JP4971855B2 - 防火区画用耐熱材、及び、防火区画貫通部の防火措置工法 - Google Patents

防火区画用耐熱材、及び、防火区画貫通部の防火措置工法 Download PDF

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Description

本発明は、防火措置箇所の環状隙間の閉塞に用いられる防火区画用耐熱材、及び、防火区画貫通部の防火措置工法に関する。
一般に、建屋の耐火構造体である床や壁に形成された貫通孔に、配管やケーブル等の長尺体が挿通される挿通部には、防火延焼の防止のために防火措置がなされている。
この種の防火措置としては、床や壁等の耐火構造体に形成されている貫通孔とこれに挿通される長尺体との間の環状の隙間にロックウールを詰め込むとともに、貫通孔の周縁を取り囲む耐火構造体の外面に、長尺体を取り囲む一対の分割された閉じ蓋を耐火構造体の外面に当て付けた状態でアンカーボルトにより固定することにより大きな隙間を閉じる。
閉じ蓋には予めに長尺体の外面形状に対応する切欠が形成され、環状隙間を閉じた状態では、閉じ蓋の切欠と長尺体との間には環状隙間が残っているので、この防火措置箇所に耐火用パテからなる耐熱材を設定された肉盛り状態にして環状隙間を閉じることが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
また、耐火構造体の貫通孔の開口周縁に連なる外面とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間を防火措置する場合、長尺体の外面に防火用パテからなる耐熱材の内周面を当て付け可能であるとともに、底面を貫通孔の開口周縁に連なる外面に当て付け可能に保持する板金製の一対の分割保護枠を、長尺体の周方向に沿って包囲して、貫通孔とこれに挿通される長尺体との間の環状隙間を設定された肉盛り状態で閉じることが行われている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平8−299487号公報(第2頁、図13) 特開2003−3588号公報(第3-4頁、図1、図2)
しかしながら、上記前者の耐熱材による防火措置においては、耐熱材を手作業で設定された大きさや形に整えながら肉盛り状態にして環状隙間を閉じることが煩瑣な手間を要して行われているとともに、使用されている耐熱材である防火用パテは、粘土質であり設定されている肉盛り形状に迅速に整えるには熟練が必要であり作業難度が高い問題がある。
上記後者においては、主に可燃性のある長尺体を使用対象とし、万が一の火災に際して耐熱材が分割保護枠内で膨張することで、焼失等で体積減少した長尺体に膨張した耐熱材を集中して向わせるための必要部品であるのに反して、難燃性の長尺体を使用対象とする場合、分割保持枠の存在によって環状隙間の閉塞を簡単に行うことができる反面、難燃性の長尺体では熱膨張性の耐熱材を用いる必要がないので、熱膨張を有効に作用させるために専用に製作された分割保護枠の必要性がなく、この点でコストを安価にしたい課題が存在している。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熟練を要さずに迅速に防火措置可能でコスト的に安価な防火区画用耐熱材、及び、防火区画貫通部の防火措置工法を提供する点にある。
防火区画用耐熱材は、防火措置箇所の環状隙間の閉塞に用いられるパテ状でブロック状の耐熱材を、上辺が底辺よりも短く、かつ、一方の側辺が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成してある
このような構成によれば、耐熱材の底辺と垂直又は略垂直となる一方の側辺を当て付け面に使用した場合に設定された肉盛り状態に調整可能な大きさに形成しておくことにより、防火措置箇所に耐火材の底辺と垂直又は略垂直となる一方の側辺を当て付け面に使用して、設定された肉盛り状態に調整して防火措置箇所の隙間を閉塞することができる。
例えば、耐火構造体の貫通孔の開口周縁に連なる外面とこれに挿通された難燃性の長尺体の外面との間の環状隙間を防火措置する場合、耐熱材の底辺と垂直又は略垂直となる一方の側辺とを前記耐火構造体の貫通孔開口周縁に連なる外面及び前記長尺体の外面とに当て付けた状態で長尺体の外周に沿って、設定された肉盛り状態に巻着することができる。
