JP4990758B2 - 圧力で創傷を洗浄する装置 - Google Patents

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Description

本発明は、創傷を灌注し、圧力を加え、及び/又は洗浄する装置及び医療創傷用包帯、及び創傷を灌注し、応力を加え、及び/又は洗浄するために、このような装置を使用して創傷を治療する方法に関する。
特に、多種多様な創傷、特に慢性創傷に容易に適用し、そこから創傷の治癒にとって有害な物質を洗浄しながら、何らかの治療的側面で、特に創傷の治癒にとって有利な物質を保持することができるような装置、創傷用包帯及び方法に関する。
本発明の前には、創傷の吸引及び/又は灌注、及びその装置が知られており、創傷の治療中の創傷の滲出物除去のために使用される傾向がある。このような創傷治療の知られている形態では、特に高度に滲出性を有する状態の場合、創傷から取り除かれた物は例えば収集袋などの廃棄物へと排出される。
創傷の治癒に有害な物質は、この方法で除去される。
しかし、このような治療が適用されると、創傷からの滲出物の成長因子、自然に発生した消炎剤、及び他の生理活性要素のように、創傷の治癒の促進に有利な物質は、潜在的に最も有利になり得る部位、つまり創傷床から失われることになる。
したがって、
a)創傷床に接触した創傷治癒の促進に有利な物質を保持しながら、創傷治癒に有害な物 質を創傷の滲出物から除去することができ、及び/又は
b)創傷治癒の促進に有利な有効量の物質を含む流体が、創傷床と接触する創傷内に及び /又はそれを通して通れるようにする、
治療のシステムを提供することが望ましい。
透析は、血液などの体液を生体外で処理し、身体全体に有害である物質をそこから洗浄するという既知の方法である。
何らかの治療的側面で有利である物質を治療される流体中に留めることが、透析の目的ではない。
体液を処理するこの方法も、処理した流体が体内に戻されるので、全身治療である。
これは、処理した流体を例えば創傷のように体外で再循環させる局所的治療とは対照的である。
透析には、血液のような体液又は透析液も大量に必要であり、その結果、関連する器具が携帯用にならない傾向がある。
高度に滲出性を有する状態でも、慢性的創傷は処理すべき流体を比較的少量しか生成せず、何らかの治療態様では創傷及び/又はその環境に留まるべき有利な物質も比較的少量しか生成しない。
本発明の目的は、
a)知られている吸引及び/又は灌注治療システムの上述した欠点の少なくとも幾つかを回避し、
b)i)創傷床に接触して創傷治癒の促進に有利である物質を留めながら、創傷治癒に有 害な物質を創傷滲出物から除去することができ、及び/又は
ii)創傷治癒の促進に有利な有効量の物質を含む流体が、創傷床と接触する創傷内に及び/又は創傷を通して通れるようにする、
治療のシステムを提供する、
ことである。
本発明のさらなる目的は、
a)知られている透析システムの上述した欠点の少なくとも幾つかを回避し、
b)全身に影響を与えずに、
i)創傷床に接触して創傷治癒の促進に有利である物質を留めながら、創傷治癒に有害な物質を創傷滲出物から除去することができ、
ii)さらに、創傷治癒の促進に有利な有効量の物質を含む流体が、創傷床と接触する創傷内に及び/又は創傷を通して通れるようにする、
治療のシステムを提供する、
ことである。
また、本発明のさらなる目的は、
a)知られている透析システムの上述した欠点の少なくとも幾つかを回避し、
b)i)創傷床に接触して創傷治癒の促進に有利である物質を留めながら、創傷治癒に有 害な物質を創傷滲出物から除去することができ、
ii)さらに全身に影響を与えずに、創傷治癒の促進に有利な有効量の物質を含む流 体が、創傷床と接触する創傷内に及び/又は創傷を通して通れるようにし、
iii)携帯可能である、
治療のシステムを提供する、
ことである。
また、知られている形態の創傷用包帯、及び、吸引及び/又は灌注治療システムは、身体自身の組織治癒プロセスの最適機能を喪失する結果になることがあり、治癒を遅らせ、創傷床に良好に付着してそこから成長する強力な3次元構造がない、弱い新組織が成長することになる創傷環境を裏打ち層下に生成することが多い。このことは、特に慢性の損傷の場合には重大な欠点である。
本発明の目的は、
a)知られている創傷包帯の上述の欠点の少なくとも幾つかを回避し、
b)i)創傷床に接触して創傷治癒の促進に有利である物質を留めながら、創傷治癒に有 害な物質を創傷滲出物から除去することができ、
ii)例えば任意に変化するプラス及び/又はマイナスの圧力を創傷に加えることに よって、創傷床全体に亘って、及び任意に創傷を囲む組織に圧迫を加える、
治療のシステムを提供する、
ことが、本発明の目的である。
例えば任意に変化するプラス及び/又はマイナスの圧力を創傷に加えることによって、創傷床全体に亘る、及び任意に創傷を囲む組織の圧迫は、細胞増殖の増加、血管再生、破壊強さの改善及び創傷再発の減少など、創傷治癒の改善を増大させることが判明している。その結果の組織成長は、創傷床に良好に付着し、そこから成長する強力な3次元構造を有する。下にある組織内、及び任意に創傷を囲む組織内の血流も刺激する。
任意に変化する負圧によって流体を除去すると、間隙水腫が減少し、圧力がリンパ系及び毛細管系に直接影響して、リンパの機能を回復する。
これらは全て、創傷治癒に有利である。
したがって、本発明の第1の態様によると、創傷を灌注し、圧力を加え、及び/又は洗浄する装置であって、
a)i)創傷上に比較的流体密な流体密なシール又はクロージャーを形成することができ る裏打ち層と、
流体供給管に接続するための、創傷に面する面を通る、及び/又は面の下を通る 少なくとも1本の引き入れパイプと、
流体排出管に接続するための、創傷に面する面を通る、及び/又は面の下を通る 少なくとも1本の引き出しパイプと、を有し、
前記引き入れパイプ及び前記引き出しパイプが創傷に面する面を通る、及び/又は 面の下を通るポイントは、創傷上に比較的流体密な流体密なシール又はクロージャー を形成し、
前記少なくとも1本の引き入れパイプは流体再循環管に接続され、
前記少なくとも1本の引き出しパイプは流体排出管に接続される、
創傷包帯の形状や状態にあった損傷用包帯と、
ii)流体排出管に接続された少なくとも1つの引き入れポートと、流体再循環管に接続された少なくとも1つの引き出しポートとを有する流体洗浄手段と
を備えた流体流路と、
b)流体供給管によって流路の完全体(integer)に(任意に、又は必要に応じて 供給と再循環との間で流を切り換える手段を介して)接続される流体リザーバーと、
c)流体を創傷包帯用包帯及び流体洗浄手段、及び任意に、又は必要に応じて流体供給管 を通じて移動する器具と、
d)任意に、流路をブリーディング(bleeding)する手段と、
を備えるとともに、
e)創傷床、及び任意に創傷を囲む組織に圧力を加える手段を備え、
流路を充填するために、流体リザーバーから流体供給管を介して(任意に、又は必要 に応じて流切り換え手段を介して)流体を供給し、流路を通して器具によって再循環さ せることができる、
ことを特徴とする装置が提供される。
装置に関連して、パイプが例えば流体供給管、流体再循環管又は流体排出管のような管(の嵌合端)に接続しているか、それと接続するためのものとして説明されている場合、パイプ及び管は、創傷からの循環流体が通過する流路内の1つの完全体を形成することができる。
前述したように、本発明はこの態様で、
a)創傷の治癒に有害な物質を創傷滲出物から除去しながら、創傷治癒の促進に有利であ る物質は保持すること、
及び
b)創傷床に良好に付着し、そこから成長する新しい組織の成長を刺激し、創傷床全体、で、及び任意に創傷を囲む組織を圧力を加えることによって、創傷治癒を促進すること、
など、複数の治療を1つの包帯システム内で組み合わせるための手段を提供するので有利である。
これは、創傷から瘡蓋、痂皮及び壊死組織成長の創面切除を補助することができる。
創傷を灌注し、圧力を加え、及び/又は洗浄する本発明の全ての関連する実施形態で、適宜、追加的に創傷包帯の下で創傷床にかかる圧力を調整することができるシステムを備えることが有利である。
このようなシステムは、適切な所望のプログラムに従って、創傷を、創傷床及び任意に創傷を囲む組織にかかる適切で所望の、又はそれに近い圧力を加えた状態に維持し、流体を、創傷上及び流体洗浄手段を通って適切で所望の流量にて移動させる従来通りの自動プログラマブルシステムであることが好ましい。
創傷、及び創傷床に良好に付着し、そこから成長する組織の治癒をシミュレートする適切な手段の実施例は、創傷用包帯及び/又は包帯の下の流体を介して、創傷床に、及び任意に創傷を囲む組織に機械的刺激を加えることを含む。
これを実行することができる適切な方法の実施例は、創傷に圧力を加えるための適切な任意のポイントで、任意に変動するプラス及び/又はマイナスの圧力を加えることを含む。
創傷床及び任意に創傷を囲む組織及び/又はその上の流体に加えられるプラス及び/又はマイナスの圧力の大きさは一定でよいが、通常は変動し、ランダム又は規則的のいずれであっても周期的に変動することが好ましい。創傷に加えられる圧力のこのような周期的変動は、創傷床及び任意に創傷を囲む組織に所望のレベルの圧力を加えるために、所望の周波数の振幅波形を加えることが効果的である。
創傷床及び任意に創傷を囲む組織への圧力の望ましいレベル及び型は、通常、例えば
a)創傷に圧力を加えるために任意の適切なポイントで創傷床にプラス又はマイナスの圧 力を加えるために使用する任意のポンプレートなど、適宜、又は所望に応じて創傷床上 及び流体洗浄用手段を通る流体を移動させる手段のレートを変更し、
b)特に空気又は窒素などの気体のような流体(水及び塩水のような液体又は液体エアロ ゾル中の気体、及びゲルを排除するわけではない)を、装置の任意の適切な部分にある 流路へと放出し、創傷に加えた圧力を所望のレベル及び/又はプログラムされたレベル まで変更し、及び/又は
c)以降でさらに詳細に説明するように、適宜、又は所望に応じて創傷用包帯内の任意の 膨張性フィラー内の圧力を変更する
ことにより、創傷床に加えられるプラス及び/又はマイナスの圧力を変更することによ って加えることができる。
創傷に加えられるプラス及び/又はマイナスの圧力のこのような規則的又はランダムな変動は、従来のプロセス制御装置及び/又はソフトウェアによってもたらされることが好ましい。
本発明の創傷治癒の刺激も、創傷床の攪拌及び/又は断続的流れの生成及び/又は細胞を刺激する乱流からもたらされ得る。これは、この目的のための任意の適切なポイントで創傷に加えられるプラス及び/又はマイナスの圧力を規則的又はランダムにパルス状にすることによって実行可能であることが好ましい。創傷に加えられる圧力のこのようなパルス状変動も、創傷床及び任意に創傷を囲む組織を所望のレベルで圧力を加えるために、所望の周波数の振幅波形を効果的に加える。
創傷への圧力をパルス状にすると、経皮的電気刺激と同様に疼痛を無効にする手段も提供することができるので有利である。
創傷に加えられるプラス及び/又はマイナスのパルス状圧力の変動範囲は、以下で言及する圧力の最大レベルより大幅に低くなる。
創傷全体にわたるこのようなパルス状圧力の周波数は、上記で言及した創傷の治癒を刺激するために創傷床、及び任意に創傷を囲む組織に与えられるプラス及び/又はマイナスの圧力のサイクルより大幅に高くなる。
創傷に加えられるプラス及び/又はマイナスのパルス状圧力の変動範囲は、圧力の最大レベル及び以下で言及する圧力のレベルの変動幅より大幅に低くなる。
創傷全体にわたるこのようなパルス状の圧力の周波数は、上記で言及した、創傷の治癒を刺激するために創傷床、及び任意に創傷を囲む組織に与えられるプラス及び/又はマイナスの圧力のサイクルより大幅に高くなる。
創傷に加えられる任意の規則的又はランダムなパルス化された圧力は、基本的に創傷に加えられるプラス及び/又はマイナスの圧力の変動に関して上記で説明したように実行することができる。この場合も、創傷に加えられるプラス及び/又はマイナスのこのような規則的又はランダムなパルス化された圧力は、従来のプロセス制御装置及び/又はソフトウェアによって実行することができる。
創傷に加えられるこのような任意のパルス化された圧力は、創傷床、及び任意に創傷を囲む組織に加えられるプラス及び/又はマイナスの圧力の振幅変調として適用することができ、これは一定に保持することができるが、さらに一般的にはランダムに、又は規則的に周期的に変動することが好ましい。
大気圧より上又は下のこのような圧力レベルを一定に保持する場合、これは、本発明の装置では、適宜、特に空気又は窒素などの気体のような(水及び塩水のような液体、又は液体エアロゾル中の気体、及びゲルを排除するわけではない)流体を、装置の任意の適切な部分にある流路へと放出し、創傷に加えた圧力を所望のレベル及び/又はプログラムされたレベルまで変更することによって、創傷用包帯内の圧力を調整することができる制御装置を使用することによって達成することが多い。
その結果、包帯の下流にあり、創傷空間に全体的にマイナスの圧力を加える任意の流体移動装置になることが多く、これは例えば真空ポンプで、創傷滲出液と創傷用包帯からの灌注物の異質な混合物を空気及び窒素のような抽気で給送する。その結果、創傷に加えられる任意の圧力がパルス状になる。
給送率、ブリーディング率、及び排出及び/又は再循環管の寸法は、創傷へのパルス状圧力の振幅と周波数との間に望ましい平衡を維持するように調節することができる。
このようなシステムは、創傷への適切なパルス型を維持することができる従来の自動化したプログラマブルシステムであることが好ましい。
任意に変動するプラス及び/又はマイナスの圧力を加えることによって創傷床、及び任意に創傷を囲む組織に与える刺激と、創傷に加えられる任意の圧力を規則的又はランダムにパルス化することによって細胞を刺激する創傷床の攪拌とは、相互に互換性がある。これらは、適宜、単独で又は共に適用することができる。
したがって、本発明による創傷を灌注し、圧力を加え、及び/又は洗浄する装置の実施形態は、創傷の治癒を刺激するために、任意に変動し、任意にパルス状にされたプラス及び/又はマイナスの圧力を、創傷床及び任意に創傷を囲む組織に供給する手段を備えることを特徴とする。
上述したように、本発明のこの態様では、創傷床及び/又はその上の流体及び任意に創傷を囲む組織にかかるプラス及び/又はマイナスの圧力は一定でよいが、さらに一般的には変動し、ランダム又は規則的に周期的であることが好ましい。創傷床及び/又はその上の流体及び任意に創傷を囲む組織にかかる圧力が変動する場合、この圧力はプラス又はマイナスの変動する圧力とすることができ、又は、適宜、プラスからマイナスへ、又はその逆へ変動する圧力とすることができ、この場合もランダム又は規則的に周期的であることが好ましい。これは、一定のプラス又はマイナスのベースラインの圧力の周囲で、又はそれほど一般的ではないが変動するベースラインの圧力の周囲で変動してよい。大気圧より上及び下のこのような圧力の最大レベルの実施例は、50%大気圧、例えば5%大気圧と45%大気圧との間、例えば15%大気圧と35%大気圧との間を含む。
創傷の治癒を刺激する圧力のこのような規則的サイクルの適切な周波数の実施例は、24時間当たり1から48であり、24時間当たり12から24など、すなわち1時間当たり2から1を含む。
創傷の治癒を刺激する規則的又はランダムなこのようなサイクルの適切な波形の実施例は、曲線、例えば高い方の周波数では正弦波の、ランダムな白色不規則振動及びのこぎり波形、低い方の周波数では一般的に方形波形を含む。
創傷の治癒を刺激する規則的パルスの適切な周波数の実施例は、毎分1から3000(0.016〜50Hz)であり、例えば毎分30から60、例えば毎分3から20、つまり0.05Hzから0.33Hz、毎分5から10などを含む。
このようなパルスは、プラス又はマイナスの変動する圧力とすることができ、または、適宜、プラスからマイナスへ、又はその逆へ変動する圧力とすることができ、この場合もランダム又は規則的に周期的であることが好ましい。これは、一定のプラス又はマイナスのベースライン圧力の周囲で、又は変動するベースライン圧力の周囲で変動することができる。このようなパルスの最大振幅の実施例は、一定のプラス又はマイナスのベースライン圧力より最大10mmHg上及び下であり、例えば最大7mmHg又は最大3mmHgである。
一定又はランダムな、創傷の治癒を刺激するためのそのようなパルスの適切な波形の例としては、例えば正弦波のような湾曲、、ランダム白色不規則振動のこ歯、方形及び収縮期−拡張期非対称なのこ歯がある。
創傷の治癒を刺激するために、規則的な圧力サイクルの振幅を、重ね合わせた規則的パルスによって変調する場合、この組合せの適切な周波数の実施例は、搬送周波数が24時間当たり1から48で圧力パルスの重ね合わせた周波数が1Hzから0.05Hzである場合の周波数を含み、両方とも個々の振幅は上記の通りである。
サイクル及び重ね合わせたパルスの適切な波形の実施例は規則的又はランダムでよく、例えば正弦波のような曲線、ランダムな白色不規則振動のこ歯、方形及収縮期−拡張期非対称なのこ歯波形を含む。
単独で加えても、共に加えても、創傷に圧力を加えるために任意の適切なポイントに任意に変動するプラス及び/又はマイナスの圧力を加える、及び/又は創傷の治癒を促進するために創傷に加える任意の圧力を規則的又はランダムにパルス化する手段の実施例は、創傷に圧力を加えるために任意の適切なポイントで創傷床に、及び任意に創傷を囲む組織に圧力を加えることができる拡張及び収縮可能な1以上のモジュールを備える、上記で形成されたような創傷用包帯を含む。
