JP4987730B2 - 角度変位の補償測定 - Google Patents

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Description

本明細書で与えられる本発明の思想は、角度変位を検出するための方法および装置に関し、特に、例えばトータルステーションなどの測地機器の1つ以上の構成要素の角度変位を検出するための方法および装置に関する。
トータルステーションは、特にトータルステーションと測定点との間の距離および角度を決定するために自然環境および構造の電子測量で使用される機器である。
トータルステーションのテレスコープ(望遠鏡)を測定の目標点へ向けるため、テレスコープのアジマス方向および仰角方向を制御するドライブ制御装置が設けられる。トータルステーションは、一般に、三脚などのベース構造上に回転可能に取り付けられて垂直軸を中心に回転できるアリダード(照準儀)を含んでいる。また、トータルステーションは、水平軸を中心とするテレスコープの仰角回転のための支持構造を備えている。
トータルステーションにおけるテレスコープの現在のアジマス方向および仰角方向を監視するため、アジマス方向および仰角方向で角度測定信号を取得するための手段が設けられる。
アジマス角度測定信号は、基準信号によって表わされる任意の所望のアジマス方向へアリダードを回転させるべくドライブを制御するために使用される。
図1は、三脚110上に取り付けられたベース105と、ベース上に取り付けられてアジマス軸120を中心に回転できるアリダード115と、アリダード上に取り付けられて仰角軸130を中心に回転できるテレスコープ125とを有するトータルステーション100の簡略化された正面図を示している。テレスコープ125は照準軸135を有している。制御可能なドライブ140は、アジマス制御信号に応じてアリダード115を、軸120を中心に回転させる。角度エンコーダまたは磁気或いは容量アングルリゾルバなどの角度センサ145は、ベースに対するアリダードの角度位置を表わすアジマス測定信号を生成する。プロセッサ150を含む信号処理回路は、アジマス制御信号を生成するためにアリダード115の所望のアジマス方向を表わすアジマス基準およびアジマス測定信号に応答する。アジマス基準は、例えば、キーパッドまたはノブを使用するオペレータからの入力によって、あるいは、トータルステーション100内のトラッキングサブシステム155によって与えられる。
制御可能なドライブ160は、仰角制御信号に応じてテレスコープ125を仰角軸130を中心に回転させる。角度エンコーダまたは磁気或いは容量アングルリゾルバなどの角度センサ165は、アリダードに対するテレスコープ125の仰角位置を表わす仰角測定信号を生成する。プロセッサ150を含む信号処理回路は、仰角制御信号を生成するためにテレスコープ125の所望の仰角方向を表わす仰角基準および仰角測定信号に応答する。仰角基準は、例えば、キーパッドまたはノブを使用するオペレータからの入力によって、あるいは、トータルステーション100内のトラッキングサブシステム155によって与えられる。
作業時には、磁北などの機器の外部のアジマス基準200に対して所望の角度方向で且つアジマス回転軸120を伴ってベース105が三脚110上に取り付けられる。ドライブ140がアリダード115を回転させると、アジマス測定信号は、ベース105に対するアリダード115の瞬間角度方向を示す。アリダード115の低角加速では、外部アジマス基準200に対するアリダード115の実際の方向を表わすためにアジマス測定信号も考慮することができる。一方、アリダード115の高角加速は、三脚110のねじれ反動およびベース105の対応する角回転を引き起こす。アリダード115のトルクTとベース105および三脚110に課される反対のトルクTが図1に示されている。角度センサ145がベース105に対するアリダード115の角度位置を検出すると、アジマス測定信号は、アリダード115が高い角加速度にさらされるときの外部基準200に対するアリダード115の角度方向を正確に表わさない。同様のねじれ反動は、仰角軸130を中心とする高角加速中に仰角測定値をゆがめてしまう。
そのため、高い角加速度にさらされる構成要素の角回転を測定する際にそのようなねじれ反動を捕らえる機器および方法、特にそのような改良を組み込む測地機器(例えばトータルステーション)が必要である。
本発明の目的は、高角加速中における角回転の測定時にねじれ反動を捕らえる機器および機器を制御するための方法を提供することである。
本発明の背後にある原理を完全に理解するため、この文脈においては高角加速度の更に詳しい解析およびその効果が導入部により与えられる。
図2aはトータルステーション100の概略平面図を示している。図には、三脚110に取り付けられたベース105と、ベース105上に取り付けられたアリダード115とが示されている。アリダード115は、垂直軸を中心に回転できるように取り付けられている。アリダード115を回転させることにより、テレスコープ125の照準軸135が任意の所望のアジマス角度に設定されても良い。図2a中、テレスコープは、外部基準200と平行な照準軸135と共に回転される。
図2bは、アリダード115が反時計周り方向で加速されるときに導入されるエラーを概略的に表わしているトータルステーション100の概略平面図を示している(図面参照)。角度センサ145は、アリダード115(例えば、照準軸135によって表わされる)とベース105上の基準205との間の角度φを表わす角度測定信号φ3measを生成する。アリダード115の反時計周りの加速度に対するねじれ反動により、ベース105は、外部基準200とベース上の基準205との間のエラー角度φによって表わされる幾らかの量だけ時計周り方向に回転する。これが起こると、角度センサ145によって測定される角度φは、エラー角度φと、アリダード115と外部基準200との間の所望の角度測定値φとの和になる。
図3aは、低角加速度(φがほぼ0に近い)でのアリダード115のアジマス回転のための理想的な制御ループ300を概略的に示している。角度センサ145は、アリダード115と基準205との間の瞬間角度φを検出する。結果として得られるアジマス測定信号φ3measは、315で概略的に示されるように、信号源310からのアジマス基準信号Rと組み合わせられる。結果として得られる差分信号Dは、ドライブ140を制御するレギュレータ320に対して供給される。ドライブ140は、330で示されるように、差分信号Dがゼロになるまでアリダード115を回転させる。
図3bは、アリダード115の加速中に導入されるエラー(φ>0)を考慮に入れる更に現実的な制御ループ350を概略的に示している。アリダード115を加速させるためにドライブ140がトルクTを加える。アリダード115が加速されると、等しい反対の反動トルクTがベース105に作用し、それにより、ベース105は、365で示されるように角度φだけ反対方向に回転する。角度センサ145は、370で表わされるように角度φおよび角度φの和である全角度φを測定するとともに、アジマス(方位角)測定信号φ3measを供給する。したがって、アジマス測定信号φ3measは角度φの大きさのエラーを含んでおり、一方、測定されるべき角度は、エラー角度φの影響を伴わないφである。
図4aは、仰角軸130を中心とするテレスコープの方向を示すためにアリダード115が部分的に切り取られたトータルステーション100の概略側面図を示している。作業時には、ベース105およびアリダード115が、垂直(鉛直)基準などの機器の外部の仰角基準400に対して所望の角度方向で三脚110上に取り付けられる。また、図4aには、垂直基準400と直交する水平基準405が示されている。ドライブ160がテレスコープ125を回転させると、角度センサ165からの仰角測定信号は、アリダード115に対するテレスコープ125の瞬間角度方向を示す。テレスコープ125の低角加速では、外部仰角基準400に対する、したがって水平基準405に対するテレスコープ125の実際の方向を表わすために仰角測定信号も考慮することができる。それにひきかえ、テレスコープ125の高角加速は、三脚110のねじれ反動およびベース105の対応する角回転を引き起こす。テレスコープ125のトルクTおよびアリダード115、ベース105および三脚110に課される反対のトルクTが図4aに示されている。角度センサ165がアリダード115に対するテレスコープ125の角度位置を検出すると、仰角測定信号は、テレスコープ125が高い角加速度に晒されるときの外部基準400に対するテレスコープ125の角度方向を正確に表わさない。
