JP4980651B2 - 菌体温度を制御する能力を有する細菌 - Google Patents

菌体温度を制御する能力を有する細菌 Download PDF

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本発明は、培養環境の温度変化に対して、菌体温度を制御する能力を有する細菌に関する。
微生物は、一般的に自己の温度を制御する能力を有しておらず、環境の温度変化に伴って自己の温度も変化すると考えられる。しかし、本来であれば変温動物に属する種である昆虫の中には、自己で体温を調節する能力を有する種が存在する。寒冷地に生息するマルバナバチは、運動に必要とされる体温を futile cycle と呼ばれる基質の代謝回路によって作り出すことが確認された(非特許文献1)。
J.F.Steples, E.L.Koen, T.M.Laverty, The Journal of Biology, 207,749-754(2004)
環境の温度が細菌の増殖に適していなくても、自己の温度を調節することができれば生育を有利に進めることができると考えられる。
そこで本発明は、温度制御能を有する細菌を提供することを目的とする。
本発明は以下の発明を包含する。
(1) Pseudomonas属、Bacillus属、Enterobacter属、又はKlebsiella属に属し、菌体温度を制御する能力を有する細菌。
(2) Pseudomonas putida (受託番号FERM P-20861) 又はその変異株である(1)記載の細菌。
(3) Bacillus megaterium (受託番号FERM P-20862) 又はその変異株である(1)記載の細菌。
(4) Pseudomonas sp. (受託番号FERM P-20863) 又はその変異株である(1)記載の細菌。
(5) Enterobacter sp. (受託番号FERM P-20891) 又はその変異株である(1)記載の細菌。
(6) Kebsiella pneumoniae (受託番号FERM P-20892) 又はその変異株である(1)記載の細菌。
(7) 微生物体の温度を制御する能力を有する微生物の取得方法であって、
当該微生物を含む混合物を培地を用いて培養してコロニーを形成させ、
培地及びコロニーの温度を測定し、
培地の温度と異なる温度を示すコロニーを回収することを特徴とする前記方法。
(8) 培地及びコロニーの温度の測定がサーモグラフを用いて行われることを特徴とする(7)記載の方法。
(9) 被検微生物が、微生物体の温度を制御する能力を有するか否かを判別する方法であって、
被検微生物を培地を用いて培養してコロニーを形成させ、
培地及びコロニーの温度を測定し、
コロニーが培地の温度と異なる温度を示すときに、当該微生物は、微生物体の温度を制御する能力を有すると判断することを特徴とする前記方法。
(10) 培地及びコロニーの温度の測定がサーモグラフを用いて行われることを特徴とする(9)記載の方法。
本発明により温度制御能を有する細菌が提供される。
本発明の細菌としては、Pseudomonas属、Bacillus属、Enterobacter属、又はKlebsiella属に属し、菌体温度を制御する能力を有する細菌であれば特に限定されない。本発明において「菌体温度を制御する能力を有する細菌」とは、菌体の温度を、周囲の環境の温度変化に追従しないように、調節することが可能な細菌を意味する。このような細菌は、周囲温度の影響をあまり受けることなく、菌体温度を増殖により適した温度に保持することができる。「菌体温度を制御する能力」は30℃と25℃における菌体当たりの発熱量の比(相対発熱量)を指標として評価することができる。相対発熱量は、(25℃での菌体当たりの発熱量)/(30℃での菌体当たりの発熱量)で求められる。そして、相対発熱量が1.8を超える値、より好ましくは10を超える値を示す細菌を、本発明における「菌体温度を制御する能力を有する細菌」として好適に使用することができる。培養温度に対する菌体生育時の発熱量は、例えば、LB液体培地で前培養した菌体を、1%グルコースを含むLB寒天培地に塗布し、温度を一定に保った微生物熱量計の中で培養することにより測定することができる。