プラス及び/又はマイナスの圧力を任意に変動させることによって創傷に機械的刺激を加える他の適切な手段の実施例は、創傷床及び/又はその上の流体と接触する創傷の裏打ち層の下にあるチャンバー又は他の中空構造内の磁気流体を含み、これに規則的又はランダム(好ましくは周期的)に変動及び/又パルス状を呈する外部磁界が加えられる。しかし、このような手段はあまり好ましくない。
したがって、創傷を灌注し、圧力を加え、及び/又は洗浄する装置の1つの好ましい実施形態は、1以上の拡張及び収縮可能なモジュールを備える、上記で形成したような創傷用包帯を備えることを特徴とする。
この創傷用包帯は、創傷に圧力を加えるために任意の適切なポイントで創傷床及び任意に創傷を囲む組織に圧力を加えることができる。
この手段は、創傷床及び/又はその上の流体及び任意に創傷を囲む組織にかかる圧力を一定のレベルで維持することが可能でなければならないが、より一般的には、適切な望ましいプログラムに従って、創傷に加えられるパルスを、創傷床及び任意に創傷を囲む組織に加えられる適切で望ましいストレスレベルの最大レベルで、又はそれに近いレベルで、規則的又はランダムに(好ましくは周期的に)変動及び/又はパルス化しながら、創傷床上及び流体洗浄手段を通る流体を適切な望ましい流量で動作させることも可能でなければならない。
創傷に圧力を加えるために任意の適切なポイントで創傷床に圧力を加えることが可能な適切なモジュールの実施例は、適切な周波数で繰り返し形状が変化するように電気的に刺激することができるポリマーで作成することができる創傷用包帯が入ったモジュールを含む。
好ましいモジュールは、使用時に創傷内に存在する、流体で膨張可能な物体である。
したがって、創傷を灌注し、圧力を加え、及び/又は洗浄する装置の1つの好ましい実施形態は、創傷に圧力を加えるために、任意の適切なポイントで創傷床に圧力を加えることが可能な1以上の流体で膨張可能なモジュールを備える、前記で形成したような創傷用包帯を備えることを特徴とする。
これは、創傷床及び/又はその上の流体に加えられる圧力を一定のレベルに維持することが可能であるが、より一般的には、創傷床上で流体を動作させながら、適切で望ましいプログラムに従い、創傷に加えられるパルスを、創傷床及び任意に創傷を囲む組織に加えられる適切で望ましいストレスレベルの最大値、又はそれに近いレベルで規則的又はランダムに(好ましくは周期的に)変動し、及び/又はパルス化することも可能でなければならない。
1以上のモジュールは、流体を入れ、放出することによって(一般的には周期的に)膨張し、収縮する。
膨張可能な物体が膨張したら、適宜、又は所望に応じて収縮することができ、次に再び創傷にプラスの圧力を加えるために膨張し、適宜、又は所望に応じて膨張、収縮のサイクルを繰り返すことができる。
代替的に、静止状態で創傷床に作動圧力を加えることが可能なエラストマー発泡体のような弾力性の弾性材料で一部を充填することができる。次に、適宜、又は所望に応じて物体を収縮させ、次に充填材材料の作用で再び膨張させて、創傷に再びプラスの圧力を加え、適宜、又は所望に応じて膨張、収縮のサイクルを繰り返すことができる。
創傷に圧力を加えるために任意の適切なポイントで創傷に圧力を加えることが可能で適切なこのような拡張及び収縮可能なモジュールである物体の形態の実施例は、流体で膨張可能な充填材、及び後述にさらに詳細に説明するような、包帯に含まれる流体で膨張可能な灌注用入口マニホルドを含む。
モジュールが流体で膨張可能な充填材である場合、適切な流体の実施例は、空気及び窒素のような気体、水及び塩水のような液体、液体エアロゾル中の気体、及び以降でさらに詳細に説明するようなゲルを含む。好ましい流体は、空気又は窒素のような気体を含む。
モジュールが、以降でさらに詳細に説明するような包帯に含まれる流体で膨張可能な灌注用入口マニホルドである場合、これは、灌注剤で膨張させ、その後に所望に応じて収縮することによって、適宜、及び任意に所望の周波数にて形状を変化させるように刺激される。
両方の実施例が以降に含まれる。
このような充填材の実施例は、チャンバー、パウチ又は流体を含むことができるポリマーフィルムなどの裏打ち層の他の構造を形成するほぼ平坦なフィルム、シート又は膜を含む。
このような充填材には、膨張流体を充填材へと移動させる膨張具が設けられ、充填材の内部空間と連通する膨張管によって充填材に接続される。
膨張具は、膨張流体を充填材から移動させる収縮具としても働くことができ、膨張管も収縮管として働く。
代替的又は追加的に、適宜、前記で形成したような充填材は、収縮パイプ及び、例えば気体以外の流体を使用する場合は収集袋のような、廃棄物へのブリーディング弁を有してよい。
また、移動用の膨張具は、創傷床にプラスの圧力を加える膨張具としてのみ働く。
それほど一般的ではないが、充填材は膨張ポンプ及び収縮ポンプを有してよい。
本発明の装置の創傷用包帯の裏打ち層の下にある場合、膨張管は、創傷用包帯の創傷に面する面の下で創傷内を充填材へと通じていてよい。
しかし、膨張管は、裏打ち層の創傷に面する面を通過する膨張パイプに接続してよく、膨張パイプが創傷に面する面を通過するポイントは、比較的流体密なシールを形成する。
膨張パイプは、それぞれメス部材として(任意に、又は必要に応じて管、パイプ又はホース、又はノズルを形成する手段を介して)膨張管の嵌合端に接続する漏斗状穴、開口、オリフィス、ルアー、スロット又はポートなどのアパーチャー(aperture)の形態でよい。
パイプが裏打ち層の下ではなく裏打ち層を通過する場合、裏打ち層は、往々にしてパイプ又は各パイプと対合管との間の実質的な遊び、又は任意の方向の圧力による変形に抗する剛性の、及び/又は弾性的に可撓性の又は硬質の領域を有してよい。
これは往々にして、膨張管の嵌合端と接続する関連する各管、パイプ又はホース、又はノズル、穴、開口、オリフィス、ルアー、スロット又はポートの周囲で遠位方向(創傷から外側)に突出するボスによって、剛化、補強又は他の方法で強化することができる。
この構成要素は、相互に押し込み嵌め、スナップ嵌め、又は捻りロック嵌めすることができる。
膨張管及びパイプの最小口径は、所望に応じて充填材の急速膨張及び収縮が可能になるのに十分でなければならない。
好適には、孔の内部断面寸法の範囲は、0.5mmから6mm、例えば1.5mmから2mmでよい。
膨張管及びパイプそれぞれは、良好な順応性を伴う弾力的な可撓性を有し、好ましくは軟質でなければならない。これは、例えば弾性熱可塑性樹脂などの適切な材料で形成することによって実行することができる。
流体を充填材に入れる適切な膨張具の実施例はポンプを含む。上述したように、膨張具は流体を充填材から出す収縮具としても働くことができ、膨張管は収縮管としても働く。このような場合、ポンプは、所望に応じて創傷床にかかる圧力を増加させ、減少させるために使用する可逆回転形ポンプでなければならない。
また、この考慮事項に従い、器具のタイプ及び/又は容量は、創傷床にかかる適切な、又は望ましいプラス又はマイナスの圧力、流体の性質(つまり空気及び窒素のような気体か、水及び塩水のような液体か、液体エアロゾル中の気体か、ゲルか)、規則的又はランダムなこのようなサイクルの望ましい周波数及び波形、によってほぼ決定される。
充填材の内部空間と連通する膨張管を通して、所望に応じて充填材にプラスの圧力を加えるために、以下のポンプのタイプを使用することができる。
往復ポンプとしては、シリンジ又はピストンポンプ(高圧及び高精度を提供する)、膜板ポンプ(1つ又は2つの可撓性膜板の拍動が液体を変位させ、逆止め弁が流体の流れの方向を制御し、例えば小型の携帯用膜板ポンプが好ましい)があり、回転ポンプとして、遠心ポンプ(回転翼付きディスクが駆動軸に取り付けられた状態で、拍動せずに回転しながら流体を移動させる。ポンプを損傷せずに、出口を限定することができる)、蠕動ポンプ(回転体上にローラーがある状態で管内の流体に作用し、例えば小型の携帯用蠕動ポンプが好ましい)がある。
これらのうち、遠心ポンプ及び蠕動ポンプのようなピストンポンプ及び回転ポンプのみが、所望に応じて創傷床にかかる圧力を増加させ、減少させるのに使用することができる容易に逆転可能なポンプである。
この考慮事項に従い、好ましい可逆回転形ポンプは小型の携帯用蠕動ポンプを含む。
したがって、充填材へのブリーディング弁とともに使用するのに好ましい不可逆回転形ポンプは、小型の携帯用シリンジポンプ(1回だけ使用し、廃棄することが多い)又は小型の携帯用膜板ポンプ、例えば脈拍計ポンプを含む。
前述したように、本発明の創傷治癒の刺激は、この目的のために任意の適切なポイントで創傷に加えられる圧力を規則的又はランダムにパルス化することによって実行してもよい。
創傷に加えられるこのようなパルス状圧力は、流体を充填材に入れる何らかのタイプの器具によって提供することができる。
モジュールが、後述にさらに詳細に説明するような包帯に含まれる、流体で膨張可能な灌注用入口マニホルドである場合、この灌注用入口マニホルドは、灌注剤で膨張し、その後に所望に応じて部分的に収縮することによって、適宜、及び任意に所望の周波数にて形状を変化させるように刺激される。
流体を創傷及び流体洗浄手段に通す器具を使用して、灌注剤を移動させ、入口マニホルドを膨張させて、創傷床にプラスの圧力を加える。後述するように、器具はポンプであることが好ましい。
前述したように、創傷床にかかる圧力は一定でよいが、ランダム又は規則的に、好ましくは周期的に変動させることができる。
そのために、本発明の装置は、適宜、創傷用包帯の入口マニホルドへのポンプ出力を調整可能なシステムを備える。
このようなシステムは、適切な望ましいプログラムに従って、流体を創傷床上で移動させながら、創傷床への適切で望ましい流れによる圧力、又はそれに近い圧力を創傷に維持することができる従来通りの自動化したプログラマブルシステムであることが好ましい。
また、前述したように、本発明の創傷治癒の刺激は、この目的のために任意の適切なポイントで創傷に加える圧力を規則的又はランダムにパルス化することによって実行することができる。
創傷の全体に亘るこのようなパルス状流れは、流体を創傷及び流体洗浄手段に通す何らかのタイプの器具によって提供することができる。
以降でさらに詳細に説明する特定の膜板ポンプは、特定の蠕動ポンプのようにこの目的に適切であり、創傷用包帯に直接結合される電気機械式発振器が好適である。
任意のタイプのこのようなモジュールに適切な材料は、水性流体を吸収しないポリオレフィン、ポリシロキサン及びポリエステルのような合成ポリマー材料を含む。これは親水性でよく、したがって親水性ポリウレタンも含む。これは、溶液流延によって形成された熱可塑性エラストマー及びエラストマー配合物、例えばエチルビニルアセテートポリスチレン及びエラストマーポリウレタンのような共重合体も含む。
創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明の第一の態様の装置の全ての実施形態における特定の利点は、創傷用包帯が、適用される身体部分の形状に適合する傾向があることである。
創傷用包帯は、創傷上に比較的流体密な流体密なシール又はクロージャーを形成することができ、創傷に面する面を有する裏打ち層と、創傷に面する面を通過する、及び/又はその下を通る流体供給管又は再循環管に接続する少なくとも1つの入口パイプと、創傷に面する面を通過する、及び/又はその下を通る流体排出管に接続する少なくとも1つの出口パイプと、を備え、入口パイプと出口パイプとが創傷に面する面を通過する、及び/又はその下を通るポイントが、比較的流体密なシール又はクロージャーを形成する。
本明細書では、「比較的流体密なシール又はクロージャー」という用語は、流体及び微生物不透過性であり、最大50%大気圧、さらに一般的には最大15%大気圧のプラス又はマイナスの圧力を創傷に加えることを可能にするものを示すために使用される。本明細書では、「流体」という用語は、濃い滲出物のようなゲル、水のような液体、及び空気、窒素などのような気体を含むものとして使用される。
適用可能な裏打ち層の形状は、創傷の全体にわたって創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄するのに適切な任意の形状でよい。
このようなものの実施例は、ほぼ平坦なフィルム、シート又は膜、又は袋、チャンバー、パウチ又は流体を含むことができるポリマーフィルムなどの裏打ち層の他の構造を含む。
裏打ち層はフィルム、シート又は膜でよく、最大100ミクロンの(全体的に均一な)厚さであることが多く、好ましくは最大50ミクロン、さらに好ましくは最大25ミクロンで、10ミクロンの最小厚さでよい。
その最大断面寸法は最大500mm(例えば大きい胴体の創傷に対して)、最大100mm(例えば腋窩及び鼠径部の創傷に対して)、及び四肢の創傷(例えば脚部静脈性潰瘍及び足部糖尿病性潰瘍などの慢性創傷に対して)の場合は最大200mmでよい。
包帯は弾性変形可能であることが望ましい。その結果、患者の快適性が増大し、創傷が炎症を生じる危険が軽減するからである。
包帯の適切な材料は、水性流体を吸収しない合成ポリマー材料を含む。例えば、ポリエチレンのようなポリオレフィン、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、その共重合体、例えばビニルアセテート及びポリビニルアルコールを有し、その混合物;ポリシロキサン;ポリカーボネートのようなポリエステル、ポリアミド、例えば6−6及び6−10、及び疎水性ポリウレタンである。
包帯の適切な材料は親水性でよく、したがって親水性ポリウレタンも含む。
包帯の適切な材料は、熱可塑性エラストマー及びエラストマー配合物、例えばエチルビニルアセテートのような共重合体も含み、任意に、又は必要に応じて耐衝撃性ポリスチレンを配合する。
包帯の適切な材料はさらに、エラストマーポリウレタン、特に溶液流延によって形成されたポリウレタンを含む。
本発明の創傷用包帯にとって好ましい材料は、熱可塑性エラストマー及び硬化性システムを含む。
裏打ち層は、創傷上及び/又は入口及び出口パイプの周囲に比較的流体密なシール又はクロージャーを形成することができる。
しかし、特に創傷用包帯の周囲において、比較的流体密なシールの外側では、高い透湿性を有する材料が創傷の周囲にある皮膚の浸軟を防止することが好ましい。
また、この材料は、例えば水、血液又は創傷滲出物などの液体と接触した場合に、より高い透湿性を有する転換可能な(switchable)材料でもよい。これは、例えばスミス アンド ネフュー社(Smith & Nephew‘s)のアレビン(Allevyn(商標))、アイブイ3000(IV3000(商標))及びオプサイト(OpSite(商標))の包帯に使用される材料でよい。
裏打ち層の創傷に面する面の周囲は、創傷の周囲の皮膚に取り付けるために例えば接着性フィルムなどを担持してよい。これは、創傷用包帯の創傷に面する面の周囲で流体密なシールの所定の位置に創傷用包帯を保持するのに十分であれば、例えば感圧性接着剤でよい。
代替的又は追加的に、適宜、光で転換可能な接着剤を使用して、包帯を所定の位置に固定し、漏れを防止することができる。
(光で転換可能な接着剤は、光硬化によってその接着性が低下する接着剤である。その使用は、包帯の除去時に外傷を軽減する上で有利であり得る。)
したがって、裏打ち層は、裏打ち層の近位面の周囲に延在し、透明又は半透明材料のフランジ又はリップを有してよい(上記に挙げた材料は適切な材料に入ることが理解される)。
裏打ちは、近位面には包帯を所定の位置に固定し、漏れを防止する光で転換可能な接着剤のフィルム、及び遠位面には不透明材料の層を担持する。
包帯を除去し、包帯の除去時に過度な外傷を生じさせないために、適切な波長の放射線をフランジ又はリップに適用する前に、近位創傷の周囲に延在するフランジ又はリップの遠位面上の不透明材料の層が除去される。
創傷用包帯の周囲は、この包帯を創傷の周囲の皮膚に取り付ける接着性フィルムを担持する比較的流体密なシールの外側では、高い透湿性を有する材料、又は転換可能な材料でよい。
このような場合において、連続的な接着性フィルムは、高い、又は転換可能な透湿性を有しなければならず、例えばスミス アンド ネフュー社(Smith & Nephew‘s)のアレビン(Allevyn(商標))、アイブイ3000(IV3000(商標))及びオプサイト(OpSite(商標))の包帯に使用されるような接着剤でなければならない。
創傷用包帯を創傷用包帯の創傷に面する面の周囲で流体密なシールの所定の位置に保持するために真空を適用する場合、創傷用包帯には、創傷の周囲で包帯をシールするシリコンフランジ又はリップを設けることができる。これによって、接着剤の必要性、及びそれに関連する患者の皮膚への外傷がなくなる。
包帯への、及び包帯を通る灌注剤及び/又は創傷滲出物の内部及び流れが実質的なプラスの圧力を受けると、これは周辺ポイントに作用し、創傷の周囲の皮膚から包帯を持ち上げ、除去しようとする。
したがって、装置をこのように使用する場合は、創傷にかかるこのようなプラスの圧力に抗して、このようなシール又はクロージャーを形成して創傷上に維持し、このために周辺ポイントに作用する手段を提供することが必要なことがある。
このような手段の実施例は、包帯を所定の位置に固定して漏れを防止するために、上記のような光で転換可能な接着剤を含む。
光で転換可能な接着剤の接着性は光硬化によって低下し、それによって包帯除去時の外傷を減少させるので、より強力な接着剤を上述のようにフランジなどに使用することができる。
患者の皮膚の外傷が許容できるさらに極端な状態で使用するための、適切な流体接着剤の実施例は、基本的にシアノアクリレート及び同様の組織用接着剤で構成され、創傷の縁部及び/又は創傷用包帯の裏打ち層の近位面の周囲で、例えばフランジ又はリップ上に適用される接着剤を含む。