しかも、耐熱材が台形柱状体に形成されているので、耐熱材における側辺の高さを設定高さよりも大きく形成するとともに、底辺の幅を略設定された大きさに形成しておくことにより、長尺体の外周に沿って耐熱材を巻装した状態で、傾斜面となる他方の側辺を当て付けるとともに上辺を底辺側に押付けるといった2つの辺を利用して、側辺の高さと底辺の幅とを設定されている高さと幅に調整することによって、貫通孔の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を設定された肉盛り状態で閉塞することができる。
また、耐熱材における底辺の幅を設定幅よりも大きく形成するとともに、側辺の高さを略設定された大きさに形成しておくことにより、長尺体の外周に沿って耐熱材を巻装した状態で、上辺を当て付けるとともに傾斜面である他方の側辺を他方の側辺側に押付けるといった2つの辺を利用して、側辺の高さと底辺の幅とを設定されている高さと幅に調整することによって、貫通孔の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を設定された肉盛り状態で閉塞することができる。
さらに、耐熱材における側辺の高さを設定高さよりも大きく形成するとともに、底辺の幅を設定幅よりも大きく形成しておくことにより、長尺体の外周に沿って耐熱材を巻装した状態で、傾斜面となる他方の側辺を一方の側辺に向けて押付けるとともに上辺を底辺側に押付けるといった2つの辺を利用して、耐熱材の断面形状を変化させて、側辺の高さと底辺の幅とを設定されている高さと幅に調整することができることによって、貫通孔の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を設定された肉盛り状態で閉塞することができる。
従って、防火区画用耐熱材である防火用パテを手作業で環状隙間箇所に設定されている肉盛り状態に形成するために、煩瑣な手間や熟練を要しながら措置することが行われている従来のものに比べて、熟練を要さずに迅速に肉盛り状態の防火措置が可能であるとともに、耐熱材を保持する専用の部品を用いる必要もないので、作業性の向上とコストの低減化を図ることができる。
前記耐熱材の少なくとも2個が、それらの対向面同士を突き合わせた状態で分離可能に接合されている
このような構成によれば、少なくとも2個の耐熱材を接合した状態では、パテ状の粘着性によって勝手に分離しない程度の接合状態となり、全体を1つのブロックとして取扱うことが可能となる。
従って、製品の集約的な包装や梱包が可能になるとともに、取扱い性の向上を図ることができる。
前記耐熱材の他方の側辺となる傾斜側面が、他の同一形状の耐熱材と面接合可能な接合面に形成されている
このような構成によれば、把持しての持ち運び時などにおいての型崩れが生じやすい傾斜面が他の同一形状の耐熱材との面接合によって覆い隠される状態にすることができる。
従って、型崩れしやすい耐熱材の取扱い性を向上することが可能となる。
前記耐熱材の2個が、それらの接合面となる傾斜側面同士を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態で分離可能に接合されている
このような構成によれば、接合状態では、各耐熱材の底辺と傾斜側面である他方の側辺とが互いを対面する断面形状が長方形形状のブロック状態となり、把持しての持ち運び時などにおいての型崩れが生じやすい傾斜面が隠される状態となり、耐熱材の形状品質を維持する1つのブロックとして取扱うことが可能となる。
従って、型崩れしやすい耐熱材の取扱い性が向上するとともに、製品の集約的な包装品質や梱包品質の向上を図ることが可能となる。
耐火構造体の貫通孔の開口周縁とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間をパテ状でブロック状の耐熱材を用いて閉塞する防火区画貫通部の防火措置工法であって、
前記耐熱材として、上辺が底辺よりも短く、かつ、一方の側辺が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成されたものを用い、この耐熱材の底辺となる底面と一方の側辺となる垂直面とを前記耐火構造体の貫通孔開口周縁に連なる外面及び前記長尺体の外面とに当て付けた状態で長尺体の外周に沿って巻着して、前記貫通孔の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を閉塞する
このような構成によれば、耐火構造体の貫通孔の開口周縁とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間といった防火区画貫通部を迅速且つ作業性よく閉塞することができる。
