JP4974255B2 - アンジオテンシンii受容体拮抗剤の配合剤 - Google Patents
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Description
カンデサルタン シレキセチル/ヒドロクロロチアジド配合剤は、カンデサルタン シレキセチル4mg及びヒドロクロロチアジド6.25mgを含有する錠剤、カンデサルタン シレキセチル8mg及びヒドロクロロチアジド6.25mgを含有する錠剤が販売されている。
バルサルタン/ヒドロクロロチアジド配合剤は、バルサルタン80mgとヒドロクロロチアジド6.25mgあるいは12.5mgとの配合剤が承認されている。
テルミサルタン/ヒドロクロロチアジド配合剤は、テルミサルタン80mgあるいは40mgとヒドロクロロチアジド12.5mgとの配合剤が承認されている。
ロサルタン カリウム/ヒドロクロロチアジド配合剤は、ロサルタン カリウム50mg及びヒドロクロロチアジド12.5mgを配合する。
イルベサルタン/ヒドロクロロチアジド配合剤は、イルベサルタン300mg及びヒドロクロロチアジド12.5mgあるいは25mgを配合するものと、イルベサルタン150mg及びヒドロクロロチアジド12.5mgを配合するものが米国で販売されている。
利尿剤としては、ヒドロクロロチアジド、トリクロルメチアジド、クロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、メチクロチアジド、ポリチアジド、キシパミド、シクロペンチアジド、Epoxyprorenone、シクロチアジドなど、多数が知られているが、上記配合剤中、利尿剤としてはヒドロクロロチアジドを用いたものばかりで、トリクロルメチアジドを配合した配合剤は知られていない。
なお、トリクロルメチアジドはチアジド系降圧利尿剤であり、日本では1960年8月に承認されている。
非特許文献1には、カンデサルタン シレキセチルとヒドロクロロチアジドとの併用による降圧効果について記載されているが、トリクロルメチアジドとの組合せについては記載されていない。
非特許文献3には、ロサルタンなどのARBとヒドロクロロチアジドとの合剤について記載されている。
非特許文献4および5には、イルベサルタンが腎保護作用を有することが記載されている。
イルベサルタンとトリクロルメチアジドの配合剤については、本願優先日後に公開された非特許文献6や、本願優先時後に行われた塩野義製薬株式会社の第3次中期経営計画説明会(非特許文献7)において、公表されている。
(1)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとの組合せからなることを特徴とする医薬、
(2)
高血圧治療用である、前記(1)記載の医薬、
(3)
配合剤である、前記(1)または(2)記載の医薬、
(4)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比100:1〜400:1の割合で含有するものである、前記(3)記載の医薬、
(5)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg〜1mg含有する、前記(4)記載の医薬、
(6)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg〜1mg含有する、前記(4)記載の医薬、
(7)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンであり、トリクロルメチアジドを1mg含有する、前記(5)記載の医薬、
(8)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンであり、トリクロルメチアジドを1mg含有する、前記(6)記載の医薬、
(9)
1回あたり100mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と0.5mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられることを特徴とする、前記(1)または(2)記載の医薬、
(10)
1回あたり200mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と0.5mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられることを特徴とする、前記(1)または(2)記載の医薬、
(11)
重症高血圧患者に用いるものである、前記(1)または(2)記載の医薬、
(12)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンである、前記(1)〜(6)または(9)〜(11)のいずれかに記載の医薬、
(13)
イルベサルタン100mgで効果不十分な場合に用いるものである、前記(12)記載の医薬、
(14)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンであり、イルベサルタン200mgで効果不十分な場合に用いるものである、前記(6)、(8)または(10)記載の医薬、
(15)
アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンであり、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mgで効果不十分な場合に用いるものである、前記(6)、(8)または(10)記載の医薬。
従って、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を含有する薬剤は、降圧薬としてのみならず、抗動脈硬化薬としても注目されている。たとえば、アンジオテンシンII受容体拮抗剤としては、カンデサルタン シレキセチル、バルサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン メドキソミル、ロサルタン カリウム、イルベサルタン、アジルサルタン メドキソミルなどが知られている。本発明において使用されるアンジオテンシンII受容体拮抗剤は、これらに限定されるものではなく、アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物であれば、広く使用することができる。特に好ましくは、イルベサルタン、その製薬上許容される塩またはそれらの溶媒和物であり、さらに好ましくは、イルベサルタンである。
