JP5010349B2 - 開環重合性の酸モノマーに基づく歯科材料 - Google Patents
開環重合性の酸モノマーに基づく歯科材料 Download PDFInfo
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Description
R.K.Sadhir,R.M.Luck,「Expanding Monomers」,CRC Press,1992年、Boca Raton etc. N.Moszner,U.Salz,Progress Polymer Sci.26、2001年、p.535−576 N.Moszner,U.Salz,J.Zimmermann,Dental Mater.21、2005年、p.895−910
(項目1)
一般式(I):
PGは、環式の開環重合性基であり;
X1は、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
X2は、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
Yは、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
Rは、(n+m)の価数を有し、1個〜35個の炭素原子および0〜8個のヘテロ原子を有する有機基であり、該有機基のH原子は、全てまたは一部が、F原子により置換され得;
R1は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
R2は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
nは、1、2、3、4、5または6であり;
mは、1、2または3であり;
HGは、−P=O(OH)2;−P=O(OH)(OR14);−O−P=O(OH)2、−O−P=O(OH)(OR15)または−SO2OHであり、ここで
R14は、C1〜C15アルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
R15は、C1〜C15アルキル基、フェニル基またはベンジル基である、
歯科材料。
(項目2)
PGが、以下の式:
Zは、O、S、
R3は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
R4は、HまたはC10アルキル基であり;
R5は、HまたはC1〜C10アルキル基であり;
R6は、H、C1〜C10アルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
R7は、H、CN、CO−OR13、−CO−R13またはR13であり;
R8は、H、CN、CO−OR13、−CO−R13、またはR13であり;
R9〜R12は、互いに独立して、H、−CO−OR13、−CONHR13、−CO−R13,Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C12基、二環式C5〜C12基、C6〜C14アリール基またはC7〜C20アルキルアリール基であり;
R13は、Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C12基、二環式C5〜C12基、C6〜C14アリール基またはC7〜C20アルキルアリール基であり、ここで、複数のR13基は、同じであっても異なっていてもよく;
qは、0、1、2または3であり;
pは、0、1、2または3であり;
rは、0または1である、
項目1に記載の歯科材料。
(項目3)
前記可変物のうちの少なくとも1つが、以下の好ましい意味:
R3は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C10アルキレン基であること;
R4は、HまたはC1〜C5アルキル基であること;
R5は、HまたはC1〜C5アルキル基であること;
R6は、C1〜C5アルキル基、ベンジル基またはフェニル基であること;
R7は、H、CO−OR13、−CO−R13またはR13であること;
R8は、H、CO−OR13、−CO−R13、またはR13であること;
R9〜R12は、互いに独立して、H、−CO−OR13、−CO−R13、Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C6基、二環式C5〜C12基、フェニル基またはベンジル基であること;
R13は、Oが介在し得るC1〜C10アルキル基、脂環式C4〜C6基、フェニル基またはベンジル基であり、ここで複数のR13基は、同じであっても異なっていてもよいこと;
qは、0、1または2であること;
pは、0、1または3であること;
rは、0または1であること、
のうちの1つを有する、項目2に記載の歯科材料。
(項目4)
PGが、式:
(項目5)
前記可変物のうちの少なくとも1つが、以下の好ましい意味:
X1は、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であること;
X2は、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であること;
Yは、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であること;
Rは、(n+m)の価数を有し、1個〜20個の炭素原子および0〜8個のヘテロ原子を有する有機基であり、該有機基のH原子は、全てまたは一部が、F原子により置換され得ること;
R1は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C12アルキレン基であること;
R2は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C12アルキレン基であること;
nは、1、2または3であること;
mは、1、2または3であること;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHであること、
のうちの1つを有する、項目1〜4のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目6)