図4bは、テレスコープ125が反時計周り方向に加速されるときに導入されるエラーを概略的に表わしているトータルステーション100の部分断面図を示している(図面参照)。角度センサ165は、テレスコープ125(例えば照準軸135によって表わされる)とアリダード115上の基準410との間の角度αを表わしている角度測定信号を生成する。テレスコープ125の加速度に対するねじれ反動により、ベース105は、外部基準405とアリダード基準410との間のエラー角度αによって表わされる幾らかの量だけ時計周り方向に回転する。これが起こると、角度αは、エラー角度αと、テレスコープ125と外部基準400との間の所望の角度測定値αとの和になる。
図5aは、低角加速度(αがほぼ0に近い)でのテレスコープ125の仰角回転のための理想的な制御ループ500を概略的に示している。角度センサ165は、テレスコープ125と基準405との間の瞬間角度αを検出する。結果として得られる仰角測定信号α3measは、515で概略的に示されるように、信号源510からのアジマス基準信号Rと組み合わせられる。結果として得られる差分信号Dは、ドライブ160を制御するレギュレータ520に対して供給される。ドライブ160は、530で示されるように、差分信号Dがゼロになるまでテレスコープ115を回転させる。
図5bは、テレスコープ125の加速中に導入されるエラー(α>0)を考慮に入れる更に現実的な制御ループ550を概略的に示している。テレスコープ125を加速させるためにドライブ160がトルクTを加える。テレスコープ125が加速されると、等しい反対の反動トルクTがアリダード115に作用し、それにより、アリダード115は、565で示されるように角度αだけ反対方向に回転する。角度センサ165は、570で表わされるように角度αおよび角度αの和である全角度αを測定するとともに、仰角測定信号α3measを供給する。したがって、仰角測定信号α3measは角度αの大きさのエラーを含んでおり、一方、測定されるべき角度は、エラー角度αの影響を伴わないαである。
特に高角加速中におけるねじれ反動に関連する前述した問題は、添付の請求項に記載された機器および方法によって軽減される。
したがって、本発明は、特定の軸を中心とする回転を測定するために例えばトータルステーションなどの機器内に第1および第2の角度センサの両方を有し、第1の角度センサがアングルリゾルバであり、第2の角度センサが慣性センサであるという思想に基づいている。2つの角度センサからの測定信号を組み合わせることにより、ねじれ反動に相当する補償された角度測定信号が得られる。したがって、外部基準に対する角度位置の迅速で且つ正確な測定を得ることができるとともに、改善された制御ループを実施できる。
一般に、本発明によれば、アングルリゾルバは、トータルステーションのベースに対するアリダードの角度位置、または、アリダードに対するテレスコープの角度位置を測定するという目的を有している。したがって、アングルリゾルバは、機器内における相対的な角度位置の正確な測定値を与える。また、慣性センサは、一般に、機器の構成要素と対応する外部基準との間の相対的な角度位置を測定するという目的を有している。
アングルリゾルバだけを使用する場合には、特に高い角加速度でのねじれ反動に起因するトータルステーションの他の構成要素の任意の角度変位を考慮に入れない。一方、角度位置を決定するために慣性センサのみを使用すると、精度が低下し、長期にわたって不安定となる。
本発明は、アングルリゾルバの利点と慣性センサの利点とが組み合わされることにより、特に機器内の構成要素の高角加速中に角度位置に関する精度および制御性が大きく改善される改良された機器を提供する。
本発明の特に好ましい実施形態は、外部基準に対するテレスコープの真のアジマス角位置および仰角位置を決定するために組み合わされた角度リゾルバおよび慣性センサが利用されるトータルステーションなどの測地機器である。アジマス角位置は、磁北などの外部アジマス基準に対して高い精度をもって決定される。仰角位置は、垂直軸などの外部仰角基準に対して高い精度をもって決定される。従来技術において測定値を悪化させたねじれ反動に起因する三脚、機器装着装置などの理想的に静止部分の任意のスキューは、補償済み角度測定信号を与えることにより本発明に係るトータルステーションにおいて考慮に入れられる。補償済み角度測定信号は、所望の視野方向を示す基準信号にしたがってテレスコープの仰角位置およびアジマス角位置を制御するために対応するドライブに対して供給される。
ここで説明される本発明の方法および機器を実施することにより、改善された制御ループおよび高角加速度の使用が容易になる。実際に、新たな視野方向への再配置(例えば、トータルステーションにおいて)は、従来のテクノロジーで可能であったことよりもかなり高速で且つ安定した態様で達成できる。そのため、精度が向上する以外に、ここに開示された本発明思想の実施は制御ループの安定化を促進し、それにより、高速制御が得られる。
本発明の更なる態様、特徴、利点は、以下の詳細な説明を読んで理解すれば十分に分かる。
前述した導入部および以下に与えられる詳細な説明では添付図面を参照する。
図6は、本発明に係るトータルステーション600の一実施形態の簡略化された正面図を示している。図6のトータルステーションは、第2の角度センサ645と、アリダード115の加速中に制御エラーの減少をもたらす例えばプロセッサ650を含む改良された処理回路とを有しているという点で、図1のトータルステーションとは異なっている。
本発明の実施形態において、第2の角度センサ645は、1つのジャイロ、1つの加速度計、または、一群の加速度計を制限無く含んでも良い慣性センサである。慣性センサは、アリダードなどの構成要素の回転の真の角度を測定し、したがってベースなどの第2の構成要素のねじれ反動からの高周波エラーに影響され難いという望ましい特性を有している。この点において、慣性センサは、一般にトータルステーションなどの測地機器で使用される角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバ、容量アングルリゾルバに優る利点を享受する。しかしながら、慣性センサは、低周波領域において顕著な例えばセンサおよびセンサエレクトロニクスにおける熱的および電子的な固有ノイズからの低周波ノイズに影響され易いという望ましくない特性を有している。それにひきかえ、一般にトータルステーションなどの測地機器で使用される角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバ、容量アングルリゾルバは、そのような低周波ノイズに影響され難いという望ましい特性を有している。
図7は、アリダード115が角加速されるときにベース105の逆回転を補償する図6の実施形態のアリダード制御ループを概略的に示している。アリダード115を加速させるためにドライブ140がトルクTを加える。アリダード115が加速されると、等しい反対の反動トルクTがベース105に作用し、それにより、ベース105は、365で示されるように角度φだけ反対方向に回転する。角度センサ145は、370で表わされるように角度φおよび角度φの和である全角度φを測定するとともに、第1のアジマス(方位角)測定信号705を供給する。角度センサ145は、例えば、角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバまたは容量アングルリゾルバである。第1のアジマス測定信号705はローパスフィルタ710に通され、それにより、フィルタ処理済み第1アジマス測定信号715が生成される。
固有低周波ノイズを伴う第2の角度センサ645は、角度φと想定し得る低周波ノイズN1との和(720で示されている)である第2のアジマス測定信号725を供給する。角度センサ645は例えば慣性センサである。第2のアジマス測定信号725はハイパスフィルタ730に通され、それにより、フィルタ処理済み第2アジマス測定信号735が生成される。フィルタ処理済み第1アジマス測定信号715およびフィルタ処理済み第2アジマス測定信号735は740で表わされるように組み合わされ、それにより、補償済みアジマス測定値745が生成される。補償済みアジマス測定値745(φ3calcとして特定される角度φにおける計算値)は、315で概略的に示されるように、信号源310からのアジマス基準信号Rと組み合わせられる。結果として得られる差分信号Dは、ドラブ140を制御するレギュレータ320に対して供給される。ドライブ140は、差分信号Dがゼロになるまで330で示されるようにアリダード115を回転させる。