本発明の細菌の具体例を挙げれば、Pseudomonas putida (受託番号FERM P-20861)、Bacillus megaterium (受託番号FERM P-20862)、Pseudomonas sp. (受託番号FERM P-20863)、Enterobacter sp. (受託番号FERM P-20891)、及びKebsiella pneumoniae (受託番号FERM P-20892)が挙げられる。また、これらの5種の細菌と同等の能力を有する細菌もまた本発明の細菌として好適であり、このような細菌としては、例えば、Pseudomonas属に属し、その16S rDNAが配列番号1で示される塩基配列を含む細菌や、Bacillus属に属し、その16S rDNAが配列番号2で示される塩基配列を含む細菌や、Pseudomonas属に属し、その16S rDNAが配列番号3で示される塩基配列を含む細菌や、Enterobacter属に属し、その16S rDNAが配列番号4で示される塩基配列を含む細菌や、Kebsiella属に属し、その16S rDNAが配列番号5で示される塩基配列を含む細菌が挙げられるがこれらには限定されない。更にまた、Pseudomonas putida (受託番号FERM P-20861)、Bacillus megaterium (受託番号FERM P-20862)、Pseudomonas sp. (受託番号FERM P-20863)、Enterobacter sp. (受託番号FERM P-20891)、又はKebsiella pneumoniae (受託番号FERM P-20892)が変異誘発処理されて作出された変異株であって、菌体温度を制御する能力を有する変異株もまた、本発明に好適に使用することができる。変異誘発処理は任意の適当な変異原を用いて行われ得る。ここで、「変異原」なる語は広義の意味を有し、例えば変異原効果を有する薬剤のみならず紫外線照射のごとき変異原効果を有する処理をも含むものと理解すべきである。適当な変異原の例としてエチルメタンスルホネート、紫外線照射、N-メチル-N’-ニトロ-N-ニトロソグアニジン、ブロモウラシルのようなヌクレオチド塩基類似体及びアクリジン類が挙げられるが、他の任意の効果的な変異原もまた使用され得る。
本発明に用いられる細菌は、振とう培養等の通常の培養法により、通常の条件下で培養されうる。培養に用いる培地としては炭素源としてグルコース、シュークロース、デンプン、デキストリンなどの糖類を、窒素源として硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等のアンモニウム塩、硝酸塩等の無機窒素源、または、酵母エキス、コーン・スティープ・リーカー、肉エキス、小麦胚芽、ポリペプトン、サトウキビ絞り粕(バカス)、ビールカス、大豆粉、米糠、魚粉等の有機窒素源を、無機塩としてリン酸一カリ、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸第一鉄等の、リン、カリウム、マンガン、マグネシウム、鉄等を含む塩類を、それぞれ含有する合成または天然の培地が挙げられる。
本発明に係る微生物は、グルコース等の天然化合物の代謝に基づき自らが構成するコロニー温度を固有の温度に調節する能力を有するものである。すなわち、本発明に係る微生物を使用すれば、グルコース等の天然物以外には格別の電気、熱等のエネルギーの供給を必要としない温度調整デバイスを製造することができる。例えば、本発明に係る微生物をシートの表面に塗布すれば、当該シートはビニールハウス用の素材として好適に使用できる。本発明に係る微生物はまた、微細な温度コントロールが必要なバイオリアクターの温度調整剤として使用することも可能である。
また、本発明に係る微生物は温度制御能を有することから、通常の微生物に比べて広域温度領域で増殖ができる。また、本発明に係わる微生物は増殖時に環境温度を至適温度へと変化させる。この特性によって本発明に係る微生物は温度環境の変動がある環境における土壌浄化、汚泥処理のために使用することができる。
本発明はまた、温度調整能力を有する微生物(特に細菌)の取得方法に関する。この方法は、当該微生物を含む可能性のある微生物の混合物(典型的には、天然から採取された種々の微生物の混合物)を、培地を用いて培養してコロニーを形成させ、培地及びコロニーの温度を測定し、培地の温度と異なる温度を示すコロニーを回収することを特徴とする。「コロニーを回収する」とは、典型的には、所定のコロニーを構成する微生物を採取して培養することを指す。培地及びコロニーの温度の測定は、いかなる方法で行ってもよいが、サーモグラフを用いて培地及びコロニーの温度分布を測定することにより行うことが好ましい。微生物混合物の培養は、当該混合物の至適増殖温度と異なる温度で行われることが好ましく、特に、至適増殖温度より数度低温もしくは数度高温がよい。なお「数度」とは通常1〜5℃の範囲を指す。
