JP5008176B2 - ローンリスク評価パラメータ算出装置、プログラム、及び方法 - Google Patents

ローンリスク評価パラメータ算出装置、プログラム、及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、ローンリスクを評価するためのパラメータを算出するローンリスク評価パラメータ算出装置、プログラム、及び方法に関し、より詳細には、不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出するローンリスク評価パラメータ算出装置、プログラム、及び方法に関する。
従来、融資対象物件から見込まれる収益や将来の売却収入だけを返済資金とするノンリコースローンが知られている。ノンリコースローンでは、金融機関等の融資者が請求できる範囲は融資対象物件からの収益や収入に限定され、債務者はそれ以上の返済義務を負うことがない。融資対象物件を不動産としたものは不動産ノンリコースローンと呼ばれ、不動産の収益や収入を目的とする投資システムで活用されている。(例えば、特許文献1参照)。
貸倒れのリスクの評価において、デフォルト確率(PD:Probability of Default)を推計する手法や、PDに加え、デフォルト時損失率(LGD:Loss Given Default)やデフォルト時与信額(デフォルト時エクスポージャ(EAD:Exposure at Default))を推計する手法が知られている。(例えば、非特許文献1参照)。
特開2003−345979号公報 「内部格付制度に基づく信用リスク管理の高度化」,日本銀行金融機構局、2005年7月
一般のローンでは、融資者は、借り手における事業の将来性、業績予測、財務内容に基づいて、ローンのリスクを判断する。これに対しノンリコースローンでは、担保は融資対象物件の収益性や将来の処分価格に限定される。そこで融資者は、融資対象物件の収益性や将来の処分価格に基づいて、ノンリコースローンのリスクを評価する必要がある。
しかしながら、不動産ノンリコースローンは歴史が浅く、過去の実績を集めてリスク評価パラメータ(PD,LGD,EAD)を推計する手法を単純に適用することができないという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出するローンリスク評価パラメータ算出装置、プログラム、及び方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出するローンリスク評価パラメータ算出装置であって、賃料・空室率算出手段、適用賃料決定手段、適用空室率決定手段、キャッシュフロー生成手段、各種テストを実行するテスト手段、及び前記パラメータを算出するパラメータ算出手段からなる演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部とを備え、前記賃料・空室率算出手段は、前記情報格納部に格納した賃料トレンド、賃料ボラティリティー、空室率ボラティリティーに基づいて賃料及び空室率を算出し、前記適用賃料決定手段は、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用賃料を決定し、前記適用空室率決定手段は、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用空室率を決定し、前記キャッシュフロー生成手段は、前記適用賃料及び適用空室率を用いてキャッシュフローを生成し、前記テスト手段は、前記キャッシュフローを用いて各種テストを実行し、デフォルト発生時のロス額を算出し、前記パラメータ算出手段は、前記不動産ノンリコースローンの初期から満期までの間における所定の時刻における前記賃料及び空室率の算出、前記適用賃料の決定、前記適用空室率の決定、前記キャッシュフローの生成及び前記ロス額の算出を所定回数繰り返した後に、前記キャッシュフロー及び前記ロス額に基づいて前記パラメータを算出し、前記キャッシュフローは、デットサービス後余剰金残高、LTV値及びDSCR値を含み、前記各種テストは、DSテスト、DSCRテスト及びLTVテストを含み、前記テスト手段は、前記デッドサービス後余剰金残高を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストし、デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録し、前記LTV値及びDSCR値をそれぞれ予め設定されたしきい値と比較してリファイナンスの可否を判定し、リファイナンスができないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置であって、前記適用賃料決定手段は、前記テナント形態がマルチテナントの場合、前記賃料を前記適用賃料として決定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置であって、前記適用賃料決定手段は、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合、前記賃料を前記適用賃料として決定し、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約有りの場合、前記定期借家契約にかかるテナントの格付に基づいて、前記テナントがデフォルトする確率であるテナントデフォルトを算出し、前記テナントデフォルトに基づいて、前記適用賃料を決定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置であって、前記適用空室率決定手段は、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約有りの場合、前記定期借家契約にかかるテナントの格付に基づいて、前記テナントがデフォルトする確率であるテナントデフォルトを算出し、前記テナントデフォルトに基づいて、前記適用空室率を決定することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置であって、前記適用空室率決定手段は、前記テナント形態がマルチテナントの場合又はシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合、前記情報格納部に格納したテナント別予定賃料に基づいて前記所定時刻における空室率ジャンプ上限を下記の式を用いて算出し、前記空室率ジャンプ上限を前記所定時刻における前記用空室率として決定することを特徴とする。
Figure 0005008176
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置であって、前記適用空室率決定手段は、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合、前記空室率を前記適用空室率として決定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、コンピュータに不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出させるためのローンリスク評価パラメータ算出プログラムであって、各種情報を格納した情報格納部を備えたコンピュータを、前記情報格納部に格納した賃料トレンド、賃料ボラティリティー、空室率ボラティリティーに基づいて賃料及び空室率を算出する賃料・空室率算出手段、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用賃料を決定する適用賃料決定手段、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用空室率を決定する適用空室率決定手段、
