JP5012145B2 - 偏光解析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光の偏光状態を高精度で解析できる偏光解析装置に関する。
光デジタル伝送の高速化の開発が進められているが、特に10Gbit/sec以上という高速においては、従来の伝送速度ではあまり問題とならなかった光ファイバ中で発生する偏光モード分散の影響によって伝送特性が劣化することが知られている。偏光モード分散とは、シングルモード光ファイバのコア部分の真円からのずれや、ファイバへの側圧等によって、2つの直交する偏光モード間に群遅延時間差が生じるもので、それらが互いに干渉するため伝送特性の劣化の原因となる。このため、光ファイバ中での偏光度(DOP)を精度よく評価できる測定技術が重要である。一般に、DOPの評価パラメータとして、4つのパラメータからなるストークスパラメータ(S,S,S,S,)を用いて評価されることが多い。ストークスパラメータは、偏光状態を完全偏光(直線偏光、円偏光、楕円偏光等)、部分偏光を含めて統一的に取り扱うことができ、また、ポアンカレ球表示で表すと見通しが良いので、広く使用されている。具体的な測定は、被測定光信号を4分岐して、夫々に所定の位相補償処理と偏光フィルタ処理を行い、処理後の光強度を測定し、この測定値を基に所定の演算をすることにより求める(非特許文献1参照)。ここで、被測定光信号を4分岐する分岐手段として、4つのプリズムを一体化したものを用いて波面を分岐する方法(特許文献1)、ビームスプリッタを用いて振幅を分割する方法(特許文献2)がある。前者は、4つのプリズムを組み合せ、その接触部分に光ビームを入射して、4方向に分岐するものである。後者は、複数個のビームスプリッタで順次被測定光を2分岐して、最終的に4分岐するものである。
「高精度DOP測定器の開発」古川電工時報、第111号(第37ページ〜第38ページ 図3、式(1)〜(3)参照) 特開平6−34444号公報(図4の符号11,12,13,14参照) 特開平8−201175号公報(図1の符号1,2,3参照)
しかし、4つのプリズムを用いる方法では、光軸の変動により分岐された光の光量が変化するので、光軸を正確にプリズムの所定の位置に合わせる必要があり、機械的な安定性にかけるという問題があった。また、ビームスプリッタを用いる方法では、半透明板の光の透過、反射において偏光成分の比率の変化、位相の変化が起こり、高い精度の測定結果が得にくいという問題があった。又、偏光モード分散補償への適用を考慮して偏光モニタとして使用した場合、測定用の4つの分岐以外に信号を伝送するための分岐が必要となるが、このような場合に分岐が更に一つ増えて光学系が複雑となる問題があった。
そこで、本発明は、簡単な構成で、しかも光軸合わせの問題のない分岐回路を持つ高精度な偏光解析装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図1に示すように、光束(1)を少なくとも4つの分岐光路(3〜3)に分岐する分岐手段(2)と、前記4つの分岐光路を生成した後、所定の光処理を行う手段(4)、前記分岐光路からの各々の光強度を測定する手段(6〜6、)、該光強度から偏光状態を示すストークスパラメータを算出する手段(9)を備え、前記分岐手段は、回折格子(2)を含み、異なる回折角に対応して生成される光路を前記分岐光路として使用する。
ここで、所定の光処理とは、ストークスパラメータの4つのパラメータ(S,S,S,S,)を得るため、例えば、被測定光に対して、偏光フィルタ処理、位相補償処理を行うことであり、具体的には後述する。分岐手段(2)は、ストークスパラメータ測定に必要な分岐光路を一度に分岐するもので、単一の回折格子2で構成するか、図1(b)(c)のように、回折格子2を分岐手段の一部の構成要素として構成する。回折角とは、回折の結果、偏向されて出射する光軸と入射光の光軸との挟む角度をいい、回折角に対応して生成される光路とは、回折格子から分離される光の各々の行路をいう。
このように構成すると、一度に多くの分岐光路が得られるので、部品点数を削減することが出来、測定装置の光学系を簡略化することが出来る。また、分岐手段に回折格子を使用しているので光軸のずれが問題とならない。更に、回折格子では、分岐された光路の間で偏光の振幅、位相についてずれの問題が起こりにくいので、高精度な測定が出来る。
