JP4972751B2 - 神経線維束計測システム及び画像処理システム - Google Patents

神経線維束計測システム及び画像処理システム Download PDF

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Description

本発明は、核磁気共鳴を用いた計測システムおよび情報処理システムに係わり、特に拡散テンソルから抽出される線維束を定量的に評価する計測システムおよび画像処理システムに関する。
近年、核磁気共鳴イメージング(magnetic resonance imaging、以下MRIと呼ぶ)を用いて、白質線維などの線維束を描出する線維束描画技術が開発され、脳科学研究の強力なツールとして定着しつつある。また、中枢神経疾患の診断や脳外科手術の術前検査などへの応用も期待されている。
線維束描画技術は、分子拡散による信号量変化を強調する傾斜磁場であるMPG(motion probing gradient)を7つ以上の方向に印加して拡散強調画像を計測し、これらの拡散強調画像から各画素に対応した拡散テンソルを算出する、拡散異方性計測に基づいている。神経線維で構成される白質のような線維状の組織では、内部の水分子が拡散する方向は線維により制限され、異方性を示す。従って、前記拡散テンソルを対角化して得られる固有値及び固有ベクトルの情報を用いて、拡散異方性の高いピクセルを、拡散係数が最大となる方向(最大固有値を有する固有ベクトルの方向)に沿って順次追跡していくことにより、線維束のイメージングが可能となる。拡散テンソルから線維束を画像化する技術は、例えば特許文献1や非特許文献1に記載されている。
線維束の追跡は、拡散テンソル画像上の任意の領域に含まれる画素を開始点として、各々の開始点を通る線維束を追跡し、各線維束を構成する一連の画素データを保存することにより行われている。開始点となる画素の領域は、開始点領域と呼ばれる。関心領域を選択する場合、例えば操作者が磁気共鳴画像上で任意の位置を指定する。あるいは、拡散テンソルから拡散異方性の高い領域を抽出したり、fMRI(functional MRI)などの脳機能計測の結果から抽出した脳領域を用いたり、先験的な情報から得られた特定の部位を用いることもある。
fMRIなどの脳機能計測では、特定の刺激に伴う脳活動部位を画像化する。これらの脳活動部位間における形態学的な接続性(コネクティビティ)を知ることは、脳の機能を理解する上で重要である。このため、脳機能計測で得られた脳活動部位間の神経線維束画像を3次元的に表示し、各経路のコネクティビティを目視で評価する方法がよく用いられている。多くの場合、脳内の関心領域との位置関係を把握するために、核磁気共鳴画像などの形態画像上に神経線維束データを重畳表示している。
コネクティビティを定量的に評価する手法のひとつが、非特許文献2において述べられている。線維束描画には、ノイズやアーティファクト、拡散信号の不完全なモデル化等に起因する不確定性が存在する。この手法では、上記の不確定性を拡散モデルに基づくローカルな確率密度関数の形で表し、この確率密度関数を用いて任意の2点間に線維束の接続が存在する確率を推定する。
特開平11−320号公報 PROCEEDINGS OF INTERNATIONALSOCIETY OF MAGNETIC RESONANCE IN MEDICINE, 320(1999) MAGNETIC RESONANCE INMEDICINE,1077-1088(2003)
しかしながら、神経線維束データを形態画像上に重畳表示する従来方法では、神経線維束を定量的に把握することができない。また、確率密度関数を用いて、任意の2点間に線維束の接続が存在する確率をグローバルなコネクティビティとして推定する手法では、任意の経路間のコネクティビティの強さを比較することができない。
本発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、任意の観察領域を通過する線維束を定量的に把握することのできる計測システムあるいは画像処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の態様では、以下のような計測システムを提供する。すなわち、この計測システムは、被検体に静磁場及び高周波信号を印加する磁場印加手段と、被検体からの核磁気信号を受信する手段と、核磁気信号から拡散テンソルを計算する計算部と、被検体の核磁気信号を受信する対象範囲に含まれる線維束を、計算部の計算した拡散テンソルに基づき、線維束ごとの座標点の群として抽出する線維束抽出部と、核磁気信号を受信する対象範囲について、少なくとも1つの観察領域を設定する観察領域指定部と、線維束抽出部が抽出した複数の線維束のうち、座標点の群の少なくとも一つが観察領域に含まれる線維束を判別し計数する線維束数判別部とを有する。これにより、観察領域を通過する線維束を計数できる。
上述の観察領域指定部は、1以上の前記観察領域を含む観察領域群と、観察領域群を構成する1以上の観察領域をどのような経路で通過する線維束を判別すべきかを示す判別条件とを設定する構成にすることができる。線維束数判別部は、観察領域群について、判別条件に従って線維束を判別し計数する。これにより、観察領域群の所定経路における接続性(コネクティビティ)を線維束数として定量的に把握できる。
例えば、判別条件は、観察領域群内の指定した2つの観察領域の少なくとも一方を通過するという第1の条件、観察領域群内の指定した2つの観察領域の両方を通過するという第2の条件、および、観察領域群内の指定した一つの観察領域を通過しないという第3の条件を含むように設定することができる。線維束数判別部は、第1の条件が設定されている場合には、座標点の群の少なくとも一つが、2つの観察領域の少なくとも一方に含まれる線維束を判別して計数し、第2の条件が設定されている場合には、座標点の群のいずれかの座標点が2つの観察領域の少なくとも一方の観察領域に含まれ、かつ、他の座標点が他方の観察領域に含まれる線維束を判別して計数し、第3の条件が設定されている場合には、前記指定された観察領域に座標点が含まれる線維束を判別して計数から除外することにより、判別条件を満たす線維束を判別して計数できる。
上述の観察領域指定部は、3以上の観察領域を含む観察領域群について、第1、第2および第3の条件を組み合わせて設定可能であり、これにより、所定の経路を通過する線維束を判別することができる。
観察領域指定部が2以上の観察領域または観察領域群を設定している場合、観察領域または観察領域群ごとに計数された線維束数を比較することが可能である。これにより、2以上の観察領域群のコネクティビティを比較することができる。
観察領域または観察領域群について、線維束数を比較する際には、線維束数から所定の評価関数値または統計解析値を算出し、比較することも可能である。評価関数値としては、計数した線維束数と、所定の背景領域に含まれる線維束数との比を用いることが可能である。所定の背景領域としては、複数の観察領域を足し合わせた領域を用いることができる。比較結果は、表示部に表示することができる。
上述の観察領域指定部は、異なる複数の位置について、それぞれ複数種類の大きさの観察領域を配置し、複数の大きさの観察領域について含まれる線維束数を線維束数判別部にそれぞれ計数させ、表示部に表示させることが可能である。これにより、表示を参照することにより、操作者は、適切な大きさの観察領域を判断することが可能になる。このとき、観察領域指定部は、複数の大きさの観察領域についての線維束数について、予め定めた演算を行うことにより、観察領域の大きさの最適範囲を求め、求めた最適範囲を表示部に表示させる構成にすることも可能である。
また、本発明の第2の態様によれば、以下のような画像処理システムが提供される。すなわち、この画像処理システムは、予め取得された核磁気共鳴信号データを格納する記憶部と、核磁気信号データから拡散テンソルを計算する計算部と、被検体の前記核磁気信号を受信した対象範囲に含まれる線維束を、計算部の計算した拡散テンソルに基づき、線維束ごとの座標点の群として抽出する線維束抽出部と、核磁気信号を受信した対象範囲について、少なくとも1つの観察領域を設定する観察領域指定部と、線維束抽出部が抽出した複数の線維束のうち、座標点の群の少なくとも一つが前記観察領域に含まれる線維束を判別し計数する線維束数判別部とを有する。これにより、別装置により取得された核磁気共鳴信号データから線維束数を計数することの可能な画像処理システムを提供できる。各部の動作については、第1の態様と同様の構成にすることが可能である。