前記可変物のうちの少なくとも1つが、以下の好ましい意味:
X1は、存在しないか、またはエステル基であること;
X2は、存在しないこと;
Yは、存在しないこと;
Rは、2個〜12個の炭素原子を有する脂肪族有機基またはフェニレンであり、該脂肪族有機基のH原子は、全てもしくは一部が、F原子により置換され得ること;
R1は、存在しないこと;
R2は、存在しないか、またはメチレンもしくはエチレンであること;
nは、1または2であること;
mは、1であること;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHであること、
のうちの1つを有する、項目5に記載の歯科材料。
(項目7)
ラジカル重合のための開始剤をさらに含有する、項目1〜6のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目8)
少なくとも1種のさらなるラジカル重合性モノマーをさらに含有する、項目1〜7のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目9)
2つ以上のラジカル重合性基を有する少なくとも1種のラジカル重合性モノマーを含有する、項目8に記載の歯科材料。
(項目10)
二官能性アクリレート、多官能性アクリレート、二官能性メタクリレート、多官能性アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、ビス−GMA(メタクリル酸とビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルとの付加生成物)、UDMA(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物)、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、もしくはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートまたは1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する、項目9に記載の歯科材料。
(項目11)
少なくとも1種のラジカル開環重合性モノマーを含有する、項目8〜9のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目12)
一官能性ビニルシクロプロパンおよび多官能性ビニルシクロプロパン、二環式シクロプロパン誘導体または環式アリルスルフィドから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する、項目11に記載の歯科材料。
(項目13)
少なくとも1種のさらなるラジカル重合性酸基含有モノマーを含有する、項目8〜12のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目14)
少なくとも1種の充填剤をさらに含有する、項目1〜13のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目15)
少なくとも1種の添加剤をさらに含有し、該添加剤は、安定剤、UV吸収剤、色素、顔料、溶媒および潤滑剤から選択される、項目1〜14のいずれか1項に記載の歯科材料。(項目16)
(a)0.5重量%〜30重量%の、式(I)による酸開環重合性モノマー、
(b)0.01重量%〜5重量%の開始剤、
(c)5重量%〜90重量%の、さらなるラジカル重合性モノマー、
(d)0重量%〜85重量%の充填剤、
(e)必要に応じて、0.01重量%〜5重量%の添加剤、および
(f)0〜50重量%の溶媒、
を含有する、項目1〜15のいずれか1項に記載の歯科材料。
(項目17)
さらなるモノマーとして、(c)5重量%〜90重量%のさらなる開環重合性モノマーおよび0重量%〜50重量%の多官能性(メタ)アクリレートを含有する、項目16に記載の歯科材料。
(項目18)
歯科材料の調製のための、一般式(I)によるラジカル重合性モノマーの使用。
(項目19)
前記歯科材料が、複合材料、セメント、接着剤またはコーティング材料である、項目18に記載の使用。
(項目20)
成形体の調製のためのプロセスであって、該プロセスにおいて、項目1〜17のいずれか1項に記載の歯科材料が成形されて、望ましい形状を有する本体を製造し、次いで、部分的にかまたは完全に硬化される、プロセス。
一般式(I):
PGは、環式の開環重合性基であり;
X1は、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
X2は、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
Yは、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
Rは、(n+m)の価数を有し、1個〜35個の炭素原子および0〜8個のヘテロ原子を有する有機基であり、この有機基のH原子は、全てまたは一部が、F原子により置換され得;
R1は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
R2は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
nは、1、2、3、4、5または6であり;
mは、1、2または3であり;
HGは、−P=O(OH)2;−P=O(OH)(OR14);−O−P=O(OH)2、−O−P=O(OH)(OR15)または−SO2OHであり、ここで、R14は、C1〜C15アルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
R15は、C1〜C15アルキル基、フェニル基またはベンジル基である。
Zは、O、S、
R3は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
R4は、HまたはC10アルキル基であり;
R5は、HまたはC1〜C10アルキル基であり;