イルベサルタンを含有する薬剤としては、現在、日本において、100mg錠、50mg錠が販売されており、適応症は「高血圧症」であり、用法・用量としては、「通常、成人にはイルベサルタンとして50〜100mgを1日1回経口投与する。」と添付文書に記載されている。
以下に、イルベタンの化学構造式を示す。
以下に、トリクロルメチアジドの化学構造式を示す。
特に、アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比100:1の割合で含有する、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有しトリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤や、
アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比200:1の割合で含有する、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有しトリクロルメチアジドを0.5mg含有する配合剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有しトリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤や、
アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比400:1の割合で含有する、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有しトリクロルメチアジドを0.5mg含有する配合剤が好ましい。
さらには、アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比100:1の割合で含有する、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有しトリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤、
アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとを重量比200:1の割合で含有する、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有しトリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤が好ましい。
特に、アンジオテンシンII受容体拮抗剤がイルベサルタンである配合剤が好ましい。さらには、イルベサルタンを100mg含有し、トリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤、イルベサルタンを200mg含有し、トリクロルメチアジドを1mg含有する配合剤が好ましい。
特に、1回あたり100mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と0.25mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられるもの、1回あたり200mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と0.5mg〜2mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられるものが好ましい。
特に好ましくは、1回あたり100mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と0.5mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられるもの、1回あたり200mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と0.5mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられるものが好ましい。
特に、1回あたり100mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられるもの、1回あたり200mgのアンジオテンシンII受容体拮抗剤と1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられるものが好ましい。この場合、アンジオテンシンII受容体拮抗剤として、特にイルベサルタンが好ましい。
また、重症高血圧患者(血圧値が収縮期で180mmHg以上かつ拡張期で110mmHg以上)に用いることもできる。
重症高血圧患者以外では、たとえば、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を100mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg〜1mg含有する配合剤は、イルベサルタン100mgで効果不十分な場合に用いることができる。また、アンジオテンシンII受容体拮抗剤を200mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg〜1mg含有する配合剤は、イルベサルタン200mgで効果不十分な場合や、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mgで効果不十分な場合に用いることができる。
イルベサルタン200mgで効果不十分な場合とは、イルベサルタン200mgを投与したが、血圧が正常化しないもしくは目標値まで達成させることができない場合を意味する。たとえば、イルベサルタン200mgを6週間投与し,血圧値が収縮期で140mmHg以上かつ拡張期で90mmHg以上の場合などを意味する。この条件はそれぞれの患者の状態によって担当医師が決定する。
イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mgで効果不十分な場合とは、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mgを投与したが、血圧が正常化しないもしくは目標値まで達成させることができない場合を意味する。たとえば、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mgを6週間投与し,血圧値が収縮期で140mmHg以上かつ拡張期で90mmHg以上の場合などを意味する。この条件はそれぞれの患者の状態によって担当医師が決定する。
本発明の医薬に用いられるアンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドの有効量に、その剤型に適した賦形剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬製剤とすることができる。注射剤の場合には有効成分を適当な担体と共に滅菌処理を行なって製剤とすればよい。
賦形剤としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム又は結晶セルロ−ス等が挙げられる。
結合剤としては、メチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ゼラチン又はポリビニルピロリドン等が挙げられる。
崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末又はラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はマクロゴ−ル等が挙げられる。
坐剤の基剤としては、カカオ脂、マクロゴ−ル又はメチルセルロ−ス等を用いることができる。
液剤又は乳濁性、懸濁性の注射剤として調製する場合には通常使用されている溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、安定化剤、保存剤、等張剤等を適宜添加しても良い。経口投与の場合には嬌味剤、芳香剤等を加えても良い。
本発明の医薬がキットである場合、例えば、同一パッケージ内にアンジオテンシンII受容体拮抗剤を製薬上許容される担体及び/又は賦形剤との混合物として含む第1経口投与薬剤、並びに、トリクロルメチアジドを製薬上許容される担体及び/又は賦形剤との混合物として含む第2経口投与薬剤を含むキットなどが挙げられる。
本発明の医薬は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドとの組合せからなることを特徴とする医薬であり、さらにアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、別のアンジオテンシンII受容体拮抗薬、カルシウム拮抗薬、トリクロルメチアジド以外の利尿薬などの有効成分を含んでいても良い。
(試験例)
雄性高血圧自然発症ラット (SHR/NCrlCrlj, 13〜16週齢, 日本チャールス・リバー) を使用した。血圧は、非観血式血圧測定装置 (BP-2000, Visitech Systems 社)を用い、テイルカフをラットの尾に取り付けて、尾の血流から非侵襲的に測定した。ラットを36℃ の恒温保温箱に一定時間(約10-20分)入れ、環境に馴化させた後に血圧を測定した。Vehicle、イルベサルタン単独、トリクロルメチアジド単独および両薬物の併用投与群は1日1回(AM8:30-9:30)、2日間連続経口投与し、血圧測定は各投与前、 投与2、4、6、8及び24時間後に無麻酔下で測定した。
各薬物は0.5%メチルセルロース (MC) を媒体として調製し2mL/kg (体重)の容量で投与した。Vehicle群は0.5% MCとした。統計解析は、投与前、 投与2、4、6、8及び24時間後に測定した値を用いて各処置群間での差異を二元配置分散分析法により行い、p<0.05を有意水準とした。
(結果)
イルベサルタンとトリクロルメチアジドを併用した場合、イルベサルタン(単剤)、トリクロルメチアジド(単剤)に比べて、相乗的な効果を示した。一日目の結果を図1及び二日目の結果を図2に示した。図は各薬剤投与後の収縮期血圧の変化を示し、Fはトリクロルメチアジド、Iはイルベサルタンを意味する。また、各記号の横の数字は投与量を表し、単位はmg/kgである。
ヒト肝ミクロソームを用いて、イルベサルタンのヒト主要CYP酵素に対するインビトロ阻害作用を検討した結果、イルベサルタンはCYP1A2、CYP2D6及びCYP2E1に対して阻害を示さなかったが、CYP2A6に対しては520.7μmol/LのKi値を、CYP2C8、CYP2C9及びCYP3A4に対してはそれぞれ22.5μmol/L、50μmol/L及び150μmol/LのIC50値を示し、これら4分子種に対しては弱いながらもイルベサルタンの阻害活性が認められた。
イルベサルタンの200mgを、イルベサルタン単剤としてヒトに経口投与した時の血漿中濃度の平均Cmaxは2.1μg/mL(4.9μmol/L)であり、CYP酵素に対するIC50(又はKi)値と比べて十分な乖離が認められている。
また、ヒト肝細胞を用いたインビトロ試験において、トリクロルメチアジドを2μmol/Lの濃度で2時間インキュベートした後にも98%が未変化体として残存しており、トリクロルメチアジドは代謝的に非常に安定であることが確認された。したがって、配合剤中のイルベサルタンがCYP酵素を阻害する懸念は小さく、トリクロルメチアジドの代謝プロファイルが影響を受ける可能性は極めて低い。
ヒト肝ミクロソーム及びCYP発現酵素を用いたイルベサルタンのインビトロ代謝評価の結果、イルベサルタンは主に4種類のモノヒドロキシ体へ酸化的に代謝されることが確認されており、これら代謝物の主要代謝酵素はCYP2C9であることが明らかにされている。
一方、トリクロルメチアジドのヒト主要CYP酵素 (1A2、2C8、2C9、2C19、2D6及び3A4)に対するインビトロ阻害作用についてヒト肝ミクロソームを用いて検討した結果、トリクロルメチアジドは0〜3μmol/Lの濃度範囲において、いずれのCYP酵素に対しても阻害を示さなかった。
