JP4994363B2 - マーカーシステム及び担持装置 - Google Patents

Description

本発明はマーカーシステム及び個別の既成マーカーを担持する担持装置に関する。

電気ケーブル等の識別に利用されるプラスチック製、金属製あるいは他材料製の長形マーカー帯体は知られている。これらマーカーは典型的には識別表示が印刷または型押し加工されており、例えばケーブルの種類を識別するためにケーブルごとに取り付けられている。

そのようなマーカーのための改良マーカーシステム及び担持装置が考案された。

本発明の第１特徴によればマーカー要素の担持装置が提供される。この担持装置はそれぞれ個別にマーカー要素を担持するための複数の担持要素を含んでおり、コンパクト形態と、マーカーが選択可能に提示される選択形態との間で形態の変更が可能である。

その選択形態ではマーカー要素は扇状に広がって提示されるのが望ましく、コンパクト形態では非扇状に収納されるのが望ましい。また選択形態ではマーカー要素は放射状にそれぞれ間隔が開けられて提示されるのが望ましい。コンパクト形態では担持要素同士は重なり合った状態で収容されることが望ましい。

コンパクト形態と選択形態との間を移動する様に好適には担持要素同士は相対的に回転自在である。

コンパクト形態にあるとき好適には担持要素は重合状態または列状である。

コンパクト形態において担持要素を重合状態に保持するためにシステムは好適には戻止め手段を含む。有利には担持要素にはその戻止め手段を含む相補形状の係止部が提供される。担持要素をコンパクト状態から移動させるために好適には戻止め手段は手動で解除できる。

好適には担持要素はそれぞれのマーカー要素を保持するための把持手段を含む。把持手段はそれぞれの担持要素のために提供される弾性把持要素を含んでいる。好適にはこの把持要素は通常の把持位置に押圧されている。

典型的には担持要素及びマーカー要素は長形であり、その横断方向でマーカー要素の挿入並びに取り出しが可能になるように設計されている。好適には担持要素は共通回動柱体周囲を回転できる。有利には共通回動柱体はそれぞれの担持要素の１端部に近接して提供される。

コンパクト形態並びに選択形態の両方でマーカー要素をそれぞれの担持要素から取り出せることが好ましい。この特徴は、例えばコンパクト形態で印刷装置または型押し装置に装着されたときにマーカー要素が担持装置から取り出せるようにして工程の自動化を助ける。

好適には担持要素は１体のマーカー要素を受領するように設計されている。マーカー要素はそれぞれの担持要素上にて平坦状態で受領されることが望ましい。

本発明の別特徴によれば既成マーカーに表示付与するためのマーカーシステムが提供される。このマーカーシステムは、マーカー担持装置を含んだ担持要素に受領される複数のマーカーを担持するためのマーカー担持装置と、表示付与機とを含む。この表示付与機はマーカー担持装置を受領するための受領部と、表示付与装置と、担持装置の個別マーカー要素を選択し、それぞれのマーカー要素に所定表示を提供するようにその表示付与装置を作動させる手段とを含んでいる。

好適には表示付与機は担持装置からマーカー要素を取り出し、表示付与装置にそれぞれのマーカー要素を提供する選択供給装置を含んでいる。

有利にはそれぞれのマーカー要素は表示付与工程後に担持装置に戻される。

望ましくは、マーカーシステムはプログラム式であり、それぞれのマーカーに提供される表示内容を予め決定することができる。基本的にはマーカーシステムはマーカー要素に提供される表示内容を決定する入力手段（キーパッド等）を含む。

好適には表示付与装置はマーカー要素に型押し表示を付与するように設計された型押し装置を含む。

好適には担持装置はコンパクト形態と、マーカーが選択可能に提示される選択形態との間で形態変化させることができる複数の可動担持要素を含む。担持要素は表示付与機で表示付与処理するため、マーカー要素を選択させる選択形態に移動される。

１実施例では担持装置と表示付与装置とはマーカー要素が表示付与のために選択できるように順番及び相関的に見出表示されている。別実施例ではマーカー担持装置が見出表示されている。好適には表示付与されたマーカー要素は表示付与機からの排出のために担持要素に戻される。