また、第2の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図3に示すように、第1の態様において、前記分岐光路(3〜3)のうち第1の分岐光路(3)には、1/4波長板(12)と45°偏光子(1145B)を、前記分岐光路のうち第2の分岐光路(3)には、45°偏光子(1145A)を、前記分岐光路のうち第3の分岐光路(3)には、0°の偏光子(11)を備える。
ここで、1/4波長板は、互いに直交する偏光成分の位相差を90°変化させるもの、0°偏光子、45°偏光子は、各々、0°、45°の偏光成分のみを透過するものである。尚、45°偏光子は、基準となる偏光(0°)に対して、±45°のいずれの方向かは問わない。
このように構成すると、一度に多くの分岐光路が得られるので、分岐手段の部品点数を削減することが出来、測定装置の光学系を簡略化することが出来る。また、分岐手段に回折格子を使用しているので光軸のずれが問題とならない。更に、回折格子では、分岐された光路の間で偏光の振幅、位相についてずれの問題が起こりにくいので、高精度な測定が出来る。
また、第3の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図4に示すように、第2の態様の偏光解析装置において、前記分岐手段(2)を、単一の回折格子(2)で構成したものである。
このように構成すると、一度に多くの分岐光路が得られるので、部品点数を削減することが出来、測定装置の光学系を簡略化することが出来る。また、分岐手段に回折格子を使用しているので光軸のずれが問題とならない。更に、回折格子では、分岐された光路の間で偏光の振幅、位相についてずれの問題が起こりにくいので、高精度な測定が出来る。
また、第4の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図5、図6に示すように、第1の態様において、前記分岐光路のうち第1の分岐光路(3)には、1/4波長板(12)と、45°偏光子(1145B)を、前記分岐光路のうち第2の分岐光路(3)には、45°偏光子(1145A)を備え、前記分岐手段(2)には、前記第1の分岐光路(3)および前記第2の分岐光路(3)以外の一つの分岐光路(3)からの光を0°の偏光成分と90°の偏光成分に分離して、2つの分岐光路(3、3)を生成する直交偏光分離手段(2)を有する。
このように構成すると、少ない数の分岐手段で一度に多くの分岐を行うことが出来、また、0°偏光子が不要になるので、測定装置の光学系を簡略化することが出来る。また、分岐手段に回折格子を使用しているので光軸のずれが問題とならない。更に、回折格子では、分岐された光路の間で偏光成分のずれの問題が起こりにくいので、高精度な測定が出来る。
また、第5の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図6に示すように、第4の態様の偏光解析装置において、前記分岐手段は、単一の前記回折格子(2)、及び前記直交偏光分離手段(2)で構成される。
このように構成すれば、部品点数を減らすことができるので偏光解析装置を簡略化することが出来る。
また、第6の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図8に示すように、第2乃至第5の態様のいずれかに記載の偏光解析装置において、前記第1の分岐光路(3)、及び前記第2の分岐光路(3)に設けられた前記45°偏光子(1145A、1145B)とを一体で構成(1145)する。
このように構成すれば、部品点数を減らすことができるので偏光解析装置を簡略化することが出来る。
また、第7の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図9に示すように、第1乃至第6の態様のいずれかに記載の偏光解析装置において、前記分岐光路(3〜3)で測定される光強度を、前記分岐光路に分岐する分岐の効率で調整する。分岐の効率とは、分岐手段(2)に入射した光強度に対する、各分岐光路(3〜3)を通過し、各偏光子(11)に達したとき(偏光子が挿入されていない分岐光路については光強度を測定する手段(光電気変換手段)(6)に達したとき)の光強度の比である。尚、上記分岐の効率は、分岐手段(2)の分岐効率と偏光子(11)及び1/4波長板(12)等を含んだ各分岐光路(3〜3)の損失等を含めて決定してもよい。調整は、光レベル調整手段(23)のような光信号の段階で行ってもよいし、レベル補償手段(24)のような測定データ取得後、電気信号の段階で行ってもよい。更に、データ処理部(9)で演算上行ってもよい。
