JP4982709B2 - 付着珪藻の付着防止剤 - Google Patents

付着珪藻の付着防止剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4982709B2
JP4982709B2 JP2006010237A JP2006010237A JP4982709B2 JP 4982709 B2 JP4982709 B2 JP 4982709B2 JP 2006010237 A JP2006010237 A JP 2006010237A JP 2006010237 A JP2006010237 A JP 2006010237A JP 4982709 B2 JP4982709 B2 JP 4982709B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laurencia
adhesion
diatom
diatoms
seaweed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006010237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007045811A (ja
Inventor
龍文 沖野
裕二 町口
一成 倉又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASSERU CHEMICAL CO., LTD.
Hokkaido University NUC
Fisheries Research Agency
Original Assignee
BASSERU CHEMICAL CO., LTD.
Hokkaido University NUC
Fisheries Research Agency
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASSERU CHEMICAL CO., LTD., Hokkaido University NUC, Fisheries Research Agency filed Critical BASSERU CHEMICAL CO., LTD.
Priority to JP2006010237A priority Critical patent/JP4982709B2/ja
Publication of JP2007045811A publication Critical patent/JP2007045811A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4982709B2 publication Critical patent/JP4982709B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、海藻抽出物の脂溶性画分またはそれから同定された化合物を含む付着珪藻の付着防止剤に関するものである。
フジツボ・イガイなどの海洋付着生物は、船舶に付着して航行機能を低下させたり、漁網に付着して被害を与えたり、発電所の給排水管に付着して冷却効率を低下させて、多大な経済的損失を与えている。従来、魚網、船底などへの海洋生物の付着を防止する薬剤としては、有機スズ系化合物が広く使用されてきた。しかし、有機スズ化合物は、その強い毒性及び環境ホルモンとしての作用から使用が規制されている。代替化合物も銅や亜鉛を含むものが多く、環境に対する悪影響が懸念されており、より毒性の少ない安全な薬剤の開発が待たれている。
海中に構造物を投入した場合、まず高分子フィルム、次に微生物フィルムが形成され、その後付着珪藻が付着する。この微生物フィルムや付着珪藻が、大型海藻の付着、海洋無脊椎動物の付着を促進することが知られている(非特許文献1)。そこで、微生物フィルムの形成あるいは付着珪藻の付着防止が大型生物の付着を防止する手段となりうる。さらに、運動性に乏しい海洋生物は、化学防御物質を含有しており、生態系で用いられている化学防御物質は、環境に優しい化学物質と考えることができる。
本発明者らは、すでに、カレキグサ(Tichocarpus crinitus)の水溶性抽出物からなる海中汚損生物に対する付着防止剤を報告している(特許文献1)。しかし、当該文献には、カレキグサの水溶性抽出物以外の海藻抽出物や付着珪藻の付着防止剤については、何ら開示されていない。
また、化合物ローリンテロール(laurinterol)については、これまで紅藻ミツデソゾ(Laurencia okamurae)からの単離と、抗菌活性、光老化防止、抗酸化、フジツボ付着阻害、細胞毒性、Na, K-ATPase inhibitorなどの生物活性が知られている(非特許文献2、3、4)が、付着珪藻に対する付着阻害活性については知られていない。
また、化合物デブロモローリンテロール(Debromolaurinterol)については、これまで紅藻ミツデソゾ(Laurencia okamurae)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)およびローレンシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)からの単離と、光老化防止、抗酸化(ラジカル捕捉)、細胞毒性、抗菌活性、Na, K-ATPase inhibitorなどの生物活性が知られている(非特許文献2、3)が、付着珪藻に対する付着阻害活性については知られていない。
また、化合物イソローリンテロール(isolaurinterol)については、これまでソゾ属(Laurencia)の紅藻に広く含まれていることと、リラスズメダイやガンガゼなどの魚における摂餌阻害、抗菌活性、フジツボ付着阻害、細胞毒性などの生物活性が知られている(非特許文献3、非特許文献4)が、付着珪藻に対する付着阻害活性については知られていない。
