JP4987291B2 - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤で部材同士が接着されたインクジェットヘッド及びその製造方法に関する。
従来から、メッシュ状のスクリーンに所望のパターンを形成して当該パターンを通過したインクを記録媒体に印刷する「スクリーン印刷技術」が、液晶のカラーフィルターの製造や液晶配向膜の塗布、有機EL(ElectroLuminescence)等の各種精密電子部品の製造等に広く適用されている。
しかしながら、上記スクリーン印刷技術には、印刷前に予めスクリーンを設計・製造しなければならなかったり、パターンを変更するごとに新規のスクリーンを設計・製造し直さなければならなかったりして簡単・安価に画像等の印刷をおこなえないという不都合があるため、近年では、簡単・安価に画像等の記録をおこなえる「インクジェット技術」が上記スクリーン印刷技術に代わる技術として適用され始めている。
インクジェット技術というのは、インクを滴として吐出する「インクジェットヘッド」を記録媒体上で走査して当該記録媒体に画像等を記録する技術であるが、上記スクリーン印刷技術では記録媒体として樹脂製記録媒体を使用するのが主であるため、当該インクジェット技術を上記スクリーン印刷技術の代替技術として使用する場合(記録媒体として樹脂製記録媒体を適用する場合)には、インクとして、樹脂に浸透し易く記録媒体そのものの耐久性を向上させることができる「溶剤系インク」が使用されている。
ここで、上記インクジェットヘッドはそれを構成する部材同士が接着剤で接着されているが、溶剤系インクを適用した場合には当該溶剤系インクが接着剤を溶解してしまうため、当該接着剤として、高温で架橋したエポキシ系接着剤を使用するのがよい。これを応用した技術が特許文献1に開示されている。具体的に特許文献1に記載の技術では、接着剤を乾燥・硬化させるのに常温から100℃までの昇温速度を緩やかに設定し、これにより架橋密度を高めて溶剤系インクに対する耐性を高めている(段落番号0034〜0041参照)。
特開2003−266708号公報
しかしながら、インクジェットヘッドは基本的にそれを構成する部材同士が互いに異なる線膨張係数(熱膨張係数)を有しているため、接着剤を高温で硬化させると、硬化後において接着剤の温度が室温に戻る際に、部材間の収縮率の違いから硬化後の接着剤と部材との間で収縮による応力が掛かり、部材にひび割れが発生したり、部材が歪んだり、一方の部材が他方の部材から剥がれ落ちたりする可能性がある。
当該応力の発生を抑える方法として、インクジェットヘッドの使用環境に近い低温(できれば室温)で接着剤を硬化させたり、接着剤そのものに可撓性を付与したりする方法があるが、低温において硬化可能で可撓性を有する接着剤は溶剤系インクに対する耐性が不十分であり、現状においてはその条件全てを満たすような接着剤は存在しない。
本発明の目的は、溶剤系インクに対して耐性を有するインクジェットヘッド及びその製造方法を提供することであり、本発明の他の目的は、部材のひび割れ、歪み、剥離等を防止することができるインクジェットヘッド及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するため、の発明は、
インクのチャネルを有するチャネル基板と、前記チャネル基板に対し接着される被接着部材と、前記被接着部材に対し更に接着される第2の被接着部材と、を備えるインクジェットヘッドであって、
ビスフェノールFエポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂と3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂とが混合された第2のエポキシ樹脂又はビスフェノールAエポキシ樹脂と3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂とが混合された第3のエポキシ樹脂のいずれかを含有する主剤と、C36の不飽和脂肪酸ダイマーとポリアミンとの縮合体からなるポリアミドと脂環式ポリアミンとを含有しかつ前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン5〜200重量部が含有された硬化剤とが、前記主剤100重量部に対し前記硬化剤10〜200重量部の割合で混合された接着剤で、前記チャネル基板と前記被接着部材とが、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材とが、接着されていることを特徴としている。
前記硬化剤は、前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン10〜150重量部が含有されているのが好ましく、前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン20〜100重量部が含有されているのが更に好ましい。
前記接着剤には平均粒子径0.1μm以下の微粒子が添加されているのが好ましい。
前記チャネル基板と前記被接着部材との間で、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材との間では、12ppm/Kを超える線膨張係数の差があるのが好ましい。
前記インクは、SP値9.5〜15.0でかつ双極子能率2.0〜5.0の溶媒を全溶媒に対し3重量%以上含有しているのが好ましい。
の発明は、
インクのチャネルを有するチャネル基板と、前記チャネル基板に対し接着される被接着部材と、前記被接着部材に対し更に接着される第2 の被接着部材と、を備えるインクジェットヘッドの製造方法であって、
ビスフェノールFエポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂、ビスフェノールF エポキシ樹脂と3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂とが混合された第2のエポキシ樹脂又はビスフェノールAエポキシ樹脂と3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂とが混合された第3のエポキシ樹脂のいずれかを含有する主剤と、C36の不飽和脂肪酸ダイマーとポリアミンとの縮合体からなるポリアミドと脂環式ポリアミンとを含有しかつ前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン5〜200重量部が含有された硬化剤とが、前記主剤100重量部に対し前記硬化剤10〜200重量部の割合で混合された接着剤を、前記チャネル基板と前記被接着部材との間に、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材との間に塗布し、
前記接着剤に60℃以下の熱を加えて前記接着剤を硬化させ、
前記チャネル基板と前記被接着部材とを、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材とを接着させることを特徴としている。
前記主剤は、前記第2のエポキシ樹脂を含有するものである。
前記硬化剤は、前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン10〜150重量部が含有されているのが好ましく、前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン20〜100重量部が含有されているのが更に好ましい。
前記接着剤には平均粒子径0.1μm以下の微粒子が添加されているのが好ましい。
の発明においては、
前記接着剤に40℃以下の熱を加えて前記接着剤を硬化させるのが好ましい。
本発明に係る接着剤によれば、低温において硬化可能で可撓性を有し、更に溶剤系インクに対しても耐性を有する接着剤を提供することができる(下記実施例1〜4参照)。
の発明では、チャネル基板と被接着部材とが又は被接着部材と第2の被接着部材とが上記接着剤で接着されているから、硬化後の接着剤とチャネル基板、被接着部材又は第2の被接着部材との間に作用する応力を緩和することができ、ひいてはチャネル基板、被接着部材又は第2の被接着部材にひび割れが発生したり、チャネル基板、被接着部材又は第2の被接着部材が歪んだり、被接着部材がチャネル基板から剥がれ落ちたり、第2の被接着部材が被接着部材から剥がれ落ちたりするのを防止することができる。
なお、ある部材がチャネル基板と被接着部材の両者と上記接着剤で接着されている場合には、その部材とチャネル基板との関係が第の発明の「被接着部材」と「チャネル基板」との関係に相当し、また、その部材と被接着部材との関係が第の発明の「第2の被接着部材」と「被接着部材」との関係に相当する。このとき、どちらか一方の関係が第の発明の関係を満足すれば上記効果を得ることができる。
の発明では、上記接着剤に60℃以下の熱を加えて当該接着剤を硬化させるため、硬化後の接着剤の温度が硬化温度から室温に低下する際のその温度差が小さく、接着剤とチャネル基板、被接着部材又は第2の被接着部材との間に作用する応力が緩和される。そのため、チャネル基板、被接着部材又は第2の被接着部材にひび割れが発生したり、チャネル基板、被接着部材又は第2の被接着部材が歪んだり、被接着部材がチャネル基板から剥がれ落ちたり、第2の被接着部材が被接着部材から剥がれ落ちたりするのを防止することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲は以下の実施形態及び図示例に限定されるものではない。
図1は本発明に係るインクジェットヘッド100の概略構成を示す側面断面図である。
図1に示す通り、インクジェットヘッド100はインクの流路(チャネル3)が形成されたチャネル基板1を有している。チャネル基板1の前側の上部には接着部aを介してカバープレート2が接着されている。カバープレート2はガラス,セラミックス,金属,樹脂等の材料から構成されている。
チャネル基板1とカバープレート2との前端面には、インクを滴として吐出する吐出口4を有するノズルプレート5が接着部bを介して接着されている。チャネル基板1には中央部から前端部にかけて延在するチャネル3(溝)が形成されており、当該チャネル3がノズルプレート5の吐出口4に連通している。ノズルプレート5はポリイミド等の樹脂から構成されている。
図2は上記チャネル基板1、カバープレート2及びノズルプレート5の要部構成を示す分解斜視図である。
図2に示す通り、チャネル基板1は2枚の基板1a,1bが接着部jを介して互いに接着された構成を有している。各基板1a,1bはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料から構成されており、厚さ方向において互いに逆方向に分極されている。チャネル基板1には互いに等間隔をあけた状態で複数のチャネル3,3,…が形成されており、各チャネル3間に隔壁6が形成されている。すなわち、チャネル基板1にはチャネル3と隔壁6とが交互に形成されている。
各チャネル3はチャネル基板1の中央部から前端部にかけて切り欠かれた溝であり、チャネル基板1の厚さ方向において基板1aから基板1bの中途部にかけて切り欠かれている。特に、各チャネル3は後方部分が基板1aの上部から基板1bの中途部にかけて後方から前方に向かう方向に緩やかに傾斜しており、基板1aの上方からチャネル3の内部にインクが円滑に流入するようになっている。
以上の構成を具備するチャネル基板1において、各チャネル3の上方を覆うように基板1aの上部にカバープレート2が接着され、各チャネル3に吐出口4が連通するようにチャネル基板1の前端面にノズルプレート5が接着されるようになっている。
