JP4992892B2 - 筒内圧センサの異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筒内圧センサの異常診断装置に関する。
従来より、筒内圧センサを設けることで内燃機関の筒内圧力を検出し、検出した筒内圧力に応じて内燃機関の運転状態を制御する技術が知られている。例えば、ディーゼルエンジン等の圧縮着火式の内燃機関において、燃焼時における筒内圧力のピーク出現時期に基づき、燃料噴射開始時期が目標時期に近づくようフィードバック制御することが挙げられる。したがって、筒内圧センサの出力値に異常が生じると、排気エミッションの悪化や所望の機関出力が得られないといった不具合が生じるため、筒内圧センサの異常を検出することが求められる。
前記異常が生じると、筒内圧センサの出力値のゲインが低下することが考えられる。例えば、筒内圧センサが、筒内圧力を受けて弾性変形する変形部と、変形部に貼り付けられた歪ゲージとを備えて構成されている場合において、変形部の材質組成が熱等の影響により変化して弾性係数が高くなっている場合には、弾性変形しにくくなり前記ゲインの低下を招く。
そこで特許文献1には、筒内圧センサの出力値のゲイン(出力値変化の傾き)を検出し、燃焼に伴い筒内圧力が上昇する時のゲインが所定の下限値よりも低くなっている場合に筒内圧センサ異常と判定する旨が記載されている。
特開2007−321564号公報
しかしながら、筒内圧センサに異常が生じていない場合であっても、ピストンリングの磨耗等により内燃機関に出力低下の異常が生じていれば、燃焼時におけるセンサ出力値のゲインは低下することとなる。そのため、上述如く筒内圧センサの出力値のゲインに基づきセンサ異常を判定する従来の手法では、内燃機関側の異常とセンサ側の異常とを判別できないので、筒内圧センサが正常であるにも拘らず異常であると誤判定することがある。そして、このような誤判定が生じると、筒内圧センサの無用な交換が為されてしまう等の問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、内燃機関側の異常と筒内圧センサの異常とを判別可能にすることで、筒内圧センサ異常の誤判定回避を図った筒内圧センサの異常診断装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明では、筒内圧センサの出力値のゲインを検出する出力値ゲイン検出手段と、前記出力値ゲイン検出手段により検出されたゲインが所定の下限値よりも低くなっているゲイン異常状態であるか否かを判定するゲイン異常判定手段と、燃焼時の経過時間に対する前記筒内圧センサの出力波形又は前記筒内圧力と相関のある物理量の波形に、所定以上の時間的ずれが生じているか否かを判定するずれ発生判定手段と、前記ゲイン異常状態であるとともに前記時間的ずれが生じていると判定された場合には内燃機関に異常(エンジン側異常)が生じていると診断し、前記ゲイン異常状態であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合には前記筒内圧センサに異常(センサ側異常)が生じていると診断する診断手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、図3は、筒内圧センサの出力波形の一例を示すものであり、図中の一点鎖線L1はゲイン異常が生じていない正常時における波形を示し、点線L2は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合の波形を示し、実線L3は、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合の波形を示す。この図3にて例示されるように、筒内圧センサの出力値は燃焼に伴い上昇してピーク点P1に達した後下降するが、このピーク点P1の出現時期は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には正常時に比べて遅くなる(符号P2参照)。一方、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には、前記ピーク点の出現時期は正常時とほぼ同一となる(符号P1参照)。要するに、「エンジン側異常の場合には筒内圧センサの出力波形に時間的ずれが生じ、センサ側異常の場合には前記時間的ずれは生じない。」との知見を本発明者らは得た。
この知見に基づき想起された上記第1の発明では、ゲイン異常であるとともに前記時間的ずれが生じていると判定された場合にはエンジン側異常が生じていると診断し、ゲイン異常であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合にはセンサ側異常が生じていると診断するので、ゲイン異常と判定された場合において、エンジン側異常とセンサ側異常とを判別することができる。よって、実際にはエンジン側異常であるのにセンサ側異常と誤判定してしまうことを回避できる。