また、化合物デブロモイソローリンテロール(Debromoisolaurinterol)については、紅藻ミツデソゾ(Laurencia okamurae)からの単離が(非特許文献3)、また、プレパシフェノール(Prepacifenol)については、ウラソゾ(Laurencia nipponica)、ローレンシア フィリホルミス(Laurencia filiformis)、ローレンシア ジョンストニィー(Laurencia johnstonii)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)、ローレニシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)およびローレンシア クラビホルミ(Laurencia claviformi)からの単離が(非特許文献5)、また、2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン(2,10-dibromo-3-chloro-9-hydroxy-α-chamigrene)については、ウラソゾ(Laurencia nipponica) からの単離が(非特許文献6)知られている。しかし、これら化合物の生物活性については知られていない。
また、キュベノール(Cubenol)については、これまでアミジグサ科(Dictyotaceae)に属する海藻(非特許文献7)とサルビア属(Salvia)やピヌス属(Pinus)に属する植物に一般的に含まれていることが知られており、また、抗菌・抗カビ活性が知られているが(非特許文献10, 非特許文献11、非特許文献12)、付着珪藻に対する付着阻害活性については知られていない。
また、化合物クロマゾナロール(Chromazonarol)については、これまでエゾヤハズ(Dictyopteris divaricata)またはシワヤハズ(Dictyopteris undulata)からの単離と、キタムラサキウニやエゾアワビなどに対する摂食阻害活性が知られているが(非特許文献8、9)、付着珪藻に対する付着阻害活性については知られていない。
国際公開第2004/067501号パンフレット Stephen C. Dexter, Biofouling, vol. 7, pp.97-127 (1993) Role of microfouling organisms in marine corrosion. Irie,T.,Suzuki,M., Laurinterol and debromolaurinterol, constituents from Laurencia intermedia; Tetrahedron Lett. 1966: (No. 17) 1837-1840. T. Irie, M. Suzuki, E. Kurosawa and T. Masamune: Laurinterol, debromolaurinterol and isolaurinterol, constituents of Laurencia intermedia YAMADA. Tetrahedron, vol 26, pp.3271-3277 (1970)). Han’guk Hwankyong Uisaeng Hakhoechi (2003) 29 (3) 1-8 Abe, Tsuyoshi; Masuda, Michio; Suzuki, Teruaki; Suzuki, Minoru. Chemical races in the red alga Laurencia nipponica (Rhodomelaceae, Ceramiales) Suzuki, Minoru; Kawamoto, Tomotake; Vairappan, Charles Santhanaraju; Ishii, Takahiro; Abe, Tsuyoshi; Masuda, Michio. Halogenated metabolites from Japanese Laurencia spp. Phytochemistry (Elsevier) (2005), 66(23), 2787-2793. Suzuki,M.1981.Epicubenol and related sesquiterpenoids from the brown algae Dictyopteris divaricata ; Bull. Chem. Soc. Jpn. 54: (No.8) 2366-2368. Suzuki,M.1991.褐藻エゾヤハズのメタノール抽出物によるキタムラサキウニとエゾアワビに対する摂食阻害作用 Nippon Suisan Gakkaishi 57(10), 1945-1948、Fenical, W.; McConnell, O. Chromazonarol and isochromazonarol, new chromanols from the brown seaweed Dictyopteris undulata (zonarioides). Experientia (1975), 31(9), 1004-5. Pitarokili, D., Tzakou, O., Couladis, M., Verykokidou, E.; J. Essential Oil Res. (1999) 11 (5) 655-659. Krauze-Baranowska, M., Mardarowicz, M., Wilwart, M., Poblocka, L., Dynowska, M.; Zeitschrift fuer Naturforschung, C (2002) 57 (5/6) 478-482. Solis, C., Becerra, J., Flores, C., Robledo, J., Silvia, M.: J. Chilean Chem. Soc. (2004) 49 (2) 157-161.