本発明の第１特徴によるマーカー担持装置によればマーカーシステムで使用されるマーカー担持体は好適で有利な特徴を有している。

以下で図面を詳述する。まず図１と図２では個別に選択された平坦形状のマーカー要素２のための担持装置１が図示されている。担持装置はそれぞれ１体のマーカー要素２を保持するように形状化された一連の長形担持要素３を含んでいる。担持要素３はプラスチック製であり、それぞれの担持要素が担持装置１の他の担持要素に対して相対回動できるように共通回動柱体４に連結されている。回動柱体は突出部６（それぞれの担持要素３の端部で一体的に形成）で提供されており、担持要素の裏側に提供されている窪部７と回転係合するように設計されている（図３と図４で明示）。弾性プラスチック製のクリップ体２３が回動柱体を共保持するように使用されている。

それぞれの担持要素３の先端部裏側には戻止部９と１０が提供されている。それらは担持要素の対応側の凹部１２で形成されている境界領域内に位置する。このようにして隣接する担持要素３が重なることができ、担持装置１はコンパクトすなわち閉じて重なった形態で保持され、担持要素は並んだ状態あるいは積み重なった状態（図１で示す下方の７担持要素）となる。あるいは、担持要素は放射状に回動して扇状に広がった選択形態となり、マーカー要素２は容易に選択できる（図１で示す上方の３担持要素）。戻止部は凹部１２に機能的に対応する形状及び寸法で提供され、コンパクト形態では担持要素を並んだ状態で保持するが、選択形態となるように扇状に広げられる場合にはユーザの手で解除が可能である。

担持要素本体は縦柱体１３と支持部１４、１９，２０を含んでおり、これらに縦方向に間隔を空けて提供された把持部１５と１６によってマーカー要素が把持される。把持部１５、１６は通常では把持係合位置に押圧される形状に設計された弾性アーム部２２を含む。マーカー要素２が把持部１５、１６へ出入りするときアーム部２２は弾性的にたわむ。それぞれの担持要素に把持された時にマーカー２の上面の大部分は見ることができ、正確なマーカー要素識別と選択とが可能になる。

図５から図８は担持装置１０１の別実施例を示している。装置１０１は図１から図４の装置に略類似しているが、担持要素の柱体１１３は収容ケース１５１内に回動式に取り付けられており、その中で担持要素１０３は図５に示すようにコンパクト形態で受領されている。担持要素１０３は自由端形状である以外は前述の実施例の担持要素３と略類似した形状である。図８に示すごとく、担持要素の自由端には弾性戻止部１５４が提供されており、収容ケース１５１の先端壁１５５の内側で戻止肩部（図示せず）と協調するようになっている。このため担持要素１０３は収容ケース１５１内で確実に保持されるが、収容ケース１５１から担持要素を手動で回動させることもできる。戻止部１５４が設けられた突起部１５７によってユーザは担持要素を把持して移動させることができ、ブリッジ部１５８で弾性接続も提供する。担持要素１０３の先端部から上方に突出するラグ１０９は、積み重なった状態において真上で隣接する担持要素１０３の下側のスロット１１０（図８に破線で示す）に受領される。このように、ラグ１０９がそれぞれ上方で隣接する担持要素１０３のスロット端部に接した時に、ラグ１０９がスロット１１０内を移動して隣接する担持要素を回動式に移動させる（扇状に広げる）ため、最下部の担持要素１０３を引き出すことで担持要素１０３の積重体全体を扇状に広げることができる（図６と図７で進行的に図示）。図７に示す選択形態では、担持装置のマーカー１０８が良く見えるように担持要素は完全な扇状である。

典型的にはマーカー要素は非表示状態で担持装置１の担持要素２へ装填されている（人
手あるいは機械で）。非表示のマーカーが装填された装置は図９Ａと図９Ｂで示すように
ポータブル表示付与機２５と共に使用現場へと送られる。ポータブル表示付与機２５はプ
ログラム式入力装置２６（文字・数字両用キーパッド等）とプロセッサ２７とを含んでい
る。プロセッサ２７は供給装置２８と型押し装置２９を制御する。担持装置１は表示付与
機の結合部３０へ搭載される。供給装置２８と型押し装置２９は隣接する連続した担持要
素２へ上または下に見出表示され、柱体１３から離れる方向へ担持要素３からマーカー要
素２をスライド排出させる。供給装置２８はその後にマーカー要素２を型押し装置へ送り
、マーカー要素２に適切な表示が型押しされる。引き続き、マーカー要素は供給装置２８
によってそれぞれ元の担持要素へと戻される。