第1のアジマス測定信号の特徴は、センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するような低周波ノイズが殆ど無いという点である。アリダード115の回転加速に起因するその高周波エラーは、フィルタ処理済み第1アジマス測定信号715を生成する際にローパスフィルタ710によって除去される。第2のアジマス測定信号の特徴は、アリダード115の回転加速に対するベース105のねじれ反動に起因するような高周波ノイズが殆ど無いという点である。センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するようなその低周波ノイズは、フィルタ処理済み第2アジマス測定信号735を生成する際にハイパスフィルタ730によって除去される。
図8aは、800においてローパスフィルタ710の、また、805においてハイパスフィルタ730の伝達関数(利得と周波数特性との間の関係として表わされている)を示している。本発明の実施形態において、フィルタ710およびフィルタ735はそれぞれ以下のようなz変換で表わされる伝達関数Yを有するように設計される。
Figure 0004987730
ここで、Uは入力信号(例えば、入力信号Uは、フィルタ710の場合には第1のアジマス測定信号705であり、フィルタ730の場合には第2のアジマス測定信号725である)であり、Yは出力信号(例えば、出力信号Yは、フィルタ710の場合にはフィルタ処理済み第1アジマス測定信号715であり、フィルタ730の場合にはフィルタ処理済み第2アジマス測定信号735である)である。フィルタ係数B0,B1,B2,B3,A1,A2,A3は、ローパスフィルタ710およびハイパスフィルタ730に関してそれぞれ異なった値を有している。
図8bは、組み合わせフィルタ710,730の伝達関数810(利得と周波数特性との間の関係として表わされている)を示している。フィルタ710,730は、伝達関数810が周波数の全体にわたって一定となるように形成されることが好ましい。例えば、適したローパスフィルタ710においてフィルタ係数が選択されると、組み合わせ伝達関数810が周波数の全体にわたって一定となるようにハイパスフィルタ730に関して係数が選択される。両方のフィルタにおけるカットオフ周波数範囲は例えば5−30Hzである。
図9は、本発明に係るトータルステーション900の一実施形態の簡略化された正面図を示している。図9のトータルステーションは、(アリダード115ではなく)ベース105にある第2の角度センサ945と、アリダード115の加速中に制御エラーの減少をもたらす例えばプロセッサ950を含む改良された処理回路とを有しているという点で、図6のトータルステーションとは異なっている。
図10は、アリダード115が角加速されるときにベース105の逆回転を補償する図9の実施形態のアリダード制御ループを概略的に示している。アリダード115を加速させるためにドライブ140がトルクTを加える。アリダード115が加速されると、等しい反対の反動トルクTがベース105に作用し、それにより、ベース105は、365で示されるように角度φだけ反対方向に回転する。角度センサ145は、370で表わされるように角度φおよび角度φの和である全角度φを測定するとともに、第1のアジマス測定信号1005を供給する。角度センサ145は、例えば、角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバまたは容量アングルリゾルバである。図6−7の実施形態とは異なり、第1のアジマス測定信号1005はローパスフィルタ処理されない。
固有低周波ノイズを伴う第2の角度センサ945は、角度φと想定し得る低周波ノイズN1との和(1010で示されている)である第2のアジマス測定信号1015を供給する。すなわち、角度センサ945はベース105上に取り付けられているため、その出力は、ベース105の回転角度φ+任意の適用できる低周波ノイズN1の直接的な測定値である。角度センサ945は例えば慣性センサである。第2のアジマス測定信号1015はハイパスフィルタ1020に通され、それにより、フィルタ処理済み第2アジマス測定信号1025が生成される。第1のアジマス測定信号1005およびフィルタ処理済み第2アジマス測定信号1025は1030で表わされるように組み合わされ、それにより、補償済みアジマス測定信号1035が生成される。この実施形態において、当該信号は、第1のアジマス測定信号1005からフィルタ処理済み第2アジマス測定信号1025を差し引くことにより組み合わされる。補償済みアジマス測定値1035(φ3calcとして特定される角度φにおける計算値)は、315で概略的に示されるように、信号源310からのアジマス基準信号Rと組み合わせられる。結果として得られる差分信号Dは、ドラブ140を制御するレギュレータ320に対して供給される。ドライブ140は、差分信号Dがゼロになるまで330で示されるようにアリダード115を回転させる。
第1のアジマス測定信号の特徴は、センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するような低周波ノイズが殆ど無いという点である。アリダード115の回転加速に起因するその高周波エラーは、この実施形態では、角度センサ945によって測定されるエラーを差し引くことにより除去される。
この実施形態における第2のアジマス測定信号の特徴は、アリダード115の加速に対するベース105の回転反動に起因するような高周波ノイズが殆ど無いという点である。センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するようなその低周波ノイズは、フィルタ処理済み第2アジマス測定信号1025を生成する際にハイパスフィルタ1020によって除去される。
図11は、ハイパスフィルタ1020の伝達関数(利得と周波数特性との間の関係として表わされている)を1105で示している。本発明の実施形態において、フィルタ1020は以下のようなz変換で表わされる伝達関数Yを有するように設計される。
Figure 0004987730
ここで、Uは入力信号(例えば、入力信号Uは第2のアジマス測定信号1015である)であり、Yは出力信号(例えば、出力信号Yは、フィルタ1020の場合にはフィルタ処理済み第2アジマス測定信号1025である)である。フィルタにおけるカットオフ周波数範囲は例えば5−30Hzであり(好ましくは高い方の限界)、利得は伝達関数のフラットな形態において1となるべきである。
図12は、本発明に係るトータルステーション1200の一実施形態の簡略化された正面図を示している。図12のトータルステーションは、第2の角度センサ1245と、テレスコープ125の回転加速中に制御エラーの減少をもたらす例えばプロセッサ1250を含む改良された処理回路とを有しているという点で、図1のトータルステーションとは異なっている。本発明の実施形態において、第2の角度センサ1245は、1つのジャイロ、1つの加速度計、または、一群の加速度計を制限無く含んでも良い慣性センサである。
図13は、テレスコープ125が角加速されるときにアリダード115の逆回転を補償する図12の実施形態のテレスコープ制御ループを概略的に示している。テレスコープ125を加速させるためにドライブ160がトルクTを加える。テレスコープ125が加速されると、等しい反対の反動トルクTがアリダード115に作用し、それにより、アリダード115は、565で示されるように角度αだけ反対方向に回転する。角度センサ165は、570で表わされるように角度αおよび角度αの和である全角度αを測定するとともに、第1の仰角測定信号1305を供給する。角度センサ165は、例えば、角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバまたは容量アングルリゾルバである。第1の仰角測定信号1305はローパスフィルタ1310に通され、それにより、フィルタ処理済み第1仰角測定信号1315が生成される。
固有低周波ノイズを伴う第2の角度センサ1245は、角度αと想定し得る低周波ノイズN2との和(1320で示されている)である第2の仰角測定信号1325を供給する。角度センサ1245は例えば慣性センサである。第2の仰角測定信号1325はハイパスフィルタ1330に通され、それにより、フィルタ処理済み第2仰角測定信号1335が生成される。フィルタ処理済み第1仰角測定信号1315およびフィルタ処理済み第2仰角測定信号1335は1340で表わされるように組み合わされ、それにより、補償済み仰角測定値1345が生成される。補償済み仰角測定値1345(α3calcとして特定される角度αにおける計算値)は、515で概略的に示されるように、信号源510からの仰角基準信号Rと組み合わせられる。結果として得られる差分信号Dは、ドラブ160を制御するレギュレータ520に対して供給される。ドライブ160は、差分信号Dがゼロになるまで530で示されるようにテレスコープ135を回転させる。
