JP4986032B2 - 光書込み型表示媒体、光書込み装置及び光書込み方法 - Google Patents
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なお、ここで、「透過」とは、入射した光の50%以上の光量を透過し、「吸収」とは、入射した光の50%以上の光量を吸収することをいう。
また、光を吸収する光吸収層を有しない場合と比較して、裏面側に透過光を吸収する部材を別途設けなくても、白と黒のコントラスト比が大きい光書込み型表示媒体を簡単に得ることができる。
また、光を吸収する光吸収層を有しない場合と比較して、裏面側に透過光を吸収する部材を別途設けなくても、白と黒のコントラスト比が大きい光書込み型表示媒体を簡単に得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光書込み型表示媒体10と光書込み装置12とを示す概略図である。
光書込み型表示媒体10は、例えば可撓性を有する電子ペーパーであり、一方の面に画像が表示されると共にこの表示される画像に対応する書込み光が入射される。この一方の面を閲覧面と称し、他方の面を裏面と称する。
この第1の電極層16及び第2の電極層30との間に後述する光書込み装置12の電圧印加部34からのパルス電圧が印加される。
なお、他の実施形態として、この第1の電極層16及び第2の電極層30は、光書込み型表示媒体10に設ける代わりに、光書込み装置12側に設けることもできる。また、第1の電極層16及び第2の電極層30のいずれか一方を光書込み型表示媒体10に設け、他方を光書込み装置12側に設けることもできる。
図2において、縦軸は、最大反射率を100、最小反射率を0として、正規化した正規化反射率であり、横軸は、印加されるパルス電圧である。図中の実線で示す曲線は、パルス電圧が印加された直後のコレステリック液晶の光学特性を表し、印加されたパルス電圧が、閾値電圧Vfh以上の場合はホメオトロピックからプレーナーに変化した選択反射状態となり、電圧Vpfと電圧Vfhの間にある場合は、フォーカルコニックによる透過状態となり、電圧Vpf以下の場合は、パルス電圧印加前の状態、すなわちプレーナーによる選択反射状態またはフォーカルコニックによる透過状態が継続される。
なお、この光吸収層28は必ずしも光書込み型表示媒体10内に積層する必要はなく、光書込み型表示媒体10とは別体となる背景部を読出し時に用意し、この背景部を光書込み型表示媒体10の裏面側に配置すればよい。
ただし、この実施形態においては、フィルタ等を介することによって所定範囲の波長を有する可視光のうち、第1の波長領域の可視光を発するように構成されている。
図3において、光書込み型表示媒体10は、電極層16,30の抵抗R1、表示層18の抵抗R2及び静電容量C2からなる並列回路、その他の層の抵抗R3及び静電容量C3からなる並列回路並びに光導電層26の抵抗R3及び静電容量C3からなる並列回路が直列に接続されて構成されている。電圧印加部34から電極層16,30間に印加された電圧Vはそれぞれの回路のインピーダンスによって分圧される。ここで、発光装置38から光導電層26に書込み光が照射されると光導電層26の抵抗値R4が低下するため、表示層18における書き込み光が照射された部分に印加される分圧V2は、書き込み光が照射されない部分よりも高くなる。したがって、書込み光の光量に応じて表示層18の電圧分布が変化するとともに、その電圧分布に応じて表示層の光学状態も変化するので、書き込み光の光量分布を読出し光の反射率分布に反映させることができる。
まず暗室等に配置された光書込み装置12に光書込み型表示媒体10をセットする。光書込み媒体10のセットが完了すると、制御部36は電圧印加部34に対して電極層16,30間にパルス電圧を印加するように指令する。電圧印加部34により印加されるパルス電圧は、表示層18の分圧がVpfとVfhの間にあるように設定されている。このため、表示層18の液晶は、フォーカルコニックによる透過状態となる。次に制御部36は、発光装置38に画像に対応した書込み光を光書込み型表示媒体10に照射するよう指令する。閲覧面側から照射された光書込み光は第1の基板14、第1の電極層16、表示層18、選択透過層20、接着層22及び隔離層24を介して光導電層26に達する。光書込み光が光導電層26に達すると、光導電層26の抵抗値R4が低下するため、表示層18における書き込み光が照射された部分に印加される分圧V2は、Vfhよりも高くなり、その部分はホメオトロピックに変化する。次に制御部36は電極層16,30間へのパルス電圧を急激にゼロにするように指令する。電極層16,30間へのパルス電圧が急激にゼロにすると、書込み光が照射された部分に対応する表示層18の部分はプレーナーに変化し、書込み光が照射されなかった部分はフォーカルコニックそのままの状態を維持し、画像形成が完了する。光書込み装置12から光書込み型表示媒体10を離しても表示層18の液晶の状態はそのまま維持され、光書込み型表示媒体10に画像が記憶されることになる。