第2の発明では、前記筒内圧センサの出力値を用いて前記内燃機関の運転状態を制御する制御手段を備え、前記診断手段により内燃機関に異常が生じていると診断された場合には、前記制御手段による前記出力値を用いた制御を停止させ、前記診断手段により筒内圧センサに異常が生じていると診断された場合には、前記下限値よりも低く設定された第2下限値よりも前記ゲインがさらに低くなっていることを条件として、前記制御手段による前記出力値を用いた制御を停止させることを特徴とする。
筒内圧センサの出力値を用いて内燃機関の運転状態を制御する場合、例えば、燃焼開始時期が目標時期に近づくよう前記出力値に基づき燃料噴射時期をフィードバック制御する場合において、エンジン側異常の場合には、燃焼開始時期が目標時期から大きくずれることを回避すべく前記フィードバック制御を直ぐに停止させることが望ましい。これに対し、センサ側異常の場合には、その異常の程度が小さければ、筒内圧センサ出力値のゲイン補正等の補正を行うことで、フィードバック制御を継続させても燃焼開始時期を目標時期にある程度近づけることができる。
この知見に基づき、上記第2の発明によれば、エンジン側異常の場合には出力値を用いたエンジン制御を停止させ、センサ側異常の場合には、前記下限値よりも低く設定された第2下限値よりも前記ゲインがさらに低くなっていることを条件として前記エンジン制御を停止させるので、筒内圧センサの出力値を用いたエンジン制御を不必要に停止させることを抑制できる。
第3の発明では、前記ずれ発生判定手段は、前記波形に現れる燃焼に起因したピーク値の出現時期が判定時期より遅くなっている場合に、所定以上の時間的ずれが生じていると判定することを特徴とする。また、第4の発明では、前記ずれ発生判定手段は、前記波形に現れる燃焼に起因したピーク値の直前部分の傾きが判定値以下である場合に、所定以上の時間的ずれが生じていると判定することを特徴とする。
これら第3,第4記載の発明によれば、ずれ発生判定手段による判定、つまり筒内圧センサの出力波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否かの判定を、容易に実現可能にできる。
第5の発明では、内燃機関の筒内圧力を検出する筒内圧センサの、出力値のゲインを検出する出力値ゲイン検出手段と、前記出力値ゲイン検出手段により検出されたゲインが所定の下限値よりも低くなっているゲイン異常状態であるか否かを判定するゲイン異常判定手段と、前記内燃機関の出力トルク又はその出力トルクと相関のある物理量を取得する機関出力取得手段と、を備え、前記機関出力取得手段により取得した値が設定下限値よりも低い低出力状態であるか否かを判定する機関出力判定手段と、前記ゲイン異常状態であるとともに前記低出力状態であると判定された場合には、前記内燃機関に異常が生じていると診断し、前記ゲイン異常状態であるが前記低出力状態ではないと判定された場合には、前記筒内圧センサに異常が生じていると診断する診断手段と、を備えることを特徴とする。
上記第5の発明は、「エンジン側異常の場合には内燃機関の出力低下が生じているのに対し、センサ側異常の場合には前記出力低下は生じない。」との知見に基づくものである。これによれば、ゲイン異常状態であるとともに内燃機関が低出力状態であると判定された場合にはエンジン側異常が生じていると診断し、ゲイン異常であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合にはセンサ側異常が生じていると診断するので、ゲイン異常と判定された場合において、エンジン側異常とセンサ側異常とを判別することができる。よって、実際にはエンジン側異常であるのにセンサ側異常と誤判定してしまうことを回避できる。
なお、内燃機関の出力トルクが低下していれば、機関回転速度の瞬時値も低下するはずである。特に、燃焼に伴い上昇する前記瞬時値のピーク値は、機関出力の低下に伴い顕著に低くなる。そのため、内燃機関の出力トルクと相関のある物理量として機関回転速度の瞬時値を用いれば、低出力状態であるか否かの判定を容易に実現でき、好適である。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、内燃機関であるディーゼルエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUと言う)を中枢として燃料噴射量、燃料噴射時期、EGR率等の各種エンジン制御を実施することとしている。先ずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成図を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11には電動モータによって開度調節されるスロットルバルブ12と、スロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ13とが設けられている。吸気管11に通じる吸気ポートと排気管14に通じる排気ポートとにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開動作により吸入空気(新気)とEGRガスとの混合ガスが燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排気が排気管14に排出される。燃焼室23には燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁24が取り付けられている。
