JP4999187B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
通常、遊技機は、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口に入球すると、所定個数(4個)を上限として変動表示の権利(以下「保留球」という)が留保されるとともに、留保された順に保留球の処理がなされる。そして、保留球の処理が順次なされる点に着眼して演出効果を高めたのが、上記特許文献1に示す遊技機であるが、この遊技機は以下の特徴を有している。
そして、図柄乱数の抽選が行われると、次にリーチ乱数(遊技データ)の抽選が行われる。リーチ乱数というのは、大当たりの抽選結果を遊技者に報知する際に、関連演出を行うか否か、リーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。このリーチ乱数は、0〜250までの251個の乱数値の中から、乱数発生手段によっていずれか一つの乱数値が抽出される。そして、抽出されたリーチ乱数の判定は、上記当たり乱数の判定結果が大当たりであった場合には大当たり時判定テーブルに基づいて判定され、ハズレであった場合にはハズレ時判定テーブルに基づいて判定される。
また、確変遊技状態においては、「7」、「317」のみならず、「37」、「67」等の大当たり確定の乱数値が抽出された場合にも、大当たり時判定テーブルに基づいてリーチ乱数の判定が行われる。
例えば、保留球が3つ留保された状態、すなわちa〜cまで保留球が留保された状態で、始動口に遊技球が入球したとする。このとき、当たり乱数とリーチ乱数とが抽選されるとともに、当該当たり乱数が大当たり当選の乱数値で、リーチ乱数が関連演出を実行する乱数値であったとする。
なお、保留球を消化する際には、事前判定手段による判定とは別に、再度、上記各乱数の判定が行われ、この判定結果に基づいて演出が制御されることとなる。つまり、事前判定手段による判定は、あくまでも関連演出の有無やリーチ演出の有無を予め把握するために行われるにすぎない。
すなわち、確変遊技状態においては、上記したとおり、大当たりの当選確率が非常に高くなっている。そのため、図17(a)に示すように、保留球aにおいて大当たりに当選している状態で、さらに保留球b〜dにおいても大当たりに当選する場合が多々ある。
このとき、保留球dのリーチ乱数を事前判定した結果、関連演出コマンドが抽出され、図17(c)に示すように、関連演出用のカウンタに「3」が記憶されたとする。
このとき、関連演出用のカウンタには、関連演出を実行するための数値「3」が記憶されたままになっているため、保留球dがハズレであるにもかかわらず、保留球b〜dを消化する過程で、いわゆるガセの関連演出が行われることとなる。
以上のように、従来の遊技機においては、大当たり遊技の終了後に、ガセの関連演出が行われることが多く、関連演出に対する信頼度が低下してしまい、関連演出特有の演出効果が発揮できなくなるという問題があった。
上記始動口に遊技球が入球もしくは通過すると、乱数発生手段等により乱数が取得される。そして、この乱数を所定のテーブルに照らし合わせて、当たりかハズレかが判定される。特別図柄とは、この抽選結果すなわち当たりであるかハズレであるかを遊技者に報知する図柄のことである。
変動表示とは、上記特別図柄を遊技者に報知することを意味しており、抽選の開始から最終的に特別図柄が遊技者に報知されるまでには、所定の時間を要する。特別図柄は、最終的に抽選結果が遊技者に報知されればよい。したがって、抽選が開始されてから最終的に特別図柄が遊技者に報知されるまでの間、つまり変動中における遊技者への報知は必須ではなく、変動中に遊技者に何ら報知がなされない場合も、本発明でいう変動表示に含まれる。
遊技データとは、乱数発生手段等により取得した乱数値およびこの乱数値に基づくコマンド等を含むものであり、大当たりか否か、大当たりの種類、演出の種類等が、この遊技データによって決定される。
始動口に遊技球が入球もしくは通過すると、当たりかハズレかの抽選が行われる。この抽選結果は、1回ごとに遊技者に報知しなければならない。そして、この抽選結果の報知が特別図柄の変動表示であるが、特別図柄の変動表示ごとに、何らかの演出がなされる。つまり、1回の特別図柄の変動表示に対して、1回の演出が行われる。関連演出というのは、複数回の特別図柄の変動表示にわたってなされるものであるが、これは、複数回の演出が何らかのかたちで関連づけられて行われることを意味するものである。
したがって、複数回の特別図柄の変動表示時に、同じ演出を行ってもよいし、一連の連続するストーリーが展開されるものであってもよい。いずれにしても本発明の関連演出とは、複数の演出に何らかの関連づけがなされているものを広く含む。
演出コマンド決定手段が決定する演出コマンドというのは、少なくても上記関連演出を行うか否か、もしくは関連演出が出現する可能性があるか否かが判別可能であればよい。
通常遊技状態というのは、予め設定された所定の確率で始動口へ遊技球が入球し、また、遊技球の入球を契機としてなされる大当たりの抽選において、所定の確率で大当たり遊技の権利を獲得できる状態をいう。これに対して、確変遊技状態というのは、通常遊技状態よりも大当たり遊技の権利を獲得できる確率が高くなった状態をいう。
特に第2の発明によれば、いわゆるガセの関連演出を完全に排除しつつ、ガセではない大当たり用の関連演出を出現しやすくすることができる。
図1は、本発明の遊技機の一例を示す正面図であり、図2は、当該遊技機の部分拡大図である。遊技機1は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部(図3における符号292を参照)を備える操作ハンドル113が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、図示を省略する複数の釘が設けられ、遊技球を各種の方向に向けて落下させるとともに、落下途中の位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、入球口が配設されている。