本発明の目的は、海藻由来の付着珪藻の付着防止剤を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、海藻の抽出物およびそれから単離同定された化合物が付着珪藻の付着防止効果を有することを見出し、本発明を完成させた。したがって、本発明は、下記:
1.海藻抽出物の脂溶性画分を含む、付着珪藻の付着防止剤、
2.海藻が、アミジグサ科(Dictyotaceae)に属する褐藻、ソゾ属(Laurencia)に属する紅藻、アナメ(Agarum clathratum)、ミヤベモク(Sargassum miyabei)、およびウミトラノオ(Sargassum thunbergii)からなる群の中から選択される少なくとも一つである、上記1に記載の付着防止剤、
3.アミジグサ科(Dictyotaceae)に属する褐藻が、エゾヤハズ(Dictyopteris divaricata)およびシワヤハズ(Dictyopteris undulata)からなる群の中から選択される少なくとも一つであり、そしてソゾ属(Laurencia)に属する紅藻が、ミツデソゾ(Laurencia okamurae)、ウラソゾ(Laurencia nipponica)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)、ローレンシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)、ローレンシア フィリホルミス(Laurencia filiformis)、ローレンシア ジョンストニィー(Laurencia johnstonii)およびローレンシア クラビホルミ(Laurencia claviformi)からなる群の中から選択される少なくとも一つである、上記2に記載の付着防止剤、
4.有効成分としてローリンテロール、イソローリンテロール、プレパシフェノール、2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン、キュベノールおよびクロマゾナロールからなる群の中から選択される少なくとも一つを含む、付着珪藻の付着防止剤、
である。
本発明の海藻抽出物の脂溶性画分または同定された化合物は、例えば、これらを船底塗料に含有させることにより、付着防汚剤として用いることができる。
上記のように、本発明は、海藻抽出物の脂溶性画分または同定された化合物を含む付着珪藻の付着防止剤に関する。
本発明で、海藻とは、藻類のうち、クロレラなどの単細胞藻類を含まない海産の大形藻類を意味し、光合成色素としてクロロフィル a と bを有する緑藻、光合成色素としてクロロフィル aを有する紅藻、光合成色素としてクロロフィル a と cを有する褐藻が含まれる。海藻には、例えば、ウラソゾ(Laurencia nipponica)、ミツデソゾ(L. okamurae)、ハネソゾ(L. pinnata)、クロソゾ(L. intermedia)、ヒメソゾ(L. venusta)、マギレソゾ(L. saitoi)、コブソゾ(L. undulata)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)、ローレンシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)、ローレンシア フィリホルミス(Laurencia filiformis)、ローレンシア ジョンストニィー(Laurencia johnstonii)、ローレンシア ヨナグニエンシス(Laurencia yonaguniensis)、ローレンシア クラビホルミ(Laurencia claviformi)などのソゾ属(Laurencia)に属する紅藻;エゾヤハズ(Dictyopteris divaricata)、シワヤハズ(Dictyopteris undulata)、アミジグサ(Dictyota dichotoma)、イトアミジ(Dictyota linearis)、フクリンアミジ(Dilophus okamurae)、コモングサ(Spatoglossum pacificum)、サナダグサ(Pachydictyon coriaceum (Holmes) Okamura)、ウミウチワ(Padina arborescens Holmes)、ウスユキウチワ(Padina minor)、コナウミウチワ(Padina crassa)などのアミジグサ科(Dictyotaceae)に属する褐藻;アナメ(Agarum clathratum)、スジメ(Costraia costata)、ツルアラメ(Ecklonia stolonifera)などのコンブ科(Laminariaceae)に属する褐藻;ウミトラノオ(Sargassum thunbergii)、ミヤベモク(Sargassum miyabei)、ウガノモク(Cystoseira hakodatensis )、ジョロモク(Myagropsis myagroides)、フシスジモク(Sargassum confusum )、エゾノネジモク(Sargassum yezoense)などのホンダワラ科(Sargassaceae)に属する褐藻などが挙げられる。本発明で用いる海藻は、1種だけでなく、2種以上を組合せても良い。また、本発明で、付着珪藻とは、水中の構造物、例えば、岩、杭、船底などの表面に着生して生育している珪藻類をいう。そして、付着珪藻には、例えば、Nitzchia sp.、Cylindrotheca closterium、Navicula sp.、Amphora sp.、Achnanthes sp.などが挙げられるがこれらに限定されない。
本発明に用いる海藻は、採集した海藻を水切りしたもの又は採集した海藻を乾燥したものやこれを粉末にしたものを用いることができる。この海藻を、例えばメタノールに浸漬して抽出する。抽出温度は、好ましくは室温(約20℃)であり、抽出時間は、1時間〜1週間、好ましくは24時間である。抽出操作は、1回でもよいが、2回以上とするとより多くの抽出物を得ることができる。メタノール抽出物の濃縮は、湯浴の温度を20〜25℃に設定し、減圧下で行うことができる。抽出物を減圧濃縮後、残渣を例えばジエチルエーテル/水で分配して得られた脂溶性画分から本発明の有効成分を分離・精製することができる。