排気管14には、排気中のPM(微粒子物質)を捕集するためのDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)31や、排気中のNOxを浄化するNOx触媒(図示せず)、排気中のHCやCOを浄化する酸化触媒(図示せず)等が設けられている。DPF31の下流側には排気を検出対象として酸素濃度(以下、排気O2濃度という)を検出するためのA/Fセンサ32が設けられている。
本エンジン10には、排気動力を利用して過給を行うためのターボチャージャが設けられている。ターボチャージャとして、吸気管11には吸気コンプレッサ33が設けられ、排気管14には排気タービン34が設けられている。ターボチャージャでは、排気管14を流れる排気によって排気タービン34が回転され、その回転力が吸気コンプレッサ33に伝達される。そして、吸気コンプレッサ33により、吸気管11内を流れる吸入空気が圧縮されて過給が行われる。
吸気コンプレッサ33の上流側には、吸気管11最上流部のエアクリーナ(図示せず)を通じて吸入される吸入空気量を検出するためのエアフロメータ35が設けられている。スロットルバルブ12の下流側には、燃焼室23に吸入される吸気の圧力を検出するための吸気圧センサ36が設けられている。その他本制御システムでは、エンジン10の回転速度を検出する回転速度センサ38や、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ39等の各種センサが設けられている。
また、本エンジン10には、排気の一部をEGRガスとして吸気系に還流させるためのEGR装置が設けられている。EGR装置として、吸気管11と排気管14との間にはEGR配管41が設けられ、そのEGR配管41には電磁弁等によりなるEGR弁42が設けられている。EGR弁42の開度が調節されることにより、EGR配管41を通じて吸気系に再循環される排気量(EGR量)が調整される。つまり、筒内に吸入する吸入空気量とEGR量とのバランス(すなわちEGR率)を最適に制御するべく、EGR弁42の開度を調節してEGR量を制御(EGR制御)する。なお、EGR配管41には、当該配管内を通過するEGRガスを冷却するためのEGRクーラが設けられても良い。
また、本エンジン10には、燃焼室23を予熱するグロープラグ43が設けられている。グロープラグ43は、エンジン10の冷間始動時の初期着火性を向上させるための予熱手段である。そして、本エンジン10には燃焼室23の圧力を検出する筒内圧センサ43aが設けられているが、本実施形態にかかる筒内圧センサ43aは、グロープラグ43に一体的に設けられている。
詳細には、グロープラグ43のハウジング43bに、筒内圧力に応じて弾性変形する変形部(図示せず)を形成し、その変形部に歪ゲージを貼り付けている。そして、これらの変形部、及び歪ゲージを含むブリッジ回路等から筒内圧センサ43aを構成する。つまり、筒内圧センサ43aを構成する変形部を、グロープラグ43のハウジング43bに兼用させる。上記構成による筒内圧センサ43aは、筒内圧力に応じた検出信号を出力する。
ECU50は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等からなる周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御ユニットであり、ECU50には、上述した各種センサの検出信号が逐次入力される。そして、ECU50は、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁24及びEGR弁42等の作動を制御する。つまり、ECU50は、各種センサから検出したエンジン回転速度やアクセル操作量等のエンジン運転情報に基づいて、最適な燃料噴射量、噴射時期及びEGR率等を決定し、それに応じた噴射制御信号により燃料噴射弁24の駆動を制御(噴射制御)するとともに、EGR弁42の駆動を制御する。
EGR制御では、エンジン負荷に相当する値(例えば燃料噴射弁24への指令噴射量)とエンジン回転速度とをパラメータとして排気O2濃度の目標値(以下、目標O2濃度という)を規定したO2濃度マップを用い、目標O2濃度が算出される。そして、A/Fセンサ32の検出信号により算出された実際の排気O2濃度(以下、実O2濃度という)が目標O2濃度となるようフィードバック制御が行われる。
さらに、本エンジン10は、筒内圧センサ43aの検出信号(筒内圧力)に基づき、燃料噴射時期及びEGR率をフィードバック制御している。詳細には、燃焼時における筒内圧力のピーク出現時期が、目標時期に近づくよう燃料噴射弁24及びEGR弁42をフィードバック制御しており、例えば、筒内圧力のピーク出現時期が目標時期より遅くなっている場合には、燃料噴射時期を進角させるようフィードバック制御するとともに、EGR率を低減させるようフィードバック制御する。このように、筒内圧力に基づき燃料噴射時期及びEGR率をフィードバック制御(以下、「筒内圧FB制御」と記載)することで、車両のドライバビリティ向上と排気エミッション低減を図っている。
