JP4971285B2 - 電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム - Google Patents

電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP4971285B2
JP4971285B2 JP2008269772A JP2008269772A JP4971285B2 JP 4971285 B2 JP4971285 B2 JP 4971285B2 JP 2008269772 A JP2008269772 A JP 2008269772A JP 2008269772 A JP2008269772 A JP 2008269772A JP 4971285 B2 JP4971285 B2 JP 4971285B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
data
accident
phase
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008269772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010096709A (ja
Inventor
重良 藤内
成章 辻
達也 牧村
善和 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kinkei System Corp
Original Assignee
Kinkei System Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kinkei System Corp filed Critical Kinkei System Corp
Priority to JP2008269772A priority Critical patent/JP4971285B2/ja
Publication of JP2010096709A publication Critical patent/JP2010096709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4971285B2 publication Critical patent/JP4971285B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)

Description

この発明は、電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システムに関する。
従来、変電所設備の劣化診断手法としては、例えば油入変圧器においては油中の気体成分を分析することにより、劣化の度合いを診断する方法や、ケーブルにおいて微小な漏れ電流を観測する方法のように、停電事故や機器の故障を未然に防ぐため、様々な劣化診断方法が実施されてきた(例えば、特許第3215243号(特許文献1)と特許第4092646号(特許文献2)参照)。
しかしながら、上記劣化診断手法は、設備の運用停止が必要であるという問題があり、診断実施後に急速に劣化した機器については、劣化を見過ごす可能性がある。そのため、さらに信頼度を向上させるには、常時劣化を監視できるシステムが必要と考えられる。
特許第3215243号 特許第4092646号
そこで、この発明の課題は、設備劣化による事故予兆を常時監視して検出することができる電気設備事故予兆検出装置およびそれを用いた電気設備事故予兆検出システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の電気設備事故予兆検出装置は、
少なくとも複数の変電所が送電線を介して接続された電力系統において1つの所内の母線に接続された複数の送電線における三相交流の少なくとも零相電圧または零相電流を、予め設定されたレベルの電圧信号に変換する入力変換部と、
上記入力変換部からの電圧信号を、予め設定されたサンプリング周波数でA/D変換するA/D変換部と、
上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データに基づいて、上記各送電線の零相電圧または零相電流が、予め設定された起動レベルを越えているとき、かつ、その起動レベルを連続して超えた期間が1サイクル以下であるとき、記憶対象の波形データであると判定する起動判定部と、
上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データを一定時間記憶した後に出力する第1波形メモリーと、
上記起動判定部が上記記憶対象の波形データであると判定すると、上記第1波形メモリーから上記一定時間遅延させたサンプリング波形データを、予め設定された時間分記憶する第2波形メモリーと、
上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、上記所内の母線に接続された上記複数の送電線の全てにおいて零相電流または相電流に含まれるパルス状波形データの最大値の極性が、上記所内に外部から地絡電流または短絡電流が流入する方向であることを表しているとき、上記所内で事故予兆現象が発生したと判定する事故予兆現象判定部と
を備え
上記サンプリング波形データの零相電流波形または相電流波形の極性は、上記パルス状波形データのピークサンプル値周辺の数サンプルのデータの平均値の極性であることを特徴とする。
上記構成の電気設備事故予兆検出装置によれば、上記起動判定部が記憶対象の波形データであると判定すると、第1波形メモリーから一定時間遅延させたサンプリング波形データ(予め設定された時間分)を第2波形メモリーに記憶する。そして、第2波形メモリーに記憶されたサンプリング波形データに基づいて、事故予兆現象判定部は、所内の母線に接続された複数の送電線の全てにおいて零相電流または相電流に含まれるパルス状波形データの最大値の極性が、所内に外部から地絡電流または短絡電流が流入する方向であることを表しているとき、所内で事故予兆現象が発生したと判定する。このように、変電所設備などの劣化診断手法として電力系統において発生するごく短時間の放電現象に起因する電圧電流波形の変化を観測し、設備劣化により発生する僅かな放電現象を検出して、それを事故予兆データとしてサンプリング波形データを記録することにより、設備劣化による事故予兆を常時監視して検出することができる。また、発生箇所を特定できる変電設備等の劣化を診断するためのデータを解析装置等に提供することができる。
また、サンプリング波形データの零相電流波形(または相電流波形)の極性を、ピークサンプル値の極性とすることによって、事故予兆現象の判定が正確に行える。または、サンプリング波形データの零相電流波形(または相電流波形)の極性を、ピークサンプル値周辺の数サンプルのデータの平均値の極性とすることによって、ノイズによる誤検出を防いで、事故予兆現象の判定が正確に行える。または、サンプリング波形データの零相電流波形(または相電流波形)の極性を、ローパスフィルタリングされた後のピークサンプル値の極性とすることによって、ノイズによる誤検出を防いで、事故予兆現象の判定が正確に行える。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記入力変換部と上記A/D変換部と上記起動判定部と上記第1波形メモリーと上記第2波形メモリーを有する波形記録装置と、
上記事故予兆現象判定部を有するデータ処理装置と
を備え、
上記波形記録装置は、上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データを上記データ処理装置に送信する送信部を有し、
上記データ処理装置は、上記波形記録装置の上記送信部からのサンプリング波形データを受信する受信部を有し、上記受信部により受信された上記サンプリング波形データに基づいて、上記事故予兆現象判定部により事故予兆現象の判定を行う。