このような手段のさらに適切な実施例は、接着性(例えば感圧接着性)及び非接着性、及び弾性及び非弾性のストラップ、バンド、ループ、条片、帯、例えば圧迫絆創膏のような絆創膏、シート、カバー、スリーブ、ジャケット、被覆、ラップ、例えばこの方法で治療を施す場合に、適切な圧力を加える四肢の創傷上の圧縮性嵌合である弾性の管状長靴下又は弾性の管状ストッキングのようなストッキング及び長靴下、及びこの方法で治療を施す場合に、適切な圧力を加える四肢の創傷上の圧縮性嵌合である膨張性のカフ、スリーブ、ジャケット、ズボン、被覆、ラップ、ストッキング及び長靴下を含む。
このような手段はそれぞれ、創傷用包帯上に広げられ、創傷用包帯の裏打ち層の周囲を越えて延在し、適宜、創傷の周囲の皮膚及び/又は創傷自体に接着するか、他の方法で固定され、適宜、創傷の周囲の流体密なシールの所定の位置で創傷用包帯を保持するのに十分な程度まで(例えば弾性包帯、ストッキングで)圧力を加える。
このような手段はそれぞれ、包帯の他の構成要素、特に裏打ち層と一体とすることができる。
あるいは、例えば接着性フィルムなどで包帯、特に裏打ち層に永久的に取り付けるか、取り外し可能な状態で取り付けることができ、あるいはこれらの構成要素は、ベルクロ(商標)、相互の押しスナップ又は捻りロック嵌めでよい。
手段及び包帯は別個の構造で、相互に永久的に取り付けられなくてもよい。
創傷へ、より高いプラスの圧力を加えるさらに適切なレイアウトでは、剛性フランジ又はリップが前記で形成したように、創傷用包帯の裏打ち層の近位面の周囲に延在する。
フランジ又はリップは、近位面上で凹状であり、周囲の流路又は導管を形成する。これは、フランジ又はリップを通過して流路又は導管と連通する吸引出口を有し、ポンプ又はパイプ状の吸引供給部のように真空を加える器具に接続することができる。
裏打ち層は、近位面の周囲に延在するフランジ又はリップと一体であるか、例えばヒートシールなどでフランジ又はリップに取り付けることができる。
装置の使用時に創傷用包帯の創傷に面する面の周囲下で灌注剤及び/又は滲出物の通過を防止するために必要である創傷上の比較的流体密なシール又はクロージャーを形成するために、包帯が創傷の周囲の皮膚に固着される。。
次に、器具がフランジ又はリップの内部を吸引し、こうすることにより創傷へのプラスの圧力に抗して創傷の周囲のポイントに作用するシール又はクロージャーを形成し、維持する。
以上の取り付け手段、及び創傷の周囲のポイントで創傷にかかるプラス又はマイナスの圧力に抗して創傷上にシール又はクロージャーを形成し、保持する手段を有しつつ、創傷用包帯の密封周囲が楕円形状、特に円形状のような全体的に丸い形状であることが好ましい。
創傷に面する面を通過する、及び/又はその下を通るポイントで、創傷上及び入口パイプ及び出口パイプの周囲に比較的流体密なシール又はクロージャーを形成するために、裏打ち層はこれらの他の構成要素と一体とすることができる。
あるいは、これらの構成要素を単に相互に押し嵌め、スナップ嵌め、又は捻りロック嵌めするか、相互に接着又はヒートシールすることができる。
入口パイプ又は出口パイプは、漏斗、穴、開口、オリフィス、ルアー、スロット又はポートのようなアパーチャーの形態でよく、それぞれメス部材として(任意に、又は必要に応じて管、パイプ又はホース、又はノズルを形成する手段を介して)流体再循環管及び/又は流体供給管、又は流体排出管の嵌合端と接続する。
構成要素が一体である場合、構成要素は一般的に同じ材料で作成される(上記で挙げた材料が適切な材料に入ることが理解される)。
あるいは、押し嵌め、スナップ嵌め、又は捻りロック嵌めされる場合、構成要素は同じ材料又は異なる材料でよい。いずれの場合も、上記で挙げた材料が、全ての構成要素に適切な材料に入る。
パイプは通常、裏打ち層の下ではなく、裏打ち層を通過する。
このような場合、裏打ち層は往々にして剛性及び/又は弾性的に非可撓性又は強固な領域を有し、各パイプと対合管又は各対合管との間の実質的な遊び、又はあらゆる方向の圧力による変形に抗することができる。
これは往々にして、流体再循環管及び/又は流体供給管又は流体排出管の嵌合端に接続するために、関連する各管、パイプ又はホース、又はノズル、穴、開口、オリフィス、ルアー、スロット又はポートの周囲で遠位方向に(創傷から外側に)突出するボスによって剛化、補強又は他の方法で強化することができる。
代替的又は追加的に、適宜、裏打ち層は裏打ち層の近位面の周囲に延在して、裏打ち層を剛化、補強又は他の方法で強化する剛性フランジ又はリップを有してよい。
創傷用包帯は、本明細書で言及するリブ又はリッジ(ridge)以外は、使用中に創傷の裏打ち層の下にいかなる完全体も備えてはならない。
使用するのに適切であるために、特に創傷床に圧力を加えるために、
a)創傷用包帯の内部形状は、高度に滲出性の状態にある創傷に対しても、創傷床に一致 しなければならず、、
b)前述したような流体で膨張可能なモジュールのような包帯の創傷に面する面は、創傷 床に接触するか、それに非常に近くなければならない。
特に、創傷の治癒に有害である物質の濃度が比較的高い場合、創傷の灌注剤及び/又は創傷滲出物が比較的均一に分布するか、創傷床上で包帯の下を比較的直線の路で通ることができるシステムを提供することが有利である。
したがって、包帯の1つの形態には、裏打ち層の下に創傷充填材を設ける。
創傷充填材は、弾性的に可撓性、例えば弾性を有する及び好ましくは軟質の構造で、創傷の形状に対して良好な順応性があることが好ましい。
創傷充填材は、それ自身の有する弾性によって、裏打ち層に押し当てられ、創傷床に穏やかな圧力を加える。
創傷充填材は、包帯の他の構成要素、特に裏打ち層と一体であってよい。
あるいは、例えば接着性フィルムで、又はヒートシールによって、近位面から延在するフランジ又はリップに永久的に取り付けることができ、したがって創傷上で必要とされる比較的流体密なシール又はクロージャーを妨害しない。
それほど一般的ではないが、創傷充填材は、例えば接着フィルムなどで裏打ち層に着脱式に取り付けられるか、これらの構成要素を相互に押し嵌め、スナップ嵌め、又は捻りロック嵌めすることができる。
創傷充填材及び裏打ち層は、相互に永久的に取り付けられない別個の構造であってよい。
以下にさらに詳細に説明するように、包帯に含まれる流体である、膨張可能な灌注用入口マニホルドのような、使用中に創傷内で流体によって膨張可能なモジュールがある場合、創傷充填材は、固体の完全体、好ましくは弾性的に可撓性で、例えば弾性を有する好ましくは軟質の構造で、創傷の形状に対する良好な順応性があるものであるか、それを備えることができる。
このような創傷充填材の適切な形態の実施例は、例えば弾性熱可塑性樹脂のような適切な材料で形成された発泡体である。
本発明の創傷用包帯の好ましい材料は、小さいアパーチャー又はポア(pore)がある網状の濾過ポリウレタン発泡体を含む。
また、本発明の創傷用包帯の好ましい材料は、強制的に創傷の形状に一致させられる流体又は固体で充填されたフィルム、シート又は膜、例えば袋、チャンバー、パウチ、また他の構造によって形成された1つ又は複数の順応性を有する膨張可能な中空物質の形態であるか、それを備えてもよい。
フィルム、シート又は膜によって形成された、このような1つ又は複数の非膨張性中空物質を充填するのに適切な流体の実施例は、空気、窒素及びアルゴンのような気体、より一般的には大気圧よりわずかにプラスの圧力の空気、及び水、塩水のような液体を含む。
実施例はシリコンゲルなどのゲルを含み、例えばカビケア(CaviCare(商標))ゲル、又は好ましくはセルロースゲル、例えば親水性架橋セルロースゲル、例えばイントラサイト(Intrasite(商標))架橋材料も含む。また、実施例はエアロゾル発泡体を含み、ここでエアロゾルシステムの気体相は空気、又は窒素又はアルゴンのような不活性ガスで、さらに一般的には大気圧よりわずかにプラスの圧力の空気であり、さらにプラスチックの小片又はビーズのような固体微粒子も含む。
流体で膨張可能なモジュールがない場合、充填材は流体で膨張可能なモジュールであるか、それを備えねばならない。これは、強制的に創傷の形状に一致させられる流体又は固体で充填されたフィルム、シート又は膜、例えば袋、チャンバー、パウチ、また他の構造によって形成された1以上の順応性の中空物質の形態であるか、それを備えてもよい。
これは、適宜及び任意に、前述したように流体で膨張させ、その後に所望に応じて収縮させることによって所望の周波数で形状が変化するように刺激する。
これは、創傷床及び任意に創傷を囲む組織及び/又はその上の流体に一定のレベルで圧力を維持することができる。
しかし、さらに一般的には、適切で望ましいプログラムに従って、創傷に加えられるパルスを、創傷床及び任意に創傷を囲む組織に加えられる適切な望ましいストレスレベルの最大値、又はそれに近いレベルで、規則的又はランダムに(好ましくは周期的に)変動させ、及び/又はパルス化しながら、創傷床上を通る流体を動作させることも可能でなければならない。
このような充填材のフィルム、シート又は膜は往々にして、従来通りの創傷用包帯の裏打ち層に使用されるフィルム又はシートと同様の(全体的に均一な)厚さを有する。
これは、最大100ミクロン、好ましくは最大50ミクロン、さらに好ましくは最大25ミクロン、及び最小で10ミクロンの厚さであり、往々にして弾性的に可撓性で、例えば弾性を有し好ましくは軟質である。
このような充填材は往々にして、包帯の他の構成要素、特に裏打ち層と一体であるか、例えば接着フィルムで、又はヒートシールによって例えばフランジに永久的に取り付けられる。
フィルム、シート又は膜によって形成された1つ又は複数の中空物質を膨張させる適切な流体の実施例は、空気、窒素及びアルゴンなどの気体、さらに一般的には大気圧よりわずかにプラスの圧力の空気、及び水、塩水のような液体を含む。
実施例は、シリコンゲルなどのゲルを含み、例えばカビケア(CaviCare(商標))ゲル、又は好ましくはセルロースゲル、例えば親水性架橋セルロースゲル、例えばイントラサイト(Intrasite(商標))架橋材料も含む。実施例はエアロゾル発泡体も含み、ここでエアロゾルシステムの気体相は空気、又は窒素又はアルゴンのような不活性ガスで、さらに一般的には大気圧よりわずかにプラスの圧力の空気である。
言うまでもなく、裏打ち層が十分に順応性を有する及び/又は例えば上方に向いた皿状のシートである場合、裏打ち層は創傷充填材の下にあってよく、その逆ではない。
このタイプのレイアウトでは、創傷充填材が創傷用包帯を創傷床に付勢するために、一般的に創傷の周囲の皮膚にしっかり接着するか、他の方法で着脱式に取り付けなければならない。
これは、創傷充填材及び裏打ち層が相互に永久的に取り付けられていない別個の構造である、これらの実施形態に特に当てはまる。
比較的深い創傷におけるこのようなレイアウトでは、治療が施される場合、創傷充填材及び裏打ち層の取り付けの手段が、シール又はクロージャーを形成し、創傷上に維持することもできる。
充填材が裏打ち層の上にあり、流体入口パイプ及び出口パイプが裏打ち層の創傷に面する面を通過している場合、流体入口パイプ及び出口パイプは裏打ち層上で創傷充填材を通るか、その周囲を通ってよい。
包帯の1つの形態は、以降でさらに詳細に説明するように、流体で膨張可能な灌注剤入口マニホルド、若しくは、灌注剤入口マニホルドを備える裏打ち層の下の創傷充填材を設けて提供される。これは、適宜及び任意に、前述したように流体で膨張させ、その後に所望に応じて収縮させることによって所望の周波数で形状が変化するように刺激される。
創傷充填材は、アパーチャー、穴、開口、オリフィス、スリット又はスロット、又は管、パイプ、小管又はノズルを有する袋、チャンバー、パウチ又は他の構造のようなフィルム、シート又は膜によって形成された弾性的に可撓性の、例えば弾性を有する、及び好ましくは軟質の中空物質でよい。これは少なくとも1つのアパーチャー、穴、開口、オリフィス、スリット又はスロットを通じて少なくとも1つの入口又は出口パイプと連絡する。
この場合には、中空物質内に含まれる流体は、装置内で循環する流体になる。
創傷用包帯の構成要素として使用されるこのタイプの流体で膨張可能なモジュールは、概ね創傷の深さ及び/又は容量によって決定することができる。
したがって、比較的浅い創傷の場合、創傷用包帯の構成要素として適切なこのようなモジュールの実施例は、基本的に
a)浅い流体で膨張可能な充填材、又は
b)任意的に創傷から直接流体を収集する1つ又は複数の出口マニホルドを有する、循環 する流体を創傷床へ直接送出する1つ又は複数の流体で膨張可能な入口マニホルド、
で構成されたものを含む。
比較的深い創傷に、より適切な創傷充填材は、
a)浅く流体で膨張可能な充填材、又は
b)潤滑する流体を創傷床に直接送出する1つ又は複数の流体で膨張可能な入口マニホル ド
を備え、任意に創傷から直接流体を収集する1以上の出口マニホルドを有し、固体の完全体を少なくとも部分的に囲むものである。これは、都合良く扱うための、良好な剛性をシステムにさらに提供することができる。
流体で膨張可能なモジュールが流体で膨張可能な入口マニホルドである場合、又は流体で膨張可能な入口マニホルドを備える場合、流体で膨張可能なモジュールには流体を創傷用包帯の下で創傷床に入れるアパーチャーを設ける。このアパーチャーは特に、半透膜のマイクロアパーチャーの形態でよい。
このような入口マニホルドは、出口マニホルドとともに使用することができる。包帯の下にある完全体の適切なレイアウトは、いずれか、又は両方のマニホルドが楕円形状又は円形状のような規則的な、又は不規則的な輪状又は環状である。
入口及び/又は出口管、流体再循環管及び流体供給管などは、例えば楕円形又は円形の断面のような従来通りのタイプでよく、全長にわたって均一な円筒形の内腔、流路、導管又は通路を有することが適切である。
灌注剤及び/又は創傷からの創傷滲出物の望ましい体積流量、及び所望の再循環量に応じて、内腔の最大断面寸法は、好適には、胴体の大きい創傷の場合は最大10mm、四肢の創傷の場合は最大2mmで良い。
管壁は、特に、創傷滲出物及び/又は洗浄流体から選択的透過性の完全体、例えばポリマーフィルム、シート、又は透析ユニットのような二相性システムの膜を通過する流体が継続的に追加されることによって、再循環する灌注剤及び/又は創傷からの創傷滲出物が増加する場合、管壁自体にかかるプラス又はマイナスの圧力に抗するほど適切に十分厚くなければならない。しかし、ポンプに関して以下で述べるように、このような管の主な目的は、圧力容器として作用するのではなく、装置の流路の全長を通って流体灌注剤及び滲出物を搬送することである。好適には、管壁は、少なくとも25ミクロンの厚さでよい。
中空物質内の内腔又は任意の孔、アパーチャー、穴、開口、オリフィス、パイプに沿ったスリット又はスロットなどは、小さい断面寸法でよい。
この場合には、これらはタンパク質及び栄養分は通過させるが、細胞の破片及び微生物などの微粒子の肉眼的及び/又は顕微鏡的フィルタを効果的に形成することができる。
充填材を通る、及び/又はその周囲のこのような管、パイプ又はホースなどは、充填材が固体完全体及び/又は1以上の弾性的で可撓性又は順応性を有する中空物質であっても、入口パイプ及び出口パイプに関連して上述にさらに詳細に説明されている。
ここで、再度装置の流路については、供給と再循環との間で流れを切り換える手段は、創傷が同時に、
a)流体容器と連通するが、
b)流体再循環管に対して閉鎖され、及び
c)流体容器に対して閉鎖されるが、流体再循環管と連通する、
ことができるような任意の形態をとることができる。
この場合、創傷用包帯の創傷に面する面を通る、及び/又はその下を通る入口パイプが1本のみである場合は、流体容器が流体供給管によって流路へ、所望に応じて流れを流体再循環管又は流体排出管に切り換える手段を介して接続される。
この場合、流れを供給と再循環の間で切り換える手段は、T字弁のような調整器でよい。これは、流体再循環管又は流体排出管、及び流体供給管という2つの部品に接続され、したがって供給と再循環との間で望ましい流れの切り換えが達成される。
2本以上の入口パイプがある場合、これら入り口パイプはそれぞれ流体供給管又は流体再循環管に接続することができ、それぞれ、流体を創傷に入れる弁又は他の制御器具のような第一の調整器及び第二の調整器を有する。
供給と再循環との間の望ましい流れの切り換えは、それぞれ第二の調整器が遮断されている場合は第一の調整器を開放すること、及びその逆にすることによって達成される。
流路から液体をブリーディングする手段は、灌注剤及び/又は創傷滲出物と接触するが、通常は排出及び/又は再循環管の中にある装置の任意の適切な部分に配置することができる。しかし、この手段は往々にして、可能な限り容器及び流体供給管から下流かつ遠く離れて配置され、流体供給管を介して流体容器から流路全体に呼び水をするために使用することができるようにされている。
これは、例えば収集袋のような廃棄物容器などへ装置から流体をブリーディングするために、ブリーディングと再循環との間を切り換えるために回転するT字弁のような弁又は他の制御器具などの調整器でよい。
代替的に、供給と再循環との間の流れの切り換えは望ましくないことがあり、ブリーディング及び/又は再循環が同時であることが望ましい。後者は、再循環している灌注剤及び/又は創傷滲出物の量が、
a)創傷滲出物及び/又は
b)洗浄流体から選択的に透過性体、例えば透析ユニットのようなシステム内を通過する 流体
を継続的に追加することによって増加している場合に生じることがある。
排出及び/又は再循環管のブリーディング手段は、再循環路から分岐したブリードラインを通る灌注剤及び/又は滲出物の通過を可能にするか、遮断する単純な弁又は他の制御器具のような調整器の形態で提供することができる。
