動可能な送風装置としては、実開1993−526468(スポットクーラー)や特開平10−281496(可搬式空調装置)等が一例として挙げられる。冷風を供給する公知のスポットクーラーや市販のスポットクーラーも使用できる。
本発明の局所温度調節装置は、地中熱を利用した温度調節設備や温度調節システムと組み合わせ温度調節することもできる。即ち、地熱ヒートポンプを利用した、冷房用、暖房用液体供給装置や冷房用、暖房用送風装置等も使用できる。地中熱を利用するにあたり、組み合わせる設備やシステム等に制限はなく、市販の設備、システム等や公知の設備、技術、システムが使用でき、特開20006−226627等が一例として挙げられる。
前記地中熱は安定した温度が得られる。一例としては、掘削により地中にヒートポンプの熱交換部分を設け、ヒートポンプにて、年間を通して17℃の地中熱により安定した温度の水や空気等の媒体が得られる。これと本発明の局所温度調節装置を組み合わせれば低コストで安定した温度調節ができる。
本発明の地中熱を利用して温度調節するシステムの一例として、
1)水冷ヒートポンプ式空調機と、空調機に使用する熱媒体を地中熱にて温度調節する地中熱交換器とを備え、この空調機と地中熱交換器を配管で直結して循環させ、地中熱交換器で温度調節した熱媒体を空調機に流して空調し、水冷ヒートポンプ式空調機を設け、熱媒体を分流させて局所温度調節装置を温度調節する、または空調ゾーン毎に水冷ヒートポンプ式空調機を個別に設け、熱媒体を分流させて複数の局所温度調節装置を個別に温度調節するシステム、
2)地中熱交換器で温度調節した熱媒体を、水槽を介して、空調機に流して空調し、局所温度調節装置を空調するシステム、
3)地盤面下に設置された貯留水槽の貯留水槽側壁から地中に向かって地下帯水層(以下では浅帯水層とする)と平行に層内を横方向にボ一リングして掘削孔を設け、熱媒体集水筒に接するように熱媒体分水筒と採熱管を掘削孔に挿入し、熱媒体供給管から貯留水槽内の熱媒体を熱媒体循環ポンプを用いて熱媒体分水筒方向に送り込み、反転させて採熱管に導き、さらに熱媒体集水筒に送る時に浅帯水層の地下水との間で熱移動が起こり、熱媒体で地下水熱を採取しまたはその熱媒体を冷却して熱媒体集水筒に送り、さらに熱媒体排水管から熱媒体送水管を通って地熱蓄熱水槽に貯留する。
さらに地熱蓄熱水槽に貯留された熱媒体を、熱利用ポンプを使って局所温度調節装置へ供給して熱源として利用し、利用した熱媒体を貯留水槽へ送るシステム
等が挙げられる。
本発明の局所温度調節装置に供給される空気等の気体が、前記活性種を含有する気体及び/又は前記活性種清浄により清浄化された気体である場合、該気体を局所温度調節装置の環境共生空間に供給し、イチゴ等の植物の病害を減少又は撲滅することは有用である。更に局所温度調節装置からハウス内に流出した気体を活性種清浄装置に取り込み、該気体を清浄化し、再び媒体供給装置から局所温度調節装置へ清浄化された気体を供給し、ハウス内の空間と局所温度調節装置内の環境共生空間との間に気体を循環する気体循環システムを取れば、より効果的である。
前記活性種処理に関係する装置としては、イオン発生装置(正イオンクラスタ−及び/又は負イオンクラスタ−発生装置等)、水クタスター発生装置、イオン供給装置(正イオンクラスタ−及び/又は負イオンクラスタ−供給装置等)、水クラスター供給装置、電解水を用いた空気調和装置、電解水を用いた空気清浄装置、電解水ミスト供給装置、前記光触媒使用のストリーマ放電機能付空気清浄装置、可視光応答型酸化タングステン光触媒を用いエアコンやそれらの機能の少なくとも一種を使用した装置等が一例として挙げられる。それら装置を有する媒体供給装置を本発明の局所温度調節装置に適用したり、本発明の局所温度調節装置の環境共生空間とミニハウス内空間及び/又はハウス内空間との間に気体を循環する気体循環システムを本発明の局所短日夜冷システムやイチゴ栽培システムに適用することは有用である。
前記活性種処理に関係する装置として、正イオン及び負イオンの発生装置としては、特開2002−95731号公報が一例として挙げられる。水クラスターを用いた空気調和機としては、特開20008−275310号公報が一例として挙げられる。アパタイト/酸化チタンを用いた空気清浄機としては、特開2008−12059号公報が一例として挙げられる。可視光応答型酸化タングステン光触媒を用いたエアコンとしては、特開2009−119437号公報が一例として挙げられる。電解水発生装置としては、特開2008−23473号公報が一例として挙げられる。電解ミスト発生装置を有する空気清浄機としては、特開2009−213739号公報が一例として挙げられる。
前記活性種供給装置を組み入れた媒体供給装置の一種である、正イオン及び負イオンを有する気体を供給する媒体供給装置(発生装置、空気調和機、空気清浄機等を含む)は、放電を利用して正イオン及び負イオンを発生させ、正イオン及び負イオンを有する気体を供給する。一般的に、正イオンクラスタ−及び負イオンクラスタ−として供給する。
正イオンおよび負イオンの生成方法の一例としては、セラミックの誘電体を放電電極と誘電電極で挟み込み、該放電電極一誘電電極間に高電圧を印加することによって、放電電極近傍でコロナ放電が起こり、これにより空気中の水分子や酸素分子を電離または解離して正負両イオンを生成する。
これらラジカルやイオン等を含んだ微細な水粒子の利用、及び、ラジカルやイオン等を含んだ微細な水粒子として空気中に放出させる空気調和機等は前記イオン供給装置として使用できる。
このようにして生成した正イオンおよび負イオンは、それぞれH(HO)m(mは任意の自然数)、O ((HO)n(nは任意の自然数)を主体とするイオンである。
これら H(HO)m、O ((HO)nは環境共生空間内、ミニハウス内、ハウス内等に浮遊する菌の表面に付着し、化学反応を起こし、活性種であるHおよび/または・OH(OHラジカル)を生成する。Hおよび・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらの作用により、前記真菌、細菌、ウイルス又は微生物等を取り囲んで除去することができるため、カビの発生を抑制することができる。前記負イオンは、大腸菌若しくは枯草菌等の細菌、又はカビ内部の生理障害を引き起こすため、うどんこ病等の病害の発生を抑制することができる。
また、本発明では、前記活性種処理気体が局所温度調節装置内の環境共生空間を経て、ミニハウス内やハウス内等の空間に流出するので、除菌、減菌、殺菌等に効力がある。
また、湿度調節や前記活性種処理気体付加と湿度調節との併用により、うどんこ病等の病害の発生をより効果的に抑制できる。
前記活性種供給装置を組み入れた媒体供給装置の一種である、水クラスターを有する気体を供給する媒体供給装置(発生装置、空気調和機、 空気清浄機等を含む)は、水を放電電極の放電によって酸化力の高いラジカルやイオン(Oラジカル、OHラジカル、Oイオン、OHイオン等)を含んだ微細な水粒子として空気中に放出させ、水クラスターを有する気体を供給する。
酸化力が高い水微粒子である水クラスターを局所温度調節装置内の環境共生空間に拡散させ、該空間に浮遊または該装置やクラウン等に付着しているアレルゲン、ウィルス等の不活化やカビ、細菌等の殺菌に対して高い性能が発揮され、また、高い安全性が確保される。
水クラスター発生装置の一例としては、ペルチェ素子を有し、該ペルチェ素子は通電すると、その両面に温度差が生じ、放電電極に結露を生じ,該電極に電圧を印加し、放電を起し、酸化力の高いラジカルやイオン等を含んだ微細な水粒子を空気中に放出させる。
前記活性種供給装置を組み入れた媒体供給装置の一種である、電解水ミストを有する気体を供給する媒体供給装置(発生装置、空気調和機、 空気清浄機等)は、水の電解により酸化力の高い活性種(次亜塩素酸(HC1O)や過酸化水素(H )等)を有する気体を供給する。
前記活性種清浄装置の一種である、電解水処理による清浄気体を供給する媒体供給装置(発生装置、空気調和機、 空気清浄機等)は、酸化力の高い活性種(次亜塩素酸(HC1O)等)を有する電解水と空気とを接触させて空気を除菌し、清浄気体を供給する。
電解ユニットの水中にある電極間に電圧を印加することにより、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成させる。
カソード電極(陰極)では、水の電気分解により水素イオン(OH−)の濃度が高められた電解水としてのアルカリイオン水が生成される。
アノード電極(陽極)では、水の電気分解により水素イオン(H)の濃度が高まることによって電解水としての強酸性水が生成されるとともに、水中の塩素イオン(Cl−)がいったん塩素ガスになった後、水と反応して塩化水素(HCl)と次亜塩素酸(HC1O)が生成され、抗菌成分である電解水としての次亜塩素酸(HC1O)が生成される。
次亜塩素酸(広義の活性酸素種)は、強力な酸化作用や漂白作用を有する。次亜塩素酸が溶解した水溶液、すなわち電解ユニットにより生成される電解水は、ウイルスや菌等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。
空気が次亜塩素酸と接触すると、これにより、空気中に浮遊するウイルス等が不活化されるとともに、当該空気に含まれる臭気物質が次亜塩素酸と反応して分解され、或いはイオン化して溶解する。従って、空気の除菌及び脱臭がなされ、清浄化された空気が排出される。
前記活性種清浄装置の一種である、光触媒処理による清浄気体を供給する媒体供給装置(発生装置、空気調和機、 空気清浄機等)は、光触媒とストリーマ放電により生成する、強い酸化分解力を備えた活性種と空気とを接触させて空気を除菌し、清浄気体を供給する。
ストリーマ放電が行われることにより、活性種(被処理空気中に含まれる臭気物質や有害物質等の被処理成分に作用する因子)として高速電子、イオン、オゾン、ヒドロキシラジカル等のラジカルや、その他励起分子(励起酸素分子、励起窒素分子、励起水分子等)などが生成される。
即ち、ストリーマ放電は、放電ユニット等のユニットから電子を放出し、空気中の窒素、酸素や水素などの成分と合体することで、励起窒素分子、酸素ラジカル(酸化ラジカル)、水酸ラジカルなどの強い酸化分解力を備えた活性種に変化する。
これらの活性種のはたらきにより、花粉や菌類、ニオイ分子などを分解、除去し、弱毒性インフルエンザウイルスやノロウイルスといったウィルスなどを分解、死滅、あるいは不活化する効果がある。
前記活性種清浄装置を組み入れた媒体供給装置の一種である、前記可視光応答型酸化タングステン光触媒を用いたエアコンとしては、表面に可視光応答型酸化タングステン光触媒を具備する塗料を塗布したフィンと、可視光を点灯する点灯装置とを備えたエアコンが一例として挙げられる。
可視光を該フィンの表面に点灯することにより光触媒が励起され、そのフィンを通過する空気の脱臭や汚れ物質の分解ができる。通常のエアコンのフィンの表面に可視光応答型
酸化タングステン光触媒を具備する塗料を塗布し、可視光を点灯する点灯装置を備えるだけで、空気清浄用のエアコンができる。
本発明の媒体供給装置の除湿部等に使用される除湿手段は、制限はないが、
1)蒸発器と再熱器とを用いて除湿手段を構成することにより、蒸発器に接触した空気が冷却され、また、前記空気中の水分が蒸発器に結露することによって除湿される。次いで、冷却及び除湿された空気を再熱器に接触させることにより、前記空気を加熱することができるため、室温を低下させることなく除湿することができる、
2)冷房手段の蒸発器と、加熱器とを用いて除湿手段を構成することにより、蒸発器に接触した空気が冷却され、また、前記空気中の水分が蒸発器に結露することによって除湿される。次いで、冷却及び除湿された空気を加熱器によって加熱するため、室温を低下させることなく除湿することができる、
3)除湿剤を用いて除湿手段を構成することにより、除湿剤を坦持した除湿ロータを備え、該除湿ロータを回転させて、回転する除湿ロータに対し、除湿すべき空気を通過させて、水分を除湿剤に吸着させるため、室温を低下させることなく除湿することができる。
更に、吸湿した除湿剤を再生すべく、除湿剤を加熱する。このとき、除湿剤及び除湿ロータの温度が上昇するため、除湿ロータに通されて除湿された空気の温度があがるため、低温時の除湿には好適である
等が一例として挙げられる。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムは、さらに、前記クラウン及びその周縁部の温度を測定する温度センサーと、前記温度センサーの検出する温度に基づいて、前記クラウンの温度が、イチゴの葉や茎の伸長や花芽分化を起こすような、所望の温度範囲となるように、媒体の温度調節、電流電圧の調節や通媒体への供給を行う媒体供給装置を備えた構成が好ましい。前記温度センサーによりクラウン周辺の温度を測定する。そして、前記媒体供給装置により、前記クラウン及びその周縁部の温度がイチゴの伸長や花芽分化の促進等の所望の温度範囲となるように通媒体の温度制御や前記局所温度調節装置内の空間のイオン作用を伴う温度制御を行うことができる。
また、ミニハウス内及び/又はハウス内で 本発明の局所温度調節装置を使用する場合、該局所温度調節装置内の環境共生空間以外のミニハウス内及び/又はハウス内の空間を別途装置により温度制御やイオン作用を伴う温度調節を行ってもよい。ミニハウス内に局所温度調節装置を収納したものとして、〔図14〕(a)、〔図14〕(b)、〔図17〕、〔図18〕(a)の各システムの装置が、ハウス内に局所温度調節装置を収納したものとして、〔図18〕(b)の各システムの装置が一例として挙げられる。〔図18〕(a)のミニハウスをハウスとしてもよい。
また、上記システムは温度センサーのほかに、湿度センサー等の各種センサーにより所望項目を検出し、媒体供給装置等と連動させ、所望項目が所定値になるよう調節を行うシステムとしてもよい。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷システム、イチゴ栽培システムにおいて、各種センサーが使用できる。温度センサー、湿度センサー等が一例として挙げられる。温度センサー、湿度センサー等の各種センサーにより所望項目を検出し、媒体供給装置等と連動させ、所望項目が所定値になるよう調節を行うシステムは有用である。 本発明において、各種センサーは市販の各種センサーや公知の各種センサーが使用できる。
本発明の温度センサーは、熱電対やサーミスタ等を使用することができる。温度センサーは、必ずしも、それぞれのクラウン付近に設置する必要はなく、所定の間隔をおいてイチゴの株間やクラウン周縁部に設置すればよい。媒体供給装置の制御方法は、通常のオン・オフ制御、PI制御、PID制御等を使用することができる。本発明における温度センサーとしては、市販の温度センサーや公知の温度センサーや公知の温度制御方法も使用できる。
具体例として、
局所温度調節装置内の環境共生空間を所定の温度又は所定の温度範囲に温度調節することができるように、適宜所望の場所の温度を温度センサー等により媒体供給装置にフィードバックし、随時、熱媒体を温度調節することが好ましい。 熱媒体に井戸水や温泉水を使用する場合は、別源の水等を混合して、所望の温度又は温度範囲に、井戸水や温泉水の温度を調節して、熱媒体とて使用してもよい。この場合は、温度センサー等によりフィードバックした値によって、混合する水の量を調節することにより所望の温度又は温度範囲に熱媒体の温度を調節する方法が一例として挙げられる。
コンピューター等と各装置を連動させることも有用である。前記温度センサー等は、局所温度調節装置の各窓に設置する必要はなく、局所温度調節装置内の環境共生空間、クラウン及びその周縁部の温度が所定の温度範囲で制御できれば、温度センサーと温度センサーの間隔を長くして設けてもよい。場合によっては、複数の株又は苗を植えた栽培容器/支持台からなる栽培装置一個に、一個の温度センサーの設置でもよい。
土耕栽培においても、前記と同様であり、局所温度調節装置内の環境共生空間、クラウン及びその周縁部の温度を所定の温度又は所定の温度範囲で調節してもよい。
これらにより所望の場所や領域の温度が所望の温度又は温度範囲に調節できる。
前記熱媒体に井戸水を使用した場合、井戸水をポンプにて、送水管を経て通水管に送り、通水管、集水管を経て温度調節槽(冷却槽等)に戻してもよいし、循環使用せず、排水してもよい。前記温泉水を使用した場合も同様、循環しても、循環しなくてもよい。
本発明の「短日局所夜冷処理装置」は、局所温度調節装置を使用してイチゴの短日局所夜冷処理をする装置であり、局所温度調節装置を必須要件として、それに短日局所夜冷処理に必要なものを加えた装置である。イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理装置やイチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置を少なくとも基本要素として有する短日局所夜冷処理装置が一例として挙げられる
本発明の「イチゴ栽培装置」は、局所温度調節装置を使用してイチゴの栽培をする装置であり、局所温度調節装置を必須要件として、それにイチゴの栽培に必要なものを加えた装置である。発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収
容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる
脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置やイチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを少なくとも基本要素として有するイチゴ栽培装置が一例として挙げられる。
本発明のイチゴ栽培装置は、少なくとも局所温度調節装置を使用したイチゴの栽培装置である。土耕栽培、高設栽培等への適用が一例として挙げられる。
本発明の高設栽培装置は、少なくとも支持台に支えられた、培地を有する栽培容器と局所温度調節装置を備えたイチゴの栽培装置である。前記高設栽培装置の高さは、作業者の好みに応じて設定される。
本発明の高設栽培の場合、栽培容器が支持台又はストッパー付キャスターを有する支持台上に設置された高設栽培装置を使用することが好ましい。
本発明の土耕栽培の場合、土壌を栽培容器相当の土台として畝等を設置すればよい。
本発明の栽培容器は、本発明の局所温度調節装置と培地が収容でき、イチゴが栽培できれば、その素材等も含めて制限はない。
本発明の栽培容器を構成する素材は、木、FRP、発泡プラスチック、発泡ゴム等の断熱材等が一例として挙げられる。
本発明の土耕栽培の栽培容器相当の土台を構成する素材は、畑土、鹿沼土等の土壌又は腐葉土や黒土等を混合した土壌等が一例として挙げられる。土壌が培地を兼ねてもよい。
本発明の培地は、イチゴが栽培できれば制限はないが、畑土、土壌、ロックウール、籾殻、炭、軽石、赤玉土、腐葉土、ピートモス、ヤシガラ、スギ・ヒノキ樹皮粉砕繊維、鹿沼土、たい肥、モンモリロナイト(ベントナイト)、吸水性ポリマー、根と実質的に一体化し得るフィルム等及びこれらの少なくとも一種を有する培地等が一例として挙げられる。
前記培地において、水はけのよい培地としては、
(1)水硬性セメントやその硬化物または石灰系土壌添加物を有するものにピートモス等を混合したもの、(2)廃パルプ炭化物と溶性りん肥料を有するもの、
(3)ピートモスとベントナイト粉を混合したもの、(4)ピートモスにベントナイトをコーティングしたもの等が一例として挙げられる。
本発明の培地は、イチゴの苗や株を固定したり、必要な水分や養分を溜め、それらをイチゴの苗や株に補給する役割等がある。
本発明の吸水性ポリマーとしては、架橋構造を有し、かつ自重に対するイオン交換水の吸水倍率が3倍以上の樹脂であれば特に限定されるものではない。また、表面を架橋したものでもよい。従来公知の吸水性ポリマーや市販のものも用いることもできる。
吸水性ポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩
架橋体、ポリオキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリ
N−ビニルカルボン酸アミド系架橋体、ポリビニルアルコール系架橋体、ポリ(メタ)ア
クリルアミド架橋体等が一例として挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。
本発明の「根と実質的に一体化し得るフィルム」とは、根と実質的に一体化し得るフィルムであれば制限はないが、このようなフィルム材料としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、セロファン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、エチルセルロース、ポリエステル等の親水性材料が使用可能である。
上記フィルムの厚さも特に制限されないが、通常は、300μm以下程度、更には200〜5μm程度、特に100 〜20μm程度であることが好ましい。
必要に応じて、上記フィルムは他の材料と複合化(例えば、ラミネート化)してもよ
い。「他の材料」と複合化する場合、このような「他の材料」としては、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリビニル
アルコール、セルロース等からなる不織布および連通孔を有するスポンジ等が挙げられる
。該複合化の手法としては、例えば、貼り合わせ、二重容器等が挙げられる。
本発明の培地の表面を農業用フィルム状物で覆ってもよい。一枚でもよいし、複数枚で覆ってもよい。本発明の農業用フィルム状物は、培地の表面を覆うことができれば制限はないが、黒マルチ、透明マルチ、反射マルチ、白マルチ、白黒ダブルマルチ、シルバーマルチ、黒ビニール、ポリエチレン製農ポリや農業用シート等が一例として挙げられる。
前記黒マルチ、白マルチ等のマルチフィルムとは、植物の生長を助けるため、防寒・乾燥防止などを植物の根元や幹などに施す目的のために使用されるフィルムを言う。このようなマルチフィルムを用いた場合には、水分の有効利用性が高まるというメリットを得ることができる。また、反射マルチやシルバーマルチを高設栽培装置の下や土耕栽培の培地や土壌の上に設置すると、果実の色合いに効果がある。