入賞ゲート106は、遊技球の通過を検出し、第2始動口120を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うために設けられる。図柄表示部104の側部や下方等には普通入賞口107が配設されている。普通入賞口107に遊技球が入球すると、所定の賞球数(例えば10個)の払い出しが行われる。遊技領域103の最下部には、どの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口108が設けられている。
また、上記と同様に、入賞ゲート106に遊技球が入球すると、普通図柄抽選手段360による抽選が行われるが、この抽選結果を表示する普通図柄表示器82が設けられている。そして、普通図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球することによって得られる普通図柄の変動表示の権利、すなわち保留球の数が、普通図柄保留表示器92に表示される。
また、各ライト112は、遊技機の周囲を照射し、その照射位置が遊技機を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータによって、光の照射方向を回転させるように駆動される。各ライト112から光の照射方向を回転させるように駆動するモータは、各ライト112からの光の照射方向を上下方向に変更するモータとは別のモータである。
演出ライト111は、各ライト112から照射される光の照射方向を、上下方向に変更しながら回転させることにより、演出ライト111全体から照射する光の照射方向を3次元に変更することができる。
したがって、遊技者に対して、注目されていることによる高揚感を与え、本実施の形態の遊技機を継続あるいは繰り返して利用させ、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
また、光の照射方向あるいは照射パターンは、例えば、後に詳しく説明する遊技機に対する不正行為がおこなわれた場合など、通常の遊技時とは異なる異常事態が発生した場合に異ならせるようにしてもよい。これにより、不正行為などの異常事態を迅速に発見するとともに、遊技機に対する次回以降の不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110の下部位置には、操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル113は、上記の枠部材110と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル113は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は、操作ハンドル113の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材114が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。公知の技術であるため説明を省略するが、操作ハンドル113には、遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。
演出役物115は、ソレノイドによって駆動され、演出役物116は、モータによって駆動される。同様の演出役物115,116を異なる種類の駆動源によって駆動することにより、演出役物115,116それぞれに独自の動きをおこなわせることができ、これによって演出効果を増大させることができる。
加えて、枠部材110には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ(図3における符号277を参照)が組み込まれている。このスピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できるタイプのもので、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時または不正等があった場合には、周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
図3は、遊技機1の制御手段の内部構成を示すブロック図である。制御手段200は、複数の制御基板により構成されている。図示の例では、主制御基板201と、副制御基板202と、賞球制御基板203と、ランプ制御基板206とで構成されている。
主制御基板201は遊技機1の遊技にかかる基本動作を制御し、ROM201bに記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU201aと、CPU201aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM201c等を備えて構成される。
この主制御基板201では遊技に係る大当たりの抽選を行っており、また、この抽選結果に基づき、ROM201bに記録されている演出のコマンドの選択を行っている。このROM201bに記録されている演出コマンドは120種類程度あり、後に詳しく説明する各リーチ演出コマンドではそれぞれ演出時間が決定されている。
また、この主制御基板201の出力側には、大入賞口開閉部231が接続され、大入賞口開閉装置109の開閉を制御する。大入賞口開閉部231は、大当たり時に大入賞口開閉装置109を一定期間開放する機能であり、大入賞口開閉ソレノイド109b(詳細な図示はしない)等のソレノイドを用いて構成される。この大当たりは、生成した乱数に基づき所定の確率で発生するよう予めプログラムされている。