第1の仰角測定信号の特徴は、センサおよびセンサエレクトロニクスにおける熱的および電子的なノイズに起因するような低周波ノイズが殆ど無いという点である。テレスコープ125の回転加速に起因するその高周波エラーは、フィルタ処理済み第1アジマス測定信号1315を生成する際にローパスフィルタ1310によって除去される。第2の仰角測定信号の特徴は、テレスコープ125の回転加速に対するアリダード115のねじれ反動に起因するような高周波ノイズが殆ど無いという点である。センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するようなその低周波ノイズは、フィルタ処理済み第2仰角測定信号1335を生成する際にハイパスフィルタ1330によって除去される。
図14aは、1400においてローパスフィルタ1310の、また、1405においてハイパスフィルタ1330の伝達関数(利得と周波数特性との間の関係として表わされている)を示している。本発明の実施形態において、フィルタ1310およびフィルタ1330はそれぞれ以下のようなz変換で表わされる伝達関数Yを有するように設計される。
Figure 0004987730
ここで、Uは入力信号(例えば、入力信号Uは、フィルタ1310の場合には第1の仰角測定信号1305であり、フィルタ1330の場合には第2の仰角測定信号1325である)であり、Yは出力信号(例えば、出力信号Yは、フィルタ1310の場合にはフィルタ処理済み第1仰角測定信号1315であり、フィルタ1330の場合にはフィルタ処理済み第2仰角測定信号1335である)である。フィルタ係数B0,B1,B2,B3,A1,A2,A3は、ローパスフィルタ1310およびハイパスフィルタ1330に関してそれぞれ異なった値を有している。
図14bは、組み合わせフィルタ1310,1330の伝達関数1410(利得と周波数特性との間の関係として表わされている)を示している。フィルタ1310,1330は、伝達関数1410が周波数の全体にわたって略一定となるように形成される。例えば、適したローパスフィルタ1310においてフィルタ係数が選択されると、組み合わせ伝達関数1410が周波数の全体にわたって一定となるようにハイパスフィルタ1330に関して係数が選択される。両方のフィルタにおけるカットオフ周波数範囲は例えば5−30Hzである。
図15は、本発明に係るトータルステーション1500の一実施形態の簡略化された正面図を示している。図15のトータルステーションは、(テレスコープ125ではなく)アリダード115にある第2の角度センサ1545と、テレスコープ125の加速中に制御エラーの減少をもたらす例えばプロセッサ1550を含む改良された処理回路とを有しているという点で、図12のトータルステーションとは異なっている。
図16は、テレスコープ125が角加速されるときにアリダード115の逆回転を補償する図15の実施形態のテレスコープ制御ループを概略的に示している。テレスコープ125を加速させるためにドライブ160がトルクTを加える。テレスコープ125が加速されると、等しい反対の反動トルクTがアリダード125に作用し、それにより、アリダード115は、565で示されるように角度αだけ反対方向に回転する。角度センサ165は、570で表わされるように角度αおよび角度αの和である全角度αを測定するとともに、第1の仰角測定信号1605を供給する。角度センサ165は、例えば、角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバまたは容量アングルリゾルバである。図12−13の実施形態とは異なり、第1の仰角測定信号1605はローパスフィルタ処理されない。
固有低周波ノイズを伴う第2の角度センサ1545は、角度αと想定し得る低周波ノイズN2との和(1620で示されている)である第2の仰角測定信号1625を供給する。すなわち、角度センサ1545はアリダード115上に取り付けられているため、その出力は、アリダード115の回転角度α+任意の適用できる低周波ノイズN2の直接的な測定値である。角度センサ1545は例えば慣性センサである。第2の仰角測定信号1625はハイパスフィルタ1630に通され、それにより、フィルタ処理済み第2仰角測定信号1635が生成される。第1の仰角測定信号1605およびフィルタ処理済み第2仰角測定信号1635は1640で表わされるように組み合わされ、それにより、補償済み仰角測定信号1645が生成される。この実施形態において、当該信号は、第1の仰角測定信号1605からフィルタ処理済み第2仰角測定信号1635を差し引くことにより組み合わされる。補償済み仰角測定値1645(α3calcとして特定される角度αにおける計算値)は、515で概略的に示されるように、信号源510からの仰角基準信号Rと組み合わせられる。結果として得られる差分信号Dは、ドライブ160を制御するレギュレータ520に対して供給される。ドライブ160は、差分信号Dがゼロになるまで530で示されるようにテレスコープ125を回転させる。
第1の仰角測定信号1605の特徴は、センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するような低周波ノイズが殆ど無いという点である。テレスコープ125の回転加速に起因するその高周波エラーは、この実施形態では、角度センサ1545によって測定されるエラーを差し引くことにより除去される。
この実施形態における第2の仰角測定信号の特徴は、テレスコープ125の加速に対するアリダード115の回転反動に起因するような高周波ノイズが殆ど無いという点である。センサおよびセンサエレクトロニクスに固有の熱的および電子的なノイズに起因するようなその低周波ノイズは、フィルタ処理済み第2仰角測定信号1635を生成する際にハイパスフィルタ1630によって除去される。
図17は、ハイパスフィルタ1630の伝達関数(利得と周波数特性との間の関係として表わされている)を1705で示している。本発明の実施形態において、フィルタ1630は以下のようなz変換で表わされる伝達関数Yを有するように設計される。
Figure 0004987730
ここで、Uは入力信号(例えば、入力信号Uは第2の仰角測定信号1625である)であり、Yは出力信号(例えば、出力信号Yは、フィルタ1630の場合にはフィルタ処理済み第2仰角測定信号1635である)である。フィルタにおけるカットオフ周波数範囲は例えば5−30Hzであり(好ましくは高い方の限界)、利得は伝達関数のフラットな形態において1もしくはそれに近くなるべきである。
言うまでもなく、周波数フィルタは適応フィルタとして実施されても良い。
慣性センサおよび角度センサからの出力を組み合わせるためにハイパスフィルタおよびローパスフィルタを使用する代わりに、カルマンフィルタが使用されても良い。センサにおける既知の信号対雑音比を用いると、カルマンフィルタはセンサ出力融合に最適な解決策を生み出す。カルマンフィルタは、周波数フィルタおよびフィルタ出力のためのコンバイナの代わりに使用されても良く、それにより、基準信号と組み合わされてレギュレータへ供給される出力がカルマンフィルタから与えられる。あるいは、カルマンフィルタが基準信号も受けるための更なる入力を有していても良く、それにより、アリダードドライブに対して直接に供給するための出力が生成される。本明細書の利益を享受する当業者は、カルマンフィルタの使用に基づく本明細書で与えられる本発明の思想の実施方法を承知している。
図18は、図6の実施形態の場合のような第2のアジマス角センサ645と図12の実施形態の場合のような第2の仰角センサ1245とを組み合わせる本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図を示している。プロセッサ1850を有する処理回路は、ドライブ140の制御で使用される補償済みアジマス測定値745を生成するための図6乃至図8に関連して説明した機能と、ドライブ160の制御で使用される補償済み仰角測定値1345を生成するための図12乃至図14に関連して説明した機能とを含んでいる。