したがって、筒内圧センサ43aに異常が生じており、ECU50が正確な筒内圧力を取得できていない場合には、筒内圧FB制御を実施しても筒内圧力のピーク出現時期を目標時期に近づけることはできず、ドライバビリティ悪化及び排気エミッション悪化を招いてしまう。そこで本実施形態では、筒内圧センサ43aに異常が生じているか否かをECU50(異常診断装置)が診断し、筒内圧センサ43aに異常が生じていると診断された場合には筒内圧FB制御を停止させて、ドライバビリティ悪化及び排気エミッション悪化の抑制を図っている。
なお、筒内圧FB制御を実施しているときのECU50は、筒内圧センサ43aの出力値を用いてエンジン10の運転状態を制御する「制御手段」に相当する。
次に、筒内圧センサ43aに異常が生じているか否かの診断手法について、図2〜図4を用いて説明する。
図2は、筒内圧センサ43aの出力値と実際の筒内圧力との関係を示す図である。図中の実線は、筒内圧センサ43aに異常が生じていない場合の出力値を示し、図中の一点鎖線は、前記異常により出力値のゲインが低下している場合(ゲイン異常)を示す。本実施形態では、ゲイン異常の有無に基づき筒内圧センサ43aの異常(センサ側異常)の有無を診断している。
しかしながら、筒内圧センサ43aが正常であっても、エンジン10に異常(エンジン側異常)が生じていれば、筒内圧センサ43aの出力値のゲインが低下する場合がある。例えば、ピストンリング44(図1参照)が磨耗して圧縮行程時に所定の圧力まで圧縮できなくなっている場合や、吸気バルブ21や排気バルブ22のバルブシート21a,22aに異物が噛み込んで所定量の吸排気ができなくなっている場合には、筒内圧センサ43aが正常であっても出力値のゲインは低下する。よって、出力値のゲインに基づくだけではエンジン側異常をセンサ側異常と誤診断することが懸念される。
そこで本実施形態では、ゲイン異常と判定された場合において、以下の手法によりエンジン側異常とセンサ側異常とを判別している。
図3は、圧縮行程から燃焼行程にかけての筒内圧センサ43aの出力値の時間変化(出力波形)を示す。図中の一点鎖線L1はゲイン異常が生じていない正常時における波形を示し、点線L2は、エンジン側異常が原因で実際の筒内圧力が低下している場合の波形を示し、実線L3は、センサ側異常が原因で実際の筒内圧力に反して筒内圧センサ43aのゲインが低下している場合の波形を示す。図3の例では、筒内圧センサ43aの出力値は圧縮されるにつれ上昇し、ピストンが上死点に達した時点(TDC時点)でピーク点(圧縮ピーク点P0)となる。その後出力値は、燃焼に伴い再度上昇して燃焼ピーク点P1,P2に達した後下降する。
ここで、燃焼ピーク点P1,P2の出現時期は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には正常時に比べて遅くなる(符号P2参照)。一方、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には、燃焼ピーク点の出現時期は正常時とほぼ同一となる(符号P1参照)。また、出力値が燃焼に伴い上昇を開始する立ち上がり点P3,P4が出現する時期は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には正常時に比べて遅くなる(符号P4参照)。一方、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には、立ち上がり点の出現時期は正常時とほぼ同一となる(符号P3参照)。
したがって、エンジン側異常の場合には、燃焼ピーク点P2又は立ち上がり点P4が正常時に比べて遅くなる。つまり筒内圧センサ43aの出力波形に時間的ずれが生じる。一方、センサ側異常の場合には、燃焼ピーク点P1又は立ち上がり点P3は正常時とほぼ一致する。つまり前記時間的ずれは生じない。この知見に基づきECU50(異常診断装置)は、ゲイン異常であるとともに前記時間的ずれが生じていると判定された場合にはエンジン側異常が生じていると診断し、ゲイン異常であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合にはセンサ側異常が生じていると診断する。
図4は、エンジン側異常とセンサ側異常とを判別しつつ筒内圧センサ43aに異常が生じているか否かを診断する異常診断処理の手順を示すフローチャートであり、当該処理は、ECU50のマイコンにより所定周期(例えばマイコンの演算処理周期)で繰り返し実行される。
先ず、図4に示すステップS10(出力値ゲイン検出手段)において、筒内圧センサ43aの出力値(検出信号)を取得し、その出力値のゲインを算出する。ゲイン算出の一例を以下に説明すると、吸気バルブ21が開弁している期間に、吸気圧センサ36の出力値変化の勾配と筒内圧センサ43aの出力値変化の勾配を算出する。そして、これら両勾配の比較に基づき筒内圧センサ43aの出力ゲインを算出する(特開2002−242750号公報及び特許文献1等参照)。このように算出した出力ゲインの値は、図3の実線L3に示すセンサ側異常及び点線L2に示すエンジン側異常のいずれの場合であっても所定範囲外の値となり得る。