上記実施形態によれば、上記入力変換部とA/D変換部と起動判定部と第1波形メモリーと第2波形メモリーを有する波形記録装置を所内の設備に近い場所に設置し、上記事故予兆現象判定部を有するデータ処理装置を、人が常駐する場所に設置することが可能となり、データ処理装置の事故予兆現象の判定結果を速やかに人に提供することができる。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記事故予兆現象判定部は、上記入力変換部に入力された上記複数の送電線の全てにおいて上記サンプリング波形データの零相電流波形または同一相名の相電流波形同士の極性が同一のときに上記所内の事故予兆現象であると判定する。
上記実施形態によれば、上記入力変換部に入力された複数の送電線の全てにおいてサンプリング波形データの零相電流波形(または相電流波形)の極性が同一のときに事故予兆現象判定部が所内の事故予兆現象であると判定することによって、事故予兆現象の判定が正確に行える。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記起動判定部は、上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データの零相電圧波形において、
Figure 0004971285
ただし、Vo (k) : 離散化した零相電圧値
m : 0.5サイクル相当のサンプル数
Vo(k-m) : 0.5サイクル前の零相電圧値
Vr : 定格電圧を相電圧の瞬時値に換算した値
K : 設定値
の条件が成立したとき、上記記憶対象の波形データであると判定する。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記複数の送電線が直接接地系統であって、
上記入力変換部に上記複数の送電線における三相交流の相電圧および相電流が入力され、
上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに上記三相交流の相電圧のうちの地絡相の相電圧の波形と上記三相交流の相電流のうちの地絡相の相電流の波形との積の積分値から消費エネルギーを算出する消費エネルギー算出部を備えた。
上記実施形態によれば、直接接地系統の送電線において、第2波形メモリーに記憶されたサンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに三相交流の相電圧のうちの地絡相の相電圧の波形と三相交流の相電流のうちの地絡相の相電流の波形との積の積分値から消費エネルギー算出部により消費エネルギーを算出することによって、瞬時地絡に起因する事故予兆現象の判定のみならず、瞬時地絡の大きさの程度を検出することができる。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記複数の送電線が抵抗接地系統であって、
上記入力変換部に複数の送電線における三相交流の零相電圧および零相電流が入力され、
上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに上記零相電圧の波形と上記零相電流の波形との積の積分値から消費エネルギーを算出する消費エネルギー算出部を備えた。
上記実施形態によれば、抵抗接地系統の送電線において、第2波形メモリーに記憶されたサンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに零相電圧の波形と零相電流の波形との積の積分値から消費エネルギー算出部により消費エネルギーを算出することによって、瞬時地絡に起因する事故予兆現象の判定のみならず、瞬時地絡の大きさの程度を検出することができる。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記入力変換部に複数の送電線における三相交流の線間電圧および相電流が入力され、
上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、瞬時短絡のときに上記三相交流の線間電圧の波形と上記相電流の波形との積の積分値から消費エネルギーを算出する消費エネルギー算出部を備えた。
上記実施形態によれば、第2波形メモリーに記憶されたサンプリング波形データに基づいて、瞬時短絡のときに三相交流の線間電圧の波形と相電流の波形との積の積分値から消費エネルギー算出部により消費エネルギーを算出することによって、瞬時地絡に起因する事故予兆現象の判定のみならず、瞬時地絡の大きさの程度を検出することができる。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出装置では、
上記所内に設置され、上記複数の送電線を遮断するための遮断器に対する動作指令接点信号が入力される接点信号入力部を備え、
上記第1波形メモリーは、上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データおよび上記接点信号入力部に入力された上記遮断器の動作指令接点信号を一定時間記憶した後に出力し、
上記第2波形メモリーは、上記第1波形メモリーから上記一定時間遅延させたサンプリング波形データおよび上記接点信号入力部に入力された上記遮断器の動作指令接点信号を、予め設定された時間分記憶すると共に、
上記事故予兆現象判定部は、上記起動判定部が上記記憶対象の波形データであると判定した場合でも、起動検出直前のデータで上記遮断器の動作指令接点信号の変化が検出されているときは、事故予兆現象を判定しない。
上記実施形態によれば、上記第1波形メモリーから一定時間遅延させたサンプリング波形データおよび接点信号入力部に入力された遮断器の動作指令接点信号を、第2波形メモリーに予め設定された時間分記憶する。そして、上記起動判定部が記憶対象の波形データであると判定し、起動検出直前のデータで遮断器の動作指令接点信号の変化が検出されているときは、事故予兆現象判定部は、事故予兆現象を判定しない。これにより、遮断器の動作指令接点信号が変化する母線事故を、事故予兆現象であると誤って判定することがなくなり、事故予兆現象の検出精度が向上する。
また、この発明の電気設備事故予兆検出システムでは、
上記のいずれか1つの電気設備事故予兆検出装置を用いた電気設備事故予兆検出システムであって、
上記電気設備事故予兆検出装置は、上記事故予兆現象判定部による事故予兆現象の判定結果のデータを送信する検出装置側送信部を有し、
上記電気設備事故予兆検出装置の上記検出装置側送信部からの上記事故予兆現象の判定結果のデータを受信する解析装置側受信部と、上記解析装置側受信部で受信した上記事故予兆現象の判定結果のデータを記録するデータ記録部と、上記データ記録部に記録された複数の上記事故予兆現象の判定結果のデータの中から上記電気設備事故予兆検出装置の上記消費エネルギー算出部により算出された消費エネルギーが最大のデータを表示する表示部、または、上記消費エネルギーが最大のデータを印字する印字部か、または、上記消費エネルギーが最大のデータを他の装置に伝送する伝送部を有する解析装置を備えたことを特徴とする。
上記実施形態によれば、上記電気設備事故予兆検出装置は、検出装置側送信部から事故予兆現象判定部による事故予兆現象の判定結果のデータを送信し、解析装置の解析装置側受信部で電気設備事故予兆検出装置の検出装置側送信部からの事故予兆現象の判定結果のデータを受信する。そして、上記解析装置側受信部で受信した事故予兆現象の判定結果のデータをデータ記録部に記録し、データ記録部に記録された複数の事故予兆現象の判定結果のデータの中から電気設備事故予兆検出装置の消費エネルギー算出部により算出された消費エネルギーが最大のデータを表示部に表示するか、または、消費エネルギーが最大のデータを印字部により印字する。または、消費エネルギーが最大のデータを他の装置に伝送部により伝送する。これにより、電気設備事故予兆検出装置で設備劣化による事故予兆を検出でき、検出された事故予兆を消費エネルギーの大きいものから順に優先的に表示部に表示したり、印字部に印字したり、他の装置に伝送したりすることができる。
また、一実施形態の電気設備事故予兆検出システムでは、
上記電気設備事故予兆検出装置は、上記入力変換部と上記A/D変換部と上記起動判定部と上記第1波形メモリーと上記第2波形メモリーを用いて、上記所内の母線に接続された上記複数の送電線における地絡事故または短絡事故の事故波形データを記録する事故波形記録機能を備え、
上記解析装置は、上記電気設備事故予兆検出装置に記録された上記事故波形データを上記データ記録部に記録し、上記データ記録部に記録された上記事故波形データを上記表示部に表示するか、または、上記事故波形データを上記印字部により印字するか、または、上記事故波形データを上記伝送部により上記他の装置に伝送する。