図3は図1のA−A線に沿う断面図である。
図3に示す通り、各チャネル3の内壁にはアルミニウム等の金属製の電極膜7がU字状に製膜されており、各電極膜7の内壁と接着部aの下部の一部とには保護膜8が矩形状に製膜されている。各保護膜8は電極膜7を保護するものであり、絶縁性のポリ−p−キシリレンから構成されている。
インクジェットヘッド100では、上記の通り基板1a,1bが互いに逆方向に分極されているため、図4(a)に示す状態において各電極膜7に電圧が印加されると、図4(b)に示す通り、各隔壁6が基板1a,1bとの接着部jを中心としてく字状(又は逆く字状)に屈曲(剪断変形)するようになっている。この場合において、各チャネル3の内部容積が変化してインクに加わる圧力が変動し、当該圧力が所定値に達すると、インクが吐出口4から吐出されるようになっている。他方、各電極7に電圧が印加された図4(b)の状態において、その電圧の印加が解除されると、図4(c)に示す通り、各隔壁6がもとの状態に戻るようになっている。
図1に示す通り、チャネル基板1の上方には、各チャネル3にインクを供給するためのインクチューブ10が配されている。インクチューブ10は、一方の端部がインクを貯留したタンク(図示略)に接続されており、他方の端部がマニホールド11に接続されている。マニホールド11は、インクチューブ10とチャネル基板1とをつなぐ継手として機能するものである。インクチューブ10は接着部hを介してマニホールド11に接着されており、マニホールド11は接着部e,fを介してチャネル基板1とカバープレート2とにそれぞれ接着されている。
マニホールド11の内部には網目状を呈した金属製のフィルタ12が配されている。フィルタ12はインクから当該インク中の異物を除去するもので、接着部gを介してマニホールド11に接着されている。
チャネル基板1の後方にはFPC(Flexible Print Cable)20が配されている。FPC20は接着部c,iを介してチャネル基板1に接着されている。特に、接着部iは、FPC20がチャネル基板1から剥離しないように、チャネル基板1に対しFPC20を補強的に接着する部位となっている。詳しくは図示しないが、FPC20は各チャネル3に製膜された電極膜7と通電されている。
FPC20には接着部dを介して駆動IC(Integrated Circuit)21が接着されている。駆動IC21は、チャネル基板1の各隔壁6を剪断変形させるための電圧の発生源として機能するものであり、FPC20を通じて転送されてきた画像信号に基づき当該電圧を発生させてFPC20を通じてその電圧を各電極膜7に印加するようになっている。
以上の構成を具備するインクジェットヘッド100では、ノズルプレート5が突出した状態でそれ以外の部位が箱状の筐体30で略覆われている。詳しくは筐体30には開口部31が形成されており、当該開口部31にチャネル基板1及びカバープレート2の前端部が嵌合している。
また、インクジェットヘッド100では、各接着部a〜jを介して接着されている部材同士が互いに12ppm/Kを超える線膨張係数の差を有している(一部の部材同士のみが互いに12ppm/Kを超える線膨張係数の差を有していてもよい。)。例えば、接着部eを介して接着されているチャネル基板1とマニホールド11とを例に挙げれば、チャネル基板1の線膨張係数とマニホールド11の線膨張係数との差が12ppm/Kを超えている。
また、ノズルプレート5がポリイミドで構成されている場合、ノズルプレート5の線膨張係数とチャネル基板1の線膨張係数との差が12ppm/Kを超えるが、この場合において、本実施形態では、チャネル基板1のチャネル3に対しノズルプレート5の吐出口4が位置ずれした状態で接着されたり、接着部bを構成する接着剤が吐出口4に流れ込んでインクの吐出性能が低下したりすることはない。
ここで、上記部材同士を接着している各接着部a〜iは下記の「接着剤」から構成されており、下記では本発明に係る当該接着剤について詳細に説明する。
本発明に係る接着剤は「(1)主剤」と「(2)硬化剤」との混合物であり、100重量部の主剤に対し10〜200重量部の硬化剤を(好ましくは100重量部の主剤に対し20〜100重量部の硬化剤を)混合したものである。
(1)主剤
主剤は「(1.1)第1のエポキシ樹脂」、「(1.2)第2のエポキシ樹脂」又は「(1.3)第3のエポキシ樹脂」のいずれか一を含有するものである。主剤は第1〜第3のエポキシ樹脂のうち、いずれか一のエポキシ樹脂を単独で含有してもよいし、2以上のエポキシ樹脂を含有してもよい。
(1.1)第1のエポキシ樹脂
第1のエポキシ樹脂は「ビスフェノールFエポキシ樹脂」である。ビスフェノールFエポキシ樹脂の具体例としては、エピコート806,807(ジャパンエポキシレジン製),RE303S−L(日本化薬社製)等が挙げられる。
(1.2)第2のエポキシ樹脂
第2のエポキシ樹脂は「(1.2.1)ビスフェノールFエポキシ樹脂」と「(1.2.2)3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂」とが混合されたものである。
(1.2.1)ビスフェノールFエポキシ樹脂
ビスフェノールFエポキシ樹脂は上記(1.1)の第1のエポキシ樹脂を構成するものと同様のものである。
(1.2.2)3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂
3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂としては、トリグリシジル−p−アミノフェノール(TGAP),テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDADPM),トリグリシジルイソシアヌレート,トリグリシジルウラゾール,トリグリシジルアミノクレゾール,テトラグリシジル−1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン,グリセロールトリグリシジルエーテル等が適用可能である。
更に、3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂としては、「フェノールノボラック型エポキシ樹脂」と「クレゾールノボラック型エポキシ樹脂」も適用可能である。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の具体例としては、EPPN201,202(日本化薬製),エピコート154(ジャパンエポキシレジン製),DEN−438(ダウケミカル製)等が挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の具体例としては、EOCN102,103S,104S,1020,1025,1027(日本化薬製),エピコート180S(ジャパンエポキシレジン製)等が挙げられる。
これら3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂中では、耐溶剤性の観点からトリグリシジル−p−アミノフェノール(TGAP)を適用するのが特に好ましい。
(1.3)第3のエポキシ樹脂
第3のエポキシ樹脂は「(1.3.1)ビスフェノールAエポキシ樹脂」と「(1.3.2)3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂」とが混合されたものである。
(1.3.1)ビスフェノールAエポキシ樹脂
ビスフェノールAエポキシ樹脂の具体例としては、エピコート828(ジャパンエポキシレジン製)等が挙げられる。
(1.3.2)3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂
3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂は上記(1.2.2)のエポキシ樹脂を構成するものと同様のものである。
(2)硬化剤
硬化剤は「(2.1)ポリアミド」と「(2.2)脂環式ポリアミン」とを含有するものであり、100重量部のポリアミドに対し5〜200重量部の脂環式ポリアミンを(好ましくは100重量部のポリアミドに対し10〜150重量部の脂環式ポリアミンを、更に好ましくは100重量部のポリアミドに対し20〜100重量部の脂環式ポリアミンを)含有するものである。
100重量部のポリアミドに対し5〜200重量部の脂環式ポリアミンを含有させるのは、脂環式ポリアミンの含有量が5重量部未満であると接着剤が硬化しないからであり、脂環式ポリアミンの含有量が200重量部を超えると、接着剤そのもの(各接着部a〜j)が脆くなって温度変動に対しインクジェットヘッド100が破損する等の不具合を生じる可能性があるからである。
100重量部のポリアミドに対し10〜150重量部の脂環式ポリアミンを含有させるのが好ましいのは、脂環式ポリアミンの含有量が10〜150重量部の範囲内であれば、硬化後の接着剤の溶剤系インクに対する耐性が向上するからである。
100重量部のポリアミドに対し20〜100重量部の脂環式ポリアミンを含有させるのが更に好ましいのは、脂環式ポリアミンの含有量が20〜100重量部の範囲内であれば、硬化後の接着剤の溶剤系インクに対する耐性が更に向上するとともに、インクジェットヘッド100で用いるインクへの接着剤の溶出が起こらなくなり、接着剤成分がインクに溶出して吐出口4に付着しインクの吐出方向が不均一となる等の不具合が起こらないからである。
(2.1)ポリアミド
ポリアミドとしては、C36の不飽和脂肪酸ダイマーとポリアミンとの縮合体が適用可能である。ポリアミドの具体例としては、リノール酸の二量体であるダイマー酸とエチレンジアミンとの縮合物等が挙げられる。
(2.2)脂環式ポリアミン
脂環式ポリアミンの具体例としては、メンセンジアミン,イソホロンジアミン,N−アミノエチルピペラジン,ジアミノジシクロヘキシルメタン,ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン,1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン,2,4−ジ(4−アミノシクロヘキシルメチル)アニリン等が挙げられる。
なお、上記接着剤には平均粒子径0.1μm以下の微粒子が0.2〜10重量%添加されてもよく、この場合には各接着部a〜jの停滞粘度(粘着力)を高めることができる。当該微粒子としてはシリカやアルミナ等が適用可能であり、特に日本アエロジル社製のアエロジルR202を好適に用いることができる。
また、インクジェットヘッド100から吐出される「インク」は、染料,顔料などの色材やそれを溶解させる溶媒(溶剤)などから構成されているもので、その種類は特には限定しないが、SP(Solubility Parameter)値((cal/cm)1/2)が9.5〜15.0でかつ双極子能率が2.0〜5.0である溶媒を全溶媒に対し3重量%以上含有しているものであることが印刷画像の定着性の点から好ましく、本実施形態によれば、このようなインクに対して耐久性が劣化しないという特徴を有する。当該溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド(SP値=12.1,双極子能率=3.86),N−メチル−2−ピロリジノン(SP値=11.3,双極子能率=4.09),乳酸エチル(SP値=10.0,双極子能率=2.14),シクロヘキサノン(SP値=9.9,双極子能率=3.01),2−ピロリジノン(SP値=14.7,双極子能率=3.83)などが挙げられる。