また、本発明の第3の態様によれば、以下のようなプログラムが提供される。すなわち、コンピュータを、予め取得された核磁気共鳴信号データから拡散テンソルを計算する計算手段、被検体の前記核磁気信号を受信した対象範囲について、前記計算部の計算した拡散テンソルに基づき、所定の複数の開始点をそれぞれ通過する線維束を、該線維束ごとに座標点の群として抽出する線維束抽出手段、前記核磁気信号を受信した対象範囲について、少なくとも1つの観察領域を設定する観察領域指定手段、線維束抽出部が抽出した複数の線維束のうち、座標点の群の少なくとも一つが観察領域に含まれる線維束を判別し計数する線維束数判別手段として機能させるための画像処理プログラムである。このプログラムをコンピュータに実行させることにより、第2の態様と同様の画像処理を実現でき、線維束数を定量的に把握できる。
本発明の計測システムおよび画像処理システムによれば、以下の効果が得られる。
(1)少なくとも1つの観察領域を設定し、観察領域に含まれる線維束の数を判別することができる。
(2)複数の観察領域に各々含まれる線維束の数を比較することができるので、複数の領域をそれぞれ通る線維束のコネクティビティを定量的に比較することができる。
(3)複数の観察領域からなる観察領域群に各々含まれる線維束の数を比較することができるので、複数の観察領域群をそれぞれ通る線維束のコネクティビティを定量的に比較することができる。
(4)線維束のコネクティビティとして相対的な評価関数の値を用いることができるので、線維束の発達度合いの個人差の影響を受けることなく、コネクティビティを定量的に比較することができる。
(5)同じ大きさの観察領域を比較対象とした場合には、観察領域の体積の違いにより線維束の数が左右されることなく、線維束のコネクティビティを比較することができる。
(6)複数通りの大きさの観察領域に対して線維束の数の比較を行って、比較の結果を参照することにより、最適な観測領域の大きさを選択することができる。
(7)比較部の比較結果の情報を表示部に表示することにより、複数の観察領域、あるいは複数の観察領域群に含まれる線維束のコネクティビティを定量的に比較した結果を表示することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態として、本発明の計測システムについて説明する。この計測システムは、図1にその構成を示したように、核磁気共鳴撮像装置116と、画像処理部125とを有している。
核磁気共鳴撮像装置116は、被検体103が配置される撮像空間に静磁場を発生するコイル101と、傾斜磁場を発生するコイル102と、被検体103に対して高周波磁場を送信する高周波送信器109と、被検体103が発生した核磁気共鳴信号を受信する受信器110とを備えている。
傾斜磁場コイル102には、傾斜磁場電源105が接続されている。高周波送信器109には、高周波増幅器108、高周波変調器107および高周波発振器106が接続されている。高周波発振器106の生成した高周波は、高周波変調器107で所定の周波数に変調され、高周波増幅器108によって増幅された後、高周波送信器109に供給され、所定の高周波磁場が高周波送信器109によって被検体103に照射される。受信器110には、増幅器111、位相検波器112、AD変換器113が接続されている。被検体が発生した核磁気共鳴信号は、受信器110によって電気信号に変換された後、増幅器111によって増幅され、位相検波器112により検波され、AD変換器113によってディジタル信号に変換される。
また、核磁気共鳴撮像装置116は、CPU114と、シーケンサ104と、記憶部115とを備えている。シーケンサ104は、傾斜磁場電源105および高周波発振器106を所定のタイミングで動作させ、AD変換器113および位相検波器112に所定のタイミングで検波させることにより、CPU114の指示する所定の撮像パルスシーケンスを実行させる。ここでは、画像処理部125において、拡散テンソルを用いて神経線維束の抽出を行うため、拡散強調画像を取得する撮像パルスシーケンスを行う。
CPU114は、AD変換器113の出力信号を受け取り、画像再構成等の信号処理を行うことにより、核磁気共鳴信号から被検体103についての核磁気共鳴画像(断層像等)、所望の再構成画像を得る。核磁気共鳴信号および核磁気共鳴画像は、必要に応じて記憶部115に保存される。
一方、画像処理部125は、計算部117、線維束抽出部118、線維束数判別部120、比較部121、表示装置122および観察領域指定部119を備えている。
計算部117は、一連の計測によって得られた核磁気共鳴画像から拡散テンソルを計算し、さらに拡散テンソルを対角化して固有値および固有ベクトルを計算する。線維束抽出部118は、被検体の核磁気共鳴画像を取得した対象範囲内で操作者から開始点領域の指定を受け、開始点領域内の一つの画素を開始点として、固有ベクトルの情報に基づいて拡散係数が最も大きい方向、すなわち線維束の主軸ベクトルの方向に位置する画素を核磁気共鳴画像内で順次追跡していく。これにより、一本の線維束を構成する一連の画素(すなわち座標点の群)を抽出することができる。この動作を、開始点領域内のすべての画素、もしくは所定条件にしたがって選択した複数の画素を開始点として行うことにより、開始点領域を通るすべての線維束を、線維束ごとに座標点の群として抽出することができる。線維束抽出部118は、抽出した一連の座標点群を内蔵するメモリに記録する。
観察領域指定部119は、被検体103の核磁気共鳴画像を取得する範囲内に、操作者が指定する少なくともひとつの観察領域を設定する。線維束数判別部120では、1本の線維束を構成する座標点群と観察領域の座標範囲とを比較して、観察領域の座標範囲に座標点群の少なくとも1つの座標が含まれるか否かを判別し、含まれる場合には、その1本の線維束は、観察領域を通過している線維束であると判別する。これを線維束抽出部118が記録しているすべての線維束について行う。すべての線維束について判別後、観察領域に含まれる線維束の数を計数する。観察領域指定部119に複数の観察領域が設定されている場合には、各観察領域ごとに、該観察領域に含まれる線維束を判別し、線維束数を計数する。比較部121では、観察領域指定部119に複数の観察領域が設定されている場合に、必要に応じて、複数の観察領域に含まれる線維束の数を比較し、表示装置122で比較結果の情報を表示する。また、表示装置122には、線維束を構成する一連の画素(座標点の群)を所定色で表すことにより生成した線維束画像を、核磁気共鳴画像等と重畳して表示する。
なお、核磁気共鳴撮像装置116のCPU114で行う画像再構成は、画像処理部125の計算部117で行うことも可能である。この場合、CPU114では画像再構成を行わず、核磁気共鳴信号を記憶部115に保存する。保存した核磁気共鳴信号を計算部117に転送し、計算部117で画像再構成を行う。
つぎに、拡散強調画像を取得する撮像パルスシーケンスとして、拡散強調エコープラナー法によるパルスシーケンスを、図2を用いて説明する。図2のように、第1のスライス選択傾斜磁場パルス302を印加しながら、第1の選択高周波パルス301を照射し、時間TE/2の後に、第2のスライス選択傾斜磁場パルス304を印加しながら第2の選択高周波パルス303を照射する。第2の選択高周波パルス303からさらに時間TE/2の後にスピンエコーが発生する。このときリードアウト傾斜磁場306を、極性反転を繰り返して印加することによりマルチエコーを発生させ、これを検出する。リードアウト傾斜磁場306と同期して、ブリップ位相エンコード傾斜磁場308を印加することにより位相エンコードを行う。
反転高周波パルス301,303の印加の前後には、スピンの運動を検出するための傾斜磁場 (motion probing gradient, MPG)パルスをスライス方向、リードアウト方向、位相エンコード方向に印加する。パルス309はスライス方向の第1のMPG、パルス310はスライス方向の第2のMPG、パルス311はリードアウト方向の第1のMPG、パルス312はリードアウト方向の第2のMPG、パルス313は位相エンコード方向の第1のMPG、パルス314は位相エンコード方向の第2のMPGである。各方向についての第1および第2のMPGは、傾斜磁場波形が同一である。各方向のMPGは、図2では同時に印加する例を示しているが、各方向について同時に印加するとは限らず、いずれか1方向にのみ印加する場合や、複数方向に同時に印加することも可能である。また、MPGを複数方向に同時に印加する場合、複数方向のMPGの傾斜磁場波形が一致しているとは限らない。
図2のパルスシーケンスにより被検体内の拡散係数を求めるためには、第1および第2のMPG309〜314の傾斜磁場強度を変化させて、複数回の計測を行う。後述するように拡散テンソルを求めるためには、同一スライスについて、最低6つ以上の異なるMPGの組合せを用いた核磁気共鳴画像と、MPGを印加しないで得られた核磁気共鳴画像が必要であるため、それらが得られるように、MPGを変化させて計測を行うパルスシーケンスを実行する。また、第1の選択高周波パルス301の送信周波数を変化させて、図2のパルスシーケンスを実行することにより、異なるスライスの核磁気共鳴画像を得ることができる。