また、設定された肉盛り状態に整えながらの措置作業は熟練を要するのに比べて、予めに設定された肉盛り状態となる大きさに製作された耐熱材を用いることによって、熟練を要さずに設定された肉盛り状態で防火区画貫通部を防火措置することができる。
従って、パテ状の耐熱材を用いた防火措置における作業性の向上を図ることができる。
そして、本発明の第1番目の防火区画用耐熱材の特徴構成は、防火措置箇所の貫通孔の開口周縁とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間の閉塞に用いられるパテ状でブロック状の耐熱材が、上辺が底辺よりも短く、かつ、一方の側辺が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成されているとともに、前記耐熱材の上辺となる上面及び他方の側辺となる傾斜側面が、底辺となる底面と一方の側辺となる垂直面とを前記防火措置箇所の貫通孔開口周縁に連なる外面及び前記長尺体の外面に当て付けた状態で押し付けて設定肉盛り状態に調整するための操作面に構成されている点にある。
本発明の第2番目の防火区画用耐熱材の特徴構成は、前記耐熱材の一方の側辺の高さが設定高さに、且つ、底辺の幅が設定幅よりも大にそれぞれ形成されている点にある。
本発明の第3番目の防火区画用耐熱材の特徴構成は、前記耐熱材の一方の側辺の高さが設定高さよりも大に、且つ、底辺の幅が設定幅にそれぞれ形成されている点にある。
本発明の第4番目の防火区画用耐熱材の特徴構成は、前記耐熱材の一方の側辺の高さが設定高さよりも大に、且つ、底辺の幅が設定幅よりも大にそれぞれ形成されている点にある。
本発明の第5番目の防火区画用耐熱材の特徴構成は、前記耐熱材の2個が、それらの傾斜側面同士を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態で分離可能に接合されている点にある。
本発明の第6番目の特徴構成は、耐火構造体の貫通孔の開口周縁とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間をパテ状でブロック状の耐熱材を用いて閉塞する防火区画貫通部の防火措置工法であって、
前記耐熱材として、上辺が底辺よりも短く、かつ、一方の側辺が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成されたものを用い、この耐熱材の底辺となる底面と一方の側辺となる垂直面とを前記耐火構造体の貫通孔開口周縁に連なる外面及び前記長尺体の外面とに当て付けた状態で長尺体の外周に沿って巻着し、前記耐熱材の上辺となる上面及び他方の側辺となる傾斜側面を操作面として押し付けて設定肉盛り状態に調整し、前記貫通孔の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を閉塞することを特徴とする点にある。
以下、本発明の防火区画用耐熱材の実施例を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
この実施形態の防火区画用耐熱材(以下、耐熱材と記載)Aは、図1〜図7に示すように、防火措置箇所Bである環状隙間Cの閉塞に用いられるパテ状でブロック状のものであり、上辺2が底辺1よりも短く、かつ、一方の側辺3が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成してある。
また、底辺1と他方の側辺4とがなす角度は、略45度に設定されている。ここで、略45度程度としたのは、後述するが底辺1と一方の側辺3が防火区画貫通部の当て付け面となり、他方の側辺4が押付け操作する面となるので、略45度程度にすると底辺1と一方の側辺3とに均等に押付け力を付与して当て付け作業がしやすくなる。
この耐熱材Aは、炭酸カルシウム等の無機質繊維を主体に、未加硫ゴム、ポリオレフィン樹脂、パルプ等の有機質繊維などの素材構成によって形成され、調度が約75〜85程度に設定されている。
耐熱材Aの製作は、前記素材構成を混練した耐熱素材を、押出す機(図示せず)の成型出口から押出されたものを設定された長さに切断することによって形成される。
耐熱材Aは、例えば、図示しないが、押出機の長方形状の成型出口に該出口を台形形状に2分割する格子刃を設けて、押出される耐熱素材を切断して、一対の台形柱状体が同時に形成される。格子刃に対応する切断面が台形柱状体の他方の側辺4になる構成になっている。その他にも、成型出口が台形形状に構成されることにより、台形柱状体が形成される。