流体洗浄手段は、所望に応じて「単相システム(single−phase system)」でよい。
このシステムにおいては、創傷及び流体容器から循環する流体は独立型システムを通過し、ここで創傷治癒にとって有害な物質が除去され、洗浄されて、創傷治癒の促進に有利な物質をまだ含む流体は、再循環管を介して創傷床へと戻る。このようなシステムについては、流体洗浄手段に関して以降でさらに詳細に説明する。
代替的に、流体洗浄手段は適宜、透析システム、又は二相性液体抽出ユニットのような二相性システムの形態で提供することができる。
このシステムにおいては、創傷及び流体容器から循環する流体はシステムを通過し、ここで流体は第二流体(透析)相、より一般的には液体と間接的に(又はこれほど一般的ではないが直接的に)接触して再循環し、創傷治癒にとって有害な物質は除去され、洗浄されて、創傷治癒の促進に有利な物質をまだ含む流体は、再循環管を介して創傷床へと戻る。このようなシステムについては、流体洗浄手段に関して以降でさらに詳細に説明する。
使用時には、一般的に供給管と再循環管との間で流れを切り換える手段を、流体が流体容器から創傷に入ることはできるが、創傷から流体再循環管へは閉鎖するように設定する。
次に、排出及び/又は再循環管のブリーディング手段を開放し、流体を創傷及び流体洗浄手段に通す器具を始動する。
装置の流路の容量、及び創傷からの灌注剤及び/又は創傷滲出物の流量は、装置の流路の全長にわたって装置に呼び水をするために装置を運転するのが適切か否か、つまり既存の流体容器(往々にして空気)を流体再循環路から外すことが適切かどうか、及びどの程度の時間、運転するかをほぼ決定する。通常は、再循環では流体容器からの灌注剤の方が創傷滲出物より重要であり、この目的では流体を創傷に通す器具の使用が適切である。
装置の流路の全長にわたって装置に呼び水されるまで運転することができる。
次に、通常は排出及び/又は再循環管のブリード手段を閉鎖し、供給管と再循環管との間で流れを切り換える手段を、創傷から流体容器へは閉鎖するが、流体再循環管から創傷へ流体が入れるように設定する。
流体洗浄手段が透析ユニット又は二相性抽出ユニットのような二相システムである場合、洗浄流体は通常、例えばポリマーフィルム、シート又は膜のような選択的に透過性体の表面と接触して動作する。言うまでもなく、洗浄流体はそれほど一般的ではないが静止していてもよく、この場合にはこのステップは省略される。
以下でさらに詳細に述べるように、再循環中の創傷からの灌注剤及び/又は創傷滲出物の量は、
a)創傷滲出物及び/又は
b)洗浄流体から選択的に透過性体、例えばポリマーフィルム、シート又は透析ユニット のような二相性システムを通過する流体
を継続的に追加することによって増加することができる。
追加的又は代替的に、流体を創傷に通す器具の手段、及び創傷包帯の下流、かつ、創傷包帯から離れた流体再循環管内で再循環している流体に適用する流体洗浄手段によって、創傷にマイナスの圧力を加えることが望ましいことがある。
このような場合は、ブリーディング及び/又は再循環が同時のシステムを提供し、排出及び/又は再循環管をブリーディングする手段によって再循環中の流体の望ましい平衡を維持するために、必要な調節を加えることが望ましいことがある。
再循環中の創傷からの灌注剤及び/又は創傷滲出物の量は、洗浄流体から選択的に透過性体、例えば透析ユニットのようなシステムなどを通過する流体が、洗浄流体から継続的に失われることによって減少することがある。
追加的又は代替的に、流体を創傷に通す器具という手段、及び創傷用包帯の上流、かつ、創傷用包帯に向かう流体再循環管内の再循環する流体に適用される流体洗浄のための手段によって、創傷にプラスの圧力を加えることが望ましいことがある。
供給と再循環との間で流れを切り換える手段は、同様に、供給及び/又は再循環が同時に可能であり、流れを切り換える手段によって再循環中の流体の望ましい平衡を維持するために必要な調節を加える形態で提供することができる。
創傷にプラス又はマイナスの圧力を加えるべき場合、創傷床への、及び創傷床からの再循環流路にある少なくとも1つの中空物質は、灌注液の実質的な加圧又は減圧が生じ得るように、圧力に抗する十分な弾性を有していなければならない、ということが理解できるであろう。
装置の全ての実施形態において、本発明で使用するのに適切であるように本明細書で例示により説明しているタイプ及び材料のこのような物体(フィルム、シート又は膜によって定義される)は、ほぼこの機能を有することができる。
したがって、灌注流体で充填された入口又は排出及び/又は再循環管、及び袋、チャンバー及びパウチなどの構造のようなフィルム、シート又は膜によって形成された物体に適切な材料の実施例は、このように圧力が加えられた場合に、潜在的にこの機能を有することができる弾力的で弾性を有する熱可塑性樹脂材料であることが適切である。本発明は、この特徴において幾つかの利点を提供する。
一つは、裏打ち層の下で創傷にプラスの圧力を加えると、1以上の生理活性成分を創傷の下にある組織に大量に注ぐことが可能になることである。
これは、流体の生理活性成分のみで治療するよりさらに創傷の治癒を促進するために、治療法上有効な量で実行することができる。
創傷治癒にとって有利な滲出物のこのような生理活性成分は、例えば酵素又は他の種でよく、流体洗浄用の透析手段の透析液から供給することができる。
本発明の創傷吸引、灌注及び/又は洗浄装置を周期的に使用すると、効果をさらに増大させることができると考えられる。
循環する創傷の流体は、創傷治癒に関わる生物学的信号伝達分子が、創傷治癒プロセスにとって好ましい創傷床の位置及び/又は高度に滲出性の創傷のように、これがなければ分子に曝露しない細胞へと移動するのを補助する。
これは特に、入口又は出口マニホルドがあり、そこから小管が放射状になって創傷床へと延び、拡張した区域にわたって創傷床へ流体を送出し、そこから直接収集する、創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明のこの第一態様のこれらの実施形態に当てはまる。
このような材料は、サイトカイン、酵素、増殖を補助する創傷細胞への栄養分、酸素、及び成長因子のように創傷治癒に有利に関わる他の分子、及び走化性を引き起こす有利な(さらに強化することができる)効果を有するその他を含む。
創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置は、使用時に創傷用包帯が創傷に載せられると、全長にわたって微生物不透過性でなければならない。
本発明の創傷用包帯、及び創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置の内部は滅菌されることが望ましい。
流体は、流体容器及び/又は流体洗浄手段などの、流体が再循環するシステム以外の部分で、紫外線、ガンマ線又は電子線の照射によって滅菌することができる。これは特に、内面及び流体といかなる滅菌剤との接触も減少させるか、なくすことができる。
流体を滅菌する他の方法の実施例は、例えば選択的に微生物不透過性になるように、例えば0.22ミクロンから0.45ミクロンの最大断面寸法などの微小アパーチャー又は微小孔を通る限外濾過、及びクロルヘキシジン及びポビドンヨードのような化学溶液、例えば硝酸銀のように銀塩などの金属イオン源、及び過酸化水素などの流体消毒薬の使用なども含むが、後者は内面及び流体と滅菌剤との接触を含む。
創傷用包帯、流体が再循環するシステム以外の部分及び/又は創傷床は、高度に滲出性の状態の創傷においても、流体容器内で流体を滅菌した後は滅菌状態を維持するか、少なくとも自然に発生する微生物の成長を抑制することが望ましい場合がある。
したがって、潜在的に、又は実際にこの態様で有利な材料を最初に灌注剤に添加し、所望に応じて継続的に添加することによって再循環中に量を増加させることができる。
このような材料の実施例は、抗菌剤(その一部は上記で列挙)及び抗真菌剤を含む。特に適切であるのは、例えばトリクロサン、ヨウ素、メトロニダゾール、セトリミド、酢酸クロルヘキシジン、ウンデシレン酸ナトリウム、クロルヘキシジン及びヨウ素である。
pHを調節するために、リン酸二水素カリウム/リン酸水素二ナトリウムなどの緩衝薬を添加してすることができる。
また、創傷の疼痛或いは炎症、又は包帯に関係する疼痛を緩和するために、リドカイン/塩酸リドカイン、キシロカイン(アドレナリン、リドカイン)及び/又は抗炎症薬のような局所鎮痛薬/麻酔薬を添加することができる。
例えば成長因子などのタンパク質のような創傷治癒の促進に有利な材料を受動的に配置することなどによって、流体洗浄を適用する前、又は後に、創傷治癒にとって有利な滲出物の生理活性成分を除去しないシステムを提供することも望ましい。
これは、任意のポイントで、少なくとも1つのアパーチャー、穴、開口、オリフィス、スリット又はスロットを通して少なくとも1本の入口又は出口パイプで実行することができる。
中空物質に含まれる流体は、創傷治癒の促進に有利な材料を配置したものでよく、その結果として生じるコーティングは、
a)最初に灌注剤に添加し、所望に応じて継続的に添加することによって再循環中の量を 増加させるか、
b)流体と直接接触する再循環路の任意のポイントで、又は任意の完全体上で、例えば流 体洗浄手段又は任意の望ましい管又はパイプ上で使用することができる。
循環流体が上を通過する表面のコーティング材料の実施例は、ヘパリンなどの抗凝血剤、及びPTFE及びポリアミドなどの高表面張力材料を含み、これらは成長因子、酵素及び他のタンパク質及びその誘導体にとって有用である。
創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明の装置には、流体容器への流体供給管の形態で創傷用包帯の下で創傷に直接的又は間接的に流体を入れることができる手段を設ける。
流体容器は、例えば管、袋(一般的に血液又は血漿のような血液生成物、又は栄養分などの輸液供給部に使用する袋など)、チャンバー、パウチ又は灌注流体を含むことができるポリマーフィルムなどの他の構造など、任意の従来通りのタイプでよい。
容器はフィルム、シート又は薄膜で作成することができ、往々にして従来通りの創傷用包帯の裏打ち層に使用されるフィルム又はシートの厚さと同様の(一般的には均一な)厚さ、つまり最大100ミクロン、好ましくは最大50ミクロン、さらに好ましくは最大25ミクロンで、10ミクロンの最小厚さであり、往々にして弾力性を有する可撓性の、例えばエラストマーの、好ましくは柔らかい中空の物質である。
装置の全ての実施形態において、創傷を吸引し、灌注し及び/又は洗浄する本発明の装置、及び流体容器の全体を通した、管のタイプ及び材料はほぼその機能によって決定される。
特に慢性的時間枠で使用するのに適切であるために、材料は、流体容器からの灌注剤及び/又は装置の流路にある創傷滲出物、及び二相性システムの透析ユニットで使用する際には、装置内の循環流体に入る透析液に適切であるように、どの活性成分に対しても無害で生体適合性があり、不活性でなければならない。
灌注流体と接触する場合は、有意の量の抽出物が、装置の使用時に管から自由に拡散して出ることが可能であってはならない。
これは、紫外線照射、ガンマ線照射又は電子ビーム照射及び/又は化学物質の溶液のような消毒剤によって滅菌可能であり、いったん使用すると流体及び微生物不透過性で、可撓性でなければならない。
流体容器に適切な材料の実施例は、ポリオレフィン、ポリエチレンなどの合成ポリマー材料、例えば高密度ポリエチレン及びポリプロピレンを含む。
本発明の目的に適切な材料は、例えば酢酸ビニルを有する合成ポリマー材料の共重合体、及び合成ポリマー材料の混合物も含む。本発明の目的に適切なさらなる材料はさらに、医療用ポリ(塩化ビニル)を含む。
このようなポリマー材料にもかかわらず、流体容器は往々にして、創傷用包帯に向かう流体供給管のように相互に一体ではない構成要素と自身との間に有意の遊びがある場合に、それに抗する剛性区域を有し、例えば突出するボスなどによって剛化、補強、又は他の方法で強化することができる。
流体を創傷に通す器具及び流体洗浄手段は、この目的に適切ないずれかでよく、この目的のために任意の適切なポイントに作用することができる。
流体を創傷に通す器具及び流体洗浄手段の主な目的は、創傷にプラス又はマイナスの圧力を加えることではなく、流体(流体容器からの灌注剤及び/又は創傷滲出物)を装置の流路の長さに通すことではあるが、流体を創傷に通す器具及び流体洗浄手段は創傷にプラス又はマイナスの圧力を加えてもよい。
創傷用包帯の上流で、創傷用包帯に向かう流体再循環管内で再循環中の流体及び/又は(任意に、又は必要に応じて供給と再循環との間で流れを転換る手段を介して)創傷用包帯に向かう流体供給管内の流体に適用される場合、流体を創傷に通す器具及び流体洗浄手段は一般的に、創傷床及び任意に創傷を囲む組織にプラスの圧力(つまり大気圧より高い圧力)を加える。
流体洗浄手段は往々にして、(その目的にとって最も適切に)創傷用包帯の下流にあり、流路に最も大きな抵抗を提供する。これは特に、流体洗浄手段が例えば微小アパーチャー又は微小孔を通じる限外濾過を有する単相システムであル場合であり、したがって創傷に加えられるプラスの圧力を強化する。流体再循環管内で再循環する流体及び/又は創傷用包帯の下流であるとともに、創傷用包帯から離れた流体排出管内の流体に器具を適用する場合、この器具は通常、創傷床及び任意に創傷を囲む組織にマイナスの圧力(つまり大気圧未満の圧力又は真空)を加える。
この場合も、流体洗浄手段は往々にして、(その目的にとって最も適切に)創傷用包帯の下流にあり、流路に最も大きな抵抗を提供し、したがって創傷に加えられるマイナスの圧力を強化する。
以下のタイプのポンプを所望に応じて使用することができる。
往復ポンプとして、シャトルポンプ(流体を毎分2mlから50mlの流量で移動させる往復シャトル機構を有する)、膜板ポンプ(1つ又は2つの可撓性膜板の拍動が液体を変位させ、逆止弁が流体の流れの方向を制御する)、ピストンポンプ(ピストンが、特に創傷床にプラス及び/又はマイナスの圧力を提供するために、逆止め弁を通して流体を給送する)があり、回転ポンプとして、遠心ポンプ、可撓性インペラーポンプ(弾性インペラーが、インペラー羽根と成形されたハウジングとの間に流体を閉じ込め、これがポンプハウジングを通して流体を一掃する)、順送り空洞ポンプ(特に粘度が高く粒子が一杯の滲出物用の協働するねじ回転子及び固定子を有する)、回転翼ポンプ(回転翼付きディスクを駆動シャフトに取り付けた状態で、回転しながら拍動せずに流体を移動させる。ポンプを損傷せずに、出口を制限することができる)、蠕動ポンプ(回転体アーム上に周囲ローラーがある状態で、可撓性流体循環管に作用し、回転子の方向に管内の流体の流動流れを促す)がある。
器具のタイプ及び/又は容量は、創傷治癒プロセスの最適な性能のために、
a)創傷からの灌注物及び/又は創傷滲出物の適切又は所望の流体流量、及び
b)創傷床にプラス又はマイナスの圧力を加えることが適切又は望ましいか否か、及び創 傷床へ与えられる圧力のレベル
によってほぼ決定され、携帯性、電力消費量及び汚染物質からの分離のような要素によって決定される。
このような器具は、パルス状、連続的、可変、可逆的及び/又は自動化及び/又はプログラム可能な流体の移動を可能にする器具であり得ることが好適である。器具は特に、これらのタイプのいずれかのポンプでよい。
実際には、高度な滲出性を有する状態の創傷からでも、このような滲出物の流量は、75マイクロリットル/cm/hrのオーダーにすぎず(ここでcmは創傷の面積を指す)、流体は(存在するタンパク質分解酵素のせいで)高度な可動性を有している。創傷が治癒するにつれて、例えば12.5〜25マイクロリットル/cm/hrに匹敵する同じ創傷のレベルまで、滲出物のレベルが低下し、適合性(consistency)が変化する。
創傷治癒に有害な材料を、透析ユニットなどの二相性システム(以下参照)で除去する場合、流体も流体洗浄手段を通してシステムへと潜在的に失われる。
これは、創傷治癒に対して有害な材料に加えて、例えば透析ポリマーフィルム、シート又はこれも透水性である薄膜を通して生じることがある。
したがって、再循環する流体の平衡はさらに低下するが、前述したように定常的方法でこの望ましくない損失を最小限に抑えるように調節することができる。
したがって、創傷からの流体循環は通常、流体容器から再循環する創傷滲出物より灌注剤を多く含むことが分かる。
したがって、器具のタイプ及び/又は容量は、この観点から創傷からの滲出物ではなく灌注剤の適切な、又は望ましい流体体積流量によって確定される。
実際には、灌注剤及び/又は創傷滲出物の合計のこのような流量は、1から1000、例えば3から300、及びそれほど好ましくないが1から10ml/cm/24hrのオーダーになり、ここでcmは創傷の面積を指す。
再循環する灌注剤及び/又は創傷滲出物の量は、広範囲にわたって変動することがあるが、この方法で治療を施す場合、通常は例えば(例えば胴体の大きい創傷の場合)1から8l、(例えば腋窩及び鼠径部の創傷の場合)200から1500ml、及び四肢の創傷の場合は0.3から300mlになる。
実際には、適切な圧力は最大25%大気圧、例えば最大10%大気圧のプラス又はマイナスの圧力が創傷床にかかり、装置は閉じた再循環システムとして動作する。
これらの範囲の%が高い範囲は潜在的に病院での使用に好適であり、比較的高い%圧力及び/又は真空は、専門家の監督の下で安全に使用することができる。
%が低い範囲は潜在的に、家庭での使用により好適であり、比較的高い%圧力及び/又は真空は、専門家の監督が無い場合、又は野戦病院での使用では使用することができない。