本発明に用いる化合物ローリンテロール(laurinterol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献2,3,4)を用いてソゾ属(Laurencia)に属する紅藻、好ましくはミツデソゾ(Laurencia okamurae)から抽出することができるが、ローリンテロールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、ローリンテロールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいローリンテロールの濃度は、1.5μg/cm2以上、より好ましくは2.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは3.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物デブロモローリンテロール(Debromolaurinterol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献2,3)を用いてソゾ属(Laurencia)に属する紅藻、好ましくはミツデソゾ(Laurencia okamurae)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)またはローレンシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)から抽出することができるが、デブロモローリンテロールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、デブロモローリンテロールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいデブロモローリンテロールの濃度は、5.0μg/cm2以上、より好ましくは10.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは20.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物イソローリンテロール(isolaurinterol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献3)を用いてソゾ属(Laurencia)に属する紅藻、好ましくはミツデソゾ(Laurencia okamurae)から抽出することができるが、イソローリンテロールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、イソローリンテロールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいイソローリンテロールの濃度は、0.2μg/cm2以上、より好ましくは0.5μg/cm2以上、さらに好ましいのは1.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物デブロモイソローリンテロール(Debromoisolaurinterol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献3)を用いてソゾ(Laurencia)属に属する紅藻、好ましくはミツデソゾ(Laurencia okamurae))から抽出することができるが、デブロモイソローリンテロールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、デブロモイソローリンテロールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいデブロモイソローリンテロールの濃度は、5.0μg/cm2以上、より好ましくは10.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは20.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物プレパシフェノール(Prepacifenol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献5.)を用いてソゾ(Laurencia)属に属する紅藻、好ましくはウラソゾ(Laurencia nipponica)、ローレンシア フィリホルミス(Laurencia filiformis)、ローレンシア ジョンストニィー(Laurencia johnstonii)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)、ローレンシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)、ローレンシア クラビホルミ(Laurencia claviformi)から抽出することができるが、プレパシフェノールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、プレパシフェノールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいプレパシフェノールの濃度は、4.0μg/cm2以上、より好ましくは8.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは10.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン(2,10-dibromo-3-chloro-9-hydroxy-α-chamigrene)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献6)を用いてソゾ(Laurencia)属に属する紅藻、好ましくはウラソゾ(Laurencia nipponica)から抽出することができるが、2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレンを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレンを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましい2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレンの濃度は、4.0μg/cm2以上、より好ましくは8.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは10.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物キュベノール(Cubenol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献7)を用いてアミジグサ科(Dictyotaceae)に属する褐藻、好ましくはエゾヤハズ(Dictyopteris divaricata)またはシワヤハズ(Dictyopteris undulata)、あるいはサルビア属(Salvia)やピヌス属(Pinus)に属する植物から抽出することができるが、キュベノールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、キュベノールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいキュベノールの濃度は、4.0μg/cm2以上、より好ましくは8.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは10.0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物クロマゾナロール(Chromazonarol)は、下記:
Figure 0004982709
の構造式を有し、例えば、従来公知の方法(非特許文献8、9)を用いてアミジグサ科(Dictyotaceae)に属する褐藻、好ましくはエゾヤハズ(Dictyopteris divaricata)またはシワヤハズ(Dictyopteris undulata)から抽出することができるが、クロマゾナロールを含有する生物であれば抽出のための生物は特に限定されない。また、クロマゾナロールを、化学合成しても、市場より入手しても良い。付着珪藻防止剤として好ましいクロマゾナロールの濃度は、2.0μg/cm2以上、より好ましくは3.0μg/cm2以上、さらに好ましいのは10 .0μg/cm2以上である。
本発明に用いる化合物ローリンテロール、イソローリンテロール、プレパシフェノール、2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン、キュベノールまたはクロマゾナロールは、付着珪藻の付着防止剤として1種類だけで用いても、2種類以上を組合せて用いても良い。
本発明の海中汚損生物に対する付着防止剤は、そのまま使用する形態、あるいは、ハイドロゲルのようなゲル、塗料、溶液、乳剤などの形に調製することができる。また、本発明の付着珪藻の付着防止剤には、必要に応じ、増粘剤、可塑剤、着色料等を配合することができる。
ミツデソゾの付着阻害物質であるローリンテロール
小樽市で採集した紅藻ミツデソゾ(232g、湿重量)をメタノール1.2Lで24時間浸漬抽出した。抽出液をエバポレーターを用いて減圧濃縮後、水とジエチルエーテル(各125mL)で3回2層分配し、得られた脂溶性画分に硫酸ナトリウムを加えて脱水し、減圧濃縮した。ろ過処理後、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(2.5×38cm)でヘキサン/酢酸エチル(95:5)で溶出後、さらにヘキサン/酢酸エチル(9:1)で溶出した。後者の画分を、シリカゲルの大量分取用薄層クロマトグラフィーにより、トルエンで展開し、ローリンテロール16.7mgを単離した。H NMRデータは文献値と一致した(非特許文献2、3)。
珪藻付着試験
本試験は、ウニおよびアワビの摂食阻害試験方法(月刊海洋vol27 (1) 13-21 (1995) 鈴木稔、藻類の生理活性物質の多様性)として用いられたものを、独自に付着珪藻の試験のために改変したものである。
用いた珪藻はCylindrotheca closteriumおよびNitzchia sp.である。ろ過天然海水を用いて、ヨーガンソン培地を作製し、121℃、20分間オートクレーブした。浅型滅菌シャーレ(90×15mm)に培養液を25mL加えた。5.9cm角に切断したセルロースのTLCアルミシート上の直径1.5cmの円内に試験する物質あるいは抽出物を吸着させた後、シャーレに静置した。珪藻を植え継ぎ、目視観察により評価した。
ローリンテロールをセルロースのTLCアルミシートに180μg/cm2吸着させて、水槽内に静置し、ろ過天然海水(独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所の施設内のポンプで直接くみ上げた天然海水を砂ろ過した。12月〜3月に実施した。)を流したところ、2週間後吸着部分には珪藻の付着は認められなかったが、非吸着部分には珪藻の付着が認められた。さらに、ローリンテロールは、付着珪藻Nitzchia sp.に対して3μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。また、付着珪藻Cylindrotheca closteriumに対して3μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。
アナメの付着阻害活性
根室市で採集した褐藻アナメ(58g、湿重)をメタノール300mLで3回抽出した。抽出液を減圧濃縮後、水とジエチルエーテル(各50mL)で3回分配し、得られた脂溶性画分をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーでヘキサン/酢酸エチル95:5、ヘキサン/酢酸エチル9:1で溶出後、さらにヘキサン/酢酸エチル4:1(21LC)で溶出した。最後の画分47mg(乾燥重量)を、ODSのフラッシュクロマトグラフィーで分離した。80%メタノール、90%メタノール、100%メタノールで溶出後、100%クロロホルムで溶出した画分(21LC−D)を11mg(乾燥重量)得た。
画分21LC(エタノールで10mg/mLに濃度調製したもの)をセルロースのTLCアルミシートに140μg/cm2吸着させて、水槽内に静置し、上記のろ過天然海水を流したところ、12日後吸着部分には珪藻の付着はなく、非吸着部分には珪藻の付着がみられた。画分21LC−D(エタノールで10mg/mLに濃度調製したもの)をセルロースのTLCアルミシートに140μg/cm2吸着させて、珪藻Cylindrotheca closteriumを培養したシャーレ内に静置したところ、2週間後吸着部分には珪藻の付着は認められなかったが、非吸着部分には珪藻の付着が認められた。画分21LC−DのH NMRの結果により、グリセロ糖脂質が主成分であることが推定された。
ミヤベモクの付着阻害活性
小樽市で採集した褐藻ミヤベモク(365g、湿重)をメタノール1.5Lで3回抽出した。抽出液を減圧濃縮後、水とジエチルエーテル(各250mL)で3回分配し、得られた脂溶性画分をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーでヘキサン/酢酸エチル95:5、ヘキサン/酢酸エチル9:1、ヘキサン/酢酸エチル4:1、ヘキサン/酢酸エチル1:1、酢酸エチル100%、酢酸エチル/メタノール9:1、酢酸エチル/メタノール4:1、酢酸エチル/メタノール1:1で溶出後、さらに、酢酸エチル/メタノール1:3で溶出した。ヘキサン/酢酸エチル4:1画分(473mgの乾燥物をエタノールで10mg/mLに濃度調製したもの)および酢酸エチル/メタノール1:3画分(10.8mgの乾燥物をエタノールで10mg/mLに濃度調製したもの)をセルロースのTLCアルミシートに140μg/cm2吸着させて、珪藻Cylindrotheca closteriumを培養したシャーレ内に静置したところ、2週間後吸着部分には珪藻の付着は認められなかったが、非吸着部分には珪藻の付着が認められた。
ウミトラノオの付着阻害活性