製品時には、図5に示すように、2個の耐熱材Aが接合された状態で図6に示すように袋8に収容されており、一方の耐熱材Aの他方の側辺4となる傾斜側面が、他の同一形状の耐熱材Aと面接合可能な接合面4aに形成されている。この実施形態では、他の耐熱材Aにおいても、耐熱材Aの他方の側辺4となる傾斜側面が接合面4aになっている。
この接合状態では、各耐熱材Aの底辺1と傾斜側面である他方の側辺との楔形状をなす部分5が互いを支持しあう断面形状が長方形形状のブロック状態となり、接合面である他方の側辺がブロックの中に隠された状態となり、把持しての持ち運び時などにおいて他方の側辺の型崩れが生じ難くなっている。
また、2個の耐熱材Aを接合した状態では、各耐熱材Aの各辺が精度の低い平坦面を形成しているので、両耐熱材Aの接触面積を減少させることにより、パテ状の粘着性を抑制することによって、接合状態においても両耐熱材Aの接着性は押えられた状態となるとともに、両耐熱材Aの分離の際においても粘着性が押えられた状態で分離することが可能になっている。
また、両耐熱材Aは多少の接着性が存在することによって、一纏りになったブロック状態を維持することができる一方で、接合状態の2個の耐熱材Aを分離に際しては、各耐熱材Aの各辺が精度の低い平坦面に形成されて、接合面間に空気層がランダムに分布形成され、比較的に容易に分離することができる。
次に、耐火構造体Eの貫通孔6の開口周縁と貫通孔6に挿通された長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cをパテ状でブロック状の耐熱材Aを用いて閉塞する防火区画貫通部の防火措置工法を説明する。
図1には、床や壁等の耐火構造体Eの貫通孔6に、ガスや水道等の金属配管等の配管類である長尺体7が挿通されている防火措置が規定されている防火措置箇所である防火区画貫通部BAを示している。図面には複数の配管類からなる長尺体7が挿通されている状態が図示されている。
防火区画貫通部BAは、貫通孔6とこれに挿通された長尺体7との間には、環状隙間Cが形成されている。
耐熱材Aとして、上辺2が底辺1よりも短く、かつ、一方の側辺3が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成されたものが用いられる。
耐熱材Aは、図2〜図4に示すように底辺1となる底面を耐火構造体Eの貫通孔6開口周縁に連なる外面E1に当て付けた状態にするとともに、一方の側辺3となる垂直面を長尺体7の外面7aに当て付けた状態で長尺体7の外周に沿って巻着する。また、使用する耐熱材Aは、底辺1と一方の側辺3を防火区画貫通部BAに当て付けた状態で、設定されている肉盛り状態を形成することが可能な大きさになっている。
耐熱材Aの底辺1となる底面と一方の側辺3となる垂直面とを耐火構造体Eの貫通孔6開口周縁に連なる外面E1及び長尺体7の外面7aとに当て付けた状態で長尺体7の外周に沿って必要本数(図面では2本)を巻着する。
この巻着は、図3に示すように、耐熱材Aの一端から他端に沿って防火区画貫通部BAに当て付けたり、図示しないが、耐熱材Aの長手方向中央を長尺体7に当て付けてから残りの両端側を長尺体7の周方向に沿って防火区画貫通部BAに当て付けたりして行われる。
前記耐熱材Aは、底辺1と垂直又は略垂直な一方の側辺3を当て付け面に使用することにより設定された肉盛り状態を形成可能に設定されている。
そのため、例えば、耐火構造体Eの貫通孔6の開口周縁に連なる外面E1とこれに挿通された難燃性の長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cを防火措置する場合、耐熱材Aの底辺1と垂直又は略垂直となる一方の側辺3とを前記耐火構造体Eの貫通孔開口周縁に連なる外面E1及び前記長尺体7の外面とに当て付けた状態で長尺体7の外周に沿って、設定された肉盛り状態に巻着することができる。
しかも、耐熱材Aが台形柱状体に形成されているので、耐熱材Aを底辺1と垂直又は略垂直な一方の側辺3を当て付け面に使用することにより、図7に示すように、例えば、側辺の高さを設定高さHよりも大きく形成するとともに、底辺1を略設定された幅Wに形成しておくことにより、長尺体7の外周に沿って耐熱材Aを巻装した状態において、傾斜面となる他方の側辺4を当て付けるとともに上辺2を底辺側に押付けるといった2つの辺2,4を利用して、側辺の高さと底辺の幅とを設定されている高さHと幅Wに調整することができることによって、貫通孔6の開口周縁と長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cを設定された肉盛り状態で閉塞することができる。