被検微生物(特に細菌)が、微生物体の温度を制御する能力を有するか否かを判別する方法に関する。当該方法は、被検微生物を培地を用いて培養してコロニーを形成させ、上記と同様の手順で培地及びコロニーの温度を測定し、コロニーが培地の温度と異なる温度を示すときに、当該微生物は、微生物体の温度を制御する能力を有すると判断することを特徴とする。被検微生物の培養は、被検微生物の至適増殖温度と異なる温度で行われることが好ましく、特に、至適増殖温度より数度低温もしくは数度高温がよい。なお「数度」とは通常1〜5℃の範囲を指す。
材料と方法
スクリーニング
本発明の菌体は、東京工業大学すずかけ台キャンパス構内の土壌から採取した。まず1次スクリーニングとして、採取した菌体を1%グルコースを含むLB寒天培地に塗布した。この培地の温度を一定に保ち培養を行い、サーモグラフィー(NeoThermo 日本アビオニクス社製)を用いて菌体と培地の温度を観測した。
次に2次スクリーニングとして、1次スクリーニングで培地と菌体温度に変化の見られた菌体を1%グルコースを含むLB寒天培地に塗布し、培地の温度を変化させながら培養を行った。このとき、サーモグラフィーを用いて菌体と培地の温度変化を観測した。
微生物の同定
2次スクリーニングを行った菌体の中から、代表的な変化を示した菌体を5種選択し、16S rDNA塩基配列を調べた。それぞれの微生物から定法により、DNA抽出をおこなった後,16S rDNAを増幅した。プライマーは,27fと1525rを使用した。増幅後のPCR反応液は、エタノール沈殿したのち、2%アガロースゲル電気泳動をおこなった。目的のバンドを切り出し,QIAEXIIDNA抽出キット(QIAGEN社製)を用いてDNAを精製した。精製した16S rDNAの塩基配列はキャピラリー電気泳動装置(Applied Biosystems社製:ABI PRISM 310 Genetic Analyzer)を用いて16S rDNA配列を決定した。得られた16S rDNA配列データを、プログラムBLASTを用いてGeneBankのデータに対して相同性検索をおこない、近縁の種を検索し、系統樹を作成した。
至適増殖速度の決定
微生物の同定を行った5種の菌体をLB液体培地で前培養し、1%グルコースを含むLB寒天培地に塗布した。これを20,25,30,37℃の各温度で培養し、増殖した菌体を集菌した後、蒸留水に懸濁し濁度(590nm)を測定した。得られた結果から各温度における比増殖速度を求めた。求めた比増殖速度が最も高くなる温度を、それぞれの菌体の至適増殖温度とした。
菌体生育時の発熱量の測定
微生物の生育に伴う発熱量を測定した。LB液体培地で前培養した菌体を、1%グルコースを含むLB寒天培地に塗布し、温度を一定に保った微生物熱量計の中で培養した。これによって、培養温度に対する菌体生育時の発熱量を調べた。また、46時間培養後に菌体を集菌し、コロニー計数法を用いて生育した菌数を測定した。
結果
スクリーニング
土壌より採取した微生物のコロニーの温度を測定したところ、培地と異なる温度を示す菌体が観測された。培地との温度差が観測された微生物のうち、5種類についての温度測定結果を図1に示した。図1は1%グルコース入りLB培地を用いて培養したときの30℃で24時間培養後に観測したものである。シャーレの直径 は8.4 cmである。27.8℃から29.5℃までを右のバーのような色で表している。周りと比べて丸く色の変化している部分がコロニーである。左の1列は培地よりも高い温度を示す菌体であり、残りの4列は培地よりも低い温度を示す菌体である。このように、培養温度とは異なる温度を示す菌体が存在することがわかった。
採取した998株の菌体を30℃で培養した結果、培地よりも高い温度を示したものが5株、低い温度を示したものが421株存在した。また20℃の時には、高い温度を示すものは得られなかったが、低い温度を示すものが97株得られた (表1)。そこで、これらのうち培地よりも高い温度を示した菌体と、30℃では培地よりも低い温度を示し、20℃では変化を示さなかった菌体を30種選択し、2次スクリーニングを行った。
Figure 0004980651