このように構成すれば、偏光子(11)や1/4波長板(12)等の損失を含め、分岐光路(3)の分岐の効率の差、及び光電気変換手段(6)の変換効率の差などによる誤差を調整することもでき、高精度な測定結果を得ることができる。
また、第8の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図10に示すように、第1乃至第7の態様のいずれかに記載の偏光解析装置において、偏光解析に使用する前記分岐光路以外の分岐光路(図10では、分岐光路3)で得られる光を信号光として使用する。尚、分岐光路以外の分岐光路は、ストークスパラメータ測定用の分岐光路以外であれば、回折格子で得られる分岐光路を任意に選択できる。
また、第9の態様に係る発明による偏光解析装置は、例えば、図11に示すように、第1乃至第8の態様のいずれかに記載の偏光解析装置において、分岐光路(3 〜3 )からの各々の光強度を測定する手段(6 〜6 )への分岐光路(3 〜3 )の入射は、各々の光強度を測定する手段(6 〜6 )に対して垂直の方向に入射するように構成される。
本発明の偏光解析装置によれば、回折格子を用いて分岐するので、光軸のずれが問題とならない。更に、回折格子を用いることにより、分岐された光路の間で偏光成分のずれの問題が起こりにくいので、高精度な測定が出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。また、3のように、符号で下付き文字があるものは、符号3で表される同種のものが複数あり、そのうちの1つであることを示す。尚、本明細書で「第nの分岐光路」という時、下付き数字等と「n」とは無関係である。また、符号に「’」があるのは、同様の機能のものであるが、一部構成上相違するものを含むものであることを表す。
実施の形態の説明の前に、ストークスパラメータの測定原理について簡単に説明する。
図12(a)は、4分岐による測定原理を示す図である。測定される光束1を分岐手段2で4つの分岐光路(#1〜#4)に分岐し、#1の分岐光路の光束は、互いに直交する二つの偏光成分の位相差を90°変化させる1/4波長板12と、基準偏光に対して45°傾いた偏光成分だけを通過させる45°偏光子1145Bを通した後、光電気変換手段6で電力Iq45として検出する。#2の分岐光路の光束は基準偏光角度に対して45°傾いた偏光成分だけを通過させる、45°偏光子1145Aを通した後、光電気変換手段6で電力I45として検出する。#3の分岐光路の光束は基準偏光(基準角度:0°)成分だけを通過させる0°偏光子11を通した後、光電気変換手段6で光エネルギ(光強度)を電気エネルギに変換し、電力Iとして検出する。#4の分岐光路の光束は、直接、光電気変換手段6に入り、電力Iとして検出する。得られた4つの電力検出結果を用い、演算手段9を用い次式によりストークスパラメータを求める。
=I(1−1)
=2・I―I(1−2)
=2・I45―I(1−3)
=2・Iq45―I(1−4)
図12(b)は、他の方法による測定の原理を示したものである。(a)と異なる点は、分岐光路#4の分岐光路は90°偏光子1190で90°偏光成分だけを通過させて光強度を検出する点、演算手段9の演算内容が異なる点である。#1、#2、#3の分岐光路の構成は(a)の#1、#2、#3と同じであるので、光電気変換手段6、6、6の出力は、各々、Iq45、I45、Iである。光電気変換手段6の出力を、I90、とすると、演算手段9’を用い次式によりストークスパラメータを求める。
=I+I90 (2−1)
=I−I90 (2−2)
=2・I45―(I+I90 (2−3)
=2・Iq45―(I+I90 (2−4)