前記適用賃料及び適用空室率を用いてキャッシュフローを生成するキャッシュフロー生成手段、前記キャッシュフローを用いて各種テストを実行し、デフォルト発生時のロス額を算出するテスト手段、及び前記不動産ノンリコースローンの初期から満期までの間における所定の時刻における前記賃料及び空室率の算出、前記適用賃料の決定、前記適用空室率の決定、前記キャッシュフローの生成及び前記ロス額の算出を所定回数繰り返した後に、前記キャッシュフロー及び前記ロス額に基づいて前記パラメータを算出するパラメータ算出手段として機能させ、前記キャッシュフローは、デットサービス後余剰金残高、LTV値及びDSCR値を含み、前記各種テストは、DSテスト、DSCRテスト及びLTVテストを含み、前記テスト手段は、前記デッドサービス後余剰金残高を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストし、デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録し、前記LTV値及びDSCR値をそれぞれ予め設定されたしきい値と比較してリファイナンスの可否を判定し、リファイナンスができないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、コンピュータで不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出させるためローンリスク評価パラメータ算出方法であって、各種情報を格納した情報格納部を備えたコンピュータにおいて、前記情報格納部に格納した賃料トレンド、賃料ボラティリティー、空室率ボラティリティーに基づいて賃料及び空室率を算出する賃料・空室率算出ステップと、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用賃料を決定する適用賃料決定ステップと、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用空室率を決定する適用空室率決定ステップと、前記適用賃料及び適用空室率を用いてキャッシュフローを生成するキャッシュフロー生成ステップと、前記キャッシュフローを用いて各種テストを実行し、デフォルト発生時のロス額を算出するテストステップと、前記不動産ノンリコースローンの初期から満期までの間における所定の時刻における前記賃料及び空室率の算出、前記適用賃料の決定、前記適用空室率の決定、前記キャッシュフローの生成及び前記ロス額の算出を所定回数繰り返した後に、前記キャッシュフロー及び前記ロス額に基づいて前記パラメータを算出するパラメータ算出ステップと備え、前記キャッシュフローは、デットサービス後余剰金残高、LTV値及びDSCR値を含み、前記各種テストは、DSテスト、DSCRテスト及びLTVテストを含み、前記テストするステップは、前記デッドサービス後余剰金残高を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストし、デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録し、前記LTV値及びDSCR値をそれぞれ予め設定されたしきい値と比較してリファイナンスの可否を判定し、リファイナンスができないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録することを備えることを特徴とする。

以上説明したように、本発明によれば、個別の不動産の特性を考慮した不動産ノンリコースローンのリスク評価に関する客観性の高いパラメータを算出することができるローンリスク評価パラメータ算出装置、プログラム、及び方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の概略構成図である。この装置は、演算処理部であるCPU101、一時記録部であるRAM等のメモリ102、ディスプレイ等の出力装置103、キーボード等の入力装置104が接続されているバスに、データ格納部120、プログラム格納部140及び中間・出力データ格納部160から成る情報格納部100が接続されている。このデータ格納部120、プログラム格納部140及び中間・出力データ格納部160は、ハードディスク等の書き込み読みだし可能な単一又は複数の記録メディアから構成される。
データ格納部120には、不動産ノンリコースローンの対象物件である不動産(以下、単に対象物件ともいう。)ついての不動産鑑定書に関する情報から成る不動産鑑定書情報ファイル121、市場における不動産の賃料・空室率等に関する統計情報から成るヒストリカル情報ファイル122、例えば賃貸オフィスの一部または全部に入居するテナントに関する情報からなるテナント格付情報ファイル123、対象物件のテナント形態から成るテナント形態情報ファイル124、ローン金額、ローン期間、及び元利金支払条件等の情報からなるローン契約条件情報ファイル125、及びデットサービス(DS(Debt Service))等のテストの条件に関する情報から成るテスト種別・条件情報ファイル126が格納されている。
プログラム格納部140には、リスク評価パラメータ(PD(Probability of Default:デフォルト確率),LGD(Loss Given Default:デフォルト時損失率),EAD(Exposure at Default:デフォルト時エクスポージャ))を推計するモデルであるプログラム(PD,LGD,EADを算出するためのアルゴリズム)が格納されており、そのプログラムは、賃料の変動と空室率の変動を算出する機能、適用賃料を決定する機能、適用空室率を決定する機能、キャッシュフローを生成する機能、テスト(DS(Debt Service)テスト、DSCR(Debt Service Coverage Ratio)テスト、LTV(Loan to Value)テスト)を実行する機能、及びリスク評価パラメータ(PD,LGD,EAD)を算出する機能を備えている。また、プログラム格納部140に格納されているプログラムは、適用賃料を決定する機能の一部として機能するテナントデフォルト変動を算出する機能、適用空室率を決定する機能の一部として機能する適用空室率を補正する機能、及びキャッシュフローを生成する機能の一部として機能するキャップレート変動を算出する機能を備える。
中間・出力データ格納部160には、上記プログラムの各種の算出手段で算出された中間データと最終の出力データが格納されている。
プログラム格納部140に格納されているプログラムにより処理される、各種機能について以下に具体的に説明する。
なお、以下に説明するプログラムは、本発明の最良の形態を実施するために一例として説明するものであって、該最良の形態は、このプログラムに限定されるものではない。
I.賃料の変動と空室率の変動を算出する機能:
賃料の変動と空室率の変動を算出する機能は、市場における賃料のトレンドおよびそのボラティリティー(標準偏差)と、市場における平均的な空室率のトレンドおよびそのボラティリティーと、ノンリコースローンの対象物件についての不動産鑑定書情報とを考慮して、当該対象物件の賃料及び空室率を推計する機能である。推計される賃料は式(1)に基づいて算出される。また、推計される空室率は、式(2)に基づいて算出される。
Figure 0005008176
ここで、μBは図3のヒストリカル情報ファイルに格納されるヒストリカル情報から取得された対象物件の地域・種別に応じた「賃料トレンド」である。μDはヒストリカル情報から取得された対象物件の地域・種別に応じた「空室率トレンド」である。σBはヒストリカル情報から取得された対象物件の地域・種別に応じた「賃料ボラティリティー」(標準偏差)である。σDはヒストリカル情報から取得された対象物件の地域・種別に応じた「空室率ボラティリティー」である。あるいは、地域をランク分けして得られる賃料トレンド、空室率トレンド、賃料ボラティリティー、及び空室率ボラティリティーのランク内の中央値や平均値などの代表値を用いてもよい。
dzBは、標準正規分布に従って発生する確率変数であり、賃料の算出過程において賃料の変化率がブラウン運動するという仮定を反映させるものである。
同様に、dzDは、標準正規分布に従って発生する確率変数であり、空室率の算出過程において空室率の変化率がブラウン運動するという仮定を反映させるものである。ここで、式(2)において、計算の簡単化のため、μをゼロとして、空室率トレンドを考慮しないようにしてもよい。
一般に空室率と賃料の間には、空室率が上昇すれば賃料の低下圧力が働く。したがって、dzBとdzDは、ヒストリカル情報ファイルに格納されるヒストリカル情報に基づいて予め求められた相関係数ρB,Dを有している。
複数の不動産を対象とする不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータの算出に拡張することができる。
対象物件が複数の場合、上記式(1)および(2)をそれぞれ、式(1’)および(2’)のように拡張する。対象物件の数がm個(mは2以上の整数)の場合、i番目(iは1<i≦mの整数)の対象物件(以下、対象物件iという。)の賃料変化率を式(1’)で表し、対象物件iの空室率変化率を式(2’)で表すことができる。
Figure 0005008176
μBiは図3のヒストリカル情報ファイルに格納されるヒストリカル情報から取得された対象物件iの地域・種別に応じた賃料トレンドである。μDiはヒストリカル情報から取得された対象物件iの地域・種別に応じた空室率のトレンドである。σBiはヒストリカル情報から取得された対象物件iの地域・種別に応じた賃料変化率のボラティリティー(標準偏差)である。
物件iの賃料変化率dB/Bと物件jの空室率変化率dD/Dの相関係数をρBi,Djとすると相関行列は行列(A)のように表される。
Figure 0005008176
行列(A)を対象物件の組み合わせのパターン化により簡単化してもよい。
対象物件が複数の場合、簡単化された相関行列をコレスキー分解等により分解して、相関のある2m個の標準正規分布に従う確率変数を発生させることができる。
賃料・空室率算出手段の処理フローについては、図11を参照して後述する。
II.適用賃料を決定する機能:
適用賃料を決定する機能は、リスク評価に関するパラメータの算出に適用する賃料(以下、適用賃料という。)を決定する機能である。適用賃料を決定する機能は、対象物件のテナント形態(シングルテナント、マルチテナント)に応じた適用賃料を決定する。
適用賃料を決定する機能は、対象物件のテナント形態がシングルテナントの場合、定期借家契約の有無に応じた適用賃料を決定する。この場合、適用賃料を決定する機能は、テナントデフォルト変動を算出する機能と連動してテナントがデフォルトする確率に応じた適用賃料を決定する。
適用賃料を決定する機能は、対象物件のテナント形態がマルチテナントの場合、賃料・空室率算出手段により算出された賃料を適用賃料として決定する。
適用賃料を決定する手段の処理フローについては、図12を参照して後述する。
III.適用空室率を決定する機能:
適用空室率を決定する機能は、リスク評価に関するパラメータの算出に適用する空室率(以下、適用空室率という。)を決定する機能である。適用空室率を決定する機能は、対象物件のテナント形態(シングルテナント、マルチテナント)に応じて適用空室率を決定する。
対象物件のテナント形態がシングルテナントの場合、適用空室率を決定する機能は定期借家契約の有無に応じた適用空室率を決定する。この場合、適用空室率を決定する機能は、テナントデフォルト変動を算出する機能と連動してテナントがデフォルトする確率に応じた適用空室率を決定する。
対象物件のテナント形態がマルチテナントの場合、適用空室率を決定する機能は、適用空室率を補正する機能と連動して適用空室率を決定する。適用空室率を補正する機能は、対象物件に対するテナントの占有状態をモデル化し、モデル化された占有状態に応じた空室率の変動上限を決定する機能である。この場合、適用空室率を決定する機能は、適用空室率を補正する機能によって決定された空室率の変動上限を用いて適用空室率を決定する。
モデル化は、式(4)に基づいて不動産ノンリコースローンの対象物件の実質テナント数Nを算出する。ついで、式(5)に基づいて、空室率ジャンプ上限Dstep(t)を算出する。適用空室率を補正する機能は、空室率D(t)または空室率ジャンプ上限Dstep(t)のいずれかを適用空室率として決定する。
ここで、式(4)右辺はHerfindahl指数の逆数として知られているものであり、k個のテナントについてのテナント別の予定賃料P(k)から賃料の集中度を求めることができる。これにより、実質テナント数Nは、賃料の集中度の観点から、不動産ノンリコースローンの対象物件が実質的にいくつのテナントで占有されるかを示す。換言すると、実際のテナント数が10である場合に、例えば実質テナント数N=4であれば、賃料の集中度の観点からは、テナント数を4としてモデル化して扱うことができる。
テナント数を実質テナント数でモデル化した場合、テナントの退居もモデル化した状態で考慮する必要がある。すなわち、対象物件の空室率は、ヒストリカル情報から算出された空室率D(t)とは別に、実質テナント数Nで決まる離散値となる。式(5)に基づいて求められる離散値を空室率ジャンプ上限Dstep(t)という。式(5)において、intは数値の整数部を返す関数であり、dtは所定時間単位(簡単化のため以下、dt=1として説明する。)である。
ヒストリカル情報から算出された空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)比べて増加する場合、モデル化した状態では、対象物件における空室率がこの離散値へジャンプするとして扱う。
他方、ヒストリカル情報から算出された空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)と比べて減少する場合、モデル化した状態であっても、対象物件における空室率が空室率D(t)にしたがうものとして扱う。
Figure 0005008176
図16を参照して、空室率ジャンプ上限について説明する。図16は、対象物件の当初空室率D(不動産鑑定書から得られる査定空室率)が20%、実質テナント数Nが4の場合に算出される空室率ジャンプ上限Dstep(t)の例を示す。所定時間単位dtを1年とし、t=0,1,2,3,4,及び5において、空室率D(t)はそれぞれ、10,30,50,30,70,及び50%と算出されたとものと仮定する。