上記実施形態によれば、上記電気設備事故予兆検出装置の事故波形記録機能によって、入力変換部とA/D変換部と起動判定部と第1波形メモリーと第2波形メモリーを用いて、所内の母線に接続された複数の送電線における地絡事故または短絡事故の事故波形データを記録する。そうして、上記電気設備事故予兆検出装置に記録された事故波形データを解析装置のデータ記録部に記録し、上記データ記録部に記録された事故波形データを解析装置の表示部に表示するか、または、事故波形データを解析装置の印字部により印字するか、または、事故波形データを解析装置の伝送部により他の装置に伝送する。これにより、事故予兆現象の検出だけでなく、地絡事故または短絡事故の事故波形データを表示部に表示したり、印字部に印字したり、他の装置に伝送したりすることができる。
以上より明らかなように、この発明の電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システムによれば、設備劣化による事故予兆を検出できる電気設備事故予兆検出装置およびそれを用いた電気設備事故予兆検出システムを実現することができる。
以下、この発明の電気設備事故予兆検出装置およびそれを用いた電気設備事故予兆検出システムを図示の実施の形態により詳細に説明する。
本発明者は、変電所内の機器の劣化を定常的に診断可能な方法として電力系統・設備の故障時の波形を記録する波形記録器(以下、自動オシログラフシステムまたは単にシステムという)を利用した変電所設備の電気設備事故予兆検出装置を開発した。この電気設備事故予兆検出装置は、変電所内の変圧器・ケーブル設備の劣化による微地絡等を検出することにより、変電所内の機器の劣化を診断するデータを提供するものである。
この発明の電気設備事故予兆検出装置を用いた電気設備事故予兆検出システムの一例としての自動オシログラフシステムを説明する前に、この自動オシログラフシステム(自動オシログラフ装置1およびサーバー装置2)の既存の動作概要について以下に説明する。
図1は変電所の主な機器の構成を示しており、図2は自動オシログラフシステムの構成を示すブロック図を示している。
図1において、L1,L2は母線、T1は母線L1,L2間に接続されたトランス、CB1は上記トランスT1と母線L2の間に配設された遮断器、PT1は上記母線L1に1次側が接続された変圧器、CB11〜CB14は送電線L11〜L14に夫々配設された遮断器、CT11〜CT14は送電線L11〜L14に夫々配設された変流器、1は上記PT1の2次側出力と変流器CT11〜CT14の2次側出力が入力された波形記録装置の一例としての自動オシログラフ装置、2は上記自動オシログラフ装置1からのデータを受けて、データ処理を行うデータ処理装置の一例としてのサーバー装置である。上記自動オシログラフ装置1とサーバー装置2で電気設備事故予兆検出装置を構成している。
自動オシログラフシステムは、図2に示すように、自動オシログラフ装置1と、サーバー装置2と、解析装置の一例としてのクライアント装置3で構成されている。
自動オシログラフ装置1は、ハードウエア上、入力変換部1aと、A/D変換部1bと、データメモリー部1cと、検出装置側送信部の一例としての伝送部1dと、起動判定部1eと、制御部1fと、接点信号入力部1gとを備えている。上記データメモリー部1cは、A/D変換部1bにより変換されたサンプリング波形データを一定時間記憶した後に出力する第1波形メモリー4と、起動判定部1eが記憶対象の波形データであると判定すると、第1波形メモリー4から一定時間遅延させたサンプリング波形データを、予め設定された時間分記憶する第2波形メモリー5とを有している。
また、サーバー装置2は、ソフトウエア上で、データ記録部の一例としてのデータベース部2aと、Webアプリ部2bと、事故予兆現象判定部の一例としてのデータ解析エンジン部2cと、解析装置側受信部の一例としての伝送部2dとを備えている。
また、クライアント装置3は、波形データおよび解析結果等を表示させることのできる汎用のパーソナルコンピュータなどで構成されている。
自動オシログラフ装置1は、主にハードウエア上の機能で表現しているが、サーバー装置2は汎用のコンピュータであり、ソフトウエア上の機能で表現している。
この自動オシログラフシステムは、入力される交流波形の実効値の変動を検出し、起動して波形データを一時記憶し、サーバー装置2に伝送する。そして、サーバー装置2は、自動オシログラフ装置1より伝送される波形データを受信し、波形データとしてデータベース部2aに蓄える。データ解析エンジン部2cは、事故波形部分を判定し、その前後の実効値および事故部分の継続時間を算出して、Webアプリ部2bを経由してクライアント装置3に送る。また、データ解析エンジン部2cは、消費エネルギー算出部を含み、この消費エネルギー算出部により、瞬時地絡のときの消費エネルギーを算出して、Webアプリ部2bを経由してクライアント装置3に送る。
送電鉄塔に落雷すると、雷サージ等で空気の絶縁破壊が起こり、アーク放電が発生して地絡または短絡状態となる。この地絡または短絡状態を解消するには、
(i) 遮断器を開放して電流を絶つ方法
(ii) 零相に消弧リアクトル回路を挿入して電気的に共振させ零相回路のインピーダンスを大きくして零相回路の地絡電流を絶つ方法
(iii) アークホンなどアークの飛びやすい部分を作っておき、そこでアーク放電発生時に火薬などを点火して爆風によりアークを吹き飛ばす方法
などの種々の方法があるが、変電所の遮断器を開放して電流を断つ方法が確実かつ最終の方法である。しかし、この遮断器による電流遮断方法で地絡または短絡状態を解消した場合、送電が途絶えるので、このような遮断器による電流遮断を行うような事例を電力系統の事故という。
自動オシログラフシステムは、このような電力系統の事故時の送電線などの電圧波形と電流波形を記録することを目的としたものである。
殆どの場合、アーク放電が終了すれば再送電が可能となり、設備故障に至らない場合が多い。しかしながら、絶縁物等が永久破壊して事故となった場合は、その箇所の特定や修理に多大な時間が掛かる。一方、短時間で自然消滅するアーク放電現象は、事故ではないので記録されない。ところが、それらの現象は、遮断器動作には至らないものの、変電設備の故障の予兆現象である場合もある。
この発明の電気設備事故予兆検出装置は、短時間(商用周波の1/2サイクル程度以下)の波形の変化を検出・記録し、事故予兆を示す波形データとして活用し、変電所内の機器の劣化を診断するデータとして提供するものである。
そのため、ケーブル、変圧器等が劣化したときに発生する微地絡(パルス状電流)を検出して、変電所内の事故かどうかの判定を行う。
図3は変電所の単線結線図を示しており、この変電所では、図3に示すように、154kV系統母線L21,L22と、77kV(または66kV)系統母線L31,L32が連系されている。
図3に示すように、154kV系統母線L21,L22間にブスタイ遮断器CB20を接続している。また、154kV系統母線L21,L22間に、断路器DS21-1,DS22-1を直列に接続し、断路器DS21-2,DS22-2を直列に接続している。上記断路器DS21-1,DS22-1の間の接続点と遮断器CB22の一端を接続し、遮断器CB22の他端をトランスT21の一端に接続している。また、上記断路器DS21-2,DS22-2の間の接続点と遮断器CB22の一端を接続し、遮断器CB22の他端をトランスT22の一端に接続している。さらに、上記154kV系統母線L21,L22間に、断路器DS21-3,DS22-3を直列に接続し、断路器DS21-4,DS22-4を直列に接続している。上記断路器DS21-3,DS22-3の間の接続点と遮断器CB41の一端を接続し、遮断器CB41の他端を154kV系統送電線L41に接続している。また、上記断路器DS21-4,DS22-4の間の接続点と遮断器CB42の一端を接続し、遮断器CB42の他端を154kV系統送電線L42に接続している。