以上、説明したように、図12で説明した方法で、ストークスのパラメータを求めることができる。ストークスパラメータを用いると、直線偏光・円偏光・楕円偏光等の完全偏光や、部分偏光を含めて偏光状態を統一的に評価することができる。本測定方法で、重要なことは、高精度な測定データを得るために、被測定光の偏光状態を出来るだけ測定系で乱さないことである。特に、分岐手段2で偏光状態の変動を受けやすい。
図1は、本願に係る発明の第1の実施の形態を示したものである。測定される光束1が分岐手段2で4分岐され、分岐光路3、3、3、3、となる。分岐手段2は、図4のように、一つの分岐手段要素(回折格子2)で構成してもよいし、図1(b)(c)のように、二つ以上の分岐手段要素(2、2、2’等)を組み合わせて構成しても良い。また、二つ以上の分岐手段要素(2、2、2’)は、回折格子とするのが好ましい。光処理手段4は、各々、特定の偏光成分のみを通過させ、偏光間の位相をシフトさせる機能を含むもので、例えば、図12で説明した偏光子11、1/4波長板12で構成されるものである。光処理手段4の具体的な内容については後述する。光電変換素子アレイ5は、例えば、フォトダイオードなどの光電気変換手段6〜6を複数配置したもので、光処理手段4の出力光束の光電変換素子アレイ5上の光スポット7が丁度光電気変換手段6の受光部と重なるようになっている。このようにして、所定の光処理を受けた分岐光束の強度が検出電気信号8〜8に変換され、演算手段で、式(1)(2)を用いて、S〜Sの値が演算され、測定出力10として出力される。尚、本図では、光電変換素子アレイ5として一体化したものを示したが、複数に分離して構成してもよい。また、演算手段9は光電変換素子アレイ5と一体化して構成することもできる。
本実施の形態の特徴とするところは、分岐手段2に回折格子を含ませて構成した点である。周知のとおり回折格子に平行光線を入射すると、種々の回折角で光束が分離される。その様子を図2に示した。回折格子2に入射した平行光束1は隣接するスリット17等での位相差(図2の距離hに相当する光路差位相角)が波長の整数(m)倍になるような角度(回折角θ)の方向に明線を生じ、光束を分離して取出せる。ここで、m値を次数と言う。分岐の角度(回折角θ)は、回折格子のピッチΛを選ぶとコントロールすることが出来る。回折格子2の偏光成分のずれは、回折角が大きくない範囲(15°程度)では、あまり問題とならないことが知られており、回折格子2で、この範囲内の回折角で分岐光路3を得れば精度の高い測定を行うことができる。種々の次数の分岐光路を同時に使えば、回折格子2で一度に偏光成分のずれの少ない複数の分岐光を分離することができる。
図1(c)のように、分岐手段要素2’にも回折格子を使うこともできる。(b)で示す、二つの分岐手段要素(2、2)の間では、いずれか一方が回折格子である形態と双方とも回折格子の形態があり得る。
図3は、第2の実施の形態を説明するものであり、分岐手段2を2つの分岐手段要素である、回折格子2、及び分岐要素2で構成した例について示したものである。また、図3には、図1の、各分岐光路(3〜3)に挿入した光処理手段4を、図中、4、4、4として具体的に示した。分岐光路3には、1/4波長板12、及び45°偏光子1145Bが挿入されている。分岐光路3には、45°偏光子1145Aが挿入されている。分岐光路3には、0°偏光子11が挿入されている。分岐光路3では、分岐した光束が直接光変換手段6に照射される。この構成は、図12(a)の構成に対応している。コリメータレンズ15は、光ファイバ14からの光信号を平行光束1にするものである。尚、ここで説明した構成の光処理方式は、図12(a)の場合と同じであり、演算手段9の演算は式(1)を用いて行う。また、他の実施の形態として、更に、分岐光路3に90°偏光子を挿入する形態もある。この場合、演算手段9の演算は式(2)を用いて行う。
図4は、第2の実施の形態の別の構成を説明するものであり、分岐手段2として単一の回折格子2を用いたものである。このように構成すれば、一つの回折格子2で全ての分岐光路(3)を得ることができるので更に装置を小型化できる。また、回折格子を用いているので、分岐手段での偏光成分の変化が少なく高精度な測定結果を得ることができる。
図5(a)は、第3の実施の形態を説明するものである。分岐手段2は、回折格子2、分岐手段2、及び、直交偏光分離手段2で構成する。回折格子2は、平行な光束1を分岐光路3,3に分岐した後、分岐光路3は、更に、分岐手段要素2で分岐され、分岐光路3、分岐光路3を得る。分岐光路3は、直交偏光分離手段2に接続され、0°偏光成分と90°偏光成分に分離され、各々分岐光路3、3として出力される。以上の4つの分岐光路(3、3、3、3)の光束は、各々、光電気変換手段(6、6、6、6)で光強度を測定される。
図5(b)及び(c)は、(a)の分岐光路3、直交偏光分離手段2、分岐光路3、3、の部分を横から見たものである。(b)は、直交偏光分離手段2として、複屈折素子2sAを用いたものである。周知のとおり、複屈折素子は、直交する偏光成分を含む光束に対して、各々の偏光成分に対して異なる光路で外部に光束を出射するもので、例えば、方解石の結晶がある。(c)は、直交偏光分離手段2として、偏光ビームスプリッタ2sB1と直角プリズム2sB2を組み合わせたものを用いたものである。各々直交する偏光成分が偏光ビームスプリッタ2sB1で透過光路3と反射光路3として分離されて得られる。偏光ビームスプリッタ2sB1に接して設けられた直角プリズム2sB2は、分岐光路3の方向を直角に曲げて光路の方向を光電気変換手段6に向けるものである。なお、直角プリズム2sB2による反射で偏光成分の変動が生じても、光強度に影響しないので測定誤差とならない。光電変換素子アレイ5’は、図3で説明した、光電変換素子アレイ5と同等のものであるが、分岐光路3の空間的な配置に合わせて光電気変換手段6の光電変換素子アレイ5上の配置が異なる。
このように構成すれば、一つの回折格子2で複数の分岐光路を得ることができると共に、0°偏光子が不要となり、装置を簡略化できる。また、回折格子2を用いているので、分岐手段での偏光成分の変動が少なく高精度な測定結果を得ることができる。
図6は、第3の実施の形態の別の構成を説明するもので、図5のさらに具体的な構成を示したものであり、分岐手段2として単一の回折格子2と、直交偏光分離手段2を用いたものである。このように構成すれば、更に測定装置を簡略化できる。
図7(a)は、回折格子2の具体的な構造を示したものである。(a)は、所謂スリット型の回折格子であり、薄い透明基板19上に細い非透明平行線を配置して、透過部分20(図2の17に相当)と非透過部分20をピッチΛ間隔で設けたものである。図2で説明したように、回折角θは被測定光束の波長λとピッチΛで決定され、ピッチΛの値が大きいと回折角(分岐角度θ)が小さくなる。前述したように、回折格子は偏光成分のずれの少ない特性を持つが、極端に大きな回折角を取ると、偏光成分の変動の問題が起きる場合がある。本願発明の発明者の実験によると、式(3)を満たすようにΛの値を選定することが望ましい。
Λ>10λ (3)
また、回折角θは、回折格子2から光電変換素子アレイ5、5’までの距離と、光電気変換手段6の間隔と、分岐光束径で決まる寸法的な条件でも決まる。Λの値を式(3)を満たす範囲で小さくすれば、分岐手段2と光電変換素子アレイ5、5’の間隔を小さくすることができ、偏光解析装置を小型化できる。一方、分岐手段2と光電変換素子アレイ5、5’の間隔が与えられた場合は、Λの値を大きくとれば、光電気変換手段6〜6の間隔を小さくすることが出来る。
図7(b)は、回折格子2の他の具体的な構造を示したものである。(b)(c)は、位相格子と呼ばれるもので、(b)は、透明基板の上に高さdの土手状の部分21をピッチΛで形成した回折格子である。
位相格子では、以下のQ値を用いてその特性が評価される。即ち、Q値は実質的な格子の厚さの目安を与えるものであり、この値が大きくなるとブラッグ回折の影響が強くなり、光波の振動方向による回折効率の差が顕著となる。本願発明の発明者の実験的な検討によれば、Q値として、以下の条件を満足することが望ましい。
Q=(2πλd/(nΛ))<1/10 (4)
以上のように、回折格子2の諸元を式(3)、(4)で計算される範囲の値に設定することにより、分岐角度が大きい時に問題となる偏光成分の変動、及び分岐光路の回折効率の差を一定値以下に抑えることができ高精度な測定結果を得ることが出来る。上記のとおり、測定精度の点からは、Λの値に下限があるが、回折格子2と光電変換素子アレイ5の間隔を小さくして、解析装置の大きさを出来るだけ小さくなるようにする場合、又、分岐光路3の各光束を光電変換素子アレイ上で分離するためには、Λの値に上限がある。