式(5)により、t=0,1,2,3,4,及び5において、空室率ジャンプ上限Dstep(t)はそれぞれ20,40,60,60,80,及び80%と算出される。
ここで、実質テナント数Nが4の場合とは、例えばA社、B社、C社、及びD社の4社が対象物件の空室以外の部分をそれぞれ20%占有している状態をモデル化するものである。
例えば、t=1において空室率D(t)が30%へ上昇すると推計される場合、モデル化した状態では、対象物件において4社中の1社(例えば、A社)が退居して空室率がDstep(1)=40%へジャンプするように扱うことができる。
他方、t=3において空室率D(t)が30%へ下降すると推計される場合、モデル化した状態では、対象物件の空室率が空室率D(t)に従うものとして扱うことができる。これは、対象物件の空室部分(C社及びD社によって占有されている部分以外の部分)は空室率D(t)に従って変動することを意味する。
適用空室率を決定する手段の処理フローについては、図13及び14を参照して後述する。
IV.キャッシュフローを生成する機能:
キャッシュフローを生成する機能は、不動産ノンリコースローンのリスク評価に用いる対象物件のキャッシュフローを、決定した適用賃料及び適用空室率を用いて生成する機能である。
キャッシュフローを生成する機能は、キャップレート変動を算出する機能と連動する。キャップレート変動を算出する機能は、ローン初期のキャップレート(L(0))とDCF法による収益還元価格計算の時刻T(Tはローン終期)におけるターミナルキャップレート(L(T))に基づいて、ローン期中の時刻tのキャップレート(L(t))を算出する。キャップレート(L(t))は、式(6)に基づいて計算される。
Figure 0005008176
キャッシュフローを生成する手段の処理フローについては、図8,15を参照して後述する。
V.テスト(DSテスト、DSCRテスト、LTVテスト)を実行する機能:
テスト(DSテスト、DSCRテスト、LTVテスト)を実行する機能は、生成した対象物件のキャッシュフローに基づいて、DSテスト、DSCRテスト、LTVテストを実行する機能である。DSテスト、DSCRテスト、LTVテストは、それぞれデフォルトするか否かをテストし、デフォルトする場合には当該デフォルトに関する情報を記録する。
VI.リスク評価パラメータ(PD,LGD,EAD)を算出する機能:
リスク評価パラメータ(PD,LGD,EAD)を算出する機能は、テスト(DSテスト、DSCRテスト、LTVテスト)を実行する機能により記録されたデフォルトに関する情報から、リスク評価パラメータ(PD,LGD,EAD)を算出する機能である。
次にデータ格納部120に格納される各ファイルについて説明する。
図2は、不動産鑑定書情報のデータの一例を示す図である。不動産鑑定書情報の項目は、不動産ノンリコースローンの対象物件について、不動産鑑定士が通常の作成方法により作成した不動産鑑定書に含まれる情報および当該不動産鑑定書に付属する書類等に含まれる情報の一部または全部である。不動産鑑定書情報は、不動産ノンリコースローンの案件番号が付与され、不動産鑑定書情報ファイル121に格納されている。不動産鑑定書情報ファイル121は、情報格納部100に予め格納されている。
図3は、ヒストリカル情報のデータの一例を示す図である。ヒストリカル情報は、不動産ノンリコースローンの対象物件となり得る物件の地域・種別毎の賃料のトレンド、賃料のボラティリティー、空室率、空室率のボラティリティー、空室率トレンドを含む。
ヒストリカル情報を参照すると、A市のオフィスビルの賃料のトレンドは0.7%で増大する傾向にあり、その分布におけるボラティリティー(標準偏差)は4.1%であることがわかる。また、A市のオフィスビルの空室率は4.2%であり、その分布におけるボラティリティーは29.3%であり、空室率のトレンドは13.5%であることがわかる。
また、A市、B市、C市のオフィスビルはランクIに分類され、ランクIにおける賃料のトレンドの代表値は−0.4、賃料のボラティリティーの代表値は2.4、空室率の代表値は4.9、空室率のボラティリティーの代表値は21.3であり、空室率のトレンドの代表値は5.6%であることがわかる。
ヒストリカル情報は、一般に入手可能な統計資料を用いることができる。本実施形態では、ヒストリカル情報は、ヒストリカル情報ファイル122に格納されている。ヒストリカル情報ファイル122は、情報格納部100に予め格納されている。
図4は、テナント格付情報のデータの一例を示す図である。テナント格付情報は、不動産ノンリコースローンの対象不動産のテナントの格付けであり、金融機関や与信機関によって作成される。例えば、対象不動産のテナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約である場合には、この格付を考慮した適用賃料の決定が行われる。テナント格付情報は、テナント格付情報ファイル123に格納されている。テナント格付情報ファイル123は、情報格納部100に予め格納されている。
図5は、テナント形態情報のデータ構造の一例を示す図である。図5(a)は、テナント形態とテナント形態識別子の対応関係を示すテーブルである。図5(b)は、各不動産ノンリコースローンに割り当てられた案件番号とその対象不動産のテナント形態識別子を含むテーブルである。これらのテーブルを参照することにより、案件番号0001の対象物件は複数のテナントが同居するマルチテナント形態であることがわかる。
本実施形態では、テナント形態が3つ示されているが、必要に応じて図5(a)を拡張または縮小することができる。テナント形態情報は、テナント形態情報ファイル125に格納されている。ヒストリカル情報ファイル122は、情報格納部100に予め格納されている。
図6は、ローン契約条件情報のデータの一例を示す図である。ローン契約条件情報は、不動産ノンリコースローンにおけるローン金額、ローン期間、ローン条件(金利返済条件、元本返済条件)等を含む。ローン契約条件情報を参照することにより、例えば案件番号0001のローンについて、ローン金額が7億円、ローン期間が5年、ローン条件の金利返済条件が利率3%の均等払、ローン条件の元本返済条件が満期一括払いであること等がわかる。ローン契約条件情報は、ローン契約条件ファイル125に格納されている。ローン契約条件ファイル125は、情報格納部100に予め格納されている。
図7は、テスト種別・条件情報のデータの一例を示す図である。テスト種別・条件情報は、賃料及び空室率の算出からテスト(DSテスト、DSCRテスト、LTVテスト)までの繰返回数、及び案件毎のDSCRテスト、LTVテストの各種テスト条件を含む。テスト種別・条件情報は、テスト種別・条件情報ファイル126に格納されている。テスト種別・条件情報ファイル126は、情報格納部100に予め格納されている。
図8は、キャッシュフロー情報のデータの一例を示す図である。キャッシュフロー情報は、キャッシュフロー生成手段9によって生成され、テスト手段2によって参照される。キャッシュフロー情報は、キャッシュフロー情報ファイル167に格納されている。キャッシュフロー情報ファイル167は情報格納部100に格納されている。
図9は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の機能ブロック図である。演算処理部101によって処理される各機能と、データ格納部120及び中間データ・出力データ格納部160に格納されている各ファイルとの入出力関係が示されている。