別実施例では、いくつかの（例えば１０）の担持装置１を含むカートリッジを表示付与機の搭載部へ装着してもよい。１体の担持装置１がその後結合部３０へ供給され、ブランク状態のマーカー要素２が型押し加工される。この方法で表示付与機を相対的に高速の型押し加工に利用できる。さらに別な排出部を表示付与機に提供することができる。担持装置１での必要な全マーカー要素の型押し加工後、担持装置１が型押し加工のために同時的に装填される間に担持装置は排出部へ進むことができる。従って表示付与機は担持装置を効率的かつ連続的に保持及び処理できる。

あるいは供給装置２８と型押し装置２９を表示形式で移動する代わりに、担持装置１を非表示状態で移動することもできる。担持装置１の担持要素２が結合部３０にあるとき、型押し処理及び／又はピッキング処理のために容易にアクセスできるよう回動式に移動することができる。担持装置のその他の形態も利用できる。例えば、マーカー要素を放射状に整合させたディスク担持要素を利用することもできる。この実施例ではディスク担持要素は結合部での回転式見出表示のために取り付けられ、マーカー要素は担持装置内外に放射状に移動することができる。

このシステムはポータブルでプログラム可能であるため、使用現場でマーカーに適切な表示をすることができる。担持装置１は使用時に便利なマーカーの担持及び選択の手段を提供する。

図１０と図１１は別の例示的実施例を示している。図示のポータブル表示付与機２２５は上方及び下方ラック２３７、２３８を有するカートリッジ２３０を含んでいる。非表示状態のマーカーを装着した担持装置２０１の列は下方ラック２３７に縦列状（前後）に搭載されている。担持装置２０１はラックの前方供給部３０１へ連続的に供給される。担持装置２０１が供給部３０１にあるとき、供給装置２２８は個々のマーカー要素を担持装置から連続的に回収するよう作動し、これらを型押し加工部２２９へ送って所定プログラム表示で表示付与処理する。供給装置２２８は、担持装置と型押し加工部に対して相対移動するコンベヤ３４１と、電気モーター駆動部を含んだキャリッジ３４５を含んでおり、コンベヤ３５２によって供給部３０１と型押し加工部２２９との間で、レール３５９に支持される表示付与機の横断方向へキャリッジ３４５と供給装置２２８を移動させる
担持装置２０１の各マーカーが選出され、型押し加工された後にそれぞれの担持装置へと戻された時、その後の搬送のために担持装置は供給部２２９と下方ラック２３８から上方へ駆動され上方ラック２３７へ搭載される。

本発明の実施例を本発明の例示として添付図面を利用して詳細に説明する。
本発明による担持装置の斜視図である。 図１の担持装置の別斜視図である。 図１と図２で示す担持装置の端持要素の斜視図である。 図３の担持要素の別斜視図である。 コンパクト形態及び扇形に広がった選択形態と、その間の形態にある担持装置の別実施例の斜視図である。 コンパクト形態及び扇形に広がった選択形態と、その間の形態にある担持装置の別実施例の斜視図である。 コンパクト形態及び扇形に広がった選択形態と、その間の形態にある担持装置の別実施例の斜視図である。 図５と図６で示す担持装置の担持要素の端面図である。 本発明のマーカーシステムの側面図と端面図である。 本発明のマーカーシステムの側面図と端面図である。 本発明の例示的マーカーシステムの斜視図である。 図１０で示すマーカーシステムの別斜視図である。

Claims (26)