R6は、H、C1〜C10アルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
R7は、H、CN、CO−OR13、−CO−R13またはR13であり;
R8は、H、CN、CO−OR13、−CO−R13、またはR13であり;
R9〜R12は、互いに独立して、H、−CO−OR13、−CONHR13、−CO−R13、Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C12基、二環式C5〜C12基、C6〜C14アリール基またはC7〜C20アルキルアリール基であり;
R13は、Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C12基、二環式C5〜C12基、C6〜C14アリール基またはC7〜C20アルキルアリール基であり、ここで、複数のR13基は、同じであっても異なっていてもよく;
qは、0、1、2または3であり;
pは、0、1または3であり;
rは、0または1である。
R3は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C10アルキレン基、特に、−(CH2)10−、−CH2−CH2−または−CH2CH2−O−CH2CH2−である;
R4は、HまたはC1〜C5アルキル基である;
R5は、HまたはC1〜C5アルキル基である;
R6は、C1〜C5アルキル基、フェニル基またはベンジル基;特に、C1〜C3アルキル基またはフェニル基である;
R7は、H、CO−OR13、−CO−R13またはR13である;
R8は、H、CO−OR13、−CO−R13、またはR13である;
R9〜R12は、互いに独立して、H、−CO−OR13、−CO−R13、Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C6基、二環式C5〜C12基、フェニル基、またはベンジル基、特に、H、−CO−OC2H5、−CO−フェニル基、C1〜C5アルキル基、二環式C5〜C10基またはベンジル基である;
R13は、Oが介在し得るC1〜C10アルキル基、脂環式C4〜C6基、フェニル基またはベンジル基、特に、メチル、エチル、プロピル、フェニルおよびベンジルであり、ここで複数のR13基は、同じであっても異なっていてもよい;
qは、0、1または2である;
pは、0、1、2または3である;
rは、0または1である。
X1は、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり、特に、エステル基、アミド基またはウレタン基である;
X2は、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり、特に、エステル基、アミド基またはウレタン基である;
Yは、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり、特に、エステル基、アミド基またはウレタン基である;
Rは、(n+m)の価数を有し、1個〜20個の炭素原子および0〜8個、好ましくは、0〜4個のヘテロ原子を有する、環式または脂肪族の有機基であり、この有機基のH原子は、全てまたは一部が、F原子により置換され得る;
R1は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C12アルキレン基である;
R2は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C12アルキレン基である;
nは、1、2または3である;
mは、1、2または3である;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHである。
X1は、存在しないか、またはエステル基である;
X2は、存在しない;
Yは、存在しない;
Rは、脂肪族有機基(好ましくは、2個〜12個の炭素原子を有する線形有機基であり、この有機基のH原子は、全てもしくは一部がF原子により置換され得る)またはフェニレンである;
R1は、存在しない;
R2は、存在しないか、またはメチレンもしくはエチレンである;
nは、1または2である;
mは、1である;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHである。
(a)0.5重量%〜30重量%の、式(I)による酸開環重合性モノマー、
(b)0.01重量%〜5重量%の開始剤、
(c)5重量%〜90重量%の、さらなるラジカル重合性モノマー、好ましくは、5重量%〜90重量%の、さらなる開環重合性モノマー、および0重量%〜50重量%の多官能性(メタ)アクリレート、
(d)0重量%〜85重量%の充填剤、
(e)必要に応じて、0.01重量%〜5重量%の添加剤、および
(f)0〜50重量%の溶媒、
を含有する。
(a) 1重量%〜30重量%の、式(I)による酸開環重合性モノマー、
(b) 0.1重量%〜2重量%の開始剤、
(c) 5重量%〜80重量%の、さらなるラジカル重合性モノマー、好ましくは、5重量%〜80重量%の、さらなる開環重合性モノマー、および0重量%〜30重量%の多官能性(メタ)アクリレート、
(d) 0重量%〜20重量%の充填剤、
(e) 必要に応じて、0.01重量%〜50重量%の添加剤、ならびに
(f)0〜50重量%の溶媒、
を含有する。
(a) 1重量%〜30重量%の、式(I)による酸開環重合性モノマー、
(b) 0.1重量%〜2重量%の開始剤、
(c) 5重量%〜30重量%の、さらなるラジカル重合性モノマー、好ましくは、5重量%〜30重量%の、さらなる開環重合性モノマー、および0重量%〜10重量%の多官能性(メタ)アクリレート、
(d) 0重量%〜70重量%の充填剤、ならびに
(e) 必要に応じて、0.01重量%〜5重量%の添加剤、
を含有する。
(a) 1重量%〜20重量%の、式(I)による酸開環重合性モノマー、
(b) 0.1重量%〜2重量%の開始剤、
(c) 5重量%〜20重量%の、さらなるラジカル重合性モノマー、好ましくは、5重量%〜20重量%の、さらなる開環重合性モノマー、および0重量%〜10重量%の多官能性(メタ)アクリレート、