図10は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置が処理するフローチャートである。ローンリスク評価パラメータ算出装置は、モンテカルロ法により不動産ノンリコースローンのローン期間中における対象物件のキャッシュフローを生成し、生成したキャッシュフローに基づいて各種テストを実行する。さらにローンリスク評価パラメータ算出装置は、テスト結果を用いてリスク評価パラメータ(PD,LGD,EAD)を算出する。
ローンリスク評価パラメータ算出装置は、ローン初期(t=0)からローン満期(t=T)までの間における所定の時刻(例えばt=0,1,2,・・・,T)でキャッシュフローを生成して各種テストを実行する。
また、各種テストは、その客観性を高めるために、所定回数(例えば、10000回)繰り返す。図10においては、繰返回数のカウンタをMONTとしている。
図10のステップS100において、不動産鑑定書情報ファイル121及びヒストリカル情報ファイル122を参照して、時刻tにおける賃料B(t)及び空室率D(t)を算出し、それぞれを賃料(B(t))ファイル161及び空室率(D(t))ファイル162へ格納する。賃料B(t)及び空室率D(t)は、キャッシュフローの生成に適用される適用賃料B’(t)及び適用空室率D’(t)の候補となる。
図11は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える賃料・空室率算出手段11が処理するフローチャートであり、図10のステップS100のより詳細なフローを示すフローチャートである。
ステップS101において、賃料・空室率算出手段11は、不動産鑑定書情報ファイルから賃料(B)及び査定空室率(D)を、ヒストリカル情報ファイルから賃料トレンド(μ)、賃料ボラティリティー(σ)、空室率トレンド(μ)、及び空室率ボラティリティー(σ)を読み込む。
次いでステップS102において、式(1)および(2)に基づいて、時刻t(0≦t)における賃料B(t)及び空室率D(t)を算出し、各々を賃料(B(t))ファイル161及び空室率(D(t))ファイル162へ格納する。
より詳細には、時刻tにおける賃料B(t)は、図2の対象物件の不動産鑑定書情報ファイルから取り出した賃料Bと、式(1)で算出した賃料変化率と、経過時間tとを乗じて算出される。算出した賃料は、中間データ・出力データ格納部160内の賃料(B(t))ファイル161に格納される。
同様に、空室率は、不動産鑑定書情報ファイルから取り出した査定空室率Dに式(2)で算出した空室率変化率を乗じて算出する。
再び図10を参照すると、ステップS200において、キャッシュフローの生成に適用される適用賃料B’(t)が決定される。適用賃料B’(t)は、キャッシュフローの生成に適用される。
図12は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える適用賃料決定手段12が処理するフローチャートであり、図10のステップS200のより詳細なフローを示すフローチャートである。
ステップS201において、テナント形態情報ファイル124(図5)からリスク評価の対象となっている案件のテナント形態を読み込む。
ステップS202において、当該案件の対象物件におけるテナント形態がシングルテナントであるか否かを判定する。テナント形態がシングルテナントではない場合、すなわちマルチテナントである場合には、ステップS207へ進む。
テナント形態がシングルテナントである場合、ステップS203において、定期借家契約が有るか否かを判定する。定期借家契約が無い場合には、ステップS207へ進む。
定期借家契約が有る場合には、ステップS204において、テナント格付情報ファイル123(図4)から定期借家契約にかかるテナントの格付を読み出し、当該格付けに基づいて、定期借家契約にかかるテナントがデフォルトする確率であるテナントデフォルトを算出する。テナントデフォルトは、格付毎にあらかじめ定められた確率分布にしたがって発生される。
ステップ205において、算出したテナントデフォルトにより、定期借家契約にかかるテナントがデフォルトするか否かを判定する。定期借家契約にかかるテナントがデフォルトする場合には、ステップ207へ進む。
定期借家契約にかかるテナントがデフォルトしない場合には、ステップ206へ進み、不動産鑑定書情報ファイル121(図2)の賃料Bを適用賃料B’(t)と決定し、不動産鑑定書情報ファイル121から賃料Bを読み込む。これは、定期借家契約にかかるテナントがデフォルトしなければローン初期の賃料が定期借家契約期間中継続する可能性が高い(賃料が変動する可能性は低い)ので、定期借家契約にかかる賃料、すなわち不動産鑑定書に含まれた賃料Bでリスク評価が行われるようにするための処理である。
テナント形態がマルチテナントである場合、定期借家契約の無いシングルテナントである場合、および定期借家契約が有るシングルテナントでテナントがデフォルトする場合には、ステップ207において、賃料B(t)を適用賃料B’(t)と決定し、賃料(B(t))ファイル161から賃料(B(t))が読み込まれる。
次いで、ステップS208において、決定した適用賃料B’(t)を適用賃料B’(t)ファイル164に格納する。
再び図10を参照すると、ステップS300において、キャッシュフローの生成に適用される適用空室率D’(t)が決定される。適用空室率D’(t)は、キャッシュフローの生成に適用される。
図13及び14は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える適用空室率決定手段13が処理するフローチャートであり、図10のステップS300のより詳細なフローを示すフローチャートである。
ステップ301において、テナント形態情報ファイル124(図5)からリスク評価の対象となっている案件のテナント形態を読み込む。
ステップ302において、当該案件の対象物件におけるテナント形態がシングルテナントであるか否かを判定する。テナント形態がシングルテナントではない場合、すなわちマルチテナントである場合には、ステップS308(図14)へ進む。
テナント形態がシングルテナントである場合、ステップS303において、定期借家契約が有るか否かを判定する。定期借家契約が無い場合には、ステップS307へ進む。
定期借家契約が有る場合には、ステップS304において、テナント格付情報ファイル123(図4)から定期借家契約にかかるテナントの格付を読み出し、当該格付けに基づいて、定期借家契約にかかるテナントがデフォルトする確率であるテナントデフォルトを算出する。テナントデフォルトは、格付毎にあらかじめ定められた確率分布にしたがって発生される。
ステップ305において、算出したテナントデフォルトにより、定期借家契約にかかるテナントがデフォルトするか否かを判定する。定期借家契約にかかるテナントがデフォルトする場合には、ステップ307へ進む。
定期借家契約にかかるテナントがデフォルトしない場合には、ステップ306へ進み、適用空室率D’(t)をゼロと決定する。これは、定期借家契約にかかるテナントがデフォルトしなければ定期借家契約期間に対象物件は当該テナントによって占有され、空室が発生する可能性が低い(空室率が変動する可能性は低い)ので、定期借家契約にかかる空室率をゼロとしてリスク評価が行われるようにするための処理である。