器具は、蠕動ポンプ又は膜板ポンプ、例えば好ましくは小型の携帯用膜板又は蠕動ポンプでよい。これは、特にポンプの内面及び可動部品と(慢性的)創傷滲出物との接触を軽減するか、なくす、又は洗浄を容易にするために好ましいタイプのポンプである。
創傷及び/又は流体洗浄手段にプラスの圧力を加えるものが好適である場合がある。
加える圧力がプラスである場合に好ましいポンプは、流体洗浄手段の上流に装着した蠕動ポンプ、例えば小型の携帯用蠕動ポンプである。
ポンプが蠕動ポンプである場合には、例えば流量が0.2〜180ml/hrで重量が<0.5kであるInstech Model P720の小型蠕動ポンプでよい。これは、家庭及び野戦病院で使用するのに潜在的に有用である。
ポンプは、創傷及び/又は流体洗浄手段にマイナスの圧力を加えるものが好適である場合がある。加える圧力がマイナスである場合に好ましいポンプは、包帯又は流体洗浄手段の下流に装着された膜板ポンプ、例えば小型の携帯用膜板ポンプである。
ポンプが膜板ポンプであり、小型の携帯用膜板ポンプであることが好ましい場合には、液体を変位させる1枚又は2枚の可撓性膜板がそれぞれ、例えば拍動を生成する手段に接続されたポリマーフィルム、シート又は薄膜とすることができる。これは、都合の良い任意の形態、特に電気機械変換器、ソレノイド又は強磁性体の芯及び電流の流れる方向が変化するコイル、ロータリーカム及び従動子などで提供することができる。
包帯からの出口は、創傷治癒にとって有害な材料を創傷滲出物から除去する流体洗浄手段へ、さらに流体再循環管へと通じている。
創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明の装置には流体洗浄手段が設けられ、これは、
a)限外濾過ユニット、化学吸収及び/又は吸着ユニットのような単相システム、又は
b)透析ユニット、又は二相性抽出ユニットのような二相システム
とすることができる。
前者では、創傷及び流体容器からの循環流体が独立型システムを通過し、ここで創傷治癒にとって有害な材料が除去され、まだ創傷治癒の促進に有利な材料を含む洗浄済み流体が創傷に戻される。単相システムは任意の従来のタイプでよい。
このようなシステムの流体洗浄手段の実施例は、マクロ又はミクロ濾過ユニットを含み、これは1以上の肉眼的及び/又は顕微鏡的フィルタを備えることが適切である。
これらは、粒子、例えば細胞破片及び微生物を保持し、タンパク質及び栄養分が通過できるようにする。
あるいは、流体洗浄手段はまた、限外濾過ユニットを含み、限外濾過ユニットは例えば、、例えばスループットが高く、タンパク結合が低いポリマーフィルム、シート又は膜であり、創傷治癒にとって有害で、まだ洗浄治癒の促進に有利な物質を含む除去及び洗浄された流体である材料に対して選択的に不透過性であるような洗浄体が創傷治癒にとって有害な物質のフィルタである。
薄膜は、酢酸セルロース−硝酸塩混合物、ポリ塩化ビニリデン、及び例えば親水性ポリウレタンのような親水性ポリマー材料であることが好ましい。
それほど好ましくない材料の実施例は、これもポリエステルを含む疎水性材料を含み、この疎水性材料は例えばポリカーボネート、PTFE及びポリアミド、例えば6−6及び6−10、及び疎水性ポリウレタン、及び石英及びガラス繊維である。
これは微小アパーチャー又は微小孔を有し、その最大断面寸法はほぼ、この方法で選択的に除去されるべき種、及び透過可能であるべき種に依存する。
除去されるべき種は、微小アパーチャー又は微小孔で除去することができ、例えば通常は最大断面寸法が20から700ミクロンであり、例えば(望ましくないタンパク質用などでは)20から50nm、50から100nm、100から250nm、250から500nm及び500から700nmである。
フィルタ体は、ポリマー材料の平坦なシート又は膜を例えばパイプ、小管などのような細長い構造の形状のような回旋状の形状にしたものでよい。
システムは化学吸着ユニット、例えばゼオライトのような粒子、又は例えば機能化したポリマーの層がその表面上に、創傷及び流体容器から循環する流体がその上を通過すると、創傷治癒にとって有害な物質を除去することができる部位を有するユニットでよい。
物質は、例えばキレート化剤及び/又はイオン交換体、酵素である場合のある分解剤などによって創傷治癒にとって有害な物質を破壊又は結合することにより、除去することができる。
これらの実施例は、また、それほど特異的ではない化学吸着ユニット、例えば活性炭又はゼオライトのような物理的吸着剤がその表面上に、創傷及び流体容器から循環した流体がその上を通過すると、創傷治癒にとって有害な物質を除去することができる非特異的な部位を有するユニットを含む。
洗浄体、例えばポリマーフィルム、シート又は他の化学吸収及び/又は吸着手段などは、言うまでもなく装置の流路の任意の容量及び灌注剤の流量にとって実際的な流量で創傷治癒に有害な物質を除去することが可能でなければならない。
二相性システムでは、創傷及び流体容器から循環する流体が、間接的に(又はそれほど一般的ではないが直接的に)第二流体(透析液)相、さらに一般的には液体と接触する。
したがって、1実施形態の二相性液体抽出ユニットでは、第二流体相が(通常)、包帯からの循環流体と不混和性である液体であり、その表面上を循環流体が洗浄流体と直接接触して通過する。創傷治癒に有害な物質は透析液へと除去され、まだ創傷治癒の促進に有利な物質を含む洗浄済み流体は、再循環管を介して創傷床へと戻る。
このような流体洗浄手段の実施例は、第二流体(透析液)相が過フルオロデカリン及び同様の材料である手段を含む。
代替的に、適宜、例えばポリマーフィルム、シート又は薄膜、又は装置内の循環流体中の物質に対して透過性である中空繊維又はフィラメントのような2次元の完全体によって2つの流体(再循環流体及び透析液)がはっきりと分離される形態、で提供することができる。
この場合も、創傷治癒にとって有害な物質が透析液内に除去され、創傷治癒の促進に有利な物質をまだ含む洗浄済み流体は、再循環管を介して創傷床に戻る。
透析ユニットなどの二相システムを設けるいずれの形態でも、使用時には通常、透析液が装置内の循環流体を過ぎて並流方向、又は好ましくは逆流方向に移動する。
蠕動ポンプなどのポンプ及び/又は弁が、2つの流体の流れる方向を制御する。
しかし、洗浄流体は、それほど一般的ではないが静止している場合があり、この場合、創傷滲出物から創傷治癒にとって有害な物質を実効的な率で除去するのに十分な(動的)表面積をシステムに提供しないことがある。
創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明の装置で流体を洗浄する透析手段の典型的な透析液流量は、全身治療用の透析ユニットのような従来通りのタイプの二相システムで使用されている流量である。
完全体は、フィルム、シート又は膜でよく、往々にして全身治療用の透析ユニットのような従来通りのタイプの二相システムで使用されているものと同じ(一般的には均一の)厚さである。
フィルム、シート又は膜はほぼ平坦で、かかる圧力差に応じて剛化、補強又は他の方法で強化するために、その上又はその中に他の材料を必要とすることがある。
しかし、このことは、創傷滲出物から創傷治癒にとって有害な物質を実効的な率で除去するのに十分な機能的表面積をシステムに提供しない場合がある。
ポリマー材料のフィルム、シート又は膜がさらに回旋状形態であるシステムを提供することが有利であることは、特に創傷治癒にとって有害な物質が比較的高濃度の慢性創傷透析のために使用するのに好適である。
例えばパイプ、管、中空繊維、又は例えばその間の空間と平行なアレイがある楕円形又は円形のような丸い断面のフィラメント又は小管のように細長い構造の形態でよい。
創傷灌注剤及び/又は創傷滲出物は内側を通って再循環することができ、洗浄流体は、隣接するパイプ、管又は小管の間の空間内へ並流方向に、又は好ましくは逆流方向で、又はその逆方向に通過することができる。
この場合も、創傷治癒にとって有害な物質は、透析液へと除去され、創傷治癒の促進に有利である材料をまだ含む洗浄済み流体は、再循環管を介して創傷へと戻る。
流体洗浄手段が、例えば透析ユニット又は二相性抽出ユニットの形態などの二相システムである場合、創傷及び流体容器から循環する流体は、創傷治癒にとって有害な物質に対して選択的に透過性である有意に2次元の完全体、例えばポリマーフィルム、シート又は膜の表面全体を通過する。
創傷治癒にとって有害な物質は、完全体の他の表面全体に洗浄流体を通すことによって除去される。完全体は、創傷治癒にとって有害な前述の物質に対して選択的に透過性であるフィルム、シート又は膜でよい。
上記の実施例は、例えば過酸化物及び超酸化物などの遊離基のような酸化剤、鉄II及び鉄III、創傷床上の酸化応力に関与する全て、例えばエラスターゼ及びトロンビンなどのセリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、例えばコラゲナーゼなどの基質金属プロテアーゼ、及びカルボキシル(酸)プロテアーゼのようなプロテアーゼ、リポ多糖体のような内毒素、例えばオキソアルキル誘導体などのホモセリンラクトン誘導体のような細菌性自己誘導体情報伝達分子、トロンボスポンジン−1(TSP−1)、プラスミノーゲン活性化因子抑制因子、又はアンギオスタチン(プラスミノーゲンの破片)のような活性化因子抑制因子、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)及びインターロイキン1ベータ(IL−1β)、及びリポ多糖体及び例えばヒスタミンのような抗炎症剤を含む。
フィルム、シート又は膜の適切な材料の実施例(通常は、前述した構造のようなフィルム、シート又は膜によって形成された適合性の中空体の形態)は、天然及び合成ポリマー材料を含む。
膜は、例えば再生セルロース、セルロースモノ−、ジ−又はトリ−エステル、例えばセルロースモノ−、ジ−、又はトリ−アセテート、ベンジルセルロース及びヘモファン、及びその混合物のようなセルロース誘導体など、1以上の親水性ポリマー材料でよい。
他の材料の実施例は、芳香族ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテル−サルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン及びポリエーテルエーテル−ケトン、及びそのスルホン化誘導体、及びその混合物のような疎水性材料を含む。
他の材料の実施例は、例えば6−6及び6−10などのポリカーボネート及びポリアミドのようなポリエステル、例えばポリ(メタルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル及びその共重合体、例えばアクリロニトリル−ナトリウム金属スルホン酸塩共重合体を含むポリアクリレート、及びポリ(塩化ビニリデン)のような疎水性材料を含む。
本発明の膜の適切な材料は、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、その共重合体、例えば酢酸ビニル及びポリビニルアルコールを有し、及びその混合物のような熱可塑性ポリオレフィンを含む。
透析膜は、創傷から除去するために目標となっている創傷治癒に有害な種の選択的灌流を可能にするように選択される分画分子量(MWCO)を有していなければならない。例えば、セリンプロテアーゼエラステーゼ(分子量は25900ダルトン)の灌流は、MWCO>25900ダルトンの膜を必要とする。MWCOの閾値は、各用途に適合するために1ダルトンと3000000ダルトンとの間で変動してよい。
MWCOは、これより大きい競合種による干渉を排除するために、可能な限りこの重量に近くすることが好ましい。
例えば、MWCO>25900ダルトンのこのような膜では、創傷内で自然に生じるアルファ−1−抗トリプシン(AAT)(分子量は54000ダルトン)というエラスターゼに対する有意な量の拮抗因子が、創傷流体から出て自由に透析液へと拡散することができない。
慢性創傷の治癒の促進に有利な抑制因子は、創傷床に接触したままで、創傷床に有利に作用することができ、創傷治癒にとって有害なエラスターゼは除去される。
本発明の装置のこのような使用は、例えば足の糖尿病潰瘍、特に褥瘡性圧迫潰瘍のような慢性創傷の創傷治癒プロセスに好ましい。
以降で述べるように、創傷滲出物からのこのプロテアーゼの除去を強化するために、例えば分解酵素のような拮抗因子、又は膜の透析液側にあるエラスターゼの隔絶剤を使用することができる。
創傷治癒にとって有害な幾つかの異なる物質を除去することが望ましい場合は、それぞれが異なる物質を除去するモジュールの直列システムを提供することが有利である。これによって、両立しないの洗浄材料を同じ流体及び/又は創傷滲出物に使用することができる。
このようなシステムはいずれも、最小限の監督下で創傷灌注剤及び/又は創傷滲出物を洗浄することができる従来通りの自動化したプログラム可能システムであることが好ましい。
以上でさらに詳細に述べたように、流体は洗浄流体から、選択的に透過性の完全体を通過する。
これは、二相性ユニットのような二相システムの典型的な透過性ポリマーフィルム、シート又は膜でよい。
また、溶質又は分散相の種は、透析液から透析ポリマーフィルム、シート又は膜を通して灌注剤及び/又は創傷滲出物内へと進む。
この特性は、創傷治癒に有利な物質を透析液からの灌注剤及び/又は滲出物に灌流させるために使用することができる。
それほど従来通りではないこのタイプの注入供給では、通常、広範囲の種が透析液からの滲出物及び/又は灌注流体内に進む。
これは、重炭酸のようなイオン種、創傷床への酸化応力を緩和するアスコルビン酸(ビタミンC)及びビタミンE、及びその安定した誘導体、及びその混合物のようなビタミン類、リン酸二水素カリウム/リン酸水素二ナトリウムのようなpH緩衝剤、創傷の疼痛又は炎症、又は包帯に関連する疼痛を軽減する塩酸リドカイン/リグノカイン及びキシロカイン(アドレナリンリドカイン)及び/又は抗炎症薬のような局所鎮痛薬/麻酔薬、アミノ酸、糖類、低分子量組織成形ブロック及び微量元素、及び他の細胞培養媒体種のような創傷細胞の増殖を補助する栄養分、及び空気、窒素、酸素及び/又は窒素酸化物のような気体、を含む。
本発明の装置で流体を洗浄するために、限外濾過ユニットのような単相システムと透析ユニットのような二相システムとは両方とも、創傷用包帯からの灌注剤及び/又は創傷滲出物が流体再循環管へと進むのに上及び/又は中を通る不溶解性及び/又は固定化した基質に結合された、捕獲性(非動揺性、不溶解性及び/又は固定化)種を有する。これらの例は、創傷床への酸化応力を緩和する3−ヒドロキシチラミン(ドーパミン)、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE及びグルタチオン、及びその安定した誘導体、及びその混合物のような抗酸化薬及び遊離基捕集剤、遷移金属イオンキレート剤、鉄IIIキレート剤(Fe IIIは創傷床の酸化応力に関与する)、例えばデスフェリオキサミン(DFO)、3−ヒドロキシチラミン(ドーパミン)のような金属イオンキレート剤及び/又はイオン交換体、鉄III還元剤、TIMP及びアルファ1−抗トリプシン(ATT)のようなプロテアーゼ抑制剤、4−(2−アミノエチル)−ベンゼンフッ化スルホニル(AEBSF、PefaBloc)及びNα−p−トシル−L−リシンクロロメチルケトン(TLCK)及びε−アミノカプロイル−p−クロロベンジルアミドのようなセリンプロテアーゼ抑制剤、システインプロテアーゼ抑制剤、基質金属プロテアーゼ抑制剤、及びカルボキシル(酸)プロテアーゼ抑制剤、創傷治癒にとって有害な酸化還元感受性遺伝子が創傷滲出物へ圧出することを開始させる物質を除去することによって、創傷治癒の促進に潜在的に又は実際に有利である犠牲的酸化還元材料、酵素である場合のある自己誘導体情報伝達分子減成剤、及び例えばペプチド様作用薬など、リポ多糖体を結合又は破壊する抗炎症材料である。
創傷治癒にとって有害な滲出物の他の生理活性成分は、この方法で除去することができる。
これらは、適切なキレート剤及び/又はイオン交換体、減成剤で除去することができ、これは酵素、又は他の種でよい。
以下のタイプの機能付与された基質は、その表面上に、創傷及び流体容器から循環する流体がその上を通過すると、創傷治癒にとって有害な材料を除去することができる部位を有する。
例えば次のようなシリカ支持の試薬などの異質樹脂が挙げられる。
金属捕集剤
3−(ジエチレントリアミノ)プロピル機能付与シリカゲル
2−(4−(エチレンジアミノ)ベンゼン)エチル機能付与シリカゲル
3−(メルカプト)プロピル機能付与シリカゲル
3−(1−チオウレイド)プロピル機能付与シリカゲル
トリアミンテトラアセテート機能付与シリカゲル
又は求電子性捕集剤、
4−カルボキシルブチル機能付与シリカゲル
4−塩化エチルベンゼンスルホニル機能付与シリカゲル
塩化プロピニル機能付与シリカゲル
3−(イソシアノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(チオシアノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(2−無水コハク酸)プロピル機能付与シリカゲル
3−(マレイミド)プロピル機能付与シリカゲル
又は求核性捕集剤
3−アミノプロピル機能付与シリカゲル
3−(エチレンジアミノ)機能付与シリカゲル
2−(4−(エチレンジアミノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(ジエチレントリアミノ)プロピル機能付与シリカゲル
4−エチルベンゼンスルホンアミド機能付与シリカゲル