この副制御基板202は、主に遊技中における演出の制御をおこなうもので、主制御基板201より送信される演出コマンドに基づき、演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えている。
なお、このCPU202aは、所定回数変動の過去の演出パターンと比較して、主制御基板201より送信される演出コマンドの範中で連続して同一の演出パターンを発生させないように制御する機能を備えてなるものであってもよい。
副制御基板202の出力側には、図柄表示部104が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理を実行する機能も有する。すなわち、副制御基板202におけるCPU202aは、演出確定コマンドに基づき演出処理を実行し、ROM202bは背景画像、図柄画像、キャラクター画像など各種画像データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。そして、副制御基板202は、図柄表示部104に表示させる画像データを書き込むVRAM202dをさらに備えて構成される。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えて構成される。
図4は、遊技の進行を制御する制御手段200の機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
また、ROM201bは、主に第2始動口120に遊技球が入球したときに機能する手段として、第2特別図柄抽選手段320、第2特別図柄表示制御手段321、第2特別図柄変動制御手段322、第2乱数判定手段323を備えている。
また、ROM201bは、遊技を進行制御する手段として、大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342、通常遊技制御手段343、事前判定手段330、および演出実行コマンド決定手段331を備えている。
さらに、ROM201bは、入賞ゲート106に遊技球が入球したときに機能する手段として、普通図柄抽選手段360、普通図柄表示制御手段361、普通図柄変動制御手段362、普通図柄抽選結果判定手段363を備えている。
一方、副制御基板202のROM202bには、演出抽選手段501および演出制御手段502を備えている。
また、副制御基板202のRAM202cには、第1演出データ保留記憶手段510、第2演出データ保留記憶手段511を備えている。
なお、上記第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320によって、本発明の遊技データ抽選手段を構成している。
また、上記第1特別図柄保留記憶手段401および第2特別図柄保留記憶手段402によって、本発明の変動表示保留手段を構成している。以下に、各手段の構成および機能について説明する。
また、上記確変遊技および時短遊技のように、遊技者に有利な遊技価値が付与された状態で行われる遊技を特別遊技という。
普通図柄抽選手段360は、遊技球が入賞ゲート106を通過してゲート検出部222により検出されると、予め用意された乱数値(例えば、0〜250)から乱数を抽出する。普通図柄抽選手段360によって乱数値が抽出されると、普通図柄抽選結果判定手段363が、ROM201bに記憶されたテーブルに基づいて当たりか否かの判定を行う。このとき、通常遊技状態であれば普通図柄通常時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定され、時短遊技状態時(確変遊技状態時も含む)であれば普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定される。
なお、入賞ゲート106を遊技球が通過してから、判定結果が普通図柄表示器82に表示されるまでには所定時間を要する。この間に、さらに遊技球が入賞ゲート106を通過した場合には、普通図柄抽選手段360による抽選の権利が、普通図柄保留記憶手段403に留保される。この抽選の権利の留保は最大4つであり、普通図柄表示制御手段361によって普通図柄保留表示器92に表示される。
第1始動口105に遊技球が入球したことを第1始動口検出部221が検出すると、当該検出信号が主制御基板201に送信される。当該信号を受信すると、第1特別図柄抽選手段300が、予め用意された乱数値(例えば、0〜600)の中からいずれかの乱数値を抽出する。ここで抽出した乱数値には、当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数が含まれている。当たり乱数とは、大当たりか否かを判別するための乱数であり、図柄乱数とは、当たりの種類(長当たり、短当たり)を決定するための乱数である。そして、リーチ乱数とは、リーチ演出(後述する関連演出を含む)をするか否かを決定するための乱数である。
つまり、当たり乱数「7」「317」の2つの乱数値は、通常遊技状態においても確変遊技状態においても、大当たりが確定する「共通大当たり乱数(データ)」であり、37,67,97,127,157,187,217,247,277,337,367,397,427,457,487,517,547,577の18個の乱数値は、確変遊技状態においてのみ大当たりが確定する「限定大当たり乱数(データ)」となる。
なお、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率で、関連演出有り、もしくはリーチ有りの乱数が抽出される。したがって、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率で関連演出かリーチ演出が実行されることとなる。一方、大当たりに当選せずにハズレとなる場合には、第1特別図柄リーチ乱数判定テーブルにおいて、関連演出有り、リーチ演出有り、および、リーチ演出なしに該当する乱数値が抽出される。これによりハズレ時には、リーチ演出が実行されないことが多くなるものの、関連演出、リーチ演出の実行される可能性も残される(いわゆるガセ演出、ガセリーチ演出)。