また、フィルム栽培方法では、養液からフィルム中に移動した水が、フィルムに密着した植物の根によって直接吸収される以外に、土壌側のフィルム表面から水蒸気として蒸発する傾向がある。このように蒸発する水蒸気を大気中に出来る限り逃がさないようにするために、培地表面(土壌表面等)をマルチフィルムで覆うことができる。マルチフィルムで覆うことにより、土壌側のマルチフィルム面に水蒸気を凝結させ、水として利用することができる。
本発明の保護シートは、イチゴの果実が培地などの土壌関連物と直接接触しないように分離し、ソフトな接触状態にする機能を果たし、果実への圧力を緩和し、果実の変形などを避けて品質向上や収率の向上に寄与する。保護シートを本発明の窓付構造体の上に設け、保護シートの上にイチゴの果実等を受け止め、保護することは有用である。
特に、結露の発生しやすい時期には、前記窓付構造体に不織布などのソフトな構造の保護シートを敷設することによって、保護シートの繊維の凹凸等によりイチゴの果実等を浮かせ、保護シートの組織中に水分を吸収させて、表面に水滴などの水分凝集がないようにできると共に、さらにソフトな接触状態が得られ、イチゴの果実の品質や着色均一性の向上など、さらなる向上効果が得られる。本発明の保護シートは切り欠き部、くり抜き部又はその双方が設けてあってもよい。
本発明の保護シートの剛軟度は、150mm未満であり、好ましくは120mm以下であり、より好ましくは100mm以下である。
本発明の保護シートは、果実が保護できれば制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド(ナイロン等)、ポリアクリルニトリル等のプラスチックやレーヨンなどの再生繊維、綿、ポリウレタン等を原料とし、不織布、織布、フィルム、シート、繊維集合体、発泡体、多孔質フィルム、黒色マルチ、白色シート、反射フィルム、 防汚・殺菌フィルム、防汚・殺菌シート類等及びそれらの少なくとも一種を含む積層体等が一例として挙げられる。
本発明の積層体としては、不織布/フィルム、不織布/多孔質フィルム、不織布/フィルム/不織布、不織布/鏡面金属層付フィルム、不織布/PET/アルミ箔/PP、 酸化チタン入り不織布/PE、酸化チタン塗布付不織布/PE等の積層体等が一例として挙げられる。PETはポリエチレンテレフタレート、PEはポリエチレン、PPはポリプロピレンの略称である。本発明の保護シートの表面に凹凸があってもよい。また、本発明の保温シートを保護シートとして使用してもよい。
本発明の保護シートの色は制限はないが、黒色、白色、銀色等が一例として挙げられる。
果実を保護し、育成するために、果実と接する側は白色や銀色が好ましい。
前記防汚・殺菌シート類は光触媒機能を有する酸化物(酸化チタン又は酸化タングス テン銅等)を含むシート又はフィルム等が一例として挙げられる。
本発明の不織布としては、制限はないが、レーヨン、ポリアミド(ナイロン等)、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエチレン、ポリウレタン、キュプラ等の熱可塑性樹脂、綿、セルロース、合成パルプ、木材パルプ、非木材パルプ、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維等から形成された乾式不織布、湿式不織布、スパンボンド不織布、ニードルパンチタイプ不織布、スパンレース不織布、繊維接合タイプ不織布等が一例として挙げられる。芯鞘構造の複合繊維からなる不織布でもよい。不織布は起毛の(毛羽立てた)不織布が好ましい。また、伸縮性不織布や非伸縮性不織布も使用できる。
本発明の不織布単位面積当たりの質量が60〜150 g /m 程度のものが好ましい。また、本発明の編織布は織目や編目が透けない程度の厚さで、単位面積当たりの質量が80〜200g/m程度のものが好ましい。
前記多孔質フィルムとしては、制限はないが、ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂等と硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン等の無機フィラーとの混合シートを延伸により界面剥離させ微孔を設けた多孔質フィルム等で、適宜選択することができる。
本発明の短日局所夜冷却処理システムやイチゴ栽培システムにおいて、本発明の活性種処理気体を環境共生空間に流出させる方法は、雑菌を除菌する等による病害の抑制や高品質のイチゴの取得に効果がある。更に、青色系光の発光ダイオード等による光照射を併用することで、一層の効果が得られる。
ここで、「雑菌」とは、栽培対象であるイチゴに病害をもたらす菌を意味する。また、
「除菌」とは、雑菌に積極的に働きかけて、その雑菌の活動を抑制あるいは停止させることを意味する。
本発明の短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムにおいて、環境共生空間に活性種処理気体の供給の適用は、適用するか否か、時期、時間、断続供給、連続供給等の諸条件を検討して、状況に合わせて適宜決める。
本発明の活性種処理気体を使用した方法は、局所温度調節装置の環境共生空間を主体として適用されるが、イチゴ栽培のミニハウス及び/又はハウス内の任意の場所に活性種処理装置を配置して、ミニハウス及び/又はハウス内に活性種処理気体を流出させてもよい。
即ち、苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成、収穫、ランナー又は種による苗の採取の各工程が実施される局所温度調節装置を使用した栽培装置又はミニハウス及び/又はハウス内において、該局所温度調節装置内に当該栽培工程中の一定の期間、前記活性種処理気体を断続的に又は継続的に放出し、該局所温度調節装置内の環境共生空間、該環境共生空間内の培地表面(土壌表面等)及び該装置内の病害菌を除菌する等によりイチゴの生育障害を低減したり、イチゴ病害の駆除・防除を行う。
ここで、正イオンおよび負イオン(イオンクラスター等)を使用する場合、本発明の局所温度調節装置の環境共生空間内へ供給する正イオンおよび負イオンの総量が、2000個/cm以上となるように正イオンおよび負イオンを放出することが好ましい。
本発明の短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムは、クラウン及びその周縁部の温度調節を主軸にしているが、また、クラウン及びその周縁部の環境調節が組み込まれた短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムでもある。
本発明の環境調節は、温度調節を必須要件として、更に、活性種処理気体の付加、湿度調節、青色系光の光照射から選ばれた少なくとも1種以上を加え、少なくとも環境共生空間に対して行うものである。
具体的には、(1)環境共生空間に、所望温度の活性種処理気体を流出させる、(2)環境共生空間に、所望温度の気体を流出させると共に、発光ダイオードによる青色系光の光照射を行う、(3)環境共生空間にある通水管に所望温度の水を供給すると共に、発光ダイオードによる青色系光の光照射を行う等が一例として挙げられる。
また、前記光照射は環境共生空間内で行ってもよいが、局所温度調節装置外から該窓を通して環境共生空間に行ってもよい。
植物は、根から吸収した水や無機物、気孔から吸収した空気中の二酸化炭素を原料とし、光をエネルギー源として、その葉の中に存在する葉緑素(クロロフィル)の働きにより、光合成反応を行って植物体を構成する有機物を合成し、生活・増殖する。一般に、この葉緑素は、波長450nm付近の青色光と波長660nm付近の赤色光に光吸収曲線のピークを持つ。したがって、波長450nm近傍に発光の中心波長を持つ青色系発光ダイオードと、波長660nm近傍に発光の中心波長を持つ赤色系発光ダイオードを使用し、及び/又は白色系発光ダイオードを使用し、効果的かつ簡便な植物栽培用光源として、イチゴ栽培等の植物栽培に使用することは有用なことである。
イチゴの病害は、1)葉の被害として、じゃのめ病、葉枯病、角斑細菌病、炭疽病、芽枯病、灰色かび病、疫病、輪斑病、萎凋細菌病、うどんこ病、苗立枯病、萎黄病、じくほこりかび病等が、2)果実の被害として、じゃのめ病、うどんこ病、芽枯病、角斑細菌病、萎凋細菌病、灰色かび病、果実腐敗病等が、3)芽部、葉柄基部の被害として、芽枯病、灰色かび病、菌核病、白絹病、芽枯細菌病等が、4)ランナーの被害として、炭疽病、輪斑病、じゃのめ病、先枯病等が、5)株全体の被害として、根腐病、根腐萎凋病、萎凋病、萎黄病、青枯病、疫病、炭疽病、こむらさきしめじ病、苗立枯病、イチゴウイルス病、すくみ病、ばら色かび病、萎凋細菌病等が一例として挙げられる。
これらの病気は、カビ等の真菌、細菌、ウイルス等により引き起こされる。
イチゴには一季成りと四季成りがあるが、一季成り品種のイチゴは日が短くなり寒くなることで、花芽が形成され(花芽分化)、これが果実となる。(短日性)。 また、温度が高くなると花芽の形成が無くなり、果実が形成されない。収穫量を増やすためには、花芽を形成させ続けさせて果実を取り続けなければならない。四季成り品種のイチゴは短日性はないが温度が高くなると花芽の形成が無くなり、果実が形成されない。ここで、花芽分化を行っている要所はクラウンである。 一季成り、四季成りに拘わらず、クラウンを的確に温度調節することがイチゴ栽培にとって重要である。
本来、一季成り性の品種は短日性であり、苗を花芽分化させるには、低温・短日・低窒素の3条件が満たされなければならない。花芽誘導技術として、一つの選択肢である短日夜冷処理がある。例えば、低窒素の苗を一定期間短日夜冷処理することにより、上記3条件が満たされて頂果房(1番果房)の花芽が誘導される。
前記短日夜冷処理は、1年の一時期でのみ花芽分化の条件が満たされる一季成り性の品種を促成栽培するための花芽分化誘導方法である。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、前記局所温度調節装置又は前記局所温度調節装置の機能を使用し短日夜冷処理を行う短日局所夜冷処理システムで、省エネ型の短日局所夜冷処理システムである。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、局所温度調節装置と媒体を使用し、クラウンの温度調節をすることを基本要件とするが、更に、媒体、熱媒体、液体、気体、電気等から選ばれた少なくとも一種と、活性種処理気体付加、青色系光の発光ダイオード等による光照射、短日局所夜冷処理から選ばれた少なくとも一種との組み合わせを、それに加えたものである。
本発明の短日局所夜冷処理システムの具体例として、
1)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用して、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行う短日局所夜冷処理システムであり、また、
2)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として液体を、前記通媒体として通液管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した液体を前記通液管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を、前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行う短日局所夜冷処理システムであり、また、
3)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として気体を、前記通媒体として通気管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を、前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行う短日局所夜冷処理システムであり、また、
4)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置を少なくとも基本要素として有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有し、媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記通気管の少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応しており、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から、前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて 引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で、前記クラウン及びその周縁部の調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行う短日局所夜冷処理システムであり、また、
5) 上記1)〜4)の何れかに記載の短日局所夜冷処理システムにおいて、前記環境共生空間の窓高さ値が0.3cm以上であり、前記環境共生空間の空間値が1より大きい局所温度調節装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、また、
6)上記1)〜5)の何れかに記載の短日局所夜冷処理システムにおいて、前記1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体を有し、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置した局所温度調節装置であり、窓のサイズの異なる前記窓付補助具をイチゴの成長にあわせて変えることにより可変窓の機能を有する短日局所夜冷処理システムであり、また、
7)上記1)〜6)の何れかに記載の短日局所夜冷処理システムにおいて、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行う短日局所夜冷処理システムであり、また、
8)上記1)〜7)の何れかに記載の短日局所夜冷処理システムにおいて、
発光ダイオードによる光照射、活性種処理(活性種付加、活性種清浄等)から選ばれた少なくとも一種を行う短日局所夜冷処理システムであり、また、
9)上記1)〜8)を土耕栽培に適用した短日局所夜冷処理システムであり、また、
10)上記1)〜9)の何れかに記載の局所温度調節装置において、1個以上複数の孔を有する通気管を使用し、該局所温度調節装置の環境共生空間内に、媒体供給装置から、温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種を、適宜、流出できる機能を有する短日局所夜冷処理システムであり、また、
11)上記1)〜10)の何れかに記載の短日局所夜冷処理システム及びその機能から選ばれた2種以上複数の組み合わせからなる短日局所夜冷処理システムである。
また、上記1)〜11)は本発明の課題を解決する手段でもある。
また、上記7)及び10)に記載の短日局所夜冷処理システムにおいて、前記活性種処理(活性種付加、活性種清浄等)から選ばれた少なくとも一種を行った気体を必須要件として、そのほかの媒体として、気体、液体、電気等から選ばれた少なくとも一種を組み合わせて使用することができる。通媒体としては必須要件である1個以上複数の孔を有する通気管に、孔無し通気管、通水管等の通液管、電気ヒーター等から選ばれた少なくとも一種を組み合わせることができる。
以上、本発明の短日局所夜冷処理システムは、前記クラウンからの成長物を、的確に前記窓付構造体の外部へ成長させ、前記クラウン及びその周縁部の温度調節を確実に行え
、カビ等の真菌、細菌、ウイルス又は微生物等の殺菌等により、うどんこ病等のイチゴの病害の発生を抑制又は撲滅することができ、クラウン及びその周縁部の環境調節をすることもでき、健全なクラウン及びイチゴの育成ができる短日局所夜冷処理システムでもある。
本発明の短日局所夜冷処理は、夜冷処理と短日処理を局所温度調節装置を使用して行うことである。即ち、短日夜冷処理を局所温度調節装置を使用して行うことである。
本発明の遮光シートによる遮光は、短日局所夜冷処理ができれば制限はないが、イチゴの苗又はイチゴの株が100%遮光されることが好ましい。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、暗所で低温で長時間の局所夜冷処理と明所で増加変温で短時間の短日処理を、交互に行い、花芽分化の促進を行う処理システムである。
局所夜冷処理の温度は、局所夜冷処理ができれば制限はないが、好ましくは10〜29℃であり、より好ましくは10〜15℃である。
局所夜冷処理の時間は、局所夜冷処理ができれば制限はないが、好ましくは12〜19時間であり、より好ましくは16〜19時間である。
短日処理の温度は、局所夜冷処理ができれば制限はないが、好ましくは12〜29℃であり、より好ましくは16〜25℃である。
短日処理の時間は、短日処理ができれば制限はないが、好ましくは8時間以下である。
短日処理の温度は、短日処理ができれば制限はないが、局所夜冷処理の温度より3℃以上高いことが好ましい。
局所夜冷処理の時間と短日処理の時間は、短日局所夜冷処理ができれば制限はないが、24時間を一サイクルとすることが好ましい。
局所夜冷処理の時間帯は、局所夜冷処理ができれば制限はないが、16:00〜翌8:00又は16:30〜翌8:30又は17:00〜翌9:00、17:30〜翌9:30等が一例として挙げられる。
短日処理の時間帯は、短日処理ができれば制限はないが、8:00〜16:00又は8:30〜16:30又は9:00〜17:00、9:30〜17:30等が一例として挙げられる。
明るい場所で行う短日処理の光照射は、太陽光、冷陰極蛍光灯、発光ダイオード等による光照射が一例として挙げられる。
イチゴの種類により条件が異なるので、それぞれの温度、時間、追肥の必要性や時期や量等の諸条件はイチゴの種類や地域により適宜条件を選択すればよい。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、連続花芽分化促進を可能にする早期定植・早期収穫技術であり、イチゴの一季成り品種の高設栽培の栽培容器に花芽未分化苗を定植し、短日処理と局所夜冷処理が同一装置により行える。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、前記局所温度調節装置と同様に、媒体や通媒体等の各種類から適宜選択した組み合わせにより展開があり、適宜選択して処理を行うことが好ましい。
本発明の短日局所夜冷処理システムは、イチゴの苗及びイチゴの株を対象にしており、
省エネ型多重収穫栽培の一種として、同一イチゴで、間隔を置いて、複数回の短日局所夜冷処理を行い、複数回のイチゴの果実の収穫を得ることができる。
本発明の短日局所夜冷処理システムの具体的な一例を挙げる。
1)通水管を使用した場合
前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴの苗が植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記媒体が水であり、前記通媒体が孔無し通水管であり、前記培地に前記イチゴの苗が複数本の列に分けて植えられ、少なくともクラウンの一部が培地の表面より空中に露出しており、前記通水管の少なくとも一部が培地の表面より上に出るように、支持台に支持された栽培容器に実質的に水平に、且つ、該通水管の少なくとも一部が前記窓付構造体内にあるように前記窓付構造体を間隔をおいて設置し、局所温度調節装置の間隔が15〜30cmの間隔で、複数個、培地上に設置できるようにする。
また、前記窓付構造体が独立系の窓の場合は、窓の間隔が15〜45cmの間隔で、複数個、培地上に設置できるようにする。
また、前記窓付構造体が連続系の窓の場合は、イチゴ苗の間隔が15〜45cmの間隔で、複数個、培地上に設置できるようにする。
また、前記媒体が水であり、前記通媒体が通水管であり、前記媒体供給装置から所望温度の水を前記通水管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度管理(温度調節)をする。
前記温度管理のもとで、
17:30〜翌9:30の夜冷処理時は、遮光率100%の遮光シートでイチゴの栽培容器と前記定植苗を遮光し、局所温度調節装置の外の平均温度が26℃であり、
局所温度調節装置内のクラウンの周縁部の地表から2cm高さの地点の平均温度が20℃であり、局所温度調節装置内の環境共生空間の温度と外部の温度の差は6℃である。
9:30〜17:30の 短日処理時は、前記遮光シートを前記フレームの端に寄せることにより、前記遮光シートを開け、光があたる開放状態とし、局所温度調節装置内のクラウンの周縁部の地表から2cm高さの地点の平均温度が24℃であり、夜冷処理時より4℃高い。このような遮光シートの開閉作業と温度管理を花芽分化が確認されるまで毎日繰り返す。
外気温が高い場合は、処理効果を高めるために、 昇温防止対策としてハウスの天井に遮光用のペイント剤を塗布したり及び/又は減光シートを設けたりして、40%程度遮光する等、ハウスに昇温防止対策を施すことが好ましい。
2)通気管を使用した場合、
前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴの苗が植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記媒体が空気であり、前記通媒体が1個以上複数の孔を有する通気管であり、少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個のクラウンに対応し、前記培地に前記イチゴの苗が複数の列に植えられ、クラウンが培地の表面より空中に露出しており、
前記孔を有する通気管が培地の表面より上に出るように、支持台に支持された栽培容器に実質的に水平に、且つ、該孔を有する通気管の少なくとも一部が前記窓付構造体内にあるように前記窓付構造体を間隔をおいて設置し、局所温度調節装置の間隔が15〜45cmの間隔で、複数個、培地上に設置できるようにする。