また、77kV系統母線L31,L32間にブスタイ遮断器CB30を接続している。また、77kV系統母線L31,L32間に、断路器DS31-1,DS32-1を直列に接続し、断路器DS31-2,DS32-2を直列に接続している。上記断路器DS31-1,DS32-1の間の接続点と遮断器CB32の一端を接続し、遮断器CB32の他端をトランスT21の他端に接続している。また、上記断路器DS31-2,DS32-2の間の接続点と遮断器CB32の一端を接続し、遮断器CB32の他端をトランスT22の他端に接続している。さらに、上記77kV系統母線L31,L32間に、断路器DS31-3,DS32-3を直列に接続し、断路器DS31-4,DS32-4を直列に接続している。上記断路器DS31-3,DS32-3の間の接続点と遮断器CB51の一端を接続し、遮断器CB51の他端を77kV系統送電線L51に接続している。また、上記断路器DS31-4,DS32-4の間の接続点と遮断器CB52の一端を接続し、遮断器CB52の他端を77kV系統送電線L52に接続している。
154kV系統母線L21に電圧分圧器PD(Potential Divider)21の1次側を接続し、電圧分圧器PD21の2次側を母線電圧選択リレー43P1の一方の入力端に接続している。また、154kV系統母線L22に電圧分圧器PD22の1次側を接続し、電圧分圧器PD22の2次側を母線電圧選択リレー43P1の他方の入力端に接続している。上記母線電圧選択リレー43P1の出力端を自動オシログラフ装置1に接続している。
また、77kV系統母線L31に電圧分圧器PD31の1次側を接続し、電圧分圧器PD31の2次側を母線電圧選択リレー43P2の一方の入力端に接続している。また77kV系統母線L22に電圧分圧器PD32の1次側を接続し、電圧分圧器PD32の2次側を母線電圧選択リレー43P2の他方の入力端に接続している。上記母線電圧選択リレー43P2の出力端を自動オシログラフ装置1に接続している。
上記自動オシログラフ装置1には、さらに、電流信号やトリップ接点信号が入力されている。
なお、電圧分圧器PD21,22,31,32の代わりに計測用変圧器(Potential Transformer)を用いてもよい。
図3において事故の発生しやすい箇所は、次の(1)〜(5)である。
(1) 154kV系統母線L21,L22と鉄塔間のアーク放電、および、77kV系統母線L51,L52と鉄塔間のアーク放電
(2) 遮断器CB41,CB42,CB51,CB52の内部地絡
(3) 断路器DS21-1,DS22-1,DS21-2,DS22-2,DS21-3,DS22-3,DS21-4,DS22-4の内部地絡、および、断路器DS31-1,DS32-1,DS31-2,DS32-2,DS31-3,DS32-3,DS31-4,DS32-4の内部地絡
(4) 154kV系統母線L21,L22の地絡、および、77kV系統母線L51,L52の地絡
(5) トランスT21,T22の内部地絡
従来、自動オシログラフ装置1は、電力系統の事故波形記録装置であり、遮断器が開放された場合の波形しか記録していなかった。ところが、継続時間の短い(商用周波の1/2サイクル以下の)波形変化は、送変電機器における絶縁破壊の兆候を示す貴重な波形データである場合がある。
本発明者は、そのような兆候に注目し、従来記録されなかった継続時間の短い異常波形を実際に記録し、同一送電系統での継続時間の長い事故波形や現場巡視の記録をチェックして、絶縁不良による設備故障であった場合、その前に継続時間の短い波形の変化が記録されている場合があることを確認した。これは、継続時間の短い波形の変化を記録することで、ある程度事故の予兆を検出できることを予見させた。
そこで、本発明者は、従来記録されなかった継続時間の短い異常波形を記録し、その波形分析結果からその原因箇所を特定し、同一送電系統で発生した実事故時の波形記録と比較しつつ事故予兆となりうる波形データを提供できる電気設備事故予兆検出装置を考案した。
電気回路を流れる電力Pは、電圧,電流の瞬時値をサンプリング間隔Δtでサンプリングし、事故継続時間中のサンプル数をNとすると、次の式1で算出される。
Figure 0004971285
v(tk)・i(tk)がそれぞれ零相電圧,零相電流のとき、電力Pの大きさは、地絡事故によって消費される零相エネルギーを表している。
交流電流についてはその流れる向きと波形の極性の取り方に二通りあり、いずれを正極性とするかを定義する必要が有るが、あるkの値に対してv(tk)、i(tk)がともに正極性のとき、瞬時電力p(tk)=v(tk)・i(tk)も正極性であり、そのとき瞬時電力p(tk)が母線から送電線へ流出の方向となるような向きを電流の正極性の向きと定義するものとする。
図4に抵抗接地系統での送電線事故時の地絡電流の流れを示す。図4は、図1に示す変電所の機器構成の一部を示しており、図1と同一の構成部は、同一参照番号を付している。
図4において、母線L2に遮断器CB11,CB12を介して一端が夫々接続された送電線L11,L12の他端を、他の変電所の母線L61に接続している。また、母線L2に遮断器CB13,CB14を介して一端が夫々接続された送電線L13,L14の他端を、他の変電所の母線L71に接続している。また、トランスT1には、中性点抵抗NGR1が設置されている。
また、他の変電所の母線L71に一端が接続されたトランスT71も、中性点抵抗NGR2が設置されている。なお、電力系統の電圧階級によっては、中性点抵抗がない場合もある。
事故が商用周波の数サイクル間継続した場合は、地絡電流波形が交流波形になり、その方向判定は交流理論で容易に説明できる。本発明では、事故継続時間が1/2サイクル程度以下の極短時間の地絡事故などの場合に、瞬時値波形から事故箇所を特定する方法を検討し、瞬時電流波形の方向判定の困難さを克服したものである。
自動オシログラフ装置1での事故時の起動判定は図5に示す方法で行っている。すなわち、8サンプル(約2ms)間隔で線間電圧の1サイクル分の波形データの実効値を演算している(表1参照)。
Figure 0004971285
しかし、これでは、継続時間が1サイクル以下の波形の変化は検出できないので、本発明においては、A/D(アナログ/デジタル)変換された零相電圧の瞬時値データについて、次の式2が成立したときに装置を起動させている。
Figure 0004971285
ただし、Vo (k) : 離散化した零相電圧値
m : 0.5サイクル相当のサンプル数
Vo(k-m) : 0.5サイクル前の零相電圧値
Vr : 定格電圧を相電圧の瞬時値に換算した値(電圧階級/√3×√2)
K : 設定値
波形が周波数変化しない正弦波の場合、上記式2の値はゼロとなる。正弦波から外れた値となると、そのずれが検出される。このときの各パラメータのレベルは、相電圧の定格によって規格化している。
図6に実際に判定させた例を示している。図6において、横軸は時間を表し、縦軸は規格化されたレベルを表すと共に、実線の曲線が上記式2の左辺の絶対値化前の演算値を示し、一点鎖線が検出レベルを示している。上記式2の左辺の演算値の値が検出レベルを超えたか否かを判定する。
次に、上記自動オシログラフ装置1の起動検出処理を図7のフローチャートに従って説明する。
まず、起動検出処理がスタートすると、ステップS1で電圧瞬時値をデータメモリー部1cの第1波形メモリー4に記録する。
次に、ステップS2に進み、零相電圧瞬時値について、上記式2の条件を満たすか否かを判定する。
そして、ステップS2で上記式2の条件を満たすと判定したときは、ステップS3に進む一方、上記式2の条件を満たさないと判定したときは、ステップS8に進む。
ステップS3で電圧変化検出時刻を取得する。
次にステップS4に進み、電圧変化を検出した時刻から数サイクル以内にCB動作信号(遮断器の動作指令接点信号)が変化したか否かを判定する。
そして、ステップS4でCB動作信号(遮断器の動作指令接点信号)が変化したと判定すると、ステップS8に進み、微地絡なしとして、ステップS1に戻る。
一方、ステップS4でCB動作信号(遮断器の動作指令接点信号)が変化していないと判定すると、ステップS5に進み、微地絡検出ありとする。
そして、ステップS6に進み、第2波形メモリー5に波形データを作成した後、ステップS7に進み、サーバー装置2に波形データを送信して、ステップS1に戻る。
地絡電流の流れた方向の判別方法は、次のとおりである。
1.零相電圧(Vo)発生(=非零)の開始点,終了点を求める。
2.各零相電流(Io)において、開始点,終了点を求める。
3.零相電圧(Vo)および各送電線の零相電流(Io)について、開始点,終了点の間の各点でN点平均をとり、その絶対値が最大となる点を求めその符号を求める。