そして、抽出した乱数が大当たり乱数であると判定されると、図6(b)に基づいて、大当たりの種類が決定されるが、この大当たりの種類の抽選確率が、上記図5(b)に示す乱数テーブルと異なっている。
なお、確変遊技状態が発生する「確変時短付長当たり」および「確変時短付短当たり」となる乱数値(0〜120、215〜250)が本発明の確変大当たりデータであり、「通常長当たり」および「通常短当たり」となる乱数値(121〜214)が本発明の通常大当たりデータである。
通常遊技状態において、第1特別図柄抽選手段300が当たり乱数を抽選した結果、「7」「317」以外のいずれかの乱数値(共通大当たり乱数以外の乱数値)が当たり乱数として抽出されたとする。この当たり乱数は、第1乱数判定手段303によって判定されるとともに、この場合には、演出実行コマンド決定手段331が、図7(b)に示す第1通常時リーチ乱数判定テーブルに基づいて演出実行コマンドを決定する。
第1通常時リーチ乱数判定テーブルは、関連演出の出現確率が10/251、リーチ演出の出現確率が25/251に設定されており、ハズレ用の演出が高確率で抽出されるようにしている。ただし、大当たりに当選していない場合であっても、低確率で関連演出もしくはリーチ演出が出現することとなる。
この第2通常時リーチ乱数判定テーブルは、関連演出の出現確率が121/251、リーチ演出の出現確率が129/251に設定されており、ほとんどの場合、大当たり時の演出として、関連演出もしくはリーチ演出が出現するようにしている。
つまり、確変遊技状態においても、大当たりでない(ハズレの)当たり乱数値が抽出された場合には、関連演出の出現確率が10/251、リーチ演出の出現確率が25/251と低く設定されている。
この第2確変時リーチ乱数判定テーブルは、関連演出の出現確率が200/251、リーチ演出の出現確率が50/251に設定されており、80%近くの確率で関連演出が出現するようにしている。つまり、確変遊技状態において大当たりに当選した場合には、通常遊技状態において大当たりに当選した場合よりも、高確率で関連演出が出現することとなる。
一方、第1始動口105に遊技球が入球した際に、それ以前の遊技球の入球に基づく変動表示が実行中であった場合には、抽出された乱数値が、RAM201cの第1特別図柄保留記憶手段401に記憶される。この第1特別図柄保留記憶手段401は、図8(a)に示すように構成されている。
すなわち、図8は、保留順に拘わる記憶領域の一例を示す図であるが、この図からも明らかなように、第1特別図柄保留記憶手段401は、遊技球が第1始動口検出部221に検出されたことに基づいて取得した乱数値(当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数)を、遊技球が検出された順番と対応付けて保留球として記憶する。言い換えれば、第1始動口105に遊技球が入球すると、特別図柄の変動表示の権利が、第1特別図柄保留記憶手段401に、いわゆる保留球として記憶される。そして、当該記憶手段401に留保された保留球は、当該記憶手段401内で、記憶された順に消化、処理がなされる。
そして、上記したように、第1特別図柄保留記憶手段401に保留球が留保されると、第1特別図柄表示制御手段301が、留保されている保留球の数を、第1特別図柄保留表示器88に表示する。
例えば、図9に示すように、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401a〜第3記憶領域401cに保留球が留保され、第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402aおよび第6記憶領域402bに保留球が留保されているとする。
また、第1始動口105および第2始動口120に対して、遊技球が入球した順番は、図示のとおり、第1始動口105?第2始動口120?第1始動口105?第2始動口120?第1始動口105であったとする。
本実施形態においては、第2始動口120が優先始動口であるため、この場合には、第5記憶領域402aの保留球が優先して処理され、図9(b)に示す矢印の順に保留球が消化されていく。
上記のようにして変動表示が開始されたら、第1特別図柄表示制御手段301および第2特別図柄表示制御手段321が、第1特別図柄表示器84および第2特別図柄表示器86に当該判定結果を変動表示する。ただし、この変動表示は、上記リーチ乱数に基づいて所定時間行われる。
まず、第1始動口105もしくは第2始動口120に遊技球が入球したことを、第1始動口検出部221もしくは第2始動口検出部225が検出する。
すると、主制御基板201の図示しない変動検出手段が、特別図柄の変動表示中であるか否かを検出する。
上記ステップS101において、変動中と判定された場合には、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402が、第4記憶領域401dもしくは第8記憶領域402dに乱数が記憶されているかを検出する。具体的には、第1始動口検出部221から入球信号を受信した場合には、第1特別図柄保留記憶手段401における保留球の留保個数が4未満であるかを判断し、第2始動口検出部225から入球信号を受信した場合には、第2特別図柄保留記憶手段402における保留球の留保個数が4未満であるかを判断する。
一方、上記ステップS102において、保留球の留保個数が4未満すなわち保留球を留保すると判断された場合には、第1記憶領域401a〜第4記憶領域401dもしくは第5記憶領域402a〜第8記憶領域402dに保留球(乱数値)が記憶される。