また、前記媒体供給装置であるスポットクーラーから所望温度の気体を前記孔を有する通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、前記孔から吹き出した前記気体が前記クラウンヘ直接向かうと共に、少なくとも前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度管理(温度調節)をする。
前記温度管理のもとで、
17:30〜翌9:30の夜冷処理時は、遮光率100%の遮光シートでイチゴの栽培容器と前記定植苗を遮光し、局所温度調節装置の外の平均温度が26℃であり、
局所温度調節装置内のクラウンの周縁部の地表から2cm高さの地点の平均温度が20℃であり、局所温度調節装置内の環境共生空間の温度と外部の温度の差は6℃である。
9:30〜17:30の 短日処理時は、前記遮光シートを前記フレームの端に寄せることにより、前記遮光シートを開け、光があたる開放状態とし、局所温度調節装置内のクラウンの周縁部の地表から2cm高さの地点の平均温度が24℃であり、夜冷処理時より4℃高い。このような遮光シートの開閉作業と温度管理を花芽分化が確認されるまで毎日繰り返す。
外気温が高い場合は、処理効果を高めるために、 昇温防止対策としてハウスの天井に遮光用のペイント剤を塗布したり及び/又は減光シートを設けたりして、40%程度遮光する等、ハウスに昇温防止対策を施すことが好ましい。
3)二重管式ヒートパイプを使用した場合、
前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴの苗が植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
前記媒体が水であり、前記通媒体が二重管式ヒートパイプであり、前記培地に前記イチゴの苗が複数本の列に分けて植えられ、少なくともクラウンの一部が培地の表面より空中に露出しており、前記二重管式ヒートパイプの少なくとも一部が培地の表面より上に出るように、支持台に支持された栽培容器に実質的に水平に、且つ、前記二重管式ヒートパイプの少なくとも一部が前記窓付構造体内にあるように前記窓付構造体を間隔をおいて設置し、局所温度調節装置の間隔が15〜45cmの間隔で、複数個、培地上に設置できるようにする。
また、前記媒体供給装置から温度調節した水を前記二重管式ヒートパイプの一端から他の一端に送り、前記二重管式ヒートパイプにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度管理(温度調節)をする。
前記温度管理のもとで、
17:30〜翌9:30の夜冷処理時は、遮光率100%の遮光シートでイチゴの栽培容器と前記定植苗を遮光し、局所温度調節装置の外の平均温度が26℃であり、
局所温度調節装置内のクラウンの周縁部の地表から2cm高さの地点の平均温度が20℃になるように温度管理をする。局所温度調節装置内の環境共生空間の温度と外部の温度の差は6℃である。
9:30〜17:30の 短日処理時は、前記遮光シートを前記フレームの端に寄せることにより、前記遮光シートを開け、光があたる開放状態とし、局所温度調節装置内のクラウンの周縁部の地表から2cm高さの地点の平均温度が24℃であり、夜冷処理時より4℃高い。このような遮光シートの開閉作業と温度管理を花芽分化が確認されるまで毎日繰り返す。
外気温が高い場合は、処理効果を高めるために、 昇温防止対策としてハウスの天井に遮光用のペイント剤を塗布したり及び/又は減光シートを設けたりして、40%程度遮光する等、ハウスに昇温防止対策を施すことが好ましい。
4)活性種処理気体を供給する場合、
上記1)〜3)の何れかにおいて、活性種処理の少なくとも一種を行った気体を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に供給し、イチゴの健全育生を図る。
5)青色系光等の発光ダイオードによる光照射を行う場合、
上記1)〜4)の何れかにおいて、青色系光等の適宜選択した波長又は波長幅の光を供給する発光ダイオードによる光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行い、イチゴの健全育生を図る。
本発明の短日局所夜冷処理システムにより、例えば、9月中下旬等の早期から収穫可能であり、定植期の早進化が可能で、未分化苗を直接定植するので、育苗の労力は省力化できる。
本発明の短日局所夜冷処理システムでは、ミニハウス内又はハウス内に本発明の短日局所夜冷処理装置を設置し、短日局所夜冷処理に続き、収穫への一連のイチゴ栽培を同じ装置で、同じミニハウス内又はハウス内で行うことが可能になり、従来に比べ、格段の軽労働化が図れる。
また、本システムは既存のイチゴハウスで簡単に使用することができる。これによりイチゴの早出し栽培が簡単に、確実に行える。
また、品種により条件が異なるので、処理温度、処理期間は品種や地域毎に検討することが好ましい。
本発明の遮光フードは、遮光シートとそれを支えるフレームからなり、イチゴを覆い、光を遮断し、日長を短くする(短日の)ための覆いである。
本発明の遮光フードを取り外し、イチゴの苗又は株に光があたる開放状態にするとき
遮光シートのみ取り外すか、フレームも一緒に外すか、遮光シートをフレームの端に寄せるかは適宜選択をすればよい。
本発明の遮光フードは、栽培容器及び/又は支持台に設置できるものが好ましい。
該遮光フードと、クラウンを冷却する前記局所温度調節装置を組み合わせ、短日局所夜冷処理し、イチゴ栽培を行うと、従来よりも早出し栽培ができ、市場ニーズに合うイチゴ収穫ができるとともに、長期にわたり、イチゴの収穫が得られる。
本発明の遮光フードを土耕栽培に使用する場合は、土壌に遮光フード支持台を設ければよい。
本発明の遮光フードに使用されるフレームは、遮光シートを支え、遮光シートがイチゴの株(苗)を覆うことができれば制限はないが、パイプ等の管類、棒状物等から構成されるフレーム等が一例として挙げられる。本発明のフレームは、レール等を有し、遮光シートがスムーズに開閉できたり、脱着できたりすることが好ましい。
本発明の遮光フードは、脱着可能に栽培容器及び/又は支持台に設置されることが好ましい。
本発明の遮光シートは、イチゴを覆う遮光性のカバーであり、フレーム上を、カーテンがカーテンレールー上を移動するように、折りながら、又は折り重ねて移動が可能である。移動することによりイチゴを暗黒(夜)から開放し、あかるい開放状態(昼)へすぐに変えることができる。逆に開放状態(昼)から暗黒(夜)へ変えることも容易にできる。
本発明の遮光シートは、上記柔軟性のシート状のもののほか、硬い板状体や硬い曲面状体等からなる形態のものもあり、
1)上記フレームに取り付ける、
2)上記フレームにレールを設け、該レール上を板状体等をスライドさせる、
3)カーテンレールのように該フレームのレールを使用し柔軟性シートを該レール上をスライドさせ、開閉させる、
4)フレームの天井部分に100%遮光性の遮光板を設置し、側面に電動巻き上げ式の遮光シートを配置し、開閉させる、
5)フレームの天井部分に100%遮光性の遮光板を設置し、側面に電動巻き上げ式の遮光シートを配置し、スポットクーラー等の媒体供給装置と遮光シートの開閉を連動させ、遮光シートの開閉とスポットクーラー等の媒体供給装置のオンオフを連動させる
等が一例として挙げられる。状況に合わせ、適宜選択して使用するのがよい。
本発明の遮光シートは、断熱性を有する遮光断熱シートを含み、短日局所夜冷処理ができれば制限はないが、下記にその一例を示す。
1.カーボンブラック入り合成樹脂シート、
2.ポリエステルフィルムと接着用のポリエチレンシートとアルミ箔と接着用のポリ エチレンシートと補強用の織布との積層体、
3.蒸着等によるアルミ等の金属層を有するポリエステルフィルムと接着用のポリエ チレンシート(接着層)と補強用の織布との積層体(金属層は接着層側にくる)、
4.ポリエステルシートと接着用のポリエチレンシートと遮光用のアルミ箔と接着用 のポリエチレンシートと補強用の織布との積層体、
5.ポリエステルシートと遮光用であり接着用のカーボンブラック入りポリエチレン シートと補強用の織布との積層体、
6.カーボンブラック入りポリエステルシートと接着用のポリエチレンシートと補強 用の織布との積層体、
7.遮光シートと断熱シートの積層体(前記遮光シートと前記断熱シートも使用でき る)、
8.ポリエステルシート/接着用のポリエチレンシート/アルミ箔/接着用のポリ エチレンシート/補強用の織布/接着用ポリエチレンシート/発泡ウレタンシー トとの構成からなる積層体、
9.ポリエステルシート/蒸着等によるアルミニウム等の金属層/接着用のポリエ チレンシート/補強用の織布/接着用ポリエチレンシート/発泡ウレタンシート との構成からなる積層体、
10.ポリエステルシート/接着用のポリエチレンシート/アルミ箔/接着用のポリ エチレンシート/補強用の織布/接着用ポリエチレンシート/発泡ポリエチレン シート/接着用のポリエチレンシート/高融点ポリエチレンシートとの構成から なる積層体
等が一例として挙げられる。
尚、本発明の遮光シートにおいて、遮光性をあげるために、前記シートや積層体の少なくとも一層にカーボンブラック入り層等を使用し、光を通さない形態にすることは有用であり、好ましい。例えば上記接着用のポリエチレンシートとしてのカーボンブラックを混入した接着用のポリエチレンシートを使用し積層体とする等である。本発明の遮光シートとしては光を通さない遮光シートや光を通さない遮光断熱シートが好ましい。
本発明の断熱シートは、断熱が出来れば制限はないが、下記にその一例を示す。
1.発泡ポリエチレンシート、発泡ポリプロピレンシート、発泡ポリスチレンシー ト、発泡ポリウレタンシート等の発泡シート、
2.織布と接着用ポリエチレンシートと上記発泡シートの一種との積層体、
3.上記発泡シートの一種と接着用のポリエチレンシートと補強用の織布と接着用 のポリエチレンシートと気密性を高めるための高融点ポリエチレンフィルムとの 積層体
等が一例として挙げられる。
本発明の遮光断熱シートは、遮光と断熱が出来れば制限はないが、前記遮光シートと前記断熱シートとの積層体等が一例として挙げられる。
本発明の遮光シートの一種である減光シートとして、遮光ネット等のパターン化された遮光層を有するフィルムやシートが挙げられる。ハウスの天井や側面に用い、外部からの光を弱めて、ハウス内の温度上昇を緩和する等の場合に使用するとよい。また、遮光層のパターンは、制限はないが、ストライプ状、格子状、斜め格子状、ドット状等が一例として挙げられる。
本発明の保温シートは、各種栽培容器(苗や株用)やイチゴ栽培装置等が保温できれば、制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン等)、ポリエステル等のプラスチックからなるプラスチックフィルム、それらプラスチックからなる不織布、編織布、カーボンブラック入りポリエチレンフィルム、黒色ポリエチレンフィルム、白色ポリエチレンフィルム、アルミニウム等の金属層付プラスチックフィルムやシート(反射フィルムを含む)、低発泡ポリエチレン等及びそれらの少なくとも一種を含む積層体等が一例として挙げられる。
前記保温シートの積層体として、不織布/ポリエチレンフィルム、不織布/ポリエチレンフィルム/発泡ウレタン、不織布/鏡面金属層を有するフィルム等が一例として挙げられる。また、本発明の保護シートを保温シートとして使用してもよい。
尚、冬季に保温の場合には、黒系色などの低明度色の保護シートを使用し、陽光などを吸収して加温性を上げる使い方もある。
本発明の局所温度調節装置と発光ダイオード、レーザーダイオードなどの半導体光源を組み合わせ、イチゴを栽培してもよい。前記局所温度調節装置によるクラウンの局所的温度制御と前記発光ダイオードによる特定波長の光照射の組み合わせは、イチゴに殺菌や防虫、日照不足解消等の好ましい効果を与えながら、好ましい育成をイチゴに与えることができる。前記半導体光源は局所温度調節装置内の環境共生空間内及び該環境共生空間外の任意の場所に設けることができる。前記半導体光源を局所温度調節装置内の環境共生空間内に設けた場合はクラウンの育成等を促進することができる。
前記半導体光源の波長としては、所望の波長又は所望範囲の波長を適宜選択して使用すればよい。
青色系光はうどんこ病の防止、青色系光と赤色系光は生育、白色系光は生育、黄色系光は防虫に対する効果が期待でき、本発明の局所温度調節装置と半導体光源との組み合わせにより、うどんこ病等の病害の発生の防止、日照不足の解消、防虫、花芽分化の促進等の効果をイチゴ栽培に適用でき、優秀なイチゴを多量に取得する短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムが提供できる。公知の発光ダイオード、レーザーダイオードなどの半導体光源が使用できる。
本発明の発光ダイオードの照明装置は、発光ダイオードを使用し、イチゴに光照射できるものであれば制限はないが、発光ダイオードを電線でつなげたもの、発光ダイオードを電線でつなげたものをチューブに収納したもの、外付け反射装置に発光ダイオードを組み込んだものが一例として挙げられる。
本発明の外付け反射装置に発光ダイオードを組み込んだ照明装置としては、発光ダイオードからでた光を反射装置の反射面に1回以上反射させ、大きい面積を照射できるようにして反射装置から外部に出すことにより、少数の発光ダイオードで、広範囲の面積を照射できる照明装置が一例として挙げられる。また、これにルーバーを使用して、反射装置から外部に出る光の方向を制御した照明装置も一例として挙げられる。
本発明の照明装置に使用する光は、制限はない。所望の波長や所望範囲の波長を適宜選択して使用すればよいが、青色系、赤色系、黄色系、白色系、紫外線系、赤外線系等の各種波長の光及びこれら二種以上の組み合わせが一例として挙げられる。
本発明において、発光ダイオードの照明装置及び発光ダイオードは、市販の照明装置及び発光ダイオード、公知の照明装置及び発光ダイオードが使用できる。
本発明の短日局所夜冷処理システムやイチゴ栽培システムにおいて、イチゴに光をあてる時期には、太陽光、冷陰極蛍光灯や発光ダイオード(赤色系、黄色系、青色系、白色系等)からの光の重複も含め、所望の波長や所望範囲の波長を適宜選択して使用すればよい。
本発明の外付け反射装置としては、発光ダイオードの光線を所定の方向に制御出来れば制限はないが反射傘、ルーバー等が一例として挙げられる。
本発明の外付け反射装置の反射面を構成する材料としては、反射面として使用できれば制限はないが、蒸着法やスパッタ法により、銀、アルミニウム等の金属をプラスチックフィルムや板等に薄膜として設けた積層体(前記反射フィルムも含む)やアルミニウム板や鋼板等の金属板や箔を研磨法や電解法により鏡面にしたもの、金属表面に鏡面をメッキしたもの、通気性フィルム等の微細孔を有するプラスチックフィルム、白色粒子を練り込んだフィルムやシートが一例として挙げられる。反射面を構成する材料がフィルムやシートの場合は、アルミニウム板や鋼板等の金属板に接着剤や粘着剤等を介して積層した積層体を該反射装置に使用する。反射装置に該フィルムやシートを接着剤や粘着剤等で貼り合わせてもよい。
本発明の反射傘やルーバーは、発光ダイオードの光を反射し、光の進行方向を制御出来れば制限はないが、反射フィルムとアルミニウム等の金属板との積層体や鏡面アルミ板等の金属板が一例として挙げられる。
本発明の反射フィルムは、光を反射すれば制限はないが、該フィルムの全反射率が、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上であり、更に好ましくは70%以上であり、更に好ましくは75%以上であり、更に好ましくは80%以上であり、更に好ましくは90%以上であり、更に好ましくは93%以上であり、更に好ましくは95%以上である。
本発明の反射フィルムの一例を挙げれば、
1.銀、アルミニウム等の金属をプラスチックフィルムや板等に蒸着法やスパッタ法 により薄膜として設けた積層体、
2.通気性フィルム等の微細孔を有するプラスチックフィルム、
3.白色粒子を練り込んだプラスチックフィルム、
4.上記1.、2.、3.のフィルムや積層体にポリエチレンフィルムやポリエステル フィルム等のプラスチックフィルムを積層した積層体(例えば、不織布/接着層 /プラスチックフィルム/接着層/鏡面金属層/プラスチックフィルム等の構成 からなる積層体等のシートの断面層中に鏡面金属層を有するシートが陽光などの 反射特性がよい)
等である。
前記外付け反射傘付発光ダイオード照明装置の駆動条件は、特に限定されないが、例えばGaN系半導体からなる発光素子を用いたLEDランプの場合、一個の発光素子を電圧3.0V〜3.2V、電流20mA〜30mAで駆動することが一例として挙げられる。必要な光束を得ながら、発熱を抑えて寿命を延ばすことができるからである。
前記外付け反射傘付発光ダイオード照明装置を、1)(昼間に)太陽電池が発電した電気を蓄えた蓄電池により(夜間に)駆動する、又は2)燃料電池に連結し駆動するとランニングコストの節約となり、また、商用交流電源を引くことが困難な圃場での利用に利便性がある。
また、太陽電池や燃料電池は照明装置の外に、ミニハウス及び/又はハウス及び/又は各種装置等に連動して使用することは有用である。
前記発光ダイオードは、赤色光を発光する赤色系発光ダイオード、青色光を発光する青色系発光ダイオード、、黄色光を発光する黄色系発光ダイオード、白色光を発光する白色系発光ダイオードが好ましい(特開平11−93146号公報、特開平11−340038号公報、特開2001−156336号公報、特開2003−101081号公報等)。
本発明の局所温度調節装置と前記発光ダイオードを組み合わせたものが、日照不足の補完をした育生栽培、殺菌剤や殺虫剤の使用を減らした減農薬栽培や無農薬栽培を行う上にも有用である。
本発明の発光ダイオード及び反射装置付発光ダイオードと培地との距離は、所望により適宜選択すればよいが、好ましくは30〜400cmであり、より好ましくは50〜300cmであり、更に好ましくは150cmである。
本発明の発光ダイオード及び反射装置付発光ダイオードの発光ダイオードにおける発光ダイオード列内間隔は、所望により適宜選択すればよいが、好ましくは3〜200cmであり、より好ましくは3〜100cmであり、更に好ましくは5〜50cmであり、更に好ましくは5〜20cmであり、更に好ましくは10cmである。
本発明の発光ダイオード及び反射装置付発光ダイオードの面積密度は、所望により適宜選択すればよいが、好ましくは40〜600個/100mであり、より好ましくは50〜500個/100mである。
本発明の青色系発光ダイオードの発光する青色光の波長は、好ましくは400〜500nmであり、より好ましくは450nmである。
本発明の赤色系発光ダイオードの発光する赤色光の波長は、好ましくは610〜710nmであり、より好ましくは660nmである。
本発明の黄色系発光ダイオードの発光する黄色光の波長は、好ましくは560〜580nmであり、より好ましくは570nmである。
本発明の白色系発光ダイオードの発光する白色光の波長は、好ましくは350〜750nmであり、より好ましくは380〜700nmである。
本発明の発光ダイオードは、発光が得られれば、制限はないが、GaN系、GaP系、GaAsP 系、GaPN系、GaAIAs 系、AllnGaP系などの半導体が一例として挙げられる。
本発明において、波長、照度、明るさ等の光に関する事項、発光ダイオードの間隔、面積密度、イチゴとの設置距離、設置場所等の設置に関する事項等の発光ダイオードに関する事項は、所望により適宜選択して使用すればよい。
本発明では、各種のシート、フィルム、プラスチック、板ガラス等の各種覆いから所望により適宜選択した覆いを、本発明の短日局所夜冷処理システムの覆いを用いた短日局所夜冷処理装置(図14(a)、(b)参照)、保温シート等の覆いで覆われたイチゴ栽培装置(図17参照)、シートカバー等の覆いを設置した土耕栽培装置(図18(a)参照)等の覆いを用いた装置に適用することにより、中小規模のミニハウスとして使用できる。
本発明のイチゴ栽培システムは、前記局所温度調節装置又は前記局所温度調節装置の機能を使用しイチゴの栽培を行うイチゴ栽培システムで、省エネ栽培システム、省エネ型多重収穫栽培システムである。また、土耕栽培や高設栽培への適用が一例として挙げられる。
本発明のイチゴ栽培システムは、前記局所温度調節装置と同様に、媒体や通媒体等の各種類から適宜選択した組み合わせにより、各種の展開がある。
具体的には、通媒管の場合、通気管のみ使用、通液管(通水管)のみ使用、通気管と通液管(通水管)との組み合わせ使用等が一例として挙げられる。
組み合わせ使用としては、前記局所温度調節装置内の環境共生空間において、活性種処理気体を、孔を有する通気管の孔から流出させ、主たる温度調節は、他の通液管(通水管)や孔無し通気管で行うことが一例として挙げられる。
前記イチゴの栽培において、前記局所温度調節装置の環境共生空間内以外のハウス内に前記活性種処理を行った所望温度の気体を供給してもよい。
本発明のイチゴ栽培システムにおいて、媒体及び通媒体から選択される各種を組み合わせることは好ましい。また、水や液肥等を供給するためには、供液管を設置することが好ましい。
本発明のイチゴ栽培システムにおける局所温度調節装置は、前記局所温度調節装置から選ばれた少なくとも一種である。又はそれらを基本装置とした装置も使用できる。
本発明のイチゴ栽培システムは、局所温度調節装置と媒体を使用し、クラウンの温度調節をすることを基本要件とするが、更に、媒体、熱媒体、液体、気体、電気等から選ばれた少なくとも一種と、活性種処理気体付加、青色系光の発光ダイオード等による光照射、短日局所夜冷処理から選ばれた少なくとも一種との組み合わせを、それに加えたものである。
本発明のイチゴ栽培システムの具体例として、
1)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり
、前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
2)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