図4は、選択透過層20及び光導電層26の吸収スペクトル並びに外光スペクトルの関係を示す。選択透過層20は、書込み光波長(例えば640nm)近傍の波長領域である第1の波長領域に対しては吸収率が低く、それ以外の波長領域である第2の波長領域に対しては吸収率が高い。光導電層26は、反対に第1の成分に対しては吸収率が高く、第2の成分に対しては吸収率が低い。光書込み型表示媒体10全体としてはどの波長の光に対しても吸収率が高い(反射率が低い)。
なお、この実施形態においては、選択透過層20が640nm近傍の波長領域である第1の成分に対してのみ透過率が高いようにしたので、外光のうち強度が高い第2の成分が光導電層26に達するのを防止することができる。
(光吸収層、光導電層及び隔離層)
光吸収層として、PVAをバインダーとし、顔料としてカーボンブラックを用い、かつ、その重量比率を3:1とした水溶液(固形分濃度10%)を作製し、これを、乾燥膜厚2μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
下部電荷発生層用分散液として、クロロガリウムフタロシアニンを電荷発生材とし、バインダー樹脂としてポリビニルブチラールを用い、両者の質量比率を6:4とし、これを、ブタノールで分散させたもの(濃度4%)を調製した。この分散液をスピンコート法により電荷輸送層の上に塗布後、乾燥させ、上部電荷発生層を0.8μm厚に形成した。
電荷輸送層用溶液として、ベンジジン系電荷輸送材、とバインダー樹脂PolyCarbonate bisphenol-Z、(ポリ(4,4'-シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート))をそれぞれ6:4の質量比率で混合した後、これをモノクロロベンゼンに溶解させ10%の溶液としたものを調製した。20%の溶液としたものを調製した。この溶液をGap幅80μmのアプリケータにより、下部電荷発生層上に8μm厚の電荷輸送層を作製した。
さらに、隔離層として、PVAを6%溶解させた水溶液を作製し、これを、乾燥膜厚1μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
コレステリック液晶は、ネマチック液晶E7(メルク社製)にカイラル剤R811(メルク社製)を12.8%と、カイラル剤R1011(メルク社製)を3.2%とを添加して得た。
このコレステリック液晶10部に対して、ポリイソシアネート化合物タケネートD−110N(武田薬品工業社製)を1.2部と酢酸エチルを100部加えて油相組成物を調製し、これを1%ポリビニルアルコール(ポバール217EE:クラレ製)水溶液1000部の中に投入し、撹拌・乳化して約10μm径のo/wエマルジョンを作製した。これを60℃で3時間加熱してポリウレタンを壁材とするマイクロカプセルを得た。マイクロカプセルを遠沈回収後、12%ポリビニルアルコール(ポバール217C:クラレ製)水溶液を加えてマイクロカプセル液晶塗料とした。
基板及び電極層として、市販のITO蒸着PET樹脂フィルム(ハイビーム:東レ製)を用いて上記マイクロカプセル液晶塗料を乾燥膜厚で30μmとなるように塗布して100℃30分乾燥し、基板、電極層及び表示層とした。
PVAバインダーとし、赤顔料(ジオケトピロロピロール)と分散し、その重量比が1:1になるように水溶液を作製した(固形分濃度10%)。この赤インクをアプリケータで表示層上に乾燥後の厚み2μmになるように塗布し、90℃30分乾燥した。
次に酢酸ブチルを溶媒にして、2液ウレタン系接着剤タケラックA50/A315(三井化学ポリウレタン製)を溶解させたラミネートインクを用いて光導電層を作製した基板の隔離層上にスピンコート法で塗布して膜厚5μmの接着層とした。
最後に、このようにして準備した各層を重ねて90℃に加熱したラミネーターを通して貼合して電子ペーパーを完成した。