このように、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402に乱数値が記憶される場合には、事前判定手段330が、当該乱数値に基づいて、「大当たりであるか」「当たりの種類(確変当たり、通常当たり等)」「リーチの有無」「関連演出の有無」を判定(事前判定)する。つまり、事前判定手段330は、抽出された乱数値から演出に係る遊技データを判定する。
なお、事前判定手段330による遊技データの判定は、第1特別図柄保留記憶手段401もしくは第2特別図柄保留記憶手段402を参照して乱数値を判定してもよいし、事前判定手段330に記憶領域をもたせて、当該記憶領域に抽出した乱数値を直接書き込んで判定してもよい。ただし、上記事前判定は、リーチ乱数が抽出されて即座に行わなければならないものではなく、少なくても当該リーチ乱数に基づく演出が制御される前であって、かつ、関連演出が可能なタイミングであれば、いつ行われるようにしても構わない。
上記のようにして、事前判定手段330が、抽出された乱数値に基づいて演出コマンドを決定したら、当該演出コマンドを副制御基板202に送信する。
すなわち、遊技球が第1始動口105あるいは第2始動口120のいずれかに入球すると、既に説明したとおり、大当たりの抽選が行われる。この大当たりの抽選は、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技価値を付与する特別遊技状態(確変状態、時短状態)にて、遊技の進行を行う権利を獲得できるか否かの抽選である。この抽選結果は、第1特別図柄表示器84または第2特別図柄表示器86において表示されるが、これら表示器84,86において、LEDを点灯あるいは点滅させて、あたかも現在抽選中であるかのような特別図柄の変動表示が所定時間なされる。
なお、ここでは演出役物115,116と図柄表示部104を用いた関連演出について説明したが、関連演出は、演出役物、図柄表示部、スピーカ、ランプのいずれか1つのみで行ってもよいし、これらを適宜組み合わせて用いるものであってもよい。
上記のように、複数の変動表示にわたってなされる関連演出を実施するために、事前判定手段330は、乱数値を当該変動表示が開始する前に判定し、副制御基板202に送信するのである。そして、事前判定手段330から送信された演出コマンドに基づいて、副制御基板202が関連演出を制御することとなるが、その制御手順について以下に説明する。
なお、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401a〜第4記憶領域401dと、第1演出データ記憶手段510の第1記憶領域510a〜第4記憶領域510dとが対応する。また、第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402a〜第8記憶領域402dと、第2演出データ記憶手段511の第5記憶領域511a〜第8記憶領域511dとが対応する。そして、変動表示が開始されて、第1記憶領域401aもしくは第5記憶領域402aに留保された保留球が消化されると、各記憶領域に記憶された乱数値もしくは演出コマンドが、どちらも1つ前の記憶領域にシフトする。
副制御基板202が演出コマンドを受信すると、演出制御手段502は、当該演出コマンドに付された識別信号を参照して、いずれの記憶領域にコマンドを記憶するかを確認する。
次に、演出制御手段502は、当該演出コマンドが、関連演出を行うコマンドすなわち関連演出コマンドであるか否かを判定する。
上記ステップS202において、関連演出コマンドであると判定した場合には、演出制御手段502が、関連演出フラグを演出コマンドに付加する。このとき、関連演出フラグは、「1」〜「4」までのいずれかが付されるが、これは、当該演出コマンドが、演出データ保留記憶手段における何番目の領域に記憶されるかによって決定される。例えば、第1記憶領域510a、第5記憶領域511aに演出コマンドが記憶される場合には、関連演出フラグ「1」が付される。同様に、第2記憶領域510b、第6記憶領域511bに演出コマンドが記憶される場合にはフラグ「2」が、第3記憶領域510c、第7記憶領域511cに演出コマンドが記憶される場合にはフラグ「3」が、第4記憶領域510d、第8記憶領域511dに演出コマンドが記憶される場合にはフラグ「4」が付される。
次に、演出制御手段502は、当該演出コマンドに付されたフラグが「1」であるか否かを判定する。言い換えれば、同一の演出データ記憶手段510,511内において、当該演出コマンドよりも前に処理がなされる演出コマンドがあるか否かを判定する。
上記ステップS204において、当該演出コマンドに付されたフラグが「1」以外、すなわち「2」〜「4」であった場合、つまり、同一の演出データ記憶手段510,511内において、当該演出コマンドよりも前に処理がなされる他の演出コマンドがある場合には、当該他の演出コマンドにフラグ「1」〜「3」を付する。例えば、第7記憶領域511cに演出コマンドを記憶する場合には、当該演出コマンドにはフラグ「3」が付される。この場合、演出制御手段502は、同一の演出データ記憶手段511内において、当該演出コマンドよりも前に処理がなされる第5記憶領域511aに記憶された演出コマンドに新たにフラグ「1」を付し、第6記憶領域511bに記憶された演出コマンドに新たにフラグ「2」を付する。
これにより、関連演出コマンドが送信された場合には、当該演出コマンドが記憶される記憶手段内において、最初に処理がなされる演出コマンドから当該関連演出コマンドまで、連続した一連の関連演出フラグが付されることとなる。
上記のようにして、各演出コマンドに関連演出フラグが付されたら、当該演出コマンドを所定の記憶領域に記憶する。
また、上記ステップS202において、「関連演出なし」と判定された場合には、上記ステップS203〜ステップS205の処理が不要であるため、当該演出コマンドがそのまま所定の記憶領域に記憶される。
さらに、上記ステップS204において、事前判定手段330から送信された当該演出コマンドに付された関連演出フラグが「1」である場合にも、上記ステップS205の処理が不要であるため、当該演出コマンドのみが所定の記憶領域に記憶される。