なお、図2のパルスシーケンスにおいて、傾斜磁場パルス305は、リードアウト方向のディフェーズ傾斜磁場、傾斜磁場パルス307は、位相エンコード方向のディフェーズ傾斜磁場である。スキャン方法によっては、位相エンコード方向のディフェーズ傾斜磁場307が不要な場合もある。また、位相エンコード傾斜磁場308は、ブリップパルスではなく、連続的な矩形パルスを用いることもある。
ここで、核磁気共鳴画像から拡散係数を求める手法の原理について簡単に説明する。MPGによる信号減衰は、数1に示すように指数関数的である。
Figure 0004972751
ここで、 S(b)はMPG印加時の信号強度、S(0)はMPGなしの信号強度、 Dは拡散係数である。また、bはMPGによる信号減衰の程度を表す因子b値であり数2により求められる。TEはエコー時間、γは磁気回転比、G(t)は傾斜磁場強度である。
Figure 0004972751
拡散異方性計測では、拡散係数Dは数3に示すテンソル量となり、拡散テンソルと呼ばれる。テンソルの独立要素は6つであるため、拡散テンソルを求めるためには、同一スライスについて、最低6つ以上の異なるMPGの組合せを用いた核磁気共鳴画像と、MPGを印加しないで得られた核磁気共鳴画像が必要である。拡散テンソルの各要素は、方向による異なる拡散係数の成分となっている。
Figure 0004972751
拡散テンソルの主軸からなる座標系は、MRIの撮影軸からなる観測座標系とは異なるため、座標変換を行う必要がある。そこで、上記の計測値から得られた拡散テンソルを対角化して固有値λ1、λ2、λ3を求め、対角化された拡散テンソル(数4)を得る。
Figure 0004972751
変換後の座標系は、それぞれの固有値に対応する固有ベクトルμ1、 μ2、 μ3で表される。線維束の方向は水分子が最も動きやすい方向であるため、固有値が最大となる固有ベクトル(主軸ベクトル)の向きが、線維束の方向と一致する。
拡散異方性の大小を示す指標値としては、数5で表されるfractional anisotropy
(FA値)を用いる。FA値は等方性拡散からのずれを表す指標であり、完全に等方的であれば0となり、異方性が大きいほど1に近づく。脳内の白質など、線維が存在する領域では、組織内の水分子の拡散方向が線維によって制限されるため、FA値は大きくなる。逆に灰白質など線維の存在しない領域ではFA値は小さくなる。
Figure 0004972751
本実施の形態の計測システムは、上記数式により求められる固有ベクトルおよびFA値を用いて線維束の抽出を行う。以下、図3のフローを用いて、本発明による計測システムの動作について説明する。
まず、核磁気共鳴撮像装置116により、図2のパルスシーケンスを実行することにより、一つのスライスについて、異なるMPG309〜314の組合せを用いた最低6つ以上の核磁気共鳴画像と、MPGを印加しないで得られた核磁気共鳴画像とを取得する(ステップ401)。これら7つ以上の核磁気共鳴画像を所望の複数枚のスライスについて、それぞれ取得する。これにより3次元空間について、6つ以上の異なる組み合わせのMPG印加とMPG非印加の核磁気共鳴画像を得ることができる。撮像するスライス枚数は、抽出対象となる線維束の存在する領域の大きさ等を考慮して決定される。また、取得した核磁気共鳴画像は、必要に応じて標準脳座標への座標変換を行う。標準脳としては、例えばMontreal Neurological Institute(MNI)やTalairach(タライラック)の標準脳などを用いる。
計算部117は、各スライスについての7つ以上の核磁気共鳴画像から、数3に基づく拡散テンソルを画素毎に計算する(ステップ402)。続いて、画素毎に求めた拡散テンソルを対角化し、同時に固有値、固有ベクトルを算出する(ステップ403)。ここで得られた固有値は直交する3方向の拡散係数を表している。固有ベクトルの向きは直交する3方向に一致し、そのひとつが線維束の方向を示している。線維束の方向は、水分子が最も動きやすい方向であるため、固有値が最大となる固有ベクトル(主軸ベクトル)の向きが、線維束の方向と一致する。計算部117は、必要に応じて、固有値からFA値を計算する(ステップ404)。適当な閾値を設定し、FA値がこの閾値を超える領域を抽出することにより、線維束の存在する領域を抽出することができる。閾値は、例えば0.6とする。
次に、線維束抽出部118は、操作者から任意の開始点領域の指定を受け付ける(ステップ405)。開始点領域の指定方法は、例えば核磁気共鳴画像上で操作者がポインティングデバイスなどを用いて任意の領域を指定するようにする。あるいは、標準脳座標への座標変換を行っている場合には、先験的な知識に基づく標準脳座標系の座標値あるいは座標値の組を指定する構成にすることも可能である。あるいは、脳を対象とした計測を行っている場合には、fMRI(機能的MRI)などの脳機能計測法により得られた脳活動部位を操作者が選択する構成にすることも可能である。あるいは、ステップ404で求めたFA値を用いて閾値処理することにより領域を抽出し、この領域を選択する構成にすることもできる。また、抽出した複数の領域の中から、操作者がポインティングデバイスなどで任意の領域を指定する構成にしても良いし、あるいは抽出した領域の中から、先験的な知識に基づく標準脳座標系の座標値あるいは座標値の組を指定する構成にしても良い。
つぎに、線維束抽出部118は、開始点領域に含まれる画素のうち一つの画素を開始点として、線維束を抽出する(ステップ406)。すなわち、開始点におけるFA値(ステップ404で求めたFA値)があらかじめ与えた閾値を越え、開始点の主軸ベクトル(すなわちステップ403で求めた固有ベクトル)の方向の隣接画素が画像データ空間内に存在する場合、開始点の主軸ベクトルの方向の隣接画素を線維束に沿った座標点(画素)であるとして追跡する。当該隣接画素においても、同様にして、FA値があらかじめ与えた閾値を越え、主軸ベクトル方向の隣接画素が画像データ空間内に存在する場合には、主軸ベクトルの方向の隣接画素を線維束に沿った座標点(画素)であるとして追跡する。この操作を、FA値があらかじめ与えた閾値以下になる画素に到達するか、あるいは、主軸ベクトル方向の隣接画素が画像データ空間外に出るまで繰り返し、追跡の結果得られた座標点の群を内蔵メモリに記録する(ステップ407)。ステップ406、407の動作を開始点領域に含まれるすべての画素に対して行う。これにより、開始点領域を通る線維束をすべて抽出することができる。
次に、観察領域指定部119により、観察領域の設定を操作者から受け付ける(ステップ408)。観察領域の形状は、例えば球、直方体などとする。複数の観察領域から構成される「観察領域群」を設定することも可能である。観察領域指定部119では、観察領域群を構成する複数の観察領域のうち、2つの観察領域の両方を通過しているという条件(AND)で線維束を線維束数判別部120で判別するのか、2つの観察領域のいずれか一方を通過しているという条件(OR)で線維束を判別するのか、その観察領域の通過している線維束を除くという条件(NOT)で線維束を判別するのか、という判別条件の設定についても操作者から受け付ける。
具体的な観察領域指定部119のステップ408の動作について、図4のフロー、図5および図6の表示例を用いて説明する。観察領域指定部119は、表示装置122の画面に、図5(A)の画像表示部701と操作画面706を表示させる。図5(A)の画像表示部701には、核磁気共鳴撮像装置116により撮像した核磁気共鳴画像などの画像が表示される。観察領域指定部119は、まず観察領域群の数の指定を受け付ける表示を表示させ、操作者から所望の観察領域群数Nの指定する動作を図示しない入力部等から受け付ける(図4のステップ1301)。観察領域群を設定しない場合は、操作者は観察領域群の数NとしてN=1を入力すればよい。図5(B)は、操作者が観察領域群数NとしてN=3を入力した例であり、3つの観察領域群A,B,Cごとに操作画面706が表示されている。