(d) 0重量%〜85重量%の充填剤、ならびに
(e) 必要に応じて、0.01重量%〜2重量%の添加剤、
を含有する。
(段階1: 炭酸−O−[5,5−ビス(エトキシカルボニル)オクタ−7−エン−2−イニル]−O’−メチルエステル(1))
13C−NMR(75.5MHz,CDCl3,DEPT):δ=14.0(2CH3),16.5(CH2),24.7(CH),30.8(C),35.9(CH2),40.1(CH2),59.9(C),61.6(CH2),61.7(CH2),128,2(CH2),141.7(C),171.5(C),171.8(C)および172.7(C)。
C15H20O6(296.32):計算値C 60.80、H 6.80;実測値C 60.94、H 6.80。
重合収縮を決定するために、2molのメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと1molの2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとのウレタンジメタクリレート、ならびに0.3重量%(混合物全体に対して)のショウノウキノン(光開始剤)および0.5重量%の4−(ジメチルアミノ)−安息香酸エチルエステル(アミン促進剤)を、50重量%のモノマー3および50重量%のUDMA(Ivoclar Vivadent AG)の混合物に添加し、次いで、その全体を、歯科用光源(Spectramat(登録商標),Ivoclar Vivadent)で照射した。ほんの4.4%の重合収縮が、モノマー混合物の決定された密度と、形成された重合体の決定された密度との差から、純粋なUDMAの重合収縮(ΔVP=6.1%)を考慮して、計算された。EAEPAの重合収縮は、接着性モノマーである2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサブチル]−アクリル酸エチルエステル(EAEPA)とUDMAとの類似の混合物(50:50)の重合の結果から、7.7%であると計算された。
ウシの歯へのぞうげ質の接着を調査するために、表1に与えられる組成を有するぞうげ質接着剤を調製した:
ウシの歯を、プラスチックとぞうげ質とが一片になるように、プラスチックの円筒に包埋した。37%リン酸を用いる15秒間のエッチングに続いて、水での徹底的なすすぎを行った。次いで、上記組成の接着剤の層を、マイクロブラシを用いて塗布し、扇風機で短時間風を吹き付けて溶媒を除去し、そしてハロゲンランプ(Astralis 7,Ivoclar Vivadent)で40秒間照射した。Tetric(登録商標) Ceram(Ivoclar Vivadent)の複合材料円筒を、この接着剤層の上に、それぞれ1mm〜2mmの2つの層として重合させた。次いで、これらの試験片を、水中に37℃で24時間貯蔵した。ISO guideline「ISO 2003−ISO
TR 11405:Dental Materials Guidance on Testing of Adhesion to Tooth Structure」に従って、せん断強度を測定すると、26.8MPa(接着剤A)および29.9MPa(接着剤B)であった。
2) メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物
3) メタクリル酸とビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルとの付加生成物
4) ショウノウキノン(0.3%)、4−ジメチル−安息香酸エチルエステル(0.4%)およびアシルホスフィンオキシドであるLucerin TPO(1.0%)の混合物。
以下の表2に対応して、複合固定セメントを、メタクリレート混合物(サンプルA、比較)に基づいて、および実施例1から得られた開環重合性リン酸3を含めて、「Exakt」ロールミル(Exakt Apparatebau,Norderstedt)を使用して、調製した。材料の対応する試験片を調製し、これらの試験片を、歯科用光源(Spectramat(登録商標),Ivoclar Vivadent AG)で3分間3回照射し、これによって硬化させた。曲げ強度、曲げE弾性率および発熱時間を、ISO標準ISO 4049 (Dentistry−Polymer−based filling,restorative and luting materials)に従って測定した。
2) ショウノウキノン(0.24%)、p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル(0.26%)の混合物。
Claims (18)
- 一般式(I):
PGは、環式の開環重合性基であり;
X1は、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
X2は、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
Yは、存在しないか、またはO、S、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であり;
Rは、(n+m)の価数を有し、1個〜35個の炭素原子および0〜8個のヘテロ原子を有する有機基であり、該有機基のH原子は、全てまたは一部が、F原子により置換され得;
R1は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
R2は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C16アルキレン基であり;
nは、1、2または3であり;
mは、1であり;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHであり、ここで
PGが、以下の式:
Zは、
R7は、H、CO−OR13、−CO−R13またはR13であり;
R8は、H、CO−OR13、−CO−R13、またはR13であり;
R13は、Oが介在し得るC1〜C15アルキル基、脂環式C4〜C12基、二環式C5〜C12基、C6〜C14アリール基またはC7〜C20アルキルアリール基であり、ここで、複数のR13基は、同じであっても異なっていてもよく;