3)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることにより、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をし、イチゴを栽培するイチゴ栽培システムであり、また、
4)ハウス内に、発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うイチゴ栽培システムであり、また、
5)ハウス内に、発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることにより、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うイチゴ栽培システムであり、また、
6)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、前記培地を収容した栽培容器が土壌であり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
7)イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを少なくとも基本要素として有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記培地を収容した栽培容器が土壌及び培地を収容した栽培容器から選ばれた一種であり、前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有し、
媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記通気管の少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応しており、前記媒体供給装置から、前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
8)前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、媒体が水であり、前記通媒体が通水管及び二重管式ヒートパイプから選ばれた一種の通媒管であり、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から所望温度の水を前記通水管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、
前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
9)前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、媒体が気体であり、前記通媒体が孔無し通気管であり、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から所望温度の気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、
前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
10)前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、
媒体が電気と空気であり、前記通媒体が電気ヒーターと1個以上複数の孔を有する通気管であり、前記媒体供給装置が通電制御装置及び温度調節された熱媒体を送り出す媒体供給装置であり、前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記電気ヒーター及び前記1個以上複数の孔を有する通気管が、前記環境共生空間内にあり、
外気温が高い時は、媒体供給装置から温度調節された冷風を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする、
外気温が低い時は、前記媒体供給装置である通電制御装置から電気が電気ヒーターに供給されて加温により前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすることにより、適宜、加温と冷風による前記クラウン及びその周縁部の温度調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
11)上記1)〜6)及び8)〜10)の何れかに記載のイチゴ栽培システムにおいて、該システムが少なくとも通媒体として1個以上複数の孔を有する通気管を有し、少なくとも媒体として空気等の気体を使用し、該局所温度調節装置の環境共生空間内に、少なくとも媒体供給装置から前記活性種処理気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の環境調節をするイチゴ栽培システムであり、また、
12)ハウス内に、前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、前記イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、前記媒体を供給する媒体供給装置と、更に、青色系発光ダイオードの照明装置及び供給活性種装置から選択した少なくとも一種とを使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、媒体が熱媒体であり、前記通媒体が通媒管であり、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、
前記媒体供給装置から調節した熱媒体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を5〜27℃に温度調節すると共に、適宜、前記青色系発光ダイオードの照明装置による前記イチゴへの青色光の照射及び前記活性種供給装置による前記イチゴへの前記活性種の少なくとも一種の供給から選択した少なくとも一種を行うイチゴ栽培システムであり、また、
13)ハウス内に、前記窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、前記イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、前記媒体を供給する媒体供給装置と、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、更に、青色系発光ダイオードの照明装置及び活性種供給装置から選択した少なくとも一種を使用したイチゴ栽培システムであり、
前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、
前記媒体が熱媒体であり、前記通媒体が通媒管であり、
前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記イチゴを前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した前記熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記通媒管により前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓から外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、
前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて前記局所温度調節装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、
前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、自然の採光状態で、前記局所温度調節装置を使用し、前記通媒管により前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓から外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、適宜、前記青色系発光ダイオードの照明装置による前記イチゴへの青色光の照射及び前記活性種供給装置による前記イチゴへのイオン(活性種処理気体)の供給から選択した少なくとも一種を行うイチゴ栽培システムであり、 また、
14)上記1)〜13)のイチゴ栽培システムの何れかにおいて、前記環境共生空間の窓高さ値が0.3cm以上であり、前記環境共生空間の空間値が1より大きい局所温度調節装置を使用したイチゴ栽培システムであり、また、
15)上記1)〜14)の何れかに記載の局所温度調節装置において、前記1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体を有し、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置した局所温度調節装置であり、窓のサイズの異なる前記窓付補助具をイチゴの成長にあわせて変えることにより可変窓の機能を有するイチゴ栽培システムであり、また、
16)上記1)〜15)の何れかに記載されたイチゴ栽培システムにおいて、
青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うイチゴ栽培システムであり、また、
17)上記1)〜16)の何れかに記載されたイチゴ栽培システムにおいて、
培地を収容した栽培容器が土壌とし、土耕栽培によるイチゴの栽培を行うイチゴ栽培システムであり、また、
18)上記1)〜17)の何れかに記載の局所温度調節装置において、1個以上複数の孔を有する通気管を使用し、該局所温度調節装置の環境共生空間内に、媒体供給装置から、温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種を、適宜、流出できる機能を有するイチゴ栽培システムであり、また、
19)上記1)〜18)の何れかに記載のイチゴ栽培システム及びその機能から選ばれた2種以上複数の組み合わせからなるイチゴ栽培システムである
等である。
また、上記1)〜19)は、本発明の課題を解決する手段でもある。
また、上記7)及び18)に記載のイチゴ栽培システムにおいて、前記活性種処理(活性種付加、活性種清浄等)から選ばれた少なくとも一種を行った気体を必須要件として、そのほかの媒体として、気体、液体、電気等から選ばれた少なくとも一種を組み合わせて使用することができる。通媒体としては必須要件である1個以上複数の孔を有する通気管に、孔無し通気管、通水管等の通液管、電気ヒーター等から選ばれた少なくとも一種を組み合わせることができる。
また、窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置した局所温度調節装置においては、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をエネルギー損失を最小限に抑えて行える。
一例として最上部の前記窓付補助具を最小の窓を有する窓付補助具とし、順次、大きい窓の前記窓付補助具を設置することにより、最上部が最小の窓であり、最下部が最大の窓であり、イチゴの成長に合わせ、最上部から前記窓付補助具を取り除くことにより、順次、窓の大きさを大きくし、前記クラウンからの成長物を、的確に前記窓付構造体の外部へ成長させ、エネルギー損失を最小限に抑えることが挙げられる。
また、発光ダイオードによる光照射、活性種処理(活性種付加、活性種清浄等)の少なくとも一種から選ばれた少なくとも一種を行う本発明のイチゴ栽培システムは、環境共生空間、クラウン及びその周縁部の環境調節を行うことができ、健全なクラウン及びイチゴの育成ができる。
また、本発明のイチゴ栽培システムは、カビ等の真菌、細菌、ウイルス又は微生物等の殺菌等により、うどんこ病等の病害の発生を抑制又は撲滅するイチゴ栽培システムである。
本発明の局所温度調節装置と、活性種処理気体及び青色系発光ダイオードによる光照射から選ばれた少なくとも1種と組み合わせた、短日局所夜冷処理システムやイチゴ栽培システムは、イチゴの健全な栽培に極めて有用である。
また、 図18に示すようにように、本発明のイチゴ栽培装置をハウス内で使用してイチゴ栽培を行う場合、ハウス内の温度は特に温度調節しなくてもよいが、寒冷地での栽培で、特に高温や低温がイチゴの生育範囲を超える場合は、ハウス内の温度をイチゴの生育範囲ぎりぎりで温度調節をすることも必要である。
本発明の局所温度調節装置を使用するイチゴの栽培システムは、従来のハウス全体を温度調節するイチゴ栽培システムより、遙かに消費エネルギーの削減ができる。
また、本発明の短日局所夜冷処理を含むイチゴ栽培システムは、短日夜冷処理やイチゴの株の植え替えやイチゴの株の生育を別々に行う従来のイチゴ栽培システムより手間と労力が格段に省ける。また、短日局所夜冷処理を行った後、冬にイチゴの果実を収穫する場合、イチゴの育生時に加温処理を主体とする温度調節を行い、イチゴの果実の収穫へ導く。夏から秋にイチゴの果実を収穫する場合、イチゴの育生時に冷風処理を主体とする温度調節を行い、イチゴの果実の収穫へ導びく。
本発明の局所温度調節装置と青色系発光ダイオードの照明装置を有するイチゴ栽培システムは、前記局所温度調節装置でクラウン及びその周縁部を5〜25℃に温度調節すると共に、
1)前記青色系発光ダイオードが、昼夜連続して、イチゴに青色光を照射するイチゴ栽培システム、
2)前記青色系発光ダイオードが、昼夜断続的に、イチゴに青色光を照射するイチゴ栽培システム、
3)前記青色系発光ダイオードを所定の間隔で設置しているイチゴ栽培システム、
4)前記青色系発光ダイオードを直線上に連結して、ハウスの上部に設置しているイチゴ栽培システム、
5)前記青色系発光ダイオードを所定の3〜100cmの間隔で設置しているイチゴ栽培システム、
6)前記青色系発光ダイオードを培地との間隔を50cm〜3mで設置しているイチゴ栽培システム、
7)前記青色系発光ダイオードを透明パイプに入れて連結しているイチゴ栽培システム、
8)前記青色系発光ダイオードのピーク波長が400〜500μmであるイチゴ栽培システム、
9)前記青色系発光ダイオードの点灯時間を特定するタイマーが設置され、所望の時間に青色系発光ダイオードを点灯するイチゴ栽培システム
等のイチゴ栽培システムが一例として挙げられる。
前記青色系発光ダイオードの照明装置及び前記活性種処理装置から選ばれた少なくとも一種と本発明の局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて、前記青色系発光ダイオード及び前記活性種処理装置から選ばれた少なくとも一種を稼働し、真菌、細菌又は微生物を除去する等により、環境共生空間、クラウン及びその周縁部の環境調節を行い、減農薬、無農薬のイチゴ栽培が可能になる。
以下、本発明の活性種処理気体の供給を行うイチゴの栽培方法を詳細に説明する。
本発明の活性種処理気体の供給を行うイチゴの栽培方法は、活性種処理気体の供給を有する局所温度調節装置を使用した、短日局所夜冷処理システム及びイチゴ栽培システムに適用でき、合わせイチゴ類全般に適用できる。
本発明の前記活性種処理から選ばれた少なくとも一種を行うイチゴの栽培方法においては、(1)苗の育成、(2)短日局所夜冷処理、(3)株の育成、(4)収穫、(6)ランナー又は種による苗(子株)の採取の各工程があり、(1)苗の育成から(3)株の育成までを栽培工程と称するが、(2)短日局所夜冷処理を実施するか否かは、状況により適宜選択する。前記活性種処理から選ばれた少なくとも一種を適用した短日局所夜冷処理方法は前記短日局所夜冷処理システムに適用できる。
本発明の前記活性種処理から選ばれた少なくとも一種を行うイチゴの栽培方法においては、上記栽培工程が実施される局所温度調節装置の環境共生空間のほかに、フード付き栽培装置、保温シートや保護シートで覆われた栽培装置等のミニハウス内の空間やハウス内の空間に、適宜選択して、前記活性種処理から選ばれた少なくとも一種を行った空気等の気体を放出し、前記環境共生空間内、前記ミニハウス内の空間内や前記ハウス内の空間内の雑菌を除菌、減菌することを特徴とする。
かかる前記活性種処理から選ばれた少なくとも一種を行うことにより、栽培対象であるイチゴ自体には悪影響を与えることなく、前記環境共生空間内、該環境共生空間内の装置の壁内面や培地表面(土壌表面等)、前記ミニハウス内の空間内や前記ハウス内の空間内の雑菌を除菌、減菌することができ、病害が抑制され、高品質のイチゴを栽培することができる。
栽培工程が実施される局所温度調節装置の環境共生空間内、栽培装置内、フード付き栽培装置、保温シートや保護シートで覆われた栽培装置等のミニハウス内やハウス内に、放出された前記活性種から選ばれた少なくとも一種を行った空気等の気体は、前記環境共生空間内、該環境共生空間内の培地表面、土壌表面、前記栽培装置内、前記ミニハウス内や前記ハウス内に浮遊する様々な雑菌に作用し、その活動を抑制あるいは停止させる。該雑菌としては、たとえば 生育障害の原因の1つである炭疽病、こむらさきしめじ病、苗立枯病、萎凋細菌病、萎黄病、青枯病、ウドンコ病等を起こす病原菌を挙げることができる。
前記活性種処理から選ばれた少なくとも一種の処理は局所温度調節装置内の環境共生空間で行われ、該局所温度調節装置の窓を通して、栽培装置、フード付き栽培装置、ミニハウス内、ハウス内等に流出される。苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のいずれか1つ以上を行う装置又は 施設の局所温度調節装置内の環境共生空間に前記活性種処理の少なくとも一種を行なうことにより、十分な病害抑制効果、イチゴの高品質化が認められるが、別に、該局所温度調節装置の窓を通す以外に、直接、各栽培装置、各フード付き栽培装置、ハウスにおいても前記活性種処理の少なくとも一種を行なうようにしてもよい。なお、苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のうちの一部または全部が同一の栽培装置で行われてもよい。
前記苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成、収穫、ランナー又は種による苗(子株)の採取の、各工程において、任意の工程の少なくとも一定期間に、活性種処理の少なくとも一種が行なわれることが好ましい。
前記全行程の全期間を行ってもよい。所望により適宜選択して行うことが好ましい。
具体的には、前記活性種処理の少なくとも一種の処理は、苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のいずれか1つの工程でのみ行なってもよい。一例として、短日局所夜冷処理においてのみ前記活性種から選ばれた少なくとも一種を放出するようにしてもよい。
あるいは、2つ以上の工程で前記活性種処理の少なくとも一種を行なってもよい。 あるいは、苗の育成及び株の育成において前記活性種から選ばれた少なくとも一種を放出するようにしてもよい。
短日局所夜冷処理が省略されている場合でも同様である。
前記活性種処理の少なくとも一種の処理を開始および停止するタイミングは、特に限定されるものではない。たとえば、苗の育成においてのみ前記活性種処理の少なくとも一種を行う場合、前記活性種処理の少なくとも一種を開始するタイミングは、苗を植えた栽培容器を、苗の育成室に移して苗の育成工程を開始する前であってもよく、およそ同時であってもよく、苗の育成工程を開始した後であってもよい。また、
前記活性種処理の少なくとも一種を停止するタイミングは、次工程のための施設に移す(次工程が同一施設で行なわれる場合は、苗の育成工程終了時の)前であってもよく、およそ同時であってもよく、後であってもよい。苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のいずれか1つの工程でのみ、前記活性種処理の少なくとも一種を行なう場合は、
限定された期間でも効果は見込まれるが、当該工程中のできるだけ長い期間にわたって前記活性種処理の少なくとも一種を行なうことが好ましく、該工程中の全期間であることが特に好ましい。
前記活性種から選ばれた少なくとも一種の放出が極端に短い場合、イチゴの品質が損なわれる虞がある。
短日局所夜冷処理または株の育成においてのみ、前記活性種処理の少なくとも一種を行う場合も、同様である。
また、前記活性種の少なくとも一種の処理が、苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のいずれか2つ以上の工程で行なわれる場合も、前記活性種から選ばれた少なくとも一種の放出を開始および停止するタイミングは、特に限定されるものではない。たとえば、苗の育成と株の育成とが同一施設で行なわれ、苗の育成から株の育成にかけて正イオンおよび負イオン等を放出する等の、前記活性種処理の少なくとも一種を開始するタイミングは、苗を植えた栽培容器を、苗の育成室に移して苗の育成工程を開始する前であってもよく、およそ同時であってもよく、苗の育成工程を開始した後であってもよい。また、前記活性種処理の少なくとも一種を抑止するタイミングは、株の育成工程の終了と同時でもよく、終了後であってもよい。
また、株の育成工程の終了前に前記活性種から選ばれた少なくとも一種の放出を止めてもよい。前記活性種処理の少なくとも一種が、苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のいずれか2つ以上の工程で行なわれる場合であっても、前記活性種の少なくとも一種が極端に短いと効果が得られない虞があるため、できるだけ長い期間にわたって前記活性種から選ばれた少なくとも一種の放出が行なわれることが好ましい。
また、前記活性種処理の少なくとも一種は、苗の育成、短日局所夜冷処理、株の育成のうちの2つ以上の工程にまたがるか否かに関わらず、栽培工程中のある一定期間連続的に行なうようにしてもよく、間欠的に行なうようにしてもよい。
以上のように、本発明の前記活性種処理の少なくとも一種を行うイチゴの栽培方法は、少なくとも各栽培工程中のある一定期間、前記活性種の少なくとも一種による除菌環境下でイチゴを栽培することを特徴としている。このように、各栽培工程中の全期間ではなく、極端に短くなく、一部の期間のみの、前記活性種から選ばれた少なくとも一種の放出であっても、イチゴの品質改善等の効果に寄与する。