また、トリクロルメチアジド4mgを高血圧患者に投与した際のCmaxは0.088±0.01μg/mL(0.23±0.03μmol/L)であり、配合剤中のトリクロルメチアジド含有量を考えると、配合剤中のトリクロルメチアジドがイルベサルタンの代謝に関与するCYP2C9を阻害し、イルベサルタンの代謝が阻害される懸念は小さい。
(試験例)
イルベサルタン及びトリクロルメチアジドをラット(Crl:CD(SD)、6週齢、雄雌,日本チャールス・リバー)に単回併用経口投与し、一般状態を観察するとともに血漿中薬物濃度測定を行った。イルベサルタンは0、30、300 mg/kg、トリクロルメチアジドは0、1、10、100 mg/kgの投与量を用いた。
以下の表1に本試験の投与量を示す。
その結果、イルベサルタン及びトリクロルメチアジドの単剤もしくは併用投与した際に、いずれの投与量においても死亡例はなく、全例において一般症状には変化は認められなかった。イルベサルタンの血漿中濃度はトリクロルメチアジドを併用投与した際に、いずれの投与量おいても単剤を投与した際の曝露と比べ変化は認められず、併用投与による影響は認められなかった。結果を表2に示す。
一方、トリクロルメチアジドの血漿中濃度はイルベサルタン 30 mg/kgとの併用投与では単剤を投与した際の曝露に対して変化は認められなかったが、イルベサルタン 300 mg/kgを併用投与した際にはCmax、AUC0−24hrが約2−3倍上昇した。また、両剤の曝露に性差は認められなかった。結果を表3に示す。
表中、Irbeはイルベサルタンを意味し、Triはトリクロルメチアジドを意味する。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジドの併用投与時の有効性及び安全性を検討した。本態性高血圧症患者(選択基準:150/95mmHg以上)を対象とし、未治療患者に対して、8週間、アンジオテンシンII受容体拮抗剤とトリクロルメチアジド1mgを1日1回併用投与した。症例数は30例。観察期(投薬開始前)と治療期(投薬開始後)のデータを取り、有効性と安全性を調べた。アンジオテンシンII受容体拮抗剤は全てイルベサルタン100mgであった。結果を以下に示す。
(結果)
有効性について
イルベサルタン/トリクロルメチアジドの8週間の併用投与により、収縮期血圧が平均で24mmHg、拡張期血圧が平均13.1mmHgの降圧効果が確認された。結果を図3と表4に示す。図及び表中、SBPは収縮期血圧を意味し、DBPは拡張期血圧を意味する。
安全性について
尿酸値、K値(カリウム値)、血糖について、観察期と治療期の比較を行った。その結果、安全性において問題となるものはなかった。特に、イルベサルタン/トリクロルメチアジドの尿酸値の変化量は、他配合剤に比べて小さいと推定される。治療期においても上昇することがなく、他のアンジオテンシンII受容体拮抗薬と利尿剤の配合剤に比べても、イルベサルタン/トリクロルメチアジドの配合剤が優れていることがわかった。結果を図4、比較を表5に示す。
(試験例)
イルベサルタン100mg単独投与で降圧効果が不十分な本態性高血圧症患者を対象として、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5mg配合剤又はイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤の有効性及び安全性を、イルベサルタン単独投与群を対照として検討した。
まずイルベサルタン100mg単独投与を6週間(以下、適格性判定期とする)行い、ついで、イルベサルタン100mg、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5mg配合剤又はイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤を8週間(以下、二重盲検期とする)投与した。
対象患者は、同意取得時に20歳以上80歳未満の本態性高血圧症患者で、適格性判定期開始時に以下の1)または2)のいずれかの基準を満たし、適格性判定期終了時に以下の3)の基準を満たす患者を選択した。
1)同意取得前4週間以上降圧薬による高血圧治療を受けている患者
2)降圧薬による高血圧治療を受けていない患者で,坐位の収縮期血圧が160mmHg以上又は拡張期血圧が100mmHg以上の患者 (II度高血圧以上)
3)トラフ時坐位の収縮期血圧が140mmHg以上180mmHg未満でかつ,拡張期血圧が90mmHg以上110mmHg未満 (I度高血圧−II度高血圧)
用法・用量は、以下の通りであった。
1.適格性判定期 (単盲検,6週間):
1日1回朝食後の午前8時頃 (6時〜10時)のほぼ一定の時刻に適格性判定期用薬剤 1錠(イルベサルタン錠 100mg)を6週間服薬した。
2.二重盲検期(8週間):
1日1回朝食後の午前8時頃 (6時〜10時)のほぼ一定の時刻に二重盲検期用薬剤1錠を8週間服薬した。
主要評価項目としては、二重盲検期判定血圧−適格性判定期基準血圧により算出されるトラフ時坐位拡張期血圧変化量(トラフ時坐位拡張期血圧下降度ともいう)を使用し、イルベサルタン単独投与群に対する配合剤の優越性・有効性を検証した。検定での有意水準は両側0.05とし、閉検定手順の原理に基づいて逐次的に2群比較を行うことで、検定の繰り返しによる多重性を調整した。
解析方法としては、Mixed−effects model repeated measures approach (MMRM法)を用いた。具体的には、二重盲検期の治験薬投与後の規定観測時点で得られた利用可能なすべてのデータを用い、トラフ時坐位拡張期血圧下降度を応答変数とし、群、観測時点、群と観測時点の交互作用を固定効果、割付け因子を共変量として、誤差分散に特定の共分散構造を仮定しないモデルをあてはめた。このモデルのもとで、二重盲検期8週時の血圧下降度について、配合剤の各群とイルベサルタン単独投与群との間で比較を行った。
(結果)
有効性について