1. 長形マーカー要素を保持して運搬するための携帯式担持装置であって、
   長形マーカー要素をそれぞれ担持するための複数の長形担持要素を含んでおり、コンパクト形態と、マーカーが選択可能に提示される選択形態との間で形態の変更が可能であり、前記担持要素は長手方向に延び、かつ、前記担持要素同士は相対的に移動でき、前記担持要素が選択形態方向に共に移動するための連結手段が提供されており、前記マーカー要素を、前記担持装置の長手方向に対して横断方向である移動方向で挿入および取り出させることを特徴とする装置。
2. 選択形態ではマーカー要素は扇状に広がって提示され、コンパクト形態では非扇状に収
   納されていることを特徴とする請求項１記載の装置。
3. 選択形態ではマーカー要素は放射状に間隔が開けられて提示されることを特徴とする請
   求項１または２記載の装置。
4. コンパクト形態と選択形態との間を移動する様に担持要素同士は相対的に回転自在であ
   ることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の装置。
5. コンパクト形態にあるとき担持要素は重合状態または列状であることを特徴とする請求
   項１から４のいずれかに記載の装置。
6. コンパクト形態において担持要素を重合状態に保持するために戻止め手段を含んでいる
   ことを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の装置。
7. 担持要素には戻止め手段を含む相補形状の係止部が提供されていることを特徴とする請
   求項６記載の装置。
8. 担持要素をコンパクト状態から移動させるために戻止め手段は手動で解除できることを
   特徴とする請求項６または７記載の装置。
9. 担持要素はそれぞれのマーカー要素を保持するための把持手段を含んでいることを特徴
   とする請求項１から８のいずれかに記載の装置。
10. 担持要素は通常の把持位置に押圧されている弾性把持要素を含んでいることを特徴とす
    る請求項９記載の装置。
11. 担持要素及びマーカー要素は長形であり、前記担持要素は共通回動柱体周囲を回転でき
    ることを特徴とする請求項１から１０のいずれかに記載の装置。
12. 共通回動柱体はそれぞれの長形担持要素の１端部に提供されていることを特徴とする請
    求項１１記載の装置。
13. コンパクト形態並びに選択形態の両方でマーカー要素をそれぞれの担持要素から取り出
    せることを特徴とする請求項１から１２のいずれかに記載の装置。
14. 担持要素は１体のマーカー要素を受領するように設計されていることを特徴とする請求
    項１から１３のいずれかに記載の装置。
15. マーカー要素はそれぞれの担持要素上にて平坦状態で受領されることを特徴とする請求
    項１から１４のいずれかに記載の装置。
16. １つの担持要素が移動すると、連結手段は複数の担持要素を扇状に広げることを特徴と
    する請求項１から１５のいずれかに記載の装置。
17. 既成マーカーに表示付与するためのマーカーシステムであって、
    マーカー担持装置を含んだそれぞれの担持要素に受領される複数のマーカーを担持するための請求項１〜１６のいずれかに記載のマーカー担持装置と、
    表示付与機と、を含んでおり、
    該表示付与機は、
    前記マーカー担持装置を受領するための受領部と、
    表示付与装置と、
    前記担持装置の個別マーカー要素を選択し、それぞれの該マーカー要素に所定表示を提供するように前記表示付与装置を作動させる手段と、
    を含んでいることを特徴とするシステム。
18. 表示付与機は担持装置からマーカー要素を取り出し、表示付与装置にそれぞれの前記マ
    ーカー要素を提供する選択供給装置を含んでいることを特徴とする請求項１７記載のシステム。
19. それぞれのマーカー要素は表示付与工程後に担持装置に戻されることを特徴とする請求
    項１８記載のシステム。
20. マーカーシステムはプログラム式であり、それぞれのマーカーに提供される表示内容を
    予め決定することができることを特徴とする請求項１７から１９のいずれかに記載のシステム。
21. 表示付与装置はマーカー要素に型押し表示を付与するように設計された型押し装置を含
    んでいることを特徴とする請求項１７から２０のいずれかに記載のシステム。
22. 担持装置はコンパクト形態と、マーカーが選択可能に提示される選択形態との間で形態
    変化させることができる複数の可動担持要素を含んでおり、該担持要素は表示付与機で表示付与処理するため、マーカー要素を選択させる選択形態に移動されることを特徴とする請求項１７から２１のいずれかに記載のシステム。
23. 担持装置と表示付与装置はマーカー要素が表示付与のために選択できるように順番及び
    相関的に見出表示されていることを特徴とする請求項１７から２２のいずれかに記載のシステム。
24. 表示付与されたマーカー要素は表示付与機からの排出のために担持要素に戻されること
    を特徴とする請求項１７から２３のいずれかに記載のシステム。
25. マーカー担持装置が請求項１から１８のいずれかに従って設計されていることを特徴と
    する請求項１７から２４のいずれかに記載のシステム。
26. 供給装置はマーカー要素を担持装置から順番に選出し、表示付与装置へと送るように見
    出表示されていることを特徴とする請求項１７から２５のいずれかに記載のシステム。

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