次に、変動開始処理について図14、図15に基づいて説明する。なお、本実施形態においては、第2始動口120に遊技球が入球することによって得られる保留球が優先処理される。
特別図柄の変動表示は、保留球の消化により開始される。CPU201aは、まず、遊技状態記憶手段404に記憶された遊技状態が通常遊技状態か、確変遊技状態かを判定する。
上記ステップS301において、通常遊技状態であると判定された場合には、第5記憶領域402aに乱数値(保留球)が記憶されているか、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が1以上であるか否かを判断する。
上記ステップS302において、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていれば、すなわち保留球が0でなければ(ステップS302におけるYES)、当該第5記憶領域402aに記憶された乱数値を図示しない処理領域にシフトするとともに、第5記憶領域402b〜第8記憶領域402dに記憶された乱数値を1つ前の記憶領域にシフトさせる。なお、第5記憶領域402aのみに乱数値が記憶されている場合(第6記憶領域402b〜第8記憶領域402dが空き領域の場合)には、第5記憶領域402aに記憶されている乱数値を処理領域に記憶させる処理のみが行われる。
上記ステップS301およびステップS302の処理を経てステップS304に到達する場合は、通常遊技状態であって、しかも第5記憶領域402aに保留球が留保されている場合である。したがって、この場合には、第2特別図柄通常時当たり判定用テーブル(第2通常時判定テーブルという)を参照して、第2特別図柄変動制御手段322が、処理領域にシフトされた乱数の判定処理を行う。
さらに、演出実行コマンド決定手段331は、大当たりであった場合には、図7(b)に示す第1通常時リーチ乱数判定テーブルを参照し、大当たりでなかった場合には、図7(b)に示す第2通常時リーチ乱数判定テーブルを参照して、関連演出の有無、リーチ演出の有無を判定する。そして、判定の結果、関連演出有りもしくはリーチ演出有りと判定された場合には、さらに演出乱数の抽選を行って、リーチ演出の内容、演出の所要時間を決定する。
ステップS306では、ステップS305において選択された演出乱数に基づく演出実行コマンドが副制御基板202に送信される。
一方、上記ステップS301において通常遊技状態と判定され、かつ、ステップS302において第5記憶領域402aに保留球が記憶されていない場合、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が0の場合には、第1記憶領域401aに保留球が留保されているか否かが判定される。ここで、第1記憶領域401aに保留球が記憶されていないと判定された場合、つまり、いずれの記憶領域にも保留球がないと判定された場合には処理を終了する。
一方、上記ステップS307において、第1記憶領域401aに保留球が留保されていると判定された場合には、上記ステップS303と同様のシフト処理がなされる。
そして、上記ステップS301?ステップS302?ステップS307?ステップS308と処理された場合というのは、通常遊技状態であって、第1特別図柄保留記憶手段401にのみ保留球が留保されている場合である。したがって、この場合には、第1特別図柄通常時当たり判定用テーブル(第1通常時判定テーブルという)が選択されるとともに、上記ステップS304と同様の処理が行われた後、判定処理および演出実行コマンドの送信が行われる。
さらに、上記ステップS301において、確変遊技状態と判定された場合には、ステップS310において、第5記憶領域402aに保留球が留保されているか否かを判定する。
上記ステップS310において、第5記憶領域402aに保留球が留保されていると判定された場合、すなわち、確変遊技状態であって、しかも第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されている場合には、上記ステップS303と同様にシフト処理がなされる。
そして、上記したように、確変遊技状態であって、しかも第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されている場合には、第2特別図柄確変時当たり判定用テーブル(第2確変時判定テーブルという)が選択される。また、演出実行コマンド決定手段331が、第1、第2確変時リーチ乱数判定テーブルに基づいてリーチ乱数の判定を行い、演出実行コマンドを決定する。そして、以後、上記と同様に、判定処理および演出実行コマンドの送信がなされる。
一方、上記ステップS301において、確変遊技状態と判定され、かつ、ステップS310において、第5記憶領域402aに保留球が記憶されていない場合、すなわち、第2特別図柄保留記憶手段402の保留球が0の場合には、第1記憶領域401aに保留球が留保されているか否かが判定される。ここで、第1記憶領域401aに保留球が記憶されていないと判定された場合、つまり、いずれの記憶領域にも保留球がないと判定された場合には処理を終了する。
一方、上記ステップS313において、第1記憶領域401aに保留球が留保されていると判定された場合には、上記ステップS303と同様のシフト処理がなされる。
そして、上記ステップS301?ステップS310?ステップS313?ステップS314と処理された場合というのは、確変遊技状態であって、第1特別図柄保留記憶手段401にのみ保留球が留保されている場合である。したがって、この場合には、第1特別図柄確変時当たり判定用テーブル(第1確変時判定テーブルという)が選択され、以後、第1通常時判定テーブルを参照するとともに、上記ステップS312と同様の処理がなされた後、判定処理および演出実行コマンドの送信が行われる。