4.零相電圧(Vo)および各送電線の零相電流(Io)から求めた符号を比較し、微地絡発生区間を判定する。ここで、零相電圧(Vo)の符号が正で、各送電線の零相電流(Io)の符号が正であるとき、監視対象変電所からCTのある線路に流出する方向であり、符号が負であるとき、CTのある線路から監視対象変電所に流入する方向である。
線路上で発生した微地絡現象の例を図8〜図12に示している。図8〜図12において、横軸は時間[sec]を表し、図8の縦軸は電圧[kV]を表し、図9〜図12の縦軸は電流[A]を表している。
図8は零相電圧Voであり、図9はNo.1の零相電流Ioである。図10,図11,図12はNo.2、No.3、No.4の零相電流Ioである。
図8において零相電圧の振幅最大値の符号は正であり、図9においてNo.1零相電流の振幅最大値の符号は正であり、図10においてNo.2零相電流の振幅最大値の符号は負であり、図11においてNo.3零相電流の振幅最大値の符号は負であり、図12においてNo.4零相電流の振幅最大値の符号は負である。この結果をまとめたものが表2である。表2を見ると零相電流の向きはNo.1のみ線路方向でそれ以外の線路では変電所方向であることがわかる。
変電所の母線には多数の送電線が接続されているが、その全てにおいて全く同じタイミングで事故が発生する確率はほぼ零と考えられるので、送電線が3回路以上の場合はその零相電流の振幅最大値の符号がすべて同じなら、地絡点は1箇所で変電所内部であって、零相電流は零相電圧の振幅最大値の符号を調べることなく監視対象変電所へ流入する方向であると判定できる。
Figure 0004971285
上記サーバー装置2の地絡電流方向判定処理を図13のフローチャートに従って以下に説明する。
まず、地絡電流方向判定処理がスタートすると、ステップS21で自動オシログラフ装置1から伝送部2dにより波形データを受信する。
次に、ステップS22に進み、受信した波形データに基づき、データ解析エンジン部2cにより各零相電流Ioの微地絡の件数、開始時刻、継続時間、波形のピーク値の符号を求める。
次に、ステップS23に進み、データ解析エンジン部2cにより零相電圧Voの開始時刻、継続時間を求める。
次に、ステップS24に進み、各Ioのピーク値の符号より方向を判定する。
次に、ステップS25に進み、データ解析エンジン部2cの演算結果をデータベース部2aに記録する。
そして、ステップS26に進み、零相電流Ioの継続時間で閾値を超えるものがないと判定すると、ステップS27に進む一方、零相電流Ioの継続時間で閾値を超えるものがあると判定すると、ステップS31に進む。
ステップS27で全ての送電線の零相電流Ioが監視対象の変電所への流入方向であると判定すると、ステップS28に進み、変電所内の設備の劣化の前兆現象の可能性大であるとして、ステップS29に進む。
そして、ステップS29で判定結果を表示器に表示して、ステップS30に進む。
一方、ステップS27で全ての送電線の零相電流Ioのうちの1つでも監視対象の変電所への流入方向でないときは、ステップS31に進み、変電所内の設備の劣化の前兆現象の可能性小であるとして、ステップS30に進む。
ステップS30で判定結果をデータベース部2aに記録して、この処理を終了する。
本実施形態では、零相電流の瞬時値波形のピーク値の極性を用いて、変電所内の設備劣化による現象か否かを判定しているが、瞬時値波形のピーク値の代わりに数サンプルの移動平均値のピーク値を用いたり、フィルタリングしてノイズ除去した波形のピーク値を用いたりしてもよい。また、数学的には類似パターンで変化している波形同士の相関関数のピーク値の極性を用いても本質的に同じ効果を奏する。
一方、零相電圧(Vo)発生(=非零)の開始点,終了点の求め方の手順は次の通りである。
[1] 振幅の絶対値が最大となっている部分の瞬時値(最大値)を求める。
[2] 波形データを先頭からチェックし、最初に最大値の10%を超えた点を開始点とする。
[3] 最大値となっているピーク点以降で20msec間最大値の5%値以下であるのを見つけ、その20msecの区間直前の点を終了点とする。
[4] 終了点と開始点の間の経過時間が継続時間である。
[5] 一つの波形データで開始点と終了点が複数ある場合がある。終了点以降で再度開始点を検索する。
[6] 以降[2]〜[5]を波形データの最後まで繰り返し行う。
[7] 以上で判定された微地絡波形のうち継続時間が商用周波の0.5サイクルを超えるものは、微地絡ではなく故障であると判定する。
図14は開始点,終了点,継続時間の算出方法を示す模式図である。図14に示すように、まず、零相電流の絶対値の最大値を求める。次に、求めた零相電流の絶対値の最大値のピーク点から前の波形データで最大値の10%の値を超える点を開始点とする。また、求めた零相電流の絶対値の最大値のピーク点以降の波形データで、最大値5%の値以下が20msec間連続したとき、その20msecの区間直前の点を終了点とする。
以上の方法で継続的に微地絡を検出することにより、設備故障の予兆現象を含む波形データを収集することが常時可能となった。ここで、判定に用いられる10%や20msecといった閾値は、一例でありこれらの値は適宜変更しても構わない。
本実施形態では、零相電流の瞬時値波形のピーク値の極性を用いて変電所内の設備劣化による現象か否かを判定しているが、発電所内の昇圧用変電設備等、送電線に直接または間接に接続された母線や変圧器、または発電機などを含むシステムにおいても同様に適用可能である。
ところで、変電所等での遮断器動作時には3相の各々の遮断器の動作タイミングのばらつきにより一瞬零相電圧や零相電流が発生する場合がある。そのような場合の電圧・電流の瞬時または過渡的な波形は事故予兆を示す波形データではないので除外しなければならない。具体的には、遮断器の動作指令接点信号を自動オシログラフ装置1に入力し、遮断器の動作指令接点信号の変化後から一定時間内の零相電圧,零相電流の波形の1サイクル程度以下の時間内の動作指令接点信号の変化は、3相の各々の遮断器の動作タイミングのばらつきにより発生したものとして事故予兆の波形データから除外することによって行う。この操作により、遮断器動作時に発生する零相電圧や零相電流のように必然的に発生した過渡的現象を事故予兆の波形データから除外することができる。
次に、検出結果の具体的な通報の方法について説明する。
変電所側の故障の前兆現象を検知すると、サーバー装置2にアクセスしているクライアント装置3の表示器に故障の予兆を検出したことを示すメッセージを、発生時刻,変電所名と共に表示し、警報音を発生させる。
送電線側の事故(またはその予兆)と見られる場合、その波形データは、サーバー装置2のデータベース部2aに判定結果とともに記録され、結果一覧の最新波形データとして、クライアント装置3側から発生時刻,発生変電所,発生線路を検索キーとして検索可能である。
図15は事故予兆判定結果データ一覧の表示例を示している。表示項目は、左側から順に、発生時刻、判定結果、判定箇所、電流最大振幅値(A)、継続時間(ms)、故障電力(J)である。ここで、故障電力とは、事故によって消費される零相エネルギーである。
以上の方法により事故予兆を示す波形データの収集、実事故の波形データとの比較検討が可能なデータを提供できるシステムが構築できた。
上記構成の電気設備事故予兆検出装置によれば、変電所設備などの劣化診断手法として電力系統において発生するごく短時間の放電現象に起因する電圧電流波形の変化を観測し、設備劣化により発生する僅かな放電現象を検出して、それを事故予兆データとしてサンプリング波形データを記録することにより、設備劣化による事故予兆を常時監視して検出することができる。また、発生箇所を特定できる変電設備等の劣化を診断するためのデータを解析装置等に提供することができる。
また、波形記録装置としての自動オシログラフ装置1を所内の設備に近い場所に設置し、事故予兆現象判定部としてのデータ解析エンジン部2cを有するサーバー装置2を、人が常駐する場所に設置することが可能となり、サーバー装置2の事故予兆現象の判定結果を速やかに人に提供することができる。
また、上記入力変換部1aに入力された複数の送電線の全てにおいてサンプリング波形データの零相電流波形の極性が同一のときにデータ解析エンジン部2cが所内の事故予兆現象であると判定することによって、事故予兆現象の判定が正確に行える。