図19は、図6および図15の実施形態の特徴を組み合わせる本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図を示している。プロセッサ1950を有する処理回路は、ドライブ140の制御で使用される補償済みアジマス測定値745を生成するための図6乃至図8に関連して説明した機能と、ドライブ160の制御で使用される補償済み仰角測定値1645を生成するための図15乃至図17に関連して説明した機能とを含んでいる。
図20は、図9および図12の実施形態の特徴を組み合わせる本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図を示している。プロセッサ2050を有する処理回路は、ドライブ140の制御で使用される補償済みアジマス測定値1035を生成するための図9乃至図11に関連して説明した機能と、ドライブ160の制御で使用される補償済み仰角測定値1345を生成するための図12乃至図14に関連して説明した機能とを含んでいる。
図21は、図9および図15の実施形態の特徴を組み合わせる本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図を示している。プロセッサ2150を有する処理回路は、ドライブ140の制御で使用される補償済みアジマス測定値1035を生成するための図9乃至図11に関連して説明した機能と、ドライブ160の制御で使用される補償済み仰角測定値1645を生成するための図15乃至図17に関連して説明した機能とを含んでいる。
本発明の実施形態によれば、第2の角度センサ(角度センサ645,945,1245,1545のそれぞれ)は慣性センサである。慣性センサは、ジャイロ、1つ以上の加速度計、または、レーザジャイロさえをも制限無く備えていても良い。選択される慣性センサのタイプは、サイズ、重量、コスト、性能などのファクタに依存していても良い。トータルステーションでの使用に適しているものは、例えば、米国のニューヨーク州のデピューにあるIMIセンサから市販されている「シリーズ660」埋込式加速度計である。
必要に応じて単一の加速度計を使用することができるが、単一の加速度計は、回転軸に対して垂直な直線的変位に起因するエラーに晒される。図22は、本発明の一実施形態に係る単一の加速度計2250を備える第2のアジマス角センサ2245がアリダード115に設けられているトータルステーション2200の平面図を概略的に示している。加速度計信号は回転加速度と回転軸までの距離との積に比例し、そのため、加速度計が回転軸に正確に配置された場合には、信号が得られない。回転軸120の横方向の変位がアリダード115の回転中に起こる場合、加速度計2250は、アリダード115の回転に起因する力2260を受けるだけでなく、軸120の横方向の変位によって引き起こされる力2265の一成分も受け、それにより、加速度計2250からの信号にノイズが現れる。加速度計は、加速度、数学的には速度の一次時間微分および変位の二次時間微分に応答するため、加速度計からの信号は、最初に、角速度を得るために2280で概略的に示されるように積分され、2回目に、角度変位を得るために2285で示されるように積分される。
図23は、本発明の一実施形態に係る一対の加速度計2350,2355を備える第2のアジマス角センサ2345がアリダード115に設けられているトータルステーション2300の平面図を概略的に示している。回転軸120の横方向の変位がアリダード115の回転中に起こる場合、加速度計2350は、アリダード115の回転に起因する力2360を受けるだけでなく、軸120の横方向の変位によって引き起こされる力2365の一成分も受け、それにより、加速度計2350からの信号にノイズが現れる。同時に、加速度計2355は、アリダード115の回転に起因する力を受けるとともに、軸120の横方向の変位によって引き起こされる力の一成分を受け、それにより、加速度計2355からの信号にノイズが現れる。加速度計2350,2355が図示のように回転軸の両側に配置される場合には、それらの信号を加えることにより、それらの信号が反対の位相を有しているときにはそれらの信号の横方向変位(ノイズ)成分がキャンセルされ、また、それらの信号が互いに同じ位相であるときにはそれらの信号の角度変位(望ましい情報)成分が合計される。2380で概略的に示されるように加速度計2350,2355からの信号を組み合わせた後、組み合わせ信号は、最初に、角速度を得るために2385で概略的に示されるように積分され、2回目に、角度変位を得るために2390で示されるように積分される。
処理の機能的特徴を示すために信号処理方式について概略的に説明する。これらの機能的特徴は様々な既知の技術を使用して得ることができる。例えば、信号処理は、完全にアナログの信号処理要素を使用して行なうことができる。例えば、信号処理は、信号を要望通りにアナログ形式からデジタル形式へ変換するとともにデジタル信号処理要素を使用することにより行なうことができる。デジタル信号処理要素は、特殊用途の構成要素及び/又は1つ以上のプログラムされた汎用プロセッサまたはマイクロコントローラまたはこれらの任意の組み合わせであっても良い。トータルステーションは、一般に、様々な機能を実行するようにプログラムされ且つ本発明の実施形態にしたがって前述した信号処理機能の一部または全てを実行するようにプログラムされたメインプロセッサを有している。
図24は、本発明の実施形態に係る信号処理回路機能2400の更なる実施例を示している。この実施例では、2つの部分でハイパスフィルタリング機能が行なわれる。光学角度エンコーダ2405(例えば、アジマス角センサ145または仰角センサ165としての機能を果たす)は、デジタルの第1の角度位置信号をデジタルローパスフィルタ2410に対して供給する。ジャイロ2445はアナログの第2の角度位置信号を供給し、この第2の角度位置信号は、アナログハイパスフィルタ2450に通された後に増幅器2455を通過して、アナログ−デジタル変換器2460に対して供給される。結果として得られる第2のデジタル角度位置信号はデジタルハイパスフィルタ2465に通される。デジタルローパスフィルタ2410からのフィルタ処理済み第1角度位置信号は、加算機能2470においてデジタルハイパスフィルタ2465からのフィルタ処理済み第2角度位置信号と組み合わせられ、それにより、例えばアジマスドライブ140または仰角ドライブ160を制御する際に使用される補償済み角度位置測定値2475が生成される。デジタルローパスフィルタ2410、デジタルハイパスフィルタ2465、加算機能2470のそれぞれは、例えば汎用プロセッサまたはマイクロコントローラ及び/又は他の適したデバイスで実行されるプログラム命令として実施される。
図25は、本発明の一実施形態に係る信号処理回路機能2500の更なる実施例を示している。この実施例では、2つの部分でハイパスフィルタリング機能が行なわれる。光学角度エンコーダ2505(例えば、アジマス角センサ145または仰角センサ165としての機能を果たす)は、デジタルの第1の角度位置信号をデジタルローパスフィルタ2510に対して供給する。一対の加速度計2515,2520からのアナログ信号がアナログ加算機能2525において組み合わされ、結果として得られる組み合わせ加速度計信号は、アナログ一次ハイパスフィルタ2530に通された後に増幅器2535を通過して、アナログ−デジタル変換器2540に対して供給される。アナログ−デジタル変換器2540からのデジタル信号は、その後、デジタル三次ハイパスフィルタ2545に通されてプロセス2550において二重積分され、それにより、フィルタ処理済み第2角度位置信号が生成される。フィルタ処理済み第1角度位置信号およびフィルタ処理済み第2角度位置信号はデジタル加算機能2555においてと組み合わせられ、それにより、例えばアジマスドライブ140または仰角ドライブ160を制御する際に使用される補償済み角度位置測定値2560が生成される。デジタルローパスフィルタ2510、デジタルハイパスフィルタ2545、二重積分機能2550、加算機能2555のそれぞれは、例えば汎用プロセッサまたはマイクロコントローラ及び/又は他の適したデバイスで実行されるプログラム命令として実施される。
図26は、例えば図24の実施形態において有用なフィルタの伝達特性を示している。曲線2610は、デジタルローパスフィルタ2410の特性を表わしている。曲線2635は、アナログハイパスフィルタ2450の特性を表わしている。曲線2680は、デジタルハイパスフィルタ2465の特性を表わしている。