前記活性種処理の少なくとも一種を行うイチゴの栽培方法としては、前記正イオン及び負イオン等を供給するイチゴの栽培方法、前記水クラスター等を供給するイチゴの栽培方法、前記電解水ミスト等を供給するイチゴの栽培方法、光触媒を使用した活性種清浄によるイチゴの栽培方法や電解水を使用した活性種清浄によるイチゴの栽培方法、活性種清浄と活性種付加の双方を行うイチゴの栽培方法等が一例として挙げられ、イチゴの健全育成やイチゴの品質改善等の効果に寄与する。
本発明の短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて、大規模のイチゴ栽培を行う場合は、、土耕栽培や高設栽培等の各栽培法に対して、1個以上の窓を有する窓付構造体及び通媒体から構成された前記局所温度調節装置、イオン供給装置、発光ダイオードの照明装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器(又はイチゴが植えられている培地及び/又は土壌)と、前記栽培容器を搭載する支持台と、前記各栽培法でのフード支持用フレームと、活性種処理装置と、媒体を供給する媒体供給装置等を対象にし、適宜、各装置等を複数個使用する等の選択をして、使用しイチゴ栽培すればよい。
本発明の短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて使用するハウスは、制限はなく、ガラス、合成樹脂フィルム又はシート等の被覆材によって被覆したハウス、パイプハウス、トンネルハウス等が一例として挙げられる。公知のハウス栽培等で使用されているハウス類も使用できる。この場合ハウス及びそれに類似する施設に、照射される太陽光線の状況や外部温度により、減光や部分遮光を行ってもよい。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて、
土耕栽培や高設栽培等の各栽培法に対して、栽培容器、支持台等の栽培装置に合わせて、送媒管、枝管は、作業がしやすい場所に設置することが好ましい。即ち、1)送媒管を支持台の下部に設置し、送媒管と栽培容器の中の通媒管とを枝管で接続する、2)送媒管を栽培容器の側面に設置し、送媒管と栽培容器の中の通媒管とを枝管で接続する等が一例として挙げられる。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて、前記局所温度調節装置とイチゴの間に切り欠き部及びくり抜き部から選ばれた一種を有する保護シートを設けてもよい。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて、媒体及び通媒体から選択される各種を組み合わせることは好ましい。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システム、イチゴ栽培システムにおいて、水等の液体をイチゴの苗や株に供給する手段として供液管を設置することが好ましい。
本発明は、 局所温度調節装置を使用し、クラウン及びその周縁部の温度調節をすることを主要要件としているが、クラウンは、節間が極端に短縮し、多数の根生葉を生ずる茎であり、イチゴは短日条件や低温遭遇等の一定の条件下で、ロゼット(放射葉)を形成するロゼット植物である。
イチゴ以外のロゼット植物としては、野菜類では、ニンジン、ダイコン、ホウレンソウ、パセリなどがある。また、花弁類では、ガーベラ、フリージア、チューリップ、スイセン、ヒヤシンス、クロッカス等が一例として挙げられる。なお、本発明は、主としてイチゴ栽培における栽培技術としてなされたものであるが、本発明により栽培することが可能な植物は、特にイチゴに限定されるものではない。
本発明の局所温度調節装置、短日局所夜冷処理システムやイチゴ栽培システムは、イチゴ栽培以外のハウス栽培、野菜の栽培等の省エネにも大いに役立つ。
次に、本発明の実施例を添付図面を参照にして説明する。
(実施例1)
図1(a)は、本発明の局所温度調節装置の一例を示す斜視図である。
本例は、2個の局所温度調節装置1、1がN方向56に直列に設置されている。N方向56は窓付構造体2内の通媒体設置延長方向又は想定通媒体設置延長方向である。
本例の局所温度調節装置1は、2本の通媒管8、8と1個の窓5を有し、該通媒管8、8が貫通できる空間部6、6を有する窓付構造体2とからなり、該通媒管8、8が窓付構造体2の窓5を挟んで、窓付構造体2を貫通している。前記窓付構造体2は、上内面50と培地の33の間に環境共生空間45を形成している。熱媒体を通媒管8、8に供給することにより環境共生空間45の温度調節をすることができる。各窓付構造体2は各々2個の窓付構造体ブロック3、3に分割できる。
また、本例の窓付構造体2は、複数組からなり、剛軟度が150mm以上、且つ、熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)の素材で構成されるので、外力により容易に変形せず、外気温の変化に影響されない空間を窓付構造体2の環境共生空間45内に有することができ、クラウン及びその周縁部の安定した温度調節ができる。
前記図1(a)と同型の局所温度調節装置1、1を使用し試験した。
熱媒体に水を、通媒管8、8に通水管9A、9Aを使用し、通水管9A、9A、に所望温度の水を供給し、試験した。前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により、前記窓5を通して外部へ流出させることによって、前記環境共生空間45をより効果的に、より効率的に温度調節できた。熱媒体に空気等の気体を使用しても同様の効果が得られる。
(実施例2)
図1(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。
本例は、平行な3本の通媒管8、8、8に、2個の局所温度調節装置1、1がN方向56に互い違いに設置されている。N方向56は窓付構造体2内の通媒体設置延長方向又は想定通媒体設置延長方向である。
本例の局所温度調節装置1は、2本の通媒管8、8と1個の窓5を有し、該通媒管8、8が貫通できる空間部6、6を有する窓付構造体2とからなり、該通媒管8、8が窓付構造体2の窓5を挟んで、窓付構造体2を貫通している。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に環境共生空間45を形成している。熱媒体を通媒管8、8に供給することにより環境共生空間45の温度調節をすることができる。各窓付構造体2は各々2個の窓付構造体ブロック3、3に分割できる。。
前記図1(b)と同型の局所温度調節装置1、1を使用し試験した。
熱媒体に水を、通媒管8、8、8に通水管9A、9A、9Aを使用し、通水管9A、9A、9Aに所望温度の水を供給し、試験した。前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により、前記窓5を通して外部へ流出させることによって、前記環境共生空間45をより効果的に、より効率的に温度調節できた。熱媒体に空気等の気体を使用しても同様の効果が得られる。
(実施例3)
図2(a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
図2(b)は、 同局所温度調節装置を示す平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、窓付構造体2の上内面50と培地33の間に環境共生空間45が形成され、窓付構造体2の上に1個の窓52を有する窓付補助具51が設置され、環境共生空間45内にクラウン30と通液管9が設けられている。窓付補助具51の窓52の面積は、窓付構造体2の窓5の面積より小さく、窓付補助具51と窓付構造体2は、それぞれ、窓52、5を含め、中央部で2個に分割できる。双方の窓5、52を通って、イチゴの茎29Aがクラウン30から出て外部に伸びている。イチゴの成長にあわせて窓付補助具51をはずして、その時期にあわせた窓52、5にすることにより、きめの細かい温度管理ができる。また、図示はしないが、窓52の面積の異なる窓付補助具51を複数個、局所温度調節装置1に設置し、イチゴの成長にあわせて窓付補助具51を一枚ずつ取り除くことにより、よりきめの細かい温度管理ができる。また、その時期にあわせた窓52、5をその都度、設置してもよい。
前記図2(a)と同型の局所温度調節装置1を試作した。窓付構造体2は低発泡ポリエチレン板を使用して作製し、通液管9は塩化ビニル製のホースを使用した。窓付補助具51はポリプロピレン製の不織布を使用した。
(実施例4)
図2(c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、窓付構造体2の上にサイズの異なる円形状の窓52、52を有する、2個の窓付補助具51、51が設置されている。
2個の窓付補助具51、51の窓52、52の面積は、窓付構造体2の窓5の面積より小さく、一番上の窓付補助具51の窓52の面積は、二番目の窓付補助具51の窓52の面積より小さく、窓付補助具51、51と窓付構造体2は、それぞれ、窓52、52、5を含め、中央部で2個に分割できる。
前記窓5、52、52を通って、イチゴの茎がクラウンから出て外部に伸びることができる。イチゴの成長にあわせて2個の窓付補助具51、51を順次はずして、その時期にあわせた窓52、52、5にすることにより、きめの細かい温度管理ができる。
また、更に窓52の面積の異なる窓付補助具51を複数個、局所温度調節装置1に設置し、イチゴの成長にあわせて窓付補助具51を一枚ずつ取り除くことにより、よりきめの細かい温度管理ができる。また、その時期にあわせた窓52、5をその都度、設置してもよい。
前記図2(c)と同型の局所温度調節装置1を試作した。窓付構造体2は低発泡ポリエチレン板を使用して作製し、窓付補助具51はポリプロピレン製の不織布を使用した。
(実施例5)
図3(a)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を、上面中央部に1個の円形状の窓5を、一面に2個の釣り鐘状の空間部6、6を有し、相対応する面も同様の構造になっており、一面から相対応する面へ貫通している。
前記図3(a)と同型の窓付構造体2を、2個の窓付構造体ブロック3、3を組み合わせ作製した。各窓付構造体ブロック3は、4枚の厚さ5mmの発泡ゴムからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図3(b)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を、上面中央部に1個の円形状の窓5を有している。一個の窓付構造体ブロック3は釣り鐘状の空間部6を有し、一面から対応する他の面へ貫通している側面を有しているが、他の一個の窓付構造体ブロック3は空間部6がない構造となっている。
前記図3(b)と同型の窓付構造体2を、2個の窓付構造体ブロック3、3を組み合わせ作製した。各窓付構造体ブロック3は、4枚の厚さ8mmの発泡ゴムからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図3(c)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を、上面中央部に1個の円形状の窓5を、一面に全面開放された空間部6を有し、相対応する面も同様の構造になっており、一面から相対応する面へ貫通している。
前記図3(c)と同型の窓付構造体2を、2個の窓付構造体ブロック3、3を組み合わせ作製した。各窓付構造体ブロック3は、厚さ0.5mmのポリプロピレンシートからなる窓付構造体部材4の圧空成形により作製した。
図3(d)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を、上面中央部に1個の円形状の窓5を、下面中央部に1個の円形状の窓5を有し、一面に2個の釣り鐘状の空間部6、6を有し、相対応する面も同様の構造になっており、一面から相対応する面へ貫通している。
前記図3(d)と同型の窓付構造体2を、2個の窓付構造体ブロック3、3を組み合わせ作製した。各窓付構造体ブロック3は、5枚の厚さ3mmの発泡ゴムからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図3(e)は、本発明の2個の窓付構造体ブロックを組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を、上面中央部に1個の円形状の窓5を、一面に2個の釣り鐘状の空間部6、6を有し、相対応する面も同様の構造になっており、一面から相対応する面へ貫通している。該窓付構造体2の窓5を覆うように不織布とポリエチレンの積層体からなる、切り欠き部24を有する保護シート23を設置してある。
切り欠き部24を有する保護シート23は大きいサイズのシートを使用し、窓付構造体2全体を覆うように設置してもよいし、切り欠き部24を有する保護シート23に代えて、くり抜24を有する保護シート23を使用してもよい。
前記図3(e)と同型の窓付構造体2を、2個の窓付構造体ブロック3、3を組み合わせ作製した。各窓付構造体ブロック3は、4枚の厚さ3mmの低発泡ポリエチレンからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図3(f)は、本発明の4個の窓付構造体部材を組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を形成し、2個の逆L形状の窓付構造体部材4、4を間隔を置いて平行に設け、N方向56の両端部に角材状の窓付構造体部材4、4を設け、その両側には空間部6、6が設けられ、一面から相対応する面へ貫通している構造になっている。
窓5は連続系の窓である。
前記図3(f)と同型の窓付構造体2を作製した。各逆L形状の窓付構造体部材4は、厚さ2.5mmのアクリル板から作製し、各角材状の窓付構造体部材4は、発泡スチレンから作製した。
図3(g)は、本発明の6個の窓付構造体部材を組み合わせた窓付構造体の他の一例を示す部分斜視図ある。
本例の窓付構造体2は、内部に環境共生空間45を形成し、2個の板状の窓付構造体部材4、4を間隔を置いて平行に設け、T方向57の両端部にパイプ形状の窓付構造体部材4、4を設け、N方向56の一つの端部の中央に角材状の窓付構造体部材4を設け、その両側には空間部6、6が設けられ、図示はしないが相対応する他の一面の端部の中央の構造も同様であり、一面から相対応する面へ貫通している構造になっている。窓5は連続系の窓である。
前記図3(f)と同型の窓付構造体2を作製した。板状の窓付構造体部材4、4は、厚さ2.5mmのアクリル板から作製し、各角材状の窓付構造体部材4は、発泡スチレンから作製し、パイプ形状の窓付構造体部材4、4は、塩化ビニール製パイプから作製した。
(実施例6)
図4(a)は、本発明の窓付構造体ブロックの一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、上面中央部に1個の半円形状の窓5を、一面に2個の釣り鐘状の空間部6、6を有し、相対応する面は開放面になっている。
前記図4(a)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。
該窓付構造体ブロック3は、4枚の厚さ5mmの発泡ゴムからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図4(b)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、上面中央部に1個の半円形状の窓5を有し、一面は閉鎖面を有し、相対応する面は開放面になっている。
前記図4(b)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。
該窓付構造体ブロック3は、4枚の厚さ5mmの発泡ゴムからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図4(c)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、上面中央部に1個の半円形状の窓5を、下面も同様の構造を有し、一面に2個の釣り鐘状の空間部6、6を有し、相対応する面は開放面になっている。
前記図4(c)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。該窓付構造体ブロック3は、5枚の厚さ3mmの発泡ゴムからなる板状の窓付構造体部材4、4、4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせ作製した。
図4(d)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、両端中央部に2個の半円形状の窓5、5を有し、一面は全面開放の空間部6を有し、相対応する面も全面開放の空間部6を有している。
前記図4(d)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。該窓付構造体ブロック3はポリプロピレンの射出成形により作製した。 該窓付構造体部材4の厚さは1.0mmである。
図4(e)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、両端中央部に2個の四角形状の窓5、5を有し、一面は開放された空間部6を有し、相対応する面も同様の構造になっている。中央には平面板状の窓付構造体部材4が閉鎖面として設けられ、一面から相対応する面に貫通できない構造になっている。
前記図4(e)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。該窓付構造体ブロック3は、3枚の厚さ3mmの低発泡ポリエチレンからなる板状の窓付構造体部材4、4、4を合成ゴム系接着剤で貼り合わせて、両側部分を2個作製し、該両側部分を一枚の厚さ3mmの低発泡ポリエチレンからなる窓付構造体部材4を挟んで、合成ゴム系接着剤で貼り合わせ、作製した。
図4(f)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、1枚の窓付構造体部材4の一辺端部の中央部を三角形状にくり抜き、二枚合わせたもので、中央部に1個の四角形状の窓5を有する。
前記図4(f)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。1枚の厚さ3mmの発泡ゴム板の窓付構造体部材4の一辺端部の中央部を三角形状にくり抜き、二枚合わせ作製した。
図4(g)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、1枚の窓付構造体部材4の一辺端部の3カ所を半円形状にくり抜き、二枚を合わせたもので、3個の円形状の窓5、5、5を有する。
前記図4(g)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。1枚の厚さ3mmの低発泡ポリエチレン板の窓付構造体部材4の一辺端部の3カ所を半円形状にくり抜き、二枚を合わせ作製した。
図4(h)〜(j)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す平面図である。
本例の窓付構造体ブロック3は、図4(h)〜(j)に示した各片を組み合わせたもので、6個の円形状の窓5、5、5、5、5、5を有する。
図4(h)に示した窓付構造体ブロック3の一片は、1枚の窓付構造体部材4の一辺端部の3カ所を半円形状にくり抜いたもので、一つの辺に3個の半円形状の窓5、5、5を有する。
図4(i)に示した窓付構造体ブロック3の他の一片は、1枚の窓付構造体部材4の一辺端部の3カ所を半円形状にくり抜いたものを2枚合わせたもので、両辺に3個の半円形状の窓5、5、5、5、5、5を有し、中央部の二カ所で、フレキシブルな留め具7(蝶番等)により連結されており、中央で折れ曲がり自由自在になっている。複数の窓付構造体ブロック3を組み合わせて使用することにより、設置する工程が簡単に行える。
図4(j)に示した窓付構造体ブロック3の他の一片は、1枚の窓付構造体部材4の一辺端部の3カ所を半円形状にくり抜いたもので、一つの辺に3個の半円形状の窓5、5、5を有する。
前記図4(h)〜(j)からなる同型の窓付構造体ブロック3を作製した。
それぞれ厚さ3mmの低発泡ポリエチレンで作製した。
図4(k)は、本発明の窓付構造体ブロックの他の一例を示す斜視図である。
本窓付構造体ブロック3は片面端部に2個の半円形状の窓5、5を有し、他の相対応する片面端部も同様の構造を有し、更に中央部が凸状になっており、中央部から2個に分
離できる。また、凸状の中央部は中が空洞になっており、その一つの端部に空間部6を形成し、相対する他の端部も同様であり、一つの端部から他の端部へ貫通している。
前記図4(k)と同型の窓付構造体ブロック3を作製した。
1枚の厚さ3mmの低発泡ポリエチレン板の窓付構造体部材4の一端部に半円状の窓5を二個くり抜き、他の2枚の厚さ3mmの低発泡ポリエチレン板の窓付構造体部材4、4と共に粘着性の合成ゴム系接着剤で貼り合わせて、両側部分を2個作製し、該2個を合わせ窓付構造体ブロック3とした。
(実施例7)
図5(a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。
本例の局所温度調節装置1は、培地33上に設置されている。
本例の局所温度調節装置1は、2本の通媒管8、8と1個の窓5を有し、該通媒管8、8が貫通できる空間部6、6を同一方向の両端部に有する窓付構造体2とからなり、該通媒管8、8が窓付構造体2の窓5を挟んで、窓付構造体2を貫通している。前記窓付構造体2は、上内面50の下に、即ち上内面50と培地の33の間に環境共生空間45を形成している。窓5に温度計16が設置されている。熱媒体を通媒管8、8に供給することにより環境共生空間45の温度調節を行うことができる。57は、通媒体である通媒管8、8の設置延長方向と直交する方向のT方向である。媒体に熱媒体を使用する。
本例では、図5(a)と同型の局所温度調節装置1を、培地33上に設置し、熱媒体に水を、通媒管8、8に通水管9A、9Aを使用し、該通水管9A、9Aに所望温度の水を供給し、局所温度調節装置1の性能試験を行った。使用した局所温度調節装置1の内訳は以下の通りである。