続くステップS20(ゲイン異常判定手段)では、ステップS10で算出したゲインの値が所定範囲内であるか否かを判定する。所定範囲内であると判定された場合(S20:YES)には、続くステップS30において、筒内圧センサ43aの出力値のゲイン補正を行い、図4の一連の処理を終了する。詳細には、筒内圧センサ43aにかかる前記勾配が吸気圧センサ36にかかる前記勾配に近づくようゲインの補正を行う。したがって、先述した筒内圧FB制御は、このようにゲイン補正された筒内圧センサ43aの出力値に基づき実行されることとなる。
一方、ステップS10で算出したゲインが下限値TH1より小さい或いは上限値TH2より大きい場合、つまり所定範囲外であると判定された場合(S20:NO)には、続くステップS40においてゲイン異常であると判定する。そして、ゲインが上限値TH2より大きい場合におけるゲイン異常であれば(S50:NO)、ステップS30によるゲイン補正を実行することなく図4の処理を終了する。ゲインが下限値TH1より小さい場合におけるゲイン異常であれば(S50:YES)、続くステップS60,S70,S80(診断手段)において、そのゲイン異常がエンジン側異常によるものであるかセンサ側異常によるものであるかを診断する。
すなわち、ステップS60(ずれ発生判定手段)では、筒内圧センサ43aの出力波形から算出した燃焼時期が、判定時期よりも遅角側にあるか否かを判定する。具体的には、先述した燃焼ピーク点P1,P2の出現時期(燃焼時期)が予め設定された判定時期Pa(図3参照)よりも遅くなっているか否か、或いは、立ち上がり点P3,P4の出現時期(燃焼時期)が予め設定された判定時期Pb(図3参照)よりも遅くなっているか否かを判定する。なお、これら判定時期Pa,Pbは、正常時における燃焼ピーク点P1又は立ち上がり点P3の出現時期として想定される最も時期、又はその時期よりも遅い時期に設定されている。
燃焼時期が判定時期Pa,Pbよりも遅角側にあると判定(S60:YES)された場合には、続くステップS70においてエンジン側異常と診断する。一方、燃焼時期が判定時期Pa,Pbよりも進角側にあると判定(S60:NO)された場合には、続くステップS80においてセンサ側異常と診断する。
ステップS70でエンジン側異常と診断された場合には、続くステップS90において、筒内圧センサ43aの出力値に基づきエンジン10の各種制御を実行することを停止する。詳細には、先述した筒内圧FB制御の実行を停止する。ステップS80でセンサ側異常と診断された場合には、続くステップS100において、ステップS10で算出したゲインの値が第2下限値TH0よりも小さいか否かを判定する。この第2下限値TH0は、ステップS20で用いた下限値TH1よりも小さい値に設定されている。
そして、ゲインの値が第2下限値TH0よりも小さいと判定された場合(S100:YES)、つまりゲイン異常の異常程度が大きいと判定された場合には、ステップS90に進み筒内圧FB制御を停止する。一方、ゲインの値が第2下限値TH0以上であると判定された場合(S100:NO)には、ステップS90による筒内圧FB制御の停止を実行することなく、ステップS30にてゲイン補正を実行し、図4の処理を終了する。
以上により、本実施形態によれば、筒内圧センサ43aの出力値のゲインが所定範囲外でありゲイン異常であると判定(S40)された場合において、筒内圧センサ43aの出力波形から算出した燃焼時期が判定時期Pa,Pbよりも遅角側にある場合にはエンジン側異常と診断し(S70)、ゲイン異常であるが燃焼時期が判定時期Pa,Pbよりも進角側にある場合にはセンサ側異常と診断する(S80)。そのため、ゲイン異常と判定された場合においてエンジン側異常とセンサ側異常とを判別することができる。よって、実際にはエンジン側異常であるのにセンサ側異常と誤判定してしまうことを回避できるので、筒内圧センサ43aの無用な交換が為されてしまうといった問題を解消できる。
また、エンジン側異常であれば、燃料噴射時期及びEGR率が目標時期から大きくずれることを回避すべく筒内圧FB制御を直ぐに停止させ(S90)、センサ側異常であれば、ゲイン異常の程度が小さければゲイン補正を行って(S30)、ゲイン補正した筒内圧センサ43aの出力値に基づき筒内圧FB制御を継続させる。これにより、筒内圧FB制御を不必要に停止させることを抑制できる。
また、燃焼ピーク点P1,P2の出現時期、或いは立ち上がり点P3,P4の出現時期が判定時期Pa,Pbよりも遅くなっているか否かを判定することで、筒内圧センサ43aの出力波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否かを判定するので、時間的ずれの有無判定を容易に判定できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、燃焼ピーク点P1,P2又は立ち上がり点P3,P4により特定される燃焼時期が判定時期Pa,Pbよりも遅くなっているか否かを判定することで、筒内圧センサ43aの出力波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否かを判定している。これに対し本実施形態では、筒内圧センサ43aの出力波形のうち、燃焼ピーク点P1,P2が現れる直前の部分(図3中の符号A1,A2,A3に示す部分)の傾き、つまり所定クランク角当りの出力値上昇量(出力値の微分値)が判定値以下である場合に、所定以上の時間的ずれが生じていると判定する。
