JP4977073B2 - 鍛造プレス - Google Patents
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Description
また、ブレーキ機構120は、プレスフレームFに固定されたブレーキ部材121と、固定側ディスクと移動側ディスクとを有するブレーキディスク123を備えている。このブレーキディスク123では、固定側ディスクはブレーキ部材121に固定されており、移動側ディスクはブレーキボス122に固定されている。
なお、この状態では、クラッチディスク112の軸側ディスクとホイール側ディスクは互いに離間した状態(クラッチOFF)となる。
また、エア室103hおよびブレーキバネ104の位置と、シリンダ103がクラッチディスク112およびブレーキディスク123を押す位置とが離れているため、シリンダ103が変形しやすく各デスクとの片当たりが生じやすい。すると、シリンダ103と各ディスクとの接触面積が小さくなるため、各ディスクを構成するプレート同士の間に十分な摩擦力を発生させることができない。すると、必要なクラッチトルクやブレーキ力を発生させることができなくなる。しかも、片当たり部分はプレート間に発生する面圧が局所的に高くなるので、その部分では摩耗が生じやすく耐久性が低くなるし、また、発熱による焼きつきが発生する可能性もある。
さらに、シリンダ103は、クラッチボス111とブレーキボス122との間に設置されているため、エア室103hを気密に維持するために設けられているパッキン等を交換する時には、シリンダ103よりも外方に位置するクラッチボス111も取り外さなければならず、メンテナンス作業が大変である。
第2発明の鍛造プレスは、第1発明において、前記付勢手段がバネであり、前記移動手段がシリンダ機構であることを特徴とする。
第2発明によれば、シリンダ機構は各ボスよりも外方に配設されるので、シリンダ機構をブレーキボスに設ける場合に比べて、シリンダの面積を大きくすることができるから、クラッチトルクを大きくすることができる。また、バネはボスよりも外方に配設しているので、バネをクラッチボスに設ける場合に比べて、設置するバネの数を増やすことができるから、ブレーキ力を大きくすることができる。したがって、クラッチブレーキを大型化しなくても、クラッチトルクおよびブレーキ力を大きくすることができる。
図1は本実施形態の鍛造プレスPの概略説明図である。図2はクラッチブレーキ装置10の概略拡大説明図である。図3はクラッチブレーキ装置10の要部拡大説明図である。
このフライホイールWとエキセン軸ESとの間には、エキセン軸ESの回転停止を制御するクラッチブレーキ装置10が設けられている。
なお、フライホイールWは、例えば、Vベルトを介してモータ等の動力源Mに連結されている。
また、成形終了後、クラッチ機構30によってフライホイールWとエキセン軸ESとの間を開放し、ブレーキ機構20を作動させてエキセン軸ESに対してブレーキ力を付与すれば、エキセン軸ESの回転を停止させることができるから、スライドSを上死点で停止させることができる。
上記のフライホイールWおよび動力源Mが特許請求の範囲にいう駆動手段はであるが、エキセン軸ESに駆動力を供給できるものであれば特に限定されない。
図1および図2に示すように、エキセン軸ESの先端には、キー13によって連結エキセン軸ESとの相対的な回転が固定された連結ボス11が設けられている。この連結ボス11には、その軸方向における中間部に、その外周面に立設された壁状部12が形成されている。この壁状部12は、略フランジ状に形成されている。
このプレート固定部材21の内面と連結ボス11の外面との間には、ブレーキディスク22が設けられている。このブレーキディスク22は、プレート固定部材21の内面に固定された複数枚の固定側プレートと、連結ボス11の外面に固定された複数枚の軸側プレートとから構成されている。そして、ブレーキディスク22の固定側プレートと軸側プレートは、エキセン軸ESの軸方向に沿って交互に並んで配設されている。
かかる構造であるので、ブレーキディスク22の固定側プレートと軸側プレートとが接触すれば、プレート固定部材21と連結ボス11が連結される。言い換えれば、フレームFとエキセン軸ESとが連結されるから、ブレーキ機構20によって、エキセン軸ESにブレーキ力を加えることができるのである。
そして、プレート固定部材31の内面と連結ボス11の外面との間には、クラッチディスク32が設けられている。このクラッチディスク32は、プレート固定部材31の内面に固定された複数枚の駆動側プレートと、連結ボス11の外面に固定された複数枚の軸側プレートとから構成されている。そして、クラッチディスク32の駆動側プレートと軸側プレートは、エキセン軸ESの軸方向に沿って交互に並んで配設されている。
かかる構造であるので、クラッチディスク32の駆動側プレートと軸側プレートとが接触すれば、プレート固定部材31と連結ボス11が連結される。言い換えれば、フライホイールWとエキセン軸ESとが連結されるから、クラッチ機構30によって、エキセン軸ESに対して、フライホイールWに蓄積されている駆動力を供給することができるのである。
ブレーキ側部材41aおよびクラッチ側部材41bは、いずれも略環状に形成された部材であり、その内端が連結ボス11の外周面に沿って連結ボス11の軸方向に摺動可能に設けられている。そして、ブレーキ側部材41aおよびクラッチ側部材41bは、その外端同士が着脱可能に連結されており、両者の間に形成される空間41h内に壁状部12が収容されるように配設されている。