(光吸収層、光導電層及び隔離層)
光吸収層として、PVAをバインダーとし、顔料としてカーボンブラックを用い、かつ、その重量比率を3:1とした水溶液(固形分濃度10%)を作製し、これを、乾燥膜厚2μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
下部電荷発生層用分散液として、クロロガリウムフタロシアニンを電荷発生材とし、バインダー樹脂としてポリビニルブチラールを用い、両者の質量比率を6:4とし、これを、ブタノールで分散させたもの(濃度4%)を調製した。この分散液をスピンコート法により電荷輸送層の上に塗布後、乾燥させ、上部電荷発生層を0.8μm厚に形成した。
電荷輸送層用溶液として、ベンジジン系電荷輸送材、とバインダー樹脂PolyCarbonate bisphenol-Z、(ポリ(4,4'-シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート))をそれぞれ6:4の質量比率で混合した後、これをモノクロロベンゼンに溶解させ10%の溶液としたものを調製した。この溶液をディップコートにより、20%の溶液としたものを調製した。この溶液をGap幅80μmのアプリケータにより、下部電荷発生層上に8μm厚の電荷輸送層を作製した。
さらに、隔離層として、PVAを6%溶解させた水溶液を作製し、これを、乾燥膜厚1μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
コレステリック液晶は、ネマチック液晶E7(メルク社製)にカイラル剤R811(メルク社製)を12.8%と、カイラル剤R1011(メルク社製)を3.2%とを添加して得た。
このコレステリック液晶10部に対して、ポリイソシアネート化合物タケネートD−110N(武田薬品工業社製)を1.2部と酢酸エチルを100部加えて油相組成物を調製し、これを1%ポリビニルアルコール(ポバール217EE:クラレ製)水溶液1000部の中に投入し、撹拌・乳化して約10μm径のo/wエマルジョンを作製した。これを60℃で3時間加熱してポリウレタンを壁材とするマイクロカプセルを得た。マイクロカプセルを遠沈回収後、12%ポリビニルアルコール(ポバール217C:クラレ製)水溶液を加えてマイクロカプセル液晶塗料とした。
基板及び電極層として、市販のITO蒸着PET樹脂フィルム(ハイビーム:東レ製)を用いて上記マイクロカプセル液晶塗料を乾燥膜厚で30μmとなるように塗布して100℃30分乾燥し、基板、電極層及び表示層とした。
次に酢酸ブチルを溶媒にして、熱可塑性樹脂に赤顔料としてジオケトピロロピロールを分散したラミネートインクを用いて光導電層を作製した基板の隔離層上にスピンコート法で塗布して膜厚5μmの接着層とした。
最後に、このようにして準備した各層を重ねて90℃に加熱したラミネーターを通して貼合して電子ペーパーを完成した。
(光吸収層、光導電層及び隔離層)
光吸収層として、PVAをバインダーとし、顔料としてカーボンブラックを用い、かつ、その重量比率を3:1とした水溶液(固形分濃度10%)を作製し、これを、乾燥膜厚2μmになるように上部電荷発生層上に形成し、1100℃30分乾燥した。
下部電荷発生層用分散液として、クロロガリウムフタロシアニンを電荷発生材とし、バインダー樹脂としてポリビニルブチラールを用い、両者の質量比率を6:4とし、これを、ブタノールで分散させたもの(濃度4%)を調製した。この分散液をスピンコート法により電荷輸送層の上に塗布後、乾燥させ、上部電荷発生層を0.8μm厚に形成した。
電荷輸送層用溶液として、ベンジジン系電荷輸送材、とバインダー樹脂PolyCarbonate bisphenol-Z、(ポリ(4,4'-シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート))をそれぞれ6:4の質量比率で混合した後、これをモノクロロベンゼンに溶解させ10%の溶液としたものを調製した。この溶液をディップコートにより、20%の溶液としたものを調製した。この溶液をGap幅80μmのアプリケータにより、下部電荷発生層上に8μm厚の電荷輸送層を作製した。
さらに、隔離層として、PVAを6%溶解させた水溶液を作製し、これを、乾燥膜厚1μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