つぎに、操作者は、各操作画面706において、当該観察領域群(図5(B)では観察領域群A)として設定する観察領域の数Mを1以上指定する(ステップ1305)。図5(B)の例では、4つの「観察領域(1)〜(4)」の表示の左側の○が黒色に反転表示されており、これらが操作者によって指定されていることがわかる。操作者が操作画面706の観察領域ごとに配置されている「編集」ボタン710をポインティングデバイスなどを用いて選択すると、図5(C)の操作画面602が表示される。操作画面602は、観察領域パラメータ入力部603を含み、当該観察領域の指定方法を選択することができる(ステップ1308)。操作画面602は、図6(A)のように観察領域ごとに表示される。操作者が、観察領域パラメータ入力部603で「球」「立方体」を選択した場合には、画像表示部701上で操作者がポインティングデバイスなどを用いて指定する球形領域や立方体領域を観察領域702として受け付ける(ステップ1309)。「ブロードマン」を選択した場合には、画像表示部701上にブロードマン地図を表示し、操作者による任意の領野の指定を受け付ける。「球テキスト入力」「立方体テキスト入力」を選択した場合には、操作者が別のキーボード等の入力部によりテキスト入力する球形領域や立方体領域などを受け付ける。「座標ファイル」を選択した場合には、予め保存された、観察領域605を構成する座標の組を表す座標ファイルを指定する動作を操作者から受け付ける。なお、ブロードマン地図とは、大脳皮質の各部位を機能毎に分けて番地付けしたもので、該番地とTalairachの標準脳座標との対応関係がわかっている。
操作者がポインティングデバイスなどを用いて球形領域や立方体領域を指定した場合、あるいはブロードマン地図における任意の領野を指定した場合は、操作画面602に配置されている「適用」ボタン604を押す(すなわち、ポインティングデバイス等により選択する)ことにより、指定した観察領域702が観察領域指定部119内の記憶部に保存される(ステップ1310,1311)。また「保存」ボタン606を押すことにより、観察領域指定部119の記憶部に、観察領域を構成する座標の組を保存することができる。
上述の「球テキスト入力」「立方体テキスト入力」により球形領域や立方体領域などを指定する場合、あるいは上述の座標ファイルを用いて指定する場合は、「適用」ボタン604を押すことにより、テキスト入力あるいは座標ファイル選択のための画面が表示される。図6(B)は、テキスト入力画面608の例である。このテキスト入力画面608は、「球テキスト入力」により球状領域を指定する例である。テキスト入力画面608では、「追加」ボタン609を押すことにより、新規にパラメータを指定する観察領域に対して、「X」方向の中心座標入力部610、「Y」方向の中心座標入力部611、「Z」方向の中心座標入力部612、領域の「半径」入力部613からなるパラメータ入力部が、観察領域605ごとに現れる。ここでは、4つの観察領域605のためのパラメータ入力部が表示されている。該パラメータ入力部に、キーボード等から数値をテキスト入力した後、「適用」ボタン614を押すことにより、指定した座標および半径の観察領域605が設定される。また「保存」ボタン615を押すことにより、観察領域指定部119に内蔵される記憶部において、当該観察領域605の座標の組と半径とを保存することができる。
操作画面602において、「終了」ボタン607を押すことにより、当該観察領域(1)の操作画面602は終了する。この操作画面602による観察領域の設定を図6(A)のように、観察領域群Aに設定した数Mの観察領域のすべてについて行う(ステップ1312,1306,1307)。
図5(B)に示したように操作画面706には、論理式入力部712が備えられている。論理式入力部712は、M個の観察領域702〜704が属する観察領域群Aについて、どのように観察領域を通る線維束をカウントすることを望むかを、操作者が論理式で表して入力する部分である。具体的には、領域1、2、3、4を通る線維束をR(1)、R(2)、R(3)、R(4)と表し、2つの観察領域の両方を通過しているという条件(AND)を「×」、2つの観察領域のいずれか一方を通過しているという条件(OR)を「+」、その観察領域の通過している線維束を除くという条件(NOT)を「−」として、操作者が入力する論理式を受け付ける。例えば、観察領域(1)と観察領域(2)を両方通過するか、もしくは、観察領域(3)を通過する線維束であって、観察領域(4)を通過している線維束を除くという条件をカウントする場合、カウントすべき線維束数RAは、RA=(R(1)×R(2)+R(3))−R(4)という論理式で表されるので、操作者は、これを論理式入力部712に入力する。このように、論理式の入力を操作者から受け付けることにより、操作者が知りたい経路を通る線維束を計数することができる。なお、観察領域が一つのみの場合には、論理式の入力は不要であり、その観察領域を通る線維束をカウントする。
操作者が、必要に応じて論理式入力部712に論理式を入力し、「終了」ボタン709を選択すると、観察領域指定部119は論理式712を内蔵記憶部に記憶する(ステップ1313,1314)。以上の動作を、すべての観察領域群について行う(ステップ1315,1302,1303,1304)。画像表示部701には、観察領域が表示される。このとき観察領域の表示色は、観察領域群毎に異なる色を割り当て、画像上で観察領域群の位置を容易に確認できるようにすることができる。。
なお、画像表示部701に表示する画像としては、核磁気共鳴画像やブロードマン地図の他に、X線CT(エックス線コンピュータ断層撮影)などによって得られた形態画像、fMRI、PET(陽電子放出断層撮影)、脳波計測装置、脳磁界計測装置、生体光計測装置、SPECT(単光子放出コンピュータ断層撮影)などの脳機能画像、MNIやTalairachなどの標準脳モデル等を用いることが可能である。
観察領域指定の操作画面602は、図6(A)のように観察領域702,703毎に異なる操作画面を有することも可能であるが、同一の操作画面上で複数の観察領域の指定操作を行なう構成にすることもできる。同様に、同一の操作画面上で複数の観察領域群の指定操作を行なう構成にすることもできる。また、図6(A),(B)の例では、観察領域指定の操作画面602とテキスト入力画面608を別画面としているが、観察領域指定の操作画面602がテキスト入力部を備える構成にすることもできる。同様に、観察領域指定の操作画面602が座標ファイル選択部を備える構成にすることもできる。
次に、図3のステップ409に進み、線維束数判別部120において、指定された観察領域に含まれる線維束を判別し、論理式を満たす線維束の数をカウントする。これを図7および図8のフローを用いて説明する。
線維束数判別部120は、観察領域群ごとに線維束の判別とカウントを行う。まず、線維束抽出部118から、抽出されている線維束数Lを受け取るとともに、観察領域指定部119から観察領域群Aに含まれる観察領域の数M(ここではM=4)を受け取り(ステップ1401、1405)、観察領域(1)に、1番目の線維束(l=1)を規定する座標点の少なくとも1つが含まれるかどうかを判別する(ステップ1409)。含まれる場合、1番目の線維束は観察領域(1)に含まれると判断し、R(1)に1という数字を割り当てる(R(1)=1)(ステップ1411)。含まれない場合、R(1)=0とする(ステップ1410)。つぎに、この1番目の線維束が観察領域(2)に含まれるかどうか判別し(ステップ1412,1409)、含まれている場合、R(2)=1、含まれない場合、R(2)=0とする(ステップ1411,1410)。これを観察領域群Aの全ての観察領域(1)〜(4)について繰り返すことにより、R(1)〜R(4)を求めた後(ステップ1406,1407)、図8のステップ1415に進む。
ステップ1415では、観察領域指定部119の記憶部から観察領域群Aの操作画面706に入力された論理式(例えば図5(B)ではRA=(R(1)×R(2)+R(3))−R(4))を読み込む(ステップ1416)。この論理式を1番目の線維束が満たすかどうかを調べる。すなわち、論理式に上記ステップ1405〜1412で求めたR(1)〜R(4)の1又は0の値を代入し、RAを求める(ステップ1417)。RAが0よりも大きい値であれば、1番目の線維束は、論理式で定められた条件、例えば観察領域(1)と観察領域(2)を両方通過するか、もしくは、観察領域(3)を通過する線維束であって、観察領域(4)を通過している線維束を除くという条件を満たししているので、線維束数をカウントする(ステップ1418,1419)。
つぎに、図7のステップ1413に戻り、2番目の線維束(l=2)について、上記図7のステップ1405〜1412、および、図8の各ステップを行う。2番目の線維束が論理式の条件を満たしていれば、線維束数をカウントする。上記動作を全ての線維束について行う(図7のステップ1414,1403,1404)。これにより、観察領域群Aについて、論理式を満たす線維束数をカウントすることができる。線維束数判別部120は、これを観察領域指定部119に設定されたすべての観察領域群(A〜C)について行う。
なお、ステップ1416において、当該観察領域群に設定されている観察領域が一つで、論理式が入力されていない場合には、RA=R(1)とすることにより、一つの観察領域を通過する線維束をカウントする。