すなわち、演出実行コマンドを受信すると、RAM202cの処理領域に当該演出実行コマンドが記憶される。この演出実行コマンドには、第1記憶領域401aおよび第5記憶領域402aのいずれに係るコマンドであるのか、大当たりおよびハズレのいずれに係るコマンドであるのか、リーチの有無、リーチ演出である場合の種類や尺等が記憶されている。なお、ここでは、変動処理の開始時に副制御基板202に送信されるコマンドを演出実行コマンドと称し、事前判定手段330によって当該変動処理の開始前に副制御基板202に送信される上記演出コマンドと区別する。
演出制御手段502は、受信した演出実行コマンドに大当たりフラグが付されているか否かを判定する。
演出制御手段502が、大当たりフラグは付されていないと判定した場合、すなわち大当たりに当選していないコマンドと判定した場合には、当該コマンドに対応する第2記憶領域511aもしくは第1記憶領域510aに、関連演出フラグが記憶されているか否かを判定する。つまり、上記したとおり、演出実行コマンドには、当該演出実行コマンドが第5記憶領域402aに記憶されていた保留球に係るのか、第1記憶領域401aに記憶されていた保留球に係るのかが記憶されている。例えば、当該演出実行コマンドが、第5記憶領域402aに記憶された保留球に係る場合には、演出制御手段502が第2演出データ保留記憶手段511の第5記憶領域511aを参照し、当該第5記憶領域511aに記憶された演出コマンドに、関連演出フラグが付されているか否かを判定する。
上記ステップS402において、「関連演出フラグなし」と判定した場合には、演出抽選手段502が、通常時一般テーブルを参照して演出の抽選を行う。ここでは、演出実行コマンドにおけるリーチの有無や尺に合わせて、背景パターンやリーチパターン、あるいは登場キャラクター等が決定される。
上記のようにして演出パターンが決定されると、演出制御手段502が、これらの演出パターンのとおりに、図柄表示部104、スピーカ277、ランプ112、役物部254を制御する。
また、上記ステップS401において、大当たりフラグが付されていると判定した場合、すなわち大当たりに当選しているコマンドと判定した場合には、上記と同様に、第5記憶領域511aもしくは第1記憶領域510aに関連演出フラグが付されているか否かを判定する。
上記ステップS406において、「関連演出フラグなし」と判定された場合には、演出抽選手段502が、大当たり時一般テーブルを参照して演出の抽選を行う。
そして、ステップS408においては、演出制御手段502が、当該演出実行コマンドが確変大当たりか通常大当たりかを判定する。その結果、確変大当たりと判定された場合には、ステップS404およびステップS405において、演出パターンが決定されるとともに、演出制御手段502が、これらの演出パターンのとおりに、図柄表示部104、スピーカ277、ランプ112、役物部254を制御する。
一方、ステップS408において、通常大当たりと判定された場合には、ステップS409において、演出制御手段502が、いずれかの記憶領域に関連演出フラグが付されているか否かを判定する。そして、関連演出フラグが付されていない場合には、ステップS404およびステップS405に進んで上記と同様の処理がなされる。
また、上記ステップS409において、いずれかの記憶領域510a〜511dに関連演出フラグが付されている場合には、ステップS410において演出制御手段502が当該関連演出フラグをクリア(消去)する。これにより、通常大当たりが確定するとともに、当該大当たり遊技が終了した後には、関連演出が出現することがなくなる。
これに対して、上記ステップS408において、確変大当たりと判定された場合には、関連演出フラグが付されていたとしても、これがクリアされることはない。なぜなら、確変大当たりの場合には、大当たり遊技の終了後においても確変状態が維持されるため、限定大当たりデータは、引き続き大当たりと判定されるからである。言い換えれば、通常大当たりの場合のように、本来大当たり用の関連演出であったものが、ガセの関連演出になってしまうことがないからである。
一方、上記ステップS402において、演出制御手段501が、関連演出フラグありと判定した場合には、演出抽選手段501が通常時関連演出用テーブルに基づいて演出の抽選を行う。
このとき、第5記憶領域511aもしくは第1記憶領域510aには、関連演出フラグとして「1」〜「4」までのフラグが付されており、この関連演出フラグに対応するテーブルがROM202bにそれぞれ設けられている。具体的には、通常時関連演出用テーブルは、第1テーブルから第4テーブルまで4つのテーブルを備えており、演出抽選手段501は、関連演出フラグ「1」が付されている場合には第1テーブルに基づいて演出の抽選を行い、関連演出フラグ「4」が付されている場合には第4テーブルに基づいて演出の抽選を行う。
例えば、第1記憶領域510aに関連演出フラグ「1」が付され、第2記憶領域510bに関連演出フラグ「2」が付され、第3記憶領域510cに関連演出フラグ「3」が付されているとする。この場合、演出抽選手段501は、演出実行コマンドの受信により、ステップS408において、第1テーブルに基づく演出の抽選を行う。そして、当該演出が終了すると、言い換えれば、当該変動が終了すると、記憶領域のシフト処理がなされ、第1記憶領域510aには、第2記憶領域510bに記憶されていた関連演出フラグ「2」が付された演出コマンドが、シフトされて記憶される。したがって、次の変動において、演出抽選手段501は、ステップS411において、第2テーブルに基づく演出の抽選を行う。
なお、上記ステップS406において、大当たりの演出実行コマンドであって、しかも関連演出フラグありと判定された場合には、ステップS412において、大当たり時関連演出用テーブルに基づいて、演出の抽選が行われる。この大当たり時関連演出用テーブルも、上記通常時関連演出用テーブルと同様、第1テーブルから第4テーブルまでの4つのテーブルを備えている。そして、以後、上記と同様に、ステップS408〜ステップS410を経て関連演出が制御されることとなる。