なお、ここでの双極子能率はMOPACのAM1により算出したもので、SP値はBicerano法により算出したものである。「Bicerano法」はPrediction of Polymer Properties (Plastics Engineering, 65)Jozef Bicerano (著)に記載されている。
続いて、本発明に係る「インクジェットヘッド100の製造方法」について説明する。
始めに、平板状の2枚の基板1a,1bに対し上記接着剤を塗布して各基板1a,1bを貼り合わせ(接着部jを形成し)、当該接着部jに60℃(好ましくは40℃)以下の熱を加えて当該接着部jを硬化させ、各基板1a,1bを接着する。各基板1a,1bを接着してチャネル基板1を製造したら、チャネル基板1に対しダイシングブレード等を用いて複数のチャネル3,3,…を形成し、各チャネル3の内壁に対し公知の蒸着処理を施して各チャネル3の内部に電極膜7を製膜する。
各チャネル3の内壁に電極膜7を製膜したら、チャネル基板1の基板1aの上部に上記接着剤を塗布してカバープレート2を貼り合わせ(接着部aを形成し)、当該接着部aに60℃(好ましくは40℃)以下の熱を加えて当該接着部aを硬化させ、図5(a),(b)に示す通り、基板1aの上部にカバープレート2を接着する(図5(b)は図5(a)中B−B線に沿う断面図であり、図5(a)〜(c)中には各接着部a,j及び電極膜7は図示されていない。)
カバープレート2を接着したら、電極膜7の内壁に対しCVD(Chemical Vapor Deposition)法でポリ−p−キシリレン処理を施して、各チャネル3の内部に保護膜8を製膜する。保護膜8を製膜したら、図5(c)に示す通り、各チャネル3の長さ方向に対し直交する方向に沿ってチャネル基板1とカバープレート2との中央部を切断し(2分割し)、2片のヘッドチップ101,101を製造する(図5(c)中には電極膜7及び保護膜8は図示されていない。)。
ヘッドチップ101を製造したら、チャネル基板1とカバープレート2との各端面に上記接着剤を塗布し、各吐出口4がチャネル3に連通するようにそれら各端面に対しノズルプレート5を貼り合わせ(接着部bを形成し)、当該接着部bに60℃(好ましくは40℃)以下の熱を加えて当該接着部bを硬化させ、チャネル基板1とカバープレート2との各端面にノズルプレート5を接着する。
ノズルプレート5を接着したら、インクジェットヘッド100を構成する上記以外のマニホールド11,FPC20,筐体30等の部材に接着剤を塗布し、ヘッドチップ101の所定位置にこれら部材を貼り合わせ(接着部c〜jを形成し)、各接着部c〜iに60℃(好ましくは40℃)以下の熱を加えて各接着部c〜iを硬化させ、これら部材とヘッドチップ101とを接着する。以上の工程の処理を経ることにより、本発明に係るインクジェットヘッド100を製造することができる。
なお、本実施形態では、各接着部a〜jを形成するごとに各接着部a〜jに熱を加えて各接着部a〜jを硬化させたが、各接着部a〜jを全て形成して(部材同士を全て貼り合せて)から全接着部a〜jに同時に熱を加えて全接着部a〜jを一度に硬化させてもよい。
続いて、インクジェットヘッド100の動作・作用について説明する。
インクチューブ10を通じてインクタンク(図示略)からインクチューブ10を経てマニホールド11にインクを流入させると、当該インクはフィルタ12を通じて異物が除去され、マニホールド11と各チャネル3との内部に貯留される(図1中矢印参照)。
この状態において、FPC20を通じて画像信号が駆動IC21に転送されると、駆動IC21が、当該画像信号に基づいてチャネル基板1の各隔壁6を剪断変形させるための駆動電圧を発生させ、FPC20を通じてその駆動電圧を各電極膜7に印加する。
各電極膜7が駆動電圧の印加を受けると、各隔壁6が基板1a,1bの接着部jを中心としてく字状又は逆く字状に剪断変形し(図4(a)に示す状態から図4(b)に示す状態に移行し)、各チャネル3の内部容積が変化してインクに加わる圧力が変動する。そして当該圧力が所定値に達したときに、インクジェットヘッド100が吐出口4からインクを滴として吐出する。
以上の本実施形態では、各接着部a〜jが上記接着剤で構成され、かつ、インクジェットヘッド100を製造する際に各接着部a〜jに60℃以下の熱を加えて硬化させているため、硬化後の各接着部a〜jとそれにより接着される部材との間(例えば、接着部aとチャネル基板1又はカバープレート2との間)に作用する応力が緩和される。
すなわち、接着剤とそれにより接着される被接着部材との間で発生する「応力P」は下記式(A)で求められる。
P≒EΔα(t−t) … (A)
式(A)中、E:接着剤の弾性率,Δα:接着剤と被接着部材との間の線膨張係数の差,t:硬化温度(接着剤に加える熱の温度),t:室温
上記式(A)を元に、例えば、接着部aの弾性率を3430MPaと、チャネル基板1の線膨張係数を2×10−6/℃と、接着部aの線膨張係数を8×10−5/℃と想定し、接着部aに対し「100℃」の熱を加えて接着部aを硬化させた場合においては、接着部aが室温(25℃)に戻るときに発生する応力は20.07MPaと算出され、20MPa程度の応力が接着部aとチャネル基板1との間に発生する。この場合において、チャネル基板1には撓みが生じてチャネル基板1そのものの内部に圧縮ストレスが掛かり、その結果、チャネル基板1を部分的に脱分極させてしまい、インクの吐出変動を引き起こすと考えられる。
しかしながら、本実施形態のように、接着部aに対し60℃の熱を加えて接着部aを硬化させた場合には、接着部aが室温(25℃)に戻るときに発生する応力は9.3MPaと算出され、接着部aとチャネル基板1との間に発生する応力が略半減し、接着部aとチャネル基板1との間に作用する応力が緩和される。