続いて比較部121において、線維束数判別部120により判別した前記線維束の数を比較し、比較結果を表示部122に表示する(図3のステップ410、411)。例えば、下記(1)〜(4)のような比較を行うことができる。(1)観察領域に含まれると判別された線維束の数を観察領域間で比較すること、(2)観察領域群に含まれると判別された線維束の数を観察領域群間で比較すること、(3)観察領域に含まれる線維束の数、あるいは観察領域群に含まれる線維束の数に対して分散分析などの統計解析を行い、異なる観察領域間あるいは異なる観察領域群間で、線維束の数に有意な差が見られるかを判断することが可能である。また(4)線維束の数に基づいて算出する相対的な評価関数を導入して算出した値を、観察領域間あるいは観察領域群間で比較あるいは統計解析を行なうことも可能である。
具体的には、比較部121は、図9のフローのように処理を行う。まず、比較部121は、操作者に比較対象となる線維束を選択するよう操作者に促す表示を表示部122に表示させ、操作者の選択を受け付ける(ステップ1601)。比較対象となる線維束は、線維束数判別部120で観察領域群ごとにカウントした線維束であり、所望の論理式によって表される経路を通過している。操作者は、比較する対象として2以上の観察領域群を選択することにより、線維束を選択することができる。なお、2以上の観察領域間で、通過する線維束数を比較する場合には、一つの観察領域のみが設定された観察領域群を2つ以上選択することにより、比較を行うことができる。
つぎに、比較部121は、表示部122に図10のような表示1701を行い、比較手段選択部1702および表示方法選択部1703において、それぞれ操作者から比較手段と比較結果の表示方法の選択を受け付ける。比較手段としては、「線維束数」の比較、予め定めた「評価関数1,2,3」のいずれかによる比較、予め定めた「統計解析」による比較を選択することができる。表示方法としては、図11(A)、(B)のように「数値表」として表示する方法、図11(C)の画像表示部903のように、核磁気共鳴画像と線維束を表す座標点群の画像の重畳画像上に比較結果を「数値表示」する方法、図11(D)の画像表示部909のように、比較結果を線維束の色で「色分け画像表示」する方法を選択することができる。図11(D)の色分け表示は、画像表示する線維束の色に、線維束数、評価関数の値あるいは統計解析の結果などを割り当て、線維束の表示色の違いにより比較結果を示す表示方法である。
比較部121は、ステップ1602で受け付けた比較手段が「線維束数」である場合には、選択されている2以上の観察領域群(観察領域)の線維束数を線維束数判別部120からそれぞれ読み込んで(ステップ1603)、表示方法として数値表が選択されている場合には、図11(A)の数値表901のように観察領域群(観察領域)と線維束数との関係を示す表を表示する(ステップ1610、1611)。数値表901により、観察領域群(観察領域)間の線維束数の差が数値として容易に把握できる。また、表示方法として、「画像上に数値表示」が選択されている場合には、図11(C)のように、観察領域群に設定されている観察領域の位置と、それを指し示すように線維束数を表示する。
図11(C)の例では、一方の観察領域群には観察領域904のみが設定され、観察領域904を通過する線維束数は2345本であり、他方の観察領域群は、観察領域905と観察領域906を両方通る線維束数がカウントされ、その数1234本であることがわかる。また、観察領域904〜906の位置関係、線維束の方向も容易に把握できる。また、ポインティングデバイスを用いて観察領域904をクリックすると、観察領域904に含まれる線維束数907が表示され、観察領域905および観察領域906を続けてクリックすると、観察領域905および906に含まれる線維束数908が表示される構成にすることもできる。
また、「色分け表示」が選択されている場合には、図11(D)のように色分け表示により、画像表示する線維束の色に、線維束数を割り当て、線維束の表示色の違いにより統計値を示すこともできる。一般に線維束のデータは3次元の情報を持つため線維束の画像も3次元画像で表すことが可能である。図11(D)に示すように、表示色の割当てを表すカラーバー913が表示される。観察領域910に含まれる線維束914および、観察領域911および912に含まれる線維束は、カラーバー913の割当規則に従い、線維束数に応じてそれぞれ決定される。
図9のステップ1602で受け付けた比較手段が「評価関数」である場合(ステップ1604)、評価関数の種類が評価関数1,2,3のいずれかによって(ステップ1606)、内蔵する記憶部から評価関数S1、S2、S3を読み出し、選択されている観察領域群(観察領域)の線維束数をそれぞれR1,R2・・・RNとして代入し、評価関数の値を算出する(ステップ1607)。算出した値は、選択されている表示方法で表示する(ステップ1610、1611)。図11(D)の色分け表示を行う場合、観察領域910に含まれる線維束914および、観察領域911および912に含まれる線維束は、カラーバー913の割当規則に従い、評価関数値数に応じてそれぞれ決定される。
ステップ1602で受け付けた比較手段が「統計解析」である場合(ステップ1605)、統計解析に用いるパラメータの設定を操作者から受け付け(ステップ1608)、統計解析を行う。例えば、分散分析のp値(有意確率)やF値などの統計解析の結果を表示する。具体的には、複数の観察領域あるいは複数の観察領域群に含まれる線維束数を複数の被検者に対して求め、「観察領域(あるいは観察領域群)」、「被検者」、「両者の相互作用」という3つの要因について分散分析を行い、統計的に有意な差があるかどうかを示すp値、F値などを算出する。また、統計的な有意な差があった場合は、多重比較などを用いて実際に差のある要因の組み合わせを探す。
算出した統計値は、図11(B)の数表902などのように、操作者が選択した表示方法で表示する(ステップ1610,1611)。また、統計解析の結果から、異なる観察領域間あるいは異なる観察領域群間で、それぞれに含まれる線維束の数に有意な差が見られる場合、図11(D)のように該有意な差が見られる観察領域あるいは観察領域群を、異なる表示色で表示することもできる。あるいは、有意な差が見られる観察領域あるいは観察領域群に含まれる線維束と、それ以外の観察領域あるいは観察領域群に含まれる線維束とを、異なる表示色で表示してもよい。
ここで、ステップ1606,1607で用いる評価関数について具体的に説明する。評価関数としては、観察領域あるいは観察領域群に含まれる線維束の数と、他の観察領域あるいは他の観察領域群に含まれる線維束数の比から算出する相対的な評価関数を用いることができる。評価関数の例を図12および下記数6乃至数8を用いて説明する。図12において、801は線維束、802は観察領域(1)、803は観察領域(2)である。観察領域(1)を通る神経線維束の数をR1(804)、観察領域(2)を通る神経線維束の数をR2(805)、観察領域(1)または観察領域(2)を通る神経線維束の数をRall(806)とし、これらを用いて評価関数を演算する。よって、線維束数判別部120では、観察領域(1)のみが設定された観察領域群、ならびに、観察領域(2)のみが設定された観察領域群により、観察領域(1)を通る線維束数R1(804)ならびに観察領域(2)を通る線維束数R2(805)をカウントし、観察領域(1)、(2)が設定され、論理式RA=R(1)+R(2)が設定された観察領域群により、観察領域(1)、(2)の少なくとも一方を通る線維束数Rallをカウントし、これらの結果を用いて評価関数の演算を行う。
評価関数の一例としては、数6のようにR1およびR2の平均値でRallを割ることにより得られるS1を用いることができる。数6乃至数8において、Nは観察領域の数を表し、本実施例ではN=2となる。
Figure 0004972751
また、評価関数の別の例としては、R1およびR2のうち最小となる値でRallを割ることにより得られるS2を用いることができる。
Figure 0004972751
さらに別の評価関数の例としては、RallとR1の比、およびRallとR2の比の平均値を求めることにより得られるS3を用いることができる。
Figure 0004972751
ここではN=2の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、Nが3以上の場合についても同様の評価関数を用いることができる。