回折格子2として、本願実施の形態の説明では透過型のものについて説明したが、反射型や階段格子型のものを使用できることは勿論である。
図8は、第4の実施の形態の構成を説明する図で、図4の構成を変形したものである。図4の45°偏光子1145Aと1145Bの機能を、一つの偏光子1145で共用するものである。図8のように、単一の45°偏光子1145を二つの分岐光路3及び3の二つをカバーするように配置している。このような構成にすることで、偏光子1145の数を削減することが出来る。尚、本実施の形態は、図4の構成への適用に限定されるものではなく、45°偏光子を複数個使用する場合のすべてに適用可能である。
図9は、第5の実施の形態を説明する図であり、分岐手段の分岐の効率のアンバランスを補償して測定精度を向上させる構成について、図4の構成に適用した場合を例として説明した図である。尚、図4の構成に限定されず、本願発明の他のすべての構成に適用できることは勿論である。分岐手段2を用いた場合、分岐効率のアンバランスにより、分岐された分岐光路3の各光レベルが均一にならない場合がある。本構成は、このような場合に各分岐光路3〜3の光に対して所定の減衰を与える光レベル調整手段23〜23を挿入し、その減衰量を分岐効率の差に基づき設定する。また、分岐手段2の入射端から光電気変換手段6の入射端までの各分岐光路3の各損失量をあらかじめ測定し、その損失量を加味して光レベル調整手段23〜23で減衰量を調節すれば、分岐手段2の分岐効率のアンバランスだけでなく、偏光子11、1/4波長板12の損失や各分岐光路3〜3の伝播損失、光電気変換手段6の変換効率などのアンバランスを含め補償することが出来、偏光解析装置の測定精度を上げることが出来る。レベル補償手段24は、上述した、分岐効率を含む分岐の効率のアンバランスを電気信号に変換した後行うもので、光レベル調整手段23を用いる光段階の補償と同様の効果を得ることができる。更に、演算手段9の演算によって補償することもできる。
図10は、第6の実施の形態を示したもので、偏光解析に使用する分岐光路以外の分岐光路3を回折格子2から分岐し、信号光として光ファイバ14’に入射するする構成である。図では、信号用分岐光路3を通すため光電変換素子アレイ5に通過穴18が設けられている。このような構成をとることにより、信号光を伝送したまま偏光状態が測定できるので、光ファイバ通信システムの偏光モード分散補償の偏光モニタとして使用することが出来る。尚、本図では、信号用分岐光路として0次のものを例にしたが、この次数に限定することはなく、他の次数を選択してもよい。
図11は、第7の実施の形態を示したもので、分岐光路3〜3に偏向プリズム25〜25を挿入し、回折格子2で分岐された分岐光路3の光軸方向を光電変換素子アレイ5に垂直にし、全部の分岐光束が光電気変換手段6に対して垂直の方向に入射するようにしたものである。このような構成にすることにより、すべての光電気変換手段に一定の角度で測定光束が入射でき、分岐光路3〜3による光電気変換効率のアンバランスを少なくすると共に、光電気変換効率を最大にするようにできる。尚、ここでは、入射角が垂直の場合について説明したが、アンバランスの対策だけであれば、入射角度が同じであれば、入射角が垂直であることに限定されない。また、入射角度のアンバランスによる光強度の検出値補償は、図9で示した構成でも行うことができる。
本願実施の形態では、ストークスパラメータの測定の光処理として、図3、図5のような位相補償処理、偏光フィルタ処理、又は、直交偏光分離処理を組み合わせる構成に対して説明したが、この構成に限定されるものでなく、非測定光を複数の分岐光路に分岐して所定の光処理を行う構成に対しても本願の技術的範囲が及ぶことは明らかである。
本願発明は、光ファイバの偏光状態を測定する測定器や、光ファイバを用いた通信システムの偏光モード分散補償装置の偏光モニタに利用することができる。また、ファイバへの応力が伝送光の偏光状態に影響を与えることを利用して、各種応力の検出に広く利用することが出来る。
本願発明に係る第1の実施の形態を説明する図である。 回折格子で平行光束を複数の分岐光路に分離する様子を説明する図である。 第2の実施の形態の構成を説明する図である。 第2の実施の形態の別の構成を説明する図である。 第3の実施の形態の構成を説明する図である。 第3の実施の形態の別の構成を説明する図である。 回折格子の構造を説明する図である。 第4の実施の形態の構成を説明する図である。 第5の実施の形態の構成を説明する図である。 第6の実施の形態の構成を説明する図である。 第7の実施の形態の構成を説明する図である。 ストークスパラメータの測定原理を説明する図である。