この調整の他にも、図8に示すように、耐熱材Aにおける底辺1の幅を設定幅Wさよりも大きく形成するとともに、側辺3,4の高さを略設定された高さHに形成しておくことにより、長尺体7の外周に沿って耐熱材Aを巻装した状態で、上辺2を当て付けるとともに傾斜面である他方の側辺4を一方の側辺3側に押付けるといった2つの辺2,4を利用して、側辺3,4の高さと底辺1の幅とを設定されている高さHと幅Wに調整することによって、貫通孔6の開口周縁と長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cを設定された肉盛り状態で閉塞することができる。
このような調整の他にも、図9に示すように、耐熱材Aにおける側辺3,4の高さを設定高さHよりも大きく形成するとともに、底辺1の幅を設定幅Wよりも大きく形成しておくことにより、長尺体7の外周に沿って耐熱材Aを巻装した状態で、傾斜面となる他方の側辺4を一方の側辺3に向けて押付けるとともに、上辺2を底辺1側に押付けるといった2つの辺2,4を利用して、耐熱材Aの断面形状を変化させて、側辺3,4の高さと底辺1の幅とを設定されている高さHと幅Wに調整することによって、貫通孔6の開口周縁と長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cを設定された肉盛り状態で閉塞することができる。
耐熱材Aの調整に際して、耐熱材Aの他方の側辺4を一方の側辺3に向けて、つまり、長尺体7に向けて押付けて、耐熱材Aの一方の側辺3を長尺体7の凹状の小隙間C1、つまり、断面円形の配管類同士の隣接間にできる小隙間C1に他方の側辺3を詰め込んで閉じる調整が行われる。
この実施形態では、耐熱材Aの調整作業によって、製品時の側辺の高さは小さくなるが、設定されている肉盛り状態は確保される。言い換えれば、製品状態の耐熱材Aは、調整作業で大きさ変形してしまう分を見込んで製品化されている。
このような防火措置工法によれば、耐火構造体Eの貫通孔6の開口周縁とこれに挿通された長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cといった防火区画貫通部BAを迅速且つ作業性よく閉塞することができる。
[別実施形態]
1)上記実施形態において、耐熱材Aの底辺1と他方の側辺4とのなす角度が約45度程度のものについて説明したが、本発明はこれに限らず、45度より大きい角度であっても小さい角度であってもよい。
2) 上記実施形態では、耐火構造体Eに形成された貫通孔6をそのまま利用して長尺体7を挿通する例を説明したが、貫通孔6の内面に添接する筒状体からなるスリーブが貫通孔6に装着され、この貫通孔6に長尺体7が挿通される防火区画貫通部の防火措置に用いてもよい。
3) 上記実施形態では、長尺体7が挿通されている防火措置が規定されている防火区画貫通部BAにおいて、貫通孔6の開口周縁とこれに挿通された長尺体7の外面7aとの間の環状隙間Cをパテ状でブロック状の耐熱材Aを用いて閉塞する例を説明したが、本発明はこれに限らず、耐火構造体に形成されている貫通孔とこれに挿通される長尺体との間の環状隙間を、貫通孔の周縁を取り囲む耐火構造体の外面E1に当て付け可能であるとともに、長尺体の外面形状に切欠きが形成された一対の閉じ蓋を、長尺体を取り囲む状態で耐火構造体の外面にアンカーボルトで固定することにより環状隙間を閉じ、残された閉じ蓋の切欠きと長尺体との環状隙間Cである防火区画貫通部に本発明の耐熱材を用いて閉塞してもよい。
この場合、耐熱材は、底辺となる底面を耐火構造体である閉じ蓋の開口周縁に連なる外面に当て付けた状態にするとともに、一方の側辺となる垂直面を長尺体7の外面に当て付けた状態で長尺体の外周に沿って巻着して、貫通孔6の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を閉塞することになる。
また、このような閉じ蓋と長尺体との間の環状隙間を閉塞する防火措置に用いる耐熱材は、上記実施形態の耐熱材と底辺や上辺の長さが短く設定されているものが使用され、措置状態で設定された肉盛り状態となるようになっている。
4) 上記実施形態では、耐熱材Aの2個が、それらの接合面4a同士を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態で分離可能に接合されている製品状態となる例を説明したが、本発明はこれに限らず、耐熱材Aの少なくとも2個が、それらの対向面同士を突き合わせた状態で分離可能に接合されているものであってもよい。