また、上記電気設備事故予兆検出装置において、サンプリング波形データの零相電流波形の極性を、ピークサンプル値の極性とすることによって、事故予兆現象の判定を正確に行うことができる。または、サンプリング波形データの零相電流波形の極性を、ピークサンプル値周辺の数サンプルのデータの平均値の極性とすることによって、ノイズによる誤検出を防いで、事故予兆現象の判定が正確に行うことができる。または、サンプリング波形データの零相電流波形の極性を、ローパスフィルタリングされた後のピークサンプル値の極性とすることによって、ノイズによる誤検出を防いで、事故予兆現象の判定を正確に行うことができる。
また、直接接地系統の送電線において、自動オシログラフ装置1の第2波形メモリー5に記憶されたサンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに三相交流の相電圧のうちの地絡相の相電圧の波形と三相交流の相電流のうちの地絡相の相電流の波形との積の積分値から消費エネルギー算出部により消費エネルギーを算出することによって、瞬時地絡に起因する事故予兆現象の判定のみならず、瞬時地絡の大きさの程度を検出することができる。
また、抵抗接地系統の送電線において、自動オシログラフ装置1の第2波形メモリー5に記憶されたサンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに零相電圧の波形と零相電流の波形との積の積分値から消費エネルギー算出部により消費エネルギーを算出することによって、瞬時地絡に起因する事故予兆現象の判定のみならず、瞬時地絡の大きさの程度を検出することができる。
また、上記自動オシログラフ装置1の第2波形メモリー5に記憶されたサンプリング波形データに基づいて、瞬時短絡のときに三相交流の線間電圧の波形と相電流の波形との積の積分値から消費エネルギー算出部により消費エネルギーを算出することによって、瞬時短絡に起因する事故予兆現象の判定のみならず、瞬時短絡の大きさの程度を検出することができる。
また、上記自動オシログラフ装置1の第1波形メモリー4から一定時間遅延させたサンプリング波形データおよび接点信号入力部1gに入力された遮断器の動作指令接点信号を、第2波形メモリー5に予め設定された時間分記憶して、起動判定部1eが記憶対象の波形データであると判定した場合であっても、起動検出直前のデータで遮断器の動作指令接点信号の変化が検出されているときは、サーバー装置2のデータ解析エンジン部2cは、事故予兆現象を判定しない。これにより、遮断器の動作指令接点信号が変化する母線事故を、事故予兆現象であると誤って判定することがなくなり、事故予兆現象の検出精度が向上する。
また、上記構成の自動オシログラフシステムによれば、電気設備事故予兆検出装置で設備劣化による事故予兆を検出でき、検出された事故予兆を消費エネルギーの大きいものから順に優先的にクライアント装置3側の表示部に表示したり、印字部に印字したり、他の装置に伝送したりすることができる。
また、所内の母線に接続された複数の送電線における地絡事故または短絡事故の事故波形データを記録して、電気設備事故予兆検出装置に記録された事故波形データを解析装置のデータ記録部に記録し、データ記録部に記録された事故波形データをクライアント装置3の表示部に表示するか、または、事故波形データを解析装置の印字部により印字するか、または、事故波形データを解析装置の伝送部により他の装置に伝送する。これにより、事故予兆現象の検出だけでなく、地絡事故または短絡事故の事故波形データを表示部に表示したり、印字部に印字したり、他の装置に伝送したりすることができる。
図15はこの発明の電気設備事故予兆検出装置により設備劣化による事故予兆を検出した例を示している。図16にはその変電設備およびその周辺の設備を示す。また、そのうちC変電所内における微地絡時のA変電所の母線電圧と電流の波形を図17に示し、B変電所の母線電圧と電流の波形を図18に示し、C変電所の連系点の電流の波形を図19に示し、C変電所の母線電圧の波形を図20に示し、D変電所の母線電圧とCTd-2の電流波形を図21に示し、D変電所の母線電圧とCTd-1の電流波形を図22に示している。図17〜図22はC変電所内で微地絡が発生したときの波形である。
図17(a)〜(d)に示す相電圧Va,Vb,Vcと零相電圧Voは、図16に示す電圧分圧器PDa-1またはPDa-2のいずれか一方の2次側電圧であり、図17(e),(f)に示す零相電流Ioは、図16に示す変流器CTa-1,CTa-2の2次側電流である。
また、図18(a)〜(d)に示す相電圧Va,Vb,Vcと零相電圧Voは、図16に示す電圧分圧器PDb-1またはPDb-2のいずれか一方の2次側電圧であり、図18(e),(f)に示す零相電流Ioは、図16に示す変流器CTb-1,CTb-2の2次側電流である。
また、図19(a)〜(d)に示す零相電流Ioは、図16に示す変流器CTc-1,CTc-2,CTc-3,CTc-4の2次側電流である。
この例では図20(d)に示す変電所Cの零相電圧の振幅最大値の符号が負であるため、図19(a)〜(d)に示す零相電流Ioはその振幅最大値の符号が正の場合、変電所に流入する方向である。
図20(a)〜(d)に示す相電圧Va,Vb,Vcと零相電圧Voは、図16に示す電圧分圧器PDc-1またはPDc-2のいずれか一方の2次側電圧である。
また、図21(a)〜(d)に示す相電圧Va,Vb,Vcと零相電圧Voは、図16に示す電圧分圧器PDd-1の2次側電圧であり、図21(e)に示す零相電流Ioは、図16に示す変流器CTd-1の2次側電流である。
さらに、図22(a)〜(d)に示す相電圧Va,Vb,Vcと零相電圧Voは、図16に示す電圧分圧器PDd-2の2次側電圧であり、図22(e)に示す零相電流Ioは、図16に示す変流器CTd-2の2次側電流である。
図17〜図22に示すように、変電所C内の母線に接続された送電線の全てにおいて零相電流の最大値の極性が、変電所C内に外部から地絡電流または短絡電流が流入する方向であることを表しており、監視対象の変電所C内で事故予兆現象が発生したと判定する。
上記実施の形態では、電気設備事故予兆検出装置としての自動オシログラフ装置およびそれを用いた電気設備事故予兆検出システムとしての自動オシログラフシステムについて説明したが、電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システムはこれに限らない。
また、上記実施の形態では、サンプリング波形データの零相電流の最大値の極性を用いて、所内で事故予兆現象が発生したか否かを判定したが、サンプリング波形データの相電流の最大値の極性を用いて、所内で事故予兆現象が発生したか否かを判定してもよい。この場合、地絡相の相電流を用いる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
図1は変電所の主な機器の構成を示す図である。 図2は自動オシログラフシステムの構成を示すブロック図である。 図3は変電所の単線結線図である。 図4は送電線事故時の地絡電流の流れを示す図である。 図5は上記自動オシログラフ装置における瞬時停電判定手法を説明するための図である。 図6は上記自動オシログラフ装置の起動検出例を示す図である。 図7は上記自動オシログラフ装置の起動検出処理のフローチャートである。 図8は線路上で発生した微地絡現象の零相電圧の波形を示す図である。 図9はNo.1零相電流の波形を示す図である。 図10はNo.2零相電流の波形を示す図である。 図11はNo.3零相電流の波形を示す図である。 図12はNo.4零相電流の波形を示す図である。 図13はサーバー装置の地絡電流方向判定処理のフローチャートである。 図14は開始点、終了点、継続時間算出方法を示す模式図である。 図15はこの発明の電気設備事故予兆検出装置により設備劣化による事故予兆を検出した例を示している。 図16は上記事故予兆を検出した例の変電設備およびその周辺の設備を示す図である。 図17はA変電所の母線電圧と電流の波形を示す図である。 図18はB変電所の母線電圧と電流の波形を示す図である。 図19はC変電所の連系点の電流の波形を示す図である。 図20はC変電所の母線電圧の波形を示す図である。 図21はD変電所の母線電圧と電流の波形を示す図である。 図22はD変電所の母線電圧と電流の波形を示す図である。
1…自動オシログラフ装置
1a…入力変換部
1b…A/D変換部