テナント形態が定期借家契約の無いシングルテナントである場合、および定期借家契約が有るシングルテナントでテナントがデフォルトする場合には、ステップ307において、空室率D(t)を適用空室率D’(t)と決定し、空室率(D(t))ファイル162から空室率(D(t))が読み込まれる。
テナント形態がマルチテナントである場合、ステップS308(図14)において、不動産鑑定書情報ファイル121からテナント毎のテナント別予定賃料P(k)を読み出し、式(4)に基づいて、実質テナント数が算出される。
次いでステップS309において、空室率D(t)ファイル162から空室率D(t)を、不動産鑑定書情報ファイル121から空室率Dを、空室率ジャンプ上限(Dstep(t))ファイル166から空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)を読み出し、式(5)に基づいて空室率ジャンプ上限Dstep(t)を算出して空室率ジャンプ上限(Dstep(t))ファイル166に格納する。
ステップS310において、空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)以下であるかを判定する。
空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)以下、すなわち空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)以下で変動する場合には、ステップS311において、空室率D(t)を適用空室率D’(t)と決定し、空室率(D(t))ファイル162から空室率D(t)を読み込む。
空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)より大きい、すなわち空室率D(t)が空室率ジャンプ上限Dstep(t−1)を超えて増大する場合には、空室率ジャンプ上限Dstep(t)を適用空室率D’(t)と決定し、空室率ジャンプ上限(Dstep(t))ファイル166から空室率ジャンプ上限Dstep(t)を読み込む。
次いで、ステップS313において、決定した適用空室率D’(t)を適用空室率D’(t)ファイル165に格納する。
以上、テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約有り、シングルテナントかつ定期借家契約無し、及びマルチテナントの3つ場合を例として、これらの3つのテナント形態に応じて適用空室率D’(t)を決定する処理フローを説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合を、テナント形態がマルチテナントの場合と同一に扱って適用空室率D’(t)を決定するように処理してもよい。
具体的には、上記ステップS303において定期借家契約が有るか否かを判定し、定期借家契約が無い場合には、ステップS307の代わりにステップS308(図14)へ進むようにすればよい。
再び図10を参照すると、ステップS400において、キャッシュフローの生成に適用されるキャップレートL(t)が決定される。
図15は、本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備えるキャップレート算出手段15が処理するフローチャートであり、図10のステップS400のより詳細なフローを示すフローチャートである。
ステップS401において、不動産鑑定書情報ファイル121からキャップレート(L(0))とDCF法による収益還元価格計算の時刻T(ローン終期)におけるキャップレート(L(T))を読み込む。
次いでステップS402において、式(6)に基づいて、キャップレート(L(t))を算出し、キャップレート(L(t))ファイル163に格納する。
再び図10を参照すると、ステップS500において、時刻tにおけるキャッシュフローが生成される。図8は、ステップS500において生成されるキャッシュフローの一例である。図8のキャッシュフローは、案件番号0001(図6)について生成された例を示し、ローン金額が7億円、ローン期間が5年、金利が3%、金利返済条件が均等払い、元本返済条件が満期(ローン終期)一括払いの不動産ノンリコースローンについて、時刻t=0,1,2,・・・,5の各キャッシュフローが格納されている。
項番(1)の適用賃料(B’(t))は、適用賃料(B’(t))ファイル164から読み出される。
項番(2)の賃貸可能面積(A)は、不動産鑑定書情報ファイル121から読み出される。
項番(3)の適用空室率(D’(t))は、適用空室率(D’(t))ファイルから読み出される。
項番(4)の稼働面積は、上記の賃貸可能面積A×(1−適用空室率D’(t))により算出される。
項番(5)の賃料収入は、適用賃料B’(t)×稼働面積(項番(4))により算出される。
項番(6)の経費額は、賃料収入(項番(5))の30%として計算される。
項番(7)の純収入額(NOI)は、賃料収入(項番(5))−経費額(項番(6))により算出される。
項番(8)の修繕積立額は、不動産鑑定書情報ファイル121から読み出される。
項番(9)のネットキャッシュフロー(NCF)は、NOI−修繕積立額により算出される。
項番(10)のローン利払い額は、ローン契約条件情報ファイル125から読み出される。
項番(11)のデッドサービス後余剰金残高は、NCF−ローン利払い額により算出される。
項番(12)の配当額は、デッドサービス後余剰金残高(項番(11))である。
項番(13)のキャップレートは、キャップレートファイル163から読み出される。
項番(14)の収益直接還元法による鑑定評価額は、NCF/キャップレートにより算出される。
項番(15)のローン残高は、t=0における収益直接還元法による鑑定評価額の70%として算出される。
項番(16)のLTVは、ローン残高/収益直接還元法による鑑定評価額により算出される。
項番(17)のDSCRは、NCF/ローン利払い額により算出される。
再び図10を参照すると、ステップS600において時刻tにおけるDSテストが実行され、ステップS700において時刻tにおけるDSCRテストが実行され、ステップS800において時刻tにおけるLTVテストが実行される。
これらのテストは周知の手法にしたがって実行される。例えば、DSテストでは、キャッシュフロー情報ファイル167からデッドサービス後余剰金残高を読み出し、当該デッドサービス後余剰金残高、修繕積立額等を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストする。デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルトカウンタ情報ファイル168にデフォルト時刻、ロス額等を記録する。
また、DSCRテスト及びLTVテストでは、キャッシュフロー情報ファイル167からDSCR及びLTVを読み出し、それぞれ予め設定されたしきい値との比較、リファイナンスの可否の判定等をテストする。それぞれ所定の条件を満たさないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルトカウンタ情報ファイル168にデフォルト時刻、ロス額等を記録する。
