JP5001703B2 - システム設計検証装置 - Google Patents
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Description
1.システム全体を機能に応じて複数のモジュールに分解
2.モジュールごとに、各モジュールの機能を実現するジョブの処理内容と実行条件を定義
3.JCL(Job Control Language)などのプログラミング言語によりジョブを実装
4.モジュールを連結
というプロセスを経て開発されることが多い。
この装置は、順序関係にあるジョブの組合せを示すジョブ関係情報と、複数種類の中間データそれぞれについての関連ジョブを示すデータ関係情報とをそれぞれ取得する。
この装置は、データ関係情報を参照して検証対象となる中間データを順次選択し、検証対象となる中間データの関連ジョブが第1のジョブと第2のジョブであるとき、検証対象となる中間データに対する第1のジョブのアクセス種別と第2のジョブのアクセス種別の組み合わせから第1のジョブと第2のジョブの間の順序関係の要否を判定し、順序関係が必要であれば、ジョブ関係情報において第1のジョブと第2のジョブの間に順序関係が成立しているかを確認する。これにより、ジョブ関係情報とデータ関係情報のの整合性を判定する。
業務情報システム220は、企業や公共施設のような組織の業務管理のために導入されるシステムである。業務情報システム220は、地理的に分散された複数の組織を統合するシステムとして構成されてもよい。
ジョブ管理装置230は、各ジョブについて設定されている実行条件に基づいて、複数のジョブをジョブ実行装置群200に実行させる。ジョブ実行装置群200は、複数のジョブ実行装置202を含む。各ジョブ実行装置202は、ジョブ管理装置230から割り当てられたジョブを実行する。ジョブ管理装置230は、あらかじめ定められた割当ルールに応じて、いずれかのジョブ実行装置202にジョブを割り当ててもよい。あるいは、各ジョブ実行装置202の処理負荷が分散するように、他のジョブ実行装置202よりも処理負荷が軽い状態にあるジョブ実行装置202に対して優先的にジョブを割り当ててもよい。
ジョブ実行のためのプログラムデータはあらかじめジョブ実行装置202が保持してもよい。あるいは、ジョブ実行指示に際してジョブ管理装置230からジョブ実行装置202にプログラムデータがダウンロードされてもよい。ジョブ実行装置202は、ジョブの実行状態をジョブ管理装置230に通知する。
なお、ジョブ管理装置230、ジョブ実行装置群200および外部記憶装置210は通信ネットワークにより互いに接続されている。
ここでは、ジョブ1〜ジョブ7の順序関係を有向グラフ形式にて示している。ジョブ1とジョブ3は、他のジョブの実行状態に依存することなく実行可能である。一方、ジョブ2の実行条件は、ジョブ1の実行完了である(以下、単に「実行完了」というときには「正常な実行完了」を意味するものとする)。ジョブ4の実行条件は、ジョブ1とジョブ3の双方の実行完了である。ジョブ2は、ジョブ1が実行完了しなければ実行できないが、ジョブ3やジョブ4の実行状態には依存しない。すなわち、ジョブ1とジョブ2、ジョブ1とジョブ4、ジョブ3とジョブ4の間には順序関係が成立しているが、ジョブ2とジョブ3、ジョブ2とジョブ4の間には順序関係が成立していない。他のジョブの間でも同様にして順序関係が設定されている。
以下、図2に示した7つのジョブとその順序関係に基づいて説明する。
ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
ここでは、主として各機能ブロックの発揮すべき機能について述べ、その具体的な作用については、図4以降に関連して説明する。
ユーザインタフェース処理部110は、ユーザからの入力処理やユーザに対する情報表示のようなユーザインタフェース全般に関する処理を担当する。
データ処理部120は、ユーザインタフェース処理部110から取得されたデータをもとにして各種のデータ処理を実行する。データ処理部120は、ユーザインタフェース処理部110とデータ格納部130の間のインタフェースの役割も果たす。
データ格納部130は、あらかじめ用意された各種の設定データや、データ処理部120から受け取ったデータを格納する。
ジョブ関係情報保持部132はジョブ関係情報を保持する。ジョブ関連情報は、複数のジョブの実行条件により順序関係を示す。システム開発者は、システム設計段階においてジョブ関係情報を定義する。ジョブ関係情報のデータ構造については図4に関連して詳述する。
データ関係情報保持部134はデータ関係情報を保持する。データ関係情報は、ジョブファイルにアクセスするジョブとそのアクセス種別を示す情報である。以下、あるジョブファイルAにアクセスするジョブのことをそのジョブファイルAの「関連ジョブ」とよぶ。データ関係情報のデータ構造については図5に関連して詳述する。