本発明に係る実施形態は、前述した1つ以上の慣性センサを組み込む測地機器を含んでいる。例えば、図27は本発明の一実施形態に係るトータルステーションの部分断正面図を概略的に示しており、図28はそのようなトータルステーションの機能ブロック図である。
図27を参照すると、トータルステーション2700はアリダード2702を有しており、アリダード2702は、当該アリダード2702が水平のときに垂直となる支持軸2706を中心に回転できるように調整可能なトリブラック2704上に取り付けられている。光学中心線(視野方向)2712を持つテレスコープ2710を有するテレスコープユニット2708が、支持軸2706と直交する仰角軸2714を中心に回転できるように取り付けられている。
制御可能な水平ドライブ2716は、制御信号に応じて支持軸2706を中心にアリダード2702を回転させる。トリブラック2704に対して固定された目盛り付きリング2718のマーキングは、アリダード2702が回転されるときに水平角度センサ2720によって検出される。慣性センサ2780はアリダード2702のアジマス方向を検出する。この場合、慣性センサ2780は、アリダード2702に装着されて示されているが、前述したようにベース2704に装着されていても良い。制御可能な垂直ドライブ2722は、制御信号に応じて仰角軸2714を中心にテレスコープユニット2708を回転させる。テレスコープユニット2708に対して固定された目盛り付きリング2724のマーキングは、テレスコープユニット2708が回転されるときに垂直角度センサ2726によって検出される。慣性センサ2790はテレスコープユニット2708の仰角方向を検出する。この場合、慣性センサ2790は、アリダード2702に装着されて示されているが、前述したようにテレスコープユニット2708に装着されていても良い。手動操作可能なノブを有する水平制御装置2728および手動操作可能なノブを有する垂直制御装置2730は、水平ドライブ2716および垂直ドライブ2722をそれぞれ制御するためのユーザ入力を与える。
テレスコープ2710の照準を任意に位置決めされた外部ターゲットに定めるため、アリダード2720は任意の所望の角度まで支持軸2706を中心に回転することができ、テレスコープユニット2720は360度を越える角度であっても任意の所望の角度まで仰角軸2714を中心に回転することができる。スリップリング2732は、外部電源(図28に示される)からアリダード2702への電力の伝送及び/又はアリダード2702と外部制御ユニット(図28に示される)との間のデータおよびコマンドの通信を行なう。スリップリング2734は、アリダード2702からテレスコープユニット2708への電力の伝送およびアリダード2702とテレスコープユニット2708との間のデータおよびコマンドの通信を行なう。
アリダード2702は、輸送を容易にするためのハンドル2736を含んでいる。支持軸2706と同軸な光ビームを垂直下方に放射することにより測量標識上または他の選択されたポイント上にわたってトータルステーション2700を手動で容易に位置決めするために光学錘2738が設けられている。図1乃至図8を参照して説明したような勾配検出器2740は、アリダード2702の勾配を表わす信号を2つの互いに垂直な方向で供給し、それにより、支持軸2706が垂直になり且つ仰角軸が水平になるようにトータルステーションをセットすることができる。
アンテナ2744を有する無線モジュール2742は、トータルステーション2700と外部無線制御ユニット(図28に示される)との間でデータおよびコマンドの通信を行なう。トータルステーション2700に電力を供給するためにバッテリ2746が設けられている。また、トータルステーション2700は、キーパッド及び/又は他の入力デバイスおよびディスプレイスクリーン(図28に示される)を備える取り外し可能な制御ユニットを有している。
図28のブロック図2800を参照すると、破線は、それぞれの要素が内部に配置されて成る物理ユニットを示している。アリダード2702内においては、メインプロセッサ2804およびトータルステーションの他の要素に給電するため、電源2802がバッテリ2746に対して接続されている。メインプロセッサ2804は、図示しない関連するメモリやプログラム記憶装置などを含んでいる。構成要素の機能関係を分かり難くしないように、給電接続は図示されていない。電力は、個々の接続部を介して電源2802からトータルステーションの構成要素へ供給され及び/又は配電とデータ通信とを組み合わせるユニバーサルシリアルバス(USB)などのバスを介して供給される。同様に、メインプロセッサ2804とトータルステーションの他の構成要素との間の通信は、個々の接続部を介して及び/又はユニバーサルシリアルバスなどの共通バスを介して行なわれる。スリップリング2732は、電源2810及び/又は外部制御ユニット2812を有する外部ユニット2808への電気的な接続を行なう。スリップリング2743は、メインプロセッサ2804とテレスコープユニット2708との間のデータ通信を行なうとともに、テレスコープユニット2708の構成要素への電力の供給を行なう。各機能要素はメインプロセッサ2804の制御下にあるとともに、測定結果をメインプロセッサ2804へ送信するように各機能要素に命令することができる。
水平制御装置2728、垂直制御装置2730、フォーカス制御装置2814は、アリダード2702のアジマス方向、テレスコープユニット2708の仰角、テレスコープ2710の光学焦点を設定するためにコマンドの手動入力を行なう。コマンドは、インタフェース2816を介してメインプロセッサ2804へ通信される。取り外し可能なコンソール2818は、ディスプレイスクリーン2820と、キーパッド及び/又はタッチスクリーンなどの入力デバイス2822とを備えている。コンソール2818は、人間のオペレータとトータルステーションとの間の通信を担い、それにより、コマンドおよびデータの手動入力が可能になるとともに、ユーザメニューおよびデータの表示が可能になる。コンソール2818は、メインプロセッサ2804との通信を管理し且つ測地計算などの他のタスクをサポートするための入力/出力プロセッサ2824を含んでいる。コンソール2818は、メインプロセッサ2804および電源2802とコネクタ2826によって接続されている。
無線モジュール2742は、メインプロセッサ2804とバスを介して通信するとともに、アンテナ2828を有する無線制御ユニット1026とアンテナ2744を介して通信する。トータルステーションは、例えば測定ターゲットに位置されると、無線制御ユニット1026から遠隔的に制御できる。
テレスコープユニット2708は、距離測定モジュール2830と、サーボフォーカスモジュール2832と、トラッカモジュール2834と、トラッキングアシスタントモジュール2836とを含んでいる。
距離測定モジュール2830は、例えばターゲットへと光を放射して反射光の位相変化を検出することにより、あるいは、ターゲットへと光パルスを放射して反射パルスの飛行時間を決定することにより、トータルステーションからターゲットまでの距離を測定する。距離測定計算は、距離測定モジュール2830の回路内及び/又はメインプロセッサ2804内で行なわれる。
サーボフォーカスモジュール2832は、フォーカス制御装置2814の手動調整に応じた及び/又はサーボフォーカスモジュール2832内のオートフォーカス回路に応じたメインプロセッサ2804からの信号に基づいてテレスコープ光学素子の制御可能なフォーカスを行なう。
トラッカモジュール2834により、トータルステーションは、テレスコープの照準を自動的にターゲットに定めることができるとともに、ターゲットが移動されるときにターゲットに追従することができる。トラッカモジュール2834はテレスコープ光学素子を介して狭ビーム光を放射する。この光は、ターゲットから反射されると、アジマスおよび仰角の必要な変化を知らせるためにトラッキング信号をメインプロセッサ2804へ送るセンサにより検出される。
トラッキングアシスタントモジュール2836は、テレスコープの視野方向の一方側または他方側に位置されるときに人間のオペレータがそれぞれの異なる色を見るように方向付けられる光を放射することにより、人間のオペレータが可動ターゲットをテレスコープの光軸に配置するのを助ける。