つまり、エンジン側異常の場合には、燃焼ピーク点P2又は立ち上がり点P4の直前部分A2における出力波形の傾きが、正常時における前記直前部分A1の傾きに比べて小さくなる。つまり筒内圧センサ43aの出力波形に時間的ずれが生じる。一方、センサ側異常の場合には、前記直前部分A3における傾きは正常時における直前部分A1の傾きとほぼ一致する。つまり前記時間的ずれは生じない。この知見に基づき、本実施形態にかかるECU50(異常診断装置)は、ゲイン異常であるとともに前記時間的ずれが生じていると判定された場合にはエンジン側異常が生じていると診断し、ゲイン異常であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合にはセンサ側異常が生じていると診断する。
なお、本実施形態におけるエンジン制御システムのハード構成は、図1に示す上記第1実施形態と同じである。そして、本実施形態によっても上記第1実施形態と同様の効果が発揮される。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、エンジン側異常及びセンサ側異常のいずれであるかのステップS60での判定を、筒内圧センサ43aの出力波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否かに基づき判定している。これに対し本実施形態では、筒内圧センサ43aの出力値に基づき熱発生率(筒内圧力と相関のある物理量に相当)を算出し、算出した熱発生率の波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否かに基づき、エンジン側異常及びセンサ側異常のいずれであるかを判定する。なお、本実施形態におけるエンジン制御システムのハード構成は、図1に示す上記第1実施形態と同じである。
図5は、圧縮行程から燃焼行程にかけての熱発生率の時間変化(波形)を示す。図中の一点鎖線L4はゲイン異常が生じていない正常時における波形を示し、点線L5は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合の波形を示し、実線L6は、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合の波形を示す。図5の例では、熱発生率は燃焼に伴い上昇して燃焼ピーク点P5,P6に達した後下降する。
ここで、燃焼ピーク点P5,P6の出現時期は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には正常時に比べて遅くなる(符号P6参照)。一方、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には、燃焼ピーク点の出現時期は正常時とほぼ同一となる(符号P5参照)。また、熱発生率が燃焼に伴い上昇を開始する立ち上がり点P7,P8が出現する時期は、エンジン側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には正常時に比べて遅くなる(符号P8参照)。一方、センサ側異常が原因でゲイン異常と判定されている場合には、立ち上がり点の出現時期は正常時とほぼ同一となる(符号P7参照)。
したがって、エンジン側異常の場合には、燃焼ピーク点P6又は立ち上がり点P8が正常時に比べて遅くなる。つまり熱発生率の波形に時間的ずれが生じる。一方、センサ側異常の場合には、燃焼ピーク点P5又は立ち上がり点P7は正常時とほぼ一致する。つまり前記時間的ずれは生じない。この知見に基づきECU50(異常診断装置)は、ゲイン異常であるとともに前記時間的ずれが生じていると判定された場合にはエンジン側異常が生じていると診断し、ゲイン異常であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合にはセンサ側異常が生じていると診断する。
以上により、本実施形態によっても上記第1実施形態と同様の効果が発揮される。また、本実施形態に上記第2実施形態と同様の思想を適用させてもよい。すなわち、熱発生率の波形のうち、燃焼ピーク点P1,P2が現れる直前の部分の傾きに基づき、熱発生率の波形に時間的ずれが生じているか否かを判定するようにしてもよい。
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、エンジン側異常及びセンサ側異常のいずれであるかのステップS60での判定を、筒内圧センサ43aの出力波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否かに基づき判定している。これに対し本実施形態では、エンジン10の出力トルクが、予め設定した下限値TH3よりも低い低出力状態であるか否かに基づき判定する。なお、本実施形態におけるエンジン制御システムのハード構成は、図1に示す上記第1実施形態と同じである。