1.窓付構造体部材

窓付構造体部材 熱伝導率 (W/(m・K))
厚み8mm発泡ゴム 0.024
厚み5mm発泡ゴム 0.024
厚み3mm低発泡ポリエチレン 0.032
厚み3mm非吸水性段ボール (ライナーや中芯) 0.13
厚み3mm透明ポリメチルメタ 0.20
アクリレート(透明アクリル)
厚み2mm透明ポリエチレン 0.33
厚み0.5mmポリプロピレン 0.14
2.通水管
培地表面にほぼ水平で、ステンレス製管

3.サイズ
窓付構造体サイズ:内サイズ(外サイズは部材の厚みを加えればよい。)
1)内縦150mm×内横100mm×内高さ28mm
×直径60mmの窓
2)内縦150mm×内横100mm×内高さ23mm
×直径30mmの窓
3)内縦100mm×内横100mm×内高さ20mm
×直径20mmの窓
通水管サイズ :
1)外径19mm×内径14mm
2)外径14mm×内径10mm
通水管間隔 : 40 mm

組み合わせ: 部材厚さ 窓付構造体サイズ 通水管サイズ
8mm 1) 1)
5mm 1) 1)
3mm 2) 2)
2mm 3) 2)
0.5mm 3) 2)
4.試験条件
1.外気温度 30℃ × 水温度 10℃
2.外気温度 5℃ × 水温度 40℃

[表1]
外気温度 30℃ × 水温度 10℃

窓付構造体部材 窓付構造体内中央部の温度
(℃)
開始時 3分 5分 1時間 5時間
厚み8mm発泡ゴム 30 19 17 15 15
厚み5mm発泡ゴム 30 19 17 15 15
厚み3mm低発泡ポリエチレン 30 23 20 15 15
厚み3mm非吸水性段ボール 30 23 20 15 15
厚み3mm透明ポリメチルメタ 30 25 20 15 15
アクリレート(透明アクリル)
厚み2mm透明ポリエチレン 30 25 23 15 15
厚み0.5mmポリプロピレン 30 25 23 15 15

[表2]
外気温度 5℃ × 水温度 40℃

窓付構造体部材 窓付構造体内中央部の温度
(℃)
開始時 3分 5分 1時間 5時間
厚み8mm発泡ゴム 5 6 10 20 20
厚み5mm発泡ゴム 5 6 10 20 20
厚み3mm低発泡ポリエチレン 5 7 12 20 20
厚み3mm非吸水性段ボール 5 7 12 20 20
厚み3mm透明ポリメチルメタ 5 9 15 20 20
アクリレート(透明アクリル)
厚み2mm透明ポリエチレン 5 9 15 20 20
厚み0.5mmポリプロピレン 5 9 15 20 20
表1、表2から、本発明の局所温度調節装置1は、冷却、保温のいずれの機能をも十分に有し、外界の変化に対応し、窓付構造体2内の環境共生空間の温度調節を安定して行えることが判った。
(実施例8)
図5(a)と同型の局所温度調節装置1を培地33上に設置し、熱媒体に空気を、通媒管8、8に孔を有する通気管10、10を使用し、局所温度調節装置1の性能試験を行った。 使用した局所温度調節装置1の内訳は以下の通りである

1.窓付構造体部材

窓付構造体部材 熱伝導率 (W/(m・K))
厚み8mm発泡ゴム 0.024
厚み5mm発泡ゴム 0.024
厚み3mm低発泡ポリエチレン 0.032
厚み3mm非吸水性段ボール(ライナーや中芯) 0.13
厚み3mm透明ポリメチルメタ 0.20
アクリレート(透明アクリル)
厚み2mm透明ポリエチレン 0.33
厚み0.5mmポリプロピレン 0.14

2.孔を有する通気管
培地表面にほぼ水平で、窓5に向かう方向に開いた、1個の、直径1mmの孔を 有する塩化ビニル製管

3.サイズ
窓付構造体サイズ:内サイズ(外サイズは部材の厚みを加えればよい。)
1)内縦150mm×内横100mm×内高さ28mm
×直径60mmの窓
2)内縦150mm×内横100mm×内高さ23mm
×直径30mmの窓
3)内縦100mm×内横100mm×内高さ20mm
×直径20mmの窓
孔を有する通気管サイズ :
1)外径19mm×内径14mm
2)外径14mm×内径10mm
孔を有する通気管間隔 : 40 mm

組み合わせ: 部材厚さ 窓付構造体サイズ 通気管サイズ
8mm 1) 1)
5mm 1) 1)
3mm 2) 2)
2mm 3) 2)
0.5mm 3) 2)

4. 試験条件
1) 外気温度 30℃ × 空気温度 8℃
2) 外気温度 5℃ × 空気温度 30℃

[表3]
外気温度 30℃ × 空気温度 8℃

窓付構造体部材 窓付構造体内中央部の温度
(℃)
開始時 3分 5分 1時間 5時間
厚み8mm発泡ゴム 30 23 17 15 15
厚み5mm発泡ゴム 30 23 17 15 15
厚み3mm低発泡ポリエチレン 30 19 16 15 15
厚み3mm非吸水性段ボール 30 19 16 15 15
厚み3mm透明ポリメチルメタ 30 17 15 15 15
アクリレート(透明アクリル)
厚み2mm透明ポリエチレン 30 17 15 15 15
厚み0.5mmポリプロピレン 30 17 15 15 15

[表4]
外気温度 5℃ × 空気温度 30℃

窓付構造体部材 窓付構造体内中央部の温度
(℃)
開始時 3分 5分 1時間 5時間
厚み8mm発泡ゴム 5 10 12 18 18
厚み5mm発泡ゴム 5 10 12 18 18
厚み3mm低発泡ポリエチレン 5 13 15 18 18
厚み3mm非吸水性段ボール 5 13 15 18 18
厚み3mm透明ポリメチルメタ 5 15 18 18 18
アクリレート(透明アクリル)
厚み2mm透明ポリエチレン 5 15 18 18 18
厚み0.5mmポリプロピレン 5 15 18 18 18
表3、表4から、本発明の局所温度調節装置1は、冷却、保温のいずれの機能をも十分に有し、外界の変化に対応し、窓付構造体2内の環境共生空間45の温度調節を安定して行えることが判った。
即ち、本発明の局所温度調節装置1は、1個以上の窓を有する窓付構造体2と通媒管8から構成され、前記窓付構造体2の剛軟度が150mm以上であるので外力により容易に変形せず、且つ、熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であるので外気温の変化に影響されない環境共生空間45が窓付構造体2内に存在すると共に、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体2の案内により、前記窓5を通して外部へ流出させることによって、前記環境共生空間45の温度調節ができる。
(実施例9)
図5(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例の局所温度調節装置1は、1個の窓5を有する窓付構造体2と通液管9、9から構成され、培地33上に設置されている。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。57は、通媒体である通液管9の設置延長と直交する方向のT方向である。熱媒体に水等の液体を使用し、温度調節した液体を局所温度調節装置1の通液管9、9に送り、通液管9、9が窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、図に示した空気等の気流43のように、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5から外部へ流出させることによって、窓5の下部にあるクラウン及びその周縁部の温度調節をする。
前記図5(b)と同型の局所温度調節装置1で、熱媒体に水を使用し、試験を行い、温度調節が効率よくできた。
(実施例10)
図5(c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例の局所温度調節装置1は、1個の窓5を有する窓付構造体2と2本の孔を有する通気管10、10から構成され、培地33上に設置されている。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。57は、通媒体である通気管10の設置延長と直交する方向のT方向である。
熱媒体に空気等の気体を使用し、温度調節した空気を孔を有する通気管10、10に送り、通気管10、10の孔11、11から窓付構造体2内の環境共生空間45へ流出させ、該環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、図に示した空気等の気流43のように、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5から外部へ流出させることによって、窓5の下部を含む該環境共生空間45を温度調節する。
前記図5(c)と同型の局所温度調節装置1で、熱媒体に空気を使用し、試験を行い、温度調節が効率よくできた。
(実施例11)
図6(a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、一本の二重管式ヒートパイプからなる通媒管8と内部に環境共生空間45を有する窓付構造体2とから構成されている。前記窓付構造体2は両側に2本の中空パイプからなる窓付構造体部材4、4とそれらの上に4個の 厚さ3mmの低発泡ポリエチレンの窓付構造体部材4、4、4、4からなる窓付構造体ブロック3が設置され、2個の円形状の窓5、5を有している。窓5、5は独立系の窓である。
前記図6(a)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8に導入した。該通媒管8により前記窓付構造体2内部の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により各窓5から外部へ流出させることによって、効率よく各窓5の下部を含む環境共生空間45の温度調節ができた。
(実施例12)
図6(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、中央の1本の通媒管8と内部に環境共生空間45を有する窓付構造体2から構成されてる。前記窓付構造体2は、2個の円形状の窓5、5を有し、3個に分離でき、中央は、粘着剤付織り布からなる留め具7で2カ所が留めてある。窓5、5は独立系の窓である。
前記図6(b)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8に導入し、窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により各窓5から外部へ流出させることによって、効率よく各窓5の下部を含む環境共生空間45の温度調節ができた。
(実施例13)
図6(c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。
本例の局所温度調節装置1は、1本の通媒管8と内部に環境共生空間45を有する窓付構造体2から構成されている。前記窓付構造体2は、3個の厚さ5mmの透明アクリル板製の窓付構造体ブロック3、3、3からなり、6個の円形状の窓5、5、5、5、5、5を有し、3個に分離でき、中央の窓付構造体ブロック3及び各窓付構造体ブロック3間は、金属製蝶番からなる留め具7で各々2カ所が留めてある。窓5、5、5、5、5、5は独立系の窓である。
前記図6(c)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8に導入し、該通媒管8により窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により各窓5から外部へ流出させることによって、効率よく各窓5の下部を含む環境共生空間45の温度調節ができた。
(実施例14)
図6(d)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例の局所温度調節装置1は、培地33上に設けられた、1本の、複数の孔を有する通気管10と、2個の窓5、5を有する厚さ5mmの透明アクリル板の窓付構造体2とからなる。窓付構造体2は、中央が粘着剤付織り布からなる留め具7で留めてあり、上内面50と培地33との間に環境共生空間45を形成している。
窓5、5の下には、苗29、29が植えてある。それぞれ、一個の孔11が一個のクラウン30に対応しているおり、該通気管10の孔11,11から放出した空気の気流43、43はそれぞれクラウン30、30へ向かう。
前記窓付構造体2は、剛軟度が150mm以上の窓付構造体部材から構成され、外力により容易に変形せず、通気管10から流出する空気の気流43に耐え、変形せず、その構造を保ち、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5、5から外部へ流出させることができる。窓5、5は独立系の窓である。
前記図6(d)と同型の局所温度調節装置1を使用し、 図示はしないが媒体供給装置であるスポットクーラーから所望温度に温度調節された空気を該通気管10の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により、前記窓付構造体2の各窓5を通して外部へ流出させることによって、クラウン30、30及びその周縁部の温度調節ができた。
(実施例15)
図6(e)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分斜視図である。
本図は一端部から見た図であり、2個の窓5、5は各々連続系の窓である。
本例の局所温度調節装置1は、両側に複数の孔を有する、内径60mmのパイプ形状の通気管10が設けられ、各孔11は各クラウン30に対応して間隔を設けてあり、その両側に窓付構造体2、2が設けてある。
各窓付構造体2は、逆L形状の窓付構造体部材4と板状の窓付構造体部材4を間隔を置いて平行に設け、角材状の窓付構造体部材4をN方向56の一端部に設けた構造になっている。クラウン30、30、30が窓5に沿って植えてある。
各窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。 逆L形状の窓付構造体部材4と板状の窓付構造体部材4は、厚さ2.5mmのアクリル板から作製されており、角材状の窓付構造体部材4は、木材から作製されている。
一つの窓付構造体2には、前記孔を有する通気管10の片側にある各孔11から送られる空気等の気体が、環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気等の気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を窓付構造体2の案内により窓5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及び各クラウン30、30、30及びその周縁部の温度調節をすることができる。また、角材状の窓付構造体部材4の一部に小孔を設けて環境共生空間45内の通気を促進してもよい。他の一つの窓付構造体2も同様である。図示はしないが、本例の局所温度調節装置1の、相対応する他の一端部の、各窓付構造体2及び孔を有する通気管10も同様の構造を有している。
また、通気管10は一部断熱材で覆う等の断熱処理をしてもよい。
前記図6(e)と同型の局所温度調節装置1を使用し、所望温度の空気を通気管10に導入し、環境共生空間45、45及びクラウン30、30、30、30、30、30及びその周縁部の温度調節ができた。
(実施例16)
図7(a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例は、局所温度調節装置1の通媒管8の位置の一例を示す。
上内面50、50下で、培地33の表面上に設置された2個の通媒管8、8と2個の窓付構造体ブロック3、3からなる窓付構造体2を有する局所温度調節装置1である。クラウン30が窓付構造体2の窓5の下にある。2個の通媒管8、8は、窓付構造体ブロック3、3の端に設置されている。クラウン30から成長した茎29Aや葉29Bは、窓5から外界へ伸び、窓付構造体2の上にある。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。
前記図7(a)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8、8に導入し、通媒管8、8により窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及びクラウン30及びその周縁部の温度調節ができた。
図7(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例は、局所温度調節装置1の通媒管8の位置の他の一例を示す。
上内面50、50下で、下半分が培地33に埋められた2個の通媒管8、8と2個の窓付構造体ブロック3、3からなる窓付構造体2を有する局所温度調節装置1である。クラウン30が窓付構造体2の窓5の下にある。2個の通媒管8、8は、窓付構造体ブロック3、3の端に設置されている。クラウン30から成長した茎29Aや葉29Bは、窓5から外界へ伸び、窓付構造体2の上にある。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。
前記図7(b)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8、8に導入し、通媒管8、8により窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及びクラウン30及びその周縁部の温度調節ができた。
図7(c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例は、局所温度調節装置1の通媒管8の位置の他の一例を示す。
上内面50、50下で、培地33の表面から離れて設けられた2個の通媒管8、8と2個の窓付構造体ブロック3、3からなる窓付構造体2を有する局所温度調節装置1である。クラウン30が窓付構造体2の窓5の下にある。2個の通媒管8、8は、窓付構造体ブロック3、3の端に設置されている。クラウン30から成長した茎29Aや葉29Bは、窓5から外界へ伸び、窓付構造体2の上にある。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。
前記図7(c)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8、8に導入し、通媒管8、8により窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及びクラウン30及びその周縁部の温度調節ができた。
図7(d)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例は、局所温度調節装置1の通媒管8の位置の他の一例を示す。
培地33の上に設けられた2個の底付の窓付構造体ブロック3、3からなる窓付構造体2と、上内面50、50下で、前記窓付構造体部材4、4で造られた底の上に設けられた2個の通媒管8、8とからなる局所温度調節装置1である。クラウン30が局所温度調節装置1の窓5の下にある。2個の通媒管8、8は、窓5から離れた窓付構造体ブロック3、3の端に設置されている。クラウン30から成長した茎29Aや葉29Bは、窓5から外界へ伸び、窓付構造体2の上にある。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。
前記図7(d)と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通媒管8、8に導入し、通媒管8、8により窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により前記窓5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及びクラウン30及びその周縁部の温度調節ができた。
(実施例17)
図8は、本発明のイチゴ栽培システムの一例を示す断面図である。
本発明の窓付構造体2と3個の通液管9、9、9を有する局所温度調節装置1から構成されるイチゴ栽培装置47を使用したイチゴ栽培システムである。前記窓付構造体2は、上内面50と培地33の間に、環境共生空間45を形成している。
支持台18に支えられた栽培容器17の培地33の表面上に3本の通液管9、9、9が間隔をおいて設けられ、その上に2個の窓5、5のある窓付構造体2が設けられ、窓付構造体2内に環境共生空間45が設けられ、窓5、5からイチゴの株29、29がそれぞれ外部に伸び、クラウン30、30から果柄31、31が伸びその先に果実32、32が実っている。
保護シート23、23を栽培容器17を包むようして窓付構造体2の上に設置してある。イチゴの果実32、32がある側では、各保護シート23が果柄31と果実32をその上におき、果実32を保護している。
窓付構造体2の中央部の上方に水や液肥をイチゴの株29、29に供給する供液管44が設けられている。栽培容器17の底部の中央には排水管15が設けられていて、該排水管15の管壁には適宜細孔が設けられ、培地33中の過剰水分が排出される。
前記窓付構造体2は、厚さ3mmの板状低発泡ポリエチレンから作製した。
前記通液管9、9、9は各々、実質的に水平に置かれ、該管9の一端から他の一端に向かい(即ち、図で紙面に垂直な方向に)媒体(例えば温度調節した水)が強制的に送られ、窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節する。
このように温度調節を、局所的に、窓付構造体2内の環境共生空間45で、イチゴの要であるクラウン30に対して、確実に、しかも無駄なエネルギーを散逸させることなく効率的に実行するので、省エネ栽培やイチゴの年間を通じた省エネ型多重収穫栽培が初めて可能になる。
該保護シート23は2枚から構成され、果実32側は白色の不織布とポリエチレンフィルムの積層体であり、窓付構造体2と接触する側は黒色のポリエチレンフィルムである。
前記図8と同型の局所温度調節装置1を使用し、温度調節した水を通液管9、9、9に供給し、 一季成りのイチゴの株29を使用して栽培試験を行った。また、局所温度調節装置1の窓付構造体2内の温度を17〜20℃に調節した。その結果を表5に示す。
表5に示したように、良好な品質のイチゴの果実32が収量よく収穫できた。
全体的にイチゴの果実32の品質が良好であった。