2−(4−トルエンスルホニルヒドラジノ)エチル機能付与シリカゲル
3−(メルカプト)プロピル機能付与シリカゲル
ジメチルシロキシ機能付与シリカゲル
又は塩基又は酸捕集剤、
3−(ジメチルアミノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド−[1,2−α]ピリミジノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(1−イミダゾニ−1−イル)プロピル機能付与シリカゲル
3−(1−モルホリノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(1−ピペラジノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(1−ピペリジノ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(4,4‘−トリメチルジピペリジノ)プロピル機能付与シリカゲル
2−(2−ピリジル)エチル機能付与シリカゲル
3−(トリメチルアンモニア)プロピル機能付与シリカゲル
又は試薬
3−(1−シクロヘキシルカルボジイミド)プロピル機能付与シリカゲル
TEMPO−機能付与シリカゲル
2−(ジフェニルホスフィノ)エチル機能付与シリカゲル
2−(3,4−シクロヘキシジオール)プロピル機能付与シリカゲル
3−(グリシドキシ)プロピル機能付与シリカゲル
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル機能付与シリカゲル
1−(アリル)メチル機能付与シリカゲル
4−ブロモプロピル機能付与シリカゲル
4−ブロモフェニル機能付与シリカ
3−クロロプロピル機能付与シリカゲル
4−塩化ベンジル機能付与シリカゲル
2−(カルボメトキシ)プロピル機能付与シリカゲル
3−(4−ニトロベンズアミド)プロピル機能付与シリカゲル
3−(ウレイド)プロピル機能付与シリカゲル
又は上記の任意の組合せ。
その上及び/又はそれを通って創傷包帯からの灌注剤及び/又は創傷滲出物が進む不溶解性及び固定化した基質に結合された、以下のような捕獲性(非動揺性、不溶解性及び/又は固定化)種を使用することについて、流体洗浄手段に好適なものとして以上で説明してきた。
しかし、これらは追加的に、適宜、創傷治癒にとって有害な物質を創傷から除去するために、灌注剤及び/又は創傷滲出物と接触する装置の任意の部品内で、しかし往々にして包帯内で使用することができる。
リブ又は隆線がある創傷包帯の裏打ち層を使用して、より大きい区域全体でさらに長い滞在時間にわたって静注するのを補助し、したがって創傷用包帯内の灌注剤の洗浄を改善することができる。
流体洗浄手段は追加的に、適宜、1以上の肉眼的及び/又は顕微鏡的フィルタを備えてよい。
これらは、例えば細胞の破片及び微生物などの粒子を保持し、タンパク質及び栄養分は通過できるようにするものである。
あるいは、透析ユニットのような、それほど従来通りではないタイプの二相システム(上記参照)を、流体洗浄手段として使用することができる。このタイプでは、透析ポリマーフィルム、シート又は膜は、創傷治癒にとって有害な物質に対して、選択的に透過性を有する完全体ではない。これは例えば、セリンプロテアーゼのようなプロテアーゼ、例えばエラステーゼ及びトロンビン、システインプロテアーゼ、基質金属プロテアーゼ、例えばコラゲナーゼ、及びカルボキシル(酸)プロテアーゼ、リポ多糖体のような内毒素、トロンボスポンジン−1(TSP−1)、プラスミノーゲン活性化因子抑制因子、又はアンギオスタチン(プラスミノーゲンの破片)のような活性化因子抑制因子、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)及びインターロイキン1ベータ(IL−1β)のような炎症誘発性シトキン、例えば過酸化物及び超酸化物などの遊離基のような酸化体、及び例えば鉄II及び鉄IIIなどの金属イオンであり、これらの全てが創傷床にかかる酸化応力に関与する。
しかし、透析ポリマーフィルム、シート又は膜は、分子が比較的大きい、又は小さいが、創傷治癒に遊離に関与する創傷からの滲出物及び/又は灌注流体が、透析ポリマーフィルム、シート又は膜に入り、通過することを許容する。
透析液中、又は好ましくは少なくとも1つの表面が透析液と接触する1以上の固体構造体内、流体洗浄手段内には、以下によって創傷滲出物から創傷治癒にとって有害な物質を除去することができる1以上の材料がある。つまり、セリンプロテアーゼ抑制剤、4−(2−アミノエチル)−ベンゼンフッ化スルホニル(AEBSF、PefaBloc)及びNα−p−トシル−L−リシンクロロメチルケトン(TLCK)及びε−アミノカプロイル−p−クロロベンジルアミドのようなプロテアーゼ抑制剤、システインプロテアーゼ抑制剤、基質金属プロテアーゼ抑制剤、及びカルボキシル(酸)プロテアーゼ抑制剤など、例えば酵素又はその他のような種に対する拮抗薬、例えばペプチド様作用薬など、リポ多糖体を結合又は破壊する抗炎症材料のような結合剤及び/又は減成剤、創傷床にかかる酸化応力を緩和する3−ヒドロキシチラミン(ドーパミン)、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE及びグルタチオン、及びその安定した誘導体、及びその混合物のような抗酸化剤、デスフェリオキサミン(DFO)、3−ヒドロキシチラミン(ドーパミン)のようなキレート剤及び/又はイオン交換体である。
これらはさらに、ペプチド(例えばα−アミノ−γ−ブチロラクトン及びL−ホモカルノシンのような細菌性サイトカインなどのサイトカイン)、及び鉄III還元剤及び/又はこのタイプの再生可能な材料、グルタチオン酸化還元システムのような、創傷治癒の促進に潜在的又は実際に有利である犠牲的酸化還元材料、及び他の生体活性成分を含む。
このそれほど従来通りではないタイプの二相システム透析ユニットの使用時には、広範囲の種が通常、滲出物から透析液内に進む。
一部の(主にイオン)種が、透析液から灌注剤及び/又は創傷滲出物へと、創傷治癒にとって有害な物質に対してそれほど選択的に透過性をゆうするものではない透析ポリマーフィルム、シート又は膜を通して進む。
創傷からの滲出物及び/又は灌注流体の成分は、透析ポリマーフィルム、シート又は膜を通って自由に拡散する。(好ましくは)透析液のいずれもが、例えば収集袋のような廃棄物へと除去されない場合には、定常状態の濃度平衡が最終的に、透析液と灌注剤及び/又は創傷滲出物との間に設定され、創傷用包帯から「補給(topped up)」される。
循環する創傷流体は、創傷治癒の促進に有利な物質のこの平衡をより迅速に達成するのに役立つ。
これは、潜在的に最も有益になり得る部位、つまり創傷床にこれを戻すこともする。
創傷治癒にとって有害な目標物質も、創傷治癒にとって有害な物質に対してはそれほど選択的に透過性を有するわけではないでない透析ポリマーフィルム、シート又は膜を通して、滲出物から透析液へと進む。
創傷からの滲出物及び/又は灌注流体の他の成分とは異なり、創傷治癒にとって有害な目標物質は透析液に、又は好ましくは透析液の少なくとも1つの表面で1以上の固体の構造的完全体に接触し、適切な拮抗剤、結合剤及び/又は分解剤、キレート剤及び/又はイオン交換体及び酸化還元剤などによって除去される。創傷治癒の促進に有利である幾つかの物質をまだ含む洗浄流体は、再循環管に戻る。
創傷からの滲出物及び/又は灌注流体の他の成分とは異なり、目標物質は透析液から終始除去される。これらの種のうち透析液から灌注剤及び/又は創傷滲出物内へ進むものは非常に少なく、種が創傷包帯から終始「補給」されても、定常状態の濃度平衡は設定されない。
循環する創傷流体は、創傷滲出物からの創傷治癒にとって有害な物質を再循環から除去しながら、創傷治癒の促進に遊離な物質を創傷と接触した状態で保持するのに役立つと考えられる。
この形態の二相システムの特定の利点は、創傷治癒にとって有害な物質を創傷滲出物から除去することができる物質が(細胞)毒又は生体不適合性であるか、創傷治癒の促進に有利などの成分に対しても不活性である場合、システムによって有意の量の拮抗剤が透析液から灌注流体へと自由に拡散することができないということである。しかし、活性物質は、流体に有利に作用することができる。
フィルム、シート又は膜は、隔離(sequestration)又は破壊のために目標とした種を灌流できるように選択された(従来通りに形成された)分画分子量(MWCO)の透析膜であることが好ましい。
例えば、セリンプロテアーゼエラスターゼ(分子量25900ダルトン)の隔離には、MWCO>25900ダルトンの膜が必要となる。
MWCO閾値は、各用途に適合するように1ダルトンと3000000ダルトンの間で変更することができる。MWCOは、これより大きい競合種による干渉を排除するために、可能な限りこの重量に近くすることが好ましい。
限外濾過ユニットのような単相システム及び透析ユニットのような二相システムは両方とも、本発明の装置から比較的容易に分離可能であるモジュール式形態でよい。システムは、1以上のこのようなモジュールを備えることが適切である。
それぞれ、
a)創傷用包帯から移動する灌注剤及び/又は創傷滲出物、及び
b)創傷治癒の促進に有利な物質をまだ含み、再循環管へと戻る洗浄済み流体、及び
c)(透析ユニットのような二相システムの形態で手段が提供されている場合)手段に入 り、出る洗浄流体
が通る導管は、灌注剤及び/又は滲出物及び洗浄済み流体、及び洗浄流体が継続的に通過するのを防止するために、モジュールの切断及び停止時に、
i)流れをオフに切り換え、
ii)このように露出した本発明の装置の残りの部分にある導管及び協働管の端部に、即 座に流体密なシール又は閉塞部材を提供する、
ための手段を有することが好ましい。
創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明の装置には、調整器、弁又は創傷から流体をブリードするための他の制御器具のように、排出物及び/又は再循環管からブリードする手段を設ける。
流体を創傷に通す器具、及び流体洗浄手段は、灌注剤を創傷用包帯へと移動させ、創傷床に望ましいプラス又はマイナスの圧力を加えるために使用される。
再循環管内の流体の望ましい平衡は通常、適宜、
a)排出物及び/又は再循環管のブリード手段、
b)供給と再循環の間で流れを切り換える手段及び/又は
c)流体を創傷床上へと移動させ、流体洗浄手段に通す手段
によって調整される。
したがって、例えば
a)創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置が、限外濾過ユニットのような単相ユニッ トであり、
b)創傷が高度に滲出性を有する状態でなく、
c)流体が流体容器から創傷に入ることが適切ではない又は望ましくない
場合は、再循環中の流体の平衡に変化がない、又は変化が無視できるほどである。
例えば創傷床に望ましいプラス又はマイナスの圧力がかかるように、全体に呼び水されたら、装置は閉じた再循環システムとして動作してよい。
供給管と再循環管との間で流れを転換る手段は、流体供給管を介して創傷から流体容器を閉じるように設定され、排出物及び/又は再循環管のブリード手段も閉じられる。
a)創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置が、限外濾過ユニットのような単相システ ムである、
b)創傷が高度に滲出性を有する状態である、及び/又は
c)流体が流体容器から創傷に入ることが適切である、又は望ましい
場合には、再循環中の流体の平衡に積極的な変化がある。
例えば創傷床に望ましいプラス又はマイナスの圧力がかかるように、全体に呼び水されたら、装置は、創傷床への圧力が場合によっては望ましくないほど増大しないと、閉じた再循環システムとして動作することができない。
排出物及び/又は再循環管のブリード手段は、創傷床にかかるプラスの圧力を緩和するように、ある程度開放されなければならない。排出物は、例えば収集袋のような廃棄物へと除去することができる。
この方法で治療を施すと、創傷治癒の促進に有利な物質が、潜在的に最も有益であり得る部位、つまり創傷床へと失われることがある。
しかし、この望ましくない喪失を最小限に抑えるために、再循環中の流体の平衡を日常的に調節することができる。
透析ユニットの形態で流体を洗浄する二相システムの手段で、装置内で再循環する流体の平衡を形成する要素については、以上で詳細に説明してきた。
ここでは、装置の流路の流れを通して確立された定常状態の再循環の後、どこかのポイントで、透析液からの移動によって全体的な流体レベルが望ましくない程度まで増加した場合に、いずれかのブリード弁を開放する必要があることがあると述べるだけで十分である。
a)排出物及び/又は再循環管のブリード手段、
b)供給と再循環の間で流れを切り換える手段及び/又は
c)流体を移動させる手段
によって、再循環管内の流体の望ましい平衡を維持するための他の組合せ、及び必要な装置は、当業者には明白である。
排出物及び/又は再循環管のブリード手段からの出口は、収集してモニターし、創傷及び/又は滲出物の状態を診断するために使用することができる。
廃棄物容器は、排出された灌注流体を含むことができる任意の従来通りのタイプでよく、例えば管、袋(通常、ストーマ袋として使用される袋など)、チャンバー、パウチ、又は他の構造で、例えばポリマーフィルム製でよい。装置の全ての実施形態において、廃棄物容器のタイプ及び材料は、その機能によってほぼ確定される。使用に好適であるために、材料は一度使用したら流体不透過性になり、可撓性であればよい。
流体容器の適切な材料の実施例は、ポリオレフィン、ポリ(塩化ビニリデン)のような合成ポリマー材料を含む。
本発明の目的に好適な材料は、ポリエチレン、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、その共重合体、例えば酢酸ビニルを含み、さらにそれらの混合物を含む。
本発明の第二の実施態様では、順応性がある創傷用包帯が提供され、これは、創傷上に比較的流体密なシール又はクロージャーを形成することができる創傷に面した面がある裏打ち層を備え、創傷に面する面を通る、及び/又は創傷に面する面の下を通る流体供給管に接続する少なくとも1本の入口パイプ、及び創傷に面する面を通る、及び/又は創傷に面する面の下を通る流体排出管に接続する少なくとも1本の出口パイプを有し、入口パイプ及び出口パイプ又はが創傷に面する面を通る、及び/又は創傷に面する面の下を通るポイントが、創傷上に比較的流体密なシール又は閉塞部材を形成し、さらに、創傷床及び任意に創傷を囲む組織を圧力を加える手段、を有することを特徴とする。
包帯は、細菌を通さないパウチで使用するように提供することが有利である。このような創傷用包帯の適切な形態の実施例については、上記で例示により説明している。
c)知られている吸引及び/又は灌注治療の欠点の少なくとも幾つかを除去し、
d)i)創傷治癒の促進に有利な物質は創傷床に接触した状態で保持しながら、創傷治癒 にとって有害な物質を創傷滲出物から除去することができ、及び/又は
ii)創傷治癒の促進に有利な物質の有効量を含む流体が、創傷床と接触する創傷内 へ、及び/又はそれを通して進むことができるようにする
治療のシステムを提供することが本発明の目的である。
したがって、本発明の第三の実施態様では、創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する本発明の装置を使用して、創傷治癒を促進する創傷治療方法を提供する。
次に、本発明を、添付図面を参照して例示によってのみ説明する。
図1を参照すると、創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置(1)は、順応性のある創傷用包帯(2)を備え、この創傷用包帯(2)は、創傷(5)上に比較的流体密なシール又は閉塞部材(4)を形成することができる裏打ち層(3)と、(8)で裏打ち層(3)の創傷に面する面を通る流体供給管(7)に接続する1本の入口パイプ(6)と、(11)で創傷に面する面を通る流体排出管(10)に接続する1本の出口パイプ(9)と、を有し、入口パイプ及び出口パイプが創傷に面する面を通る、及び/又は創傷に面する面の下を通るポイント(8)、(11)が、創傷上で比較的流体密なシール又はクロージャーを形成し、さらに、流体で膨張可能な充填材(111)の形態であり、膨張入口パイプ(150)を通して供給される空気で膨張するような構成であり、中央に装着され、充填材(111)から空気を放出することができるブリード弁(116)付きの小型の携帯用膜板ポンプ(151)から充填材(111)の上の裏打ち層(3)を通過する、創傷を圧力を加える手段(明快さを期して省略)を有し、入口パイプは、供給と再循環との間で流れを切り換える手段、ここではT字弁(14)を介して、流体供給管(7)によって流体容器(12)に、及び管のブリード手段、ここでは収集袋(図示せず)などの廃棄物へのブリードT字弁(16)に接続され、出口パイプ(9)は、流体排出管(10)に接続され、この流体排出管(10)は、流体再循環管(13)とT字弁(14)及び(16)とを介して入口パイプ(6)に接続される限外濾過ユニットの形態の流体洗浄手段(17)と、創傷及び流体洗浄手段(17)に流体を通す手段と、に接続され、この流体を通す手段はここでは蠕動ポンプ(18)であり、例えば小型の携帯用蠕動ポンプであることが好ましく、創傷に低いマイナスの圧力を加えるために回転子(図示せず)上の周囲ローラーで流体循環管(13)に作用する。
限外濾過ユニット(17)は単相システムである。