以上から、硬化後の各接着部a〜jと、チャネル基板1、チャネル基板1に接着される被接着部材(カバープレート2、ノズルプレート5、マニホールド11等)又は当該被接着部材に接着される第2の被接着部材(マニホールド11、インクチューブ10、フィルタ12等)との間に作用する応力が緩和され、インクジェットヘッド1を構成する各部材にひび割れが発生したり、それら各部材が歪んだり、一方の部材から他方の部材が剥がれ落ちたりするのを防止することができる。
特に、マニホールド11が熱可塑性樹脂で成形される場合には、その成形が容易ではあるが、当該マニホールド11は線膨張係数が大きくてチャネル基板1やカバープレート2との間において線膨張係数の差が12ppm/Kを超え易く、更に、断面積が大きいためにチャネル基板1やカバープレート2から受ける応力が大きい(逆に、チャネル基板1やカバープレート2も当該マニホールド11から受ける応力が大きい。)。そのため、この場合には、チャネル基板1、カバープレート2及びマニホールド11はひび割れ、歪み、剥離等を生じやすいが、本実施形態ではこれら部材が上記接着剤で接着されているから、当該部材のひび割れ、歪み、剥離等を有効に防止することができる。
(参考例)
(1.1)試料1〜7の作製
主剤と硬化剤とを混合し、その混合物を1粒当たり0.1〜0.2gの粒状物としてテフロン(登録商標)シート上に滴下した。その後、滴下した各粒状物を25℃で10時間放置して硬化させ、接着剤の錠剤を作製し、これらを「試料1〜7」とした。各試料1〜7の組成(主剤と硬化剤の種類)は下記表1に示す通りである。
(1.2)試料1〜7の質量増加率の測定
試料1〜7の作製後、各試料1〜7の質量を測定し、各試料1〜7を溶剤(ブトキシエチルアセテート,キシレン)中に浸漬させて60℃で7日間放置した。7日間経過後、各試料1〜7を溶剤から取り出して洗瓶のイソプロピルアルコールで洗浄した。洗浄後、各試料1〜7の表面に付着したイソプロピルアルコールを除去し、各試料1〜7の質量を再度測定した。
再度の質量測定後、各試料1〜7の質量増加率を下記式に従って算出した。算出結果は下記表1に示す通りである。
質量増加率=(((溶剤浸漬後の質量)−(溶剤浸漬前の質量))/(溶剤浸漬前の質量))×100
Figure 0004987291
なお、表1「主剤」の項目中、「エピコート806」はビスフェノールFエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製)であり、「エピコート828」はビスフェノールAエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製)であり、「エピコート154」はフェノールノボラックエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製)である。
表1「硬化剤」の項目中、「HC−100H」はポリアミド100重量部とジアミノジシクロヘキシルメタン55重量部との混合物(阪奈化学株式会社製)であり、「HC−120H」はポリアミド100重量部とイソホロンジアミン及びそのアダクト60重量部との混合物(阪奈化学株式会社製)である。HC−100H,HC−120Hの「ポリアミド」はリノール酸の2量体であるダイマー酸とエチレンジアミンとの縮合物である。
表1「主剤」の項目中、括弧内の数字は各エポキシ樹脂の重量部を示す。表1「硬化剤」の項目中、括弧内の数字は主剤100重量部に対するその硬化剤の重量部を示す。表1「質量増加率」の項目中、「不硬化」は試料の表面に粘着性があったため溶剤中に浸漬しなかったことを示す。
(1.3)結び
表1に示す通り、試料1〜4はそれ以外の試料5〜7に比較して重量変化率が極めて低く、試料1〜4が溶剤に溶解されにくいことがわかる。以上から、試料1〜4のような特定組成の接着剤は、60℃以下の低温で硬化して溶剤に対しても耐性を有することがわかる。
(2.1)ヘッド1〜7の作製
「第1のPZT基板(厚さ150μm,キューリー温度210℃,線膨張係数4ppm/K)」と「第2のPZT基板(厚さ700μm,キューリー温度210℃,線膨張係数4ppm/K)」との2枚のPZT基板を準備して、これら第1,第2の各PZT基板を分極方向が反対向きになるように接着剤で接着した。第1のPZT基板と第2のPZT基板との接着に際しては、接着剤としてエポテック353ND((株)理経製)を使用し、当該接着剤に80〜100℃の熱を加えて当該接着剤を硬化させた。
第1,第2の各PZT基板を接着したら、第1のPZT基板から第2のPZT基板に向けて深さ300μm,幅70μmのチャネル(溝)を形成し、当該チャネルの内壁にアルミニウムを蒸着してチャネルの内部にアルミニウム製の電極膜を製膜した。
電極膜を製膜したら、カバープレート(厚さ700μmの窒化アルミニウム,線膨張係数4ppm/K)を第1のPZT基板上に接着剤で接着した(図5(a),(b)参照)。カバープレートと第1のPZT基板との接着に際しては、接着剤としてエポテック353ND((株)理経製)を使用し、当該接着剤に80〜100℃の熱を加えて当該接着剤を硬化させた。
カバープレートを接着したら、電極膜の内壁に対しCVD法によるポリ−p−キシリレン処理を施してチャネルの内部に保護膜を製膜した。保護膜を製膜したら、チャネルの長さ方向と直交する方向に沿って第1,第2の各PZT基板及びカバープレートを切断し、ヘッドチップを製造した(図5(c)参照)。
ヘッドチップを製造したら、そのヘッドチップに対しノズルプレート(厚さ100μmのポリイミドに直径30μmの吐出口を形成したもの)を接着剤で接着した。カバープレートとヘッドチップ(第1のPZT基板)との接着に際しては、接着剤としてエポテック353ND((株)理経製)を使用し、当該接着剤に80〜100℃の熱を加えて当該接着剤を硬化させた。