このように評価関数を用いることにより、線維束数の直接比較では正しく評価できないコネクティビティを評価することが可能となる。例えば、白質内の特定の領域間を接続する神経線維束の数を個体間で比較する場合、脳神経の発達の度合いには個人差があるため、神経線維束の数を直接比較しても正しい評価結果が得られないことが予想されるが、線維束の数から算出される、相対的な評価関数を導入し、前記線維束の数のかわりに評価関数の値を比較することにより、個人差の影響を除いて正しく評価することが可能である。例えば、白質の場合、「観察領域あるいは観察領域群」に含まれる線維束の数と、「他の観察領域あるいは他の観察領域群」に含まれる線維束の数の比から算出する相対的な評価関数を用いることができ、上記「他の観察領域」の一例としては、例えば白質全体あるいは、観察領域あるいは観察領域群を除く白質全体とすることができる。
上述してきたように、本実施の形態の計測システムによれば、操作者が設定した観察領域を通過する線維束、または、複数の観察領域を論理式で表した条件で通過する線維束を判別し、計数することができる。計数した線維束を、線維束数、評価関数または統計解析によって比較して表示することができる。これにより、任意の観察領域を通過する線維束を定量的に比較することができるとともに、任意の観察領域間を接続する線維束の接続性(コネクティビティ)を定量的に比較することが可能である。
本実施の形態の計測システムを臨床に適用する例について説明する。ここでは、脳梗塞などで錐体路の一部を損傷し、運動障害を来した患者に対して線維束のコネクティビティを調べ、最適なリハビリの選択を行う例について説明する。
錐体路は大脳皮質運動野から内包、脳幹、脊髄、末梢神経を通って筋末梢へと運動の指令を伝える神経経路であり、脳幹部の延髄で左右の錐体路が交差している。このため、延髄より上部の病変では対側に、下部の病変では同側の上下肢に障害が出ることが知られている。脳梗塞などで錐体路の一部を損傷し、運動障害を来した患者がリハビリを行なう場合、リハビリにより運動機能が回復していく段階では、運動負荷時の脳活動も変化することが予想される。そこで、脳活動の変化をモニタリングして結果をフィードバックすることができれば、患者のやる気を促し、より効率的なリハビリ効果を得ることが期待できる。
しかし、損傷の場所や程度によって、脳活動をモニタリングするべき部位が異なる場合がある。すなわち、損傷が軽度であれば、病変部位の脳機能が回復することにより運動障害も回復していくが、錐体路が著しく損傷した場合、病変部位の脳機能を回復することができず、本来活動するべき部位とは異なる部位で、障害を受けた脳機能を代行する現象が生じる。これにより脳機能の回復の過程も異なる可能性があるので、最適なリハビリのメニューが異なる場合がある。
そこで、本実施の形態の計測システムを用いて、錐体路のどの位置がどの程度損傷しているのかを計測することにより、脳活動をモニタすべき部位の特定に役立つとともに、最適なリハビリ方法をカスタマイズすることが可能になる。これを図13(A),(B)を用いて具体的に説明する。
まず、図3のステップ401〜407により、脳の前額断面の線維束を抽出する。ステップ408では、観察領域指定部119が画像表示部701に脳の前額断画像1001を表示し、操作者から観察領域の指定を受け付ける。ここでは、左右の錐体路1002、1003のコネクティビティを求めるために、例えば、大脳皮質運動野上で選択した観察領域(1)1004と、内包を含む領域で選択した観察領域(2)1006からなる観察領域群と、観察領域(1)1005と観察領域(2)1007からなる観察領域群を、左右の脳に対して設定する。各観察領域群には、観察領域(1)と観察領域(2)の両方を通過する線維束を求めるように論理式RA=R(1)×R(2)を入力する。
続いて、線維束数判別部120において、観察領域群に含まれる線維束の数を求める。操作者の指示に応じて、線維束の数から相対的な評価関数の値を算出する。比較部121においては、線維束の数あるいは相対的な評価関数の値から、左右の錐体路のコネクティビティの差を計算する。比較部121は、表示部122に数表1008により、左右の錐体路のコネクティビティを示す評価関数値を表示する。
さらに比較部121は、予め定めた閾値A,B(A<B)を用いて、左右の錐体路1002,1003のコネクティビティの差が閾値Aよりも小さい場合は損傷は軽度、閾値Aよりも大きく閾値Bよりも小さい場合は損傷は中等度、閾値Bよりも大きい場合は損傷は重度であると判断し、損傷程度に応じて、予め定めておいたリハビリメニューを割り当て、表1009として表示部122に表示する。なお、閾値を用いず、コネクティビティの値に応じて、損傷の程度を連続値に割り当てることも可能である。コネクティビティの値や差等の結果に応じて、予め定めておいた、最適な脳活動のモニタリング部位を割り当て、これを操作者に表示することも可能である。
このように、本実施の形態の計測システムを用いることにより、所定の経路(例えば錐体路)を通過する線維束数(コネクティビティ)を定量的に比較することができるため、脳の損傷位置を把握し、リハビリメニューを提案することが可能である。
第1の実施の形態では、観察領域群に設定された複数の観察領域について、どのような条件でそれらの観察領域を通過している線維束を判別し計数するかを、論理式として操作者が入力する構成であった。しかしながら、本発明は論理式で入力する構成に限定されるものではなく、例えば、図5(B)の操作画面706において、「条件設定ボタン」を設け、2つの観察領域の両方を通過しているという条件(AND)、2つの観察領域のいずれか一方を通過しているという条件(OR)、その観察領域の通過している線維束を除くという条件(NOT)の指定と、その条件を適用する観察領域を、操作者がボタンで選択できるように構成することも可能である。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態として、観察領域を最適な大きさに設定するため機能を備えた計測システムについて説明する。
第2の実施の形態の計測システムの構成は、観察領域指定部119に観察領域を最適な大きさに設定するための機能が付加されているが、他の構成及び動作は、第1の実施の形態の計測システムと同様である。よって、観察領域指定部119および線維束数判別部120の動作のうち、第1の実施の形態とは異なる部分について以下説明し、第1の実施の形態と同様の動作および構成については説明を省略する。
観察領域の大きさは、線維束数や相対的な評価関数の値や、その比較結果に影響を与えることが予想されるので、これらの値に影響を与えにくい観察領域の大きさを選択することが望ましい。そこで本実施の形態では、複数通りの大きさ(体積)の観察領域について、線維束数や評価関数の値を算出し、これらの結果または比較結果を表示することにより、操作者が最適な観察領域の大きさを選択できるようにする。ここでは、図14および図15を用いて、複数通りの観察領域の大きさを設定する動作について説明する。
観察領域指定部119は、図4のステップ1308において、図6(A)の観察領域パラメータ入力部603上で「テキスト入力」が選択された場合に、図14のテキスト入力画面1101を表示部122に表示する。なお、ここではテキスト入力により球形領域を指定する場合について説明する。球形領域のためのテキスト入力画面608では、領域の「追加」ボタン609を押すことにより、新規にパラメータを指定する観察領域(1)〜(4)に対して、X中心座標入力部610、Y中心座標入力部611、Z中心座標入力部612、半径入力部613を含むパラメータ入力部が表示される。半径入力部613は、半径最小値入力部1102、半径最大値入力部1103、半径ステップ入力部1104を含む。
半径最小値入力部1102には、操作者が所望する複数通りの体積の観察領域のうちの、最小半径の値を入力する。半径最大値入力部1103には、複数通りの体積の観察領域のうちの最大半径の値を入力する。半径ステップ入力部1104には、観察領域の半径の変化量を入力する。これにより、観察領域の中心座標と半径の種類を決定することができる。
テキスト入力画面608への入力後、「適用」ボタン614を押すことにより、観察領域指定部119に観察領域が設定される。また「保存」ボタン615を押すことにより、観察領域指定部119の記憶手段に観察領域を構成する座標の組、半径の最小・最大値ならびに変化量が保存される。
線維束数判別部120は、観察領域指定部119に設定された複数種類の半径の観察領域について、第1の実施の形態の図7および図8のフローにおいて、観察領域群に一つの観察領域が設定されている場合と同様にすることにより、複数種類の半径の観察領域をそれぞれ通過する線維束を判別し、その数をカウントする。さらに相対的な評価関数の値を求める構成にすることも可能である。線維束数判別部は、図15のように評価関数の値(または線維束数)を比較する数表1201を表示部122に表示する。数表1201は、観察領域番号表示部1202および観察領域の半径表示部1203を備え、観察領域ごとに複数の種類の半径にそれぞれ設定した場合について、相対的な評価関数の値を表示する。よって、数表1201の表示結果を操作者が参照することにより、操作者は自己の判断で観察領域の半径の最適範囲を選択することが可能になる。
また、観察領域設定部119は、操作者が最適な観察領域の半径を選択する際の判断を助ける情報を提供することも可能である。例えば、観察領域設定部119は、以下のような演算を順に実行することにより、判断を助ける情報を得る。
(1)評価関数の値を比較する数表1201の各列の平均値、すなわち、半径毎の平均値を求める。
(2)数表1201の評価関数値を、その値が属する列について(1)で求めた半径毎の平均で割った値をそれぞれ求める。
(3)(2)で求めた値について、観察領域毎の平均値を求める。
(4)(2)で求めた値について、(3)で求めた観察領域毎の平均値との差を求め、その絶対値を求める。
(5)(4)で求めた値を、半径毎に予め設定した閾値と比較し、該閾値を超える観察領域が存在しない場合、その半径の値は最適範囲内であると判断する。閾値の値は、例えば0.1とすることができる。
(6)最適範囲内と判断した半径の数表1201の列を、着色して表示する等、操作者がその半径が最適範囲内と把握できるように表示する。
これにより、操作者は、表示部122に表示された数表1201の数値および最適範囲を表す着色等により、最適な半径を選択することが可能である。また、操作者が自動選択を設定することにより、観察領域指定部119が最適範囲として判断した半径を、操作者の選択を待つことなく自動で設定する構成にすることも可能である。
自動設定の場合、観察領域指定部119は、操作者が選択した半径、もしくは最適範囲内の半径を観察領域の半径と自動設定し、線維束数判別部120および比較部121は、第1の実施の形態と同様に線維束の数の判別及び比較および表示を行う(図3のステップ409〜411)。
このように、第2の実施の形態の計測システムによれば、線維束数や相対的な評価関数の値や、その比較結果に影響を与えにくい最適な大きさに観察領域を設定することができる。よって、観察領域の大きさから受ける影響を低減して、より正確に線維束数やそのコネクティビティの定量評価を行うことができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の画像処理システムについて図16、図17を用いて説明する。この画像処理システムは、図16に示したように、第1の実施の形態の計測システムと同様の構成の画像処理部125を備えているが、第1の実施形態の計測システムとは異なり核磁気共鳴撮像装置を備えず、核磁気共鳴画像を格納するための記憶部201を備えている。
画像処理部125の構成については、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。記憶部201には、別途撮像された拡散強調画像が格納される。拡散強調画像としては、第1の実施の形態と同様に、最低6つ以上の異なるMPGの組合せを用いた核磁気共鳴画像と、MPGを印加しないで得られた核磁気共鳴画像が格納される。
本画像処理システムの動作は、図17にそのフローを示したように、第1の実施の形態の計測システムの図3のフローのステップ402〜411と同様である。ただし、計算部117は、ステップ402において拡散テンソルを計算する際に、記憶部201に保存された核磁気共鳴画像から拡散テンソルを計算する。
第3の実施の形態の画像処理システムを用いることにより、核磁気共鳴撮像装置を備えず、別途撮像した拡散強調画像を用いて、観察領域の線維束数や、観察領域間のコネクティビティを定量的に把握することが可能となる。
また、第3の実施の形態の画像処理システムに、第2の実施の形態の観察領域を最適な大きさに設定する機能を持たせることも可能である。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態の画像処理機能を実現するコンピュータについて説明する。
第1および3の実施の形態では、画像処理部125に含まれる計算部117、線維束抽出部118、線維束数判別部120、比較部121および観察領域指定部119が別々の構成である場合について示したが、第4の実施の形態では、コンピュータのCPUがプログラムを読み込んで実行することによって、計算部117、線維束抽出部118、線維束数判別部120、比較部121および観察領域指定部119として機能する。
第4の実施の形態のコンピュータは、図18のように、CPU181と入力部182と表示部122と記憶部201とを有する。CPU181には、プログラム格納部183が内蔵され、プログラム格納部183には、計算部117、線維束抽出部118、線維束数判別部120、比較部121および観察領域指定部119の動作を実現するためのプログラムが予め格納されている。記憶部201には、第3の実施の形態と同様に別途撮像した拡散強調画像が予め格納される。入力部182は、操作者からの観察領域の指定や条件の選択等を受け付ける部分である。
CPU181は、プログラム格納部183内のプログラムを読み込んで実行することにより、計算部117、線維束抽出部118、線維束数判別部120、比較部121および観察領域指定部119として機能し、これらの動作を行う。具体的には、図17のステップ402〜411の処理を行う。ステップ402〜411の処理内容については、第1および第3の実施の形態で説明した処理と同じであるので説明を省略する。
第4の実施の形態の画像処理機能を有するコンピュータのハードウエア構成は、市販されているパーソナルコンピュータ等の構成と同じであり、プログラムを格納してCPUに実行させることにより、第3の実施の形態の画像処理システムと同様の動作を実現できる。
なお、第1の実施の形態の計測システムについても、画像処理部125を、第4の実施の形態のコンピュータの構成にすることが可能である。
上述してきた第1〜第4の実施の形態による計測システムおよび画像処理システムを用い、特定の領域の神経線維束数や領域間の神経線維束のコネクティビティを計測することにより、神経線維束の状態が定量的に把握できるため、最適なリハビリ方法のカスタマイズが実現できる可能性がある。これにより、残存する神経線維束の状態によって脳機能の回復の過程が患者ごとに異なり、最適なリハビリ方法が患者ごとに異なる場合であっても、リハビリ中の損傷脳患者の脳活動の変化をモニタリングし、結果をフィードバックすることによって、より効率的なリハビリ効果を得ることが期待できる。
また、第1〜第4の実施の形態による計測システムおよび画像処理システムを用いることにより、特定の脳領域間のコネクティビティを定量的に評価できるため、今後の脳科学研究から、特定の脳領域間のコネクティビティと特定の能力との関係が明らかになれば、この能力を育むための学習効果のモニタリングツールや教材開発の支援ツールの開発に応用できる可能性がある。
上記各実施の形態では、脳の神経線維束を例に説明してきたが、本発明の計測システムおよび画像処理システムは、計測および画像処理対象が脳に限られるものではない。筋肉に存在する筋線維を計測および画像処理することも可能である。これにより、筋肉を損傷した患者がリハビリ効果をモニタリングする際にも役立つ可能性がある。
第1の実施形態に係わる計測システムの全体構成を示すブロック図。 第1の実施の形態の計測システムで実行するパルスシーケンスの例を示す説明図。 第1の実施の形態の計測システムの動作を示すフローチャート。 図3のステップ408の観察領域の指定動作を詳細を示すフローチャート。 (A),(B)および(C)第1の実施の形態の計測システムにおいて、観察領域指定部119が表示部122に表示される画面の例を示す説明図。 (A)および(B)第1の実施の形態の計測システムにおいて、観察領域指定部119が表示部122に表示される画面の例を示す説明図。 図3のステップ409の線維束数の判別動作を詳細を示すフローチャート。 図3のステップ409の線維束数の判別動作を詳細を示すフローチャート。 図3のステップ411の比較および結果表示動作を詳細を示すフローチャート。 第1の実施の形態の計測システムにおいて、比較部121が表示部122に表示される画面の例を示す説明図。 (A),(B),(C)および(D)第1の実施の形態の計測システムにおいて、比較部121が表示部122に表示される画面の例を示す説明図。 第1の実施の形態の計測システムにおいて、比較部121が演算に用いる評価関数を説明するための説明図。 (A)第1の実施の形態の計測システムを用いて錐体路のコネクティビティを計測する場合の全額断面画像例を示す説明図、(B)計測されたコネクティビティとリハビリメニューの提案を表す画面例を示す説明図。 第2の実施の形態の計測システムにおいて、観察領域の指定を受け付ける表示画面例を示す説明図。 第2の実施の形態の計測システムにおいて、観察領域半径ごとの評価関数値を表す数表の画面例を示す説明図。 第3の実施形態に係わる画像処理システムの全体構成を示すブロック図。 第3の実施の形態の画像処理システムの動作を示すフローチャート。 第4の実施形態に係わる画像処理システムの全体構成を示すブロック図。