この複数のバネ収容室12hに収容されているバネ42は、バネ収容室12hの内底面とブレーキ側部材41aとの間に圧縮された状態で収容されている。つまり、このバネ42は、常時、ブレーキ側部材41aを壁状部12から離間させるように配設されている。言い換えれば、このバネ42は、常時、ピストン部材41をブレーキディスク22に向けて付勢するように配設されているのである。
上記のクラッチ側部材41bと壁状部12、および両者の間に形成される流体室40rが、特許請求の範囲にいう移動手段であるシリンダ機構を形成されている。
また、流体室40r内を液密に保つために、クラッチ側部材41bの内面saと壁状部12の外端の間、および、クラッチ側部材41bの内端縁sbと連結ボス11の外周面との間に、パッキンなどが設けられている。
そして、この押圧部paは、流体室40rに作動油が供給されていない状態、つまり、バネ42の付勢力によってピストン部材41がブレーキディスク22に向けて付勢されている状態では固定側プレートと軸側プレートとを接触させることができ、流体室40rに作動油が供給されてピストン部材41がクラッチディスク32に向けて移動されるとブレーキディスク22から離間し固定側プレートと軸側プレートとを離間させることができる程度の長さに形成されている。
そして、この押圧部pbは、ピストン部材41がブレーキディスク22に向けて付勢されている状態ではクラッチディスク32から離間し、流体室40rに作動油が供給されてピストン部材41がクラッチディスク32に向けて移動されるとクラッチディスク32を押圧して駆動側プレートと軸側プレートとが接触した状態とすることができる程度の長さに形成されている。
このため、ピストン部材41には、曲げ等の変形を生じさせる力が加わらないので、ピストン部材41に変形が発生せず、各ディスク22,32とピストン部材41の各押圧部pa,pbとが片当りしない。
よって、各ディスク22,32において、プレート同士が接触する面積が設計された摩擦面積となるように接触させることができる。すると、各ディスク22,32におけるプレート同士の間に設計どおりの摩擦力を確実に発生させることができるから、設計どおりのブレーキ力やクラッチトルクを発生させることができる。
すると、流体室40rをボスに設ける場合に比べて、流体室40rの面積を大きくすることができるから、クラッチトルクを大きくすることができる。また、バネ42をボスに設ける場合に比べて、バネ42を設置する数を増やすことができるから、ブレーキ力を大きくすることができる。
したがって、クラッチブレーキを大型化しなくても、クラッチトルクおよびブレーキ力を大きくすることができる。
この場合、クラッチディスク32を連結ボス11から取り外した後、ピストン部材41のクラッチ側部材41bをブレーキ側部材41aから分離すれば、連結ボス11を取り外さなくても、クラッチ側部材41bを取り外すことができる。すると、クラッチ側部材41bと流体室40rを液密に保つためのパッキンの交換などの保守点検作業が容易になるので、メンテナンス性を向上させることができる。
11 連結ボス
20 ブレーキ機構
30 クラッチ機構
40 制御機構
41 ピストン部材
41a ブレーキ側部材
41b クラッチ側部材
42 バネ
P 鍛造プレス
ES エキセン軸
Claims (2)
- 駆動手段から駆動力が供給されるエキセン軸の回転によってスライドを作動させる鍛造プレスであって、
前記エキセン軸の一端に、該エキセン軸の回転停止を制御するクラッチブレーキ装置が設けられており、
該クラッチブレーキ装置は、
プレスフレームに固定された固定摩擦部材と、前記エキセン軸に連結されたブレーキボスに固定された軸側摩擦部材とからなるブレーキディスクを備えたブレーキ機構と、
前記駆動手段に連結された駆動側摩擦部材と、前記エキセン軸に連結されたクラッチボスに固定された軸側摩擦部材とからなるクラッチディスクを備えたクラッチ機構と、
前記ブレーキ機構および前記クラッチ機構の作動を制御する制御機構とからなり、
該制御機構は、
前記クラッチ機構のクラッチディスクと前記ブレーキ機構のブレーキディスクとの間に配設されたピストン部材と、
前記ピストン部材を前記ブレーキ機構のブレーキディスクに向けて付勢する付勢手段と、
該付勢手段の付勢力に対抗して、前記ピストン部材を前記クラッチ機構のクラッチディスクに向けて移動させる移動手段と、を備えており、
前記ピストン部材において前記ブレーキディスクを押圧する部分、該ピストン部材において前記クラッチディスクを押圧する部分、前記付勢手段、および前記移動手段は、前記エキセン軸の中心軸からの距離が等距離となるように配設されており、
前記クラッチボスの外周面または前記ブレーキボスの外周面には、該外周面に立設された壁状部が形成されており、
前記ピストン部材は、
前記壁状部と前記ブレーキディスクとの間に配設される前記ブレーキボスの外周面に沿って移動可能なブレーキ側部材と、前記壁状部と前記クラッチディスクとの間に配設される前記クラッチボスの外周面に沿って移動可能なクラッチ側部材とが、連結分離可能に組み合わされて形成されたものであり、
前記壁状部と前記クラッチ側部材との間に前記移動手段が設けられており、
前記クラッチ側部材は、
その内端縁から前記エキセン軸の中心軸までの距離が、前記クラッチディスクの軸側摩擦部材を取り外した状態における前記クラッチボスの外周面から前記エキセン軸の中心軸までの距離よりも長くなるように形成されている
ことを特徴とする鍛造プレス。 - 前記付勢手段がバネであり、
前記移動手段がシリンダ機構である
ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレス。
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