順序規則保持部136は、順序規則情報を保持する。順序規則情報とは、データ関係情報からジョブの順序関係の要否を判定するための規則を示す。順序規則情報については図6に関連して詳述する。
順序要否判定部122は、データ関係情報と順序規則情報を参照して、あるジョブと別のジョブの間に順序関係が必要か判定する。整合判定部124は、順序要否判定部122により順序関係が必要として判定された2つのジョブについて、ジョブ関係情報においても順序関係が設定されているかを判定する。
図4のジョブ関係情報140は、図2に図示したジョブ1〜ジョブ7に対応する。第1ジョブ欄142と第2ジョブ欄144において対応づけられている第1ジョブと第2ジョブの間には、一方が他方の子ジョブとなる順序関係が成立している。
ジョブ2←ジョブ1
ジョブ4←ジョブ1、ジョブ3
ジョブ5←ジョブ4
ジョブ6←ジョブ4
ジョブ7←ジョブ6
となる。図4のジョブ関係情報140は、この親ジョブと子ジョブの関係を模式的に示している。このように、ジョブ関係情報140は設計段階におけるジョブの順序関係を示す情報である。また、ジョブ関係情報140をグラフ探索することにより、たとえば、ジョブ7←ジョブ6←ジョブ4となるため、ジョブ7とジョブ4の間には広義の親子関係が成立することがわかる。
システム開発者は、図2のシステム設計図から図4のジョブ関係情報140を定義し、ジョブ関係情報140に基づいて各ジョブの処理内容が記述されたジョブ制御プログラムを実装する。データ関係情報150は、ジョブファイルと関連ジョブ、関連ジョブのアクセス種別を示す。データ関係情報150は、ジョブ制御プログラムにおける各ジョブの実装内容を解析することにより得られる情報である。
また、ジョブファイル1に対するアクセス種別は、ジョブ1:書き込み、ジョブ2:読み出し、ジョブ4:読み出し、である。このように、データ関係情報150は実装段階におけるジョブとジョブファイルの関係を示す情報である。
順序要否判定部122は、データ関係情報150を参照して、あるジョブと別のジョブの間に順序関係が必要か判定する。順序規則情報160はそのための判定基準を示す。詳しくは図7のフローチャートに関連して詳述するが、順序要否判定部122は、複数のジョブファイルの中から検証対象となるジョブファイルを順次選択する。次に、データ関係情報150を参照して、選択したジョブファイルの関連ジョブを特定する。関連ジョブが2以上あるときには、関連ジョブの中から検証対象となる2つのジョブを選択する。そして、この2つのジョブの間に順序関係が成立する必要があるか否かをアクセス種別と順序規則情報160に基づいて判定する。
A:第1ジョブと第2ジョブのうち、一方がジョブファイルAに書き込みを実行し、他方がジョブファイルAに読み出しを実行する関係にあるとき:順序関係が必要
B:第1ジョブと第2ジョブのうち、一方がジョブファイルAに書き込みを実行し、他方もジョブファイルAに書き込みを実行する関係にあるとき:順序関係が必要
C:第1ジョブと第2ジョブのうち、一方がジョブファイルAに読み出しを実行し、他方もジョブファイルAに読み出しを実行する関係にあるとき:順序関係は不要
となる。
A:仮に第1ジョブがジョブファイルAに書き込みを実行し、第2ジョブがジョブファイルAから読み出しを実行するとする。この場合、第1ジョブの実行完了タイミングと第2ジョブの実行開始タイミングによって、第2ジョブの処理内容が変化する。第1ジョブの実行完了後に第2ジョブが実行開始されるとき、第2ジョブは第1ジョブの処理結果に基づいて処理を実行する。しかし、第1ジョブの実行完了前に第2ジョブが実行開始されるとき、第2ジョブは第1ジョブの処理結果が書き込まれる前の古いデータ、あるいは、書き込み中のデータに基づいて処理を実行することになる。このため、業務情報システム220の動作が安定しなくなる可能性がある。
したがって、ジョブファイルAについてこのような関係にある第1ジョブと第2ジョブの間には、一方の実行完了を条件として他方の実行が開始されるという実行条件、いいかえれば、順序関係が設計として定義されていなければならない。
したがって、ジョブファイルAについてこのような関係にある第1ジョブと第2ジョブの間には、一方の実行完了を条件として他方の実行が開始されるという実行条件、いいかえれば、順序関係が設計として定義されていなければならない。
したがって、ジョブファイルAについてこのような関係にある第1ジョブと第2ジョブの間には、必ずしも順序関係が成立していなくてもよい。
上記設例に示したジョブ1〜ジョブ7、ジョブファイル1〜ジョブファイル7に関し、ジョブ関係情報140、データ関係情報150および順序規則情報160に基づいて、設計上定義されている順序関係と運用上必要とされる順序関係との整合性を判定する整合検証の処理過程について示す。
たとえば、図5のデータ関係情報150によると、ジョブファイル1の関連ジョブであるジョブ1とジョブ2の場合、ジョブ1が書き込み、ジョブ2が読み出しの関係(上記Aの関係)にある。したがって、ジョブ1とジョブ2の間には順序関係が必要と判定される。