ステップS900において時刻tが所定時間単位だけ進められ、ステップS1000において時刻tがローン満期Tに達しているか否かの判定が行われる。時刻tがローン満期Tに達していない場合には、ステップS100からS900が繰り返される。本実施形態は、所定時間単位が1年の例を示している。
時刻tがローン満期Tに達している場合には、ステップS1100において、繰返回数のカウンタMONTをインクリメントする。ステップS1000において、カウンタMONTが所定回数に達しているか否かの判定が行われる。カウンタMONTが所定回数に達していない場合には、ステップS1201において、時刻tがゼロにセットされ、ステップ100へ戻る。カウンタMONTが所定回数に達している場合には、ステップS1300,S1400,S1500へ順次進む。
ステップS1300,S1400,S1500の各ステップにおいて、不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータの一つであるPD,LGD,EADが算出される。
PD,LGD,EADはそれぞれ、PD算出手段19、LGD算出手段20、EAD算出手段21によって算出される。
PD算出手段19は、ローン契約条件情報ファイル125、デフォルト情報記録ファイル168、テスト種別・条件情報ファイル126からローン期間、デフォルト回数、及び繰返回数を読み出し、式(7)に基づいてPDを算出し、PDファイル169へ格納する。
Figure 0005008176
EAD算出手段21は、キャッシュフロー情報ファイル167、デフォルト情報記録ファイル168、ローン契約条件情報ファイル125からデフォルト発生時のローン額、当初ローン金額を読み出し、式(8)に基づいてEADを算出し、EADファイル170へ格納する。
Figure 0005008176
LGD算出手段20は、デフォルト情報記録ファイル168、ローン契約条件情報ファイル125からデフォルト発生時のロス額、当初ローン金額を読み出し、式(9)に基づいてLGDを算出し、LGDファイル170へ格納する。
Figure 0005008176
上記のおとり、本発明によれば、個別の不動産の特性を取り込んだ不動産ノンリコースローンのリスク評価に関する客観性の高いパラメータを算出するローンリスク評価パラメータ算出装置を提供することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、不動産ノンリコースローンのローン初期からローン満期までの期間におけるローンリスク評価パラメータの算出について説明したが、ローン期中における不動産鑑定書等の情報を用いて当該期中からローン満期等の所望の期間におけるローンリスク評価パラメータの算出に適用できることは言うまでもない。
本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の概略構成図である。 不動産鑑定書情報の項目の一例を示す図である。 ヒストリカル情報のデータ構造の一例を示す図である。 テナント格付け情報のデータ構造の一例を示す図である。 テナント形態情報のデータ構造の一例を示す図である。 ローン契約条件情報のデータ構造を示す図である。 テスト種別・条件情報のデータ構造を示す図である。 キャッシュフロー情報のデータ構造を示す図である。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の機能ブロック図である。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置が処理するフローチャートである。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える賃料・空室率算出手段11が処理するフローチャートである。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える適用賃料決定手段12が処理するフローチャートである。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える適用空室率決定手段13が処理するフローチャートである。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備える適用空室率決定手段13が処理するフローチャートである。 本発明のローンリスク評価パラメータ算出装置の備えるキャップレート算出手段15が処理するフローチャートである。 本発明における空室率ジャンプ上限を説明するための図である。
符号の説明
2 テスト手段
3 パラメータ算出手段
9 キャッシュフロー生成手段
11 賃料・空室率算出手段
12 適用賃料決定手段
13 適用空室率決定手段
15 キャップレート算出手段
16 DSテスト手段
17 DSCRテスト手段
18 LTVテスト手段
19 PD算出手段
20 LGD算出手段
21 EAD算出手段
120 データ格納部
121 不動産鑑定書情報ファイル
122 ヒストリカル情報ファイル
123 テナント格付情報ファイル
124 テナント形態情報ファイル
125 ローン契約条件情報ファイル
126 テスト種別・条件情報ファイル
160 中間データ・出力データ格納部
164 適用賃料ファイル
165 適用空室率ファイル
163 キャップレートファイル
167 キャッシュレート情報ファイル
168 デフォルト情報記録ファイル
169 PDファイル
170 LGDファイル
171 EADファイル

Claims (8)

  1. 不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出するローンリスク評価パラメータ算出装置であって、賃料・空室率算出手段、適用賃料決定手段、適用空室率決定手段、キャッシュフロー生成手段、各種テストを実行するテスト手段、及び前記パラメータを算出するパラメータ算出手段からなる演算処理部と、各種情報を格納した情報格納部とを備え、
    前記賃料・空室率算出手段は、前記情報格納部に格納した賃料トレンド、賃料ボラティリティー、空室率ボラティリティーに基づいて賃料及び空室率を算出し、
    前記適用賃料決定手段は、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用賃料を決定し、
    前記適用空室率決定手段は、前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用空室率を決定し、
    前記キャッシュフロー生成手段は、前記適用賃料及び適用空室率を用いてキャッシュフローを生成し、
    前記テスト手段は、前記キャッシュフローを用いて各種テストを実行し、デフォルト発生時のロス額を算出し、
    前記パラメータ算出手段は、前記不動産ノンリコースローンの初期から満期までの間における所定の時刻における前記賃料及び空室率の算出、前記適用賃料の決定、前記適用空室率の決定、前記キャッシュフローの生成及び前記ロス額の算出を所定回数繰り返した後に、前記キャッシュフロー及び前記ロス額に基づいて前記パラメータを算出し、
    前記キャッシュフローは、デットサービス後余剰金残高、LTV値及びDSCR値を含み、
    前記各種テストは、DSテスト、DSCRテスト及びLTVテストを含み、
    前記テスト手段は、
    前記デッドサービス後余剰金残高を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストし、デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録し、