コレステリック液晶は、ネマチック液晶E7(メルク社製)にカイラル剤R811(メルク社製)を12.8%と、カイラル剤R1011(メルク社製)を3.2%とを添加して得た。
このコレステリック液晶10部に対して、ポリイソシアネート化合物タケネートD−110N(武田薬品工業社製)を1.2部と酢酸エチルを100部加えて油相組成物を調製し、これを1%ポリビニルアルコール(ポバール217EE:クラレ製)水溶液1000部の中に投入し、撹拌・乳化して約10μm径のo/wエマルジョンを作製した。これを60℃で3時間加熱してポリウレタンを壁材とするマイクロカプセルを得た。マイクロカプセルを遠沈回収後、12%ポリビニルアルコール(ポバール217C:クラレ製)水溶液を加えてマイクロカプセル液晶塗料とした。
基板および電極層として、市販のITO蒸着PET樹脂フィルム(ハイビーム:東レ製)を用いて上記マイクロカプセル液晶塗料を乾燥膜厚で30μmとなるように塗布して100℃30分乾燥し、表示層とした。
PVAバインダとし、赤顔料(ジオケトピロロピロール)と分散し、その重量比が1:1になるように水溶液を作製した(固形分濃度10%)。この赤インクをスピンコートで上部電荷発生層上に乾燥後の厚み2μmになるように塗布し、90℃30分乾燥した。
次に酢酸ブチルを溶媒にして、2液ウレタン系接着剤タケラックA50/A315(三井化学ポリウレタン製)を溶解させたラミネートインクを用いて光導電層を作製した基板の隔離層上にスピンコート法で塗布して膜厚5μmの接着層とした。
最後に、このようにして準備した各層を重ねて90℃に加熱したラミネーターを通して貼合して電子ペーパーを完成した。
(光吸収層、光導電層及び隔離層)
光吸収層として、PVAをバインダーとし、顔料としてカーボンブラックを用い、かつ、その重量比率を3:1とした水溶液(固形分濃度10%)を作製し、これを、乾燥膜厚2μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
下部電荷発生層用分散液として、ジブロモアントアントロンを電荷発生材とし、バインダー樹脂としてポリビニルブチラールを用い、両者の質量比率を8:1とし、これを、ブタノールで分散させたもの(濃度4%)を調製した。この分散液をスピンコート法により電荷輸送層の上に塗布後、乾燥させ、上部電荷発生層を0.8μm厚に形成した。
電荷輸送層用溶液として、ベンジジン系電荷輸送材、とバインダー樹脂PolyCarbonate bisphenol-Z、(ポリ(4,4'-シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート))をそれぞれ6:4の質量比率で混合した後、これをモノクロロベンゼンに溶解させ10%の溶液としたものを調製した。この溶液をディップコートにより、20%の溶液としたものを調製した。この溶液をGap幅80μmのアプリケータにより、下部電荷発生層上に8μm厚の電荷輸送層を作製した。
さらに、隔離層として、PVAを6%溶解させた水溶液を作製し、これを、乾燥膜厚1μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
コレステリック液晶は、ネマチック液晶E7(メルク社製)にカイラル剤R811(メルク社製)を12.8%と、カイラル剤R1011(メルク社製)を3.2%とを添加して得た。
このコレステリック液晶10部に対して、ポリイソシアネート化合物タケネートD−110N(武田薬品工業社製)を1.2部と酢酸エチルを100部加えて油相組成物を調製し、これを1%ポリビニルアルコール(ポバール217EE:クラレ製)水溶液1000部の中に投入し、撹拌・乳化して約10μm径のo/wエマルジョンを作製した。これを60℃で3時間加熱してポリウレタンを壁材とするマイクロカプセルを得た。マイクロカプセルを遠沈回収後、12%ポリビニルアルコール(ポバール217C:クラレ製)水溶液を加えてマイクロカプセル液晶塗料とした。
基板及び電極層として、市販のITO蒸着PET樹脂フィルム(ハイビーム:東レ製)を用いて上記マイクロカプセル液晶塗料を乾燥膜厚で30μmとなるように塗布して100℃30分乾燥し、表示層とした。
塩化ビニール酢共重合体樹脂をバインダーとし、青顔料(銅フタロシアニン)を分散し、その重量比が1:2になるように溶媒を酢酸ブチルとして青インクを作製した(固形分濃度10%)。この青インクをアプリケータで表示層上に乾燥後の厚み2μmになるように塗布し、100℃30分乾燥した。