アリダード2702のアジマス方向は、水平角度センサ2720から受けられる信号からメインプロセッサ2804に知られている。アリダード2702のアジマス方向は、メインプロセッサ2804から送られる信号により水平ドライブコントローラ2840に対して命令される。水平ドライブ2716は、支持軸2706を中心にアリダード2702を回転させるために水平ドライブコントローラ2840に応答する。テレスコープユニット2708の仰角は、垂直角度センサ2726から受けられる信号からメインプロセッサ2804に知られている。テレスコープユニット2708の仰角は、メインプロセッサ2804から送られる信号により垂直ドライブコントローラ2842に対して命令される。垂直ドライブ2722は、テレスコープユニット2708を仰角軸2714を中心に回転させるために垂直ドライブコントローラ2842に応答する。
メインプロセッサ2804は、幾つかのソースのうちの1つから、すなわち、制御装置2728,2730の手動設定、入力デバイス2822によるデータの手動入力、無線制御ユニット1026からの遠隔コマンド、トラッキング機能が有効にされるときのトラッカ2834からの自動信号のうちの1つから、所望のアジマスおよび仰角を決定する。
明確にするため、ここで説明した実施の決まりきった特徴の全てが図示されて記載されているものではない。任意のそのような実際の実施の開発においては、用途関連およびビジネス関連の制約とのコンプライアンスなどの開発者の特定の目的を達成するために多くの実施特有の決定がなされなければならず、また、これらの特定の目的が実施毎および開発者毎に異なっていることは言うまでもない。また、そのような開発努力は、複雑であり時間がかかる場合があるが、それにもかかわらず、この開示内容の利益を享受する当業者にとってエンジニアリングの決まりきった仕事であることは言うまでもない。
本発明に係る実施形態および用途について図示して説明してきたが、この器味内容の利益を享受する当業者であれば分かるように、本発明の概念から逸脱することなく前述したものよりも多くの改良が可能である。したがって、本発明は、添付の請求項の思想を除いて限定されるべきではない。
結論
トータルステーションなどの機器内で角度変位の補償された測定を行なうための方法および装置が開示されている。改良され且つ補償された角度変位の測定値は、角度リゾリバと慣性センサとの組み合わせを使用することにより得られる。補償された角度位置測定値は、角度リゾルバおよび慣性センサのそれぞれから得られる出力信号の少なくとも一部を組み合わせることにより生成される。
従来技術のトータルステーションの簡略化された正面図。 図1のトータルステーションの平面図。 アリダードが加速されるときに導入されるエラーを表わしている図1のトータルステーションの平面図。 図1のトータルステーションのアリダードのアジマス回転のための理想的な制御ループを概略的に示す図。 図1のトータルステーションのアリダードの加速中に導入されるエラーを考慮に入れる更に現実的な制御ループを概略的に示す図。 図1のトータルステーションの概略の側面図。 テレスコープが加速されるときに導入されるエラーを概略的に示す図1のトータルステーションの部分断面図。 図1のトータルステーションのテレスコープの仰角回転のための理想的な制御ループを概略的に示す図。 図1のトータルステーションのテレスコープの加速中に導入されるエラーを考慮に入れる更に現実的な制御ループを概略的に示す図。 本発明に係るトータルステーションの一実施形態の簡略化された正面図。 図6の実施形態のアリダード制御ループを概略的に示す図。 図7のフィルタの伝達関数を示す図。 図7の組み合わせフィルタの伝達関数を示す図。 本発明に係るトータルステーションの一実施形態の簡略化された正面図。 図9の実施形態のアリダード制御ループを示す図。 図10のフィルタの伝達関数を示す図。 本発明に係るトータルステーションの一実施形態の簡略化された正面図。 図12の実施形態のテレスコープ制御ループを概略的に示す図。 図13のフィルタの伝達関数を示す図。 図13の組み合わせフィルタの伝達関数を示す図。 本発明に係るトータルステーションの一実施形態の簡略化された正面図。 図15の実施形態のテレスコープ制御ループを概略的に示す図。 図16のフィルタの伝達関数を示す図。 図6および図12の実施形態の特徴を組み合わせた本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図。 図6および図15の実施形態の特徴を組み合わせた本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図。 図9および図12の実施形態の特徴を組み合わせた本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図。 図9および図15の実施形態の特徴を組み合わせた本発明に係る一実施形態の簡略化された正面図。 本発明の一実施形態に係るトータルステーションの概略的な平面図。 本発明の一実施形態に係るトータルステーションの概略的な平面図。 本発明の一実施形態に係る信号処理回路機能の一実施例を示す図。 本発明の一実施形態に係る信号処理回路機能の一実施例を示す図。 例えば図25の実施形態において役立つフィルタの伝達特性を示す図。 本発明の一実施形態に係るトータルステーションの部分断正面図。 図27のトータルステーションの機能ブロック図。

Claims (26)

  1. a)第1の構成要素(105,115)と、
    b)前記第1の構成要素によって支持され、第1の軸(120,130)を中心に前記第1の構成要素に対して回転する第2の構成要素(115,125)と、
    c)前記第2の構成要素を前記第1の軸を中心に回転させるための第1のドライブ(140,160)と、
    d)第1の基準(205,410)に対する前記第1の軸を中心とする前記第2の構成要素の角度位置(φ,α)を表わす第1の角度位置信号(705,1005,1305,1605)を生成するための第1の角度センサ(145,165)と、
    e)第2の基準(200,405)に対する前記第1の基準の角度変位(φ,α)および前記第2の基準(200,405)に対する前記第1の軸を中心とする前記第2の構成要素の角度位置(φ,α)のうちの一方を表わす第2の角度位置信号(725,1015,1325,1625)を生成するための第2の角度センサ(645,945,1245,1545)と、
    f)前記第1の角度位置信号および前記第2の角度位置信号の少なくとも一つをフィルタ処理し、その結果として生じた信号を組み合わせることにより前記第2の基準に対する前記第2の構成要素のための第1の補償済み角度位置測定値(45,1035,1345,1645)を生成する信号プロセッサ(740,1030,1340,1640)と、
    を備える測地機器。
  2. a)前記第2の構成要素(115)によって支持され、第2の軸(130)を中心に前記第2の構成要素に対して回転できる第3の構成要素(125)と、
    b)前記第3の構成要素を前記第2の軸を中心に回転させるための第2のドライブ(160)と、
    c)第3の基準(410)に対する前記第2の軸を中心とする前記第3の構成要素の角度位置(α)を表わす第3の角度位置信号(1305,1605)を生成するための第3の角度センサ(165)と、
    d)第4の基準(405)に対する前記第3の基準の角度変位(α)および前記第4の基準(405)に対する前記第2の軸を中心とする前記第4の構成要素の角度位置(α)のうちの一方を表わす第4の角度位置信号(1326,1625)を生成するための第4の角度センサ(1245,1545)と、
    を更に備え、
    前記信号プロセッサは、前記第3の角度位置信号および前記第4の角度位置信号の少なくとも一つをフィルタ処理し、その結果として生じた信号を組み合わせることにより前記第4の基準に対する前記第3の構成要素のための第2の補償済み角度位置測定値(1345,1645)を更に生成する、請求項1に記載の測地機器。
  3. 機器(100)は、前記第1の構成要素がベース(105)であり且つ前記第2の構成要素がアリダード(115)である測地測定機器である、請求項1または2に記載の測地機器。
  4. 機器(100)が測地測定機器であり、前記第3の構成要素がテレスコープ(125)である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の測地機器。
  5. 機器(100)が測地測定機器であり、前記第1の構成要素がアリダード(115)であり、前記第2の構成要素がテレスコープ(125)である、請求項1に記載の測地機器。
  6. 第1の基準(205)が前記ベースに対して固定されている、請求項記載の測地機器。
  7. 前記第2の基準(200)が前記ベースの外側にある、請求項3または6に記載の測地機器。