ここでは、創傷及び流体容器からの循環流体は独立型システムを通過し、ここで創傷治癒にとって有害な物質が除去され、創傷治癒の促進に有利な物質をまだ含む洗浄済み材料は、再循環管を介して創傷床へと戻る。
(この装置の変型では、2本の入口パイプ(6)があり、これらはそれぞれ流体供給管(7)及び流体再循環管(13)に接続され、これら流体供給管(7)及び流体再循環管(13)はそれぞれ、流体を創傷から流体容器(12)に入れる第一弁(19)及び流体を再循環管から創傷に入れる第二弁(20)を有する。
通常、装置の使用時に、第一弁(19)が開放している場合、第二弁(20)は閉鎖し、その逆もある。)
装置の使用時に、充填材(111)から空気を放出することができる膨張システムのブリード弁(116)が開放している場合には、この弁は次に閉じられる。ポンプ(151)を始動して、膨張入口パイプ(150)を通る空気で充填材(111)を膨張させ、創傷床に望ましい圧力をかける。
ポンプ(150)の運転は、望ましい圧力に到達するまで継続し、その間、弁(16)が収集袋(図示せず)へと開放し、T字弁(14)が切り換えられて、流体が流体容器から流体供給管(7)及び入口パイプ(6)を通って創傷用包帯に入る。
(それぞれ流体供給管(7)及び流体再循環管(13)に接続された2本の入口パイプ(6)を有するこの装置の変型では、流体を創傷から流体容器(12)に入れる第一弁(19)が開放され、第二弁(20)が閉じ、その逆にもなる。)
ポンプ(18)を始動して、回転子(図示せず)上の周囲ローラーで流体再循環管(13)を鋏み、創傷に低いプラスの圧力を加える。これは、装置の流路の全長にわたって装置に呼び水するまで運転することができ、余分な流体は廃棄物へとブリードT字弁(16)を介して収集袋(図示せず)内に除去される。
次に、T字弁(14)が供給と再循環から切り換えるように回転され、つまり流体容器(12)に対して創傷を閉じるが、流体が流体再循環管(13)から創傷に入れるように閉じるように設定され、ブリードT字弁(16)が同時に閉じられる。
(それぞれ流体供給管(7)及び流体再循環管(13)に接続される2本の入口パイプ(6)があるこの装置の変型では、第一弁(19)を閉鎖し、再循環システムは、第二弁(20)を開放することによって設定され、流体が再循環管(13)から創傷に入ることができる。
創傷及び流体容器(12)からの循環流体は、限外濾過ユニット(17)を通過する。 創傷治癒にとって有害な物質が除去され、創傷治癒の促進に有利な物質をまだ含む洗浄済み流体は、再循環管(13)を介して創傷床へと戻る。
流体の再循環は、所望する限り継続してよい。
定常状態の再循環が達成された後、任意の時間に、創傷床及び/又はその上の流体にかかる圧力を好ましくは周期的に、ランダム又は規則的に変動することができる。これは、充填材(111)から空気を放出して、充填材(111)を創傷床への第二の望ましい圧力まで収縮させるようにポンプ(151)を停止し、閉じた膨張システムブリード弁(116)を開放することによって実行することができる。
膨張−収縮サイクルは、所望する限り継続してよい。
装置(1)を停止するには、T字弁(14)を回転することによって供給と再循環との間の切り替えを逆転させ、流体が流体容器から流体供給管(7)及び入口パイプ(6)を通して創傷用包帯へと入ることができるようにする。
(それぞれ流体供給管(7)及び流体再循環管(13)に接続された2本の入口パイプ(6)を有するこの装置の変形では、流体が流体容器(12)から創傷に入れるようにする第一弁(19)を開放して、第二弁(20)を停止する、及びその逆にする。)新鮮な流体が再循環システムを洗い流すように、ブリード弁(16)を同時に開放する。
装置と流体再循環が停止されたとき、ポンプ(18)の運転は装置が洗い流されるまで継続することができる。
例えば、創傷が非常に滲出性を有している状態である場合は、再循環する流体の平衡を積極的に変化させる。T字弁(16)を開放し、再循環管(13)から流体をブリードすることによって、流体を再循環からブリードする必要がある場合がある。
図2を参照すると、装置(21)は図1の変形であり、同じ番号が付けられた同一の構成要素を有するが、流体洗浄手段は二相システムであり、この場合では透析ユニット(23)である。
装置(21)には、創傷及び流体容器からの循環流体が通過し、第二システムとの選択的に透過性の接触によって有害な物質が除去され、洗浄流体が通過する、1つのシステムがある。
したがって、透析ユニット(23)は、創傷治癒にとって有害な物質に対して選択的に透過性である内部ポリマーフィルム、シート又は膜(24)を有し、
a)ポリマーフィルム、シート又は膜の一方の表面に亘って洗浄流体が通過する第一のチ ャンバー(25)と、
b)創傷及び流体容器(12)からの循環流体が通過し、有害な物質が除去される第二の チャンバー(26)と、
に分割される。
したがって、透析ユニット(23)は、その回転子(図示せず)上の周囲ローラーで透析液供給管(29)に作用する例えば小型の携帯用蠕動ポンプなどの蠕動ポンプ(38)へと進む透析液供給管(29)に接続する透析液入口パイプ(28)を有する。
これは、透析液容器(図示せず)から弁(34)を介して第一のチャンバー(25)内のポリマーフィルム、シート又は膜(24)の表面に亘って洗浄流体を供給する。
また、透析ユニット(23)は、例えば収集袋(図示せず)に入る第二ブリードT字弁(36)を介して廃棄物へと進む透析液出口管(31)に接続する透析液出口パイプ(30)を有する。
この装置の動作は、透析ユニット(23)を除いて図1と同様である。
灌注システムに呼び水され、装置の流路の長さを通して定常状態の再循環が達成された後の何らかのポイントで、弁(34)及び第二ブリード弁(36)を開放する。
ポンプ(38)を始動して、回転子(図示せず)上の周囲ローラーで流体再循環管(29)を鋏み、洗浄流体を透析液容器(図示せず)から第一のチャンバーへと給送し、収集袋(図示せず)に入るブリード弁(36)を介して廃棄物へと出す。
定常状態の再循環が達成された後の任意の時に、創傷床及び/又はその上の流体にかかる圧力を好ましくは周期的に、ランダム又は規則的に変動することができる。これは、充填材(111)から空気を放出して、充填材(111)を創傷床への第二の望ましい圧力まで収縮させるように、ポンプ(151)を停止し、閉じた膨張システムブリード弁(116)を開放することによって実行することができる。
膨張−収縮サイクルは、所望する限り継続してよい。
透析ユニット(23)はモジュール(又は洗浄カートリッジ)であり、その基質は、洗浄済み流体中に有害な因子が存在すること、及び、洗浄カートリッジが消耗して、更新すべきことを示すために変色する。
図2に示す装置の変形では、透析ユニットは第一のチャンバー(25)を有するが、その中で洗浄流体は静止している。
創傷に流体を通す器具及び図2の流体洗浄手段(23)、蠕動ポンプ(18)は、任意に流体再循環管(13)ばかりでなく流体供給管(7)にも作用することができる。
図3から図7を参照すると、各包帯(41)は、25ミクロンという均一の厚さで、創傷上に比較的流体密なシール又はクロージャーを形成することができる創傷に面する面(43)をもつ、微生物不透過性フィルムの裏打ち層(42)によって形成された順応性を有する物体の形態である。
裏打ち層(42)は、創傷に使用すると、創傷の周囲の皮膚上に延在する。裏打ち層(42)は、重なり部(44)上の裏打ち層(43)の近位面上に接着フィルム(45)を担持し、創傷用包帯の創傷に面する面(43)の周囲に流体密なシールの状態で位置するように創傷用包帯を十分に保持するように、これを皮膚に取り付ける。
創傷に面する面(43)を通る、及び/又はその下を通る流体供給管(図示せず)に接続する1本の入口パイプ(46)、及び創傷に面する面(43)を通る、及び/又はその下を通る流体排出管(図示せず)に接続する1本の出口パイプ(47)がある。
図3a及び図3bを参照すると、比較的浅い創傷に対して、より好適な形態が図示されている。これは、円形の裏打ち層(42)、及びアパーチャー(62)を有する円形で上方向に皿形の第一の膜(61)を備え、この第一の膜は、ヒートシールによって裏打ち層(42)に永久的に取り付けられて、円形パウチ(63)を形成している。
パウチ(63)は、穴(64)を通して入口パイプ(46)に連通し、よって包帯の使用時に循環流体を創傷に直接送出する入口パイプマニホルドを効果的に形成する。
開口(66)を有する環状の第二の膜(65)が、ヒートシールによって裏打ち層(42)に永久的に取り付けられ、層(42)とともに環状のチャンバー(67)を形成する。
チャンバー(67)はオリフィス(68)を通して出口パイプ(47)に連通し、よって包帯の使用時に創傷から流体を直接収集する出口パイプマニホルドを効果的に形成する。
図4a及び図4bを参照すると、比較的深い創傷に対して、より好適な形態の図3a及び図3bの包帯の変形が図示されている。
これは、円形の裏打ち層(42)及び充填材(69)を備え、充填材(69)は倒立した円錐台形状の中実体の形態をしており、ここでは熱可塑性樹脂、又は好ましくは架橋プラスチック発泡体で形成される弾性エラストマー発泡体である。
充填材(69)は、接着フィルム(図示せず)又はヒートシールで裏打ち層(42)に永久的に取り付けられる。
円形で上方向に皿形のシート(70)が裏打ち層(42)及び中実体(69)の下にあり、中実体(69)に従った形状とされているが、このシート70は別個の構造体であって、支持層(42)及び中実体(69)に永久的には取り付けられていない。
アパーチャー (72) を有する円形状で上方向に皿形の膜(71)が、ヒートシールによってシート(70)に永久的に取り付けられ、シート(70)とともに円形パウチ(73)を形成する。
パウチ(73)は穴(74)を通して入口パイプ(46)に連通し、よって包帯の使用時に循環流体を創傷に直接送出する入口パイプマニホルドを効果的に形成する。
開口(76)を有する環状の第二の膜(75)が、ヒートシールによってシート(70)に永久的に取り付けられ、シート(70)とともに環状のチャンバー(77)を形成する。
チャンバー(77)はオリフィス(78)を通して出口パイプ(77)に連通し、よって包帯の使用時に流体を創傷から直接収集する出口パイプマニホルドを効果的に形成する。
代替的に、適宜、包帯は、円形で上方向に皿形のシート(70)が裏打ち層として機能し、中実充填材(69)が裏打ち層としてのシート(70)の下ではなく、その上にある形態で提供することができる。充填材(69)は、裏打ち層(42)ではなく接着フィルム又はテープで所定の位置に保持される。
図5a及び図5bを参照すると、比較的深い創傷に対して、より好適な形態の包帯が図示されている。
これは円形の裏打ち層(42)及び充填材(79)を備え、充填材(79)は倒立した概ね半球形体の形態であり、例えばこれを強制的に創傷の形状にするゲルなどの流体で充填された弾性のエラストマー発泡体又は中空物質であって、裏打ち層には永久的には取り付けられない。
入口パイプ(46)及び出口パイプ(47)は、裏打ち層(42)の周囲に装着される。
円形で上方向に皿形のシート(80)は、裏打ち層(42)及び充填材(79)の下にあって、充填材(79)の形に従っているが、別個の構造体であり、裏打ち層(42)及び充填材(79)に永久的には取り付けられない。
円形で上方向に皿形の二層膜(81)は、その層状構成要素間に閉じた経路(82)を有し、膜(81)によって形成された皿の外面(84)上にその長さに沿うパーフォレーション(perforation)(83)と、経路(82)がそれを通じて入口パイプ(46)に連通する、螺旋の外端にある開口と、を有し、よって包帯の使用時に、循環流体を創傷に直接送出する入口パイプマニホルドを効果的に形成する。
また、膜(81)は、経路(82)のターン(turn)の長さの間でその間に沿ってアパーチャー(86)を有する。
膜(81)によって形成された皿の内面(87)は、その最も内側のポイント(88)において接着フィルム(図示せず)で、又はヒートシールによってシート(80)に永久的に取り付けられる。これは、組み合わされた閉じた螺旋状導管(89)を形成する。
導管(89)は、螺旋の最外端で開口(90)を通して出口パイプ(47)に連通し、よってアパーチャー(86)を介して流体を創傷から直接収集する効果的な出口マニホルドである。
図6及び図7を参照すると、包帯のこれらの形態には、円形状の裏打ち層(42)の下に創傷充填材(348)が設けられている。
創傷充填材(348)はそれぞれ、全体的に下方向に凸のドーム形、又は偏球面状で順応性を有する中空体を備え、強制的に創傷充填材(348)を創傷の形状にする流体、ここでは空気又は窒素で充填された膜(349)によって形成される。
膨張入口パイプ(350)、入口パイプ(46)及び出口パイプ(47)が、中空体(348)の上で裏打ち層(42)のボス(351)の中心に装着される。膨張入口パイプ(350)は、中空体(348)の内部と連通して、物体(348)を膨張できるようにする。
入口パイプ(46)は、パイプ(352)内で中空体(348)を通って効果的に延在する。出口パイプ(47)は、裏打ち層(42)のすぐ下で半径方向に延在する。
図6では、パイプ(352)が入口マニホルド(353)と連通し、アパーチャー(362)を有する膜(361)によって形成され、ヒートシールによって充填材(348)に永久的に取り付けられる。これは、例えば弾性を有する熱可塑性樹脂などの好適な材料で形成された発泡体(363)で充填される。好ましい材料は、小さいアパーチャー又は孔を有する網状の濾過ポリウレタン発泡体を含む。
充填材(348)は、例えば裏打ち層(42)にヒートシールされるようなボス(351)を介して裏打ち層に永久的に取り付けられる。
図7では、出口パイプ(47)が、例えば弾性を有する熱可塑性樹脂などの好適な材料で形成された発泡体(364)の層と連通する。この場合も、好ましい材料は、小さいアパーチャー又は孔を有する網状の濾過ポリウレタン発泡体を含む。
図6及び図7の両方において、使用時にパイプ(352)は1以上の開口で終了し、これは灌注流体を創傷床から拡張した区域まで直接送出する。
同様に、出口パイプ(47)は、包帯の使用時に創傷の周囲から流体を半径方向に効果的に収集する。
包帯のこの形態は、比較的深い創傷により適切なレイアウトである。
図8を参照すると、比較的深い創傷に対する別の形態が図示されている。これは、円形、又はさらに一般的には正方形又は長方形の裏打ち層(342)、及び複数のマルタ十字又は様式化したバラの花に非常によく似た比較的深い窪んだ皿の形態であるチャンバー(363)を備える。
これは、不透過性の上部膜(361)と、灌注流体を拡張した区域を越えて創傷床に直接送出するアパーチャー(364)を有する多孔質の下部フィルム(362)によって形成され、よって入口マニホルドを形成する。図8bにはチャンバー(363)の3つの構成が図示され、いずれも創傷への挿入時に閉じ、場合によっては重なるアームによって創傷床に良好に順応させることができる。
チャンバー(363)の上の空間は、裏打ち層(342)の下の創傷充填材(348)で充填される。創傷充填材(348)は、偏球面で順応性を有する中空体を備え、強制的に創傷充填材(348)を創傷の形状にする流体、ここでは空気又は窒素で充填された膜(349)によって形成される。膨張入口パイプ(350)が、中空体(348)の上で裏打ち層(342)の第一ボス(370)の中心に装着される。膨張入口パイプ(350)は中空体(348)の内部と連通して、物体(348)を膨張できるようにする。
成形された帽子形状のボス(351)が、チャンバー(363)の不透過性上部膜(361)の中心に装着される。これはそれ自体を通る3本の内部路、導管又は通路(図示せず)を有し、それぞれに入口及び出口がある。
充填材(348)は、接着剤、熱溶着、又は機械的固定具、例えば協働するピン及びソケットによってチャンバー(363)の膜(361)に取り付けられる。
膨張入口パイプ(350)、入口パイプ(346)及び出口パイプ(347)は、包帯の裏打ち層(342)の近位面の縁部の下を通る。
膨張入口パイプ(350)、入口パイプ(346)及び出口パイプ(347)は、充填材(348)のすぐ下、及びチャンバー(363)の膜(361)上で半径方向に延在し、それぞれがボス(351)の入口に一致する。
ボス(351)が受け取る膨張入口パイプ(350)が通る内部路、導管又は通路の出口が、中空充填材(348)の内部と連通し、膨張できるようにする。
入口パイプ(346)を受け取る内部路、導管又は通路の出口が、チャンバー(363)の内部と連通し、チャンバー(363)を介して拡張した面積にわたって創傷床に灌注流体を送出する。
同様に、出口パイプ(347)を受け取る内部路、導管又は通路の出口が、チャンバー(363)の上及び創傷充填材(348)の下の空間に連通し、創傷の周囲から灌注剤及び/又は創傷滲出物の流れを半径方向に収集する。
図9を参照すると、創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置(1)は、図1の装置(1)の変形である。
この装置(1)は、システムの閉塞に抗するポンプ(18)の保護部として、ポンプ(18)の周囲にバイパス(711)を有する。
バイパス(711)は、適切な手段によって自動的に起動され、例えば、バースティングディスク(bursting disk、図示せず)又は圧力で起動する電動弁によって通常は遮断されている。
バイパス(711)の代替物はシステムの圧力センサで、これは過度の負荷又は圧力を検出して、ポンプを停止する。
図10を参照すると、創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置(1)は、図2の装置(1)の変形である。