1c…データメモリー部
1d…伝送部
1e…起動判定部
1f…制御部
1g…接点信号入力部
2…サーバー装置
2a…データベース部
2b…Webアプリ部
2c…データ解析エンジン部
2d…伝送部
3…クライアント装置
4…第1波形メモリー
5…第2波形メモリー

Claims (10)

  1. 少なくとも複数の変電所が送電線を介して接続された電力系統において1つの所内の母線に接続された複数の送電線における三相交流の少なくとも零相電圧または零相電流を、予め設定されたレベルの電圧信号に変換する入力変換部と、
    上記入力変換部からの電圧信号を、予め設定されたサンプリング周波数でA/D変換するA/D変換部と、
    上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データに基づいて、上記各送電線の零相電圧または零相電流が、予め設定された起動レベルを越えているとき、かつ、その起動レベルを連続して超えた期間が1サイクル以下であるとき、記憶対象の波形データであると判定する起動判定部と、
    上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データを一定時間記憶した後に出力する第1波形メモリーと、
    上記起動判定部が上記記憶対象の波形データであると判定すると、上記第1波形メモリーから上記一定時間遅延させたサンプリング波形データを、予め設定された時間分記憶する第2波形メモリーと、
    上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、上記所内の母線に接続された上記複数の送電線の全てにおいて零相電流または相電流に含まれるパルス状波形データの最大値の極性が、上記所内に外部から地絡電流または短絡電流が流入する方向であることを表しているとき、上記所内で事故予兆現象が発生したと判定する事故予兆現象判定部と
    を備え
    上記サンプリング波形データの零相電流波形または相電流波形の極性は、上記パルス状波形データのピークサンプル値周辺の数サンプルのデータの平均値の極性であることを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  2. 請求項1に記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記入力変換部と上記A/D変換部と上記起動判定部と上記第1波形メモリーと上記第2波形メモリーを有する波形記録装置と、
    上記事故予兆現象判定部を有するデータ処理装置と
    を備え、
    上記波形記録装置は、上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データを上記データ処理装置に送信する送信部を有し、
    上記データ処理装置は、上記波形記録装置の上記送信部からのサンプリング波形データを受信する受信部を有し、上記受信部により受信された上記サンプリング波形データに基づいて、上記事故予兆現象判定部により事故予兆現象の判定を行うことを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記事故予兆現象判定部は、上記入力変換部に入力された上記複数の送電線の全てにおいて上記サンプリング波形データの零相電流波形または同一相名の相電流波形同士の極性が同一のときに上記所内の事故予兆現象であると判定することを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記起動判定部は、上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データの零相電圧波形において、
    Figure 0004971285
    ただし、Vo (k) : 離散化した零相電圧値
    m : 0.5サイクル相当のサンプル数
    Vo(k-m) : 0.5サイクル前の零相電圧値
    Vr : 定格電圧を相電圧の瞬時値に換算した値
    K : 設定値
    の条件が成立したとき、上記記憶対象の波形データであると判定することを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記複数の送電線が直接接地系統であって、
    上記入力変換部に上記複数の送電線における三相交流の相電圧および相電流が入力され、
    上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに上記三相交流の相電圧のうちの地絡相の相電圧の波形と上記三相交流の相電流のうちの地絡相の相電流の波形との積の積分値から消費エネルギーを算出する消費エネルギー算出部を備えたことを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  6. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記複数の送電線が抵抗接地系統であって、
    上記入力変換部に複数の送電線における三相交流の零相電圧および零相電流が入力され、
    上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、瞬時地絡のときに上記零相電圧の波形と上記零相電流の波形との積の積分値から消費エネルギーを算出する消費エネルギー算出部を備えたことを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  7. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記入力変換部に複数の送電線における三相交流の線間電圧および相電流が入力され、
    上記第2波形メモリーに記憶された上記サンプリング波形データに基づいて、瞬時短絡のときに上記三相交流の線間電圧の波形と上記相電流の波形との積の積分値から消費エネルギーを算出する消費エネルギー算出部を備えたことを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  8. 請求項1から7までのいずれか1つに記載の電気設備事故予兆検出装置において、
    上記所内に設置され、上記複数の送電線を遮断するための遮断器に対する動作指令接点信号が入力される接点信号入力部を備え、
    上記第1波形メモリーは、上記A/D変換部により変換されたサンプリング波形データおよび上記接点信号入力部に入力された上記遮断器の動作指令接点信号を一定時間記憶した後に出力し、
    上記第2波形メモリーは、上記第1波形メモリーから上記一定時間遅延させたサンプリング波形データおよび上記接点信号入力部に入力された上記遮断器の動作指令接点信号を、予め設定された時間分記憶すると共に、
    上記事故予兆現象判定部は、上記起動判定部が上記記憶対象の波形データであると判定し、起動検出直前のデータで上記遮断器の動作指令接点信号の変化が検出されているときは、事故予兆現象を判定しないことを特徴とする電気設備事故予兆検出装置。
  9. 請求項5から7までのいずれか1つに記載の電気設備事故予兆検出装置を用いた電気設備事故予兆検出システムであって、
    上記電気設備事故予兆検出装置は、上記事故予兆現象判定部による事故予兆現象の判定結果のデータを送信する検出装置側送信部を有し、
    上記電気設備事故予兆検出装置の上記検出装置側送信部からの上記事故予兆現象の判定結果のデータを受信する解析装置側受信部と、上記解析装置側受信部で受信した上記事故予兆現象の判定結果のデータを記録するデータ記録部と、上記データ記録部に記録された複数の上記事故予兆現象の判定結果のデータの中から上記電気設備事故予兆検出装置の上記消費エネルギー算出部により算出された消費エネルギーが最大のデータを表示する表示部、または、上記消費エネルギーが最大のデータを印字する印字部か、または、上記消費エネルギーが最大のデータを他の装置に伝送する伝送部を有する解析装置を備えたことを特徴とする電気設備事故予兆検出システム。
  10. 請求項9に記載の電気設備事故予兆検出システムにおいて、
    上記電気設備事故予兆検出装置は、上記入力変換部と上記A/D変換部と上記起動判定部と上記第1波形メモリーと上記第2波形メモリーを用いて、上記所内の母線に接続された上記複数の送電線における地絡事故または短絡事故の事故波形データを記録する事故波形記録機能を備え、