室蘭市で採集した褐藻ウミトラノオ(10g、湿重)をメタノールで3回抽出した。抽出液を減圧濃縮後、水とジエチルエーテル(各25mL)で3回分配し、得られた脂溶性画分(乾燥物をエタノールで10mg/mL濃度調製したもの)をセルロースのTLCアルミシートに140μg/cm2吸着させて、珪藻Cylindrotheca closteriumを培養したシャーレ内に静置したところ、2週間後吸着部分には珪藻の付着は認められなかったが、非吸着部分には珪藻の付着が認められた。
ウラソゾの付着阻害活性
室蘭市で採集した紅藻ウラソゾ(40g、湿重)をメタノールで3回抽出した。抽出液を減圧濃縮後、水とジエチルエーテル(各25mL)で3回分配し、得られた脂溶性画分(340mgの乾燥物をエタノールで10mg/mLに濃度調製したもの)をセルロースのTLCアルミシートに140μg/cm2吸着させて、珪藻Cylindrotheca closteriumを培養したシャーレ内に静置したところ、2週間後吸着部分には珪藻の付着はなく、非吸着部分には珪藻の付着がみられた。珪藻Nitzchia sp.についても同様に付着阻害効果が認められた。
ウラソゾの付着阻害物質であるプレパシフェノール(Prepacifenol)および2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン(2,10-dibromo-3-chloro-9-hydroxy-α-chamigrene)
実施例5に記載と同様に、室蘭で採集されたイギス目・フジマツモ科ウラソゾ400 g(冷凍湿重量)をメタノール500mlで3回抽出した。抽出物を濃縮後、水とジエチルエーテルで2層分配を行った。12.5μg/cm2で活性が見られたジエチルエーテル層をn−ヘキサンと酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィーにより分画を行った。分画後、n−ヘキサン/酢酸エチル=4:1およびn−ヘキサン/酢酸エチル=1:1の画分をPTLC行った。溶媒は100%ベンゼンおよびクロロホルム:メタノール=97:3を使用し、付着珪藻阻害活性を示す化合物2種類を得た。2種類の化合物はそれぞれPTLCにより再精製し、化合物A(2.8mg)および化合物B(4mg)を得た。
NMRの測定から、化合物AはNMRの測定から、プレパシフェノール(非特許文献5)Phycological Research (1999), 47(2), 87-95.)であることが分かった。また、化合物Bは2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン(非特許文献6.)であることが分かった。
付着珪藻に対する付着阻害活性試験は、実施例1に記載したように、TLCセルロースシートを用いて実施した。25℃のインキュベーター内で飼育した付着珪藻Nitzchia sp.またはCylindrotheca closteriumを用いて、単離同定したプレパシフェノールおよび2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレンの付着阻害活性を試験した。阻害活性試験にはMERCK社製TLCアルミシートを用い、これらの化合物をエタノールに溶かした溶液を各試験区に10μl注ぎ、乾燥させた後、円形シャーレに静置し、ヨーガンスン改変培地を25ml注入した。試験区の大きさは直径1.6cmである。試験する化合物の濃度は10μg/cm2であった。シャーレ内に珪藻を植え継ぎ、7日後の付着状況を肉眼で観察した。
プレパシフェノールおよび2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレンはともに、付着珪藻Nitzchia sp. に対して10μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。また、Cylindrotheca closteriumに対して10μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。
ミツデソゾの付着阻害活性およびその付着阻害物質であるデブロモローリンテロール(Debromolaurinterol)、イソローリンテロール(Isolaurinterol)、デブロモイソローリンテロール(Debromoisolaurinterol)
実施例1のローリンテロールとは異なる付着阻害物質をミツデソゾからさらに単離同定するため、小樽市忍路で採集されたイギス目・フジマツモ科ミツデソゾ300g(冷凍湿重量)をメタノール500mlで3回抽出した。抽出物を濃縮後、水とジエチルエーテルで2層分配を行った。50μg/cm2活性が見られたジエチルエーテル層をn−ヘキサンと酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィーにより分画を行った。分画後、n−ヘキサン/酢酸エチル=9:1の画分をPTLC行った。溶媒は100 %トルエンおよびヘキサン:ベンゼン=1:1を使用し、付着珪藻阻害活性を示す化合物4種類を得た。4種類の化合物はそれぞれPTLCにより再精製し、化合物A(11.6mg)(収率約13%)化合物B(3.8mg)および化合物CとDの混合物(0.5mg)を得た。
NMRの測定から、化合物Aは実施例1に記載のローリンテロール(Laurinterol)であることが分かった。化合物Bはデブロモローリンテロール(Debromolaurinterol)であることが分かった。化合物CとDの混合物はイソローリンテロール(Isolaurinterol)とデブロモイソローリンテロール(Debromoisolaurinterol)の混合物(1:1)であることが分かった(非特許文献2、3) 。
付着珪藻に対する付着阻害活性試験は、実施例1に記載したように、TLCセルロースシートを用いて実施した。
25℃のインキュベーター内で飼育した付着珪藻Nitzchia sp.およびCylindrotheca closteriumを用いて、単離したローリンテロール、デブロモローリンテロール、イソローリンテロールとデブロモイソローリンテロールの混合物(1:1)の阻害活性を試験した。阻害活性試験にはMERCK社製TLCアルミシートを用い、これらの化合物をエタノールに溶かした溶液を各試験区に10μl注ぎ、乾燥させた後、円形シャーレに静置し、ヨーガンスン改変培地を25ml注入した。試験区の大きさは直径1.6cmである。試験する化合物の濃度は3μg/cm2であった。シャーレ内に珪藻を植え継ぎ、7日後の付着状況を肉眼で観察した。
デブロモローリンテロールは付着珪藻Nitzchia sp.に対して10μg/cm2で弱い付着阻害活性を示した。一方、Cylindrotheca closteriumに対して10μg/cm2では活性を示さなかった。これは、濃度が低くすぎたためと考えられた。
イソローリンテロールとデブロモイソローリンテロールの混合物(1:1)は、付着珪藻Nitzchia sp.に対して1μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。また、付着珪藻Cylindrotheca closteriumに対して1μg/cm2で強力な付着阻害活を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。