イルベサルタン100mg単独投与で降圧効果が不十分な患者を対象に、イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤は、8週間時のトラフ時坐位拡張期血圧変化量においてイルベサルタン単独投与群の効果に加えさらに3.90mmHg低下させる優れた効果を示した。イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5mg配合剤は、イルベサルタン単独投与群の効果に加えてさらに1.28mmHg低下させる効果を示した。結果を表6に示す。
配合錠-A群:イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5mg配合剤。
配合錠-B群:イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤。
安全性について
配合剤において新たな安全性懸念は認められなかった。尿酸値へ悪影響を及ぼす可能性は低いと推定される。投与終了後の尿酸値が7.0mg/dlを超え、かつ投与前からの変化率が20%以上と悪化した患者の割合は、本試験と類似した試験を実施したミコンビ(登録商標、テルミサルタン/HCTZ)に対して低く、本配合剤が高い安全性を持つことが確認された。結果を表7に示す。なお、HCTZはヒドロクロロチアジドを意味する。
申請資料概要より引用。データは8週間投与のもの。
イルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤の優越性試験ではイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤のイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤に対する優越性を検証する。あわせてイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤がイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤に対し降圧効果で上回ることを推定するデータを取得する。安全性に問題がないことを確認する。
長期投与試験ではイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤およびイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤の長期投与における有効性及び安全性を検討する。イルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg効果不十分例に対するイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド0.5〜1mg配合剤の上乗せ効果があることも併せて検討する。
健康成人におけるイルベサルタン及びトリクロルメチアジドの各単剤単独投与時と各単剤併用投与時との間で薬物動態の比較を行った。イルベサルタンは200mg、トリクロルメチアジドは1mgを用いて行った。
(結果)
イルベサルタン200mgとトリクロルメチアジド1mgを併用投与しても両薬剤間に重要な薬物相互作用はなく、安全性にも問題はないことが推察された。
生物学的同等性試験を実施する。健康成人においてイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤の薬物動態プロファイルとイルベサルタン100mgとトリクロルメチアジド1mg併用時の同等性を検討する。あわせてイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤の薬物動態プロファイルとイルベサルタン200mgとトリクロルメチアジド1mg併用時の同等性を検討する。
本態性高血圧症患者を対象に、配合剤を反復投与した時のイルベサルタン及びトリクロルメチアジドの各薬物動態プロファイルの確認を目的に実施する。
投与1期目としてイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド1mg製剤 (又はイルベサルタン100mg/トリクロルメチアジド0.5mg製剤)の1日1回1週間程度の反復投与を行う。休薬期間後に同一の高血圧症患者に投与2期目としてイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド1mg製剤(又はイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド0.5mg製剤)で同様の反復投与を行い、イルベサルタン及びトリクロルメチアジドの各薬物動態プロファイルを評価(初回と最終回投与との間及び2製剤間での比較)する。併せて安全性を評価する。
健康成人を対象に、食事がイルベサルタン200mg/トリクロルメチアジド1mg配合剤製剤投与時のイルベサルタンおよびトリクロルメチアジドの薬物動態プロファイルに及ぼす影響を検討する。
Claims (10)
- イルベサルタンとトリクロルメチアジドとの組合せからなることを特徴とする高血圧症治療用医薬。
- 配合剤である、請求項1記載の医薬。
- イルベサルタンとトリクロルメチアジドとを重量比100:1〜400:1の割合で含有するものである、請求項2記載の医薬。
- イルベサルタンを100mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg〜1mg含有する、請求項3記載の医薬。
- イルベサルタンを200mg含有し、トリクロルメチアジドを0.5mg〜1mg含有する、請求項3記載の医薬。
- トリクロルメチアジドを1mg含有する、請求項4記載の医薬。
- トリクロルメチアジドを1mg含有する、請求項5記載の医薬。
- 1回あたり100mgのイルベサルタンと0.5mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1記載の医薬。
- 1回あたり200mgのイルベサルタンと0.5mg〜1mgのトリクロルメチアジドが、ヒトに対して1日1回経口投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1記載の医薬。
- 重症高血圧症患者に用いるものである、請求項1記載の医薬。
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