ノズルプレートを接着したら、マニホールド(ポリアミド製,線膨張係数50ppm/K)等の他の部材をヘッドチップに接着剤で接着し、インクジェットヘッドを製造した。本実施例2では、マニホールドの接着(マニホールドとカバープレートとの接着及びマニホールドと第1のPZT基板との接着)において、下記表2に示す7種類の接着剤を適用し、それら各接着剤に30℃の熱を6時間加えて当該各接着剤を硬化させた。そして、それら接着剤の種類に応じた合計7種類のインクジェットヘッドを製造し、これらインクジェットヘッドを「ヘッド1〜7」とした。
(2.2)各ヘッド1〜7の評価
(2.2.1)吐出試験
インクの代替物としてブトキシエチルアセテート(SP値=8.9、双極子能率=3.10)90重量部と2−ピロリジノン(SP値=14.7、双極子能率=3.83)10重量部との混合物を適用し、各ヘッド1〜7の内部に当該混合物を満たした状態で各ヘッド1〜7を60℃で1〜5週間放置し、その後所定期間経過するごとに各ヘッド1〜7から当該混合物を吐出させ、各ヘッド1〜7の吐出性能(いつインクの漏れが発生したか)を評価した。評価結果(上記放置期間のうちインクの漏れが発生しなかった最長の放置日数)を下記表2に示す。
(2.2.2)ヒートサイクル試験
1回目のヒートサイクル試験として、25℃→(60℃,1時間)→(25℃,30分)→(0℃,1時間)→(25℃,30分)を1サイクルとした3サイクル分のヒートサイクル環境に各ヘッド1〜7を供し、各ヘッド1〜7のチャネルを減圧して当該チャネルに空気漏れがあるか否かを確認した。
その後更に、2回目のヒートサイクル試験として、25℃→(60℃,1時間)→(25℃,30分)→(−20℃,1時間)→(25℃,30分)を1サイクルとした3サイクル分のヒートサイクル環境に各ヘッド1〜7を供し、各ヘッド1〜7のチャネルを減圧して当該チャネルに空気漏れがあるか否かを確認した。
試験結果を下記表2に示す。表2「ヒートサイクル試験」の項目中、◎,○,△,×の各基準は下記の通りである。
◎…1,2回目の両ヒートサイクル試験で空気漏れが無かった
○…1回目のヒートサイクル試験では空気漏れは無かったが2回目のヒートサイクル試験で空気漏れが発生した
△…1回目のヒートサイクル試験で若干の空気漏れが発生した
×…1回目のヒートサイクル試験で空気漏れが発生した
(2.2.3)ひび割れの有無の観察
上記ヒートサイクル試験後において、カバープレートとマニホールドとの間の接着剤にひび割れがあるか否かを各ヘッド1〜7ごとに目視により観察した。観察結果を下記表2に示す。表2「ひび割れ」の項目中、○,△,×の各基準は下記の通りである。
○…ひび割れは無かった
△…1〜2箇所のひび割れが認められた
×…3箇所以上のひび割れが認められた
Figure 0004987291
なお、表2「主剤」,「硬化剤」の各項目中の種類や括弧内の数字等は実施例1の表1と同様である。
(2.3)結び
表2に示す通り、ヘッド1〜4はそれ以外のヘッド5〜7に比較して結果が良好であり、特に、吐出試験及びヒートサイクル試験からはマニホールド等の部材においてひび割れ、歪み、剥離等がないことがわかり、ひび割れの観察からは接着剤が可撓性を有しているのがわかる。以上から、ヘッド1〜4のような特定組成の接着剤は、60℃以下の熱で硬化して可撓性を有することがわかる。更に、このような接着剤が部材のひび割れ、歪み、剥離等を防止するのに有効に機能することもわかる。
(参考例)
(3.1)試料1〜9の作製
実施例1の項目(1.1)と同様にして「試料1〜9」を作製した。各試料1〜9の組成(主剤と硬化剤の種類)は下記表3に示す通りである。
(3.2)試料1〜9の質量増加率の測定
実施例1の項目(1.2)と同様にして各試料1〜9の質量増加率を算出した。算出結果は下記表3に示す通りである。
Figure 0004987291
なお、表3「主剤」,「硬化剤」の各項目中の種類や括弧内の数字等は実施例1の表1と同様である。ただし、表3「主剤」の項目中、「TGAP」はトリグリシジル−p−アミノフェノールであり、「TGDADPM」はテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンである。表3「質量増加率」の項目中の「不硬化」も実施例1の表1と同様の意味である。
(3.3)結び
表3に示す通り、試料1〜5,9はそれ以外の試料6〜8に比較して重量変化率が極めて低く、試料1〜5,9が溶剤に溶解されにくいことがわかる。以上から、試料1〜5,9のような特定組成の接着剤は、60℃以下の低温で硬化して溶剤に対しても耐性を有することがわかる。
(4.1)ヘッド1〜9の作製
実施例2の項目(2.1)と同様にしてインクジェットヘッドを製造した。本実施例4では、マニホールドの接着(マニホールドとカバープレートとの接着及びマニホールドと第1のPZT基板との接着)において、下記表4に示す8種類の接着剤を適用し、それら各接着剤に30℃の熱を6時間加えて当該各接着剤を硬化させた。そして、それら接着剤の種類に応じた合計8種類のインクジェットヘッドを製造し、これらインクジェットヘッドを「ヘッド1〜9」とした。
(4.2)各ヘッド1〜9の評価
(4.2.1)吐出試験
実施例2の項目(2.2.1)と同様にして各ヘッド1〜9の吐出性能(いつインクの漏れが発生したか)を評価した。評価結果(上記放置期間のうちインクの漏れが発生しなかった最長の放置日数)を下記表4に示す。
(4.2.2)ヒートサイクル試験
実施例2の項目(2.2.2)と同様にして各ヘッド1〜9に対しヒートサイクル試験をおこなった。試験結果を下記表4に示す。表4「ヒートサイクル試験」の項目中、◎,○,△,×の各基準は実施例2の表2と同様である。
(4.2.3)ひび割れの有無の観察