イソローリンテロールとデブロモイソローリンテロールのそれぞれの純品を分離できなかったが、ローリンテロールの活性が強いのに対して、デブロモローリンテロールの活性は弱いことから、化合物における臭素原子の有無が活性に大きく影響していると推測された。これよりイソローリンテロールとデブロモイソローリンテロールの混合物(1:1)の活性はイソローリンテロールにそのほとんどがあり、デブロモイソローリンテロールにはあまりないものと推測された。よって、イソローリンテロールは、0.5μg/cm2程度で付着阻害活性を示すものと推測された。
エゾヤハズの付着阻害活性およびその付着阻害物質であるキュベノール(Cubenol)およびクロマゾナロール(Chromazonarol)
室蘭で採集されたアミジグサ目・アミジグサ科エゾヤハズ450g(冷凍湿重量)をメタノール500mlで3回抽出した。抽出物を濃縮後、水とジエチルエーテルで2層分配を行った。12.5μg/cm2で活性が見られたジエチルエーテル層をn−ヘキサンと酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィーにより分画を行った。分画後、n−ヘキサン/酢酸エチル=9:1およびn−ヘキサン/酢酸エチル=9:3の画分についてPTLCを2回繰り返した。n−ヘキサン/酢酸エチル=9:1の画分から、溶媒としてベンゼン100%を使用したところ、化合物A(乾燥重量で10mg)を得た。n−ヘキサン/酢酸エチル=9:3の画分から、溶媒としてクロロホルム:メタノール=99:1を使用したところ、化合物B(乾燥重量で1mg)を得た。
NMRおよびMSの測定から、化合物Aはキュベノール(非特許文献7)であることが分かった。また、NMRおよびMSの測定から、化合物Bはクロマゾナロール(非特許文献8、9)であることが分かった。
付着珪藻に対する付着阻害活性試験は、実施例1に記載したように、TLCセルロースシートを用いて実施した。25℃のインキュベーター内で飼育した付着珪藻Nitzchia sp.およびCylindrotheca closteriumを用いて、単離同定したキュベノールおよびクロマゾナロールの阻害活性を試験した。阻害活性試験にはMERCK社製TLCアルミシートを用い、これらの化合物をエタノールに溶かした溶液を各試験区に10μl注ぎ、乾燥させた後、円形シャーレに静置し、ヨーガンスン改変培地を25ml注入した。試験区の大きさは直径1.6cmである。試験する化合物の濃度は10μg/cm2であった。シャーレ内に珪藻を植え継ぎ、7日後の付着状況を肉眼で観察した。
キュベノールは、付着珪藻Nitzchia sp.に対して10μg/cm2で強力な付着珪藻阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。また、付着珪藻Cylindrotheca closteriumに対して10μg/cm2で強力な付着珪藻阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。
クロマゾナロールは、付着珪藻Nitzchia sp.に対して10μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。また、付着珪藻Cylindrotheca closteriumに対して3μg/cm2で強力な付着阻害活性を示し、試験区の円内に珪藻が付着している面積は1%以下であった。
本発明は、魚介類や人体に対する安全性が高い、海藻抽出物の脂溶性画分、またはそれより単離された化合物を含む付着珪藻の付着防止剤を提供する。

Claims (4)

  1. 海藻抽出物の脂溶性画分を含む付着珪藻の付着防止剤であって、海藻が、ソゾ属(Laurencia)に属する紅藻である、付着防止剤。
  2. ゾ属(Laurencia)に属する紅藻が、ミツデソゾ(Laurencia okamurae)、ウラソゾ(Laurencia nipponica)、ローレンシア パシフィカ(Laurencia pacifica)、ローレンシア マジュスキュラ(Laurencia majuscula)、ローレンシア フィリホルミス(Laurencia filiformis)、ローレンシア ジョンストニィー(Laurencia johnstonii)およびローレンシア クラビホルミ(Laurencia claviformi)からなる群の中から選択される少なくとも一つである、請求項1に記載の付着防止剤。
  3. 海藻抽出物の脂溶性画分を含む付着珪藻の付着防止剤であって、海藻が、エゾヤハズ(Dictyopteris divaricata)およびシワヤハズ(Dictyopteris undulata)からなる群の中から選択される少なくとも一つである、付着防止剤。
  4. 有効成分としてローリンテロール、イソローリンテロール、プレパシフェノール、2,10−ジブロモ−3−クロロ−9−ヒドロキシ−α−カミグレン、キュベノールおよびクロマゾナロールからなる群の中から選択される少なくとも一つを含む、付着珪藻の付着防止剤。
JP2006010237A 2005-07-14 2006-01-18 付着珪藻の付着防止剤 Expired - Fee Related JP4982709B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006010237A JP4982709B2 (ja) 2005-07-14 2006-01-18 付着珪藻の付着防止剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005205136 2005-07-14
JP2005205136 2005-07-14
JP2006010237A JP4982709B2 (ja) 2005-07-14 2006-01-18 付着珪藻の付着防止剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007045811A JP2007045811A (ja) 2007-02-22
JP4982709B2 true JP4982709B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=37848947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006010237A Expired - Fee Related JP4982709B2 (ja) 2005-07-14 2006-01-18 付着珪藻の付着防止剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4982709B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5087769B2 (ja) * 2006-05-17 2012-12-05 国立大学法人山口大学 デブロモラウリンテロールからなる香料