    上記解析装置は、上記電気設備事故予兆検出装置に記録された上記事故波形データを上記データ記録部に記録し、上記データ記録部に記録された上記事故波形データを上記表示部に表示するか、または、上記事故波形データを上記印字部により印字するか、または、上記事故波形データを上記伝送部により上記他の装置に伝送することを特徴とする電気設備事故予兆検出システム。
JP2008269772A 2008-10-20 2008-10-20 電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム Active JP4971285B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008269772A JP4971285B2 (ja) 2008-10-20 2008-10-20 電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008269772A JP4971285B2 (ja) 2008-10-20 2008-10-20 電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010096709A JP2010096709A (ja) 2010-04-30
JP4971285B2 true JP4971285B2 (ja) 2012-07-11

Family

ID=42258491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008269772A Active JP4971285B2 (ja) 2008-10-20 2008-10-20 電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4971285B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104777388A (zh) * 2015-04-27 2015-07-15 山东达顺电子科技有限公司 零序电流采样法在供电分支线路用户识别中的方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5401503B2 (ja) * 2011-05-26 2014-01-29 東京電力株式会社 電力系統事故波形データ検索装置、及び記録媒体
CN104280632B (zh) * 2014-09-28 2017-01-11 国家电网公司 一种继电保护装置和故障录波器自动检测预警方法
JP7257352B2 (ja) * 2020-03-19 2023-04-13 株式会社日立製作所 電力系統監視装置、電力系統監視方法、及び電力系統監視プログラム
CN113253151B (zh) * 2021-06-16 2021-10-01 上海芯龙半导体技术股份有限公司 短路检测电路、短路保护电路及芯片

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2702961B2 (ja) * 1988-04-15 1998-01-26 株式会社日立製作所 地絡回線選択装置
JPH03251022A (ja) * 1990-02-28 1991-11-08 Mitsubishi Electric Corp 配電線の異常状態監視装置
JPH0670448A (ja) * 1991-03-07 1994-03-11 Shikoku Sogo Kenkyusho:Kk 地絡相検知方法および地絡フィーダ検知方法
JP3187856B2 (ja) * 1991-04-25 2001-07-16 沖縄電力株式会社 微地絡配電線認識装置
JPH06113446A (ja) * 1992-09-28 1994-04-22 Okinawa Denryoku Kk 微地絡配電線認識装置
JP2007285857A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Chugoku Electric Power Co Inc:The オシロ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104777388A (zh) * 2015-04-27 2015-07-15 山东达顺电子科技有限公司 零序电流采样法在供电分支线路用户识别中的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010096709A (ja) 2010-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2156203B1 (en) Method and device to predict a state of a power system in the time domain
EP2457304B1 (en) Protective relay monitoring system and method of comparing behavior patterns
EP2686691B1 (en) A method for detecting earth faults
CN103854446B (zh) 一种高压开关柜动态温升诊断报警方法和装置
CN103513139A (zh) 一种电力变压器故障智能诊断技术、方法及设备
JP4971285B2 (ja) 電気設備事故予兆検出装置および電気設備事故予兆検出システム
CN107015111B (zh) 一种电网故障智能告警系统及方法
KR101255317B1 (ko) 피뢰기 누설전류 검출을 통한 피뢰기 건전성 판단 및 선로 사활감시 시스템
CN103606909A (zh) 一种配电网线路保护系统和方法
KR100763881B1 (ko) 차단기 동작시간 측정용 디지털 진단방법
Kulkarni et al. Waveform characteristics of underground cable failures
KR20180070208A (ko) 전력선 및 배전 설비의 이상 검출 시스템
KR102260550B1 (ko) 운전 중인 전력설비 내부 전기회로정수 측정에 의한 설비 건전상태 감시 방법
JP4142608B2 (ja) 配電線の樹木接触監視装置
KR101535923B1 (ko) 전력 케이블 탄화 및 전력기기 접속 방전 상태 감시를 통한 전력 품질 진단 기능을 갖는 수배전반
CN111697689B (zh) 一种供电设备隐性故障监测方法和系统
Zanotto et al. A strategy to identify breakdown location in MITICA test facility: results of high voltage test campaign
JP4641262B2 (ja) ガス絶縁開閉装置の故障点標定装置および方法
KR102419753B1 (ko) 운전 중인 전력설비 내부 전기회로정수 측정에 의한 설비 건전상태 감시 방법
Udren et al. Roadmap for Advancement of Low-Voltage Secondary Distribution Network Protection
JP2002171696A (ja) 変電設備の遠隔監視システムおよび遠隔監視方法
CN104965154A (zh) 电线故障定位方法和系统
Mirodil et al. PROBLEMS OF DETECTING SINGLE-PHASE GROUNDING IN LOW VOLTAGE NETWORKS
JP2007306717A (ja) 保護継電装置
CN105182228A (zh) 断路器在线运行能力简易评价方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120405

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4971285

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250