本実施形態では、エンジン10の出力トルクと相関のある物理量として、回転速度センサ38の検出値に基づき算出されたクランク軸の回転速度(機関回転速度)の瞬時値を用いて前記判定を行っており、図6は瞬時回転速度の時間変化を示す。図6は4気筒エンジンの例であり、各気筒にて生じる燃焼ピーク時期と連動して、瞬時回転速度のピーク値Pk1〜Pk4が現れる。したがって、先述したゲイン異常と判定された場合において、これらのピーク値Pk1〜Pk4のうち少なくとも1つが設定下限値TH3より低ければエンジン側異常であると診断でき、ピーク値Pk1〜Pk4の全てが設定下限値TH3より高ければセンサ側異常であると診断できる。
図7は、本実施形態にかかる異常診断処理の手順を示すフローチャートであり、当該処理は、ECU50のマイコンにより所定周期(例えばマイコンの演算処理周期)で繰り返し実行される。
先ず、図7に示すステップS10〜S50において、第1実施形態にかかる図4のステップS10〜S50と同様の処理を行う。すなわち、筒内圧センサ43aの出力値のゲインを算出し(S10)、算出したゲインの値が所定範囲内であると判定された場合(S20:YES)には筒内圧センサ43aの出力値のゲイン補正を行い(S30)、算出したゲインが所定範囲外であると判定された場合(S30:NO)にはゲイン異常であると判定する(S40)。そして、ゲインが下限値TH1より小さい場合におけるゲイン異常であれば(S50:YES)、続くステップS61,S62,S70,S80において、そのゲイン異常がエンジン側異常によるものであるかセンサ側異常によるものであるかを診断する。
すなわち、ステップS61(機関出力取得手段)では、気筒ごとに対応した瞬時回転速度のピーク値Pk1〜Pk4(図6参照)を取得する。これらのピーク値Pk1〜Pk4は、図7の処理とは別の処理において回転速度センサ38の検出信号に基づき逐次算出される。そして、続くステップS62(機関出力判定手段)において、ピーク値Pk1〜Pk4の各々について設定下限値TH3より低いか否かを判定する。なお、設定下限値TH3は、正常時におけるピーク値Pk1〜Pk4として想定される最も低い値、又はその値よりも低い値に設定されている。また、設定下限値TH3は、その時のエンジン負荷及びエンジン回転速度(瞬時ではなく1燃焼サイクル以上の期間に亘っての回転速度)に応じて異なる値に可変設定してもよい。
ピーク値Pk1〜Pk4の少なくとも1つが設定下限値TH3より低いと判定(S62:YES)された場合には、続くステップS70においてエンジン側異常と診断する。一方、ピーク値Pk1〜Pk4の全てが設定下限値TH3以上であると判定(S62:NO)された場合には、続くステップS80においてセンサ側異常と診断する。
続くステップS90,S100では、第1実施形態にかかる図4のステップS90,S100と同様の処理を行う。すなわち、ステップS70でエンジン側異常と診断された場合には筒内圧センサ43aの出力値に基づきエンジン10の各種制御(例えば先述の筒内圧FB制御)を実行することを停止する(S90)。ステップS80でセンサ側異常と診断された場合には、ステップS10で算出したゲインの値が第2下限値TH0よりも小さいと判定された場合(S100:YES)には、ステップS90に進み筒内圧FB制御を停止する。一方、ゲインの値が第2下限値TH0以上であると判定された場合(S100:NO)には、ステップS90による筒内圧FB制御の停止を実行することなく、ステップS30にてゲイン補正を実行し、図7の処理を終了する。
以上により、本実施形態によっても上記第1実施形態と同様の効果が発揮される。また、上記第1実施形態では、図4のステップS60にて燃焼時期の算出を要するのに対し、本実施形態では瞬時回転速度のピーク値Pk1〜Pk4の算出を要する。そして、瞬時回転速度のピーク値Pk1〜Pk4の算出は、燃焼時期の算出に比べてマイコンの処理負荷が小さいため、本実施形態ではマイコンの処理負荷軽減を図ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、筒内圧センサ43aをグロープラグ43に一体的に設けたエンジン10を対象としているが、ガソリンエンジンにおける点火プラグ等、グロープラグ43以外の部品に筒内圧センサ43aを一体的に設けたエンジンを対象としてもよいし、筒内圧センサ43aを単体で設けたエンジンを対象としてもよい。つまりグロープラグ43のハウジング43bに変形部を形成することに替え、筒内圧センサ専用の変形部を設けるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、筒内圧センサ43aの出力波形又は熱発生率の波形に所定以上の時間的ずれが生じているか否か、又は瞬時回転速度のピーク値Pk1〜Pk4が設定下限値TH3より低い低出力状態であるか否かに基づき、エンジン側異常及びセンサ側異常のいずれであるかを判定している。これに対し、以下に説明する「燃焼重心位置」に基づきエンジン側異常及びセンサ側異常のいずれであるかを判定してもよい。
図8は、燃焼行程時において時間経過とともに熱発生量が増大する様子を示す図であり、熱発生量の最大値(100%)に対して所定割合(図8の例では50%)の熱発生量となった時期t1が前記「燃焼重心位置」である。そして、この燃焼重心位置t1が予め設定された閾値TH4よりも遅い場合にエンジン側異常であると判定すればよい。