[表5]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
歴月 ・ ハウス温度 ・ 果実収穫量 ・果実品質
・ (℃) ・(Kg/10a)・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・
・ 6時 ・ 14時 ・ 18時 ・ ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11月 ・ 8.5 ・ 22.2 ・ 14.9 ・ 100 ・ 良
12月 ・ 3.8 ・ 14.8 ・ 11.5 ・ 320 ・ 良
2月 ・ 8.5 ・ 24.5 ・ 17.3 ・ 530 ・ 良
3月 ・ 14.8 ・ 26.7 ・ 24.0 ・ 790 ・ 良
4月 ・ 19.8 ・ 27.3 ・ 27.0 ・ 300 ・ 良
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・果実収穫量は今回の実験栽培面積は10a(アール)ないが、当業界の慣行
として用いている栽培地面積10a当たりの収穫量に換算した値で示した。
・イチゴの果実評価基準
良 : イチゴの果実にほとんど着色斑が無い。
不良 : イチゴの果実に一部着色斑がある。
(実施例18)
図9(a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す斜視図である。
本例の局所温度調節装置1は、3個の独立系の窓5、5、5を有し、内部に環境共生空間45を有する窓付構造体2と2本の通媒管8、8とを組み合わせ、該窓付構造体2上に3個の切り欠き部24、24、24を有する保護シート23を設けてある。該窓付構造体2は、3個の窓5、5、5が直列に、側面には2本の通媒管8、8のための空間部6、6、6、6を有しており、中央部で2個に分割できる。
前記図9(a)と同型の局所温度調節装置1を使用し試験した。
熱媒体に水を、通媒管8、8に通水管9A、9A、を使用し、通水管9A、9A、に所望温度の水を供給し、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により、前記窓5、5、5を通して外部へ流出させることによって、また、3個の切り欠き部24、24、24を有する保護シート23も有効に働き、より効果的に、より効率的に前記環境共生空間45の温度調節ができた。
(実施例19)
図9(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、1個の連続系の窓5を有し、内部に環境共生空間45を有する窓付構造体2と2本の通媒管8、8とを組み合わせ、該窓付構造体2上に3個の円形状の抜き孔付の切り欠き部24、24、24を有する保護シート23を設けてある。
該窓付構造体2は、通媒管8の延長方向の両端部に支持台として窓付構造体部材4、4、4、4を、3対の凹部5B、5B、5B、5B、5B、5Bが直列に並んだ連続系の窓5を、側面には2本の通媒管8、8のための空間部6、6、6、6を有しており、中央部で2個に分割できる。
前記図9(b)と同型の局所温度調節装置1を使用し試験した。
熱媒体に水を、通媒管8、8に通水管9A、9A、を使用し、通水管9A、9A、に所望温度の水を供給し、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により、前記3対の凹部5B、5B、5B、5B、5B、5Bが直列に並んだ連続系の窓5を通して外部へ流出させることによって、また、円形状の抜き孔付の切り欠き部24、24、24を有する保護シート23も有効に働き、前記環境共生空間45をより効果的に、より効率的に温度調節できた。
(実施例19)
図10(a)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例は、本発明の窓付構造体2と1本の通媒管8と2本の複数の孔11、11を有する通気管10、10とからなる局所温度調節装置1である。図示はしないが、通媒管の延長方向の両端部に支持台として窓付構造体部材が設けられている。
本例の局所温度調節装置1は、培地33上に設置され、前記2本の通気管10、10は、前記局所温度調節装置1の両端部にそれぞれ一本づつ設けられ、前記1本の通媒管8は、二重管式ヒートパイプであり、前記局所温度調節装置1の中央部に設けられ、それを囲むように2個の窓5、5を有する窓付構造体2が設けられており、その断面が表示されている。各窓5は、連続系の窓である。前記2本の孔を有する通気管10、10は、窓付構造体2の窓付構造体部材としても使用されている。前記窓付構造体2は厚さ3mmの板状の低発泡ポリエチレンから作製した3個の窓付構造体ブロック3、3、3からなり、中央部の凸形状の窓付構造体ブロック3は留め具7で留められている。
該窓付構造体2の上内面50と培地33の間に環境共生空間45が設けられ、そこに設置された通気管10の2個の孔11、11は、各クラウン30の方向を向き、各窓5からイチゴの苗29が外部に伸びている。
前記図10(a)と同型の局所温度調節装置1を使用し、試験を行った。
該局所温度調節装置1を培地33に設置した。通媒管8に温度調節した水を導入し、各通気管10に温度調節した空気を導入した。各通気管10の一端から他の一端に向かい強制的に送り、各孔11から温度調節した空気が吹き出されると共に、通媒管8である二重管式ヒートパイプにより、窓付構造体2内の環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により各窓5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及び各クラウン30及びその周縁部の温度調節ができた。また、各通気管10に、温度調節した空気の代わりに活性種処理及び温度調節した空気を供給すれば、環境調節ができる。
(実施例20)
図10(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す断面図である。
本例は、本発明の窓付構造体2と通気管10とからなる局所温度調節装置1である。図示はしないが、通気管10の延長方向の両端部に支持台として窓付構造体部材が設けられている。本例の局所温度調節装置1は、培地33上に設置され、前記通気管10は、両側に複数の孔11、11を有する通気管10であり、前記局所温度調節装置1の中央部に設けられ、それを囲むように2個の窓5、5を有する窓付構造体2が設けられており、その断面が表示されている。 前記窓付構造体2は厚さ3mmの板状の低発泡ポリエチレンから作製した3個の窓付構造体ブロック3、3、3からなり、中央部の凸形状の窓付構造体ブロック3は留め具7で留められている。前記窓付構造体2の両端部は2本のパイプからなる窓付構造体部材4、4からなる。
該窓付構造体2の上内面50と培地33の間に環境共生空間45が設けられ、そこに設置された通気管10の2個の孔11、11は、各クラウン30の方向を向き、各窓5からイチゴの苗29が外部に伸びている。
前記図10(b)と同型の局所温度調節装置1を使用し、試験を行った。
図示はしないが媒体供給装置であるエアコンから所望温度に温度調節され、活性種の一種である正イオンおよび負イオンを有する空気を該通気管10の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により、前記窓付構造体2の各窓5を通して外部へ流出させることによって、環境共生空間45及び各クラウン30の環境調節ができた。
(実施例21)
図11は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す説明部分平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、複数の送媒管12・・である送気管12A、12A・・の一つに、複数の枝管13、13、13、13、13、・・を介して、複数の孔を有する、複数の通気管10、10、10、10、10・・を設け、その一つの通気管10に6個の窓5、5、5、5、5、5を有する、複数の窓付構造体2、2・・が設置されている。
前記送気管12Aは 媒体供給装置28に連結されており、温度調節された空気等の気体が供給されるようになっている。本図に限らず、図示はしないが、ハウス栽培(高設栽培)等において、栽培容器、支持台等の栽培装置に合わせて、送気管12A、枝管13は、作業がしやすい場所に設置することが好ましい。本発明の局所温度調節装置1は土耕栽培に適用できる。
前記図11と同型の局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された空気を前記送気管12Aへ、更に、通気管10へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例22)
図12は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す説明部分平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、一つの側に送媒管である送気管12B、他の側には中空パイプからなる窓付構造体部材4を設け、該送気管12Bの一つに複数の孔を有する通気管10を設け、その一つの通気管10に6個の窓5、5、5、5、5、5を有する窓付構造体2が設置されている。前記送気管12Bには枝管13を介して通気管10が設けられている。
また、各通気管10には片側に3づつ、合計6個の孔11、11、11、11、11、11が設けてあり、それぞれから空気等の気流43が窓付構造体2の案内により各窓5の方向へ流出する。本図に限らず、図示はしないが、高設栽培等において、栽培容器、支持台等の栽培装置に合わせて、送気管12B、枝管13は、作業がしやすい場所に設置することが好ましい。本発明の局所温度調節装置1は土耕栽培に適用できる。
前記図12と同型の配管を有する局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された空気を前記送気管12Bへ、更に、通気管10へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例23)
図13は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す説明部分平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、一つの側に送媒管である送液管12Aを、他の側には集媒管である集液管14を設け、該送液管12Aの一つに複数の通媒管である通液管9・・を設け、その一つの通液管9に6個の窓5、5、5、5、5、5を有する複数の窓付構造体2が設置されており、その一部が表示されている。前記送液管12Aには枝管13を介して通液管9が設けられ、更に枝管13を介して集液管14が設けられている。本図に限らず、図示はしないが、ハウス栽培(高設栽培)等において、栽培容器、支持台等の栽培装置に合わせて、送液管12A、枝管13、集液管14は、作業がしやすい場所に設置することが好ましい。本発明の局所温度調節装置1は土耕栽培に適用できる。
前記図13と同型の配管を有する局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された水を前記送液管12Aへ、枝管13へ、通液管9へ、枝管13へ、更に集液管14へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例24)
図14(a)は、本発明の短日局所夜冷処理システムの一例を示す断面図である。
本例は、本発明の窓付構造体2と通気管10からなる局所温度調節装置1を有する短日局所夜冷処理装置46を主要構成装置として使用した短日局所夜冷処理システムである。
本例の短日局所夜冷処理装置46は、1本の通媒管である通気管10及び窓付構造体2からなる局所温度調節装置1を、支持台18に支えられた栽培容器17の培地33上に設置した構成からなる。前記1本の通気管10は、前記局所温度調節装置1の中央部に設けられ、それを囲むように2個の窓5、5を有する窓付構造体2が設けられている。各窓5は、連続系の窓である。
該窓付構造体2の上内面50と培地33の間に環境共生空間45が設けられ、そこに設置された通気管10の2個の孔11、11は、各クラウン30の方向を向き、栽培容器17を覆うように、光を通さない遮光シート39とフレーム40からなる遮光フード41が設けられている。各窓5からイチゴの苗29が外部に伸び、各窓5下には 前記通気管10の延長方向に18cmの間隔で複数のクラウン30・・・・が存在する。
前記栽培容器17の底部中央には排水管15が設けられていて、該排水管15の管壁には適宜細孔が設けられ、培地33中の過剰水分が排出される。前記窓付構造体2は、厚さ3mmの板状の低発泡ポリエチレンから作製されている。
本例のシステムは既存のイチゴ栽培施設に簡単に設置することができる。これによりイチゴの早出し栽培が簡単に、確実に行える。
また、培地33に高吸水性ポリマー混合の培地33を使用すれば、少量の培地33で十分な保水力・保肥力を有することができる。
尚、本発明の局所温度調節装置1で苗又は株29の短日処理を行う場合は、ハウスの屋根は寒冷紗で覆い、更にシルバーポリ等の遮光シート39又はフィルム等で苗29を遮光すればよい。
前記図14(a)と同型の短日局所夜冷処理装置46を使用し、短日局所夜冷処理試験を行った。
16:30〜翌8:30の局所夜冷処理時は、光を通さない遮光率100%の遮光シート39でイチゴの栽培容器17と定植した苗29、29を遮光し、同時に、図示はしないが、スポットクーラーに接続したポリエチレン製の通気管10の孔11、11から、前記局所温度調節装置1の環境共生空間45内のクラウン30、30に対して局所的に約15℃の冷風を吹きつけ、該冷風の気流43,43はそれぞれクラウン30、30へ向かい、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により窓5、5から外部へ流出させることによって、前記環境共生空間45及び前記クラウン30、30及びその周縁部の温度調節をした。16:30〜翌8:30の局所夜冷処理時のクラウン30付近の培地表面から2cm高さの地点の平均温度は18.1℃であり、局所温度調節装置1の外の平均温度は26.1℃であり、クラウン30の周縁部の温度は局所温度調節装置1の外の温度より8.0℃低い。8:30〜16:30の短日処理時は、遮光シート39を取り外し、光があたる開放状態とし、前記局所温度調節装置1内のクラウン30の周縁部の培地表面から2cm高さの地点の平均温度は22.4℃であり、短日処理時の温度は局所夜冷処理時のクラウン30の周縁部の温度より4.3℃高く推移するように調節した。
このような遮光シート39の開閉作業と温度管理を花芽分化が確認されるまで毎日繰り返した。遮光をしながら、クラウン30を冷風で局所的に冷やすことにより、確実に花芽を形成させることができた。
(実施例25)
図14(b)は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。
本例は、本発明の窓付構造体2と通気管10からなる局所温度調節装置1を有する短日局所夜冷処理装置46を主要構成装置とした短日局所夜冷処理を組み入れたイチゴ栽培システムである。
本例のイチゴ栽培装置47は、短日局所夜冷処理装置46とイチゴ栽培装置47とを兼ねており、通媒体である電気ヒーター48、48、48、48と、1本の通媒管である通気管10及び窓付構造体2からなる局所温度調節装置1を、支持台18に支えられた栽培容器17の高吸水性ポリマー混合の培地33上に設置した構成からなる。前記1本の通気管10は、前記局所温度調節装置1の中央部に設けられ、それを囲むように2個の窓5、5を有する窓付構造体2が設けられている。各窓5は、連続系の窓である。
該窓付構造体2の上内面50と培地33の間に環境共生空間45が設けられ、そこに設置された通気管10の2個の孔11、11は、クラウン30、30の方向を向き、該クラウン30、30の両側に通媒体である電気ヒーター48、48、48、48が設けられ、栽培容器17を覆うように、光を通さない遮光シート39とフレーム40からなる遮光フード41が設けられている。前記窓5、5からイチゴの苗29、29がそれぞれ外部に伸び、前記窓5、5下にはクラウン30、30が存在する。前記栽培容器17の底部中央には排水管15が設けられていて、該排水管15の管壁には適宜細孔が設けられ、培地33中の過剰水分が排出される。前記窓付構造体2は、厚さ3mmの板状の低発泡ポリエチレンから作製されている。
前記図14(b)と同型の装置をイチゴ栽培装置47として使用し、イチゴ栽培試験を行った。
16:30〜翌8:30の局所夜冷処理時は、光を通さない、遮光率100%の遮光シート39をフレーム40に沿って設け、イチゴの栽培容器17と定植した苗29、29を覆って遮光し、同時に、図示はしないが、スポットクーラーに接続したポリエチレン製の通気管10の孔11、11から、前記局所温度調節装置1の環境共生空間45内のクラウン30、30に対して局所的に約15℃の冷気を吹きつけ、該冷風の気流43,43はそれぞれクラウン30、30へ向かい、前記環境共生空間45を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により窓5、5から外部へ流出させることによって、前記環境共生空間45及び前記クラウン30、30及びその周縁部の温度調節をした。
16:30〜翌8:30の局所夜冷処理時の前記クラウン30付近の培地表面から2cm高さの地点の平均温度は18.1℃であり 、前記局所温度調節装置1の外の平均温度は26.1℃であり、クラウン30の周縁部の温度は前記局所温度調節装置1の外の温度より8.0℃低い。
8:30〜16:30の短日処理時は、遮光シート39を取り外し、光があたる開放状態とし、前記局所温度調節装置1内のクラウン30の周縁部の培地表面から2cm高さの地点の平均温度は22.4℃であり、短日処理時の温度は局所夜冷処理時のクラウン30の周縁部の温度より4.3℃高く推移するように調節した。
このような遮光シート39の開閉作業と温度管理を花芽分化が確認されるまで毎日繰り返した。
花芽分化を確認して短日局所夜冷処理を終了し、イチゴの休眠覚醒を行い育生した。水や液肥等の肥料を与え、育生を続け、周囲の温度が低くなった場合、前記窓付構造体2内の電気ヒーター48、48、48、48により前記環境共生空間45及び前記クラウン30、30及びその周縁部を温度調節し、前記環境共生空間45の温度調節した空気の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該空気を前記窓付構造体2の案内により窓5、5から外部へ流出させることによって、環境共生空間45及びクラウン30、30及びその周縁部の温度調節をし、健全なるイチゴ栽培ができた。
光が不足する時期の場合は電照により光の不足を補う。これらを行うことによりイチゴの果実の収穫へ結びつける。
また、本イチゴ栽培装置47をハウス内で行うことによって、ハウス内全体の温度調節を省略又は緩和できる。
(実施例26)
図15(a)は、本発明の局所温度調節装置の配管の一例を示す平面図である。
本例の局所温度調節装置1の配管は、複数の送液管12A・・、複数の通液管9・・、複数の流量調節装置42・・、複数の集液管14・・、媒体供給装置28を備えた配管である。一本の送液管12Aには、複数の通液管9、9、・・・が連結されている。
媒体供給装置28から温度調節した液体(水等)を送液管12Aを介して複数の通液管9・・・に送り、各通液管9にて熱交換し、熱交換が終わった液体は集液管14へ導かれ、 媒体供給装置28へ戻り、再び温度調節され、循環使用される。図示はしないが各通液管9には窓付構造体が設置され、各通液管9にて各窓付構造体内で熱交換がされる。
送液システムを送液管12Aとそれに繋がった各セクションを温度調節する複数の通液管9・・とから構成し、送液管12Aは断熱処理され、温度変化の無いまたは極めて温度変化の少ない媒体である液を各通液管9に供給できるので、液の流れの手前から末尾まで、温度変化のない液を各セクションへ送り、各セクションの窓付構造体内は均一に温度調節される。断熱処理をした、複数の送液管12A・・・・に複数の通液管9・・・・を設置
することにより、個別的、又はグループ的に温度調節することができるシステムが構築できるので、大型ハウスや大型圃場での温度調節に威力を発揮する。
本例の局所温度調節装置1では送液管12A、通液管9に流量調節装置42が各々複数設置されており、各流量調節装置42により、各通液管9への均一供液、部分供液、供給停止等の操作が自由に行える。
また井戸水又は湧き水を使用した場合は井戸水又は湧き水をポンプにて送液管12Aを経て通液管9に送り、集液管14を経て排水してもよい。
この場合循環するか排水するかは目的により適宜選択をすればよい。
また、流量調節装置42の種類、設置場所、設置数等は、目的にあわせて適宜選択をすればよい。
前記図15(a)と同型の配管を有する複数の局所温度調節装置1・・・を使用し、熱媒体として温度調節された水を流量調節装置42にて流量を調節し、前記送液管12Aから通液管9へ、更に集液管14へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例27)
図15(b)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分説明平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、2本の通媒管である通水管9A,9Aがほぼ水平で、平行に設置され、その上に2個の窓付構造体ブロック3、3からなる1個の円形状の窓5を有する窓付構造体2が2個ならんで設けられた局所温度調節装置1である。
前記図15(b)と同型の局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された水を通水管9A、9Aへ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例28)
図15(c)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分説明平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、2本の通気管10,10がほぼ水平で、平行に設置され、その上に2個の窓付構造体ブロック3、3からなる1個の円形状の窓5を有する窓付構造体2が2個ならんで設けられた局所温度調節装置1である。各通気管10は1個の窓付構造体2に対応した、1個の気体を吹き出す孔11を有する。
前記図15(c)と同型の局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された空気を通気管10、10へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例29)
図15(d)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分説明平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、1本の通媒管8がほぼ水平に設置され、その上に、3個の窓付構造体ブロック3、3、3からなり中央の窓付構造体ブロック3が留め具7、7で留められ、複数の円形状の窓5、5、・・・を有する窓付構造体2が設けられている。該通媒管8は前記窓付構造体2の中央に位置し、その両側を温度調節する。
前記図15(d)と同型の配管を有する局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された水を通媒管8へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例30)
図15(e)は、本発明の局所温度調節装置の他の一例を示す部分説明平面図である。
本例の局所温度調節装置1は、1本の通媒管である通気管10がほぼ水平に設置され、その上に、3個の窓付構造体ブロック3、3、3からなり中央の窓付構造体ブロック3が留め具7、7で留められ、複数の窓5、5・・・を有する窓付構造体2が設けられている。該通気管10は複数の孔11、11・・・を有し、前記窓付構造体2の中央に位置し、その両側を温度調節する。
前記図15(e)と同型の配管を有する局所温度調節装置1を使用し、熱媒体として温度調節された空気を通気管10へ供給し、効率よく温度調節ができることを確認した。
(実施例31)
図16は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。
本例は、本発明の窓付構造体2と通媒管8とからなる局所温度調節装置1を有するイチゴ栽培装置47を使用したイチゴ栽培システムである。
本例のイチゴ栽培装置47は、1本の通媒管8及び窓付構造体2からなる局所温度調節装置1を、支持台18に支えられた栽培容器17の培地33上に設置した構成からなる。
前記窓付構造体2は、3個の窓付構造体ブロック3、3、3からなり、2個の窓5、5を有する。各窓5は連続系の窓である。
培地33に2個の苗29、29が植えられ、培地33上にクラウン30、30があり、該窓付構造体2の上内面50と培地33の間に環境共生空間45が設けられ、前記局所温度調節装置1の前記窓付構造体2の中央部の上に共液管44が設けられ、栽培容器17の底部中央には余分な水分を排水する排水管15が設けられ、前記通媒管8は、外管と内管(熱源パイプ)の二重構造で、外管は真空にされた後に、アルコール系の作動液が密閉されている二重管式ヒートパイプであるイチゴ栽培装置47である。本例は該イチゴ栽培装置47を使用したイチゴ栽培システムである。中央の凸状の窓付構造体ブロック3は留め具7で留めた。所望により、果実の保護のために、果実が実る側で、窓付構造体2の上に保護シートを設けてもよい。該通媒管8は窓付構造体2の中央部に位置し、窓付構造体2の環境共生空間45を温度調節する。
該通媒管8は、図示はしないがボイラー等の媒体供給装置に接続され、加熱した温水がポンプにより循環するようになっている。冷却する場合は、媒体供給装置を冷却器に代えて冷却した冷水がポンプにより循環するようになっている。
二重管式ヒートパイプは内管に熱媒体を通し、外管中の作動液が蒸発と凝縮を繰り返し、均一な温度を保って、加温、冷却、消毒が可能である。本例のイチゴ栽培システムは遮光フード等を用いて、短日局所夜冷処理システムに使用できる。
前記図16と同型の装置47を使用し、イチゴ栽培を行い、健全なるイチゴ栽培ができた。
(実施例32)
図17は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。
本例は、本発明の窓付構造体2と通水管9A、9Aとからなる局所温度調節装置1を有するイチゴ栽培装置47を使用したイチゴ栽培システムである。
窓付構造体2と2本の通媒管である通水管9A、9Aを含む局所温度調節装置1をストッパー付キャスター19を有する支持台18に設置された培地33を有する栽培容器17に設け、熱媒体に水を使用し、前記局所温度調節装置1の前記窓付構造体2の窓5の近くの上部に共液管44が設けられ、クラウン30とその周縁部を除き、培地33の表面は黒マルチ49で覆われ、更に窓付構造体2の上に保護シート23、23を設け、発光ダイオード38と、錘20、20を付けた第一の保温シート21と、第二の保温シート22を設けたイチゴ栽培装置47を使用したイチゴ栽培システムである。前記窓付構造体2の上内面50と黒マルチ49の間に環境共生空間45が設けられている。
イチゴの苗29が培地33に1列に植えられ、局所温度調節装置1の窓付構造体2の窓5から外部に苗29が伸びている。通水管9A、9Aは、黒マルチ49に接し、窓付構造体2内の端部に設置されている。
また、各送水管12Cは、枝管13を経由して各通水管9Aに結合しており、更に、各通水管9Aは、枝管13を介して集水管14Aに連結してある。前記水は、送水管12C、枝管13、通水管9A、枝管13と流れ集水管14Aに導かれる。
また、栽培容器17の底部中央には排水管15が設けられていて、排水管15の管壁には適宜細孔が設けられ、培地33中の過剰水分が排出される。
実質的に水平に置かれた該通水管9A、9Aと窓付構造体2からなる局所温度調節装置1により、前記苗又は株29のクラウン30及びその周縁部を局所的に温度調節することにより省エネが達成できる。
図17では、送水管12C、12Cは支持台18の内側に設置されているが、外側でもよい。
該栽培容器17は通水管9A、9Aと共に、第1の保温シート21に覆われた支持台18の上に設置されている。
支持台18はストッパー付のキャスター19を有しているので移動可能であり、作業者が、支持台18と、隣接する支持台18の間に立って、支持台18を図で横から押すことにより、作業用の通路を容易に開けることができる。支持台18を前後に移動することも可能である。
該第一の保温シート21は図で両端に錘20、20を備えている。
該第一の保温シート21の端部は支持台18の端部に自然垂下させておいてもよいし、自然垂下させずに、重ねて支持台18上に展設しておいてもよい。
該栽培容器17の上方には、少なくとも作業者が歩行できる程度に離して第二の保温シート22が設置されており、第二の保温シート22は支持台18の複数の列の全体を覆い、その端部は最も端の列の支持台18に対応する台の第一の保温シート21の端部に重畳され内部を密閉している。その結果、ハウス全体の温度調節を最小限にすることができるので、エネルギーの損失が少ない。
また、複数個の栽培容器17を一つのグループとして、第二の保温シート22を同様にして設置してもよい。
上記実施例において、苗29が植えられる直前に通水管9Aに、一定の高温の水を圧送して、加熱により培地33を高温殺菌することもできる。
これを行うことにより、殺菌剤などを散布したり、培地33を取り替えることなく、培地33を苗床容器17に収容した状態で、培地33を簡便に消毒することができる。
図17に示した、本実施例のイチゴ栽培装置47を使用したイチゴ栽培システムにおいて、短日局所夜冷処理をし、花芽分化を促進し、続いてイチゴを育成し、結実を促進するまで、同一の装置で行えるので、これにより労働の軽量化ができる。尚、本イチゴ栽培装置47により、ランナーを伸ばし、苗29を採取してもよい。
また、ハウス全体の温度調節はせず、透明な第二の保温シート22を使用して、採光可能な状態で、イチゴ全体を覆い、図17に示した狭い領域内を温度調節する栽培装置としてもよい。
前記図17と同型の装置を使用し、イチゴ栽培を行い、健全なるイチゴ栽培ができた。
(実施例33)
図18(a)は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。
本発明の複数の局所温度調節装置1、1を有するイチゴ栽培装置47を使用したパイプハウス34での土耕栽培法によるイチゴの栽培の一例を示す。
畝状の培地33上のイチゴの株29、29を囲むように、該局所温度調節装置1、1が設置されている。前記イチゴの株29、29は局所温度調節装置1内から外に向かい、前記畝状の培地33の両外側に向かって伸びている。
前記図18(a)と同型の局所温度調節装置1を有するイチゴ栽培装置47を使用し、イチゴ栽培を行い、健全なるイチゴ栽培ができた。
(実施例34)
図18(b)は、本発明のイチゴ栽培システムの他の一例を示す断面図である。
本発明の局所温度調節装置1を使用したハウス35内での高設栽培法によるイチゴの栽培の一例を示す。
本例は、ハウス35内において、支持台18に支えられ、苗29が植えられた栽培容器17に局所温度調節装置1が設けられたイチゴ栽培装置47を使用し、ハウスの上部には反射傘36とルーバー37により、照射方向が制御された発光ダイオード38が設けられている。 ハウス35内には、支持台18、栽培容器17、局所温度調節装置1、イチゴ栽培装置47、反射傘36、ルーバー37、発光ダイオード38が、各々、複数個設置され、複数のイチゴの苗を育成できる。
高設栽培法により日常の栽培管理から収穫までの農作業を立ち姿勢で行なうことができ、労働強度が軽減され、栽培の集約化ができる。
本実施例では説明のため、反射傘36の場合とルーバー37の場合を示しているが、通常は一種が使用される。
約15cmの間隔で直線状に並べて連結され、ピーク波長を400〜500nmとした青色光を放つ複数の青色系の発光ダイオード38を有する反射傘36及び/又はルーバー37と本発明の局所温度調節装置1を組み合わせ、的確な温度調節を行うことにより、イチゴの良好な育成ができるので、うどん粉病等に負けないイチゴの育成が可能になる。
反射傘36及び/又はルーバー37を使用することにより、所望箇所への集中照射ができ、一定照射面積当たりの青色系の発光ダイオード38の個数を減少でき、苗29と青色系の発光ダイオード38の距離を大きく保て、例えば、照射できる有効面積と、青色光の強度をそのままにして、約1.3以上高くすることができ、青色系の発光ダイオード38が人の作業領域にないので、作業の邪魔にもならず、能率よく作業ができる。
また、発光ダイオード38が設けられた反射傘36及び/又はルーバー37の数は、ハウス35内の苗または株29の数によって適宜選択すればよい。
図示はしないが、発光ダイオード38は2列以上複数列に反射傘36又はルーバー37内に設置してもよい
本発明において、発光ダイオード38としては青色系の発光ダイオード38、赤色系の発光ダイオード38、黄色系の発光ダイオード38、白色系の発光ダイオード38等から適宜選択して使用できる。本発明の局所温度調節装置1とあわせて使用することにより、殺菌、害虫防除、生育等の効果がより一層増強される。反射傘36やルーバー37付の発光ダイオード38は、必ずしも常時使用する必要はなく、適宜選択して使用すればよい。
前記図18(b)と同型の局所温度調節装置1を含むイチゴ栽培装置47を使用し、イチゴ栽培を行い、健全なるイチゴ栽培ができた。
イチゴの供給は、国内ばかりでなく海外へ向けておこなわれ、今後この傾向はますます大きくなると予想される。また国内、特に国内のケーキ業界へ、7月から10月の間、満足いく品質の国産イチゴを充分に供給できない状態が続いている。一方地球環境や資源の有効利用の面から、一層の省エネが叫ばれている。
本発明の局所温度調節装置は、イチゴの要であるクラウン及びその周縁部の環境を集中して管理することにより、消費エネルギーをおさえ、効率的にクラウン及びイチゴの健全なる育成を図るものであり、更に、装置が簡単で、複数に分割可能であり、培地等に設置しやすく、手入れが簡単であり、長期の使用にも耐えるので、本発明の局所温度調節装置及び本発明の局所温度調節装置を使用した短日局所夜冷処理システム並びにイチゴ栽培システムは、省エネ栽培と年間を通じた効率的な安定した省エネ型多重収穫栽培を可能にするので、産業上の利用の可能性はきわめて大である。
1 局所温度調節装置
2 窓付構造体
2A 窓付構造体の上面
2B 窓付構造体の側面
3 窓付構造体ブロック
4 窓付構造体部材
5 窓
5A 窓の周辺端部
5B 凹部
6 空間部
7 留め具(粘着テープ、ベルクロ(マジックテープ(登録商標))、フック,蝶番等)
8 通媒管
9 通液管
9A 通水管
10 通気管
11 孔(吹き出し口)
12 送媒管
12A 送液管
12B 送気管
12C 送水管
13 枝管
14 集液管
14A 集水管
15 排水管
16 温度計
17 栽培容器、苗床容器、株床容器
18 支持台
19 ストッパー付キャスター、キャスター
20 錘
21 第一の保温シート
22 第二の保温シート
23 保護シート
24 切り欠き部又はくり抜き部
28 媒体供給装置
29 苗又は株
29A 茎
29B 葉
30 クラウン
31 果柄
32 果実
33 倍地
34 パイプハウス
35 ハウス
36 反射傘
37 ルーバー
38 発光ダイオード
39 遮光シート、遮光断熱シート
40 フレーム
41 遮光フード
42 流量調節装置又は熱媒体流切り替え手段
43 気流
44 供液管 (水、液肥等の供給)
45 環境共生空間
46 短日局所夜冷処理装置
47 イチゴ栽培装置
48 電気ヒーター
49 マルチ(黒マルチ、透明マルチ、反射マルチ等)
50 上内面
51 窓付補助具
52 窓付補助具の窓
53 窓付構造体の側面下端部から形成される 窓付構造体の仮想上底面、底面
を有する窓付構造体の上底面
54 垂線
55 垂線面
56 N方向
57 T方向
58 側内面
59 外表面