後者は、透析ユニット(23)を有する二相システムであるが、透析流体は、透析液容器(図示せず)から例えば収集袋(図示せず)に入る第二のブリードT字弁(817)を介して廃棄物へと、第一のチャンバー(25)の透析薄膜(24)の表面を1回しか通過しない二相システムである。
この変形は、透析ポンプ(38)の入口側にある第一のT字部(816)と第二のT字弁(817)との間を通る透析再循環管(811)を有し、これによってポンプ(38)は、透析ユニット(23)を通して回路が複数回呼び水されると、透析液を再循環することができる。
システムの動作は、当業者には明白である。
次に、本発明の装置の使用を、以下の実施例における例示によってのみ説明する。
[実施例1]: 第二の静止相内に保持された酵素(カタラーゼ)による創傷治癒にとって有害な物質(H)の透析液による除去と、線維芽細胞へのストレスとの組合せ
本発明の装置は、基本的に上述した図2の装置の変形のように構築される。つまり、流体洗浄手段が二相システムの透析ユニットである。このような装置では、
a)創傷からの灌注剤及び/又は創傷滲出物の第一相が、第一の回路を通って循環して、 選択的な透過性を有する透析膜を介して第二の静止流体(透析液)相と接触する透析ユ ニット上を通過し、
b)流体を(代理(surogate))創傷に通す器具である蠕動ポンプが、創傷への 供給管及び創傷からの排出管に作用する。
創傷床を代表する組織を圧力を加える手段は、フレクサーセル(Flexercell(登録商標))テンションプラス(Tension Plus)、エフエックス−4000ティー(FX−4000T)で、これは生物学的歪み状態をシミュレートするコンピューター駆動の機器である。これは真空を使用して、細胞を培養する複数のウェル内でバイオフレックス(BioFlex(登録商標))又はフレックス(Flex(登録商標))シリーズの培養プレートの可撓性基質結合成長表面を変形させ、通常は周期的かつ規則的な方法で上下に屈曲させて、細胞培養を歪ませる。
血流を低下させた後、酸化応力の状態で、及び/又は創傷の細菌汚染に対する炎症反応で、過酸化水素を生成する。
これは、例えばカタラーゼなどの過酸化減成剤のような酵素又は他の抑制剤を含む適切な拮抗剤及び/又は減成剤によって除去することができる。
第一の回路はそれぞれ、バイオフレックス(Bioflex)プレート(フレクサーセル インターナショナル コーポレーション:Flexercell International Corporation)のウェル、すなわち、シリコンの可撓性ベースを有するラミニンで被覆された6個のウェルプレートに構成され、、ここで正常な人間の2倍体線維芽細胞体を培養した。創傷床を示す細胞を含む各ウェルは、以下の図2の変形で表した第一の回路の代理創傷である。
治癒する創傷内にあって生存し、増殖しなければならない組織は、ウェルの基部内にある細胞で表わされる。創傷滲出物をシミュレートする栄養素媒体(FCSが10%、Buffer Allが1%のDMEM )を容器からウェル内に給送し、ここで線維芽細胞に浸し、ウェルから除去して、容器に戻した。
所定の長さの透析管(ピアーススネークスキン68100CG49358B:Pierce Snake skin 68100 CG 49358B、10KD切断)を第一の回路容器に入れ、その中には、カタラーゼ(容器が存在する回路内にあり、総量は5.0mlと20mlの間)1ml当たり5,000から50,000ユニット(pH7、25℃で、毎分分解するμモルH)の栄養素媒体を含む第二静止洗浄相が入れられていた。
バイオフレックス(Bioflex)プレートの下側に周期的な引っ張り歪みを加え、その結果、シリコンエラストマーの培養基質が変形した。10%伸びの歪み値を、サイン波の輪郭を使用して6サイクル/分(0.1Hz)の周波数でウェルに加えた。
回路のポンプは、シリコンの弾性管又は同等物に作用する蠕動性である。管の内径は1.0mmであった。チャンバー及び容器を含む第一の回路については、70mlから75mlの値の総容積を使用した。使用した流量は1.0ml/分である。
治癒しない創傷では珍しくない状態をシミュレートした実験を実行し、創傷をシミュレートするチャンバーは、創傷治癒にとって有害な物質、つまり過酸化水素を含む栄養素媒体を含み、これを細胞上で循環させた。
また、第一及び第二の制御装置は、基本的に上述した図2の装置の変形として構築したが、ここでは、
a)栄養分の流れが容器から直接通るように、透析ユニットの洗浄膜を削除する、若しく は、
b)線維芽細胞が刺激されないように、プレートの基部からフレクサーセルを使用して加 えたストレスを削除する。
a)透析ユニットの洗浄膜を通過した、又は通過している栄養分の流れの通路、又は
b)フレクサーセルを使用して加えるストレス
が削除され、
c)Hの濃度が5mMと20mMの間にあり、細胞に浸す栄養素媒体の温度が18 ℃と20℃の間である、
対照標準では、線維芽細胞の活動及び成長が刺激されない。
しかし、第一の回路内の栄養素媒体の流れが、
a)カタラーゼ(上述した濃度及び流量)を含む第二の洗浄回路が存在する膜透析ユニッ ト上を通過し、
b)フレクサーセルを使用してストレスを加え、サイン波の輪郭を使用して、10 %伸びの周期的引っ張り歪み値を、6サイクル/分(0.1Hz)の周波数で加えた場 合、
線維芽細胞が生存して、対照標準の回路の間より大きい範囲まで増殖する。
[結果]
以下の結果が得られる。つまり、第一相の栄養素媒体は1.0ml/分の流量で10μMのHを含み、15mlの静止第二相は、第一の回路容器内に配置された透析管の長さ内に、7,600ユニット/mlのカタラーゼを含む。カタラーゼ洗浄ユニット及びフレクサーセルの効果は下表の通りである。
Figure 0004990758
[結論]
を除去し、減成する洗浄透析ユニットとフレクサーセルユニットとの組合せが、創傷治癒に必要な細胞の反応を強化する。
[実施例2]
移動する第二相内に保持された酵素(カタラーゼ)による創傷治癒にとって有害な物質(H)の透析液による除去と、ストレスとの組合せ
本発明の装置は、基本的に図2のように構築される。つまり、流体洗浄手段が二相システム透析ユニットである。このような装置では、灌注剤及び/又は創傷からの創傷滲出物の第一相が第一回路を通って再循環し、選択的な透過性を有する透析膜の全体で第二流体(透析液)相と接触する透析ユニットを通過する。透析ユニットは、相互に逆流方向に流れる2つの相で操作される。
血流を低下させた後、酸化応力の状態で、及び/又は創傷の細菌汚染に対する炎症反応で、過酸化水素を生成する。これは、例えばカタラーゼなどの過酸化減成剤のような酵素又は他の抑制剤を含む適切な拮抗剤及び/又は減成剤によって除去することができる。
第一の回路はそれぞれ、バイオフレックスプレート(フレクサーセルインターナショナルコーポレーション)のウェル、すなわち、ラミニンで被覆され、シリコンの可撓性ベースを有する6個のウェルプレートを備えており、ここで正常な人間の2倍体線維芽細胞体を培養した。創傷床を表す細胞を含む各ウェルは、以下の図2で表した第一の回路の代理創傷である。
治癒する創傷内にあって生存し、増殖しなければならない組織は、ウェルの基部内にある細胞で表される。創傷滲出物をシミュレートする栄養素媒体(FCSが10%、Buffer Allが1%のDMEM)を容器からウェル内に給送し、ここで線維芽細胞に浸し、ウェルから除去して、容器に戻す。
また、第一の回路は、創傷チャンバーの上流に、ルアーが取り付けられた、第二洗浄回路を有する中空の繊維接線薄膜透析ユニット(スペクトラム:Spectrum(登録商標)、マイクロクロス:MicroKros(登録商標)X14S−100−04N、表面積8cm、400KDモル重量遮断)を備える。
(容器を有する回路内にあり、総量が5.0mlと20mlの間の)カタラーゼ1ml当たり5,000から50,000ユニット(pH7、25℃で、毎分分解するμモルH)の栄養素媒体を、0.5ml/分と5.0ml/分との間の流量で第二の回路を通して逆流方向に進めることができた。
Bioflexプレートの下側に周期的な引っ張り歪み(応力)を加え、その結果、シリコンエラストマーの培養基質が変形した。10%伸びの歪み値を、サイン波の輪郭を使用して6サイクル/分(0.1Hz)の周波数でウェルに加えた。
2つの回路のポンプは、シリコンの管又は同等物に作用する蠕動ポンプである。管の内径は1.0mmである。チャンバー及び容器を含む第一の回路については、25mlから75mlの値の総容積を使用した。使用した流量は0.5ml/分と5.0ml/分との間の数値である。
治癒しない創傷では珍しくない状態をシミュレートした実験を実行し、それによって創傷治癒にとって有害な物質、つまり過酸化水素を含む栄養素媒体を、細胞上で循環させる。
また、第一及び第二の制御装置を、基本的に上述した図2の装置のように構築したが、ここでは
a)栄養分の流れが容器から直接通るように、透析ユニットの洗浄膜を削除するか、
b)線維芽細胞が刺激されないように、プレートの基部からフレクサーセルを使用して加 えたストレスを削除する。
a)透析ユニットの洗浄薄膜を通る栄養分の流れの通路、又は
b)フレクサーセルを使用して加えるストレスをプレートの基部から削除する、又 は
c)Hの濃度が5mMと20mMとの間にある、
対照標準では、線維芽細胞の活動及び成長が刺激されないか、24時間の期間にわたって抑制される。
しかし、
a)第一回路内の栄養素媒体の流れが、膜透析ユニットの端部に接続され、それを通して カタラーゼ(上述した濃度及び流量)を含む第二洗浄回路が逆流方向に進み、
b)細胞が、フレクサーセルを使用して加えたストレスを受けると、線維芽細胞が 生き残って、24時間の期間中に対照標準の回路より大きい範囲まで増殖する。
本発明の第一の態様により創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置の略図である。 これは、限外濾過ユニットの形態で単相システムの流体洗浄手段を有する。 装置の包帯は、明快さを期して創傷床に圧力を加える手段を省略した状態で、概略的に図示されている。 本発明の第一の態様により創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置の略図である。 これは、透析ユニット、又は二相性吸引ユニットの形態で二相システムの流体洗浄手段を有する。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の平面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の断面側面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の平面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の断面側面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の平面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の断面側面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の断面側面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の断面側面図である。 創傷を吸引及び/又は灌注する本発明の第二の態様の順応性がある創傷用包帯の図である。創傷用包帯の断面側面図である。 チャンバーの形状を示す平面図である。 本発明の第一の態様により創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置の略図である。これは、限外濾過ユニットの形態で単相システムの流体洗浄手段を有する。 本発明の第一の態様により創傷を吸引、灌注及び/又は洗浄する装置の略図である。これは、透析ユニット、又は二相性抽出ユニットの形態で二相システムの流体洗浄手段を有する。
符号の説明
1 装置
2 創傷用包帯
3 裏打ち層
4 クロージャー
5 創傷
6 入口パイプ
7 流体供給管
8、11 ポイント
9 出口パイプ
10 流体排出管
12 流体容器
13 流体再循環管
14、16 T字弁
16 ブリードT字弁
17 流体洗浄手段
18 蠕動ポンプ

Claims (14)

  1. 創傷を灌注し、圧力を加え及び/又は洗浄する装置であって、
    a)i)創傷上に比較的流体密なシール又はクロージャーを形成することができる裏打ち層と、
    前記創傷に面する面を通る、及び/又はその下を通る流体供給管に接続する少なくとも1本の入口パイプと、
    前記創傷に面する面を通る、及び/又はその下を通る流体排出管に接続する少なくとも1本の出口パイプとを有し、
    前記入口パイプ又は各入口パイプと前記出口パイプ又は各出口パイプが、前記創傷に面する面を通る、及び/又はその下を通るポイントが、前記創傷上に比較的流体密なシール又はクロージャーを形成し、さらに、
    流体再循環管に接続された少なくとも1本の入口パイプと、
    流体排出管に接続された少なくとも1本の出口パイプと
    を有する、前記創傷の形状に対して順応性がある創傷包帯と、
    ii)流体排出管に接続された少なくとも1つの入口ポート、及び流体再循環管に接続された少なくとも1つの出口ポートを有する流体洗浄手段と
    を備える流体流路と、
    b)流体供給管によって前記流路の任意の部分に接続される流体容器と、
    c)流体を前記創傷包帯に通す、器具及び流体洗浄手段と、
    を備えることを特徴とし、これが、
    e)創傷床に圧力を加える手段
    を備え、
    したがって、流体を、前記流体容器から前記流体供給管を介して前記流路を充填するために供給し、前記器具によって前記流路を通して再循環させることができ、
    前記創傷床に変動する圧力を加える手段であって、前記手段が、i)流体を前記流路にブリードして、前記創傷に圧力を加えるために前記創傷に適用される前記圧力を変動させる手段、及び/又は、ii)周期的に変動する圧力を前記創傷に適用して、前記創傷に周期的に圧力を加えるように構成された、流体で膨張可能なモジュールを備えることを特徴とする装置。
  2. 前記創傷床及び任意に前記創傷を囲む組織に圧力を加える前記手段が、変動するプラス及び/又はマイナスの圧力を適用して、創傷に圧力を加える手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記創傷床及び任意に前記創傷を囲む組織に圧力を加える手段が、流体を前記流路にブリードして、前記創傷に圧力を加えるために前記創傷に適用される前記圧力を変動させる手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  4. 前記創傷床及び任意に前記創傷を囲む組織に圧力を加える前記手段が、前記創傷に圧力を加えるために前記創傷床に圧力を適用することができる1以上の流体で膨張可能なモジュール内の圧力を変動する手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  5. 単相システムである流体洗浄手段を備え、前記創傷からの循環流体が、前記流体洗浄手段を通過し、創傷治癒にとって有害な物質が除去され、前記循環流体は前記流体洗浄手段内の別の流体と直接的又は間接的に接触しないことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  6. 二相システムである流体洗浄手段を備え、前記創傷からの循環流体が、前記流体洗浄手段を通過し、創傷治癒にとって有害な物質が、前記流体洗浄手段内で別の流体と直接的又は間接的に接触する前記循環流体によって除去されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  7. 前記流体洗浄手段、前記創傷からの前記循環流体及び前記流体洗浄手段内の他の流体が、創傷治癒にとって有害な物質に対して選択的に透過性である完全体によって分離されることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  8. 前記流体洗浄手段、前記創傷からの前記循環流体及び前記流体洗浄手段内の他の流体が、創傷治癒にとって有害な物質に対して選択的に透過性でない完全体によって分離され、前記他の流体が、創傷治癒にとって有害な物質を除去する物質を備える、かつ/又はそれと接触することを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  9. 請求項1に記載の装置を使用して非人間の創傷治癒を促進するために非人間の創傷を治療する方法。
  10. b)前記流体供給管によって前記流路の任意の部分に、供給と再循環との間で流れを切り換える手段を介して接続される前記流体容器を備える請求項1に記載の装置。
  11. c)前記流体を前記創傷包帯に通す、前記器具及び前記流体洗浄手段、及び流体供給管を備える請求項1に記載の装置。
  12. d)流路ブリード手段を備える請求項1に記載の装置。
  13. e)前記創傷床及び前記創傷を囲む組織に圧力を加える前記手段を備える請求項1に記載の装置。
  14. e) 前記流体を、前記流体容器から前記流体供給管を介して及び流れを切り換える手段を介して前記流路を充填するために供給し、前記器具によって前記流路を通して再循環させる請求項1に記載の装置。
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