符号の説明
1 光束
2 分岐手段
回折格子(分岐手段要素)
、2’ 分岐手段要素
gA スリットを用いた回折格子
gB、2gC 位相格子
直交偏光分離手段
sA 複屈折素子
sB1 偏光ビームスプリッタ
sB2 直角プリズム
3 分岐光路
4 光処理手段
5、5’ 光電変換素子アレイ
6、6’光電気変換手段
7 光スポット
8 検出電気信号
9 演算手段
10 測定出力
11 偏光子
11 0°偏光子
1190 90°偏光子
1145A 、1145B 45°偏光子
12 1/4波長板
14、14’ 光ファイバ
15、15’ コリメータレンズ
16 直交偏光分離手段
16 複屈折素子
16 偏光ビームスプリッタ
17 スリット
18 通過穴
19 基板
20 非透過部分
20 透過部分
21 土手状の部分
23 光レベル調整手段
24 レベル補償手段
25 偏向プリズム
100 偏光解析装置
101,101’ 偏光状態検出部分

Claims (9)

  1. 光束を少なくとも4つの分岐光路に分岐する分岐手段と;
    前記4つの分岐光路を生成した後、所定の光処理を行う手段、前記分岐光路からの各々の光強度を測定する手段、該光強度から偏光状態を示すストークスパラメータを算出する手段を備え;
    前記分岐手段は、以下の条件のいずれか一以上の条件を満たす1又は2個の回折格子で構成され、異なる回折角に対応して生成される光路を前記分岐光路として使用する;
    (a)前記回折格子の回折角は15°以下の範囲で構成され;
    (b)前記回折格子のピッチΛは前記光束の波長λに対してΛ>10λとなるように構成され;
    (c)前記回折格子の土手の高さdを用いて示す前記回折格子の回折効率の特性値QはQ=(2πλd/(nΛ^2))<1/10として構成された;
    偏光解析装置。
  2. 前記分岐光路のうち第1の分岐光路には、1/4波長板と45°偏光子を;
    前記分岐光路のうち第2の分岐光路には、45°偏光子を;
    前記分岐光路のうち第3の分岐光路には、0°の偏光子を備える;
    請求項1記載の偏光解析装置。
  3. 前記分岐手段は、単一の前記回折格子で構成される;
    請求項2記載の偏光解析装置。
  4. 前記分岐光路のうち第1の分岐光路には、1/4波長板と、45°偏光子を;
    前記分岐光路のうち第2の分岐光路には、45°偏光子を備え;
    前記分岐手段には、前記第1の分岐光路および前記第2の分岐光路以外の一つの分岐光路からの光を0°の偏光成分と90°の偏光成分に分離して、2つの分岐光路を生成する直交偏光分離手段を有する;
    請求項1記載の偏光解析装置。
  5. 前記分岐手段は、単一の前記回折格子、及び前記直交偏光分離手段で構成される;
    請求項4記載の偏光解析装置。
  6. 前記第1の分岐光路、及び前記第2の分岐光路に設けられた前記45°偏光子とを一体で構成した;
    請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の偏光解析装置。
  7. 前記光強度を、前記分岐光路に分岐する分岐の効率で調整する;
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の偏光解析装置。
  8. 前記分岐光路で得られる光を信号光として使用する;
    請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の偏光解析装置。
  9. 前記分岐光路からの各々の光強度を測定する手段は光電気変換手段であって、前記光電気変換手段への前記分岐光路の入射は、前記光電気変換手段に対して各々同じ入射角で入射するように構成された;
    請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の偏光解析装置。
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