次に酢酸ブチルを溶媒にして、2液ウレタン系接着剤タケラックA50/A315(三井化学ポリウレタン製)を溶解させたラミネートインクを用いて光導電層を作製した基板の隔離層上にスピンコート法で塗布して膜厚5μmの接着層とした。
最後に、このようにして準備した各層を重ねて90℃に加熱したラミネーターを通して貼合して電子ペーパーを完成した。
(光吸収層、光導電層及び隔離層)
光吸収層として、PVAをバインダーとし、顔料としてカーボンブラックを用い、かつ、その重量比率を3:1とした水溶液(固形分濃度10%)を作製し、これを、乾燥膜厚2μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
下部電荷発生層用分散液として、クロロガリウムフタロシアニンを電荷発生材とし、バインダー樹脂としてポリビニルブチラールを用い、両者の質量比率を6:4とし、これを、ブタノールで分散させたもの(濃度4%)を調製した。この分散液をスピンコート法により電荷輸送層の上に塗布後、乾燥させ、上部電荷発生層を0.8μm厚に形成した。
電荷輸送層用溶液として、ベンジジン系電荷輸送材、とバインダー樹脂PolyCarbonate bisphenol-Z、(ポリ(4,4'-シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート))をそれぞれ6:4の質量比率で混合した後、これをモノクロロベンゼンに溶解させ110%の溶液としたものを調製した。この溶液をディップコートにより、20%の溶液としたものを調製した。この溶液をGap幅80μmのアプリケータにより、下部電荷発生層上に8μm厚の電荷輸送層を作製した。
さらに、隔離層として、PVAを6%溶解させた水溶液を作製し、これを、乾燥膜厚1μmになるように上部電荷発生層上に形成し、100℃30分乾燥した。
コレステリック液晶は、ネマチック液晶E7(メルク社製)にカイラル剤R811(メルク社製)を12.8%と、カイラル剤R1011(メルク社製)を3.2%とを添加して得た。
このコレステリック液晶10部に対して、ポリイソシアネート化合物タケネートD−110N(武田薬品工業社製)を1.2部と酢酸エチルを100部加えて油相組成物を調製し、これを1%ポリビニルアルコール(ポバール217EE:クラレ製)水溶液1000部の中に投入し、撹拌・乳化して約10μm径のo/wエマルジョンを作製した。これを60℃で3時間加熱してポリウレタンを壁材とするマイクロカプセルを得た。マイクロカプセルを遠沈回収後、12%ポリビニルアルコール(ポバール217C:クラレ製)水溶液を加えてマイクロカプセル液晶塗料とした。
基板及び電極層として、市販のITO蒸着PET樹脂フィルム(ハイビーム:東レ製)を用いて上記マイクロカプセル液晶塗料を乾燥膜厚で30マイクロメートルとなるように塗布して100℃30分乾燥し、表示層とした。
次に酢酸ブチルを溶媒にして、2液ウレタン系接着剤タケラックA50/A315(三井化学ポリウレタン製)を溶解させたラミインクを用いて光導電層を作製した基板の隔離層上にスピンコート法で塗布して膜厚5μmの接着層とした。
最後に、このようにして準備した各層を重ねて90℃に加熱したラミネーターを通して貼合して電子ペーパーを完成した。
(1)耐光性評価
実施例及び比較例の耐光性を調べた。蛍光灯を光源とし、2cm近傍に前述した評価用媒体を配置し、所定の時間照射した。その露光に先立ち、あらかじめ、初期特性として、白状態における書き込み反射率を測定した。書き込み波形は400VOp程度で矩形パルスを10Hzで200ms印加した。光量は120uw〜200uw程度とした。書き込み光源の波長は、実施例1,2,3では640nmのLED(発光ダイオード)を用い、実施例4においては500nmのLEDを用いた。次に、耐光試験用の蛍光灯光源を照射した。測定は、3時間後と5時間後に再び反射率を測定し、初期に比べて度の程度劣化するかを調べた。反射率の測定にはミノルタ製分光測色計CM−2002を用いた。
