JP4974907B2 - 屋内の余熱を利用した道路融雪システム - Google Patents
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また、前記第2の例によれば、熱移動させる熱媒体として雪解け水を使用し、これを暖房器具18で加温して屋根融雪に利用する技術である。しかし、この技術は屋根融雪のみに利用するものであり、雪解け水を強制的に加温するものであって、構造的に雪解け水を使用することから積雪寒冷地等では凍結する可能性が高く利用環境が限られるという問題点があった。
さらに、前記第3の例によれば、屋根融雪にコージェネレーションシステムからの排熱を利用する技術であるが、暖房排熱については補助的利用を目的としたものであり、道路融雪技術の具体性については存在しない。前記第2の例と同様に、融雪対象も屋根に限られており、積雪寒冷地等ではシステムが凍結する可能性が高く、また、配管経路も熱交換器40、42を配して水を加温しており、配管の連続性が欠け熱伝達効率が高くない。屋根28部に於ける融雪部分の循環水は強制的に加温する構造であり、第1、第2熱交換器40、42の構造自体も複雑かつ精巧なものが要求されるという問題点があった。
これまでの従来の技術は、主に地中熱・太陽光・電熱・赤外線等が使用されてきたが、どれも初期費用やランニングコスト、エネルギー負荷が大きく実用に適さないという課題があった。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、屋内に設置した暖房器又はボイラーの余熱を取入れる採熱部材に於いて、該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、その先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、生活や商業活動・工業生産活動時に発生するボイラー等の排熱並びに家屋内の暖房の余熱を利用することにより舗装道路や広場、駐車場等の積雪を融かし、凍結の防止に役立て、融雪に於ける連続運転についても循環ポンプの電力消費のみで済むため非常に廉価であり、殊に容器の中心部に備えた配管が特異な固定部品を要することなく容器内の潜熱蓄熱材で容器内に挟着でき、組立作業性を向上させると共に熱伝導材が容器の外部に露出させ、暖房器又はボイラーの余熱を高効率に吸収でき自然にも優しい省エネルギーシステムを提供できる効果がある。
このような構成としたので、生活や商業活動・工業生産活動時に発生するボイラー等の排熱並びに家屋内の暖房の余熱を利用することにより舗装道路や広場、駐車場等の積雪を融かし、凍結の防止に役立て、融雪に於ける連続運転についても循環ポンプの電力消費のみで済むため非常に廉価であり、殊に容器の中心部に備えた配管が特異な固定部品を要することなく容器内の潜熱蓄熱材で容器内に挟着でき、組立作業性を向上させると共に熱伝導材が容器の外部に露出させ、暖房器又はボイラーの余熱を高効率に吸収でき自然にも優しい省エネルギーシステムを提供できると共に、一方では採熱部材からまた、他方ではラジエータから融雪舗装体に高温水を流送するので、融雪舗装体の上面に積雪しまたは氷結した雪又は氷を相乗的効果で融雪等することができるという効果がある。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、暖房器又はボイラーからの余熱を効率良く自然に採熱し、配管内の循環水へ高効率で伝達しかつ熱移動を行なわせるので、熱ロスを削減し、省エネルギー化対策を実現できる効果がある。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、暖房器又はボイラーから外部に放出される熱エネルギーを融雪舗装体に有効活用できるという効果がある。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、暖房器又はボイラーから外部に放出される熱エネルギーを排気管と採熱管の間に介装される蓄熱材で蓄熱し、融雪舗装体に利用する熱エネルギーを長期に渉り温存でき、融雪機能を常備できるという効果がある。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、屋内に於ける配管長を短く設定でき、工事費を削減できると共に屋内の美麗化や有効スペースを拡大できるという効果がある。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、採熱部材が断熱材により外部に熱を放出することを防止し、熱ロスを削減し融雪機能の向上を図ることができるという効果がある。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、融雪舗装体による融雪機能がさらに合理的・効率的に向上するという効果がある。
図2は、図1に示す特に、蓄熱構造体でなる採熱部材の各部位の断面図であって、(a)は図1の矢視B−B線方向の断面図、(b)は(a)の矢視C−C線方向の断面図である。
図3は、図1に於ける融雪舗装体の内部構造を示すものであって、図1の矢視F−F線方向の垂直断面図である。
尚、上述に於いて、循環ポンプ手段47は他方の配管46に装備してもよい。また、屋内Dの空気熱E又は余熱若しくは排熱は暖房器43に係るものであるが、本発明はこの暖房器43に代えてボイラー52の余熱や排熱を利用する技術にも適用できる。
そして、冬期に於いて、この発明に係るシステムを稼動すれば該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51や凍結した氷を融雪又は解氷することができる。
また、前記放熱管48aは一方、他方の配管45、46で兼用してもよく、前記採熱部材44に装着した配管44cを含めて本発明のシステム全体で単一(1本)の配管で構成することも可能であり、設置工費や管作製費を大幅に削減できる。
尚、上述した採熱部材44の配管44c、一方、他方の配管45、46又は放熱管48aに不凍液を注入し、管内の該循環水の凍結を防止することもできる。
また、上述した熱伝導媒体としての循環水はこれに代えて空気等の気体でも差支えなく、その場合、前記循環ポンプ手段47はブロア等の送風手段で代替する。
図6は、図5に示す採熱部材の一つの変形例を示す図であって、(a)はその水平断面概要図、(b)はその斜視概要図である。
図7は、図5に示す採熱部材の他の変形例を示す図であって、(a)はその水平断面概要図、(b)はその斜視概要図である。
尚、上述した採熱部材44の採熱管44f、一方、他方の配管45、46又は放熱管48aに不凍液を注入し、管内の該循環水の凍結を防止することもできる。
また、上述した採熱部材44は図5の破線で示すように、外壁D2の外側配管すなわち排気管44eを屋外に引廻し、これに設置してもよい。
さらに、上述した熱伝導媒体としての循環水はこれに代えて空気等の気体でも差支えなく、その場合、前記循環ポンプ手段47はブロア等の送風手段で代替する。
以下、これについて詳述し、当該実施例2を明らかにする。
尚、前記排気管44eは図8の破線で示すように、屋外Qに引き回してもよい。
また、上述したフレキシブル配管56は可変不能な固定配管に代替させてもよい。
このように実施例3によれば、一方では採熱部材44からまた、他方ではラジエータ57から融雪舗装体48に高温水を流送するので、融雪舗装体48の上面に積雪しまたは氷結した雪51又は氷を相乗的効果で融雪等することができるという特徴がある。
このラジエータ57から循環流送される温水を融雪舗装体48に流送し、雪51又は氷を融雪、解氷する。
44 採熱部材
44a 採熱部材の容器
44b 採熱部材の潜熱蓄熱材(蓄熱材)
44c 採熱部材の配管
44d 採熱部材の熱伝導材
44e 採熱部材の排気管(暖房器等の排気管)
44f 採熱部材の採熱管
44g 採熱部材の断熱材
44h 採熱部材の潜熱蓄熱材
44i 採熱部材の循環水層
45 一方の配管
45a 一方の配管
46 他方の配管
46a 他方の配管
47 循環ポンプ手段
48 融雪舗装体
48a 融雪舗装体の放熱管
48b 融雪舗装体の左側端
48c 融雪舗装体の右側端
49 地盤
50 舗装部
51 雪
52 ボイラー
56 フレキシブル配管
57 ラジエータ
57a ラジエータの入口管
57b ラジエータの出口管
57c ラジエータのコンデンサ
57d ラジエータの本体部
58 四角錐状スラウド
59 断熱部材
60 空調機(排熱・余熱取入手段)
61 流送ダクト
62 スラブ
D 屋内
D1 屋内の床面
D2 屋内の外壁
E 空気熱(余熱・排熱)
J 排気
S 容器の左・右幅長
L 容器の前・後幅長
Q 屋外
R 天井
W 排熱風
Claims (8)
- 屋内に設置した暖房器又はボイラーの余熱を取入れる採熱部材に於いて、該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、該潜熱蓄熱材の先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 屋内に設置した暖房器又はボイラーの排熱・余熱を取入れる排気管を備えた採熱部材に於いて、該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、該潜熱蓄熱材の先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、一方で該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成し、他方で前記排気管を外壁から貫通して配置すると共に、該排気管の端部に接続するラジエータと、該ラジエータからの加温された高温循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行う融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 前記採熱部材が蓄熱構造体でなることを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管とで構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管と、該排気管と採熱管との間に介装した蓄熱材とで構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 前記採熱部材が屋外に設置されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 前記採熱部材が断熱材に装着したことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
- 前記融雪舗装体が前記配管に接続する放熱管を埋設したことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
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