    前記LTV値及びDSCR値をそれぞれ予め設定されたしきい値と比較してリファイナンスの可否を判定し、リファイナンスができないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録することを特徴とするローンリスク評価パラメータ算出装置。
  2. 前記適用賃料決定手段は、前記テナント形態がマルチテナントの場合、前記賃料を前記適用賃料として決定することを特徴とする請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置。
  3. 前記適用賃料決定手段は、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合、前記賃料を前記適用賃料として決定し、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約有りの場合、前記定期借家契約にかかるテナントの格付に基づいて、前記テナントがデフォルトする確率であるテナントデフォルトを算出し、前記テナントデフォルトに基づいて、前記適用賃料を決定することを特徴とする請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置。
  4. 前記適用空室率決定手段は、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約有りの場合、前記定期借家契約にかかるテナントの格付に基づいて、前記テナントがデフォルトする確率であるテナントデフォルトを算出し、前記テナントデフォルトに基づいて、前記適用空室率を決定することを特徴とする請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置。
  5. 前記適用空室率決定手段は、前記テナント形態がマルチテナントの場合又はシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合、前記情報格納部に格納したテナント別予定賃料に基づいて前記所定時刻における空室率ジャンプ上限を下記の式を用いて算出し、前記空室率ジャンプ上限を前記所定時刻における前記用空室率として決定することを特徴とする請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置。
    Figure 0005008176
  6. 前記適用空室率決定手段は、前記テナント形態がシングルテナントかつ定期借家契約無しの場合、前記空室率を前記適用空室率として決定することを特徴とする請求項1に記載のローンリスク評価パラメータ算出装置。
  7. コンピュータに不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出させるためのローンリスク評価パラメータ算出プログラムであって、各種情報を格納した情報格納部を備えたコンピュータを、
    前記情報格納部に格納した賃料トレンド、賃料ボラティリティー、空室率ボラティリティーに基づいて賃料及び空室率を算出する賃料・空室率算出手段、
    前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用賃料を決定する適用賃料決定手段、
    前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用空室率を決定する適用空室率決定手段、
    前記適用賃料及び適用空室率を用いてキャッシュフローを生成するキャッシュフロー生成手段、
    前記キャッシュフローを用いて各種テストを実行し、デフォルト発生時のロス額を算出するテスト手段、及び
    前記不動産ノンリコースローンの初期から満期までの間における所定の時刻における前記賃料及び空室率の算出、前記適用賃料の決定、前記適用空室率の決定、前記キャッシュフローの生成及び前記ロス額の算出を所定回数繰り返した後に、前記キャッシュフロー及び前記ロス額に基づいて前記パラメータを算出するパラメータ算出手段
    として機能させ
    前記キャッシュフローは、デットサービス後余剰金残高、LTV値及びDSCR値を含み、
    前記各種テストは、DSテスト、DSCRテスト及びLTVテストを含み、
    前記テスト手段は、
    前記デッドサービス後余剰金残高を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストし、デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録し、
    前記LTV値及びDSCR値をそれぞれ予め設定されたしきい値と比較してリファイナンスの可否を判定し、リファイナンスができないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録する
    ることを特徴とするローンリスク評価パラメータ算出プログラム。
  8. コンピュータで不動産ノンリコースローンのリスク評価に関するパラメータを算出させるためローンリスク評価パラメータ算出方法であって、各種情報を格納した情報格納部を備えたコンピュータにおいて、
    前記情報格納部に格納した賃料トレンド、賃料ボラティリティー、空室率ボラティリティーに基づいて賃料及び空室率を算出する賃料・空室率算出ステップと、
    前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用賃料を決定する適用賃料決定ステップと、
    前記情報格納部に格納した前記不動産ノンリコースローンにかかる対象物件のテナント形態に基づいて、前記リスク評価に関する前記パラメータの算出に適用する適用空室率を決定する適用空室率決定ステップと、
    前記適用賃料及び適用空室率を用いてキャッシュフローを生成するキャッシュフロー生成ステップと、
    前記キャッシュフローを用いて各種テストを実行し、デフォルト発生時のロス額を算出するテストステップと、
    前記不動産ノンリコースローンの初期から満期までの間における所定の時刻における前記賃料及び空室率の算出、前記適用賃料の決定、前記適用空室率の決定、前記キャッシュフローの生成及び前記ロス額の算出を所定回数繰り返した後に、前記キャッシュフロー及び前記ロス額に基づいて前記パラメータを算出するパラメータ算出ステップと
    備え
    前記キャッシュフローは、デットサービス後余剰金残高、LTV値及びDSCR値を含み、
    前記各種テストは、DSテスト、DSCRテスト及びLTVテストを含み、
    前記テストするステップは、
    前記デッドサービス後余剰金残高を考慮してデッドサービスを実行できるか否かをテストし、デッドサービスが実行できないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録し、
    前記LTV値及びDSCR値をそれぞれ予め設定されたしきい値と比較してリファイナンスの可否を判定し、リファイナンスができないと判定した場合にはデフォルトが発生したと認定し、デフォルト時刻及びロス額を記録することを備えることを特徴とするローンリスク評価パラメータ算出方法。
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