US8258178B2 (en) 2007-09-07 2012-09-04 Central Research Institute Of Electric Power Industry Agents for preventing attachment of barnacle consisting of organic solvent extracts of red alga Laurencia sp. and compounds isolated therefrom
CN105837549B (zh) * 2016-04-18 2018-03-23 威海创惠环保科技有限公司 一种海洋萜类天然产物ent‑chromazonarol的合成方法
CN106083803B (zh) * 2016-06-23 2018-05-04 威海惠安康生物科技有限公司 一种海洋天然产物Puupehedione的合成方法
CN108267536B (zh) * 2016-12-31 2020-06-26 九芝堂股份有限公司 一种鉴别上清丸中防风的方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0390009A (ja) * 1989-08-31 1991-04-16 Lion Corp 藻類発生抑制物質

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007045811A (ja) 2007-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Steinberg et al. Chemical mediation of surface colonization
da Gama et al. The antifouling defence mechanisms of marine macroalgae
Hellio et al. Screening of marine algal extracts for anti-settlement activities against microalgae and macroalgae
Henrikson et al. A new antifouling assay method: results from field experiments using extracts of four marine organisms
Müller et al. Principles of biofouling protection in marine sponges: a model for the design of novel biomimetic and bio-inspired coatings in the marine environment?
Tsoukatou et al. Chemical defense and antifouling activity of three Mediterranean sponges of the genus Ircinia
Díaz et al. Biofilm inhibition activity of compounds isolated from two Eunicea species collected at the Caribbean Sea
Viju et al. Antibiofilm activity of coconut (Cocos nucifera Linn.) husk fibre extract
Manilal et al. Bioactivity of the red algae Asparagopsis taxiformis collected from the southwestern coast of India
JP4982709B2 (ja) 付着珪藻の付着防止剤
CN102093322A (zh) 蛇床子素在制备海洋防污涂料中的应用
Hellio et al. Natural marine products with antifouling activities
Fusetani et al. Antifouling compounds
EP1811848B1 (en) Bacterial product form marine origin, useful for preventing the macro and micro biofouling caused by macroalgae and marine invertebrates
JP5374371B2 (ja) 紅藻ソゾの有機溶媒抽出物およびそこから単離された化合物からなるフジツボ付着防止剤
JP2008504377A (ja) 親環境性防汚剤
Prakash et al. Antimicrofouling properties of chosen marine plants: An eco-friendly approach to restrain marine microfoulers
JP2008502769A (ja) 親環境性防汚剤
Brown et al. Chemistry and biology of maculalactone A from the marine cyanobacterium Kyrtuthrix maculans
Qi et al. Conspecific cues that induce spore settlement in the biofouling and green tide-forming alga Ulva tepida provide a potential aggregation mechanism
CN102613201B (zh) 用于保护水下结构表面的二氢异黄酮类化合物及其运用
CN101717594B (zh) 环脯氨酸-亮氨酸在海洋污损生物防除中的应用
Beleneva et al. Characterization of biofilm-forming marine bacteria and their effect on attachment and germination of algal spores
Puentes et al. Anti-fouling paints based on extracts of marine organisms from the Colombian Caribbean
KR102610598B1 (ko) 선박 도료 첨가 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111011

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees