JP4974907B2 - 屋内の余熱を利用した道路融雪システム - Google Patents

屋内の余熱を利用した道路融雪システム Download PDF

Info

Publication number
JP4974907B2
JP4974907B2 JP2008000245A JP2008000245A JP4974907B2 JP 4974907 B2 JP4974907 B2 JP 4974907B2 JP 2008000245 A JP2008000245 A JP 2008000245A JP 2008000245 A JP2008000245 A JP 2008000245A JP 4974907 B2 JP4974907 B2 JP 4974907B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
pipe
snow melting
exhaust
circulating water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008000245A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008196299A (ja
Inventor
茂 松岡
博文 柳
和也 松浦
忠朋 渡辺
Original Assignee
鉄建建設株式会社
北武コンサルタント株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 鉄建建設株式会社, 北武コンサルタント株式会社 filed Critical 鉄建建設株式会社
Priority to JP2008000245A priority Critical patent/JP4974907B2/ja
Publication of JP2008196299A publication Critical patent/JP2008196299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4974907B2 publication Critical patent/JP4974907B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning Of Streets, Tracks, Or Beaches (AREA)
  • Road Paving Structures (AREA)

Description

本発明は、屋内に於ける暖房時の余熱や屋内に設置したボイラー又は暖房器の排熱を利用するもので道路に設備した融雪舗装体に当該余熱や排熱を流送して舗装道路等の融雪を実現する屋内の余熱を利用した道路融雪システムに関する。
この種の従来の技術の第1の例としては特開平5−332052号の公開特許公報に開示された融雪装置に係る技術がある。これについて説明すれば図12に示すように、融雪装置は、既存の屋根材1の上に被せられる上シート2と下シート3とからなる二重構造の不燃性樹脂フィルムを基本構成とする。そして、この不燃性樹脂フィルムは内部を気密に保つよう袋状に閉じてある。不燃性樹脂フィルムの内部には、これを屋根材1の上に被せたとき、両側の軒の部分に来る個所と中央の尾根の部分に来る個所にそれぞれ金属又は不燃材で構成される軒パイプ4と尾根パイプ5とが挿入される。尚、軒パイプ4及び尾根パイプ5とも、それぞれ多数の孔(図示せず)が形成されており、各パイプ4、5の内部と不燃性樹脂フィルムの内部とは連通するようになっている。表裏いずれかの軒パイプ4と屋内に設置される暖房器具6とは不燃性の誘熱パイプ7で通じており、暖房器具6から排出された熱風Aはこの誘熱パイプ7を通して一方の軒パイプ4に送られる。そして、暖房器具6からの熱風Aはその排圧と送熱パイプ8や尾根パイプ5内に設けられる強制ファンとによって誘熱パイプ7及び送熱パイプ8から軒パイプ4を通過するとともに、不燃性樹脂フィルム内を昇って尾根パイプ5に至り、その両端の排風口から排出される。このとき、熱風A中の熱エネルギーでもって不燃性樹脂フィルムの上シート2の上に降った雪を融かすのである。尚、誘熱パイプ7の途中からは家屋の壁等を周回して他方の軒パイプ4と通じている送熱パイプ8が分岐しているから、暖房器具6から排出された熱風Aは他方の軒パイプ4にも同様に送られる。
また、この種の従来の技術の第2の例としては、特開平9−250212号の公開特許公報に開示された屋根用融雪装置に係る技術がある。これについて説明すれば図13に示すように、シート9は屋根10の表面に、アルミニウム製等の格子枠11と合板等の台板12と発砲スチロール樹脂からなる断熱シート13とを順次介して、広く連続して敷設されている。屋根10頂部の上方には、温水タンク14が、脚15、15を介して、配設されている。温水タンク14の周囲には、発泡スチロール樹脂等の断熱材(図示せず)が巻かれていて、その断熱材で、温水タンク14内の温水が外気で冷却されるのを防いでいる。加熱手段16は、分配器(筒状タンク)17で分配された温水化する雪溶け水を屋内に備えられた暖房器具18で加熱して温水化する。加熱手段16は、図14に示したように、筒状タンク17内の底部に溜まった雪溶け水を屋内の暖房器具18内に導入するパイプ19であって、その中途部にパイプ19内を開閉するためのバルブ20が備えられたパイプ19と、該パイプ19に連結されたコイルパイプ21と、暖房器具18内に配設されたコイルパイプ21とから構成されている。22は、加熱手段16で加熱されて温水となった雪溶け水を貯留する貯留タンクである。貯留タンク22は、保温効果のある地下に埋設されている。そして、貯留タンク22内の温水が高温状態に保たれるようにしている。加熱手段16のコイルパイプ21と貯留タンク22とは、パイプ23で連結されている。そして、コイルパイプ21内の温水化された雪溶け水を、パイプ23内を通して、地下の貯留タンク22内に流入させて、貯留タンク22内に貯留できるようにしている。24は、貯留タンク22内の温水を、屋根10の頂部の上方に配設された温水タンク14内に循環、流入させる温水循環手段である。温水循環手段24は、貯留タンク22内と温水タンク14内とを連結する連結パイプ25と、該連結パイプ25内を通して、貯留タンク22内の温水を温水タンク14内に循環、流入させる循環ポンプ26とから構成されている。そして、循環ポンプ26を作動させて、貯留タンク22内の温水を、連結パイプ25内を通して、温水タンク14内に循環、流入させることができるようにしている。
さらに、この種の従来の技術の第3の例としては、特開2003−20819の公開特許公報に開示された融雪システムに係る技術がある。これについて説明すれば図14に示すように、この建物27の屋根28には、その稜線部29の両側に2つの散水管30が設けられている。屋根28の下端部には、樋31が設けられている。樋31は、傾斜がつけられてその一端部には、回収管32の一端部が配管されている。回収管32の他端部は、建物27内に設置されている回収水槽33内に開口している。したがって、屋根28から落下した水は、樋31、回収管32を通じて回収水槽33に回収される。回収水槽33には、雑用水等を取水するための取水管34と、回収水槽33内に貯留させる水の量を調整するための、排水管35が接続されている。回収水槽33内の水は、ポンプ36によって第1の送水管37、昇温配管部38、第2の送水管39を通じて、散水管30に送られるようになっている。昇温配管部38は、第1の管路38aと第2の管路38bとが並列に配管された構成を有している。第1の熱交換器は40は、コージェネレーションシステムにあるアフタークーラ用ラジエータ41に送って冷却する温水と、前記回収水槽33からの水との間で熱交換される。この温水は熱媒に相当し、コージェネレーションシステムにおいて排熱を利用して、たとえば35℃に昇温されたもの、たとえばジャレットクーラ用放熱ラジエータと熱交換された後の温水である。そして第1の熱交換器40は回収水槽33からの水と熱交換されて降温した後の水は、アフタークーラ用ラジエータ41からの還水と合流して、コージェネレーションシステムのガスエンジンの方へと戻される。第2の熱交換器42は、たとえば、建物全体の暖房や給湯熱源に利用している建物27内にある蒸気ボイラ(図示せず)からの高温の蒸気と、前記回収水槽33からの水との間で熱交換されるようになっている。
特開平5−332052号公開特許公報 特開平9−250212号公開特許公報 特開2003−20819公開特許公報
従来の技術は、前述した構成、作用であるので次の課題が存在した。すなわち、従来の技術に於いて、前記第1の例によれば、屋根融雪としては、室内の熱風Aを直接に屋根裏部の屋根パイプ5等に強制的に送風し、屋根融雪及び補助暖房に利用する技術である。しかし、道路融雪等の屋外にある設備の融雪には適用できず、また、循環させる熱媒体は熱風Aという気体であり、熱効率が良くないという問題点があった。
また、前記第2の例によれば、熱移動させる熱媒体として雪解け水を使用し、これを暖房器具18で加温して屋根融雪に利用する技術である。しかし、この技術は屋根融雪のみに利用するものであり、雪解け水を強制的に加温するものであって、構造的に雪解け水を使用することから積雪寒冷地等では凍結する可能性が高く利用環境が限られるという問題点があった。
さらに、前記第3の例によれば、屋根融雪にコージェネレーションシステムからの排熱を利用する技術であるが、暖房排熱については補助的利用を目的としたものであり、道路融雪技術の具体性については存在しない。前記第2の例と同様に、融雪対象も屋根に限られており、積雪寒冷地等ではシステムが凍結する可能性が高く、また、配管経路も熱交換器40、42を配して水を加温しており、配管の連続性が欠け熱伝達効率が高くない。屋根28部に於ける融雪部分の循環水は強制的に加温する構造であり、第1、第2熱交換器40、42の構造自体も複雑かつ精巧なものが要求されるという問題点があった。
これまでの従来の技術は、主に地中熱・太陽光・電熱・赤外線等が使用されてきたが、どれも初期費用やランニングコスト、エネルギー負荷が大きく実用に適さないという課題があった。
本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムは、暖房器又はボイラーの余熱を利用するとき、室内に空調機、熱交換器又は潜熱蓄熱体を設置して常時蓄熱するとともに、融雪時には蓄熱体内部に配した採熱管と道路舗装体に配した放熱管とを連続して接続し、配管内部の不凍液を、循環ポンプにより循環させることで、蓄熱体に蓄えられ、加温された循環水より舗装道路上の積雪を取り除く技術及びボイラーの排熱を利用するとき、排気管等の高温部分に循環水を循環させて採熱を行い、この採熱部分は外気の影響を受けないように断熱材等で保温し、該ボイラーの排熱により加温された循環水を融雪舗装体内部の放熱管へ還流させ融雪効果を発揮する技術または、採熱部材の排気管から排出される排気熱をラジエータで温水に転換し、この温水を融雪舗装体内部の放熱管へ過流させ融雪効果を発揮する技術であって、暖房時の室温やボイラーの排熱を利用することで道路上の融雪を可能とすることを目的としたものであり、次の構成・手段から成立する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、屋内に設置した暖房器又はボイラーの余熱を取入れる採熱部材に於いて該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、該潜熱蓄熱材の先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、屋内に設置した暖房器又はボイラーの排熱・余熱を取入れる排気管を備えた採熱部材に於いて該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、該潜熱蓄熱材の先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、一方で該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成し、他方で前記排気管を外壁から貫通して配置すると共に、該排気管の端部に接続するラジエータと、該ラジエータからの加温された高温循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行う融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明に於いて、前記採熱部材が蓄熱構造体でなることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明に於いて、前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管とで構成されたことを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明に於いて、前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管と、該排気管と採熱管との間に介装した蓄熱材とで構成されたことを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明に於いて、前記採熱部材が屋外に設置されたことを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明に於いて、前記採熱部材が断熱材に装着したことを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明に於いて、前記融雪舗装体が前記配管に接続する放熱管を埋設したことを特徴とする。
本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムは、叙上の構成、手段を備えたので次の効果がある。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、屋内に設置した暖房器又はボイラーの余熱を取入れる採熱部材に於いて該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、その先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、生活や商業活動・工業生産活動時に発生するボイラー等の排熱並びに家屋内の暖房の余熱を利用することにより舗装道路や広場、駐車場等の積雪を融かし、凍結の防止に役立て、融雪に於ける連続運転についても循環ポンプの電力消費のみで済むため非常に廉価であり、殊に容器の中心部に備えた配管が特異な固定部品を要することなく容器内の潜熱蓄熱材で容器内に挟着でき、組立作業性を向上させると共に熱伝導材が容器の外部に露出させ、暖房器又はボイラーの余熱を高効率に吸収でき自然にも優しい省エネルギーシステムを提供できる効果がある。
請求項2記載の発明によれば、屋内に設置した暖房器又はボイラーの排熱・余熱を取入れる排気管を備えた採熱部材に於いて該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、その先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、一方で該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成し、他方で前記排気管を外壁から貫通して配置すると共に、該排気管の端部に接続するラジエータと、該ラジエータからの加温された高温循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行う融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、生活や商業活動・工業生産活動時に発生するボイラー等の排熱並びに家屋内の暖房の余熱を利用することにより舗装道路や広場、駐車場等の積雪を融かし、凍結の防止に役立て、融雪に於ける連続運転についても循環ポンプの電力消費のみで済むため非常に廉価であり、殊に容器の中心部に備えた配管が特異な固定部品を要することなく容器内の潜熱蓄熱材で容器内に挟着でき、組立作業性を向上させると共に熱伝導材が容器の外部に露出させ、暖房器又はボイラーの余熱を高効率に吸収でき自然にも優しい省エネルギーシステムを提供できると共に、一方では採熱部材からまた、他方ではラジエータから融雪舗装体に高温水を流送するので、融雪舗装体の上面に積雪しまたは氷結した雪又は氷を相乗的効果で融雪等することができるという効果がある。
請求項3記載の発明によれば、前記採熱部材が蓄熱構造体でなることを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、暖房器又はボイラーからの余熱を効率良く自然に採熱し、配管内の循環水へ高効率で伝達しかつ熱移動を行なわせるので、熱ロスを削減し、省エネルギー化対策を実現できる効果がある。
請求項4記載の発明によれば、前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管とで構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、暖房器又はボイラーから外部に放出される熱エネルギーを融雪舗装体に有効活用できるという効果がある。
請求項5記載の発明によれば、前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管と、該排気管と採熱管との間に介装した蓄熱材とで構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、暖房器又はボイラーから外部に放出される熱エネルギーを排気管と採熱管の間に介装される蓄熱材で蓄熱し、融雪舗装体に利用する熱エネルギーを長期に渉り温存でき、融雪機能を常備できるという効果がある。
請求項6記載の発明によれば、前記採熱部材が屋外に設置されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、屋内に於ける配管長を短く設定でき、工事費を削減できると共に屋内の美麗化や有効スペースを拡大できるという効果がある。
請求項7記載の発明によれば、前記採熱部材が断熱材に装着したことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、採熱部材が断熱材により外部に熱を放出することを防止し、熱ロスを削減し融雪機能の向上を図ることができるという効果がある。
請求項8記載の発明によれば、前記融雪舗装体が前記配管に接続する放熱管を埋設したことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システムを提供する。
このような構成としたので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、融雪舗装体による融雪機能がさらに合理的・効率的に向上するという効果がある。
以下、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムの実施の形態について添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムを示すシステム概要図である。
図2は、図1に示す特に、蓄熱構造体でなる採熱部材の各部位の断面図であって、(a)は図1の矢視B−B線方向の断面図、(b)は(a)の矢視C−C線方向の断面図である。
図3は、図1に於ける融雪舗装体の内部構造を示すものであって、図1の矢視F−F線方向の垂直断面図である。
Dは工場や商業用ビル等建物の屋内であり、その床面D1等には例えば、強制給排気型(FF型)や強制排気型(FR型)のストーブ等の暖房器43を設置している。該暖房器43は例えば、工場内に於ける作業者等が部品の組立作業をし易くするために稼動するもので冬期に屋内Dに熱風を放出する。この熱風により屋内Dの空気は暖かくなり、矢印Eに示すように空気熱、つまり暖房器43の排熱や余熱が屋内Dの所定部位に設置した採熱部材44に伝導する。
該採熱部材44は図1に示すものは、蓄熱構造体で構成されるものであるが、本発明はこれに限定されず、屋内の空気熱Eや暖房器43の排熱若しくは余熱を吸収する構成のものであればよい。該採熱部材44は例えば、矩形状や円筒状の容器44aを備え、この容器44a内に蓄熱材、詳しくは潜熱蓄熱材44bを充填する。この潜熱蓄熱材44bはパラフィン等の無機系材料や硫酸ナトリウム水和物、塩化カルシウム水和物等の有機系材料で作製される。
そして、該容器44a内に於いて、図2(a)、(b)に示すように例えば、該容器44aの左・右幅長Sの略中心部及び前・後幅長Lに該1本の配管44cを該容器44aの上部から下部に渉り往復上向、下向に垂直に均等に装着している。該配管44cは別異の固定部品を使用することなく、その両側から前記潜熱蓄熱材44bで挟着・固定されている。また、前記潜熱蓄熱材44bには図1及び図2(a)、(b)から分るように例えば、容器44aの上・下の左・右に3段に及び該容器44aの前・後幅長Lに例えば、5列の熱伝導材44dを挿装している。尚、上述した採熱部材44は保有した熱エネルギーが外部に放出しないように断熱材を装着することもできる。また、前記配管44cは該容器44aに水平方向に配置し、又該容器44a内に例えばうず巻状に配置してもよい。
この熱伝導材44dは本実施の形態の例によれば、30本であるが、本発明はこれに限定せず、その設置数は暖房器43等の排熱量若しくは余熱量により又、本発明に係る道路融雪システムの規模や設計思想により適宜設計変更する。尚、本発明は、図4に示すようにこの熱伝導材44dを備えない構造を有する採熱部材44を適用してもよい。
前記熱伝導材44dは図1に示すように全体が略八字状に配置され、その材料、材質は熱伝導率が高いものが選定され、ヒートパイプで構成してもよく、アルミニューム、鉄のような金属材料で構成する。また、該熱伝導材44dは棒状や矩形の平板状等で構成されるが、屋内Dの空気熱量や暖房器43の余熱量等により適宜形状変更が可能である。
45、46は前記採熱部材44に装置された配管44cと同一のもの又は別異のもので構成される配管であって、一方、他方の配管で構成される。そして、一方の配管45はその一端が配管44cの出口側に連結され、循環ポンプ手段47を介してその他端が後述する融雪舗装体48に接続している。また他方の配管46はその一端が配管44cの入口側に連結され、その他端は前記融雪舗装体48に接続している。而して、前記配管44cは前記一方、他方の配管45、46で兼用し、本発明に係る道路融雪システムは単一の配管で構成することもできる。
尚、上述に於いて、循環ポンプ手段47は他方の配管46に装備してもよい。また、屋内Dの空気熱E又は余熱若しくは排熱は暖房器43に係るものであるが、本発明はこの暖房器43に代えてボイラー52の余熱や排熱を利用する技術にも適用できる。
前記融雪舗装体48は図3に示すように、例えば、地盤49上に舗装部50を備え、この舗装部50内に装置する。そして、該融雪舗装体48の表面は舗装部50の上面と面一に形成する。この該融雪舗装体48の表面及び舗装部50の上面は大地表面と同一面になる。
また、該融雪舗装体48は例えば全体が略矩形状の箱体に形成され、その内部に図1及び図3に示すように放熱管48aが一本の配管で構成され、その略左側端48bから略右側端48cまで往復橋架状に一連に埋設している。該放熱管48aの一端及び他端は前記一方の配管45及び他方の配管46に接続している。
そして、冬期に於いて、この発明に係るシステムを稼動すれば該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51や凍結した氷を融雪又は解氷することができる。
また、前記放熱管48aは一方、他方の配管45、46で兼用してもよく、前記採熱部材44に装着した配管44cを含めて本発明のシステム全体で単一(1本)の配管で構成することも可能であり、設置工費や管作製費を大幅に削減できる。
次に、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムの実施の形態について動作等を説明する。
先づ、冬期に屋内Dに設置した暖房器43又はボイラー52を稼動すると、該暖房器43やボイラー52から排熱が発生され、屋内Dの空気熱Eが所定温度まで暖められ、その排熱や余熱つまり、室温が屋内Dの所定部位に設置した採熱部材44に伝導する。具体的には、該採熱部材44の熱伝導材44dに排熱(余熱)が伝わり、その熱エネルギーは該熱伝導材44dを通じて潜熱、顕熱を取入れる蓄熱材としての例えば潜熱蓄熱材44bで採熱される。一方、図4の採熱部材44に示すように前記暖房器43やボイラー52からの排熱や余熱が熱伝導材44dを介さず直接に容器44aから潜熱蓄熱材44bへ矢印G方向に吸収され、かつ矢印H方向に熱エネルギーが移動する。
ここで、前記採熱部材44の略中心部に挟着・固定された配管44c内には予め循環水が流送している。そして、上述したように、熱伝導材44dを経由して又は直接に潜熱蓄熱材44bから熱エネルギーを伝導し、該配管44cを加温する。而して、配管44c内の循環水は所定温度で加温され、この加温された循環水は該配管44cから一方の配管45を経由して融雪舗装体48の放熱管48aに循環ポンプ手段47により圧送される。そして、該融雪舗装体48の上面に積雪し又は氷結した雪51又は氷を融雪、解氷する。
さらに、加温された循環水は該放熱管48aから他方の配管46を経由して、前記採熱部材44の配管44cへ循環流送する。この繰返し動作で該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51等を省エネルギーであってかつ合理的・円滑に完全に溶融すること及び解氷することができる。
尚、上述した採熱部材44の配管44c、一方、他方の配管45、46又は放熱管48aに不凍液を注入し、管内の該循環水の凍結を防止することもできる。
また、上述した熱伝導媒体としての循環水はこれに代えて空気等の気体でも差支えなく、その場合、前記循環ポンプ手段47はブロア等の送風手段で代替する。
次に、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例1について詳細に説明する。
図5は、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例1を示すシステム概要図である。
図6は、図5に示す採熱部材の一つの変形例を示す図であって、(a)はその水平断面概要図、(b)はその斜視概要図である。
図7は、図5に示す採熱部材の他の変形例を示す図であって、(a)はその水平断面概要図、(b)はその斜視概要図である。
屋内Dの床面D1等に設置した暖房器43又はボイラー52にはその排出口(図示せず)に排気管44eを接続・連結しており、該排気管44eは外壁D2を貫通して、排気Jを屋外Qに排出する。この排気Jは該暖房器43等の排熱(余熱)を保有しており、この排熱・余熱を該排気管44eから前記採熱部材44により採取する。具体的には、図5に示すように例えば該採熱部材44は屋内Dの例えば外壁D2の内面付近等の部位に設置する。そして、暖房器43等の該排気管44eの一部の適宜部位に採熱管44fを巻装する。この採熱部材44の排気管44eを巻装した採熱管44fの巻回数は例えば10ないし20回程度の所望数回で構成される。そして、該採熱管44fの入口側は、前記融雪舗装体48の出口側に接続・連結されかつ循環ポンプ手段47を介設した他方の配管46を接続・連結している。また、該採熱管44fの出口側は、前記融雪舗装体48の入口側に接続・連結された一方の配管45を接続・連結している。44gは断熱材であって、該採熱部材44に装着しており、保有しかつ蓄熱した熱エネルギーが外部に放出しないように構成する。
尚、上述に於いて、採熱管44fは一方、他方の配管45、46若しくは放熱管48aと同材質、同一材料のもので代替してもよく、また、該採熱部材44を管構造体に代えて層状構造物とし、採熱管44fを循環水層構造体に構成することにより、本発明の目的を達成することができる。
本実施例1は上述した構成であり、先づ、冬期に屋内Dに設置した暖房器43又はボイラー52を稼動すると、該暖房器43やボイラー52から排熱が発生され、該採熱部材44の一部を構成する排気管44eに排熱・排気が伝わり、その熱エネルギーは該排気管44eを通じて採熱管44fが採熱する。ここで、前記採熱管44f内には予め循環水が旋回・流送しており、該採熱管44f内の循環水は所定温度で加温され、この加温された循環水は該採熱管44fから一方の配管45を経由して融雪舗装体48の放熱管48aに流送される。そして、該融雪舗装体48の上面に積雪し又は氷結した雪51又は氷を融雪、解氷する。
さらに、加温された循環水は該放熱管48aから他方の配管46を経由して、循環ポンプ手段47により圧送され前記採熱部材44の採熱管44fへ循環流送する。この繰返し動作で該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51等を省エネルギーであってかつ合理的・円滑に完全に溶融すること及び解氷することができる。
尚、上述した採熱部材44の採熱管44f、一方、他方の配管45、46又は放熱管48aに不凍液を注入し、管内の該循環水の凍結を防止することもできる。
また、上述した採熱部材44は図5の破線で示すように、外壁D2の外側配管すなわち排気管44eを屋外に引廻し、これに設置してもよい。
さらに、上述した熱伝導媒体としての循環水はこれに代えて空気等の気体でも差支えなく、その場合、前記循環ポンプ手段47はブロア等の送風手段で代替する。
また、上述した採熱部材44の一つの変形例としては図6に示す構造例がある。すなわち排気管44eと採熱管44fの間に前記発明の実施の形態で採用した図1、図2に示すような蓄熱材としての潜熱蓄熱材44hを介装する。このように構成したので、加温された循環水は矢印K方向から矢印M方向に流送され、該潜熱蓄熱材44hにより暖房器43等からの排熱・余熱の熱エネルギーを屋内Dのほかの部分へ排出することなく、本発明のシステムが稼動中常に排熱・余熱の熱エネルギーを蓄熱することができ、長期に渉り融雪機能を発揮することができる。
また、上述した採熱部材44の他の変形例としては図7に示す構造例がある。すなわち、採熱管44fに代えて循環水層44iを備え、排気管44eと循環水層44iの間に前記発明の実施の形態で採用した図1、図2に示すような蓄熱材としての潜熱蓄熱材44hを介装する。この循環水層44iの両端はそれぞれ前述した一方の配管45及び他方の配管46に接続・連結され、排気管44eによりその内部を流送する循環水が加温される。このように構成したので、加温された循環水は矢印K方向から矢印M方向に流送され、該潜熱蓄熱材44hにより暖房器43等からの排熱・余熱の熱エネルギーを屋内Dのほかの部分へ排出することなく、本発明のシステムが稼動中常に排熱・余熱の熱エネルギーを蓄熱することができ、長期に渉り融雪機能を発揮することができる。
前記採熱部材44のその他の変形例としては、排気管44eの周囲に空気又は循環水が流れる層、つまり循環水層44iを装着する構造例や該採熱管44f又は循環水層44iの外周に断熱材44g及び潜熱蓄熱材44hを装着する構造例等各種の構造例を適用してもよい。
上述した実施例1に於ける本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムのほかの構成や動作等は上述した本発明の実施の形態のものと略同一であり、その説明を省略する。
次に本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例2について詳細に説明する。
図8は本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例2を示すシステム概要図であって、前述した図5に示す実施例1のシステム構成の変形例である。当該実施例2は前述した実施例1に示す排気管44eが外壁D2を貫通させて屋外Qに引き出し、その端部44e1に例えば、フレキシブル配管56を接続しこのフレキシブル配管56にラジエータ(熱交換器)57を備えてこのラジエータ57から循環流送される温水を融雪舗装体48に流送し、雪51又は氷を融雪、解氷しようとする技術である。
以下、これについて詳述し、当該実施例2を明らかにする。
屋内Dの床面D1等に設置した暖房器43又はボイラー52にはその排出口(図示せず)に排気管44eを接続・連結しており、該排気管44eは外壁D2を貫通して、排気Jを屋外Qに排出する。この排気Jは該暖房器43等の排熱(余熱)を保有しており、この排熱・余熱を該排気管44eからフレキシブル配管56に排出する。前記排気管44eの端部44e1にフレキシブル配管56の一端を接続する。該フレキシブル配管56は例えばアルミ材料等の柔軟性金属材料で作製される配管であって、折り曲げ変形自在であり、負荷としての融雪舗装体48の設置位置や設置場所に対応できるようにしている。
尚、前記排気管44eは図8の破線で示すように、屋外Qに引き回してもよい。
前記フレキシブル配管56の他端は例えば、四角錐状スラウド58に固定されている。この四角錐状スラウド58はカバーとしての機能を有し、ラジエータ57の入口側に固定され該フレキシブル配管56から流送された排熱(余熱)を屋外Qへ漏洩することなくラジエータ57へ流送する。該ラジエータ57は入口管57a及び出口管57bを備え、このラジエータ57の働きにより生成された高温水を該出口管57bから一方の配管45へ、更に融雪舗装体48の放熱管48a、他方の配管46及び出口管57bに循環ポンプ手段47で循環流送し、圧送する。尚、図中59は断熱部材であり、前記フレキシブル配管56に囲撓し、該フレキシブル配管56の外表面から熱の放散を防止する。本発明システムに於いては必ずしも該断熱部材を設ける必要はない。
また、上述したフレキシブル配管56は可変不能な固定配管に代替させてもよい。
前記ラジエータ(熱交換器)57について詳述すれば、図9に示すものは該ラジエータ57の一例である。ラジエータ57は融雪舗装体48で融雪作用等により温度低下した冷水とフレキシブル配管56からの排熱風Wとの間で熱交換することにより冷水を加温する熱交換器であり、高温水は循環ポンプ手段47によって融雪舗装体48から一方、他方の配管45、46を通じてラジエータ57へ循環している。図中、57cはコンデンサ、57dはラジエータ57の本体部である。
図中、44は採熱部材であり破線で示すように屋内D又は屋外Qに配設するが、本実施例3に示す道路融雪システムには必ずしも設ける必要はない。具体的には、図8に示すように例えば該採熱部材44は屋内Dの例えば外壁D2の内面付近等の部位に設置する。そして、該採熱部材44は前記図5に示すものと略同一のものを適用する。すなわち暖房器43等の該排気管44eの一部の適宜部位に採熱管44fを巻装する。この採熱部材44の排気管44eを巻装した採熱管44fの巻回数は例えば10ないし20回程度の所望数回で構成される。44gは断熱材であって、該採熱部材44に装着しており、保有しかつ蓄熱した熱エネルギーが外部に放出しないように構成する。
本実施例2は上述した構成であり、先づ、冬期に屋内Dに設置した暖房器43又はボイラー52を稼動すると、該暖房器43やボイラー52から排熱が発生され、屋内Dの空気熱Eが所定温度まで暖められる。また、該採熱部材44の一部を構成する排気管44eに排熱・排気が伝わり、その熱エネルギーで該排気管44e自体が温められ、該排気管44eを通じて採熱管44fが採熱する。ここで、排気管44e内には暖房器43又はボイラー52から排熱が流送され、この排気Jはフレキシブル配管56を経由して四角錐状スラウド58及びラジエータ57に排熱風Wを流送する。該ラジエータ57内の循環水は所定温度まで加温され、この加温された高温循環水は一方の配管45を経由して融雪舗装体48の放熱管48aに流送される。そして、該融雪舗装体48の上面に積雪し又は氷結した雪51又は氷を融雪、解氷する。
さらに、加温された高温循環水は該放熱管48aから他方の配管46を経由して、循環ポンプ手段47により圧送されラジエータ57へ循環流送する。この繰返し動作で該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51等を省エネルギーであってかつ合理的・円滑に完全に溶融すること及び解氷することができる。
上述した実施例2に於ける本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムのほかの構成や動作等は上述した本発明の実施の形態のものと略同一であり、その説明を省略する。
次に、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例3について詳細に説明する。
図10は、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例3を示すシステム概要図であって、前述した図5に示す実施例1のシステム構成の変形例である。当該実施例3は前記実施例1と前記実施例2を組合せた構成で成立する技術である。
屋内Dの床面D1等に設置した暖房器43又はボイラー52にはその排出口(図示せず)に排気管44eを接続・連結しており、該排気管44eは外壁D2を貫通して、排気Jを屋外Qに設置したラジエータ57に排出する。この排気Jは該暖房器43等の排熱を保有しており、この排熱を該排気管44eから前記採熱部材44により採取する。
具体的には、図10に示すように例えば該採熱部材44は屋内Dの例えば外壁D2の内面付近等の部位に設置する。そして、暖房器43等の該排気管44eの一部の適宜部位に採熱管44fを巻装する。この採熱部材44の排気管44eを巻装した採熱管44fの巻回数は例えば10ないし20回程度の所望数回で構成される。そして、該採熱管44fの入口側は、前記融雪舗装体48の出口側に接続・連結されかつ循環ポンプ手段47を介設した他方の配管46を接続・連結している。
また、該採熱管44fの出口側は、前記融雪舗装体48の入口側に接続・連結された一方の配管45を接続・連結している。44gは断熱材であって、該採熱部材44に装着しており、保有しかつ蓄熱した熱エネルギーが外部に放出しないように構成する。また、さらに前述の構成に加えて、前記排熱・余熱を流送する排気管44eの端部に前記四角錐スラウド58を備えたラジエータ57を配設する。このラジエータ57から循環流送される温水を融雪舗装体48に流送し、雪51又は氷を融雪、解氷する。
この四角錐スラウド58はカバーとしての機能を有し、ラジエータ57の入口側に固定された排気管44eから流送された排熱(余熱)を屋外Qへ漏洩することなくラジエータ57へ流送する。該ラジエータ57は図9に示すように入口管57a及び出口管57bを備え、このラジエータ57の働きにより生成された高温水を該出口管57bから一方の配管45aへ、更に融雪舗装体48の放熱管48a、他方の配管46a及び入口管57aに循環ポンプ手段47で循環流送し、圧送する
本実施例3は上述した構成であり、先づ、冬期に屋内Dに設置した暖房器43又はボイラー52を稼動すると、該暖房器43やボイラー52から排熱が発生され、屋内Dの空気熱Eが所定温度まで暖められる。また、該採熱部材44の一部を構成する排気管44e自体が温められ、排気管44eに排熱(余熱)が伝わり、その熱エネルギーは該排気管44eを通じて採熱管44fが採熱する。ここで、一方に於いては前記採熱管44f内には予め循環水が旋回・流送しており、該採熱管44f内の循環水は所定温度で加温され、この加温された循環水は該採熱管44fから一方の配管45を経由して融雪舗装体48の放熱管48aに流送される。そして、該融雪舗装体48の上面に積雪し又は氷結した雪51又は氷を融雪、解氷する。さらに、加温された循環水は該放熱管48aから他方の配管46を経由して、循環ポンプ手段47により圧送され前記採熱部材44の採熱管44fへ循環流送する。この繰返し動作で該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51等を省エネルギーであってかつ合理的・円滑に完全に溶融すること及び解氷することができる。また、他方に於いては排気管44e内には暖房器43又はボイラー52から排熱が流送され、この排気Jはフレキシブル配管56を経由して四角錐状スラウド58及びラジエータ57に図9に示す排熱風Wを流送する。該ラジエータ57内の循環水は所定温度まで加温され、この加温された高温循環水は一方の配管45aを経由して融雪舗装体48の放熱管48aに流送される。そして、該融雪舗装体48の上面に積雪し又は氷結した雪51又は氷を融雪、解氷する。
さらに、加温された循環水は該放熱管48aから他方の配管46aを経由して、循環ポンプ手段47により圧送され前記採熱部材44の採熱管44fへ循環流送する。この繰返し動作で該融雪舗装体48の上面に積雪した雪51等を省エネルギーであってかつ合理的・円滑に完全に溶融すること及び解氷することができる。
このように実施例3によれば、一方では採熱部材44からまた、他方ではラジエータ57から融雪舗装体48に高温水を流送するので、融雪舗装体48の上面に積雪しまたは氷結した雪51又は氷を相乗的効果で融雪等することができるという特徴がある。
上述した実施例3に於ける本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムのほかの構成や動作等は上述した本発明の実施の形態のものと略同一であり、その説明を省略する。
次に本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例4について詳細に説明する。
図11は、本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例4を示すシステム概要図である。
図11に於いて屋内Dの床面D1等に設置した暖房器43又はボイラー52には屋内Dに排熱・余熱を排出しており、天井Rの面には排熱・余熱取入手段としての空調機60を配置している。この空調機60は流送ダクト61を接続している。流送ダクト61は外壁D2を貫通して、排熱・余熱に係る排気Jを外壁D2の壁面に設置したラジエータ57に排出する。この排気Jは該暖房器43等の排熱(余熱)を吸入している。また、一方でこの排熱・余熱を該流送ダクト61に備えた前記採熱部材44により採取する。具体的には、図11に示すように例えばラジエータ57は屋外Qの例えば外壁D2の内、外壁面の部位に設置する。この採熱部材44は前述した図5に示すような構成であり、流送ダクト61を内装しておりその構成は、例えば採熱管の巻回数は例えば10ないし20回程度の所望数回で構成される。前記流送ダクト61の端部にラジエータ57を配設する。
このラジエータ57から循環流送される温水を融雪舗装体48に流送し、雪51又は氷を融雪、解氷する。
本実施例4によれば排気管44eを備えることなく、流送ダクト61から流送された排熱(余熱)を屋外Qへ漏洩することなくラジエータ57へ流送する。該ラジエータ57は図9に示すように入口管57a及び出口管57bを備え、このラジエータ57の働きにより生成された高温水を該出口管57bから一方の配管45へ、更に融雪舗装体48の放熱管48a、他方の配管46及び入口管57aに循環ポンプ手段47で循環流送し、圧送する。そして簡易な構成手段により該融雪舗装体48の上面に積雪しまたは氷結した雪51又は氷を融雪、解氷する。図中、62はスラブである。
上述した実施例4に於ける本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムのほかの構成や動作等は上述した本発明の実施の形態のものと略同一であり、その説明を省略する。
本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施の形態を示すシステム概要図である。 図1に示す特に、蓄熱構造体でなる採熱部材の各部位の断面図であって、(a)は図1の矢視B−B線方向の断面図、(b)は(a)の矢視C−C線方向の断面図である。 図1に於ける融雪舗装体の内部構造を示すものであって、図1の矢視F−F線方向の垂直断面図である。 図1に示す採熱部材の動作を示す概要図である。 本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例1を示すシステム概要図である。 図5に示す採熱部材の一つの変形例を示す図であって、(a)はその水平断面概要図、(b)はその斜視概要図である。 図5に示す採熱部材の他の変形例を示す図であって、(a)はその水平断面概要図、(b)はその斜視概要図である。 本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例2を示すシステム概要図である。 本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例2に適用するラジエータの一例を示す斜視図である。 本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例3を示すシステム概要図である。 本発明に係る屋内の余熱を利用した道路融雪システムに於ける実施例4を示すシステム概要図である。 従来の技術に於ける第1の例を示す融雪装置の斜視図である。 従来の技術に於ける第2の例を示す屋根用融雪装置の側面図である。 従来の技術に於ける第3の例を示す融雪システムの構成図である。
43 暖房器
44 採熱部材
44a 採熱部材の容器
44b 採熱部材の潜熱蓄熱材(蓄熱材)
44c 採熱部材の配管
44d 採熱部材の熱伝導材
44e 採熱部材の排気管(暖房器等の排気管)
44f 採熱部材の採熱管
44g 採熱部材の断熱材
44h 採熱部材の潜熱蓄熱材
44i 採熱部材の循環水層
45 一方の配管
45a 一方の配管
46 他方の配管
46a 他方の配管
47 循環ポンプ手段
48 融雪舗装体
48a 融雪舗装体の放熱管
48b 融雪舗装体の左側端
48c 融雪舗装体の右側端
49 地盤
50 舗装部
51 雪
52 ボイラー
56 フレキシブル配管
57 ラジエータ
57a ラジエータの入口管
57b ラジエータの出口管
57c ラジエータのコンデンサ
57d ラジエータの本体部
58 四角錐状スラウド
59 断熱部材
60 空調機(排熱・余熱取入手段)
61 流送ダクト
62 スラブ
D 屋内
D1 屋内の床面
D2 屋内の外壁
E 空気熱(余熱・排熱)
J 排気
S 容器の左・右幅長
L 容器の前・後幅長
Q 屋外
R 天井
W 排熱風

Claims (8)

  1. 屋内に設置した暖房器又はボイラーの余熱を取入れる採熱部材に於いて該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、該潜熱蓄熱材の先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  2. 屋内に設置した暖房器又はボイラーの排熱・余熱を取入れる排気管を備えた採熱部材に於いて該採熱部材が容器と、該容器の中心部に装着されかつ循環水を流送する配管と、該配管を両側から挟着する容器内の潜熱蓄熱材と、該潜熱蓄熱材に挿装しかつ、該潜熱蓄熱材の先端を容器の外部に露出させた棒状又は平板状の熱伝導材とでなり、一方で該採熱部材により加温された循環水を循環ポンプ手段で循環流送する配管と、該配管からの加温された循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行なう融雪舗装体とで構成し、他方で前記排気管を外壁から貫通して配置すると共に、該排気管の端部に接続するラジエータと、該ラジエータからの加温された高温循環水を導入して地表面の融雪・解氷を行う融雪舗装体とで構成されたことを特徴とする屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  3. 前記採熱部材が蓄熱構造体でなることを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  4. 前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管とで構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  5. 前記採熱部材が前記暖房器又はボイラーに接続されかつその余熱を流送する排気管と、該排気管を囲撓する採熱管と、該排気管と採熱管との間に介装した蓄熱材とで構成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  6. 前記採熱部材が屋外に設置されたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  7. 前記採熱部材が断熱材に装着したことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
  8. 前記融雪舗装体が前記配管に接続する放熱管を埋設したことを特徴とする請求項1又は2記載の屋内の余熱を利用した道路融雪システム。
JP2008000245A 2007-01-16 2008-01-07 屋内の余熱を利用した道路融雪システム Active JP4974907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008000245A JP4974907B2 (ja) 2007-01-16 2008-01-07 屋内の余熱を利用した道路融雪システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007006526 2007-01-16
JP2007006526 2007-01-16
JP2008000245A JP4974907B2 (ja) 2007-01-16 2008-01-07 屋内の余熱を利用した道路融雪システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008196299A JP2008196299A (ja) 2008-08-28
JP4974907B2 true JP4974907B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=39755487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008000245A Active JP4974907B2 (ja) 2007-01-16 2008-01-07 屋内の余熱を利用した道路融雪システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4974907B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03102612U (ja) * 1990-02-05 1991-10-25
JP2858070B2 (ja) * 1993-07-12 1999-02-17 三菱重工業株式会社 融雪設備
JP3862203B2 (ja) * 2000-10-11 2006-12-27 デンヨー株式会社 エンジン駆動作業機
JP2002309534A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Masanori Hinai 融雪方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008196299A (ja) 2008-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
PL183921B1 (pl) Urządzenie energetyczne dla budynków
JP5742009B2 (ja) アース・ソーラー・ゼロエネルギー住宅
US4993234A (en) Solar collector absorption cooling system
JP2007183023A (ja) 地熱利用冷暖房方法および装置
JP2010223522A (ja) 床暖房システムおよび蓄熱ユニット
US8851066B1 (en) Thermal energy storage system
US20080314552A1 (en) Heating and Cooling System
US20130133858A1 (en) Construction module and a method for manufacturing said module
JP5067958B2 (ja) 地中熱利用ヒートポンプシステム及び水熱利用ヒートポンプシステム
JP6135905B2 (ja) アース・ソーラーシステム
WO2018191832A1 (zh) 利用变频器或逆变器产生的热量进行温室大棚种植的系统
JP5351210B2 (ja) 蓄熱空調システム
JP4974907B2 (ja) 屋内の余熱を利用した道路融雪システム
JP2005042511A (ja) Rc蓄熱冷暖房システム及びその工法
JP2019078413A (ja) 自然エネルギー利用型冷熱システム
JP5833064B2 (ja) 蓄熱空調システム
JP2011007434A (ja) 太陽熱温水器利用システム
GB2340928A (en) Heating/cooling structures
JP2005241073A (ja) パッシブソーラーシステムハウス
CN217974752U (zh) 一种室内温度可调节的房屋建筑
CN201514077U (zh) 电水两用节能冷热风机
AU770746B2 (en) Underfloor climate control apparatus
JP2007319089A (ja) 農業用温室の加温装置
JPS58123049A (ja) 太陽熱温水化機能を備えた融雪装置
JP2005300120A (ja) 低温水による高効率ヒートポンプ暖房システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110815

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20120111

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20120119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120321

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120410

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4974907

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250