耐熱材Aの2個が、それらの対向面同士である接合面4a,4a同士を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態で分離可能に接合されているブロックの少なくとも2組を、図10に示すように、一方の側辺3、3を対向面として付き合わせた状態で分離可能に接合されたものであってもよい。
また、図11に示すように、耐熱材Aの2個が、それらの対向面同士である接合面4a,4a同士を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態で分離可能に接合されているブロックの少なくとも2組を、図8に示すように、面一状態に連なる上辺2と底辺1を対向面として付き合わせた状態に接合されたものであってもよい。
図10、図11には、少なくとも2個の耐熱材Aの対向面同士を突き合わせた状態で分離可能に接合されているブロックが、袋8に収容されている状態が図示されている。
防火区画貫通部と防火区画用耐熱材とを示す簡略斜視図 防火区画貫通部を耐熱材で閉塞した状態を示す断面図 防火区画貫通部に耐熱材を巻装の仕方の一例を示す説明図 防火区画貫通部に耐熱材を巻装した状態の説明図 耐熱材の2個を互いに逆向き姿勢で示す簡略斜視図 耐熱材の2個を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態を示す簡略斜視図 防火区画貫通部における耐熱材を設定されている大きさの肉盛り状態にするための説明図 防火区画貫通部における耐熱材を設定されている大きさの肉盛り状態にするための説明図 防火区画貫通部における耐熱材を設定されている大きさの肉盛り状態にするための説明図 耐熱材の2個を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態を示す断面図 耐熱材の2個を互いに逆向き姿勢で突き合わせた2組を接合した状態を示す断面図 耐熱材の2個を互いに逆向き姿勢で突き合わせた3組を接合した状態を示す断面図
符号の説明
A 防火区画用耐熱材
B 防火措置箇所
BA 防火区画貫通部
C 環状隙間
E 耐火構造体
E1 耐火構造体の外面
1 底辺
2 上辺
3 一方の側辺
4 他方の側辺
6 貫通孔
7 長尺体
7a 長尺体の外面

Claims (6)

  1. 防火措置箇所の貫通孔の開口周縁とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間の閉塞に用いられるパテ状でブロック状の耐熱材、上辺が底辺よりも短く、かつ、一方の側辺が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成されているとともに、前記耐熱材の上辺となる上面及び他方の側辺となる傾斜側面が、底辺となる底面と一方の側辺となる垂直面とを前記防火措置箇所の貫通孔開口周縁に連なる外面及び前記長尺体の外面に当て付けた状態で押し付けて設定肉盛り状態に調整するための操作面に構成されている防火区画用耐熱材。
  2. 前記耐熱材の一方の側辺の高さが設定高さに、且つ、底辺の幅が設定幅よりも大にそれぞれ形成されている請求項1記載の防火区画用耐熱材。
  3. 前記耐熱材の一方の側辺の高さが設定高さよりも大に、且つ、底辺の幅が設定幅にそれぞれ形成されている請求項記載の防火区画用耐熱材。
  4. 前記耐熱材の一方の側辺の高さが設定高さよりも大に、且つ、底辺の幅が設定幅よりも大にそれぞれ形成されている請求項記載の防火区画用耐熱材。
  5. 前記耐熱材の2個が、それらの傾斜側面同士を互いに逆向き姿勢で突き合わせた状態で分離可能に接合されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の防火区画用耐熱材
  6. 耐火構造体の貫通孔の開口周縁とこれに挿通された長尺体の外面との間の環状隙間をパテ状でブロック状の耐熱材を用いて閉塞する防火区画貫通部の防火措置工法であって、
    前記耐熱材として、上辺が底辺よりも短く、かつ、一方の側辺が垂直又は略垂直となる台形柱状体に形成されたものを用い、この耐熱材の底辺となる底面と一方の側辺となる垂直面とを前記耐火構造体の貫通孔開口周縁に連なる外面及び前記長尺体の外面とに当て付けた状態で長尺体の外周に沿って巻着し、前記耐熱材の上辺となる上面及び他方の側辺となる傾斜側面を操作面として押し付けて設定肉盛り状態に調整し、前記貫通孔の開口周縁と長尺体の外面との間の環状隙間を閉塞することを特徴とする防火区画貫通部の防火措置工法。
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