一方、ジョブファイル1の関連ジョブであるジョブ2とジョブ3の場合、ジョブ2とジョブ3は共に読み出しの関係(上記Cの関係)にある。したがって、ジョブ2とジョブ3の間には順序関係は不要である。
ファイル4の関連ジョブであるジョブ2とジョブ4の場合、共に書き込みの関係(上記Bの関係)にある。ジョブ2とジョブ4の間には順序関係が必要である。
システム設計検証装置100によれば、設計時において定義されているジョブの順序関係と、実装から必要性が認識されるジョブの順序関係との整合性を検証できる。特に、ジョブからジョブにデータを渡すタイミングの制御はシステムエラーの温床となりやすい。業務情報システムに含まれるジョブの数が今後ますます増大しても、システム設計検証装置100はシステムの脆弱な部分を効率的に検出するための仕組みを提供できる。
このほかにも、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
Claims (4)
- 複数のジョブの間において、前段にあたるジョブの実行終了を条件として後段にあたるジョブが実行される順序関係にあるジョブの組合せを示すジョブ関係情報を取得するジョブ関係情報取得部と、
中間データへの書き込みを実行するジョブおよび前記中間データからの読み出しを実行するジョブを前記中間データの関連ジョブとして、複数種類の中間データそれぞれについての関連ジョブを示すデータ関係情報を取得するデータ関係情報取得部と、
前記データ関係情報を参照して検証対象となる中間データを順次選択し、前記検証対象となる中間データの関連ジョブが第1のジョブと第2のジョブであるとき、前記検証対象となる中間データに対する前記第1のジョブのアクセス種別と前記第2のジョブのアクセス種別の組合せから前記第1のジョブと前記第2のジョブの間の順序関係の要否を判定する順序要否判定部と、
前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が必要と判定されたとき、前記ジョブ関係情報において前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が成立しているかを判定することにより、前記ジョブ関係情報と前記データ関係情報の整合性を判定する整合判定部と、を備え、
前記順序要否判定部は、前記第1のジョブと前記第2のジョブが共に前記検証対象となる中間データに対する書き込みを実行するとき、前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が必要と判定することを特徴とするシステム設計検証装置。 - 前記順序要否判定部は、前記第1のジョブが前記検証対象となる中間データに対する書き込みを実行し前記第2のジョブが前記検証対象となる中間データに対する読み出しを実行するとき、前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が必要と判定することを特徴とする請求項1に記載のシステム設計検証装置。
- 前記順序要否判定部は、前記第1のジョブと前記第2のジョブが共に前記検証対象となる中間データに対する読み出しを実行するとき、前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が不要と判定することを特徴とする請求項1または2に記載のシステム設計検証装置。
- 複数のジョブの間において、前段にあたるジョブの実行終了を条件として後段にあたるジョブが実行される順序関係にあるジョブの組合せを示すジョブ関係情報を保持する機能と、
中間データへの書き込みを実行するジョブおよび前記中間データからの読み出しを実行するジョブを前記中間データの関連ジョブとして、複数種類の中間データそれぞれについての関連ジョブを示すデータ関係情報を保持する機能と、
前記データ関係情報を参照して検証対象となる中間データを順次選択する機能と、
前記検証対象となる中間データの関連ジョブが第1のジョブと第2のジョブであるとき、前記検証対象となる中間データに対する前記第1のジョブのアクセス種別と前記第2のジョブのアクセス種別の組合せから前記第1のジョブと前記第2のジョブの間の順序関係の要否を判定する機能と、
前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が必要と判定されたとき、前記ジョブ関係情報において前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が成立しているかを判定することにより、前記ジョブ関係情報と前記データ関係情報の整合性を判定する機能と、をコンピュータに発揮させ、
前記判定する機能は、前記第1のジョブと前記第2のジョブが共に前記検証対象となる中間データに対する書き込みを実行するとき、前記第1のジョブと前記第2のジョブの間に順序関係が必要と判定することを特徴とするシステム設計検証プログラム。
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