2次スクリーニングでは培地の温度を経時的に変化させながら菌体の培養を行い、温度変化を測定した。培地の温度は、開始から12時間は20℃で菌体を培養し、その後12時間かけて40℃まで昇温させた。図 2-1は1次スクリーニングで培地との温度差を示さなかった菌体(E.coli)を用いて2次スクリーニングの操作を行ったときのものである。このように培地と温度差を示さない菌体は、培地の温度を変化させると、その温度変化に自己の温度も追従するため、培地と温度差を示さない。
1次スクリーニングにおいて培地よりも低い温度を示す菌体を用いたときの2次スクリーニングの結果を図 2-2に示す。この菌体は培地の温度上昇に菌体の温度が追従せず、菌体は培地温度よりも低い温度を示した。そしてその温度差は、培地の温度が上昇するのに伴って大きくなっていった。また、菌体温度と培地温度に温度差が生じ始める温度は、菌体の種類によって異なっていた。これは、微生物が代謝産物として揮発性物質を生産しているためであると考えられる。
図2-3は、培地よりも高い温度を示す菌体における2次スクリーニングの結果である。この菌体は20℃での培養中に培地よりも高い温度を示した。そして、培地の温度が上昇を始めると菌体温度はその変化に追従せず、培地よりも低い温度を示すようになった。その温度差は、培地の温度上昇に伴い大きくなっていった。
微生物の同定
2次スクリーニングで代表的な変化を示した菌体を5種 (TK1401〜1405) 選択した。TK1401〜1405の二次スクリーニングの結果を図3-1〜3-5に示す。
TK1401〜1405について微生物の同定を行った。
TK1401の決定された部分16S rDNA塩基配列を配列表の配列番号1に、TK1402の決定された部分16S rDNA塩基配列を配列表の配列番号2に、TK1403の決定された部分16S rDNA塩基配列を配列表の配列番号3に、TK1404の決定された部分16S rDNA塩基配列を配列表の配列番号4に、TK1405の決定された部分16S rDNA塩基配列を配列表の配列番号5に、それぞれ示す。TK1401〜TK1405の16S rDNA塩基配列に基づく相同性検索の結果を表2に示す。
Figure 0004980651
図4に部分16S rDNA塩基配列に基づく遺伝学的進化系統樹を示す。1次スクリーニングで培地よりも高い温度を示した菌体はPseudomonas putida (TK1401) であり、低い温度を示した菌体はBacillus megaterium (TK1402)、Pseudomonas sp. (TK1403)、Enterobacter sp. (TK1404)、Klebsiella pneumoniae (TK1405)であった。これらの微生物はどの種も、土壌中に一般的に存在する種であった。このように培地温度と異なる温度を示す菌体は土壌中に広く分布していることが明らかとなった。
今回単離されたTK1401〜1405はいずれも独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1-1-1つくばセンター中央第6)に寄託されている。
TK1401は、2006年3月29日付で受託番号 FERM P-20861として寄託されている。
TK1402は、2006年3月29日付で受託番号 FERM P-20862として寄託されている。
TK1403は、2006年3月29日付で受託番号 FERM P-20863として寄託されている。
TK1404は、2006年4月20日付で受託番号 FERM P-20891として寄託されている。
TK1405は、2006年4月20日付で受託番号 FERM P-20892として寄託されている。
生育温度と生育時の発熱量の関係
生育温度と生育時の発熱量の関係を調べるために、まずは各菌体の至適増殖温度を調べた。その結果を図5に示す。至適増殖温度はPseudomonas putida、Bacillus megaterium 、Pseudomonas sp.は30℃、Enterobacter sp. 、Klebsiella pneumoniaeは30℃から37℃の間に存在していることが分かった。また、どの菌体においても25℃と30℃の間で比増殖速度は大きく変化していた。
そこで次に微生物熱量計を用いて、25℃と30℃における菌体の生育時の発熱量を調べた。そこで得られた生育時の総発熱量を、増殖した菌体の数で割ることで菌体数当たりの発熱量の比を求め、さらに25℃と30℃での菌体当たりの発熱量の比を相対発熱量として求めた(表3)。 相対発熱量の値が大きいほど、30℃に比べて25℃の方が菌体当たりの発熱量が多いことを示している。培養中に培地と温度差を示さない大腸菌は相対発熱量がほぼ1であり、25℃と30℃で発熱量にほとんど差が生じなかった。しかし、至適増殖温度が30℃である菌体25℃のときに30℃のときと比べて10倍以上の発熱量が生じていた。また、至適増殖温度が30℃から37℃の間に存在する菌体では発熱量の比は約2倍程度であった。