  8. 前記第1の角度センサ(145,165)がアングルリゾルバを備えている、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の測地機器。
  9. 前記第1の角度センサ(145,165)は、光学角度エンコーダ、磁気アングルリゾルバ、容量アングルリゾルバのうちの1つを備えている、請求項8に記載の測地機器。
  10. 前記第2の角度センサ(645,945,1245,1545)が慣性センサを備えている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の測地機器。
  11. 前記第2の角度センサ(645,945,1245,1545)は、加速度計(2250,2350,2355)およびジャイロ(2445)のうちの一方を備えている、請求項10に記載の測地機器。
  12. 前記第1の角度位置信号(705,1005,1305,1605)は、高周波帯域よりも低周波帯域において高い精度を有している、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の測地機器。
  13. 第2の角度位置信号(725,1015,1325,1625)は、高周波帯域よりも低周波帯域において高いノイズを有している、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の測地機器。
  14. 前記第1の基準(205,410)は、前記第1の軸(120,130)を中心とする前記第2の構成要素(115,125)の加速度と共に前記第1の構成要素(105,115)に作用する反動トルク(T,T)に起因して角度変位され、それにより、対応するエラーが第1の角度位置信号にもたらされる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の測地機器。
  15. 前記第2の角度センサ(645,945,1245,1545)が前記第1の構成要素(105,115)上に取り付けられ、前記第2の角度位置信号(725,1015,1325,1625)が第2の基準(200,405)に対する第1の基準(205,410)の角度変位(φ,α)を表わしている、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の測地機器。
  16. 前記第2の角度センサ(645,945,1245,1545)が前記第2の構成要素(115,125)上に取り付けられ、前記第2の角度位置信号(725,1015,1325,1625)は、第2の基準(200,405)に対する前記第1の軸(120,130)を中心とする前記第2の構成要素の角度位置(φ,α)を表わしている、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の測地機器。
  17. 前記信号プロセッサは、第1の周波数フィルタ(710,1310)と、第2の周波数フィルタ(730,1330)と、コンバイナ(740,1340)とを備え、前記第1の角度位置信号(705,1305)が前記第1の周波数フィルタに通されることによりフィルタ処理済み第1角度位置信号(705,1305)が生成され、前記第2の角度位置信号(725,1325)が前記第2の周波数フィルタ(730,1330)に通されることによりフィルタ処理済み第2角度位置信号(735,1335)が生成され、前記コンバイナは、フィルタ処理済み第1角度位置信号とフィルタ処理済み第2角度位置信号とを組み合わせることにより第1の補償済み角度位置測定信号(745,1345)を生成する、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の測地機器。
  18. 前記信号プロセッサは、周波数フィルタ(1020,1630)とコンバイナ(1030,1640)とを備え、前記第2の角度位置信号(1015,1625)が前記周波数フィルタ(1020,1630)に通されることによりフィルタ処理済み第2角度位置信号(1025,1635)が生成され、前記コンバイナは、第1の角度位置信号とフィルタ処理済み第2角度位置信号とを組み合わせることにより第1の補償済み角度位置測定信号(1035,1645)を生成する、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の測地機器。
  19. 前記第1の周波数フィルタがローパスフィルタであり、前記第2の周波数フィルタがハイパスフィルタである、請求項17に記載の測地機器。
  20. 前記第1の周波数フィルタおよび前記第2の周波数フィルタのうちの少なくとも一方がアナログフィルタ要素(2450,2530)を備えている、請求項17または19に記載の測地機器。
  21. 前記第1の周波数フィルタおよび前記第2の周波数フィルタのうちの少なくとも一方がデジタルフィルタ要素(2410,2465)を備えている、請求項17、19、20のいずれか一項に記載の測地機器。
  22. 前記デジタルフィルタ要素は、汎用デジタルプロセッサ(650,950,1250,1550,2804)においてプログラム命令として実施される、請求項21に記載の測地機器。
  23. 前記第1の周波数フィルタの伝達関数および前記第2の周波数フィルタの伝達関数は、組み合わせられると、周波数全体にわたって一定である(810,1410)請求項17、19、20、21、22のいずれか一項に記載の測地機器。
  24. 前記第1の周波数フィルタおよび前記第2の周波数フィルタが適応フィルタである、請求項20に記載の測地機器。
  25. 第1の構成要素(105,115)と、
    前記第1の構成要素によって支持され、第1の軸(120,130)を中心に前記第1の構成要素に対して回転できる第2の構成要素(115,125)と、
    制御信号(D,D)に応じて前記第2の構成要素を前記第1の軸を中心に回転させるための第1のドライブ(140,160)と、
    を有する測地機器を制御する方法であって、
    i)第1の基準(205,410)に対する前記第1の軸を中心とする前記第2の構成要素の角度位置(φ,α)を表わす第1の角度位置信号(705,1005,1305,1605)を第1の角度センサ(145,165)から得るステップと、
    ii)第2の基準に対する前記第1の基準の角度変位(φ,α)および前記第2の基準(200,405)に対する前記第1の軸を中心とする前記第2の構成要素の角度位置(φ,α)のうちの一方を表わす第2の角度位置信号(725,1015,1325,1625)を第2の角度センサ(645,945,1245,1545)から得るステップと、
    iii)前記第1の角度位置信号および前記第2の角度位置信号の少なくとも一つをフィルタ処理し、その結果として生じた信号を組み合わせることにより第1の補償済み角度位置測定信号(45,1035,1345,1645)を生成するステップと、
    iv)前記第1の補償済み角度位置測定信号から得られた制御信号を前記第1のドラブに印加するステップと、
    を含む方法。
  26. 前記測地機器は、
    前記第2の構成要素(115)によって支持され、第2の軸(130)を中心に前記第2の構成要素に対して回転できる第3の構成要素(125)と、
    前記第3の構成要素を前記第2の軸を中心に回転させるための第2のドライブ(160)と、
    を更に備え、
    i)第3の基準(410)に対する前記第2の軸を中心とする前記第3の構成要素の角度位置(α)を表わす第3の角度位置信号(1305,1605)を第3の角度センサ(165)から得るステップと、
    ii)第4の基準(405)に対する前記第3の基準の角度変位(α)および前記第4の基準(405)に対する前記第2の軸を中心とする前記第4の構成要素の角度位置(α)のうちの一方を表わす第4の角度位置信号(1326,1625)を第4の角度センサ(1245,1545)から得るステップと、
    iii)前記第3の角度位置信号および前記第4の角度位置信号の少なくとも一つをフィルタ処理し、その結果として生じた信号を組み合わせることにより第2の補償済み角度位置測定信号(1345,1645)を生成するステップと、
    iv)第2の補償済み角度位置測定信号から得られる制御信号を前記第2のドライブに印加するステップと、
    を更に含む、請求項25に記載の方法。
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