JP4977073B2 - 鍛造プレス - Google Patents

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Description

本発明は、鍛造プレスに関する。
鍛造プレスでは、エキセン軸の回転停止を制御するために、クラッチおよびブレーキが設けられている。近年では、騒音の低減やメンテナンス性を向上させるために、クラッチとブレーキを一体化したコンビネーション式の湿式クラッチブレーキが採用されている(特許文献1)。
図4に示すように、特許文献1のコンビネーション式の湿式クラッチブレーキ100では、フライホイールW内に設けられた室内に、クラッチ機構110とブレーキ機構120とが収容されている。
クラッチ機構110は、エキセン軸Eに設けられたクラッチボス111と、軸側ディスクとホイール側ディスクとを有するクラッチディスク112を備えている。このクラッチディスク112では、軸側ディスクはクラッチボス111に固定されており、ホイール側ディスクはフライホイールWに固定されている。
また、ブレーキ機構120は、プレスフレームFに固定されたブレーキ部材121と、固定側ディスクと移動側ディスクとを有するブレーキディスク123を備えている。このブレーキディスク123では、固定側ディスクはブレーキ部材121に固定されており、移動側ディスクはブレーキボス122に固定されている。
クラッチ機構110のクラッチディスク112と、ブレーキ機構120のブレーキディスク123との間には、クラッチ機構110およびブレーキ機構120を作動させるシリンダ103が設けられている。このシリンダ103は、クラッチボス111に設けられたブレーキバネ104によってブレーキディスク123側に向けて付勢されている。そして、シリンダ103がブレーキディスク123側に向けて付勢された状態では、ブレーキディスク123の固定側ディスクと移動側ディスクとが接触してエキセン軸Eの回転にブレーキ力が加えられる(ブレーキON)ようになっている。
なお、この状態では、クラッチディスク112の軸側ディスクとホイール側ディスクは互いに離間した状態(クラッチOFF)となる。
また、シリンダ103とブレーキボス122との間には、エア室103hが形成されている。そして、このエア室103hに加圧空気が供給されると、ブレーキバネ104の付勢力に抗してシリンダ103がクラッチディスク112側に向けて付勢されるようになっている。つまり、エア室103hに加圧空気が供給されると、ブレーキディスク123の固定側ディスクと移動側ディスクとが離間してエキセン軸Eの回転が許容(ブレーキOFF)される一方、クラッチディスク112の軸側ディスクとホイール側ディスクとが接触してエキセン軸EとフライホイールWとが連結(クラッチON)されるのである。
したがって、コンビネーション式の湿式クラッチブレーキ100では、エア室103hに対する加圧空気の供給排出を制御することによって、クラッチのON・OFFとブレーキのOFF・ONを同時に行うことができるのである。
近年、プレス設備をコンパクト化しつつその成形能力を高く維持することが求められている。エキセン軸Eに対して供給されるトルク(クラッチトルク)が大きくなるほど成形能力が高くなるので、成形能力を高く維持するには、プレス設備をコンパクト化しつつクラッチトルクを大きくすることが必要である。
一方、プレスの信頼性を高める上では、ブレーキ力を大きくすることが必要である。例えば、ワーク搬送中にワークが金型上に落下するが生じた場合、ワーク落下を検出後プレスを緊急停止させたときに、エキセン軸の回転が停止するまでの時間がかかれば、落下したワークを潰してしまう場合がある。しかし、ブレーキ力を大きくすれば、エキセン軸の回転を短期間で停止させることができるので、かかる問題の発生を防ぐことができるのである。
しかるに、上述した湿式クラッチブレーキ100では、エア室103hおよびブレーキバネ104は、ブレーキボス122およびクラッチボス111に設けられている。つまり、クラッチディスク112およびブレーキディスク123より内側に設けられているため、各ボスの内外径の制約によりクラッチおよびブレーキの性能は決まってしまう。したがって、上述した湿式クラッチブレーキ100において、自由にクラッチ・ブレーキの仕様を決めることは困難であり、湿式クラッチブレーキ100自体を大型化せずにクラッチトルクを大きくしたり、ブレーキ力を大きくしたりすることは困難である。
また、エア室103hおよびブレーキバネ104の位置と、シリンダ103がクラッチディスク112およびブレーキディスク123を押す位置とが離れているため、シリンダ103が変形しやすく各デスクとの片当たりが生じやすい。すると、シリンダ103と各ディスクとの接触面積が小さくなるため、各ディスクを構成するプレート同士の間に十分な摩擦力を発生させることができない。すると、必要なクラッチトルクやブレーキ力を発生させることができなくなる。しかも、片当たり部分はプレート間に発生する面圧が局所的に高くなるので、その部分では摩耗が生じやすく耐久性が低くなるし、また、発熱による焼きつきが発生する可能性もある。
さらに、シリンダ103は、クラッチボス111とブレーキボス122との間に設置されているため、エア室103hを気密に維持するために設けられているパッキン等を交換する時には、シリンダ103よりも外方に位置するクラッチボス111も取り外さなければならず、メンテナンス作業が大変である。
特公平3−61559号
本発明は上記事情に鑑み、プレス設備をコンパクト化しつつその成形能力を高く維持することができ、クラッチボスを取り外さなくてもクラッチブレーキのメンテナンスを行えることができる鍛造プレスを提供することを目的とする。
第1発明の鍛造プレスは、駆動手段から駆動力が供給されるエキセン軸の回転によってスライドを作動させる鍛造プレスであって、前記エキセン軸の一端に、該エキセン軸の回転停止を制御するクラッチブレーキ装置が設けられており、該クラッチブレーキ装置は、プレスフレームに固定された固定摩擦部材と、前記エキセン軸に連結されたブレーキボスに固定された軸側摩擦部材とからなるブレーキディスクを備えたブレーキ機構と、前記駆動手段に連結された駆動側摩擦部材と、前記エキセン軸に連結されたクラッチボスに固定された軸側摩擦部材とからなるクラッチディスクを備えたクラッチ機構と、前記ブレーキ機構および前記クラッチ機構の作動を制御する制御機構とからなり、該制御機構は、前記クラッチ機構のクラッチディスクと前記ブレーキ機構のブレーキディスクとの間に配設されたピストン部材と、前記ピストン部材を前記ブレーキ機構のブレーキディスクに向けて付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に対抗して、前記ピストン部材を前記クラッチ機構のクラッチディスクに向けて移動させる移動手段とを備えており、前記ピストン部材において前記ブレーキディスクを押圧する部分、該ピストン部材において前記クラッチディスクを押圧する部分、前記付勢手段、および前記移動手段は、前記エキセン軸の中心軸からの距離が等距離となるように配設されており、前記クラッチボスの外周面または前記ブレーキボスの外周面には、該外周面に立設された壁状部が形成されており、前記ピストン部材は、前記壁状部と前記ブレーキディスクとの間に配設される前記ブレーキボスの外周面に沿って移動可能なブレーキ側部材と、前記壁状部と前記クラッチディスクとの間に配設される前記クラッチボスの外周面に沿って移動可能なクラッチ側部材とが、連結分離可能に組み合わされて形成されたものであり、前記壁状部と前記クラッチ側部材との間に前記移動手段が設けられており、前記クラッチ側部材は、その内端縁から前記エキセン軸の中心軸までの距離が、前記クラッチディスクの軸側摩擦部材を取り外した状態における前記クラッチボスの外周面から前記エキセン軸の中心軸までの距離よりも長くなるように形成されていることを特徴とする。
第2発明の鍛造プレスは、第1発明において、前記付勢手段がバネであり、前記移動手段がシリンダ機構であることを特徴とする。
第1発明によれば、付勢手段および移動手段が、エキセン軸の半径方向において、ピストン部材が各ディスクを押圧する部分とほぼ同じ位置に配設されているので、ピストン部材に対して付勢手段及び移動手段から力が加わる部分と、ピストン部材に対して各ディスクから反力が加わる部分とがほぼ同一線上に位置する。このため、ピストン部材に対して曲げ等の変形を生じさせる力の発生が抑制されるので、ピストン部材の変形が抑制され、各ディスクとピストン部材との片当りが抑制される。よって、各ディスクを構成する摩擦部材間に規定の摩擦力を確実に発生させることができるし、各ディスクおよびピストン部材の耐久性を高くすることができる。また、エキセン軸の半径方向において、各ディスクよりも内側に位置するものが少なくなるので、クラッチ・ブレーキ自体の外径を大きくしなくても、エキセン軸におけるクラッチ・ブレーキを取り付ける部分の軸径を太くできる。よって、エキセン軸自体の強度も高くすることができる。また、クラッチディスクを取り外して、ピストン部材のブレーキ側部材からクラッチ側部材を分離すれば、クラッチボスを取り外さなくても、クラッチ側部材を取り外すことができる。すると、クラッチ側部材と壁状部との間に設けられる移動手段の保守点検作業が容易になるので、メンテナンス性を向上させることができる。
第2発明によれば、シリンダ機構は各ボスよりも外方に配設されるので、シリンダ機構をブレーキボスに設ける場合に比べて、シリンダの面積を大きくすることができるから、クラッチトルクを大きくすることができる。また、バネはボスよりも外方に配設しているので、バネをクラッチボスに設ける場合に比べて、設置するバネの数を増やすことができるから、ブレーキ力を大きくすることができる。したがって、クラッチブレーキを大型化しなくても、クラッチトルクおよびブレーキ力を大きくすることができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の鍛造プレスPの概略説明図である。図2はクラッチブレーキ装置10の概略拡大説明図である。図3はクラッチブレーキ装置10の要部拡大説明図である。
図1において、符号Fは鍛造プレスPのフレームを示しており、このフレームFにはエキセン軸ESが回転自在に支持されている。エキセン軸ESの偏心部にはコンロッドを介してスライドSが設けられており、このスライドSの下面には、上ダイホルダを介して上型が取り付けられている。この上型の下方には、ベッドの上面に下型が配設されている。
図1に示すように、フレームFの右側面にはフライホイールWが設けられている。このフライホイールWは、その中心軸が前記エキセン軸ESの中心軸と一致するように配設されており、このエキセン軸ESに対して回転可能に設けられている。
このフライホイールWとエキセン軸ESとの間には、エキセン軸ESの回転停止を制御するクラッチブレーキ装置10が設けられている。
なお、フライホイールWは、例えば、Vベルトを介してモータ等の動力源Mに連結されている。
以上のごとき構成であるから、動力源MによってフライホイールWが回転されている状態で、クラッチブレーキ装置10のブレーキ機構20からエキセン軸ESに加わっていたブレーキ力を除去し、かつ、クラッチ機構30によってフライホイールWとエキセン軸ESとを連結すれば、エキセン軸ESが回転する。すると、エキセン軸ESの回転に伴ってスライドSが上下動するから、上型と下型との間に配置された鍛造素材を成形することができる。
また、成形終了後、クラッチ機構30によってフライホイールWとエキセン軸ESとの間を開放し、ブレーキ機構20を作動させてエキセン軸ESに対してブレーキ力を付与すれば、エキセン軸ESの回転を停止させることができるから、スライドSを上死点で停止させることができる。
なお、動力源Mは、Vベルトを介してエキセン軸ESに駆動力を供給するものに限られず、減速機を介してフライホイールWに駆動力を供給する構造でもよい。
上記のフライホイールWおよび動力源Mが特許請求の範囲にいう駆動手段はであるが、エキセン軸ESに駆動力を供給できるものであれば特に限定されない。
つぎに、エキセン軸ESの回転停止を制御するクラッチブレーキ装置10を説明する。
図1および図2に示すように、エキセン軸ESの先端には、キー13によって連結エキセン軸ESとの相対的な回転が固定された連結ボス11が設けられている。この連結ボス11には、その軸方向における中間部に、その外周面に立設された壁状部12が形成されている。この壁状部12は、略フランジ状に形成されている。
この連結ボス11において、前記壁状部12よりも内方(フレームF側)の部分の周囲には、ブレーキ機構20のプレート固定部材21が設けられている。このプレート固定部材21は、軸保持部Jを介してフレームFに固定されている。
このプレート固定部材21の内面と連結ボス11の外面との間には、ブレーキディスク22が設けられている。このブレーキディスク22は、プレート固定部材21の内面に固定された複数枚の固定側プレートと、連結ボス11の外面に固定された複数枚の軸側プレートとから構成されている。そして、ブレーキディスク22の固定側プレートと軸側プレートは、エキセン軸ESの軸方向に沿って交互に並んで配設されている。
かかる構造であるので、ブレーキディスク22の固定側プレートと軸側プレートとが接触すれば、プレート固定部材21と連結ボス11が連結される。言い換えれば、フレームFとエキセン軸ESとが連結されるから、ブレーキ機構20によって、エキセン軸ESにブレーキ力を加えることができるのである。
なお、上記の固定側プレートと軸側プレートが、それぞれ特許請求の範囲にいう固定側摩擦部材、軸側摩擦部材であり、連結ボス11において軸側プレートが取り付けられている部分が特許請求の範囲にいうブレーキボスに相当する。
また、図1および図2において、符号10cは、クラッチブレーキ装置10のハウジングを示している。このハウジング10cは、エキセン軸ESの右端を囲むように設けられた部材であり、フライホイールWの外方側面(図1および図2では右面)に固定されている。
前記ハウジング10cの内面には、前記連結ボス11における前記壁状部12よりも先端側の部分(図1および図2では右端側の部分)の周囲に、クラッチ機構30のプレート固定部材31が設けられている。
そして、プレート固定部材31の内面と連結ボス11の外面との間には、クラッチディスク32が設けられている。このクラッチディスク32は、プレート固定部材31の内面に固定された複数枚の駆動側プレートと、連結ボス11の外面に固定された複数枚の軸側プレートとから構成されている。そして、クラッチディスク32の駆動側プレートと軸側プレートは、エキセン軸ESの軸方向に沿って交互に並んで配設されている。
かかる構造であるので、クラッチディスク32の駆動側プレートと軸側プレートとが接触すれば、プレート固定部材31と連結ボス11が連結される。言い換えれば、フライホイールWとエキセン軸ESとが連結されるから、クラッチ機構30によって、エキセン軸ESに対して、フライホイールWに蓄積されている駆動力を供給することができるのである。
なお、上記の駆動側プレートと軸側プレートが、それぞれ特許請求の範囲にいう駆動側摩擦部材、軸側摩擦部材であり、連結ボス11において軸側プレートが取り付けられている部分が特許請求の範囲にいうクラッチボスに相当する。
さらになお、前記ブレーキ機構20のブレーキディスク22と前記クラッチ機構30のクラッチディスク32は、いずれもその摩擦面がエキセン軸ESの中心軸上に中心を有し、かつ、エキセン軸ESの中心軸から等距離に位置するように配設されている。言い換えれば、ブレーキディスク22とクラッチディスク32は、その平均摩擦半径が同じ長さとなるように配設されているが、その理由は後述する。なお、平均摩擦半径とは、ブレーキディスク22やクラッチディスク32の摩擦面における外径と内径の平均値を意味している。
そして、図1〜図3に示すように、前記ブレーキ機構20のブレーキディスク22と前記クラッチ機構30のクラッチディスク32との間には、制御機構40のピストン部材41が設けられている。このピストン部材41は、前記連結ボス11の壁状部12とブレーキディスク22との間に位置するブレーキ側部材41aと、前記連結ボス11の壁状部12とクラッチディスク32との間に位置するクラッチ側部材41bとを備えている。
ブレーキ側部材41aおよびクラッチ側部材41bは、いずれも略環状に形成された部材であり、その内端が連結ボス11の外周面に沿って連結ボス11の軸方向に摺動可能に設けられている。そして、ブレーキ側部材41aおよびクラッチ側部材41bは、その外端同士が着脱可能に連結されており、両者の間に形成される空間41h内に壁状部12が収容されるように配設されている。
また、図3に示すように、壁状部12におけるブレーキ側部材41a側の面には、この面から凹んだ複数のバネ収容室12hが設けられている。この複数のバネ収容室12h内には、それぞれバネ42が配設されている。そして、複数のバネ収容室12hは、そのエキセン軸ESの半径方向における位置が前記ブレーキ機構20のブレーキディスク22とほぼ同じ位置となるように配設されている。具体的には、バネ42がコイルバネである場合、バネ収容室12hに配設されたバネ42の中心軸が、エキセン軸ESの中心軸を中心とするブレーキディスク22の平均摩擦半径と同じ半径を有する円周上に位置するように、複数のバネ収容室12hが配設されている。
この複数のバネ収容室12hに収容されているバネ42は、バネ収容室12hの内底面とブレーキ側部材41aとの間に圧縮された状態で収容されている。つまり、このバネ42は、常時、ブレーキ側部材41aを壁状部12から離間させるように配設されている。言い換えれば、このバネ42は、常時、ピストン部材41をブレーキディスク22に向けて付勢するように配設されているのである。
一方、クラッチ側部材41bと壁状部12との間の空間(以下、流体室40rで示す)は、エキセン軸ESおよび連結ボス11内に形成された流体通路10hおよびロータリージョイント44を介して、外部の作動流体供給手段に連通されている(図2)。この流体室40rは、そのエキセン軸ESの半径方向における位置が前記クラッチ機構30のクラッチディスク32とほぼ同じ位置となるように配設されている。具体的には、流体室40rの平均半径が、クラッチディスク32の平均摩擦半径とほぼ同じ半径となるように形成されている。なお、流体室40rの平均半径とは、エキセン軸ESの中心軸から流体室40rを形成するクラッチ側部材41bの内面saまでの距離と、エキセン軸ESの中心軸から連結ボス11の外周面(言い換えれば、クラッチ側部材41bの内端縁sb)までの距離を平均した長さを意味している。
以上のごとき構成であるから、流体室40r内に作動油等の作動流体が供給されていない状態では、バネ42の付勢力によってピストン部材41をブレーキディスク22に向けて付勢しておくことができる。一方、流体室40r内に作動油等の作動流体が供給されると、バネ42の付勢力に対抗してピストン部材41をクラッチディスク32に向けて移動させることができるのである。
上記のクラッチ側部材41bと壁状部12、および両者の間に形成される流体室40rが、特許請求の範囲にいう移動手段であるシリンダ機構を形成されている。
なお、ブレーキ側部材41aおよびクラッチ側部材41bは、壁状部12を空間41h内に収容した状態でも連結ボス11の外周面に沿って該連結ボス11の軸方向に移動できるように、互いに対向する面間の距離L1が壁状部12の厚さT1よりも長くなるように連結されているのは、いうまでもない。
また、流体室40r内を液密に保つために、クラッチ側部材41bの内面saと壁状部12の外端の間、および、クラッチ側部材41bの内端縁sbと連結ボス11の外周面との間に、パッキンなどが設けられている。
図1〜図3に示すように、ブレーキ側部材41aにおけるブレーキディスク22側の面には、突起状に形成された押圧部paが設けられている。この押圧部paは、ブレーキ側部材41aの半径方向において、ブレーキディスク22と対応する位置に設けられている。具体的には、エキセン軸ESの中心軸から押圧部paの中心軸までの距離が、ブレーキディスク22の平均摩擦半径と同じ半径となるように形成されている。
そして、この押圧部paは、流体室40rに作動油が供給されていない状態、つまり、バネ42の付勢力によってピストン部材41がブレーキディスク22に向けて付勢されている状態では固定側プレートと軸側プレートとを接触させることができ、流体室40rに作動油が供給されてピストン部材41がクラッチディスク32に向けて移動されるとブレーキディスク22から離間し固定側プレートと軸側プレートとを離間させることができる程度の長さに形成されている。
また、クラッチ側部材41bにおけるクラッチディスク32側の面には、突起状に形成された押圧部pbが設けられている。この押圧部pbは、クラッチ側部材41bの半径方向において、クラッチディスク32と対応する位置に設けられている。具体的には、エキセン軸ESの中心軸から押圧部pbの中心軸までの距離が、クラッチディスク32の平均摩擦半径と同じ半径となるように形成されている。
そして、この押圧部pbは、ピストン部材41がブレーキディスク22に向けて付勢されている状態ではクラッチディスク32から離間し、流体室40rに作動油が供給されてピストン部材41がクラッチディスク32に向けて移動されるとクラッチディスク32を押圧して駆動側プレートと軸側プレートとが接触した状態とすることができる程度の長さに形成されている。
以上のごとき構成であるから、流体室40r内に作動油等の作動流体が供給されていない状態では、ピストン部材41の押圧部paがブレーキディスク22を付勢して固定側プレートと軸側プレートとが接触する。一方、ピストン部材41の押圧部pbはクラッチディスク32から離間された状態となるから駆動側プレートと軸側プレートとが離間する。すると、クラッチ機構30によってフライホイールWとエキセン軸ESとの間を開放することができ、しかも、ブレーキ機構20によってエキセン軸ESに対してブレーキ力を加えることができるから、エキセン軸ESの回転を停止させたり、回転が停止した状態で維持しておくことができるのである。
また、流体室40r内に作動油等の作動流体が供給されると、ピストン部材41の押圧部paがブレーキディスク22から離間して固定側プレートと軸側プレートとが離間する。一方、ピストン部材41の押圧部pbがクラッチディスク32を押圧した状態となるから駆動側プレートと軸側プレートとが接触する。すると、ブレーキ機構20によるブレーキ力を除去することができ、クラッチ機構30によってフライホイールWからエキセン軸ESに対して駆動力を供給することができるのである。
そして、バネ42および流体室40rが、エキセン軸ESの半径方向において、ピストン部材41の各押圧部pa,pbとほぼ同じ位置に配設されているので、ピストン部材41に対して、バネ42および流体室40rから力が加わる部分と各ディスク22,32から反力が加わる部分とがほぼ同一線上に位置する。
このため、ピストン部材41には、曲げ等の変形を生じさせる力が加わらないので、ピストン部材41に変形が発生せず、各ディスク22,32とピストン部材41の各押圧部pa,pbとが片当りしない。
よって、各ディスク22,32において、プレート同士が接触する面積が設計された摩擦面積となるように接触させることができる。すると、各ディスク22,32におけるプレート同士の間に設計どおりの摩擦力を確実に発生させることができるから、設計どおりのブレーキ力やクラッチトルクを発生させることができる。
そして、各ディスク22,32のプレート同士が接触するときに、局所的に強い圧力で接触することがないので、プレート同士の焼きつきや局所的に摩耗が大きくなることを防ぐことができ、各ディスク22,32の耐久性を高くすることができる。また、ピストン部材41も、曲げ等の変形が発生しないから、ピストン部材41の耐久性も高くすることができる。
さらに、バネ42や流体室40rは、各ディスク22,32に対してエキセン軸ESの軸方向に沿って並んで配設されており、従来のようにエキセン軸ESの半径方向において、各ディスク22,32よりも内側に配置されるものが少ない。このため、クラッチブレーキ装置10自体の外径を大きくしなくても、エキセン軸ESにおけるクラッチブレーキ装置10を取り付ける部分の軸径を太くできるから、エキセン軸ES自体の強度も高くすることができる。
さらに、バネ42や流体室40rを、各ディスク22,32に対してエキセン軸ESの軸方向に並ぶように配設したことによって、バネ42や流体室40rを連結ボス11よりも外方に配設することができる。
すると、流体室40rをボスに設ける場合に比べて、流体室40rの面積を大きくすることができるから、クラッチトルクを大きくすることができる。また、バネ42をボスに設ける場合に比べて、バネ42を設置する数を増やすことができるから、ブレーキ力を大きくすることができる。
したがって、クラッチブレーキを大型化しなくても、クラッチトルクおよびブレーキ力を大きくすることができる。
また、本実施形態のピストン部材41において、クラッチ側部材41bを、その内端縁sbからエキセン軸ESの中心軸までの距離が、クラッチディスク32の軸側プレートを取り外した状態におけるクラッチボス32の外周面からエキセン軸ESの中心軸までの距離よりも長くなるように形成することが好ましい。
この場合、クラッチディスク32を連結ボス11から取り外した後、ピストン部材41のクラッチ側部材41bをブレーキ側部材41aから分離すれば、連結ボス11を取り外さなくても、クラッチ側部材41bを取り外すことができる。すると、クラッチ側部材41bと流体室40rを液密に保つためのパッキンの交換などの保守点検作業が容易になるので、メンテナンス性を向上させることができる。
そして、上記実施形態では、ブレーキディスク22の軸側プレートが取り付けられるボスと、クラッチディスク32の軸側プレートが取り付けられるボスが一体となった連結ボス11を採用している。この場合、連結ボス11自体の長さが長くなるから、連結ボス11とエキセン軸ESとの間に配設されるキー13の長さも長くすることができる。すると、エキセン軸ESの回転時において、キー13に加わる面圧を低くできるから、キー13の耐久性を高くできるという利点がある。
なお、連結ボス11は必ずしも一体で形成する必要はなく、ブレーキディスク22の軸側プレートが取り付けられるブレーキボスと、クラッチディスク32の軸側プレートが取り付けられるクラッチボスを別々に形成し、エキセン軸ESに取り付けてから連結するようにしてもよく、この場合、連結ボス11の製造が容易になる。同様に、連結ボス11の壁状部12も連結ボスや各ボスと一体で形成する必要はなく、壁状部12を各ボスとは別に形成し、後から各ボスに取り付けるようにすれば、連結ボス11の製造が容易になる。
上記の例では、クラッチ側部材41bと壁状部12、および両者の間に形成される流体室40rによって特許請求の範囲にいう移動手段であるシリンダ機構が形成されているが、移動手段はシリンダ機構に限定されず、電磁石などを採用することができる。また、付勢手段も、上記例ではコイルバネを採用した例を示したが、コイルバネ以外のバネ(例えば、皿バネ等)を採用することができる。
本発明は鍛造プレスは、スライドを作動させるエキセン軸等のクランク軸を備えた鍛造プレスであって、自動車用部品や建設機械用部品の鍛造に適している。
本実施形態の鍛造プレスPの概略説明図である。 クラッチブレーキ装置10の概略拡大説明図である。 クラッチブレーキ装置10の要部拡大説明図である。 従来の鍛造プレスにおけるコンビネーション式の湿式クラッチブレーキの概略説明図である。
10 クラッチブレーキ装置
11 連結ボス
20 ブレーキ機構
30 クラッチ機構
40 制御機構
41 ピストン部材
41a ブレーキ側部材
41b クラッチ側部材
42 バネ
P 鍛造プレス
ES エキセン軸

Claims (2)

  1. 駆動手段から駆動力が供給されるエキセン軸の回転によってスライドを作動させる鍛造プレスであって、
    前記エキセン軸の一端に、該エキセン軸の回転停止を制御するクラッチブレーキ装置が設けられており、
    該クラッチブレーキ装置は、
    プレスフレームに固定された固定摩擦部材と、前記エキセン軸に連結されたブレーキボスに固定された軸側摩擦部材とからなるブレーキディスクを備えたブレーキ機構と、
    前記駆動手段に連結された駆動側摩擦部材と、前記エキセン軸に連結されたクラッチボスに固定された軸側摩擦部材とからなるクラッチディスクを備えたクラッチ機構と、
    前記ブレーキ機構および前記クラッチ機構の作動を制御する制御機構とからなり、
    該制御機構は、
    前記クラッチ機構のクラッチディスクと前記ブレーキ機構のブレーキディスクとの間に配設されたピストン部材と、
    前記ピストン部材を前記ブレーキ機構のブレーキディスクに向けて付勢する付勢手段と、
    該付勢手段の付勢力に対抗して、前記ピストン部材を前記クラッチ機構のクラッチディスクに向けて移動させる移動手段とを備えており、
    前記ピストン部材において前記ブレーキディスクを押圧する部分、該ピストン部材において前記クラッチディスクを押圧する部分、前記付勢手段、および前記移動手段は、前記エキセン軸の中心軸からの距離が等距離となるように配設されており、
    前記クラッチボスの外周面または前記ブレーキボスの外周面には、該外周面に立設された壁状部が形成されており、
    前記ピストン部材は、
    前記壁状部と前記ブレーキディスクとの間に配設される前記ブレーキボスの外周面に沿って移動可能なブレーキ側部材と、前記壁状部と前記クラッチディスクとの間に配設される前記クラッチボスの外周面に沿って移動可能なクラッチ側部材とが、連結分離可能に組み合わされて形成されたものであり、
    前記壁状部と前記クラッチ側部材との間に前記移動手段が設けられており、
    前記クラッチ側部材は、
    その内端縁から前記エキセン軸の中心軸までの距離が、前記クラッチディスクの軸側摩擦部材を取り外した状態における前記クラッチボスの外周面から前記エキセン軸の中心軸までの距離よりも長くなるように形成されている
    ことを特徴とする鍛造プレス。
  2. 前記付勢手段がバネであり、
    前記移動手段がシリンダ機構である
    ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレス。
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