本発明の第1実施形態において、異常診断装置が適用されるエンジンの制御システム全体を示す図。 ゲイン異常について説明する図。 正常時、エンジン側異常時、センサ側異常時(ゲイン異常時)のそれぞれ場合における、筒内圧センサの出力波形を示す図。 第1実施形態において、エンジン側異常とセンサ側異常とを判別しつつ筒内圧センサに異常が生じているか否かを診断する処理のフローチャート。 本発明の第3実施形態において、正常時、エンジン側異常時、センサ側異常時のそれぞれ場合における、熱発生率の波形を示す図。 本発明の第4実施形態において、瞬時回転速度の時間変化を示す図。 第4実施形態において、エンジン側異常とセンサ側異常とを判別しつつ筒内圧センサに異常が生じているか否かを診断する処理のフローチャート。 本発明の他の実施形態において、燃焼重心位置を説明する図。
符号の説明
43a…筒内圧センサ、50…ECU(制御手段)、S10…出力値ゲイン検出手段、S20…ゲイン異常判定手段、S60…ずれ発生判定手段、S61…機関出力取得手段、S62…機関出力判定手段、S70,S80…診断手段。

Claims (4)

  1. 内燃機関の筒内圧力を検出する筒内圧センサの、出力値のゲインを検出する出力値ゲイン検出手段と、
    前記出力値ゲイン検出手段により検出されたゲインが所定の下限値よりも低くなっているゲイン異常状態であるか否かを判定するゲイン異常判定手段と、
    燃焼時の経過時間に対する前記筒内圧センサの出力波形又は前記筒内圧力と相関のある物理量の波形に、所定以上の時間的ずれが生じているか否かを判定するずれ発生判定手段と、
    前記ゲイン異常状態であるとともに前記時間的ずれが生じていると判定された場合には、前記内燃機関に異常が生じていると診断し、前記ゲイン異常状態であるが前記時間的ずれは生じていないと判定された場合には、前記筒内圧センサに異常が生じていると診断する診断手段と、
    前記筒内圧センサの出力値を用いて前記内燃機関の運転状態を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記診断手段により内燃機関に異常が生じていると診断された場合には、前記制御手段による前記出力値を用いた制御を停止させ、
    前記診断手段により筒内圧センサに異常が生じていると診断された場合において、前記下限値よりも低く設定された第2下限値よりも前記ゲインがさらに低くなっている場合には、前記制御手段による前記出力値を用いた制御を停止させ、一方、前記ゲインが第2下限値以上である場合には、前記ゲインを補正することで前記出力値を補正して前記制御手段による前記出力値を用いた制御を継続させることを特徴とする筒内圧センサの異常診断装置。
  2. 前記ずれ発生判定手段は、前記波形に現れる燃焼に起因したピーク値の出現時期が判定時期より遅くなっている場合に、所定以上の時間的ずれが生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の筒内圧センサの異常診断装置。
  3. 前記ずれ発生判定手段は、前記波形に現れる燃焼に起因したピーク値の直前部分の傾きが判定値以下である場合に、所定以上の時間的ずれが生じていると判定することを特徴とする請求項1に記載の筒内圧センサの異常診断装置。
  4. 内燃機関の筒内圧力を検出する筒内圧センサの、出力値のゲインを検出する出力値ゲイン検出手段と、
    前記出力値ゲイン検出手段により検出されたゲインが所定の下限値よりも低くなっているゲイン異常状態であるか否かを判定するゲイン異常判定手段と、
    前記内燃機関の出力トルク又はその出力トルクと相関のある物理量を取得する機関出力取得手段と、
    を備え、
    前記機関出力取得手段により取得した値が設定下限値よりも低い低出力状態であるか否かを判定する機関出力判定手段と、
    前記ゲイン異常状態であるとともに前記低出力状態であると判定された場合には、前記内燃機関に異常が生じていると診断し、前記ゲイン異常状態であるが前記低出力状態ではないと判定された場合には、前記筒内圧センサに異常が生じていると診断する診断手段と、
    前記筒内圧センサの出力値を用いて前記内燃機関の運転状態を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記診断手段により内燃機関に異常が生じていると診断された場合には、前記制御手段による前記出力値を用いた制御を停止させ、
    前記診断手段により筒内圧センサに異常が生じていると診断された場合において、前記下限値よりも低く設定された第2下限値よりも前記ゲインがさらに低くなっている場合には、前記制御手段による前記出力値を用いた制御を停止させ、一方、前記ゲインが第2下限値以上である場合には、前記ゲインを補正することで前記出力値を補正して前記制御手段による前記出力値を用いた制御を継続させることを特徴とする筒内圧センサの異常診断装置。
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