符号の説明
101:静磁場を発生するコイル、102:傾斜磁場を発生するコイル、103:被検体、104:シーケンサ、105:傾斜磁場電源、106:高周波発信器、107:高周波変調器、108:高周波増幅器、109:高周波送信器、110:受信器、111:増幅器、112:位相検波器、113:AD変換器、114:CPU、115、201:記憶部、116:核磁気共鳴撮像装置、117:計算部、118:線維束抽出部、119:観察領域指定部、120:線維束数判別部、121:比較部、122:表示装置、125:画像処理部、181:CPU、182:入力部、183:プログラム格納部、301:第1の選択高周波パルス、302:第1のスライス選択傾斜磁場パルス、303:第2の選択高周波パルス、304:第2のスライス選択傾斜磁場パルス、305:リードアウト方向のディフェーズ傾斜磁場、306:リードアウト傾斜磁場、307:位相エンコード方向のディフェーズ傾斜磁場、308:ブリップ位相エンコード傾斜磁場、309:スライス方向の第1のMPG、310:スライス方向の第2のMPG、311:リードアウト方向の第1のMPG、312:リードアウト方向の第2のMPG、313:位相エンコード方向の第1のMPG、314:位相エンコード方向の第2のMPG、602:観察領域指定の操作画面、603:観察領域パラメータ入力部、604、614:適用ボタン、606、615:保存ボタン、607、616:終了ボタン、608:テキスト入力画面、609:領域追加ボタン、610:X中心座標入力部、611:Y中心座標入力部、612:Z中心座標入力部、613:半径入力部、701:画像表示部、702、703、704、705:観察領域、706:観察領域郡指定画面、707:適用ボタン、708:保存ボタン、709:終了ボタン、710:編集ボタン、801:線維束、802:観察領域(1)、803:観察領域(2)、804:観察領域802を通る神経線維束の数、805:観察領域803を通る神経線維束の数、806:観察領域802および観察領域803を通る神経線維束の数、901:線維束数の比較結果の数表、902:線維束数の統計解析結果、903、909:画像表示部、904,910:観察領域1、905、911:観察領域2、906、912:観察領域3、907:観察領域904に含まれる線維束数、908:観察領域905および906に含まれる線維束数、913:カラーバー、914:観察領域910に含まれる線維束、915:観察領域911および912に含まれる線維束、1001:画像表示部、1002:脳の前額断画像、1003、1004:錐体路、1004,1005:観察領域、1006,1007:観察領域、1008:情報表示部、1009:表、1101:テキスト入力画面、1102:半径最小値入力部、1103:半径最大値入力部、1104:半径ステップ入力部、1201:評価関数の値の比較結果の数表、1202:観察領域番号表示部、1203:観察領域の半径表示部

Claims (8)

  1. 被検体に静磁場及び高周波信号を印加する磁場印加手段と、
    前記被検体からの核磁気信号を受信する手段と、
    前記核磁気信号から拡散テンソルを計算する計算部と、
    前記被検体の前記核磁気信号を受信する対象範囲に含まれる複数の線維束を、前記計算部の計算した拡散テンソルに基づき、前記線維束ごとの座標点の群として抽出する線維束抽出部と、
    前記核磁気信号を受信する対象範囲について、少なくとも1つの観察領域を含む観察領域群と、該観察領域群の1以上の観察領域について判別すべき線維束の経路を示す判別条件とを設定する観察領域指定部と、
    前記線維束抽出部が抽出した複数の線維束のうち、前記座標点の群の少なくとも一つが前記観察領域に含まれる線維束を判別し計数する線維束数判別部とを有し、
    前記観察領域指定部は、前記判別条件として、前記観察領域群内の指定した2つの観察領域の少なくとも一方を通過するという第1の条件、前記観察領域群内の指定した2つの観察領域の両方を通過するという第2の条件、および、前記観察領域群内の指定した一つの観察領域を通過しないという第3の条件のいずれかの指定を受け付け、指定された判別条件を設定し、
    前記線維束数判別部は、前記第1の条件が設定されている場合には、前記座標点の群の少なくとも一つが、前記2つの観察領域の少なくとも一方に含まれる線維束を判別して計数し、前記第2の条件が設定されている場合には、前記座標点の群のいずれかの座標点が前記2つの観察領域の少なくとも一方の観察領域に含まれ、かつ、他の座標点が他方の観察領域に含まれる線維束を判別して計数し、前記第3の条件が設定されている場合には、前記指定された観察領域に座標点が含まれる線維束を判別して計数から除外することを特徴とする計測システム。
  2. 請求項に記載の計測システムにおいて、前記観察領域指定部は、3以上の前記観察領域を含む観察領域群について、前記第1、第2および第3の条件を組み合わせた指定を受け付け、指定された判別条件を設定することを特徴とする計測システム。
  3. 請求項1または2に記載の計測システムにおいて、前記観察領域指定部が、2以上の前記観察領域または2以上の前記観察領域群を設定している場合、前記観察領域または前記観察領域群ごとに計数された線維束数と所定の背景領域に含まれる線維束数との比である評価関数をそれぞれ算出し、それぞれ算出した評価関数を比較する比較部をさらに有することを特徴とする計測システム。
  4. 請求項に記載の計測システムにおいて、前記所定の背景領域は、複数の前記観察領域の和であることを特徴とする計測システム。
  5. 予め取得された核磁気共鳴信号データを格納する記憶部と、
    前記核磁気信号データから拡散テンソルを計算する計算部と、
    被検体の前記核磁気信号を受信した対象範囲に含まれる複数の線維束を、前記計算部の計算した拡散テンソルに基づき、前記線維束ごとの座標点の群として抽出する線維束抽出部と、
    前記核磁気信号を受信した対象範囲について、少なくとも1つの観察領域を含む観察領域群と、該観察領域群の1以上の観察領域について判別すべき線維束の経路を示す判別条件とを設定する観察領域指定部と、
    前記線維束抽出部が抽出した複数の線維束のうち、前記座標点の群の少なくとも一つが前記観察領域に含まれる前記線維束を判別し計数する線維束数判別部とを有し、
    前記観察領域指定部は、前記判別条件として、前記観察領域群内の指定した2つの観察領域の少なくとも一方を通過するという第1の条件、前記観察領域群内の指定した2つの観察領域の両方を通過するという第2の条件、および、前記観察領域群内の指定した一つの観察領域を通過しないという第3の条件のいずれかの指定を受け付け、指定された判別条件を設定し、
    前記線維束数判別部は、前記第1の条件が設定されている場合には、前記座標点の群の少なくとも一つが、前記2つの観察領域の少なくとも一方に含まれる線維束を判別して計数し、前記第2の条件が設定されている場合には、前記座標点の群のいずれかの座標点が前記2つの観察領域の少なくとも一方の観察領域に含まれ、かつ、他の座標点が他方の観察領域に含まれる線維束を判別して計数し、前記第3の条件が設定されている場合には、前記指定された観察領域に座標点が含まれる線維束を判別して計数から除外することを特徴とする画像処理システム。
  6. 請求項5に記載の画像処理システムにおいて、前記観察領域指定部は、3以上の前記観察領域を含む観察領域群について、前記第1、第2および第3の条件を組み合わせた指定を受け付け、指定された判別条件を設定することを特徴とする画像処理システム。
  7. 請求項5または6に記載の画像処理システムにおいて、前記観察領域指定部が、2以上の前記観察領域または2以上の前記観察領域群を設定している場合、前記観察領域または前記観察領域群ごとに計数された線維束数と所定の背景領域に含まれる線維束数との比である評価関数をそれぞれ算出し、それぞれ算出した評価関数を比較する比較部をさらに有することを特徴とする画像処理システム。
  8. 請求項に記載の画像処理システムにおいて、前記所定の背景領域は、複数の前記観察領域の和であることを特徴とする画像処理システム。
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