いずれにしても、関連演出は、連続する複数の変動表示にわたって、関連性を有する演出を行うことによって、遊技者の期待感を徐々に高める効果を備えている。
例えば、確変遊技状態において、第5記憶領域402aに留保された保留球が通常大当たりに当選しており、第8記憶領域402dに留保された保留球の当たり乱数が限定大当たり乱数で、しかもリーチ乱数によって決定された演出実行コマンドが関連演出コマンドであったとする。
そこで、本実施形態においては、図15に示すとおり、確変遊技状態にて通常大当たりが当選した際には、当該通常大当たりを契機として、関連演出フラグをクリアするようにしたのである。これにより、通常大当たりによって確変遊技状態から通常遊技状態に戻ってすぐに、ガセの関連演出が出現しないようにしている。
一方で、確変大当たりが当選した際には、その後の保留球で関連演出が実行されたとしても、当該関連演出は大当たり用の関連演出である可能性が極めて高い。したがって、この場合には、関連演出フラグをクリアせずに、大当たり遊技の終了後においても、すぐに関連演出が出現するようにしたのである。
また、上記実施形態においては、関連演出フラグの消去を演出制御手段502が行ったが、制御手段200のいずれかの手段が行えばよい。
また、上記実施形態においては、始動口が2つあり、しかもこれら2つの始動口に優先始動口と非優先始動口とを設けるようにしたが、保留球を入球した順に消化するようにしてもよいし、あるいは始動口が1つだけであっても構わない。ただし、上記したとおり、始動口が2つあり、上限留保個数が多い場合の方が、本発明の効果がより発揮されうる。 なお、上記実施形態においては、複数の記憶領域にそれぞれ連続する値からなる関連演出フラグを付するようにしたが、例えば、演出データ保留記憶手段に「1」〜「4」までをカウントする関連演出用のカウンタ値を記憶させ、保留球の消化にともなって当該カウンタ値を減算するように構成しても、上記と同様の効果を得ることができる。いずれにしても、大当たりが確定した特別図柄の変動表示の権利が留保された後、事前判定手段330によって演出データ保留記憶手段に関連演出を実行するための何らかの信号が記憶された場合に、当該信号を上記大当たりの開始を契機としてクリアすればよい。
120 第2始動口
200 制御手段
300 第1特別図柄抽選手段
301 第1特別図柄表示制御手段
302 第1特別図柄変動制御手段
303 第1乱数判定手段
320 第2特別図柄抽選手段
321 第2特別図柄表示制御手段
322 第2特別図柄変動制御手段
323 第2乱数判定手段
330 事前判定手段
331 演出実行コマンド決定手段
401 第1特別図柄保留記憶手段
402 第2特別図柄保留記憶手段
502 演出制御手段
Claims (1)
- 遊技球が入球可能に設けられた始動口と、
この始動口への遊技球の入球を契機とする抽選により所定の確率で大当たりが当選する通常遊技状態、該通常遊技状態よりも前記大当たりの当選確率が高くなる確変遊技状態、前記通常遊技状態または確変遊技状態における大当たりの当選によって開始され、前記両遊技状態よりも多くの賞球を獲得可能な大当たり遊技状態にて遊技の進行を制御する制御手段と、
前記始動口への遊技球の入球を契機に特別図柄を変動表示させ、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより以後の遊技状態を表示する特別図柄変動表示手段と、を備えた遊技機であって、
前記制御手段は、
前記始動口への遊技球の入球を契機に、抽選により遊技データを取得する遊技データ抽選手段と、
前記遊技データに対応するテーブルを選択し、該テーブルに基づいて演出実行コマンドを決定する演出実行コマンド決定手段と、
前記特別図柄変動表示手段により特別図柄が変動表示されているときに前記遊技球が始動口に入球した個数を記憶して、当該入球を契機とする特別図柄の変動表示の権利を留保する変動表示保留手段と、
前記変動表示保留手段に前記遊技球の入球が記憶されたとき、当該入球を契機とする特別図柄の変動表示の開始前に、当該入球を契機として取得した前記遊技データが、前記大当たり遊技の終了後に通常遊技状態で遊技が進行する通常大当たりデータ、または前記大当たり遊技の終了後に確変遊技状態で遊技が進行する確変大当たりデータであるか否かを少なくとも判定する事前判定手段と、
該事前判定手段の判定結果を記憶する演出データ保留記憶手段と、
前記演出実行コマンドおよび事前判定手段の判定結果に基づいて演出を制御する演出制御手段と、を備え、
前記演出実行コマンドには、前記事前判定手段の判定結果に基づいて、複数回の特別図柄の変動表示にわたる演出を実行するための関連演出コマンドと、1回の特別図柄の変動表示中に大当たり当選を遊技者に期待させる演出を実行させるためのリーチ演出コマンドとが含まれる一方、
前記演出実行コマンド決定手段は、通常遊技状態と確変遊技状態とで異なるテーブルを選択するとともに、前記確変遊技状態にて選択されるテーブルにおける関連演出コマンドの出現確率とリーチ演出コマンドの出現確率は、それぞれ、前記通常遊技状態にて選択されるテーブルにおける関連演出コマンドの出現確率とリーチ演出コマンドの出現確率以上に設定されてなり、
前記変動表示保留手段において、前記通常大当たりデータが留保された後、前記事前判定手段によって前記演出データ保留記憶手段に関連演出を実行するための信号またはリーチ演出を実行するための信号が記憶されたとき、前記制御手段は、大当たり遊技の開始を契機として前記演出データ保留記憶手段から前記関連演出を実行するための信号を消去する一方で、前記リーチ演出を実行するための信号は消去しないでなることを特徴とする遊技機。
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