qは、1、2または3であり;
pは、1、2または3である、
歯科材料。 - 前記可変物のうちの少なくとも1つが、以下の好ましい意味:
R7は、H、CO−OR13、−CO−R13またはR13であること;
R8は、H、CO−OR13、−CO−R13、またはR13であること;
R13は、Oが介在し得るC1〜C10アルキル基、脂環式C4〜C6基、フェニル基またはベンジル基であり、ここで複数のR13基は、同じであっても異なっていてもよいこと;
qは、1または2であること;
pは、1または3であること、
のうちの1つを有する、請求項1に記載の歯科材料。 - 前記可変物のうちの少なくとも1つが、以下の好ましい意味:
X1は、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であること;
X2は、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であること;
Yは、存在しないか、またはO、エステル基、アミド基もしくはウレタン基であること;
Rは、(n+m)の価数を有し、1個〜20個の炭素原子および0〜8個のヘテロ原子を有する有機基であり、該有機基のH原子は、全てまたは一部が、F原子により置換され得ること;
R1は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C12アルキレン基であること;
R2は、存在しないか、またはO原子が介在し得るC1〜C12アルキレン基であること;
nは、1、2または3であること;
mは、1であること;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHであること、
のうちの1つを有する、請求項1〜2のいずれか1項に記載の歯科材料。 - 前記可変物のうちの少なくとも1つが、以下の好ましい意味:
X1は、存在しないか、またはエステル基であること;
X2は、存在しないこと;
Yは、存在しないこと;
Rは、2個〜12個の炭素原子を有する脂肪族有機基またはフェニレンであり、該脂肪族有機基のH原子は、全てもしくは一部が、F原子により置換され得ること;
R1は、存在しないこと;
R2は、存在しないか、またはメチレンもしくはエチレンであること;
nは、1または2であること;
mは、1であること;
HGは、−P=O(OH)2;−O−P=O(OH)2または−SO2OHであること、
のうちの1つを有する、請求項3に記載の歯科材料。 - ラジカル重合のための開始剤をさらに含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科材料。
- 少なくとも1種のさらなるラジカル重合性モノマーをさらに含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯科材料。
- 2つ以上のラジカル重合性基を有する少なくとも1種のラジカル重合性モノマーを含有する、請求項6に記載の歯科材料。
- 二官能性アクリレート、多官能性アクリレート、二官能性メタクリレート、多官能性アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、ビス−GMA(メタクリル酸とビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルとの付加生成物)、UDMA(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物)、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、もしくはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートまたは1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する、請求項7に記載の歯科材料。
- 少なくとも1種のラジカル開環重合性モノマーを含有する、請求項6〜7のいずれか1項に記載の歯科材料。
- 一官能性ビニルシクロプロパンおよび多官能性ビニルシクロプロパン、二環式シクロプロパン誘導体または環式アリルスルフィドから選択される少なくとも1種のモノマーを含有する、請求項9に記載の歯科材料。
- 少なくとも1種のさらなるラジカル重合性酸基含有モノマーを含有する、請求項6〜10のいずれか1項に記載の歯科材料。
- 少なくとも1種の充填剤をさらに含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の歯科材料。
- 少なくとも1種の添加剤をさらに含有し、該添加剤は、安定剤、UV吸収剤、色素、顔料、溶媒および潤滑剤から選択される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の歯科材料。
- (a)0.5重量%〜30重量%の、式(I)による酸開環重合性モノマー、
(b)0.01重量%〜5重量%の開始剤、
(c)5重量%〜90重量%の、さらなるラジカル重合性モノマー、
(d)0重量%〜85重量%の充填剤、
(e)必要に応じて、0.01重量%〜5重量%の添加剤、および
(f)0〜50重量%の溶媒、
を含有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の歯科材料。 - さらなるモノマーとして、(c)5重量%〜90重量%のさらなる開環重合性モノマーおよび0重量%〜50重量%の多官能性(メタ)アクリレートを含有する、請求項14に記載の歯科材料。
- 歯科材料の調製のための、一般式(I)によるラジカル重合性モノマーの使用。
- 前記歯科材料が、複合材料、セメント、接着剤またはコーティング材料である、請求項16に記載の使用。
- 成形体の調製のためのプロセスであって、該プロセスにおいて、請求項1〜15のいずれか1項に記載の歯科材料が成形されて、次いで、部分的にかまたは完全に硬化される、プロセス。
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