Figure 0004980651
結論
今回の実験で環境の温度変化に菌体温度が追従せず、異なる温度変化を示す微生物が存在することが確認された。また、これらの菌体のうち生育時の環境温度によって発熱量が変化する微生物が存在することが分かった。以上の結果から環境の温度変化に対して、菌体温度を制御する能力を有する微生物が存在することが示唆された。
本発明に係る微生物は温度調整デバイスを製造するために使用することができる。例えば、本発明に係る微生物をシートの表面に塗布すれば、当該シートはビニールハウス用の素材として好適に使用できる。本発明に係る微生物はまた、微細な温度コントロールが必要なバイオリアクターの温度調整剤としての使用することも可能である。
また本発明に係る微生物は温度環境の変動がある環境における土壌浄化、汚泥処理のために使用することができる。
図1はサーモグラフィーによる菌体観察像を示す。 図2−1はE.coliを用いたときの2次スクリーニングの結果を示す。横軸は培養開始からの時間、縦軸は右が培地の温度、左が培地と菌体の温度差を示す。 図2−2は1次スクリーニングで培地よりも低い温度を示した2種類の異なる菌体を用いたときの2次スクリーニングの結果を示す。横軸は培養開始からの時間、縦軸は右が培地の温度、左が培地と菌体の温度差を示す。 図2−3は1次スクリーニングで培地よりも高い温度を示した菌体を用いたときの2次スクリーニングの結果を示す。横軸は培養開始からの時間、縦軸は右が培地の温度、左が培地と菌体の温度差を示す。 図3−1はTK-1401の2次スクリーニングの結果を示す。 図3−2はTK-1402の2次スクリーニングの結果を示す。 図3−3はTK-1403の2次スクリーニングの結果を示す。 図3−4はTK-1404の2次スクリーニングの結果を示す。 図3−5はTK-1405の2次スクリーニングの結果を示す。 図4は部分16S rDNA塩基配列に基づく遺伝学的進化系統樹を示す。 図5は本発明の5種類の菌体の比増殖速度と温度との関係を示す。

Claims (9)

  1. シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)(受託番号FERM P-20861) 又は菌体温度を制御する能力を有するその変異株。
  2. バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)(受託番号FERM P-20862) 又は菌体温度を制御する能力を有するその変異株。
  3. シュードモナス・エスピー(Pseudomonas sp.)(受託番号FERM P-20863) 又は菌体温度を制御する能力を有するその変異株。
  4. エンテロバクター・エスピー(Enterobacter sp.)(受託番号FERM P-20891) 又は菌体温度を制御する能力を有するその変異株。
  5. クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)(受託番号FERM P-20892) 又は菌体温度を制御する能力を有するその変異株。
  6. 微生物体の温度を制御する能力を有する微生物の取得方法であって、
    当該微生物を含む混合物を培地を用いて培養してコロニーを形成させ、
    培地及びコロニーの温度を測定し、
    培地の温度と異なる温度を示すコロニーを回収することを特徴とする前記方法。
  7. 培地及びコロニーの温度の測定がサーモグラフを用いて行われることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 被検微生物が、微生物体の温度を制御する能力を有するか否かを判別する方法であって、
    被検微生物を培地を用いて培養してコロニーを形成させ、
    培地及びコロニーの温度を測定し、
    コロニーが培地の温度と異なる温度を示すときに、当該微生物は、微生物体の温度を制御する能力を有すると判断することを特徴とする前記方法。
  9. 培地及びコロニーの温度の測定がサーモグラフを用いて行われることを特徴とする請求項8記載の方法。
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