d 窓長さ値
d1 窓の中央部の長さ
d2 窓の端部の長さ
L 自空長値
h1 窓の高さ
h2 窓の高さ

→ 流れ方向 (入→出)






















Claims (14)

  1. 1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の
    上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有することを特徴とする局所温度調節装置。
  2. 1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の
    上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記環境共生空間において、窓高さ値が0.3cm以上であり、空間値が1より大きく、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有することを特徴とする請求項1に記載の局所温度調節装置。
  3. 1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の
    上内面と培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として液体を、前記通媒体として通液管を使用し、温度調節した液体を前記通液管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により、前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有することを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の局所温度調節装置。
  4. 1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
    前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有することを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載の局所温度調節装置。
  5. 1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体を有する局所温度調節装置であって、前記窓付構造体の窓より小さい面積の窓を有する窓付補助具を前記窓付構造体の上に設置し、窓のサイズの異なる前記窓付補助具をイチゴの成長にあわせて変えることにより可変窓の機能を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の局所温度調節装置。
  6. イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
    、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装
    置と局所温度調節装置を有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用して、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行うことを特徴とする短日局所夜冷処理システム。
  7. イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
    、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装
    置と局所温度調節装置を少なくとも基本要素として有する短日局所夜冷処理装置を使用した短日局所夜冷処理システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有し、媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
    前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記通気管の少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応しており、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記フレームを使用し前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から、前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて 引き続き同一の短日局所夜冷処理装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で、前記クラウン及びその周縁部の調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続け、花芽分化の促進を行うことを特徴とする請求項6に記載の短日局所夜冷処理システム。
  8. イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
    、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり
    、前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすることを特徴とするイチゴ栽培システム。
  9. イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
    、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすることを特徴とする請求項8に記載のイチゴ栽培システム。
  10. イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
    、遮光シートとフレームとからなる脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装
    置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることにより、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理の温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をし、イチゴを栽培することを特徴とする請求項8に記載のイチゴ栽培システム。
  11. ハウス内に、発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収
    容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置と局
    所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から調節した媒体を前記通媒体に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うことを特徴とする請求項8に記載のイチゴ栽培システム。
  12. ハウス内に、発光ダイオードを使用した照明装置と、イチゴが植えられている培地を収
    容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、遮光シートとフレームとからなる
    脱着可能な遮光フードと、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする機能を有し、媒体として熱媒体を、前記通媒体として通媒管を使用し、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記局所温度調節装置及び前記イチゴを有する前記栽培容器のイチゴを、前記遮光シートで覆い、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることにより、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする局所夜冷処理と、前記局所夜冷処理後、前記遮光シートを外し前記イチゴに光をあて、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記局所夜冷処理より短い時間、前記局所夜冷処理温度より高い温度で前記クラウン及びその周縁部の温度調節をする短日処理とを一組とし、前記局所夜冷処理と前記短日処理の時間の合計を24時間とした一サイクルを、花芽分化が起こるまで繰り返して続ける短日局所夜冷処理を行い、花芽分化の促進を行うと共に、花芽分化の後は、前記遮光フードを外し、前記栽培容器の前記イチゴに光が当たるように開放状態とし、引き続き同一のイチゴ栽培装置を使用し、前記媒体供給装置から温度調節した熱媒体を前記通媒管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすると共に、青色系光等の適宜選択した波長幅を含む波長の光を供給する前記発光ダイオードを使用した照明装置による光照射を、適宜、環境共生空間及び局所温度調節装置を取り巻く全空間の少なくとも一部に行うことを特徴とする請求項8に記載のイチゴ栽培システム。
  13. 窓付構造体と通媒体を有する局所温度調節装置と、イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と、媒体を供給する媒体供給装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
    前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成
    され、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、所望に調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部を温度調節する機能を有し、媒体が水であり、前記通媒体が通水管及び二重管式ヒートパイプから選ばれた一種の通媒管であり、
    前記局所温度調節装置を前記栽培容器の前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面と前記培地との間に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記媒体供給装置から所望温度の水を前記通水管の一端から他の一端に向かい強制的に送ることにより、
    前記環境共生空間を温度調節し、前記環境共生空間の温度調節した気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の温度調節をすることを特徴とする請求項8に記載のイチゴ栽培システム。
  14. イチゴが植えられている培地を収容した栽培容器と、前記栽培容器を搭載する支持台と
    、媒体を供給する媒体供給装置と局所温度調節装置とを少なくとも基本要素として有するイチゴ栽培装置を使用したイチゴ栽培システムであり、
    前記培地を収容した栽培容器が土壌及び培地を収容した栽培容器から選ばれた一種であり、前記局所温度調節装置が1個以上の窓を有する窓付構造体と媒体を通す通媒体から構成され、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成し、前記窓及び前記窓付構造体が、2個以上複数に分割でき、前記窓付構造体を構成する窓付構造体部材の剛軟度が150mm以上であり外力により容易に変形せず、且つ、前記窓付構造体部材の、少なくとも一つの層を構成する素材の熱伝導率が0.01〜2.0W/(m・K)であり、前記環境共生空間が外部の気流変化に影響されず、1個の前記窓が、少なくとも1個のクラウンと対応しており、前記通媒体の少なくとも一部が前記環境共生空間内にあり、少なくとも前記通媒体の一部が前記培地の表面より上に出ており、前記窓付構造体が前記クラウン及びその周縁部を囲み、前記窓が自身を通して前記クラウンからの成長物を前記窓付構造体の外部へ成長させることができ、調節した媒体を前記通媒体へ送ることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部へ流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をする機能を有し、
    媒体として温度調節した気体及び活性種処理気体から選ばれた少なくとも一種の気体を、前記通媒体として少なくとも1個以上複数の孔を有する通気管を1個以上使用し、
    前記局所温度調節装置を前記培地上に設置し、前記窓付構造体の上内面の下に空間である環境共生空間を形成した状態で、前記通気管の少なくとも1個の前記孔が少なくとも1個の前記クラウンと対応しており、前記媒体供給装置から、前記気体を前記通気管の一端から他の一端に向かい強制的に送り、前記気体を前記通気管の孔より前記環境共生空間に流出させることにより前記環境共生空間を調節し、前記環境共生空間の調節をした気体の外部への飛散を最小限にとどめると共に、該気体を前記窓付構造体の案内により前記窓を通して外部に流出させることによって、前記クラウン及びその周縁部の調節をすることを特徴とする請求項8乃至13の何れかに記載のイチゴ栽培システム。
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