上記ヒートサイクル試験後において、カバープレートとマニホールドとの間の接着剤にひび割れがあるか否かを各ヘッド1〜9ごとに目視により観察した。観察結果を下記表4に示す。表4「ひび割れ」の項目中、○,△,×の各基準は実施例2の表2と同様である。
Figure 0004987291
なお、表4「主剤」,「硬化剤」の各項目中の種類や括弧内の数字等は実施例1の表1と同様である。ただし、表4「主剤」の項目中、「TGAP」はトリグリシジル−p−アミノフェノールであり、「TGDADPM」はテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンである。
(4.3)結び
表4に示す通り、ヘッド1〜5,9はそれ以外のヘッド6〜8に比較して結果が良好であり、特に、吐出試験及びヒートサイクル試験からはマニホールド等の部材においてひび割れ、歪み、剥離等がないことがわかり、ひび割れの観察からは接着剤が可撓性を有しているのがわかる。以上から、ヘッド1〜5,9のような特定組成の接着剤は、60℃以下の熱で硬化して可撓性を有することがわかる。更に、このような接着剤が部材のひび割れ、歪み、剥離等を防止するのに有効に機能することもわかる。
インクジェットヘッド100の概略構成を示す側面断面図である。 チャネル基板1、カバープレート2及びノズルプレート5の要部構成を示す分解斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 各電極膜7に電圧が印加された場合の隔壁6の変動を示す状態変化図である。 インクジェットヘッド1の製造方法の一部工程を説明するための図面である。
符号の説明
100 インクジェットヘッド
101 ヘッドチップ
a〜j 接着部
1 チャネル基板
2 カバープレート(被接着部材)
3 チャネル
4 吐出口
5 ノズルプレート(被接着部材)
6 隔壁
7 電極膜
8 保護膜
10 インクチューブ(第2の被接着部材)
11 マニホールド(被接着部材,第2の被接着部材)
12 フィルタ(第2の被接着部材)
20 FPC(被接着部材)
21 駆動IC(第2の被接着部材)
30 筐体

Claims (9)

  1. インクのチャネルを有するチャネル基板と、前記チャネル基板に対し接着される被接着部材と、前記被接着部材に対し更に接着される第2の被接着部材と、を備えるインクジェットヘッドであって、
    ビスフェノールFエポキシ樹脂である第1のエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂と3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂とが混合された第2のエポキシ樹脂又はビスフェノールAエポキシ樹脂と3官能以上の官能基を有するエポキシ樹脂とが混合された第3のエポキシ樹脂のいずれかを含有する主剤と、C36の不飽和脂肪酸ダイマーとポリアミンとの縮合体からなるポリアミドと脂環式ポリアミンとを含有しかつ前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン5〜200重量部が含有された硬化剤とが、前記主剤100重量部に対し前記硬化剤10〜200重量部の割合で混合された接着剤で、前記チャネル基板と前記被接着部材とが、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材とが、接着されていることを特徴とするインクジェットヘッド
  2. 前記硬化剤が、前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン10〜150重量部が含有されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド
  3. 前記硬化剤が、前記ポリアミド100重量部に対し前記脂環式ポリアミン20〜100重量部が含有されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド
  4. 前記接着剤に平均粒子径0.1μm以下の微粒子が添加されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド
  5. 前記チャネル基板と前記被接着部材との間で、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材との間で、12ppm/Kを超える線膨張係数の差があることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記インクが、SP値9.5〜15.0でかつ双極子能率2.0〜5.0の溶媒を全溶媒に対し3重量%以上含有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法であって、
    前記接着剤を、前記チャネル基板と前記被接着部材との間に、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材との間に塗布し、
    前記接着剤に60℃以下の熱を加えて前記接着剤を硬化させ、
    前記チャネル基板と前記被接着部材とを、又は前記被接着部材と前記第2の被接着部材とを接着させることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  8. 前記主剤が、前記第2のエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドの製造方法
  9. 前記接着剤に40℃以下の熱を加えて前記接着剤を硬化させることを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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