黒の色味を調べるため、前述したミノルタ製分光測色計CM−2002を用いて測定した。評価は実施例、比較例の分光スペクトルを観察するとともに、L*a*b*表色系で評価した。すなわち、分光光度計でL*a*b*を測定した後、a*,b*の自乗平均を計算、評価した。計算値が小さいほど、無彩化、すなわち、黒に色味がつかない良好な表色となっている。図10にスペクトルを示す。比較のため、反射率は最小反射率を1として規格化している。図10に示すように比較例では特に波長の短い青領域のゲインが高く、青みがかっていることがわかる。一方、実施例1,2,3では、青のゲインが他の波長に比べ下がっていて、波長に対し均一になっている。図11にL*a*b*による黒味の評価結果を示す。図11にあるように比較例に比べ、実施例1,2,3は小さく、良好であることが確認された。実施例4についても同様な評価をこなったところ自乗平均が10以下となり良好な結果が得られた。
12 光書込み装置
14 第1の基板
16 第1の電極層
18 表示層
20 選択透過層
22 接着層
24 隔離層
26 光導電層
28 光吸収層
30 第2の電極層
32 第2の基板
34 電圧印加部
36 制御部
38 発光装置
Claims (11)
- 印加される電圧に応じて選択的に光学特性が変化し、入射した可視光を選択的に透過又は反射させる表示層と、
この表示層を透過した所定範囲の波長を有する可視光のうち、第1の波長領域の可視光の照射に応じて電気抵抗が変化する光導電層と、
前記表示層を透過した第1の波長領域に含まれる波長を有する可視光を透過させ、少なくとも第1の波長領域以外の波長を有する第2の波長領域の可視光を吸収する選択透過層と、
前記光導電層の表示層とは反対側に配置され、前記光導電層を透過した光を吸収する光吸収層と、
を有する光書込み型表示媒体。 - 前記表示層はコレステリック液晶から構成されている請求項1記載の光書込み型表示媒体。
- 前記第1の波長領域の色と前記第2の波長領域の色とは補色関係にある請求項1又は2記載の光書込み型表示媒体。
- 前記光導電層は電荷発生物質としてフタロシアニン顔料が用いられ、前記選択透過層は第1の成分として赤色成分を透過させる請求項3記載の光書込み型表示媒体。
- 前記光導電層は電荷発生物質としてジブロモアントアントロン顔料が用いられ、前記選択透過層は第1の成分として青色成分を透過させる請求項3記載の光書込み型表示媒体。
- 前記選択透過層は、前記表示層と前記光導電層とを接着してなることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の光書込み型表示媒体。
- 前記表示層と前記選択透過層とを接着させる接着層、
をさらに有し、
前記選択透過層が前記接着層の成分の前記光導電層への溶出を防止する隔離性能を備える請求項1乃至5いずれか記載の光書込み型表示媒体。 - 少なくとも前記表示層及び前記光導電層を挟むように配置された一対の電極層、
をさらに有し、
該一対の電極層のうち少なくとも表示層側の電極層は可視光を透過させる請求項1乃至7いずれか記載の光書込み型表示媒体。 - 請求項1記載の光書き込み型表示媒体の前記表示層および前記光導電層に対して電圧を印加する電圧印加手段と、
前記第1の波長領域の光を成分として含む可視光を発生する発光装置と、
を有する光書込み装置。 - 前記光書込み型表示媒体は、少なくとも前記表示層及び前記光導電層を挟むように配置された一対の電極層、
をさらに有し、
前記電圧印加手段は前記一対の電極層に対して電圧を印加するとともに、該一対の電極層のうち少なくとも表記層側の電極層は可視光を透過させる請求項9記載の光書込み装置。 - 印加される電圧に応じて選択的に光学特性が変化し、入射した可視光を選択的に透過又は反射させる表示層と、
この表示層を透過した所定範囲の波長を有する可視光のうち、第1の波長領域の可視光の照射に応じて電気抵抗が変化する光導電層と、
前記表示層を透過した第1の波長領域に含まれる波長を有する可視光を透過させ、少なくとも第1の波長領域以外の波長を有する第2の波長領域の可視光を吸収する選択透過層と、
前記光導電層の表示層とは反対側に配置され、前記光導電層を透過した光を吸収する光吸収層と、
を有する光書込み型表示媒体を用意し、
この光書込み型表示媒体の前記表示層および前記光導電層に電圧を印加しながら第1の波長領域を成分として含む可視光を照射する光書込み方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007047271A JP4986032B2 (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 光書込み型表示媒体、光書込み装置及び光書込み方法 |
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